[ピョン]シスタープリンセスは電波[ポーン]

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150可憐編(1/2)
可憐は今、お兄ちゃんと一緒に暮らしています。
朝になると、可憐はいつもベッドで眠るお兄ちゃんに囁きかけます。
「お兄ちゃん、おはようございます。朝ですよ」
しかし、今日もお兄ちゃんは目を覚ましてくれません。
一週間前、突然お兄ちゃんは眠ったまま起きなくなってしまいました。
咲耶ちゃん達みんながこの事を知ったら心配すると思って、
それ以来内緒でお兄ちゃんを可憐の家に泊めているのです。

お兄ちゃんの身の回りの世話は、全部可憐がしています。
まず朝起きると、お兄ちゃんのお顔をタオルで拭いてあげたり、
服を着替えさせたりします。最近あまりお外に出ていないせいで
しょうか?少し色白になってきたような気がします。
食事の時間になると、可憐は腕に寄りをかけて料理を作ります。
お兄ちゃんは眠っているから自分では食べられないので、可憐が
一度噛んで柔らかくしてから口の中に入れてあげます。
「はい、お兄ちゃん、あ〜ん。おいしい?あれ、そんなにボロボロ
こぼしちゃって。クスッ、お兄ちゃん子供みたい」
それと・・・これはちょっと恥ずかしいんだけど、お風呂の時も
可憐とお兄ちゃんは一緒なのです。可憐、最初はすっごく照れちゃった
けど、なんかこうしていると、子供の頃お兄ちゃんと一緒に入っていた
時の事を思い出しちゃう。あの頃よく背中流しっこしていたよね、お兄ちゃん。
でも、最近お兄ちゃんのお体が少しおかしいの。髪の毛が抜けやすくなって
いたり、背中に変な色の斑点ができていたり。最初の日なんか体が硬くなって
いたりしてて、可憐、ビックリしちゃった。
151可憐編(2/2):03/01/10 00:09
こうして一緒に暮らしていると、なんか可憐とお兄ちゃんってまるで
夫婦みたい。可憐、子供の頃からずっと夢見ていたの。大きくなったら
大好きなお兄ちゃんと結婚して、一緒に暮らしたいって。
あ・・お兄ちゃんがこんな時なのに、可憐ったらなんて悪い子なのかしら。
可憐、急に小さい頃おばあさまがよく読んでくれた、『眠りの森の美女』の
話を思い出しちゃった。立場は逆だけど、キスをしたらお兄ちゃん起きて
くれるかな?可憐、ドキドキしながらお兄ちゃんの唇にキスしちゃった。
でも、お兄ちゃんは起きてくれません。もうずっとお兄ちゃんは可憐に
話しかけてくれないのかな・・。そう思ったら可憐、悲しくって涙が出ちゃった。

可憐は一日の終わりに、ピアノの前に座って大好きなお兄ちゃんのために
曲を弾きます。ねえお兄ちゃん、この間ピアノの先生に上手くなったねって
褒められちゃった。お兄ちゃんに聴かせようと一生懸命頑張っているからかな?
そういえば、最近少し変なことがあったの。一週間前台所に転がっていた
血まみれのアイスピック。あれは一体なんだったのかしら?
うんうん、そんな事どうでもいいよね。もうこんな遅くなっちゃった。
今夜も一緒に寝ようね。お兄ちゃん・・・大好き・・・・
ダイスキ・・ダイスキ・・ダイスキ・・。