三脚購入相談専用スレ 26

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7先生作成の解説テンプレ
良い三脚と悪い三脚の特徴的な違い

雲台部分も含めた全体の・・・
剛性(撓みにくさ、フラフラした揺れの出にくさ・収まりやすさ)
※屋外でありがちなわずかな風でさえフラフラしてしまうようでは、わざわざ買った意味が失われてしまうこともあり得る。
 その点に関しては、使う人の体格に応じて手頃といえる高さに伸ばしたときの剛性が肝心で、それに加えて、
 乗せる機材の重さ長さや、カメラのミラーショックの有無も関係するので、どれくらいなら十分とか、単純一律にはいえない。
 大は小を兼ね、強は弱を兼ねるといえるけど、実際問題としての適否というものは当然ある。
思い通りの向きで固定しやすい度合い
※三脚と雲台は、カメラレンズを、思い通りの位置で思い通りの角度で固定するのが目的だけど、剛性が低いと、止めてから
 手を離したときにお辞儀してしまって向きが勝手にずれたり、安価で工作精度が悪いものだと、緩めたときと固定したときで
 ズレが生じて、思い通りの向きに止めにくい、
 とかいうこともある。剛性は部材等の値段、工作精度は主に手間賃に相関するから、相当程度に値段に関連する。
耐久性と、それと関連する、消耗破損したときの修理部品の有無
※極端な廉価版だと、勢いよく伸ばした拍子に脚が意気地なくすっぽ抜けるのもあるし、長期の使用など想定していなくて、補修部品が
 存在しないものもある

・・ごく大ざっぱに概念的にいうなら、こんな感じかな。
一番肝心なのは、実際の使用状況において、使う者の体格とか用途とかにうまく合うかどうか。
8先生作成の解説テンプレ:2010/05/03(月) 01:16:53 ID:t8dEKYJ50
22スレ738

雲台の種類はおおざっぱに分けて3種類。
3WAY雲台、2WAY雲台、自由雲台。

3WAY雲台は、パン(左右)、ティルト(上下)、サイドティルト(傾き)
の三つの動きが可能。パンハンドル、ティルトハンドル、水平ストッパーで
それぞれ調整し位置決めをする。一般的に両手で操作した後にシャッターボタンを
押すことになるため動きのあるもの連続して捉えるのは苦手。主に風景、静物などの撮影で厳密な水平出し、
構図の微調整をして撮影したいときに使用される。

2WAY雲台は、一本の長めのハンドルで上下、左右の動きを行う。
ストッパーノブは雲台本体についている。
フリクション(可動部の摩擦抵抗)を利用して滑らかにブレ無く、
動く被写体を捉えるのが目的の雲台。主にスコープ、三脚座付の超望遠レンズ、
ビデオなどに使用される。

自由雲台は文字通り自由に構図を決定できる雲台。カメラ台の下にボール状の可動部を持ち、
角度方位自由に1つのストッパーノブで素早く位置決めできる。比較的コンパクトでやはりボールの
フリクションを利用して主に動く被写体、スナップなどに使用される。
ある意味、風景から動体までオールマイティに使える雲台といってよかろう。
ただし、風景撮影に中判カメラで厳密な水平だしをしたい、スポッティングスコープで野鳥を追いたい、
ビデオで滑らかなパンをしたい、など被写体、上に乗る機材によっては上記2つの
使用目的が特化された雲台には機能的に劣る。
9先生作成の解説テンプレ:2010/05/03(月) 01:17:15 ID:t8dEKYJ50
22スレ747

自由雲台(ボールジョイント形式の雲台)の分類 1/2
ボール部分の保持法、固定法で分けてみると・・・
※長短に関しては、すべて、実際の材質や工作精度等によってピンキリなので注意。

立てた円筒の上にフチをつけて、ボールを押し出す(下から押し上げる)ようにして止める形式:アルカ、リンホフなど非常に多数。
どちらの方向にも倒せる「自由雲台」のもっとも一般的な形式。
固定するための動きが、ボールを動かす方向に向かいにくいので、緩めたときと締めたときのズレが比較的小さい。
動きの抵抗調節が着けられる。ただしいずれも実際のところは工作精度等によってピンキリ。
短:倒せる角度範囲がフチで制限される(一般には縦位置対応のために一部にスリットを設けて90度程度まで倒せるようにしてある)
可動範囲を広く確保しようとすると、必然的にフチを小さくせざるをえないので、固定度はボールの径に比して低め。

立てた円筒の上のフチに、カバーを被せたボールを、下から押し上げるようにして止める形式:元祖はおそらくライツ。国産では梅本など。
長:カバーに設けたスリットで90度程度まで倒すことが出来て、それが360度回るので、可動範囲が広い。
動きの抵抗調節が着けられるはずだが、実際にそうなっている機種は知らない
短:どちらにでも無節操に倒れてしまうので扱いに要する注意度が割と高い。

