うんこを漏らしながら入滅したヘイドレク。
…しかし彼の恥じ多き人生は終わっていなかった!
愛と死の狭間で自らの命を掛けて戦い続けた男ヘイドレク。
その男の新たなる伝説が今、ここに始まる!
〜The shoe is so far〜
世界征服を企む地獄のホモホモ軍団たち…そんな相手にたった一人で立ち向かうヘイドレク。
ヘイドレク最後の戦いから、このスレは始まる!
…あの日あの時あの場所で、次々とヘイドレクに襲い掛かる地獄のホモホモ軍団のマッチョなアニキたち。
それをたった一人で受け止め、アナルで次々とヌきを決めるヘイドレクの姿は、戦いの女神アテナの化身のようだ。
しかしヘイドレクは遂に地獄のホモホモ軍団の魔の手に落ちた。
そう、それはあの薬…覚醒剤をアナルに突っ込まれてしまったんだ。
快感に身悶えするヘイドレクの前で、勝利を確信したホモホモ軍団たち。
だがホモホモ軍団の突撃隊長、権田京一郎男爵は容赦しなかった。
叫びながら射精をくりかえすヘイドレクのアナルを、見たことも無い巨大な浣腸器で犯しはじめる…。
「うわっ…凄まじい」
権田男爵の残虐さを前にした配下のマッチョアニキたちも、身震いするような戦慄を覚えたという。
しかしそんな絶望的な状況に陥っても、正義の味方ヘイドレクは決して屈しなかった。
アナルをズタズタにされ、全身うんこまみれ。さらには覚醒剤で意識が朦朧とする中で、最後の反撃に出たのだ。
瀕死の状態にも関わらず、健気にも立ち上がったヘイドレク。
そのふらつく足取りを見て、嘲るように高笑いする権田京一郎男爵を睨みつける。
「ふはははっ!そんなふらついた体で何が出来る、ヘイドレク!貴様はここで死ぬのだ!」
権田がそう叫び、大笑いした。絶対絶命のピンチだ。
しかしその瞬間だった。
「変身、北足立舎人マーンッ!」
ヘイドレクは天に向かって高らかに叫んだ。
するとヘイドレクの肉体から凄まじい光が放たれ、空気は一瞬にして燃え上がったように熱を帯びた。
「うわあっ!」「ぎゃあっ!」
その凄まじい熱線によって、次々と焼き尽くされる地獄のホモホモ軍団のマッチョアニキたち。
一瞬にして灰になってゆく下っ端アニキたちを前に、権田男爵は珍しく動揺した。
「うぬっ!北足立舎人マンの正体がヘイドレクだったなんて…抜かったわっ!」
しかし権田はすぐに冷静さを取り戻し、生き残った選りすぐりの兵士たちを呼び寄せる。
目の前の光がゆっくりとヘイドレクの元に収束し…その光の玉の中から、一人の男が現れた。
「正義の見方、悪の敵、宇宙超人・北足立舎人マン登場っ!」
白ブリーフ一丁のわいせつ男、北足立舎人マンが降臨したのだ。
「かかれっ!こやつを血祭りにあげろ!」
権田は生き残った屈強の兵士たちに命じた。
兵士たちもまたボクサーショーツを脱ぎ去ると、見たことも無いほど巨大な男根を引っ張りだし、一瞬で勃起させる。
棍棒のようなその巨根が、ヘイドレクのアナルを貫こうと一斉に怒張し、襲い掛かった。
北足立舎人マンに群がり射精を繰り返す魔人たち…容赦ないその攻撃に北足立舎人マンは耐え切れるのか!
「必殺、バキュームフェラ十人ヌきっ!とうっ!」
群がるマッチョ兄さんの中から、北足立舎人マンの叫びが轟いた。
「う、うわあっ!」
屈強のマッチョアニキたちが驚愕し動きを止める。その瞬間、北足立舎人マンは光速に近いスピードで攻撃に移った。
勃起ちんぽを晒したまま立ち竦むマッチョアニキを捕らえると、フェラと手コキ足コキ素股で次々とブチ抜く。
「う、うごおっ!」「あはんっ!」
鍛え抜かれた歴戦の勇者たちが北足立舎人マンに玩ばれ、可愛らしい喘ぎ声ととに次々と昇天してゆく…。
「う、うぬっ!おのれヘイドレク…貴様っ!」
権田男爵の表情は焦りに満ちていた。そんな表情を見て、北足立舎人マンは口元を緩め笑う…勝利を確信した笑いだ。
「とうっ!」
北足立舎人マンは叫ぶと、権田のパンツを素早くずり降ろし、並外れたその巨根をつかみ出す。
そのままあっという間に権田男爵の巨大な黒ちんこを口にくわえた北足立舎人マンことヘイドレク。
驚愕し身動きできない権田を見上げ、ニヤリと微笑むと、一瞬で男爵の全ての精液を吸い尽くした。
僅か数秒、断末魔を上げるヒマすらなく、巨漢の権田がスルメイカのように干乾びて消えていった…。
…気づくとヘイドレクは、千住河原の民家の軒先に倒れていた。
傷だらけ、そして息も絶え絶え…自分の死を悟ったヘイドレクはしかし、満足そうに微笑む。
明るい日本の未来のために命をなげうったヘイドレクの人生…後悔の二文字は無かった。
「ああ、天使の歌声が聞こえる…」
それがヘイドレクの最後の言葉だった、という。
んまああわれ
みんな気をつけて!!
ここはモーホースレよ!!><
『ヘイドレクの物語 流河早樹の受難・編』
(…クソッ!!小学生だと思って甘く見てたぜ!)
流河早樹は小学生4年生・香苗ちゃんを目の前に驚愕していた。
まさかこんな小娘・香苗ちゃんにこれ程のフェラテクがあるとは思ってもみなかったのだ。
すでに彼女の抜群のフェラで3度も絶頂に至り、たっぷりの精液を放出してしまった。
見た目はガキ。しかもキュートな猫耳。確実にローティーン。
確かにありとあらゆる女性をターゲットにする究極ハンサム・流河早樹のストライクゾーンに充分入っている。
だが小学4年生香苗ちゃんは、そのあどけない見た目とは裏腹にとんでもないフェラテクの使い手でもあったのだ。
流河早樹の勃起ペニスは、その絶妙な舌技に敏感に反応してしまう。
香苗ちゃんのアグレッシブな口撃に、稀代のスケコマシ・流河のスタミナはどんどんフローしてゆく。
このままではまずい。
「ぐ、があっ!」
けたたましい叫び声とともに、流河早樹は遂に4回目の射精を許してしまった。
あまりの快感に身体を打ち震わせながら、肉茎から大量の精液を吐き出す。
香苗ちゃんは放出された精液を口の中で受け取り、それを美味しそうに飲み込んで微笑む。
口から溢れた精液を指先で丁寧にぬぐい、それもまた舌で舐めとってみせた。
(何て…何て小娘なんだ。この俺がこんな娘に翻弄されてしまうなんて!)
キャッキャとはしゃぐ香苗ちゃんの目の前で、究極美男子・流河早樹は力なく崩れ落ちた。
身体の何処をとっても未発達の女子小学生…そんな娘にどうしてこれほどまでのテクがっ!
後生恐るべし…そうつぶやきながら流河早樹は地面に突っ伏し、喘ぐ。
「どう、おにいさん。もうこうさんする?」
香苗ちゃんは世紀のハンサム・流河早樹を見下ろしながら、嬉しそうに微笑む。
百戦錬磨の男根を手玉にしたとは思えないほど、あどけない笑顔…日本はいつからセックス天国になってしまったのだ!
「このままでは、この小娘に精気を全て吸い取られて死んでしまう…どうしたらいいんだ?」
流河早樹は悔しそうに呟く。
しかし、再び肉茎をくわえ込んだ香苗ちゃんのフェラテクに、ビンビン反応してゆく自分を抑えることはできなかった。
めくるめく快感の中で流河は、かつて幻想世界ガンダーラの僭主として多くの美女たちとの邂逅を思い出した。
流河早樹の甘い囁きに、多くの女性たちが心を震わせ、酔いしれて倒れこんだあの栄光の日々。
俺が叫べば、女たちは俺の腕の中で喘ぎ、俺が憂えば、女たちもまた悲しげに目を潤ませる。
俺は、あの時全ての美女たちを支配していた…。
そうだ、俺こと流河早樹こそ、この国に降り立った最後のレディキラーなのだ!
射精寸前まで勃起しきったペニスを抜き払うと、流河早樹はそのまま幼い少女の上にのしかかった。
そして、驚愕する小娘を睨みつけ、流河早樹は叫んだ。
「お前のような小娘に俺が屈すると思ったのか!」
叫びながら香苗ちゃんのワンピースを破り、泣きわめきながら抵抗する彼女のパンティーを千切り取った。
「大人をなめるなよ小娘!本当の男の凄さを、お前に教えてやるわ!」
部屋中い響き渡る大声で叫んだ流河は、突然のことに驚愕し甲高い悲鳴を上げる香苗ちゃんの両脚を押し広げた。
まだ未成熟で、恥毛も生えていないヴァギナが露わになる。
蛍光灯の光の下でそれは、僅かに潤みながら息づいているようだ。
「フェラはプロ級だが、ここはまだ未開発のようだな小娘…俺こと流河早樹が初めての男になってやろうか、ん?」
流河はここで我を忘れてしまった…完全に不覚だ。
今までの流河であれば、このような不注意は無かったはずだ。
久しぶりのロリ、そして散々放精し冷静さを失った流河は、ハンサムが為す筈もない過ちを犯してしまった。
そう、女性の合意なき性交など、流河のような究極美男子が行ってはならない愚行ではないか!
「キャーッ!誰か助けてーっ!」
香苗ちゃんは恐怖のあまり泣き叫ぶ。
しかしその叫びも普段の冷静さを失った流河には届かない
それどころか彼の中に眠る蛮性を呼び起こしただけだった。
殆ど隆起していない香苗ちゃんの乳房を無骨な手が掴む。
大暴れする香苗ちゃんの身体を押さえつけて、豆粒のような乳首を舌で玩ぶ。
素晴らしい味だった…流河の中のロリータの本性が燃え上がる。
大きく押し広げられた香苗ちゃんの股間を指先でいじりながら、流河は爆発しそうな自分を抑えるのに必死だった。
しかし、もう限界だった。
流河早樹は硬直しきった自分のペニスを引っ掴むと、指先で香苗ちゃんのヴァギナを押し広げる。
まるで穢れを知らない花弁が、流河早樹の前に晒された。
そしていよいよ…俺はこの娘を!
「待て!動くな貴様!」
挿入寸前の流河の背後から、突然怒鳴り声が響いた。
同時に多くの足音が部屋に突入し、至高の美男子・流河早樹の周りを取り囲む…警官達だ!
「な…なぁっ!」
流河はハンサムにあるまじきうめき声を上げる。
床で流河に組み伏せられ泣き叫ぶ香苗ちゃん。
香苗ちゃんの裸体の上にのしかかり、勃起したペニスを握り締める流河。
誰がどう見たって、幼女に対する強制わいせつである。
そしてその周囲を取り囲み、敵意のこもった目で流河を睨みつける警官たち。唖然とする流河。
警官達の中からトレンチコート姿の初老の刑事が歩み出て、流河の目の前に立ちはだかった。
その目付きはいかめしく、凄まじい憎悪と嫌悪に満ちていた。
「きさま…きさまは獣か!こんな年端も行かぬ娘をっ!」
そういって大きく振りかぶった刑事は、その拳を流河早樹のハンサムな顔面に叩き込んだ。
凄まじい衝撃が流河を襲う。 吹き飛ばされ壁に激突した流河の美しい肉体は、その瞬間気絶した。
同時に射精した流河早樹は、床に倒れ伏したのち、もう一度大きく痙攣し、再び精液を迸らせた。
失神したまま連行された流河は、無裁判のまま強制的に護送船に乗せられ、アルカトラズに閉じ込められる。
自分が究極ハンサムだったという記憶以外全ての記憶を奪われ、ここで過酷な拷問の日々を送ることになった。
…これが、史上最高の美青年・流河早樹が流刑惑星アルカトラズに収監されるに至った真相である。
一方、地獄の宮殿のベッドの上では、ダンテ伯爵が香苗ちゃんのヴァギナを犯しながらほくそ笑んでいた。
「これで、流河早樹の奴も終わりだな…なあ、香苗?」
ダンテ伯爵は人間としては最大級の巨大な男根で、香苗ちゃんの敏感なヴァギナを大きくえぐり返す。
そう、香苗ちゃんは、選び抜かれた地獄の美少女戦士だったのだ。
流河早樹の唯一の弱点、ロリータコンプレックスを突くために数万人の美少女の中からより抜かれたが彼女だ。
「ああっ!もっと私を貫いてください、ダンテ伯爵さまっ!」
悲鳴のような嬌声を上げてダンテ伯爵の肩に縋りついた香苗ちゃんは、その数瞬後、痙攣しながら絶頂に達した。
「ふふ…邪魔者は全て消えたぜ。これで全てが上手くゆく」
再びダンテ伯爵の愛撫を求めて抱きつく香苗ちゃんを抱きかかえ、彼は笑った。
「ほれ香苗、これがご褒美だぞ…どうだ?ん?」
逞しい腰を思い切り突上げるダンテ伯爵…そのダンテ伯爵の腰の上で、香苗ちゃんは弾かれたように喘ぐ。
ダンテ伯爵の愛撫に肢体をわななかせながら快感に酔いしれる香苗。
その初々しい肉体を犯しながら、ダンテ伯爵は高らかに笑った。
一方、ヘイドレクはどこか荒野で眠りこけていた。
『ヘイドレクの物語 ヘイドレクの目覚め・編』
「ダメだダメだダメだ!これじゃあ、ダメだ!」
天才ハードファンタジー作家志望のヘイドレクは、薄くなった髪の毛をかきむしりながら絶叫した。
「これではノーベル文学賞に送ったところで、誰も俺の高尚かつ気高い思想を理解してもらえない!」
ヘイドレクの目は不気味なほどに見開かれ、血走っていた。完全に狂人の目そのものだ。
言葉にならない唸り声をひとしきり上げた後、ヘイドレクは立ち上がった。
そして机上の原稿用紙をグシャグシャに鷲掴むとゴミ箱へぶん投げる。
「また最初から書き直しだ!」
有りもしない才能を有ると勘違いし、決して見つからない才能を追い求めるヘイドレク。
実は彼の存在こそ正真正銘のファンタジーなのではないか?
数分後、ヘイドレクはおもむろにパンツを下ろし、貧弱なちんぽを掴んだ。
「とりあえず溢れ出る才気を発散させないと、ボクの内部で核融合爆発を起こしちゃうからな…」
訳のわからないことを呟きながら、ヘイドレクは本棚の隠し引き出しから、彼の座右の書を取り出した。
その幼女ロリ専門写真誌を開くと、お気に入りの小学五年生の少女・絵梨ちゃんのページを開く。
まだ未成熟なその肉体の瑞々しさに、ヘイドレクは溜まらぬ欲情を覚える。
「むう、た、堪らないナリ!」
亀頭の被った包皮を丁寧にむきながら、ヘイドレクは自分のちんちんをしごき始めた。
頭の中で彼は、写真の中の絵梨ちゃんをひん剥いて裸にしていた…もちろん脳内の想像の世界で。
まだ僅かな隆起しか見せない絵梨ちゃんの両乳房を荒々しく掴み、乳首を舌でペロペロと舐める…妄想の中で。
恥じらいと不安な表情を見せる絵梨ちゃんを見下ろしながら、ヘイドレクは嗜虐的に微笑んだ。
そう、絵梨ちゃんは、俺が開発してやるんだ。
この小娘を性奴隷にして、まだ見ぬ快楽の坩堝の中で甘美なリビドーの溺れるのだっ!
ヘイドレクの右手はさらに激しく上下する。
カビ臭い四畳半の中で、ヘイドレクの生臭い吐息が満ちてゆく。
快楽に顔を歪めながら、ヘイドレクは笑った。その口元から覗く乱杭歯は黄ばんで虫歯だらけだ。
くすんだ素肌、緩みきった肉体、不潔さ漂うその容貌…そんな一人の醜男が今、オナニーに浸っている。
それが作家志望のクズ人間、ヘイドレクの現在の姿だった。
数分後、ヘイドレクは、華々しく果てた。赤黒くひん曲がった貧弱なちんぽの先端から、生臭い精液が飛び散る。
精液はちゃぶ台の上に広げた幼女の写真誌に飛び散り、恥ずかしそうな笑顔を見せる少女の写真に降り注いだ。
「ああっ!」ヘイドレクは慌てた。
彼にとって女神であり天使である絵梨ちゃんの御真影に、汚らわしい精液が粘着してしまったのだ。
大急ぎでティッシュを引き出すと、絵梨ちゃんの写真にへばりつく精液を拭う。
ゴシゴシとこするが、粘ってへばりつく精液は、絵梨ちゃんの写真に染みこんでしまっており、中々落ちない。
一瞬、ヘイドレクの脳裏に「もしかして俺、絵梨ちゃんに生で顔射しちゃったのかも!」という戯言が浮かぶ。
そのイメージに酔いしれ、萎びかけた自分のペニスが少し反応したのがわかった。
「そんなことより、早くザーメンを拭わないと、絵梨ちゃんの写真がヨレヨレになっちゃうよ!」
と、少し唾液で濡らしたティッシュでこすってみるが、印刷が少し剥げただけであった。
仕方なくヘイドレクは雑誌を持ち上げた。そのまま絵梨ちゃんの写真を、舌でぺロリと舐め上げた。
自分の口の中に、自分の精液の生臭い臭いが充満し、ヘイドレクは思わずむせ返る。
「もう、この際だから絵梨ちゃんを食べてしまおう」
そう思ったヘイドレクは雑誌のページを破りとると、自分の精液の降りかかったそのページを丸め、口の中に放り込んだ。
良く咀嚼する…すると自分の精液の味に混じって、憧れの小学五年生・絵梨ちゃんの甘い味がしたような気がした。
そのページを丸呑みしたころ、ヘイドレクは呆けたような笑顔でケタケタと笑いだした。
ヘイドレクの苦渋の日々は続く…。
何だか知らないけど頑張って。
>>5 スゥーハァースゥーハァー
『ヘイドレクの物語 春の夜の悪夢・編』
ふと起きてみると、ヘイドレクはなぜか便器そのものになっていた。
(な、なんだよコレ…どうして俺が便器になっているんだよ!)
ヘイドレクは焦った。しかし身体は動かない。
狭い大便用の個室の中、浄水槽と配水管で壁と床につながれたヘイドレクの肉体は堅い陶器に変化し、
仄暗い蛍光灯の明かりの下で鈍く輝いていた。
「ガチャ…」
突然、トイレの扉が開く音がした。
(誰か来る!)
ヘイドレクはとっさに身構えた。しかし身体は動かない。
焦るヘイドレクをよそに、コツコツコツと足音が近づいてくる。
ヘイドレクがいる個室の扉がゆっくりと開いた。
そこには体重100kgはあろうかという脂性のデブが仁王立ちしていた。
(ま、まさかっ!)
そう、そのまさかである。そのむさ苦しい脂デブは糞を垂れに来たのだ。
(やめろっ!やめてくれぇっ!)
ヘイドレクは叫んだ。無論その声は誰にも届かない。
ヘイドレクの恐怖をよそに、目の前の脂デブはスラックスのベルトを外しシミだらけのブリーフとともに引きずり降ろした。
ヘイドレクの目の前には恥垢だらけの包茎チンコが突き出される。
「ふう〜、ヤバイぜ。漏れそうだ」
どう見ても死にかけた豚にしか見えない脂デブはそう呟いた。そしてぼりぼりと尻を掻きながら後ろを向く。
(やめろっ! 頼むからやめてくれっ!)
ヘイドレクは叫ぶ。しかし、彼の叫びは言葉にはならない。
静寂に包まれた大便用の個室の中で、弛んだ腹をさらけ出したデブの苦しげな呻き声だけが虚しく響いた。
恐怖に震えるヘイドレクの目の前で、押し寄せる便意に耐えかねるようにいそいそとブリーフを引き降ろす脂デブ。
今度はヘイドレクの目の前に、方々にケツ毛の生えたイボだらけの汚いケツが突き出された。
そのデブの汚いケツは、大きく開かれたヘイドレクの口にドッカリと乗っかってきた。
(むぐう〜っ!んむむ〜っ!)
ヘイドレクは声にならない叫びを発した。しかしその瞬間
「ブビーッ!」
と屁がヘイドレクの口の中に充満する。
あまりの臭気に失神しかけるヘイドレク。
何故自分がこのような過酷な仕打ちを受けなければならないのか、ヘイドレクは自らの運命を呪った。
そしていよいよ真の恐怖がやってきた。
イボだらけの尻の肉の奥に鎮座する浅黒い肛門が大きく開かれ、そこから巨大な一本糞が先端を覗かせた。
それは、メリメリとイヤな音を立てて肛門から搾り出されてゆく。
ヘイドレクはもがいた。そして神に祈った。
しかし運命は無情にも尾崎の想像した最悪の事態へと突き進んで行った…。
「ふう〜。たっぷり出たなあ。昨日ギョーザ食ったから糞も相当クセエな!」
脂デブはそう言って、大きく溜め息をついた。
糞をくわえ込んだまま半狂乱になったヘイドレクの口に、アンモニア臭たっぷりの尿をジョロジョロと垂れ流す。
その後トイレットペーパーで丁寧に肛門を拭い、それらを再びヘイドレクの口の中に放り込む。
立ち上がったデブは、脱糞後の爽快感に浸り、大きく伸びをした。泣き叫ぶヘイドレクをよそに満足そうに微笑む。
ふと、デブがヘイドレクの方へ振り返った。
自らがひねり出した排泄物を一瞥し顔を顰めると、便器の蓋を閉じて、中身を全てヘイドレクの胃へと流し込んだ。
ヘイドレクは発狂した。しかしその叫びを聞いたものは誰もいなかった…。
/: : : : : : :.r‐―-/: : '"´ ̄`ヽ: : `"''‐、
,ィ'´/: : : : : : : :i/: : : : : : : 、:.\: : 、\: : : : :` 、
/ __ ,': : : : : : : : :!:.: : : : : : i: : :iヽ: :\:.ヽ ヽ: :ヽ: 、:\
/:/´ ;;;i: : : : : : : : :.:|: : : :.:.i: : |: : :| V: :.ヘ: ハ: ヘ: :.ヘ:ヘ、 ヽ
,ィ' ̄:ハ ;;;;;l: : : : : : :i : : |: : : :./!: ム: :.:ト、 V: :.i! : | :.:.! : : ! ハヽ:',
_{;;;;;;;;/:.`ー!: : : : : :.:.| : : |: : :.//:./ !:.:/ V:.ハ:.ハ: :| : : |: : ! Vi
/:.:`ー/ :.:.:|::|: : : : : : : !: : :l: :.//,.イ |:/ |/ |/`|:/|: : ハ : | リ
. /:.:.:.:.:.:./:.:.:.:.:|::|: : : : : : :.ハ: : 'y' ,>'7 ̄ハ / _」.!': !:./! !:.,'
/:.:.:.:.:.:./:.i: /:.:.:::!: : : : : : : : ヽ: Vl| ! lヽr! f ハ!: :|// .|/
. i/|: :.:.|:.|: :|: |:.:.| :|: :|: : : : : : :i |\ヽ 乂,,_リ !:i |: :.:/ /
. |! V!_,トハ/L」L/!: :!: : : : : : :|:| `''ー ゛''ー- -、,!/
V:.:.:/ / |: l: :.: i: : : :|:| ハ
V:.:{ /i: l : : |: : :.:.|:| r┐ l、
. V \ヽ! l : :.ハ: : : |:ト ー' /:ム ほぇ?
V:.:.:`:|:.l : : ∧: : |:|ヘ /:.:ト|:!
. |ハ: : .|:∧: : ∧: :ハ ヽ /:.: :i |:!
. Vi:.|: :.ヽ: : :ヽ: :.ヘ \ _,,.イ:.:. :,' .!|
ヽ!ハ/ヾ\:. \. ヽ _,. y</ | : / リ
__ | \ `''ー / ∨ |/ !:/ /
現在夏バテで休止中
「おまたせ、ルシア」
紫の男はそう言った。その言葉が、女の止まっていた思考を再び動かす。
(なぜ?なぜその名前を知っているの?!)
驚愕したルシア…紫色の男が、少し微笑んでいるのが見えた。
「それはお前の額に書いてあるからだよ…」
紫の男はそう言うと、いそいそとブリーフをずり降ろし、右手で自分のペニスをしごきはじめた。
その赤黒いペニスに欲情したルシアは、紫の男の目の前にひざまずき、そのペニスを口に含んだ。
熱を帯びてきたその肉棒は、ルシアの口の中でさらに膨張し、その先端が激しく喉を刺し貫く。
そのあまりの大きさに、ルシアは何度もむせた。 むせながらも巧みに舌先で亀頭を刺激し、尿道の穴を探りあてる。
「ん、んんっ」
ルシアの唇の端から唾液がこぼれる。
グチュグチュと粘液質のいやらしい音を立てながら、突き立てるペニスはルシアの喉奥で暴れる。
「う、うおおっ!いきそうだルシア!」
紫の男はうめくような声をあげ、さらに激しく腰を突き出す。
悲鳴に近いそのうめき声を聞き、ルシアは思わず義理の父親を思い出した。
…ルシアが14歳になったある日、母親が留守の時にルシアの操を奪ったあの男。
切り株のようにゴツイ肉茎がヒーメンを突き破り、義父の肩に縋りつきながらわなないたあの日の夕方。
その義父仕込みのフェラテクで、今この紫の変態男を昇天させるのだ。
「も、もうダメだあっ!」
遂に絶頂に達した紫の男は、ペニスを抜き去るとルシアの顔面に向かって思いっきり射精した。
黄ばんだ大量の精液は、額に刻まれた「るしあ」の刺青の上に降り注ぎ、ルシアの面貌を穢した。
「よくね〜よ。このコッパゲ!」
叫び声とともに涜神者ブルフィンチの頭蓋骨が粉砕された。
砕け散った頭蓋はリノリウムの床の上に血と脳漿をまきちらす。
引き千切れて散らばる魔道士ブルフィンチの脳…そこにはなにやら蛆虫に似た不気味な虫が無数に湧いていた。
「けっ、この糞虫が。貴様のような背信者が神州に土足で踏み込むんじゃねえよ。」
神をも恐れぬ不届き者の死体に向かってそう叫んだ男…その男こそ、何をを隠そうあのヘイドレクだった。
自身が天才ダークファンタジー小説家である譫妄に取り付かれ、世界の果てを放浪し続けた伝説のスカトロマニア…。
そう、遂にヘイドレクは帰還を果たしたのだ。
たった今、資本の豚・ブルフィンチの頭蓋を叩き割った剣を、ヘイドレクは恭しく夜空に掲げる。
血潮と肉片のこびり付いたその錆びた鉄剣こそ、ヘイドレクが長らく捜し求めた伝説の剣・オリハルコンだった。
「…ついに見つけたぞ、ボクのオリハルコン」
ヘイドレクは呟いた。
返り血を浴びたヘイドレクの面貌は、三日月の放つ怜悧な光に照らされ、より残虐に歪む。
真っ赤な唇に浮かぶ微笑は、まるで悪鬼のようだ。
「これさえあれば、俺はもう一度、英雄譚に名を連ねる伝説の戦士になれるのだ!」
ヘイドレクはそう叫ぶと、身に付けた鎧を外した。
ダンボールで作られたその鎧は、乾いた草の上にカサリと軽い音を立てて落ちる。
BVDのロゴマーク入りの白いブリーフパンツ(前面には黄ばみ、尻の間に茶褐色のシミ付き)を脱ぎ去る。
貧弱なペニスと、肉の弛んだ尻をむき出したヘイドレクは、星空に向かって吠えた。
「チェストー!」
その叫びと同時に、ヘイドレクは手にしたオリハルコンを自分の肛門に挿入した。
オリハルコンはズブズブとヘイドレクの肛門の肉を裂き、内臓奥深くまで無遠慮に侵入してゆく。
「あおおっ!あおおお〜!」
悶えながらヘイドレクは勃起を繰り返し、遂には射精した。
ヘイドレク、伝説の馬鹿は不滅なり。
なんで僕はこんな災難にあうのだろう…ヘイドレクは考えた。
数時間悩んだ末(そんなにヒマなら仕事しろよ)遂にヘイドレクは解答を見出した。
「そうか。僕が太っているからだ!」
短絡的にそう結論づけたヘイドレクはダイエットを決意した。
まあ、とりあえず間違えではないので、ここは華麗にスルーして見守ることにする。
「やはりダイエットの基本は運動、ジョギングだぜ!」
シミだらけの四畳半、ヘイドレクはキノコの生えた煎餅布団を跳ね除けて立ち上がった。
弛んだ腹回りの肉をつまむ…迫り出した腹は、見事な三段腹。
毛むくじゃらの汚らしい肌の下に、申し訳程度に顔を覗かせた包茎ちんぽが見える…わずかに。
「あ、服を着なくちゃ!近所の女子高生たちが見て、俺のヌードに発情しちゃったら大変だもんな!」
彼ことヘイドレクはこれを本気で思っていた。ある意味幸せなのかもしれない。
ヘイドレクは鼻歌を歌いながら、脱ぎっぱなしの服の山の中を探る。
屎尿のシミ、汗のシミ、よだれのシミ、精液のシミ…もはや元が何色だったか解らないボロ布の山。
悪臭漂う可燃ゴミの中から、ヘイドレクは一着の服を取り出した。
「よし、これを着よう!」
ニコニコ笑いながらヘイドレクは夏用のセーラー服に着替えた。
涼しげなブラウスの裾からヘイドレクの見事な三段腹が覗き、そのキュートなセクシーさを際立たせる。
ちょっと大胆なくらいに短いプリーツスカートに、ヘイドレクはちょっと恥らって見せた。
「…うん、ちょっと俺、可愛すぎないか?」
ヘイドレクは抜群の笑顔で微笑んだ。その笑顔がイボイノシシにそっくりなのは秘密だ。
もはや公害と言っても過言でないほどの艶姿のまま、ヘイドレクは外へ飛び出した。
まさかこれが長い長い冒険の始まりになるとは、このときヘイドレクは思いもしなかった。
軽やかにステップを踏んで踊りながら警察署を飛び出たヘイドレクは、弾むような足取りで旧水戸街道を駆け抜けた。
人々が投げかける奇異な目線一つ一つにウィンクで応じながら、可愛らしい魅力満載の微笑みで返した。
過激なくらい短いスカートの裾から、殆ど雑巾と言っても過言でないブリーフパンツがチラリと覗く。
ヘイドレクのあまりのキュートさに、通行人は嘔吐し、幼稚園児は泣き出し、トラックは店先に突っ込んだ。
道行く老婆はその場で失神して数時間後に息を引き取り、酒屋と花屋は不渡りを出して倒産した。
阿鼻叫喚の地獄絵図の中で、ヘイドレクはただ一人、幸せの絶頂にいた。
人々の呪うような視線を感じとり、ヘイドレクの気持ちは昂ぶる。
「ああ、みんながボクを注目している!俺の魅力に首ったけで夢中なんだ!」
かつて見果てぬ夢を追いながら彷徨い歩いた戦いの荒野を思い出した。
多くの敵と剣を交え、多くの仲間達と出会い、別れたあの青春の流浪の日々…(注:全て嘘)。
獰猛なドラゴンと戦い、世界を支配せんと企む黒魔法使いとの激闘を繰り広げたあの冒険の日々…(注:全て捏造)。
美しい姫君との逢瀬を重ね、魅力的な淑女たちと未来を誓い合ったあの甘く麗しい日々…(注:全て妄想)。
人間には唯一つ救いがある…それが忘却だ。
ヘイドレクは人並み外れて忘却の女神の恩寵を受けられるという厚遇によって救われたともいえる。
決して馬鹿なのではない、途方もない大馬鹿なだけだ。
とにかくこうした日々に鍛えられたヘイドレクは、これから先待ち受ける過酷な日々など知る由もなかった。
冤罪の痴漢事件の嫌疑をかけられたヘイドレクの裁判が開かれた。
ざわつく法廷。屑人間が如何に裁かれるか興味深々の観客たちが固唾を呑んで見守る。
しかし誰が見ても、ヘイドレクのような男なら痴漢の一つくらいやりそうだな、と納得したような表情だ。
そんな中でヘイドレクは、まるで括約筋が機能しなくなったかのように大便を垂れ流して泣いていた。
残念ながら、今回に限っては完全に冤罪なのに…自宅の四畳半アパートでオナニーしてたアリバイもあるのに!
いよいよ開廷…権威というものをそのまま人間にしたような厳しい裁判官たちが扉から入場し、雛壇の席に向かう。
一見しても有能とわかる非情そうな検事たちは、ヘイドレクを軽く一瞥すると目を逸らし、裁判官に一礼した。
一見しても二日酔いとわかるヘイドレクの国選弁護人は、ヘイドレクのことなど見向きもせず大あくびをしてのけた。
「全員起立!これから北滝川村大量爆破テロ事件の裁判を行う!」
法廷内の全ての人間が立ち上がる。
ヘイドレクも立ち上がろうとしたが、両手両脚を後ろ手に縛られたまま床に転がされているため、それはできなかった。
そんなヘイドレクなど無視するかのように、開廷の挨拶を終え、裁判官は椅子に座る。
すると突然、裁判長は立ち上がった。
そして素早くターンを決めてローブの裾をヒラリとさせ、鮮やかにステップを刻むと、いきなり判決文を読み上げた。
「被告、ヘイドレク。判決、死刑!…上告は一切認めない。閉廷!」
一瞬で裁判は終わった。
事実審理どころか冒頭陳述すらないまま、いきなりの判決。
立憲民主主義のこの国で、このようなことが許されるのか…しかも冤罪事件なのに!
そんなヘイドレクの叫びは、口にくわえさせられたギャグボールのせいで言葉にならない。
窒息寸前のブタのような呻き声を上げながら、ヘイドレクは法廷から引きずり出された。
「プギーッ!プギーッ!」
ヘイドレクの泣き声が地裁の廊下に響き渡る。しかし誰も振り返るものなど居なかった。
そのまま地下牢に放り込まれたヘイドレクは、それから百年もの長い年月、忘れ去られた。
しかし地下牢にぶち込まれた者はヘイドレクの影武者にしか過ぎなかった。
ある者の張り巡らせた深慮遠謀によって、いつの間にかヘイドレクは別の何者かに入れ替えられたのだ。
護送されてゆく男は、その事実を叫ぼうと暴れたが、残酷な刑務官に殴り倒され意識を失う。
(俺は、俺はヘイドレクなんて男じゃない!俺の名は、俺の名はっ!)
しかし彼の叫びを聞くものは誰もいなかった…では本物のヘイドレクは、何処に?
…本物のヘイドレクは、西成の三角公園でクズ拾いをしていた。
殆どボロ布と言っても過言ではない汚らしい服で道端を練り歩き、シケモクを拾ってはポケットに入れて喜んでいる。
昼間からベンチで酔っ払っている良い感じのおっさんたちが、胡散臭そうにヘイドレクを見つめる。
エサ場を荒らされた野良猫たちが、ヘイドレクに向かって背中の毛を逆立てて威嚇して唸り声を上げる。
そんな荒んだ街角で、ヘイドレクは日々を生きていたのだ。
「あ、食いかけのチーズバーガー発見!」
ゴミ箱からこぼれ落ちたマクドナルドの包み紙に飛びつき、わき目も振らずかぶりつくヘイドレク。
少々腐敗臭が鼻を突いたが、そんなのを気にしていたら餓死してしまう。
残飯をあらかた食べ終わると、ヘイドレクは一息ついた。そしてポケットにねじ込んだシケモクを一本取り出すと、
拾った100円ライターで火をつける。その煙を肺の奥まで大きく吸い込み、ゆっくりと吐き出した。
夏の日差しが木立から漏れ、ヘイドレクの疲れきった顔を照らす。
もはや中年に差し掛かったくすんだ肌が、なめした皮のように陽射しを反射した。
西成の町は、喧騒を孕みつつ平和に時が流れてゆく…日が、ゆっくりと傾いてゆく。
…驚くべきことにヘイドレクは会社役員として赴任してきたのだ。
松本工場に向かう黒塗り高級サルーンの後部座席に、ふんぞり返るヘイドレクの姿があった。
ロンドンでオーダーメイドした濃紺の高級スーツに、目の覚めるような鮮やかなアルマーニのタイが覗く。
胸元には清潔感漂うクリーム色のハンカチーフが覗き、純銀製のネクタイピンと見事な対比を見せる。
彼はとっても高価なバハマ葉巻をくゆらせ、昨日未決済だった書類を真顔で読みふけっていた。
黒檀製簡易テーブルから最高級モカコーヒーのカップを取り上げ、ブラックのまま啜る。
金融機関との打ち合わせの結果、さらなる生産効率の上昇を見込め、これを提案する積もりであった。
設備投資費と人件費、及び原材料費や為替状況を見やり、自分の提出した改革案に自信を持っていた。
後は御用組合の組合長、牧村修設・前設備管理課課長との最終的な詰めを残すのみ…
ヘイドレクは葉巻をくわえ、大きく煙を吸い込むと、ゆっくりとくゆらせるように吐き出した。
「ヘイドレク様、本日の予定を確認させてください…」
秘書である西京極彩香が分厚い手帳を広げながらヘイドレクに尋ねてくる。
スレンダーな体のラインを引き立てるようなダークスーツ…しかし少し短めのタイトスカートから伸びる脚は見事だ。
車窓から差し込む緩やかな日差しを受けたその脚は、ヘイドレク好みの暗めのストッキングでグラデーションが映える。
昨晩、松本市内にある超高級マンションで戯れたあの艶姿を思い出した。
熱く濡れそぼった蜜壺にヘイドレクが分け入ったときの、彩香の見せたあの表情。
知的で冷静な仮面の下に、あれほど奔放で情熱的な女の表情を秘めていたとは予想外だった。
淡々とスケジュールを読み上げる彩香を、舐めるような視線で見つめるヘイドレク。
その視線に気づいた綾香は、思わず目を背け、顔を赤らめる。
「どうした彩香君、続けたまえ」
ヘイドレクが促すと、彩香は軽く咳払いをして手帳に目を落とした。
同時に腰を少し動かし、その美しい両モモをすり合わせる…やはり感じているようだ。
今夜もまた彼女を抱こう、そうヘイドレクは思った。
狂おしくすがり付いてくる彼女の痴態を思い出し、一瞬ヘイドレクは勃起しかける。
十分後、車は工場の入り口に止まった。運転手が素早く車を降り、ヘイドレクの乗る後部座席のドアを開ける。
ヘイドレクは黒皮製の鞄の中に書類をしまいこむと、「ご苦労」と一声かけて車から降りる。
「おはようございます!」
役員専用エレベーターまでの廊下には、西松本工場 兼 大日本技術開発研究所の所員や従業員たちが並ぶ。
美しい受付嬢が恥じらいの笑みを浮かべてヘイドレクに挨拶する…彼女もまたヘイドレクの愛人の一人だ。
そんな彼女に向かって綾香には気づかれないようにウィンクしたヘイドレクは、彩香を伴ってエレベーターに乗り込んだ。
今日はやることがたくさんある。
役員会での組織再編案の呈示や防衛技術に関して政治家、官僚たち折衝、組織再編に伴うリストラ…
ああ、それと夜は彩香をまた酔わせるのもわすれちゃいけないな。
エレベーターの入り口付近で静かに立つ彩香の後姿、その美しい形の尻を見て、ヘイドレクは退屈を紛らせようとした。
実に見事な尻だ。たまらない。
「ふうっ…」
役員会に巣食う頭の固い老人たちを説得するのにこれほど難儀してしまうとは予想外だった。
権田に根回しを任せていたのだが、やはり根強く残る新左翼系の労務役員攻略は難しかったようだ。
今後は顧問弁護士の武本悠一郎を頼みにし、微罪で役員辞任に追い込むことを考慮しなきゃなるまい。
ヘイドレクはスーツ上着を脱ぐと、ソファーの背もたれにかけると、大きく溜め息をついてそのまま座った。
天井を見上げ、目を瞑る…今日は70点というところかな、とヘイドレクは思い、少し笑った。
「あなた、お帰りなさい」
妻の佳世子はそういうと、脱ぎ捨てたヘイドレクの上着を手にとった。
彼女は前社長の一人娘であり、二人の結婚は政略結婚であった。
しかしながら人徳篤い前社長が手塩を掛けて育て上げた佳世子は、実に真面目で貞節なよき妻となった。
二人の子供…旧帝国大学医学部の5回生の長男と、慶応に入学したての娘、にも恵まれたヘイドレクは確かに幸せだ。
優しげに微笑む佳世子の姿を見て、ヘイドレクの心が少し痛んだ。
先ほどまでの彩香との激しい情事…その罪悪感にヘイドレクは軽く舌打ちをする。
その夜、ヘイドレクは佳世子を抱いた。既に銀婚式に近い二人であったが、二人の間の情愛の念は変わらない。
少し衰え、しかしながら益々熟成されてゆく妻の肉体にヘイドレクは溺れた。
ヘイドレクの愛撫の溺れる妻を労わるように、彼は優しくキスをし、そして果てた。
全て嫌なことを忘れ、帰る場所がある…ヘイドレクにとって、これほどの幸せはなかった。
…という夢をみていたヘイドレクは目覚めた。
西成公園の広場のベンチで、素寒貧のままで…。
するとどうであろう、いきなり西成の三角公園に巨大なドラゴン(全長40メートル)が現れた。
そう、この小説が元々ファンタジーであったことを思い出したかのように、突然の登場だ。
ドラゴンは口から炎を吐き、駐車場に止まっていた自動車を焼き尽くした。
さらに周囲5メートルはあろう太く長い尾を一振りして周囲の建物を半壊させる。
ドラゴンとともに現れた巨大な魔物が通行人や駆けつけた警察官に飛び掛ると、頭からバリバリと食べ始めた。
「うわあっ!」「きゃあっ!」
方々で悲鳴が上がる。一応平和だった昼下がりの西成の町が、一瞬にして阿鼻叫喚地獄に陥ったのだ。
「撃てーっ!」
緊急出動した警官達はドラゴンやバケモノたちに向かって拳銃を乱射する。
数匹の昆虫型バケモノが、「キシャーッ!」という鳴き声とともに黄色や緑色の体液を振り撒き斃れた。
しかし彼らは、尾っぽの先端にある毒針を矢のように振り回し、警官達を貫く。
毒針に串刺しにされた警官は、数秒で全身を紫色に染め上げられ体中の穴という穴から血を噴き出して絶命。
だが大阪府警にも意地がある、仲間達が次々と殉職していく中でも、彼らは府民の生命を守るために敢然と戦った。
何処からか取り出した小銃を連発し、バケモノたちを粉々にしてゆく。
彼らは多くの犠牲を出しながらも、警官達はバケモノを一匹一匹確実にしとめていった。
しかし何と言っても、親玉のドラゴンの圧倒的な力には及ばない。
ドラゴンは警察署近辺の建物を破壊し、どういうわけか若い娘だけを選び出して一人ひとり丸呑みする。
そのたびに嬉しそうな吠え声を上げ(その吠え声の轟音だけで、周囲の建物の窓ガラスにヒビが入るほどだ)、
さらに前脚で建造物を叩き潰し、尾を大きく振り上げて車道を走る自動車やトラックをブチ壊してゆく。
「…陸軍第八師団に連絡!」
西成署署長は遂に決断した。
その署長の目の前で、西成署第四課の課長がバケモノに貪り食われている。
署長はそのバケモノをS&W・M629の44マグナム弾で撃ち斃すと、通信担当の警察官に命じた。
連絡を受けた陸軍第八師団は即座に特殊機甲大隊と陸軍特殊部隊”ハヤブサ”の動員を命じ、
魔界の魔物軍団の攻撃を受けている西成署の救出作戦を開始した。
僅か数分で先行部隊が到着し、群がる巨大甲虫たちを対空ミサイルや高射砲で次々と打ち落とす。
もはや人命救助第一という状況ではなくなり、徹底的な殲滅のために兵器の使用を惜しまない。
さらに建造物内に入り込んだゴキブリやアリなどのバケモノ(といっても全長が2〜4メートルある)を殲滅するために、
遂に陸軍最強の特殊部隊”ハヤブサ”が投入された。
”ハヤブサ”部隊長の武本悠一郎中佐はバイオニックウェポンモードを発動させ、最強無比のヴァンパイアに変身する。
さらに部隊員たちも次々と戦闘モードに移行し、人狼部隊としての本性を現した。
…遂に開始された魔界大戦。
400年以上も生き抜いている最強のアンデッド・武本中佐が、魔術の呪文を唱えた。
とたん、周囲の空気が一瞬にして1000℃まで上昇し、群がってきた数十匹のバケモノをアッという間に灰にしてしまう。
さらに踊りかかってくるムカデのバケモノ(全長20メートルあまり)を、剣のように鋭い手刀で一閃し、バラバラにした。
部隊員たちもそれぞれバケモノに飛び掛ると、人間では考えられないほどに発達した腕力でその肉体を引き裂き、
おのおのに支給されている巨大な特殊機関銃をぶっ放し、粉々にしてゆく。
「…くっ、凄まじいな!」
ドラゴンを操る権田京一郎男爵は、少し顔をゆがめて呟いた。
大阪府占拠のために地獄の魔物軍団を引き連れて攻め込んだのだが、このままでは旗色が悪い。
そう、まさか武本の特殊部隊をいきなり投入してくるとは予想していなかったのだ。
このままではドラゴンを除いて全滅してしまいかねない。
「とりあえず撤収!」
そう叫ぶと、権田は手にした地獄の魔術杖を一閃させ、西成署上空100mに異空間へのトンネルを発現させた。
首からぶら下げた地獄の角笛を掴むとく、それを口に当てて大きく一吹きし、甲高い笛の音を響かせた。
その途端、陸軍第八師団と戦っていた魔物たちが動きをとめ、一斉に上空へ飛び去つ。
さらにビルの破壊と若い娘たちを選り好んで喰らっていた大ボスのドラゴンも、巨大な翼を広げて飛び立った。
「…逃すかっ!」
そう呟いた最強のアンデッド・武本悠一郎中佐は、自らも翼を広げて飛び立ち、魔物たちを追う。
阻止しようと転回し、襲い掛かってきた魔物数匹を魔術で瞬時に蒸発させた…凄まじい威力だ。
「チッ!」
権田は舌打ちをした。
宙を舞う地獄の番犬・ケルベロス(口にそれぞれ美女をくわえてムシャムシャ喰っている)に跨る権田。
「…やつを打ち落とせ」
それを素早く発見した武本は、彼に追従して舞い上がった特殊部隊員(飛行能力は士官のみに発現する)に合図する。
と、同時に異空間へのトンネルへ逃れようとする権田に向けて、武本は呪文を唱えた。
武本の周囲に眩い光は煌めき、それらが無数の巨大な矢を形作ってゆく。
「(殺)シャーッ!」
武本の掛け声と共に、その光の矢が一斉に解き放たれ、魔物たちに襲い掛かった。
あっという間に数百匹の魔物が射落とされ、焼き尽くされる…。
「く、糞っ!」
権田は焦った。
そして懐から魔道書を取り出し、そのページを数枚引き千切ると短い呪文と共に宙に投げる。
すると武本たちとの間の空間に、灼熱の炎の壁が広がった。
「停止、転進!」
武本は素早く命令を下したが、数人の士官がその業火に焼かれ、消えうせた。
その間に権田たちは、異空間への扉をくぐり抜け、姿を消す…。
西成の町は、あたかも地獄が降ってきたかのように崩壊し、燃え上がっていた。
いや、実際に地獄が降下して、その罪深き町を破壊しつくしたのだ。
軍は西成に取り残された魔物たちを探し出し、一匹一匹確実に殲滅し始めた。
この機を逃さずといわんばかりに社民党と朝鮮総連主導した暴動に対しても、実弾使用を辞さない断固とした処置を行う。
一方警察は、まず生き残った警官達を集めて組織を臨時に再編し、迅速に治安維持活動に移った。
…そんな中、ヘイドレクは一体何をしていたか?
彼こと稀代の英雄ヘイドレクは、警察署の瓦礫の下で糞便を垂れ流しながら失神していた。
自らが追い求めたハードファンタジーの世界が目の前に展開したにも関わらず、彼はやはり何も出来ない屑だったのだ。
…まだ街中が混乱する中で、ヘイドレクはゆっくりと意識を取り戻した。
「ヴァジュラ!」
起き上がるやいなや辺りの瓦礫をピコピコハンマーで手当たりしだいに叩きだす。
「ヴァジュラ!ヴァジュラ!ヴァジュラ!あああっ!」
その目には涙の浮かぶ…ファンタジー世界と邂逅できた千載一遇の機会を逃したヘイドレクの悔恨の念は想像以上だ。
辺りを走り回りながら呪文を叫ぶヘイドレク…その叫びには痛々しいほどに弱者の狂気が宿っている。
「ヴァジュラ、ひぃ!」
倒壊した柱の陰から一匹のネズミが走り出るのを見て、ヘイドレクは腰を抜かさんばかりに驚いた。
「くっそう。ヴァジュラ、ヴァジュラ、あああっ!」
汗と涙と鼻水で顔をグショグショにしたヘイドレクはピコピコハンマーを振りかぶり、そのネズミを追いかけ始めた。
しかしヘイドレクの鈍い動きに追いつかれるようなネズミなど居るわけがない。
ネズミはピコピコハンマーを素早く避けて反撃に転じ、丸出しでプルプル震えるヘイドレクの短小チンポに噛み付いた。
「きゃひーんっ!」
ヘイドレクは実に可愛らしい悲鳴を上げて仰け反った。ちんこに鋭い痛みが走る。
「ボクの、ボクのちんちんがあっ!ボクのちんちんが齧られた!」
ヘイドレクは慌てて股間に食いついたネズミを手で払おうとする。
だがネズミはその手を素早くかわし、ちんこの肉を齧り獲ると、振り下ろされる手を素早くよけてジャンプした。
「ぎゃああああっ!」
ちんこの一部を食いちぎられたヘイドレクは、股間を押さえながらその場でのたうち回った。
痛い、痛すぎる!今まで放尿とオナニーと変態ガチホモ連中の玩具くらいしか役に立たなかったちんこだが、
そのヘイドレクちんこの包皮と亀頭の一部、さらには肉茎の一部が欠け、激しく出血する。
痛みのあまり脂汗が浮き出、肌にはさぶいぼがぶわっ、と浮き出る。寒い、寒気がする、そして痛い、痛すぎる!
ちんこから大量に出血しながらヘイドレクはその場に倒れこみ、そしてネズミを見た。
ネズミは瓦礫の山の上で、ちんこの破片をくわえ込んでヘイドレクを見下ろしていた。
ニヤリ、と嘲笑っているように見えたのは、ヘイドレクの気のせいなのだろうか?
その場でネズミは食いちぎったヘイドレクのちんこを前脚で掴み、ガツガツと食べ始める。
と、途端に糞でも喰らったかのように渋い表情を浮かべ、「ぺっ!」と口の中の物を吐き出した。
そして汚らわしいものを持っているかのように、そのちんこの破片を近くに燃え盛る熾火の中に放り込んで消えた。
「ああっ!ボクのちんこの破片がっ!」
痛む下半身を引きずるように匍匐前進し、熾火の中に捨てられた自分の分身を探そうとする。
しかし一応地獄の業火なので、ヘイドレクのちんこの破片など一瞬で消し炭となってしまった。
「ああー!ボクのちんこ、ボクのちんこー!」
悲痛な叫び…それは単にちんこがズキンズキン痛むからだけではない、ちんこが欠けてしまった心の痛みでもあった。
ドクドクと大量出血する股間を手で押さえながら、ヘイドレクは泣いた。
泣きながら運命を呪った…どうしてボクばかりこんな目に遭うの!
すると…、
「だ、大丈夫ですかっ!」
と、突然ヘイドレクに向かって可愛らしく甘い声がした。 激痛に顔を歪めながら涙目で声の方を振り向くヘイドレク。
そこに天使を見た。
信じられないくらい可愛らしい看護婦さんが、心配そうに(ついでに言えば少し引き気味で)ヘイドレクを見ていた。
地獄に天使…彼女は西成魔界大戦で被害を受けた地域住民を救済するためにやってきた美しい看護婦さんだった。
ヘイドレクの転がる辺りに広がる血を見るなり、看護婦さんは顔色を変える。
「お、お怪我をなさっているんですかっ?す、すぐに処置しますぅ!」
看護婦はヘイドレクに駆け寄ると、ヘイドレクの傍らに座り込みヘイドレクの怪我の場所を探そうとした。
(き、きれいな人…)
ヘイドレクは思わず見とれてしまった。
小柄で童顔…あどけなさすら残るその顔には、まるで満天の星空の輝きのように潤んで輝く黒い双眸が…。
やや栗毛の柔らかそうな髪の毛が、この地獄の中でまるで春先の草原を思わせるような爽やかさを漂わせる。
(ああ…素敵だ、ああっ!)
看護婦さんの胸…大きく開いた制服の胸元から、吸い込まれそうに艶やかな白い柔肌。
その柔肌が胸の切れ間でゆっくりと隆起し、小柄な彼女からは想像できないほどの膨らみがっ!
そして、そして…どうしてなんだろうか!なぜ、彼女はそんな短めの制服スカートを履いてくるんだ!
切り詰められた短すぎるスカート…白くなめらかな両脚が窮屈そうに伸びる。
その両脚が肉感的に肌をすり合わせ、摺り合う両脚のその奥には、ヘイドレク憧れのあの、あの!
ミニスカートの奥にチラリと見えたのは、純白のパンティの生地だった。
「ぎゃああああああっ!」
途端、ヘイドレクは信じられない音量で絶叫した。
そう、欠けて流血しているそのちんこが、思い切り勃起してしまったのだ。
「うごおおっ!ぐぎゃああっ!」
ダメだ、近寄らないでください、もうこれ以上近寄られたらボク、ああもうボク!
「だ、大丈夫ですか、きゃああっ!」
痛みで暴れるヘイドレクは、その痛みが引き金になってしまったのか、思い切り射精してしまった。
血まみれの精液が欠けた短小勃起ちんちんから噴き出し、地面に飛び散る。
「どうした、大丈夫かっ!」「何事だ、友香ちゃん…大丈夫かっ!」
レスキュー隊の隊員たちが次々と集まってくる。
そして彼らが見たのは、驚きのあまり尻餅をついている可愛らしい看護婦・友香ちゃんと…
その傍らでちんこ勃起させて仰向けに喘ぐヘイドレクであった。
「友香ちゃん、襲われたのかっ!」「この野郎がレイプしようとしたのかっ!」
「だから友香ちゃん、一人じゃ危ないって…ってこの野郎、こんな惨事の最中に看護婦を襲うなんてふざけやがってっ!」
この期に及んでレスキュー隊員は素敵な勘違いをしてくれた。
出血多量で意識朦朧となったヘイドレクには、もはや抗弁する気力すら残っていない。
汚らしいちんこからの射精をガン見してショックを受ける友香ちゃんが、男前のレスキュー隊員に抱きかかえられている。
その羨ましく、嫉妬心を掻き毟るような映像が、ヘイドレクの覚えている最後の記憶だった。
数人の頑強なレスキュー隊員たちにボコ殴りにされたヘイドレクは、何の脈絡もなくもう一度射精しながら気絶した。
もちろんちんこからは出血し、射精し、器用にも失神しながら尿まで漏らして…。
裁判の結果、色々な重大犯罪やら微罪やらが引っ付き、ヘイドレクは懲役300年と決まった。
深い傷を負ったちんこの傷が治りしだい、絶海の孤島にあるアルカトラズ刑務所に送られると決定。
だが面倒臭いので、直ちにヘイドレクは護送船に乗せらた。そして夜には無事にアルカトラズ刑務所に到着。
護送車の警護官に蹴り飛ばされて刑務所に放り込まれたヘイドレクは、そのまま地下牢にぶち込まれた。
…広さは八畳くらいであろうか、薄暗いその閉鎖空間には、なにやら濃厚な悪意が満ちている。
暗闇に徐々に目が慣れてくると、その闇の中に人影が見えた。
横縞の囚人服をきた男が六人、身動き一つせずに闇に身を沈め、ヘイドレクの方をジッと伺っている。
扉の辺りで立ち竦むヘイドレク。何をして良いのか、ヘイドレクは不安に駆られながら部屋中をキョロキョロと見回した。
そしてそのなかに、見覚えのある顔を見つけた。
「あ、あなたは!」
ヘイドレクは驚愕した。
その男、痩せて髪の毛の薄いその男。間違いない。
以前ヘイドレクが働いていた工場の製造ライン班の班長だ。
「どうしたんですか!」
班長は苔に覆われた壁に向かって意味をなさない独り言をつぶやき続けている。
開きっぱなしの瞳孔はおそらく何も見てはいない。何も、見えていない。
空の紙パックが鉄格子から吹き込む風に煽られ、転がってきた。
カラカラと乾いた音を立てながら、その紙パックはヘイドレクの足元まで転がり、そこで横倒しになる。
班長が大好きだった、あのホモ牛乳だった。
「ゴクリ…」
ヘイドレクは生唾を飲み下した。
恐怖?そうかもしれない。この暗がりの中で息づく何かが、ヘイドレクの貧弱なハートを押し潰そうとしている。
歓喜?そうかもしれない。これから始まる何かへの激しい期待感が、ヘイドレクの動悸を高鳴らせる。
地下牢の中で、何か妖しげな気配が蠢いている。敵意と殺意を孕んだ、何か凄まじい圧迫感がヘイドレクに押し寄せる。
ギラギラと光る複数の目が、ヘイドレクの全身に注がれる。明らかに敵意と、嘲りと、そして罵倒の光に満ちている。
突き刺さるようなその視線に、ヘイドレクは恐怖した。
しかし何故だろう、先端の欠けたヘイドレクちんちんは、ヘイドレクの思いに反して激しく硬直し、熱を帯びてゆく…。
「あ、あのぉ…」
怯えながらもヘイドレクは、同房の囚人たちに尋ねる。
返事はない…代わりに「ヒヒヒッ!」という不気味な笑い声が返ってきた。
濃厚な闇の中に佇む複数の人影は、明らかに猛々しい。 獰猛とすら言える沈黙が、ヘイドレクを押し潰してゆく。
その中の一人がゆっくりと立ち上がるのがわかった。暗がりの中でも巨大な筋肉が躍動するのが見える。
大股な足取りでびびりまくるヘイドレクの方へ近づく。
「あ、あのボク…」
何か言おう、そうヘイドレクが思った瞬間、その大男の一撃がヘイドレクの顔面を捉えた。
凄まじい衝撃とともに壁まで吹き飛ばされるヘイドレク…何もわからないまま、瞬時に気絶した。
…目覚めるとヘイドレクは、同房の囚人たちに肛門を掘られていた。
「…あっ!あううっ!」
鋭い激痛が貫き、そのあまりの痛みにヘイドレクは悲鳴を上げた。
今まで経験したことのないほどの力強い黒巨根がアナルに捻じ込まれたのだ。
体をよじらせて抵抗しようとするも、周囲にいた別の囚人たちに組み伏せられてまるで動けない。
その囚人の中の一人がヘイドレクの髪の毛を掴み、自分の方に顔を向けさせた。
まるで抵抗できないまま、ヘイドレクはその囚人の男を見る。
獣…そうとしか思えないほどに凶暴な面貌が露わになった。
僅かな明かりしか差し込まないこの地下牢の中でも、爛々と輝くその野蛮な瞳は強烈だ。
凄まじい欲情、燃え上がるような激情を孕んだ目…それがヘイドレクを睨みつけた。
そして静かだが威圧的な口調でヘイドレクにに向かって言った。
「これから、お前の口の中に入れるからな。ちゃんとしゃぶれよ。噛み付いたりしたら殺すからな…判ったか!」
ヘイドレクは涙ぐんだ目でそのマッチョ男を見上げる。
すると、もはや殺意と言ってもいいような強烈な輝きとぶつかった。
ヘイドレクは痙攣したように頷いた。
周りの囚人たちもニヤニヤ笑いながらヘイドレクを見下ろす。そんな中で件の囚人は自分のパンツをずり降ろした。
目の前ではじけるようにペニスが起立した。
(な、なんなの、これ!)
ヘイドレクの目の前で起立するその肉茎は、全長が40センチ近い。
成人男性の腕ほどの太さを持つそれは、浮き出た静脈が爆発しそうに脈動しながら、さらの膨張する。
暗がりの中で、僅かな明かりを反射して黒光りするそれは、ヘイドレクが今まで見たことも無いほどの大きさだ。
(こ、こんなのぶち込まれたら、内臓がグチャグチャになっちゃうよ!)
その男根は悠然とそそりたつ。男が僅かに動き、ハンドボール並みに巨大な亀頭がヘイドレク頬を叩いた。
「ひいっ!」
ヘイドレクは恐怖のあまり嗚咽し、縮み上がった貧弱なペニスから尿をチョロチョロと垂れ流す。
…そう、彼らは重犯罪者専用刑務所アルカトラズに放り込まれた、悪のプリンスたちだ。
選ばれし悪人たちだけに入所が許される世界最悪の刑務所の中で鍛え抜かれた、極道の貴族。
通常の一般人など及びもつかない、人非人の猛獣たちが跳梁跋扈する、ここがその魔界だ。
「うわっ!汚ねえっ!コイツ、ションベン漏らしてやがるぜ!」
囚人の一人が叫んだ。すると周囲の男達はゲラゲラと笑い出す。
「情けねえ奴だな」「ダセエ、コイツビビリだぜっ!」
次から次へとヘイドレクに向かって浴びせられる罵倒…これは現実なのですか? (現実ですよ)
「…おらぁっ!こっちに顔を向けやがれぇっ!」
耳を劈くような怒鳴り声と共にヘイドレクは顔を起こされた。
両頬を手で締め付けられる。凄まじい握力だ。
そして思わず口を開けた瞬間、囚人の巨大な肉茎が一気に喉奥までブチ込まれた。
「…んぐぅっ!んんぎぃっ!」
ヘイドレクは喘いだ。一瞬呼吸が止まるのではないかと思った。
その囚人は巨大なペニスを口の中で激しくグラインドさせる…まるでヘイドレクの頭蓋骨を破砕するかのように。
口と肛門の二本刺しで激しく責めたてられて体がバラバラになりそうだ。
…しかし一方でヘイドレクは、そのような激しい責めが何時しか快楽に変わっていることにも気付いた。
ヘイドレクは泣いた。ボロボロと涙をこぼした。恐怖と屈辱からでは無い、今や快楽から来る歓喜の涙だ。
そしていつの間にか自ら口の中のペニスをバキュームし、括約筋を引き締めて肛門の中のペニスを苛めた。
「うっ!うおおっ!」「最高だ!凄いアナルだぜっ!」
そう叫ぶと男達は射精した。そして男達の放った熱い精液がヘイドレクの喉奥と直腸に溢れる。
同時にヘイドレクも仰け反るような反応と共にも絶頂に達し、先端の欠けた短小ちんぽから自らの精液を解き放った。
(これがボクのお勤め…こんなのが300年も続くのか?)
このスレの数少ない住人の期待に応えるような展開に恐怖し、同時に悦びを感じつつヘイドレクは気絶した。
ゴウン、ゴウン、という機械音が響く刑務所内の作業所に、ヘイドレクは配属された。
また再び単純肉体労働に従事するヘイドレク。そういう意味では外の世界となんら変わらない。
しかしここでは解雇されることはない、刑期を務めている限りとりあえず衣食住が保障されるのだ。
作業所内にあるベルトコンベアの上には、これまたなにやら良く分からない機械の部品が並んで流れてくる。
ヘイドレクはこれまた何だか良く分からない部品をこの何だか良く分からない機械に取り付け、元のラインに戻すのだ。
ヘイドレクは何だか良く分からないまま、何だか良く分からない仕事を、何だか良く分からないうちに始めた。
始業時間は午前9時、もしかして派遣工やってたときよりも楽かも知れないぞ、とヘイドレクは思った。
どうせ女ッ気なんぞ外の世界でもなかったんだし、ここにはヘイドレクを可愛がってくれる同房のお兄さんたちが居る。
食事だって先輩の囚人たちに取られるのはせいぜい四分の三くらいで、四分の一は食べられる。
ダイエットに丁度いいよな、とヘイドレクはほくそ笑んだ…汚らしい笑顔で。
鬼のような、という形容がそのまま当てはまる看守たち(実は本物の鬼)の厳しい監視のなか、淡々と作業は進む。
ヘイドレクもまた私語厳禁で機械音だけ響くこの作業所の中で、黙々と作業を続けていた。すると、
「よ〜う、ヘイドレク…」
ドカドカと騒々しい足音とともに、複数の人間がヘイドレクの背後にやってきた。
ライン作業の手を休め、ヘイドレクは怯えたように後ろを振り返る。
そこには凶悪という感じをそのまま擬人化したかのような、刑務所の囚人ギャングたちが立ちはだかっていた。
いずれも巨体…一体何を食べればこれほど巨大化するのかと言うほどに気味悪く隆起した筋肉。
全身から沸き立つ殺気が、辺りの空気を歪ませ、その圧倒的な迫力はヘイドレクを気圧させる。
ニヤニヤ笑いながら、ヘイドレクを睨みつける彼ら…もちろんヘイドレクにとって良い事を考えているわけが無い。
そう、獰猛な捕食獣の目を持つ彼らは、新人に対する彼らなりの歓迎会を行いにやってきたのだ。
「あ、あのう…ボク」
ヘイドレクは震えながら彼らを見上げた。鼻息荒く近づいてくる彼ら…逃げ場はない。
尿道括約筋が緩むのを感じる。囚人服の股間の部分に生温い感触が広がってゆく。
「テメエ小便垂れちゃったの?あらあら。ここはトイレじゃねーんですよぉ!」
おどけたような口調で誰かが言うと、獣達は大声で笑い出した。
看守さんはどこにいるの?と、ヘイドレクは辺りを見回す。
このままでは彼らに嬲り殺しになってしまう、看守さんに助けて貰わなければ。
しかしヘイドレクの目に絶望的な光景が映った。
看守の数人が彼らに絞め殺され、巨大な肉包丁で腹を裂かれている。
囚人たちがゲラゲラ笑いながら看守の腹から内臓を引きずり出し、それを鍋に放り込んでいた。
目の前が真っ暗になった。クラッ、と目眩がし、ヘイドレクはそのまま床に倒れこんだ。
倒れたまま激しく嘔吐を繰り返すヘイドレク。そんなヘイドレクの腹を、囚人の一人が思い切り蹴り上げた。
「おうコラッ!優しい先輩達が折角お前を歓迎してやってるのに、お前その態度はなんだよっ!」
そう叫ぶと再びヘイドレクを蹴り上げる。
ゲホッ!と血反吐を吐きながらヘイドレクは吹き飛ばされ、大きな機械にぶつかって倒れた。
猛獣たちは大股な足取りでヘイドレクを囲み、高らかに笑い声を上げながら蹴りを入れ、唾を吐きかける。
(こ、ここは地獄…?)
