その7
外ではお巡りさんが必死に呼びかけているのが聞こえてきます。
私は扉を押さえつつ、自分の居るバスルームを見渡しました。
何か役に立ちそうなものは無いか・・助かる術はないか・・・・
バスルームに窓は一切無い。換気扇が一つ。バス用品が幾つか。
武器になりそうなものはヘアースプレーとトイレ洗浄用の柄のついたブラシ。
ヘアースプレーはライターでもあれば武器になりますが
(危険です。良い子の皆様は決して真似をしないで下さい)
ライターがありません。それでも希望を捨てずにポケットをあさると
指先に何か硬いものが触れます・・・家の鍵と車の鍵をくっつけているキーホルダ―でした。
扉は相変わらず軋みます。破壊は時間の問題です。私は意を決して扉から離れると、
換気扇に近付き、お巡りさんを呼びました。
「お巡りさん、聞こえますか!」
その私の声に答える天の助けの声が・・・
「Aさん、御無事ですか!大丈夫ですか?応援呼びましたから、もう少し頑張って!」
お巡りさんが無事で外に居てくれる。これが唯一の救いでした。私は換気扇越しに
お巡りさんに今の状態を説明。慌てる私の言葉を、お巡りさんは必死に理解しながら
落ちつくように声を掛けてくれます。どうにか私の現在の状況をわかってもらうと、
車のキーを使い、換気扇に掛かっているカバーのネジを開け始めました。
震える手で上手くいきませんが、なんとかカバーを外す事が出来ました。
私は換気の外カバーを無理矢理開くと、そこからキーホルダーごと外に落としました。
「家の鍵です。」
お巡りさんは確かに受け取ったと返事をくれました。今まで幾多の襲撃を防いでくれた
鉄扉でも、開いてしまえば後はドアチェーン、これならなんとかなるかも・・・
その8
微かな希望が見えてきました。ですが、扉への襲撃は激しさを増します。
既にG県厨母の言葉はヒステリーを通り越して、猿の惑星に突入しています。
理解は出来ませんが、恐ろしいさはMAXです。武器はトイレブラシのみ。
一回の攻撃を防げるかどうか怪しいものです。その時、私は最大の武器に気が付きました。
しかし、それは母厨と直接向き合う諸刃の武器、いちかばちかの賭けです。
扉も既に限界の状態でした。(蹴っていた足もとの外側が割れたらしく、内側が
直接波打っているのが見えるんです)どっちにしろ、これ以上は持たない。
そう思った私は最後の覚悟を決めました。出来れば決めたくなかったけど。
母親厨がずっと扉を叩き続けているという事は、武器は持っていないと私は解釈しました。
持っていたらそこで終わりです。でも、扉が破かれれば、これ又おしまいです。
私は意を決して扉に手を掛けました。そしてドアノブを押さえながら鍵を外すと、
一気に扉を勢い良く押し開きました。母親厨はいきなり開いた扉を避けるように、
一歩後ずさりをしました。かわされてしまいました。母親はやっと出てきた私に笑みを浮かべました。
恐かった・・・鬼のような形相で、笑うんです。本当に目が光ってる様に感じました。
背筋が寒かった・・・金縛りってこんなななの?という状態です。
私は自己中心的かも知れませんが、自分が可愛いです。母親厨に何かされるのはごめんです。
ですが、そんな私に母親厨は飛びかかってきました。私は最大の武器を使用しました。
最大の武器、それは自分の体です。
母親厨は普通の体型、相対する私は何度も言ってますがコニーです。
私は既に手加減と言う言葉を忘れ、飛びかかって来た母親厨に力一杯体当たりをしました。
母親厨は本当に飛びました。そのまま床に転ぶように落ちました。
私はそのまま母親厨を飛び越えると、玄関まで走りました。するとそこには扉を開いて
ドアチェーンに悪戦苦闘しているお巡りさんが見えます。私は無我霧中で叫びました。
「どいて!扉閉めて!」
その9
「どいて!扉閉めて!」
その私の剣幕に押されたのか、お巡りさんは扉をすぐに閉めました。
私は扉のドアチェーンを開けると、扉を開きました。ですが、そこまででした。
起きあがった母親厨が私に飛びかかったのです。しかし、既に遅かった・・・
自由になった扉は開かれ、お巡りさんが飛び込んできました。そして私を殴っている
母親厨を取り押さえると、私は解放されたのでした。
放心している私と暴れる母親厨を押さえるお巡りさん。数分後、再び応援のお巡りさんが登場。
しかし、G県厨本人とは違い、母親厨は、警察署の方に連行されていきました。
放心しきっていた私は、どうして良いかわからなかったのですが、そんな私にお巡りさんの一言が・・
「なんか焼いてるの?焦げ臭いけど大丈夫?止めた方が良い?」
その言葉に我に帰った私は慌ててオーブンに駆け寄ると、そこには焼けすぎて
黒くなった物体が出来あがっていました。
なんとか落ちつきを取り戻した私は、お巡りさんに連れられて警察署へ。
そこで事情聴取を受けました。その時母親厨に、怪我は無いと聞きました。
ちょっと一安心。これで怪我でもさせていよう物なら・・・考えたくない(泣)
そのままその足で交番へ行くと、泣きつづけるG県厨がおでむかえ。
そして私を見るなりG県厨が叫びます。
「Aさん酷い!私を騙して!傷付けた!もう立ち直れない!
