反米同盟会

このエントリーをはてなブックマークに追加
647名無しさん@お腹いっぱい。
『月刊日本』 2010年9月号
【特集】普天間の真相
利権に振り回された普天間問題     元防衛事務次官 守屋武昌

首都東京に米軍基地があるのは異常だ

【守屋】 そもそも、専守防衛で、攻撃的兵器を所有しない、防衛費をGNP1パーセント内とどめること
を国の防衛政策の基本とし、米国との同盟体制に国の安全保障をゆだねた日本においては、米軍が
国内に駐留するのは所与のこととして、在日米軍の機能・役割や、独立国である日本にある外国軍
の基地の規模として適正なのかという議論がなされてきませんでした。それゆえ横田や横須賀に
米軍基地が存在することに何の違和感を持たずにうち過ぎてきたという時代がありました。東京に
アメリカの空軍基地があるということは、アメリカのワシントンに航空自衛隊の基地があるということで
あり、横須賀にアメリカの海軍基地があるということは、ニューヨークに海上自衛隊の基地があると
いうことです。いま、そんな国が世界にあるだろうかということです。
 現在でも東京の港区、渋谷区、新宿区、西部地域の上空7千メートルまでは、米軍の空域となって
います。その空域は東京だけではなく、神奈川、山梨、長野、そして新潟まで続いています。この
問題に気がついたのは、昭和61年に大阪防衛施設局に勤務したとき、民間航空機が大阪市の上空
を頻繁に飛ぶのを見て、東京上空をなぜ民間航空機が飛ばないのかを調べたことがきっかけです。
戦後40年も経つのに「首都圏の空域がアメリカの管制下にあって、日本人が自由に使えないという
状況に国民が何とも思わない、その返還を米国に求めない日本という国はいったい何なのか。
これはおかしいではないか」。それが私の防衛官僚としての原点でした。