意識を失う寸前、ヘイドレクはそう思った。そしてそのまま落ちるように意識を失い、同時に失禁した。
地獄の底でヘイドレクが嬲り者にされている頃、刑務所の最上階では別世界が広がっていた。
水晶とクリスタルのシャンデリアが煌々と明かりを放つその部屋では、獣の王たちが鎮座していた。
そこで彼らは、正に王に相応しい生活を満喫していたのだ。
大理石製の床から高い天井に向かって伸びるドーリア調の石柱には、ロココ装飾の技法を極めた彫刻が刻まれている。
方々に飾られた数々の絵画や、金箔銀箔で彩られた壁紙、さらに白磁や青磁の陶器が並ぶ黒檀の棚…。
精巧なアラベスク模様の織り込まれた真紅のペルシア絨毯が床一面に敷き詰められ、その絨毯は純白の大理石で
統一されたこの広い広間の色彩と見事なコントラストを成していた。
数十メートルもの広間(一応監房)の中央には、巨大なテーブルがある。
人脂のロウソクが燭台の上で柔らかな焔を揺らめかせるそのテーブルには、無数の料理がならんでいた。
赤葡萄を煮詰めたグレーヴィーソースで味付け、樫の炭火で燻したローストビーフ。
手長海老とワタリガニの黒コショウを利かせた香草焼きや、鴨のローストのキドニーソース添え。
松坂牛のサーロインステーキに黒マグロの大トロの刺身。
干しアワビとフカ鰭のオイスターソース煮込みに、カスピ海産キャビアが平皿に山盛り…。
超一流シェフが腕を振るった数多くの創作料理も並べられ、立ち昇るその香ばしい薫りが激しく食欲をそそる。
そう、ここは模範囚特別監房…この巨大なアルカトラズ刑務所を実質的に牛耳る悪の皇帝たちが集う神殿なのだ。
革張りの巨大なソファーの上に寝そべる王者たちは、それぞれが抜群の美女を抱きかかえ美酒をあおっていた。
百戦錬磨の鍛えられた鋼の肉体が、巧緻なまでに磨きぬかれた美女達の柔らかい肉体を犯し、穢している。
激しく喘ぎ、悲鳴のような声を上げながら強靭な肉体に縋りつく美女たち。
そんな美女達を笑いながら翻弄し、快楽の砦で戯れる彼らこそ、真の魔王だ。
荒々しい愛撫で苛まされ、度重なる絶頂感を味わい失神する女たち。
しかし彼女たちの顔に浮かぶ表情は、この世のものとは思えぬ快楽に酔いしれ、微笑みすら浮かべていた。
真のオス…その凄まじい蛮性に貫かれ、女としての至上の幸せに溺れている、そんな感じであった。
女たちとの交歓を味わい尽くし、空腹を満たすためにテーブル上の料理を喰らう魔王たち。
ここでは女も金も、あらゆる贅沢も快楽も彼らの自由だ。
刑務所から出なければ、何をやっても許される…結局彼らを野放しにするよりも安上がりだ、という政府の判断だ。
しかしこの刑務所の中でも彼らの悪行や止まない。彼らは下界の裏社会をコントロールしているとすらいえる。
最下層の愚かな囚人たちを労働力として用い、覚醒剤や麻薬、密造武器を製造して売り払い、
配下のマフィアたちを操作して賭博の上がりをせしめ、その金で贈賄し政治家を動かし、利権に絡む。
蓄財した金で企業を買収したり宗教団体を設立し、資源鉱山や為替、債権や株式に投じて利益を上げていた。
看守はもちろん、政府すら手を出せない無法地帯…それがここ、アルカトラズ重犯罪者刑務所なのだ。
そんな魔王に支配された刑務所で、ヘイドレクは意識不明の重態のまま医務室に運び込まれた。
全身を殴られ、蹴られ、変態の囚人にケツを犯されたヘイドレクは側溝に捨てられたまま放置されたのだ。
発見されたのは暴行されてから二日後…そのときヘイドレクは既に虫の息であった。
「目が覚めたかい…?」
遠くから声がした。まるで水の中に居るかのように、外の世界がぼやける。
ヘイドレクはゆっくりと浮かび上がるように目覚めた。
天井からぶら下がる裸電球が、オレンジ色の光を放つ。
あちこちにシミが浮かび上がる天井や壁が目に入った。
「…こ、ここは何処?」
ヘイドレクの声はか細い。激しい頭痛がヘイドレクを襲う。同時に鈍い痛みが全身を襲う。
視界の端に、宙釣りになった点滴の容器があった。
そこから伸びた細いチューブが、ヘイドレクの右腕に伸びている。
「ボクは、一体どうしてこんなところにいるの?」
ヘイドレクは体を起こそうとした。するとベッドの脇に居た男が軽く手で制し、ヘイドレクの頭を枕に戻した。
誰だろう、とヘイドレクはその方向に目をやる。
そこにいたのは班長であった。
そう、以前ヘイドレクが勤務していた関東自動車岩手工場の生産ライン班の班長だ。
「は、班長…班長だったんですか?」
初入所以来、顔を合わせることのなかった班長。
あの時、ヘイドレクは第32棟8339号監房に居た変態囚人たちに激しく犯され、そのまま独房に放り込まれたのだ。
独房から出たのち班長とは別の第137棟4398号監房に移され、それ以降班長を目にすることがなかった。
…優しかったあの班長。
奴隷商人・日研総業によりみちのくの果てに売り飛ばされ、地獄・関東自動車工場で強制労働に従事させられたあの頃。
鬼のような正社員たちの仕打ちの中で、一体何人の派遣労働者が屍になったことだろうか?
そんな魑魅魍魎の跋扈する非人道の中で、僕のような人間にも優しくしてくれた、あの班長…。
「班長…」
ヘイドレクの目には涙が溢れた。
こんな過酷な環境に貶められても、傷ついた自分を優しく気遣ってくれる人がいる。
そのことがヘイドレクの乾ききった心に潤いを齎し、熱き涙を呼び戻したのだ。
すると班長はヘイドレクに向かって優しく微笑んだ。以前と変わらない、慈愛に満ちたその優しい笑顔…。
「ヘイドレク」
班長はヘイドレクに近づいた。真摯な瞳が、ヘイドレクの目を覗き込む。
その視線に射抜かれたようにヘイドレクは息を詰まらせた。
そして肩をふるわせ、ヘイドレクは嗚咽を始める。班長はそんなヘイドレクの肩に手を置き、ゆっくりと頷く。
しばし見詰め合う二人…そして弾かれたようにがっしりと抱き合った。
「もうお前を誰にも渡さない。渡したりなんか、するもんか!」
涙声で班長は叫んだ。ヘイドレクを抱きしめる腕に力がこもる。
(えっ?)
誰にも渡さない…?
ぞくっ、とヘイドレクの背中に悪寒が走りぬけた。
「わ、渡さない……?!」
ヘイドレクは抱きしめられたまま、無理やり作り笑いを浮かべる。
「そ、そうですか。あ、ありがとうございます」
「礼はいらないよ、ヘイドレク」
班長はヘイドレクの肩に手を掛けたまま、満面の笑みを浮かべる。
潤んだ班長の瞳…その瞳の奥には、情熱的な赤い炎が燃え立っていた。
もう一度班長は頷いて見せる。そして班長はズボンに手をかける。
「言葉なんかより、態度で示せや!」
班長は立ち上がると、ヘイドレクに向けて腰を突き出した。
ギンギンに勃起したペニスが、ヘイドレクの目の前で大きく揺れた。
「ひ、ひ、ひぃぃぃ!ぐおっぽ」
逃げようとしたヘイドレク。しかし班長に押し倒され、そのまま口の中にいちもつをブチ込まれた。
「あぐっ、あひいっ!」
作業所の裏にある工作室で、今日もまたヘイドレクは班長に調教されていた。
あの日から、一体どれほどの時が流れたのだろう。
過酷な刑務所生活の中で、再び虐げられるだけの生活に戻ってしまった。
看守に多額のワイロを送った班長は、ヘイドレクを性奴隷として監禁し、日々慰みものとして彼を犯した。
さらに複数に看守やホモ囚人たちにヘイドレクの肉体を貸与して、金を受け取っている。
鞭で叩かれ、天井から吊るされ、足蹴にされてもヘイドレクは逆らうことが出来ない。
班長の性奴隷…そうなることで殺意に満ちた他の凶悪囚人たちから逃れ、生き延びることができたからだ。
もし班長に捨てられてしまったら、と想像し、ヘイドレクは絶句してしまった。
暴力に何の痛痒も感じない人非人の囚人たちに嬲り殺され、夕飯の材料にされてしまうであろう…。
そういう意味では、班長はヘイドレクを救ったことになる。
もしかしたら、それこそが班長の優しさなのかもしれない。
今日もまた班長に鞭で叩かれ、肛門を犯されて泣きぬれるヘイドレク…。
しかしその激しい折檻の中で、ヘイドレクは班長への愛に目覚めた自分を発見していた。
そして数年経ったころ、突然ヘイドレクは激しい吐き気に襲われる。
悪阻、刑務所に在駐する医務官が告げた言葉…ヘイドレクは言葉を失ってしまった。
ヘイドレクは妊娠していた。妊娠三ヶ月であった。
それから七ヶ月…いよいよ待ちに待ったヘイドレクの出産だ。
医務所に運ばれたヘイドレクは、そのまま分娩台に縛り付けられた。
医務官(正規の医師免状は無し。獣医と大型二輪、行政書士の免許を持っている)が大慌てでヘイドレクを診察する。
刑務所内のヒマな物好き(全て凶悪非道な犯罪者たち)が笑いながら見守る中で、ヘイドレクの陣痛は高まってゆく。
「はうんっ!はああんっ!」
分娩台の上で両脚を押し広げ、激しく喘ぐヘイドレクの姿はまるで死にかけた芋虫のようだ。
弛みきった腹の下…陰毛の中に埋もれて殆ど存在が確認できない傷だらけの極小ちんぽの後ろに、肛門があった。
そのウンコがこびり付いた傷だらけの肛門が今、何か呼吸でもしているかのようにヒクヒクと蠢いている。
「先生、産まれる!産まれそうです!」
ヘイドレクは泣きわめいた。
しかしその涙は陣痛の痛みだけではない、そう、班長との愛の結晶を得られる喜びからだ。
…ヘイドレクのお腹が大きくなっていったあの夏の夜、班長はこの世を去ってしまった。
あの日あの時あの場所で、ヘイドレクの肉体を蹂躙し、そしてそれ以降ヘイドレクを独占した班長。
そんな班長に激しく嫉妬した身長二メートルの巨漢デブがブチ切れ、班長をリンチしたのだ。
その後班長は屈強のホモ囚人に嬲り者にされた挙句、挽肉にされてしまったのだ。
そして翌日の朝食に肉団子として出された班長…。
その班長の肉を、泣きながら食したヘイドレク。そのとき彼は誓ったのだ。
班長との愛の結晶を無事出産する、そして一人でも立派に育て上げてみせる!と。
自分を激しく愛した班長の愛撫を思った。
ヘイドレクの体がバラバラになってしまうほどの激しい抱擁。
ヘイドレクの心が焼け焦げてしまうほどの激しい接吻。
ヘイドレクの肛門が再起不能になってしまうほどの激しいセックス。
あの湿疹と乱杭歯だらけの歪んだ班長の笑顔を思い、ヘイドレクは泣いた。そして改めて彼への愛を確認したのだ。
陣痛は徐々に高まってゆく。何度も破水し、分娩台付近は液状の糞便で塗れ、汚臭を放つ。
興味本位で集まった極悪囚人たちは、その辺で円座を組んで花札賭博を始め、大麻タバコをモクモクと吹かしていた。
そんな中、唯一真面目に取り組んでいたのが医務官ヘパタイトスだった。
複数の幼女強姦の罪で逮捕され、度重なる獣姦まで発覚した彼は、この重犯罪専用刑務所ではかなりの古株だ。
この刑務所内では極めて珍しい大学卒(獣医学部卒)の学歴を買われ、下等囚人専門の医師に任命されたのだ。
結局このことがヘパタイトスの命を永らえることになった。
幾ら極悪囚人でも、命を預けなければならない医者に手を掛けることは控えざるを得なかったからだ。
終身刑で生涯刑務所から出られないヘパタイトスは、入所してから25年目のある日神と邂逅した。
ブリーフパンツ一丁のその神はヘパタイトスに聖なる御言葉を授け、彼は使命に目覚める。
そして医師として(実際は医師免状無しの無免許医)ヒポクラテスに誓いを立てたのだ。
そう、たとえヘイドレクのような糞同然の男にも、五分の魂がある、それがヘパタイトスの哲学だった。
分娩台でヒイヒイ喘ぐこの醜い男…収監以来、ただの暇つぶしの肉便器でしかない冴えない囚人。
そんな底辺の人間が今、新たな生命を生み出そうとしている!
ヘパタイトスは泣いた、滂沱の涙がヘパタイトスの頬を流れ落ちた。
もはや老境といっても差し支えない年齢に達して、彼は再び新たな生命の誕生に立ち会えたのだ。
(これは俺の人生の集大成だ!)
ヘパタイトスは頬に伝う涙を腕で拭い(裾についた液便がべっとりとこびり付いた)再びヘイドレクの肛門に向き合う。
周囲で騒ぐ極悪犯罪者集団たち(イカサマだと罵りあい、殴りあいの喧嘩が方々で起こっている)をよそに、
ヘイドレクの肛門は、いよいよ出産の時を迎えた。
「ああっ!ボクもう、ボクはダメですっ!」
ヘイドレクは喘いだ。醜く弛んだ肉体をのたうって暴れる。
再び破水、さらに出血…ヘイドレクの膨れた腹が不気味に蠢き、胎児が産道(つまり直腸)を下っているのがわかる。
ヘパタイトスは傍に控える看護師(正規の資格無し。知的障害を抱える畸形の大男)に大声で指示した。
大男の看護師は左右長さが異なる脚でヨタヨタ歩きながら戸棚に向かい、そこから道具を取り出した。
手鎌、のこぎり、くぎ抜き、千枚通し、金槌、カッターナイフ、シャープペンシル、そして鉛筆削り…。
刑務所内での外科手術のために用意された、使い込まれた最新の医療器具の数々。
その磨きぬかれた鋼鉄の器具の中から、ヘパタイトスはクロカジキ用のギャフを取り出した。
手術台の上で煌々と明かりを放つ裸電球(60ワット)の光を受け、ギャフに取り付けられた巨大フックがギラリと輝く。
「せ、先生、もう出ちゃいます!」
ヘイドレクの叫びは引き千切れそうなまでに高まり、肛門はさらに拡張してゆく。
ヘパタイトスは肛門拡張用クスコで肛門を押し広げた。
すろとどうであろう…肛門の奥の方に腕が見える。
直腸の内壁の中でその腕は、喘ぐように蠢き、周囲をまさぐりながら出口を探っている。
「いた、胎児だ!」
部屋中に響き渡るヘパタイトスの叫び。
そんなヘパタイトスの叫びをガン無視するかのように、囚人たちは喧嘩に負けた囚人の男を殴り殺し、
捌いて内臓を引きずり出し、盛大な焚き火を起こして串刺しの死体を焼き始めた。
あたかもヘイドレクの出産を祝うかのように(と、ヘパタイトスは思った)。
ヘパタイトスはギャフを握り締め、構えた。
肛門の中で蠢く一本の手を目がけて、一気にギャフのフックを突き刺す。
「プギーッ!」
ヘイドレクの腹の底から窓ガラスを爪で引っ掻いたような凄い悲鳴が響く。
同時にヘイドレクの肛門から大量のどす黒い血があふれ出す。
「し、しまった!」
慌てたヘパタイトスは、フックに取り付けられたワイヤーを引っ掴むと、思いっきり引っ張った。
これでは力が足りない、と看護師の大男(右目と左目の高さが5センチ位違うため、真っ直ぐ歩けない)を呼びつけ、
看護師(背中に無数の巨大な瘤があり、動くたびに瘤がゴリゴリと蠢く)にもワイヤーを掴ませる。
「それ、一気に引っ張るぞ!」
そういうと、ヘパタイトスと看護師(異常に体毛が多いため、全身の皮膚が殆ど見えない)はワイヤーを引っ張った。
ニュルルッ!
ヘイドレクの肛門から、遂に腕が見えた。
腕が一本、そしてもう一本…。
なぜか三本目、四本目の腕が出てくる。
ワイヤーを引っ張るたびに、数本ずつ腕が出てくる。
全て先端がドス黒い鉤状の爪になった腕。
「な、なんなんだこれは!」
ヘパタイトスは驚愕した。
そんなヘパタイトスの目の前で、さらに外殻に覆われた節足が無数に出てくる。
こげ茶色の毛がびっしりと生えた黒い外殻の節足は、ヘイドレクの肛門から湧き出したようにワラワラと蠢く。
遂にヘパタイトスはワイヤーから手を離した。
魅入られたようにヘイドレクの肛門を眺める…そんな中で畸形の胎児は、自ら肛門から這い出てくる。
無数の節足のあとに続き、テラテラ光る玉が数珠繋ぎのなったオレンジ色の触覚が2本出てきた。
さらに黒く巨大な頭部…これまたオレンジ色の鋏状のアゴが2本生えた頭が出てくる。
おそらく100個はあるだろうか、無数に並んだ無機質な目が一斉にヘパタイトスと看護師に向けられた。
紫色の粘液を滴らせながら、”そいつ”はヘイドレクの肛門からズルズルと滑り出る。
少なく見積もっても十本以上はある手は、分娩台の方々に爪を引っ掛けて体を引きずり出そうと力んだ。
徐々に露わになってくる肉体…ムカデのように無数の節が連なり、それぞれの節に吸盤のような足が2本ずつ。
その吸盤がステンレス製の分娩台に吸い付き、ゆっくりと全身を引きずり出した。
「う、うあっ…」
ついに全貌を現したヘイドレクの子…それは今まで見たことも無い、凄まじいバケモノだった。
周囲では何も気づかない囚人たちが酒盛りをして人肉を喰らっている。
ある者は笑い、ある者は色子にした美少年の囚人を犯しながら。
そんな中、例の黒い怪物はぐんぐんと膨張し大きくなり、その鎌首は天井に達した。
「ゴクリ…」
ヘパタイトスは唾を飲み込んだ…。
一方、知能の欠落した看護師(何故かちんこだけは平常時でも30センチある)は、何のことだかわからないように
呆けた笑顔のままだ(アゴが変形してて口が閉じられないので、常時ヨダレを流している)。
怪物はもたげた鎌首を、ヘパタイトスと看護師の方に向けた。
硬直して固まる二人を睥睨するように、怪物は頭部を悠然と揺らしながら彼らを見下ろす。
そして、
「…キシャー!」
怪物は突然鳴きだし、大きく口をあけた。
一メートルは優に超える巨大な口…その中は強い粘度を持つ粘液で満たされ、毒々しいまでの赤に染まっている。
その真っ赤な粘液の中から、針のように鋭い牙が数百本も並び、裸電球の明かりを受けてギラリと光った!
まるで何か光が一閃したかのようだった。
怪物は一瞬にして看護師の肉体に喰らいつくと、悲鳴を上げるヒマも与えず、その肉体を食いちぎり、飲み込んだ。
「ま、まさか…まさか!」
ヘパタイトスは悟った…そう、彼は何かを知っていたのだ。
しかしそれが何かを告げる間もないまま、彼の肉体は黒い怪物の巨大なアゴに引き裂かれ、一瞬で飲み込まれる。
怪物はヘパタイトスの肉体を噛み砕くと、嬉しそうにヨダレを垂れ流し尻にある巨大な毒針をビュンビュン振り鳴らした。
「ボ、ボクのうんこが、ボクのウンコが人を食っているよ!」
分娩台で大股をおっ広げながら、ヘイドレクは驚愕していた。
目の前の光景は信じられないものだった。
ムカデとゴキブリを組み合わせたようなバケモノが、囚人たちを次々と喰らっている。
あの凶悪で凶暴な獣のような囚人たちが、今や恐怖に震えて逃げ惑っていた。
バケモノはそんな囚人たちに次々と襲い掛かり、胴を引き裂き、内臓を引きずり出し、手足を食いちぎり、頭を噛み砕く。
血まみれの医務室…そこは酸鼻極めた惨劇の場に変貌した。
分娩台で一人震えるヘイドレクをよそに、その怪物はそこにいた囚人たちを食い尽くす。
…10分後、失禁し泡を吹くヘイドレクの横で怪物は体を痙攣させ始めた。
「バンガオー!」
突然バケモノが叫ぶ、そして背中の外殻が割れてゆく…脱皮だ。
外骨格が引き裂かれ、それが崩れるように床に落ちてゆく。
そして中から登場したのは…北足立舎人マンだった。
「正義の味方、悪の敵。北足立舎人マン参上!とうっ!」
そう叫んだブリーフパンツ一丁の男は、天井を突き破るとそのまま空高く飛び上がり、南天に輝くお星様になった。
一方ヘイドレクは、刑務所内での大量殺人の罪を着せられ、さらに懲役800年の刑を喰らった。
時は26世紀…人類は銀河の果てまで進出し、科学は絶頂を極め、人類は空前の繁栄に至った時代。
幾度かの悲惨な戦争もあったが、人類は英知と努力でそれを乗り越え、輝かしい社会を築き上げていた。
微積分を小学校低学年でこなすほどに教育レベルが高まり、改良型エスペラント語が世界共通言語とされ、
マイクロブラックホールを用いた超空間航法によって宇宙の遥か彼方に旅立ってゆく…人類の進歩。
考古学者たちは、今から数百年前の20世紀末から21世紀の時代を「悪魔の時代」と呼んだ。
名ばかりの人権思想の蔓延る中で数々の人権侵害が行われ、残虐かつ非道がまかり通った暗黒の中世。
そう、そんな遠き過去など忘れ去られたかのように、現在の人類は栄華を極めている。
そんな時、発見された古い石造りの古代建造物…。
学者たちが「悪魔の時代」と呼ぶ、21世紀初頭のころの建物だった。
全地球歴史科学学会の調査チームが、この忌まわしい建造物の発掘のために派遣された。
研究チームのリーダーは火星オリュンポス大学太陽系歴史学部地球歴史科主任教授の佐藤博正教授。
佐藤教授はこの失われた「悪魔の時代」を主に研究する歴史科学者であり、戦乱や天罰、神罰などによって
多くの資料が失われてしまっているこの時代の研究の第一人者である。
場所はアルカトラズと呼ばれる不毛の大地。
かつては人食いサメがウヨウヨいる海に囲まれ、絶海の孤島であったことが地質学調査で確認されているが、
22世紀に起きたサイクロプス戦役の際に用いられた熱核爆弾によって砂漠化したのだ。
昼間には摂氏60℃近くにまで気温が上がる乾燥した砂の大地に、研究チームはキャンプを張った。
「ああんっ!ああ、きょ、教授ぅ〜!」
最先端科学を駆使した大規模キャンプ用テントの中、最先端科学の粋を集めたベッドの上で、
こればかりは人類そのものの美を体現したような美女が喘いでいた。
佐藤研究室所属の助手、キャサリン・ムーアは、佐藤教授の巧みな愛撫に翻弄され、身悶えしている。
小麦色の肌には玉のような汗を浮かべ、細身の肉体は逞しい佐藤教授の腰の上で痙攣する。
ハニーブロンドの長い髪は振り乱され、唇で首筋にしゃぶりつく佐藤教授の顔を覆う。
佐藤教授の手は、キャサリンの肉感的な臀部をさすり、その中央のクレヴァスを指先でなぞっている。
もう一方の手は、グレープフルーツのように迫り出した丸い乳房の形を荒々しく崩す。
最先端科学を駆使して作られたベッドシーツは、キャサリンの迸らせた熱い愛液で濡れ、色を変える。
同じく汗だくになってキャサリンを攻め立てる佐藤教授も、腰を下から突き上げてキャサリンの蜜壺を抉る。
数多くの女子学生を虜にした佐藤教授は、自慢の渋い表情を少し歪ませ押し寄せる快楽に耐えた。
百戦錬磨の己の分身が、キャサリンの熱い肉穴に締め付けられ、収縮する子宮にこすり上げられる。
ここ数分で何度も絶頂に達しそうになった教授だが、超人的努力によって自らをコントロールしていた。
きめ細かなキャサリンの肌から立ち昇る、女の脂の匂い。
その独特の甘酸っぱさが教授の鼻腔をくすぐり、教授の中に眠る荒々しい本能を掻き立てる。
「むう、見事だキャサリン…こんな見事な研究成果を見せられては、キミへの評価項目に最優等を付けざるをえないな」
教授は笑った。
下っ端の研究員達が汗だくになって発掘作業に従事している最中、自分だけが空調の効いたテントの一室で、
抜群の美女との魅惑的な戯れに興じている…その罪悪感すら、今の教授の発奮材料だ。
「あうっ!あひいっ!」
大きく体を弾ませながらキャサリンが再び絶頂に達した。
同時にキャサリンの括約筋が一気に収縮し、奔流のような熱い流れが教授自身を包み込む。
殆ど白目を剥き出しながら激しく喘ぐキャサリンを押し倒し、教授は打ち付けるようにキャサリンを貫いた。
怒張した亀頭がキャサリンの子宮をかき回し、キャサリンは悲鳴を上げる。
「う、うおおっ!」
蠕動するように教授の茎を苛めるキャサリンの肉壺…素晴らしかった。
遂に教授は絶頂に達し、キャサリンの子宮内に大量の精液を注ぎ込んだ。
「…ねえ教授。私、教授の女ですよね?」
仰向けのままタバコを吸う教授に向かって、キャサリンは上気させた表情で尋ねた。
教授は無言のまま、テントの天井を見つめ、ゆっくりと紫煙を吐き出した。
しばしの沈黙…するとキャサリンは少し微笑み、ゆっくりと教授のペニスを口に含む。
大量の放精をしたため、萎縮して垂れ下がる大ぶりの肉棒に、甘くて熱い感触が伝う。
クチャクチャといやらしい音を立てながら、キャサリンは教授への奉仕に勤しんでいた。
意思の力で勃起させた教授は、一方で全く別の思いに耽っていた。
「教授、この下に地下空間があります!すぐ来てください!」
インターフォンから発掘現場担当のマイケルの怒鳴り声が聞こえた。
「…何だねいきなり。どういうことか?」
「この砂の下50メートル付近に古代の建造物の遺跡と、その遺跡の内部の地下空間を発見したのです」
ニュートリノ探査装置…地中深く眠る埋蔵物を原子核単位で探り出す最新式の調査道具だ。
こうした発掘現場だけでなく、材料調査や医療分野まで幅広く応用されているその装置は、今回もまた大活躍だ。
「わかった、すぐに行く」
教授は受話器を戻すと、興奮しながらペニスのしゃぶりつくブロンド美女を押しのけた。
欲情しながら腰に纏わりつくキャサリンを抱き上げ蕩けるようなキスをした教授は、素早く服を纏う。
上目遣いで少しすねてみせるキャサリンに投げキッスを送った教授は、早足で発掘現場に駆けて行った。
「…これですよ教授、凄いでしょう」
掘削された巨大な穴は、まるで人智未踏の洞窟のように目の前に開かれていた。周囲の乾燥した砂漠とは裏腹に、
ジットリと湿った空気が外にまで漂ってくる。そして凄まじい悪臭…何か物の腐ったような、糞便が発酵したかのような、
そんな気持ち悪い匂いだ。教授はシルクのハンカチーフで口元を覆った…神経質なのだ。
「どうやらここは重犯罪刑務所だったようですね…古い時代の凶悪犯罪者だけがここに収監されていたという…」
マイケルは発掘した刑務所の資料を読みながら、興奮したようにしゃべり続ける。その資料は数世紀前の技術で作ら
れたボロボロの紙の上に、古代の文字で色々と書き込まれている。
「今、グスタフのチームが中に入っています…凄い発見かもしれませんよ教授!」
純粋な学究の徒であるマイケルは、顔を紅潮させながら騒いでいた。
間もなく、日が暮れる。
一方、洞窟の奥深くまで入り込んだグスタフのチーム10人は、皆顔が青ざめていた。
方々に散らばる白骨…明らかに自然死ではないその骨格は、明らかに人手によって砕かれている。
中には人間に似てはいるものの、人間とは思えないような骨相を示す頭蓋骨もあった。
「こ、ここは一体なんなんですか?グスタフ中尉」
研究員が怯えながら尋ねる。
しかしグスタフは無言だった。
タウ・ケチ惑星戦争で銀十字勲章を受けた歴戦の勇者である彼もまた、不気味な気配を感じている。
まるで液体のように濃厚な暗闇が辺りを包む。
床には気味が悪いほどに膨れ上がったゴキブリが集団で這い回っている。
ヤスデのような不気味な節足動物がそのゴキブリを捕らえて、パリパリとむしゃぶりついている。
(何だ、ここは…?)
さすがのグスタフ中尉も驚いていた。かつて戦闘の際に手榴弾の破片を受け、傷だらけになった顔を少し顰める。
今まで感じたことの無いような、おぞましい気配…ここは、ここは一体なんだ?
「中尉、中尉っ!来て下さい!」
まだ少年の面影が残る研究員が大声で叫んだ。
その瞬間、「ギギャーッ!」という怪鳥音が反響し、その若い研究員も同時に悲鳴を上げる。
「どうしたっ!」「何事だっ!」
太平洋連邦軍海兵隊隊員たちは武器を構え、その研究員のいる場所の駆け寄った。
そこでは研究員は気絶して倒れていた。彼の持っていた荷物はあらかた荒らされ、食料などが持ち去られている。
(何かいるっ!)
緊張が一気に高まり、海兵隊員たちはガチャガチャと音を立ててチェンバー内に弾丸を装填した。
沈黙が広がる…ハンディーサーチライトの明かりだけが、この古ぼけた刑務所の壁を照らし出す。
方々に人骨が転がり、巨大なモグラのような畸形動物の死体もあった。
そして悪臭…この悪臭は一体何なんだ?
ガタッという音、そして「居たぞ!」という叫び声。それと共にフルオートの銃声が響き渡る。
「あっちだ!」「壁の向こうに逃げたぞ!」
海兵隊員たちは大声で合図しながら”それ”を追う。
グスタフはハッと気づいた。そして叫んだ。
「殺すな!生け捕れ!…そいつは貴重な研究材料だ!」
暗闇を素早く動き回る不気味な影を目で追いながら、グスタフは素早く行動を開始した。
奴の向かう先に”巣”があるはず、そう思った彼は足音を消しながら”影”に急接近してゆく。
”影”は刑務所の渡り廊下を滑るように駆けぬける。
(奴は、おそらくこの刑務所の受刑者の生き残りだ!)
グスタフはそう確信した。すると数百メートル走った”影”は急に右折し、そのままどこかの監房に飛び込んだ。
(しめた!)
グスタフは音を立てずにその監房の前により、ゆっくりと銃を構える。殺傷用ではなく暴徒鎮圧用のラバー弾頭だ。
明け放たれた扉の向こうから、何か激しい息遣いが聞こえる。
今までに感じたことも無いような、きつい汚臭も漂う。
ときおり呻き声…一体奴は何をしているのだろうか?
グスタフは扉の傍に寄った。ゆっくりと顔を近づけ、監房の中を覗き込む。そして見た。
そこには殆ど野生動物のような男が居た。しゃがみながら一心不乱に自分のペニスをしごいている。
目の前には若手研究員から奪った食料…その食料を齧りながら、右手だけはペニスを握り締めて離さない。
そして十数秒後、グスタフが呆れながら見つめる中で男は遂に絶頂に達し、汚らしい精液を床に放出した。
その男は、ヘイドレクであった。
あきれ返った発掘隊はそのままヘイドレクを地下に埋め戻して立ち去った。
そして全員に緘口令が敷かれてヘイドレクの存在は葬られてしまった。
…ピチャピチャと地下水を飲む不気味な影があった。そう、ヘイドレクだ。
オナニーを終え、とっても喉が渇いたヘイドレクは水面に顔を突っ込むようにして麦茶ではなく水を飲んでいた。
日の光を見ることなく再び地下空洞に幽閉されたヘイドレクであったが、彼自身は何の不安も感じていなかった。
いやむしろ、孤独のまま生き続ける今の境遇の方が、幸せとさえいえた。
食料は潤沢…ムカデやヤスデ、ゴキブリなどの昆虫類はとても豊富で、貴重な蛋白源となった。
また、トカゲやイボガエル、ネズミ、モグラなどは、大変なご馳走であり、彼はそれを十分に腐敗させて食べていた。
熟成させるのが旨味を引き出すコツ…長き地下生活の中で編み出したヘイドレク独自の知恵である。
そして水は豊富だ。地上は乾燥した砂漠であったが、この地下迷宮には、所々に地下水脈が湧き出していた。
その地下水脈にはヤツメウナギに似た細長い線虫類が繁殖していたが、これも食料になる。
水面に直に口を付け、環境適応によって長く伸びた舌をたくみに操り水を掬い上げて飲むヘイドレク。
そうしながらも、目は近くを這う巨大なゴキブリ(草履ほどの大きさ)を注視している。
ネズミの仔の死骸を咥え、のそのそと這うそのゴキブリは、地上では見られないほどに巨大だ。
まるでピンポン玉のように丸みを帯びて膨れ上がった巨大な節腹…中には美味しい体液が満ち満ちている。
ヘイドレクはゴロゴロと喉を鳴らした。
触覚をヒクヒク動かし、辺りを警戒しているそのゴキブリ…ヘイドレクの食欲を激しく刺激する。
水を飲むのを止め、顔を起こす…ゴキブリに気づかれないよう、ゆっくりと這う。
ゴキブリは気づかない。
腐りかけたネズミの仔の死骸にかじりつき、その内臓の辺りをムシャムシャとついばんでいる。
天井から滴り落ちる水滴が、ヘイドレクの額に落ちた。
しかしヘイドレクは瞬き一つせず、ジッとゴキブリ(ご馳走)を見つめ続けた。
コトンッ!
近くで小さな石が転がり落ち、刑務所の建物(だった遺跡)の床で跳ねた。
一瞬動きを止める巨大ゴキブリ…しかしその瞬間、矢のように動いたヘイドレクの牙が、ゴキブリの腹に食い込んだ。
「キキーッ!キシーッ!」
何かが軋むような泣き声を上げるゴキブリ。そのゴキブリを口に咥えながら少し微笑むヘイドレク。
舌の先に、ゴキブリの蠢く感触がする。それを少し楽しんだ後、ヘイドレクは思い切り噛み締めた。
泥臭い体液が口の中に満ち溢れ、それを舌全体で味わう。
美味い、美味すぎる。、ヘイドレクは思った。
もちろん言語を完全に忘れ去っているので、あくまで本能で悦びを感じたに過ぎない。
口の中で潰れてゴキブリの羽や外殻、節足の歯ざわりを楽しみながら、ヘイドレクはそれをゆっくりと飲み込んだ。
ゴキブリをムシャムシャと食べているヘイドレクは、ハッとなって顔を上げ、辺りを見回した。
そのまま耳を澄ます…しかし聞こえてくるのは、地下水脈の流れる音と、ゴキブリが這い回る音だけだった。
数秒ほどヘイドレクは周囲を見回したが、その後関心を失ったかのように再びゴキブリを捕らえ、口に放り込んだ。
数匹ほどゴキブリを食べたヘイドレクは満足し、その場で尻を突き出して糞をする。
ブリブリと軽やかな音を立てながら、未消化のムカデやゴキブリの足が含まれた一本グソをひねり出した。
それを待っていたかのように、名も無き地虫たちがその糞に集る…食物連鎖だ。
ある意味、ヘイドレクはこの地下空洞の食物連鎖の頂点にいた。
もちろん本人にそんな認識はない…ただヘイドレクは虜囚として生き続けるだけだ。
…しかしそんなヘイドレクの様子を、監視カメラで見つける謎の人物が居た。
気づかれないように巧みに仕掛けられた監視カメラが、ヘイドレクの行動の様子を一日24時間、1年365日
ぶっ続けで監視し続けていたのだ。
「ククククッ!」
モニターを見ながらその謎の人物は怪しげに笑った。
そして膝に抱えた美女の乳房に顔を埋めながら、その美しい尻を思うがままに撫で回した。
「ああっ、もっと!」
喘ぐキャッシーは男の逞しい肩に縋りつきながらわなないた。
子宮の奥壁まで貫く逞しい鋼鉄…それが灼熱をもってキャッシーの敏感な膣を焼き焦がす。
激しい突上げに引き裂かれそうな痛みが走る…しかしそれすらキャッシーには快感であった。
乳房の間に顔を埋める男、そう、その男は権田だ。
権田は微笑みを浮かべながらキャッシーをベッドに押し倒した。
何度も絶頂に達し、息も絶え絶えのキャッシーはなすがままだ。
そんなキャッシーの両脚を広げさせ、局部を上向きにさらした。
桜貝のような薄いピンク色の秘肉が露わになる。
ダークブロンド色の恥毛に囲まれたそれは、大量に噴出した熱い愛液が滴り、濡れて光っている。
権田の刺すような視線を感じ、キャッシーは恥じらいながら腰をうねらした。
羞恥心から両モモを閉じようとするキャッシー…権田は逞しい腕でそれを押さえつけ、それを許さない。
「ああん、恥ずかしい!ご、権田さまっ!早く!」
両手で顔を覆い、キャッシーは懇願した。
だが権田は無言のまま、ジッとキャッシーの股間を見つめ続ける。
充血し、赤紫色を帯び始めたクリトリスが包皮から覗く。
権田の巨根によって激しく攻め込まれたせいか、膣口は僅かに開いたままだ。
その膣口の奥…快楽の蜜壺からは、女の果汁が間歇的に滲み出す。
権田は指先を小陰唇にあてた。そのまま局部を荒々しく押し広げる。
キャッシーは荒々しく責められるのが好きなのだ。
その権田の指の動きに、キャッシーはビクッと体を震わせて反応した。
まだ来ぬ快楽への期待からか、さらに秘肉は潤いを増し、発情した女の匂いが権田の鼻腔を満たした。
権田は己の肉棒を手で掴んだ。膝でゆっくりと前に進み、先端をキャッシーの蜜壺に当てる。
熱い汁が権田の亀頭を伝わる。
その濡れそぼった女の溝に沿って、権田はゆっくりとなぞるようにペニスを上下させた。
「あひいっ!ああうっ!」
クリトリス、尿道、蜜壺…こすり付けるように這う灼熱の感触が、キャッシーの脳髄を打ち抜いた。
同時に、今度は尿道から透明な液体が迸り、ベッドのシーツを濡らした。
「キャッシー、だんだん良くなってきたじゃあないか?ん?」
快感に身悶えするキャッシーの耳元で権田は囁く。と、同時にキャッシーの耳朶に熱い吐息を吹きかけた…。
キャッシー・マクノートンが権田の下に就いたのは、今から2ヶ月前…。
犯罪心理学と行刑学の修士号を持ち、四ヶ国語を操る頭脳。
テニスと水泳、陸上跳躍種目で鍛え抜かれた肉体。
そして多くの男たちを引き付けて離さないその美貌。
男を寄せ付けないような、厳しく怜悧なその性格。
そんな完璧な美女が権田の女になったのは、つい先頃だ。
ヘイドレクという数世紀前の忘れ去られた男の記録を見出した彼女は、その資料を権田に提出した。
権田はその資料を眺め、そして彼女を抱きしめてキスをし、そのままオフィスの床に押し倒したのだ。
抵抗するキャッシー…しかし、権田の持つ圧倒的なオスのパワーの前に、いつしか彼女は自ら権田を求めていた。
権田に肉体を愛撫され、穢され、貫かれたあの日…キャッシーの中に眠るメスの本能もまた燃え上がった。
激しく攻め立てる権田に、絶頂を伴う快感で応える己の肉体に、キャッシーは唖然とし、そして悦びを見出した。
自ら権田もモノを口に含み、権田の鉄槌を体内に導き、権田の逞しい肩にすがり付いて泣いた夜…。
そんな夜を何度か過ごし、キャッシーは心身ともに権田の女になったのだ。
そして今日も…。
「ひ、ひぐぅっ!」
局部を貫く激痛に、キャッシーは悲鳴を上げた。
その痛みの元は、さらに彼女の子宮を攻め立て、抉り取ろうと暴れる。
と、同時に爪先まで痙攣するような快感が襲った…ものの数秒で絶頂に達したキャッシーは、熱い液を迸らせる。
しかし権田の絡みつくような愛撫は止まない。
キャッシーはそのままあっという間に果てた。それを意地悪く見下ろしながら、権田はさらに腰を大きく打ち下ろす。
権田の腰が突き出されるたびに、キャッシーの引き締まった尻がゆれ、ベッドスプリングが軋む音がする。
もはや言葉にならない悲鳴を上げながら、なおも権田に抱きつくキャッシー。
そんなキャッシーの丸い乳房を荒々しく手で潰し、乳首を舌で舐め上げる権田。
艶やかなキャッシーの肌に、玉のような汗が流れる。
その女の脂を多分に含んだ汗を、権田は舌で舐めて飲む。
これが男の若さの秘訣だな、と権田はほくそ笑んだ。
しかしキャッシーへの攻めは止めない。
鈍い音を立てながら彼女の蜜壺に侵入する極太の鉄槌。
桃色の秘肉にゴリゴリとこすり付けられる節くれ立った肉の棍棒…その光景は刹那的ですらある。
キャッシーから溢れ出る女の汁は、ドクドクとあふれ出して止まる様子もない。
権田が己の分身を暴れさせるたびに、グチョグチョという粘液質の音が、部屋中に響く。
何度も絶頂に達し、意識朦朧となったキャッシーは、もはや権田の激しい愛撫になすがままになった。
それでも時折貫く快楽に全身を震わせ、すすり泣くような喘ぎをもらすキャッシー。
権田のカリはキャッシーの敏感な子宮頚部をグリグリと削る。
その粘液質な熱さが権田の分身を痺れさせ、遊びなれたこの男に快楽の解放を促す。
複数回訪れた絶頂寸前の刺激に、権田は何度も耐えた。
しかしそろそろ限界であった。
キャッシーが有頂天を彷徨うたびに、その熱い花芯は権田の鉄槌を激しく締め上げ、権田を解放に導く。
そして権田の亀頭がキャッシーの子宮の奥に突き入れられた、その瞬間、
「う、うおおっ!」
遂に権田は爆発した。
その瞬間、権田の銃身から、マグマのように熱を帯びた精液が打ち出される。
精液はキャッシーの子宮の壁に浴びせられ、同じく快楽で痙攣する子宮全体に溢れた。
「権田侯爵さま…お情けをありがとうございます」
仰向けになってキューバ葉巻をふかす権田に、キャッシーは縋りつきながら囁いた。
権田を見つめるダークブルーの瞳は、権田に対する愛の炎で煌めいてる。
子宮の中に放たれた権田の精液の熱さを感じた。
それが膣内をゆっくり下って、キャッシーの秘所に溢れ出る感触がする。
しかしキャッシーはそれを放置した。権田とのセックスの感触…その感触をもっと味わいたい。
そう思うと、疲れきった細身の肉体の中に、再び情欲の炎が沸き立った。
よろめくように体を起こすと、四つん這いになりながら権田のペニスを口に含む。
大量に射精し平常時に戻っているにも関わらず、キャッシーの口から溢れ出そうなそのサイズ…。
こんな大きなものが、私の中で暴れていたのね…キャッシーは少し驚いた。
そして夢中で権田にしゃぶりつき、激しく刺激した。
もう一度、権田のお情けがほしい、キャッシーの中の女は、そう激しく希求している。
一匹のメスに堕落した自分…そんな自分が今、素晴らしい幸せに包まれていることを感じていた。
「ヘイドレク…か。」
キャッシーに己のペニスを好きなようにフェラチオさせながら、権田は呟いた。
数百年前にどこかに放り込んだまま忘れ去った、愚かで無能な馬鹿男…。
とっくに忘れ去った屑…だが今、このヘイドレクという男が、全銀河の情勢の鍵を握っているのだ。
権田は軽く舌打ちした。そして眉をひそめる。
あんな馬鹿、まだ生きていたとはな…呆れるように権田は呟き、手にした葉巻を灰皿に放り投げた。
しかしキャッシーはそれに気づく様子もなく、酔いしれたように権田の巨根に頬ずりし、喘いでいる。
完全に自分の女にした、そう確信した権田は、今度はいかにこの女を俺好みに変えてやるか、と少し考えた。
ヘイドレク。くそ、また厄介なものが出てきやがったな…権田は軽く首を振った。
そして起き上がり、抱きついてくるキャッシーをベッドの荒っぽく押し倒す。
権田は意思の力で再び己を勃起させ、欲情で身悶えするキャッシーを貫いてやる。
天国を彷徨うキャッシーの肉体を翻弄しながらも、権田はヘイドレクの利用価値について、冷静に計算を始めた。
…そして30分後、権田はキャッシーをセックスで失神させたあと、彼女の美しい顔いっぱいに精液を放った。
端正なキャッシーの面貌は大量の精液で汚されても尚、その美しい輝きを放ち続けていたという。
ヘイドレクは高校に入学した。数百年の懲役を終えたヘイドレクは社会復帰プログラムで高校に入学させられたのだ。
これからの学園生活に期待と不安を抱くヘイドレク…しかしすぐに知能に問題があることが発見され、小学校に編入した。
私立バスチーユ監獄小学校の1年4組の教室で、ヘイドレクは幼女のスカートから伸びる腿を眺めオナニーしていた。
今まで担任の権田先生にオナニーを何度も注意されたのだが、そこはヘイドレクだ。
権田の鬼のような目を巧みに盗んで、机の下でこそこそとオナニーだ。
メタボリック症候群が進んだ丸い腹の下から、傷だらけの短小ちんぽを引っ張り出す。
そのおちんちんを手でつかみ、周りにいる同級生の6歳7歳女児を舐めるような視線で見つめるのだ。
血走ったヘイドレクの目…欲情の炎がその瞳の奥で燃え上がる。
今はオナニーで我慢してやるけど、休み時間になったら何人かの女の子を物置小屋に連れ込んで…ウッシッシッ!
ヘイドレクは笑った。笑いながらもオナニーの手は休めない。
「そこ、ヘイドレク!何笑ってるんだ!」
権田先生はヘイドレクに向かって怒鳴った。
まったく成績は最悪、授業態度も集中を欠き、隙あらば女児を眺めてエヘラエヘラとしているヘイドレク。
幾ら政府の命令でも、こんな屑みたいな生徒を受け入れなければならないなんて…権田は溜め息もついた。
「やだ、ヘイドレクくんきもーい!」「ヘイドレクくんがおちんちん出していじくってます!」
生徒達はヘイドレクを指差し、露骨にいやな顔をした。
その中に、クラス委員長をやっている加奈子ちゃんもいた。
加奈子ちゃんの蔑むような視線が、ヘイドレクに注がれる。
机の下でちんこを握るヘイドレクの手に、力がこもる。
そんなヘイドレクを、まるで汚物を見るように露骨に気持ち悪がっている加奈子ちゃん…。
ああ加奈子ちゃん、そんな目で見つめないで。
いや、もっと見つめてくれ!加奈子ちゃん、もっとボクのことを蔑んでくれ!
「ああっ!」
加奈子ちゃんの嫌悪の視線に耐えられず、ヘイドレクは情けない叫びとともに果てた。
短小ながら元気のよいヘイドレクのちんぽから、勢いよく精液が迸る。
その精液が、事もあろうに加奈子ちゃん…ではなく、権田先生の髭面に思いっきり降りかかった。
「…ヘイドレク、き、貴様ぁっ!」
権田は体を震わせながら、ヘイドレクを睨みつけた。
「ひいいっ!」
ヘイドレクはちんぽを丸出しにしながら、その場で座りしょんべんをもらす。
他の生徒達がヘイドレクを「おもらし!」「しょんべんたれ!」「エンガチョ!」と叫ぶ中、
ヘイドレクは権田のフルスイングのパンチで吹き飛ばされ、教室の壁に激突して気絶した。
気絶する瞬間、清美ちゃんのスカートからパンティーがちょろっと見えた。
そのことに悦びを感じ、床に倒れて意識を失う寸前にヘイドレクは僅かに微笑んだ。
実に気持ち悪い笑顔だった。
罰としてヘイドレクは職員室で折檻されることになった
だが、ヘイドレクの期待に反し、この学校の教職員には一人もホモがいなかった。
そのためヘイドレクに課される激しい折檻は、ある意味より過酷にならざるを得なくなる。
竹刀で30分近く殴られたヘイドレクは、職員室の床の上に血まみれで倒れていた。
何本もの骨がへし折れ、裂傷や打撲傷が全身に広がる。
もはや泣くこともできないヘイドレクは、床の上で痛みに呻いた。
そんなヘイドレクを見下ろす鬼教師たち。
教室でのオナニー、そして事もあろうに聖職である教員の顔面に向かっての射精。
現在の法律では無裁判で直ちに死刑となる重罪を犯したヘイドレクに、もはや容赦はいらなかった。
「…この屑が!」
学年主任の鋤川先生がヘイドレクの腹を蹴り上げる。鋤川は空手部の顧問でもあり、都大会の常連だ。
その凄まじい蹴りに、すこし弛んで重いヘイドレクの肉体が数十センチも宙に浮く。
「ゲホッ!」
ヘイドレクは嘔吐した。
床一面に散らばる嘔吐物…食いかけの生ゴミや、道端で拾ったネズミの死体。
そんな汚らわしいものが、聖なる職場であるこの職員室に散乱した。
それを見た教員たちの目付きが変わる。
「おう、コラ!ヘイドレク、ちゃんと掃除せいやっ!」
高村先生がヘイドレクの顔面を蹴飛ばす。すると数本の乱杭歯が砕け、血とともにヘイドレクの口から吹き飛ぶ。
ヘイドレクは泣きながら起き上がり、すぐ傍にあった雑巾とバケツを取ろうとする。
すると川口先生がいきなりヘイドレクを殴りつけた。
「あ?お前何やってるんだよ…この雑巾とバケツは職員専用なんだよ!」
川口先生はもう一度ヘイドレクを殴り、そしてバケツと雑巾を取り上げた。
何のこと?とヘイドレクは困惑する。もう痛みと恐怖で何もわからない。
「これはお前の食べ物だろ…食べ物を粗末にしちゃいかんだろ」
権田が笑いながらそう言う…完全なノンケの女好きの権田は、この中で一番ヘイドレクを憎んでいた。
権田はしゃがみこんで、ヘイドレクの血まみれの顔を覗き込んだ。
「ちゃんと食べて掃除するんだよ…わかったかっ!このオナニー野郎!」
そう言って手にしていたパイプ椅子でヘイドレクを殴りつけた。
…床の上の嘔吐物を泣きながら食べるヘイドレク。
「モタモタすんなよ!次の授業が始まっちまうじゃんかよっ!」
教師たちがヘイドレクの尻を足蹴にする。
美人揃いの女教師たち…密かにヘイドレクが憧れていた美也子先生も、ヘイドレクの姿を見て大笑いしている。
京子先生にいたっては、ピンヒールのかかとでヘイドレクの尻を蹴り付け、唾を吐きかけた。
その瞬間、ヘイドレクは勃起してしまった。
自分の嘔吐物を舌で掬い取りながら嚥下するヘイドレク。
しかし京子先生の吐いた唾を口にしたとき…白ブリーフの中で勃起したちんぽが思い切り射精。
一瞬、快感のあまり腰を痙攣させるヘイドレク。発見されたか?と思ったが、教師達は気づかなかったようだ。
京子先生の唾は、歯槽膿漏の味がした。
早く歯医者さんに行ったほうがいいですよ京子先生、とヘイドレクは心の中で思った。
そう思った瞬間、権田がフルスイングで振り下ろした金属バットで頭を割られ、そのまま失神した。
「ひどい目に遭ったな…」
心優しき相撲部の面々が、傷だらけのヘイドレクを介抱してくれていた。
彼らは一様にムッチリと肥え太り、暑くもないのに全身汗だくであった。
そんな彼らのジメッとした腕に抱かれて、ヘイドレクは目覚めた。
全身が痛む…権田に殴られた頭が、ガンガンを響く。
「まあ、あの権田は前から暴力的だしな…俺たちも被害に遭ったよ」
権田…複数の運動部や武道部を束ね、学内に国粋的な思想団体を作り上げた鬼教師だ。
左翼的な美術部や文芸部、軽音楽部の連中をボコ殴りにし、全共闘勢力を学内から排除したのも彼。
(そうか…そうだったのか)
そういった武道系の部活の面子の中には、強引すぎる権田のやり口についていけないものもいた。
相撲部の彼らが傷だらけのヘイドレクを救い出したのも、そういった理由だ。
「まあ、これでも喰えよヘイドレク…」
相撲部の一人が、ちゃんこ鍋から具と汁を椀によそい、ヘイドレクに差し出す。
ヘイドレクは震える手で、それを受け取る。
「さあお前ら、そろそろ食事の時間だぜ!」
部長らしい毛むくじゃらの横綱が、土俵の上でくんずほずれつしている半裸の部員たちを呼ぶ。
彼らは舌なめずりしながらちゃんこに向かい、我さきにと鍋の中身をガツガツと食べ始めた。
凄い食欲…相撲部員たちの荒々しい食べっぷりに、ヘイドレクは思わずクスッと笑ってしまった。
その笑顔を誘いと勘違いした副部長が、ヘイドレクに軽く色目を使う。
それを察した部長氏は、横綱級の肉体をぱんぱんさせながら牽制する。
一瞬ヘイドレクは、殺気を覚えた…まさかここでも?
その途端、ちゃんこ鍋を食した相撲部員たち体がどす黒く変色していった。
部員達はそのまま痙攣し、泡を吹き、のたうちまわっている。
声も上げられないのだろうか、膨れ上がった喉を掻き毟りながら部員達は七転八倒し、その場に昏倒してゆく。
「うわあっ!な、なんだよこれ!」「ひ、ひいいい!」
たちまち部室内は阿鼻叫喚の地獄と化した。
巨体で暴れながら苦悶する部員たちのなかで、ヘイドレクは予想外の展開に呆然とする。
さきほどヘイドレクに色目を使った副部長氏も、白めを向きながら床に崩れ落ち、そのまま動かなくなった。
巨体を誇る部長氏は、壁を蹴飛ばしながら暴れ、土俵に頭から突っ込むと全身を真っ黒に染めて絶命する。
いや、絶命した、のか?…まさか。
土俵に頭から突っ込んだ部長氏の背中が、異様なほどに膨張してゆくのをヘイドレクは見た。
瘤のように膨れたその背中は、部長氏そのものよりもさらに大きく膨らみ、今や張り裂けそうだ。
ついに亀裂…真っ黒な殻のようになった巨大な球体の中で、何かが蠢いた!
そして、まるで脱皮でもするかのように開いた口からそのもの正体が現われた。
「正義の見方、悪の敵!」
そう叫んだブリーフパンツ一丁の伊達男…北足立舎人マンだった。
全身をどす黒く染めて絶命する相撲部員たち。
食べた量が少なかったため、なんとか生き残ったヘイドレク。
そんな彼らを「フンッ!」と嘲るように笑った北足立舎人マン。
床に転がるデブの死体を蹴っ飛ばして跳ね除け、ドカドカと大股な足取りで部室を出てゆく。
意識朦朧とするヘイドレクの目の前で、北足立舎人マンは学園トップクラスの美少女を捕まえた。
抵抗する彼女たちの制服を剥ぎ取ると、問答無用に犯し始める。
止めに入った教師や体育会系部員たちを、神の雷撃で消し炭にしてのけ、
快感に唸りながら二人のヴァギナに、”正義の鉄槌”と入墨された巨大チンポを交互にねじ込む。
可憐で敏感なヴァギナが、正義の味方の攻撃で無残に引き裂かれ、出血すらしていた。
しかし何故だろう、学園のヒロイン二人はその容赦ないセックスに感じてしまい、何度もアクメを迎えている!
そのときヘイドレクは、信じられないような恐怖を味わっていた。
どす黒く変色した部員たちがむっくりと起き上がりヘイドレクに襲いかかってきたのだ。
「ぐふうっ…ぶへっ!」
黄褐色の汚物を口から吐きながら、ゾンビのように甦った部員達はヘイドレクににじり寄る。
充血して真っ赤に染まったその双眸が、怯えるヘイドレクに集中する。
同時に彼らはマワシを取り去り、ついに全裸になった。
全裸で体をぶつけ合ううちに目覚めてしまった彼らは、その解き放たれた欲望をヘイドレクに向ける。
股間にぶら下がるでち棒…太って殆どが包茎のそれは、今やヘイドレクを求めて隆々と勃起していた。
「ひいっ!ひいいっ!」
へたり込みながら後ずさりするヘイドレク。
だが狭い部室では逃げ場などなく、すぐに部室の壁に背中が当たる。
「こ、ここからまた、濃厚なホモ描写が始まるんですね!濃厚なホモ描写が!」
搾り出すような声で、ヘイドレクはそう絶叫した。
「そう振られると、書きにくいよな…」
北足立舎人マンは学園のヒロインを駅弁スタイルで抱えあげながら、そう呟いた。
「ああ、そうだよな」「こういうあからさまな振りがあると、やりにくいよな…」
全身をどす黒く染めた相撲部員たちも、勃起したちんこを手でブラブラさせながら、それに応じる。
「ったくよお…ストレートにホモネタを期待されても、ノンケじゃきついんだよ」
北足立舎人マンの騒動に紛れて、その辺の美人の女生徒を組み敷いて犯していた権田も、首を振りながら言う。
時折カクッと腰を動かすたびに、地面に押し倒された女生徒は「あんっ!」と反応するのが可愛い。
学園全体が沸騰したように大騒ぎだったが、ヘイドレクの突然のフリがあった途端に水を打ったように静まってしまった。
騒動に乗じて破壊活動に勤しんでいたヤンキー生徒たちも、窓ガラスを叩き割るのを辞める。
目をつけていた美男子生徒にクンニさせていた英語教師キャサリンも、落胆したように溜め息をつく。
そう、全てが止まってしまったのだ。
面倒くさくなった北足立舎人マンは、面倒くさそうに美少女のヴァギナの中で数回スラストさせ、味気のない射精をした。
やっつけで適当に中出ししたせいか、期待したほどの蜜壺の快楽は得られなかった。
もっとも、神のちんぽをくわえ込んで中出しされた少女は、その瞬間に失禁するほどの快感を味わったが。
もてあましたチンポをブラブラさせる相撲部員たちも、どうしてよいかわからないままその場にしゃがみこんだ。
少し冷めた雰囲気の中で、殆ど義務感だけで勃起しているチンコを掴み、数回こすって射精する。
権田も又、組み伏せて犯している自分も生徒の中に適当に射精をし、ティッシュでチンコに纏わり就く愛液と精液を拭う。
そして大きく溜め息をつくと、懐からタバコを一本取り出して火を付け、大きく煙を吐き出した。
祭りが不発に終わったため、学園中にしらけた雰囲気が漂う。
盛り上がりを逃した生徒達も、つまらなそうな表情を浮かべながら、パラパラと教室に戻ってゆく。
北足立舎人マンは、中出ししたその美少女を適当にその辺に放り出した。
まとわりつくその少女を足蹴にし、ヘイドレクを少し見て大きく溜め息を吐いた。
(な、何なの?)
困惑するヘイドレクの前で、北足立舎人マンはブリーフパンツの裾を正して飛び上がった。
そのまま遥か上空に小さく消えてゆき、再び南天に輝くお星様になった。
「…これ、ボクのせい?」
ヘイドレクは呟いた。
来るべき快感を期待して勃起したままのちんこからは、カウパー氏腺液が滲む。
しかしその傷だらけチンポも、吹き荒ぶ秋風の中で虚しく硬直したまま、痙攣一つしない。
「そうだよヘイドレク。テメエのせいだ、この糞馬鹿」
権田が叫んだ。
「テメエがこの祭りの雰囲気をぶっ壊したんじゃねーか、この屑がっ!」
そう叫んだ権田は、何故かその辺に落ちていた100dハンマーを振り上げた。
久しぶりの祭り…それを盛り下げたヘイドレクには厳しい罰がくだされることになった。
…それはガチホモ兄さん20人によって一年間アナルを掘られ続ける、という夢のような罰。
ヘイドレク委員会の委員の中からは、「これではヘイドレクに対しての褒美なのではないか!」という意見も出た。
しかし、処断を下すガチホモ兄さんたちを見たとき、今まで処罰の方法に反対していた委員は沈黙した。
大量のドーピングで気持ち悪いほどに怒張した筋肉をムチムチさせながら入ってきたホモ兄さんたち。
ヘイドレクのスナップ写真を見て、ビギニパンツの上から巨大なちんぽをいじくって興奮する彼ら。
そのちんこのでかいことでかいこと…。
「た、確かに凄いわ…幾らヘイドレクが真性のマゾでも、この巨大なものを挿入されちゃったら…」
唯一の女委員であるキャサリンは、溜め息交じりにそう言った。
このガチホモ兄さんたちをつまんで、ちょっと味わってみたいかな、という思いがキャサリンの脳裏を過ぎった。
だが彼らは生まれついてのホモであるし、こんなの入れられたら…私裂けちゃう!
そしてモニター画面には、捕えられたヘイドレクの映像が映る。
既に拷問官に激しく拷問を受けたヘイドレクは、肛門から激しく出血して吊るされていた。
尿道には太々としたピアスリングが填められ、睾丸は数本の太い針で貫かれている。
乳首にもピアス…直径一センチ近いボルトナットを加工したもの、が装着され、今にも乳首が千切れそうだ。
血まみれのヘイドレクを見ながら、委員たちは納得した。
嬉しそうに痛がるヘイドレクの艶姿を見て、やはり彼には厳しい罰を下すべきだと。
最終的には委員会の全会一致でヘイドレクへの処断が決定されることになった。
それとともにマッチョなガチホモ兄さんたちが筋肉をムチムチさせ、ウホウホ言いながらヘイドレクの独房になだれ込む。
重い鉄の扉が開かれ、天井から吊るされたヘイドレクに群がるガチホモ兄さん。
「ひ、ひいっ!」
ヘイドレクの驚愕する表情がモニター画面に写った瞬間、その画面は消された。
「せめてもの慈悲です…見ないでおいてあげましょう」
委員の一人がリモコンのスイッチを押しながらそう言った。
遠くからヘイドレクの悲鳴が聞こえる…。
さて、過酷な拷問が終わったころ、恐怖の新学期が始まった。
ヘイドレクも停学が解け、軽やかな足取りで登校する。
既にヘイドレクと友達になろうなんて思っている奴など学校には一人も居ないのにも関わらず。
そして新学期早々クラス替えが行われ、初めてのホームルーム…そのとき事件は起きた。
「この中に宇宙人、未来人、異世界人いたら、私のところに来なさい!」
自己紹介で唐突に電波な発言をした気の強そうな美少女…そう、涼宮ハルヒだ。
水を打ったように静まり返る教室…そのど真ん中で周囲を睥睨した美少女は、
フンッと人を小馬鹿にしたように笑うと静かに席に座る。
別にヤフー動画で配信された無料の動画を見てインスパイアされたわけではない。
だがヘイドレクはこの発言に思いっきりインスパイアされてしまった。
(き、綺麗な人…)
その気の強そうな美人を人目見て、理由もなくチンコがピクピクするヘイドレク。
彼の中のマゾッ気が軽く刺激された模様だ。
だが、宇宙が開闢したその瞬間に既にフられる運命が確定している以上、ヘイドレクに何のチャンスもなかった。
ただ短めのスカートから見える太ももを眺めて、軽く興奮するのが関の山だった。
しかしヘイドレクである…ファンタジック・スーパーヒーローを自認するただの落ちこぼれは、
ここで彼女に対抗して、カッコイイところを見せて気を引こうという愚かなことを考えてしまった。
身の程をわきまえろよ。ヘイドレク。
ヘイドレクは立ち上がった。
誰も興味がないヘイドレクの自己紹介に、クラスメイトは適当に聞き流す態度を見せる。
そんな不真面目なクラスメイトたちの態度に少し眉を顰めながら、軽く咳払いするヘイドレク。そして、
「この中に、魔法使い、エルフ、ドラゴンの血脈の者がいたら、僕のところに来なさい!」
と高らかに叫んだ。
しかしガン無視。
クラスメイトは誰一人ヘイドレクの言葉など聴かず、周囲の席の新たなクラスメイトと雑談してたりする。
教師も名簿の名前を確認し、まるでヘイドレクなど居なかったかのように次の生徒の名前を呼んだ。
「くっ…」
ヘイドレクは絶句した。そして涼宮ハルヒの方をチラ見する。
彼女もまたヘイドレクなど存在しないかのように、すぐ傍の男子生徒と話している。
キョンと名乗る女生徒人気上位の美男子が、少し皮肉な笑顔を浮かべ、彼女を誘惑翻弄していた。
そしてなんか部活の設立の話で盛り上がっている。おそらく部室に連れ込んでセックスでもする算段なのだろう。
結局、女はツラで釣れるのだ。
今後、この物語では彼女と彼女の仲間達がヘイドレクに関わることは一切ない。
著作権の問題と、作品内容剽窃の問題が複雑に絡みあうためだ…まあ所詮そういう運命さ。
しかしヘイドレクのこの発言に大ノリだった連中もいたのだ。
そう、彼の言葉が現実のものとして具現化してしまったことを、このときのヘイドレクは知らなかった。
この学園に、人間とは異なる存在が、引き寄せられるように入り込んでいたのだ。
魔法使いと、エルフと、ドラゴンの血脈の者…ではない。
悪魔メフィストフェレスと死神ハデス、断罪の天使ガブリエルが人の姿に身を変えて、この学園に来てしまったのだ。
教室で一人孤立し、自分の席で鼻くそをほじっているヘイドレク。
呼び寄せたこの世の者ではない禍々しい存在たちをよそに、ほじり出した鼻くそを美味しそうに口に運んだ。
休み時間になってトイレに向かうヘイドレク。
思い切りうんこをしようと便座にドカリを座り込んだ瞬間、尻のポケットの中でバリッ!と何かが砕ける音が。
大慌てで立ち上がり、ヘイドレクは尻のポケットをゴソゴソと探った。
取り出したのは…何かの卵だった。今朝学校に向かう道に転がっていたものだ。
殻全体が鮮やかな紫色に染まり、所々に黄色の水玉模様の散らばるコブシ大の卵。
それが今、ヘイドレクが座ったために、表面にヒビが入ってしまった。
「ど、どうしよう…お昼に食べようと思ったのに」
ヘイドレクは落胆した。
そんなヘイドレクの手の中で、その卵がなにやら蠢いている。
(えっ?)
生きてるの、とヘイドレクは思った。
確かに、ヘイドレクの手のひらに乗せられたその卵は、僅かだが揺れ動いている。
そして割れた部分を、内側から一生懸命押し広げようとしているのがわかる。
(もしかして、雛が孵るのかな…?)