あんだのせいだ!私、もうぼろぼろ!最低!志んじゃえーーー!!」
私の方がぼろぼろだよ。叫びたかったです。
結局G県厨は父親が迎えに来て引き取られていく事になりました。
その10
本日、貰った情報によるそれぞれの考えです。
G県厨:Aさんと同居。東京でやりなおす。プロになる
母親厨:G県厨が東京に行くのを反対。
・東京で頑張る。私には才能がある。Aさんが認めてくれてる。
Aさんは私が東京でやっていけるように、手を焼いてくれた。
これから高校卒業までの間に、Aさんと二人でプロになる。
Aさんの実力はいまいちだけど、私と一緒なら、何倍も良くなる。
二人の利害一致するから、Aさんは私の後見人になった。
一緒にプロになる為に頑張る。
↑これがG県厨の言い分。それに対する母親厨の返答は↓
・それなら、高校卒業するまで、東京で活動する事を許す。
きちんと学校に入って、卒業する事。卒業までに
なんかしらの形になっていたら、そのまま東京に住む事を認める。
そうでない時には大学に進む事。
というものだったらしいです。そして同居をはじめる日を黙って、そのまま出ていった娘。
荷物を取りに来た宅配便業者で、はじめて部屋に置いてある置手紙に気が付いた母。
そして娘の決意が硬い事を知り、前回の非礼を詫びれば、私を許すつもりだったらしく、
娘の様子を見るがてら、私の所に謝罪を聞きに来たそうです。
そしてそこで目にしたのは、パトカーに乗せられる我が最愛のGちゃん。
私の部屋を見ると、扉を開きお巡りさんと話す私が居る!
そのまま走ってお巡りさんに体当たりして突き飛ばし
(いきなりの事で、お巡りさんは何も対応できなかったらしいです)
部屋に入り込み、あとは私の体験した流れになったようです。
その11(最終)
今回は運に助けられた状態でした。本当に運が良かったとしか言えない状態です。
自分が情けないです。もし、母親厨が台所に気がついて包丁を出していたら・・・
もし私が買い物に行くかどうか悩んで鍵を持っていなかったら・・・
私がコニーでなかったら・・・(いえ、これはすごく嬉しいのですか・・・)
母親厨が私以上のコニーだったら・・・お巡りさんが突き飛ばされて怪我をしていたら・・・.
本当に情けない事だらけです。
ですが、今は運が良かった、偶然の幸運に守られた事を感謝しつつ、
18歳真性厨の攻撃に耐えています。
昨日は精神安定剤を処方してもらい、何も考えずに眠りにつきました。
本日、落ちつきを取り戻し、会社が終わってからテキストを纏めましたので
遅くなってしまった事をお詫び致します。
物凄く長くなってしまい、申し訳ありませんでした。
900 :
名無しさん@どーでもいいことだが。:02/03/16 00:58 ID:dgxil4FR
ちょっくらプチネタでもアップするかーとか思ってたら転生68さんが!!
…今回も壮絶なバトルだった様で。
お疲れ様です…
お疲れ様です、ご無事で何よりでした。
読んでて、心臓がドキドキしてしまいました。
怖かったです・・・
ご無事で良かったです・・・
>転生68さん
本当になんて言っていいのか・・・でも、本当にご無事でよかったです。
しかし、まだ真性厨がいるんだったな・・・
神様が本当にいるのなら、こいつらまとめて死ぬまで転生68さんに
近づけないようにお祈りしたいよ・・・
あわー・・・
なんと言っていいのか・・・
とりあえず>900
新スレでは?
>900
新スレよろ
母親までもが…そしてまだ真性厨は…
あぁぁぁぁ(涙)
>転生68様
いやもう何と言って良いのやら‥。
とにかく、御無事で幸いでした。
今は身体を休めて下さいね。
それにしても、ここまで逝ってしまえる
親子ってのも凄いな‥‥。
>転生さん。
できれば昨日のトリップをもう1度お願いします。
難民でトリップ使ってたんで、こっちではクッキーを食っていないかと
壮絶すぎる。
とりあえず罪状は「家宅侵入罪」「暴行罪」…他何か適用できましたっけ?
とにかくちゃんとした刑罰を与えて何とかしてもらいたい。
このままでは転生さんがあまりにも気の毒すぎる。
住居不法侵入、暴行、公務執行妨害がついたな。
そろいもそろって既知外母子だ。
>>911殿
警官の行動を阻害していたら「公務執行妨害」も含まれるかと。
>910
難民でも別にトリップコピってくればよいのでわ?
バスルームのドアの器物破損?
完全には壊れてないとしても。
暴行、脅迫、強要…(涙
どうして厨房罪が存在しないんだろうと思うぐらい、
ここまでくると凶悪だ…<転生さん被害
917 :
900:02/03/16 01:10 ID:dgxil4FR
スマソ。
スレ立てすぎのエラーが…
良かったら901さん、お願い出来ますか?
