Q.動物虐待は精神障害の徴候ですか?
A.その通りです。『The Diagnostic and StatisticalManual of Mental Disorders
(精神障害の診断と統計マニュアル)』誌上で、米国心理学会は、行為障害の徴候のひとつに
動物虐待を掲げています。動物虐待は行為障害の初期の段階(通常は8歳まで)に
見られる徴候のひとつであることが臨床学的に証明されています。
Q.なぜ動物を虐待するのですか?
A.多くの理由が考えられます。動物を虐待する人の多くは、それ以外の暴力の加害者と同様に、
自分は無力で人から省みられず、他人に支配されていると感じている人です。そのような人が、
他人を驚愕させ、威圧したり、あるいは社会規範への拒絶を示すためにこのような行為に及ぶ
場合があります。動物を虐待する人の中には、かつて見たことや、自分に対して為されたことを
模倣する人がいます。また、動物を虐待することが、動物を慈しむ人に対する安全な復讐の方法
だと考える人もいます。動物を虐待することによって逸脱的な興奮を喚起される場合もあります。
Q.動物虐待と人間虐待の間に関連性があるという証拠はありますか?
A.もちろんあります。最近の25年間になされた多くの心理学、社会学、および犯罪学研究では、
暴力の犯罪者は、たいてい幼児期および思春期に、重大な動物虐待を繰り返していたという
経歴を持っています。FBIは、1970年代にこの関連性に気づきました。連続殺人犯の育ちを
分析したところ、子供時代に動物を殺傷していたことが判明しました。他の研究では、
幼児、配偶者、老親への虐待などの暴力を含め、加害者の中に共通した動物虐待のパターン
が明らかになりました。実際、米国心理学協会では、動物虐待を、
"行為障害"の診断基準のひとつとみなしています。
http://nekodasuke.main.jp/fact/fct_first_strike_part2_j.pdf