一瞬、ヘイドレクは自分がパパになる、という想像をした。
そもそも女ッ気などまるでないヘイドレクだが、それを通り越して父になる喜び…。
そんなヘイドレクの目の前で、割れ目はどんどん大きくなってゆく。
そしてついに中から、それは出現した。
”それ”は全身黒とオレンジ色の縞模様をした節足動物であった。
無数の複眼がビッシリと並ぶ頭から、巨大な牙が二本生えてガチガチと音を立てる。
体節からは異様に長い足が二本ずつ伸び、その総数は百本近い。
その無数の脚は先端は鉤爪状になっており、それを地面を引っ掛けて前に進む。
さらに尻尾にはオレンジ色の長い尾が生えており、その先端には毒針。
そんな可愛らしい雛が、ヘイドレクの体を這い回り、方々の肉を食いちぎりはじめた。
「あははは、痛いなやめろよ!」
さすがに殺気を感じたヘイドレクは、笑って誤魔化すしかなかった。
あちこちから出血し、毒針でチクリとやられたところは紫色に腫れ上がり、どす黒い血と膿が流れ出てきた。
”それ”が這い回った後の皮膚もなぜかかぶれてゆき、刺すように痛い蚯蚓腫れとなる。
毒で徐々に衰弱してゆくヘイドレク。
するとどうであろう…”それ”がヘイドレクの背中で止まった。
尻尾の根元辺りから、巨大な注射針のようなものが伸びる。
「うぎゃっ!い、痛いっ!」
その針の先端が、ヘイドレクの皮下脂肪を突き破り、その中へ侵入する。
そう、コイツはヘイドレクの肉体に産卵しているのだ。
もはや毒で動けないヘイドレクは、怯えながらもなすがままだった。
数十分後、全身にビッシリと卵を産み付けられたヘイドレクは、そのまま学校の寮に運ばれ、座敷牢に閉じ込められた。
全身いたるところイボだらけになって、座敷牢のゴザの上で横たわるヘイドレク。
体の中で卵や幼虫が蠢くのか、あちこちボリボリと書きながらシクシクと泣き濡れていた。
そんな不気味な姿になったヘイドレクを見下ろす3人がいた。
悪魔メフィストフェレス、死神ハデス、断罪の天使ガブリエルだった。
彼らは折角人間界に具現化し、これから様々な騒動と冒険を繰り広げようと楽しみにしていたのだ。
しかし肝腎の召喚者であるヘイドレクがこの体たらく…いきなりの展開に彼らはあきれ返った。
絶え間ない痛みとかゆみに襲われ、ヘイドレクはうめきながら尿を漏らした。
その尿が足元近くまで流れてきたのを、不快そうによけたのはメフィストだった。
「こんな阿呆だとは思わなかったよ…その辺の若人たちと悪魔の契約を結んで、魂を奪って稼ごうと思ったのによ」
黒い羽をバタつかせ、尖った耳をピクピクさせたメフィストは、ヘイドレクを侮蔑いっぱいの視線で見下す。
「確かに予想外だったなメフィスト。お前は俺の商売仇になると思ってたんだが…これ以上ここにいられんみたいだ」
ハデスは答える。
「お前は死神なんだから、お前がコイツの魂持っていけばいいのではないか?」
断罪の天使ガブリエルもまた、ヘイドレクにあきれ返っている。
ヘイドレクの召喚に応じてやってきたものの、腐りきったこの世の中に神罰を下すヒマもなく帰らねばならない。
炎の剣レーヴァテインをぶんぶんと振りながらも、ガブリエルは結構腹が立っていた。
「…お断りだね。こんな汚らしいのを連れて行ったらペルセポネが嫌がるっての」
目の前のヘイドレクの不様な姿…これじゃ、ケルベロスどものえさにもならんな、と思った。
ケルベロスの頭は三つもあるが、こいつら普段は仲悪いくせに変にグルメなところがある。
目の前でブタのように喘ぐヘイドレクの姿…皮膚の下に無数の虫が蠢いているのが見える。
それはヘイドレクの分厚い皮下脂肪や貧弱な筋肉、それと内蔵とかを食い荒らしているのだろう。
「んじゃ、俺帰るわ!」
そう言って真っ先に飛び立ったのはメフィストだった。
スケコマシの彼は、今夜もまたどこかで夢見がちな美女をコマして、甘美なひと時を過ごすのだろうか?
「おい、待てよ。俺も行くよ!」
ハデスもまたケルベロスを召喚し、それに跨った。
冥界の扉を目の前の空間に現出させ、それを開けると素早くその中に飛び込んで消える。
…最後に残されたのはガブリエルだった。彼は厳しい目でヘイドレクを見下ろす。
言い忘れたが、彼らの姿はヘイドレクには見えない。その存在すら感知することもできない。
だから今、目の前に大天使ガブリエルが立っていることなど、今のヘイドレクには全くわからないのだ。
そしてさすがに創造主の御使いである…悪魔や死神たちと異なり、ガブリエルには慈悲心があった。
あわれな、そしてあわれすぎるこの醜い男…この彼を救うのもまた、天使の仕事なのではないか?
(如何でしょうか、ヤーヴェさま?)
ガブリエルは天を見上げ、そう呟いた。
すると突然、ヘイドレクが体を起こした。
目の下に黒い隈、やつれた頬を見ても、今のヘイドレクは明らかに衰弱しきっている。
苦しそうに息をしながら胡坐をかくヘイドレク…何をする積もりなのだ、とガブリエルは訝った。
彼はそのまましばらく、ジッと壁を見つめている。半ば狂いかけているようだ。
無理もない、彼は数百年も地下牢獄に閉じ込められてきたのだから(それだけじゃねーだろ!)
ガブリエルの瞳に慈悲の光が浮かんだ。彼を助けよう、そしてこの苦痛を取り除いてやろう、そう思った。
その瞬間だった。
ヘイドレクはブリーフパンツを下ろすと、自分のペニスを引っ張り出した。
それを手のひらで掴み、しばらくこすりだす…シコシコ、シコシコ、シコシコ。
(なっ!)
あきれ返るガブリエル。
そんなガブリエルの目の前で自分の性器を玩んだヘイドレクは、数分後、情けない喘ぎとともに射精した。
放出した精液は、力なく放物線を描き、カビだらけの座敷牢の壁に飛び散った。
そのころにはガブリエルは既に立ち去っていた。
こうしてヘイドレクは運命を変える最後のチャンスを失ってしまった。
拝啓
さっき肛門にウスターソースのボトルを入れて遊んでいたら、抜けなくなっちゃいました。
なんか中で割れちゃったらしくて、尖ったところが直腸の内壁をちくちく刺して痛いんです。
どうしよう、なんか血も出てきたみたいです。
追伸
最近孵った幼虫たちが、ボクの体の中を食い荒らして痛いです。
痛くて夜も眠れません。
…これがヘイドレクの絶筆だった。
この手紙を書き終わり、眠りに落ちたヘイドレクは、そのまま目覚めることなく息を引き取った。
ボロボロになった死体はその場で焼却処分され、遺灰はトイレに流されて処分された。
「こうやって神話は終焉を向かえるんだよな…」
馬乳酒をあおりながら権田は呟いた。
パーティーが開かれている広場の中央では盛大に焚かれたキャンプファイヤーが天高く炎を上げる。
ヘイドレクの周囲を固めた無数のキャラたちが、そのキャンプファイヤーの周りで踊っていた。
ある者は半裸で、ある者は全裸で、またある者は思い切り勃起したちんこを炎にかざして。
みんな一様に笑い転げている。
そりゃそうだ。先ほど権田が炎の中に乾燥させた芥子の実を一トンほど放り込んだのだから。
思い切り脳髄までクスリが回った彼らは、ヘイドレクを鞭でしばきながら、酩酊したように踊り来るっていた。
炎の上に吊り下げられ、キャラクターたちに竹刀で殴られながら、ヘイドレクな失禁している。
垂れ流した糞と小便が炎の中に落ち、パチパチと派手な音を立てた。
ヘイドレクもまた酩酊しているらしく、先ほどから何度も射精しては、再び勃起している…。
「まあ、前もヘイドレクサーガは一ヶ月位でネタが尽きたしな…こんなもんだよ」
隣でスコッチをボトルごとラッパ飲みしている源五郎が、そう返した。
源五郎は元々ヘイドレクとはあまり関わりがなかったため、その言葉もどこか冷めていた。
そういうならば権田だって最初からヘイドレクにかかわったわけではない。
途中からヘイドレクの重力に引き寄せられ、このヘイドレクサーガに参加しただけだ。
「一ヶ月か…1年に一度、まあそれくらいがヘイドレクの限界だよなぁ」
権田は再び馬乳酒をあおると、傍らにいたキャサリンを抱き寄せ、尻を撫でた。
キャサリンもまた酔いしれたように権田の愛撫を受け入れ、上気しうっとりとした視線で権田を見つめる。
「そうだな、前もこんな感じで終わったし、そろそろこの行き詰った世界に最後の審判を下して潰すか?」
そう声を掛けてきたのは談志…たびたび小粋なコメントでヘイドレクサーガを妨害し、何度も死刑になった男だ。
談志は権田からカップを受け取ると、なみなみと注がれた馬乳酒を一気に飲み干した。
その見事な飲みっぷりに、権田と源五郎は少し驚いてみせた。
談志がハイライトを口に咥えると、源五郎は素早くニッケルシルバーのジッポーライターを取り出し、火をつけた。
軽く会釈して礼をした談志は、煙を大きく吸い込むと、天に向かって吐き出す。
「イリュージョンが欠けているんだよな…イリュージョンがな」
空を見上げ、寂しくそう言う。
夜空には無数の星達…北斗七星の傍らに見える死兆星の輝きが、ヘイドレクをはじめ、キャストたちに降り注ぐ。
これほど近い場所で死神の息吹を感じたのは、おそらくみんな初めてだった。
三人の男たちは、目の前の喧騒を横目に酒を注ぎ交わし、ゆっくりと酔いしれた。
そんな彼らの目の前でヘイドレクはマッチョな男たちに担がれ、三角木馬に載せられる。
尻が裂ける激痛とともに凄まじい悲鳴を上げるヘイドレク…その緩んだ肛門に、お兄さんたちは次々に肉棒をブチ込む。
女たちは笑い、男たちはそんな女達にのしかかる…みな楽しそうだ。
ヘイドレクの悲鳴だけが高らかに響き渡るなかで、覚醒剤で酩酊しきったキャストたちの乱交パーティーは佳境を迎える。
「このままこの世界を魔界にしちゃおうか…?」
権田の言葉に、源五郎と談志はハッとする。前にもそれと似たような終わり方だったよな…。
「だってそうだろ?」
権田は苦虫を噛み潰したような顔をした。
「エログロナンセンス一辺倒なんて、見れたもんじゃねえよ。オチつけときゃなんでもありって、それで本当にいいのかよ」
そう権田は呟き、先ほど中出ししてやったキャサリンが注いだウォッカを、生のままで飲み干した。
「…まあ、ヘイドレクが勇者として活躍する英雄譚なんてありえないし。最初はそういう話で始まってたんだけどな」
源五郎は呟く。
「そうだな。だがそんなのもうどうでもいいんだよ。やはり今回のヘイドレクサーガの世界は、そろそろ寿命だ」
目の前では、ヘイドレクの肛門に巨大な浣腸器がぶち込まれている最中だった。
悲鳴を上げて暴れるヘイドレクだが、その股間は隆々と勃起をし、カウパーを垂れ流している。
やっぱこいつ、マゾなんだな、と思った権田は、スクッと立ち上がった。
そしてそのままゆっくりとヘイドレクがのた打ち回る祭壇の方へと歩く。
キャラたちが道を空ける…まるでモーゼが紅海を二つに分けたように。
権田は腰に帯びた剣に手を掛けた…そして全裸でうめくヘイドレクを睨みつけた。
スラリと剣を抜き去る…なめらかな刀身の輝きが、焚火の炎の明かりを受けて、ギラリと輝いた。
ヘイドレクは気づかない。キャラたちも、権田の行動を固唾を呑んで見守るだけだ。
祭壇上でヒイヒイと喘ぐヘイドレクは、四つん這いになったままシクシクと泣きだした。
そんなヘイドレクのアゴの先に、権田は剣の切っ先をツイと向ける。
「ご、権田さん…?」
ヘイドレクは涙目で権田を見上げる。
憤怒、そうとしか思えない表情を浮かべた権田は、彼をにらめつける。
明らかに怯えてるヘイドレク…そのヘイドレクに向けて権田は、静かに言った。
「しばらく眠ってもらおうか、ヘイドレク。この世界ではなく、別の新たな世界で再びめぐり合おう!」
そういうと権田は、手にした刀を大きく振り上げた。
「さらばだヘイドレク!この世界は時間進行の袋小路となり、未来永劫閉ざされ消滅してゆく無効空間になるのだ!」
そう叫んだ権田は、渾身の力で刀を振り下ろした。
キャラたちが悲鳴を上げる中で、ヘイドレクは権田に斬られた。
だが、不思議なことにヘイドレクは血も流さず、そのままの姿で消滅してゆく。
ポカンとした表情を浮かべたまま、こうしてヘイドレクは次元の彼方へと旅立った。
それを合図にキャラたちも時空を超えるべく次々と消滅してゆく。
源五郎や談志、そして最後には権田も消えてゆく…。
最後には燃え盛る炎だけが残った。
それは送り火…寿命を迎えた今回のヘイドレク世界を送り出す、弔いの炎だ。
神々の黄昏…ネタの賞味期限を過ぎては滅び、再び復活するヘイドレクこそ、この物語の真の神であったのだ。
/,.:'´ /: : : ; ': : : : : :.:;: : : : : :ハ;:ィ=!:.|'": : :i; `ヽ: : : : : : iヽ: :゙:、"; : :';":': : : ; ': : : l ヽ
/.:;' ,!:; : ,.' : : : : : :.:.;': : : : : ',ィ'/:.:i:ノ: : : : :i ヾ:、: : : : !;:i: : :!:_;.ィ´ ̄`ヽ:.': : ;' :ノ l
i:/ l,:': :;' : : : : : : ::;': : : : : 〃 ! ;': : : :_;,;.:.!__,. !ハ: : : :,! `!:.:,! / r'´:. \ヽ.: :/ |
!i ,': : ;': : : : : : : :;': : : : : :,' !ノヽ:;イ"び ̄`ヾゝ i: : :/ .|:/ ゞ⌒ヽ | l:;:.`'⌒:ー:-‐:'⌒: :..
i! ,': : ;': : : : : : : :;'-=、: : :,' /! i;'|::...iJ ,リ´ !: :/ 〃 、 / ' ,! ':;.;.;_:_:': : :; ':;イ: : :..
ゝ i : :ハ: : : : : : : :; :`ヾ:、:,' ,! ゝ:..ノ ノ" ノ'" ノ iJ l `゙'゙/.:/_!_:.:..
!.: :| !: : : : ; : ;: : ;: : : i:、_ -‐ '" _ノ /;:'  ̄ ̄
.l: :| i: : : : '; ; : ;, : : :.: )ひ、 : j:. /:,:'
l.:i ゙、: : : ト、; :゙、: : :ト、:.゙:J " " J .: !.:,' u
゙:、 ヽ: : :!ヽ: :i\.:゙、`‐゙/ i:l
ゝ ヾ: i ヽ! ヾ:、/ ゙:、
゙:j 〈 u ヽ
,.. -‐ ' `ヽ
,. -‐ "´ `!,..-─-:、 J .::: :
,.. -‐ "´ ̄ ̄二``ヽ、 /:;;;:... .:ヽ ,.:::-─-、:. :
:.\:.. ,..-‐'"´_ u 、 /、:;;;::.. .::;;;} / ::. \:. :
..::;;;;:`ヽ、/ ̄`ヾ´ \ _ `/.:;;;: ...:::;;;:テ'ヽ、 : / ::.. \ :. ,. '
...::;;;:`ヽ、. );;,. ヾ `ヾ:;;;;;:.. ゙.;;ー:ァ'´ `J:‐'´ ::...._ ヽ : ,. '
..::;;;゙ヾr‐-:、 |:、 l;、;.:;;::.. ..:;;;/_,...::--────--.、.._:、 `ヾ:. ..:: '
.:;;ゝ ` ー':.、`;ー;'ミ彡';;;::... ,.':-‐、:;;;::.. ..::;;;`:ヽ "
..::;;;:`:.ー-:、. `ヾ、:彡ミ:、;;;:'" >;;;::.. .:;;;:ヽ
.:;( ̄ ̄``ー-- 、.._ \. \ミ:' /´.:;;;::... .:;;;;;;l ヽ
.:;;:ゝ、.._ `ヽ、..:\ \ー─--:..、..::;;;;::.. .:;;;:l ヽ
..::;;;:``:.:‐-:.、._ ``"、 `ヽ、.__ ゙ヽ:;;;::.. .:;;;:l ゙、
./^l、.,r''^゙.i′
l゙:r i:i′ .| ど ん な か な し い こ と が あ っ て も
:i^¨''iノー-i (_.vv,、
i.、/:::::::::::::::::゙彳_ >
_,ノ i::::::::::::::::::::.('`,.ヽ や せ が ま ん で も い い
( 、:|:::::.i;i;i:::::::::::i:.'^゙'<
'' ::.!:::::.ii;i.|::::::::::.i‐ ,フ''
.< :::i::::::.ii;i;|:::::::::.,「=( ひ の あ た る ば し ょ で
`ー::|,.:::::i;i;::::::::::/.\^':、
./゙,r|:::::::::::::::::,i゙.'!'=;^′
.) ,/ソ,:::::::::::,l'_ .).:r つ よ く い き て い こ う と お も ふ
゙'レ'´i''!゙ー/'(゙゙ | .|
| ._,i'!(冫.;i .|
.. |. | そ う た ん ぽ ぽ の よ う に
.! .i ._,,,‐''^^'''''>
、....,,,,..,,_ ! .;! .,/'゙`,_ .,ノ
\ .⌒\ │ .|!.,,iミ/ ._,,,./′
i '^'''‐、..゙'hノ| .|厂 . ̄′
.ヽ_ ゙メリ| .|
 ̄ ̄ |. | ._,,,‐''^^'''''>
…実はヘイドレクは特殊学級に編入されることとなっていたのだ。
向かう先は北校舎の端にある、普段は学校職員すら行かない薄暗い教室。
かつては無縁墓地であった場所にそのまま建てられたという、古い古い建物だった。
北校舎へ向かう暗く長い廊下を歩くと、腐りかけた床の板がギシギシと軋む音を立てる。
壁にはカビやシミ、そしてかつて空襲があったときに飛び散った人間の血のシミが浮かび上がる。
よくよく見ればそのシミも、なにやら苦悶する人間の表情のようだ。
ヘイドレクは怯えながら廊下を進む。
ヘイドレクを案内するのは、生きた化石のように老いさらばえたせむしの用務員の男だった。
一説では、彼は100年近く前からこの北校舎の用務員室で働いていたという。
そのためかつてこの学校内で起きた鮫島事件の真相を知る、唯一の生き証人だとも噂されている。
「あ、あのう…ボク、どこの教室に行くんですか?」
ヘイドレクは用務員の老人に尋ねた。
しかし老人は無言…脊椎がひん曲がり巨大に隆起した背中は、それ以上の質問を許さないという雰囲気を漂わせる。
ギギギッと音を立てて北校舎を封印する鋼鉄の扉が開けられる。
すると扉の向こうの闇の中から、無数の蝙蝠が飛び出し、ギャッギャッと叫びながら飛び去った。
と、同時に扉の向こうから、「ギャーッ!」「グゴーッ!」と、人間のものとは思えない吠え声。
それとともにか細い悲鳴、すすり泣く泣き声が届き、ヘイドレクは「ひいっ!」と悲鳴を上げて、その場にうずくまる。
ヘイドレクは腰を抜かし、その場にへたり込む。
僅かに失禁し、新品のブリーフパンツ(支給品、学園指定下着)が屎尿で汚れた。
そんなヘイドレクを、全く表情の無い目で見下ろしながら、老用務員は手招きをする。
日の光の差さない、薄暗い中で、用務員の老人が持つ鯨油のランプだけが妖しげに光を放つ。
扉は大きく開けられた…生臭い、独特の悪臭が漂う。
目が慣れてくると、扉の向こうの北校舎の中が少しずつ見えてきた。
廊下にはホコリが薄高く積もり、方々に白骨死体や、腐りかけの死体が転がっている。
人間のものもあるだろうが、犬やブタ、牛の死体、それと明らかに既知のものとは思えないおぞましい動物の死体。
そんな死体に無数のゴキブリや地虫が集り、さらに丸々と太った凶暴そうなドブネズミが群れをなしている。
「こ、ここに入るんですか?」
ヘイドレクは震えながらそう尋ねる…しかし老人は無言だった。
ゆっくりとした足取りで、廊下を進む二人。そして廊下の突き当たりに、目的の教室はあった。
” 特 殊 学 級 ”
その書かれた看板(人間の生血で書かれている)の掛かった巨大な鉄の扉の前で、二人は立ち止まった。
方々に御札が貼られ、何かを封じるかのように、頑丈な鉄鎖で鍵を掛けられている。
老用務員は、そこにある巨大な南京錠をガチャガチャと弄り、鍵を開けていた。
そしてくぐり戸が開け放たれ、ヘイドレクはその中に導かれた。
中からはビシバシと何かが打ち付けられる音と、凄まじい悲鳴が聞こえる。
そのおぞましく、恐ろしげな雰囲気に、ヘイドレクは自分が勃起してしまっていることに気づかなかった。
/.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.: /:.丶 `丶
/ .:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.′:.:.:.:.: ',:.:.::: ',
/ .:.: .: /:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:. i.:.:.::::|
〃 | .:.:|:. .:イ /. / ノ :.:.:.:.:.:.:.:.:.:.|.:.::::::|
{i .:. | .:.:.ハ--/+ /:.:.:.:./:−/--イ、.:.:. :.:.:.:|.:.::::::|
{i.:.:.: { .:.:|´、:.:{ {:. {.:.:.:.://´ /:.:./ .|:.:.:.:./.:.:./.:. |:.:::::::|
{i.:.|.:. ', .:.:| ゞキ.{:.:. {:.:.:// /:./、 |:./|:.:.イ.:.:.: |:.:::::::|
{i.:|:.:. \|.イト ):::ト、 {:// ´≠=く. 、 ノ/:.|:.:.:.:. ,' :.i::::|
{:、|:.:.:. i И{::::::::::} \| {ゝイ:::::}∨イ.:.:!:.:.:.:/ .:.:|::::|
{:.:.、.:.:.:.:N´ ヒ三ン \ {:::::::::::ヲ 〈 |:./.:.:.:.ハ .:.:.|::::|
、:.\:.:|:.i\ー− ゛−′ ノ:/:.:.:.:/ ノ.:.:.:|::::|
ヽ:.;.〉|、:{ ′  ̄ ̄/:/:.:.:.:.レ:′:.:.:ヽ:.:', 寝るんだってー
`{:.:レ\ヽ、 ‘ ’ ´//:.:.:.:.:人:.:.:.:.:.:.:|.:.:ト',
V \`> 、 ∠/ィ:.:.:/ ヽ:.:.:.:.:|:.:.|.:}\
| (:.:.ハ `フ く´ ´ イ:,/´ ',:.:.:|:.:.|:.} )
丿 X `− ヽ__//× |:.:.:|:.:.|:ノ
人..... (:.:.:.〉 /:.:./ | :.:|:ノ
v−メ、 `ゝ )〈 /:.:〈 |:.丿
\ /´ / /´ /`丶 ` ハ {:.:.:.丿 / |
 ̄ ̄ ̄ ̄\ ) /人 __,∨´ゝ< |
 ̄ ̄ ̄ ̄\ r v ´ /` く ` ー |
\/ / / , `.ヽ /
 ̄ ̄ ̄\人 ゝ / /
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
‐-、 ヽ
,..-.;:=:.:.:_:ヽ)ノ__
,..-‐./:;.:'..:.:/::.、::、:、:! `ヽ
/.:::r‐l::;'...:.,.'....:.:.:.:.:.:.:.:.:l
l.:::::l r.l:.l:::i:.:!.:i.::i.:.::.:..:.::l
,.-=‐'、ー-‐l、!:i:;:!::i::l:.ハ:/:l:ノ:.lj
l ヽ',l:l ヽ:lリゝヾ:!,lノノ::.:ノ
l、 、j l:l ヽ!::.-‐..l´,!:./
l 〉. `!.l:l l:::|. l:|ゝ"
. l `、 `、:L....」:l,.._」:| l
____l :i丶 ..::} ̄「ー=‐-' l
_ -´{_____',:i `、. 丶 }´{ ノ l
{_ -‐i ,r'... 丶 `、. |´ | ',
| i ,.'/ l `、 ゝ、_ ', _,..、!
| i. // l y'´ '-r'__..、_`〕_
| i /.,' l __< _,/´ 、、ヽゝ_、`i
| i. ,' { _,.-‐ 'i. ,.゙>─` ´゙ー- '`ヽ-..j
| i j‐/:i: :::i :i:、/ } `、
| i /:i :! :i ::i/ 、 l !
| i / :! i :i / __...-j. l ,'
|_ . 」__'ー/__」_ノ  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ l-─‐-、! _ l
/───────‐‐‐‐‐‐!::::::::::::::l´::::`:l
|______________.l:::::::::::::::|:::::::::::l
', |:::::::::::::::|:::::::::::!
', |::::::::::::::|:::::::::::!
. '., |:::::::::::::|::::::::::l
j |::::::::::::|::::::::::|
// ハ_/∨: : : : : : : : : : : : : : : : : : : ` −- ._
_/_/ / > く_ノ: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : ` 丶 、
_ - . :´: : / (_ノハ/: _:_:_:_:_:_:_:_: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : :`丶、
_ - ´: : : : : : : / / く_ノィ´:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.`丶、: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : :` ー──
_ . : ´: : : : : : : : : : :/ ,.′./:.:.:.:`丶、\:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:丶、: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : ,
_ - ´: : : : : : : : : : : : : : j /:.:.:.:.:.:.:.:.:.、:.:.:.:.:\:.:.,- 、:.:.:.:.:.:.:\: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : /
_ - ´: : : : : : : : : : : : : : : : : : : /:.、:.:.トァォ、:.:._:'.:.:.:.:.:.:.V / .ハ:.:.:.:.:.:.:弋: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : /
_. - '´: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : ′ ハ:.:ト、:.V ,斤爪ハ:.:.:.:_} v_}:.:.:.:.:.:.:i:.'.: : : : : : : : : : : : : : : : : : : :. '′
-─ ´ : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : .′ ハ:.:.:'、`¨¨{弋:ッ' V´: : : : : : : `: <_|:.:}: : : : : : : : : : : : : : : _ '´
: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : :, ハ:.:.i:.ト、\ ′ '、: : : : : : : : : : : : : :` 丶 、: : : : : :_ - '´
 ̄ ̄ `丶: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : / ハ:.:.ト\,、` \: : : : : : : : : : : : : : : :ノ-─ '′
\: : : : : : : : : : : : : : : : : : : :, ハ:.、 :\{tム, }: : : : : : : : : : :_:_:_:_: |
` 、: : : : : : : : : : : : : : , ハ:',:.\:.:ヽ′´< !: : : : : : : : :> _ - \、
` ー---- .___, , ゝ\八:.:'、 , |: : : : : : :/ /: : : : : : :\
.′ `\ー ._ / .j: : : : : / /: : : : : : : : : : :ヽ
, .′ 「: : : : ー '/⌒ヽ: :/⌒)/: : : : : : : : : : : : : '.
, ,′ '. : : ト./: : : : :ノ: :j- ィ´: : : : : : : : : : : : : : :l
, /´ ̄7:l⌒: : : : {://: : : : : : : : : : : : : : : : : }
, ′ }: : :ゝ'── >'/: : :、: : : : : : : : : : : : : : : :|
, . . {:/:ハ:\://: : : : : :\: : : : : : : : : : : : : : |
__, ,′ /: :`¨´: : {//: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : !
, -く__ \ .′ /: : : : : ://::.、: : : ヽ: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : !
r' ,__ `` \ /: : : : //l |::.::.::.\: : :\ : : : : : : : : : : : : : : : : : l
f─'─- ヽ、 /: : ://: : :j l::.::.::.::.::}: : : : :丶: : : : : : :\: : : : : : : |
>r_> \ _/: /∠ -- 、{ ゞ=/ゝ、: : : : :\: : : : : : : ヽ: : : : : |
r ´ ̄ ̄ ヽト、f^t-く \_∠ ___ 、 : : : : : \: : : : : : : \: : :}
` ̄ ̄`7 ゝ 、 } .} } l \: : : : : : : : : : : : : : : : : l
, |`丶、 / / j j ヽ: : : : : : : : : : : : : : : : |
, .――、
,.'⌒Y∠二二ヽ
,. '´ ̄Y⌒Y _ ヽヽ
/ >‐久⌒ヽヽ\ \ ,. ―-、
∠‐  ̄ ̄ ̄ < j! ` ヽ\\V ,. </ ヽ
// _,. ----- 、 \ ヽ_r‐―' ,. <` 、 }
|frイ「 '  ̄ ̄ ̄ヽ\\ \∩r/ 7/ / ヽ ヽ /
メ> ニ二三三=>< V !{ / V-┴く
! V ヽr、_ ̄ヽ7/ィじ⌒YハV | / | \-、___
| ト 、 ヽ\二_/k'f「ゞンノハト、 /」 i ! \ /` ヽ、_
! ! i!ヽ \\ _ / ノj\_>' | | | | ヽ. _ /_-=_三ニ久
i| ヽ ヽヽ\\__ ` ー u i| ∧ | j | | 爪 い,.',.==〒  ̄ \
、ト、 \\\ `firじヘ _ n, ` i| 〉 ~ヘ | | ト、ヽ_j-' ,' \
ヽ\ \\\、_`^ `ヽ。 | / し'| ハノ ヽ!「 / ヽ
\\__>ヽ\个 --- イ´j! し' `i! ハ '.
\ヽ`Tヌ\\\\_ ! ヾ ノ r' !
` ! \\>ヽ´ | 〉' ,. ! |
ヽ ヽ ` ! / V / ! !
| | |Y 人 ,'
| !,.'ムイ /
| ,. -――――-、 | /
| / -―  ̄ - \ ! /
| / ヽXヽ /
|/ Y ヽ` 、 /
| | ` ー二二二二イ
「死んだスレに捧げるバラード」
笑い声は絶えて久しく、ただ寒風が吹き荒ぶのみ。
荒れ果てた大地の乾いた砂に枯れ草がたなびく。
そう、ここは死んだスレ。
死の影に呑まれて全ての希望を失った場所だ。
かつて栄華を誇った絢爛豪華な王朝物語も、今はその色を失い語る者はいない。
失われた夢の中で屍となった数多くの戦士たちが、誰にも思い出されることなく荒野に埋もれる。
仄かに甘い潤いを孕んだ早春の息吹は再び頬を撫でてくれるのであろうか?
一陣の春風が暗雲を薙ぎ払いまばゆい陽射しをまた見ることはあるのだろうか?
麗しい春の女神たちは、また再び彼らに微笑みを見せてくれるのだろうか?
そう、全ては闇の中だ。
狂おしく吠える北風の只中に、白雪を踏みしめて孤独な男たちが彷徨い歩く。
落ち窪んだ目は輝きを取り戻すことの無いまま、薄暗い虚空をただ見つめるだけだ。
神を失って久しいこのスレで、彼らには救いは訪れない。
それでもただ歩み続けるしかないのだ。
それが彼らの犯した罪の果てであり、彼らに等しく課された罰なのだ。
何処に向かっているのか、誰が迎え入れてくれるのか、そんなことを彼らは知らない。
身を切るような寒さの中、ボロボロのローブに身を包む痩せた男たちは道なき道を進んでゆく。
己のペニスを握り締めながら。
なぜか勃起したまま永遠に萎えない己の欲情を抱えながら。
いつか思いきり女神のまんこに中出しするその日まで。
『ちんぽの花園』
一面に咲き乱れるたくさんのちんぽ。
ちんぽ一本一本がゆらりと高く首を天にかかげ、香しい白濁液が滴らせる。
生命の息吹を感じさせる香ばしい生臭さが春風に煽られ、私の嗅覚を刺激した。
ここは天国なのか?
それとも悪夢なのか?
ちんぽたちは時折釣り上げられた生魚のように激しく身を震わせ、勢いよく花汁を迸らせる。
その逞しいまでの生命力に圧倒され、私は言葉を失った。
ここは「17歳の勃起」と名づけられた花園。
生温い汗が飛び散り、青臭い息吹が満ちるこの花園には、若々しい生命のが満ち溢れている。
青春の喜びと悲しみ、挫折と寂寥を孕みながら花園は今日もまた終わり無き一日を迎える。
永遠と思える静寂の中で、彼らもまた無言のまま己の若さを漲らせる。
誰も見ることなく、誰にも振り返られることないまま、春風の中でただ虚しく立ち並ぶ。
そこには失われた純情があった。
満たされない悲しみに溢れていた。
膨れた肉茎の節々に流れる朝露は、彼らの涙なのか?
青春の虚しさとはかなさを伝える、彼らの無言の訴えなのか?
多くの夢と挫折を孕んだまま咲き乱れるちんぽたち。
今日もまた吹き荒む春風の中で仄暗い空を虚ろな目で見つめ続けていた。
そんな折であった。花園をかき乱す闖入者たちが訪れたのだ。
一糸纏わぬあられもない姿のめしべたち。
亜麻色の長い髪をなびかせた蕾たち。
春の乙女たちだ。
乙女たち舞い踊るたびに乳房は豊かに揺らいだ。
乙女たちの新鮮で柔らかな肉が軽やかに弾んだ。
滑るような白い素肌が、ちんぽたちに眩しい。
薫り立つような薔薇色の微笑みで、乙女たちは語り合う。
未熟な乳房や瑞々しい尻の放つ薄桃色の芳香。
甘酸っぱい吐息が、花園にかつてない彩を与える。
するとどうであろう。
突然、乙女たちは呻いた。
愛の季節の訪れを告げる疼痛が乙女たちを目覚めさせたのだ。。
同時に若草のような恥毛に包まれた薄桃色の花弁が、一筋の血潮を垂らした。
その鮮やかな一筋の血潮は閉ざされた白い腿を流れ、地面に雫を垂らす。
勢いを増して咲き誇るちんぽたちに、その雫が飛び散る。
ああっ!
だが乙女たちは花園の中で踊りつづけた。
この乙女たちこそ咲き誇る春の女王たちなのだ。
柔肌から真珠のような汗を流し、花弁から真紅の血潮が滴らせ、
それでも乙女たちは薄桃色の頬に笑顔を浮かべたまま、可憐に踊り続けた。
乙女たちの白い脚は、花園に咲く無垢な茎たちを無遠慮に踏みしめた。
脚の下で虐げられ、ちんぽたちはそれでもなお逞しく立ち上がろうともがく。
傷だらけの純情と求めえぬ愛情を探して。
永遠の愛と無限の悦びを勝ち取るために。
乙女たちに、己の全てを委ねるために。
最後に彼らは、乙女たちの微笑みの中で力強く我が身を震わせ一瞬の悦びとともに果てた。
赤黒い肉を弾けさせ、奥底から溢れ出る熱き汁を吐き出し、雷のような快楽に身を委ねながら。
そのただひと時のために、彼らはその生命の全てを賭けたのだ。
霞む陽射しの中、呆然とする思考の中でもなお、その視線は乙女たちを追う。
視界の中で踊り狂う乙女たちの甘い香を思い、柔らかな肉体を夢見ながら。
彼らはゆっくりと萎れてゆく。
崩れ落ちるように大地に倒れる。
そして再び乙女たちを待つのだ。
永遠に繰り返される、苦行と快楽の輪廻の中で。
乙女たちに己の無辜の愛が受け入れられる、その時まで。
『私のほしいもの全て』
翼をください
風に乗り、空を翔る翼を私にください
厚き雲を抜ける翼を
七色の虹を越える翼を
太陽と月と星の世界へ
遥かなる銀河の高みへ
音を超え、光すらも超越し
私の存在すら超えてしまう
そんな私になりたい
そんな翼がほしい
剣をください
肉を切り、骨を断つ剣を私にください
敵を切り斃す剣を
死地を切り開く剣を
勇者たちの戦いの世界へ
輝かしい栄光の高みへ
時を越え、英雄として語り継がれ
神々の御許に祀られ称えられる
そんな私になりたい
そんな剣がほしい
愛をください
睦み合い、微笑みを交わす愛をください
若き肌を重ねる愛を
肉の喜びを分かち合う愛を
二人だけの愛の淵へ
他の誰もが知らない秘密の花園へ
情を超え、精神までも融合し
互いの存在すら溶け合う
そんな二人になりたい
そんな愛がほしい
うんこをください
茶褐色の、くさいにおいのうんこをください
逞しい一本糞を
未消化のコーン交じりの糞を
悩ましい便意の喜びへ
肛門が千切れるような脱糞の痛みへ
便器を超え、屎尿とともに溢れ出て
トイレ全体を糞塗れにしてしまう
そんなうんこをしたい
そんなうんこがほしい
(\\\\
(\\\\\
\\ |||
( ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄\ | ⊂⊃
 ̄ ̄( ̄ ̄//// ̄\ ∧ ∧
 ̄(//// ̄\\( ゜Д゜)
".;": (/(/// ̄(つ つ
".;": (/(/| \\
.;".;": ..;".;;: (/((/ ∧|\\ .;".;": ..;.;".;
.;".;": .. ; ∪ ∪ \\ .;".;": ..;.;".
.;".;" .;".; \\
ゴ オ ォ ォ …… ! ! \\ ;": ..;.;".;":
.;".;": _.;.;__ \\ ド カ ァ ン !
.;".;": ..;.;".; ζ /_.;_/| .;".;"_ \\ .;".;.;".;":
.;".;": ..;.;".;": ;:'.;| ΓΓ | |;":从へ_/| \\.;".;"_.;__..:
从へ从へへ从 ; ζ | Γ从 | |;:.. |从Γ | | \\ ∠___/|
( ⌒( ⌒ ) ζ | 从Γ | |.:;. |从Γζ.;"._ \\|ΓΓΓ| |
( ⌒ ⌒ ⌒ ); | ΓΓ | |.;;::|ΓΓ | | ( 从へ;: |从ΓΓ| |
Σ( ⌒( ⌒ ) ζ ( ( ) )⌒ ) ( 从へ从)_.;;:.;|Γ从Γ| |
( (( ( ⌒ )) ) 从 Σ( ⌒( 从へ从) ∠___/| ..;.
Σ (( ( ⌒ )) ) )(( ⌒ ( 从へ从) .;".;:;|ΓΓΓ| | 从へ从
(( ⌒ ( ( ) )⌒ );:; .;".;": ..;.;".;":|从ΓΓ| | ( ゚д゚ )
『ドラえもん のび太の罪と罰』
〜プロローグ〜
富士見町の繁華街の外れで、一人客引きをする少女がいた。
呂律の回らない口調で、道行くサラリーマンを必死に客引きをしている。
焦点の定まらない視線や、ふらつく足取りを見れば、彼女が普通でないことはすぐに分かる。
肉の削げ落ちた頬や、落ち窪んだ眼窩、それと年のわりに乾燥した素肌など、明らかに薬物中毒の症状が見られる。
「お客さん、2時間1万円でどうですか?お兄さん?」
サラリーマン風の男は、その少女の危なっかしい様子を見るなり、足早に立ち去った。
それに追いすがろうと少女は駆け出した。が、足がもつれて倒れる。
「えへっ!今日は中々お客さん付いてくれないな?」
彼女はあの源静香ちゃんのなれの果てだった。
そこには日本中の少年達を熱くさせたパンチラヒロインの面影はない。
今はただ、行きずりの客を相手に小銭を稼ぐヨタカに過ぎない。
彼女を今の悲惨な境遇に貶めたのは、あののび太である。
甘言を用いて静香ちゃんをその気にさせ、散々その若き肉体を玩んだのはあののび太だった。
その後ジャイアンやスネ夫から金を取って静香ちゃんを抱かせ、さらにはシャブ漬けにしてソープに飛ばしたのだ。
その稼ぎまでも巻き上げたのび太は、身も心もボロボロになって客が付かなくなると静香ちゃんをあっさり捨てた。
愛する人に捨てられてしまった静香ちゃんは、自殺未遂事件をたびたび引き起こした。
つい先日も硫化水素を用いた自殺を試み、危ういところを出来杉くんに救われたばかりなのだ。
別の労務者風の男に静香ちゃんは声を掛ける。
その労務者風の男はまとわりつく静香ちゃんを軽くいなし、近くにいた売人から覚醒剤を購入した。
グラム単位で2万円と、最近は相場が落ち着いている。
少しくしゃくしゃになった福沢諭吉を5枚ほど売人に渡すと、その浮浪者は再び歩き出した。
静香ちゃんはフラフラとした足取りで、その労務者風の男の後を追った。
「のび太さん、のび太さんなんでしょ?私、静香よ」
覚醒剤の影響ですっかり肉の削げた頬に、無理矢理笑顔を浮かべて男の肩にもたれかかる。
その労務者はすこし面倒くさそうな表情をしたが、仕方がない、といった感じで静香ちゃんの腰に手を回した。
そのまま二人は近くのラブホテルに入る。
今夜は、この男が彼女の「のび太くん」になるのだ。
ただのスレた娼婦に成り下がったかつての国民的ヒロインは、誰とも分からぬ男と今夜もセックスをする。
僅かな金と、我が身を滅ぼす覚醒剤のために。
〜第一章 ドラえもん のび太のもはやこれまで〜
「ジャイアンがいじめるよぉ」
今日ものび太くんが泣きながら懇願するので、ドラえもんは仕方なく不思議なポケットに手を入れた。
困ったときにはドラえもん、それがのび太のルールだ。
少し困り顔でポケットを探るドラえもんの姿を見て、のび太くんは泣き落としが上手くいったとほくそ笑んだ。
今日、のび太くんはジャイアンの店の権利書を奪って登記の名義を書き換えてしまったのだ。
さらに甘言を用いてジャイ子を騙し、ジャイアンを連帯保証人にしてブラック金融から多額の金を引き出してもいた。
現在、激怒したジャイアンは血眼になってのび太の行方を捜している。このままだと発見されるのは時間の問題だ。
とりあえず換金した3000万円ほどの現金と、無記名債券の束を手にし、のび太は高飛びしようとしていた。
―行き先はルクセンブルグ。そこは裏金パラダイス。この火傷しそうなブラックマネーを信託投資にぶち込むと、
国営銀行がきれいさっぱりクリーニングしてくれる。この上がりで俺はモナコのカジノで豪遊するんだ。
そしてパリの赤線でパリジェンヌを買いまくって枯れるまでセックスするんだ。
のび太の期待と股間はパンパンに膨らんでゆく。
―静香ちゃん、誰それ?ああ、このあいだ無理矢理に堕胎させて借金のカタにソープに売り払ったあの淫乱娘か!
もう俺はあんなロリ娘なんぞ興味ないって、冗談よせよ。俺はこれからパツ金巨乳のパリ娘とシャンパンセックス
する男だぜ。あんな小娘なんぞシャブ漬けにして花電車芸で温泉ストリップ周りでもさせてろっての。
それよりドラえもん、はやく秘密道具出してくれよ。なにやっているんだよ。早くしないとジャイアンが俺を殺しに
くるんだよ。下手すりゃ極東会も俺を消しに動き出してるかもしれないんだよ。
そうイラつくのび太の目の前で、ドラえもんはモタモタとポケットをまさぐり続ける。
痺れを切らしたのび太は遂にドラえもんに怒鳴りつけた。
「もう何やってるんだよドラえもん。僕のことが大事じゃないのかい?」
そしてのび太はスーツの裾を少し広げ、胸ポケットに突っ込んだ札束を少しチラつかせた。
報酬だぜ、そう匂わせたつもりだ。
人間もネコ型ロボットも所詮は金で動く、のび太はそう確信していた。
もちろんのび太はそんな金を渡すつもりなどない。
秘密道具を出し次第ドラえもんは殺す、その積もりであった。
「あ、あった!」
遂にドラえもんが叫んだ。
「ほんと!ドラえもんありがとう!」
感謝の言葉を述べつつも、のび太は胸の奥のホルスターに吊った拳銃に手をやる。
ドラえもんが秘密道具を出した瞬間に、ドラえもんを射殺するつもりだ。
興奮するのび太の目の前で、ドラえもんはゆっくりと秘密道具を取り出した。
「ちゃちゃちゃ!レミントンM870ショットガン!」
ドラえもんの手に握られた黒光りする凶器。
のび太の表情が一瞬緩む。追いつめられた今、血路を切り開く確かな相棒としてこれほどふさわしい道具はない。
ドラえもん、ありがとうよ、そうほくそ笑みながらのび太はドラえもんの握るショットガンに、ゆっくりと手を伸ばした。
その瞬間、ドラえもんは素早くショットガンを構え、のび太に銃口を向けた。
「えっ?」
咄嗟のことに、唖然とするのび太。
「…な、なんだようドラえもん?どうしてボクに銃口を向けるんだよ?」
のび太は拳銃を掴んだ手を止めた。怯えた表情でドラえもんの顔を見返す。
そこにはいたのはいつものドラえもんではなかった。
ほがらかな笑顔を浮かべのび太を優しく見守ってくれたあのドラえもんの面影など、何処にもなかった。
鬼畜、そんな言葉がお似合いの一匹の野獣がそこにいた。
「ド、ドラえもん?」
驚愕するのび太。そんなのび太をドラえもんは殺意に満ちた目で睨みつける。
「のび太、貴様が3000万の現金と総額一億の債券を持ってることはお見通しなんだよ。とっととそれをよこしな!」
ドラ声でのび太に怒鳴りつけると、ポンプアクションで散弾をチェンバー内に装填する。
「それにな、のび太、お前がケイマン諸島の口座に合計1億5000万の隠し資産を持ってることも知ってるんだ。
しかもその金はスネ夫を騙して親父に横領させた子会社の運営資金だってのも俺は知ってる。
のび太観念しろよ。昨日自殺未遂を引き起こして意識不明の重態に陥った静香ちゃんのためにもな!」
ドラえもんはショットガンの銃口をのび太の鼻先に押し付けながら、のび太の懐にあった拳銃を引っ張りだす。
「こんなちゃちい拳銃で俺を殺そうってのか?俺は未来のネコ型ロボットだぜ、全身防弾なんだよ馬鹿!」
せせら笑うドラえもんの目の前で、のび太は呆気にとられていた。
―それよりも、静香ちゃんが自殺したって本当か?
市原のデブ社長が経営する新風俗に、マゾ調教済みの静香ちゃんを売り飛ばす契約のことが脳裏を過ぎった。
国民的ヒロインの脱糞マゾプレイをいたく気に入った変態社長からは前金をしこたま貰ってあるのだ。
―あの市原のヤンキー上がりもまた極東組の盃だ。不義理は直ちにタマに関わる…ヤバい!
のび太の額に冷や汗が浮かぶ。
そんなのび太の表情を楽しそうに眺めながら、ドラえもんは金の詰まったバッグを取り上げた。
「ジャイアン、全部済んだぜ。入ってこいよ」
ドラえもんが廊下の方に向かって声を掛けた。
―ジャイアン?ジャイアンだと!
扉がゆっくりと開く…薄暗い廊下に人影が映し出される。
その人影を部屋の明かりが照らし、その容貌を明らかにした。
そこにはジャイアンがいた。
顔が赤銅色に染め、憤怒の眼でのび太を睨みつけるジャイアンが立ちはだかっていた。
その手には釘バット。野球チームのスラッガーであるジャイアンは野球の流儀に乗っ取りのび太を始末しに来たのだ。
「のび太、よくも…よくも貴様!」
ジャイアンがのび太に歩み寄る。
一瞬、のび太の脳裏に幸せだった小学校時代の思い出が浮かんだ。
学校の放課後に空き地に集まり、草野球をして遊んだあの幸せな日々。
空き地にはジャイアン、スネ夫、出来杉君たちがいた。
みんなのび太の方を見て笑っている。
「のび太さ〜ん、早くぅ!」
静香ちゃんの声がする。眩い夏の日差しを浴びて、満面の微笑みを浮かべてのび太に手を振っている。
二度と返らない、少年の夏…。
それがのび太の最後のイメージだった。
のび太は少し笑った。
その瞬間、頭蓋骨が砕ける音を聞いたような気がした。
記憶はそこで途切れた。
そのままのび太は真っ暗な世界へ落ちていった…。
〜第二章 のび太の煉獄の魂〜
1.静香
退院後、ラブホで客のペニスをくわえているとき、静香の携帯が鳴った。
忙しいのになによ、と慌てて電話に出た静香は、そこで信じられない事実を聞かされた。
「えっ?のび太さんが……生きてるですって?」
静香はショックのあまりそのまま携帯を落とす。
客が不審がって静香の股間をまさぐるが、普段淫乱の静香ちゃんの股間も今日は何故か乾いたままだ。
いやらしく絡みつく客を足蹴にし、静香ちゃんは服を着てラブホを飛び出した。
タクシーを呼び止め、病院へと向かう。
「あの男、あののび太が生きてるなんて、そんな!」
タクシーの中で悔しさのあまり泣き出す静香ちゃん。
彼女の人生をボロボロにした憎き男、野比のび太。
憎んでも憎みきれないあの男。
しかし彼女の操を奪い、彼女を大人の女にした男でもある。
愛憎交じりの激しい感情が、静香の心のなかでせめぎ合う。
「いっそ、私の手でのび太さんを…」
静香はタクシーの中で呟いた
2.ジャイアン
「えっ?のび太の野郎が生きてるって!」
ジャイアンは受話器を握りながら、愕然とした。
剛田青果店を追い出されて家族で四畳半に引っ越したジャイアン一家。
さきほどまで暴れまくっていた借金取りのチンピラに殴られ、傷口に絆創膏を張りながらその電話を受けた。
「そうだよジャイアン、サツ関係の知り合いに聞いたらあいつ生きてるってさ!」
スネ夫の声は震えている。のび太のせいでスネ夫のパパは会社の資金を不正融資し、業務上横領に問われた
スネ夫の父は会社のビルから飛び降りて自殺してしまたのだ。
「だって、俺アイツの頭蓋骨を叩きわって殺したんだぜ!」
ジャイアンの声も震えだした。
「死んだの確認したのかよジャイアン!俺がやるって自信満々に言ってたじゃん!」
スネ夫は泣き叫んだ。魂の叫びだ。全てを失った男の絶望がその叫び声に詰まっている。
「わ、悪かったよスネ夫。とにかく今すぐに病院に行くよ!」
ジャイアンは電話を切った。
ジャイアンは振り返ると、脳溢血で倒れた父、ノイローゼで寝込んでいる母を見た。
みな憔悴しきっている。
そしてジャイ子の遺影を見た。
のび太の「結婚してやるよ」という甘言で騙されて権利書を渡し、騙されたと分かって自殺したジャイ子…。
ジャイアンの目に涙が溢れた。
そのまま駆け出すようにアパートを飛び出したジャイアンは、全力で病院に向かった。
「なぜアイツは生きているんだ?俺は確かにアイツの脳味噌が飛び出たのを見たのに!」
3.パパとママ
生まれたときは天使のように可愛い赤ちゃんだった。
あの日、すくすくと伸びやかに育って欲しいと、その赤子に「のび太」と名づけた。
二人はその記憶が甦り、目頭が熱くなった。
あの時の玉のような笑顔、あの可愛かったのび太が…どうしてこんなことに。
もはや極東組の手が回り、のび太は逃げようもない、という話をドラえもんから聞かされた。
しかものび太は幼馴染達に手をかけ、彼らを騙して売り飛ばしたのだという。
何度も自殺未遂を起こし、街娼に落ちぶれた静香ちゃんの訴えに、パパとママに気持ちは揺れた。
そこに飛び込んできたのがジャイ子ちゃんの投身自殺の一報だった。
また去年、スネ夫のパパの会社を潰したのも、のび太のせいだという。
このままでは、のび太は悪魔になってしまう。
「もう、あの子を殺すしか…」
ママの一言に、パパは無言だった。
目線を合わせずに素直に頷いた。
二人は、ドラえもんとジャイアンから持ち込まれたのび太殺害計画に同意したのだ。
愛息のび太のこれ以上の堕落を食い止めるために。
愛息のび太の穢れた魂を救済するために。
そして今日、死んだと思ったのび太が生きているという。
何故だ?
どうして?
今生き返っても、なにもいいことなんかないんだぞ、のび太。
相反する親心同士が二人の中で渦巻く。
息子が生きているという喜びと、何故ここで死ななかったのかという気持ち。
二人はタクシーで病院に向かう間も、終始無言だった。
4.病院に集った共犯者たち。
病院のベッドで眠るのび太を、ドラえもんやパパやママが虚ろな目で見下ろしていた。
その背後でジャイアンとスネ夫と静香ちゃんが澱んだ瞳でのび太を見ている。
看護婦の格好をしたドラミちゃんを引き連れて、ドクター出来杉くんがのび太を診察を終えた。
「のび太くんは助かったみたいですよ」
出来杉先生が言うと、病室中の空気に緊張感が張り詰める。
「?」
その空気を察した出来杉先生は不審に思った。
(息子さんが助かったというのに、なんでこの人たちはこんなに暗いんだろう?)
出来杉先生は首をかしげながら診察道具を仕舞い、回診を終え出て行った。
取り残されたレギュラーメンバーたちは、昏々と眠るのび太を見下ろしながら溜め息をついた。
「どうして生きてるんだよジャイアン。極東会の仕業に見せかけて、頭蓋骨を叩き割ったって言ってたじゃないか!」
スネ夫がジャイアンに詰め寄る。ジャイアンは少し戸惑いながらも言い返した。
「仕方がねーだろ。脳味噌をぶちまけてたから死んだと思ったんだよ、何で生きてるのかコッチが聞きたいくらいだ!」
ジャイアンも困った顔をしていた。
「私だって…」
静香ちゃんが語りだした。
「私だってのび太くんに無理矢理犯されて孕まされて、殺したいほど憎いんだよ。ジャイアンさんに任せたのにどうして!」
遂に静香ちゃんは泣き出した。
子宮全摘出した静香ちゃんは、もう一生子供を産めない身体になった。
そう、のび太のせいだ。
病室の扉の傍で、ドラえもん一人だけが無言で立ち尽くしていた。
野比のび太を保護、教育、育成するための特定意志薄弱児童監視指導員である彼。
今回の事態は、彼の任務が失敗してしまったことを意味する。
内気でシャイで、ひ弱な少年であったのび太を、確かにドラえもんは厳しく鍛えた。
いつまでも甘えさせては駄目だと、心を鬼にしてのび太に接したのだ。
そのせいか、幼少時とは別人のような強さを持つ青年に育っていったのび太。
だがまさか、のび太の中にこれほどの悪意が眠っているとはドラえもんも予想だにしていなかった。
日に日に横暴になり、周囲の人間達に牙を剥く、そんな凶悪な一人の男に育ってしまったのび太。
暴走し、破滅に向かってまっしぐらに突き進むのび太を止めるためには、命を絶つしかなかったのだ。
そう、我々友達の手で…。
「…で、どうするよ?今なら誰も見てないよ」
スネ夫はみんなに向かって言う。どこか冷めた声だ。
視線もまた暗い…しかしその瞳の奥には、何か決意をした、そのような色が見えた。
「どういうことだよスネ夫?」
普段は卑屈なスネ夫とは思えないような口調に、ジャイアンは少し戸惑っている。
そんなジャイアンを見つめ、病室全体を見渡したスネ夫は、静かな声で言った。
「だからさ、いまここでのび太の生命維持装置をちょっといじればさ、わかるだろ?」
スネ夫の思わぬアイデアに、病室内の空気が一変した。
ハッとしたような表情を浮かべ、互いに顔を見合わせる。
様々な思いが錯綜している。しかし今のスネ夫の言葉は、そんな彼らに一筋の光明を与えた。
みんながスネ夫を見つめる。その視線を受けとったスネ夫は、意を決したように無言で頷いてみせた。
スネ夫の手が、生命維持装置のスイッチに伸びてゆく。
シンと静まり返る病室で、生命維持装置の立てる小さな機械音が、やけに大きく響いた。
が、スネ夫の手がスイッチに触れようとしたそのとき、
突然のび太が反応した。
「助けて…」
呼吸器の隙間からかすかに漏れる声は、確かにそう言っていた。
「…助けてドラえもん。今度は真面目に生きるからさ。」
その声にはっとなり動きを止めるスネ夫。部屋の空気も止まった。
ベッドで眠るのび太の目から、涙が一筋流れ出る。
その涙はゆっくりと頬を伝い、そのまま鬢の辺りに流れ落ちた。
「どうしたんだよスネ夫、早く切ってしまえよ!」
戸惑いを見せながらも、ジャイアンが叫ぶ。
しかしスネ夫は動かない、いや、動けなかった。
散々自分達を騙し、多くの人間を苦しめたそののび太が、今、目の前に横たわっている。
殺したいほど憎んだその男は、今は誰よりも無力だ。
生命維持装置のスイッチを少し動かせば、のび太は確実に死ぬ。
元々瀕死の重傷だったのだから、殺人とバレる可能性も薄い。
―しかし、しかし!
「止めて!」
緊張した空気を打ち破るように静香ちゃんが叫んだ。
「のび太さんを殺さないで!私の愛する人を殺さないで!」
泣き叫びながら静香ちゃんはのび太に縋りつく。
「のび太さん生きて!お願い!そしてもう一度私を抱きしめて!…私、あなたを本当に愛しているのよ!」
静かな病室の中で、静香ちゃんの鳴き声だけが響き渡った。
病室の隅で、のび太の母もすすり泣きを始める。
スネ夫は一度目を瞑り、生命維持装置のスイッチからゆっくりと指先を離した。
迷いは無かった。
確かに彼は父の仇である。
静香ちゃんの人生を破壊し、ジャイアンの妹を死に追いやり、家庭を滅茶苦茶にした罪深き男だ。
だが、彼には生きてその罪を償ってもらおう、そう思った。
もう一度、のび太の言葉を信じてやろう…それが友情じゃないか。
ふと見ると、ドラえもんが涙を流していた。
ネコ型ロボットにも、涙腺があるんだな…そんなどうでもいいことをスネ夫は思い、ドラえもんに微笑み返した。
その後のび太は無事に一命をとりとめる。
そしてこれから、のび太の贖罪の日々が始まるのだ。 (了)
_______
_,,,、-‐''''゙゙゙゙、‐‐-、゙゙゙゙゙゙'''ー、,,_
、-''゙゙ / ヽ ゙゙ー、_
. / __,,,,,,,,,,| |_、-‐‐-、 ヽ
/ _,,、-''゙゙゙ l ●/ ヽ \
. ,-‐‐-( \ `;-‐‐-、/ ● | ヽ
/ ` `‐、_ \ l l ./ .\
| `-、_. ヽ、____ノ\__ .__/ヽ、 丶
|\ ゙゙'''ー-、_ / . ̄ \ 丶
. | \_. ゙゙''' /  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ヽ .l
. | |ヽ、 / ゙゙゙゙''''''ー‐--、,,,,,,, 丶 l
| | `ー-、__ / ゙゙゙'''ー-、_ .l .|
. | | `'''┴-、_____ ゙゙゙''''ー- | |
. _、--‐┤ l `ー‐‐---、___________. | l
/ l ヽ / | /
. | ヽ \ _,,,,、-‐‐‐‐‐-、,,__ ノ | ノ
l lヽ \/ \ /. / /
. `ー‐-t-‐' ヽ `-、 \/ / /
\ ト-、,,,___ `ー‐-、________,,,-‐'''''゙゙゙ .ノ /
\ `ー---、`'''‐‐---、,,,,,,_____ / /
. ___. >/ ̄ ̄/゙ ゙̄ヽー--、,,,,,,,,,゙゙゙゙゙゙''''ー-、/___ /
/ \// |゙'''''''''゙| \. ゙゙゙゙゙゙''''ー-、二)
/ \| `''''''''''゙ \ \_
/ │l ̄ ゙゙゙゙̄''ー--、_ l ト-─-、
| | | `l | ____ ./ l
| │\ ノ | /゙゙゙''ー( |
.. ヽ /ヽ ヽ、_ ___/ ノ / / ̄ヽ\ /
. \. / \  ̄ ̄ _/ / ̄ヽ__ノ  ̄ ̄
. \____/ー─-二‐--------‐'゙゙ `< ̄`‐、_
 ̄`ー-、__ ) l
`ー-、_ / |
. `ーy--イ |
| ノ
\ 丿
`ー---‐'''゙
『ちんぽの花園』(改)
一面に咲き乱れるたくさんのちんぽ。
これは幻なのか?
それとも悪夢なのか?
ちんぽ一本一本がゆらりと高く首を天にかかげ、香しい白濁液が滴らせる。
生命の息吹を感じさせる香ばしい生臭さが春風に煽られ、私の嗅覚を刺激した。
ここは「17歳の勃起」と名づけられた花園。
生温い汗が飛び散り、青臭い息吹が満ちるこの花園には、若々しい生命のが満ち溢れていた。
青春の喜びと悲しみ、挫折と寂寥を孕みながら花園は今日もまた終わり無き一日を迎える。
永遠と思える静寂の中で、彼らもまた無言のまま己の若さを漲らせる。
誰も見ることなく、誰にも振り返られることないまま、春風の中でただただ虚しく。
そこには失われた純情があった。
満たされない悲しみに溢れていた。
膨れた肉茎の節々に流れる朝露は、彼らの涙なのか?
青春の虚しさとはかなさを伝える、彼らの無言の訴えなのか?
多くの夢と挫折を孕んだまま咲き乱れるちんぽたち。
今日もまた吹き荒む春風の中で仄暗い空を虚ろな目で見つめ続けていた。
そんな折であった。花園をかき乱す闖入者たちが訪れた。
一糸纏わぬあられもない姿のめしべたち。
亜麻色の長い髪をなびかせた蕾たち。
春の乙女たちだ。
乙女たち舞い踊るたびに乳房は豊かに揺らいだ。
乙女たちの新鮮で柔らかな肉が軽やかに弾んだ。
滑るような白い素肌が、ちんぽたちに眩しい。
薫り立つような薔薇色の微笑みで、乙女たちは語り合う。
未熟な乳房や瑞々しい尻の放つ薄桃色の芳香。
甘酸っぱい吐息が、花園にかつてない彩を与える。
ちんぽたちは一斉にわななき、その鎌首を大きくもたげた。
するとどうであろう。
突然、乙女たちは呻いた。
愛の季節の訪れを告げる疼痛が乙女たちを目覚めさせたのだ。。
若草のような恥毛に包まれた薄桃色の花弁。
その控えめな割れ目から、乙女たちは一筋の血潮を流した。
鮮やかな一筋の血潮は閉ざされた白い腿を流れ、地面に雫を垂らす。
勢いを増して咲き誇るちんぽたちに、その雫が飛び散る。
ああっ!
だが乙女たちは花園の中で踊りつづける。
華やかに、軽やかに、艶やかに。
そう、この乙女たちこそ咲き誇る春の女王たちなのだ。
柔肌から真珠のような汗を流し、花弁から真紅の血潮が滴らせ、
それでも乙女たちは薄桃色の頬に笑顔を浮かべたまま、可憐に踊り続けた。
乙女たちの白い脚は、花園に咲く無垢な茎たちを無遠慮に踏みしめる。
脚の下で虐げられ、ちんぽたちはそれでもなお逞しく立ち上がろうともがいた。
傷だらけの純情と求めえぬ愛情を探して。
永遠の愛と無限の悦びを勝ち取るために。
乙女たちに、己の全てを委ねるために。
最後に彼らは乙女たちの微笑みに向け、力強く我が身を震わせ一瞬の悦びとともに果てた。
赤黒い肉茎を弾けさせ、己の持つ生命の迸りを惜しみなく吐き出し、搾り出したのだ。
そのただひと時のために、彼らは全てを賭けた。
彼らはゆっくりと萎れてゆく。
崩れ落ちるように大地に倒れる。
霞む陽射しの中、呆然とする思考の中でもなお、その視線は乙女たちを追う。
視界の中で踊り狂う乙女たちの甘い香を思い、柔らかな肉体を夢見ながら。
そして再び乙女たちを待つのだ。
永遠に繰り返される、苦行と快楽の輪廻の中で。
乙女たちに己の無辜の愛が受け入れられる、その時まで。
私 シーン崩壊 フルオン・・・ 「え?泡吹いてる?」
服 額にハナクソ 足りないトイレ
警 シャブ玉 職 「あれ?グラサンが無い!」 奇麗事
官 台風直撃 騒音 質 キ 喧嘩
コソコソ・・・ もらった酒にリキッド ャ 「お前今ぶつかっただろ」
「再入場は出来ません。」 食 ンセル
中 バ 「これ誰の曲?」
違法駐車 レイヴ会場前で検問 毒 ザワ・・・ ッ 鬱
ギャル男 「あの人倒れたまま」 / ̄ ̄ ̄\ 吐 ト
ODで死亡 「トランスって終わってるよね」 / ─ ─ \ き 捨てられたテント
/ <○> <○> \ 気
赤字 野グソ ヤバイ・・・ | (__人__) | 忘れてきたID
バキバキ・・・・ ブリブリ・・・ \ ` ⌒´ /「群馬県警です」
大量のゴミ 強姦 / \ オーガナイザーとヤクザ
;;;;;;;;;;/::/::::::::::::::;/:::::::::::/;/::::::::::::::::::;イ:::::::/ i::::;/ i!ヽ、l:::::::/ l;;;;;;;;;;:/゙!::::::!
;;;;;;;;/::/::::::::::::;〃::::::::::/;/:::::::::::;:::::::/l:::::::/ ,!::/ -−=fミz ,/:;ク:/ l;;;;;;;;;/ !::::ノ
;;;;;;;l::/::::::::::::/;/::::::::::/;;;i::::::::::;/::::::/ l::::/ l:/ . /レ'゙ー''/、/ 〃 ,l;fi;;;/ l;::/
;;;;;;;レ'::::::::::::/;f゙:::::::::/;;;;i:::::::::/::::::::i !::l ' 、 /:ジ ! ,ノ ,/ 〃 l;/
;;;;;;/::::::::::::/;;;!::::::::::i;;;;;;l:::::::::;!::::::::j l;! // ヾ/ ヽ、 '゙ '゙
;;;;/::::::::::::/;;;;l:::::::::::!;;;;;;!:::::::;':::::::::i ,// ` u ヽ、_
;;/::::::::::::/;;;;;;l::::::::::l;;;;;;l::::::::l:::::::::::! // ,ノ
;/:::::::::::/;;;;;;;;!:::::::::!;;;;;;!::::::::!::::::::::l o r'´
:::::::::::::/;;;;;;;;;|:::::::::!;;;;;;l::::::::l:::::::::::;! , -‐'
─ ‐-' 、;_;;;;;l:::::::::l;;;;;;l::::::::l::::::::::;! /
`ヽ;::::::::l;;;;;;l::::::::ト、::::::l u /゙ヽ , -─−- 、
ヽ;:::l;;;;;;l:::::::i゙ l::::::! | Y´ `'ー 、,_
ヽ;;;;;;;!:::::;l、.l:::::! ,. -ヘ, l ゙ヽ ,. -−-、
ヽ;;;/'ル' `!::i、 ,/ ヽ、,! _, -'、_, - '´ !
i;i i/ l::! ` 'ー− ´ i'ト、-、,___,. -−' ´ ,. ‐'´ ..:::::/
! i! ij \_ヽ、 'ニ,. ‐'´ .:::::/ー 、
i \ヽ、 / .....::::::/ i
おつむが悪くて困ってしまったのび太くん
今日もテストは零点でした
ジャイアンが馬鹿にします
スネ夫がヘラヘラ笑います
静香ちゃんが気持ち悪いといいます
のび太くんは泣きながらお家に帰りました
ドラえもん、僕悔しいよ
皆を殺したいから何か武器を出してよ
困ったドラえもんは渋々武器を出してあげました
サ●ポールとム●ウハップ!密室で混ぜると死ぬぜ
だけど自分でガスを吸っちゃダメだよと、ドラえもんは注意します
しかしのび太くんは聞いていません
さっそく試してみると言って、お風呂場へ行きます
ニコニコしながらサン●ールを洗面器に注ぎます
そこにムトウハ●プを放り込むと、あら不思議
のび太くんは一瞬にして意識が無くなってしまいました
数時間後、発見されたのび太くんは
全身緑色に染まっていました
ヘモグロビンの中の鉄分が硫化水素と反応して、硫化鉄になってしまったからです
ドラえもんは少し悲しい顔をしました
でも、ここで死んだ方がのび太くんは幸せだったのかも、と思いました
このまま生きていても、のび太くんは碌なことにならないだろうと…
| ,.ゝ─-,.r'´ ̄ `丶、
ヽ,.r'" ,. / ヽ `ヽ--─ '"フ
/ ,.' / il i ヽ 丶 ,.イ
,.イ/ /i /l !| l ヽ l,..ノ,. 'i
/ィ / /-ノ、l ハ ! ! : l i/j l |
! l/ ,ir‐‐、 iヽl -ヽl、 l !│ / ,' !