厨母は鍵締めたりチェーン掛けたりで
軟禁罪つきませんか?
900越えてからですみません。トリップつけてみました。
テストですみません
うう…偽者のネタだと思いたかったよ…
このスレ読んでて思うんだけど、ストーカー法は適用できないの?
正直その手の事件として採り上げてもおかしくないと思うんだけど…
でもいくらたくさん罪状がついても、刑罰では三つ(二つかな?)までしか量刑にカウントされない罠
>921
ストーカー法は「恋愛感情」が絡んでないとダメだったような
とはいえ、そうじゃなくても適用された例があったと思うから、十分いけそうですが
>919
前回と同じとリップでなければ証明がされませんよ…
「アタシと転生サンはそこらの恋人なんかよりもずっと絆が深いんだから!」
というような四次元空間的な恋愛感情がある気もする。
転生さんまだ見てらっしゃいますか?
法律板の方からアドバイスをいただいたので
転送したいのですが
フリーメールでも良いのでメールいただけますか?
>923 難民逝ってみ。
こっちでもちょっと確認。
すみません、慌てて間違えました。
今度こそ合っていると思います。申し訳ありませんでした。
929 :
901:02/03/16 01:21 ID:5/MMFmiU
では一応チャレンジしてみます>スレ立て
930 :
名無し草:02/03/16 01:22 ID:taqGOvyO
>928
パーペキっすb(・∀・)
>>929 おながいします
それまでレスストップということで
ねこ
933 :
901:02/03/16 01:27 ID:5/MMFmiU
ごめんなさい、私もエラーで立てられない模様…
どなたかすみませんがおながいします!
んじゃ、ちょっと立ててきます
>935 とりあえずこっちで、乙カレーです。
938 :
901:02/03/16 01:41 ID:5/MMFmiU
ありがとうございました〜>名無しサソさん
アナウンスも終了。
では名無しに戻ります。
940 :
人妻。:02/03/16 01:45 ID:KLZCjpze
本人との示談だけでは不安で、
厨に何らかの抑止力を付けようと思いまして。警察も親も頼れないとなると、と
IRCの難民チャットやSとの話し合いの結果、厨が通っていた高校に連絡する
運びに(学校は本人の書き込みから解っていました)。
ちなみにSは「ごめん、交通費が無いから一緒には行けない」と断られてしまい
ました。ちっ、この貧乏役者が(不安で涙。
一昨日アポを取って、昨日高校に行きました。そこは自分と同郷の結構な進学校でした。
ただ・・・・・・遠かった。電車とバスを乗り継いで2時間くらいかかったでしょうか。大分遅れて
到着し職員室に向かい、教師の名を告げると応接室に通されました。
少々待っていると、厨の担任という方と、進路指導主任を名乗る方がやって来て、
この度はどうやらウチの生徒がご迷惑をおかけしたようで、そしてこんな交通の
便の悪い所に都内からわざわざご足労をかけて申し訳ない、と丁寧な挨拶をされ、
遅れて来たこちらの方が戸惑ってしまいました。
>940
新スレで報告した方が良くはないですか?>人妻。さん
942 :
人妻。:02/03/16 01:52 ID:KLZCjpze
そこでこちら側としては
・警察や家族には連絡をしていない。警察が動くと進学への妨げになるだろうし、
彼の家庭環境は自身の話を聞く限り、彼の家族に報告をしても発展性のある話し合いが
望めない、逆にこじれにこじれそうだから。
・同人の小説とは言え芸術活動をしている身として、特待生扱いで芸術系へと進学ができる
人間の才能を潰したくは無いし、若い人間だから更正の可能性だって充分あるし、環境が
彼を変えるかもしれない。それに、入学できないとなったら怒りの余り再びやってくるとも限らない。
入学が取り消しになるのは、どの道こちらの手にも余りあることである。
・私が望むことは、今後一切連絡の連絡を絶つ事、周囲に近寄らない事である。厨もそれで
納得したが、いつ何時また気が変わるか解らないと思うと不安だったので、抑止力として
学校から厳重に注意をして欲しいと思っている。今度再犯が起こった場合は、即警察に
通報するつもりである。
・また、進学を潰さないでくれと私が言ったことは伏せておいて欲しい。とにかく、私と
連絡を一切絶ち、周囲に近寄って欲しくないとだけ言っていたことにしてくれないだろうか。
という旨を告げたところ、両先生は何か色々話し合った後に、
「わかりました。学校・担任・進路主任、どういう形式でかは今時点ではっきりとお答え
できませんが、なるべく早くに学校側から彼に対して何かしらの注意を致したいと思います」
ということで、私も後日に、前もってどういう形をとるかを学校から報告されるという所に
落ち着き、話し合いは終了しました。
襲撃当日に引き続きかなりぐったりとしましたが、それでも日本語が素直に通じる相手と
話をしている分、厨と会話するよりはよっぽど楽でしたけれど。
すごいバトルでしたようで……
開いた口が塞がらない………恐くなって思わず自分の後ろを確認してしまった…
とにかくお疲れ様です…もうこれしかできません…