>>950 実際には見たことないので、リストに加えるべきか躊躇するけど、参考として・・・
4幕には悪魔は登場せず、人間の愛や憎しみ、そしてその結果起こる悲劇などはちっぽけなものに過ぎず、大いなる大自然は何事もなかったようにその営みを続ける・・・・(チャイコフスキー)
No.27「小さな白鳥たちの踊り」で白鳥の子供に踊りを教えるシーンはその結論を導くための伏線。
大体、ジークフリートとオデットって、それほど深い愛で結ばれているようにはとても見えないよね。
(ジークフリートなんて知ってか知らずか別の人に永遠の愛を誓っているし)
ロットバルトのオデットへの執着のほうが、歪んだ形とはいえジークフリートのそれよりずっと深い愛に思えてしまう。
954 :
踊る名無しさん:2011/11/15(火) 07:42:16.02
>>953 オデットは呪いを解くパスワードとして王子を利用しているしね。
>可愛がっていた王子を悪魔の性で殺してしまって苦々しい勝利。
悪魔のサガで殺してしまった…って、ものすごくしっくりくる説明だ。
一幕でも三幕でも従順な王子を謀る、だけじゃない、ある種の情を感じるし、
四幕では勝ち誇るどころか、どこか憂いを帯びているし。
パリヌレエフ版のロットバルトは、悪魔としてオデットに会わせたり
オディールを見せたりしつつも、自分の教え子でもある王子に対して“悪魔に
惑わされないで正しい判断をして欲しい”という感情も持っているように
見えるんだよね。結局、判断においても力においても自分を超えられなかった
王子を悲しい目で見て終了。
>>954 舞踏会から戻ってきて嘆き悲しむのも、王子への愛ってより「もう人間に戻れなく
なっちゃった」の悲しみに見えちゃうしね。
そんな二人の愛?に悪魔が苦しむバージョンより、ABTのピッコロさんが、
「せっかく捕まえた獲物に死なれてしまった」と嘆くののほうが、まだ自然かもね。
>>956 そう言われてみると、三幕のパ・ド・トロワのところでもしょっちゅう王子に冷静になる機会
与えているよなぁ。(じらしているっていうより)
途中、白鳥が窓辺に来ているところでもホイホイ愛を誓おうとする王子をとどめてるし。
いかんせん、王子がアホ過ぎて気付かないけど。
自分は王子は最後に死んでしまったとは捉えていない
後悔と絶望のなかこれから生きていけばいい(ずっと悪夢にうなされていろ)と
ロットバルトに突き放されているように見える
王子の苦しむ姿を見て喜ぶというより、その姿をめでるというか
王子への酷い仕打ち自体が愛情表現というか。
複雑な愛情が背後にある精神的なサディズムというか…
オデットも王子をよりいっそう苦しめるための道具に過ぎない、とさえ思った
昔の一条ゆかりのマンガで、主人公を誘惑し、籠絡したとたんに
自殺し、主人公にずっと死んだ自分を愛し続けさせる…ってのがあったらしいが、
それを思いだした さがして読んでみようかな スレ違いすまん
>>952 そのチャイコの解釈、話としてはすごくしっくりくる。一番完成度が高いかも。
舞台としてやったら4幕が映えないだろうけど。
大体3幕でオデットと王子の仲を裂く企みは完全に成功したので、
悪魔が4幕で出てくる必要はないんだよね、特に悲劇に終わる場合は。
“人間の愛や憎しみ、そしてその結果起こる悲劇などはちっぽけなものに過ぎず、大いなる大自然は何事もなかったようにその営みを続ける・・・・(チャイコフスキー)”
深いよね。確かに舞台として、どう表現するかは難しいところだけど。
こうやって皆の話を聞いていると、ヌレエフ版はいろいろな解釈を想起させると
いう点においてだけでも秀逸。
>>929 やっと見た。上で書いていた人いたけどDVDのジョゼの王子、ルグリの王子に比べて
ずっと素直な可愛い感じなんだね。ルグリ、家庭教師の踊りをなぞるにしても
やる気なくチョイとやってるだけ。(ジョゼは一所懸命、しっかり真似している)
「愛してる?うんうん!」「結婚?うんうん!」もルグリはあっさり流している。
騙されたことに気付いた時のマイムも、あれって個人個人、違うんだなと気付いた。
話ブタ切りごめん。
パリオペのブルメイステル版の白鳥DVD、知り合いに貸したら傷ついて帰ってきた…
うまく再生できないので、今日アマゾンで買い直した(今度は廉価版のほうを)
廉価版、前に売っていたものと何か違うのだろうか。
>>950 私も、悲劇版が好き。特に、悪魔が大勝利してオデットが王子を見捨てる、なんてところが、実に現実的で面白そう。
悲劇も好きだけど、王子がヘタレで悪魔に圧倒されてしょうがないので、
オデットが自らの内なる力で悪魔を倒して自力で呪いをちゃうバージョンが好き。
私はパリヌレエフ版かな。
最後、王子を引き倒してその上を跨いでくる時の、勝利を喜んでいるようには
とても見えないあの表情が好き。
自分はすべてが滅んで夜が明けるのが好きw
968 :
952:2011/11/16(水) 07:59:40.38
ここのスレの人達には悲劇的なラストのほうが人気があるみたい。
というか、日本人は意外と能天気なハッピーエンドより余韻を残したラストの
ほうが好きなのかな。
そういう私も、旧レニ国版とパリヌレエフ版が好き。
グリゴロ版の悲劇は、ちょっと苦手かも
こうでなくてはという縛りが意外とないようなので、
3幕で王子に本気になったオディールがオデットと4幕で戦うというのはどうかな?
