☆☆今からペットを虐めます 4匹目☆☆

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600わんにゃん@名無しさん
一年後の秋の日、シトロンは死んだ。
虹の向こうになんて、俺の許しも得ずに逃げやがった。
黒いくせに、時々青くも見えた瞳を半分開けたまま。
俺は、シトロンの目を閉じる。
それから、濡れた頬をなでる。
硬くなった身体は、地面に張り付いたようだった。
幸せそうに眠りやがって。
帰ってこいなんて、言わないからな。
俺が虹の向こうに着くまで、祖父さんと一緒に待ってやがれ。
お前には、静かな朝がお似合いだ。
601わんにゃん@名無しさん:04/08/13 08:27 ID:Eki8eIYM
お前の毛布も、おもちゃも、ずっと俺は捨てられない。
どうして15年しか生きなかった。
俺の力が足らなかったのか。
それとも、もっと早く送っちまった方が良かったのか。
どうせなら妖怪にでもなればよかったのに。
ミルクくさい香りで、家が満たされて、
お前の匂いも、家中からどんどん消えていく。
虹が出たら俺は、小さな手を引いて、
サイクリングロードを歩く。
俺の幸せを、お前に見せつけてやる。
虹の向こうで、待ってやがれ。