553 :
へぼん:
(1/3)経緯
そういえば、今は2007年。
あれからもう7年も経ってるんだ…ということで一つ、思い出の一品を。
回想混じりで少々長文なのは失敬。
当方は男、当時は主にゲーム系の同人誌を買い漁ってた。
しかし地元の会場では殆ど発掘し終えてしまった。
それで7年前のある時、正月休みを利用して遠征に。
地元から電車で3時間以上もかかる、とある割と大きなイベント。
その頃の自分は格闘ゲーム系の同人に目が無かった。
同人誌だけでなく、ラミカやグッズなんかもチェック。
けれども既にその頃、格ゲー同人って斜陽だったんだね。
せっかく遠くまで来たのは良いんだけど、正直言って戦果は少なかった。
しかし、このまま帰るのは少し寂しい。
というわけで、その時は冒険して女性向け格ゲージャンルを見に行った。
すると、一冊の中々絵の上手い表紙が目に付いた。
ゲームは慶応エフ、キャラは系奪取と牧島の本。
自分もそのゲームは好きだったので手にとってページを開いたんだが…。
554 :
へぼん:2007/01/13(土) 03:42:56 ID:Zeq3SrkU0
(2/3)内容
時は1999年12月31日の午後11時59分で真夜中。
場所はとある高層ホテルの一室。
各々のベッドで寝息を立てて眠る系奪取と牧島の2人。
睡眠中まで2人が戦闘コスチュームなのは、さておき……壁の時計がアップ。
数秒後に日付が変わる、その瞬間!
チッ…チッ…チッ…チィィーーン……
ジャスト零時。
その時、突然牧島が大きく目を見開いた。
「 お……おぉぉおぉぉ… 」
起き上がると頭を抱え、呻き声を上げる牧島。
「 ンー…おい、どうしたんだよ、牧島? 」
隣のベッドで寝ていた系奪取も異常に気付いて目を覚ました。
「 おぉぉぉ…… 」
「 おい、牧島……大丈夫か、お前…!? 」
ベッドから飛び上がると牧島に駆け寄る系奪取。
「 ………ぉぉぉ…… 」
「 牧島、しっかりしろ!…大丈夫か!? 」
しかし牧島は呻き声を上げるばかり。
「 ……おぉぉ! 」
「 う、うわぁぁぁ!! 」
その時、突然牧島の目が妖しく光り系奪取をベッドへ押し倒した。
「 や…やめろぉぉぉ…! 」
そして嫌がる系奪取へ強引に行為を始める牧島。
どうして?どうして?どうしてこうなっちゃうの?
怒涛の急展開に置いてけぼりの自分。
そこで突如ナレーションが!
< 牧島が二千年問題で誤作動を起こした >
555 :
へぼん:2007/01/13(土) 03:45:13 ID:Zeq3SrkU0
(3/3)エピローグ
その時は、ありがとうございましたと言って本を戻すのが精一杯だった。
そしてイベント会場から帰りの電車の中。
流れる街の灯を見ながら
( なんでサイボーグのくせして二千年問題に対応してないんだよ )
と、無言で突っ込まずにはいられなかった。
余談だけど同人誌のタイトルは『 Y2K 』
長文にお付き合いくださりありがとうございました。