サガ系の小説や絵などを書きたい人のためのスレです。
サガ関係ならGBサガ3だろうがオリジナルSSなど何でもいいです
ただし、以下の規約を守ってください
・当たり前だが作品を完結させる気のある人
・エロパロは専用エロパロ板へ
・ご意見・批判は結構だが極度の中傷意見は却下
とりあえず、同人系ロマサガ1〜3に載せてた1〜3話をまとめて載せます
サガフロ エミリア編短編 ハート・プリズナー
「おい、レン、これシンロウ遺跡からの回収品なんだけどよ…」
タイムカードを押して出所しようとしていた金髪の美男子の下に、栗毛色をした彼の同僚が追ってきた。「何ですか、先輩。あ、今日はお酒には付き合えませんよ」
「なんだよ〜、一杯ぐらい付き合ってけよ〜…って、そうじゃねぇよ。まるで人を飲んだくれのように言いやがって。お前に用があるのはコイツの事でだよ」
そういうと、栗毛色の先輩は、片面ずつが白黒対称に塗られた奇妙な仮面を持ち出した。
「このシンロウ遺跡から出てきたヘンテコな仮面だけどさ、2,3日預かってくれねぇか?俺まだマンハッタンのキャンベル関係の始末書で手が一杯なんだわ、頼む!」
この美男子と“先輩”は10年来の付き合いで、彼もそんな先輩を熟知していたので、レンは二つ返事で引き受けた。
「悪いな。今度埋め合わせするから。なんならドールに押し付けてもいいんだぜ。あいつどうせシップ前でぶらぶらしてるだけだし」
「埋め合わせなんていいですよ。それにドールさんも指名手配20348号を捕えるのに忙しいんでしょうし」
(元より先輩の埋め合わせなんて、当てになった試しもないし…)
そう言って仮面を受け取って、彼はIRPOの受付を後にしようとした時、「たまには俺とも一杯付き合えよな!」なんて声が聞こえた。
「来週思いっきり飲んでってくださいよ。振舞いますから!」
…これが先輩…ヒューズが最後に聞いた後輩の台詞だった。
−それは、ほんの少しのヤキモチから来る物だった…
折角のキグナスでの前夜祭だってのに、つまらない私のあてつけによるわがままが生んだ些細なけんかで台無しにしてしまった。
『パトロールなんてやめちゃいなさいよ』
今にして思えばどうしてこんな台詞が生まれたのか自分でも分からない。
私は、“彼の仕事”に“守られる人々”なんてのに嫉妬してたんだと思う…ううん、きっとそう。彼を独り占めしたくて、思ってもないこと口走ったんだわ…
私はそんな彼が好きで、今まで付き合ってきたのに。こんなつまらないけんかなんかで、わだかまりを残したくない。
だけど、ついに仕上がった特注のドレスを見せれば、彼もきっと喜んでくれる…来週の今日、私たちの結婚式で着飾る純白のドレスを彼に見せれば…フフフ、来週が楽しみだわ−
そんな淡い期待も、彼の部屋に入った瞬間消えうせた。
「な、何よこれ…!?」
その部屋は、台風が通り過ぎた後のような荒れ具合だった。
タンスは全ての段が引き出され、そこらじゅうの窓や鏡なども一つ残らず割れている。テレビや電子レンジも修理不可能だ。
普通の物取りでもここまで荒らしはしないだろう。何が…何が起こったのだ!?
『ガシャン!』混乱した思考は突如、何かが割れた音で元に戻った。
「もしかして…犯人…?」彼女は物音がした彼の部屋へ向かった。
−そして…彼女は絶句した。その部屋で、彼が−パトロールのレンが−血まみれで−倒れていた−
だが、そんな彼の後ろでは、そんな彼女をせせら笑うように…奇妙な仮面の道化が一人、窓際をたたずんでいた。
その姿を見るや、彼女は、レンを蜂の巣にしたであろう拳銃を構え、仮面の道化に向けた。が…
『安全装置も外さずして、ワタシを撃つツモリかい…?』
「え?」
震える手で拳銃に目をやったが、今までそんな物を握った事のない彼女にはまるで分からない。が、『ウソだよ。ソレを撃ち殺した後は手を触れてイナイ』
捨て台詞をはいて、道化は窓から飛び出した。
「ま、待ちなさい…!」急いで彼女も窓から身を乗り出したが、道化の姿はまるで霧に包まれたかのように、消えていた…
部屋には、レンと呼ばれていたものと、幸せのどん底から突き落とされたレンの恋人が残された…。
ハート・プリズナー 第2話
「…もう一度聞くぞ。それで、どんな奴を見たんだって?」
「だから何度も言ってるじゃない!部屋が荒らされて、物音のする部屋へ行ってみたら、仮面の男がレンを殺した後に部屋を出ようとしてたのよ!」
「だからいい加減吐いたらどうなんだ!?そんな男がいた痕跡なんて一切残ってないし、部屋中の諮問も鑑識に回したがレンやアンタの指紋ばっかで第3者の靴跡すら残ってねぇんだよ!」
…私が仮面の男を見失ってから、IRPOに通報したのが大体10分後だろうか。それからIRPOが来るのに10分とかからなかったが…
私はそれまで、一滴の涙すら流す事が出来なかった。その後事情聴取とかされたけど、今目の前にいるこの男と同じことを言っても全く取り合ってもらえない。結局私は容疑者扱いだ。
あの人が死んだ…それで涙を流す事の無い薄情者だろうか…?それでも、目の前のパトロールの尋問に泣きそうな私がいる…
「それに、肝心の拳銃もアンタの指紋しか揚がってないんだ。これはどう説明する気だ!?あぁ?」
「だから、それは窓から逃げようとした仮面の男をけん制しようと…」‘ガタン’
すると突如、目の前のパトロール隊員はイスを倒し、立ち上がった。目は真っ赤で、握った拳は今にも殴りかかってきそうだ。いくらなんでも、これはちょっと普通じゃない。
「いいか、俺とレンはパト学校から10年来の付き合いなんだ、根も俺と違って真面目でいいヤツなんだ、それがお前みたいなちゃらちゃらした女と付き合いだして、心配してたんだ!!」
「だから私もその男を捕まえて欲しいんじゃない!さっきからそう言ってるのに、取り扱ってくれないのはパトロールじゃない…!」
「殺した動機はなんだ?結婚間近のスランプでか!?金か!?カッとなって撃ったのか!?」
「何よそれ!あまりにもおかしいわよ!あなたイカれてるわ!別の人よこしてよ!」
「おかしいのはお前の方だ!…いいか、お前にパトロール殺しの罪がどれだけ厳しいか教えてやる!これからお前をディスペアに搬送してやる!…一生かけて罪を償うんだな、エミリア!」
…それからエミリアは、間もなくリージョンシップに乗せられて、絵に描いたような囚人服を着せられて、脱獄不可能と言われる監獄、ディスペアへと搬送された。
ヒューズはエミリアのシップ搭乗を見張っていたが、エミリアがしきりに言ってた「仮面」というのが頭に引っかかっていた。だが、迎え酒に浸っていた彼の頭にはそんなフレーズは記憶の片隅にしか置かれていなかった。
リージョン間には様々な法律があるが、いくらなんでも裁判無しで監獄行きなんてあんまりだ。“パトロールへの暴行は最低6ヶ月の監獄行き”それが殺害とくれば終身刑。これは全リージョン共通の法律らしい。それもこれもトリニティが決めた法律だ。
まだ若いし、やりたい事も全然してないのに、お先真っ暗なんてあんまりだ…何より、私の…いえ、私たちの幸せを奪ったあの仮面の男…そうだ、全てあいつのせいだ…!
「…例えどんなに時間をかけても、あの男に復讐するまで、必ず生き延びてみせる…必ず!」
狭く暗い独房の中で、一人決意を燃やすエミリアがそこにいた。
と、唐突に『ジリリリリリリ』とベルが監獄に鳴り響いた。その後、独房の鍵は開かれた。どうやら昼食の時間のようだ。しかも食事はセルフサービスらしい。とりあえずベッドから腰をあげてエミリアは食堂へ向かった。
…期待はしてなかったが、そこで手渡された食事は酷い物だった。ペースト状の離乳食まがいのものと、おかゆのようなドロドロのライス。そして蛇口からひねり出された水道水…
(これじゃ、先にストレスでのたれ死にしそうだわ…あなたの元に行くのは早くなりそうよ、レン)
仏頂面で支給された食事を口に運ぼうとした時、横から声をかけられた。
「隣、いい?」目を運ぶと、金髪の女囚がトレイを持って立っていた。年は同じ位だろうか。女はそのまま私の隣に座ってきた。
「私ここに来るの6回目でさぁ、昨日もクーロンでウロウロしてたら野郎が3人がかりで囲んじゃってさ、そのまま叩きのめしてやったの。でも事情聴取のパトロールの取調べが面倒で、パトロール隊員殴ってそのままムショ入りってワケ」
金髪不良娘は私にかまわずベラベラ喋っている。ここでお世話になりすぎて、ここが監獄って事もロクに分かっていないようだ。私は適当にうん、うんと相槌をうっていた。
「おや、あんたよく見るとキレイな顔してるね。何したの?男そそのかして強盗とか?」
いい加減うんざりしていると、ギィ、とドアが開いて初老の男性が入ってきた。ここの指導員だろうか…?所長が来る事は考え難いし…
「…さぁ、今日は待ちに待った開放の日だ。これより3時間後に全てのドアをロック解除する。皆は精一杯私を楽しませてくれたまえ」
このオッサンが言ってる意味がよく分からない。そうだ。隣の金髪女なら何か知ってるだろう。
「ねぇ、これから何が始まるの?」「あぁ、新顔のあんたにゃ分からないか。これから所長の‘娯楽’が始まるのよ」「…あの所長変態なの?」「ハァ?」
と、本気で呆れ顔になっている。どうやらそっち方面じゃないらしい。
「これはね、ディスペア名物の‘開放の日’ってヤツよ。これにクリアしたらその日のうちに出所できるのよ。」「え?なんでそんなチャンスを囚人に与えるの?」「不可能だから」
所長「ルールは簡単。今より3時間後、2時間以内にディスペアの奥にある‘開放のルーン’に触れれば諸君の勝ちだ。なお、パトロール隊員に暴行を振るう事は一切禁止とする。
破ったものにはさらに思いペナルティを課すので覚悟するように。それ以外の行動は自由だ。それでは、諸君らの働きに期待しているよ」
簡単なルールを説明すると、所長は再び戻っていた。どうやら私にはまだツキが残っているらしい。早くもチャンスが訪れた!
「ね、私たちで手を組んで一緒に逃げない?ここの事は随分詳しいわよ?あなたのような新顔じゃまず無理だから、さ」
…確かに、6回もの入所経験がある女の言う事は説得力がある。私は素直に受け入れた。
「交渉成立ね!私はアニーよ。あなたは?」「私はエミリア。こちらこそよろしく、センパイ」
いつの間にか私たちはすっかり意気投合してしまった。そう、どん底から這い上がるのは、ここからよ!待ってなさいよ、仮面の男!
テンプレに書きそびれましたが、sage推奨でお願いします。ただでさえスレが長いのでm(__)m
ハートプリズナー 第3話
エミリアはアニーと別れ、独房に戻ってきた。戻るなりベッドに腰を下ろし、考え事をしていた。今彼女考えられる事は、たった一つしかなかった。
所長とのゲームに勝てば、私は晴れて自由の身だ。そうなれば仮面の男を追う事が出来る。レンを殺したあの男への復讐がこの手で実現できる−
…だが同時に不安に駆られるのだ。パトロールとしては腕利きのレンを、ホルスターから銃を抜かせる事なく撃ち殺し、そして手品を使うように空に消えた男だ…
おそらく、生死をかけた殺し合いなぞした事のない自分には手に負える相手ではないだろう。だが、それ以上に心のつかえになっているものが一つ…
−おそらく…ううん、きっと、レンは、私の復讐なんて望んでいない−
あの人はいつもそうだった。私のグチを聞くことがあっても、自分の悩みや不安を私の前で打ち明けることはなかった…それは変に負い目を作りたくなかったのか、それとも私が信用できなかったのかは、今では分からない。
−ただ、レンは私が危険な道を渡るのは賛成しないと思うし、私が逆の立場だとしたら、やっぱりそんな事してほしくない…
「…でもさ、やっぱり私、許せないのよ。…私は、貴方ほど強い人間じゃないから。だから、せめて…空の上で、私を見守っていて。」
ふと、言葉にしないと嘘になりそうで、そんな事をつぶやいた。
彼女が亡き人のことを考えていた、そんな時だった。『ジリリリリリリ』昼間と同じようなベルが鳴り、全ての独房のロックが解除された。所長のゲームの始まりを告げるベルだった。
間もなく、共に脱出するべく手を結んだ、美しい金髪が特徴の女囚、アニーがやってきた。よく見ると、アニーの後ろにはもう一人、他の囚人がいるようだ。彼女の仲間だろうか?
「お待たせ!ちょっと準備に手間取ってね。でもここを攻略する手はずは完璧だから大船に乗ったつもりでいいよ」
「ううん、別に待ってたわけじゃないから…ところでアニー、その人はアニーの仲間…なの?」
アニーの後ろにいるその囚人も女性だった。青紫がかった髪の色が特徴な、モデル栄えしそうな顔立ちをしている。エミリアにはその瞳は少し悲しげに思えた。
「あ、紹介が遅れたわね。こっちはライザ。ライザも私たちと一緒に脱出することになったの。大丈夫、彼女はとても頼りになるわ」
「私はライザ。貴方達と一緒に脱出することになったわ。よろしくね」「私はエミリアよ。こちらこそ、ヨロシク」
そして、エミリアは二人にどうやって脱出するのかを聞いた。ライザは返事代わりに、エミリアのベッドを持ち上げた。アニーによると、その下には、どうやら換気口へと続くパイプがあるらしい。「さ、貴方達も急いで。猶予は2時間だから」
ライザは臆することなくパイプの中に飛び込んでいった。それを目の当たりにしたエミリアは、少し臆病風に吹かれた。
「ねぇ、本当にこんな所から脱出できるの…?」
「今更何言ってんの。パトロール殺しじゃ一生出られないよ。ここでババァになるつもり?」
「そんなつもりは…」「なら、さっさと行く。あ、まだ着替えてなかったね。じゃあ私、先に行くから。着替えてから来なよ」
そのままアニーもパイプの中へ飛びこんだ。ん?2人はなぜ私服姿なんだ?独房の中に着替えなんて…あった。
私は普段から着ているシャツに袖を通しながら、2人の手はずのよさに感心していた。まさかベッドの下に抜け道があったとは。ん?そういえばさっき、
アニーは私がパトロール殺しの罪を着せられている事を知っていた…おかしい、私はアニーにまだここに来た成り行きを教えていない…!
…あの2人は何者…?まるで私をここから連れ出すためにいるとしか思えない…
だが、今のエミリアに2人の事を疑う余裕はなかった。ジャケットを羽織ると、エミリアも覚悟を決めてパイプの中へ飛び込んだ−
そして、こちらが書きあがった第4話となります。
ハート・プリズナー 第4話
「わわっっ…と、ふぅ、案外短かったわね。もっと長いパイプだと思ったわ」
着替えを終えてエミリアがパイプを滑り終えてきた。
パイプの中は予想していたより光が差し込む明るい空間だった。とはいえ、やはり地下通路。よく見ればネズミが徘徊している。
「さてと、これから開放のルーンに触りに行く訳だけど、エミリアは何か得意な武術は?」
唐突にライザが物騒なことを聞いてきた。カメラのファインダー越しにポーズを取る事しかできない元モデルに何をさせようというのか?
「武術…ねぇ。私、ピストルもまともに撃った事がないわよ」
その台詞を聞いた週間ライザはため息を一つついて、こう言った。
「…やっぱりね。いい、エミリア、私たちの後ろで常に身構えてなさいよ」
「身構える…って、もう巡回してるパトロールなんて少ししかいないんじゃないの?」
そこに、アニーが肩をすくめながら簡単な説明を一言。
「星の数あるリージョンにはね、どこにでも必ずいる奴がいるのよ。それはここも例外じゃないわ」
急にスケールの大きい話を持ち出されるので、エミリアは戸惑った。
「な、何がいるって言うのよ?」
「今に分かるわよ。そのはしごを上った辺りにもうウヨウヨいるから」
「?」
「とにかく、私たちの前に出てきちゃだめよ。いざという時、自分の身を守るのは自分自身なんだから」
今から30秒後、エミリアはこの言葉の真意を知ることになった。
−未だに、エミリアは目の前の現実を認められずにいる。
パイプの隙間からはいずり出てくるスライムや、巨大化したハリネズミが、ひっきりなしに迫ってくるのだ。
そんなモンスター共に怯みもせず、二人は悠然と立ち向かう。
アニーはポケットから筒を取り出したと思うと、筒から光が伸ばしてスライムを切り裂き、蒸発させた。
ライザはハリネズミの突撃を素早くかわし、懐に拳を2,3発瞬時に打ち込み、ハリネズミを仕留めた。そう、素手でだ。
…この後もせまり来る敵をなぎ倒しながら3人は進んだ。アニーはレーザーナイフ、ライザは拳、エミリアは悲鳴で応戦しながら。
「ハァ、ハァ、ハァ…な、なんなの、アイツらは…」
換気口からロッカールームに進入し、備え付けのベンチで一人喘ぎながら理性を取り戻したエミリアが尋ねた。
「見ての通り、モンスターよ。あんなヤツら、どこにでもいるじゃない」
さも当たり前の台詞を聞き、さらに発狂しそうなエミリアをなだめるように、
「あのねアニー、彼女はそんな野蛮なリージョン行った事ないんだと思う。ねぇエミリア、貴方は今までどんなリージョンに行った事があるの?」
「シュライクと、マンハッタンと、バカラ…あとはIRPOのある所よ!少なくとも、それらにはあんな奴らいなかったわ!」
「へぇ〜、じゃ今日がモンスターと初めて会ったっていうわけか。珍しい人もいるもんだねぇ」
「アニー、普通の人は好き好んでモンスターと戦ったりしないわよ。エミリア、この露出狂の言うことは真に受けなくていいから」
「なにぃ、聞き捨てならないね!これは動きやすいから、いざって時も動けるように好きで着てるんだから!」
「いつもそういってるけど、傍から見たら男を誘惑してるようにしか見えないんだけど。昨日の騒ぎも本当の事だし」
「そんな秘書みたいな服装してるサバ読み女には言われたくないわね」
「ちょっとアニー、貴方、もう少しここで頭冷やしたほうがいいんじゃないの?警報装置作動させてもいいのよ」
「ちょ、ちょっと、二人とも…」
エミリアをよそに言い争いを始める二人。一人蚊帳の外のエミリア。彼女がおどおどしている時に、なにやらコツコツと足音が聞こえてきた。
「! 二人とも、誰か来たわよ!」
「そうみたいね」
「ちょっと、ホントに警報装置作動させたんじゃ?」
「バカね、そんな事しないわよ。でも、面倒ね」
二人はとうに気配を察知していたようだ。しかし、慌てる様子は全くない。アニーはしれっとこう言った。
「ま、隠れる場所はたくさんあるから。運が悪くなきゃ見つかんないよ」
やがて、鼻歌交じりにパトロールが一人入ってきた。そこには、先ほどの3人の姿はもうない。男は何をすることもなく、部屋を見回して出て行った。
「…行ったみたいね。ただの見回りみたいだわ」
3人はそれぞれのロッカーから身を乗り出した。そう、所員のロッカーに隠れていたのだ。
だが、エミリアは何か落ち着かないようだ。よく見ると手に何か持っている。
「ねぇ、これ、私のロッカーに入ってたんだけど…」
どうやらバズーカ砲のようだ。ディスペア所員が武器庫から持ち出した物だろうか?
「よかったじゃない。それで丸腰じゃないわね」
「そうそう。ま、後方支援って事で一つヨロシク!」
「え、こ…これで戦えって言うの!?」
エミリアの不安をよそに、二人は勝手にエミリアの武器にしてしまった。果たして、エミリアはバズーカを扱いこなせるのか?
−長々とすいません。現行スレの方々も、前スレでは本当に失礼しました。
他に興味をもたれた方も是非投稿なさってください。それでは。
>>1 乙彼
何気に、訂正して貼ってるな(*^ー゚)b グッジョブ!!
本編も面白かったが
>>1にワラタ(w
>>サガ関係ならGBサガ3だろうが
(・∀・)ニヤニヤ
>アニーはレーザーナイフ、ライザは拳、エミリアは悲鳴で応戦しながら。
これいいね!
他の職人さんは現れるかな? ともかくがんがれ。
あと言っちゃなんだが……「解放のルーン」だよ。
因みに戦略指南所には佐賀フロ用語の辞書用テキストデータがあるので
それを入れるとこういう変換ミスがなくなり(゚д゚)ウマー
載ってない単語や間違ってるものもあったりするんだけどね……
それはまあ適宜修正すればいいし。
スレ立てお疲れさまです。
エミリア編好きなので、
続きが読めて嬉しい(^_^)
>>17>>18 あちゃ〜、ニアミスですね、すいません。
サガフロ用語辞典ですか。なるほど。最近全然使ってないんで忘れてましたよ(^^;
>21
いわゆる「捏造カプ」じゃなければいいんじゃないか?
