>中国が恐れるのは、日本が独自に核戦力を保有する事ではなく、
>今、日本からあがった核論議がアメリカのアジア核戦力増強に影響していく事なのだよ。
1) 日本の政治家が「核武装を議論しようぜ」って言うと
2) どういう理屈でか在日在韓米軍の核兵器が増強されて
3) その結果、中国がビビるの?
ぜんぜん論理がつながってねぇなあ。
>>199は核抑止力理論と米国の核戦略を基礎から勉強しなおしたほうがいいんじゃないか?
合計1万発の核弾頭をICBMとSSBMの形で配備してる米国が、わざわざ「アジア地域に」
核兵器を増強する必要なんてないんだよ。潜水艦発射弾道弾を積んだオハイオ級原潜だけ
取り上げても、それぞれ200発の核弾頭を積み込んでる。それが常時数隻、北極海や太平洋を
ウヨウヨしてる。ICBMもSSBMも、一旦発射されれば30分以内に中国全土に降り注ぐ。
有効な長距離弾道弾防衛システムを持たない中国は秒速7kmで飛来する弾道弾にはほとんど
対応できない。本気で刀を抜いたら絶対に抵抗不可能。核抑止ってのはそういうもの。
その体制が何十年も前に完成してる。一方で中国の保有核弾頭は最大で400発。米軍の1/25。
それが今の現実。だから在アジア米軍が核弾頭を搭載した短距離弾道弾を増強したところで、
中国にとって核の脅威がことさらに増すわけではない。
もうひとつ、日本の核武装論がまったく非現実的だということは、一般人よりも専門家のほうが
よく理解してる。北朝鮮の核実験強行を予言した数少ない武官の武貞秀士や、元IAEAの
吉田康彦の議論をひととおり読んでごらん。彼らは一般的な意味では右寄りの識者だが、
専門的知識を持つリアリストだからこそ、現在の「核武装論解禁論」の空疎さをよく理解している。
「金正日は核で何をしようとしているのか(1)」
http://seiji.yahoo.co.jp/column/article/detail/20061025-01-0901.html 日本核武装論を嗤う
http://seiji.yahoo.co.jp/column/article/detail/20061031-02-0901.html もちろん彼らの指摘は、米国や中国の対外戦略筋にとっては常識に属すること。
そんな相手に、核武装論が何らかの「ブラフ」として機能するわけがないんだよ。
実行不可能なオプションを大真面目に議論したところで、中国も米国も単に
「日本政界の軍事志向化が進んでいる」と認知するだけ。それが国益にとって
プラスかマイナスか、それを考えるべきだ。