)r'! i l;;ソ ‐r‐、,ソ,.j / / /,ィ ,. -‐- 、
'´ l | ' j.:.::ゞj /、 / // i / ,. -、 ヽ
l lヽ l> `'‐'"//ッノ ! ハ! ` / , ' ヽ ゙!
,.-l 、ゝ、 __ ,. ‐'フ,' ミ,.| j | ,' / j l
/ ` シ;. "'ツ'´ ,シヽ' `' | l ノ! ,.ヘ
! ,.ゞヘ;.j、ハ.r;.iゞ'ミ'゙ `丶、 l '、 '"'´
l l / / ヽ ヽ ヽ ヽ 丶
ヽ,i' , ' > '´ ヽ ヽ、 j ヽ、 ヽ
/ '、 ,.' ,ノ リ ,ヘ、 ヽ ヽ
! ヽj ,. '" ! l ヽ、. --、._ j !
丶 `'´ ノ‐--- '! 〉i`ヾ、
ヽ...,, -- 、.. ,. '"| j / ,' ヽ
ト、 ヽi ゙;,,.シ ̄;ゞ l ,'l ,.' ノ-'" 丶
〉、 l `''"^'''"´ ̄| l、..__,. -' =‐- 、.._ i
| 丶. ! ,. ‐ ' ´l 、l,. - ‐ '" ̄ `丶、 ` |
| l ,. '´ l ! ヽ j
! / ,. ! │ /
『ドラえもん のび太の中年悲哀歌〜42の夜』
のび太は目覚めた。
周りの仲間達がまだ寝静まっている午前2時、のび太はボロボロの毛布を肌蹴てムクリと起き上がる。
今日は水曜日、アルミ缶の収集作業に出かけねばオマンマ食い上げだ。
「うーん」
大きく深呼吸し、両手を伸ばして身体をほぐすのび太。
寒さの残る夜風が、衰えの見え始めたのび太の肉体には堪える。
傍らに置いてあったペットボトルの中身をグイッと飲み干したのび太は、ズルズルと青テントから這い出た。
公園の水道の蛇口を捻り、レンズの欠けた眼鏡を外すと薄汚れた顔をジャブジャブと洗う。
薄汚れたタオルで顔で丁寧に顔を拭くと、転落した彼の人生の苦悩が刻まれた顔が現れた。
もはや若さの見られない、一人の草臥れた中年男が、そこにいる。
髪の生え際が後退し、広がった額を少し気にするのび太。
手櫛で髪を撫で付けると、大きくくしゃみをし、手鼻で鼻水を器用に地面に吐き出した。
顔を洗い終えると植え込みに向かい、ファスナーを下ろして浅黒く萎びたペニスを引っ張り出す。
そのまま強烈なアンモニア臭のする小便を、植え込みの中にジョロジョロと垂れ流した。
「クソッ!」
のび太は毒づいた。小便が軌道を逸れて靴とジーンズの裾を汚したためだ。
「なんてこった…2週間前に洗濯したばかりなのに」
のび太は溜め息をつくと、近くに落ちていた古雑誌を拾い、ジーンズの濡れた裾を拭った。
周囲の浮浪者たちがのび太を怒鳴りつけた。
そんな彼らに卑屈に謝りながら、のび太はいそいそと出かける準備を始める。
もう、誰も彼を助けてなどはくれない。
のび太を救うドラえもんは遠き過去の存在であり、また遥か遠い未来の存在でしかない。
今、ここに居るのは、野比のび太という42歳のくたびれた中年男だけだ。
「さあ、今日もアルミ缶を一杯拾うぞ!」
のび太はそう独り言で呟くと、青テントに掛けておいたズタ袋を担いで夜の新宿の街に出向いた。
不夜城の副都心、新宿のビル群は摩天楼の名にふさわしい威容で新宿中央公園を取り囲む。
のび太はその真っ只中に最下層民の一人として地べたを這い回る生活を今日も続けていた。
かつての幸せな少年時代など、まるで無かったかのように…。
早足で東口ルミネ歓楽街に向かい、そこのゴミ集積所でアルミ缶を漁る。
週明け間もないこの日の夜では、それほど多くのゴミは期待できない。
とはいえさすがに新宿である。ゴミ集積所には溢れんばかりのゴミや産業廃棄物が山積されていた。
酔客も疎らになった通りでのび太は、迷うことなくゴミの山に近付くとそこでしゃがんだ。
アルミ缶専用の廃棄カゴには、のび太の予想したとおりに大量のアルミ缶があった。
のび太は自ら持参したキャンバス地の業務用の荷袋(もちろん植木屋からの盗品)にアルミ缶を全て放り込む。
原材料費の値上がりで、相場は最近高騰気味だ…のび太は今日の取り分を7000円ほどと予想した。
一仕事終えたのび太は、各店舗から出された東京都指定ゴミ袋や水色のポリ容器などを丁寧に開け、中を調べる。
「どれ…今日も拾いものあるかな?」
手を突っ込んだ瞬間、数匹のゴキブリがワラワラと逃げてゆく。
目指すは惣菜店が廃棄した賞味期限切れの弁当だ。
手付かずのまま、丸々一食分の食事にありつけるのは、今ののび太にとっては大変有り難い。
…10分後、惣菜店の破棄した海苔弁当とポテトサラダ、それと蟹カマを添えたサラダを発見した。
のび太は喜んだ。そのまま路上に座り込み、それらを貪り喰う。
ゴミ捨て場にゴミを捨てに来たチェーン店の従業員が、人間のクズを見るような目でのび太を見る。
しかしのび太は気にも留めなかった。今はただ、空腹を満たすことだけがのび太の関心事だ。
一通り残飯を平らげると、のび太は再びゴミ漁りを始める。
するとゴミの山の奥から、UFOキャッチャーの景品であるドラえもんの人形が発掘された。
「ああっ…こ、これは!」
のび太は叫びながらそれを手に取った。両手で大事そうにそれを抱え、その場でしゃがみこむ。
青と白の体色の生地は、ソースやタレで薄汚れ所々に茶色いシミが浮かんでいる。
背中と左腕の部分の縫製は裂け、中身のスポンジが少しはみ出てきていた。
のび太の脳裏に、小学生時代のあの幸せだった日々の思い出が過ぎった。
学校から帰り二階の自室に駆け込むと、そこにはいつもドラえもんがいた。
満面に浮かべた優しげな笑顔で、のび太を迎え入れてくれたドラえもん。
ともに笑い、泣き、時には喧嘩もした…ずっと一緒だと、そう思っていた。
のび太の手に力がこもる。人形はのび太の手の中で形を歪め、ドラえもんの笑顔が悲しげに歪んだ。
(ああ、もう一度…もう一度あの頃にもどれたら!)
のび太はしゃがんだまま、暫し無言…ゆっくりと涙が頬を伝った。
ネオンの消えかけた新宿の繁華街で、たった一人取り残されたのび太。
まだ寒さの残る春風が、皺の刻まれたのび太の頬を撫でる。
(もう一度、ドラえもんに会えるかな?)
都会の夜は、答えてはくれなかった。
西戸山の公園通りで収集業者にアルミ缶を引き渡す。
受け取った代金は、のび太の予想を外れ4500円ほどであった。
それを大事に懐にしまい込んだのび太は、上着の懐にしまったドラえもん人形にもう一度触れた。
その布地の感触を指先でなぞり、嬉しそうに少し微笑む。
そのままのび太は再び新宿中央公園の青テントに戻っていった…すこし軽い足取りで。
野比のび太、42の夜は更けてゆく…。(了)
,、-−─-‐':´: ̄`ヾ⌒ヽ、
,. -‐<<⌒ヾ;- 、: : : : : : : :ヽ. ハ
/.:,:.:.:.:.:.:.:.:ヽ }| ヽ.: : : : : : : ;ハ. }
/.:.;.:.:.:.:.:.:.:.Y.:} ハ! }レ<_/ ; ,′
!.:.:.;.:..:.:.:..:.:.;初 }^l / 〃 ,'/
. l.:.:.:.:.:.:.:.:.:,:イ.:|ノ │ / /,′ ,',っ
. l.:トi:.:.:.i.:j:.:.リ:.:l、 l { /7 ,'/′ /⌒ヽ‐-、
j:.j`^Y^l∨l:.:.| j! l ハl ,'厶/ ,. -一''´
y':,ニミy':/ |ー| l.:.:l {! │/! 〃 l /
{:.ゞ._ノ.:/r==┘ ! l:.:.l ト-イ´ { ' _ノ'´
`‐--'′`⊇_ノ l.:.:{ │! `ー‐''´
j:i.:ヽ._j 、ヽ、
ヾ、:.:.:.`^ヽツ=-、
` ̄ヾ⌒ ̄`)
『ドラえもん のび太は今日もダメダメでした』
富士見小学校の5年4組の教室で、野比のび太はしずかちゃんのスカートから伸びる腿を眺めオナニーしていた。
今まで担任の加藤先生にオナニーを何度も注意されたのだが、そこはのび太だ。
加藤の鬼のような目を巧みに盗んで、机の下でこそこそとオナニーを続ける。
小学五年生にしてはかなり大きいおちんちんを半ズボンの裾から引っ張り出し、汗ばんだ手で握り締める。
舐めるような視線でしずかちゃんの脚線美を睨みつけ、のび太は一心不乱の右手を上下させた。
のび太の頭の中では様々な妄想が駆け巡る。
のび太に組み伏せられ、のび太のおちんちんをねじ込まれたしずかちゃん。
腰を突き出すたびに、しずかちゃんは可愛らしい喘ぎ声を漏らす。
熱く濡れたしずかちゃんの蜜壺が、のび太の茎に絡みつき…ああっ!
――今はオナニーで我慢してやるけど、いつかしずかちゃんをどこかに連れ込んで…ウッシッシッ!
のび太は笑った。笑いながらもオナニーの手は休めない。
「そこ、野比!何笑ってるんだ!」
突然、加藤先生が怒鳴った。
成績は最悪、授業態度も集中を欠き、隙あらば女児を眺めてエヘラエヘラとしているのび太。
特殊任務を帯びた未来の世界のネコ型ロボットの要請があり、仕方なくこんな屑みたいな生徒を受け入れたのだが…。
加藤先生は溜め息もついた。
「きゃあ!」「やだ、のび太くんきもーい!」
「先生、のび太くんがおちんちん出していじくってます!」
生徒達はのび太を指差し、露骨にいやな顔をした。
女子生徒の中には悲鳴を上げて目を逸らす者もいる。
そんな中にしずかちゃんもいた。
しずかちゃんは隣の女友達とひそひそと何か話している。
のび太の姿が視界に入ったのか、一言「キモイ…」と呟く。
その瞬間、机の下でちんこを握るのび太の手に、力がこもった。
――ああっ、しずかちゃん、そんな冷たい視線で見つめないで。
のび太の興奮はさらに高まる。
――いや、もっと見つめてくれしずかちゃん!もっとボクのことを蔑んでくれ! !
「ああっ!」
しずかちゃんの嫌悪の視線に耐えられず、のび太は情けない叫びとともに果てた。
逞しく怒張したのび太のちんぽから、勢いよく精液が迸る。
その精液が、事もあろうにしずかちゃん…ではなく、加藤先生の髭面に思いっきり降りかかった。
「…のび太、き、貴様ぁっ!」
加藤先生は体を震わせながら、のび太を睨みつけた。
「ひいいっ!」
のび太はちんぽを丸出しにしながら、その場で座りしょんべんをもらす。
他の生徒達がのび太を「変態!」「虫けら以下!」「サイテー!」と叫ぶ中、
のび太は加藤先生のフルスイングのパンチで吹き飛ばされ、教室の壁に激突して気絶した。
崩れ落ちて気絶する刹那、しずかちゃんのスカートからパンティーがちょろっと見えた。
そのことに悦びを感じ、床に倒れて意識を失う寸前にのび太は僅かに微笑んだ。
実に気持ち悪い笑顔だった。
…その後、罰としてのび太は職員室で折檻されることになった。
教師達に竹刀で30分近く殴られたのび太は、職員室の床の上に血まみれで倒れていた。
何本もの骨がへし折れ、裂傷や打撲傷が全身に広がる。
「ドラえもん…助けてドラえもん」
もはや泣くこともできないのび太は、床の上で痛みに呻いた。
そんなのび太を見下ろす鬼教師たち。
「ドラえもん助けてだと?おまえは人の助けなきゃ生きていけんのか…この屑が!」
学年主任の鋤川先生がのび太の腹を蹴り上げる。鋤川は空手部の顧問でもあり、都大会の常連だ。
その凄まじい蹴りの連続に、のび太の肉体が数十センチも宙に浮く。
「ゲホッ!」
のび太は嘔吐した。
床一面に散らばる嘔吐物…汚らわしいものが、聖なる職場であるこの職員室に散乱した。
…それを見た教員たちの目付きがさらに険しくなった。
「おう、コラ!のび太、ちゃんと掃除せいやっ!」
高村先生がのび太の顔面を蹴飛ばす。すると数本の乱杭歯が砕け、血とともにのび太の口から吹き飛ぶ。
(このままじゃ、殺されちゃうよ…早く助けてよドラえもん!)
のび太は泣きながら起き上がり、すぐ傍にあった雑巾とバケツを取ろうとする。
すると川口先生がいきなりのび太を殴りつけた。
「あ?お前何やってるんだよ…この雑巾とバケツは職員専用なんだよ!」
川口先生はさらにもう一度のび太を殴り、そしてバケツと雑巾を取り上げた。
(どういうこと?)
のび太は困惑する。もう痛みと恐怖で何もわからない。
「これはお前が食べた物だろ…食べ物を粗末にしちゃいかんだろのび太」
加藤先生が笑いながらそう言う。
担任である加藤先生は、日ごろからのび太の面倒を見なければならない立場だ。
そのせいか教師達の中で一番のび太を憎み、忌み嫌っていた。
加藤先生はしゃがみこんで、のび太の血まみれの顔を覗き込む。
「ちゃんと食べて掃除するんだよ…わかったかっ!このオナニー野郎!」
そう言って手にしていたパイプ椅子でのび太を殴りつけた。
…床の上の嘔吐物を泣きながら食べるのび太。
「モタモタすんなよ!次の授業が始まっちまうじゃんかよっ!」
教師たちがのび太の尻を足蹴にする。
実は美人揃いのこの小学校の女教師たち。
密かにのび太がオナニーのおかずにしていた美也子先生も、のび太の姿を見て大笑いしている。
色香ムンムンの京子先生にいたっては、ピンヒールのかかとでのび太の尻を蹴り付け、唾を吐きかけた。
その瞬間、のび太は勃起してしまった。
自分の嘔吐物を舌で掬い取りながら嚥下するのび太。
教師達はそんなのび太の姿を嘲笑いながら、次の授業のための準備を始めている。
京子先生が床に吐き捨てた唾を口にした。
その瞬間、白ブリーフの中で勃起したおちんちんが思い切り射精する。
一瞬、快感のあまり腰を痙攣させるのび太。
発見されたか?と思ったが、教師達は気づかなかったようだ。
京子先生の唾は、歯槽膿漏の味がした。
――早く歯医者さんに行ったほうがいいですよ、京子先生。
とのび太は心の中で思った。
そう思った瞬間、加藤先生が振り下ろした金属バットで頭を割られ、のび太はそのまま失神した。
_ノ(
,、-――ー-- 、___, て
// / __,ノノノ、 く (
/ / 、_, 从 |
//l/ / o=,、 ''、!| l|ノ i |l
イ | l|イ! `' , l;;メ川l ,,
!l川 ノ| " (`ヽ "川 "''ー- 、,, _
モミ ノVl|ハト、_ `´ ノノノ |  ̄`l
モミ ノノ _ '´⌒ヽ ,-、 | |
/ / nノ´ ´ l´)_,ヽ .| |
| l l´ ) :r;: Y ノ / | |
. ズッ `/ ゙ | / /● | |
. ズッ // / ̄`ヽ / / |
__ / / ' / ヽノ /// / /
/´  ̄ ̄' ´ l⌒l ヽ /_ /
/ // lλ ' ヽ \ ヽー''" _) /
ノー----/::::,'、_ _,ノ `ー`ヽ ヽ―''"´ /
/', `''‐- |::ノ(| ゚。 ̄/// ( \ ヾ /
/ /`) '、:::: ''‐- 、,, / `ヽ、つ_) l |
/ u`" // "'' ヽ/ / ノ ノ
`'' - 、,, J r‐、 ', /
"'' - / / ', / ズッ
('A` ) ブリュリュ
ノヽノ)・;*。'A`)ノ ヒャー
くく へヘノ
\うんことどっこいしょ!/
人
(__)
_(__)____∧_∧___
( ・∀・) ( ・∀・) l <ドッコイショ
―( .)―( )―┘、
-―┐ ) ).―┐ ) )――┐
(__ノ__ノ (__ノ__ノ |
(1/3)
…ふと起きてみると、私はなぜか便器そのものになっていた。
狭い大便用の個室の中、浄水槽と配水管で壁と床につながれた私の肉体は、
どういうわけか堅い陶器に変化し、仄暗い蛍光灯の明かりの下で鈍く輝いている。
(な、なんだよコレ…どうして俺が便器になっているんだよ!)
私は焦った。
しかし身体は動かない。
すると、
「ガチャ…」
突然、トイレの扉が開く音がした。
(誰か来る!)
私はとっさに身構えた。
しかし身体は動かない。
焦る私をよそに、コツコツコツと足音が近づいてくる。
私がいる個室の扉がゆっくりと開いた。
そこには体重100kgはあろうかという脂性のデブが仁王立ちしていた。
(ま、まさかっ!)
そう、そのまさかである。そのむさ苦しい脂デブは糞を垂れに来たのだ。
(2/3)
(やめろっ!やめてくれぇっ!)
私は叫んだ。
無論その声は誰にも届かない。
私の恐怖をよそに、目の前の脂デブはスラックスのベルトを外しシミだらけのブリーフとともに引きずり降ろした。
私の目の前には恥垢だらけの包茎チンコが突き出される。
「ふう〜、ヤバイぜ。漏れそうだ」
どう見ても死にかけた豚にしか見えない脂デブはそう呟いた。そしてぼりぼりと尻を掻きながら後ろを向く。
(やめろっ! 頼むからやめてくれっ!)
私は叫ぶ。
しかし、私の叫びは言葉にはならない。
静寂に包まれた大便用の個室の中で、弛んだ腹をさらけ出したデブの苦しげな呻き声だけが虚しく響いた。
恐怖に震える私の目の前で、押し寄せる便意に耐えかねるようにいそいそとブリーフを引き降ろす脂デブ。
今度は私の目の前に、方々にケツ毛の生えたイボだらけの汚いケツが突き出された。
そのデブの汚いケツは、大きく開かれた私の口にドッカリと乗っかってきた。
(むぐう〜っ!んむむ〜っ!)
私は言葉にならない叫びを発した。しかしその瞬間、
「ブビーッ!」
と屁が私の口の中に充満する。
あまりの臭気に私は失神しかける。
何故自分がこのような過酷な仕打ちを受けなければならないのか、私は自らの運命を呪った。
(3/3)
…そしていよいよ真の恐怖がやってきた。
イボだらけの尻の肉の奥に鎮座する浅黒い肛門が大きく開かれ、そこから巨大な一本糞が先端を覗かせた。
それは、メリメリとイヤな音を立てて肛門から搾り出されてゆく。
私はもがいた。そして神に祈った。
しかし運命は無情にも私の想像した最悪の事態へと突き進んで行った…。
「…ふう〜。たっぷり出たなあ。昨日ギョーザ食ったから糞も相当クセエな!」
脂デブはそう言って、大きく溜め息をついた。
糞をくわえ込んだまま半狂乱になっている私の口に、アンモニア臭たっぷりの尿がジョロジョロと垂れ流される。
その後、脂デブはトイレットペーパーで自分の肛門を拭い、それらを再び私の口の中に放り込んだ。
立ち上がったデブは、大きく伸びをし、脱糞後の爽快感に浸っていた。
その傍らで泣き叫ぶ私の存在などまるで気づかず、満足そうに微笑む。
ふと、脂デブは私の方へ振り返った。 自らがひねり出した排泄物を一瞥し顔を顰める。
そのまま乱暴に便器の蓋を閉じてレバーを動かし、中身を全て私の胃へと流し込んだ。
私は発狂した。しかしその叫びを聞いたものは誰もいなかった…。 (了)
:::::::::゚:::::::::| /:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::\ ( ;´Д`)/////ヽ ノ/// (´Д`l||)つ/
::::::::::::::::::::|__/::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::\と )//////(⌒/ /////// つ / ◎
:::::::::::::::::::::\ :::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::( く∧_∧///(_ノ///////ヽ )/ / /
::::::::::::::::::::::::::::\ ::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::丶J\∀・ii)///////∧_∧/し'/ / ◎ /
:::::::::::゚::::::::::::::::::::::\ :::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::⊂ \/////(´< _` )// / /
::::::::::::::::::::::::::::゚:::::::::::\ :::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::と__ノ.//// (つ†と )./ / ◎ /
:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::\ ::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::|///////( <ノ ノ// / /
:::::γ⌒ヽ::::::::::::::::::::::::// \ ::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::///////(__(__ノ/// / ◎ /
::::::ヽ___ノ::::::::::::::::::::::// ///.\ :::::::::::::::::::::::::://////////////// / /
::::::::::::::::::::::::::::::::::::::// ///////\ ::::::::::///////////////// / ◎ /
:::::::::::::::::::::゚:::::::::::::// //////////\______//////∧_∧////// / /
::::::::::゚::::::::::::::::::::// /////////∧_∧////////////////( 。>Д,)//// (\(\
:::::::::::::::::::::::::::::// /////////(・∀・l||) / ̄ ̄ ̄///////(○ つ//// / ヽ ∧_∧
::::::::::::::::::::::::::// //////////と と |/__________/っ//////.) ) ).//// / ◎ \);∀;) /
 ̄ ̄ ̄ ̄ // /////////(⌒(⌒)ノ//ν//υ゚///////し' し'///// / / /;;;
〜 // (~( ̄).////////////////////∧ ∧ /////////// / ◎ / /;;;;;;
从 // /ノノ ノ//////////∧ ∧//////(*T 0ハハ //////// / / /;;;从
从。// ∧_∧ ///////////(Д゚# )////// つ (-゚*) ////// / ◎ / 人 〜゚
〜人〃(T∀T )/( ̄( ̄)/゚/ と ////〜(__⌒つ__).////// / / 从人゚从〜
从(/ (/。゚ / ノ ノてっ/( ノ〜/////////∩_∩人っ゚从人゚从っ 。 ∧ ∧
〜〜 ∧_∧ 从人゚从つ゚∧∧从っ〃つ〜〜゚∩_∩ ノ从っつ゚ ∧_∧ (Д~;;)
・ (。゚´Д`)つ 〜 〜(ii-∀)〜 ゚ ・ 。从(=Д= )〃てっ 〜(||l=∀=) 。 ゚ 。.......
〜〜〜つ 〜 ∧_∧〜〜 ∧ ∧ と〜とノ从〜〜 。゚〜〜〜 ∧_∧....::::::;;;;;
゚ ∧_∧ 。 (´Д`; ) 。゚ (゙ー゙*) ゚ 。 ・ 〜 ∧_∧ ............::::::::::;;;;;;;;;;;;
(-∀-l||) ゚ 〜U~~~U〜 〜 〜〜〜 <⌒⌒ー⌒l (:::::∀::::) ......:::::::::::::;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;
〜〜〜〜 。  ̄ ̄〜〜 。∧_∧ 〜〜〜〜〜 .........:::::::
/ ̄ ̄\ 夜中に食うラーメンは最強だなww
/ _ノ \
| ( ⌒)(⌒) ____ 至福の時だおwww
| (__人__) / \
| `。⌒ソミヾ ゚ / ⌒ ⌒ \
| イリ ),丿 ; ∫ / (⌒) (⌒) \
) 。} )ノ。 | ⌒(__人__)"⌒ |
/⌒ヽ、 ノ'゜( ∫ \、 ` ー゚´ ,/
___| | \_Y´ 丶 ゚ __/" \、 ; ー゚ "。 \ ∫ ∬
| | | | Y`⌒ヽ、 ; ゜ ∬ | | / ,r'うi=ョ=ョ=ョ=と)\
| | | | /゙\,ィ゙i=ョ=ョ=ョ=ョ | | / _/ ⌒ノ\ ____ ,⊂ノ゙、ヽ i=
| | | 〆 /" \ ____ / .| | | ゙/~ └‐─‐‐とソ ノ
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ └─‐┘ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
●■▲★●■▲★●■▲★●■▲★●■▲★●■▲★●■▲★●■▲★●■▲★●■▲★●
■▲★●■▲★●■▲★●■▲★●■▲★●■▲★●■▲★●■▲★●■▲★●■▲★●■
▲★●■▲★●■▲★●■▲★●■▲★●■▲★●■▲★●■▲★●■▲★●■▲★●■▲
★●■▲★●■▲★●■▲★●■▲★●■▲★●■▲★●■▲★●■▲★●■▲★●■▲★
●■▲★●■▲★●■▲★●■▲★●■▲★●■▲★●■▲★●■▲★●■▲★●■▲★●
■▲★●■▲★●■▲★●■▲★●■▲★●■▲★●■▲★●■▲★●■▲★●■▲★●■
▲★●■▲★●■▲★●■▲★●■▲★●■▲★●■▲★●■▲★●■▲★●■▲★●■▲
★●■▲★●■▲★●■▲★●■▲★●■▲★●■▲★●■▲★●■▲★●■▲★●■▲★
●■▲★●■▲★●■▲★●■▲★●■▲★●■▲★●■▲★●■▲★●■▲★●■▲★●
■▲★●■▲★●■▲★●■▲★●■▲★●■▲★●■▲★●■▲★●■▲★●■▲★●■
▲★●■▲★●■▲★●■▲★●■▲★●■▲★●■▲★●■▲★●■▲★●■▲★●■▲
★●■▲★●■▲★●■▲★●■▲★●■▲★●■▲★●■▲★●■▲★●■▲★●■▲★
●■▲★●■▲★●■▲★●■▲★●■▲★●■▲★●■▲★●■▲★●■▲★●■▲★●
■▲★●■▲★●■▲★●■▲★●■▲★●■▲★●■▲★●■▲★●■▲★●■▲★●■
▲★●■▲★●■▲★●■▲★●■▲★●■▲★●■▲★●■▲★●■▲★●■▲★●■▲
★●■▲★●■▲★●■▲★●■▲★●■▲★●■▲★●■▲★●■▲★●■▲★●■▲★
●■▲★●■▲★●■▲★●■▲★●■▲★●■▲★●■▲★●■▲★●■▲★●■▲★●
■▲★●■▲★●■▲★●■▲★●■▲★●■▲★●■▲★●■▲★●■▲★●■▲★●■
▲★●■▲★●■▲★●■▲★●■▲★●■▲★●■▲★●■▲★●■▲★●■▲★●■▲
(`Д´) ガスッ
ノヽノ) =3'A`)ノ ヒャー
くく へヘノ
(1/5)
『尾崎豊物語1 15の夜、愛の目覚め・編』
「け、見城さん。…それは一体、何?」
ある春の夜、汗ばむような熱気に包まれた薄暗いシティホテルの一室で、尾崎豊は全裸でベッドの上に横たわっていた。
両手首と両足首はそれぞれローブで拘束され、不安そうな尾崎豊は傍らに座る見城を見上げる。
うっすらと汗ばむ見城の裸体は、ホテルの間接照明の仄暗い光の中で力強く蠢く。
浅黒い肌、鍛え抜かれ盛り上がった強靭な筋肉.
その威圧感を目の当たりにした尾崎豊は、自分の胸の鼓動が高鳴るのを感じた。
見城徹は尾崎の問いに答えなかった。
無言のままベッドサイドのテーブルに向き合い尾崎にはあえて目もくれない。
テーブルのガラス天板の上に小皿を取り出した。そしてその中にオリーブオイルを注ぐ。
尾崎豊の視線を背中に感じつつ、それをあえて無視することで、嗜虐的な喜びを覚えていた。
額の伝う汗を右手で拭いながら、背後から聞こえる尾崎豊の押さえたような吐息を聞く。
背中で尾崎豊の焦燥を感じる。見城徹は唇の端を僅かに上げて意地悪く笑った。――そう、それでいい。
ルイ・ヴィトンのレザーハンドバッグからパラフィン紙に包まれた薬を取り出す。
それを先ほどの小皿に、こぼれないように丁寧に中身のパウダーを落とす。
パウダーを全て小皿に入れた見城は、そのオイルを人差し指で丁寧に攪拌し始めた。
静寂の中で、尾崎の高鳴る息吹と、見城の鼻息だけが、嫌に大きく響く。
不意に見城徹は尾崎豊に向き直った。
虚を突かれ、動揺の表情を隠せない尾崎に向かって、見城は熱い視線を注ぐ。そして優しげな笑顔を尾崎に見せた。
(2/5)
「さあ、尾崎。こっちにお尻を向けてごらん?…ほら」
躊躇する尾崎。
予想はしていた。しかし今、その予想が現実のものとなり、尾崎の中に迷いが生じた。
見城の視線が痛い。その熱い視線から逃れようと、尾崎は思わず顔を背け、ベッドシーツの中に埋める。
見城は大きく溜め息を付いた。尾崎の身体に圧し掛かると、強靭な両腕で尾崎の腰を持ち上げる。
強張る尾崎を無視し、強引にうつ伏せさせると、そのまま尾崎の小振りな尻を自分の方に向けさせた。
「あっ、んんっ!」
言葉にならない短いうめきを上げる尾崎豊。僅かに抵抗を試みるものの、見城徹の力強い腕力でそれが許されない。
尻を大きく突上げた姿勢で尾崎は、ベッドシーツの端を少し噛んだ。
見城徹の視線を尻に感じる。尻の肌がチリチリと焼けるようだ。
そして何故だろう、目にはうっすら涙が浮かぶ。
「大丈夫だよ尾崎。これはね、気持ちよくなる薬なんだよ…すぐに」
不安と緊張で打ち震える尾崎を見下ろした見城は、いたわるような口調で尾崎に語りかけた。
同時に尾崎の臀部全体を、なぞるような指使いで撫で回す。
見城は小皿から指先でオイルを掬い取り、その指先を尾崎の肛門の滑るように挿入した。
「け、見城さんっ!な、何をするんですっ!」
突然、肛門に鋭い痛みを覚えた尾崎は、弾けるように腰を振った。
しかしその腰を見城は素早く抱え、抵抗を制する。
「大丈夫だよ尾崎。す〜ぐに気持ちよくなるからね〜…」
見城の指先が、尾崎豊の肛門をかき回し、オイルをたっぷりと肛門の内壁に塗りこめた…。
(3/5)
部屋中にギシギシとベッドスプリングが軋む音が響く。
それに混じって尾崎豊の短い悲鳴と、見城徹の野太いうめきが交錯する。
見城徹の膝の上に抱きかかえられた尾崎豊は、下から激しく突上げる衝撃に耐えかね、泣きながら見城に縋りつく。
見城徹の肩の筋肉が、尾崎自身を貫くたびに尾崎の腕の中で硬直し、痙攣する。
尾崎豊の耳元に、見城徹の生温い吐息が吐きかけられる。
鼓膜を揺さぶられるような野太いうめき声は、さらに尾崎豊の性感を高めてゆく。
貫かれた肛門は見城徹の灼熱の肉棒にかき回され引き千切れそうだ。
「あ、ああっ!ああっ!け、見城さんっ!」
「どうだい尾崎、気持ちいいかい尾崎?す、凄いだろ、このクスリ!」
痺れるような快感が肛門から吹き上がり、脊髄を通って脳天まで昇り詰める。
尾崎豊の思考は混乱の極みで、さまざまな感情やイメージが物凄いスピードで渦巻く。
電撃のような快感の波が幾度も尾崎を襲い、気づけば尾崎自身のペニスも隆々と勃起し射精していた。
尾崎豊の放った精液は、見城徹の分厚い胸板や盛り上がった腹筋の上に飛び散り、ゆっくりと流れる。
「おまえを本物にしてやるからなっ!尾崎っ!おまえを永遠の存在にしてやるからなっ!」
「け、見城さんっ!」
「おまえは俺のモノだっ!尾崎、おまえを本物に…お、尾崎ィィッ!」
尾崎豊の直腸に熱いものが迸った…。
(4/5)
激しい情交、そして幾度も押し寄せる快感の波…尾崎豊はベッドの上でまどろんでいた。
薄暗いホテルの部屋は、先ほどまでとは打って変わって静寂に包まれている。
エアコンの温度設定が若干高めなのか、春先にも関わらず汗ばむような熱気が尾崎豊の肌を包む。
思考を集中できない。見城さんから貰ったあのクスリの影響なのだろうか?
彼の横で見城徹は野太い鼾をかいて寝ている。尾崎は見城の横顔を見つめた。
見城徹…ついさっき、あれほど激しく自分を求めてくれた男。
その圧倒的なパワーと、男性的な荒々しい精力に、尾崎豊は完全に圧倒されてしまっていた。
今までの人生の中で、あれほどまでに他人に求められたことは無かった。
そのことが、尾崎豊の中のプライドを突き動かした。
歪んでいる、確かにそうだ。
しかしこれほどまでに濃厚な人間関係がかつてあっただろうか?
禁断の愛に包まれた尾崎の中で、今、自分への確信が芽生えつつあった。
(俺は、俺は見城さんを信じるっ!)
尾崎はいつしか心の中で叫んでいた。
…これから自分はどうなってしまうのだろう?本当の自分、あるべき姿とは?
思春期の尾崎を苛め続けてきた疑問の数々…。
そんなものはライブステージの上で繰り広げられる歓喜と熱狂に比べれば、とてもちっぽけな物思えた。
(考えるな、感じろ!感じ取るんだ尾崎っ!)
見城さんは、そう言って送り出してくれた。
ステージの上で自らを曝け出し絶叫するあの瞬間こそ本当の自分姿なのか…。
そう、見城さんは自分の悩みを真摯に受け止め、あるべき自分の姿を提示してくれた。
そして抱きとめてくれたのだ。
(5/5)
突然、肛門に鋭い痛みが走った。
「うんっ!」
痛みに耐えかねた尾崎は、思わず短く悲鳴を上げた。
直腸の奥の方から、何かが流れてくる感触がする。
便が洩れ出て来たのか、と一瞬頭を過ぎる。
尾崎はすこし慌てて腰を浮かせ、自分の肛門に指先をあてがった。
ヌルリとした粘液質の感触。
痛みを覚えつつ、それを指先で掬い取り、目の前に持ってきた。
僅かに生臭い。赤い自身の血の他に、見城から吐き出された灼熱の精気が粘つくように絡まって いる。
尾崎は暫くそれを眺めた…。
――これが見城さん自身。
そう尾崎は心で呟く。
見城に向き直った。
目を瞑り深い眠りの世界にいる見城。
先ほどの獰猛な獣のように自分を支配しようとしていた見城を思い出し、尾崎は思わず赤面した。
指先の、自身と血と見城の精液が入り混じって桃色に染まった粘液をもう一度眺めた。
そしておもむろにそれを自分の口に運んで舐めた。
少し苦い味がした。(了)
(1/5)
『尾崎豊物語2 15の夜、愛の地獄・編』
…バー「オルフェ」のドアを開けると、そこは肉の洪水だった。
一糸纏わぬ男女の肉体が複雑に絡みあいのた打ち回っている。
部屋の方々で歓喜の呻きが上がるたびに、その肉の氾濫はわななく。
「…な、なんですかこれ!どういうことなんです?須藤さん!」
尾崎は見城と須藤の方を振り向いて言った。そのまま絶句してしまった。
そこには全裸の須藤と見城が立っていたのだ。
全裸の須藤は股間からは仮性包茎のペニスが勃起させている。
一方、見城の手には、黒々とした巨大なペニバンが握られていた。
バーの薄暗い照明の中でそれは、不気味に鈍い光を放っていた。
「な、一体どういうことなんです?貴方達はいったい、何なんですか!」
「尾崎、こういうことであよ。見ればわかるよね」
須藤は尾崎の目をジッと見つめながらそう言い、ニヤリと笑った。
「ふ、ふざけないでください!こんなこと最低ですっ!ボク、こんなのもうイヤなんですっ!」
尾崎は叫んだ。
すると突然、バーの中で絡み合っていた無数の男女の動きが止まった。
嘗めるような視線が尾崎に注がれる。尾崎はその視線が自分の肉体を這うのを強く感じた…耐えられないほどに。
「貴方がそんな人だとは思いませんでした!そこをどいてください!僕、帰りますっ!」
しかし須藤も見城も動かない。尾崎の目を見つめたままニヤニヤ笑う。
――おかしい、何かが。
(2/5)
突然、尾崎は背後から抱きすくめられた…見城徹だった。
筋肉の盛り上がった図太い腕で、尾崎の肉体を抱きしめると、いきなりその手を制服の裾に差し入れた。
そのまま尾崎の乳首を指先で探る。
「なあ尾崎、そんなこと言わないで、一緒に楽しもうぜ」
見城は尾崎の耳元で囁いた。熱く甘い吐息を尾崎の耳へと吹きかける。
思わずゾクッと体が反応してしまう尾崎。
抵抗しようとしたが、見城の指先は既に尾崎の乳首を玩ぶ。
もう一方の手は尾崎のブリーフの中に侵入し、股間を探る。
その指先が尾崎のペニスをつまむと、慣れた手つきでペニスをしごき始めた。
「何するんですか、止めてください!」
尾崎は抵抗する。しかし見城の指先の動きに反応してしまう自分を抑えることが出来なかった。
見城の指先が蠢くたびに身体は熱くなり、力が入らない。
「大丈夫だよい尾崎…俺に任せろよ」
見城が再び囁いた。
ふと前を見ると、目の前に須藤が立っていた。
熱い視線で尾崎を見つめ、須藤はゆっくりと顔を尾崎に近づける。
人差し指で尾崎の顎を上に向けると、その唇に強引にキスをしようとした。
「ん、止めてください!」
尾崎は顔を背ける。
しかし須藤は尾崎の顔を自分に向けさせると唇を重ね、一気に舌を挿入させてきた。
須藤の舌は尾崎の上唇から歯茎を這い、門歯の間に割り込もうとする。少しタバコ臭い息が尾崎の口腔の中を満たした。
「尾崎、もっとリラックスしろよ。本当のお前の姿を、俺達がわからせてやるよ…」
見城は尾崎のペニスを鷲掴みにし、力強く握った。その中指が尾崎の亀頭の包皮をめくる。
見城指が敏感なカリを直に刺激した瞬間、尾崎は自分が勃起してゆくのを感じた。
カウンター席の脇に設けられた簡易ステージの上で、尾崎は須藤のペニスをしゃぶらされた。
密集した須藤の陰毛が尾崎の鼻先をくすぐり、塩気のある汗の匂いが尾崎の鼻腔を満たす。
(3/5)
(…息苦しい)
尾崎は思った。喉奥まで侵入した須藤の亀頭が尾崎のディープスロートを塞ぐ。吐き気が尾崎を襲う。
しかし須藤は容赦せず尾崎を責めた。
腰を前後にグラインドさせ、両手で尾崎の頭を掴み股間にグイグイと押しつける。
尾崎の口の中で須藤の陰茎が怒張し、あふれ出しそうだった。
その陰茎の熱さが、尾崎の本心とは裏腹に尾崎の中に眠る本能を昂ぶらせた。
「ああっ、尾崎凄いよっ!豊の舌がボクのチンコを這い回って…ああっいいっ、もうイキそうだよ!」
須藤が喘いだ。するとバーに集う客達から歓声が上がる。
(…見られている!)
尾崎は思った。バーの客達の視線が自分の裸と、陰茎を咥え込む自分の口元に注がれているのを強く感じた。
須藤の陰茎は益々熱く怒張し、尾崎の口の中で痙攣を始める。
「お、尾崎っ!俺もうダメだっ…うっ、ああっ!」
須藤は一際大きな喘ぎ声を上げると陰茎を大きく痙攣させ、尾崎の喉の奥に向かって大量の精液を吐き出した。
熱い精液が尾崎の喉から鼻腔まで達し、一瞬息が詰まった。
「ゲホッ、ゴホッ!」
と、尾崎はむせた。
その瞬間、バーの客達がワッと大声を上げた。
尾崎はその喧騒の中で一人蹲り、喉の奥から溢れる大量の精液を口から手に吐き戻した。
(…身体が言うことを利かない)
尾崎はボーッとする頭でそう思った。
「尾崎、本番はこれからだよ…」
うずくまる尾崎に向かって、見城が声を掛けてきた。思わず振り返る尾崎。
その目に飛び込んできたのは巨大なバイブレーターをかざす見城の姿だった。
見城の目から放たれる強い視線を感じた尾崎は、本能的に身をすくめた。
見城の目には、紛れも無い狂気が宿っていた。
「大丈夫だよ尾崎。いきなりで刺激が強かったみたいだが、こんなのすぐ慣れるさ」
見城は尾崎の傍にしゃがんだ。尾崎をうつ伏せにさせると、腹の下に手を差し入れ尻を大きく上に向かせた。
抵抗する尾崎。しかし見城の力は強く、消耗しきった今の尾崎ではどうすることもできなかった。
(4/5)
見城は小皿の中にオリーブオイルを注いだ。その様子を息絶え絶えのなかで見つめる尾崎。
尾崎の視線に気付いた見城は振り向くと、尾崎に向かって微笑んだ。
「大丈夫だって。これは、とても気持ちよくなる薬だよ…この間もこれ、使ったじゃないか」
見城はそう言うと、傍らのハンドバッグから白い粉の入った小袋を取り出した。
その端を少し破ると、先ほどの小皿の中にサラサラと流し込み、それを薬指で優しくかき混ぜた。
「さあ尾崎、こっちにお尻を向けてごらん?」
見城は言った。尾崎は躊躇する。うつ伏せの姿勢のまま尾崎は動かずにいた。
すると見城は強引に尾崎の腰を引き寄せ、尻を持ち上げた。その尻をバーの客達に見せ付ける。
バーの客達は溜め息交じりでその尻を眺めた。尾崎の形の良い尻が、バーの照明の中で白く輝いた。
「…ひぎいっ!」
いきなり肛門に刺激が走り、尾崎は悲鳴を上げた。
見城の指先が尾崎の肛門に侵入してきたのだ。
先ほどのオイルで濡れた指は、事のほかスムースに尾崎の肛門に突き刺さる。
尾崎はそのショックで思わず逃げようとするが、見城の腕で腰を抱えられて、それは叶わない。
見城の指先が尾崎の肛門の中でゆっくりと這い回る。
指先の薬が直腸内部の粘膜に塗りつけられてゆく。
バーの客たちが再びざわめきだした。
しかしその声は尾崎には遠くから響いてくるようにしか聞こえなかった…既にクスリが回ってきたのだ。
クスリが尾崎を覚醒させ、陶酔の世界に堕ちてしまったようだ。
意識はあるものの自分の身体が自分のものではないような、そんな気持ちだった。
身体のアチラコチラが熱く脈打っている。
精神は混濁し、目の前の風景が突如輝きだした。
様々な思考やイメージが駆け巡る。
肛門は熱く締まり、それとともに勃起したペニスが股間で脈打っている。
「そろそろだな…」
見城は呟いた。尾崎を見つめる見城の目は…まるでモノを見るように冷ややかに醒めていた。
(5/5)
尾崎はバーの客達の視線を感じた。
(…みんなに見られている)
そう思うと顔が真っ赤になった。激しい羞恥が尾崎の感情を昂ぶらせる。
「…尾崎、また勃起してきたな」
見城が笑った。
事実その通りだった。尾崎の思いとは裏腹に、身体は素直に羞恥プレイに反応している。
尾崎は遂に泣き出した。今までの自分が崩れてゆく…そう思うともはや溢れ出る感情を抑えることが出来なかった。
壇上で四つん這いにされた尾崎を、見城は背後からバイブレーターで責める。
巨大なバイブレーターが尾崎の肛門を刺し貫き、直腸の奥まで深く沈む。
「ああっ!あがあっ!あひいっ!」
尾崎は大声を上げて悶えた。全身を大きく震わせ、髪の毛を振り乱して暴れる。
見城のバイブレーターが突き出される度に、尾崎の若き肉体は大きくうねる。
バーの客達の興奮は最高潮に達した。見城の調教が終われば尾崎の肉体は彼らに捧げられるのだ。
今や遅しと待ち侘びる彼らの目は血走り、鼻息は荒い。
「尾崎…もう一度頼むよ。これから長い付き合いじゃないか。もう一度君の口で俺をイカせてくれ」
突然須藤が声を掛けてきた。
須藤は壇上で喘ぐ尾崎に近づくと、髪の毛を掴んで尾崎の顔を持ち上げた。
快楽と苦痛に歪んだ尾崎の顔は紅潮し、汗ばんだ額に後れ毛が張り付いている。
須藤は尾崎の頬を掴み口を開けさせると、既に回復し隆々と勃起した陰茎をその中にねじ込んだ。
「…ゴフッ!」
いきなり喉を亀頭で刺激され尾崎は咳き込んだ。
しかしすぐに須藤の陰茎にしゃぶりつくとそれを舌で舐め回し、亀頭を思いっきり刺激した。
数分後、尾崎は叫びながら絶頂に達した。床の上に大量の精液を放ち、痙攣する尾崎。
それと同時に須藤も陰茎を痙攣させ、尾崎の口の中へ本日2回目の射精をした。
その様子を満足気に見つめた見城は、尾崎の肛門からバイブレーターを抜き去った。
黒いシリコンラバーでコーティングされたそれは、尾崎の肛門からの出血で血まみれだった。(了)
(1/3)
『尾崎豊物語3 灼熱のゲイボーイ・編』
「出来ないよ須藤さん!俺…俺、こんな所じゃとても無理ですっ!」
バックステージで尾崎豊は叫んだ。
周囲のスタッフの視線も気に留めず、泣き出しそうなヒステリックな声でプロデューサーの須藤に喚き散らしす尾崎。
「尾崎、お前なら出来る!聞こえるだろ、あの大きな歓声を!あれはみんな、お前のことを求めて叫んでいるんだ!」
須藤は緊張に打ち震える尾崎豊の肩に手を置き、尾崎に向かって諭すように叫んだ。
骨柄の大きいしなやかな尾崎の肢体が、今は弱った小鳥のように弱々しく打ち震えている。
須藤はその尾崎の首筋に視線を落とした。
生白い素肌の上に、うっすらと浮かび上がる汗…尾崎豊の若く瑞々しい肉に、思わず熱いものを覚えた。
「でも…須藤さん」
「いいから舞台に上がれ!そして、お前の全てをさらけ出すんだっ!」
――尾崎は真性のマゾ気質だ。馬鹿騒ぎして興奮する連中の目線に晒せば、尾崎は必ずこれに感応する。
尾崎豊は須藤に縋るような目を向けた。
しかし須藤はその視線を冷たく無視した。
尾崎自身に責任を持たせる、そうした決然とした意思表明であった。
尾崎はなおも不安そうな表情のままだった。
そんな尾崎豊に、背を向けたまま無視を決め込んだ須藤は、スタッフに威圧的な視線を送る。
(尾崎を甘やかせるな!奴は必ずやり遂げる。だから一切手出しはするな!)
スタッフ達は須藤の意思を察し、おのおのスタンバイする。
その喧騒の中で、尾崎豊は只一人、立ち竦んでいた。
押し寄せる緊張、プレッシャー…今までの尾崎の人生で、かつて無かったものだ。
尾崎豊は一度目を瞑った。
しばらくそのまま瞑目する。
そして意を決したように立ち上がると、ステージに向かって駆け出していった。
「よし、これでいい…」
ステージに向かう尾崎の後ろ姿…尾崎豊の肉感的な尻を見つめながら須藤は一人呟いた。
(2/3)
…灼熱のステージ。その地獄こそが尾崎豊にとって、快楽の坩堝であった。
激しく攻め立てる観客の視線が彼、尾崎豊を昂ぶらせた。
全身を刺し貫く無数の熱視線。
あまりの法悦に彼の肉体は電気が走ったように敏感に反応した。
毛細血管まで充満するアドレナリンが筋繊維と皮膚の汗腺を焦げ付かせる。
地鳴りのようなバスドラの咆哮、強烈にファズの掛かったハムバッカーの分厚いギターサウンドのサスティーン。
その暴虐で官能的なビートが、彼をまだ見ぬ世界まで昇華させてゆく…。
尾崎豊は叫ぶ。すると狂気に達した観客達がその叫びに応える。
尾崎豊が俯く。その憂いを感じた観客が、虚ろな溜め息を漏らす。
観客は尾崎のありとあらゆる挙動に反応し、尾崎自身を崇拝し求めていた。
彼らにとって尾崎は神であった。
尾崎の苦悶の表情に畏怖をおぼえ、尾崎の歓喜の叫びで躁的熱狂に陥り、尾崎の微笑みに陶酔の涙を流すのだ。
(俺はこの愚衆を支配している!)
そう尾崎は悟った。
(俺こそがこの憐れな迷える子羊を真理の道へ誘うことが出来るんだ!)
愛欲の地獄の果てに尾崎豊の見たものは、尾崎自身の感得した原始の神の姿であった。
シャーマンと化した尾崎はステージの上でさらに激しく絶叫しのた打ち回った。
(3/3)
「尾崎は遂に開花したな…」
ステージの裾で須藤は呟いた。その目には慈愛と、そして悶々とした暗い嫉妬の炎が満ちていた。
見城によってマゾヒストの本質を悟らされた尾崎…。
それは須藤には決して成せない肉の掟による支配であった。
尾崎を肉感の下僕として組み伏せ、捻じ伏せる…それは筋肉過剰のナルシスト、見城徹の独壇場であった。
しかし須藤はステージ上の尾崎を見て悟った。
――尾崎の真の才能を開花させることが出来るのは俺だ。
握り締める拳に、汗がにじむ。
――尾崎豊という男を、俗世の地獄の業火の中で打ち据えて、狂乱の域で弾けさせることが出来るのは俺だけだ。
プロデューサーなんて職業は、しょせんサディストじゃなきゃ出来やしない、そう須藤は思っていた。
尾崎をとことん叱り飛ばし、追い詰め、捻じ伏せ、押し潰し、精神も人格もブチ壊す。
そこからこの男の中に眠る何かを搾り採らなければならないのだ。
そういう意味で尾崎は最高の素材といえた。
衝動を掻き立てるドラムスのビート、腹の奥までズンッと響く情熱のサウンド。
尾崎を崇め慕う青少年達の官能をブロウアップさせる音楽の力…その中で尾崎を躍らせることが出来るのは俺だけだ。
――俺こそが尾崎を真のカリスマに仕立ててみせる!俺こそが…、俺こそが!
そう呟く須藤の股間ははち切れんばかりに勃起していた。(了)
(1/4)
『尾崎豊物語4 ヘテロ・魔女の誘惑・編』
「尾崎さん。服を脱いで、早くこっちに来て…」
「えっ、ええっ!あっ…」
尾崎はうろたえていた。
ベッドの端に座る繁美はブラウスの胸元を大きくはだけ、胸元を寄せて乳房の谷間をやや強調して見せる。
足を組み替え、腰を大きくくねらせシナを作り、尾崎豊に攻撃的な熱い視線を注ぐ。
尾崎の目線が自分の胸元から腿に注がれているのを充分に感得した繁美は、少し微笑んでみせた。
ただしその目は上目遣いに睨めつけるように鋭く、尾崎を捉え離さない。
「早くっ!尾崎さんっ!…女に恥をかかせるつもりなの?」
繁美は少し懇願するような表情を浮かべた。もちろん演技だ。
「で…でも。僕…あの、ええっと…」」
尾崎は繁美を前に戸惑いを見せた。頬が上気したように赤く染まり、目線は中途半端に彷徨う。
(可愛い!私が教えてあげるわ、尾崎君!)
繁美はベッドの上から身を乗り出し、尾崎の腕を乱暴に掴み、強引にベッドに引き寄せた。
尾崎は繁美の上に倒れこみ、のしかかる。
高まる鼓動、頬をつたう汗、荒々しい吐息、緊張のあまり表情が硬ばってり、尾崎は繁美から目線を逸らす。
しかし繁美は尾崎の顔を両手で挟み、強引に自分に向けさせた。
いきなり尾崎の唇に自分の唇を押し付ける。
「むんっ!んんんっ!…むうんんっ!…んん〜」
尾崎は驚き、唇を繁美から離そうとする。刹那、繁美の舌が尾崎の唇を割り、口腔のなかに侵入してきた。
同時に、繁美の右腕が尾崎の股間を鷲掴みにする。
「あっ、 あああっっ! 繁美さん!」
尾崎の股間は、はち切れんばかりに硬直し、熱く脈動していた。
「うふっ! カワイイ! 貴方は何もしなくていいの! 私がリードしてあげるから!」
そういって尾崎の右手を、自分の乳房にあてがった。
熱い夜が始まる。
(2/4)
繁美は尾崎を仰向けにすると、尾崎の上着の裾から両手を入れた。掌が尾崎のわき腹から胸へと這うように動く。
指先が尾崎の乳首を探り当てた瞬間、尾崎の上体がわずかに反応する。
繁美は微笑みながらゆっくり尾崎のTシャツをはだけた。指先は乳首の周辺を焦らすように這わせ、
唇を尾崎のへそに近づけ、唇をあてがい吸った。
「し、繁美さん…」
繁美は尾崎の言葉を無視した。
尾崎の若いオスの体臭に自分の中のメスが激しく感応しているのが分かった。
子宮の辺りに熱が帯びてゆく。経血の流れる痛みにも似た本能的な疼きがヴァギナとアヌスを引き絞っていく。
(この男を…尾崎豊を絞りつくしてやるわっ!)
繁美は湧き上がる喜びに耐えかねるように尾崎のジーンズのファスナーを引きおろした。
既に欲求ではち切れんばかりに隆起した肉棒がそこにあった。
ジーンズとブリーフに締め付けられ窮屈そうに収まった尾崎の肉茎は弾けるように飛び出し、起立した。
その逞しさに一瞬驚き、そしてうっとりするようにソレを眺める繁美。
灼熱を放つ赤みを帯びたその肉棒は、尾崎の鼓動に呼応するようにビクンッビクンッと敏感に脈打つ。
尾崎は恥ずかしそうに顔を背ける。
繁美はゆっくりと尾崎の肉茎に頬を寄せ、口唇を亀頭に触れさせた。その瞬間、
「ぅあうっ!」
尾崎は反応して頭を大きく振った。
肉茎がわずかに揺らぎ、繁美の唇を軽く打つ。
しかし繁美は動ずることなく、口唇と舌を軽く撫で付け、肉茎に這わせた。
(3/4)
(…茎と裏筋を中心に、始めは焦らす。)
それはかつて繁美を調教した黒服の男から仕込まれたテクだ。
(男の快楽は果てる一瞬に掛かっている。湧き上がる興奮を刺激と上手く同調して高めてゆかねばならない)
黒服の男がかつて耳元で囁いた言葉だ。
(…そう、タイミングが問題なんだよ、繁美。)
一瞬、繁美の脳裏に、かつて自分の肉体を通り過ぎていった男達の愛撫の記憶が過ぎった。
スプリングが軋む音を立てて繁美の肉体は手馴れた男達の腰の下で激しく弾み、
腰が砕けるような衝撃の中で何度も何度も昇天した、あの若き日の、バブリーな夜の記憶…。
(そういえば、あの男が私の”女”を開発してくれたっけ、名前は何だったかな?)
繁美は少し笑った。
…笑いながら尾崎を上目遣いで見た。
尾崎は既に快楽に溺れているのが分かった。
焦らしに耐えかねているように腰のあたりをもぞもぞと動かしている。
「繁美さん!ぼ、僕…ボクは、もう…」
ほとんどすすり泣きに近い尾崎の声が聞こえる。
(4/4)
繁美の舌はゆっくり尾崎の肉茎を登ってゆき、亀頭に達した。
赤紫色に充血した尾崎のカリは、今にも爆発しそうにに脈動を続ける。
尿道も、それ自体呼吸しているように、わずかに開閉を繰り返している。
繁美は微笑んだ。既に自分が尾崎を支配しているのを感じた。
尾崎豊の激しい喘ぎを耳で捕らえながらさらにもう一度微笑み、目の前で痙攣する尾崎の茎に舌をあてがう。
そのまま滑るように口腔全体で肉茎を包み込んだ。
「あうっ!!」
その瞬間、尾崎の叫びと共に、繁美の口腔に生臭い粘液が迸った。
思った以上に多量の精液が迸り、繁美は一瞬唸った。
「むんっ!んむんっ!」
尾崎豊の放った熱く苦い粘液を口一杯に受け止める。
さらに舌を肉茎の裏筋に這わせ、尾崎の尿道内の残滓を全てしごき出す。
肉茎は繁美の口の中でなおも熱く脈打つ。
繁美の舌が這い回る度に、刺激に耐えかねた尾崎はうめき声を上げる。
(たまらない。最高。この男を吸い尽くしてやる。)
繁美の下半身は燃え上がっていた。愛液が花弁を伝い、密度の濃い叢や大腿の肌を滴っていた。
「豊…ズルいわ。貴方だけ勝手に…」
繁美は身を起こし尾崎を見下ろした。わずかな軽蔑と、この男を支配している歓喜に溢れた表情で。
そして口一杯に溜まった尾崎自身の欲情の雫を掌に吐き出し、尾崎の胸に塗り込めた。
尾崎の胸板は興奮のためか激しく上下動を繰り返す。
「今度は私の番…。私もイかせてくれない?貴方のやり方で…」
そう呟くと、尾崎の上に圧し掛かり、尾崎の唇に自身の唇を重ね、舌を滑り込ませた。(了)
(1/5)
『尾崎豊物語5 自我との邂逅・編』
見城さんに連れてこられた地下パーティーは、まさに修羅場だった。
黒檀の重い扉を開いた瞬間、生臭く湿った淫靡な匂いが、尾崎の鼻腔を優しくくすぐる。
薄暗い部屋の方々から、押し殺したような無数の人々の息吹が立ち昇り、女性のすすり泣く声も聞こえる。
「さあ尾崎、我々も入ろうよ…」
尾崎の背中を軽く押し、見城は中へ入るように促す。
見城の手の感触…尾崎を抱きすくめ、息苦しいほどの熱き抱擁で包んでくれる見城の逞しい手。
そこから伝わる体温は、尾崎の身体の奥で蠢く欲情の炎を揺るがす。尾崎は生唾をゴクリと飲み下した。
「見城さん、ここは一体?」
少し不安げな声で尾崎は尋ねる。見城は無言だ。
暗がりに目が慣れると、松明に照らし出された部屋の様子がわかった。
多くの生白い肉体の洪水が、床の方々で波を打っている。
逞しい腕、豊満な尻、丸みを帯びた臀部が、開かれた両足の間で激しく上下する。
長い髪の女性が、過剰な筋肉に覆われた男の腰にすがりつき、その股間の図太い肉棒をくわえ込んでいる。
また黒いボンテージに身を包んだ逞しい男二人が抱きしめあい、互いの肉体をまさぐりながら唇を求め合っている。
「尾崎、我々もこの中に入ろう…分かち合うんだ」
声を掛ける見城の方を、尾崎は振り返る。するとそこには、すでに衣類を脱ぎ去り裸になった見城が立っていた。
射すくめるような目で尾崎を見つめる見城…その視線の熱さに、尾崎は一瞬たじろぐ。
しかし尾崎は目線を逸らせなかった。見城の股間にそそり立つ巨大な肉茎が、脈打つように尾崎の前で痙攣する。
そう、尾崎の菊門を優しく貫いたあの肉茎…尾崎はあの日の夜の記憶を思い出し、思わず頬が火照るのを感じた。
(2/5)
「ねえお兄さん、なかなか男前じゃない?」
立ち竦む尾崎に何者かが抱きついてきた。そのまま尾崎の耳たぶを舌でやさしく舐める。
甘く、生温い息吹が尾崎のうなじを這う。尾崎の上腕に、たわわに膨らんだ女の乳房が押し付けられる。
「えっ、う、うわっ!」
尾崎は驚き、一瞬身を強張らせた。するとその女は、耳元で優しく微笑みながらささやいた。
「大丈夫よボウヤ、私達が優しく導いてあげるから、うふっ!」
そのまま女の手はゆっくりと尾崎の胸元を這う。ブレザーの制服のボタンをたくみの外し、尾崎の胸の素肌を撫でる。
女の指先が、尾崎の素肌に触れる…尾崎の乳首を指先で軽く転がし、同時に尾崎のうなじを嘗め回す。
「ああっ…ボク、あのっ!」
たじろぐ尾崎の目の前に、見城か近付く。優しげな見城の目線が、不安げな尾崎の心に光を投げかける。
「大丈夫だよ尾崎、もう君は我々の仲間なんだからな」
そういって微笑む見城は、そのまま尾崎の制服のベルトを外す。
緩んだズボンの裾から、女は巧みに手を滑り込ませて尾崎の尻を直に触る。
硬く貼った尾崎の尻の肉を分けるように指先が進み、尾崎のアナルを探る。
「ああっ、ダメです止めてくださいっ!そんな所…」
「何を言ってるんだ尾崎、臆したのかい?」
見城は尾崎を諌めた。その瞬間、女の指先は尾崎のアナルを探りあて、迷うことなくその中へと侵入した。
(3/5)
「ひ、ひぐうっ!」
尾崎は身体を弾ませるように反応する。
昨晩、見城によって貫かれたアナルの傷に鋭い痛みが走り、尾崎の脊椎を駆け上った。
「あら?このボウヤはまだなのかしら…?」
「いや、彼は既に貫通式を済ませているんだが、まだ不慣れでね」
尾崎のすぐそばで買わされる言葉…四つの手が尾崎の若き肉体を愛撫するなかで、それは呪文のように響く。
女の指先が尾崎の前立腺を探りあて、そこを圧迫する。勃起を促しているのだ。
見城は尾崎のズボンとブリーフを引き摺り下ろし、尾崎の下半身を丸裸にした。
「尾崎、かわいいな尾崎、もう勃起しているじゃないか?」
「あら、このボウヤは中々元気ねえ」
もはや抵抗が出来ないほどに感じてしまった尾崎は、少し恥らうように両脚をすぼめる。
しかし見城の逞しい両腕がそれを許さなかった。
より大きく押し広げられた尾崎の両脚…そこから天に向かって反り立つように、若き尾崎の肉茎が現れる。
「まあ…逞しい」
女は感嘆の声を上げる。そして空いたもう一方の手で、尾崎のペニスを軽く掴み、そのままゆっくりをスラストさせた。
「ああっ!ダメですもうっ!お、お願いですうっ!」
叫ぶ尾崎。
気づくと部屋中にいた多くの人間の視線が、全て尾崎に集まっている。
熱く、なおかつ鋭い多くの視線が、尾崎のそそりたつ肉茎や、痙攣する臀部に集まる。
その視線に尾崎はさらに昂ぶり、敏感になってゆく。
(4/5)
「尾崎、ではそろそろ禊を済まそうか…なっ?」
見城は下から尾崎を見上げる。
悦びに満ちた見城の微笑みに慄然とする尾崎…しかし何故だろう、心のどこかでそれを期待している自分もいる。
「ほら、はやくやってあげなさい見城さん。この子、このままフィニッシュしちゃうわよ」
クスッと微笑みながら女は囁く。
女の左手は尾崎の肉茎を優しく掴み、指先で亀頭を撫でる。
時折女の指先が尿道をしごくたびに、尾崎は絶頂に達しそうになる。
「そうだな、これ以上焦らしたら、尾崎はすねちゃうかもしれないしな」
周りの人間達が少し笑う…尾崎のあられもない痴態を見て、喜んでいるのだ。
「はうっ!」
尾崎は叫んだ。見城の口が尾崎の肉茎をくわえ込んだのだ。
そのまま激しく肉茎を吸い込む見城…尾崎の亀頭が見城の喉の奥へと侵入し、食道に近い辺りまで達する。
見城は喉の奥をしごきながら、尾崎のペニスを激しく刺激する。
「ダメです見城さんっ! ああっ!」
抵抗を始める尾崎…しかしいつのまにそばに来ていた屈強な男たちによって尾崎は押さえ込まれていた。
ニヤニヤと笑いながら尾崎を押さえつけるむくつけき男たち。
「待ってろよ尾崎くん、次は我々が君を導くからな」
「そうだぜ尾崎くん、君は今、我々の仲間達の関心を全て集めてるんだよ、ははっ!」
(5/5)
「私もお手伝いしなくちゃね、尾崎くん。これからもよろしくね!」
そう囁いた女は、もう一度尾崎のアナルに深々と指先を突っ込んだ…さらに深く。
その中で暴れる指先は、尾崎の本性を暴きだすかのようだ。
甲高い悲鳴を上げながら愛撫に翻弄される尾崎。
その尾崎の美しき痴態を眺めながら交わい、自慰を始める周囲の者たち。
上り詰める尾崎は、薄暗い部屋の彼方で未知の輝きを見た。
荒ぶる魂の行き着く先、めくるめく快楽の上り詰めたその先に、一筋の光明を見出していた。
今、尾崎の肉体を汚す巧みな愛撫の中で、尾崎の精神は自分を縛り付ける全てから解き放たれていった。
「ああっ!うわああぅ!」
かつて無い絶叫とともに、尾崎は大量の精液を放った。
その精液を一滴も残さず飲み干す見城の目の前で、尾崎は失神した。
本当の自分にたどり着けた気がした。(了)
(1/3)
『尾崎豊物語6 音のない部屋・編』
「う、うぐうっ!」
思わぬ激しい突き上げに、尾崎は思わず唸ってしまった。
尾崎は全日空ホテルのスィートルームにある男との密会に来ていた。
相手はイベント興行の利権を持つ業界の大物で、ハゲて腹の迫り出した初老の男だ。
尾崎のことを気に入ってくれ、密会の回数も今日で10回近い。
少し高めの温度に設定された空調の部屋の中で、尾崎はその男の腹の下で怒張したペニスをくわえて舌で刺激する。
今回も丁寧に洗浄した男のアナルに中指を差込み、そこから押し付けるように前立腺を刺激してやる。
すると衰えた男の生殖器に活力が漲り、尾崎の口の中から溢れんばかりに怒張してゆく。
還暦近いのに大したおっさんだな、と尾崎は思った。
「頼む。もっと舌を丁寧に…そう、丁寧に裏筋をなぞってくれ、ああっ!」
男は尾崎の愛撫で何度も喘ぎ、そのたびに尾崎の顔を股間に無理矢理埋めようとする。
尾崎の鼻腔の中に男の陰毛の先端が入り込み、何度も咳き込んでしまう。
徐々に男の興奮が高まってきたようだ。
口の中の男根が見る間に膨張し、喉の奥深くに侵入しようと暴れた。
(2/3)
尾崎は手で男の腰を押し返そうとするが、興奮した男はそんなことお構いなしに尾崎を攻め立てる。
男のむさ苦しい体臭にげんなりしながら、尾崎は一度男を満足させるべきだと考えた。
前立腺を刺激する中指をさらに直腸の奥まで差し入れる。そして指の腹全体を用いて男の直腸内をなめす。
同時に奥歯を用いて男の亀頭を刺激する…この男は舌全体で亀頭を包んでやると、そうとう感じることは承知してる。
「うがああっ!はあっ!」
男は部屋中に響き渡るような大声で吠え、ものの数秒で絶頂に達した。
同時に尾崎の口の中に、ことのほか大量の精液を流し込む。
男はそのままベッドに倒れこんだ。
尾崎は男の体を避けるようにしてベッドサイドに移動し、エチケットペーパーの中に男の残滓を吐き出す。
喉の奥の不快感…自分が穢れていく嫌な感じが、尾崎を身震いさせた。
(今日一日付き合うだけで、また郡山でのライブ興行権が入るんだ。)
心の中で尾崎はそう呟いた。
男はしばらく荒々しく呼吸していたが、その手が尾崎の股間に伸びる。
醜い男…だが今の尾崎はこのような男の愛撫でも勃起できるし、アナルにも射精できる。
そう、少しの我慢、それが尾崎を開発した見城さんからの教えだ。
男の節くれた手のひらでペニスを玩ばれながら、尾崎はマルボロメンソールに火をつけ、大きく一服した。
タバコの中に仕込まれている例のクスリが燃焼し、尾崎の脳髄をチリチリと刺激してゆく…。
(3/3)
男の手コキに任せ、ペニスを勃起させながら尾崎はテレビを付けた。
どうでもよいバラエティー番組や、くだらないトーク番組をすっ飛ばして、尾崎はニュース映像を探す。
何のことは無い、このくだらない雰囲気の中で正気を保てる何かがほしかっただけだ。
勃起した尾崎のペニスを男は口でくわえた。ネチャネチャと粘液質の音を立て、尾崎のペニスを必死にバキュームする。
同時に自分のペニスをしごいているようだ。
普段は威張り散らす傲岸な男…その実態は、容姿の整ったゲイボーイに対する羨望と嫉妬に狂った、ただのホモだ。
尾崎は自分の亀頭にざらついた感触を感じ取りながら、チャンネルを変えてゆく。
十分後に射精してやろう、そう思った瞬間、テレビの映像に目が留まった。
歌番組で自分が歌っている映像が流れた。
ステージのスポットライトの中で、着流したTシャツ姿の自分が絶叫している。
額に流れる汗もぬぐわぬまま目をつぶり、少し鼻に掛かった声で。
尾崎はその自分の姿に見惚れた。
多くの観客たちの視線の中で、昂ぶる自分を抑えかねるように苦悶する自分の姿。。
曲がクライマックスに向かう中で、尾崎は自分のペニスが怒張してゆくのを感じた。
ホモのおっさんの愛撫ではなく、自ら惚れこんだ自分自身の虚像に興奮したのだ。
尾崎は目を閉じる…アコギで奏でられる15の夜、過ぎ去りし過去の幻影…。
「う、うぐっ!」
数分後、尾崎は射精した。大喜びで自分の精液を飲み干す男をよそに、尾崎は極彩色の夢を見ていた。
覚醒剤…魔のクスリ。(了)
(1/4)
『尾崎豊物語7 スワンソング、絶望の月・編』
「繁美、お前じゃダメなんだ!繁美、お前じゃあ…お前じゃあダメなんだよっ!」
尾崎は絶叫しながら繁美を殴りつけた。
「なにするの痛い、あなたっ!やめてっ、殴らないでぇっ!」
しかし尾崎豊は振り上げた拳を繁美に向かって何度も打ち付けた。
頭や肩、こめかみと、次から次へと続く打撃の嵐に、繁美は身を屈め小さく悲鳴を上げることしか出来ない。
「あなた、いったい私が何したっていうのっ!あなた痛いっ、やめてっ!」
「繁美ぃ、お前じゃぁ!繁美ぃお前じゃあっ…!ダメなんだよぉ!」
尾崎の表情は鬼気迫り、吊り上った三白眼は憤怒の念を放つ。
怒りに歪んだその双眸は、足元でうずくまる繁美を睨みつける。
打撃はまるで容赦なく、時に殺意すら感じられた。
そこには繁美の存在を絶対否定するような非情さがあった。
一撃ごとに繁美は自身の肉体が軋むのを感じた。男と女では力の差は歴然としている。
何も出来ず蹲ったままの繁美は恐怖のあまり全身が硬直する。
今はただひたすら耐えるしかない…しかしそれももう限界に近づいていた。
そして思わず面を上げたときに、尾崎のフック掛かった打撃が額と鼻先を削ぎ取るように捉えた。
一瞬、意識が飛ぶ。
鼻の奥から脳髄にかけてきな臭さが立ち昇る。
視界は揺れ、何かフィルターがかかったように周囲の音が奇妙にこもる。
繁美は遂に床に倒れた。
冷たいフローリングの床の感触が、繁美の頬に伝わる。そして視界の端で、自分が流した鼻血が滴るのを捕らえた。
腫れあがった瞼が視界を奪い、鼻の奥からさらに生暖かい血が伝う。痺れるような痛みが鼻腔を伝い思考を奪う。
(…私は一体何故こんなところにいるの?どうしてこんな目に遭わなければならないの?)
