さてデスニング辻のおかげですむところと食料まで確保した石川・辻ペアは一息ついて夕食をとっていた
今晩のディナーは熊肉の焼肉と虹鱒の塩焼きである。もちろんデスニング辻に火はおこしてもらった。
石川「最初は最悪とか言っていたけどこのペアなんかいいかもしれない」
辻「でしょーだから私は言ったのよ」
石川「でももしデスニングになっていなかったら・・と思うと寒気がするね」
゛「さて肉は焼けたかなー初めて熊肉を食べる・・どんな味なんだろ」
パクッ
゛「かたいね・・・でもおいしい」
辻「虹鱒も塩がきいてておいしい」
こうして二人の夜はふけていった。
石川「あっちょっとトイレにいってくる」
そういって外に出ようとした石川に辻が声をかけた。
辻「トイレも作ってあるよ・・それとお風呂もね」
石川「えっ・・本当にデスニングってすごいね・・でもありがとう」
辻は単なる掘建て小屋ではなく完璧なる家を建てたのである。
まさにこのチームは天国といっていいだろう。ではほかのチームはと言うと?
吉澤・道重チーム
早朝 4:00 二人を乗せた車は船着場まで進んでいた。
四期メンバーと六期メンバー 先輩と後輩 うまくいくのであろうか。
吉澤「がんばろうね 道重ちゃん」
道重「はい・・・・」
走行するうちに船着場まで到着 船に乗り込んだ二人。
船長「あの無人島でいったい何をするのかね?」
吉澤「二泊三日の自給自足生活をするんです」
船長「まぁ熊に襲われんよう気をつけろや」
吉澤「熊が・・・いるんですか?」
船長「冗談 冗談 獰猛な獣はおらんて・まぁ鹿とかサルとかいったものはおるがのー」
吉澤「サルも獰猛なんじゃないんですか?」
船長「まあ森の奥までいかなきゃ大丈夫だって」
二人を乗せた船は無人島に到着した。島に上陸した二人はとりあえずこれから先のことを考えた。
吉澤「さてと食料でも取ってこようか」
道重「そうですね・・・・」
二人は食料の確保のため森の中へ進んでいった。
森の中を歩いていた吉澤は川に出た。
吉澤「よーし魚でも捕まえてくるか」
バシャバシャと川の中へ入っていく吉澤 一方道重は森の中で果実を探していた。
道重「なかなかないものね・・・あっ野イチゴだ とっちゃおうっと」
野イチゴを見つけ手をのばしてとろうとする道重 そのとき何者かが現れた。
顔に傷がありいかにも強そうな風貌をした大きなサルであった。突然自分のテリトリーに侵入してきたものは
許さない。サルは声をあげて威嚇した。
゛「あっおサルさんだ。怒っているのかしら」
あっけらかんとして道重は言った どうやら獣に襲われたことがないらしい。
野生動物の恐ろしさというものを知らないのである。サルはいつまでたっても立ち去ろうとしない
侵入者に怒って飛び掛った。鋭い爪で道重を引っ掻いた。道重の服は裂かれて肌が露出した。
゛「あっ・・何するのよ 変態ザル!」
バシッ!ドカッ!ボカッ!
肌を露出させられたことに激怒した道重はサルを力の限り殴った。
サルは恐れおののき立ち去ってしまった。
゛「まったくどうしてくれんのよ この服!」
おとなしそうな女性の裏の顔が出てきた瞬間であった。
しばらく木の実を取ることに夢中だった道重はあたりの様子が変わったことに気がつかなかった。
゛「あれ?サルがいっぱいいる・・・」
なんと道重はサルの大群に囲まれていたのである。
そしてさっきのサルが現れた。手に果物を持っている。囲んでいたサル達も果物を持って
道重に近づいてきた。そして果物をおくとさっさと森の奥へ去ってしまった。
゛「これって私にくれたのかな?まあいいや ありがとうおサルさん達ー」
道重は大量の果物をもって吉澤の待つ浜辺へ向かった。浜辺へ戻るとちょうど吉澤がズボンを干していた。
吉澤「一匹もとれなかったよ」
道重「何がですか?」
吉澤「川を見つけて魚をとろうとしたけど全然とれなかったよ」
道重「へぇー 私はこんなに果物 とってきました」
吉澤「すごいじゃん どうやってとったの?」
道重「おサルさんがくれたんです。なんか顔に傷のあるサルが最初出てきて
私を引っ掻いたんです。ほら見てください この服」
道重は引っ掻かれた部分を吉澤に見せた。
゛「それでちょっと怒ってそのサルを殴ったりしたら逃げちゃってその後たくさんのおサルさんを
つれてきたんです。そのおサルさん達全員が私に果物をくれたんです」
吉澤「へぇー最初に出てきたサルはきっとボスザルだね。あなたがそれを倒しちゃったから
きっとあんたをボスと認めたんじゃないのかな?」
道重「そうなんですか」
こうして何とか食料は手に入れた二人であった。しかしまた問題が。
そう寝る場所である。はたしてふたりはどうするのか