【初心者未満】過払金返還 見習いスレ8社目【歓迎】
>>6の中核(要素)を成す
| ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄|
| 7. 引き直し計算.. |
|____________| の見習いWIKI
■引き直し計算とは?
○利息制限法(以下「法定利率」という)に基づいて利息・残元本を計算し直すこと。
ほぼ全てのサラ金・信販会社は、利息制限法超過利率(以下「約定利率」という)で
貸付をしており、そのような約定利率での取引を、規定の法定利率による取引経過に
修正する(本来の取引経過に戻す)ことをいう。
以下、引き直し計算について
例1(計算の基本+過払利息)
例2(残元金に対する利率の変化)
例3(過払利息を付加すべき時期+他)
例1 次のような約定利率での取引を引き直し計算する
年月日 借入金額 弁済額 利率 日数 利息 未払利息 残元金
1 H13.1.10 200,000 0.292 200,000
2 H13.1.27 10,000 0.292 17 2,720 0 192,720
3 H13.2.26 10,000 0.292 30 4,625 0 187,345
4 H13.3.31 10,000 0.292 33 4,945 0 182,290
5 H13.3.31 10,000 0.292 0 0 0 192,290
6 H13.4.28 10,000 0.292 28 4,307 0 186,597
7 H13.5.29 20,000 0.292 31 4,627 0 171,224
8 H13.5.31 10,000 0.292 2 273 273 181,224
9 H13.6.30 20,000 0.292 30 4,349 0 165,846
10 H13.7.27 10,000 0.292 27 3,582 0 159,428
11 H13.8.29 10,000 0.292 33 4,208 0 153,636
12 H13.9.28 10,000 0.292 30 3,687 0 147,323
13 H13.10.29 10,000 0.292 31 3,653 0 140,976
14 H13.11.28 10,000 0.292 30 3,383 0 134,359
15 H13.12.27 10,000 0.292 29 3,117 0 127,476
16 H14.1.26 20,000 0.292 30 3,059 0 110,535
17 H14.2.25 113,187 0.292 30 2,652 0 0
☆引き直し計算実行 (例1)
この取引では利率が約定利率29.2%なので、これを18%にする。
そして、1回目の弁済.2 H13.1.27 を 18%で実行すると
200,000×0.18×(17/365)=1676.7123・・・ となるので、小数点以下切り捨てて
法定利息は1676円。
したがって約定利率での取引経過↓が
年月日 借入金額 弁済額 利率 日数 利息 未払利息 残元金
1 H13.1.10 200,000 0.292 200,000
2 H13.1.27 10,000 0.292 17 2,720 0 192,720
このように↓正される
年月日 借入金額 弁済額 利率 日数 利息 未払利息 残元金
1 H13.1.10 200,000 0.18 200,000
2 H13.1.27 10,000 0.18 17 1,676 0 191,676
同様に3も
191,676×0.18×(30/365)=2835.7545・・・ となり法定利息は2835円。
したがって↓が
年月日 借入金額 弁済額 利率 日数 利息 未払利息 残元金
1 H13.1.10 200,000 0.292 200,000
2 H13.1.27 10,000 0.292 17 2,720 0 192,720
3 H13.2.26 10,000 0.292 30 4,625 0 187,345
↓に正される
年月日 借入金額 弁済額 利率 日数 利息 未払利息 残元金
1 H13.1.10 200,000 0.18 200,000
2 H13.1.27 10,000 0.18 17 1,676 0 191,676
3 H13.2.26 10,000 0.18 30 2835 0 184,511
以下同様の手順で引き直し計算を行っていく。
☆引き直し計算実行 (例1)
年月日 借入金額 弁済額 利率 日数 利息 未払利息 残元金
1 H13.1.10 200,000 0.18 200,000
2 H13.1.27 10,000 0.18 17 1,676 0 191,676
3 H13.2.26 10,000 0.18 30 2835 0 184,511
4 H13.3.31 10,000 0.18 33 3,002 0 177,513
5 H13.3.31 10,000 0.18 0 0 0 187,513
6 H13.4.28 10,000 0.18 28 2,589 0 180,102
7 H13.5.29 20,000 0.18 31 2,753 0 162,855
8 H13.5.31 10,000 0.18 2 160 160 172,855
9 H13.6.30 20,000 0.18 30 2,557 0 155,572
