「BLEACH」
安室零次郎にはささやかな夢があった。
それは、黒かった髪を染めること。
真面目なイメージを払拭して、お洒落な人たちの仲間入りをするのだ。
そして、アイツに相応しい男になるのだ。
少年の無邪気な心は、すでに確かな未来として少女の喜ぶ姿を描いていた。
そんな零次郎を見つめる幼馴染、増上清良は
「零くん、髪・・・染めちゃうんだ」
「わたし、生まれつき髪の色薄いから・・・零くんのキレイな黒髪、好きだったんだけどな・・・」
と浮かぬ顔。
すれ違う二人の思い。
誰にでもあった「あの頃」を描く、甘酸っぱい青春ストーリー。