繁美は自身を見失いかけていた。その中でも尾崎の怒号が響く…。
(そうだ、今私は…私は尾崎に殴られているんだ。)
ふと我を取り戻した、まさにその瞬間であった。
「繁美っお前じゃあっ、母さんの代わりにはなれないんだあ〜!」
一際大きく振りかぶった渾身の一撃が繁美の顎を真っ直ぐ捉え、そのまま繁美は昏倒し意識を失った。
(2/4)
…尾崎の体の重みと、、恥部を貫く鈍痛を感じ取り、繁美は目を覚ました。
尾崎が今、自分の肉体を犯している。
すでに着衣は全て剥ぎ取られ全裸であった。
春先の肌寒さが繁美の意識を徐々に現実世界へと引き戻す。
体が全く動かない。
尾崎に組み伏せられているからだけではなく、尾崎の身勝手な愛撫に抵抗する余力が失われていた。
尾崎によって殴られた箇所が軋むように痛みを訴え、合唱した。
(まだ生きている…)
繁美は薄目を開け天井を見上げ思った。
尾崎の呻き声と繁美の股間に腰をひたすら打ちつけ続ける乾いた音だけが仄暗い月明かりの包む部屋を虚しく響く。
既に繁美の意識のなかには尾崎の存在は無かった。
尾崎という存在は、今はただ自身の肉体を蹂躙する物理的な存在に過ぎない。
(3/4)
(私は間違っていた…?)
繁美は今、たとえようもない戦慄とともに、自分への疑義を抱いた。
かつて愛した男、無邪気で繊細で、それでいて自尊心の塊で、鋭さとナイーブさを持ち合わせた男。
そこに自分はほれ込み、そして契りを結んだ…上手く御せる、そういう自信があった、はずだった。
(甘かったのか…?)
いや、そうではない。
繁美の考えていた以上に、この世の中には如何ともし難い衝動的な狂気が存在していたのだ。
誰よりも愛されたいと願い、さまよう男は、同時に誰よりも嫉妬を抱く危うい男であった。
狂気の声の渦巻くなかで、尾崎は他者への絶対的な依存と絶対的な支配を求めた。いつしか舞い上がり、理性を失う。
狂気と暴力をもって、他者を拘束しようとする。そして怒り狂い、泣き叫ぶ…そして今夜も。
彼を見出し、売り出した見城、須藤という男達を失ったいま、彼は真実の自分と向き合わざるを得なかった。
そこで、虚像をみた。そしてそれ以外何も見出せなかった…それが尾崎豊という男だ。
嘘と虚勢を叫び続け、遂に現実という障壁に立ち向かわなかった男は今、崩れそうな自我を狂気と暴力、
そして覚醒剤の陶酔の中で逃避し、泣き叫んでいる。
文字通り、破滅に向かって…。
(4/4)
今、尾崎は自分の乳房を口に含み、激しくしゃぶりついている…何かをブツブツ呟きながら。
「母さん…どうしてなの?母さん。…どうして僕を置いていったの、母さん?」
尾崎の肉体は汗ばみ、生臭い呼吸は激しくなる。
うめき声を上げながら尾崎は徐々に昂ぶりを見せる。
繁美は泣いた。それは彼のためではなかった。
ただ、自分でもわからない溢れ出る感情が、繁美の理性の堤を音も無く崩してゆく。
溢れ出た感情は、ただ虚しく、冷たかった。
「母さんっ!」
尾崎はそう叫んだ。同時に一瞬、激しく痙攣し、体を弾ませた。
その後、硬直した体から力が抜け、崩れるようにゆっくりと繁美に体を預けた。
繁美の子宮に、熱い迸りが注ぎ込まれる。
しかしその感触は、繁美の肉体を沸かせることはなかった。
尾崎豊が果て、眠り落ちる姿を繁美は醒めた目で見続けた。
肉体の痛み、窓から差し込む月の明かりだけが、今の繁美にとって確かな現実だった。(了)
(1/4)
『尾崎豊物語8 終章、春の夜の夢・編』
「俺は、俺は…見城さんの愛がなくちゃダメなんだ!見城さん!」
ベッドの上で悶えながら、尾崎は絶叫した。
「もう一度、僕を調教してくれよ! もう一度、もう一度だけでいいから!」
尾崎豊は愛が欲しかった。愛されたかった。
すでに二十代も半ばを越え、もはやかつてのように若者の代弁者なんて子供だましも通用しなくなった。
未だに彼を慕うのは、妄想から醒めない一部の狂ったファンとオウムの若手信者ぐらいだ。
見城と須藤が作り上げてくれた”十代のカリスマ”という虚像は既に過去の栄光に成り下がっていた。
尾崎は孤独だった。
「俺は…もしかして騙されていたのか?見城さん!須藤さん!俺のことを愛していてくれたんじゃなかったのか?」
尾崎は混迷する。
「まさか、俺の事を躍らせて、金儲けしてただけなのか?そんな…まさか…俺は信じない!」
尾崎の脳裏に渦巻く疑惑。
…自分自身を前面に剥き出して疾走したあのステージ。
魂が求めるままに叫び怒鳴ると、客席の愚衆共はそれに合わせ狂ったように熱狂し喚き涙を流した。
自分を崇め、激しく求め、完全に上気した表情で自分を見つめていたあの無数の視線。
あの身を貫く無数の視線と狂気との狭間で自分は何度も昇天した。
(もう一度、もう一度あそこに立ちたい。あの場所で俺は燃え上がりたいんだ!)
尾崎はすすり泣き始めた。悔しかった。悲しかった。
いったい俺は何処へ行くのか?不安が尾崎を包む。
(2/4)
そんな時、彼は思い出したのだった。
かつて自分を売り出し、自分を世間知らずの青少年のヒーローに仕立ててくれた見城徹の存在を。
(あの夜、見城さんは俺のことを激しく求めてくれた。…あのとき俺は本当の自分の居場所を見つけたんだよ見城さん!)
自らの肉茎を、ジーンズの生地の上からゆっくりと撫でて刺激し始める。
(俺は、俺は!見城さんに全てを委ねたんだよ!なのにどうして?どうして今、俺のことを見てくれないの?)
尾崎の右手の動きが、徐々に激しさを増す
(なんで、俺は間違っているのか見城さん?)
尾崎はベッドの上で悶えた。そして突然泣き出し、声に出して叫んだ。
「見城さん!…俺、もう一度頑張るからさ。もうワガママばかり言わないよ…俺どうしたらいいかわからないんだ!」
泣き出す尾崎。
「見城さん、お願いだ!もう一度、もう一度!俺のことを愛してくれ!」
少し腰を屈め、ジーンズを膝のあたりまでぎこちなく下ろし、蹴飛ばすようにして脱ぎ払う。
ベッドの上で下半身を晒す尾崎は、暫く天井を見詰めていた。
股間の男根は隆々と勃起し、力強く起立し天井にこうべを向けたまま硬直している。
そう、かつて繁美がその逞しさに感嘆の溜め息を上げたあの肉茎だ。
しかし今、尾崎を奮い立たせているのは、見城徹への熱き思い、それだけだった。
尾崎はおもむろに覚醒剤の粉末を指先に乗せた。
両足を開くと注意深くゆっくりとその指先を自分の肛門に差し込む。
(3/4)
一瞬、尾崎の脳裏に「商業主義」という言葉が過ぎった。
(…まさか俺は見城さんと須藤さんの操り人形だったのか?)
そう考え、すぐに否定した。いや、そんなはずはない!と力強く自分に言い聞かせた。
指先は肛門からゆっくりと直腸の粘膜を分け入った。
括約筋の圧力にビクつきながら恐る恐る奥へと進む。
直腸自体の圧力で指先に乗せられたクスリのパウダーが擦られ、腸管に塗り込められるのを感じた。
指が中ほどまで進入する頃、肛門の縁の辺りに痛みを覚えた。
古傷…見城さんに初斬された時以来弱くなっている部分だ。
見城さんが残していった傷。そのことが尾崎を昂ぶらせる。
気付くと尾崎は今にも射精しそうなほど感じてしまい、亀頭は赤黒く充血し痙攣している。
「け、見城さん!」
尾崎は思わず呟いていた。
悔しかったが、自分は見城や須藤のような大人達に支えられて初めて立つことが出来る存在だと いうことを理解した。
彷徨い惑う心のどこかでその事実を受け入れ始めていた…しかしもう、遅い。
自分の力で立ち、本当の自分の力だけで全てを切り開くなど、そんなことは虚構に過ぎない…そうなのか。
――商業主義、それとも愛?
なおも尾崎の思考は巡る…。
(4/4)
突然、肛門から脳天に突き抜けるような衝撃が走った。
あまりの衝撃に尾崎はその場に卒倒した。
頭蓋のなかで何かが爆発した。全身が喜びに激しくふるえる。
――暗い夜の帳が俺を呼んでいる!自由は今、自分の目の前に限りなく広がっている!
壁に拳や蹴りを無造作に叩き込む。拳の皮は擦り剥け血が流れだしたが全く気付かない。
目が血走って視界が朱に染まる。ゾクゾクするような快感が体の奥から吹き上がる。
頭の中で何かが爆発してように今までの思考が吹き飛んだ。
押し寄せる快感の波に耐えるかのようにのた打ち回った。
――体が熱い。燃えるように熱い。
そのまま大きく海老反って、両手両足を激しくバタつかせた。
勃起したペニスは遂に射精を開始した。
全てを脱ぎ捨て全裸になった尾崎豊は、扉を蹴り開け、ついには夜の街の中を駆け出した。
血走った目で。流れる汗も、涎も、拭わぬまま。
今なら、本当の自分に辿り着けそうな気がした。
「母さん!!」
そう叫ぶと、尾崎は目前に広がる無限のシャングリラに我が身を投げ出した…。
…翌日、致死量の2倍の覚醒剤を打った状態で倒れ伏している尾崎豊が発見された。
病院に搬送されたが、救命の甲斐も虚しく間もなく死亡が確認された。
享年26歳。 (尾崎豊物語 終わり)
..::;;;:/ ______ ..::;;;:゙\ |:;;;::.. |:.:i:.:.:.i:.:.:.:.i:.:.:.i:.:.:.| \:.:.:.:.:.:.:.:.:.": ̄:`i
..:;;:/´ ̄  ̄` ー- 、..::;;:\ |:;;. |:.:!:.:.:.!:.:.:.:.i:.:.:.i:.:.:.| `ヽ、:_:.ィ:.:.:.:.:.:.:ノ
彡ミ;:./ `ヽ、.:;;゙|:;;::.. ;!:.i:.:.:.:i:.:.:.:.:i:.:.:.!.:.:.| ` -‐'"
ミ彡ミ彡' `゙i:;;::.. ;!.:i:.:.:.:i:.:.:.:.:i:.:.:.i:.:.:.|
ミミ巛-.、 .:/:;; ;!.:.!:.:.:.i:.:.:.:.:.i:.:.:.!:.:.:|
彡 `ヾ:、 ι .::/:;. ;!:.:i:.:.:.:!:.:.:.:.:.i:.:.:.i:.:.:.|
`ヽ、... ヾ:、:`:. \ 〈:;;.. |:.:.!:.:.:.i:.:.:.:.:.i:.:.:.:!:.:.:|
ヾ::.=="°::.. \ ヽ:;;:.. .::|;:.:i:.:.:.:!:.:.:.:.:i:.:.:.:.!:.:.j!ー- .._
uヽし:.. .::、 `ヽ、 ヽ:;;:.:i'´ト、゙:.:.:.i:.:.:.:.:i:.:.:.:.i,:.:/| , ` ー .._
ヽ υ:` \ .. -- ゙:、:j ゙! ヽ:゙:.':.:.:.:.'.:.:.:.'/ .| ゙i ` ー- 、
ヽ `ヽ、..:/ ..`'´ゝ:、 ` ー - ‐ " :| ゙i ヽ!
`;,、 ヽ "´ ゙̄:/ ::...ヽ:. :| ヽ ̄`` ‐- .._ |ニ:、
:\.,;`:ー:-..、._ ヽ ,.:- ; ヽ:. .! ヽ ゙i:.__.:ノヘ`l
゙:.:、:\:. .:;;:`ヽ、 ヽ.'" :. ヽ、 / ヽ .:-'"_:.,ィ==ニ=-、
ヽ:.:゙:.:.、`ヽ、 ..::;;:\: :. ノ`ー=、- '´ `! '"彡"´: : : : : : : :゙iヽ\
.:.:ヽ:、:.:.:゙:.:.、`ヾ、=:.こ:)、 . : " :.、:. ,:-‐ '´ヽ:y'.:'_:_-==-: : ー、l.ノノ
:.:.:.:ヽ:.`:.:.、:.:.:.゙:.:.、:`ヾ:.、 ヽ..,.:-‐ "´ ,.:-'´.r| `"´/,. -=ニ≧: {く
.:.:.:.:.:ヽ:.:.:.:.:`:.:、.:.:.:.゙.:.、`:、 ヾ ..:: ::../ ` ,ィ;'´ ,.:|i ´,.:"; : :': :゙i
:.:.:.:.:.:.:.i:、:.:.:.:.:.:.:`.:.、:.:.:.:.:゙i. ヽ ´ ̄``゙! 、` i:d " ;i!"; :.': : : : :;イ
.:.:.:.:.:.:.:.i;.:`:.:、:.:.:.:.:.:.:`:.、:.:.i ヽ.::::::.... .: ,. :、,. -┘ 、` ∨ ,イ': ": : : : : : / :i
:.:.:.:.:..:':´゙i:.:.:.:.`:.:.、:.:.:.:.:.:.:.:.! ヽC:::::. .: / ´ u ー=ラ.: : : : : : :/;. : :i
-:v:':.:.:.:.:.゙i:、:.:.:.:.:.:.`:.:.、:.:.:.:i ヽ .: / __,,..イ:.ノ.: : :,.: :/;. : ;: : :i
:.:.:i.:.:.:.:.:.:.:!、:.゙:.、:.:.:.:.:.:.:.:`:.j 'l _..-:'" :i:. ヽ. -、_ァ`!イ.:.;ィ:/: : :, :, :,: :;イ
.:.:.:゙:、:.:.:.:/、゙:.、:.:.:゙:-:、.:.:/ /` ̄ ゙ 、.,、,.ゝ、._.ノ.:|:/:i/: : ; : : :;:_/
_,..::-‐'´ \ー--‐'" /、__,.:-:'´ ;. _,..:-‐'"´≧'゙:゙: :`:゙: ゙:、: : :': : : : :; :/ ̄,:"
『ファンタジースレにあった作品を勝手に変えて書いてみた話』
@
「ローズマリーよ…後ほど私の執務室に来るように。わかったね?」
リシティア国王イルハトーブは、ローズマリーに目線を送りもせず、冷酷な口調でそう命じた。
「…はい。分かりましたお父様」
冷めかけたスープの皿に目線を落とし、ローズマリーは小さな声で答えた。
嫌な予感がする、彼女の小さな胸は不安で高鳴る。
その日の食事は殆ど味がしなかった…。
★
夕食後、厩舎の干草の山の中で、ローズマリー姫は庭師のペーターと抱き合っていた。
ペーターは近隣のスヴォラルトガ村出身の鮮卑族の男で、その一族の男たちの例に漏れず大変な巨根の持ち主だ。
ローズマリーはペーターの股間に虚立するその巨大な肉の茎に、一心不乱にしゃぶりつく。
最近になってからローズマリーは妙に身体が疼き、その湧き上がる欲情を抑えかねていた。
年頃なのだろうか…子宮の奥底が疼くような、火照るような、そんな暗澹たる欲情がローズマリーを苛める。
「…ああ姫様、そんなに激しくなされたらこのペーターはもう我慢できなくなってしまいますだ!」
下半身をさらけ出し、仰向けになったペーターは、干草の上でうめく。
そんなペーターの反応を楽しむかのようにローズマリーは微笑み、その巨大な肉茎の下を這わせ、頬ずりする。
棍棒のように巨大なその灼熱の鉄槌は、握り締めるローズマリーの手に余るほどに野太い。
そのローズマリーの白い指先の間で、ペーターのそれはまるで別の生き物のように脈動し、暴れる。
「なによ、もうちょっと我慢なさいっ!アンタったらこんなでかいものぶら下げているのに何よっ!」
ローズマリーはそう言い、ペーターを口に含んだ。そのまま喉奥まで一気に挿入し、口をすぼめてバキュームする。
「ああっ!姫様ダメですだっ!不肖私ペーターはもう、堪え切れません!」
ペーターは悲鳴に近い声を上げる。腰を大きくうねらせ、押し寄せる快感に耐えようと必死のようだ。
(ええっ、もうイッちゃうの…なによ、だらしない!)
ローズマリーは少し落胆した。このあとペーターの巨大なもので子宮をかき回してもらうつもりだったのだ。
A
(父王に呼ばれてただでさえイラついてんのに、こんなんじゃ私のストレスは解消できないわよっ!)
面倒臭くなったローズマリーは、舌でペーターの亀頭を包み込むと、思いっきりこすってやった。
その瞬間、ペーターは情けない喘ぎ声を漏らしながら、絶頂に達する。
大量の粘液がローズマリーの口腔内に満ち溢れ、か細い喉に流れ込んだ。
肉体労働で鍛えぬいたペーターのそれは、軟弱な貴族の子弟たちのとは比較にならないほどに濃厚で生臭さかった。
ローズマリー姫は立ち上がった。着衣の乱れを直し、ドレスの方々に着いた干し藁を手で叩き落とす。
そして干草の上で激しく喘ぐペーターを見下ろし、厳然とした命令口調で怒鳴りつけた。
「アンタだらしなさすぎるわよっ!城内一の巨大なイチモツの持ち主だって侍女長から聞いて楽しみにしてたのにさっ!」
ローズマリーはだらしなく萎縮したペーターのそれを手で掴むと、思い切り引っ張る。
ひいっ、と悲鳴を上げて痛がるペーターを睨みつけるローズマリー。
「今度来る時までにちゃんとテクを身に着けておきなさいっ!さもないと宦官にしちゃうわよっ!」
シクシクとすすり泣くペーターを一蹴りすると、そのまま踵を返して厩舎から出てゆくローズマリー。
これから父王の執務室に行くことを思うと、気が重かった…。
★
「お父様…入ります」
重厚な黒檀の扉を数度ノックし、おずおずと声を掛けるローズマリー。
父は苦手、ローズマリーは幼少の頃からそうであった。
国王でもある父が自分を見つめる目線には、親子の慈愛とは別に何か不可思議な念が含まれているように思えた。
暗澹たる、漆黒の輝き…その父の目線に潜む思いを、ローズマリーは常に恐れていた
(帝王学?それともまた何か別の謎?)
侍女たちや王宮学習院に集う貴族の子弟たちに聞いても評判の良い父王イルハトーブ。
だが、果たして本当に父王はそのような存在なのであろうか?
「入りたまえ」
扉の向こうから、くぐもったような父の声が聞こえた。
ローズマリーは口に溜まった唾を飲み込み、鋳鉄製の思いドアノブを掴んだ。
B
…ドアを開けると、そこは肉の洪水だった。
一糸纏わぬ男女の肉体が複雑に絡みあいのた打ち回っている。
部屋の方々で歓喜の呻きが上がるたびに、その肉の氾濫はわななく…闇のサバトだ。
「…な、なんですかこれ!どういうことなんです?お父様っ!」
ローズマリーはそう叫び、そのまま絶句してしまった。
そこには全裸の父王イルハトーブが立っていた。
その横には同じく全裸の忠臣たるグラン・ド・バザール伯爵…一体何故?
全裸のグラン・ド・バザール伯爵は股間からは仮性包茎のペニスが勃起させていた。
一方、父王イルハトーブの手には、黒々とした巨大なディルドが握られていた。
執務室を照らす松明の明かりの中でそれは、不気味に鈍い光を放っていた。
「な、一体どういうことなんですかお父様っ?それに貴方達はいったい、何なんですかっ!」
床中で全裸になって戯れる若き男女…互いの肉を求め激しく情を交わしあう彼らの姿にローズマリーは慄然とする。
「ローズマリー姫、こういうことなのですよ。見ればお分かりでしょう?」
グラン・ド・バザール伯爵はローズマリーの目をジッと見つめながらそう言い、ニヤリと笑った。
「ふ、ふざけないでバザール伯!こんなこと最低ですわっ!私、こんなの許せませんっ!」
神聖なるリシティア王国の王宮の中で、こんな背徳的な振る舞いが行われているなんて、とローズマリーは憤った。
「フフンッ!」
ローズマリーの驚愕を察したかのように、突然国王イルハトーブが笑った。
その声が響き渡った途端、部屋の中で絡み合っていた無数の男女の動きが止まる。
彼らの嘗めるような視線がローズマリーに注がれる。
ローズマリーはその視線が、自分の肉体を這うのを強く感じた…耐えられないほどに。
「お、お父様がそんな人だとは思いませんでした!私、もう帰りますっ!」
しかし父王イルハトーブもグラン・ド・バザール伯爵も動かない。
ローズマリー姫を見つめたままニヤニヤ笑う。
――おかしい、ここは何かが狂っている!
C
突然、ローズマリー姫は背後から抱きすくめられた…父王イルハトーブだった。
筋肉の盛り上がった図太い腕でローズマリーの肉体を抱きしめると、その手をドレスの裾に差し入れた。
そのままローズマリーの乳首を指先で探る。
「なあローズマリーや、そんなこと言うものでないぞ。一緒に楽しむのが王家のもののたしなみなのだぞ?」
父王イルハトーブはそうローズマリーの耳元で囁く。
と、同時に熱く甘い吐息をローズマリーの耳へと吹きかける。
ローズマリーは思わずゾクッと体が反応してしまった。
父王イルハトーブの指先はローズマリーの小振りな乳房を揉みしだき、玩び始めていた。
その節くれだった指の荒々しい感触が、ローズマリーの何かを刺激してゆく。
さらに父王の逞しい手はローズマリーのパンティ中に侵入し、秘所を探る。
その太い指先がローズマリーの花弁を探りあてると、巧みな指さばきでクレヴァスを愛撫し始めた。
「な、何をなさるのですお父様っ、こ、こんなこと止めてください!」
ローズマリーはなおも抵抗する。
しかし父王の指先の動きに反応してしまう自分を抑えることが出来なかった。
実の父の指先が自らの肉体に触れるたびに身体は熱くなり、力が入らない。
「大丈夫だよローズマリー…この父に任せなさい」
父王はそう囁くと、ローズマリーの尻の穴の中に中指を滑り込ませた。
…ふと前を見ると、目の前にはグラン・ド・バザール伯爵が立っていた。
普段の忠臣っぷりからは打って変わって、欲情に燃える熱い視線でローズマリーを見つめている。
父王の愛撫で上気したローズマリーの姿を少し嘲笑うように微笑み、伯爵はゆっくりとローズマリーの顔を覗き込む。
父とは異なり文官出身の彼らしい繊細な指先で、ローズマリーの細いあごを軽く持ち上げた。
抵抗できないまま上を向かされたローズマリー…伯爵は姫の可憐なその唇に強引にキスをしようとする。
D
「ん、止めなさいっ、無礼者っ!」
ローズマリーは顔を背けた。
しかし伯爵は強引に唇を重ねると、ローズマリーの口の中に一気に舌を挿入させてきた。
伯爵の舌はローズマリーの上唇から歯茎を這い、門歯の間に割り込もうとする。
少し葉巻臭い息がローズマリーの口腔の中を満たした。
「ローズマリーよ、もっとリラックスしたまえ。本当のお前の姿を、この父たちがわからせてやるからな…」
父王イルハトーブはローズマリーのシルクパンティーを掴むと、引き千切るように毟り取った。
パンティーを床の放り捨てると、今度はたくみにローズマリーのクリトリスを探りあて、その包皮をめくる。
さらされた小さな肉芽を父王の指先が刺激した瞬間、ローズマリーは子宮の奥が熱を帯びてゆくのを感じた。
★
執務室の奥、サバトのために設えられた部屋で、ローズマリー姫はグラン・ド・バザール伯爵のペニスをしゃぶらされた。
密集したバザール伯の陰毛がローズマリーの鼻先をくすぐり、塩気のある汗の匂いが鼻腔を満たす。
(…息苦しい)
ローズマリーは思った。喉奥まで侵入したバザール伯の亀頭が吐き気を呼び起こす。
しかしバザール伯は容赦せずローズマリー姫を責めた。
腰を前後にグラインドさせ、両手でローズマリーの頭を掴み股間にグイグイと押しつける。
ローズマリーの口の中でバザール伯の陰茎が怒張し、あふれ出しそうだ。
その陰茎の熱さが、ローズマリーの思いとは裏腹に中に眠る本能を昂ぶらせた。
「ああっ、ローズマリー様、素晴らしい!姫の舌が私のチンコを這い回って…ああっいいっ、もうイキそうです姫様っ!」
バザール伯が喘いだ。その伯爵の喘ぎに反応するかのように、サバトに集う美男美女達が歓声を上げる。
(…見られている!)
ローズマリーは思った。
サバトに集った客達の視線が、自分の裸と陰茎を咥え込む自分の口元に注がれているのを強く感じた。
バザール伯爵の陰茎は益々熱く怒張し、ローズマリーの口の中で痙攣を始める。
E
「ひ、姫様っ!私もうダメだっ…うっ、ああっ!」
バザール伯爵は一際大きな喘ぎ声を上げると、姫の喉の奥に向かって大量の精液を吐き出した。
熱い精液がローズマリーの喉から鼻腔まで達し、一瞬息が詰まった。
「ゲホッ、ゴホッ!」
と、ローズマリーはむせた。
と、その瞬間であった。サバトの客達がワッと大声を上げた。
ローズマリーはその喧騒の中で一人蹲り、喉の奥から溢れる大量の精液を口から手に吐き戻した。
(…身体が言うことを利かない)
ローズマリーの頭はボーッとする。思考が集中できない。
「ローズマリーよ、本番はこれからだぞ…」
うずくまるローズマリー姫に向かって、父王イルハトーブが声を掛けてきた。
虚ろな目で、父である国王を見上げるローズマリー…そして息を呑んだ。
その目に飛び込んできたのは、見たことも無いほどに巨大なペニスを勃起させた父の姿だった。
父の目から放たれるあの視線を感じたローズマリーは、本能的に身をすくめた。
父王の目には、紛れも無い狂気が宿っていた。
ドス黒い輝き…幼少のころから時折感じた、あの魔性の目だった。
「大丈夫だよローズマリー。いきなりで刺激が強かったみたいだが、こんなのすぐ慣れるさ」
父王はローズマリーの傍にしゃがんだ。
ローズマリーを四つん這いにさせると、彼女の小さな尻を抱え込み客席の方に向かせた。
「ん、いやっ!」
抵抗するローズマリー。しかし父王の腕力は強く、消耗しきったローズマリーはもはや抗することなど出来なかった。
サバトの客達は溜め息交じりで姫の美尻を眺めた。
ローズマリー姫の形の良い尻は、松明の明かりの中で白く輝いた。
F
「…ひぎいっ!」
いきなりヴァギナに激痛が走り、ローズマリーは悲鳴を上げた。
父王イルハトーブの巨大なペニスが侵入してきたのだ。
激痛で悲鳴を上げるローズマリーをよそに、父王イルハトーブは無遠慮に攻め立てる。
苦痛のあまり逃げだそうとよするも、父王イルハトーブは図太い腕で腰を抱え、それを許さない。
「うぐっ、ひぐうっ!」
ローズマリーは泣き出した…。
苦痛だけではない、恥辱…王家の娘として生まれた気高い彼女のプライドが、無残に砕け散った瞬間だった。
好奇と欲情の視線の中で、ローズマリは自分ではない何かに堕落していく、そんな感じがした。
父王イルハトーブの肉茎がローズマリーの膣の中を暴れる。
その先端はローズマリーの子宮を突上げ、ローズマリーのか細い肉体を刺し貫く。
サバトの客たちは再び沸く。もはや歓声といっても良いほどにざわめき、騒げだす。
しかしローズマリーにはその声が遠くから響いてくるようにしか聞こえなかった。
恥辱と激痛がローズマリーを苛める中で、彼女自身はいつしかメスとして覚醒していた。
荒々しく乳房を揉み、子宮の奥に叩きつけるように攻め立てる実の父親の愛撫。
その激しい情欲の狂乱の中で、ローズマリーは何時しか快楽を見出していた。
身を引き裂くような痛みも、いつの間にかローズマリーを熱く濡らす肉の掟に変わっている。
ローズマリーの身体の上で激しく溜め息を漏らす父の息吹もまた、愛おしく思える。
身体のアチラコチラが熱く脈打っている。
ローズマリーの頑なな心は、めくるめく快楽の前に崩れてゆき、目の前の風景が突如輝きだしたように思えた。
様々な思考やイメージが駆け巡る。
ヴァギナは熱く締まり、それとともに膣の奥からあふれ出す愛液がしたペニスが股間を熱く湿らせてゆく。
「そろそろだな…」
父王イルハトーブは呟いた。
ローズマリーを見つめる父王イルハトーブの目は…まるでモノを見るように冷ややかに醒めていた。
G
父の腹の下で喘ぐローズマリー。
父王の愛撫を欲し、自ら逞しい父王の肩に縋りつき、自ら腰をうねらせ、父のペニスを誘う。
羞恥心をかなぐり捨てメスの本能を剥き出しに快感を貪る姫の姿は、輝かんばかりに美しかった。
そんなローズマリーの様子を一瞥し、王は今日始めて笑顔を作った。
娘を抱いたまま、父王イルハトーブは耳元で囁く。
「…ローズマリーよ。我ら王家の血、すなわち我ら魔王ペロポンテの血族の末裔…その血を受け継ぐ御子を授けよう」
ローズマリーの肉体を抱え上げ、その白い肢体を存分の蹂躙する。
「そなたの母はわが妹。そう、魔王ペロポンテの血筋は常に純血でなければならぬのだよローズマリー」
その言葉の意味を図りかねるローズマリー…しかし押し寄せる快楽は、彼女の思考を奪う。
ローズマリーの膣の中で、父王の肉茎はなおも膨張してゆく。
熱き脈動を感じ取りながら、ローズマリーはこの父王の子を欲する自分に気づいた。
――これは運命?
「そうだよローズマリー。そなたはこれから男児を産むのだ、そしてその弟王と契りを結び、次なる王を産むのだぞ」
そのローズマリーの思いを察したかのように、父王イルハトーブは再び告げた。
数分後、父王は野太い呻き声を上げ、実の娘たるローズマリーの子宮の中に放精した。
奔流のような熱い液体がローズマリーの子宮に満ち溢れ、その一部が膣を伝って流れ出す。
「あ…ああっ」
仰向けのまま目を瞑るローズマリー…快感の余韻に浸ったその表情は、神々しいまでに美しかった。
子宮の中で渦巻く父の放った精液…その熱さが、ローズマリーに喩えようも無い喜びをもたらした…。
H
「姫様…もう一度お願いいたします。最後にもう一度姫の口で…」
突然グラン・ド・バザール伯爵が声を掛けてきた。
バザール伯は壇上で喘ぐローズマリーに近づくと、髪の毛を掴んでローズマリーの顔を持ち上げた。
父の愛撫の酔いしれたローズマリーの顔は紅潮し、汗ばんだ額に後れ毛が張り付いている。
「ローズマリーよ。今のうちに臣下の人間どもの精を喰らっておくがよいぞ」
父はそう語る。意味を図りかねて父を見やるローズマリーに、父は返した。
「…今夜此処に集った者たちは、そなたのための生贄なのだからな」
そういうと、バザール伯のペニスをくわえ込むよう、ローズマリーを促した。
誘われるままにローズマリーは口を開け、既に回復し隆々と勃起したバザール伯の陰茎をくわえ込んだ。
そしてバザール伯の精を吸い出さんと、その肉茎をしゃぶり上げ、刺激してゆく。
「おおっ、姫様素晴らしいですぞっ!ぜひとも私めの精と命を姫様の糧にしていただきとうございます!」
バザール伯の陰茎を舐め回し、亀頭を思いっきり刺激する…飢えたようなローズマリー。
「丁寧に快感を与えてやるのだぞローズマリー…伯のそなたへの忠義をありがたく思うのだ」
父王はそういいながら、サバトに集う若者の中から飛び切り美しい娘を抱え上げ、それを犯した。
散々その美しい肉体を蹂躙し娘を絶頂に導くと、突然王はその娘を絞め殺す。
そのままその場でその肉体を引き裂いて喰らい始めた。
そう、バザール伯と若者達は、王家の血筋の糧となるべく自ら命を差し出した生贄たちだ。
魔王ペロポンテの血脈の永遠の繁栄のために、その身も心も全て捧げる頼もしき臣民たち…。
I
何時しかローズマリーは、バザール伯を縊り殺し、その血肉を喰らっていた。
腸を引きずり出し、肝を食いちぎり、その血を啜る。
父と共にローズマリーは、残りの生贄たちの精を吸い尽くし、肉を喰らう。
ついにローズマリーは魔王ペロポンテの血に目覚めたのだ。
…今宵の父との交わりで、将来自分の夫となる弟王を身ごもったことを悟ったローズマリー。
その若き母の肉体は今、激しく人の肉を欲している。
(後で庭師のペーターも喰らってやろうかしら?)
ローズマリーはそう思い、血まみれの唇を歪めた。
神を恐れぬ悪魔の狂宴…それこそがリシティア王国の王家に秘められた謎だったのだ。
(紅薔薇の姫とシュバリエ 別篇 終わり)
,.. ッ-─、l  ̄`丶,_
,. ;f"^ヾ, | / ヽ_
/;rヽ ヾ ,. --- く ノ `>
/: / ,ヽ‐',二-── - 、`ヾ、/ヽ、
/:,:へ ,.‐,. ‐i: : : /: : l: : : :!: : 、ヽ、、,.ィ
ぐ る l: <___'/: : :.}: :;イ: : ;イ: :}:.l|: :|:.|: :l:ヾ,」
ぐ る l: : : l: : : : __/;イ/: ://: :// |: :|:.|: :|: :iヽ
る ,. -──- 、l: : : :l: : : : /フメ<'_/ /// |: ;|:.,!: !: :| :l
ぐ / l:\ :l : : : ;ヾア≠ミメソ、/ |/レ'|_/l:/l: :}
/ 、-┐_ |: : :} |: : : | ゙{:;'-ツ ` ≦"´レ//.:|リ
/ `N{ ヽ |: : |.|: |: :| 、、`´ /:ツ^' /レi|: |
{ { l ヽ/; : :ノ |:.|: :| 、`"',, /: : l|: |
i ヽ ! V|,ノ: : | |: :|、 ,..._ ′ ,イ: : : l|: |
ヽ ,...-l`ー 'l´、: : ;イ:|: :| \ `¨ ,. ィ´;l: : : l|: ノ ローションオ○二ーしたくなるー
ヽ /::::::::〉 ヽ::ヽ/:レ| / , ` r-</|: : :/|: : 〃:/
/:ヽ、:/ ヽ \::ヽ ,.-'丶、,_ |>i/ l: :/ |: ://'
/:::::::/`‐-- _ - '´、:.:.:.:.:.:filfl:i:.| l / |:/
/:::::::/ 、 ヽ \:ヽ:,;,;,:.||::l|:ll:.ゝ、'__′__
/::::::/ ヽ lノ ):::〉:.:〃:;r‐、ヽ:l| l:::::::::::::`ヽ
〈::::::::l ヽ ヽ / /:::/、//' 〉イ、\ l:::::::::::::::::::\
\:::::\ヽ _>、_ノィ /:::/ `´/ / /!::lヽ、 > l::::::::::::::::::::::ヽ
\::::::`=≦;;;;人_,/:::〈 // / |:::l l` l::::::::::::::::::::::::ヽ
丶、::::::::::::::::::::::::::::::| \ /| |ヽl | ヽ:::::::::::::::::::::::::|
205 :
名無しちゃん…電波届いた?:2008/10/08(水) 00:22:58
中2病は伊集院光のOHデカナイトのコーナーで出来た造語だったように思う
>思春期にありがちな微妙にズレた自意識過剰、それから転じて起こる数々の「中学二年生くらいの頃にありがちな
>言動」を「症状」として比喩したもの。子供が大人になろうとして、「大人が好みそうな(と子供が考える)格好いいもの」
>に興味を持ち、子供に好かれるようなもの、幼少の頃に好きだった幼稚なものを否定したりなどする。
>
>「もう子供じゃない」「(格好の悪い・汚い)大人になりたくない」という自己矛盾が、実際の大人から見ると非常に「ズレ
>て」おり、滑稽に見えることが大きな特徴である。
>
>さらに、生死や宇宙、自分や他人・身近な物体の存在に関することなどについて思い悩んでみたり、政治や社会の
>汚さを批判してみたり、殊更に偽悪ぶってみせたりするものの、結局何も行動を起こさないでそのまま収束すると
>いった性質も「中二病」の「症状」といえる。
>
>「他人とは違う自分」「もう子供ではない自分」「汚い大人ではない自分」を他者に対し強調する自意識過剰からくる
>ものであり、誰でも通る道に過ぎない。
>
>自分の中にある「中二病」的要素を告白し、自虐を楽しむのがこの元来の用法である。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E4%B8%AD%E4%BA%8C%E7%97%85 http://d.hatena.ne.jp/keyword/%C3%E6%C6%F3%C9%C2 例として尾崎豊の歌とか、「俺は東京生まれヒップホップ育ち 悪そうな奴とは大抵友達」とかそんなのかな?
_o8" _o8" _o88 _o8
"8_ o8888888 __oo888"_ooo8888888"
8b o_ _oooooooo_88888'88" _oo8888888888888888888"
+8bo__88b_o88 oo888""""++8888888 8" o88888888888888888888"_o8"
"888888888' +8888888boood88888888 o8888888+"d88888888""ood8"
"88888" ______"""""+8888888888888 888888+" 88888888888888+"
___888" o_ _888888boo _o888888888888 888888 8888888888888_o8"
"+8o8888888b_ 88_ "+ o______o888888888888"88 888888 8888888888888+"
"88+" ""88888o "888888""8888888888 " 888888 888888888"""__o"
+88888888o _______o888888888888 88888: 888888888888""
o888888" o88888888888888888'88 _o888" o88888888"""
_o8888888+ o888888888888888888 _oo8888" o8888888+
+"" "" _8888888888888888"+8: o88888" o888888+"" _____
888+""8888"+8+"88 _o88+"" o888888" oo8888888o_
" o__8888" "o_"" o8+"" o88888o" o88+"" ""+88o
8bo_ o____ 8888888o8888888bo o888888""" 88" 888
888_ "888888b "8888888888888888b_ "888" 88" l_ o888
""88888888o____oo888888b_ ""8888888888888888o 88_ "8oo88888
"88888888888""8888888" """88888888888888o l 88o ""8888
_o888+" 88" " "888 """8888'88888b "8o88b d8888
8888 "8 "88 888888_ lo__"88b_ ""888
_o88" _oo8888o_ 8" _888888 ""88888_ 888b_
o8888888888b o88888888 o "8oo8888b "888bo
oo8888888888888: o888888888 8_ """888o """"
""88""888888888 88888888888 88o 888
_oooo_ "88888888'" _88888888888 _888b_ 888
""88b_ "+888""_oo88888888888: "88888o____o888:
o88888888:_ "88bo____ 8888888888oo_ ""888888888
_o888888888booooo888888: 88888888888888o ""+++"
o888888888888888888888888o "88888888888"++
"" """" 888""8888888888"" "88888888b_
+8"" o888" o888"" "88888888_
"" 88888b_ "'
8888888:
_oo888o____o888"888
""888888888888 "'
o88888888888"
+"" "88888
1.高慢 (Pride) 2.嫉妬 (Envy)
∬ ウェー、ハッハッハ ∧_∧,、, イルボンめ!
∫ ∧_,._∧ <#`Д ( (二( ̄ ̄○
~━⊂<. `∀´,>つ-、 /⌒\ / / |  ̄ ̄
/// ./_/::::::/ ./ \ / ノ
3. 暴食 (Gluttony) 4.色欲 (w:Lust) 5. 怠惰 (Sloth)
Λ_Λ ', ' ' ガツガツ ∧∧ ウリナラ国技 働かなくてもケンチャナヨw
<* `∀´> < `∀´> レイプマンセーw デモしてゴネればいいニダw
( つ▽φ . _ (  ̄つ * ∧_∧ ∧_∧ *
/ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ /| |\ \ ̄∧∧ (´)丶`∀´>) (<`∀´ r >'') +
/ \犬/ \キムチ/ // ( ヽ,,,)( lll|)") + 〉 ノ * ヽ 〈 *
/ . └┘ .└─┘ .// > ⊆ ノ / / ヽ ヽ
6.. 強欲 (Greed) 7.. 憤怒 (Wrath)
賠償金おかわり! ファビョーン!!
! ̄ ̄ ̄ ,! ((⌒) , ,
ゝ__川ノ ヾ ヽ ド━ l|l l|l ━ン!⌒;;)
∧_∧ / / (⌒ヾ ∧_∧ ⌒)/) .,
< *`∀´>/ (⌒(;;;ゝ;;(⌒∩#`Д´>'') ,⌒); ))
/ | (⌒(⌒ ヽ ノ )/ )⌒);
@
…工業団地街は今、午後一時を過ぎを迎えた。
中天の眩い太陽に照り付けられた三嶽重工の生産ラインに、時刻を告げるサイレンが高らかに響き渡た。
昼食を終えてくつろいでいた数多くの工員たちが、それを合図にいそいそと各ラインへと戻ってゆく。
ある者は咥えタバコで、また別のある者は仲間の工員達と冗談を飛ばしながら。
それはこの街の日常の風景であり、極々当たり前のいつもの日常であった…。
人影が消えてゆき、それと入れ替わるように、機械部品等を運ぶ大型トラックが散発的に行き交い始めた。
工場ラインが動き出すのに呼応するように、トラックは各工場の工廠に出入りし、また走り去る。
そんな忙しい尼子地区産業道路から逸れた小さなわき道に、一台の小型トラックが路肩に駐車した。
明るいイエローの荷台にはジュラルミンの荷箱が積載されていた、配送用のトラックのようだ。
車体には可愛らしい犬の親子のイラストが描かれ、その絵の横に 『中島運輸株式会社』とペイントされている。
そのトラックの運転席には、一人の初老の男がステアリングにすがり付いていた。
額は汗ばみ、手は震え、血走った目は大きく見開かれている。
「…安心してください。こうやってあなたが命を張ることで、娘さんは助かるんですよ」
初老の男の隣、小型トラックの狭い助手席には大柄の工員服の男が座っている。
工員服の男は、大柄な肉体を窮屈そうに動かし、運転席の男の肩に手を乗せた。
「田村さん、あなたももう末期がんで長くないんです。せめて娘さんだけでも救ってあげるのもいいんじゃないですか?」
田村、と呼ばれた運転席の男は怯えきった目で助手席の工員服の男を見返した。
頬や首筋の辺りの肉は落ち窪み、顔は土気色に染まっている。
おそらく循環器系の癌の末期なのであろうか、黄疸の浮き出た顔が痛々しい。
死相の浮き出た田村の顔はしかし緊張で引きつり、血走った目で工員服の方を見つめ返した。
A
しばし無言のまま、二人は見つめあう。
工員服の男もその視線を見返し、顔に大きな笑みを浮かべてみせた。
わざとらしい、どこか傲然とした笑顔…しかしその視線は刺すように鋭いまま、強張った田村を見つめ続ける。
田村の額に汗が浮き上がり、それが落ち窪んだ頬をゆっくりと伝い落ちた。
カーエアコンの温度は低めに設定されているにも関わらず、車内は陽射しのせいで蒸すように暑い。
「生命保険の受け取りの名義はちゃんと娘さんになってますよ、田村さん」
工員服の男は胸のポケットから、三嶽グループの関連企業である三嶽生命保険組合の書類を取り出す。
それを広げると、指先で保険金受給者の名前欄を指差した。
そこには田村の娘、田村京子の名前が書かれている。
被保険者には自分の名前が書かれてあり、死亡時の保険金支給額は最大1億円。
「だがね、牧村さん。本当に自己扱いで処理されるのか?そう処理されなければ、私は何のためにこんなことを…」
牧村とは、工員服の男の偽名だ。もちろん田村には本名など告げてはいない。
心配そうな田村の言葉を遮り、牧村は窮屈そうに身を乗り出した。
少し目を瞑り、田村の肩を軽く叩く。肉の落ちきった肩の感触が牧村の手に伝わった。
「なに、事故調査なんぞ幾らでも誤魔化せるんですよ。何せ『三嶽生保』は三嶽グループの出資会社なんですから。」
牧村はそう言うと、緊張する田村の横顔を見つめる。
「…安心してください田村さん。全ては一瞬で終わることです。」
彼らの乗る小型トラックの目の前を大型トラックが走り抜けていった。
巨大な貨物台には大型工作機械が積載され、サスペンションの軋む音がギシギシと響き渡る。
トラックが通り過ぎ、騒音が止むのを待って、牧村は言葉を続けた。
「娘さんの心疾患は可哀想だと思います。まだお若いのに。だけど手術すれば助かりますよ…必ずね」
そういうと牧村は書類を鞄にしまいこみ、腕時計で時間を確認した。
「それに田村さん。あなたが頑張れば、娘さんの今後のための資産を残してあげることが出来るんですよ」
牧村は振り返るとそう言い、田村の肩を叩いた…。
B
…田村の顔色は冴えない。
田村はC型肝炎に感染し、肝臓がんを発症、検診で発覚した時点で既に全身に転移し末期である、ということだった。
さらに先天性の心疾患を患う娘の京子の治療費のために、多くの借金もかさんでいた。
近年の業績不振の煽りを受け、三嶽重工の関連下請け会社は窮屈な経営を強いられている。
そんな中、田村の勤めていた阿保製作所は、信金と三嶽銀行から融資の見返りに大幅なリストラを突きつけられた。
田村はその際に早期退職制度の適用を申請し、つい三ヶ月前に退職。
が、その退職金も治療費やそのた借財の抵当のために、殆ど底をつきかけていた。
もはや生きる気力など、残っていなかった。
己の肉体を蝕む病魔が、強靭であった田村の精神をも侵し、崩れそうであった。
唯一、残された娘だけが、田村の精神をギリギリのところで支えてた。
…そんな折に今回の話が舞い込んできたのだ。
命を張れば、借金を全額チャラにした上に、褒章金と生面保険料を娘のために残せる、と。
――娘が助かる。
そう思った田村は、迷うことなくこの話に乗った…。
■
「…しっかりしなさい、田村さん。大丈夫。娘さんは助かります。手術の見込みも今回のお金でなんとかなりましたし」
牧村は励ますように言った。
田村はハンドルに突っ伏した。
(もう、京子には会えない。しかしこれで、京子は助かる…)
目頭が熱くなる…今まで誰にも見せなかった涙が、何故こんな時に溢れてくるのだろうか、と田村は訝った。
肉の落ちて細くなった肩が震える…こんな妖しげな男の前で泣くなんて、こんな弱い自分が情けなかった。
そんな田村の背中を、冷めた目で牧村は見下ろす。
牧村にとって、田村など道具に過ぎない…こんな"仕事"など、何度も彼は行ってきたのだ。
「じゃあ、田村さんここでお別れです。ご冥福をお祈りします。あと、娘さんの快気も…」
牧村はトラックのロックを外すと、窮屈そうにそこから出た。
軽く伸びをした牧村は、それから一度もトラックを振り返ることなく足早に産業道路の方へ歩み去って行った…。
C
ついに田村は一人になった。
田村の人生は今日、尽きる。
今日の午後四時に、田村は尼崎市北部にある住宅街の中にある佼成会傘下工藤組の組長宅へと特攻をするのだ。
田村が今乗っているトラックの荷台には、実に2トンもの軍用爆薬が積み込まれている。
田村はその時間に、在宅することが確認されている工藤道隆組長を爆殺するのだ…無論田村もろとも。
…田村は懐からウォレットケースを取り出した。亡き妻が生前に誕生祝いとして送ってくれたものだ。
その中にある家族写真を取り出して眺めた。
娘の京子が中学校に入学した日に自宅前で撮影したスナップ。
隣人に頼んでカメラのシャッターを切ってもらったものだ。
そこには田村自身と、3年前に病死した妻、そしてまだ幼さが残る京子が笑顔で写っていた。
その写真の中で、春先の柔らかな陽光を浴び、3人は心から微笑んでいる。
田村はその写真を取り出し、指先でなぞった。
そのまま泣いた。慟哭した。もはや戻らないあの幸せな日々を思って泣いた。
この写真が写されたまさにこの時こそ、かれの46年の人生の中で最高に幸せな瞬間だった。
――娘の京子だけは守ってやりたい。
それが全てを失ってしまった田村の最後の願いだった。
D
…それから約2時間後の午後四時、小型トラックは工業団地内の産業道路をゆっくりと走りぬけた。
県道に突き当たると、それを右折して北上する。
私鉄の車両基地を抜け、繁華街を通り過ぎると住宅街に入った。
新開発地域にはいわゆる分譲住宅が多いが、その先に広がるエリアは古くからの旧家が多い。
その中で一際大きい屋敷が工藤組長の邸宅だ。
何度も下見を繰り返して完全にルートを憶えていたため、田村は迷うことなくトラックを進めた。
既に涙は乾いている。
憔悴しきったさきほどまでの表情は一変し、肝臓がん患者特有の黄ばんだ顔の中で双眸だけはギラギラ輝いていた。
恐怖心を克服したのではない。
大量のモルヒネを服用することで彼自身が狂気に踏み込んだのだ。
既に彼の思考の中には娘の姿は無かった。
純粋な狂気、殺意。
それだけだった。
■
…初めに異変に気付いたのは工藤組組長宅の屋上で監視役をしていた組員だった。
見慣れぬトラックが不自然なほど速いスピードでこちらに向かってきたのが見えたのだ。
閑静な高級住宅街の中で、不自然なほどにトラックのエンジン音が唸りを上げる。
異常を感じた監視役は直ぐに無線機で門番のガードに連絡した。
1〜2分後には10名を越える組員が武装を終え、所定の警備位置につく。
おのおの組から支給された小銃やサブマシンガンを携えそれぞれ自分の担当部署で警戒態勢をとる。
高杜市周辺の利権を巡り、弘済会系の組織や朝鮮系の愚連隊組織の襲撃に備えていたものだ。
一人の組員が門から出て、道路をこちらに向かってくるトラックの前方に立ちはだかり停止の合図をした。
しかしトラックは停止せず、それどころかさらに速度を増した。
全く止まる気配を見せず、工藤組長の屋敷に向かう坂道を迷いなく突き進んでくる。
危機を察した組員は逃げようとするも、トラックはまるで虫ケラのようにその組員を踏み潰した。
E
「撃てぇっ!」
警備の組員の掛け声と共に一斉射撃が開始された。
閑静な住宅街にフルオートの甲高い銃声が轟いた。
銃弾は運転手とエンジンを狙い、トラックの前面に集中する。
トラックは特攻用に前面が強化されていた。
防弾ガラスが張られグリル周りには3cm厚の鉄板が張られており、そう簡単に破られるはずがない。
暗殺を確実なものとする為に牧村の所属する組織はそこまで準備したのだ。
だが遂には7.62mm小銃弾の集中砲火で防弾ガラスは破られた。
突き抜けたフルメタルジャケットは田村の胸元に何発も食い込み、腸を滅茶苦茶に引き裂いた。
「うらあぁー!」
田村は叫んだ。この世の全てに対してあらん限りの憎悪をぶつけるように。
さらに田村はアクセルを踏み込んだ。床板を踏み抜くほどに強く。
加速したトラックは、門前の詰所から逃げ出す組員たちを次から次へと踏み潰してゆく。
トラックは詰所を吹き飛ばし、鋳鉄製の巨大な門を突き破り、広大な庭を駆け抜けた。
逃げ惑う組員たちを吹き飛ばしながら、車体はついに屋敷の中へ突っ込んだ。
■
…運転席の田村は30発近い小銃弾を受け殆ど肉体が引き千切れていた。
しかし驚くべきことに田村はまだ生きていた。
ハンドルから顔を起こすと、生まれてから一度もしたことの無いような凄まじい笑顔で笑う。
もはや何も映さない瞳は、まるでそれ自体が輝きを放っているように爛々と輝いた。
口から血反吐を吐き出しながら大声で怒鳴る田村。
その田村に向かって、生き残った組員たちはさらに銃弾を浴びせる。
全く迷いなどなかった。後悔など微塵もない。
ただ今は殺意、それだけが田村の全てだった。
田村はもう一度凄まじい笑顔で笑うと、ステアリングに仕込まれた起爆スイッチに拳をたたきつけた。
その瞬間、大音響とともに屋敷は吹き飛んだ…。
F
…周囲100mにわたって住宅街は崩壊し、死者はじつに40名を越えた。
無論その死者の中には、工藤組組長の工藤道隆も含まれていた。
もっとも、残された僅か数本の歯の治療跡で確認されてやっと判別したほど工藤は粉々に吹き飛ばされていた。
また警察発表や報道では、特攻役を務めたの田村の名前は出なかった。
その存在を初めから隠蔽されていた上に、肉体は証拠も残らないほど完全に粉々になったからである…。
■
一方、骨肉腫と診断され愛知県豊田市内の病院で入院していた田村京子は、父親の爆死に先立つ2日前、
父親が奉職していた阿保製作所の親会社三嶽グループ系列の病院に転院していた。
田村京子の心疾患は、確かに正しい処置を行えば快気可能なものであった。
田村が命を賭して得るその金で、田村京子の命を救うことは可能であったのだ。
田村京子は主治医による診察の際、自らの心臓手術について同意をした。
既に保護者である父の同意書類も用意されていたため、京子は迷い無く、手術同意書のサインをした。
それが田村京子にとって死刑宣告書であることなど、彼女には知る由も無かった。
田村京子が手術室に運び込まれ、全身麻酔処置を施された頃に、直ぐ隣の別の手術室に2人の患者が入室した。
一人は末期の腎臓障害を持つ三嶽重工の幹部、もう一人は肝硬変になった地元選出の衆議院議員だった。
京子を含めた3人は同時に手術を開始した…。
■
…数時間後、三嶽重工の幹部は生体腎移植手術に成功し、衆議院議員は生体肝移植手術に成功した。
彼らに臓器を提供した田村京子はその場で密かに殺害、解体され、遺体は濃硫酸で溶解された。
同時に田村京子の入院記録もカルテも全て消去され、既に某筋から手が回って戸籍も抹消された。
■
…また、例の工員服の男「牧村」にも”仕事”の報酬が支払われた。
数日後、彼の持つ法人口座の一つに、三嶽生保から田村幸一の保険金総額1億円が振り込まれたのだ。(了)
':, ', _____,,.. -‐ ''"´ ̄ ̄`"'' ー 、., /
':, ', >' ´ `ヽ. / お だ
':, / ヽ. ,' ん っ
':, ,:' / / ,'´ ヽ. ':,/Ti i. な て
. \ ,' / / ,' ! ; ', ヽ__ /::::| | |. の
\ / ,' ,'! /! ! ; /! i 「:::|'´::::::::| | .!. こ
∠__,! / !メ、」_,,./| /! / ! ハ! |__」<:::::」」 | だ
`"'' 、..,,_ ! / ,ァ7´, `iヽ| / |ヽ、」ニイ、 | ! |^ヽ、」」 | も
i,/レイ i┘ i. レ' 'ア´!_」 ハヽ| | | ∠. ん
─-- / ! ゝ- ' ! ! ! | | `ヽ ! !
/ 7/l/l/ 、 `'ー‐ '_ノ! | i | ` ' ー---
,. -──-'、 ,人 `i`ァー-- 、 /l/l/l | !. | |
ヽ.ソ `: 、. レ' ', u ,/| | ! |
当 興 お i /ーナ= 、 '、 ノ ,.イ,カ ! | |
然 味 ち |ヘ./|/レへ`>-r =ニi´、.,_ | i ハ ! ,'
で あ ん ! _,.イ´ヽ.7 / /:::| /レ' レ'レ'
. し っ ち .| /7:::::! ○O'´ /::::::レ'ヽ.
. ょ て ん | / /:::::::レ'/ムヽ. /::::::::/ ヽ.
. ! ! に ! / ,':::::::::::!/ ハ:::::`´:::::::::::;' ',
『十文字タケルの戦い』
@
(…クソッ!!小学生だと思って甘く見てたぜ!)
正義のヒーロー・十文字タケルは、小学生4年生・香苗ちゃんを目の前に驚愕していた。
まさかこんな小娘・香苗ちゃんにこれ程のオーラルテクがあるとは思ってもみなかったのだ。
すでに彼女の抜群のフェラで3度も絶頂に至り、たっぷりの精液を放出してしまった十文字タケル。
今回の敵は手ごわかった。
見た目はガキ。しかもキュートな猫耳。確実にローティーン。
だが小学4年生香苗ちゃんは、そのあどけない見た目とは裏腹にとんでもないフェラテクの使い手でもあったのだ。
確かに正義の味方にして少しロリな十文字タケルのストライクゾーンに入っている。
――まさかそれを狙って、魔王ペロポンテは香苗ちゃんを送り込んできたのか!
このままではまずい。
「ぐ、があっ!」
けたたましい叫び声とともに、十文字タケルは遂に4回目の放精を許してしまった。
あまりの快感に身体を打ち震わせながら、肉茎から大量の精液を吐き出す。
香苗ちゃんは放出された十文字の精を口の中で受け取り、それを美味しそうに飲み込んで微笑んだ。
また口から溢れた精液を指先で丁寧にぬぐい、それもまた舌で舐めとってみせた。
(何て…何て小娘なんだ。この俺がこんな娘に翻弄されてしまうなんて!)
キャッキャとはしゃぐ香苗ちゃんの目の前で、正義の味方・十文字タケルは力なく崩れ落ちた。
――身体の何処をとっても未発達の女子小学生…そんな娘にどうしてこれほどまでのテクがっ!
後生恐るべし…そうつぶやきながら十文字タケルは地面に突っ伏し、喘ぐ。
A
「どう、おにいさん。もうこうさんする?」
香苗ちゃんは十文字タケルを見下ろしながら、嬉しそうに微笑んだ。
百戦錬磨の男根を手玉にしたとは思えないほど、あどけない笑顔だ。
――日本はいつからセックス天国になってしまったのだ!
香苗ちゃんのピュアな笑顔に、十文字タケルは戦慄を覚えた。
「このままでは、この小娘に精気を全て吸い取られて死んでしまう…どうしたらいいんだ?」
十文字タケルは悔しそうに呟く。
しかし、再び肉茎をくわえ込んだ香苗ちゃんのフェラテクに、ビンビン反応してゆく自分を抑えることはできなかった。
めくるめく快感の中で十文字タケルは、今まで戦った数多くの敵たちのことを思った。
世界征服を企む魔王ペロポンテたちが送り込んだ数々の美女…いや魔物たち。
抜群の乳房を持ちエレーヌ、究極のヒップをフリフリさせたマリアンヌ、フィンガーテクでは他の追随を許さないマリア。
数多くのセクシーな美女、じゃなくて、凶悪な敵たちの甘い囁き、じゃなくて攻撃に、
どれほど十文字タケルは法悦に浸った、じゃなくて苦しめられたことか…。
そうした数々の苦境を乗り越え、十文字タケルはこの地球を守ってきたのだ。
――そうだ、俺こと正義の味方・十文字タケルこそ、この美しい世界を守る救世主なのだ!
挫けそうな十文字タケルのペニ…じゃなくて心に、再び正義の炎が燃え上がった。
射精寸前まで勃起しきったペニスを抜き払うと、十文字タケルはそのまま小学四年生香苗ちゃんの上にのしかかる。
そして、突然のことに驚愕する小娘を睨みつけ、十文字タケルは叫んだ。
「お前のような小娘に俺が屈すると思ったのか!」
叫びながら香苗ちゃんのワンピースを破り、パンティーを千切り取った。
B
「キャアッ!」
恐怖で泣きわめきながら抵抗する香苗ちゃんを、十文字タケルは血走った目で睨みつける。
鼻息は荒く、口元からはヨダレが溢れ、もちろん股間はビンビン。
「大人をなめるなよ小娘!本当の男の凄さを、この俺様がお前に教えてやるわ!」
周囲に響き渡る大声で叫んだ十文字タケルは悲鳴を上げる香苗ちゃんの両脚を押し広げた。
まだ未成熟で、恥毛も生えていないヴァギナが露わになる。
蛍光灯の光の下でそれは、僅かに潤みながら息づいているようだ。
「フフンッ、フェラはプロ級だが、ここはまだ未開発のようだな小娘…この十文字タケルが初めての男になってやろうか?」
正義の味方らしからぬ歪んだ微笑を浮かべる十文字タケル。
久しぶりのロリ、散々放精し冷静さを失った十文字タケルは冷静さを失っていた。
「キャーッ!誰か助けてーっ!」
香苗ちゃんは恐怖のあまり泣き叫ぶ。
しかしその叫びも普段の冷静さを失った十文字タケルには届かない
それどころか彼の中に眠る卑猥な蛮性を呼び起こしただけだった。
殆ど隆起していない香苗ちゃんの乳房を、十文字タケルの無骨な手が掴んだ。
初々しい乳房が汚らしい手の中で、無残にその形を崩す…なんて残酷な!
大暴れする香苗ちゃんの身体を押さえつけて、十文字タケルは豆粒のような乳首を舌で玩んだ。
素晴らしい味だった…十文字タケルの中のロリータの本性がさらに燃え上がる。
大きく押し広げられた香苗ちゃんの股間を指先でまさぐりながら、十文字タケルは爆発しそうな己のペニスを掴んだ。
指先でヴァギナを押し広げると、まるで穢れを知らない香苗ちゃんの花弁が十文字タケルの前に晒された。
――いよいよ…俺はこの娘を!
