ラプラス変換

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189774ワット発電中さん
結局積分変換による微分方程式の解法は、
その変換がある微分作用素の固有関数になっているときに
固有ベクトルがシンプルになるという原理に依るのだな。
問題はちょっと凝った微分作用素だと既知の積分変換が固有関数になってない
ということであり、そのような微分作用素では固有ベクトルがシンプルではない。

これはどういう意味かというと、その積分変換を用いた解の表示は不可能とは限らないが、
少なくとも変換表とにらめっこして出来る可能性は皆無ということだ。
190774ワット発電中さん:04/11/07 18:10:20 ID:CqX/tLYF
付け加えるなら、その解の表示が可能な特殊関数や超関数を
導入すれば、解の表示を行える可能性は出てくる。
だが、その表示法が普遍的な求解法に成れるという保証は全くない。
たとえばs領域のむだ時間は時間をシフトさせる作用素を定義すれば
逆変換の像の表示は可能だ。
これは超関数であって、関数ではない。
だが、そのことだけは求解法に使えるということを保証しない。
191拡散方程式解きたい化学屋:04/11/07 18:11:55 ID:tNwwy2r7
ガーン Orz...
192774ワット発電中さん:04/11/07 18:14:02 ID:CqX/tLYF
だが、そのことだけでは求解法に使えるということを保証しない。

求解法に使えるためには部分分数分解のような成分分離を行うパラダイムが
新しい作用素を用いた変換対にも妥当に定義でき、さらに部分分数分解と
両立して互いに成分を壊さないという条件が成り立たなければならない。
193774ワット発電中さん:04/11/07 18:15:54 ID:CqX/tLYF
というわけで、ある限定された系においてラプラス変換を
拡張してうまく定義するのはそれほど無意味ではないかもしれないが、
それ自体が研究対象になる。
拡張したものが手段として使えるようなものではないって事は確か。