688 :
恐い1/2:
子どもは幽霊が見えるだのトト○が見えるだのよく言うけれど、かくいう自分もそうだったらしい。
幼い頃のことなんて綺麗さっぱり覚えていないが親が時々その話をしてくれる。
五月人形や雛人形とお喋りや唄を歌ってたり、誰もいない暗闇に故人がいると言ったりと、
気味が悪い行動ばかりするものだから、お寺にお世話になることが度々あったらしい。
記憶にないその話が本当かどうか確かめたくて、先日そのお寺に訪問した。
住職さんの話も親のものと全く同じ、しかも当時預けた人形まで見せてくれた。
「寂しいと泣いていたから連れてきた」
と言って、私が持っていた可愛い金髪の人形を母は気味悪がり、寺に預けたそうな。
現在人形好きである私にとってその金髪人形はとても魅力的で、思いきって引き取ってみた。
綺麗に磨いて服も新調し、他の人形と一緒に棚に並べて就寝。
翌日起きると人形の一体が棚から落ちていた。
何かの拍子で落ちたのだろうと思っていたら、その翌日には三体。
四体、六体と朝起きる度に落ちている人形の数が増えていった。
でも金髪人形は一度も落ちたことが無かった。
689 :
恐い2/2:2008/09/06(土) 20:23:09 ID:pBEuY68cO
人形は全部で二十体ぐらいあり、中には落ちて壊れてしまったものもあった。
「お前が来てからこんなことばっかりだ!」
殆んどが贈り物や外国で買ったもので大切にしているものだったので、
悲しくてぼろぼろ泣きながら、お寺で引き取った金髪人形を箱に封印。
それを無視して、他の落ちた人形が壊れてないか念入りに調べていたところ、
なんと壊れた人形と、ヒビが入った人形の腹の綿の中に盗聴器が入っていた。
ともに同人で知り合った男性から頂いたもの。
びっくりして他の人形も調べたら、髪の毛や変な紙が入っているものもあった。
(それぞれ違う人から頂いた)
盗聴器諸々は処理を済ませ、金髪人形を箱から出し謝罪とお礼を言いました。
幼い頃のままだったらもっと早くに盗聴器に気付けたかもしれないと思うと、
今人形とお喋りできないのが口惜しくてたまらない。
この人形がいなかったら盗聴されたままで、変な呪いの被害にあっていたかもしれないと思うと恐いです。