C
「待て!動くな貴様!」
挿入寸前の十文字タケルの背後から、突然怒鳴り声が響いた。
同時に多くの足音が部屋に突入し、正義の味方・十文字タケルの周囲を取り囲む。
警官達だった。
「な…なぁっ!」
十文字タケルは正義のヒーローにあるまじきうめき声を上げる。
床で十文字タケルに組み伏せられ泣き叫ぶ香苗ちゃん。
香苗ちゃんの裸体の上にのしかかり、勃起したペニスを握り締める十文字の姿。
これはもう、誰がどう見たって、幼女に対する強制わいせつの現行犯である。
…憤りで震える警官達の中から、トレンチコート姿の初老の刑事が歩み出て十文字タケルの目の前に立ちはだかった。
その目付きはいかめしく、凄まじい憎悪と嫌悪に満ちている…当たり前だ。
「きさま…きさまは獣か!こんな年端も行かぬ娘を無理矢理っ!」
そういって大きく振りかぶった刑事は、その拳を十文字タケルの顔面に叩き込んだ。
凄まじい衝撃が十文字タケルを襲う。
吹き飛ばされ壁に激突したその瞬間、十文字タケルはあっけなく気絶した。
同時に射精したペニスは、十文字タケル床に倒れ伏したのち、もう一度大きく痙攣し、再び精液を迸らせた。
D
一方、悪の宮殿のベッドの上では、魔王ペロポンテが香苗ちゃんのヴァギナを犯しながらほくそ笑んでいた。
「これで、十文字タケルの奴も終わりだな…なあ、香苗?」
魔王ペロポンテは人間離れした巨大な男根で、香苗ちゃんの敏感なヴァギナを大きくえぐり返す。
そう、香苗ちゃんは、選び抜かれた地獄の美少女戦士だったのだ。
十文字タケルの唯一の弱点、ロリータコンプレックスを突くために数万人の美少女の中からより抜かれたが彼女だ。
「ああっ!もっと私を貫いてください、魔王ペロポンテさまっ!」
悲鳴のような嬌声を上げてペロポンテの肩に縋りついた香苗ちゃんは、その直後、痙攣しながら絶頂に達した。
「ふふ…邪魔者は全て消えたぜ。これで全てが上手くゆく」
再び魔王ペロポンテの愛撫を求めて抱きつく香苗ちゃん。
そんな愛くるしい香苗ちゃんを面倒くさそうに抱きかかえ、魔王ペロポンテは笑った。
「ほれ香苗、これがご褒美だぞ…どうだ?ん?」
逞しい腰を思い切り突上げる魔王ペロポンテ…その魔王ペロポンテの腰の上で、香苗ちゃんは弾かれたように喘ぐ。
巧みな愛撫に肢体をわななかせ、快感に酔いしれる香苗ちゃん。
その初々しい肉体を犯しながら、魔王ペロポンテは高らかに笑った。 (了)
_,、-、- _,===ミミ、 __ , --、, _
,-'"´ , -'´ ゛_( >ー/ ヽ、ヽ、 _,_ -ーニ二
'゛ / _,、_-=三三=( /" ヽ ヽ◯ 三二−−_
/ _ -'´//´ / ! ! ヽ〇--__
/ / // / / , | | ! ヽ ヽ ヽ ̄ ̄ ̄ニニ
v / ! / / //~!ト、 ト、 ', ヽ ', ', ',
!´ | / / // ヽト、ヽヽ ヽ ヽ ', ', |
レ'| / イ/二ニY!、、ヽ__ト、ト、ヽ ! ! !
/´!!、!! /レイノトヽ_,ヾ、,ーヽト、! ! イ/
r' ヽ!レ'! 'r-ツ、 ´ 'rー',トヽイ /
| 、 // | 、  ̄"'´/トr'"
,_r-/´ム_ ! // イ /ト、 ー - / |!
t/ r'/ー' `/,' !,'k./ ヽ、 イ,!,!,!
/´ ´ ,r' ! ! ! ヽ ` - ' イ ///
_, - 、 , ' Y !| ""ー-- イ/" ヽ
/ | , ' ヽ、 ヽ "/ ヽ
, -ー'´ / / ` / 1
z'´ r'´ / / i , /
f三 __/ レ' / ヽ ヽ -、 |
フ_,'´ / / /ヽ、_ ヽ_.... -イ/⌒', |
/ / / _ -ー' ' ' ' ' '  ̄ ', イ
/ / / , ' ', ',
 ̄/ / / , ' ', ',
イ / / , ' , ',
| ∠ - ' , ' ニ-、 __ _____', '
--| , ''"´ /,-ー ` -- ー― '  ̄ ` l
ヽ、__ , ´ /イ,イ,ニ-、 , j
´ "  ̄" `´ ̄´ 'ー- ー' '"´
222 :
222:2008/10/14(火) 21:14:36
222
__,. -,‐ ─ ‐- 、
//. : /. : : : : : : . :ヽ_,、
__/ .:, '. : : : : : : : . : : :/ Y!
</ !:./. . . : : . . : : : : :`ーヘ
/_,」;':. : .: :. :/ヽ:, ._ : .:.:.:.:.:.:.: .!
「: .:!::..: ..: ハ.| 、_j_`ヽ:.:/ヽ:.: |
もうやだこのおじさん |:. |::..:..;ムィ'リ __. V,.イ.:.:. !
|.: :.|:: ,イ,.-‐ '´ ィ'.ノイ:.:.:!
j: : :ヽ,.-'、ヽj,)` _,.、 , '´¨`丶、j
/ヘ:,ハ/ ,.-‐'¨ー .二-′ ヽ
/ / j/ く不ゝ ,' , |
,' j´ヽ ! ノ ! 「 / / _ _」
{ , ィ,.イ `¨`′ くフ¨´T,ノ
`ー'´ゝ' / , | |
__/¨´丶. / .! |
,.-‐'´ - 、 ̄>─ '一' :! |
_.. -‐ァ、, -ァ…-、,. ‐ ¨ ``ー、,. -<´二 ‐-、 ハ |
/´ く「 / / ,. -─- ニュ__ - 、 {. | _j
ゝ._.. -‐'¨`ーゝ、_ __,.. -┤ }  ̄¨ ‐'ヾヘ`丶、
 ̄ ヽ.._____,j.. -─- 、(_( \
`ヽ._ ノノ
/ ヽ \ \
,' / / l \ ヽ
! / / / ,' | l ハ ヘ、ヽ、_,
. | ! l l / / ,イ ! i ! l ヽ ',` ̄
. l | l l ,/ 〃 ,/ /│ l j l│ ! l
ノ | ! │ | /_// // / ,' ∧ / | / j l│
ノ l ァ| |尢/‐=乞t/ / /∠ニ「厂! / ,/ / リ
イ 八{´l !レ<f{矛:下 ' イ孑代フ イ } /
. Vハ |{ r';;z j r';;zリ /}, '//
ヽ ', |  ̄ 、  ̄ チ' /
`ヘ lヽ _ / /
', {.代ト、 , イ | /
\_'i| > 、 _ , イ/ V l./
/ ヽj {`ヽ ′
. _ / 「´ ヽ} \
_, -‐ ´ l‐--‐、 _ -‐ | ` ー- 、
. r<\\ ヽ '´ ̄ ___ `ヽl| / /ヽ
y⌒ヽ \\ V  ̄ _ `ヽl| / / ∧
./ ヽ. \\ ∨ ̄ `ヽ | / / / l
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
□□囗囗□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
□□□□囗囗□□□□□□□□囗□□□□□□□□□□□□□□□□
□□□□□□□□□□□□□囗□□□□□□□□囗囗囗囗囗囗囗□□
□□□囗囗囗囗□□□□□□囗□□□□□□□□□□□□□□□□□
□囗囗□□□□囗□□□□囗□□□□□□□□□□□□□□□□□□
□□□□□□□囗□□□□囗□□□□□□□□□□□□□□□□□□
□□□□□□□囗□□□囗囗囗囗□□□□□□□□□□□□□□□□
□□□□□□□囗□□□囗□□□囗□□□囗□囗□□□□□□□□□
□□□□□□囗□□□囗□□□□囗□□□囗□囗□□□□□□□□□
□□□□□囗□□□□囗□□□□囗□□囗□□囗□□□□□□□□□
□□囗囗囗□□□□囗□□□□□□囗囗□□□□囗囗囗囗囗囗囗囗□
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
上の四角の集合体を凝視しながら
マウスのホイールを使って小刻みに上下にスクロールしてみよう
∧∧
/⌒ヽ)
f三 ∪
○三 |
(/~∪
三三
三三
三三三
『十文字タケルの戦い』(改訂版)
@
(…クソッ!!小学生だと思って甘く見てたぜ!)
正義のヒーロー・十文字タケルは、小学生4年生・香苗ちゃんを目の前に驚愕していた。
まさかこんな小娘・香苗ちゃんにこれ程のオーラルテクがあるとは思ってもみなかったのだ。
すでに彼女の抜群のフェラで3度も絶頂に至り、たっぷりの精液を放出してしまった十文字タケル。
今回の敵は手ごわかった。
見た目はガキ。しかもキュートな猫耳。確実にローティーン。
正義の味方にしてロリロリな十文字タケルのストライクゾーンだ。
だが小学4年生香苗ちゃんは、そのあどけない見た目とは裏腹にとんでもないフェラテクの使い手。
――まさか魔王ペロポンテは、俺の弱点をわかった上で香苗ちゃんを送り込んできたのか!
このままではまずい。
そして…
「ぐ、があっ!」
けたたましい叫び声とともに、十文字タケルは遂に4回目の放精を許してしまった。
あまりの快感に身体を打ち震わせながら、肉茎から大量の精液を吐き出す。
香苗ちゃんは放出された十文字の精を口の中で受け取り、それを美味しそうに飲み込んで微笑んだ。
また口から溢れた精液を指先で丁寧にぬぐい、それもまた舌で舐めとってみせた。
(何て…何て小娘なんだ。この俺がこんな娘に翻弄されてしまうなんて!)
キャッキャとはしゃぐ香苗ちゃんの目の前で、正義の味方・十文字タケルは力なく崩れ落ちた。
A
「どう、おにいさん。もうこうさんする?」
香苗ちゃんは十文字タケルを見下ろしながら、嬉しそうに微笑んだ。
百戦錬磨の男根を手玉にしたとは思えないほど、あどけない笑顔だ。
「このままでは、この小娘に精気を全て吸い取られて死んでしまう…どうしたらいいんだ?」
香苗ちゃんのピュアな笑顔に、十文字タケルは戦慄を覚えた。
しかし、再び肉茎をくわえ込んだ香苗ちゃんのフェラテクに、ビンビン反応してゆく自分を抑えることはできなかった。
…めくるめく快感の中で十文字タケルは、今まで戦った数多くの敵たちのことを思った。
世界征服を企む魔王ペロポンテたちが送り込んだ数々の美女…いや魔物たち。
抜群の乳房を持ちエレーヌ、究極のヒップをフリフリさせたマリアンヌ、フィンガーテクでは他の追随を許さないマリア。
数多くのセクシーな美女、じゃなくて、凶悪な敵たちの甘いテク、じゃなくて攻撃に、
どれほど十文字タケルは法悦に浸った、じゃなくて苦しめられたことか…。
そうした数々の苦境を乗り越え、十文字タケルはこの地球を守ってきたのだ。
――そうだ、俺こと正義の味方・十文字タケルこそ、この美しい世界を守る救世主なのだ!
挫けそうな十文字タケルのペニ…じゃなくて心に、再び正義の炎が燃え上がった。
射精寸前まで勃起しきったペニスを抜き払うと、十文字タケルはそのまま小学四年生香苗ちゃんの上にのしかかる。
そして、突然のことに驚愕する小娘を睨みつけ、十文字タケルは叫んだ。
「お前のような小娘に俺が屈すると思ったのか!」
叫びながら香苗ちゃんのワンピースを破り、パンティーを千切り取った。
B
「キャアッ!」
恐怖のあまり悲鳴を上げる香苗ちゃんを、十文字タケルは血走った目で睨みつけ、床に押し倒す。
鼻息は荒く、口元からはヨダレが溢れ、もちろん股間はビンビン。
「大人をなめるなよ小娘!本当の男の凄さを、この俺様がお前に教えてやるわ!」
周囲に響き渡る大声で叫んだ十文字タケルは悲鳴を上げる香苗ちゃんの両脚を押し広げた。
まだ未成熟で、恥毛も生えていないヴァギナが露わになる。
蛍光灯の光の下でそれは、僅かに潤みながら息づいているようだ。
「フフンッ、フェラはプロ級だが、ここはまだ未開発のようだな小娘…この十文字タケルが初めての男になってやろうか?」
正義の味方らしからぬ歪んだ微笑を浮かべる十文字タケル。
久しぶりのロリ、それと散々放精し疲弊した十文字タケルは、普段の冷静さを失ってしまっていた。
「キャーッ!誰か助けてーっ!」
香苗ちゃんは恐怖のあまり泣き叫んだ。
しかしその叫びも普段の冷静さを失った十文字タケルには届かない。
それどころか彼の中に眠る卑猥な蛮性を呼び起こしただけだった。
殆ど隆起していない香苗ちゃんの乳房を、十文字タケルの無骨な手が掴んだ。
初々しい乳房が汚らしい手の中で、無残にその形を崩す…なんて残酷な!
大暴れする香苗ちゃんの身体を押さえつけて、十文字タケルは豆粒のような乳首を舌で玩んだ。
素晴らしい味だった…十文字タケルの中のロリータの本性がさらに燃え上がる。
大きく押し広げられた香苗ちゃんの股間を指先でまさぐりながら、十文字タケルは爆発しそうな己のペニスを掴んだ。
指先でヴァギナを押し広げると、まるで穢れを知らない香苗ちゃんの花弁が十文字タケルの前に晒された。
――いよいよ…俺はこの娘を!
C
「待て!動くな貴様!」
挿入寸前の十文字タケルの背後から、突然怒鳴り声が響いた。
同時に多くの足音が部屋に突入し、正義の味方・十文字タケルの周囲を取り囲む。
警官達だった。
「な…なぁっ!」
十文字タケルは正義のヒーローにあるまじきうめき声を上げる。
床で十文字タケルに組み伏せられ泣き叫ぶ香苗ちゃん。
香苗ちゃんの裸体の上にのしかかり、勃起したペニスを握り締める十文字タケルの姿…。
これはもう、誰がどう見たって、幼女に対する強制わいせつの現行犯である。
…憤りで震える警官達の中から、トレンチコート姿の初老の刑事が歩み出て十文字タケルの目の前に立ちはだかった。
その目付きは凄まじい憎悪と嫌悪に満ちている…当たり前だ。
「きさま…きさまは獣か!こんな年端も行かぬ娘を無理矢理っ!」
そういって大きく振りかぶった刑事は、その拳を十文字タケルの顔面に叩き込んだ。
凄まじい衝撃が十文字タケルを襲う。
吹き飛ばされ壁に激突したその瞬間、十文字タケルはあっけなく気絶した。
同時に射精したペニスは、十文字タケル床に倒れ伏したのち、もう一度大きく痙攣し、再び精液を迸らせた…。
D
…一方、悪の宮殿のベッドの上では、魔王ペロポンテが香苗ちゃんのヴァギナを犯しながらほくそ笑んでいた。
「これで、十文字タケルの奴も終わりだな…なあ、香苗?」
魔王ペロポンテは人間離れした巨大な男根で、香苗ちゃんの敏感なヴァギナを大きくえぐり返す。
そう、香苗ちゃんは、選び抜かれた地獄の美少女戦士だったのだ。
十文字タケルの唯一の弱点、ロリータコンプレックスを突くために数万人の美少女の中からより抜かれたが彼女だ。
「ああっ!もっと私を貫いてください、魔王ペロポンテさまっ!」
悲鳴のような嬌声を上げてペロポンテの肩に縋りついた香苗ちゃんは、その直後、痙攣しながら絶頂に達した。
「ふふ…邪魔者は全て消えたぜ。これで全てが上手くゆく」
再び魔王ペロポンテの愛撫を求めて抱きつく香苗ちゃん。
そんな愛くるしい香苗ちゃんを面倒くさそうに抱きかかえ、魔王ペロポンテは笑った。
「ほれ香苗、これがご褒美だぞ…どうだ?ん?」
逞しい腰を思い切り突上げる魔王ペロポンテ…その魔王ペロポンテの腰の上で、香苗ちゃんは弾かれたように喘ぐ。
巧みな愛撫に肢体をわななかせ、快感に酔いしれる香苗ちゃん。
その初々しい肉体を犯しながら、魔王ペロポンテは高らかに笑った。 (了)
i l
. ! __ ! からたちの花が咲いたよ
! __/ `77y'7:7フ⌒`:.ー-- 、_ ,. -‐:::r:、 白い白い花が咲いたよ
|'. /⌒`く一'__ ,イ-‐':⌒ヽ ̄ハ:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:`ヽ-y'´ ヽ.
_r_‐" 、 ,>_、  ̄入:.:.:.:.:∠:二:入,. --一‥' ´ ̄`ヽ '.__ --、=-、
┴――‐<´∨/:/´ ,ゝ-、.:_ア´:.:.:.:.:.:.}.:/_ ,. ---- 、 i--/ヽ \::`ヽ、
`//:/ /.:.:.:.:.:.\---一(´:/ / ..._.. ヽ ヘ. ̄ ̄`'. _ 二≧ニミ、:::::::::\
\l /:\:.:.:.:.:.:.:\-:一!:f / :::`:'::: '. ヽニニト/ r_ァ .::ヘ、r\::__:::::`:ー-- 、
/ヽ!:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:ヽ、:|_|,. -───‐┴、 } __}___ト! .:::::::: '´ `丶、\::::::`!
/.:.:.:.:.:ヘ:.:.:.:.:\:.:.:.:.:.:.:.:.:`ン: ̄`ヽ ̄ ̄ ̄ヽ\,r‐、――一'、 〉 | .::::::,ィ 〉ノ:::::,.ヘ
/.:.:.:.:._:./:/:\:.:.:.:.ヽ:.:.:.:f.:.:/.:.:.:.:.:.:.:.:.ヾ:ー-- 、-一\\\ \ -==、ー-、 \:::〃 ---/---- 、/_'::/:::r′
/ィア´:.:.|/:.:.:.:.:`丶、:.ヽ:.:ヽ:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.\:.:.:.:.:.`: ̄:.:.\\\ \ _`ト `二≧=一'´:: ̄ ::::::::::::::::: ̄`7
------/.:.:.:.:.:.:|-----‐一ヘ|:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:\:.:.:.:.:.:.:.:`ヽ:.\\\ 〉´::::::ヽ. イ´ ̄-‐::::::::::::::__:::::::::-:一::7
\:.:.:.:.:_」-、----一''´;ゝ--―=ニ二:_ー-:.:.:.:.:丶、:.:.:.:.:.:.:.\:ヽ i:.:l /::::::::_:::`/:::::::::::::,::::::':´::::::::::::::::/::j
 ̄ \:.__:/:::::::::::::::::::::::::::::::::`::ー─::- 、_:.丶、:.__:ノ:.:,|ヘ:.V::::::/::::::::/:::::::::,::::'´:::::::::::::::_,:::-::´:::/
` ー-_,. -一‥ァ=--::::::::::::::::__:>ァ一 '´ ヽ.V::::/::::::,.イ::::::::::/::::::_,:::-‐::':´:::::::::_/
仄暗い闇の中で、千明さまはゆっくりと微笑んだ。
両手両脚を手錠で拘束されて床に転がされた私は、その千明さまの無辜な笑顔に慄然とする。
月明かりが差し込む無機質な部屋…静寂の中に潜むはち切れそうな緊張感が、私の鼓動をさらに激しく高鳴らせる。
千明さまは天使のような微笑のまま、手にするものを頭上に掲げて見せた。
それは一本の巨大な張型だった。
亀頭の形状や肉茎に浮き出る血管に至るまでグロテスクまでにリアルに再現された巨大な張型。
薄暗い月明かりの中でそれは、鈍い光を放ちながら悠然と揺らめいている。
千明さまはまるでアルテミス。
美しい裸体が月明かりの中で妖しく輝く。
私は罪深きアクタイオン。
自ら犯した罪のため、自らの剣で今、私は貫かれる。
「うぎゃーっ!」
私は絶叫した。
肛門はメリメリと音を立て、括約筋が引き千切れる嫌な感触が伝わる。
激痛に貫かれた私は、歯を食いしばり泣きながら耐えた。
これは私に与えられし罰だ!
私の犯した涜神行為は今、非情な美の女神の手によって裁かれるのだ。
太ももに生温い物が流れる。そう、それは私自身の流した血だ。
引き裂かれた肛門から流れ出る血は、まさしく私の穢れだった。
私は泣いた。
泣き叫んだ。
その声は星々に届いただろうか?
私の祈りは?
千明さまは微笑みながら張型をグリグリとかき回し、さらに私の肛門の奥深くへとねじ込んだ。
/ ´ ̄ `(\
/ \-'、
/ ヽ ヽ
_| | |
´! / 、/ ^ ──- 、_
\.__ _ / //( _____/ `ヽ
/ ((( j─ ´ヽ// / \)ノノ ̄`\_ /^ヽ
(.  ̄ 人. i |____/ \| ̄ ̄ ノ
( ̄ ̄ ̄ ̄ / `ヽ、_ | ´_|__\ ` ─ 、_./
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄  ̄  ̄ ̄ (___ノ
// _,.-'"::/:::::::::/、:::::=三::::::::三ミ:::
/r'゙ //r''"::::::::::::;/:::::ヾ;::::三ミ::::三ミミミ:::
/::::::/:/::::::::,r'''''''":::::::::::::::::::::ヾ、:::::::ミミ::::::::::
/:::::::::/:::/:::::::_,,、-::::::::‐‐''"⌒゙'''-ミ::::::::::::/::::
j::j:::::::::;ノ/:::::::::::::::::::::::::__:::::::i::::::::::::::;:::::::::::
l::i゙i::::/::/::::::;r'''''''''''''''";;;;;;;::::;:;:`ヾ;::::::::::/:::/:::::::
|:l::V::/:::::::/;/;;;r----- 、_;;;;;;;;;;;ヾ::::::/:::/::::::::::
|::|::l::{:::::r'゙:i;;;r', ' ゙ブ;シ::::/::::/;i:::::::::::
j::::!::l;:i::::{::i:|;;r' ○ ,.-'";;/::::/::::/V!:::::::::::
/::ノ:::ノ:}::::レj;;;;!::... __,/;;/::/:::::/:::l、:i|::::::::::::
l:/:::;ノ:;ノ//;;/,.-‐'";;;;;/:::::;'゙:::::/::_r;>´゙i;|:::::::::::
j::l:::/:///;;;;;;;;;_,,r''"::::::::::::::::/__:r゙Y゙lヽト、!i!::::::::::
,/:::/::::/:{;;;;;r''"::::::::::::::::::::::/rニv‐Yiヾ!:Vクミi;!::::::::
/:::::::::::::::`:::::::::::::::::::::_,,.-''" __r‐゙i、|ヽ,|ヽ,,/::::ミミ|:::::::::
/:::::::::::::::::::::::::___,、-'ニ、__r:v'゙i、.|、Vト、ヽ,./::::::ト、_)|::::::::
/::::::_,,、-'ニv=v‐v〈`ト、.|、l;ハ|ヽ!`' ト|,ヽ,/::::::、トヽj:/:::::::::
//´゙ヽ,l, |;、 lヽ|ヽ|ヽトi`'`'`' 、ト、ト、,/:::::::::ト、l,`'ク:::/::::ノ
´ ヽ,! ヽ!ヽ!`' 、ト!ヾy'::::::,、ト、゙!`Y/:::::::/
゙i,`;/,、 ト|ヽj゙し'":::::/
千明さまは便意を催すと、おもむろにパンティーを脱ぎ去った。
縛られたまま床に転がされた私に、千明さまは無造作に美しい尻を向けられる。
窓から差し込む月明かりの中で、その肌は神々しいほどに白く艶やかだ。
その美しい御姿のまま千明さまは、白い絨毯の上に大量の糞を垂れ流された。
そう、それは私の目の前に。
静謐とした、無機質な白い部屋。
他に誰もいない、たった二人だけの空間。
そう、ここは神の住まう領域なのだ。
すると突然、千明さまは美しい瞳を私に向けられた。
おびえる私の両目を覗き込み、残虐な微笑みを見せた千明さまは、この私めに尊い御言葉を賜ってくださった。
「ほら御覧、大地が育みし生命はわが命の糧となり、そして今、再び大地に戻るのよ…」
毛足の長い白の絨毯の上で、汁気たっぷりの糞が湯気を上げ、香ばしい匂いを放つ。
淡い春の夜の月明かりの中で、黒々とした大便が鈍い光を放った。
そうだ、それは生命の神秘を内包した神々しいまでの輝きだ!
それだけではない、これこそが千明さまが賜った、新たな生命を生み出す輪廻への兆しなのだ!
私は泣いた。
泣きながら跪き、その糞を直にむさぼり喰った。
香ばしい臭気が鼻を突き、その刺激によってさらに涙が流れる。
既に激しく勃起した私は、千明さまが嘲笑って見下ろす中で、軽く呻き声を上げながら糞を食い続けた。
止め処なく流れる熱い涙を拭うことさえ忘れ、ただもう一心不乱に。
かつて千明さまの一部だった糞。
千明さまの肉体を構成し、千明さまの内臓で消化された排泄物。
そう、これは千明さまなのだ。千明さまそのものなのだ!
私は心の中で叫んだ。嬉しかった。
かつて千明さまだった一部が、今私の中に入り、私の一部となるのだ。
その瞬間、私は遂に神との邂逅を果たした。
,.、_ /)
/_r-、>o ─--、
/ ̄ / フノー P"/ヽ__
// / // / / ,.へ-' ̄ ̄>、
r {_ f三//ミ7/ 〈 /ハ ̄ ̄ 7<" |
j /7 |ニ| |ミ || /-'/ | 51ト___< \とーーr-t=ヘ===
| 7// (つ レ〜 t ( 〈 ` -‐< ヽ_〉--─r-く_l`´ ̄
j U/>ュ/ (つ" V \ヽ / `ー<_ ノ-'"
L `〜イ ∠フム >>-ー〈 ,.-、  ̄ ̄
`ー''" | _7ムゝ ̄`ー-く`}{ ゙、-r<r--`ーー─ - 、
/ー\二〈ニ< /\ニ_ノ ) ) ` |`l o ヽ
| ヾ< \-`レノ | l ゙、
| ヽ 〉‐<",、 (O) <\_ 0 o|
ヽ-、 〉 - 、/`L \ニ、ヾ、 \(ソrュェ l、
/`>ー-- ァ-、-、__ ヽ、_ r-( `l三>-、-'"(o) 〉 ガッ
{ `l-/// >-、-く(○)ノ| <> ヽミミ ,ノ
〉 | // | <fl__l`l~ | \ }ヒ>''〈
/ //〉 _ノへ t l |-ュr'/  ̄`l
√/\/_レ、 / \゙、 ヽ ハ レ'7'⌒ヽ |
/\_`X ブ/ /  ̄ r、 ノ\─く\\{ /7 }_ノノ
\_ /ヽ{ /〉/  ̄ノ `べ_"_ |_l_ ソ 7 /-"
`ー--r-、し__ノ ノ ヽ ̄()_ハ O)´`〈、
\ } ノ } ∠___/`-'个ー〈 \
`、_ン /∧\`ー - 、}_ \ ヽ
>─-r,.-‐'ノ 〉 `T`ー-‐'"`ー'' _>
/`ー++-‐'" ノ \_,. -ー''"
L二二ニ-ー'"
『前原圭一の最期 〜「ひぐらしのなく頃に」をヤフー動画で一話分(無料)だけ見て、後は適当にウィキで調べて〜』
@
前原圭一が園崎家御用達の食堂の扉を開けると…そこは地獄絵図だった。
「いらっしゃい圭一くん、なんにします?」
メイド服を着込み、店員になりすました竜崎レナが圭一に声を掛けた。
どういうことだろうか、その手には何故か巨大なナタが握られている。
ナタの鋭く砥がれた切っ先からは鮮血が滴り落ち、床を真っ赤に染めていた。
「レナ…一体おまえ、こんなところで何をやってんだ?」
「…ぎゃあーっ!」
圭一が言い終わらないうちに、店の奥からは人間のものとは思えない絶叫が発せられた。
それと同時にドガッドガッと重いものを叩きつける音が響く。
怒鳴りつける声、悲鳴、それらが交互に圭一の耳を貫いた。
「レナ…今のは一体何だ?向こうで何が行われているんだ?」
圭一は怯えながらレナに尋ねる。
だがレナは一度、圭一を睨みつけただけで質問を無視した。そしてすぐに嘘くさい笑顔を作る。
「お騒がせして申し訳ございませんニダ…あっ、申し訳ございません。今、仕込みを行ってスミダ…行っておりますので」
そういいながらレナは圭一を奥のテーブルへと誘う。
圭一は躊躇した。床には何のものとも区別のつかない血や肉片、それに臓物が散らばっている。
それらの間を這うように丸々と太ったゴキブリが蠢き、大量の蝿がブンブン唸りを上げて飛び交う。
「足元にご注意くださいニダ…あっ、ご注意くださいね、ケイちゃん。散らかっててゴメンねスミダ」
レナは丁寧な口調で言った。しかしその言葉の裏には圭一を脅迫するような強い意志が感じられた。
(絶対にヤバイ、レナといい、最近の雛見沢村まともじゃないよ…どうしよう、逃げようか?)
圭一は思った。このままではマズイ、先ほど聞こえた悲鳴だって間違いなく人間のものだ。
ふと視線を感じ、圭一は恐る恐る入り口の方を振り返った。
するとそこには、いつの間にか魅音と詩音が立ちはだかり、圭一の方を見ながらニヤニヤと笑っていた。
「…圭一くん、どうしたの?」
と、突然背後からレナが圭一に声を掛けた。
ハッとして向き直る圭一。するとレナは手にした巨大なナタを掲げて圭一の目の前でギラ突かせた。
研ぎ澄まされた刃に鮮やかな赤い血が伝い、圭一のすぐ目の前でゆっくりと刀身を流れる。
「ひいっ!」
圭一は思わず叫び、後ずさる。
A
「…どうぞ圭一くん、こちらの席へ」
おびえる圭一を嘲るような笑顔を浮かべ、レナは椅子の一つを引いて圭一に座るように促した。
圭一は真っ青な顔でレナの言うとおりにその席に座る。
(ただ事じゃない、明らかにレナの目は異世界にブッ飛んでいる。)
圭一の足は震える。逃げるタイミングを喪失した今、圭一はもはやなすがままだった。
再び顔を上げると、入り口前に立ちはだかる魅音と詩音と目が合った。
彼女らは一様に目をキラキラと輝かせ、圭一を睨みつけながら嘲笑していた。
(殺される!)
圭一はとっさに思った。まるで猛獣の群れの中に放り込まれた子羊のような、そんな気分だった。
テーブルの上にも細かな肉片が散らばり、気味が悪いほど腹が膨れたゴキブリがモサモサと這い回っている。
「バンッ!」
突然、何者かの手がそのゴキブリを叩き潰した。とっさのことに驚き、圭一は思わず身体がビクつかせる。
いつの間にか傍に来ていたレナがしゃがみこみ、圭一の顔を覗きこんだ。
「…なんにする、圭一くん?」
そういうとレナは、狂人のように歪んだ表情を浮かべ、笑った。
開かれたレナの口から黄色く尖った乱杭歯が覗き、キムチ臭い息と共に吐き気のするような腐敗臭が圭一の顔にかかる。
「…あ、あのレナ、A定食で」
「A定食ですね!」
レナは大声で復唱し、厨房に向かって圭一には理解不能のハングルで大声で怒鳴りつけた。
すると厨房から猛獣の遠吠えのような声が響き、それと同時に入り口に立ちはだかる魅音と詩音が、
「ウリナラマンセー!」と声を揃えて叫ぶ。
圭一はもはや生きた心地がしなかった。
…悪夢のような数分間、圭一はテーブルの上を這い回るゴキブリを眺めて過ごした。
時折圭一の頬に蝿が止まる。圭一それを払おうとせずに黙って椅子の上で佇んでいた。
そんな圭一の様子を見ながら、入り口を塞ぐ店員たちはゲタゲタと笑い声を上げてはしゃいでいた。
「…お待たせしました圭一くん。A定食だよ」
そういうとレナはトレーを圭一の目の前に叩きつけるように置いた。
その料理を見た瞬間、圭一は意識を失った。
トレーに並ぶ皿には、火で炙られた北条沙都子の生首と手足が、煮込まれた臓物と共に盛り付けられていた…。
B
…意識を取り戻した圭一は、大きな台の上に寝かされていた。
「ここは、ここはどこ?」
圭一はボーッとする頭を軽く振りながら思った。
天井には裸電球がゆっくりと揺れている。その周りを丸々と太った銀バエが飛び交っている。
(…の、喉が渇いた。水)
圭一は起き上がろうとした。が、
(?!)
起き上がろうとしても起き上がれない。
なんと両手両脚がテーブルの四隅に鎖で括りつけられていた。
「ようやく起きたニダね…」
背後から声を掛けられた。タケルはギクッとしてそちらに顔を向ける。
そこにはレナと魅音と詩音がならび、タケルことを見下ろしていた。みな一様にニヤニヤと笑っている。
「…こ、コレは一体、どういうことなんだ魅音、それに詩音もっ?」
圭一はオズオズと尋ねた。すると彼女らは突然ゲラゲラと笑い出した。
(な、なんなんだよ一体…)
圭一は何のことか理解できず、ただ黙って彼らのことを見るしかなかった。
「チョッパリ、いやケイちゃん。お前はこれからウリたちの晩飯だ…美味しく召し上がってやるから感謝するニダ!」
魅音の一人がそういうと、一同がドッと笑い出した。
あるものはテーブルをバンバン平手で叩き別のあるものは脚で床をドンドンと踏み鳴らしながら。
床の上を這い回るゴキブリが数匹、その彼らの足で踏み殺された。
圭一は唖然とした。今聞いたことが信じられなかった。
D
「ゴメンね圭一くん。私達、喰屍鬼だって教えるの忘れてたね。」
レナはそういうと、圭一のペニスを握りしめた。
完全に萎縮し、ペニスを、レナはか細い指で強引に引っ張りだす。
そのまま口にくわえ込むと、圭一が勃起する間も無く、それを牙で食いちぎった。
「ぎゃああっ!」
股間から大量に血を垂れ流し、調理台の上で大暴れする圭一。
「ダメだよレナ、いきなり食べ始めちゃ…ちゃんと美味しく料理してあげないと、生贄になるケイちゃんに失礼だよ」
魅音がレナを諌めると、レナは口に咥えたペニスの破片をペッと床に吐き出し、
「ゴメンみぃちゃん、私、もう我慢できなくて。えへっ!」
と、可愛らしい笑顔を作ってみせた。
股間に走る激痛で意識が飛びそうな圭一は、涙で滲む目でそのレナの表情を見つめる。
雛見沢村に来て間もなく知り合ったあのころのレナ…そのときの表情と何ら変わらないその笑顔。
あのころの無垢な笑顔のまま、彼女は今圭一を殺して食おうとしているのだ。
そんな残酷なことって無いよ…圭一の目から滂沱の涙があふれ、頬を伝い落ちた。
「そうね、そろそろ私達もお腹が空いてきたよ、ね、おネエ」
詩音がそういうと、魅音はうなずく。
「じゃあ、梨花ちゃんお願い…一気に殺っちゃって」
「やめろ、やめてくれっ!俺、死にたくないよっ!」
圭一は叫んだ。喉が引き千切れるほどの大声で叫んだ。
ふと見ると周りには雛見沢村の村民たちが勢ぞろいしている。
皆一様に血走った目をしておりで圭一を睨みつけて興奮していた。
その中には、圭一の父と母もいる。
二人とも凶暴な目付きで、口元からヨダレを垂れ流して自分の息子を眺めていた。
「みんな可笑しいよっ、どうしちゃったんだよっ!なあ、正気に戻ってくれよ…父さん、母さん…それにレナもっ!」
「ウリイイッ!」
空を劈くような奇声を上げ、古手梨花は鍬を振り上げた。
「やめろーっ!」
大声で叫ぶ圭一。
そんな圭一のどてっ腹に向かって、梨花ちゃんは迷うことなく一気に鍬を食い込ませた…。
C
「…ジャリッ、ジャリッ」
厨房の奥のほうから物音が近づいてくる。するとレナは騒ぎをやめて立ち上がり、
「ウリナラマンセー!」
と声を揃えて叫んだ。その声に応えるように、厨房の奥からなにかの唸り声が響いた。
圭一は足音の方を見る。まるで獰猛な獣のような気配が、確かに向こうから近づいてくる。
恐怖のあまり、圭一はもはや体の震えを抑えることなどできなくなっていた。
気づいたら失禁しており、寝かせられている調理台の上に糞便の生暖かい感触が流れるのを感じた。
「あらあらケイちゃん…こんなおいたしちゃってダメねえ!」
魅音が圭一を見下ろし、ゲラゲラと笑う。
「ケイちゃん、罰として麻酔なしで解体するんで、よろしくね!」
詩音は圭一の剥き出しのペニスを指先で弾きながら、魅音と共に大笑いする。
…厨房と部屋を隔てる暖簾が捲くれた。
遂にその者が現れた。
身長2メートル以上ある…それはかつて古手梨花であったバケモノだった。
手には巨大な黒い刃が填められた巨大な鍬…古手神社の御神体、が握られている。
「…アニョハセオー」
盛り上がった筋肉、なめしたような質感の素肌には気味が悪いほどに血管が浮き出ている。
おそらくは入江研究所で打たれたドーピングの影響なのだろう、アゴにはビッシリと髭が生えている。
可憐で清純な少女の面影などどこにもなく、血走った目は完全に狂気の域に達していた。
「り、梨花ちゃん…?」
圭一は梨花に向かって呟いた。しかし梨花は口元からヨダレを垂れ流し、うれしそうに圭一の肉体を睨みつけている。
唯一梨花ちゃんらしさを残す真っ直ぐな黒髪だけが、吊るされた裸電球の輝きを反射し、つややかに輝いた。
「梨花ちゃん、ほら、このブタが今年の生贄だよ!」
「オヤシロ様に捧げるにはちょっと物足りないけどね。警視庁公安部に目をつけられてたんでゴメンね!」
魅音と詩音は少し申し訳なさそうに、薬物で巨大化した梨花に謝って見せた。
しかしその表情は、これから行われる儀式への喜びで満ち溢れている。
E
…30分後、圭一の肉体は完全に解体された。
内蔵は綺麗に抜き取られて壁のフックに吊るされた。
後でこれでソーセージを作るのだ。
両手両脚はそれぞれ胴体から切り離され、さらに肘と膝で切り分けられた。
特に肝はオヤシロ様と古手梨花の大好物であり、丁寧に処理され大なべで塩茹でにされた。
胴体から切り離された頭は、頭蓋骨に円状に穴を開けられ、露わになった脳髄にシオとコショウが振られた。
これは生のままマッコリの付け合せにされるのだ。
そして数時間後、雛見沢村の村人たちは圭一の肉体を綺麗に平らげた。
残った骨は大鍋で煮込まれ、スープの材料になった。(了)
____
__,.-‐-、__/-一ヾ\
/-―r‐ヾヽ /:/,- ̄ ̄\_
' _,r┴--、|::l:/r―--、 \
/:::::::::_;-;;;;ヽ:|::l::fr-ヽ: \_ \
/';::''::_/;::::;::;:;:::::l 、、;;:ヽ;''::\ |、
/;イ / /.// | |:::|;.l. ヽ| ..||l |
|/|:::::/....;|_,-|'ヽ.:.\|,..:::,,;:|;::. ::|||i |
|l:::::|::::::| ,r-、\ヽl\;;ノ|:::::..:::::||| |
ト;\;::| |_0j ` ,;==、|;:::::;i;;;;||l |
|:::':ヽ:ゝ `__ |:::::;;|;;;;ll' ノ
|;:i::i::;,ト |__) //::;ノ;:イ\
_,-'ヽ|::|::;;;;-\__ イノノ:;/;;;|'| \
,。' ̄ ̄゜\、 r';;;;;;;_/l:|;;;:,ヾ`r〔ー-─')ー|:/;;:;/ l/ー'`'
rl_, - 、_ノ 〉、 _|/ ̄ 。,\ゝヽl| ー-,/ ノ;イノ/⌒l
/,-──、__/:::::| 〈;;r|。 ,-─-'ヽ,_ | _/ ̄ _,/ノ /;;;;;;;;ヽ
/二二二l::::::::::::::::/ゝ (;;| ー'_/二二l\ヾ|/_/ ̄/ /;;;;;;;;;;;;;;;ヽ
ソ ̄ ̄ ̄\\::::/::/ヽ /,ll: ̄//,─' ̄\l´;;;;;;;;;;;;`| l/;;ヾヽ;;;;;〉
/ ヽ'::::ノ l |ヽ ':/ \;;;;;;;;;;;;;;ヽ/__;;;;;;_<>/
/ |-‐' ト、|ー'〈 \;;;;;;;;;;〉_  ̄_>'
/ ノ |〉ヽ| l、 ヽ;;;;;;;;;| /  ̄,!、
/ / /_/ | ヽ \;;`|/ ||
| イ _,一' / | \ __|;;|、__〈 ノ
_,|_____,、 /| ゞ\ / | \ r一' ̄ ;;;\ ー、_/
|r----、| ._,/_| `ゞl/r、 ,l| ヽ_l〈 ̄ ̄ ヽ/〉;;;;;〈
/| r' ̄ ̄_,〉 `ヽ_f\ ,| (__二ニー、//\;;;;;;|
〈(`l //二二__| | / ーl、 ゝ─-ヽ\ノ/、;;j
\`l | |::::::::::::::::| | | ヽl \::ヽ二二ノ::\ `l
fニニニl二l:::::::| \ ヽ \ ゝ::::__\\;;;j_テ__r-、
|| |:::::::::::::::::::| /,\ ) \ `l,/  ̄l ヽ<l\ | |`lー-、
ノj |_:::::::::::::::::::〉 く_ヾ'i,ヽ __/ __ ー-、_,ノ トv' ̄ゝ⌒ニ= )コニゝ ̄
`|l/ \::::○/l\ /___ゞ,`ー'‐--‐|\_ゞ, ̄`ー‐' ̄ノ、<>| /〈 ̄ヽ\
√ヽ <> ー-' _| | ̄ `ー、`ー'`ノ/ ー ' ̄`ー' ̄ rl\ |_|,、ヽ_/<ゝヽ
/ゝ、〉 ,-' ̄l ̄|`ヽ  ̄ ̄ ̄ |_l\ヽ\ゝ |、
/ー'// _/_/ ̄ ̄_/ `(;;\\_ _ノ |
| _/_//,、 ̄)  ̄(\_ ̄_, t‐'
ーt--─'_/_/;;、;;)ー'  ̄ (;;\_l`\
ゝ─‐'/;;;;)`ー'  ̄ヽ、;;ノ
(;;;;'ーy'`ー '
ー '
『前原圭一の最期 〜「ひぐらしのなく頃に」をヤフー動画で一話分(無料)だけ見て、後は適当にウィキで調べて〜』(改)
@
前原圭一が園崎家御用達の食堂の扉を開けると…そこは地獄絵図だった。
「いらっしゃい圭一くん、なんにします?」
メイド服を着込み、店員になりすました竜崎レナが圭一に声を掛けた。
どういうことだろうか、レナの手には何故か巨大なナタが握られている。
ナタの鋭く砥がれた切っ先からは鮮血が滴り落ち、レナの服の所々を真っ赤に染めていた。
「レナ。一体おまえ、こんなところで何をやって…?」
「ぎゃあーっ!」
圭一が言い終わらないうちに、店の奥から人間のものとは思えない絶叫がした。
同時にドガッドガッと重いものを叩きつける音が響く。
怒鳴りつける声、悲鳴、それらが交互に圭一の耳を貫いた。
「レナ…今のは一体何だっ?!向こうで何が行われているんだっ?!」
圭一は怯えながらレナに尋ねる。
だがレナは一度、圭一を睨みつけただけで質問を無視した。
そしてすぐに嘘くさい笑顔を作る。
「お騒がせして申し訳ございませんニダ…あっ、申し訳ございません。今、仕込みを行ってスミダ…行っておりますので」
そういいながらレナは圭一を奥のテーブルへと誘う。
圭一は躊躇した。床には何のものとも区別のつかない血や肉片、それに臓物が散らばっている。
それらの間を這うように丸々と太ったゴキブリが蠢き、大量の蝿がブンブン唸りを上げて飛び交う。
「足元にご注意くださいニダ…あっ、ご注意くださいね、ケイちゃん。散らかっててゴメンねスミダ」
レナは丁寧な口調で言った。しかしその言葉の裏には圭一を脅迫するような強い意志が感じられた。
(絶対にヤバイ、レナといい、最近の雛見沢村まともじゃないよ…どうしよう、逃げようか?)
圭一は思った。このままではマズイ、先ほど聞こえた悲鳴だって間違いなく人間のものだ。
ふと視線を感じ、圭一は恐る恐る入り口の方を振り返った。
するとそこには、いつの間にか魅音と詩音が立ちはだかり、圭一の方を見ながらニヤニヤと笑っていた。
「…圭一くん、どうしたの?」
と、突然背後からレナが圭一に声を掛けた。
ハッとして向き直る圭一。するとレナは手にした巨大なナタを掲げて圭一の目の前でギラ突かせた。
研ぎ澄まされた刃に鮮やかな赤い血が伝い、圭一のすぐ目の前でゆっくりと刀身を流れる。
「ひいっ!」
圭一は思わず叫び、後ずさった。
A
「…どうぞ圭一くん、こちらの席へ」
おびえる圭一を嘲るような笑顔を浮かべ、レナは椅子の一つを引いて圭一に座るように促した。
圭一は真っ青な顔でレナの言うとおりにその席に座る。
(ただ事じゃない、明らかにレナの目は異世界にブッ飛んでいる。)
圭一の足は震える。逃げるタイミングを喪失した今、圭一はもはやレナの言われるがままだった。
再び顔を上げると、入り口前に立ちはだかる魅音と詩音と目が合った。
彼女らは一様に目をキラキラと輝かせ、圭一を睨みつけながら嘲笑していた。
(殺される!)
圭一はとっさに思った。まるで猛獣の群れの中に放り込まれた子羊のような、そんな気分だった。
テーブルの上にも細かな肉片が散らばり、気味が悪いほど腹が膨れたゴキブリがモサモサと這い回っている。
「バンッ!」
突然、何者かの手がそのゴキブリを叩き潰す。
とっさのことに驚き、圭一は思わず身体をビクつかせる。
そこにはいつの間にか傍に来ていたレナがしゃがみこみ、圭一の顔を覗きこんでいた…焦点の定まらぬ目で。
「…なんにする、圭一くん?」
レナはそう言い、狂人のように歪んだ表情を浮かべ、笑った。
開かれたレナの口から黄色く尖った乱杭歯が覗き、キムチ臭い息と共に吐き気を催す腐敗臭が漂う
「あ、あのレナ、一体これは何のマネ…」
「A定食ですね!」
レナは圭一の発言を強引に遮り、厨房に向かって圭一には理解不能のハングルで何かを怒鳴りつけた。
すると厨房から猛獣の遠吠えのような声が響き、それと同時に入り口に立ちはだかる魅音と詩音が、
「ウリナラマンセー!」と声を揃えて叫ぶ。
圭一はもはや生きた心地がしなかった。
…悪夢のような数分間、圭一はテーブルの上を這い回るゴキブリを眺めて過ごした。
時折圭一の頬に蝿が止まる。圭一それを払おうとせずに黙って椅子の上で佇んでいた。
そんな圭一の様子を見ながら、入り口を塞ぐ店員たちはゲタゲタと笑い声を上げてはしゃいでいた。
「…お待たせしました圭一くん。A定食だよ」
そういうとレナはトレーを圭一の目の前に叩きつけるように置いた。
その料理を見た瞬間、圭一は意識を失った。
トレーに並ぶ皿には、火で炙られた北条沙都子の生首と手足が、煮込まれた臓物と共に盛り付けられていた…。
B
…意識を取り戻した圭一は、何故か大きな台の上に全裸にされて寝かされていた。
「ここは、ここはどこだ?」
圭一はボーッとする頭を軽く振って思った。
天井には裸電球がゆっくりと揺れている。
その周りを丸々と太った銀バエが飛び交っている。
(…の、喉が渇いた。水)
圭一は起き上がろうとした。が、
(?!)
起き上がろうとしても起き上がれない。
なんと両手両脚がテーブルの四隅に鎖で括りつけられていた。
「ようやく起きたニダね…」
背後から声を掛けられた。タケルはギクッとしてそちらに顔を向ける。
そこにはレナと魅音と詩音がならび、圭一ことを見下ろしていた。みな一様にニヤニヤと笑っている。
「…こ、コレは一体、どういうことなんだ魅音、それに詩音もっ?」
圭一はオズオズと尋ねた。すると彼女らは突然ゲラゲラと笑い出した。
(な、なんなんだよ一体…)
圭一は何のことか理解できず、ただ黙って彼らのことを見るしかなかった。
「チョッパリ、いやケイちゃん。お前はこれからウリたちの晩飯だ…美味しく召し上がってやるから感謝するニダ!」
魅音の一人がそういうと、一同がドッと笑い出した。
レナはテーブルをバンバン平手で叩き、詩音は脚で床をドンドンと踏み鳴らしながら。
床の上を這い回るゴキブリが数匹、詩音の足で踏み殺された。
圭一は唖然とした。耳にした言葉が信じられなかった。
D
「ゴメンね圭一くん。私達が喰屍鬼だってこと、圭一くんに教えるの忘れてたね。」
レナはそういうと、圭一のペニスを握りしめた。
完全に萎縮した圭一ペニスを、レナはか細い指でオモチャのように玩ぶ。
冷たい指先の感触が圭一の亀頭を這い、恐怖の中で圭一は思わず感じてしまった。
「レ、レナ。そんな…そんなことは止めるんだっ!」
少し恥じらいを感じながら、圭一は理性でレナに訴える。
すると突然レナはそのペニスを口にくわえ込み、圭一の勃起しかけたペニスを牙で食いちぎった。
「ぎゃああっ!」
股間から大量に血を垂れ流し、調理台の上で大暴れする圭一。
「ダメだよレナ、いきなり食べ始めちゃ…ちゃんと美味しく料理してあげないと、生贄になるケイちゃんに失礼だよ」
魅音がレナを諌めると、レナは口に咥えたペニスの破片をペッと床に吐き出し、
「ゴメンみぃちゃん、私、もう我慢できなくて。えへっ!」
と、可愛らしい笑顔を作ってみせた。
股間に走る激痛で意識が飛びそうな圭一は、涙で滲む目でそのレナの表情を見つめる。
雛見沢村に来て間もなく知り合ったあのころのレナ…そのときの表情と何ら変わらないピュアな笑顔。
あのころの無垢な笑顔のまま、彼女は今圭一を殺して食おうとしているのだ。
(こんな残酷なことって無いよな…。)
圭一の目から滂沱の涙があふれ、頬を伝い落ちた。
「そうね、そろそろ私達もお腹が空いてきたよ、ね、おネエ」
詩音がそういうと、魅音はうなずく。
「じゃあ、梨花ちゃんお願い…一気に殺っちゃって」
「やめろ、やめてくれっ!俺、死にたくないよっ!」
圭一は叫んだ。喉が引き千切れるほどの大声で叫んだ。
ふと見ると周りには雛見沢村の村民たちが勢ぞろいしている。
皆一様に血走った目をしておりで圭一を睨みつけて興奮していた。
その中には、圭一の父と母もいる。
二人とも口元からヨダレを垂れ流し、凶暴な目付きで調理台の上の自分の息子を眺めていた。
「みんな可笑しいよっ、どうしちゃったんだよっ!なあ、正気に戻ってくれよ…父さん、母さん…それにレナもっ!」
圭一の叫ぶ。だがその叫びも、集った村人達の嘲笑の中で掻き消えてゆく。
「ウリイイッ!」
空を劈くような奇声を上げ、古手梨花は鍬を振り上げた。
「やめろーっ!」
大声で叫ぶ圭一。
その圭一のどてっ腹に向かって、梨花ちゃんは迷うことなく一気に鍬を食い込ませた…。
C
「…ジャリッ、ジャリッ」
厨房の奥のほうから何者かが近づいてくる物音がした。
するとレナは騒ぎをやめて立ち上がり、
「ウリナラマンセー!」
と声を揃えて叫んだ。
その声に応えるように、厨房の奥からウーッ、と、なにかの唸り声が響いた。
圭一は足音の方を見る。まるで獰猛な獣のような気配が、確かに向こうから近づいてくる。
恐怖のあまり、圭一はもはや体の震えを抑えることなどできなくなっていた。
気づいたら失禁しており、寝かせられている調理台の上に糞便の生暖かい感触が流れるのを感じた。
「あらあらケイちゃん…こんなおいたしちゃってダメねえ!」
魅音が圭一を見下ろし、ゲラゲラと笑う。
「ケイちゃん、罰として麻酔なしで解体するんで、よろしくね!」
詩音は圭一の剥き出しのペニスを指先で弾きながら、魅音と共に大笑いする。
…厨房と部屋を隔てる暖簾が捲くれた。
遂にその者が現れた。
身長2メートル以上ある…それはかつて古手梨花であったバケモノだった。
手には巨大な黒い刃が填められた巨大な鍬…あの古手神社に祀られていた御神体、が握られている。
「…アニョハセオー」
梨花ちゃんの全身盛り上がった筋肉で覆われ、なめしたような素肌には気味が悪いほどに血管が浮き出ている。
おそらくは入江研究所で打たれたドーピングの影響なのだろう、アゴにはビッシリと髭が生えている。
もはや可憐で清純な少女の面影などどこにもなく、血走った目は完全に狂気の域に達していた。
「り、梨花ちゃん…?」
圭一は梨花に向かって呟いた。
しかし梨花は口元からヨダレを垂れ流し、うれしそうに圭一の肉体を睨みつけている。
唯一梨花ちゃんらしさを残す真っ直ぐな黒髪だけが、吊るされた裸電球の輝きを反射し、つややかに輝いた。
「梨花ちゃん、ほら、このブタが今年の生贄だよ!」
「オヤシロ様に捧げるにはちょっと物足りないけどね。警視庁公安部に目をつけられてたんでゴメンね!」
魅音と詩音は少し申し訳なさそうに、薬物で巨大化した梨花に謝って見せた。
しかしその表情は、これから行われる儀式への喜びで満ち溢れている。
E
…30分後、圭一の肉体は完全に解体された。
内蔵は綺麗に抜き取られて壁のフックに吊るされた。
後でこれでソーセージを作るのだ。
両手両脚はそれぞれ胴体から切り離され、さらに肘と膝で切り分けられた。
特に肝はオヤシロ様と古手梨花の大好物であり、丁寧に処理され大なべで塩茹でにされた。
胴体から切り離された頭は、頭蓋骨に円状に穴を開けられ、露わになった脳髄にシオとコショウが振られた。
これは生のままマッコリの付け合せにされるのだ。
そして数時間後、雛見沢村の村人たちは圭一の肉体を綺麗に平らげた。
残った骨は大鍋で煮込まれ、スープの材料になった。(了)
___
,. '´ `´ ̄`丶、
/ / ヽ \
/ / ヽ ! ヽ ヽ
/ / | !| ヽ l | | l !
/ / !|| | ! | l | !| ! ! ! ! !
/// ! ! ! !| ! |l| !|| | ! | | | | || |
/// | |_,|斗十l|ト、||ハ/十トl、! ! || l
/// ! '´N ,r=ミ、ヽlリ ,r|/=リ|/! !l ヽヽ
//l !l ヘ | 〈 トッj:} トッj:} 〉j// ! ゙、\
// || | lヽ! ゞ=' ゞ=' // / | ! ゙、ヽ!
l/ | ヽ l| |ヘ::::::::::: ' :::::-=彳/ / /リヽ }
ヽ ヽ!Vヽl`ト,、 ‘’ ,. '´l/\,rく l/
/´/〈 ` ーr '´ ! rく/、 \
/ ヽ 〉、 / l | \
l ノ〈 ヽ _/--―ノ / ヽ
| _f=ニヘ、_,r==一'´ Y ',
', l /⌒ヽヽニ=--- 、\ヽ j
V ``ー '´ ̄`ヽ ヽ! /
'、:: ヽ| ,′
lヽ 、 :o: ! !
l } ヽ、 | |
l/ l |
_,. '´ ,| !
__ _,rァT´ /ハ |
,. -一7 /´ /ノ| ノ ハ{ !
'´ ̄//_,.- j j l ヘ l、ヘ |ヽ
‐?7´ _/ノ j' ヽ jヽ \___j__}ヽ
_,. -‐// / \ /、}、 `ヽ--‐ァ'´
´ ,.イ { / ` ー- 、___,.lヽ\` ̄´ /
/ ヽヽ / / /! ,!-―‐- 、!V ヽ\`ー'〉
『前原圭一の最期〜「ひぐらしのなく頃に」をヤフー動画で一話分(無料)だけ見て、後は適当にウィキで調べて〜』(再改)
@
前原圭一が園崎家御用達の食堂の扉を開けると…そこはまるで魔窟だった。
「いらっしゃい圭一くん、なんにします?」
メイド服を着込み、店員になりすました竜崎レナが圭一に声を掛けてくる。
どういうことだろうか、レナの手には何故か巨大なナタが握られている。
ナタの鋭く砥がれた切っ先からは鮮血が滴り落ち、レナの服の所々を真っ赤に染めていた。
「レナ。一体おまえ、こんなところで何をやって…?」
「ぎゃあーっ!」
圭一が質問の言葉を言い終わらないうちに、店の奥から人間のものとは思えない絶叫がした。
同時にドガッドガッと重いものを叩きつける音が響く。
怒鳴りつける声、悲鳴、それらが交互に圭一の耳を貫いた。
「レナ…今のは一体何だっ?!向こうで何が行われているんだっ?!」
圭一は怯えながらレナに尋ねる。
だがレナは一度、圭一を睨みつけただけで質問を無視した。
そしてすぐに嘘くさい笑顔を作る。
「お騒がせして申し訳ございませんニダ…あっ、申し訳ございません。今、仕込みを行ってスミダ…行っておりますので」
そういいながらレナは圭一を奥のテーブルへと誘う。
圭一は躊躇した。床には何のものとも区別のつかない血や肉片、それに臓物が散らばっている。
それらの間を這うように丸々と太ったゴキブリが蠢き、大量の蝿がブンブン唸りを上げて飛び交う。
「足元にご注意くださいニダ…あっ、ご注意くださいね、ケイちゃん。散らかっててゴメンねスミダ」
レナは丁寧な口調で言った。しかしその言葉の裏には圭一を脅迫するような強い意志が感じられた。
(絶対にヤバイ、レナといい、最近の雛見沢村まともじゃないよ…どうしよう、逃げようか?)
圭一は思った。このままではマズイ、先ほど聞こえた悲鳴だって間違いなく人間のものだ。
ふと視線を感じ、圭一は恐る恐る入り口の方を振り返った。
するとそこには、いつの間にか魅音と詩音が立ちはだかり、圭一の方を見ながらニヤニヤと笑っていた。
「…圭一くん、どうしたの?」
と、突然背後からレナが圭一に声を掛けた。
ハッとして向き直る圭一。するとレナは手にした巨大なナタを掲げて圭一の目の前でギラつかせた。
研ぎ澄まされた刃に鮮やかな赤い血が伝い、圭一のすぐ目の前でゆっくりと刀身を流れる。
「ひいっ!」
圭一は思わず叫び、後ずさった。
A
「…どうぞ圭一くん、こちらの席へ」
おびえる圭一を嘲るような笑顔を浮かべ、レナは椅子の一つを引いて圭一に座るように促した。
圭一は真っ青な顔でレナの言うとおりにその席に座る。
(ただ事じゃない、明らかにレナの目は異世界にブッ飛んでいる。)
圭一の足は震える。逃げるタイミングを喪失した今、圭一はもはやレナの言われるがままだった。
再び顔を上げると、入り口前に立ちはだかる魅音と詩音と目が合った。
彼女らは一様に目をキラキラと輝かせ、圭一を睨みつけながら嘲笑していた。
(殺される!)
圭一はとっさに思った。まるで猛獣の群れの中に放り込まれた子羊のような、そんな気分だった。
テーブルの上にも細かな肉片が散らばり、気味が悪いほど腹が膨れたゴキブリがモサモサと這い回っている。
「バンッ!」
突然、何者かの手がそのゴキブリを叩き潰す。
とっさのことに驚き、圭一は思わず身体をビクつかせる。
そこにはいつの間にか傍に来ていたレナがしゃがみこみ、圭一の顔を覗きこんでいた…焦点の定まらぬ目で。
「…なんにする、圭一くん?」
レナはそう言い、狂人のように歪んだ表情を浮かべ、笑った。
開かれたレナの口から黄色く尖った乱杭歯が覗き、キムチ臭い息と共に吐き気を催す腐敗臭が漂う
「あ、あのレナ、一体これは何のマネ…」
「A定食ですね!」
レナは圭一の発言を強引に遮り、厨房に向かって圭一には理解不能のハングルで何かを怒鳴りつけた。
すると厨房から猛獣の遠吠えのような声が響き、それと同時に入り口に立ちはだかる魅音と詩音が、
「ウリナラマンセー!」と声を揃えて叫ぶ。
圭一はもはや生きた心地がしなかった。
…悪夢のような数分間、圭一はテーブルの上を這い回るゴキブリを眺めて過ごした。
時折圭一の頬に蝿が止まる。圭一それを払おうとせずに黙って椅子の上で佇んでいた。
そんな圭一の様子を見ながら、入り口を塞ぐ店員たちはゲタゲタと笑い声を上げてはしゃいでいた。
「…お待たせしました圭一くん。A定食だよ」
そういうとレナはトレーを圭一の目の前に叩きつけるように置いた。
その料理を見た瞬間、圭一は意識を失った。
トレーに並ぶ皿には、火で炙られた北条沙都子の生首と手足が、煮込まれた臓物と共に盛り付けられていた…。
B
…意識を取り戻した圭一は、何故か大きな台の上に全裸にされて寝かされていた。
「ここは、ここはどこだ?」
圭一はボーッとする頭を軽く振って思った。
天井には裸電球がゆっくりと揺れている。
その周りを丸々と太った銀バエが飛び交っている。
(…の、喉が渇いた。水)
圭一は起き上がろうとした。が、
(?!)
