■申し立てするにあたって
★対象になる人
現在、債務超過状態で生活が困難になっている人、またはそうなる恐れのある人が対象。(特定債務者)
通常の支払いをしてても全然余裕だよ、って人は対象になりません。
基本的には3年以内(最大でも5年)に完済できる額の小額訴訟です。
債務が多すぎる人は特定調停では整理できません。破産を含めた他の手段を考えましょう。
また、収入のない人は調停できません。頑張って仕事を探しましょう。(主婦が旦那の収入で返済、のようなケースなら可能)
特定調停は、弁護士や司法書士に頼まなくても、安い費用で自分の力でできます。
このスレや本、ネットなどをうまく活用して、知識を身につけてから調停に臨みましょう。
★特定調停を申請するのに必要な費用
地域によっても違うが、相手方1社あたり700円ぐらい。一応、1000円程度は用意しておいた方が良いでしょう。
例えば5社申し立てするなら、5000円ぐらい用意しておきましょう。
★申し立てする時に必要なもの・事前に準備しておく事
・契約書、ATM利用明細など 契約書はなくても大丈夫ですが、取引開始日がいつだったか把握しておく
必要があります。利用状況を知るために、利用明細は必須です。コピ−して提出。
・相手方の情報 会社名、住所、電話番号、代表取締役名、借入金額、契約日など。
住所、電話は契約した店舗のもの。HP等を利用して調べておきましょう。
・収入を証明できるもの 給料明細など。地域によるが、直近3ヶ月分必要なところが多いです。
・家計簿 用紙はもらえます。必要な生活費、確実に支払いに回せる金額を把握して、正直に書きましょう。
無理な計画を立てると、後で自分の首をしめる事になるので、しっかり計画を立てましょう。
・住民票/戸籍謄本 地域によるので、何が必要かはご確認下さい。
・印鑑 ・筆記用具 ・身分証明書 ・電卓 ・(調停の際は、裁判所から届いた「呼出状」)
※管轄の裁判所にあらかじめ聞いて確認しておくと良いでしょう。
★申し立てする場所
基本的には、契約している地域の簡易裁判所です。
ただし、引越して現住所が遠い場合は、今住んでいる地域の管轄の簡易裁判所でも大丈夫です。
各地の裁判所↓
http://courtdomino2.courts.go.jp/K_home.nsf
■利息等について
★出資法と利息制限法(グレーゾーン)について
出資法による利息の上限:29.2%
利息制限法による利息の上限 10万未満:20% 10万〜100万:18% 100万超:15%
利息制限法の範囲を超えていても、出資法の上限を超えない限りは違法にはなりません。
そのため、消費者金融やカードローンでは、25%や29%といった高金利を取る事が出来るのです。
★利息の引き直し&将来利息がカット
払い過ぎになっている分を、元金に充当します。過去にさかのぼって契約した時から再計算されるため、
取引が長い人、金利が高かった人ほど元金が減ります。
ただし、ショッピングローン等の利用や利息制限法内のカードローン等では元金はほとんど変わりません。
また、特定調停後は申し立て後の利息はカットされる、というのが一般的です。
★取引期間が短いと・・・
契約して数ヶ月での申し立ては、「最初から調停目当て」と思われてしまうため、不利になります。
(利息による利益がなくなるので、当然ですが)
引き直しもほとんどない上に、一括での返済を求められたり、将来利息カットの恩恵が受けられない
可能性があります。調停員さんに相談しましょう。
★過払い
利息にもよりますが、7〜8年以上払ってきた人には、過払い(払いすぎ)があると思われます。
過払い請求は個人では難しいので、弁護士や司法書士に依頼しましょう。
特定調停の決定書に「債権債務なし」と書かれてしまうと、以降過払いの手続きができなくなりますので、
該当する人はサインする前に必ず確認しましょう。「債務なし」であれば、過払い請求できます。
■メリット&デメリット・注意事項など
★費用が安い
↑にもありますが、1社700円程度。弁護士や司法書士を通すよりも安いです。
でも、調停員さんは700円分より遥かに大きい仕事をしてくれます。本当に感謝です!!!
