あなたの心がすさむとき 【33】

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大学に入学して一人暮らしで自炊を始めたのですが、、1年経ち、2年も経つころには、
すっかり自炊熱も冷めほとんど外食か、ホカホカ弁当になっていました。

大学4年になったころ、また少々自炊するようになり、 入学した頃に購入した四角い
1リットルくらいの缶入りサラダオイルが再び日の目をあびることになりました。
フライパンに油をチョット垂らしてみると、いやに茶色い。

「まあ、4年も経てばアブラも酸化するしなあ、まあ、火を通すからOKだよね」なんて
一人で納得して気にもとめず、そのまま使い続けました。
大学も卒業間近になって、ようやくそのサラダオイルも無くなりそうになってきて、
缶を大きく傾けなければ油が出ないようになってきました。 ある日、缶の口から油と
一緒につぶ餡の小倉の皮のようなものが2〜3枚出てきました。 「ゴミでも入ってたか
なあ」などどと軽く考えていたのですが、次の日もまた次の日もアブラを出すたびに
つぶ餡の皮がどんどん出てきます。 不信に思った私は、意を決して、サラダ油の缶の
蓋全体を缶きりでキコキコと開けたのです。 その瞬間、目に飛び込んできたものは…
百匹はいるであろう大小のゴキブリの大群。 まだ、半分くらいは息がある様子でウヨ
ウヨとうごめいていました。 そう、私が使用していたサラダオイルの缶は4年の間に
ゴキブリの巣と化していたのです。 そして、つぶ餡の皮はゴキブリの死骸からもげた
羽だったのです。

その事実を悟った時、一瞬にして顔面蒼白になったのを感じました。 そして4年間、
ゴキブリエキスの入ったサラダオイルを食べ続けたことに改めて気づいた瞬間…死ぬか
と思った。
すさむ。