起き上がろうとしても起き上がれない。
なんと両手両脚がテーブルの四隅に鎖で括りつけられていた。
「ようやく起きたニダね…」
背後から声を掛けられた。圭一はギクッとしてそちらに顔を向ける。
そこにはレナと魅音と詩音がならび、圭一ことを見下ろしていた。みな一様にニヤニヤと笑っている。
「…こ、コレは一体、どういうことなんだ魅音、それに詩音もっ?」
圭一はオズオズと尋ねた。すると彼女らは突然ゲラゲラと笑い出した。
(な、なんなんだよ一体…)
圭一は何のことか理解できず、ただ黙って彼らのことを見るしかなかった。
「チョッパリ、いやケイちゃん。お前はこれからウリたちの晩飯だ…美味しく召し上がってやるから感謝するニダ!」
魅音の一人がそういうと、一同がドッと笑い出した。
レナはテーブルをバンバン平手で叩き、詩音は脚で床をドンドンと踏み鳴らしながら。
床の上を這い回るゴキブリが数匹、詩音の足で踏み殺された。
圭一は唖然とした。耳にした言葉が信じられなかった。
C
「…ジャリッ、ジャリッ」
厨房の奥のほうから何者かが近づいてくる物音がした。
するとレナは騒ぎをやめて立ち上がり、
「ウリナラマンセー!」
と声を揃えて叫んだ。
その声に応えるように、厨房の奥からウーッ、と、なにかの唸り声が響いた。
圭一は足音の方を見る。まるで獰猛な獣のような気配が、確かに向こうから近づいてくる。
恐怖のあまり、圭一はもはや体の震えを抑えることなどできなくなっていた。
気づいたら失禁しており、寝かせられている調理台の上に糞便の生暖かい感触が流れるのを感じた。
「あらあらケイちゃん…こんなおいたしちゃってダメねえ!」
魅音が圭一を見下ろし、ゲラゲラと笑う。
「ケイちゃん、罰として麻酔なしで解体するんで、よろしくね!」
詩音は圭一の剥き出しのペニスを指先で弾きながら、魅音と共に大笑いする。
…すると厨房と部屋を隔てる暖簾が捲くれ、遂にその者が現れた。
身長2メートル以上ある…それはかつて古手梨花であったバケモノだった。
手には巨大な黒い刃が填められた巨大な鍬…あの古手神社に祀られていた御神体、が握られている。
「…アニョハセオー」
梨花ちゃんの全身盛り上がった筋肉で覆われ、なめしたような素肌には気味が悪いほどに血管が浮き出ている。
おそらくは入江研究所で打たれたドーピングの影響なのだろう、アゴにはビッシリと髭が生えている。
もはや可憐で清純な少女の面影などどこにもなく、血走った目は完全に狂気の域に達していた。
「り、梨花ちゃん…?」
圭一は梨花に向かって呟いた。
しかし梨花は口元からヨダレを垂れ流し、うれしそうに圭一の肉体を睨みつけている。
唯一梨花ちゃんらしさを残す真っ直ぐな黒髪だけが、吊るされた裸電球の輝きを反射し、つややかに輝いた。
「梨花ちゃん、ほら、このブタが今年の生贄だよ!」
「オヤシロ様に捧げるにはちょっと物足りないけどね。警視庁公安部に目をつけられてたんでゴメンね!」
魅音と詩音は少し申し訳なさそうに、薬物で巨大化した梨花に謝って見せた。
しかしその表情は、これから行われる儀式への喜びで満ち溢れている。
D
「ゴメンね圭一くん。私達が喰屍鬼だってこと、圭一くんに教えるの忘れてたね。」
レナはそういうと、圭一のペニスを握りしめた。
完全に萎縮した圭一ペニスを、レナはか細い指でオモチャのように玩ぶ。
冷たい指先の感触が圭一の亀頭を這い、恐怖の中で圭一は思わず感じてしまった。
「気持ち良い?ねえ圭一くん…」
レナは甘えたような声で、圭一に尋ねる。
「レ、レナ。そんな…そんなことは止めるんだっ!」
少し恥じらいを感じながら、圭一は理性でレナに訴えた。
すると突然レナは表情を一変させ、圭一の勃起しかけたペニス口にくわえこむと、そのまま牙で食いちぎった。
「ぎゃああっ!」
股間から大量に血を垂れ流し、調理台の上で大暴れする圭一。
「ダメだよレナ、いきなり食べ始めちゃ…ちゃんと美味しく料理してあげないと、生贄になるケイちゃんに失礼だよ」
魅音がレナを諌めると、レナは口に咥えたペニスの破片をペッと床に吐き出し、
「ゴメンみぃちゃん、私、もう我慢できなくて。えへっ!」
と、可愛らしい笑顔を作ってみせた。
股間に走る激痛で意識が飛びそうな圭一は、涙で滲む目でそのレナの表情を見つめる。
雛見沢村に来て間もなく知り合ったあのころのレナ…そのときの表情と何ら変わらないピュアな笑顔。
あのころの無垢な笑顔のまま、彼女は今圭一を殺して食おうとしているのだ。
(こんな残酷なことって無いよな…。)
圭一の目から滂沱の涙があふれ、頬を伝い落ちた。
「そうね、そろそろ私達もお腹が空いてきたよ、ね、おネエ」
詩音がそういうと、魅音はうなずく。
「じゃあ、梨花ちゃんお願い…一気に殺っちゃって」
「やめろ、やめてくれっ!俺、死にたくないよっ!」
圭一は叫んだ。喉が引き千切れるほどの大声で叫んだ。
ふと見ると周りには雛見沢村の村民たちが勢ぞろいしている。
皆一様に血走った目をしておりで圭一を睨みつけて興奮していた。
その中には、圭一の父と母もいる。
二人とも口元からヨダレを垂れ流し、凶暴な目付きで調理台の上の自分の息子を眺めていた。
「みんな可笑しいよっ、どうしちゃったんだよっ!なあ、正気に戻ってくれよ…父さん、母さん…それにレナもっ!」
圭一の叫ぶ。だがその叫びも、集った村人達の嘲笑の中で掻き消えてゆく。
「ウリイイッ!」
空を劈くような奇声を上げ、古手梨花は鍬を振り上げた。
「やめろーっ!」
大声で叫ぶ圭一。
その圭一のどてっ腹に向かって、梨花ちゃんは迷うことなく一気に鍬を食い込ませた…。
E
…30分後、圭一の肉体は完全に解体された。
内蔵は綺麗に抜き取られて壁のフックに吊るされた。
後でこれでソーセージを作るのだ。
両手両脚はそれぞれ胴体から切り離され、さらに肘と膝で切り分けられた。
特に肝はオヤシロ様と古手梨花の大好物であり、丁寧に処理され大なべで塩茹でにされた。
胴体から切り離された頭は、頭蓋骨に円状に穴を開けられ、露わになった脳髄にシオとコショウが振られた。
これは生のままマッコリの付け合せにされるのだ。
そして数時間後、雛見沢村の村人たちは圭一の肉体を綺麗に平らげた。
残った骨は大鍋で煮込まれ、スープの材料になった。(了)
/ '゙ /'ニ'ヽ, / /
/ | i).ト-' / /
l ' l´ / /
ヽ. ヾ、 / /
,r '´ ̄`゙''ー .、_ ヽ,._,.:-‐'‐‐-- .、_ ./ /
ノ .,ィ / __,,..、--―::''''"::::::::::::::::::::::::::::::::! ./ /
__,,,..、--ァ‐'.∠、‐シ !_,r:'´_;;;;;、、、;;;;;;_::::::::::::::::::::::::::::::::::i _,,../ /
,.、;'ニ-;ニ-‐二 ̄ ̄三三ニ''ーl;r'´ `^ヽ、 `゙''ヽ、;:::::::::::::::::::::|`゙'v'___ /
/ ,、r:'´_,:r'ニ三三三_ニー- 、,__ `ヽ、 ヽ、 \;::::::::i::::j:::::::::ヾ;ヽ,': /
/ //,、-‐=;ドヾ;‐ミ;‐ミヾ、‐ミ、ヽ,'、 ̄ ノ _,....」_::::|::'::::::::::::::::ト、':、 /
./ / ///ニ-''li| ヽ ` .\ ,.イ :'´ \::::::::::::::::::::l:::',:゙、 \〈
/ .l / /'二Zヾ;、 ,.--、 .〉 / ヽ:::::::::::::::::l;:::::'、'、 ├‐―''"
| l, //,r'ニ二_` l, ,. ' /./ / ハ::::::::::::::::l::::::::ヾ;、 l,
| //r'ニ-―-、,_ ‐' '´ ./'ヽ, ' レ':::::::::::::ノ::::::::::::::::\l-―‐''゙´
l, ./,r=--、.,_ ;i, /r‐''''l ,/:::::::::::::/::::::::::::::::::::::::{
゙、 _ ミ''ー- 、_ヾ;:、_ ,、イ^"゙'ヽ,| >:、..,,,.イ:/::::::::;;/''''"''''ー;ァ‐''゙^ト、
_,>,.r:',. 、, `ヽ-=ニrzイ彡-''"`゙ .! .i /:::::::::ノr:<-_;ラ‐''゙´ \
/r'/.,イ \,. ゙ヽ.、..,,、-=ニrヘ''ーミ;.、 ゙、 ヾ7::フ::::::/ ヾ;'´ \
:'′'/ l i ヽ;、ヾ;ミ;.、ヾ''く´ヽ;ヾ,.゙'i }. \ Y::::/ ヽ、, \
!:l l. l .、 l, 、\ヾ:、ヽ, !l.| ヽ、 /::::ハ ヽ ヽ
!| ', l, ', l, l \、,_ l ト, .| | \ /:::/ ヽ, \ ヽ
{ ヽ l | !l | l. l l.| l, .! \':::;r' ヽ \ \
!.| / | l.l l:j '゙ | / ヾ \ \ ヽ
j | ./ / ノ ノ/ \ \ \ ヽ
_ノ / ´ \ \ \
ー''´ \ ヽ ヽ、
,、 /;:';:;:)〆),':;:;:;:;|;:;:;:;/;:;:;/;:;:/;:;:;:/;:/ ,、-ーァ
,'|;lヽ /,'彡':;:フ'";ノ、;:;:;/;:;:;/;:;:;/;:;/;:;:;:;/;:/'"´;:;:;/
|:|:l::.:!ヽ /,'彡クェ'フ':;:/、,/;:;:;/;:;:;/;:;/;:;:;:/;:/;´;:;:,、-<
|:',:l::.|:.;:|`ヽ,、 /,'彡<;:フ'";)_/;:;/;.;.;/;:;:;/;:;/;:;/;/;:;:;、-'";:;;シ
',::',',:.|;:;:!;',',}:;}´`ヽ,、 !,','彡ク;:シ";:シ/;y'<_〆///,.、-'",、-'"ノ
Y::i:::|.:.};','///:/;';';'>、,、_ },','彡シイシ"シ///)// _,、-'"´,、-/
!;i!;:;Yヽ`ヽ、;:;ュ≦三ニシ、 !,','彡シシソソシ,')r<シ":/,:、-'",、-''";:;:ノ
. !i|;:'"'ハヽ"'ヽ-、,、,ュ≦三≧、 |.'.'彡シシ辷ノ辷シ:;シ;:)〆;:シュ'´;:;:;:;:;;、-;:ァ
. ∨´"'ヽ;;:;:;;:;ヽ、ヽ、`ヽ-=ニ≧、 },','彡シシ辷ノ辷シシ'ソ)シ;:;:ヽ´;;:;:;:;:;;、-;:ァ
∨;:;;:;:;:;´ヽ`ヽ;ヽ-、`ヽニニ二≧、 /:.:彡シシ辷ノ辷シシ彡'")彡ノ、-‐';:;:、-<
`丶、;.;.;.;.;.,;,;.`ヽ,-、)';;Y)=ニニ二≧、 i;.;.彡シシ辷ノ辷シ彡彡彡彡)-‐'"´:;;:;;;/
`丶、;.;.;.;⌒ヽ,,、`´ヽ'"ヽ、ニニ>、 ,':.:彡シシ辷ノ辷ノ辷三ノ三=ソ二二二;.ノ
`丶;.:.:.:,;,;、=シ''ヽヽ,,ヽ三二ヽ }:.:彡シシソ辷ノ辷三ノ三=ソ二二二;.;.;.}
\: :' ,ュヽン'"ヽ,,`丶、ニニ),/:.:彡シシソ辷ノ辷ノ辷三ソ三二二二:; '
ヽ ,,、、ヽ,,,..、、,、`ミ三ニ/:.:.彡彡シシシシシシ辷ソ,'、`丶、ー,―ノ
∨,,. ,.、、,丶-、、,,.""シ:.:.:彡彡シシシシシシ辷ノ`丶、`丶、>'"
∨ ,.、、`"ヽ,,、ソノ:.:.:彡彡シシシシシ辷ノミミ≧ー'"" _,.、 '"""´ツ '"ツ
∨、. ノシ彡チ{≧ュ三シシシシシシシ'"三テ>ー'",.. '"´ ,、、-'"´,、-'"¨ ,ツ
,.イツ" 彡ミミュ>三ミミミミミ三ニ==<,,、、,=- '"´,,. '"´ ,、-'"-ァ
,. " ,, 彡彡ミ彡ミ彡ミ彡ミ彡ミニニ≧ニニニ=- ' "´ ,.、-'"
,." , , ' , 彡 彡彡ミ彡ミ彡ミ彡ミ彡ミ彡ミ彡:≧ュ=-ーニク
, ,ィ,', ' , ' ミ彡ミ彡ミ彡ミ彡ミ彡ミ彡ミ彡ミ≧=彡彡"
、 ,{0ノ 彡 彡 ミ彡ミ彡ミ彡ミ彡ミ彡ミ彡ミ彡ミ彡マ" ̄
)、ー'''/>-‐¨"' 、、 ミ彡≡三三二≡≡二三三彡彡彡"
{ - /' `丶ミヽ彡≡二三三二≡≡二三三彡"
\{/ {`"ー二三三ミミミミミミミミ彡"
` {::::ミミミ彡ミミ ):::ミミミミ彡つ
∨::ミミ彡ミ.〆ミミミミ彡"¨´
}:::ミミ>'":.:.:r'"""
ノ`"フ"/:.:.:.:.:.:.'}
,.<:.:.:ヾ'´ 〈_/:.:.:y.:.}
r':.:ヽ:};:、:.:\〈ソy-イr'"
/(,,,、ミ'" `゙ゝチ V `
Vrヽ( }'
弋_ `
たまらんだろ? たまらん!
_, ,_ ,_
(; ゚д゚ ) (` )
( ⊃┳O ⊂( ヽ
( ⌒) )┃_ ┃(⌒ ) ) _
/ ̄ ̄ ̄`J ̄ ̄ /\ / ̄ ̄し' ̄ ̄ ̄/\
( ((  ̄◎ ̄○ ̄◎ ̄○  ̄  ̄◎ ̄○ ̄◎ ̄○ ̄ ) ))
たまらんだろ? たまらん!
_, ,_ コツン ,_
(; `д´)\/(` )
( ⊃┳O ⊂( ヽ
( ⌒) )┃_ ┃(⌒ ) ) _
(( / ̄ ̄ ̄`J ̄ ̄ / ̄ ̄し' ̄ ̄ ̄/\ ))
 ̄◎ ̄○ ̄◎ ̄○◎ ̄○ ̄◎ ̄○ ̄
/☆\
たまら──ん! _, ,_ _, ,_ _, ,_ _, ,_ たまらん――!
((Д´≡`Д)) ((д`≡´д))
(( ⊃┳O⊂( ヽ))
(( ⌒) ))┃_ ┃((⌒ ) )) _
((/ ̄ ̄ ̄`J)) ̄ / ̄ ̄((し' ̄ ̄ ̄/\))
 ̄◎ ̄○ ̄◎ ̄○◎ ̄○ ̄◎ ̄○ ̄
もう随分昔のお話。
同級生のT君が、僕らの目の前でホンダDJ−1のエンジンをバラしてピストンを取り出した。
「こうすると速くなるんだぜ。兄貴から聞いたんだ」
そう言ってT君は、ピストンの排気口側の部分をアスファルトにこすりつけてガリガリと削りだした。
みるみる形を変えてゆくピストンヘッド。
しばらく削ったあと、T君はそのピストンを再びエンジンに組み込んだ。
「じゃあ、ちょっと試してみるか。」
T君はシートに跨るとキーを回してエンジンを始動させた。
そしてスタート。
普段より心持ち大きめのエンジン音を響かせながら発進するDJ−1。
確かに見た目、早くなっているように見える。
「すごいね、T君!」
僕らは感心してそう声を掛ける。
するとT君は、調子にのってフルスロットルでかっ飛ばし始めた。
ぐんぐん加速するDJ−1。
だが、そのままカーブを曲がりきれずガードレールへ衝突。
T君自身はガードレールを越え、放物線を描きながらその先のドブ川へダイブ。
DJ−1は見事にオシャカになり、T君も数箇所骨折して入院。
高1の夏の、ある晴れた日の出来事。
,.. -‐- 、.___, _/:':':':':Y
,..-‐r'´ 、`ヽ. _,,,.......,,,__ ノT:':ー:'{
;.;.;/"' 、=..、ミ:.、ゝ:.゙!:.:.!.:.:.:.:.:.:``ー-.、._ /:':ゝ;':':':'゙i.
.;.;i .::ミヽ`ヾィj'yリノゞ、_;,:.:._:.;_.:.:.:.:.:.:.:`:`:ー-.、._ ,ト、/:':'ヾ:':゙!
;.;.;! .:ト メ_ `,"''rー─ヘ:゙:i ̄  ̄``ヽ:;:ィ:.:.:.:.:.`:i!:':':'\:'_:'_:ゝ'!
.;.;.ヽ.ヽ、.ヾ!仞 ゚ ノゞi_r.ァィj_;! ,!.:.:.:.:.:.:.::i' \:':':':\:':':'゙i.
;.;.;.;.;.\`ー=;ア"≦ー'-'、7;' `ー‐--..、._ ,ィァ.:.:.:.:.:.:i' \:':':':'ヾ:;j;:-‐─-
.;.;.;.;.;ミ:、\. 、:r─‐,‐;‐ァ、ヽ._,..、 `〈rミ}:.:.:.:.:.i `ヽ.:':〈
、.トミ、ー-≦:.ヽ|,.='ヽY { 。`⌒' ,._i´r':-==-{ `i、!,.r‐'"~´
`` ヽ:.:.:ヽ ,ベヽ}、.__, .: / ゞ._ヘ /´.:トー-.、 ,!、
ヽ.:.:.:ヽ' `` ー- ..,,__ ノ `ー',j、 `゙く^ .:/ ,j
ヽ'_:_:.\,,_,,.:.:===--─‐'───‐"-rt‐、_;'´ `:、..__.ノ ./ト;
,. -‐ '"´ ̄ ^ゝ.ヽ.``ヽ.7´ |:'!ヽ、 /
. /  ̄ ̄``ヽ、 /.〉.i^ln `~ ゙! i':ヽ、\,
! `:. `ー、!.i /.〃ト, ,' ヽ''^ヽ.
. \ _ ``ヾ'./ヘ..._ / ヽ.._
``ヽ、. / ,:`ー-、_,.._,. ノ-、
` ー- 、.____ ! ;' `゙ ``ヽ_ヽ、_
ヽ. ̄:ブi i、_,__._ /゙,\ `ヽ
r ̄ヽ打
心゙ゎj|
/にソノそ~ヽ
/ ソ V / ||ヽノト、
( \∨ || |Vノ
jヽ(巛<i巾 iく
(´ ̄ ̄ ヽ==へ \
ムニ二{ミス二二人_ノ
祇園精舎の鐘の声
諸行無常の響きあり
沙羅双樹の花の色
盛者必衰の理を現す
驕れる人も久しからず
ただ春の夜の夢の如し
猛き者も遂には滅びぬ
偏に風の前の塵に同じ
さっきまで肛門にウスターソースの空きボトルを出し入れして遊んでいたら
奥まで入って出てこなくなっちまった。
思いっきりウンコしたら出てくるかな?
でも、結構痛そうだな。
なんか思いっきり締め付けた時に中でボトルが割れたみたいで、
尖がったところが肛門の中をぷすぷす刺すし。
どうしよう?
なんか良い知恵無い?
さっきまで尿道にストローを出し入れして遊んでいたら
奥まで入って出てこなくなっちまった。
思いっきりションベンしたら出てくるかな?
でも、結構痛そうだな。
なんか思いっきり捻じ込んだ時に中でストローが割れたみたいで、
尖がったところが尿道の中をぷすぷす刺すし。
どうしよう?
なんか良い知恵無い?
『私のほしいもの全て』
翼をください 風に乗り、空を翔る翼を私にください
厚き雲を抜ける翼を
七色の虹を越える翼を
太陽と月と星の世界へ
遥かなる銀河の高みへ
音を超え、光すらも超越し 私の存在すら超えてしまう
そんな私になりたい そんな翼がほしい
*
剣をください 肉を切り、骨を断つ剣を私にください
敵を切り斃す剣を
死地を切り開く剣を
勇者たちの戦いの世界へ
輝かしい栄光の高みへ
時代を越え、英雄として語り継がれ 神々の御許に祀られ称えられる
そんな私になりたい そんな剣がほしい
*
愛をください 睦み合い、微笑みを交わす愛をください
若き肌を重ねる愛を
肉の喜びを分かち合う愛を
二人だけの愛の淵へ
他の誰もが知らない秘密の花園へ
情を超え、精神までも融合し 互いの存在すら溶け合う
そんな二人になりたい そんな愛がほしい
*
うんこをください 茶褐色の、くさいにおいのうんこをください
太く逞しい一本糞を
未消化のコーン交じりの糞を
迫り来る便意の苦しみの只中へ
肛門が千切れるような脱糞の痛みへ
便器を超え、屎尿とともに溢れ出て トイレ全体を糞塗れにしてしまう
そんなうんこをしたい そんなうんこがほしい
, r-ー-、 ,. - 、
/ 変オ \ ,. r‐''''''''"""''''‐- 、、 / 待 ヽ、
/. 態マ ',ヽ/ `ヽ、/ っ ',
,' をエ } | て |
| :み ト、 | い |
',. :.た ,'ミ彡 , た ,'
〉, い // ', } }、 }、 }、 ヽ : /
彡ヽ、 な ムト===, } } ', }ヽ ヽ `ー─ "
} ` フ'''" }} ', ji } ',川,,,マ.......', }、 ',
彡 / イC-''"iL""`ヽ、'' 川 イ"rーー オニ、', ',
} .,' イし"´i} `゙ヾ' l! ヽ'" レ川 l!、}',,ト j
} .i レ ,r;;;;;;;;;;;;;;_、_ j ( { _,r;;;;;;===f、_ji } ,'
', | r"´_,j!__,. ゙,ィ .ノ ヽ ヽ´ 、、 -"" } j
} |= ''" i! ∠ イ; L,,,,,ヽ 、ヽ .| ,,i
イヽ! __,,ir===''"イ j 、 _ `゙゙`ー--- 、、 !' }
! l! ´ il! / { ( ノ 人\ j! :}
', } || /、 ;;;;;、_ィ.っ,_ノ、 l l
} ! l! / ,,,,r;;; :::::: r;;;;;,,,, ヽ ! ト、
レ ! ∨,,;;;;"r""-、=r=゙゙、ヾ、`ヽ、' ,' トC
っ, ! {;;'',,r , rt-t、 - 、、_ヽ 、 ;;;;} ; jト"
`7,、} 、,,,,,,,,,;;;;;;;LLLLj__i_!_j_j_ト;;;;;;;;;;;==--.トn〈"
{オ', ゙゙ \ヽい-い,,,j..."-'"´イ i ∨
!;;;; ヽ、_ """"",,.イ ,,オ
.._, .,_
パコーン ( ゚д゚ ) あっ!
_, ,_ ((=====))
( ゚д゚ ) __ ((⌒(⌒ ))@))
⊂彡☆(( /\ ̄ ̄し' ̄ ̄ ̄\ ))
 ̄ ̄ ̄ ̄| | ̄ ̄ ̄ ̄
| |
/ \
_, ,_ _, ,_
パコーン (Д´≡`Д) あおおぉぉぉ―――!
_, ,_ ((=====))
(*`Д´) __ ((⌒(⌒ ))@))
⊂彡☆(( /\ ̄ ̄し' ̄ ̄ ̄\ ))
 ̄ ̄ ̄ ̄| | ̄ ̄ ̄ ̄
| |
/ \
/ / . : ヘ/! \
// / . /: : ∠、ム| . ヽ
┏┓ ┏━━┓ / ィ . / :/|: |: :/ ノ: 人: ハ ┏┓┏┓
┏┛┗┓ ┃┏┓┃ i/ . : . | .|{‐ |=ヘ{‐'! ` =ナ左、 V:|: .ハ ┃┃┃┃
┗┓┏┛ ┃┗┛┃┏━━/ | :|: : |: :八 | o ヽ| ´ o ∨/: i |━━━━━┓ ┃┃┃┃
┏┛┗┓ ┃┏┓┃┃ |:i: : . 、 |{ ヘ! .彡 , ミ、 /メ| . ハ| ┃ ┃┃┃┃
┗┓┏┛ ┗┛┃┃┗━━━ヽ|ヽ: : .`| .三´ _____ ̄彡'/ .://リ━━━━━┛ ┗┛┗┛
┃┃ ┃┃ > .\ |ニ. 二、,二.ヽ| /: // ┏┓┏┓
┗┛ ┗┛ / : : ハ`` V: : : : :ン∠イ : : ヽ ┗┛┗┛
/ . : :/ : \ \――/ /: :|: : : . :ヽ
/ . : : : :ィ: > ` ̄ イ: : 、 、、: : : : .ハ
/ . :/i/ "´ |  ̄ | `^``゙^\:、 : . ハ
, -‐――- 、 / /
/イ# /⌒ ~⌒^ヾ、/
| ∇イノノハヽ) ソ
レ'(| | ,Ф Ф、|リ
N从ゝ''' ワ''ノハ 有為様と永久に☆
⊂li|(.゚w゚)|i
とく_-、___」
lヲ
\避けたらマジ殺す!/
/\ /\ < はぁ!?お前が死ね!
/ \/ \ /\
/ / u / / u ', // ',
/ / 飛 / / 角 u ', // ', ←香車
/ / \車 / /\. 行 ',\ /./ ',\
/_/__\/_/______', .//_____',
/\ 煤@/\ /\ <ここは俺が
/ \ / \/ \ /\
/ / / / / / ', // ',
/ / 飛 / / 角 / / 歩 ', // ', ←香車
/ / \車 / / \行 / /\. 兵 ',\ /./ ',\
/_/__\/_/__\/_/______', .//_____',
/\ /\
/ \ / u\ /\
/ / u / / u // ',
/ /u 飛 / / 角 // ', ←香車
/ / \車 / / \行 /./ ',\
/_/__\/_/__\ //_____',
『ヘイドレクの物語 欠如部分』
一方ヘイドレクは何故か盛岡にある関東自動車工場のトヨタ車組み立てラインの脇につっ立っていた。
クレーンに吊るされレールに乗って流れてくる未完成の車体に、よくわからない謎の部品を取り付ける作業をしている。
「あれ、ボクは確か、西成の路上でとてもハンサムな男に殴りつけられる寸前だったような?」
口元から垂れる涎をツナギで拭いながら、ヘイドレクは手に取った謎の部品を車体に取り付ける。
まあ、記憶違いかな?と、醜い顔で少し笑ったヘイドレクは、手にした部品をチラリと眺めた。
その部品は縦20センチ、横15センチ、高さ15センチほどの直方体をしている。
つや消しの色が塗られたその表面には「危険 取り扱い注意」という文字が書かれたラベルが貼られている。
またそのラベルには幾つもの髑髏のマークと、放射性物質を示すマークが描かれていた。
「ふーん、なんだか危なそうだなあ…」
そのラベルに書かれている内容をロクに理解できないまま、ヘイドレクは嬉々として作業に没頭した。
何故って?他のラインの仕事よりも時給がよかったからだ。
通常のライン作業であれば、時給は僅か1000円ほどで、日研総業による中間搾取分を抜くと僅か時給550円。
しかし現在ヘイドレクが就いたラインでの仕事は、時給で実に3400円と高額だ。
悪名高い日研総業の中間搾取分を差し引いても1800円、これはヘイドレクの人生の中でも最も高額であった。
週末、給与明細を見て大喜びしたヘイドレク。
各種手当ての欄に書かれた、「重度危険作業特別手当て」という文字の意味もわからぬまま、
ヘイドレクは少し重めの給与袋を大事そうに懐にしまった。
仕事を始めて以来、ヘイドレクにとってもっと嬉しかったことがある。
給料が出るたびにヘイドレクのところに毟りに来るヤンキー上がりの連中が近寄らなくなったことだ。
それどころか廊下ですれ違っても、怯えたような表情でヘイドレクに道を明ける。
ロッカールームも別室で、出入り口もまた別。工場内の作業工程も完全に隔離され、彼らに出会うことすら稀だった。
「いやあ、やっぱり幸せって誰にでも巡ってくるんだなあ…」
そう呟きながらヘイドレクは、皮膚のアチコチにできた紫色の腫瘍をぽりぽりと爪で掻きながら笑った。
最近目眩が増えてきたのも、血便が良く出るようになったのも、今のヘイドレクにとっては大して問題ではなかった。
目の上に出来た赤黒い腫れ物からの出血や、あごの端のリンパ節の肥大も大して気にならない。
「もしかしてボク、大金持ちになっちゃうかも!うふっ!」
不治の病に冒された病人を見るような周囲の目線も、今のヘイドレクにとっては羨望の眼差しにしか感じられなかった。
結局、資本主義というのは、「馬鹿と鋏は使いよう」だということだ。
どうなる、我らのヘイドレク!
『ヘイドレクの物語 欠如部分2』
本物のヘイドレクは、西成の三角公園でクズ拾いをしていた。
殆どボロ布と言っても過言ではない汚らしい服で道端を練り歩き、シケモクを拾ってはポケットに入れて喜んでいる。
昼間からベンチで酔っ払っている良い感じのおっさんたちが、胡散臭そうにヘイドレクを見つめる。
エサ場を荒らされた野良猫たちが、ヘイドレクに向かって背中の毛を逆立てて威嚇して唸り声を上げる。
そんな荒んだ街角で、ヘイドレクは日々を生きていたのだ。
「あ、食いかけのチーズバーガー発見!」
ゴミ箱からこぼれ落ちたマクドナルドの包み紙に飛びつき、わき目も振らずかぶりつくヘイドレク。
少々腐敗臭が鼻を突いたが、そんなのを気にしていたら餓死してしまう。
残飯をあらかた食べ終わると、ヘイドレクは一息ついた。
そしてポケットにねじ込んだシケモクを一本取り出すと、やはり拾った100円ライターで火をつける。
タバコの煙が目に沁みる。その煙を肺の奥まで大きく吸い込み、ゆっくりと吐き出した。
夏の日差しが木立から漏れ、ヘイドレクの疲れきった顔を照らす。
もはや中年に差し掛かったくすんだ肌が、なめした皮のように陽射しを反射する。
西成の町は、喧騒を孕みつつ平和に時が流れてゆく。
生活保護費を掠め取ったヤク中の老人が、地元周りのチンピラから覚醒剤を買っている。
50ちかい太った女が、地元不動産会社の営業マンに色目を使い、体を売ろうと奮闘している。
何故か電信柱に抱きついたまま微動だにしない中年のおっさんが、下を向いてゆっくりと嘔吐している。
下水溝から這い出てきた数匹のゴキブリが、道端のゴミを探りあててたかっている。
日が、ゆっくりと傾いてゆく。
『ヘイドレクの物語 欠如部分3』
楠木源五郎は、屈辱に塗れた地下牢での拘禁生活の中でも決して魂を失っていなかったのだ。
腐りかけたパンと水だけの食事にも耐え、栄養を補うために床を這うゴキブリや壁に生えた苔まで食べたのだ。
日々、究極ハンサムだった男のアナルを犯す、朝鮮系看守のレイプにも耐え抜いた。
狂ったサディストである刑務所長による日々の拷問にも彼は耐え続けたのだ。
全裸で十字架に拘束されたまま尿道に鉛筆を差し込まれ、「そのままションベンしてみろよ」と命じられたこともあった。
乳首ピアスを装着され、ピアスのフックに吊るされた錘を増やされ「ほら、乳首切れちゃうぞ〜!」と脅されたこともあった。
そして遂には重さに耐え切れず、何度乳首が千切れたことか…。
刑務所長にウンコを食べるように命ぜられ、拒絶すると口を金梃子で固定されて無理矢理食わされたこともあった。
全身を薔薇鞭で激しく打ち据えられ、その傷口に岩塩をすり込まれ、挙句の果てに唐辛子をすり込まれたあの日。
そう、そんな苦痛の中で彼は快感に目覚め…いや違う、彼はヘイドレクではない。
そんな苦痛の中で彼は神を呪い、ヘイドレクへの憎しみを募らせていったのだ。
かつて究極ハンサムだった男の煉獄の魂に刻まれた、華麗なる復讐の誓い。
決して挫けぬ人類史上最高の美男子の、魂の試練。
隣の独房から、源五郎を呼ぶ声に気づいたのは、そんな日々が十年あまり続いたころだった。
(ちなみのこのアルカトラズ刑務所は時空が歪んでいるので、ここでの十年は現実世界の一週間に該当する)
「…あ、あなたは楠木源五郎さんですか?」
蚊の鳴くようなか細い声が、重厚なコンクリートの壁を通して辛うじて聞き取れた。
源五郎の額に冷や汗が浮かぶ。
囚人同士の私語は厳しく禁じられ、破ったものは去勢された上にそのキンタマをボイルして自ら食べる罰が下るのだ。
源五郎は迷った。ここでこの声に応えるべきかを。
僅かに差し込む光の中で、それでも源五郎は壁際に身を寄せ、その声に耳を傾ける。
「源五郎さん、大丈夫です。」
その声の主は続ける。
「現在看守どもは、私の二つ向こうの監房で、脱糞アナル開発プレイに興じて当分終わる気配はありません」
彼の声は低く抑えられつつも、芯の強さのある勇ましさが感じられる。
源五郎は唾を飲み込んだ。同時に床に這うゴキブリを一匹捕まえると、素早く口に放り込み噛み締めた。
独房の扉を通じて廊下に響き渡る悲鳴が聞こえる。
あれは苦痛によるものなのか、それとも歓喜によるものなのかは解らない。
しかしこんな腐れ刑務所に居続けたら、遂に心が折れてヘイドレクのような変態人間になり
そのまま最低人間ショーに出演することになりかねない。
廊下から聞こえる悲鳴はさらに高鳴り、まるで下痢便が噴出するような不気味な音がした。
それとともに香ばしい悪臭がこちらまで届き、源五郎は顔をしかめる。
一歩踏み出す勇気、この忌まわしい悪臭が、源五郎の中に眠る勇敢さを取り戻させてくれた。
「…確かに、私は楠木源五郎。かつてパラレルワールドでガンダーラの僭主だった男だ」
遂に応えた。すると、壁の向こうから、驚いたような溜め息が聞こえる。
「やはりそうでしたか。」
男は少し安心したように答えた。
「それよりも貴公は何者だ?」
罠かも知れない、源五郎の脳裏に一瞬過ぎる。
しかしこのままではジリ貧、何か賭けに出ないことには、何も変わること無い屈辱の日々が続くだけだ。
「私は庄山仁…かつて函館内戦で権田に敵対し、ここに投獄されたものです」
権田…このような最果ての監獄で、その名前を聞くとは思ってもみなかった。
なぜ権田に関わりのあるものが、この血に流刑をくらっているのか、解らなかった。
彼はアジスアベバ紛争に参加する国際傭兵団の指揮官の一人のはずだ。
神々の不興を買った涜神者が拘禁されるこの流刑惑星アルカトラズとは何の関係も無いはず。
「権田は第六天の魔王と同盟を結びました。彼は今やアンチクライストであるばかりか、究極の仏敵です。」
まさか、と源五郎は驚いた。だが、あの権田ならそれくらいやりそうだ。
通常の人類として生まれ、通常の人類のスペックのみでここまでやる胆力、行動力、勇敢さ…。
かつての権田を知る源五郎は、あの無敵の剛勇の姿を思い浮かべて、どこか納得させられた。
ヘイドレクとは真逆の、有能かつ優秀な実務主義者…権田。
では、なぜ俺がここに幽閉されているのか?権田と何か関係あるのか?それとも?
「あなたはここから脱するべきです。あなたの幽閉されている理由は、それは…」
がたんっ!という大きな音と共に、隣の独房の扉が開く気配がした。
数人の大きな足音が、隣の庄山の独房になだれ込み、野太い怒号が響き渡る。
ムチと棍棒が振り下ろされる音が響く。
それと共に庄山らしき男の悲鳴が響き渡った。
「貴様、勝手に喋るなとあれほど命令しただろうがっ!もうキンタマ無いくせにまだ懲りないのか!」
朝鮮系看守長の無教養な声が響く。
キンタマが無い?庄山はキンタマを全て失っても、まだレジスタンスを続けていたのか!
源五郎の目元が潤んだ。地獄で真の漢に出会った…たといキンタマを失っていても、真の漢の魂までは奪えないのだ。
源五郎は立ち上がった。そして自分の独房に向かってくる足音を聞き、構えた。
かつて不注意な看守が落として言った、拷問用の千枚通し…そう、乳首にピアスの穴を開けた道具だ。
たった一つ、手元にある武器だ。それを手でしっかり握り締め、扉に向かって構える。
チャンスはたった一度…それを逃せば、俺は全てを失う。
キンタマを失った究極ハンサムに、一体なんの意味があるというのか!
ドカドカとけたたましい足音が源五郎の独房の扉の前で止まった。
ガチャガチャと鍵束の鳴る音が響き、扉の取っ手が動く…そしてゆっくりと扉は開いていった。
廊下の明かりが扉の隙間から独房の中に差し込んでいった瞬間、源五郎は行動を開始した。
(中略)
遂に源五郎は無事に刑務所を脱した。燃え盛る巨大刑務所を眼下に眺めながら、源五郎の気球は高度を上げる。
「楠木源五郎さま、大丈夫ですか?」
金剛寺伯爵家の抱える傭兵団の団長が尋ねてきた。
他の飛行艇からは、なおも数多くの兵士たちが銃撃を加えながら、空挺部隊ごとに降下して刑務所を占拠している。
刑務所の周りの海では、最新鋭の駆逐艦が、刑務所を守る旧世代の攻撃艦にミサイルを撃ち込み、次々と沈めている。
「…ありがとう、大丈夫だ。それよりなぜ、金剛寺伯爵家が動いたのだ?」
源五郎のその質問に、傭兵団の団長は応えた。
「全ての謎は、ヘイドレクという一人の男が握っています。ただ本人には全く自覚が無いようですが…」
後は金剛寺政宗当主に聞いてほしい、そう語った傭兵団長は、無線で揮下の軍勢に命令を下しに戻っていった。
(ヘイドレク…あの男か!)
そして今日、遂に源五郎はヘイドレクの行方を探りあてた。
虫けら以下の存在感しかない、クズのような人間は、それにふさわしい不様な生き様を晒していた。
道端に落ちている残飯を拾い喰いし、公園の植え込みの中でオナニーをする醜い風貌の男…こんな男が!
こんな男のために、庄山は刑務所を出ることなく死んでしまったのか!
源五郎の心は慟哭した。こんなクズのせいで、こんなゴミのせいで!
究極のハンサムを取り戻した源五郎は、ヘイドレクに向かって大きく拳を振り上げた。
その瞬間、天地が引き裂かれるような轟音が辺りに響き、凄まじい爆発が起きた。
強烈な炎が空気を焦がし、周囲の建物を一瞬にして倒壊させる。
「な、何事だ!」
そう思う間もなく源五郎は強烈な衝撃波によって吹き飛ばされ、アスファルトにたたきつけられた。
そのまま路上駐車していた軽トラックに激突し、フロントガラスを突き破って車内に突っ込む。
狭い座席の中で起き上がろうとした瞬間、もう一度爆音が響き渡り、今度は軽トラックごと吹き飛ばされた。
完全に倒壊したビルの瓦礫に突っ込み、なおも転がる軽トラックの中で、源五郎はハンドルに頭を打ち付けられる。
一瞬、意識が飛ぶ。ひん曲がったハンドルを掴み、何とか気を取り直す源五郎は、ガラスの残骸を押しのけ外を見る。
「ふははははっ!正義の味方、悪の敵。北足立舎人マン参上!」
30メートルほど先の交差点のど真ん中に、真っ白なブリーフパンツ一丁の謎の男が仁王立ちしていた。
何者だ…?という疑問が吹き飛んでしまうほどに場違いな男。
瓦礫と焼け焦げた死体の散らばる凄惨な光景の中で、ただ一人狂ったようにけたたましく笑う狂人がそこにいた。
源五郎は這うように車内から出ると、アスファルトの上にうつ伏せになった。
足腰がやられ、立つことも困難な状態だ。
先ほどまで澄み切った青空は、紅蓮の炎に焼かれて黒煙に満ち溢れている。
夏の強い日差しは完全に遮られ、今はただあらゆるものを焼き尽くす業火の熱が、灼熱の風を巻き起こす。
「で、悪人はどこだ?この北足立舎人マンが正義の拳で成敗してくれる、とっとと出て来い!」
半裸の男は、下手糞なパントマイムのようなポーズを決めながら、メタボって迫り出した腹を揺すって笑った。
醜い、何だこのくだらない茶番は!
源五郎は膝を立て、ゆっくりと立ち上がった。方々の骨が折れているらしく、全身に激痛が走る。
燃え盛る炎が頬を照らし、熱い。その熱さこそ、源五郎が確かに生きている証のように思える。
目眩がし、ふらつく足取りで狂人の踊り狂う交差点に歩みを進めた
理由はわからない、本能だけが、源五郎の意思を保っている。
ふと、ヘイドレクは何処であろうか、と思った。立ち止まり、辺りを見回す。
すると改めてその惨状が見て取れる。平和だった西成の街並みは、完全に破壊され、焼き尽くされていた。
ヘイドレクは居ない、何処だ?瓦礫の山の中に埋もれたか、それともこの業火に焼き尽くされたのか?
しかし源五郎も限界だった。
ヘイドレクの死を思い、一瞬口元を緩ませ、笑った。
地面に崩れ落ち、交差点のど真ん中で女子高生の死体に屍姦している北足立舎人マンの姿を見た。
それが記憶の最後だった。
アスファルトに崩れ落ちた源五郎は、そのまま意識を失った。(
>>272へ続く)
,. -‐ ''''"¨´  ̄ ̄`` ¨¨'''¬ー- 、
, '´ ``丶、
/ `丶、
/ __ __ _ ヽ、
l ,. -‐''"´.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:. ̄``丶、 \
! /:./.:/,.:.:./.:.;.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.`ヽ、 ヽ
', /.:.;./.:.:/.:./.:.:/.:./l:l.:.:l:l.:.:.i:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.\ ヽ
`、 |:.//:.:/ :./.:.:/.:./`|:l.:.:l:l.:.:.l:.:.l:.: i:.:.:.:.:.:.:.:.:ヽ '、
\ ' l:.:;1.:.:l.:.:/l .:l |:l.:.:l:l.:.:.l:.:.l:.: l:.:l.:.:.:.:.:.:.:.l ',
ヽ、|/ |:.:.l.:.:lイ丁`ハl.:.:「l ̄l`ヽ:.:l:.:|.:.:.:.:.:|.:.:l l
`''ァ|__」 |_」 j__」'l」_」 |:.:.|:.:| .:.:.:.:j.:. l /
/.:.:./l.:ハ.y==ミ y==ミ.`T:._j.:.:.:.:/.:.: l /
/.:.:./.:l:l:ト!:::::::::: :::::::::::` j´/.:.:.:/.:.:.:l::l ___,. - '´
/.:.:./.:.:l l:込、 iァ=┐ _,/ .:.:/ .:! .:l::l ̄
/.:.:./l.:.:.l.:l:ト=|:l> _ー' ,.ィl´/.:.:./.:|.:.|.:.:l::|
/ :.://l.:.:.l.:l/7┴┴‐' ̄ {j/.:.;.イ:l.:l.:.|.:.:l::|
/ :.://,ム.:.:l"{ { ヽ -―//./\l.:l.:.|.:.:l::|
__ _厶-‐'" ヽ:!/ \___ _/ _/ } :! :|.:.:|::|
_r‐┤ \. - ''´ ,.-┴―- 、__,,. -‐''"´ ,イ:.:l.:.|.:.:|::|
. 」 | ', |、\ _,. ┤ ,. ,. イ :l.:.:l:.:|.:.:|::|
〈 ヽ\人_j `┴=エ工. -‐゙し1 / ,. _____ ,. ‐个ァ′l :.:l:.:|.:.:|::|
. `ー'7′ \ └{_/l_/´ /!.:| | .: .:.|.:.:|::l
. ,' \ | ヽ、ヽ /.:!.:l :| | .: .:.|.:.:l/
i \ ` ー--=| \ \/:,.'-'-'‐ー┴‐ ┴〈
. l \ ー- -| \{/ ______ \
. l `7…―‐! ヽ ∨/:/:/ l\. /
| ヽ. / j ', \ ヽ'ノ ノ/〉 /
| \/ '、 \\ /´ / /
l | ヽ \ヽ. //
. ! 、 l \ ヽ∨く
l ヽl ,>、 l、 `ー‐-- 、
l l / \ !` ー-、 \
/ l l \_、__/ \ l \ ヽ
. / ! l ,' \ l i ',
. / Λ l i | \ | ! !
.,,_ / \ ', l l `¨フ | |
\{ `丶、 ',. l l / j _ |
`ヽ、 '、 ! l / '´ \/
 ̄`ヽ ! レ′
『X JAPAN物語 神の乱心 〜尾崎ファンと並ぶキチガイ揃いのXファンを想ひて〜 』
「なんということだ!」
TOSHIは驚愕した。
今日まで自分の熱き思いが目の前の聴衆に伝わったと思っていた…しかし彼らは裏切った。
彼らが欲していたのは安っぽい熱狂と、安っぽい感動、そして身勝手な自己陶酔であった。
発狂したように歓声を上げる愚衆を前にカリスマは涙した。
マイクスタンドにもたれかかり肩を震わせながら嗚咽した。
HIDEのギターはコーラスとフェイザー掛かったディストージョンサウンドを響かせ、PATAのリードが空間を切り裂く。
うねるようにラインを刻むTAIJIのベースがグルーヴをあおる。
そして稀代の鬼リーダー、林佳樹はヒステリックに何かを叫び、ツーバスドラムの後ろでのた打ち回る。
…しかし今のTOSHIにとっては、そうした全てが雑音だった。
(穢れてる!汚れてる!堕落している!)
心の中でTOSHIは叫んだ。結局みんな俺の苦悩をわかってくれなかったのだ。それが悲しかった。悔しかった。
ギターソロが終わり曲はサビに突入した。しかしTOSHIは俯いたままだ。
聴衆は彼を求めた。彼の甲高い絶叫を求めた。メンバーはTOSHIの発狂したようなパフォーマンスを促す。
「早く歌えよコラッ!とっとと歌え!…早くしねえとあとで肛門をアロンアルファで接着しちまうぞ!」
後ろのドラムセットから林佳樹が痺れを切らし、怒り狂ってTOSHIを怒鳴りつけた。
TOSHIは稀代のナルシスト・林佳樹の怒鳴り声を耳にしてハッと我に返った。
ご主人様たる林佳樹の巧みな調教によりマゾ奴隷として開発されたTOSHI。
そんな彼にとって林佳樹の命令は絶対であり、神の声に等しい。
TOSHIは顔を上げた。そしてマイクに向かった。
怯えたような表情で林佳樹の方を振り返る…そこでは林佳樹は既に般若のような形相でカリスマを睨みつけていた。
サディスト特有の酷薄な林佳樹の視線とかち合ったTOSHI…一瞬肛門がキュッと締まるような恐怖を覚えた。
しかし同時にそれは、彼にとって喩えようもない快感でもあったのだが。
TOSHIは林佳樹の視線から逃げるように観客の方へと向き直った。
ここに集う哀れな信者は、バケモノ顎男ことカリスマ出山の金切り声を求めてはいない。
彼らはヴィジュアル系サディストの林佳樹や窒息オナニー男HIDEが作り出した虚構を求めている。
愚衆を安っぽく熱狂させ金を吸い上げる、ただそれだけのナルシストショーステージ…。
そう、TOSHIはX JAPANの中では単なる張子だったのだ。
商業資本主義の奏でる悪魔の歌を歌っていただけ…ただそれだけの存在だったのだ。
今日、それに気付いてしまった。
(何ということだ!何という…)
彼の中で何か崩れた。
当初、歓喜の絶叫を上げる観客たちの声が、徐々に戸惑いを見せはじめる。
そしてそれは不安げなざわめきに変わり、東京ドームにさざ波のように広がってゆく。
徐々に状況がつかめたのだろうか、客席のアチラコチラで散発的に悲鳴が上がる。
「何やってるんだTOSHI!俺たちの求めるのはX JAPANの歌なんだ!そんなことやめてくれっ!」
信者たちが叫んだ。殆ど恐怖と言ってもよい叫びだ。
彼ら無辜の平民が崇め奉る御子…彼ら信者の神が、今まさに崩れ去ろうとしている!
愚衆のカリスマこと出山利三は観客席全体を見渡した後、ゆっくりと微笑んだ。
それは何か突き抜けたような、躁的な狂気に満ちた不気味な笑顔だった。
今までステージ上で殆ど笑ったことなど無かった彼が、今日、巨大な顎を大きく開いて笑った。
再び彼は後ろを向き、観客に背を向けた。
同時に皮パンのベルトをカチャカチャと外して腰をかがめてしゃがみこむ。
客席にイボだらけの汚いケツを向けると全身全霊の力を込めて踏ん張り始める。
観客の絶叫、林佳樹の怒号…それらが渦巻く中でTOSHIは唸り声を上げ始める。
そしてその混沌がクライマックスに達した瞬間、スポットライトの集中するステージ中央に巨大な大便を垂れ流した。
…黒ずんだ見事な一本糞は、カクテルライトの煌めく中で妖しく黒光りした。(了)
『X JAPAN物語 悪魔の目覚め』
「…今我々人類には危機が迫っているんです!あ…悪魔が甦り人類への復讐を成そうとしているんです!」
記者会見の席でカリスマは涙ながらに絶叫した。
「皆さん気付いてください!このままじゃ人類は滅亡して…滅亡してしまうんですっ!」
TOSHIはもはや昂ぶる感情を抑えることは出来ない。
椅子から立ち上がり拳を振り上げ、ただでさえ甲高い声をさらに張り上げて怒鳴り続けた。
(今、本当に人類の危機が迫っている!)
大宇宙の創造主から受け取った電波メッセージ…TOSHIは地球に迫る危機に慄然とした。
悪魔が目覚めたら、この世界から子供達の笑顔が消えてしまう、そう思うとTOSHIはいてもたってもいられなかった。
今此処で皆に知らせなければ!そういった使命感がTOSHIをさらに奮い立たせた。
「お願いです記者の皆さん!僕の…僕の言っていることをちゃんと聞いてください!
そして皆さんの手で世の中の人にこの危機を知らしめてください!」
会見場に集まった記者たちは唖然として言葉を失った。
静まり返る会見場の中でTOSHIはただ一人が狂ったように泣き叫んでいる。
その常軌を逸した姿を前に彼らは何を質問すべきか言葉が見つからなかった。
(…くそっ!何やってんだよ出山!)
林佳樹は不機嫌そうに小声で呟く。
(貴様のせいで今日の東京ドーム黒ミサ…いや、ライブが台無しになったってのに。ふざけやがって!)
泣き叫ぶカリスマの横で、林佳樹は怒りに燃えた一瞥をカリスマに向けるとギリリと歯を食いしばる。
そして林佳樹はそれっきり黙りこくり、記者会見が終わるまで遂に一言も言葉を発しなかった。
会見がうやむやのまま終了すると、TOSHIはマネージャーに抱きかかえられるようにして会見場を後にした。
絶叫し泣き疲れて、もはや足腰が立たなくなっていたのだ。
マネージャーの方もTOSHIを支えながら困ったような表情をしている。
メンバー達も呆れたような顔をし、首を振りながら席を立った。
PATAはHIDEと目線を交わすと少し苦笑いした。
HIDEもそれに答えるように悲しそうに笑い返した。そして2人は並んで控え室に向かった。
記者たちも皆出て行き、照明も落とされた人気のない会見場で、林佳樹は一人座っていた。
少し俯き加減にテーブルに向かっている林佳樹。
その肩は怒りで震え、食いしばった歯は上唇を裂き、口角から血が滴っていた。握り締めた拳は力んで震えている。
「あ、あの野郎!よくも俺の黒ミサを…黒ミサを台無しにしやがったなっ!絶対に…絶対に許せねえ!」
そういうと林佳樹は拳を大きく振り上げて、思いっきり机に振り下ろした。
「ズバキィッ!」
黒檀のテーブルの天板が真っ二つに砕けた。
人気の無い会見場の中でその破壊音はことさら大きく響く。
「どうしたんですか佳樹さん!今、物凄い音がし…ええっ!」
物音に気づいたスタッフの一人が戻って駆けつけてきた。
そして砕けたテーブルの前で立ちすくむ佳樹の姿を見て仰天する。
「…いや、別に何も。大丈夫だよ。…なんか急にテーブルが壊れてしまって…」
「でも佳樹さん、右手から血が出てま…あ、えあっ!」
佳樹の右の拳から血が滴っていた。しかしスタッフが驚いたのはそれだけではなかった。
佳樹の右拳の傷口から流れている血の色が…青色だったのだ。
「えっ…う、うあっ」
「…見たな。」
佳樹は驚くスタッフを睨みつけた。怒りとも喜びともつかない凄まじい笑顔だった。
人間ではない! スタッフは本能でそう思った。
佳樹の目は野獣のそれのように黄金色一色に輝き、大きく耳元まで裂けた口元から、
まるでサーベルタイガーの様な長い牙がギラリと光った。
(…サーベルタイガーって、HIDEさんのバンドだったよな…)
恐怖に震えるこのような状況でスタッフな何故かそんなことを思った。
思った瞬間、すでに7〜8メートルの距離を一気に跳んだ佳樹の長い爪がスタッフの肩口に深々と食い込んでいた。
凄まじい激痛!しかし 叫び声が上がる前にすでに佳樹の巨大な犬歯がスタッフの喉を食い破った。
スタッフが人生最後に見た光景は、会見場の壁の鏡に映る佳樹の真の姿だった。
間接照明の明かりの中での佳樹の姿は…巨大な黒い翼を背中、毛むくじゃらのヤギのような蹴爪を持つ下半身、
尻から伸びる先端が矢印のように尖った長く黒い尻尾、そして佳樹の顔は…まさしく伝説の悪魔そのものだった。
「佳樹さん!遅かったですね、何やってたんです?今、TOSHIさんが控え室で大変なんです!」
ツアーマネージャーが血相変えて佳樹に話しかけてきた。
「どうしたんだい?」
佳樹は落ち着いたまま、笑顔でツアーマネに向き直る。
「TOSHIさんが控え室で踊り狂いながらウンチを漏らしているんです。何を言っても上の空で…一体どうしたんでしょう?」
ツアーマネージャーは佳樹に縋るような顔をした。
…控え室の様子は惨憺たるモノだった。
下半身丸出しのTOSHIが、なにやら呪文めいた奇声を上げて踊り狂っている。
部屋中のあちらこちらに屎尿や糞が散らばり、悪臭が充満する部屋でただ一人TOSHIだけが笑っている。
HIDEもPATAもTAIJIもなす術が無く、少し離れた場所から固唾を呑んで見守っている。
ツアースタッフたちはオロオロするばかりで、糞尿塗れの控え室で右往左往していた。
その様子を見た林佳樹は微笑んだ。
(…確かにカリスマは何かに気付いたのかも知れない。しかし一体それが何なのかまで気付くアタマは無い。)
佳樹はスタッフたちを押しのけるように控え室に入った。
TOSHIはそれに気づいていないようだ。相変わらず甲高い声で喚きながら、自分の体に自分の糞を塗り手繰る。
(本能的な恐怖感がカリスマを追い詰めて狂わせ、自分も何してよいのか分からず悶え苦しんでいるんだろう。)
糞塗れのTOSHIの姿に佳樹は顔を顰めた。しかしTOSHIも、その恐怖の存在が何なのか理解していないようだ。
「ふんっ、まあいい…」
佳樹は呟いた。コイツがこのままならば今のところ、俺の計画には何の支障も無いな、放っておこう。
そう思ってニヤリと微笑んだ佳樹は控え室の中へと入って行った。
床中に散らばる大便を踏まないように注意しながらTOSHIに近づくと、踊り叫ぶカリスマに向かって大声で一喝した。
「出山ぁっ!何なんだこの有様はぁっ!後でキッチリ御仕置きしてやるからなぁっ!覚悟しとけっ!」
するとTOSHIはビクッと反応した。そして動きを止めると怯えたように身を竦め、涙ぐんだ目で佳樹の方を見上げた。
そのまま床にへたり込んで突っ伏し、シクシクとすすり泣きを始める。
(…やはり。まだ俺のマゾ調教は出山に効いているらしいな)
自分の足元で泣き崩れるTOSHIの哀れな姿を、氷のように冷たい目で見下ろす林佳樹。
(俺の黒ミサのために当分張子になって頑張ってもらうぜ!まだまだお前には利用価値があるからな…ふふふっ)
林佳樹は微笑んだ。一喝でTOSHIを黙らせた佳樹にスタッフたちが驚いている中で。
そして遂には声を出して笑った。腹の底から高らかに笑った。(了)
,. -‐- 、_
,. -ァ'⌒ ̄`ヽ _,. -─ァヘ / ヾ、
/ ,. -─ _,ノ.._ヽ,. _ィ '' / /|!、/ /iヽ、 |i
/ ,ィ ....::/::/ ,;;;;フ / ,ィ /! |!l,.イソ il ハ l}
. ,イ' // .::::/:::::::! ./ / / ,イ! l:|Lリレ/ィリ l iト j!
/ i / .::::::./:::::::::;: レ〃/ 〃 .:/ ,イ| ll j! マl!l | ハ /
,' | .::: ,':::::::::::;rj/ l l : : :jl:: _,.レ!H-、|i | 〉 l l /
| ! :: ::::::::::://i ,! l ::.:::| !:::ノl,.=ト、| :::|i | _,.//.:〃::::!.:::|l
l l : ::::::::::リ/l ,ハ ,r, ::::|ハr「:ハノl ヽ ! ヽ _ノヽァソ::::/::/:リ
レ ! ::::::;イ/ !/ ! {ヽ、 i リ{o:::リ /じ} /:::/:ソ::ノ
! i ::::::し! l/ \_,.ヾ  ̄ {ソ'ソ/_//
,' | ::::::::!/ .::::::/::}ヽ __ ' ´ /
/ .::l ::::::::/ .::::/::/,. -ヽ、 _/
i ,.ィ / ..:::/: .::::::/ ..:::::// \ _,.. ィi:::!:|
ゝ、_ _,// / ..::〃::::::::/ ..:::::; '/! ヽ:::::::l::::トl
. ヽ ニ -ァ / ..:::,' i::::::::/ ..::::;r' ./ |l ';::::::l ハヽ、
,' i ..:::/::::!::::;r ..::::/::::/ !l V/ |! ``ー'
{i ,' .:::〃:::::レ' .:/:::::::: ! |l \ ヽ、 リ
ゝ| .:::i :::::;r ./.::::::::::/l |_! ',. ', ヾ、
ヽ ::l:: ::/ / ..::::::::::/:::| ! ヽ、 '、 ', ヽ
', |!:/ / .: .:::::::/::::::l / ` ーヽ ヽ リ
ヽV 〃 .: :::::/::::::::::レ _,. -─ '' '' ヽ V
/レ! .: ::: ,'::::::::::::::レ' \ ヾ ー- 、_
/イ! :: :l::::::::::::::::|! ヽ Vヽ ゙i
,' |! :: :|::::::::::::::l:::! i ヽ ! リ |
! |i : l::::::::::::::l:リ /! ヽ.__ ノ |! ',
| |ハ : :l::::::::::::レ ,' /ハ 「 / ! ヽ
| ', ヽ l::::::/ { // ヽレ \
. ! ヽ ヽ_,,..-''",,;;;;;;;; ̄'''''ー--,,,,_ ~'- V// / ヽ
,. -''",,;;;;;_,;;-''",,;;;;;;;;;/,;;;;;;;;;;l;;;;;;;~i''-,,_レ' \ _,...._ ヽ
∠ -─-<,,,,,,;;;;;;;;;;;;;;;/,;;;;;;;;;;;;l;;;;;;;;;;l;;;;;;;;;;| ヒニ._li ;;;T -、 /
(;;;;;;;;;;;;;;;;;;/ `'''''ー-∠_:;;;;;;;;;;/,;;;;;;;;;;l;;;;;;;;;;;l /__ |!;; /-、_|'´
\;;;;;;;;;;;/ ,r'`、;;ノ,;;;;;;;;;;;;;l,;;;;;;;;;;;l! ヽr ニ`ー'- ._|
\;::;,' / \;;;;;;;;;;;/,;;;;;;;;;;;;l /  ̄ ̄
`ハ ,' `ー-、;;;;;;;;;;;;;;;;;;V ヽ
{ \. ! \;;;;;;;;;;;;;; ト--=j
! `ヽ、 __ゝ `ー-、;;;;;;;「 ̄
| ` ‐- \;;',
. l ', ',
! ', !
『ヘイドレクの物語 欠如部分4』
ヘイドレクは死んだ。じつにあっけなく、虫けらのように死んだ。
仕事中、とつぜん白目を剥いてぶっ倒れ、そのまま息を引き取ったのだ。
髪の毛は殆ど抜け落ち、体の皮膚はところどころが腐ってはがれ、すさまじい悪臭を漂わせていた。
死相の浮かんだ顔で持ち場のライン工程に立つ彼を皆は「蔵六の奇病」と呼んでいた。
今まで生きていたのが不思議なくらいだった。
その死体は奴隷派遣会社日研総業から運び出され、悪名高い搾取企業であるトヨタ自動車の研究所に引き取られた。
見事なまでの死にっぷりを見せたヘイドレクの肉体は実験用の検体として厳重管理されることになったのだ。
それから暫くして…
「…うっ、おええっ!」
殆ど原型をとどめないほどに腐りきった肉の塊を前に、牧村は思わず吐き気を催した。
手にしたガイガーカウンターの針は完全に振り切れ、この腐肉の塊が高濃度放射能に汚染されていることを示している。
所々に瘤のように盛り上がった腫瘍は、特殊なバイオケミカル処置を施した新種のアンスラックスによるものだ。
特A級の完全防護服を身にまとっているにも関わらず、研究員たちは怖気を隠せなかった。
「と、とにかく早く、地下の研究施設にこの腐った肉の塊を運ぶぞ…さあっ!」
牧村は研究員達に声を掛けた。研究員達の表情には戸惑いが浮かぶ。そりゃ牧村だって嫌だ。
でも仕事は仕事であるし、研究は研究なのだ。
シャベルのような道具で床にへばりついた液状の肉をこそげ取って、それをバケツの中に放り込む。
まとまった肉の塊も、二人がかりで持ち上げ、特殊加工されたストレッチャーに乗せる。
その際、膨張した腹が突然破れ、中からおぞましいハラワタが吹き出るように流れ出た。
「もうっ、もう嫌だ!俺、こんなの扱うのなんか絶対に嫌だっ!」
若手の研究員の一人が泣きながらへたり込む。
無機質な床の上に、完全に腐りきって様々な細菌やウィルスが繁殖し、毒々しい無数の原色に染まった腸が散らばる。
所々に見たこともない謎の芋虫が湧き出し、腐りきった肝臓や脾臓に集り、喰らっている。
(凄まじいな…)
普段は冷静な牧村研究主任も、この凄まじい惨状に思わず目を瞑った。
もちろん、この腐肉の塊は、変わり果てたヘイドレクである。
しかしどうしたことだろう、腐りきった死体になったにも関わらず、何故かヘイドレクのチンコは腐らずに残っていたのだ。
その短小包茎ちんぽは、腐敗した肉の中から逞しく勃起し、名残惜しそうに何度も射精を繰り返していた。
研究員たちが不思議そうに見つめる中で、その包茎ちんこはヘイドレクの腐った死肉を糧としぐんぐん成長してゆく。
そしてあれよあれよと言う間に天井を突き破り、屋根を抜けてどんどん伸びてゆく。
いつしか雲を突き抜け、その先端の陰茎亀頭が成層圏に達した。
さらに大気圏を突き抜け宇宙空間に達したヘイドレクにちんぽ。
青く美しい地球から、醜く拉げたヘイドレクのちんぽが悠然と起立する。
その姿はおぞましく、どこか冒涜的な雰囲気すら漂う。
唖然と見つめる地上の人々。
天高く聳え立つヘイドレクのちんぽは、果たして現代に現れたバベルの塔なのだろうか?
それとも、新たなる時代の神の顕現なのであろうか?
と、突然、ヘイドレクのちんぽが激しく痙攣を始めた。
大地と空気を震わせるような振動が赤黒い肉茎から発せられたのだ。
その衝撃は凄まじく、大気と大地を伝った振動は嵐を呼び、竜巻を発生させ、巨大な津波を引き起こした。
巨大な山脈は崩れ落ち、川は溢れ返り叛乱して都市を押し流し、大海は荒れ狂った。
遂には火山が噴火し、巨大な火炎弾が雨あられと都市に降り注ぎ、町を破壊し、人々を焼き尽くした。
それでもヘイドレクの肉茎は痙攣は止めない。
それどころか表面に浮き出た静脈は不気味なほどに脈打ち、膨張してゆく。
もはや破裂するのではないか、と思うほどに、天を突く男根は力強く震える…。
「…な、何なんだあれは!」
立川で朝鮮ヤクザを半殺しにしていた後の正義の味方・十文字タケルは、黒雲渦巻く空を見上げ、思わず叫んだ。
逃げようとする立川朝鮮高の在日チョンを金属バットの一撃で殴り殺し、さらにシマ荒らしをした別のチョンを殴る。
ブタのような悲鳴を上げる在日朝鮮人を一瞬嘲笑い、そして再び空を見上げた。
「これは、これは神州日本の変革の兆しなのではないのか!」
十文字タケルは絶叫した。
同時に怒涛のように降り注ぐ雨…恵みの雨を天啓と解した十文字タケルは、傍らに会ったチェーンソーを手に取る。
そして目の前で怯えて失禁する在日チョンの愚連隊連中を次々に挽肉にしていった。
「おらっ!お前らもこいつらを駆除しろや!」
十文字タケルはフル武装した配下の抜刀挺身隊隊員たちの号令をかける。
すると隊員たちは雷に打たれたように立ち上がり、鞘から刀を抜き出した。
「アイゴーッ!」
朝鮮人たちの糞のような断末魔が多摩川河川敷に響き渡る。
次々とキムチ臭い血肉が飛び散り、神聖な多摩川の流れを穢す。
(…これぞ革命の鴇の声だ!これから日本は生まれ変わるのだっ!)
十文字タケルはチェーンソーで、朝鮮愚連隊(強盗殺人と強姦で複数の前科あり)をから竹割りに切断した。
やはりキムチとチゲの生ゴミのような匂いのするハラワタが飛び散り、河川敷の砂利を赤く染めた。
「へえ、チョンの血も赤いのか…知らなかったな。チョンなんぞ人間じゃねーのによっ!」
十文字タケルは笑った。滝のような豪雨の中で高らかに笑った。
いまや轟く稲妻すら、これから起こる革命戦争を祝福しているように思えた。
一時間後、朝鮮ゲットーで我が物顔で練り歩いていた朝鮮愚連隊のブタは、原型を留めないに肉片に変わっていた。
河原に飛び散った肉片は、八百万神の齎す豊穣の雨によって洗い流され、元の美しい瑞穂の大地に浄化されてゆく。
「まあ、百グラム3円というところかな…」
流れ往く汚らしい肉片を眺めながら、十文字タケルは呟いた。
その後彼は天を見上げ、笑った。凶悪なその表情を歪ませ、高らかに笑った。
天を貫くその巨大なちんぽに、俺の笑いは届いているだろうか、と十文字タケルは一瞬思った。
そして振り返ると、彼の忠実なる下僕である抜刀挺身隊隊員たちと共に、高らかに勝利の鴇の声を上げた…。
…そんな酸鼻極まる下界の殺戮を睥睨しながらもなお、ヘイドレクの巨大なちんぽはぐんぐんと伸びてゆく。
月軌道を超え、金星、そして水星までも超え、目指す先は太陽。
長らくヘイドレクのペニスを覆っていた包皮は遂にズル剥け、赤黒い亀頭を露わにする。
その敏感そうな亀頭は太陽の光を受けて生々しく輝き、尿道からは大量のカウパー氏腺液をしたたらせる。
遥か彼方から地球を眺めた宇宙人がいたら、おそらく驚愕しているに違いない。
青く美しい地球から、下劣で汚らしい一本の巨大な包茎ちんぽが太陽に向かって伸び上がっているのだ。
(まるでちんぽときんたま…)
地球はふぐり、ヘイドレクのちんぽは竿。
地球とヘイドレクのチンポは一体となって、欲情したペニスと相成ったのだ。
そして地球が震える。
太陽系全体を揺るがすような巨大な振動の中で、地球上はパニック状態だった。
ソドムとゴモラの運命、いや、ノアの洪水以来とも思える災害が世界各地で巻き起こっていたのだ。
人々は神を呪った…それと同時に神の力の前に畏怖の念を呈した。
しかしありとあらゆる所業、ありとあらゆる祈りは一切通じず、ただひたすら滅びの序曲が鳴り響いた。
遠く南方の宇宙から、火炎の剣を携えた大天使ガブリエルが降臨する。
天空を切り裂く巨大な翼が、海をなぎ払い、人類がかつて経験したことのないタイタルウェーブを巻き起こした。
北辰の極星から舞い降りた蒼き馬に跨る髑髏の騎士は、手にした巨大な鎌で地上をなぎ払う。
泣き叫ぶ罪人達の堕落した魂が、一瞬のうちに刈り取られ、地獄の王ハデスの下に黄泉送りとなった。
生きとし生ける者全てに、最後の審判が下されたのだ。
円環の黄道を走り続けた地球がその起動を大きく揺らがせ、まるで爆発するかのように激しく身を打ち震わせる…。
「…ああ、これが神の国!」
十文字タケルは祈った。その文句は来るべき神の国への祝福であり、賛美だ。
――そして、ああそして!
