家は合宿所でも宿でもねえぞ!!その5

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それで、彼女が低い声で理由を語ってくれました。
彼女が友達になりたがっていた作家さんを、横から私が奪う形で友達になってしまったこと。
誰にでもにこにこするのが気に入らないとか。・・・・言われて、痛い事もありました。
言われないと自分が悪かったってこと、分からなかったりするじゃないですか。
ただ怖いのは彼女が言う理由は全部、「私が○○のはずだったのに」と、あくまでも自分が
最優先なんですね。正義なんです。
「・・・だって、殺しちゃったら私、犯罪者だもの・・・。でも、あなたが悪いのよ。全部
あなたが悪いの。分かる?」
彼女のその時の目、もう鬼火が光ってるようでした・・・・(号泣)。
怖くて、恐ろしくて、もう息も止まってたんですが、その時またドアが叩かれて。
のろのろ彼女とドアの方を見たら、友達の声が!
返事がないのを不審に思ったのでしょう。もう一回叩いてくれて、思わず私の口
をふさごうとした彼女の手を振り払って今度こそ「助けて!」って叫びました。
それで彼女を振り払ってドアに飛びついたんですが、どうしてもチェーンが外せ
なくて。ただカギだけは開いたから、その隙間から友人の顔が見えたときは本当
にうれしかった・・・!!!
もう、この友人に私の言ってることが信じてもらえなくてもよかったんです。こ
の場に来てくれたことが、本当に死ぬほどうれしかったんですよ。
もうぼろぼろに泣いてる私と、その私を諌めようとしてた彼女の様子がおかしい
ことにやっと気がついてくれたのだと思います。
見る見る彼女の顔から笑顔が消えて、「○さん・・・。どう言うことなんですか?」
そう言ったときに、やっとチェーンが外れてくれました。