どーでもいいことだが。(7月その1)

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761どーでもいいことだが。
>>756

369 名前:318戦記 投稿日:2001/07/04(水) 18:30
あれは何年前だったろうか・・・
クーラーも無い自室。部屋の中は炎天下にさらされた車内のような暑さだった。
そんな夏の日の深夜、あまりの寝苦しさにふと目を覚ました。
「コンビにでも逝くか・・」そう思い、立ち上がろうとするとカサカサという物音が
聞こえた。「まさか・・奴か?」息を殺し、一切の動きを止め、全神経を耳に集中する。
「ブウウゥゥゥン・・」音の主は部屋を右から左へと縦断する。左側の壁を
這い回っているようだ。
汗は一瞬にして引き、かわりにじっとりとした脂汗が額を伝う。全身の毛が逆立つ
ような嫌悪感。すぐさま立ち上がり電気を着けると、居た。黒光りする5cmはある
と思われる巨大な躯。「G」である。
すぐさま現在の状況に頭をめぐらせる。今まで奴の姿をこの部屋で目視したことは無かった。
当然化学兵器、トラップの類を備えていようはずも無い。
武器になりそうなのは枕もとの毎日新聞ただ一つのみ。
腹は決まった。丸めた新聞紙を右手に白兵戦を挑む。
格闘は10分も続いただろうか。奴のマンセーアタックに尻餅をつき、新聞紙攻撃は
ことごとくかわされた。
しかし、遂にこちらの攻撃がヒット。奴の行動が一時的に停止した。
すかさずビニール袋に放り込み、止めの一撃を加える。袋の中に飛び散る内臓・・・
が、その行為も奴の凄まじいまでの生命力を自分に見せ付けるだけに過ぎなかった。
いまだに袋の中で奴はカサカサと動き回っている。「こうなれば徹底的に潰す!」
部屋の外に出て、廊下にあったコンクリートのブロック持ち上げ・・振り下ろす。
暗いので、生死の確認はできないが、よもや生きているはずもなかろう。
これで全て終わったのだ・・・部屋の電気を消し、安堵の溜息とともに再び眠りについた。

しかし翌朝、自分は認識の甘さをまざまざと見せ付けられる。
そう、ビニール袋の中で奴はいまだに蠢いていたのだった・・・