○読んだ時感じたままですが、
芒種の頃(候)の野山に萌える芒(のぎ)のある植物の鮮やかな緑は、
亡くなった人が愛用していた(ヒスイの緑色の)玉の簪を思い起こされる、
です。
○明りが灯るように夜の闇に浮かんで見える「夏椿の黄檗」が
死んでしまったあの人が愛用していた玉簪のように見える芒種の候である
○6月5日ごろ、夕方に散歩していて宵闇の中にキハダ色の夏椿の花が咲いているのを見て
死んでしまった恋人がいつも黒髪に挿していた玉かんざしを連想して物思いに耽ってしまったよ
というような意味ではないでしょうか。
宵闇の中の夏椿の花と黒髪に挿した玉かんざし(たぶん琥珀)が
黒い背景の中の黄色ということで和の美を感じさせるアナロジーになっていると見ました。
残念ながら作者はわかりませんが素敵な歌ですね。もしかしたら本歌取りかもしれません。
○これ何すか!?はじめて見た
ともあれ夏椿も黄檗(キハダ)も玉簪(タマノカンザシ)も芒も
植物名なんで多分「夏草花尽くし」の趣向ですね
キハダは植物だけど日本伝統の和色名でもあります
色名として用いられたのならば夏椿の花は白いので
たぶん蕾を指してるんだと思います!
参考画像
http://images.google.co.jp/images?hl=ja&lr=&um=1&sa=1&q=%E5%A4%8F%E6%A4%BF%E3%80%80%E8%95%BE&aq=f&oq=