たとえばイルアセは恋愛描写はないが師弟であり、姫とガードでもあった。
これが「同じパーティーにいたから」という理由でイルエミとかだと変だろ?
姫……('A`)
>>24 でかした。
>>22 ぶっちゃけブルー絡みはどうなんでしょうかねってことなんですが(w
女っ気ないからなあ・・・
そういえばエロパロ板のエロくない作品のスレ落ちてたね。
おお!絵も投下されておりますね。
なんだか思った以上に活気がありそうで、ありがたい。
>>25 ギャグでエミリアたちがルージュを「お姉さんが可愛がってあ・げ・る」という本なら見たことがある。
ここは4コマ漫画とか投下して良いの?まだ描いてないけど
>25
双子には年上の賢く無さそうなヒューマンのお姉様方が…
>28
ルージュたんナニされたんだろw
>28
そりゃ自分の本で何描こうが自由だけど
ていうか気になる(;´Д`)ハァハァ
>29
激しくキボンヌ
キボンヌは嬉しいけどまだ描いてないよー(;´д`)ネタモマダナイヨー
ネタがないのに言ってみたのかw
しかし絵掲もレスもなくては描く人も現れず、
あっという間に消されてしまいそうだ
かッ、可愛え〜〜〜
子悪魔っぽいクーンて意外と少ないよね。
それにしても絵板もまだ三枚目か……
狭い世界だし、絵でばれそうだyo・・・
猛者求む。
なんだかここは人自体少なそう(´・ω・`)
お待たせ(?)しました。5話が書きあがったので掲載します。
ハート・プリズナー 第5話
…結局エミリアは二人に言いくるめられる形で、しぶしぶ後方支援に回ることを了承した。
「だけど、あてにしないでね。もしかしたら貴方達に弾が飛んで来るかもしれないから」
「それだけは勘弁してもらいたいわね」
「ま、その時はその時よ。…でもそれでお陀仏にはなりたくないね」
こうして、3人はロッカールームを後にした。
…早速問題が起きた。
ロッカールームの外は2つの道に別れていた。一つは上につながるはしご、もう一つは地下にゴミを送るダストシュート。だがアニーが一言。
「あぁ、これははしごの方よ」
…早速問題は解決した。
「ちょっと、それは‘副業’で使う通路じゃない!そっちは遠回りじゃないの?」
と当然ライザははしごを上るアニーを怒鳴りつけた。するとアニーもばつが悪そうな顔をしていけない、と小さくつぶやいた。
「危ない危ない。あれは時間性だから長くいたほうが稼げるのよ。いつもの癖ってのは無意識に出るもんだね」
「一つ貸しね」「バカ言わないで。でも、サンキュ」
ううむ、この2人の底が知れない…こんな所でアニーは何かのバイトをしてるんだろうか?
2人は私の疑問をよそに、ダストシュートに飛び込んでいった。私もそれに続いた。
下ではごみ袋がクッションになったが、所詮はゴミ袋。ああ、気分悪い。アニーが遠回りしたくなるのもよく分かる。
「エミリア、大丈夫?」ライザが手を差し伸べてくれた。私はライザの手を取り、立ち上った。アニーは自分の体を払いながら、みんなの準備を待った。
「久々にこっちに来るけど、やっぱ慣れないわね。まぁいいわ、早く行こ」
ゴミ袋の山から出たとたんに襲ってきた虫どもを叩きのめし、ドアから出た途端に襲ってきた警備メカをスクラップにした。
私は結局、バズーカを構えている間に2人がモンスターを倒すので結局何もやらずじまいだ。しかしこの2人相当強いのではないだろうか。
…短いベルトコンベアから降り、ダンボールを脱ぎ捨て、私たちは階段を下におりていた。ライザの話によるとこの先を抜ければもうルーンがあるらしい。私は期待に胸膨らませた。
だが、それを阻むように赤外線仕込みのセンサートラップが…とがっかりしている間にライザは何やらゴーグルをかぶり、センサーの中に入っていく。
「ちょっと、センサーは見えないのに、そんな闇雲に進むと…」
「大丈夫。これはそれを視認するための赤外線ゴーグルよ。2人とも、私の後についてきて」
私たちはいとも簡単にセンサートラップをくぐり抜けた。やった、とうとうここから抜けられるんだ!
「2人とも、有難う。貴方達がいなきゃ、私、ここで棺おけ送りにされてたわ」
すると、アニーが笑いながら
「何言ってんの。まだルーンにはタッチしてないじゃない。お礼を言うのはまだ早いわよ」
するとライザが、一つの換気口を前にスパナを取り出し、ふたを外しにかかった。
「2人とも、少し見張ってて。後はここだけだから…よし、あと2つ!」
私たちはしばらく入り口を見張っていたが、突然アニーが私になにやら手渡した。
「こ、これって銃じゃない!」「バズーカ一丁抱えた女が何を今更。それは護身用よ。あれ、弾4発しかないし、あんたじゃロクに扱えないよ」
「う…でも、こんなもの使ったことは…」「使い方は簡単。引き金を引くだけ」
最後までこの人は何をするか読めない…だけどこれも彼女なりの思いやりなんだろう。後ろではライザが最後のねじに苦戦していた。
私がほっと一息ついていると、入り口の方からガサガサ、ガサガサと音がしてきた。次の瞬間、私は驚愕した。
そいつはムカデのように足を沢山生やして、長い胴体を持ち、その先端は、まるで骸骨のような顔をした巨大な怪物だった…!
「ちょ、ちょっと何よあれ!」「…こんなのいるって聞いてないぞ、ルーファスめ!」
怪物は鋭い前足を持ち上げ、私たちに迫ってきた!
キタ━━━(゚∀゚)━━━!!!
(゚д゚)ウマー
>>39…短いベルトコンベアから降り、ダンボールを脱ぎ捨て
何気に没イベントを採用してますね(w
こういうのは創作ならでは!!
(・∀・)イイヨイイヨー
はぅ、何気に抜けてました…
>>38と
>>39の間がdj
そして、ベルトコンベアで資材を搬送するディスペアの中枢まで来てしまった。ここには監視カメラが張り巡らされていた。
「ちょっと、こればっかりはまずいんじゃないの?」
「大丈夫よ。この2時間は全てのロックは解除されてるから。あ、でもパトロールが来たら厄介ね…」
「大丈夫よ。要は見つからなきゃいいんでしょ?なら、アレが一番適当じゃない」
アニーがちょうど3つあるダンボールの空き箱を指差した。
疲れてるのかな…たまには早く寝よう…
>>21 亀だけど、アルシフやグレクロにはそれなりの台詞があると思うんだけど。
イルアセあたりと同じ扱いされるのはちょっと抵抗がある・・
小説もう少し改行があった方が読みやすいけど
次も首を長くして待ってまつ(´∀`*)
>43
同人に疎い時イルアセというカップリング初めて見た時は
ビクーリだったので>43の気持ちも少しは分かるyo
それなり・・・
該当の二人の間に交わされるテキストの量で言えば
圧倒的にフロの方達>ロマサガの方達のような
まあアセルスはデフォでレズらしいから
>45
シュライクの本屋か(w
本スレで言われてる某スレってのはここかな。
なりきりでソフト買わせた人もいるし、二次創作の力ってのも侮れん(w
ごめん、本スレってのはRPG板のフロ初代のスレ。
すいません、いろいろいそがしいもんで(^^;
ハート・プリズナー 第6話
−百足と骸を混ぜたような化け物は、エミリアに槍と見まごう鋭き前足を突き立ててきた!だが…
エミリアは足がすくんでしまって、動けずにいた。だが、怪物はなおも迫ってくる…!「も、もうだめ…!」
エミリアは思わず目を伏せた。しかし、聞き慣れぬ鈍い音がしたかと思うと、怪物は迫ってくる気配を見せない…
エミリアが恐る恐る目を開けたとき、そこにいたのは…
敵の直撃をレーザーナイフで受け止めるアニーが、そこにいた!
「大丈夫、エミリア!?」押し殺した声でアニーは尋ねてきた。
「え、ええ、あ、ありがとう…」力なくエミリアは答えた。
だが、怪物も押し黙ってはいない。アニーから一旦身を引くと、槍のような前足を激しく揺さぶりだした。
「! エミリア、身を伏せて!」素早くライザが指示を出した。
戸惑いながら身をかがめた直後、エミリアの後方にあったパイプの壁面が突如爆発した!
「キャアッ!な、何よ今の!」
「アイツの超音波ね。危ない所だったわ。あれを貰ってたら今頃…」
「ライザ!無駄口はいいから反撃に移るわよ!」「…ったく、いつから主導権握ってるんだか」「ライザ!」「ええ、分かったわよ!」
ライザとアニーは、己の数倍の体躯はある怪物に向かっていった。
…エミリアは腰が抜けて立てずにいた。先ほどまでの異常な事態に麻痺していた感覚が、死に直面した時ハッキリ分かった。
なぜ、こんな場所にいるんだろう…?どうして、こんな化け物どもと渡り合わなくてはいけないのだろう…?
(…こ、こんなの、命がいくつあっても足らないわよ…!)
確かにあの2人は強いし、あの2人のおかげでここまでたどり着いた。だが…
…だが、2人にも勝てぬ敵が現れたらどうするのか…?現に今も、2人はうまく立ち回ってはいるが、怪物のほうが優勢なのだ。このままでは…
(こんな所にいたら…私、ここで死ぬことになる!)
…逃げなきゃ。早くこんな所からオサラバして、あの仮面の男を追わなければ…!
(そうだ、ライザが開こうとしていた換気口をあける事ができれば…!)
エミリアは這いずりながらも換気口に行こうとした、その時だった。
また、逃げるの?あの時のように…私は何もできないまま置き去りにされた時のように…?
何だ?
これは自分の内なる声か?だが、なぜだ?どうしてそんな後ろ髪を曳かれるようなことを己はつぶやくのだ?
(だって、あんな化け物にかなうはずないじゃない!私は、私は…)
私は、何?ただの不幸なスーパーモデル?だとしたら、とんだお笑い種ね。
(! そ、そうよ…私はアイツを…仮面の男を追うために…)
そう…そのために人を、いえ、友人を平気で見殺しにするのね、私は。
(そ、それは…第一、私はあの人たちとは…)
関係ない、と?それは違うわね。少なくとも、彼女達はかけがえのない仲間よ
(な…何を言ってるの?かけがえのない仲間…?私は、私は…!)
一人で憎しみ背負って、一人で戦って、一人で死ぬつもり?…私は、そんなに強い人間じゃないわ
(…何が、なにがあんたに分かるって言うのよ!)
分かるわ。なぜなら…
(……)
…なぜなら、私は、私は…
「くぅっ!」
怪物の突進攻撃に、ライザはパイプの壁面にその身を激しく打ち付けた!
その爆音で、エミリアは我に返った。
アニーにも、今の怪物を引き止める体力は残っていない。怪物は、ライザに詰め寄ってきた!
エミリアは、ただ立ち尽くすのみだ。いや、正確には、最後の言葉を繰り返していた。
(私の中の理性は、『退け』と言ってる…だけど)
−なぜなら、私は、貴方のほんの少しの‘可能性’だから−
倒れたライザを串刺しにしようと、槍のような前足がついに振り下ろされた!
「ラ、ライザーっ!」アニーが悲痛な叫びを上げた、その時!
突然爆炎が怪物、ニドヘッグの身に起こり、大きく倒れこんだ!
アニーが炎の上がった方向に目をやると、ハンドバズーカを構えたエミリアがそこにいた。
「そんなハンパな考え、いらない!もう…迷わない、ただ、走り抜ける!!」
吹っ切れたエミリアは己自身に叫び、バズーカ片手にニドヘッグに向かっていった!
エ、エミリアーーッ!!(´Д`;三;´Д`)
>>52 …やっぱり、いじくり過ぎてしまいましたか…(^^;
でも、一介のモデルのコスプレ話というのはあまりにもそのままなんで
彼女自身の強さをだしていこうとしたらこうなった…
いや、別に分裂症とかそういうんではないんで。念のため
54 :
52:03/10/05 16:25 ID:tmjSBVnE
いや、面白いという意味で興奮を表したんだyo<(´Д`;三;´Д`)
確かに今までと違うけどこれはこれでイイ!
あと改行増やしてくれた?
読みやすくなったよありがとう(´∀`*)
いえいえ、そんな…どういたしまして。
自分は結構熱血なノリが好きなんで。ただ、載せた後で「やべ、これじゃク○ウドみたいじゃねぇか(゚Д゚;)」
てな感じに小一時間悩みましたよ(^^;
あっ新作キタ━━━(゚∀゚)━━━!!!
漏れも良いと思うがなぁー
エミリアて、元モデルて設定だから、いきなり剣や銃もって戦うのは、変だもんな(まあゲームだから・・・)
>>(私の中の理性は、『退け』と言ってる…だけど)
>>−なぜなら、私は、貴方のほんの少しの‘可能性’だから−
このフレーズはどこかで見たような気がするのは、気のせいかな・・・
57 :
名無しさん@どーでもいいことだが。:03/10/06 09:51 ID:LglLkFdF
>>56 まぁ僕自身もいろいろ(というか自分の好きなラノベ)を読んでいるので
もしかしたら知らず知らずに印象に残ったフレーズを使ってるかもしれない…ってこれじゃ逃げだな(^^;
まぁそういう指摘なども大歓迎なんでじゃんじゃん指摘しちゃってください。
sage忘れた…
しまったあああああああ
3日PCつけっ放しで絵掲に描いていたのに
ブラウザ閉じちゃったよ、ヽ(`Д´)ノウワァァァァン!
仕事イテキマース……
>3日PCつけっ放しで
(;゚Д゚)ッッッ!!!!
>>59 …っ!それは、きびしい…が、頑張ってください…
ハート・プリズナー 第7話
エミリアは倒れた怪物に走り込むと、至近距離でアニーに渡された拳銃『アグニCP1』を撃ち鳴らした!
「このっ、このっ、このっっ…!」
その様に、倒れていたアニーも肝を冷やしていた。
何だ、あの容赦のない撃ち方は…ためらいも見せず、そして…
今まで銃を握ったことがない、ですって…?バカ言わないで。あんな早撃ち、ルーファスでも出来ないわよ…!
しばらく乾いた音が、パイプの中に響き続けた。
やがて、『カチ、カチ』と、拳銃の弾を切らしたところで、ようやくニドヘッグから離れ、マガジンを交換し始めた。
その隙に怪物は立ち上がり、体勢を整えていた。だが、ところどころでひゅひゅうと、空気の漏れる音がする。至近距離の発泡がもたらしたダメージだ。
ニドヘッグが立ち上がるのとエミリアのマガジン交換が終わったのはほぼ同時…
両者は一斉に向かっていった!
交互に繰り出される槍をすんでの所で交わし、がら空きになった敵の間接に銃弾を撃ち込む。
やがて痺れを切らして放った超音波も、素人離れした三角飛びで華麗に交わし、死角になった敵の頭上にバズーカの一激を叩き込んだ!
思わぬ一激にふらつく敵の足元にアグニCP1の銃撃を立て続けに撃ちこみ、敵の機動力を即座に奪っていた。
もはやニドヘッグはまともに動かせぬ手足を引きずる『ボロボロのでかいムカデ』に成り下がっていた。
かたや敵の攻撃を全て受け流し、息一つ切らさぬエミリア…優劣の差は圧倒的だった。
アニーもかたずを呑んで見守っていた、いや、眼に焼き付けていた。
(こんな…プロも真っ青な戦い方する素人がいるとはね)
ついさっきまで後ろについてただけの、モンスターも知らない甘ちゃんが、ここまでヤルとは…
(私たちに隠してた…とは違うわ。明らかに動作も別人になっている…では、一体?)
やがてニドヘッグは立つこともままならぬ体を持ち上げ、あろうことか、なんと喋ってきたのだ。
『ゲヘゲヘゲヘ、つよいなァ、ケーッヘッヘッ!』
「!?」
一瞬、エミリアは隙を作ってしまった。間髪入れず、怪物は突進してきた!
「バカっ!それなりに生きたバケモンなら言葉しゃべるんだよ!」
アニーの叱咤も時すでに遅く、突進をモロに喰らったエミリアはパイプに激突した!
「ぐふっ…!」口から血を吐き、エミリアはあえなく倒れこんだ。
(まずい…ここで動揺しちゃ…恐怖に負けちゃ…!)
だが、体が震えて言うことを聞かないのだ。ただガタガタと、震えるだけなのだ。
そこに、ニドヘッグが更なる突進を仕掛けてきた!
(もう、ダメ!)
恐怖に身を強張らせるエミリア…もはやこれまでか!?
今夜はもう1話載せます。
ハート・プリズナー 第8話
…ニドヘッグはエミリアに迫っていた!エミリアも己の死に覚悟していた。
が、目の前で突然、ニドヘッグが宙に浮き始めたのだ!
「な、何!?」
怪物はこまのように回りだし、すぐさま地に叩き伏せられた!
「これで、借りは返したかしら?」
ニドヘッグの後ろには、もう動くのも精一杯のはずなのに、笑顔をつくろっているライザがいた。
「ライザ!よかった、無事なのね!」
「当たり前よ。体の鍛え方には自信があるの…でも、貴方がいたから助かったのよ。有難う、エミリア」
「ちょっと、アタシの事忘れてない?」
声の主を見ると、レーザーナイフを構えたアニーがバツが悪そうに言った。
「あーあ、ライザにいいとこ取りされちゃった」
「貴方は敵を甘く見すぎなのよ。反省する事ね」
「それもこれもルーファスのせいよ。ここまでアレも、そしてアイツが強いなんて、聞いてないわ」
‘アイツ’の所でエミリアを盗み見ながらライザに言っていたその時だった。
「2人とも、まずはアレをどうにかしながらケンカしてよ」
ニドヘッグの眼は血走っていた。今の不意打ちに完全に怒っていた!
『ゲヘゲヘゲヘ…みな…ごろし…ケヘヘヘヘ!』
奇声をあげながら、3人に突っ込んできた!
「2人とも、私に続いて!これを逃すと後がないわよ!」
ライザはすっ、と手を上げると風が巻き起こり、怪物を包み込んで宙に持ち上げた!
「−さっきから、タフすぎなのよ!」
エミリアが怒り交じりに、宙に上がったニドヘッグにハンドバズーカを撃ち込んだ!
それと同時にアニーがニドヘッグに飛び込み、そして−
「−けど、これでオシマイいよっ!」
炎に包まれたニドヘッグをレーザーナイフで切り払い、地に叩き落した!
『ゲーッゲッゲッ…』
ニドヘッグは全身を焼かれ、胴体もほぼ切り裂かれ、中身が露出していた。
だが、顔だけをその身から抜き出すと、そそくさと逃げ出してしまった。
…先ほどライザが開けられなかった換気口を開いて。
「アイツが開けてくれたわ」
「……」「……」
だが、アニーとエミリアの2人は釈然としない気持ちで一杯だった。
換気口をくぐると、1階下の眼下には目指していた解放のルーンがそびえていた!
「やったぁ!これでオサラバできる!」
「一時はどうなることかと思ったけどね」
「ま、一件落着と言うことで。」
そこに、上の柵にディスペアの所長が姿を現した。
「君たちの勇気には恐れ入ったよ。何事にもくじけぬその姿、用意周到な脱出手段、そして窮地に共に立ち向かう姿…」
エミリアは内心(見てたなら助けてよ)とつぶやいていた。所長は続けた。
「君たちは初の女性での脱出者達だ。いつぞやのサングラスの男同様に楽しませてもらった。さぁ、約束だ。ここから脱出したまえ」
所長は満足顔で奥に姿を消していった。それは満面の笑顔であった。
やがて3人は顔を見合わせ、そして、互いの手を重ね、解放のルーンに触れた。
『タッチダウン!』
こうして、エミリアの物語…儚く、そして切ない復讐撃が、幕を揚げた−
あとがきまがい
ディスペアまで8話もかかりました。自分が小説書くと8話ぐらいから本調子になるんですよね…(^^;
ですが、頑張って書いていきたいと思います。いつも読んでくれる皆様方、本当にありがとうございます。
それではm(__)m
おっ、初戦闘描写ですな。
相変わらず(゚д゚)ウマー
トドメは「空気ロケット払い」?
>>66 そうです。サガフロなんだからやっぱり連携も書いていこうかなと。
でも技名入れるとおかしくなりそうだから技名抜きで書きました。
「超スープ三時間まわす」とかめちゃめちゃカコワルイしね
もう少し煮込めばおいしいスープにはなりそうだ。
これから物語が広がっていくのだね?
誰か他に仲間になるのかな〜(*゚∀゚*)ワクワクして待ってるYO!
