HP_Tek_ 測 定 器 の 談 話 室 _ADVAN_YOKOGAWA
*反社会性人格障害「Antisocial Personality Disorder」*
『概念』
反社会性人格障害は、改悟の念なく他者の権利を侵害し、自己や他者の安全を脅かす行為を繰り返す
行為によって特徴付けられる。 鬱病などの気分障害を併発することが多い。
『症状』
・低い規範意識 = 権威に対する顕著な抵抗を示すことがある。
・虚言=原則として虚偽の自覚をもって事実と異なる言説を唱えることをいう。た
だし無意識のうちになされることも多い。
・衝動性
・攻撃性
・乏しい自省 =患者は自己中心的 ego-centric であり、罪や後悔の念を持つことができない。
道徳的価値を内面化することができない。
ただし、患者はしばしば一見正常 a mask of sanity に見え、口が達者で理解力に富む印象すら
与えることがある。しかしながら、病歴を辿っていくと自己像や人間関係に歪みが見出だされる
『診断基準 (DSM-IV) 』
他人の権利を無視・侵害する広範な様式で、基本的に15歳以上に起こる。 以下の3つ以上で示される。
●法にかなった行動が出来ない。逮捕の原因になる行動を繰り返し行う。
●人をだます。自分の利益・快楽のためにうそを付き、偽名を使う。
●衝動的な行動が目立つ、もしくは将来の計画を立てられない。
●些細なことで怒り、攻撃性を見せる。ケンカ・暴力を繰り返す。
●自分・他人の安全を考えない向こう見ずさ、無謀さを示す。
●一貫した無責任さ。仕事を続けられず、経済的な義務を果たさない。
●良心の呵責が欠如。他人を傷つける。いじめる。他人の物を盗むことを正当化する。
更に以下の条件が加わる。
●対象者は少なくとも18歳という、社会的就業可能年齢に達している。
●15歳以前に、発症の行為障害の証拠(症例)がある。
●反社会的な行動を起こすのは、精神分裂症や躁病のエピソードの経過中のみではない。