★申し立てする/しない会社を選べる
保証人付きの債務があって保証人に迷惑かけたくないって人や、オートローンがあるけど車を没収されたら
どうしても困る、という場合は、調停からはずすことが出来ます。
ただし、あまり外しすぎると、調停が不調に終わる事もあります。
(なぜうちには調停かけたのに、A社には調停しないんだ?こんなの受けねーよ!となるため。)
なるべくなら債務のある全ての会社に対して申し立てした方が良いです。
また、クレジットカードは調停から外しても、利用停止や更新拒否になったりする可能性が高いです。
★会社などにバレない
正常に支払いしている限り、会社にバレる事は基本的にはありません。ただ、家族には正直に話しましょう。
家族の理解をもらえれば、肩の荷が下りるはずですよ。
★借金した理由に関わらず申し立てできる
理由が浪費やギャンブルでも申し立てできます。ただし、生活を見直さない限り、同じ過ちを繰り返してしまう
だけです。改善する努力のできない人には、特定調停はおすすめできません。
★絶対に成立する訳ではない
話し合いによる合意が基本なので、相手方が必ずこちらの主張に応じるとは限りません。
当然、いい加減な計画では成立しません。まずは調停員さんを納得させないと成立は難しいでしょう。
★官報に載らない
あくまで支払いしていく事が前提の制度なので、破産とは違って、官報には情報が載りません。
★信用情報機関に情報が載る
特定調停すると、クレジット等の情報機関に整理した情報が載ります。(いわゆるブラックリスト)
おおむね5年〜7年は、新しくローンやカードを作ることができなくなります。
その間に生活を見直し、借金しない体質を作りましょう。
これは、ある意味メリットでもあります。
★取立て行為の禁止
調停を申し立ててから調停が終了するまで、債権者は取立てできなくなり、返済をストップできます。
支払い期限の過ぎている人は、申し立ての時に事件番号を教えてもらえるので、電話して特定調停を
申し立てした事と、事件番号を伝えましょう。
期限がまだの人も、電話しておいた方が、心証は良いでしょう。
申し立て〜決定までは2〜3ヶ月かかります。その間支払いに使うはずだったお金は必ず残しておく事。
■(続き)
★何度か裁判所に行かなければならない
通常3回 @申し立ての時 A1回目調停(調停員との話し合い) B2回目調停(債権者・債務者の話し合い)
日にちは相談に応じてくれますが、決定した日は絶対に守る事。
★決定後、期日を守れなかったら・・・
支払い開始から2回延滞してしまうと、差し押さえの強制執行をされます。裁判所の決定なので、
法的にも強制力があります。病気やケガで収入が減ったりする事もあるかもしれないので、
なるべく貯金して不測の事態に備えましょう。
★過去の取引履歴について
裁判所で取り寄せてくれるので、特に何もする必要はありません。
ただ、自分で請求する事もできるので、気になる人は開示請求してみるのも良いでしょう。
★契約→再契約をしている場合
「初回の」契約時にさかのぼって引き直しします。業者によっては再契約時からの取引履歴しか出さない所も
あるので、よく確認しましょう。初回の契約書、古い明細など、当時から利用していた事を証明できる物があると有利です。
なくしてしまった人は、その旨を調停員さんに伝えましょう。(大体の年月は思い出しておきましょう)
★引きなおしによって残債0になる目安
※天井張り付き(枠いっぱいまで利用&利息のみ支払いしている状態・100万未満)が前提です。
[利率/返済期間]
19% / 16年6ヶ月 20% / 12年11ヶ月 21% / 10年11ヶ月 22% / 9年7ヶ月
23% / 8年7ヶ月 24% / 7年10ヶ月 25% / 7年2ヶ月 26% / 6年8ヶ月
27% / 6年2ヶ月 28% / 5年10ヶ月 29% / 5年6ヶ月
★引き直し計算ソフト(フリーソフトです。Excel使用します)
http://homepage1.nifty.com/office-toyama/
■質問者用テンプレ(必ず全項目埋めて下さい。)
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【年齢】○○歳 【勤続年数】○○年
【就業形態】正社員/派遣社員/アルバイト/主婦/その他
【収入】税込月収○○万円、手取り月収○○円、年○○○万円
【支出】食費○○万、住居費○○万、光熱費○○万、交通費○○万、通信費○○万、
学費○○万、各種保険等○○万、計月○○万円(費目は他にあれば追加すること)
【資産】預貯金、不動産、車等
【支払い原資】収入−支出のうち、確実に返済に回せる額○万○千円
【現在の債務】(社名、負債額、利息、取引期間及び増額時期併記のこと。業者名の伏字・当て字は禁止とします)
1 A社 ○○万円 ○○% ○年
2 B社 〜
○件 計○○○万円
【その他特記事項】(以前の事故歴、完済歴、年金・健保・税金未納等関連があると思われる事項。文中記載可)
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(wikipediaより抜粋)