>>67 超スープ三時間まわす・・・懐かしいな(w
まあ、連携の描写をゲームのまんまやったら、ギャグ小説になるし、これで良いと思う。
ほしゅ
ほしゅ
微妙にオリジナル要素が混ざってますが、まぁ大目に見てください
ハート・プリズナー 第9話
夜の賑やかな繁華街…その繁華街のある地下の一角で、密談を行う3人の人影があった。
『…ディスペアでの救出任務はご苦労だった』
『ニドヘッグの強さを除いて、なんてことはなかったわ』
『ホントにアレには手を焼いたわ…ボーナスは弾んでもらうわよ』
『その件は後だな…で、どうなんだ、彼女の戦闘能力は?』
『何とも言えないわね…ただ、危機的状況での彼女の強さは相当な物だわ』
『うん、チョット鍛えれば相当デキるようになると思うわ』
ここで、ボスと思わしき人物が2人の前に向き直り、サングラスをかけ直した。
『では、彼女を正式に我らに迎え入れても問題ない、と言うことだな?』
『彼女ほど、潜入工作が向いた人間はそうはいないわ…鍛え方しだいだけど』
『それに、私は任務抜きにしてあの娘の事、気に入ったしね』
『…決まりだな。では、彼女を迎えに行くとしよう』
『で、誰が迎えに行くの?』
その問いにボスは答えず、ジャケットを手に取り、
『私が直接出迎える。留守は頼んだぞ』
そして彼は、ディスペアから連れ出した彼女…エミリアを迎えに出て行った。
『−マンハッタン発、ホークシップ、ただ今シュライクに到着いたしました。繰り返します、マンハッタン発〜…』
たった今シュライクに一台のリージョンシップが入ってきた。
そこから降りてきたのは、紛れもない、あのエミリアだった。
彼女はシップから降りるなり、大きく背伸びをした。久しぶりの帰郷、と誰しもが思うだろう。
「何だかとっても久しぶりね…昨日来たばかりなのに」
一言呟くと、彼女は歩みを取り戻し、シップ発着場を後にした。
『2人とも、有難う…2人がいなかったら、私ずっとあの中だったわ』
『別にいいのよ。じゃ、ここでお別れね』
『ええ…また会えるか分からないけど、2人とも、元気でね!』
『私は大抵クーロンに突っ立ってるから。でも、すぐにまた会う事になると思うよ』
『……?』
こうしてエミリアは2人と分かれた…意味深な言葉を残されたまま。
結局エミリアは行く当てもなく、レンの自宅があったシュライクに戻る事にした。
やはり心の奥底では、レンが死んだ事をまだ認められずにいるのかもしれない…
(でも、逃げでしかないわよね…やっぱり)
ふと気がつくと、事が起こる前に立ち寄った本屋の前にいた。
「あったあった、この本だ!」
エミリアが見つけた本とは、レンの家に行く前に立ち寄った本屋で立ち読みした、奇妙な詩集であった。サイズはB5ほどで、やや大きめだ。
カバーは紫色に怪しく輝き、タイトルは…文字が霞んでいて読めない。
(昨日は出来上がったドレスを見せようって事しか考えてなかったからね)
エミリアは本を手に取り、カウンターへ足を運んだ。
カウンターにはバイトの店員が対応していたが、どうやら値札がないらしく、結局奥から出てきた店主となにやら相談しているようだ。
(結構古そうな本だから、ふっかけられるかも)
エミリアが内心で毒づいていた時に、店主はエミリアにこう告げた。
「この本は、ワシがここを譲り受けた時からここにあったんじゃ…どうやら先代が店を開いた時からあったらしくてのう…」
何やら店主は感慨深そうに話している。
「いつになっても置かれとったから、買い手がつくとは思っとらんかったからのう…よろしい、この本を差し上げよう」
気前のよすぎる店主の発言にエミリアは面食らった。
「いくらなんでも、タダでは貰えないわ!古そうだし、それに高そうだし…」
「いいんじゃ。本とは読まれるためにあるもんじゃ。誰にも手にとられずにあったその本が欲しいというたんはあんたが初めてじゃ」
「だ、だけど…」
「それに、これは大分痛んどるからの。こんな本でお金を取るほうがよっぽど失礼じゃ。さぁ、遠慮せずに貰ってくれんかの…?」
エミリアは結局、店主の願いに素直に甘える事にした。
「わかりました。それじゃ、この本は頂きます」
「ありがとうございましたー」
エミリアが出て行った後、店員は店主に尋ねた。
「どうしてタダであげたりしたんです?私だったら言い値をつけてますね」
その問いに、店主は苦い顔でこう答えた。
「あの本は、誰も、そしてワシも読めないんじゃよ、だから買い手がつかなかった…普通のもんが読めない本を売っても仕方がないじゃろう?」
「へぇ〜、そうなんですか。じゃああの人は読めるのかな?」
「さてな…でも、どんな本なのかは、気になるのぅ」
エミリアが手に取ったその書物…かつては一冊の詩集に過ぎない物だった…
だが、紫色の詩集は、まるで次に起こる災いを予兆しているかのように、ただ、不気味に輝いていた…
キタ━━━(゚∀゚)━━━!!!
詩集は何かの伏線かな?
(・∀・)ワクワク
レンの家ってシュライクだったんだ? それともそこがオリジナル???
そしてどうでもいいが絵板二人しかいない・・・
>>77 レンの家は推測ですけどアセルスの家と作りがソクーリだったのでシュライクという事にしました。
詩集は完全にオリジナルですが、よく考えれば家の場所もオリジナルになってしまった…
まぁ大目に見てください(^^;
>>78 職人さんの到来が待ち遠しいですね。僕は絵を書くの全く駄目なんで。
絵板は〜見てる人は居るの?反応無さ過ぎて掴めない
(・∀・)ミテルヨー
描き込もうかと思ってるけどバレ怖くて描けない人も多いんじゃないかなぁ…漏れもその一人なんだが。
文より身元隠すの難しいし_| ̄|○
見てきた。
二人とも(゚д゚)ウマー
試しに挑戦してみたら、幼稚園児の絵になったよ(゚∀゚)アヒャ
元より隠す気なんざありませんが何か?
と言っても2ch以外ではオンでもオフでも殆ど絵描いてないけど。
でもやっぱり一言くらいは反応くらい欲しいなあなんて……
せめてここのもう一つのスレには貼ってくるか……( ´_ゝ`)
今まで告知されてなかったってのも凄いけど。
見てるよー。ウマーな絵が多くてハァハァ
描き込もうかなと思っているけど、
バレるバレない以前に絵を描く時間がナイノヨ(´・ω・`)
>>83 もう後の祭りの様だけど、あちらは元々反応がシビアだったから
告知しても良い反応は返ってこないと思うよ…
ハート・プリズナー 第10話
「別に黄色い紙も張り巡らされてないのね…犯人が捕まったとはいえ無用心ね」
レンの家について、昨日と何一つ変わらぬ有様にエミリアは面食らった。
ただ、遺体も、残った家具も押収されたのだろう。家はもぬけの殻となっていた。
「でも、これでスッキリしたわ…やっぱり、もうあの人はいないのね…」
ここに来たのは、まだ心の奥底にたたずむ「迷い」を消すためなのだろう。だが、ただの空き家となったこの家を見るだけでそれは十分だった。
(認めなきゃいけないのはつらいけど…でも、今の私には、まだやらなきゃいけない事がある…!)
レンへの未練が残った心の一部は、穴があく事もなく、仮面の男への復讐心が心の穴を塞ぎ始めていた。
その時、聞きなれぬ、しかし聞いた覚えのある声がエミリアの耳に囁きかけた。
『おやおや、マダ奴の事ヲ引きずってイルようですネ。ですが、手間が省けマシタ』
エミリアはレンの家から、声の主へと視線を移し変えた。
目の前にいるのは、紛れもなき仇敵であるアイツが…
…仮面の男が、そこにいた−
−これから、俺は地獄に行く事になる…この器一つに魂二つと言う不安定な状態でだ−俺、いや俺たちはそれでも行かねばならない。
…おそらく生きては帰れまい。だが、そのために俺たちが生まれてきたのもまた事実、そこから逃れる事はできまい。だが、そんな事に悲観するつもりもない。
−ただ、僕達は黙って死ぬつもりはさらさらない。この命は王国に与えられたものだが、この意思は紛れもない僕自身のものだ。それは彼も感じているだろう。
−だから僕達は、『詩』として僕達の想いを残していきたいと思う。この命尽き果てるその時まで。地獄に封印を施すその時まで…
−おそらく、この本に目を通されても何の事か分からないだろう。僕も、そして俺も読まれるために書いたわけではない。それ以前に読む事もままならないだろう
−だが、使命を背負う者が手にして、初めてこの本は意味を成す。これは、本であると同時に―――あるからだ−
−名のなき詩集−
仮面の男は、両手を広げながらエミリアに近づいてきた。
『死んだ恋人を忘れるタメに来たのですカ?それとも忘れられずに来たのデスか?』
歩み寄る仮面の男に向かって、エミリアは銃を構えた。
「それ以上近寄ると、本気で撃つわよ」
エミリアの眼は、燃える火のような熱さがあった。彼女は本気だ。
「最も、近寄ろうが逃げようが、私は引き金を…」
『ヒャーッヒャッヒャッヒャッヒャッ!』
その瞬間、仮面の男は高笑いした。それでもエミリアは銃口をそらす事はない
「何がそんなにおかしいのかしら?」
仮面の男は笑いをやめ、腹を抱えながらこう言った。
『いや、その程度の殺気でワタシを殺そうとイウ君の愚かしさに、ネ』
その瞬間、仮面の男から例えようのない気が放たれた!
それはエミリアを身じろぎさせるほどの‘殺気’だった。
(な、何よコレ…!息をする事も、苦…し、い…)
私はこんな化け物を…相手にしようとしていたのか?
今では分かる。レンがホルスターから銃を抜かなかったのか…
‘抜かなかった’のではなく、‘抜けなかった’のだ…!
エミリアが両ひざを地に付けたときに、ようやく殺意の気配が止んだ。
『ソレデハ、その身を以て知るがイイ。これが、死を意識サセル気配というものだ』
仮面の男は、ゆっくりと、しかし確実にエミリアに近づいてきた…!
キタ*・゜゚・*:.。..。.:*・゜(゚∀゚)゚・*:.。. .。.:*・゜゚・*!!!!!
もうね、毎回何かしらあるから面白いよ。詩集イイ!
勝手に応援しているので最後までガンガッテ下さい(´∀`*)
仮面(・∀・)イイ!!
壊れてる壊れてるよ。
詩集は、ブルージュ?
何の伏線だろ・・・
>>89 ありがとうございます。できるだけ頑張って期待を(いい意味で)裏切っていきたいと思います
>>90 あまりはっきりした事はいえませんが…
詩集は結構過去のシロモノです。そして、この話に結構深く関わるのは間違いないです。
まぁお楽しみと言う事で。
ほしゅ!
なんか、スレの独占してるような気がしてきたぞ…
ハート・プリズナー 第11話
『−この世に生ける者は全てその身に罪を背負い生きる。
それゆえに罰を下されようとも、その身に刻み生きながらえるのだ−』
−名もなき詩集−
−仮面の道化は少しずつ、だが確実にエミリアに向かっていた!
…だが、エミリアも黙ってやられるのを待っているわけではなかった。
(このままじゃ…あいつに…!)
エミリアは昨日の感覚を思い出そうと必死になっていた。
−脳髄が焼ききれるように熱く、それでいてとても冷めた感覚を覚えた昨日の事を−
だが、内なる声が語りかける事もなく、昨日の感覚を思い出す事もできない。
(ウソ…このままじゃ私…何も出来ない…!)
エミリアは自分のツキの無さに愕然とした。その上、とうとう…
『ホントに何も反抗シナイんですね…少し貴方の事をカイカブリすぎてイマシた』
…とうとう、目の前にまで仮面の男が歩み寄ってきた。
『ワタシはこう見えて紳士で通ってイルのでネ。最後に何か望みデモあれば−』
男はうなだれたエミリアの顔を持ち上げ、自らの顔をエミリアに近づけた。
『−聞き入れてもイイと思ってイルのですよ』
目の前の獲物に慈悲を説いた。
「……」
エミリアは、黙って仮面の男を見つめていた−否、その奥の素顔を垣間見ようとしていた。
「…私の願いなんて一つしかない、それは…」
手の震えを抑え、エミリアは銃を構え、仮面の前に突きつけた!
「私の未来を奪ったあんたの死に様よ!」
そのままエミリアはアグニCP1の引き金を引いた!
−しかし、信じられないことが起こった!
エミリアの拳銃は仮面から3pと離れていない…
だが、エミリアがトリガーを引くまでのコンマ01秒の間に、仮面の男は右手をススッ、と動かしていた。その動きにエミリアは反応していなかった−
…エミリアは引き金を引いても、銃弾は発射されず、カチ、という音が空しく響く。
エミリアが顔をしかめると、途端にアグニCP1からからマガジンが抜け落ちた。
「!」
エミリアの顔に驚愕が浮かび、仮面の男は肩を震わせ、静かに笑っていた。
『クックック…銃は剣ヨリも強し、なぞヨク言ったものダ』
突然、仮面の男は両腕を突き出しエミリアの首を締め上げた!
「…! くぅ、うっ、苦…し、ぃ…」
突然の奇襲にもがくエミリア!首にかかる力も半端なものではない!
『だが、貴様のヨウナ小娘には過ぎたシロモノだったな!ヒャーッヒャッヒャッヒャッ!』
細目を開け、震える両手で男の手をつかんでも、女の二の腕では離す事は叶わなかった。
首を締め上げる両腕の力は、どんどん強くなっていく!エミリアの意識も遠のいてきた。
(嘘でしょ…私、このまま…殺される…)
だが、異変が起こったのは首を締めている当の本人、仮面の男自信だった。
(何故だ…この女カラ力を感じる…?コイツに未練があるだけではないのか、主よ)
男は自問自答を繰り返す。それはまるで第3者と話すような感覚だった。
(ダガ、この仮面の共振は紛れもナイ‘ソレ’の反応…では、鍵はこの女という事か?…ナラバ)
男は突然、エミリアの首にかけていた力を緩め、エミリアの首から腕を離した。
「…くぅっ…ハァ、ハァ、ハァ、ハァ…」
いきなり首を離されたエミリアは、膝を地に付け、ただ呼吸を繰り返していた。
『…気が変わった。貴様はドウヤラ‘囚われし心’の持ち主のヨウダからナ』
奇襲攻撃を受け、錯乱状態のエミリアは突然訳のわからぬ事を言われ、余計混乱していた。
「ハァ、ハァ…な、何よ、それ…そんなもの、私…ハァ、ハァ、知らない、わよ…」
『とにかく、ワタシと共に来てもらおうカ。ナニ、悪いようにはシナイよ、ククク…』
そう言って、男はエミリアの手を取り、ここから連れ去ろうとした。
「な、何をするの!やめて、離して!…誰か、誰か助けて!」
郊外の住宅地から離れ、敵に連れ去られるのはこの場で殺されそうになるよりも感じる恐怖は上だった。
しかし、ただでさえ人が来ない郊外の住宅地。エミリアの叫びは、空しく響いた。
『諦めろ、ワザワザピエロに連れ去られそうな危険な状況に身を投げる奴はイナイ!』
エミリアも諦めそうになった、その時…
チュン、という音と共に、男の仮面に何かがかすった。それは、1発の銃弾だった!
『ク、ワザワザ身を投げる愚者がイルようだな!』
仮面の男が向き直ったそこには、男が一人、拳銃を構え立っていた。
「…レディに対する扱いではないな。その愚者と言う言葉、まさしくお前に相応しい」
『ぬかせ!』
その男は金髪をなびかせ言い放った。だが、男のトレードマークは金髪ではない。
−男のトレードマークは、顔にかけた黒いバイザー式のサングラスであった−
名無しだけど・・・水君?
とりあえずキタ━━━(゚∀゚)━━━!!!
ルーファスキタ━━━(゚∀゚)━━━!!!
仮面の正体は結婚ENDの方かな?
詩集の内容が何を指しているか分からない・・・
トリップ付け忘れスマソ
>>96 正直、詩集は筆者が詩を書きたいが為に作ってしまった感があり、あまり物語とは関わりが薄いかも…
>おそらく、この本に目を通されても何の事か分らないだろう
と言ってることですし←逃げ
しかしキッチリ落とし前はつけますとも、ええ!
…と言う訳で、温かい目で見守ってやってくださいm(__)m
今回もイイヨイイヨー
水君たんのお気に入りのキャラは?(´∀`*)
絵板のサイレンス(・∀・)イイ!!
激しくワラタ(w
|ヽ /!
! | ,.-‐‐-、 r"/
l ゙"i I Iノ ノ ,'>-r,."
|レ'" ̄ ̄"‐-、l/
|_i:::..__..::::::::ノ,! 同じ仮面として許せん!!
_ト、,,____,,..ノ^
ト-,ヘ、r=、ノゝ)
ヽr'_')_;、_'-_>
|,<_.rト-'|
,.r' 、ソゝ^ヽ、_
!''‐".:l└‐‐--'
すいません、同じプロキシの荒らしのせいでしばらく書き込めませんでした。
(しかもマダ解除されてません)ここにお詫び申し上げますm(__)m
ハート・プリズナー 第12話
『物事は、常に思いがけぬ事から始まる…
それは雨の様に突然降りかかり、気づいた時には地に染み込まれて―――
…その時にとるべき事は唯一つ。ただ、地の底に行き着くのみだ−』
−名もなき詩集−
エミリアの危機に訪れた男は、ただ、仮面の道化と睨み合っていた−
人通りのない閑静な住宅街で、更にそこだけ切り取ったような静けさがここには立ち込めていた。
…サングラスの男は、手にした銃を構え、仮面の道化を見据えていた。
対する仮面も、男の視線をまっすぐに返していた。
−先に口を開いたのは、仮面の男のほうだった。
『貴様の顔、見覚えがアルぞ…特務機関グラディウス、クーロン支部担当のルーファスだったな』
「名前を覚えていただいて光栄だな、“ジョーカー”」
『−ヤハリ、おそるべき情報収集力だな…トコロで、ここには何をしにキタ?』
この問いに、金髪の男−ルーファスは銃を構え−
「一人の女性を迎えに上がる為だ」
−2、3回引き金を引いた。
だが、ジョーカーは動かず、その銃弾を−受け止めた。
ルーファスの銃の薬莢と、ジョーカーの手の中の弾が同時に落ちた。
…それが合図だった。
ジョーカーが突然視界から消え、ルーファスの死角から振りかぶった腕が下ろされた。
「−くっ!」
ルーファスは受身を取りながらかろうじてこれを避け、反撃の銃弾を浴びせる。
『…ククク』
この反撃を糸もたやすく見切り、再びルーファスの元へと踏み込んだ!
その動きに、ルーファスは腰から一筋の摸造刀を抜刀した!
その刹那、両者の腕と剣は激しい音を立ててぶつかった!
…互いに繰り出した腕と剣はギリギリと音を立てる。
両者ともそれぞれ退く事もなく鍔迫り合いを続けた。
(こいつ、この腕一本のどこにこれだけの力があるんだ…?)
エミリアはただ、両者の鍔迫り合いを眺めていた。
眼では追えぬ動きの戦いだったが、これだけは理解できた。
(少しでも力を緩めれば、間違いなく…殺られる)
ルーファスの力にも限界が来ていた。だが、敵は更に力を込めてくる。
しかも、腕は2本ある…もう1本の腕まで繰り出されたら…避ける術がない!
(もはや、これまでか…!)
ここで、ジョーカーはもう一方の腕を繰り出しルーファスの剣を弾き飛ばした!
しかし、ジョーカーは追い討ちをかけずに、後方に飛んだ。
「な、何故…とどめを刺さん…」
よろめきながらルーファスは問いただした。その問いにジョーカーは、
『何、力なき者を相手にしてもツマランと言う事だ。ソレに−』
ジョーカーは背を向け、彼らから遠ざかっていく。そして…
『貴様らに‘キューブ’を探させた方ガ、手間が省けるカラな…唯ソレダケだ』
意味深な言葉を残して、消えた。
「だ、大丈夫!?」
エミリアは倒れているルーファスの元へ駆け寄った。
「ああ、俺は大丈夫だ。何より奴は手加減していたからな」
「あれで手加減していたと言うの!?それじゃあ、アイツが本気だったら…」
「俺はもう、とっくに引き裂かれていただろうな」
ルーファスは悔しさを噛み締めるように呟いた。
「……」
エミリアは己の弱さと、相手の凄まじさの溝を知って愕然としていた。
ルーファスもそんなエミリアの気持ちを察したのか、エミリアの肩に手を乗せ
「そんな顔をしても始まらない。君の事情は大体知ってる。君の目標を叶える事は難しいが、助けにはなるだろう…その道は唯一つ」
その後のルーファスの言葉は、意外すぎるものだった。
「それを知る前に、まず腹ごしらえといこうじゃないか。いい店を知ってるんだ」
>>98 サガフロだとアニーとヒューズがダントツですね。この2人はたいていパーティに入れてます。
仮面強いのね・・・ゲームで戦ってないから、その辺よく分からなかった。
しかし、ディスペア脱出の時もそうだったけど、キャラの初期装備にこだわってるなぁー。
(*^ー゚)b グッジョブ!!
今回の詩集は、SaGaのテーマの運命ぽいな。
まだ規制解除されてないのかな。
ほしゅ!
