>>855 こいつぅ、爽やかで明るいポエムは僕の十八番デショ。明るい
ポエムなら負けないぞぅ。
こォまどりのお葬式
「だァれがころした、こォまどりのおすを」
「そォれはわァたしよ」すずめがこういった。
「わァたしの弓で、わァたしの矢羽で、わァたしがころした、こォまどりのおすを」
「だァれがみつけた、死ィんだのをみィつけた」
「そォれはわァたしよ」あァおばえがそういった。
「わァたしの眼々で、ちいィさな眼々で、わァたしがみつけた、その死骸みィつけた」
「だァれがとったぞ、その血ィをとったぞ」「そォれはわァたしよ」魚がそういィった。
「わァたしの皿に、ちいィさな皿に、わァたしがとったよ、その血ィをとォったよ」
「だァれがつゥくる、経帷子をつゥくる」「そォれはわァたしよ」かァぶとむしがそういィった。
「わァたしの糸で、わァたしの針で、わァたしがつくろ、経帷子をつゥくろ」
「だァれがしるす、戒名をしィるす」「そォれはわァたしよ」ひィばりがそういィった。
「あァかるいならば、くゥれないならば、わァたしがしるそ、戒名をしィるそ」
「だァれがたつか、お葬式にたァつか」「そォれはわァたしよ」おはとがそういィった。
「葬ってやろよ、かわいそなものを、わァたしがたとうよ、お葬式にたァとうよ」
「だァれがほるか、お墓の穴を」「そォれはわァたしよ」ふくろがそういィった。
「わァたしの鏝で、ちいさな鏝で、わァたしがほろよ、お墓の穴を」
「だァれがなるぞ、お坊さんになァるぞ」「そォれはわァたしよ」白嘴がらすがそういィった。
「経本もって、小本をもって、わァたしがなろぞ、お坊さんになろぞ」
「だァれがならす、お鐘をなァらす」「そォれはわァたしよ」おうしがこういィった。
「わァたしはひける、力がござる、わァたしがならそ、お鐘をなァらそ」
そォらの上からみんなの小鳥が、たァめいきついたりすゥすりなきしィたり、
みんなみんなきいた、なりだす鐘を、かァわいそォなこォまどりのお葬式の鐘を。