それを横倒しにした形式:ジッツオ。
長:下方向に関する可動範囲が最も広い。動きの抵抗調節が着けられる。
短:水平に向けたときの可動範囲が制限される度合いが高い。うっかりすると下に向けて元気よく倒れてしまうのでかなり危ない
10先生作成の解説テンプレ:2010/05/03(月) 01:17:32 ID:t8dEKYJ50
22スレ749

自由雲台(ボールジョイント形式の雲台)の分類 2/2
ボール部分の保持法、固定法で分けてみると・・・
※長短に関しては、すべて、実際の材質や工作精度等によってピンキリなので注意。

割れ目を入れた円筒にボールを挟んで止める形式:Really Right Stuffなど。
長:動きの抵抗調節がソコソコ着けられないでもない。
短:円筒部の変形の影響で、材質と工作が最良でも固定時にずれる傾向。

真剣白刃取り風に挟んで止める形式:元祖が何か知らないけど、割と古くからあるのはカンボなど。現行の国産ならベルボンのQHDなど。
長:大きさ重さの割にしっかり止まる
短:動きの抵抗調節が着けられないに等しい。構造の関係で、ある程度大きな倒し角を得るには、全体を回す必要がある。

ボールをバンド状の金具で絞るようにして止める形式:アクラテックなど。
長:可動範囲が広い。材質や工作が最良なら、そこそこ抵抗調節が付かないでもない。
短:材質や工作が最良でも、固定時にずれる傾向。可動範囲を広く確保するのと軽量化のため、全体の剛性があまり高くない。
11先生作成の解説テンプレ:2010/05/03(月) 01:17:41 ID:t8dEKYJ50
Q:三脚の脚の開閉が緩すぎる/固すぎる     23スレ185

A:脚部の取り付け方法によって、調節が可能かどうかと、調節の方法が異なる

動きの硬さが、取り付け軸の締め合わせの強さに依存する一般的なタイプ:使っているうちに緩むこともあるのは仕方ない。
また、出荷時に緩すぎたり固すぎることもありうる。

対策:必要に応じて、自分で適切な硬さに調節する。
工具は、六角棒タイプが一般的だが、六角頭ボルトとか、トルクスレンチ型とかもある。
きっちりと合っていない工具を使うと、ネジの角を傷めて「なめ」てしまって、脱着不能になる危険もあるので、
持ち合わせのきっちりと合っていない工具で無理に回したりしないこと。

硬さは、もちろん、好みに合わせればよい。一般には、脚を全部伸ばした状態で、開閉が渋くも緩くもなく、また、
普通に移動させる状況を想定して、脚を1本だけ掴んで持ち上げても簡単にはズレない程度が適切ではないかと思われる。

ガタがあると極端なブレの原因になるので、ガタは全くないように加減する。
ものによって、工作精度が低く、部品のガタが大きいせいで、必要最低限以上に締めないとガタつくとか、強く締めても
すぐ緩むとかいうこともありうるが、そういうばあいは、可能なら自分で何らかの細工を施すしかない。

ヒンジの部分の締め合わせに依存する単純なタイプでは、開閉に伴って緩んでしまうこともあるから、必要を感じるなら、
ネジ部にネジロック(ネジの緩み止め用の専用の緩い接着剤)を併用する。
なお、出荷時にネジロックが塗布されていることも少なくなくて、出荷調節が固すぎるからといって緩めると、緩みやすく
なることもある。

例外的ではあると思うが、普通に素直に調節できず、無理をすると傷める構造のものもあるかも知れないし、
極端に安いものとか、強く締め付けると歪んで壊れてしまうなんて意気地がないのもありうるので注意。

それ以外の方法で調節するタイプ:Manfrotto ベルボン4型など:各々の独自の方法で調節する。
Manfrottoは、六角棒レンチで調節。
ベルボン4型などは、エレベーター軸下部にあるナットの締め付けで調節する。
12先生作成の解説テンプレ:2010/05/03(月) 01:17:50 ID:t8dEKYJ50
「耐荷重」の数字
JISとかで規定された共通の厳密な基準に則った実験結果とかでは全然なくて、
メーカーがカタログをもっともらしく見せるために勝手に書いてるだけの数字だから、
「そのくらいの機材まで問題なく使える」とか期待したら大間違い。
メーカーによって違うけど、「いくら何でもそれより重いものは載せないでね」という目安、
くらいの場合が多い。

三脚ケースについては・・・
運搬や輸送の破損防止
携帯:出し入れの便宜、ケース自体の携帯、突起部が何かに当たったり、ネジが緩んで脱落したりするばあいに備える
それらは機能や便宜の点で両立しづらいから、一律ではなくて別に考える。
・・・という感じかな。