お待たせしました。ようやくプロキシ制限解禁です。これで自由に書ける…
ハート・プリズナー 第13話
『――どんなに残酷で、
――どんなに醜悪で、
――どんなに冷酷で、
――どんなに傲慢で、
――どんなに悲哀で、
――どんなに許しがたくとも…
――私は、ただ、人でありたい――』
−名もなき詩集−
−結局、エミリアは男の後をのこのこついてくるしかなかった。
あの後ルーファスはシップ発着場に向かい、クーロン行きのリージョンシップを手配し、2人でそれに乗り込んでいた。
ジョーカー、グラディウス、そして‘キューブ’…
聞きたい事は山ほどあったが、おおっぴらに聞けるような内容ではなく、さらに場の雰囲気も相まってただシップに揺られるのみであった。
(2人は大分この女を買っているようだが、ただの小娘にしか見えんな…)
ルーファスは向かいの席に座っているエミリアを悟られないように見つめていた。
(さっきもそうだ。この女は応戦するわけでもなくただ座り込んでいただけだし、2人が危機を救われたと言うのはデマか?)
だが、あの2人はえらくこの女を評価していた。信頼できる仲間の言う事を無下に否定する事はできない。
(ま、なんにせよ様子見といった所か…)
2人の異なる思いを乗せ、シップはクーロンへと舵を取る。
−かれこれ20分弱かけて、シップはようやくクーロンへと到着した。
ルーファスはシップ発着場を後にし、エミリアもあわてて追いかける。
ここでエミリアは耐えかねて、ルーファスへと口を開いた。
「ねぇ、そのお店はまだなのかしら?いい加減教えてくれてもいいんじゃないの?」
だが、その問いにもルーファスは答えない。
「ちょっと、何とか言ったらどうなの!?」
それでもルーファスは黙々と階段を上ったり降りたりしている。聞く耳持たずと言った所か。
「いいわよ、もう、勝手にしなさいよ…」
すると、ルーファスは突然立ち止まった。エミリアも驚き、立ちすくむ。
「…ここだ」
目の前の、寂れた家のような店の戸をくぐり、中へとエミリアを案内した。
中に入ったエミリアは驚いた。
外見とは似合わず、その中は綺麗に掃除され、整えられた、こじゃれた料理店だった。
「へぇ、いい感じのお店じゃない」
エミリアの素直な感想にも耳を向けず、ルーファスはずかずかと奥へと進む。
「ちょ、ちょっと、そっちに行けば厨房に…」
自分で呟いてエミリアは気づいた。
店に入ってもウェイターが出迎える事もなく、誰一人の客も、静まり返った厨房の音も全てが不自然だった。
(なるほど…ここが“アジト”と言う訳ね…)
ルーファスは、店の一番奥の扉を開けた。エミリアも続いて行こうとしたが、ここでルーファスが呼び止めた。
「ここから先は、関係者以外立ち入り禁止になっているんだ。君に、その覚悟があるか?」
ルーファスの最後通告が告げられた。エミリアも、ただ黙って、こくりとうなずいた。
「……」
ルーファスは無言のまま、扉の奥の階段へと足を進めていった。
階段を降り、目の前に見えたのは3つの扉だった。そのうち1番左の扉にルーファスが入って行く所が見えた。
(謎の組織とのご対面、か…こんなの、アクション映画でしかありえない事だと思ってた。でも…)
エミリアは緊張しながら、ルーファスが入ったドアノブを慎重に回した。
(…まさかその主役が、私になるなんて、ね)
やがてドアが、ゆっくりと開いていく。そして…
「あ、あなた達は…!」
そこに5人の人間がいた。しかし、そのうち2人以外は皆知ってるメンツだった。
ルーファスはもちろんそうだが、何よりも友に脱出した仲間にエミリアは面食らった。
「ふふ、こんにちは。ん、エミリア?どうしてそんなところで固まっているの?」
「もしもーし?もしかして私たちの事忘れちゃった?」
…忘れるはずが無い。忘れたくても忘れられない。第一昨日の事なのだ。
その姿は紛れも無く、共にディスペアの囚人であった、アニーとライザだった。
そして驚きを隠せぬエミリアに、サングラスを光らせながらルーファスが向き直り、冗談としか思えない科白を吐いた。
「…いらっしゃいませ、グラディウスへようこそ」
キタ━━━(゜∀゜)━━━!!!
>そこに5人の人間がいた。しかし、そのうち2人以外は皆知ってるメンツだった。
装備品といい・・・こんな細かいところにもゲームに忠実なのは(・∀・)イイ!!
毎度詩集にときめくんですがw
今回もイイヨー(´∀`)イイヨー
ハート・プリズナー 第14話
『−価値ある死を迎えられる事は名誉ある事である。
だが、世に遺せる物が何もない限り、それは無駄死にでしかない−』
−名もなき詩集−
「…ちょっと」
ルーファスの言葉に、一番早い反応を見せたのは他ならぬライザだった。
「ちゃんと言った通りに言ってよ。愛想よくって言ったわよ、私」
すかさず反論するルーファス。どうやら怒りがこもっているようだ。
「あのなぁ、いくら表の収入源が少ないからって、なんでこんな所で練習する必要があるんだ?」
「美人なウェイトレスが2人もいるのに、もったいないじゃない。ねぇアニー?」
「ちょっと、アタシこの店のウェイトレスになった覚えはないわよ?」
エミリアがいるのにも関わらず、3人は言い争いを始めてしまった。
ここで、白衣を着た女の子が止めに入った。
「みなさん、騒々しいですよ。目の前にお客様がいらっしゃるのに」
ルーファスも、その子の言葉でようやくまとめに入った。
「…とにかく、店の事でも報酬の事でも後で聞いてやる!とにかく」
ルーファスは、ただ固まっているエミリアに向き直り、こう告げた。
「ようこそ、グラディウスへ」
ルーファスのまともな言葉を聴き、エミリアの止まっていた思考能力が回復した。
(…ここは、本当に大丈夫なんだろうか…?)
不安を抱えながらも、エミリアはグラディウスに関する疑問をぶつけてみた。
「聞きたい事は色々あるけど、まずこの組織の事を教えてもらえないかしら?」
ルーファスは、ため息をつき、首を振りながら、
「…残念ながら、そいつを答える事は…」
「モノにもよるけど、表沙汰ではマズい事を依頼で受けて、力で解決する仕事。物を盗んだり、脅迫したり、その他いろいろ」
アニーが代わりに答えてくれた。
「お、おいアニー!」
「いいじゃない。どっちにしろしなびたレストランの地下に事務所がある訳ないでしょ。それにエミリアもそれくらいの覚悟は…」
「そ、それって犯罪じゃない!」
アニーの言葉を聞いて驚くエミリア。
「…非合法組織である以上は、仕方がないでしょ。それとも、正義の秘密組織だとか思ってたの?」
「そ、そういう訳じゃ…」
だが、いざ面と向かって言われると…分かっていても驚きを隠せない。
「…まぁ、いくら裏の仕事と言っても、暗殺はやらないぞ」
フォローとは言い難い科白だったが、人殺しはしない事を知ってエミリアはホッした。
「そう…別に極悪非道の組織、と言うわけじゃないのね。少し安心したわ」
ここで、白衣を着た、赤い髪の女の子がお盆でお茶を運んできてくれた。
「どうぞ」
ありがとう、と一言告げて受け取るエミリア。早速頂く事にする。
(どうせなら、イスも運ぶのが礼儀ってもんだけど、まぁいいわ)
一息ついて、次の質問をルーファスにぶつけた。
「それじゃ、仮面の男…ジョーカー、って言ったわね。そいつの事と…キューブについて教えて貰えないかしら?」
‘キューブ’と言う言葉を口にした途端、場が凍りついたような空気になった。
…しばらく沈黙が続いたが、やがてルーファスは自らに頷きかけ、事の真相を静かに語りだした。
「…そうだな、話せばややこしくなるが、簡潔に言おう。まず、ジョーカーが求めるキューブ…あれは超古代文明が生み出した遺産。そして…」
どこかためらいがちなルーファスだったが、意を決したように、
「…無限大のエネルギー放出を可能とする永久機関…その気になれば、3,4個のリージョンを一瞬で消し飛ばせる兵器を作れる代物だ」
なんか、最近スレの独占化をしてるような気がしますが、いいんですかね。
>>111-
>>113 ありがとうございます。
>毎度詩集にときめくんですがw
正直嬉しいです。自分は結構思いつきで書いてるので
これでときめいてもらえるのは光栄です(^^;
おお、早いな。
この辺のやりとりは、結構好きだな。
独占化も何も他に出しものしている人いないから気に(´∀`)シナイ!
>>118 ありがとうございます。そう言っていただけると嬉しいです。
ハート・プリズナー 第15話
『――殺意に駆られる衝動を押し殺し、暗殺者は忍び寄る。
どんなに逃げおおせようと、逃走者の背後から離れぬ死神で−
…対処法などありはしない。命のろうそくを削る、日常という磨耗した日々−
誰しもが隣り合わせで、誰もそれを知る事なく、今日もろうそくをすり減らす――』
‘3,4個のリージョンを一瞬で消し飛ばせる兵器を作れる代物だ’
ルーファスの言葉が、エミリアの頭の中で何度も繰り返された。
(そんなものが存在するなんて思えない…そうよ、作り話に違いないわ)
何度頭の中でその言葉を呟いたか分からない。しかし、そのたびに−
−そのたびに、‘もう一人の自分’がそれを否定するのだ。
−……あのさ−
(いいの!何も言わないで! …そんなの、いきなり信じろ何ていう方が無理よ!)
−…大体、その話をしたのは私じゃないんだけど−
(目の前にいるグラサンの妄言だって事ぐらい分かってるわよ!)
−それでも、私の事はハッキリ自覚してるのね。少し意外だわ−
(私までイカれた、なんて思いたくないからよ!)
目の前ではルーファスが尚もジョーカーのことについて話している。
「−おそらく、この仮面は超古代により作られた呪詛の仮面で…エミリア?」
「へ?」
上の空だったエミリアが、ここでようやく反応した。
「全く、俺は何も知らないエミリアの為に話しているんだがな…同じ事は2度は言わんぞ?」
「ご、ごめんなさい…」
「全く…もう一度言うが、とにかくこの仮面は…」
ルーファスの話が終わったのはそれから3分後の事だった。
「…ジョーカーの目的、ならびに正体は不明だが、キューブを欲している…これだけが手がかりだ」
「…うん、まぁ大体分かったわ」
(最も、‘私’が大部分の説明してなきゃ何にも分かんなかったでしょうけどね…いえ、余計分からなくなったのかもしれないわね…)
−ルーファスが話し始めてすぐの頃、昨日聞いたあの声が、自分に語りかけてきた。
(3,4個のリージョンを一気に消せるなんて、そんな兵器をトリニティが許すわけないじゃない!)
−彼が言ってる事はまだ可能性だけでの話。そんな規模にまでいかないわ−
また聞こえる…耳鼻科に行ったほうがいいのかしら、私。
−いいえ、貴方は耳が悪いわけでもないし、脳に異常も見られない。安心していいわ−
(まぁいいわ。私が言うんだからそうなんでしょ。で、貴方はこれについて何か知ってるの?)
…何故だろう、とエミリアは思った。
はたから見ればおかしい事なんだろうが、自分には、えらく身近な所にいるな、と感じていた。
昨日はノイズ交じりだったのだが、それもさっぱり消えて、ルーファスの声よりもハッキリ聞こえてくる…
だが、内なる声が話すことは、とても信じられない事だった。
−3,4個なんてもんじゃないわ。下手すれば、リージョン全てを飲み込む事も…−
(チョット待って…貴方、私を倒れさせたいの?)
−いいから聞いて。…相手もそんな物を作るためにキューブを追い求めているわけじゃない−
(へぇ、それなら安心ね…って、なぜそんな事が分かるの?あなた、もしかして…)
−残念だけど、私はジョーカーでもその手下でもないわ。信じて−
(信じるも何も、その…私の可能性とやらがなんでぬけしゃあしゃあと喋るかの説明をして欲しいわね)
−…ごめんなさい、今はまだ、詳しい事は話せない。強いて言うなら、貴方の無意識の一部が私を作り上げている…これでは不満かしら−
(いまいちピンと来ないのよね。昨日は慌ててたから気にしなかったけど、2重人格っていう奴?)
−そんな俗物的なものではないわね。私は…そう、ジョーカーの仮面と同じ…あ−
(え!?今、何て…?)
−…少しお喋りが過ぎたわね…今のは忘れて、と言うのは横暴ね−
(そうよ、隠し立てしないで話なさい)
−これはまだ確証はないんだけど…おそらくジョーカーは、貴方の身近な人物…それも、ごくごく親しい人−
(……ウソ?)
−……−
(…ウソよ…! どうして私の身近な人が彼を…レンを殺さなきゃならないの!?)
−…まだ、そうと決まった訳では−
(キューブだってそうよ!よく考えれば、もしそんな者があればとっくにどこぞの誰かが使ってるわよ!)
−それは違う!あれは−
(…話しかけないで)
−え?−
(悪いけど、私そんなに強くないし、物覚えも良くないから一度に話されてもワケ分かんないよ…)
−……−
(お願い、少し…時間をちょうだい…私には、少し…荷が重過ぎる)
−……−
エミリアの内なる声は、声に出さずに呟いた。
−ごめんなさい…今の貴方には酷な話だけど、迷う時間すらももう残されてないの…ジョーカーを止められるのは、おそらく私だけだから−
たった今アンサガ7人クリア達成!!
巡回してたら、キタ━━━(゜∀゜)━━━!!!
今回は、オリジナル設定ですかね?
エミリアの内なる声は、エミリア自身かと思ったら、なにやら古代文明と関係がありそうな予感。
詩集も絡んでくる?
とりあえず乙彼( ・∀・)つ旦
レンは何を思って仮面をかぶったのか・・・
エミリア、俺は人間をやめるぞぉー!!
>>122 むぅ、かなり鋭いですな。マジレスすると、かなり絡んできます。
というか今回の内容もまさにそれなんで(つーか年表)
>>123 すいません、ジョジョを意識して話を書いてるわけではないので
そんなセリフ飛び出しません。ご了承ください(^^;
ハート・プリズナー 第16話
『――魂のビートを刻み、
――鼓動のリズムをただ打ち続け、
――生命のバランスを保ち続ければ…
――何者にも遅れを取る事はない…己が振り回されずに、ついてこられるならば−』
−名もなき詩集−
−この世界は、ただ混沌の只中にある虚無の世界である。
しかし、そんな無の中にも飲まれず、確固として存在する世界が在った。
…その世界の一つ一つを、その世界に住む人々はまとめてこう名づけた。
“リージョン”と…
…やがてリージョン間を自由に航行できる‘リージョンシップ’も作られた。
そんな舟の発明が行われてからは、各々が新たな新天地を目指して旅立った。
その結果、この世には人ならざる者…モンスターや、
悠久の時を生き、誇りを重んじる種族‘妖魔’等、様々な出会いを果した。
人々も、そんな種族を目の当たりにして、憧れを抱いたのか――
−人々自らが各々に秘めた可能性を信じ、新天地の発展に努めた…
体系化されたリージョンは、それぞれ独自の道を歩む事になった。
――あるリージョンは魔術を極め、
――またあるリージョンは剣の修練に励み、
――機械に自立回路を乗せた‘メカ’を作り出したリージョンも生まれた。
−だが、もたらした物は発展ばかりではなかった。
歴史を歩む上で、必ず起こる他国間の争い…戦争が起こったのだ。
――ここから500年間は空白の歴史が埋める事になった。
モンスターと共に作り、複数個に分けて作られた‘指輪’は、全てをそろえた時、あらゆる願いを叶えると言われ…
――リージョンほどの規模を持った‘リージョン破壊兵器’までもが作られたと言う…
だが、最強と詠われた双子の魔術師や古の形式番号で綴られた艦隊によって、これらの超古代文明の落とし子はなりを潜めた、という伝承が今も残っている…
これらの事象については、不可解、かつ不解明な事が多すぎるので、未だに研究が進められている。
ここからはごく最近の(とは言っても大体800年前からの開きがある)歴史だが、戦争によって荒廃したリージョンを立て直すべく作られた政府が必要だった。
やがてリージョン間を一通り統治し(200年弱かかった)、名称を‘トリニティ’と定めた。
−それからは大きなリージョン間の大きな争いもなく、今日に至っている。
…だが、‘空白の歴史’が事実だとしたら、その時に使われた兵器はどうなったのか?
そして、それらを生み出す鍵となったモノが、今でも残っていたとしたら?
――もし、その鍵が‘キューブ’と呼ばれている物だとしたら、‘仮面の男の目的’とは一体何なのだろうか?――
…今、この虚空を一隻のリージョンシップが航行している。
目的地は古代のシップや太古の遺跡が多く存在する、一つの古いリージョンだった。
…そのリージョンへと向かう船に、道化の仮面を纏う男が乗っていた。
男は仮面の下で、その仮面の顔そっくりそのままに、ただ笑っていた…
むむ、今思うと、最初の詩もジョジョくさい…まいったな、意識してる訳じゃないんだが…
そして、エミリアに関しては続報を待て!(てか、こんな内容でいいんだろうか?)
おおお!次回作も首長くして待ってるYO!!!!!!!!1
む!
仮面がシンロウに向かっているというこは・・・ピンクタイガークル━━━(゜∀゜)━━━!!!
これから、エミリアさんのコスプレ(;´Д`) ハァハァ
寒くて絵板描いてらんねーyo!
描いてよう……寂しい
じゃあ…描く……
そんな嫌そうに言わんでもw
すいません、最近自分の身の周りの整理も忙しく
なかなか時間が取れず、話の続きを書けない状態になっています。
「10日も待たせてこれかよ!」というのが皆さんの本音だと思いますが、本当にすいませんm(__)m
次の木曜に17話を載せるつもりなので、しばらくお待ちください。
気長に待ってますよ。
ハート・プリズナー 第17話
『汝等は役割を与えられた駒にしかすぎず。
しかしわずかな突破力は持ち合わされ、それをいかに行使しようと
所詮は駒でしかなく…罪人や聖人、極稀に王にのし上がる者がいれど
いまだ神の範疇に届く者なし。
どんなに称えられ、崇められようとも、人は、人でしかないのだ――』
−名もなき詩集−
エミリアは、夢を見ていた。
それは他愛もない、日々の日常、まだ‘あの人’がいた頃の夢を。
だが最近の物になると、酷くノイズが入るようになり、そして…
『どうしタ、エミリア…?』
ここで布団を大きく持ち上げ、エミリアは飛び起きた。
「はあっ、はあっ、はあ、はあ、はぁ、はぁ…」
呼吸は荒く、顔には汗が沢山浮かんでいた…
「ったく、朝からなんて夢を見せるのかしら、私の頭は!」
ベッドから身を起こし、エミリアは当てもない怒りをぶつけていた…
「ホント、最悪…」
レンが、目の前で殺される、そんな夢…けど、あんなオチをつけるなんて…
「ええい、やめやめ!本当に、思い出すのも腹立たしい…」
とりあえず着替えて、ブレイクファーストと洒落込もう。話はそれからだ。
「考える時間…か」
ひどくやつれた感じがするエミリアは、静かにそう答えた。
「だが、限りある時間を無駄に使うのは、任務の都合上――」
「そこまでよ、ルーファス」
割って入ったのは、ライザであった。
「この娘、つい先日まで生涯を共にするフィアンセがいたのよ。その人をいきなり殺されて、ロクに整理もつかないままなんでしょう?」
それに、アニーも言葉を重ねた。
「そうよ、エミリア。あんた昨日もロクに寝てないでしょ。大分無理してるの、分かるよ。」
だが、負けじとルーファスも抗弁した。
「そうは言っても、もう相手も動いてるんだぞ?現に奴は、シンロウに…」
「…ルーファス、朴念仁にもほどがあるわよ…!」
ライザが、ルーファスを睨みながらの一言だった。
「いっつも任務任務で処理するけどね、目の前にいる娘はまだシロートなの!そりゃシロート離れした所もあるけど、か弱いレディに無理強いなんてできないわね」
「またその話か…お前もいい加減昔の事を忘れれば…」
「昔の話ですって!?こっちはねぇ、本気だったのよ!本気で…」
何やら、二人で言い争いを始めてしまった。エミリアがあっけに取られていると、
「行こ。ああなったら、2時間は収まりつかないから。宿も教えてあげるよ」
「う、うん」
こうして、アニーに肩を押され、部屋を出た。
…そのままアニーに押されながら、この宿を教えられた。
連絡先を教えると、アニーはそのままどこかに行ってしまった。お礼ぐらいさせてくれてもいいのに。
「でも、なんで1日100クレジットも取るのかしら?そんなに整備もされてないのに…」
ホテルと言うより、アパート、という表現が正しい気がする。
それに10日で700クレジットにまけてもらったので、悪い気もしなかった。
「けど、お風呂はホントに品祖なのよね…なんかボッタくられた感じ」
パンをコーヒーで流し込み、髪を整え、着替えもして、エミリアは外に出た。
化粧をする気にはなれなかった。恋人はもういないのに、顔を作っても仕方がない。
“とりあえず、クーロン探索でもしてみたら?気分転換にはなるよ”
アニーの言葉に、素直に従う事にした。
キタ━━━(゜∀゜)━━━!!!
キャラの立て方(゚д゚)ウマー
ところで、今いるところは、クーロン?
クーロンのホテルは10クレジットじゃなかったけ?