…宇宙空間に突き出た巨大なちんぽの先端から、太陽に向かって桁外れの量の精液が吐き出された。
数時間にわたり痙攣しながら精液を吐き出し続けたちんぽは、なおも飽き足らぬかのように射精を繰り返す。
ヘイドレクの精液を一身に浴びた太陽は、まるで憎悪と嫌悪を露わにしたかのように、鈍い光を放った。
黒点から不気味な紫のフレアを放射し、中心核では鉄原子までもが核融合反応を始める。
凄まじい熱の放射が太陽から放たれ、周囲で観測していたポスカンポス星人の観測船を一瞬で焼き尽くす。
そんな中でもヘイドレクのペニスは狂ったように射精を続けた。
何時しか太陽系を満たし、遂には外宇宙に溢れ出たヘイドレクの精子は、銀河を巡り、アンドロメダ大星雲に達した。
天の川のミルキーウェイは、すべからくヘイドレクの精液に汚され、陵辱されてゆく。
悶えるように輝く夜空の星々たち全てに、ヘイドレクの精液が降りかかる。
天空に輝く美しい星々が、ヘイドレクの精液で汚されてゆく。
全宇宙の創世主たちへの、華麗なる挑戦…ヘイドレクの渾身の一撃は、遂に全宇宙を揺るがしたのである。
究極の涜神…天に満ちる星々の輝きを全て穢し尽くしたヘイドレクのペニスは、遂に射精を止めた。
それと同時にヘイドレクのちんぽは萎縮し、力を失った肉茎が大地に崩れ落ちた。(了)
_____
/ ̄ ̄ ` `ヽ 、
,rー── ヽ \
/, ' ´` ` ´` `` ヽ、 \ // \
i'´`´ `ヽ | 、 \
,'" `゙ヽ、 / / ヽ
,'" ,、_,、_,、,_、 , `ヽ, // ヘ
r' ノ ´// / _ -‐ 二`ヽ 、 ゙i | |
i ,'" / // -‐ 二  ̄ ゙`' ,、 ゙, | |
゙', / /-/-/// _ - / / ゙、, " | |
`',//i /y1テ云、`,/ / /// i ゙, ゙. | |
`〈、|. | 弋_':ノ` / / /- 、 | ゙、 i | |
r"´`,|. | ィテラミ、 `.| / | ,'゙ /
( l | l、ュ':ノリ ,| / |〉 ,.゙l. |
´ヽ,_. | | , `` j / | " | |
| | |、 `ー、、 ,_'/ /〉 :i |、'゙ |. |
/ | | r 、 `_ /゙/ /.' l l |' | |
/ i. | r l |ヽ.ィ;7'/ _, ィ "; / /゙, l | l. | /
,、r、ィ'``'ヽー-,l. | |. l ト./ ///i/__,' `/ /.'゙ l | |. | /
_ィ'´ _, -‐| r 、 l l |r;1,/ /___/ ./ ,' ,' l . | ,|,、,/
,'" `ヽ,、,.|. ヽヘ | | / / l / `ー.,' ,'ー'´`"`゙'`' ゙`、,.'´ ゙ヽ、
j | ∧ l 天. /r 7 ,' r' ,゙ ;
`',. | i l ` / i / }.ノ、-'`´`'i l ゙', ,゙
/゙',. | | ノ / /=,、 | | ";、_,、_ , '゙
| "i、 ,、_.|、,、|/ l ,、'` "、 l | 〈
| `', r゙ 、_,/ | ,、'゙ ', | | ,_、ィ,、,_,、 、"
| l "'>´ i,. ノj'" ゙、. | |,._、'"´ ´゙i ,゙
/| ヘ | ," ', ,ィ゙ ゙'、.| /` | / / |.,'゙|
/ / ヽ { ;' "y' ゙i/ l / / | |
l´ | \〉 ,゙ _゙y |. / / // l i |
| / / `', "; 、'"´ヘ,. | レ // | | |
./ _ / ヽ、 ゙', ,ィ'´ `、 i // | l. |
/ ``/ `', ゙'、 、,'`.| |. 〈_ / l l |
,〈 / ノ ヽ `;、_,、_,ィr'´',. ,i'´ / `l´、ィー- _ | | |
/ // | / /'|| } {`|l、. | l / 、``ヽ、 l. | |
〈// / / / / || } {. ||ヘ, |/ ヘ `ヽ, ト.l, |
ヽ / / /´ ||,'" ゙',|| ヽ、 / `ヽ j ,.i /
| / / || ||_ V
『今までありがとう』
@
「今までありがとう…」
県大会の準々決勝で敗北した後、ロッカールームで監督は僕らにそう言った。
いつもは厳しい監督のその言葉に、僕たちは驚いた。普段は一切感情を表に出さない人だったからだ。
試合に負けて号泣する僕らを見守りながら、監督は遂にラグビー以外の言葉を僕らにかけてきたのだ。
僕らは泣くのを止めた。ハッとして監督の方を向いた。
窓から差し込む夕陽で朱に染まったロッカールームが静寂に包まれる。
そんな中で女子マネージャーのすすり泣く声だけがかすかに響く。
監督はもう一度僕たちを眺め回した。
一人ひとりの目をしっかり見据えて、僕たちの心の中を掬い取るようにジッと見つめてくる。
普段だったら絶対に目を合わせられないほど怖いのだが、今日は違った。
真っ直ぐ見つめる監督の視線に、真正面から堂々と答えた。縋るのではなく、頼るのでもない。
全てを出し切り、堂々と戦った僕らにはやましいところなど何も無い。
監督に対し、今は一人前の男として対峙できる、それが今の僕らだった。
最後の学年の、たった数試合…それだけの経験でも、我々は少年から大人になったのだ。
今日で最後…今日がみんなと一緒に戦う最後の日だ。
かつて初戦敗退の常連であったしがない県立高校のラグビー部員である僕らは、遂に準々決勝にまでたどり着いた。
そして今日、そこで県きっての強豪校と真正面からぶつかり、華々しく散華したのだ。
堂々とぶつかり、挫けることなく、逃げることもなく戦った末に…。
悔しかった、これで終わりだと思うと悲しかった。
だがチームメイトの誰もが逃げずに戦ったことが、何時しか僕らの中で誇りとなっていた。
だが今は、時にはその厳格な指導に怒り、憎みさえしたその監督の目を、堂々と見返すことができた。
尊敬と、感謝の念を持って、逃げることも無く正々堂々と。
監督は僕らの姿を見て、納得したように少し微笑んだ。
最後にもう一度、監督は僕ら全員に向かって言った。
「キミ達は今日まで良く戦った。今までありがとう…」
それが監督の姿を見た最後の日だった。
A
…取引先から帰社して直ぐに、事務の女子社員から電話があったことを知らされた。
電話を掛けてきたのは高校時代の同級生、牧村だった。
僕は自分のデスクに着くと、直ぐに受話器を手に取り牧村に連絡をとった。
数回のコールで牧村は出た。何か忙しい物音が響く中、牧村は挨拶もそこそこに言った。
「…監督が亡くなったぞ」
監督の名前を聞くのは久しぶりだった。
あまりに唐突にその名前を耳にしたため一瞬混乱した。
一度、「誰が?」と牧村に聞き返してしまったほどだ。
それほど高校時代は遠くなっていたのだ。
精密機器メーカーの営業職に就職し、日々多くの仕事に忙殺される毎日。
もはや高校時代の思い出は、遠き夢の話のように非現実的な出来事になっていた。
牧村の話を聞きながら、僕は電話口で呆然としてしまった。
目の前の納品スケジュール表を意味も無く見つめながら、僕の想いは一気に高校時代に引き戻された。
…ラグビー部の仲間達とグラウンドで泥まみれになって楕円のボールを追いかけて走り続けたあの日々。
監督はグラウンドの隅で、厳しい目で僕たちの汗を流す姿を見守っていた。
怠慢なプレイに対しては容赦なく檄が飛び、常に勇敢さとチャレンジ精神を奨励し続けた。
決して広くない県立高校のグラウンドで、夕陽を浴びて駆け抜ける僕ら。
酷暑の夏も、北風吹き荒ぶ真冬でも、いつもグラウンドの隅から僕らを見つめ続けた監督。
汗と泥の匂いが、僕の中で甦っていた…。
「…おい、聴いているのか?」
電話口で牧村が言った。僕ははっとして我に返った。
「…あ、ああスマン。あまりに突然のことでショックを受けてしまって」
僕はハッとし、あわてて牧村にそう言い訳した。
そして通夜が今晩行われること、葬儀は明後日に監督の自宅で催されることを聞き、電話を切った。
――監督の死。
終業時間が迫りあわただしくなった会社のオフィスで僕は、窓の外の沈む夕日をジッと見続けていた。
B
監督は僕たちが3年生部員として試合に出場したのを最後に我々の通った高校の監督の座を辞した。
ラグビー指導者としてキャリアを閉じるため、監督自身の故郷である隣の岡山県の田舎にある高校に移籍したのだ。
僕らが部活を引退することとなったあの日の試合が監督と会う最後の日だったのだ。
監督はあの試合後、事務整理などを済ますと直ぐに引き払ってしまった。
少し冷たい、初めはそう思った。
監督の家庭の事情が逼迫していたということは、後に顧問の教師に告げられた。
老いた母親の介護の必要もあり、大会終了後には監督を辞して引っ越す予定であったと。
監督はその後、赴任した岡山県の高校を県内のそれなりの強豪に育てあげ、それを最後に監督業を引退したという。
僕は大学に進学した後、そうした監督の噂は耳にしていた。
だが何時しか社会に出て仕事に追われるようになるにつれ、かつての泥まみれの青春時代を振り返らなくなっていた。
あれから10年。
もう、それだけの時間が経過してしまったことに僕は驚いていた。
C
「…よう内藤、お前少し頭が薄くなったんじゃないか?」
僕は牧村、それと川村と千葉の4人で岡山県の監督の実家に辿り着いた。
門前でキャプテンだった内藤が僕たち東京組を出迎えてくれた。
内藤は地元の老舗旅館の御曹司であり、今はそこで役員をしている。
ちなみに妻は高校当時マネージャーをやっていた靖子だ。
「うるせえなっ!いずれお前らも抜けてくるぞ!」
内藤は薄くなった頭頂部を手で覆い隠しながら少し笑った。
このようにかつてのラグビー部員同士が会うのは久しぶりであった。
故郷ではないこの地で、このような機会に再開するのは不思議な感じだが、とにかく懐かしさでいっぱいだった。
「で、俺達の代は何人くらい来るんだ?」
僕は内藤に尋ねた。内藤は懐から手帳を取り出すと、
「えっと、真田と遠藤は少し遅れる。貝塚も、来てるのは三原と谷口と原。他はさすがに無理らしい…みんな仕事あるし」
と、軽く苦笑いしながら言う。
「オレたちだってしてるぜ?」
牧村はそう言い返した。途端、みんなでクスクス笑った。
それが不謹慎だと気付き、何とか笑いを抑える。
「結局、全員集まるのは無理だったか…」
高校時代、チーム一の俊足ウイングだった千葉が言う。
彼はその後に建築を志し、現在は中堅の建設会社に務めている。
「まあ、そう言うなよ。とりあえず記帳を済ませろ。それから監督に会って来いよ」
内藤にそう言われ、僕らは順に記帳を済ませ、家の中に入った。
家は地元の古くからの農家らしく、母屋の他に東屋や穀倉がある広いものだった。
中庭の隅には白黒のブチの雑種犬が鎖につながれたまま眠っていた。
僕らは母屋へ向かって歩いた。
玄関に入ると近隣の農家の人達やラグビー関係者らしき人たちが客間に集っていた。
意外にも大人数であった。監督は人望あったんだな、と改めて思った。
集った関係者たちは、おのおのなにやら雑談をしながら仕出し弁当をつまんだりビールをあおったりしている。
僕らは何気に一礼して部屋を通り抜け、監督が眠る居間へと向かった。
D
「父の教え子の方々ですね?」
呼び止められて僕らは立ち止まった。
声のする方へと振り返った。そこには監督に良く似た初老の男性が立ってお辞儀をしていた。
僕らは振り返り礼をし、おのおの簡単な自己紹介をした。
男性はやはり監督の息子さんで、今回の葬儀の喪主を務めているという。
「…広島の高校の方でしたか。そうですか。わざわざ遠いところを有り難うございます。」
監督の息子さんは僕らに丁寧にお辞儀をした。
「では、父に会ってやってください」
そう言って息子さんは僕らを居間へ入るように促してくれた。僕らは廊下を抜け、祭壇のある居間に入った。
遺影は相変わらずの強面であった。が、僕らの高校の監督であった頃に比べ少し老け、白髪も増えていた。
何故かカメラ目線ではなく僕らの左後方をジッと睨みつけるように写されている、かなり変わった遺影だった。
真正面から睨みつけられたら、結構怖いもんな、と僕はそのとき思った。
一方でお棺の中の監督の面は青白く、完全に精気を失って目を閉じていた。
引き締まった表情しか思い出に無かったせいか、その死に顔には少し胸が疼いた。
僕らは遺影の前に正座し、順に焼香をして手を合わせた。
E
葬儀の会場を辞した後、かつてのラグビー部仲間数人で岡山市に出た。
夕食を兼ねて駅近くの小料理店に入り酒を飲む。弔い酒だ。
…何時しか酒に酔いしれた僕らの心は、いつの間にか高校時代のグラウンドに飛んでいた。
西日が照りつけるグラウンドで楕円のボールを追いかけていたあの日々。
甲高い叫び声を上げてチームメイトに向けてタックルを仕掛け、モールからボールを出してはまた走る。
時折監督が鋭くホイッスルを鳴らしてプレイを止める。
各選手たちに必要な指示を次々に伝え、息つく間も無く再び開始のホイッスルが響く。
僕らは無我夢中でボールを追いかけ走った。
膝は擦り剥け、筋肉は悲鳴を上げる。
決して楽な練習ではなかったが、なんの迷いも無く一心不乱に物事に立ち向かったのはあの日々が最後だった。
そして何時の間に僕らは鍛えられていた。
たとえ敵わない相手であっても勇敢に立ち向かえる強さを身につけていた。
そう、監督との最後の試合…あの時僕らは負けた。
しかしチームメイトの誰もが逃げず、倒れても倒れても立ち上がり、ボールに向かって駆け出した。
「今までありがとう」
監督はあの日の試合の後、ロッカールームで僕らに言った。
あの時もまばゆいばかりの夕日が窓から照りつけていた。
僕らは監督の前で散々泣いた。
泣きながら監督の目を見つめた。
そんな僕ら監督はもう一度僕らに「ありがとう」と言った。
何故、監督が僕らにそう言ったのか、あの時は分からなかったが、今なら分かる。
監督も僕らと戦っていたじゃないか、共に戦い抜いた戦友に感謝するのは当然じゃないか。
そして今度は僕らが言う。
「監督、今までありがとう」(了)
/ \
// /, イ l 、 ヽ
// // ! l| ヽ ! ヽ
// / 〃 」_ | ! |\ ! l !
!│ | |/´ | !ヽ ! ヽ ̄、丶、 ! | |
!| | l '| __,,二ヽ.! \ ! -ヽ \ | | !
|l |ヽヽl //:: r` 丶、\ヽ , ̄=、 \ l / |
|! ! lヘ-'、 ヽ:::::7 `'│::::<`ヽ 7 /、| |
. / ト| .| `` ー ̄ , ヽー'_ トイ- | │ !
. / , -r'/ ̄ヽ、 ` ,´-、/_ |./| |
/ |,〃 ′ ヒj | y /'ト、 |
/ ,l 丶、 ⌒ , 'ァ / | |ヽ| !
/ /ヽ 丶、 / ´ ! /ヽ |
'/ \ \ / / \|
/ |!丶、 | ̄ ! / | 丶、
/ !! r/` | | -イ | | /ヽ
′ \ || /ヽ、 / ! / ヽ! ! / !
| \ !/ \ /| /! / ヽ | / |
レ':| ,' |' '__z=ニ,二、―――く:`ヽ_r=、__ ヽ、 l l
\! ! .!/ /へ':.:.:.:.:.ヽ:.:.:.:.:.:.:.:.:\:.:.:.:.:.\ー-、:.:\ : -―ァ
ノ , | /:|:.:.:.:.:.:.:ヽ:.:.:.:.:.\:.:.:.:.:.:.:.:.:`ー-.、:.\:.\:.:| : /
/ ' //:.:.:.j:.:.:.:.:.:_j:.:.:.:.:.:.:.:.:X_,.-=< ̄ ̄`` ヽ、:\ : / レ l l
:,' ,. イ/:.:.:.:/,.二乙-―‐Z二ニ‐'´ ̄ ̄´ `ヽ、! : -―ァ
: i u /:.:.:/:.:.:.:Z/ 、、 \ : /
: | j:.:.:.:/|:.:./ ` ヽ ヽ. : / l
; | r':|:.:./:.:!〃 `U ヽ : / レ
l l : '. `フ|:.:!:.:.:.:/' ヽ ヽ :
-―ァ : | .|:.:|:.|:.:.:./ '. '. :
/ :ヽ|:.:|:.|:.:./ '. '. :
| レ .: |:.:|:|:./| | i :
l l : |:.:|:.K:.! ! | :
-―ァ : |:.:|:.:.:.:i iヽ、 ! :
/ ; |:.:.|:._,. | /,:.:.:.:>――‐‐ '. :
l l ;ムイヒ__! i //:.,.'´ '. :
| レ .`ーj:.:.|:.:.! U ! ,.イ人,' '. :
':ヽ:|:.:.:'. `u' ,. '⌒ヽ.! '. :
',..⌒.ヽ -‐''"´ ヽ | :
>>297 特上のケツじゃーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!
、、
|ヘ\.,_iヽ
, -ー''' ̄ _,.j:. ヽー::、_
,/, ` ´ 、ヽ
<〃∠ニ.、 ヾ ヽ
ノ ヾ`='´ ヽ i,
<ァ ;._,、ッ、 、i
`'!^'う、) 、 ヽ i j
,. ::-ー≦=^ 、 `ミ、 ヽ _ 、リ
/ T,、v'`^`'リ. i :, ヾヽ `''ー:、ミ
/ シノ ' :, イ、 _、. .:└、
,イ,. 、 / `'ー:、_ _,../.;--/ ヽ
>>1000 / `v ' 7^ ̄ i .ヽ
(;´д`)γ i `_ー./_ ヽ j
.〈 __,:::...)`j, 人 ソ ヽ ヘ
(_,. :: -' ivー _/' ノ ヾ:;,...____ _,:/、 ヽ ノj
!、,:-‐'ソj ヽ / ヾ、  ̄ i ゞ、_ __,,,... -个i、 / i
!、--''^´ ,/ !、 _,人 二 / i `''ー i
!、 / 〉, -'' )、、_ __,.イ l、 i. i
ヽ、_/~ いー-''( __ T´ ,ノλ i l
j >ー-〈、.. 〉、,. -'´ ノ ヘ :l
,ノ ゝ、__,./ ゙̄'' ^テ イ :、 ,: l
,ノ / 〉ー- ;ノ i ゝ、 ;i i
-‐…'''''''^^~~~~~^^^^^''''^:: ー イ、 ノ j i ; i
ヽ 7 _/ イ、 l i i
_ -‐'''~´ / ヽ i. l i .i
- i. i . !、 ' l
/ . i i ヽ, l
、_ イ ; .l Y l
ヽ、...,,_ _,,,....::::::::--=ゝ、,、 l ノ l
`y  ̄ `^゙T ヽ l γ´, i
1 ミ ヽ l r' , , , ノ
i !、、 ゙'=:;,.:=‐ '´
:、 ,: l s t - t a k a i @ e z w e b . n e . j p
>>297 そういうAA好きじゃーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!
、、
|ヘ\.,_iヽ
, -ー''' ̄ _,.j:. ヽー::、_
,/, ` ´ 、ヽ
<〃∠ニ.、 ヾ ヽ
ノ ヾ`='´ ヽ i,
<ァ ;._,、ッ、 、i
`'!^'う、) 、 ヽ i j
,. ::-ー≦=^ 、 `ミ、 ヽ _ 、リ
/ T,、v'`^`'リ. i :, ヾヽ `''ー:、ミ
/ シノ ' :, イ、 _、. .:└、
,イ,. 、 / `'ー:、_ _,../.;--/ ヽ
>>1000 / `v ' 7^ ̄ i .ヽ
(;´д`)γ i `_ー./_ ヽ j
.〈 __,:::...)`j, 人 ソ ヽ ヘ
(_,. :: -' ivー _/' ノ ヾ:;,...____ _,:/、 ヽ ノj
!、,:-‐'ソj ヽ / ヾ、  ̄ i ゞ、_ __,,,... -个i、 / i
!、--''^´ ,/ !、 _,人 二 / i `''ー i
!、 / 〉, -'' )、、_ __,.イ l、 i. i
ヽ、_/~ いー-''( __ T´ ,ノλ i l
j >ー-〈、.. 〉、,. -'´ ノ ヘ :l
,ノ ゝ、__,./ ゙̄'' ^テ イ :、 ,: l
,ノ / 〉ー- ;ノ i ゝ、 ;i i
-‐…'''''''^^~~~~~^^^^^''''^:: ー イ、 ノ j i ; i
ヽ 7 _/ イ、 l i i
_ -‐'''~´ / ヽ i. l i .i
- i. i . !、 ' l
/ . i i ヽ, l
、_ イ ; .l Y l
ヽ、...,,_ _,,,....::::::::--=ゝ、,、 l ノ l
`y  ̄ `^゙T ヽ l γ´, i
1 ミ ヽ l r' , , , ノ
i !、、 ゙'=:;,.:=‐ '´
:、 ,: l s t - t a k a i @ e z w e b . n e . j p
うおーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!
、、
|ヘ\.,_iヽ
, -ー''' ̄ _,.j:. ヽー::、_
,/, ` ´ 、ヽ
<〃∠ニ.、 ヾ ヽ
ノ ヾ`='´ ヽ i,
<ァ ;._,、ッ、 、i
`'!^'う、) 、 ヽ i j
,. ::-ー≦=^ 、 `ミ、 ヽ _ 、リ
/ T,、v'`^`'リ. i :, ヾヽ `''ー:、ミ
/ シノ ' :, イ、 _、. .:└、
,イ,. 、 / `'ー:、_ _,../.;--/ ヽ
>>1000 / `v ' 7^ ̄ i .ヽ
(;´д`)γ i `_ー./_ ヽ j
.〈 __,:::...)`j, 人 ソ ヽ ヘ
(_,. :: -' ivー _/' ノ ヾ:;,...____ _,:/、 ヽ ノj
!、,:-‐'ソj ヽ / ヾ、  ̄ i ゞ、_ __,,,... -个i、 / i
!、--''^´ ,/ !、 _,人 二 / i `''ー i
!、 / 〉, -'' )、、_ __,.イ l、 i. i
ヽ、_/~ いー-''( __ T´ ,ノλ i l
j >ー-〈、.. 〉、,. -'´ ノ ヘ :l
,ノ ゝ、__,./ ゙̄'' ^テ イ :、 ,: l
,ノ / 〉ー- ;ノ i ゝ、 ;i i
-‐…'''''''^^~~~~~^^^^^''''^:: ー イ、 ノ j i ; i
ヽ 7 _/ イ、 l i i
_ -‐'''~´ / ヽ i. l i .i
- i. i . !、 ' l
/ . i i ヽ, l
、_ イ ; .l Y l
ヽ、...,,_ _,,,....::::::::--=ゝ、,、 l ノ l
`y  ̄ `^゙T ヽ l γ´, i
1 ミ ヽ l r' , , , ノ
i !、、 ゙'=:;,.:=‐ '´
:、 ,: l s t - t a k a i @ e z w e b . n e . j p
『未来の僕らへの贈り物』
ぼくの声は聞こえるかい?
ぼくの歌は届いているかい?
果てしない希望の果に
まだ見ぬ未来への期待と不安の中で
そんなまばゆい光の中で
僕らは思い切りうんこをしてやるんだ
そう、思いっきり
真っ黒な一本糞をひねり出してやるんだ
『雨の日 〜他人の小説を乗っ取ってみまた〜』
@
雨の日は
どこまでも雨が降る
歩いても歩いても
そこには雨が降っている
厚い雲が頭上にある限り
晴れ間などやって来ない
高く視線上げてみても
空に願いこめてみても
何も変わらない
雨の日は雨
だから今日みたいな雨の日は
傘差して水溜り踏まぬよう
ゆっくりと歩くのさ
――「雨の日の歩き方」より
A
強い雨に街は覆われていた。路面は隙間なく濡れていた。日はとうに沈み、歩道に立ち並ぶ街灯や、幹線道路を
行きかう自動車のヘッドライトが、たくさんの雨粒の姿を照らし出していた。
「折りたたみの一つでも突っ込んでくるんだったな」中野真帆(なかのまほ)は駅の出入り口に立ち尽くしていた。
退社するときは雨の降る気配さえなかった。ところが、いつも通勤に使っている地下鉄を降りてみたらこの有様だ。
突然の雨に打たれ、あわてて駅舎に駆け込む人たちがいた。
彼らは濡れた衣服を気にする素振りをしてみたり、不機嫌な夜空を困り顔で見上げたりしていた。
真帆は駅構内にある喫茶店に行くことにした。雨が止むまでそこで時間をつぶそうと思い立ったのだ。
売店で傘を買う気は起きなかった。すでに自宅のマンションには2本のビニール傘が下駄箱にぶら下がっていて、
びしょ濡れの一本を新たにそこへ加える気は毛頭起きなかった。
また、彼女には余裕があった。明日は休日という時間的な余裕が。
当初はまっすぐ部屋に帰って、先週借りた映画の一本でも観て、のんびり眠りに就こうという考えだった。
しかし、あたりを包み込む大粒の雨が、そのプランの実行を彼女にひっそりととりやめさせた。
なんらの反抗も暴動も伴わない、静かでささやかな撤回だった。
店内の空気はひんやりと乾いていた。その快適さは、湿気のひどい外部とはまるで雲泥の差だった。
他の客は中年男性が一人だけであり、とても静かだった。
疲れた体をそっと預けるようにして、真帆はゆっくりとイスに腰掛けた。
そこはガラス張りの壁越しに駅構内を眺められる席だった。
オーダーしたアイスコーヒーを一口飲み、ガラスの向こうにふと目をやった。
駅の通路ですれ違うたくさんの人々の流れは、何かの部品を運搬する機械の動きに見えた。
よくよく確認すれば、そうではなく、生身の人間だということは明らかだった。しかし、第一印象は確かにそのようだった。
原因はデスクワークで募らせたちょっとした眼精疲労と、その喫茶店のガラスの色であった。
こげ茶色がかっていて、その色のせいで、人々の表情を鮮明にとらえることができなかった。
すぐ近くを歩く通行人はまだしも、それより少し離れた人々は、表情の判読が困難だった。
人間らしい生身の表情を読み取ることが難しかった。ウソツキの顔の引きつりを
看破することはおろか、全うな喜怒哀楽も読み取れない場合があるのではと思わせるくらいだった。
B
中野真帆は裏稼業としてAV女優を行っていた。企画女優として既に30本以上の出演作品がある。
つい先日も痴女モノ野外露出プレイの撮影を行い、降りしきる雨の中で生本番中出しセックスをおこなったのだ。
肉体を犯す機械的な蠕動――男優たちの息遣いや肉の痙攣に無感覚になってゆく自分がいた。
アイスコーヒーの氷が溶け、グラスの中で軽く音を立てた。真帆はふと我に返り、目を窓の外に向ける。
ウインドウの外は、幾つもの街頭の輝きが、降りしきる雨の中で滲みぼやける。
ハンドバッグの中からセーラムライトを取り出し、かつての彼氏から貰った瑪瑙のライターで火をつけた。
ニコチンの薫りが鼻腔を満たし、軽い目眩のような心地よさが真帆を酔わせる。
今日は次に出演するAVの企画のため、事務所のマネージャーである浅川との待ち合わせだ。
少し早く着き過ぎたかな、と真帆は腕時計を見ながら思った。
ぼんやりとグラスを見つめる真帆に「やあ、お待たせ」と突然声が掛けられる。軽そうな、少し甲高い声は浅川のものだ。
真帆は近づいてくる浅川の方に顔を上げ、すこしぎこちない笑顔をつくってみせた。
浅川は、いつも重そうなバッグを抱え、方々に飛び回って売り込みを行う仕事熱心な男だ。
元々はトヨタ販売の営業マンであり、中国地区でも営業成績が上位にランクされるほどの腕利きであった。
だがリース先の会社とバックマージンを山分けしたり、経費水増し請求行為などがバレ、解雇された過去がある。
しばらくの間、難波でバーテンダーをやっていたところ、現在の事務所社長にスカウトされてこの業界に入ったのだ。
主に企画モノの営業を担当しているが、販路の確保に腕を振るって会社の業務拡大に寄与している。
そのため現在は常務取締役という肩書き――社員30名ほどの会社とはいえ――を持っている。
「待たせてゴメンね、真帆ちゃん」と浅川は椅子に腰掛けながら謝る。
胸ポケットからハンカチを取り出し、薄いグレーに就いた雨の雫を軽くふき取り始めた。
こういった業界にいるにも関わらず、浅川は不思議なくらいに服装は地味で堅苦しい。
まるで地方の銀行員のような、そんな真面目くさったファッションでつねに動き回る。
一度、そういうところを聞いてみたい、と真帆は思った。
「あ、店員さん。ホットコーヒーを一つ」浅川は営業スマイルを顔に浮かべ、通りかかった店員にそう注文した。
注文すると同時に「真帆ちゃん、早かったんだね。僕ももう少し早くくればよかったかな」と、忙しく話す。
この浅川という男の特徴だ――つねにせかせか、いつも忙しそう、人当たりは柔らかく、それでいて無駄はない。
真帆の見ている前で浅川は書類の挟まったバインダーや黒革の手帳を取り出し、それを広げる。
使い古された100円のペンを手に、手帳をチェックしながら淡々と話し出す。
C
「今度の真帆ちゃんの仕事日は、18日の午後で、おそらく時間は半日。場所は恵比寿で入り時間は13時……」
喫茶店のような公の場所では、流石に仕事の内容はぼかして語られる。
暗黙の了解というより、こういうのは自然な行為だ。
事務的に語られる仕事の内容は、大まかに言えば複数の女優たちのオムニバス作品で、セルビデオ仕様。
取っ払いの仕事であり、3Pや様々な用具を用いたプレイを行うというもの。
浅川はそのようなエグいないようを、露骨な言葉を一切用いず、丁寧に事務的に語る。
こうした事務的な態度はむしろ、真帆にとっては一つの信頼の基準であった。
「スケジュールを空けといて。交通費は領収書貰って事後請求してくれればこちらから出ます」
そう言いながら浅川は真帆に一枚の書類を手渡した。
それには撮影に使われるあるマンションの住所と簡略な地図、それと大まかな撮影スケジュールが記載されていた。
何度か仕事を一緒にした監督の名前もそこに記載されていた。
浅川は注文したコーヒーには殆ど手をつけず、話を終えるとマルボロライトを口に咥えて火を付けた。
真帆の方に煙が流れないように、顔をさりげなく背ける姿は、さすが元敏腕営業マンだな、と思える。
そんな真帆の視線に気づいた浅川は、瞬間的にいつもの営業スマイルを見せた。
もはや職業病とも言うべきこの営業スマイルは、彼の本意とは無関係に本能的に出るものだろう。
決して自社所属の女優達とプライベートを分かち合わないのも、ビジネスと割り切って動ける所以だからだ。
卑賤の職でしかないセックス女優に、軽蔑の念を向けられることは覚悟していた。
だからこそ企画系の表に出にくい作品のみを選んで出演しているのだ――何時かばれるのではと慄きながら。
しかし浅川のような男の態度こそ、真帆のような立場の女にとってはきついのではないかと思える。
かつての真帆の彼氏のように暴力的な男でもなく、情緒的な言葉を吐くわけでもない。
ビジネスとして女優を使い、ビジネスとして女優を守り、そこに一切の遺漏を見せない手腕は、まさしく有能だ。
だが彼から見れば、自分のような存在など、かつて彼が売っていたトヨタ車と同じようなものなんだな、と思った。
「近いうちに今後の活動方針を詰めて話す場を設けるから」と言い、伝票を手にとって浅川は席を立った。
目の前のグラスの中には、何時の間に溶けきった氷がアイスコーヒーの残滓と混ざり合い、濁っていた。
雨脚が強くなる中、大慌てで折りたたみ傘を広げた浅川が、呼び止めたタクシーに乗り込む。
その後姿を目で追いながら、真帆もゆっくりと席を立った。
D
「ああっ、ああっ!」と部屋中に響くあえぎ声を上げながら、真帆の体の上で男優が喘いでいた。
腰に打ちつけられる激しい振動を受けながら、ベッドの上で身を強張らせる。
機械的な反復運動と、それによってもたらされる機械的な快感。
肌を焼くほどに熱い証明の輝きの中で、まだ若さの残る真帆の肉体は時折痙攣する。
舐めるようなカメラワークが真帆の肉体を這う。刺すようなその視線に緊張感を覚えながら真帆も喘ぐ。
半分は義務、半分は本能。そうした作業にも、そろそろ慣れた。
全裸にされ、両脚を大きく押し広げられ、クスコという危惧で肛門と性器を押し広げられた今回の撮影。
海外配信の動画ではここのモザイクが消され、自分のあられもない部分も衆目に晒されることは知っていた。
接写するように秘部を映し出すカメラ――会社で事務仕事をしている普段とは、まるで別の世界だ。
数分後、男優は快楽の頂点に達し、真帆から己を抜き去ると、己の欲情の雫を真帆の顔に放った。
その熱く生臭い粘液を頬に受けながら、真帆は目を閉じる。
少し荒れた呼吸をそのままに、酔いしれた真帆の表情をカメラは無残に映し出す。
そう、ほんお暫くの間。この瞬間で全てが終わる。
監督のオッケーの掛け声が掛かると同時に、パケ用のカメラが真帆の表情を捕らえた。
ベッドに横たわったまま、真帆は焚かれるフラッシュの眩しさを感じる。
時間は既に深夜12時を回っていた。外は雨。暗い窓には雨の雫が流れ落ちているのが見えた。
備え付けのシャワーを浴び、体に付着した穢れを流す。水温は常に少し高めに設定する。
顔や髪の毛に付着した男優たちの精液を、手で扱くように拭い去った。
ヌルリとした感触が中々取れない。肌に染み入るように残る精液は、白く張りのある真帆の肌に執着しているようだ。
初めての撮影の時には涙を流したが、最早涙は枯れたのだろうか。
自分はこのような仕事をするために生まれてきたのかと、自問自答すらした。
慣れ――全ては慣れだ。
慣れてしまえば、こんなことなんでもない。セックスなんて誰でもする自然な行為でしかない。
馬鹿馬鹿しいことを思っていた過去の自分を、真帆は少し笑った。
結局自分は何も変わらなかったじゃない、真帆はシャワーの栓を締めながらもう一度笑った。
鏡に映る自分の姿を見る。若い一人の女の姿が自分を見返した。
普通の女、美しさが際立っているわけでもない、ただの平凡な何処にでもいる女。
普通と違うのは、裸であることだけだ。
ドアの向こうでは、撮影隊が撤収の準備に勤しんでいる。
E
企画モノのオムニバスAVレベルでは、マネージャーなど現場には来ない。
スタッフたちに挨拶を行い、監督の嘘くさい褒め言葉に笑顔を返し、真帆はマンションを出た。
恵比寿駅までは歩いて十数分程と聞いたため、傘を差してそこまであるこうと思った。
低い雲が無機質なビルの上を覆う。そこからは少し弱まった雨が、しとしとと降り続ける。
真帆はそこで大きく深呼吸すると、通る人が誰もいない、一歩裏に入ったその通りを歩みだす。
撮影終了した旨を会社に電話報告せねば、と思ったが、どこか面倒くさかったので止めた。
忙しく人が蠢き、照明の熱く輝く撮影現場の只中から、人気のない肌寒い雨の通りへ……。
真帆はゆっくりと歩いていった。
F
「中野君、ちょっと」と、課長が真帆を呼んだ。すこし顔が強張っている。
何だろう、と不審に思いつつも、手にしていた書類をそろえ、真帆は課長の後ろに付いて行った。
課長は一度振り返り、真帆に事務室から出て、応接室に来るように手で促す。
少し訝りながら、真帆は課長と連れ立って応接室に入った。
応接室には総務部長と人事部長が並んでソファに座っており、渋面を浮かべながらタバコをふかしていた。
その彼らの目の前にあるテーブルに目線を向けた瞬間、真帆はあっ、と声を上げそうになった。
そこには自分が出演していたAVのパッケージが印刷された紙が置いてあったのだ。
総務部長は真帆の顔を見るなり、表情を強張らせた。
恰幅の良いやり手風の人事部長が、真帆をソファーの対面に座るように手で指示する。
足元が震えているのが分かる。自分の顔の表情も固まっていくのが分かる。
何時かこんな日がくるのでは、と内心ビクビクしていた。
だが、今日唐突にその日が訪れるとは思ってもみなかった。
バレるかもしれないという緊張感に逼迫されながら、日常の中で暮らしてきた日々。
それが今日、完全に崩壊した。
主に話したのは総務部長であった。決して感情的ではないものの、それでいて厳然とした口調。
目の前に差し出されたお茶を見下ろしながら、真帆はそれを無言で聞いていた。
差出人は不明。だがある日、会社の総務部宛に真帆の出演したAVそのものが送られてきた、という説明だった。
まるで遠い世界の出来事のように、真帆は呆然と聞く。
空調が効いた部屋の空気が重い。
両肩に圧し掛かるようなその重さに必死に耐えるように、真帆はソファーの上で強張った。
G
「辞表、を書いてもらえないかね?」人事部長が真帆の言った。最後通告だ。
真帆は顔を上げることも出来ずに、その言葉を理解した。だが中々返事ができない。
一言吐いてしまえば、今までの全てが崩れ去ってしまうような、そんな恐怖が沸き起こる。
懲戒処分も検討されたが、事をこれ以上大きくしないためにも自主退社を選択して欲しいとのことだった。
退職金も出るため、この方が無難である、と総務部長は説明する。
口調は淡々としているものの、決してそれ以外の選択を許さない厳しさがその中にあった。
泣きたくも無いのに、目元にはうっすらと涙が浮かんでいた。
既に社内中に知れ渡っているらしく、荷物整理をしている間も周りの同僚達の視線が感じられた。
いつも気軽に世間話をしていた女子社員たちも、わざとそっけなく目をそらせる。
まるで真帆の存在などなかったかのような、そんな態度だ。
私物をダンボールに詰め、社の備品は別のケースに詰める。
今までこれらを当たり前のように使っていたことが、信じられなかった。
寒気がするまでの羞恥が、真帆のか細い体を襲う。
家族にはどう説明しようか、という問題も解決していない。
すでに自主退社の話は実家に行っているはずだが、真帆は昨日からアパートに戻っていない。
携帯も電源を切ったままで、ハンドバッグの奥にしまいこんだままだ。
荷物整理を終え、挨拶をしようと目を上げた。
周りの同僚、いやかつての同僚たちは呆れたように目を逸らす。
課長の冷酷な目線とぶつかった。
睨みつけるようなその目線は、自分の部下の監督不行き届きについて厳しい叱責を受けたためだろうか?
真帆はその課長の目線を怯えながら見返し、小さく頭を下げた。
そのまま立ち上がり、自分の荷物を手に取るとわき目も振らずに事務室を出た。
タイミングよく来たエレベーターに真帆は逃げるように駆け込んだ。
|〃、 ii 川 ヾ レ'/::::::::::〃爪::::::川::::::::||:::ヽ::::i::::::::::::i!\ \::::::::::
ノ ,/ |! i|| iiハ | //::i:::::::::||:::| |i:|:::||!i::::::::::|i::::ヽ:::::|!:::::::::||:::\ \::::::
/ /ノi | i! |i川 | i::|:::|:::i::::::i!::| |ili:|:::||ヾヽ::::|i!:::::ヽ:::|!:::::::::||:::::\:::\:::
//ノ i!│!| |!i |川ii |i::!:::|:::|::::::|:::| i !ト!::| !ヾ゙i:::::|i!::::::ヽ:|!:::::::::|!::::::::\::::\
//i! | | |_,,i,,L|ト!ilハ ||:|::::|:::|l::::||:i:| i ゙!゙ト、,i_ 'i,::!::|ii:::::::::i,:|i::::::::|!::::::::::::ヽ:::::
/il i!| ‐''|´! | ハ!| | |i!::i:::|:::||::::|::::| !ヾ!:i`''‐i,,::::||!::::::::::||::::::::|::::::::::::::::ヽ::::
i i!i | | | i/ / | / ii | |ト、i:|!:::!゙!::|::::| ゙i ゙、ヾ'、 ゙、‐|、i:::::::::||:::::::|::::::::::::::::::ヽ:::
/i/|ii!//|!/!i/´i/ .|i |/ノi\i!゙、:iヽ|:::| ヽ 'i ! ヾi |'!ヽ::::||::::::/:::::::::::::::::::::ヽ
i i 川i!ハ/" _! | │川 ヾ:ii ゙'∨ | ゙ヾiヽヽ;||:::::i':::::::::::::::::::::::::
ノ ノ/リ,,,,,,二三テ=''" ヽノル |ノノヽヾ ノ 、,,,ノ,、 iヽ:::||:::::i'::::::::::::::::::::::::::::
/  ̄ ´~~゙'''' ゙''‐- ..,,_,, ‐' `゙ヾミッ、,, ヽ::|::::/::::::::::::::::::::::::::::
,,イ| i'" `'‐=' `'|/i!:::::i::::::::::::::::::::::::
i | :::::::ヽ::::ヽ::::::ヾ:: ゙、 〃::::: i//::::ハ::::::::::::::::::i:::
i i \\\\\ヽ 入 ′′′ / /:::::/:::::::::::::::::::|::::
! | i ,,ィノ< :::: : /:::::/:::::::::::::::::::/::::
i! i i! /i/ \ /:::::/:::::/::::::::::::/:::::
゙i! | i /⌒' y'⌒゙i /::::::/::::::/::::::::::::/::::/i
i i ゙! ん、,,ノ,__,,,r'' /:::::::/::::::/::::::::::::/:::://
゙、ii! ゙| i ノ 。 `i //:::::/:::::/::::::::::::/::::::/:::
ヾ!トl ゙iU i | //::::::/::::::/::::::/:::/:::::i!::::::
iiミ! ハ i ° ゙、 //::::://::::/::::::/:::::/::::i::::ii::
i!ヾ!i ゙、! , ' |゙ヽ......,.,.,.,,,///://::://::::/::::://::::i::::リ::
!ヽヾi i゙、 ___,,,/ レWノ'レi/、//::/:://:/:::/::/:::ハ:i |::
、、iヾミヽ ヾ''~川リ i i゙、 " ∨ノ / i/::///:/ .|:i i:::
! | i ヾ、゙、 ヽ、!i i|ヾ ゙、゙、゙、 /i ,ニニ--..,,/ |! !ノ::
ヾ ! ヾ、ヽ ゙ヽi |!iヾ、ヽヽヽ ,,!r''~ `~゙'''''ヽ、
〆 /\ l::::: |::::厶:::::ハ: i\:::::..::. l::.. |::j;ィ|' |:. l > \
/ /:::::::/7|::::: l::/ ト{、小:. ! \::.::. iイl:::: /.l |::. |メ´ l \\
∨:::::::::: //|:l :::: l:{ ,.ィ≠ミk\\ヽ X´;ィ=≠く リ : |\\ .:\!
l::l:::::|: //_j:ハ::::::l代〃 :ハヾ ` \、 "f〃下:ハ>|::::: |、 \\ l
|::l:::::| { {/│:ヽ:: ', Vヘ:::j.| |rヘ::j.リ '゙ |::::: l、} lヽ/;
|::l:::::|::V !^|::::: \ヽゝ-‐' , ゝ‐-' |:::: l_ノ::.|: |: l: |
|::l:::::l::::::: `l:::::: .::::f` _____ ,':::: ハ:::. l:: |: l: |
l::ハ::: !:::::::::::l:::::::: ::ヘ ∨ リ /:::: /:: /::: l: l: |.
ヽ! ヽ::ヽ:::::::::ヽ::::: l.\ / ,. ィ/:::: /:: /:::: /:/l:リ.
\ \ゝ :::::: ヽ ::ハ fヽ、 ー ' イ |: /::: イ:: /\/ノ リ
X ヾ:::::::::lヘ::.ヽ l >ー< 〃:/ l:: / /\
< \\::::j リ \V l_`ヽ x‐/イ |〃 / /\
:::::::>ー< ....::::::::::::/ヽ::::::::::::::::::::::::::::::ヽ _,,. ー-―− .,,_
::/! ノ/:::::::::::::/ ヽ:::!ヽ:::::::::::::::::::::::ヽ ___,,_.-''": : : : : : ; : : : : : : : 丶、
./:::~"/:::::::::/:/ `;::i `;:::::::::i::::::::::::::x' / !, : :/ : : : : :/ `"' ` `"`;'、: ヽ.,、
. |:::::::::i/|:::/:/___,,....-=" "i:| ヽ;:::|i::::::i::::::::Yレ': :/, . : : : / 'i: : :', >
. |::::::::::=|/ / _ 、 ヽ `;::|'i:::::|::::::::|__,,!r/!: : :/:/ _,. |:i : :i>:',
..|:::::::::彡 /c:::ヽ` =.,i| |:::|:::::::i:| |ミ ! |: /7/''''''" ヽ_|i'i : |: :.i
. |::;;::;;:::彡 / {::::::::::i /゚:::i`,!::|;:::::|v |ミ |:/ ' _,,,.=、 _ !`|: |: : | ・・・
|;;;;;;;/ニ` `ー ' !:::::ノ !';:∧!: :|:> ! //:゚::::i a''=、 |:/: : |
.ノ/!ヽ{ ( ::::::::::: , ~"..... {'| : : : :|_>. ! !:::::::ノ .i::::::i ', /": : :|
ヽ、 _ :::::: :::::::: |.|: :.:::::i"ヽ .:::::::.~" 'ー" /i:::::: : |
!`;~i:::ヽ / |: :::::::ト、'. ::::::::: ' :::::: ||::::::: : !
'! !∧|` 、 ´ _,.=" |: ::::::| `=ゝ ::::.ノ|:::::::: :|
/'''''''フ `'''T''''''''" !: ::i:::| `ヽ . _,.=" |:::/::::|
__,/  ̄~~ヽ、 !ヽ,`i '!:::||:| r-/ -ー,ー-=" |::/:::::|
{" ヽ } `ヽ、 '!:| :! ,.=" `'ヽ..,、 |,ヽ、 !:/|:::/
{ _,,,..=-ー....,_ `, ,i ヽ ` ri" `>i、 `ヽ、 !i |:/
i" `'ヽ `ヽ ,/ ,-'"i /ヽヽ /"`ヽ 'i ' |!
:.:.| : : : :|:.: |// ヽ | | l ヽ
:.:.:l; : : : :|: :|/ ___|_ _ハ | | i
:.:.:.l; : : : |:.:| /゙´ | / `ト、 | | |
:.:.:.:.l;. : : :|: | ′厂xデ≡=V、 | │ ! !
::::::::ヽ : : | | 〃 |/ __ \`ト、 j / !
.:.:::::::\ : :.|:ト、 ´{ 'j|゙::l;cヽ Yム/ ,. ´ |
:.\ :::::::\ .::ヾ: \ ';:...┃:r} //` /. |
:::::\ :::::::::\:::::\_ ヽ、,`_ノ ´|:./ / {: /
:.:.:::::::\ー---三 ̄ _ヘ、___,/..;j/ / |: /
ヽ、_:::::::::\三三三 __,.ヘ / /| |: /
\三三三三三三三ニ-─ ¬ー,〉 ̄ :^| ヽ{
::::::\三三イ',.-''´_,r──‐‐、/ ,ハノ| `ヽ
≧==ミ<く/ /::.:.:. / /: : . .'、 ヽ
玉三三三\/:.:.:.:.. ,.′ ,.′: . .: \ ヽ
三三ゞ三三三\:.:.:.:..... .. ../ /\_ト、 \ 丶 `,
三三三三ゞ:三三≧==こ´ /| \ \トヘ、 i
.三三三三王三不三三{__// | \ ヽ l
三三三三ノ/ |三三三/〃 \ ヽ } |
『ドラえもん のび太の中年悲哀曲〜42の夜・2』
@
「バカじゃないの、あんた…」
六本木の交差点の人だかりの中で、しずかちゃんはそう言って迷惑そうにのび太から目を背けた。
「えっ…?」
かつてのガールフレンド、しずかちゃんに真正面から面罵され、のび太は衝撃を受けた。
40を超えたとはとても思えないスタイルは、かつてのび太と付き合っていたとは信じられないほどに洗練されている。
際どく切り詰められたスカートから伸びる脚線美は、そこいらの小娘など太刀打ちできない大人の色香を放っていた。
幸せの只中に生きる女…今のしずかちゃんは間違いなく勝利者だった。
その目の前で崩れ落ち、膝をつくのび太。
通行人たちはその光景を好奇の目で見つめる。
しずかちゃんの連れの長身の優男は、しずかちゃんの傍に身を寄せてのび太を警戒するように睨み付ける。
それを見たしずかちゃんは僅かに苦笑いを浮かべ、男を軽く手で制した。
もはやのび太のような男に、何かできるだけの度胸も根性もない、そう見切ったような笑いだ。
それを察したその美男子の男もまた、路上で震えるのび太を嘲笑うように見下ろした。
路肩に止めてあるベンツ600LSの運転手に向かって、少し待つように手で合図する。
「…な、何て言ったの、しずかちゃん?」
のび太はもう一度尋ねる。その声は恐怖に震えていた。
するとしずかちゃんはウェーブの掛かった長い前髪を手でかき上げながらのび太に向き直り、再び言った。
「バカって言ったのよ…それに超キモい」
のび太を見つめるしずかちゃんの目は、まるで道端に落ちている犬の糞を見るそれだ。
動揺を隠せないのび太は、しずかちゃんの目の前でオロオロとするばかりだった。
周囲の野次馬の指すような目線の中で、のび太は震えながらうな垂れる。
そんなのび太の哀れな姿に対してしずかちゃんは意地悪くニヤリと笑った。
「二度とあたしの前に姿見せないでくれる、のび太さん。もう私達はなんの関係もないの」
そう言い放つとしずかちゃんは、足元にペッと唾を吐きだし、待たせてあったベンツの後部座席に乗り込んだ。
A
遠ざかるベンツの姿を、のび太は呆けたような目で追う。
力なく立ち竦むその姿は、この街には不自然なほどに目立つ。
交差点を足早にわたる通行人が、邪魔そうにのび太を睨みつける。
そんな視線に気づくことなく、のび太は涙ぐんだ目で、もはや視界から消え去ったしずかちゃんのベンツを追っていた。
都会の喧騒が、のび太の耳の中で残酷に響く。
そのままのび太は泣いた。泣き崩れた。地面に蹲り、オイオイと号泣した。
仕事を失い、尾羽打ち枯らした今ののび太の精神は、すでに限界に達している。
もはや誰も自分を愛してくれない。
彼を助けてくれるドラえもんも、もうどこにもいない。
「ドラえもん…助けてドラえもん」
のび太は小声で呟いた。
その声も、都会の喧騒の中に掻き消えてゆく。
のび太は尚も泣いた。
ふと目の前を見る。
アスファルトの表面に、しずかちゃんが吐き出した唾がこびり付いていた。
少し乾きかけたそれは、アスファルトを僅かに黒く滲ませている。
のび太は四つん這いになり、はゆっくりとそこまで這い寄った。
しずかちゃんの唾液。しずかちゃんの分身…それはのび太自身が失ってしまった愛の欠片だ。
遠く過ぎ去ってしまった輝かしい少年時代の、かすかに残された雫だ。
のび太の心臓の鼓動は高鳴る。
同時に、若き日の思い出が脳裏を過ぎる。
放課後、しずかちゃんと過ごした甘酸っぱいあの日々。
まばゆい陽射しの中で共に笑い、励ましあい、仄かな恋心を抱いたあのせつない少年の日。
(あの熱き情熱の疼きを、もう一度取り戻せるだろうか?)
のび太の股間は熱を帯びてゆく。
B
のび太は地面に顔を近づけた。
口を空け、舌を伸ばす。その舌先はゆっくりとしずかちゃんの残したの唾液に向かって伸ばされてゆく…。
通行人の怪訝な視線を浴びる中で、のび太はそのままアスファルトにキスをした。
夢中でしずかちゃんの唾液を舐めた。そのまま音を立ててすすった。
しずかちゃんの愛を取り戻せた気がした。(了)
※『ドラえもん のび太の中年悲哀歌〜42の夜』 は、
>>140-143
, ‐‐、 /  ̄``丶_、
_,. ‐'' ´ ̄ ̄二¨ニ<_二_ ̄
,ィ'´〃 ``丶、 `丶、
{ {i ,. - `ヽ、\_ \
,.' _ `ヽ、 \ ヽ``丶ヽ
,ィ'⌒ Y '´ \ ヽ \ `、',
_,.-‐ 一'^ゝ、,ノ l\. \ \ _ \ ト、',
/ _r'⌒ヽ,' | l \ \. ヽ`_≧_ゞ, ! ゞ
/ ,.-‐ァ'' ´ ゝ._,ノl |. | ! /\_\` f:;し`Y\ .|
/ ./ / / ∧ l | .| |., ィ,r‐-、 近レ ', |ノ
// / ,イ / `、i |、 .| ' /;;しi ..:.:.:.:.:.:... 、、、l. |
'´ / / ! ./ 丶. |`、|j`.ゞ迅ァ V ハ.|
i / l / \ _l⌒Y \、、丶 r'_,) ハ|
| / l / \ \. \ / i |
l / |/ ,. -ァ―‐ ,、> ァ゙-‐ 、\フ'~´ ̄ | |
l | _,. -ャ''´ / ./ >'´ ヽ \ |ノ
,.亠<´| ,ィ^i_⊥、/ / / | \`_、
(二`ヽy'´>'゙,-v^i 〉∠ -‐'´~\ l
r´\{ { {f^Y | | 厶- -、. `、 _, l
(⌒)'´~./\i_ ' _, '´ ヽ }‐'_´____,,⊥、
〈´つ | |  ̄ ノ一'´ ̄<_{[__]}」
`` ‐-‐亠-、」_ _,∠_ / `、
_,.. -─ァ‐-、_>―一 ''´ \ ,' |
,. ' ´ _匸ヨ匚{ラ `ー- 、__ ヽ. i ィノ
/ <二,.‐'"´ ̄ ̄``ー- 、| \ `, {_, - ' ´
/ // \/\ ノ/
/ 〃 \/| ,. ‐'´
,' ,' } .ノ,. ‐''´
i. i ,〃´
| .l イ´
`、 | ノ
,.、
|_|
,ィ7'l:::Kス
〈_)-`'::::::ハ _ -−― - _
〉、:::::/::::ハ / `丶
ヾ三ソ::::::::ト、 /, -=ニ三ミ、 ヽ
\::::::::ノ!:ヘ // / i 、 `ヾヽ i. ',
Y´ ! ト、 ./‐/ニA_ニi、=ハ ヾ::::! }
{ヽ ∨ l ヘ ! l /Ll_\トj七メ l V !
ヾ::\ ∨ i ヘl !〈 ト'::l 7゚::ヽ!×! ! ,' /7
>:::\ヽノ __ 「`ト!、.ゞ' , 弋ソ.! ! ト、 ノ /::/
\:::::::ハ./, ' l l:::ハ. r‐ 、 ""| ! l、:X/:::::::7
〈::::::::::::l〉 .〉 〉:::トゝノ__,.ィー! l .K>、\::<
ヾ_::::::::! / //テ、}][`7ヲヘ!イノ!∧トゝ::\:X´
レヘ:::ゝ _ y' _ -、 ! | lヾ'<`ー-,.、:::::::::::::_ル、}
\::! 7/ ! ト、_ノイト、l::::::/|_|二_ ̄
`/ /〉 ! |:::|!|:::!| レ〈ヽ!:LLレ}
/ 〈/ / l:∧ソ::!| | `K:::::::ノ〉
/} レ´二_ー-'_/:《::::::/ノ l `ト、二ソ|
/:::/ _>'<二ヾ´:::|ソ::::::>ヽ,イ ト、::::::::イ
/::::::/ /  ̄/7ソ三`,>ヘ/-‐' .l /  ̄ .ト、
/::::::/!/ ノー'二7ニソ>‐y`/7 〉|\ ヽ /:::::\
∠/!/ / /::://:::::/ソ>:::〈〈:::「ヾ,!:::::\ `ー-イ::r 、:::::\
/! / /:::::://:::::〈〈:::::::::::! |::「ヽゞ,::::::::ヽ ヾ! \ト-
/:::::| / /二´/:::::::::[二]:::::::! |∧._ ̄ト、::::::丶、_
. /::::::/ / /{:::::`':::::::::::::::|!|:::::::::レイヽヽ ! l::::::::::::::`ヽ
/:::/l/ `7::,イ::/二二,ニ,ニニニ=、!::ヘ∨ ヾ::::::::::ト、:::\
/:::/!/ /::::l::l/ / ∨| l:::::::l::ヽ .\ト、!  ̄
/::::/ !::::::!:::∨ !=! .l:::::::ヾ:::\_
// |::::::|::::::ヘ l::::! !:::::::::::\:::::`丶
翩翩翩翩認誑孤|||||||}}}}}}}}}笏『『郊『『憫讚間讚醴醴醴$ .
譖雌翩窗瓰||||||||}}}}浴l{(}i゚(.(.(i゚(}ミ(!!i,(.(.(i゚(}郊朋讚醴雛蝴ge_
窗翩翩孤孤||||}}}Il.[(.(.(.(.(.(`.'.、.'.、:‘(.(.(i゚(!i{(,(,(.(.(i゚(}笏||||||||||||||q_. .
雛翩蹤孤|||}浴lI゙(.(.(i'゙(:゙'.'' ' .'、::、::' ' :゙'.'.(.(.(}}l}ヌlIi:l,(,(l.[(}}}}||||||||朋黏j,...
翩認孤||||}I}Il.[(}i゙('゙'.:.'.、: ' . `` . ' ' :¨(i゙(!!i'ii洽浴浴I}}}}|||||||朋腸tgj_. .
雌誑回|}}Il.[(.(.(i:'.:.'.、' . . `.'.`'゙(i浴浴Ii,(浴II}}}}}}}}}|}|||孤諭g,,.
躓蹤回|IIIIi゙(.(.(.'.、: ' . `'、:''.'ミ浴浴lIi.i33浴浴浴}}}}}}}}照|qj_
雛翩回|IIIIi゙(i゙'.:.'.、 ` :゙'゙('(IIIIII浴l.[(i{(ii゙(.(.(i゚(}}}}}}}}|黏j,...
醴躓誑||IIIi゙(i;゙::: . ` ::‘(}}}||||IIIII;(.(.(.(:゙'.:、'.':゙':'ii゚(}}}}効s,,.
醴雛翩|||III;(i.'.:' . 、.:.、'.''゙(}I}}}||IIIi゙(.( :.'.、' ' 、'.:、'.'.(.(i゚(}}}}|tq,
醴醴雛即lI゙(.'.、 .、...:.x.(iicsij:,;、'.::‘(i゚(}}|||ロIl,( :.'.、 . `` '' .(i゙(Il}}][q,
醴醴靈瓰II,(:.:、 . . . `' `_).''''ミ!}|||Ijj,'。:.(.(}I}||||IIi>.'.、 .'.?ミ(}照|g,、
醴醴醴翩|IIi>: . ' . ' ` 'テi; :゙(}蹤|I,(.'.?.(}I}||||I;(、'.. . ' :‘(浴}}}}諭gg_、
醴醴醴雛||II,( :. . 、゙(li:ョ涸阨[|Ili.'.:.'.ミII}}|||Ii;、. .、:::: (i゙(I浴||||謳薑
醴醴醴雛|||I)).:: . . .(ii.i}浴屈[}}'、'.':: (.(II}||||I,(. . . `.'.、.(0IIII||||醴‡゚゙
醴醴醴靈詬I;(i:.:、 . .('゙(}}}}}笏'゙'... . .'.:ii゙(I}|||回>. .'.、.(,(II||朋醴「...
醴醴醴醴齟|IIi'。::. . . `' `'゙'.'` . 、'.:.(.(泪屈Iiン. . .、::.'_(.(II泪讃置
醴醴醴醴鑿||II,(>:、.. 丶.'_(i゙(I泪窗||Ii:、.. .、.:.'_(.(.(,(II屈醴歡
醴醴醴靈醴齟Ili.i.'.、 . `、゙(洽泅膾[IIi、... . . .'.、.(.(,(lIII||調醴歡
醴醴醴醴醴靈||II,(.(:、.. . . .(.(iII|屈躓扱i.'... . 、'.:.'_(.(iIIII|朋醴醴‡ .
醴醴醴雛雛醴齟II)ii'。:. . .: (.(II泪讃雛拒i'。:::、:.'_(.(,(浴I|||讃醴醴’ .
醴醴醴雛雛雛靄踏II,(i'。::、.. .:、;.(.(iIII泪讃雛郎I.(i.'.、.'_(浴I|||調醴醴歉
醴醴醴醴雛翩讃雛踏Il,ii,(.(:.:、. . 、'.;.(.(浴||||朋雛雛部I,(i.(.(.(.(浴朋讃醴置′
醴醴醴醴雛翩翩認讃胞IIII,(,(.(.(:、::. . 、....、:..:、;.(.(洽II||回讃讃韜回IIIi.(.(.(.(III|朋讃醴歡
醴醴醴醴醴雛翩瓰孤孤誑||IIII)i,(,(.(.(x:..、..::;、;.'_(.(.(i,(i)iIIIII|||||朋調誑||||||||||IIlI゙(.(.(浴||||讃醴歡
醴醴醴醴醴雛窗瓰||||||||||||||||回|IIIIIIIlIi:liji.iiji.iii.lIlIi.l浴II}}}||||||||||}}}}}}}}}}}}}}||||||||I;(.(.(i.[(I}||朋讃置
醴醴醴醴醴雛雌窗回||||}}}}I}}}}}}}}}}I}I}}l}ヌl}ヌl}ヌl{(ミ(}l{(浴III}}}}}}ミ(ii゚(浴浴I|||瓰|III,(.(浴II||朋讃置
醴醴醴醴醴醴醴躓囲||||IIII浴浴l.[(}i゚(.(.(.(.(i゙':'','ミ.(.(.(.(.(.(ii゚(?゚(:゙'.':゙(iii゙(浴I}||瓰回l,(i浴II||朋讃壘
醴醴醴醴醴醴醴雛雛蹤|||I浴浴lI゙(.(.(.(.(i:'.'.'.、.'.、:、'':‘(i゙'.''゙'.'.'.、.'.、.'.?.(.(洽II||描瓰|III浴||||屈醴蠶
醴醴醴醴醴醴醴雛雛窗回|I|I浴l.[(.(.(.(.(.(.(.'.、、'..` :.'.、、'... : ::、:.'.、.'_(.(,(浴I|||調饂|IIII|||||||調醴醴,
醴醴醴醴醴醴醴雛雛雛翩回||IIlIi.i,(.(.(.(i'.::.'.、.'.、.'.、` :.'.、、'...'.、:: (.(.(洽II||||||讃雛蹤||||屈躔醴醴〉 .
醴醴醴醴醴醴醴醴雛窗窗瓰|||||IIIII,(.(.(;'.、.'.、.'.、、'.:.'.、.'.、.'.、.'.、.(.(.(,(浴||||屈醴雛蹤瓰讃醴醴醴` .
_ _
, . : :´: : : : : : : : `:丶
./ : : : : : : : : : : : : : : : :`ヽ
./ : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : ヽ
/: : : __: : : :/: : :, : : : : : : : : : : : :',
/: : : /|ヽ` ‐- _/: : : : : : : : : : : : : ',
,' : : /i { ヽ `ヽ、: : : : : : : : : : : i
,': : : i { ', ', |i: : : : : : : : : : : }
|: : : :{ ',‐‐', ー‐‐- l | : : : : : : : : : : !
|:i: : :ハィ'{jヽ ィ'Tフトi、|: : : /ヽ: : : : /
|:|: i : ハ ヽソ ヽ_ソ | : : /ソ: : : :/
|! |i: バ 、 /: : :/: : //
',', iヽ i ヽ ‐ /: : ///
i ヽi/`> 、__ '/:/ |
ヽ ィj ´ -‐´>、
f777777777777fj,ィ‐ //<´ ̄ / /`ー- 、
l l イ´ ̄:{_{ ̄ヽ/ / , 、ヽ
| ||ヽ//::{ヽ、/ / / ヽ',
.| ||//:::::| \ ̄ / ', i
| || {::::::::| / ヽ / i ' |
fヽ ィヽレ´ ̄/ ヽ{ / |
rヽj ィ´--`V/ | ./ .|
fヽ.ヽ rィ  ̄ ', | ./ |
ィ_ヽ} <ィ´ ', イ´ |
ヽ`i .{./´{ /|`、 } |
, -‐: :  ̄: :`ー : 、
./ : : : : : : : : : : : : : : :\
/: : : : : : : : : : : : : : : : : : : :ヽ
./: : : : : : : : : ://: ://: : : : : : : ::ヽ
/: : : : :___: : //: ://: : : : : : : : ::: }
./: : : /|´| \`\‐- 、 : : : : : : : : :: }
.l: : : :l { ', ヽ ヽ、 ヽ : : : : : : :: i
|: : : :{⌒ ', ´',⌒ ヽ |: : : : : : : ::/
|: : : : :ィ{jヽ オフトi、 l:l : : リヽ: /
.| | : : ハ.ゝソ 辷丿´/: : :/ノ: /
l |: : i ハ" 、 " // : : : //
l|ヽ |l : ヽ、 っ /://:/
| ヽ||: :/`ヽ、 -‐ //{\
|i´‐'´<,-‐} j |、
_ _ ィ!//_ _/ヽ ',`ヽ 、
r!_ ヽ-!- ´ /// ´ ̄{--`ヽ‐-!. ヽ
rf´ヽ ヽj , ィ ´ }‐ \/ / ',
トi、ヽjヽ /ヽ、 /_- _.{ r、 \´ }
|,| | / \ / ̄ `|ヽ 、 }、 /、
j | l { }={ .| /ヽ ノ Y. {
./| | l ヽ、 イ.ヽ l | /ィj- ´ | |
<´ | | l }= ´  ̄ ヽ、__ノ__ -‐| ヽ /{ {
ヽ | | |{ | ヽ-ー ヽ}
`| |. |:', | { }
.| | |:: ', /| | /ヽ,
.| | |: } ヽ| ヽ、 /
| | | .| i | ./ ヽi、/
| | | | ヽ, .| ./ ',
| .| .| ヽ } | / ',
| | .| ヽ、 _-.| ',
.| .| |\ヽ- - -‐ ´ /| ',
| .| /´| ヽ ./ .|. ',
| |/ .j. \ / | ノ
ヽ | .| ヽL_/ .| _ -‐ ´}
.\ | l / .|_ -‐ ̄ /
\| .l / /
/ / / \
/ 〃ノ /{ ヘ
i レ' / 人 、 ヽ
l / / //ノ ヽ\ ヘ.\
| '" / /'"厂``ヽ ヽ\\ ',` ー-
. '. / | i / ,.=-、、 \-ミ ヽ .
Vr‐、|从/ 仏:::::} ,._`ヽ ', i}
{ 'ヽ ヘ:{ 弋ン /:::}', ) } リ
. r‐─へ、 :. ` {::ノノ /从ノjノ
 ̄ ̄/ /|ヽュ、 , ,ハノノ
_,ノ /j」 マ\ ー- ノ ´
,. ..二三  ̄ -─/ ノ| 丶. . ´
/ / -─ ´ __,ノ `ッ-r≦.. __ ノ)
/ ヽ 〉、 / l | \
l ノ〈 ヽ _/--―ノ / ヽ
| _f=ニヘ、_,r==一'´ Y ',
', l /⌒ヽヽニ=--- 、\ヽ j
V ``ー '´ ̄`ヽ ヽ! /
'、:: ヽ| ,′
lヽ 、 :o: ! !
l } ヽ、 | |
l/ l |
_,. '´ ,| !
__ _,rァT´ /ハ |
,. -一7 /´ /ノ| ノ ハ{ !
/: : : : : : : : : : : : `丶、
/: : : : : : : : : : : : : : : : : : \
/: : : :/: :/ : : : : : : : : : : : : : : :丶
/: : : :/: : l: : : :./: : : : /: : : }: : : : : ヽ
,': : : : l: : : |l: : : |⌒ : /: : /: | : |: : :!: :',
|: : : : |: : :.:|{: |: :l : : /: : /⌒| : l: : :|: : l
|: : : : |: : :.:|」_{:_:{: : {{ : /: :/ |: /: : :|: : | たべちゃうぞー
| : /⊃: :_|⌒ヾ八从/j∠ j/: :/: j : ,'
lxくヽ_ト._V }ゞ , v- _ '´ ̄’ハ/:|:/: / ,ヘ-、
|ヘJノ 人.( ノ ""イ:} l乂:/ /゙)ヘし〉
∧ |:.:.ヽ> -r'-‐ '´: |人} / } ハJ
/: :〉 ∧: : ヽ /  ̄`\:|: : | / ノ /
// / l: : : | |: : | / /
. / / |: : : ! Y. |: : ト 、_ / /
. / //^ l: : : | l. |: : | `丶ィ'´ /
/ /∧ j : : リ ト |: : | /
{ / : /: : ', ノ:_:ノ V: :ノ「`丶、 __/
>‐'´: : : /: : : ハ ノ'〈: 八
/: : : : : : /: : : /:い ',: : ヽ
. /: : : : : : /: : : :,': : : } { '.: : : ヽ
/: : : : : : /: : : : : : : : j ',: : : : \
. /: : : : : : /: : : : : i : : V ∧: : : : :.:\
. ,': : : : : : /: : : : : : l: : :,' ヽ , l: : : : : : : ヽ
: : : /!: : ,': : : : : : : ', : i 、 / │ : : : : : : : ',
i: : :/│: : : : : : : : : : ヽ| \ _, ∠ | : :\ : : : : :i
|: :,' !: :i: : : : : : : : : : :| |: : : : `ヽl: : : : :ヽ: : : :|
|: :l │:.l: : : : : : : : : : :| |: :‐<⌒| : : : : : }: : :.:|
|: :| │:.l: : : : : : : : : : :| |⌒ヾ: ヽ.|: : : : : ノ.: : :,'
',: :! !.: {:.: : : : : : : : :.:.| l ∨ ! : : /: : : /
ヾ{ ',: :ゝ: : : : : : : : : | │ ,' :/: : : : /
ヽ: : \: : : : : : :| ,' /: : : : : :/
\: :丶: : : : :| / /: : : : :/