というわけで、昨日予告した通りCLEAR最新作「TALK to TALK」長文れびうを掲載します。
ネタバレ無なので未プレイの方(かた)も安心してどうぞ。
それから、わりと主観的に書くかもしれません。どうぞご容赦を・・・。
メーカー公式HPトップ
ttp://www.remain.co.jp/clear/index.html 細かい世界観や登場人物についてはサイトを参照した方が早いかな?
あらすじだけ書くと、主人公は、「システム」と呼ばれる国立の秘密機関で遺伝子操作によって人工的に作製された人間。
「ヒトの感情を知る」ことを目的にある高校に転入した彼は、そこでそれぞれの過去を抱えた女性たちに出会うことになる・・・
主人公は人造人間という設定ではあるけど、別にそんなに普通の人とかけ離れた感情の持ち主、というわけではなく、ちょっと天然ぽいというくらいのものでそんなに違和感は感じなかった。
ちゃんと他人を思いやれる優しさを持っているし、プレイしていて主人公の言動に違和感を持つと言うことは(僕は)ほとんど無かったのでゲームの世界観にのめり込めた。
登場する(攻略可能な)女の子は全部で五人。
今回の舞台となる高校には近所で廃校になった高校からの転入生が多く、それに絡んだ過去を持つキャラが多い。
「約束」を果たすため廃校になった昔の学校を撮り続ける無口なコ。
主人公のことをひたむきに慕ってくる後輩。
ある秘密を自らの中に抱えながらも、絵を描くことが大好きな先輩。
転入早々気さくに話しかけてきた明るいクラスメート。
あることをきっかけに他人との関わりを全て拒絶してしまうようになった女の子・・・。
多彩の一言。俗に言う「キャラが立ってる」ということだと思った。
それぞれが何らかの過去や信念を抱えていて、それを描き出していく様(さま)はお見事。シナリオライターの力量がうかがえる。
ストーリーの流れとしては、前半は学校における日常的な遣り取りを描き、選択肢によって徐々にある女の子との関係を深めていく・・・というお定まりのパターン。まあ、KANONですな。(^_^)
主人公にとっては学生生活というのは初めてという設定なワケで、天然系のボケとそれへのつっこみは定番でも笑えた。笑うというよりは「くすっ」と微笑ましい感じ。
徐々にあるキャラと仲良くなっていって、その女の子の抱える過去を知る過程で主人公は人間の持つ感情(愛情)を知る・・・という流れ。
個人的にはみさきシナリオが一番優れた展開だと思った。次が素直。あとはすこしだけ不満の残る展開だった。
みさきは主人公の一つ年下で、最初はひたすら純粋に彼を慕ってくれる。
だが、ある理由から主人公はみさきの姉を気にかけてしまうようになり、みさきは身をひこうとする。
そこで主人公はみさきの姉に直接会い、はなしをすることにした・・・というもの。
主人公が自分の姉に惹かれていることに対するみさきの想い、主人公がみさきの姉に話したこと、そしてみさきが昔姉に対して抱いていたある感情・・・。
ひたむきな恋、というのはこういう物なのかな、と思わせるに十分な話の展開だった。「萌え」というものとは無縁だけど、そのぶんもっと人間的で生々しいまでの、暖かい恋。
その中で主人公が人間の感情を知る姿にはなんの違和感も感じられなかった。脱帽。(続く)