今年は後一度くらい投下される?とにかくお疲れ!
最近エミリアの好感度が上がっているだよ、ここの小説のおかげかな?
あのブルーでさえクリスマスに女と過ごせると言うのか!?
ていうかバイトさせられてるんだろ?
|ヽ /!
! | ,.-‐‐-、 r"/
l ゙"i I Iノ ノ ,'>-r,."
|レ'" ̄ ̄"‐-、l/
|_i:::..__..::::::::ノ,! 保守する!!
_ト、,,____,,..ノ^
ト-,ヘ、r=、ノゝ)
ヽr'_')_;、_'-_>
|,<_.rト-'|
,.r' 、ソゝ^ヽ、_
!''‐".:l└‐‐--
あぼーん
今頃気付いた。詰めが悪い、て何だよ……詰めが甘いの間違いですた。
保守ほしゅ
あけおめー
ほしゅ
147 :
名無しさん@どーでもいいことだが。:04/01/13 06:08 ID:ncV9bp6K
|ヽ /!
! | ,.-‐‐-、 r"/
l ゙"i I Iノ ノ ,'>-r,."
|レ'" ̄ ̄"‐-、l/
|_i:::..__..::::::::ノ,! 保全する!!
_ト、,,____,,..ノ^
ト-,ヘ、r=、ノゝ)
ヽr'_')_;、_'-_>
|,<_.rト-'|
,.r' 、ソゝ^ヽ、_
!''‐".:l└‐‐--
ありがとうアルカイザー
遅ればせながら、あけましておめでとうございます。
去年に一度最後に乗せようと思ったのですが、結局暇ができずこれが今年の初の背になりました。
保守、保全してくださった皆様、ありがとうございます。そして、ありがとうアルカイザー。
では、今年最初の話を載せたいと思います。今回はボリュームUP(当社比)でお送りします。
ハート・プリズナー 第18話
『――救いを欲する者は、罪を償い
――裁きを欲する者は、罰を受けよ
――されどそれはかりそめの罪滅ぼしでしかなく、いずれ繰り返さん――』
−名もなき詩集−
ホテルを出たエミリアは、クーロンを見て回った。
様々な種族が道を往来し、市場にも様々な品物がおかれた町並みは、今までに見たことがなく、気分転換にはもってこいだった。
中でも特に驚いたのは、金の売買がなされていた事だった。
「本当に、なんでも取り扱ってるのね。でも、売れば売るほど単価が安くなるなんて、儲けられるのかしら?」
が、先ほど袋いっぱいの金塊を持ち込んでいた男が、次に出る時に袋いっぱいに札束を詰め込んで出てくるところを見ると、やはり利潤はあるのだろう。
ものめずらしい光景を見終わり、エミリアは歩き出した。
モンスターはおろか、メカまでもが道を往来する中、人気がない階段を見つけたのは町の端まで来たときだった。
閑散とした階段が一つ。特に何もないように思えた。
(あそこを降りた先には、何があるのかしら…?)
見知らぬ町での好奇心が、彼女を先に進ませた。
だが、エミリアはまだ知らなかった――クーロンの暗黙の掟を。
『隙さえ見せなければ大丈夫』…この町のモットーにして、法以上の意味を持つ言葉だった。
「ちょっと待ちな」
エミリアが階段の踊り場に出た辺りだったろうか。ふいに、背後から声をかけられた。
声のした方を振り替ると、そこには黒のラバースーツに身を包んだ、いかにも怪しい男が立っていた。
ずっと尾けられていたのか?−遅すぎた警戒。男は続けた。
「ここを通るには、通行料ってやつが必要だ。イタイ目見たくなきゃ、大人しくだしな」
どこにでもいるのよね、こういう奴…こういうのは、人が下手に出ればつけあがるのがオチだわ。
「その割には、道路公団には見えないわね。悪いけど、小遣いなら他で稼いで」
「あぁ?テメぇ人様をおちょくってんのか!?」
いつの間にか、エミリアは囲まれていた。いつの間にか自分の前には他の奴が道をふさいでいた。
しかも、よく目を凝らして見ると、後3人は隠れているのに、今更ながら気づいた。
「小遣い稼ぎで、一日中こんなトコいられるかよ。しっかしアタマきたぜ。いつもなら100クレジットにまけてやるんだが、小遣い稼ぎとか抜かしやがった…オイ」
直後、背後の男がエミリアの両腕を捕まえ、そのまま上に持ち上げた。
「ちょ、ちょっと、何するのよ!大声出すわよ!!」
「あぁ、いいぜ。名誉棄損…っていうのか?とにかく俺は傷つけられたからな。慰謝料として有り金全部だ」
そういって、バッグを取ろうとした。が、急にその手を引っ込め、代わりにエミリアのあごへと手を伸ばした。
「何よ、私の顔になんかついてる!?」
睨みながらの一言だったが、急に男は目じりを下げ、下卑な笑いを浮かべた。
「…こいつぁ驚いた。こりゃかなりの上玉だ…気が変わった。おい、野郎ども!」
男が声を張り上げると、闇の中からぞろぞろと仲間が現れた。そして、またしてもエミリアの目算は外れていた。
ざっと数えて八人出てきた。仲間を呼んだ男が、その八人にこう呼びかけた。
「おめぇら、金か女か両方か、好きなもん選べ」
「そんなの両方しかないっしょ!」
ドッと笑いが起こった。エミリアはただ青ざめていた。
エミリアを握る男の腕の力も、相当強い。女の二の腕じゃ、ビクともしなかった。
「しかしコイツぁいい女ですね、兄貴」
「だろ?こんな上玉は久しぶりだぜ。これほどのスケだ。こっちからお相手してやんねぇと失礼ってもんだよな?」
場には再び歓声が起こった。エミリアも負けじと反論する。
「わ、私におかしな事して、どうなっても知らないわよ!」
「あ?どうなるって、10人ぽっちじゃ足りねぇのか?こりゃ責任重大だな!」
火に油を注ぐような発言だった。余計相手を刺激させてしまった。
「それじゃ、相手もお待ちかねのようなんで、さっさと始めるか」
あごをつかんだ男の顔が、エミリアの目の前に迫ってきた。
−もう、ダメ!誰か、助けて…!
うっすらと涙を浮かべながら、切なる願いをかけたその時だった。
「あーら、少しばかり数が多いわね。その娘一人じゃ、ちょっと可哀想よ」
「さすがに10対1じゃねぇ…何なら、私たちのお相手もして欲しいんだけどなー」
…エミリアからは、その声の主は伺えなかった。が、すさまじい歓声を男たちは上げた。
「マジかよ!兄貴、このお姉さん方もなかなかいい女ですぜ!こりゃ、朝までしっぽ…ぐえっ!」
手下の一人が、突然わき腹を殴られ、前に屈みこんだ。その様子を見ていた他の手下が、
「お、おい!いきなり何しやが…ひいっ!」
一瞬の内に、手下の鼻先にはレーザーナイフが突きつけられていた。
「そんなの、決まってるじゃない」
レーザーナイフをすっ、と宙で何度も切り返す。その刹那、ラバースーツは切り裂かれ、男は布一枚の状態になった。
「ケンカのお相手を、ねっ!」
別の女がさっ、と手をかざした直後、エミリアの腕を掴んでいた男が宙に浮き、瞬く間に地に叩き落された。
エミリアにも見覚えのある技。独特の空気を焦がしたような匂い。間違いない。
「アニー、ライザ!」
二人は、次々と飛びかかってくる手下を倒していった。エミリアもただ見入っていた。
二人の息のあったコンビネーションは、そこらのチンピラでは決して太刀打ちできなかった。
「お、おいてめぇら!それ以上暴れんじゃねぇ!」
エミリアのあごに手をかけていた‘兄貴’が、いつの間にか、エミリアの首筋にナイフを押し当てていた。
「この女の命が惜しけりゃ、それ以上抵抗するんじゃねぇぞ…!」
再びエミリアの顔が青くなった。二人は、溜息をつきながら手を上げた。
「兄貴とか呼ばれてた割には、やってることは腐ってるなー」
「へへ、何とでも言いやがれ。おら、そこの金髪!さっさとそのブツしまいやがれ!」
「やれやれ…エミリア、もう両手は自由だろ?」
そう言いながら、レーザーを筒に収め、
「ケリは、自分の手でつけるのが一番だよ」
男の手に、すばやく筒を投げた。
アニーの投げた筒は見事に男の手の甲に命中し、男は短い悲鳴を上げ、手からナイフを落とした。
「てんめぇ、何しやが…」
男が地面からナイフを拾い上げ、顔を上げたときには、その額にアグニCP1が突き付けられていた。
「動かないで! …見逃してあげるから、どこにでも行きなさい!」
空に向けて一発打つと、男はあわてて逃げ出した。
完全に男の姿が見えなくなり、エミリアは膝を地面にぺたんとつけた。二人は、あわてて駆け寄った。
「ちょっと、大丈夫?」
ライザの言葉に、エミリアは振り返った。その顔は、元モデルとは思えないほどやつれていた。
「うぅ〜、ライザぁ、アニぃ…」
「おーよしよし、怖かったね。でももう大丈夫だからね」
アニーがエミリアに寄り添うと、エミリアはアニーに抱きつき、胸に顔をうずめた。
「ちょ、ちょっと、どうしたの!?」
突然の事で困惑するアニー。エミリアは力なく、震えながら返事した。
「…ごめん…ほんの少しでいいから、こうさせて……今一人でいると、涙がこぼれそうだから…」
アニーは戸惑いながらも、優しく微笑んで、エミリアの髪をなでてあげた。
ライザも、エミリアの肩に手を伸ばし、エミリアに寄り添っていた。
――しばらくして、雨が降り出したが、三人はただ、階段の踊り場でうずくまっていた…
多くの黒ずくめの男が倒れた中の、実に奇妙な光景であった――
まぁ、今年も多分連載が遅れて皆さんに迷惑をおかけすることもあると思いますが、
こんな自分でもよろしければ、このスレを暖かく見守ってやってください。それでは。
キタァァァァァァ(゚∀゚)ァァ( ゚∀)ァァ( ゚)ァァ( )ァァ(` )ハァ(Д`)ハァ(;´Д`)ハァハァ!!!!!
待ってましたよあけましておめでトン!今年も連載楽しみでつ。
キタ━━━(゚∀゚)━━━!!!
危うく(;´Д`) ハァハァしてしまうところだった・・・
∧_∧
( ;´∀`)
人 Y /
( ヽ し
(_)_)
アニーの乳に顔を埋めるエミリアたん…
ごめん、なんでもない。
今回の詩は、ある意味人類のSaGaだな。
ロマサガ2のOPの「人の世の興亡は繰り返す」がなんとなく好きだった。
ほしゅーーー
∧_∧
( ;´∀`) ハアハア・・・ホッホシュ
人 Y /
( ヽ し
(_)_)
すいません…先週はインフルエンザをこじらせ、今週はテストがあるのでなかなか続きを
かけませんでした…モウニガツダヨ
てことで、第19話を載せていきたいと思います…
ハート・プリズナー 第19話
『勝ち目がなければ逃げればいい。負ける事を恐れぬのなら進めばいい。
だが、これらを超越する要素が、戦には存在する。そして、誰も覆すことはできない物――
それは勝利の女神と呼ばれ、俗に‘運’と呼ばれる物だ。そしてもう一つの要素――
何事にもくじけず、恐れず、ひるまぬ精神−不屈の闘志−を持てる物だ。』
−名もなき詩集−
しばらくして、3人は裏通りの階段を後にし、イタ飯屋へと戻ってきた。
誰もいない客席と厨房を通り抜け、3人はアジトに戻った。出迎えたのは、アシスタントの赤毛の少女だった。
「あら、お帰りなさい…みなさん、どうしたんですか!?びしょ濡れじゃないですか!」
驚いた少女に、エミリアは苦笑した。ライザは、少女に手短かに説明した。
「まぁ、そんな事が…ちょっと待ってくださいまし。今タオルとコーヒーを用意します」
テキパキと少女はタオルを3人に手渡し、コーヒーの準備を始めた。
そんな様子を見つめながら、エミリアは昨日聞きそびれた事を2人にたずねた。
「…あのさ、昨日話そうと思った事なんだけど…どうして貴方達は、こんな裏家業をやってるの?」
2人は顔を見合わせ、少し話しあった後、アニーがエミリアに向き直った。
「…私は、幼いときから常に争いの側にいたわ。15の時には、まだ立つことさえままならない弟と妹がいたわ…だけど、私が16になった次の日に、親が死んだ」
アニーはなんだか虚ろげだった。昔の事を話すのは辛いのだろう。エミリアは息を呑んだ。
「どこぞの軍隊が攻めてきて、人々を殺していった。父は私たちの盾になって、母はシップへ逃がすために、それぞれ命を落としていった…」
「アニー、もういいよ…自分にとって辛いことを、無理して話さなくても−」
「わたしは大丈夫…エミリアには、知っておいて欲しいの。だから、大丈夫」
アニーは笑顔を作って見せた。その笑顔に、エミリアも二の句を続けることができなかった。
「…それからは大変だったな。ナイフ一本で食いつないできたけど、親に剣術教わってなかったら、今頃兄弟心中してたよ。けど、やっぱり限界ってのがあった…そんな時だよ、ここを知ったのは」
アニーは、コーヒーを一口飲み、話を続けた。
「私が言うのも何だけど、ここは結構いい所だよ。そりゃ脅迫、潜入とかはしょっちゅうあるけど、人の道を外れたことはしないし、ルーファスもあんなんだけど無理は言わないし。それに、結構給料もいいしね」
ここで言う『人の道を外れる』とは、人殺しや裏切りの事を言ってるんだろう。確かにアニーもライザも、ルーファスも自分の事を助けてくれた。だが、まだ踏ん切りがつかない…
「アニー、もう一つ質問していい?」
うなずくアニー。エミリアは、なぜここで働くかを聞いた。
「モデルやタレントなんかも、結構給料いいわよ。安全に稼げるし。もったいないよ、そんなきれいな顔と体してるのに」
アニーは整った顔立ちの童顔で、そのくせスタイルは抜群にいい。同業者でもアニーほどアンバランスなモデルはいなかった。もし同期でこんな娘がいたら、
自分のかつての立場はなかったかもしれない。
だが、エミリアの褒め言葉に、アニーは耳まで真っ赤にし、ぶんぶんと首を振った。
「へ、変な事言わないでよ!! わ、わたしそういうの苦手なんだよ!男どもは私の事いやらしい目でしか見ないし…第一、人にコビ売るのは好きじゃないのよ」
変な所で初初しいな…と思いつつ、次はライザに質問する事にした。
「アニーは大体分かったわ。じゃあライザはどうして、この仕事を選んだの?」
「え…私?私は…そうね。ルーファスの考え方が私の心を捉えたから、かな」
ライザの答えに、エミリアは少し驚いた。
ライザのような理知的な女性を説得させるのは、並大抵の事ではないだろう。やはりルーファスは指導者としてかなりの器のようだ――
そこに、アニーがエミリアに耳打ちした。
「ライザはね、昔ルーファスとデキてたのよ」
「アニー…聞こえてるんだけど」
「でも長続きしなかったみたいでさ。ルーファスにフラれた今でも、こうしてここに居座り続けてるのよ」
またしてもエミリアは驚いた。ライザのような美女の心を惹きつけて、あげくフってしまうなんて。しかもライザはまだルーファスの事を想っている…世の中、分からないものだ。
しかし、過去を暴露されたライザは、拳を震わせ、怒り心頭、といった感じだ。
「アニー、人には知られたくない事があるって事、知ってる?−というより、この話はこれで何度目かしら?」
「いいじゃない、減るもんじゃなし。でもルーファスも罪よねー。ライザのようないい女をフるなんて…もしかしてロリコンとか」
「貴方ね、私の事を言うなら100歩譲って許してあげる。でも、あの人の悪口なら許さないわよ」
「あら、わたしはライザのためを思って言ってる事なんだけどな」
「笑わせないで。男を知らない小娘に男の良し悪しを語らないで欲しいわね」
「何よ!」 「やるの!?」
二人はそのまま言い争いを始めてしまった。二人の剣幕は凄まじい物で、話の間に入る事はできなそうにない。
エミリアが途方にくれていると、向かい側に赤毛の少女が座ってきた。
「…ごめんなさいね、お二人が言い争いを始めると、小一時間収まりませんから…その間私がお相手します」
少女ははにかんだ笑顔で微笑みかけた。見る者を和ませる、いい笑顔だ。
「なんでもエミリアさんは、あの路地裏で大勢の暴漢に襲われたみたいですね」
「ええ、そうなの…彼女たちが来てくれなければ、今頃私はあいつらの慰み物になっていたわ」
「それは大変でしたね。怖かったでしょう?その気持ちはよく分かりますよ…エミリアさん、何故私がここに身を寄せているか分かりますか?」
エミリアは横に首を振った。一呼吸おいて、彼女はエミリアに打ち明けた。
「実は、私も貴方と同じように路地裏で襲われたんです」
「えっ!?」
ならなおさら、なぜここにいるかを聞きたくなった。だが彼女の答えはエミリアを更に驚かせた。
「私も怖くて、何もできずにいました…もうだめだって思ったとき、ルーファスさんが、私を助けてくれたんです。その時私は気付きました。自分の身を守るのは、自分しかいないんだって」
まだ年端もいかない少女の答えとは思えなかった。そして、エミリアが忘れていた物を思い出させてくれた。
レンを無残に血祭りにあげた憎き仮面の男、ジョーカー…つい昨日の独房の中で、一人復習を誓ったばかりだったのに、暴漢に襲われた、その事実だけで自分は逃げようとしていた。
襲われて逃げているようじゃ、復讐なんてできっこない。そして、自分は弱い。そんな自分が今ここにいるのは、他でもない、彼女たちがいたからだ。そして彼女たちはジョーカーを追っている…
――何を、迷うことがあったんだんだろう。
――何を、恐れる事があったんだろう。
この命は、とうに捨てる覚悟をしていた。あの独房の中で、あの男をこの手で討つまでの仮の命と腹をくくっていた。そんな自分の覚悟を、投げ捨てる所だった。
「ありがとう。私、自分に嘘をつく所だったわ」
「そんな、お礼なんて…」
「ううん、私一人でみすみす死ぬところだったわ…貴方たちの申し出を無駄にしてね」
「そ、それじゃあ…!」
「だから、礼を言うのは私のほうよ。これは、私一人じゃ無理だった事だから」
私の心は決まった。もう、何も迷わない…!
「アニー、ライザ!私、決めたわ!!」
エミリアの強い言葉に、言い争いをやめた二人。その二人に、エミリアはこう告げた。
「私、グラディウスに入るわ。多分、守ってもらうばかりになると思うけど…私、ジョーカーを許せない!だから…!」
エミリアの肩を、二人はぽんと手を載せた。
「いいよ、みなまで言わなくても。エミリアの決意、確かに受け取ったよ」
「ええ、その言葉だけで満足よ。いいわ。貴方の復讐に手を貸してあげる」
「ありがとう、みんな…」
「それじゃあ、改めて…よろしくね、エミリア」
「私たちグラディウスは、貴方を歓迎するわ、エミリア」
二人の歓迎の言葉に、エミリアは頭を下げながら、言葉を返した。
「よろしく…よろしくお願いします…!!」
という事で、とうとうグラディウスに入りました。
いやぁ、長い…このスレ立って実に5ヶ月かかってます…
今日は少し雑談していきます。
実は、シンロウ編終わったらオリジナル話突っ込みたいな、と思ってるんですよ。
でも、あちこちで2ch消滅とか噂されてるので、やっぱり不安はあるんです…
僕自身ピッチ上げて書いていこうとは思ってるんですが、いかんせん暇がない…
それでも皆さんの許しが出れば、オリジナル話を書きたいんですが、もしこのまま
本編の流れで行って欲しいなら、ぜひ書いてください。物語が終わらなければ本末転倒なので。
それでは。
インフルエンザにテストか大変だな。
なにはともあれ乙彼( ・∀・)つ旦~
うーん、本編に忠実に進んでも良いけど、オリジナルもいいかも。
既に、エミリアの中の人や詩集の伏線もあるわけだし。
その辺りは、書き手の自由に任せますよ。
ところで、アニーはワカツ出身?
モンド辺りと一悶着のヨカーン。それに、本編に出てこなかった弟の話もいいなぁー。
>165
ぶどうの二の舞にはなるなよ(w
ぶどう・・・そんな香具師もいたな(w
>>166 いいとこついてますね。
自由意志に任せてくれますか…まぁ、シンロウ編が終わるまで考えておきます。
>>167 気をつけます…
兄ーたんはどう見ても東洋系じゃないと思
年の離れた弟妹がいるってことは小さい時から孤児って訳でもなさそうだけど
ぶどうって「二度と来るか!」て言ってから本当に一度も来てないよね。
あれはマジギレだったんだな。
テスト
|ヽ /!
! | ,.-‐‐-、 r"/
l ゙"i I Iノ ノ ,'>-r,."
|レ'" ̄ ̄"‐-、l/
|_i:::..__..::::::::ノ,! 保守する!!
