★★★マリー★花總まり★空想★ポエム★ハナフサ★★★
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この世の果てには悲しみの果てがあるそうです ◆VuVcN4xXj. :
パンツをはく男は自分がパンツをはく理由を決して知らない
男は、局部が見えるのが恥ずかしいからパンツをはくのではない
多数に従っていないことが恥ずかしいと思い込まされているからパンツをはくのだ
創まりの世界でイブに勧められて禁断のリンゴを食べたアダムは知と罪と恥ずかしさを得た、嘘である
アダムが葉っぱで隠すのもクロマニョン人が腰布を巻いているのもイエスが白人なくらい嘘である
局部を隠さないと都合の悪い者たちが出てきたのだ
我々が生態系の天辺を獲れたのは力が強かったからではない
力だけなら獅子虎が強かろう、力は外見からすぐに分かるから、力だけでいいならパッと見強い者同士の交配を繰り返せばすぐに天辺だ
けれど我々は力を支配する知があった、だから知によって天辺を獲った、だから困ったことになった
知は力のように外見からはすぐに分からない
時間をかけて選んだ賢い者との交配をしていかなければ天辺の維持は危うい
だからパンツをひらめいた
すべてのものにパンツをはかせて、パンツをはいていることを当たり前にする
パンツをはいていない状況を非常とすることで、パンツをはかないことを恥ずかしく思わせる
多数に従っていないことによる恥ずかしさを、局部が見えることによる恥ずかしさであるように錯覚させる
結果局部が露出する機会は激減し、動物的な力に基づく交配は激減し、人間的な知に基づく交配が大勢を占める
人間的な知に基づく交配といえば聞こえはいいが、これは生殖行為のおあずけに他ならない
男は生殖は力のほうがいい、機会の多さのほうが、確率の良さよりも重要だ、何人も妊娠させられる
女は生殖は知でなければだめだ、確率の良さのほうが、機会の多さよりも重要だ、何人も妊娠できない
男は妥協させられる、限られた母体数では、機会よりも確率を良くしないと、男の子孫もまた絶滅すると囁けばよい
ここに女にとっての堅牢な鎧であり男にとっての荷重な鎖であるパンツシステムが確立した
多対多の関係から生まれたこのシステムだが
その萌え芽はどこにあったのだろう
ひるがって考えてみると
創まりの世界に神などいなかったのかもしれない
いたのはアダムと
先にリンゴを食べて先に賢くなったイブだけだ