########
9の残元金=;172,855−(20,000−(法定利息2,717));=155,572円
9の法定利息2,717円= 『160円』 + 『2,557円』
;(8での未払い法定利息)160円+((8での残元金172,855円)×0.18×(30/365));
########
年月日 借入金額 弁済額 利率 日数 利息 未払利息 残元金
10 H13.7.27 10,000 0.18 27 2,071 0 147,643
11 H13.8.29 10,000 0.18 33 2,402 0 140,045
12 H13.9.28 10,000 0.18 30 2,071 0 132,116
13 H13.10.29 10,000 0.18 31 2,019 0 124,135
14 H13.11.28 10,000 0.18 30 1,836 0 115,971
15 H13.12.27 10,000 0.18 29 1,658 0 107,629
16 H14.1.26 20,000 0.18 30 1,592 0 89,221
17 H14.2.25 113,187 0.18 30 1,319 0 -22,647
#####つまり、過払い金は22,647円となる。
ところがこれだけでは終わらない。
過払い金とは、本来、相手(貸金業者)に支払わなくてよいお金であり
貸金業者もそのことを知りながら(法律上の原因がない事を知りながら) 余分な金員(利息制限法超過金員)を受領していたのである。
つまり、貸金業者は、「悪意の受益者」であるので 過払い金(不当利得金)に利息を付して、過払い金請求者に返還しなければならない。
では、利息は如何程、付すことが出来るのか?
最高裁H19.2・13にて、年利5% との判断が下されたので 年利5%がほぼ99%確定しています。 ########
→☆☆過払い利息込みでの引き直し計算(これが通常一般的) ☆☆
年月日 借入金額 弁済額 利率 日数 利息 未払利息 残元金 過払利息 (0.05)
17 H14.2.25 113,187 0.18 30 1,319 0 -22,647
18 H20.1.11 0 2,146 0 0 -22,647 -6,654
よってH20.1.11現在、相手に請求すべき(相手が支払うべき)過払い金は
元利合計 29,301円となります。
例2 以下の取引の場合
年月日 借入金額 弁済額 利率 日数 利息 未払利息 残元金
1 H13.1.15 50,000 0.292 50,000
2 H13.1.29 5,000 0.292 14 560 0 45,560
3 H13.2.26 5,000 0.292 28 1,020 0 41,580
4 H13.3.30 5,000 0.292 32 1,064 0 37,644
5 H13.4.25 5,000 0.292 26 782 0 33,426
6 H13.4.25 166,000 0.292 0 0 0 199,426
7 H13.5.27 10,000 0.292 32 5,105 0 194,531
8 H13.6.30 20,000 0.292 34 5,291 0 179,822
9 H13.7.27 20,000 0.292 27 3,884 0 163,706
10 H13.8.10 100,000 0.292 14 1,833 0 65,539
11 H13.8.27 20,000 0.292 17 891 0 46,430
12 H13.9.29 10,000 0.292 33 1,225 0 37,655
13 H13.10.25 38,438 0.292 26 783 0 0
☆引き直し計算実行 (例2)
年月日 借入金額 弁済額 利率 日数 利息 未払利息 残元金
1 H13.1.15 50,000 0.2 50,000
2 H13.1.29 5,000 0.2 14 383 0 45,383
3 H13.2.26 5,000 0.2 28 696 0 41,079
4 H13.3.30 5,000 0.2 32 720 0 36,799
5 H13.4.25 5,000 0.2 26 524 0 32,323
6 H13.4.25 166,000 《0.18》 0 0 0 198,323
###A:この時点で残元金が10万円を超えたので4/27以降の法定利率は18%〜###
年月日 借入金額 弁済額 利率 日数 利息 未払利息 残元金
7 H13.5.27 10,000 0.18 32 3,129 0 191,457
8 H13.6.30 20,000 0.18 34 3,210 0 174,662
9 H13.7.27 20,000 0.18 27 2,325 0 156,987
10 H13.8.10 100,000 《0.18》 14 1,083 0 58,070
###B:ここで残元金が10万円を割ったが、法定利率は18%のまま〜###
11 H13.8.27 20,000 0.18 17 486 0 38,556
12 H13.9.29 10,000 0.18 33 627 0 29,183
13 H13.10.25 38,438 0.18 26 374 0 -8,881
ここで疑問点
■どうして、A:残元金が増加したときは利率が変更するのに B:残元金が減少したときは利率が変更しないのか?