_ト、,,____,,..ノ^
ト-,ヘ、r=、ノゝ)
ヽr'_')_;、_'-_>
|,<_.rト-'|
,.r' 、ソゝ^ヽ、_
!''‐".:l└‐‐--
お待たせしました。20話が書きあがりました!
ハート・プリズナー 第20話
−ここは、地獄とは名ばかりの、天使が飛び、白き雲で覆われた天国のような場所だ――
しかし、それは偽りの姿…生きた人間を見るや、天使は満面の笑顔で近づいてくる。
少しでも気を抜くと、たちまち血の海に沈められるだろう−
−なぜ、上の老人共がこのような場所を望んで作り上げ、そして封印してしまったかは知らねぇ。
だが、その落とし前が俺たちってんなら、こいつぁとんだ貧乏くじだ。
−けどよ、この弱まった封印を縛り直して、元通りにできるのは、もう…俺たちだけだ−
−この地獄は、まだ先が要として知れず、まだ一向に最深部につく気配が無い。だが…
今までどおり、つらつら思いつきの詩を並べていくだけさ――ここの主の元につくまでな−
「では、改めて紹介しよう…我らの新たなメンバー、エミリアだ」
「エミリアです、よろしく」
あの後、ルーファスの元を訪れ、正式にグラディウスのメンバーになる事を告げたエミリア。
そして仲間への入隊挨拶をエミリアは行っていた。
「いいよいいよ、そんなにかしこまらなくても。何回あいさつされても金が入るわけじゃないんだし」
「アニー、もう少し言い方があるでしょう…こちらこそよろしくね、エミリア」
3人で戯れていた時に、ルーファスが一つ咳払いをし、エミリアに話しかけた。
「エミリア、これでお前もグラディウスの一員になった訳だが…早速だが、お前には訓練を受けてもらう」
訓練、などというスポーツ物のドラマでしか聞かないセリフを聞き、エミリアは一瞬戸惑った。
「えーっ、訓練!?そ、そんな事をしなくても私は…」
「そんな細い二の腕で何が出来る?それにライザから聞いたぞ。何でも裏通りで襲われたそうだな」
「う…そ、それは…」
「今は言い訳なんて聞きたくないな。お前もあいつに復讐してやりたいんだろ?」
−そうだ。自分の目的はあくまで復讐…あいつを倒すためなら、私は…!−
「…ええ、そうね。今は泣き言言ってる場合じゃなかったわ。で、訓練って何をすればいいの?」
「何、簡単なもんさ。アニー、エミリアのサポートを頼む」
アニーはオッケーと返事して、エミリアを真ん中の部屋へと連れて行った。
…そこには、人型の的が遠くに5,6個並び、部屋の脇には暗視ゴーグルと銃が一丁置かれていた。
「これは…この銃であの的を狙えばいいのかしら?」
「そうよ。弾は6発、できるだけ的の頭や胴体を狙っていくの。的は勝手に動いたりしないから、エミリアでも大丈
夫だよ」
「そうかな…?よーし、とりあえず…半分の3発は当てるわよ!」
「そうそう、その意気!それじゃ、私は廊下で待ってるから、終わったら言ってね」
アニーは、ゴーグルをかぶるエミリアを確認し、部屋を出た。
(エミリアなら、きっと大丈夫よね。あの娘、無意識下だったけど…ルーファスの銃技を上回っていたもの)
ディスペアでの戦いを思い出し、アニーは気長に待っていた。
「…おっそいなーー、もう1時間は経ってるのにまだ出てこない…エミリアは何してるんだろ?」
アニーがいらつきながら部屋の前でグチをこぼしていると、ふいに前の扉が開いた。
「ごめん、アニー。お待たせー…」
中から出てきたエミリアは、先ほどとはうって変わって、落胆した様を見せていた。
「ど、どうしたの、エミリア…?」
「あはは…頑張ったんだけど…結局、5分の1も当たらなかったわ…」
その言葉を聞き、アニーは顔を
「え…じゃあ今まで練習してて、その4分の1も当たらなかったって事?じゃあ、何発撃ったの?」
アニーの問いにエミリアはうつむきながら、ひぃふぅみぃと数えだし…
「49…う〜ん、大体だけど、80回ぐらいはマガジンを入れ替えたと思う…でも、全然当たらないから、ついムキ
に…」
(6発入ったマガジンを80回装填…480もの弾を撃って当たったのは…100発以下!?わざと加減してるとしか思えないわね…)
「アニー?ちょっと、どうしたの」
「ううん、なんでもない…ちょっとめまい起こしただけ…」
一からの素人を鍛える事の大変さを、改めて思い知るアニーであった。
「エミリア、とりあえずこの中だけで鍛えようと思ったけど、ちょっと間に合いそうに無いからちょっとプラン変更するね」
「プ…プラン変更?もしかして、銃はダメだとか…」
「あー、そんなことしてたら完全にジョーカーの足取り逃しちゃうからダメ。とりあえず、実戦訓練。これしかないわ」
動かない的を狙った訓練の次にいきなり実戦…という過酷な難題を突きつけられ、戸惑うエミリア。
「じ、実戦!?私止まってる的ですらロクに当てられないのに実戦なんて…」
「だからこその実戦よ。あんな動かない物相手に強くなろうなんて思うほうが無理!一に戦闘、二に戦闘、三、四がなくて、五に勝利よ」
「…そのフレーズ、微妙に間違ってるような…おまけにどこかで聞いたような…」
「細かい事は言いっこなし。さ、ついてきな」
こうして、アニーに引きずられる形で、エミリアは特訓場所、下水道へと向かった。
「さ、ここが下水道よ」
「明かり以外、ほとんど何も見えないわね…それになんか変な匂いもするし…」
クーロンの下水道は、それぞれの区画に分けられた大きな施設である。中は点検などがそうなされておらず、異臭が当たりに立ち込めていた。
「きれいな下水道なんてあるもんですか。いいエミリア、ここでは通路の奥にクレジット入った袋があるから、それを回収して脱出するのが目的よ」
「わ、私にそんな事できるかしら…?」
「なに弱気になってんの。これぐらい朝飯前よ!とか言ってもらえないものかねぇ…まず、あの曲がり角を曲がってった所に袋があるから、それを取りに行こ」
「う、うん。やってみる」
アニーが後ろにつき、おそるおそる曲がり角に向かっていたその時だった。
天井から、スライムが落下してきた!
「ひぃっ!」
「エミリア!あんたは早く袋を取ってくるの!私は、あんたの後ろの奴は斬ってあげるけど、あんたの前にいる敵は自分で対処する事。いいね!?」
「そ、そんなの…いいわ、この銃があるのは、何より身を守るためだもんね。やってみる!」
「そうよ、その意気!」
後ろをアニーに任し、エミリアは走り出した。
曲がり角を抜けるその直前で、下水から大きな蛙と、フードを被った幽霊と出くわした!
「動かない的には、大して当てられなかった…それでも…!」
エミリアは蛙に向けてアグニCP1の引き金を引いた!
対する蛙は横に逃げた…が、元からそれていた弾道に自ら入ってきた蛙は、弾に脳天を打ち砕かれた。
「こ、これは怪我の功名って奴ね…そして次は、アイツね!」
フェイトードが倒れ、次にゴーストがエミリアに迫ってきた!
ゴーストはその布の中から突然手を伸ばし、エミリアに掴みかかってきた! が、今のエミリアには、これぐらいの敵の動きはすでに読める力がついていた。
(なんだか自分じゃないみたい…だけど、あの骸骨むかでの動きに比べれば、まるで止まっているように感じる…)
エミリアも、逃げ回っているだけではなかった。敵の動きに合わせ、的確に弾を撃ち込んでいた。
だが、相手はひるまず、エミリアに掴みかかってくる。
「くっ、銃弾は効果が無い…!?残りの弾は5発…このままちまちま撃っても敵は倒れてくれなさそうだし…そうだ!」
エミリアは一旦動きを止め、銃を構えた。目標が止まったのをいいことに、ゴーストは再び襲い掛かってきた!
(1発1発の効果が薄いなら、まとめて撃ちこめばそれ相応の効果があるはず…!)
布から伸ばされた腕が、今にもエミリアの首にかかろうかという、その時!
エミリアは敵の頭に弾を撃ち込み、その後コートの下に撃ち込んだ!その刹那、ゴーストのを左右の部位を弾で打ち抜き、最後の弾をド真ん中に撃ち込んだ!
伸びかかった首筋への腕が消え、何も無かったように1枚のローブがその場に落ちた。エミリアの勝利だった。
「そうだった…私って、本番向きの人間なの、すっかり忘れてたよ」
こうして、クレジットの回収に成功した。
「やったじゃない、エミリア。ノルマクリアよ」
「うん、思ったより簡単だったわ」
「それじゃ、アジトに戻りましょうか。いつまでもここにいたってしょうがないし」
帰る途中、アニーは十字型に穴の開いたボロボロのローブを見つけた。
(この穴の開き方は…まさか十字砲火…!? いや、この銃技は、熟達した腕じゃなきゃやれるものじゃないわ…あの時ならまだしも、今のエミリアにこんな事は無理よね)
この日の訓練は、エミリアに少しの自信と、大きな成長を与えた。
>>170 とりあえず、大体の構想は練ってるんで、その日を楽しみにしてもらえると嬉しいです
相変わらず(゚д゚)ウマー
いきなり、十字砲火覚えるとは、流石はエミリア
詩集は、初代ブルージュ?
地獄で書いたものをゲートで飛ばしたのかな。
毎回戦闘シーンの描写がイイ!ですなおもしろい
ほしゅしゅ
IDにSaGaとかでないかな。
test
tes
te
t
t
遅筆でスマソ…21話が書きあがりました。
ハート・プリズナー 第21話
『人は弱き葦だが、考える事ができる。
だが、己は弱いと思い込むその心こそが真の弱さである』
−名もなき詩集−
「ただいま〜」
エミリアとアニーは勢いよく挨拶しながら、アジトに帰ってきた。
「うむ。二人ともご苦労だった。それでは、次の任務まで自由行動とする…アニー、ちょっと来てくれ」
ルーファスはアニーを呼びつけ、エミリアが即戦力として通用するかどうか聞いてみた。
「ご苦労だった、アニー。で、エミリアは実戦でも通用するだろうか?」
「私たちのサポート付き、っていう条件なら、イケルと思うわよ」
そのアニーの解答に、顔をしかめるルーファス。
「…確かに単独の任務は辛いと思うけど…まさか、いきなり単独任務を言いつける気じゃないでしょうね?」
「…そのまさかだ。実はエミリアをシンロウに遣わせようと思う」
その返答を聞き、顔を真っ青にするアニー。
「…本気で言ってるの!?シロウト同然のエミリアなんて、一分と持たないわよ!」
「それは承知だ。だが、LP1の犠牲でたやすく潜入捜査できるなら安いもんだろう?」
「確かにそうだけど…あくまでエミリアはオトリという訳ね。でも新米をオトリに使うなんて、あんたも性悪ね」
部屋に戻ろうとしたルーファスは、去り際にこう言った。
「あぁ、よく言われるよ」
アニーが部屋に戻ると、エミリアがまだ部屋にいた。
「あれ?自由行動なんだからてっきりショッピングにでも行ってると思ってたわ」
そんなアニーの言葉に、やけに暗い顔で答えるエミリア。
「3日前の私ならそうしてたけど、なんだかそんな気分になれないのよね…」
「その気持ち、わかるよ。私も1年のうち5ヶ月はこの服着てるからね」
流石にそれはマズいだろうと考えているエミリアに、アニーはこう切り出した。
「でもね、今はいいけど、いつか元の暮らしに戻ったときに、そういう事して忘れると戻れなくなるよ。暇な時はぶらぶらしたほうがいいよ」
「…そうかもね。でも、私に普通の日々なんてまた過ごせるのかな…?」
弱気なエミリア。アニーはわざとらしく怒ったように、だが優しくエミリアの額をこづいた。
「こら!」
「ちょ、いきなり何するのよ」
「そんな感傷的にならない。私まで気が滅入っちゃうよ。エミリアならまた日常に戻れるよ…まだ、私ほど死線くぐってないし…」
「? アニー、今何か言った?」
「ううん、何も言ってないよ。それより、今日ぐらいは、エミリアに付き合うから気ままに買い物でもしよっか」
「でも、私そんな気分じゃ…」
「いいの!これは決まり、決定事項!おっと、その前にルーファスに軍資金貰いに行かなきゃ」
さらりと言ったアニーの大胆発言に、驚くエミリア。
「ダ、ダメよ!そんな事でお金を貰ったりしちゃ!」
「いーのいーの。こーゆー事に使ってこそ紙幣価値が生まれるってもんだよ。とりあえず500クレジットほどせびるか」
そうして、アニーはルーファスに軍資金を貰いに行った。
「いいのかしら、こんな事でお金をもらったりして…」
アニーを待ってる間に、ふと、アニーがつぶやいた言葉を思い出した。
『−いつか元の暮らしに戻ったときに、そういう事してると、戻れなくなるよ?−』
『−エミリアなら、また日常に戻れるよ−』
「ごめんね、アニー…レンが死んでから、私にとっての日常は、もう2度と訪れないのよ…彼こそが、私の戻れるべき場所だったから…」
そしてこの日は、一日中アニーの払い下げ武器巡りにつき合わされたのは、言うまでもなかった。
−次の日、ルーファスは皆を集めて、新たな任務を伝えた。
「シンロウ王国で開かれる仮面武闘会にジョーカーが現れるという情報を掴んだ。奴も武闘会に出るかは分からんが出向く価値はあると思う」
そして、ルーファスはライザに向き直った。
「そこで、合気道に長けるライザに武闘会に出てもらいたい」
「私は別に構わないわよ。むしろ望むところかしら」
「そうか。助かる…」
…昨日、あれだけアニーにくどくど言われて、エミリアを使うわけにもいかんだろうしな。
ただ、せびられた500クレジットにはあまり納得いかないが…
だが、ここで予想だにしない声が割っていった。
「ハイハイハイハイ!私が行きます!!」
なんと、エミリアが自ら仮面武闘会出場に名乗りを上げた。
「エ、エミリア!?ちょっと、何するか分かってるの!?」
慌てるアニー。自ら危険な捜査に入っていくエミリアの意図が、アニーには分かりかねた。
「だって、仮面舞踏会でしょ?私にうってつけの任務じゃない。私の社交性を発揮するときが来たわ!」
「…エミリア、多分貴方が思い描いてる事と、この任務は相当食い違ってるわよ…?」
社交性なんて…と言いかけたところで、ルーファスの一声。
「うむ、よかろう」
「ルーファス!?な、何考えてるのよ!昨日の私の言葉、忘れたとは言わせないわよ!」
「本人が自ら名乗りをあげてるんだ。本人の意思を最優先だからな。悪いがライザ、エミリアに譲ってやってくれないか?」
「う〜ん、せっかくの武闘会なのに、残念ね…ま、いいわ。頑張って、エミリア」
エミリアは胸を一つ叩き、自身ありげに答えた。
「まっかしといて!絶対ジョーカーを捕まえるんだから!」
アニーは、もはや二の句を告げる気力さえ持っていなかった。
翌日、一向はシンロウに向かった。
シップから見えるシンロウは、中央にそびえる王宮を始め、古代のシップが墜落し、原形をとどめず遺跡となった物、そして地殻変動で突如姿を現した遺跡が主なリージョンだった。
それ以外は一面森、森、森…見渡す限りうっそうとした森が茂った、遺跡がなければ見向きもされないよなリージョンである。
間もなくシップは発着場に着陸し、目の前に悠然とたたずむ王宮へと、足を運んだ。
「はい、これがエミリアの武闘会への衣装ね」
受付の前で、手渡された紙袋。
「え?衣装なら、自分で用意した奴があるから別にいいよ」
「そうもいかないのよ。とにかく、この衣装に着替えて。この場に相応しい服装がその中にあるわ」
目を輝かせ、エミリアに期待の眼差しを送るライザ。エミリアも、とうとう折れた。
「わかった!着る!!着るから、お願い、その着てくれ光線送るのやめて!」
「嬉しいわ。わざわざあつらえた衣装が無駄にならなくて」
エミリアはしぶしぶ更衣室に入っていった。ライザの眼差しを受けながら。
エミリアが着替えている間、アニーはライザがあっさり出場辞退した理由を聞いてみた。
「でもライザ、あんたほどの格闘オタクが、どうして参戦譲ったの?」
「あぁ…血沸き肉踊る拳と拳の果し合い…やっぱりこういうのは、観るのに限るわ…アニーもそう思うでしょ?」
ライザは頬を蒸気させ、瞳をうっとりさせながらつぶやいた。
「そんなもんかねぇ…あ、エミリアが出てきた」
更衣室の扉が開き、エミリアが帰ってきた。が、何か様子がおかしい。
やたらもじもじして、気恥ずかしそうにこちらに向かってくる。辺りをうかがいながらやってきたエミリアの格好を見ると、それも納得できた。
エミリアのコスチュームは、限界ぎりぎりのハイレグに、肌の露出も多いレオタードだった。オマケに頭には虎を模したマスクを被っている。
だが、それよりも視線を集めたのは、マスクとレオタードの統一された、着るのも恥ずかしそうなピンク色だった。
「ちょ、ちょっと、何よコレ!この常識外れのトンデモ衣装は!」
だが、しっかり着込んでいるエミリアが顔を真っ赤にして言っても、全く説得力がなかった。
「あら、仮面武闘会に相応しい衣装じゃない。きっと貴方の闘争本能を蘇らせるわ!」
「その前に、私が恥ずかしさでノックアウトよ!第一、舞踏会にこんな衣装着るわけ…」
よく見ると、アニーが、ご丁寧に『武闘会』と書かれたプラカードを上に上げてくれていた。
「そんなの、聞いてないわよ!ごめん、私パスするわ…」
その弱気なエミリアの台詞を聞いたとたん、ライザは顔を真っ赤にしてエミリアの両肩を掴んだ。
「逃げるの!?また貴方は逃げ出すの!?いい、これは貴方への試練なの!人は誰しも試練を乗り越えるの!」
「ラ、ライザ…?」
「見える?目の前のハードルが…?今このハードルを乗り越えなければ、ジョーカーというゴールラインがまた遠ざかるのよ?」
「目の前の…ハードル…?」
ライザは息を荒立て、さらに目を輝かせ、エミリアに理を説いた。
「そう!ここにいる猛者共を破り、蹴散らし、勝利する事で、貴方はまた一歩ゴールに近づくのよ!」
「そう…かな?」
「そうよ!大丈夫、貴方は負けないわ!だって、私の闘気が込められた衣装をまとっているんだもの!勝ちはあっても負けはないわ!」
「そう…よね。そうよ、私は負けないわ!」
「その通りよ!さぁ、嵐吹き荒れる戦場へいざ往かん、ピンクタイガー!!」
「よぉぉし!!」
そんな二人を見つめて、途方にくれるアニー。
(エミリア、逃げてもいい事だってあるんだよ…?)
そんなアニーを一人残して、エミリア…いや、ピンクタイガーは受付を済ませ、リングに向かって行った。
ピンクタイガーが向かった後、一人のポリマースーツに身を包んだ青年が受付に辿り着いた。
「リングネームをお聞かせください」
「え〜っと…レ……レ………レ…」
「レレレですね。それではリングへどうぞ」
果たして、ピンクタイガーを待ち受ける運命とは…!?
>>180 そうです。ゲートで飛ばしたかどうかは…どうなんだろ(汗
>>181 ありがとうございます。構想練るのは結構楽しいんですが、形にするのが難しいんですよ。
でも、もっと楽しんでもらえるように精進あるのみです。
ピンクタイガーキタ━━━(゚∀゚)━━━!!!
確かに凄いコスチュームだよなw
レレレもキタ━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━!!!!
今回も面白いなぁ
鯖移転
助けてアルカイザー!
|ヽ /!
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l ゙"i I Iノ ノ ,'>-r,."
|レ'" ̄ ̄"‐-、l/
|_i:::..__..::::::::ノ,! レレレにまかせろ!!
_ト、,,____,,..ノ^
ト-,ヘ、r=、ノゝ)
ヽr'_')_;、_'-_>
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,.r' 、ソゝ^ヽ、_
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アル・・・・rerereキタ━!
頭ズレてますよ。
|ヽ /!
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|_i:::..__..::::::::ノ,! アルカイザーにまかせろ!!
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ト-,ヘ、r=、ノゝ)
ヽr'_')_;、_'-_>
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ほしゅー
補修
捕手
補習
助手
補充
把手
今回遅いなぁー。
確かオリジナル展開と言っていたから、時間かかってるのか。
このスレが落ちてもう無いと思ってたりして?
とにかく勝手に待ってるよー保守
捕集
皆様、長らくお待たせしました。今回は結構考えをまとめるのに時間がかかりました…すいません
それでは、早速第22話を載せたいと思います。
ハート・プリズナー 第22話
『今やれることは、できるだけ今こなしておく事だ。
後になって泣きを見る、なんていうことはよくある事だから。
――ただし、急ぎすぎるのは得策ではない』
−名もなき詩集−
「…ハァ…どうして、こんな事してるのかしら…」
出場選手待合所で、一人悔やんでいるエミリアがいた。
力強いライザの言葉に押されてここまで来たのはいいが、我に返ると、なんともしがたい後悔
の念が迫ってくるばかりであった。
「…どうして、この格好を自信満々で引き受けたのかしら…」
だが、もう逃げられるはずもない。何を隠そう、次の試合が自分の番なのだ。
――闘技場では、多くの観客を前に二人の戦士が戦っていた。
一方は仮面をみにつけた青銅の乙女の像、もう一方は…全身金と赤を基調にしたポリマースー
ツに身を包む、謎の戦士だった。
意思を持った乙女の像−マスカラプリマは、ロクに動かせない自分の体を武器に、体当たりを
仕掛けてきた。
だが、それを造作もなくかわし、青白きレーザーソードを構え、とどめの一撃を繰り出した!
「これでトドメだ!カイザースマッシュ!!」
瞬時に繰り出された光輪剣の連撃により、足だけになった像は完全に崩れてしまった。
場内は、すごい熱気に包まれた。
「やるわね、あのレレレって奴。たいした反射神経と筋力だわ…間抜けなのは名前だけね」
会場の最前部の席で鑑賞していたライザが呟いた。
「そうね。でも、剣の扱いなら私と同じレベルだと思うわ」
アニーがポテトチップスを方張りながら意見を簿べた。
「そうね…おそらくあいつは剣をもっとけん制に使っていったほうがいいと思うわ。でも…あの
ディフレクトランスって技、あれにはシビレたわ〜」
「また始まったわ…どこがしびれるのよ、ただの三角蹴りじゃない」
その言葉を聞いたとたん、頬を赤らめていたライザは、キッ、とアニーを睨み返し、
「あの技をただの三角蹴り呼ばわりなんて、あなた見る目ないわね」
「じゃあどこが違うってのよ?」
「三角蹴りってのはね、壁をけりつけるその力も加えて敵の死角から強襲する技なのよ。だけど
、レレレは敵の死角はおろか、急所を的確に蹴りつけていたわ。マスカラプリマも致命傷だった
んでしょうね、もうロクな攻撃をかけられなかったじゃない」
「そう?私はカイザースマッシュのほうがすごいと思うけど。あの感覚で3発打ち込むのは結構
シビアよ」
「あんなのアニーでも毎日素振り100回してたらできるようになるって」
2人の会話は任務そっちのけで、延々と格闘談義に花咲かせている。
「おい、おまえら。延々と格闘話をするのは勝手だが、次はエミリアの試合だぞ」
見かねたルーファスが、二人に釘を刺す意味でそう言った。
「え、次なの?でも無理よ。今回、かなりレベル高いわ。応援はしてあげるけどね」
「まぁ、例の現象が起こるならともかくね…よっぽど運がよくないと無理ね」
「お前ら、それでもエミリアの仲間か…お、噂をすれば何とやら、だ」
ルーファスが促すと、ジャッジが高らかに組み合わせを発表するところだった。
“それでは、第5回戦の組み合わせだ!今回初参加となる、謎の覆面美女レスラー…ピンクタイガー!」
そして、派手な演出と共に、西ゲートからエミリア…もとい、ピンクタイガーが姿を現した。
場内の歓声は、怒号となってピンクタイガーを包み込んだ。
「嘘でしょ…なんでこんなに見物人がいるのよ…あぁ、もう死にたい…」
“対するは、キャンベル貿易ビルの自立駆動防衛メカ、マスクポリッシャーだ!”
次は東ゲートから、あろうことか、メカが出てきた。だが、センサー部分には、ちゃんとマスクが取り付けられている。
「ちょ、ちょっと!なんでメカまで出てくるのよ!?」
“仮面に順ずる、顔を隠すものを身につければ、種族間の垣根は問わないのがこのバトルだ”
「え〜っ、そんなのあり〜!?」
“さぁ、両者の体勢が整ったところで、早速試合開始と行くぜ!Ready…Go!!”
「ちょ、ちょっと…まだ心の準備が…」
エミリアの言葉もむなしく、試合開始を告げるドラが高らかに鳴らされた。
その直後、マスクポリッシャーはピンクタイガーに狙いを定め、ランチャーを撃ち込んできた!
「じゅ、銃器なんて卑怯じゃないの〜!!」
でたらめランチャーの雨からなんとかよけながら非難の声を上げるピンクタイガー。しかし、さっきのジャッジの台詞を思い出す。
そう、この仮面武闘会…マスクさえあれば使用武器は何だって良いのだ。
剣や槍はもちろん、拳銃だろうがバルカンだろうがミサイルだろうが何だって良いのだ。
まだ前例はないが、はどうほうやかくばくだんを持ち込まれても認められるだろう。
「な、何てインチキッ…!」
しかし、いくらランチャーを乱射しようが、所詮はでたらめ。軌道を見切れば、回避はたやすいものだった。
そのうち、マスクポリッシャーはランチャーの攻撃を無意味と感じたのだろう。武器の切り替えを始めた。
次に敵が取り出したのは、キャノン砲ではなく、幅のある、形の悪いはさみのような武器だった。
その武器を見て、ライザがピンクタイガーに向かって何かを叫んだ。
「ピンクタイガーーッ、今すぐその場から避けてーーっ!!」
「え、よけろってどういう…」
「いいから今すぐ、横に飛びなさーーーーいっ!」
ライザがなぜそんな事をいうのか分からないが、何かあるのだろう。ピンクタイガーが横にとんだ、その瞬間…
ガン!、とさっき自分がいたところから何かがはじけるような音がした。見てみると、リングの壁が何かと衝突して、派手につぶれていた。
「な、何よ、何が起こったの…?」
恐怖にかられ、エミリアがそのまま横に逃げていく。すると背後から、ガン、ガンと炸裂音が響き、壁が削り取られていく。
「ピンクタイガー、落ち着いて!レールガンは見てからじゃかわせないけど、撃ち込む感覚さえつかめば、かわすのはたやすいシロモノよ!」
「そ、そんな事言ったって…ひゃあ!」
なおもマスクポリッシャーはピンクタイガーに狙いを定め、レールガンを撃ってくる。
電磁場で弾速を加速させ、瞬きよりも早く標的に炸裂する銃とどうやって戦えばいいといいうのか…?だがライザは、撃ってくる感覚をつかめ、と…
また炸裂音が背後から響いてきた!ピンクタイガーが振り向くと、等間隔に弾痕があるのが分かった。だが、エミリアは走る速さを遅らせることなく、そのまま走り続けた。
(1…2…3…4…こい!)
ガン!同じ間隔で敵はリングに穴を開けた。
(やっぱり5秒おきにしか撃てないのね、あの弾…それなら…!)
ここで、ピンクタイガーはその足を止め、方向転換。そのままマスクポリッシャーへと駆け出した!
場内も鬼ごっこから突然攻めに転じたピンクタイガーの姿に歓声を上げた。
「ちょ、ちょっとライザ?」
「大丈夫よ。エミリアは考えもなしに突っ込むバカじゃないわ」
敵への距離が縮んでくる。と、若干斜めにピンクタイガーは向きを変えた。
その直後、またしてもリングをレールガンが穿った。
「す、凄いじゃない!エミリア、見事に装填時間と磁場発生の時間を読んでるわ」
「よーし、ピンクタイガー!そのまま敵に食いつけーっ!」
レールガンを避け、敵へと猛疾走するピンクタイガー!
だが、敵への距離もあと4,5メートルに迫ったところで、敵はレールガンをしまいこみ、同じくピンクタイガーへ突進してきた!
「まずいわ!無防備のエミリアが、このまま的とぶつかれば、ただじゃすまないわよ!?」
しかし、ピンクタイガーの足は止まらない…否、止められない!
マスクポリッシャーまでもう目の前だ。もはや激突は避けられない。誰もがそう思った。
しかし。
「今更向かって来たって…」
体をそらせ、足を地面に豪快に滑らせたそれは、見事なスライディングだった。
ホバーを軸足にするマスクポリッシャーは、エミリアの足に救い上げられ、宙へと投げ出された!
だが、ピンクタイガーの追撃は止まらない。空中に静止するマスクポリッシャーに向けて、豪快に飛びついた!
そして、自分の全体重をかけ、グラウンドへと急降下した!
「…虫が良すぎるのよーっ!」
凄まじい破壊音を上げて、マスクポリッシャーは地面へ引き戻された!マスクポリッシャーはパーツを飛び散らせ、メインモニターから光が消した。
勝敗が決しても、しばらく場内は静まり返っていた。我に返ったジャッジが場内に勝敗を告げた。
“た、ただいまの試合の勝者は…ピ、ピンクタイガーだー!”
そのアナウンスを皮切りに、場内は、凄まじい熱気と歓声に包まれた。
>>209 言い訳にしかならんのですが、新学期が始まったのとバイトを始めたので、
なかなか時間が取れませんでした…m(_ _)mゴメンナサイ
>>210 そんな事はありません。せっかく自分の作品を読んでくれてる方々にそんな期待を裏切る真似は出来ません。
また書きあがるのが遅くなるかもしれませんが、見捨てるなどという事はしませんからご安心ください。
それでは。
>>217 キタ━━━(゚∀゚)━━━!!!
生身の人間にレールガンてっ・・・ガクガク((((゚Д゚;))))ブルブル
サガフロのごった煮の世界観て、よく考えると凄いな。
>まだ前例はないが、はどうほうやかくばくだんを持ち込まれても認められるだろう。
これワラタw
アルカイザーとの共闘とかあったら激しく(・∀・)イイ!!な。
おっ久々、メカの顔はセンサーなのか(w
アニー→剣技談義
ライザ→体術談義
やっぱ、得意分野に熱がはいるのね。
保守
ほしゅしゅ
ほしゅー
保守ばっかで感想書いてないや・・・・いつも楽しみにしてます。
特にバトルシーンが面白い!
|ヽ /!
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|_i:::..__..::::::::ノ,! 保全する!!
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コピペだとずれるな
>>1 とりあえず、ずんこ死ねよ。糞豚が。
お前なんぞ、一生無職童貞だっつーの。
道端で若者にボコられて死ぬのがお似合いだな、ハハハ
あのさ、昔ネットで妖魔ED後のアセルスとレッドが戦う小説を
探しているんだけど、知ってる人いないかな?
小説続き楽しみにしています。エミリアのDSC((((゚Д゚;))))
妖魔アセルスとレッドが戦う小説か・・・漏れも激しく読みたいがググッてもないな_| ̄|○
「アセルス姉ちゃん!」
「烈人くん…私はもう人間じゃないの」
という感じか?
まあたしか二年くらい前に見た物だからねぇ
もうそのサイト無いのかもしれないなぁ
ヒーローの使命と幼なじみ?を倒したくない葛藤(・∀・)イイ!!カモ
お待たせしました。23話がかきあがったので載せていきたいと思います。
ハート・プリズナー 第23話
『――物事には確実など存在せず、絶対という物は偽りでしかない。
だが、今までの繁栄と進化の繰り返しには絶対、なくてはならないものが一つ――
…それを人は本能と呼ぶ。』
ピンクタイガーの華麗な勝利に、場内の歓声は未だにとどまる事を知らなかった。
スクラップ一つを場内に残し、控え室に戻ろうとするとき、ピンクタイガーは何者かに呟いて
いた。
「ちょっとライザ、わざわざイヤホンつけてるのにあんな大声で呼びかけないでよ!」
すると、場内の歓声をバックにライザの声がピンクタイガーに返ってきた。
「ごめん、ごめん…ちょ〜っと興奮しちゃってね。ま、意外な一勝おめでとう、ピンクタイガー
」
「ま、アドバイスありがと。あと、私の名前はエ・ミ・リ・アよっ!」
そして一方的に通信を絶った。
「〜〜っ、ちょ〜っとエミリアはおかんむりみたいね。ったく、人の事と言えないじゃない、エ
ミリア」
「そりゃライザが悪い。あんな大声耳元で叫ばれちゃたまったもんじゃないわよ」
エミリア以外の他のメンバーは、最前部の席で試合を鑑賞中…ではなく、ジョーカーの姿を追
っていた。
「でもさ、ルーファス」
そこに、アニーが一つの疑問を漏らした。
「普通探してる奴がいるなら最上段の席から探すのが定石ってもんじゃないの?」
その問いにルーファスは『よくぞ聞いてくれた』と言いたげな顔で答えを述べた。
自信満々に語ってはいるが、その程度の事は自分でも分かっていた。
「いや、それは分かるわよ。そのためにエミリアが体張ってんだから」
「おっと、忘れちゃいけないが、ジョーカー自身も仮面を被っている、って事ぐらいは知ってるだろう。ここは仮面武闘会だ。仮面を被っている、という事は…」
「あ、直接出場する事もあるって事か!」
ルーファスは良くぞ分かってくれた、と言いたげに笑みを作り答えた。
「そういうことだ。万一出場している、という事になったら我々で強襲をかける。最悪エミリアとあたった場合、我々も支援する」
「あー、そのためだったのね、わざわざ選手を作ったのは。流石ルーファスね」
アニーがルーファスをほめた後、手元の選手表を見直してみた。
「…う〜ん、でも、この中じゃそれっぽい奴は見ないわねぇ…もしかして変装して潜入してるとか?」
アニーが選手表とにらめっこしている間、ルーファスは内心呟いていた。
(いかんいかん…上官という者、私用で最前列にした、等ということがバレたら威信に関わるからな…)
が、そのルーファスをニヤニヤ笑いながら盗み見る顔が一つ。
「ルーファスには、本っ当に何度お礼をしたらいいか分からないわ」
言うまでもない、本来の武闘会出場者であるライザだった。
「ライザ、これは任務だ。礼をしたいというなら、しっかり満足できる結果を出してくれる事が私にとって最大の褒美だな」
「あら、誰かしらねぇ、一昔前によくプロレスだの武闘会の鑑賞を私と見てたサングラスは」
ルーファスは返す言葉がなかった。
「それに知ってるんだから。貴方の書斎の下から2段目、左から4番目の所に何が埋まってるのか…」
「! ライザ、一体どこでそれを…」
「それに任務とはいえこの観覧席、二番目に良いところじゃない。10分で売り切れ、オークションでは10倍以上の値がつくA席…一体いくらしたのかしら?」
「くっ…」
もはやルーファスに返す言葉はなく、後一歩でとどめ、という所だった。
「もちろん、これも経費で落ちるんでしょ?まぁ私はタダで見ることが出来るから何の文句もないけどね」
今の言葉でルーファスの息の根は止められた。
「…ライザ、何が望みだ…?」
「そうねぇ…デート、一回」
「…それは、私をからかっているのか?」
「あら、私はいつだって本気よ?」
しばらくの間、二人の間に沈黙が流れていた…。
「あ、二人とも、もうすぐ次の試合始まるわよ!」
その空気をぶち破ったのがアニーだった。
「そ、そうか、わかった!」 「え、ええ。さぁ、しっかり私たちの任務をこなしましょ」
あわてて二人は、アニーの言葉通り試合観戦を始めた。
(ったく、あとちょっとだったっていうのに…)
その後も試合は滞ることなく進行し、ピンクタイガーも意外な活躍を見せていった。
2戦目のラバット戦では裏拳、ローリングクレイドルを習得し、3戦目のマスキャット戦においてはバベルルクランブルを習得した。
こうして並み居る強豪を蹴散らし、ピンクタイガーはいよいよ準決勝へと進む事になった…
「どうしてかしら…別にジム通った事もないのに、私がもう準決勝だなんて…」
シンロウ王宮の控え室では、ピンクタイガーが次の戦いへの爪をといでいた。
「でも、昔誰かが言ってたっけ…強さとは肉体を指すんじゃない、心だって…」
すると、闘技場から大きなドラの音が響いてきた。どいうやら先ほどの勝負がついたようだ。
「そっか、次は私の出番か…間違いとはいえ私が志願した舞踏会だもの…いいわ、最後まで踊りきってやるわ!」
そうしてピンクタイガーは立ち上がり、颯爽と闘技場へと向かっていった。残る2つの舞台を踊りきるために…
“さぁ、ついに今大会最大のカードだ!残すところあと3試合、血で血を洗ってきたこのシンロウ王宮において最後の覇者となるのは誰か!?”
会場は冷めることのない熱気に包まれていた。もはやこの会場では何が起こっても不思議じゃない…そしてこの試合は、皆が最も注目していた試合だった。
“準決勝1試合目…この大会唯一の女性参加者!はたして、この試合でも虎が吠えるのか!?ピンクタイガーーーッ!!”
実況と共に、ゲートを大量の白煙が包み込み、桃色の虎型マスクを被ったエミリア…いや、ピンクタイガーが躍り出た。
場内は悲鳴とも歓喜ともつかぬ怒号をただ生み出していた。
“対する相手は、赤いポリマースーツが映える、バイザーが映える真紅の勇士!かっこ悪いのは名前だけだ!次は何を見せる!?レ・レ・レ!”
次は反対側のゲートが白煙に包まれ、一角獣を模したような角を頭部にあしらえたポリマースーツが姿を現した。
「まさか、この二人の対決が実現するとはね…あぁ、血が騒ぐわ!」
ライザもこの大会で一番興奮している人間の一人だった。
「しっかし、いくらピンクタイガーでもこればっかりは分が悪いと思うよ?」
「む、アニーはどうでも良いって言うの?バカね、今のピンクタイガーに敵はいないわ!私が手ほどきしたわけじゃないのにあの身のこなし…もしかしたら…!」
「…こりゃ、何を言っても無駄だね…ん?あの二人あんなに近づいて、なにしてんだろ?」
ピンクタイガーとレレレは、所定の位置につく事もなく、ただまっすぐ向き合った。
場内では予定外の出来事に、ボルテージもうなぎのぼりだったが、その中心にいる二人には静けさが満ちていた…否、他の時間とは切り離されていた。
「貴方がレレレね。始めまして」
「あんたがピンクタイガーか…うん、今までで一番やりごたえがありそうだ」
そして二人は互いの手を取り、握手した。
「女だからって手ぇ抜いたりしたら、承知しないわよ?ここに来たのは手違いだけど、もう覚悟を決めたんだから!」
「手違い…か。もうキモは座ってるって事か。あんた、俺と似てるな。お互いホントは人探しって所か?」
そして二人は互いの手を離した。
「奇遇ね。最初はしょっぱなから負けるつもりだったけど、ここまできたら後には引けないからね。それに…」
「勝負が楽しくなってきた、ってところか?まぁ俺はそうなんだけどな」
「惜しいわね。会ったのがここじゃなかったら、気の合う仲間同士になれたんだろうけどね」
「いいじゃねぇか。拳で語り合うってのも、悪かねぇよ」
そして二人は一瞬の間、見つめあい、そして――
「…行くわよ」 「…行くぜ!」
二人は互いの拳をぶつけ合い、後ろに跳び退った。同時に、試合開始を告げるドラが鳴り響いた!
とりあえず近況報告でも。メルティブラッドRe・Actを買いました。(まぁ、そのせいで仕上げが遅くなったのは…すいません)
さっちんばかり使ってます。
>>223 ありがとうございます。今回はバトルはないんですが、次回目一杯書いて行きたいと思うので期待していて下さい!
>>227-231 そんな小説があるんですか。自分は読んだ事がないですねぇ…ぜひ読んでみたいです。
227じゃないがトンクス〜
(・∀・)イイヨ-イイヨ
次は、ピンクタイガー対レレレか、楽しみだ。
対マスクポリッシャーで、スラディングとスープレツクス
対マスキャットで、バベルクランブルを閃いたということは・・・
レレレ戦で、ジャイアントスイングを閃けばガクガク((((゚Д゚;))))ブルブル
>>237 本編の冒頭までしか読めないのか・・・それにしても、アセルス様ふたな(ry
>>237 後書きのメイレンとクーンの掛け合いで
キャラネタの外部板でやってたなりきりさん思い出した・・・
241 :
227:04/06/23 02:10 ID:82ew5bKs
>>237トンクス〜 …でも多分それじゃないと思う
もうちょっとPC手に入れるの早ければなぁ…orz
小説、レレレとピンクタイガーどっちが勝つか今から楽しみですよ
個人的にはレレレ頑張れ!!
バトル楽しみ〜<レレレvsピンクちゃん
|ヽ /!
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|レ'" ̄ ̄"‐-、l/
|_i:::..__..::::::::ノ,! 正義は勝つ!!
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アルカイザーいつも保守アリガトー!
サガフロ発売七周年記念カキコ
ここってゲーム中で恋愛感情持ってるキャラ同士カップルしかダメなのかな
投下したいんだけど
いや、捏造カプでも大歓迎ですよハァハァ
エロありならエロパロにもスレがあるけど。但し21禁
といか固定カプて
メイレン×フェイオン
エミリア×レン
アセルス×白薔薇
ぐらいじゃないの?
>>247 気長に待ってますよぉ〜
アセルス×白薔薇は本人が否定してるじゃん。
本気でカップルだと思ってるのは妄想の域だろ
ルーファスとライザ、レッドとユリアは微妙か?
アセルスとジーナは?
(゚д゚)ウマー
手術でダメージ受けてるのかw
皆さん、こんにちは。
実は今回書きあがりが結構遅くなりそうなのです。
親せきが息を引き取り、その葬式や御通夜で長引いたのと明日からのテストに
しばらく時間を費やすのとです。
もうしばらくお待ちください。ホントにごめんm(_ _)m
それはそれはお悔やみ申し上げますm(_ _)m
無理しないでー 皆気長に待ってるよー
|ヽ /!