○最高裁H19.2.13「高利を制限して『借主を保護する目的』で設けられた利息制限法の規定」
から、利息制限法とは借主保護のための法律であり、 残元金が増大したときは、利率を引き下げることで借主の保護が図れる(A:)。
しかし 残元金が減少したときに、利率を引き上げると 貸金業者の利益は保護されるが、借主の保護が図れなくなる(B:)。
△これを、7 でみてみると 仮に20%のままであったら
7での利息;20%のとき3,477円。(当然、20%利息 > 18%利息)
▼次に 11 で、仮に20%に引き上げてみると
11での利息;20%のとき540円となり、明らかに『借主を保護する目的』に反している。
よって、利息制限法に基づく利率の変更は 残元本が増大したときのみ適用される(一方通行
例3 以下の取引のケース
年月日 借入金額 弁済額 利率 日数 利息 未払利息 残元金
1 H13.1.15 500,000 0.292 500,000
2 H13.1.29 50,000 0.292 14 5,600 0 455,600
3 H13.2.26 50,000 0.292 28 10,205 0 415,805
4 H13.3.30 50,000 0.292 32 10,644 0 376,449
5 H13.4.25 50,000 0.292 26 7,830 0 334,279
6 H13.4.25 165,000 0.292 0 0 0 499,279
7 H13.5.27 300,000 0.292 32 12,781 0 212,060
8 H13.6.30 150,000 0.292 34 5,768 0 67,828
9 H13.7.27 60,000 0.292 27 1,465 0 9,293
10 H13.8.25 5,000 0.292 29 215 0 4,508
11 H13.9.30 4,637 0.292 36 129 0 0
↑
これを引き直し計算すると、このようになる
↓
年月日 借入金額 弁済額 利率 日数 利息 未払利息 残元金 過払利息(5%) 過払利息合計
1 H13.1.15 500,000 0.18 500,000
2 H13.1.29 50,000 0.18 14 3,452 0 453,452
3 H13.2.26 50,000 0.18 28 6,261 0 409,713
4 H13.3.30 50,000 0.18 32 6,465 0 366,178
5 H13.4.25 50,000 0.18 26 4,695 0 320,873
6 H13.4.25 165,000 0.18 0 0 0 485,873
7 H13.5.27 300,000 0.18 32 7,667 0 193,540
8 H13.6.30 150,000 0.18 34 3,245 0 46,785
9 H13.7.27 60,000 0.18 27 622 0 -12,593
10 H13.8.25 5,000 0 29 0 0 -17,593 -50 -50
11 H13.9.30 4,637 0 36 0 0 -22,230 -86 -136
12 H20.1.16 0 2,299 0 0 -22,230 -6,997 -7,133
### このときH13.7.27の6万円弁済により、はじめて過払金が生じたので
H13.7.27から過払金に対し過払い利息(5%)を付す。
あくまで、“過払金が生じた時点から過払い利息は付す”のであって
最終取引日から過払い利息を付すのではない。 ###
******** 参考(最高裁平成19年7月13日,同年7月17日判決)
「貸金業者が制限超過部分を利息の債務の弁済として受領したが,その受領につき貸金業法43条1項の
適用が認められないときは,当該貸金業者は,同項の適用があるとの認識を有しており,
かつ,そのような認識を有するに至ったことがやむを得ないといえる特段の事情がある場合でない限り,
法律上の原因がないことを知りながら過払金を取得した者,すなわち民法704条の「悪意の受益者」であると
推定されるものというべきである。」 ************
〜〜 その他 〜〜
■閏年では、利息の計算方法は?
■取引途中で一旦約定残高ゼロ(過払い発生)後の借入金に対し、
過払金に過払い利息も含ませていいのか?
■業者開示の取引履歴では、借入当日も利息が発生している(初日算入)が、
引き直し計算においても初日算入すべきなのか?
○初日算入の有無、閏年の有効性、過払い利息の元本への充当などで金額は異なります。
恐らく「初日算入なし・閏年有効・過払い利息元本充当」が有利になると思います。
##### 現在のところ、初日算入・閏年考慮・過払い利息充当 のいずれも
絶対的な定めは無く、選択は請求者の自由です。 #####