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l ゙"i I Iノ ノ ,'>-r,."
|レ'" ̄ ̄"‐-、l/
|_i:::..__..::::::::ノ,! 保守する!!
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ト-,ヘ、r=、ノゝ)
ヽr'_')_;、_'-_>
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,.r' 、ソゝ^ヽ、_
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ハート・プリズナー 第24話
『互いに同じ道を行く者は決して交わることがなく、ただその道を進むのみ。
−だが違える道の場合、ただぶつかり合い、果てることはない−
――最後の勝者が決まる、その時まで――』
−名もなき詩集−
――場内は、ただ静寂だけが漂ってていた…
攻撃に次ぐ攻撃、すんでの逆転劇はもはや語らずとも、目で追う事だけで必死だった。
二人の覆面戦士による死闘は、もはや芸術と呼べるに値する程の名勝負であった。
だが、それももはや…次の一撃で決着が決まるのだ。
「ハァ、ハァ…ハァ…わずかに…撃ち負けたみたいね…」
ピンクタイガーには、もはや肩で息を切ることが精一杯だった。
自分はもう力を出し尽くしたし、それは相手も同じであろう。
「…ぐ、もう…少しだけ…もって、お願い、だから…」
だからこそ負けられないし、負けたくなかった。
それに手加減することは、相手にとって最大の屈辱にもつながるであろう。
(これで最後だから…お願い、やれるとこまでやらせて…!)
エミリアは持てる力を全て拳に集め、今…足を踏み出した!
「ハアアアァァァッ!」
「オオオオォォォッ!」
タイミングは同時…互いの速度は衰えることなく、ただ増していくのみであった!
(お願い…初めて真剣に勝ちたいと思ったの…だからっ…!)
リングの中心で、今…互いの拳がぶつかりあった…!
――事は10分前にさかのぼる。
試合を告げるドラがかきならされ、二人は真っ向から挑み合ったのは。
今は静まり返っていた場内も、これ以上ないほどの熱気と歓声に包まれていた――
ピンクタイガーはドラの音が鳴り響いた直後、レレレめがけて駆け出していった!
だが、レレレは動きを見せることなく、ただ立ち尽くしていた。
「あら、さっきまでの威勢はどうしたの!?」
ピンクタイガーはチャンスとばかりに拳を繰り出した!だが…
「攻めるだけが、能じゃないんでね」
レレレは足のみに力を込め、バックジャンプで拳をひらりとかわした。
だが、跳躍はまだ終わることなく、空中を何度も回転しながらリング端の壁にその身を乗せ、衝撃をバネにピンクタイガーに向かっていった!
「くらえ!ディフレクトランス!!」
壁からの跳躍で加速度を増した角度の深い三角蹴りは、もはや回避不能も同然だった!
そのまま三角蹴りはピンクタイガーに命中…と思われたその時!
「空で静止するのって、羽がなきゃできないのよね!」
ピンクタイガーは、あろうことかレレレの上空にいた!
先ほどの拳は、レレレに向けられた物ではなく、地面に手を乗せてのハイジャンプをするための物だった!
「さぁ、覚えたてのスープレックスの餌食に…えっ!?」
レレレは臆することなく、自慢の光線剣「レイブレード」を地面に突き刺した!
レイブレードは地面をえぐりながらも、三角蹴りの勢いを殺し、レレレは再び地に着地した。
「さぁ、羽があるならよけてみな!カイザーウィング!」
レレレがレイブレードをかざし、それを宙で凪ぐと光輪がピンクタイガーに向かい襲い掛かる!
「無茶するわね…!でも、無茶は承知の上よ!」
ピンクタイガーはくるりと自分の身を丸め、そのまま光輪もろともレレレに突っ込んでいった!
光輪はピンクタイガーに襲い掛かるも、ダメージ自体は微々たる物…服の一部を切り裂くにとどまった。
「く…防御姿勢での突進で被害を最小に止めたか…!」
光輪を潜り抜け、ピンクタイガーは体制を戻し、蹴りを見舞える姿勢を取った!
「見よう見真似の…デぃフレクトラーンスっ!」
「な、何!?」
あまりの技の意外性に面食らったレレレは、反応を遅らせてしまい、回避がおろそかになってしまった!
「くっ…!」
上空からの三角蹴りは、とっさの腕の防御により阻まれはしたが、見事レレレに命中した!
「…痛ぅ、あんた、無茶やらかすな…閃いたばかりの技打ち込むなんて」
「あら、使えるものは使えるうちに使わなきゃ意味がないじゃない」
「思い切りがいいって訳か…あんた、早死にするタイプだな」
「…上等っ…!」
台詞を残し、ピンクタイガーはまたもやレレレに突きを見舞ってきた。
「くっ、何かイタい事言っちまったようだな…なら、その責任取らなきゃな!」
拳の乱打を交わし、レレレは回し蹴りをピンクタイガーの足めがけて放った!
「えっ!?」
気づいた時には、地面にバウンドさせられ、そこにレレレの拳が重ねられる!
だが、拳を受け止め、両足に力を込めてレレレの腹にカウンターの蹴りを見舞った!
レレレはそれを受ける直前、腹を極限まで引っ込め、その力をバネにピンクタイガーの反対側へと跳躍。
ピンクタイガーもくるりとその身を起こし、レレレを追う!レレレも翻した身をピンクタイガーへと向けた!
次に互いに互いに繰り出した拳はお互いと重なり合い、互いの顔めがけて同時に放った蹴りも相殺された。
互いに繰り出す技の数々は、さも予期していたかのように重なり合い、互いの威力を打ち消していった。
だがここでしびれを切らしたのか、レレレはバク宙で距離をとり、ワンステップで間合いに入ると、渾身の突きを繰り出した!
「受けてみな!フラッシュスクリュー!!」
その神速の拳を見極める事は半ばかなわず、ピンクタイガーはモロに食らってしまった!
「くうぅっ…!」
吹っ飛ばされながらも爆転で体制を取り戻し、仕返しとばかりに距離を詰める!
「インチキ臭い技いきなり出すんじゃ…ないわよっ!!」
エミリアの返した一撃は、わずかにガードされたものの、命中時に光を帯び、一瞬だが目くらましを誘った!
「金剛神掌…!?くっ、これは…出し惜しみで…」
−それとも、戦いの中で進化してるのか、この女…?−
「見とれてる暇は…ないんじゃないの!?」
ピンクタイガーの声は、背後から聞こえてくる。一瞬の目くらましと思考の間に回りこまれた…!?
「しまっ…!」
「遅い!」
エミリアはそのまま後ろからレレレを抱き上げ、思いっきり後ろへスゥイングさせた!
「こぉんのままぁ、飛んでけぇー!!」
レレレの脳を激しくシェイクしながら、投げっぱなしジャーマンによりレレレははるか後方へ投げ飛ばされた!
だが、そのまま地面にだいぶすることなく、すんでのところで意識を取り戻したレレレは受身の態勢を取り衝撃を和らげた。
ピンクタイガーは今がチャンスとばかりに地面から這い上がろうとするレレレを追走する!
−なんだろう、この感覚−
レレレを追い詰め、なんとか追加の一撃を叩き込もうとしたが、レレレはきわどいところで軸をずらしてくる。
−今まで…怖くて、野蛮で、痛いだけだと思ってたのに−
レレレも意識を絞り込み、応戦するも、やはり足がガクついてまともに照準が定まらない。場数の差がなければ押されていただろう。
−今、こうしているコトこそが一番…楽しい!−
ここでレレレはジリ損と感じたのだろう。間合いを離し、残った意識の集中を始めた。
ピンクタイガーも間合いを近づけようとしたが、頭のカンが危険信号を放っている…。
「…いやぁ、アンタ強いな。ホントは人探しがメインだったのに、忘れるところだったぜ」
レレレは荒い息遣いながらも、ピンクタイガーに話しかけてきた。
「そうやって話かけて、時間稼ぎに持ち込もうって訳ね。案外セコイね、君」
「あちゃ、バレてたか…でも、攻めてこないとこ見ると、そっちも策ありと見た」
しばしの間を置き、ピンクタイガーは質問に答えた。
「策なんて、何もないわ。今も私のカンがただ寄るなって言ってるだけ」
その答えに、少しレレレは戸惑いを覚えたが、すぐにしまいこみ、意識と力を絞り込む。
「カンって…道理で。ディフレクトランスとか真似しだすわけだ。金剛神掌も真似て撃ったんだろ?」
「ご名答。そんな難しい名前だったのね、それ。いきなり光だすしちょっとびっくりしたよ」
「その後のジャーマン…あれは効いた。あとコンマ7秒遅れてたら間違いなく負けてた」
「あれはイケる!って思ったんだけどね…けど、ここでこんなに楽しい思いできるなんて、予想外だった」
突然動きを止めた二人に、グラディウスも含めた観客はさっきまでの熱気をざわめきに変えていた。
だが、リングの二人には、その歓声や閑静も耳には届いていなかった。
−そう、このリングは完全に二人だけの世界だった−
「けど、夢ってのはいつか覚めるもんだ…これで終わりにさせてもらう…!」
「いいわよ…今の私、なんでも出来そうだから…次に寝てた方が夢の終わり、ってコトで」
レレレからは炎の闘気が、ピンクタイガーからは風が舞い踊っていた。
静まり返る観客…完全な沈黙が二人の引き金だった…!
「燃えろ不死鳥っ!!アル・フェニックス!!!」 「巻き起これ嵐っ!!スカイツイスター!!!」
紅の闘気をまとった正拳突きと竜巻をまとった猛突進がぶつかり合う瞬間、会場は凄まじい嵐に見舞われた!!
…目を開けるのも困難な嵐はしばらく収まる事がなく、吹き飛ばされぬようにするのが精一杯だった。
「くうううううっっっ!!」 「はああああぁぁぁぁっ!!」
不死鳥と龍巻のぶつかり合いは互いに一歩も引く事なく、少しでも気を緩めれば即座に飲み込まれる激しいものだった!
少しの無理も少しの後ずさりも許されぬ極限状態…ただ互いの力は上り続け、そして…!
会場を取り巻く嵐が一際強いものになった…シンロウ王宮をも軋みをあげ始め、もう耐えられないと思われた矢先、嵐は突然過ぎ去った。
思い思い目を凝らし、なんとか砂ぼこり舞う会場に目を向けると、互いに少し離れた位置で肩で息を切っていた。
二人はもはや戦えないほどの疲れを見せていた…が、ここまで来て引くことは敗北よりも恥ずべき醜態である。
もてる力の全てを集め、やっとの事で頭を上げると…二人は互いに向かっていき…
−爆音と共に、リングの中央で今…互いの拳が火花を散らした…!
いやぁ、長いお休みをいただきすいませんでした。
今回は全く時間がなく、昨日練り上げたものを一気に書いた勢いに任せた物になってます。
(いや、いつも勢いにまかせっぱなしなんですが…)
魅せる試合を書けたと思いますが、どうでしょうか?自分的には満足行く仕上がりです。
>>239 すいませんねぇ、予想を裏切って。しかしまだ準決勝なので…
>>242 一応どちらもがんばらせてみましたが、どうでしょう?
>>243 この話は戦闘が好評を頂いてるのでその特色を強めてみました。
が、後になって思えば盛り込みすぎた感が強い…さて、次をどう書こう…
>>255-257 遅筆な上にお休みまでもらって本当に申し訳ありませんでした。
本当はもっと早く書くつもりだったのですが、実は第66回コミフェスまで遠征に行った物で…
もう皆様には頭が上がらない状態です、はい…
でも、コミケは楽しかったですよ〜。一日目のスクエニブースでは旧FF本や聖剣3本、そしてサガ本と
いろいろありました。(が、肝心のサガフロ本は百合ばかりだった…)
と、言うことで皆様には本当にご迷惑をおかけしました…
まだ本編は続きますので、暖かく見守ってやってくれると感無量です…それでは。
ホモでなくて百合ばかりなのか……意外な
( ゚д゚)・・スゲー
大技の応酬だな。
しかし、アルカイザーと互角に戦うなんて、エミリア強杉w
>>264 百合の方が題材多い気がする。
アセルスとかアセルスとかアセ(ry
双子とか双子とか医者とか丼とかなのかとばっかり。
ていうかノーマルは……_| ̄|○
何か話しでも‥‥絵板まだ生きてるので誰か描きませんか?とか‥‥‥
時々描いてるけど反応薄いし
サイトで真面目にやった方がいいんじゃないかって気がしてきました。
少ない人数で回してる絵板はどうしても褒め合いになってしまうから
他の絵板に移った方が描きがいがあるんだよな…。
大人数だと貶しあってるのか……?
いや、人数少ないと絵描き同士のコメ付け合いで交換日記みたいな雰囲気感じちゃって。
大人数の絵板だと絵描き以外のコメがつくし、常連同士コメ付け合う義務感みたいなのも無いから。
別に大人数だと貶しあってるて訳ではないです。
意味が通じるようなイイ文章書けなくてごめん。
マジレスされてしまった……いや冗談だったんだけどごめんよ
なんだ冗談かー(ノ∀`)
自分のせいで雰囲気悪くしたと思ってマジレスしちゃったよ。
つまりみんなあの絵板には描く気がしないと‥‥‥ オオオーオオー いつ絵板の時が止まるか
サイト持ちだから態々絵柄変えて描いてる…けどやっぱり躊躇うorz
サガの絵板コミュニティも有ったけど久しぶりに見てみようかと思ったら消えてた。
>274
そんなことないから描いてるんだけどねー……
他板のチャットとかで宣伝してみたけど殆ど人増えてないみたいだ
汁オールの絵掲なんか遥かにマイナーにも拘らず
本スレで設置されてて賑わってるけど
同じことやる訳にもいかないしなあ。
同人女カエレとか言われるのがオチだ。
まあどさがの絵掲よりは人いるみたいだけど……と下を見てみるテスト
絵板の存在知られてないかも。サガ総合スレや総合倉庫にアドレス貼ってたっけ?
さぼうるにリンク張ってもらうとか。エロスレ発生じゃないからもっと宣伝してもいいんじゃない?
>278
>276
同人板のスレだって本スレには一応秘密にしてるってのに
まとめサイトには普通にリンクされているけど?
秘密になってたんだ…
秘密というか不可触? そんな感じ。
知らない人多いだろうから公然の秘密とかではないな。
そりゃまとめサイトは全てのサガスレを網羅するのが役目だし
それが管理人さんの目指す方向性らしいから。
だからってスレ倉庫にリンクが有るからと
本スレで801板のスレや虹板のスレを大っぴらに宣伝したら引くだろ?
まあ上のは年齢制限て問題もあるけどさ。
ホシュ
ロマサガのリメイクキタ━━━(゜∀゜)━━━!!!
ほ・・・・sy
|ヽ /!
! | ,.-‐‐-、 r"/
l ゙"i I Iノ ノ ,'>-r,."
|レ'" ̄ ̄"‐-、l/
|_i:::..__..::::::::ノ,! 保守する!!
_ト、,,____,,..ノ^
ト-,ヘ、r=、ノゝ)
ヽr'_')_;、_'-_>
|,<_.rト-'|
,.r' 、ソゝ^ヽ、_
!''‐".:l└‐‐--'
287 :
名無しさん@どーでもいいことだが。:04/10/02 02:32:00 ID:Mi2uFqjU
ホs
保守
保全
で、フロ本スレの続きは?
あれって、ただの荒らしでは?
ほし
やあ、僕の名前はキャッシュ僕と一緒に冒険しよう
カエレ(・∀・)!
というわけで、ガデイラに帰ってきた・・・父上はお元気だろうか
ホシュ
comic6サーバは 1300超えたら 1200スレッドに圧縮実施中。。。
絵板といえば某洋間祭に参加したいんだけど、注意書きを読むと
雑絵(絵柄)投下禁止・洋間の外観は主催者テンプレ準拠ぽいorz
何だそら
ん?サイトにうpしてあるのは、
あくまで参照のイラストってだけじゃないの?
猟騎士なんか完全に別物だし。
あのまんまテンプレと思って描いたら別人だろ。
投下したい妖魔の日はだいぶ後なので、漏れは初日の投稿を見て
参加するか決めるわ。お耽美絵が描けない人でもいいのかな。
303 :
名無しさん@どーでもいいことだが。:05/02/14 13:21:56 ID:teuoLguz
dat落ち阻止age
もうエミたんの小説の続き読めないのかな(´・ω・`)
そういえば双子祭りとかもあるみたい
何ーーー!!!
見付けたサンクス、逝ってくるよ
正直盛り上がって無いっぽいね
描きたいがまだ描いてない。描くの遅いので二の足を踏んでしまうのだ
双子祭は期間が長いからな。
じわじわと盛り上がってくるのを楽しみにしてる。
310 :
名無しさん@どーでもいいことだが。:05/03/02 19:28:38 ID:FLO4UW4l
アゲ
あんまり告知とかもしていないっぽいからなあ
そういや踏ん切れない理由にもう一つあった。
サガって皆服が面倒なんだよ……
シャール祭があれば敷居が低いのだが(服)
紳士肌着だもんな。同じ紳士肌着でもマイスは卒ぬ程めんどくさいが。
狼祭りやクマー祭りやゆきだるまつりでも可。
問題はそれに参加しようって人がいるのかって話だが。
ぱっと思い付く中で個人的に勘弁して欲しい人達:
ロマ1ジャミノレ・愛車(髪が)・ロマ2最終工程・風呂2マリー・風呂1双子・オノレ口ワ(まず描かないけどw
この位ならまあまあ……って人達:風呂1汗・工ミリア・ロマ1グレイ・
楽だと思う人達:ロマ3モ二力・皿・風呂1アニー(イメージイラストの方
あとやっぱプレートの鎧は描くのも塗るのも難しいね……
……本スレ?でやった方がいい気がしてきましたすいません。
保守…って、生きてるのかこのスレ
>>298 もう何年も足切りは起こっていないらしい
ぬるぽ
ガッ
早っ!!
ROMはいるけど書き込みが少ないスレなんでしょ。
キャラクターはオリジナルです。
ツヴァイク近郊の森林の中の惣村に住む富裕な農民男性ラテ(弓・体術・月術が10レベル。
技と術は体と月だけ。技点の方が術点より多い。強化道着と靴とアクセサリーが普段着。)と
惣村の村長会議の盟主の五女リュンヌ(玄武・月術が15レベル。術の達人。
ナッツのチョッキと精霊銀アクセが一張羅。普段着はチュニックなど。)の物語。
村の森林側の広場の奥にある沐浴場で、無風の初秋に月の光を浴びながら冷水で沐浴するリュンヌ。
晩秋にツヴァイク経由で収穫要員の雇傭や獣対策を終えて一息つく農閑期のラテ。冬に、物語は始まります。
それで一体どうしろと?
これの続きを皆でリレーして創れ、という主旨でして。
これからリアルでは夏ですが、物語は冬、と。
若旦那&才媛という初期キャストです。
……( ´_ゝ`)
アーハイハイ
これ双葉からの転載じゃないの?
まあオリキャラって時点で( ゚Д゚)、ペッなわけだが。
なぜオリキャラだと不評なのでしょうか?
双葉、が何かは知りませんが、今でも9レスしかないスレに
書き始めたものですがむちゃくちゃ続きが出来そうに無いので
こちらで進めたいと思います。
向こうのスレでも小説は他所でやる方が良いと言われましたし。
やればも何も自分じゃ書けないから
他の人続き書いてくれと言ってる訳で。
ここは佐賀スレです、オリジナルやりたいなら(・∀・)カエレ!!
オリキャラで話を作りたい人がこのスレにいないのは分かっただろ。
どうしてもやりたいなら自分でサイト作ってやりなよ。
334 :
331:2005/04/11(月) 12:28:56 ID:kst5VT4j
何、もしかして329と一緒だと思われてますか。勘弁してくれ
ロマサガ3のハリード×サラな同人(サイト含む)を探してるんだけどやっぱり厳しいかなー?
つくれば
近頃妙に海賊&遊牧民の組み合わせがメジャーになってきたような。
何かあったのか?
新作が出た。
む、そんなメジャーに押し上げるようなイベントがあるのか (´Д`;)
ホークだけさんづけで呼ぶからな
旧からその組み合わせが好きだった香具師としては
色々見れそうで嬉しいには嬉しいのだが、
あんまメジャーになりすぎないといいなぁと思ってしまう。叩かれたら嫌だし。
というかこんな書き込みすら出来る日が来るとは思ってもみなかたよ
(つД`)モウダメポ
ミンサガやってないけどデザイン変わって年上度が増したから、さん付けも有りかな。
むしろシフに対しての方がさん付けしたくなる。
344 :
sage:2005/06/20(月) 05:01:33 ID:vwF2ec2N
アルベルト×ナイトハルトのCPが読みたい。切実に。
でなおしてこい('A`)
(・∀・)カエレ!
漏れはディアナ×アルベルトが読みたい
あぼーん
ジャンクロ、ジャミクロまだー?(´・ω・`)
アルベルト×ラファエルに素直に萌えた
ホモにハマったの久しぶりだww
だったらこっち来ないでそれ用の板に隔離されてて下さいよ。
でも21以下はこないでね。
保守しないと落ちますよ
保守
シフXアルベルトで萌えたい。