オデットとオディールを別人が演じていた時のKバレエが
そんな感じだったような…。
王子を本気で好きになったかは分からないけど、終幕にも出てきて
オデットを苦しめていた。
973 :
踊る名無しさん:2011/11/17(木) 07:42:24.28
974 :
踊る名無しさん:2011/11/17(木) 07:45:28.34
>>974 素敵〜!
>>973 ABTのあのロットバルトをpurple Rothbartって!(これってpopularな表現なの?)
じゃあもう一人のほうは green Rothbartか。
976 :
踊る名無しさん:2011/11/17(木) 10:24:40.80
>>937 踊りは素晴らしいね。
この「ルスカヤ」は、本編にはなく、へんてこりんな愛国心(諸国の踊りに
ロシアがないのは変だと当局が思ったらしい)で、チャイコフスキーに
無理やり追加させた曲で、プルミエール・ダンスーズ(女性第一舞踊手=
オディール)がロシアの民族衣装を着て踊るということで、初演の時は
オディールのカルパコヴァが踊ったということだ。
ということは、現代これを追加するとき
オディールは途中で衣装を2度着替えるということなのかな?
あるいは、黒鳥のPDDはやらないのかな?
それともオディールではないダンサーが踊るのか?
>>953 オデットへのロットバルトの執着の方が深い愛に思える、という意見に賛成。
>>971 スレも終わりに近づいているので脳内妄想で自分の白鳥をかたりましょう。
第一幕
農民の踊りが多彩なレニ国旧版かロイヤルが良い。家庭教師は好色な老人で
くるくる振り回されるとこを見せてほしい。
第二幕
基本的にボリショイ版、静謐なオデットはロパ様で見たい。
第三幕
にぎやかに手下をついてくるブルメイステル版でオディールは当然
「黒鳥だけなら世界一」のイリーナ・コレスニコワ様がドヤ顔で演じる。
第四幕
熊川版のように白黒対決がみたい。ザハロワ様のオデットにコレスニコワ様の
オディールが黒鳥の眷族を引き連れて襲いかかる。心の中は日本のバレエ漫画のりで
イリーナ「アガノワでは貴女はあこがれの存在でしたが私も在野で努力して今では
世界の踊る女優と言われ共演できるようになりましたの」
スベットラーナ「それは素晴らしわ!私にとっても励みになります。」
王子、両方に手を取られて優柔不断。そのうち白が切れて自殺。
馬鹿王子も脊髄反射で自殺。嘆き悲しむオディールの肩をロットバルトが抱いて退場。
じゃああああん
引く・・・
第1幕
オデットとオディールは姉妹のように育った友人同士で、王子とも幼馴染の設定。村人たちとワルツを踊りながら、楽しく過ごす3人。
そこで女王がやってくる。オディールにぜひ王子と結婚して欲しいという女王。オディールは喜ぶが王子は浮かぬ顔。
ここで、オデット姫、オーディール姫、ジークフリート王子の3人によって踊られるパ・ド・トロワ。
楽しく踊りながらも王子の気持ちが完全にオデットに移ってしまったことを知るオディール。
乾杯の踊り。ショックを隠せないオディールはもはや踊れない。
そんなオディールの様子を見ている王子の家庭教師。
皆がいなくなって、オデットとオディールの言い争いが始まる。
そんな2人に家庭教師は魔法を掛ける、するとオディールは黒鳥に、オデットは白鳥に変わりどこかに飛び立ってしまう。
第2幕
家庭教師に、2人は湖にいると聞いてやってきた王子。
通常はオデットだけのシーンが、オデットとオディールの2人によって演じられる。
2人によると「オデットとオディール、どちらか1人、王子と結婚できたほうだけが人間に戻れる。」という。
迷い無く、オデットを選ぶ王子。打ちひしがれてどこかに消えるオディール。オデットと王子は夜のつかの間の時間を踊って楽しく過ごす。
第3幕
オデットはなかなか現れない。そこへオディールが現れる。
いつもよりも何か魅力的な姿がそこにはあった。王子はオディールの魅力にどんどん惹かれていき結婚を宣言してしまう。
第4幕
通常とは全然違う第4幕。
オディールと王子の新婚生活が始まる。しかし実際の権力者は家庭教師とオディール。2人は出来てるらしい。王子は生きる屍である。
そんな中、優しかったオデットを夢見る王子。幻想の場へ移行(湖のシーン)。王子は幻のオデットと踊る。
しかし湖が氾濫して王子は湖の底へと沈み死ぬ。オデットの夢を見ながら。
すごい。第2、第3の「白鳥の湖」の筋を作るなんて、よっぽどこのバレエ作品を深く愛好し、研究し尽くしてるんだね。大したもんだ。
でも「白鳥の湖」だけ語って2スレ消費…って結構すごいよね。
>>978 私もそこには同意。
前々からロットバルトとオデットが結ばれてもいいと思ってた。
<「白鳥の湖」だけ語って2スレ消費…って結構すごいよね>
バレエ関係者、当事者たちは別として(彼らはいま取り組んでいる作品を
ベストと考えることは当然)、一般人から見るとバレエの半分は白鳥で、
のこりの半分(すなわち1/4)はくるみとねむり、そしてのこった1/4で、
そのほかのバレエ作品全部といった感覚かな?
勿論、愛好家はもっと広い目をもってバレエを見ているだろうけど・・・
白鳥にはいろいろな版があるのも話が盛り上がる一因だよね。
「これが絶対」というストーリーが無いから振れ幅が他のものに比べて大きいというか。
ノイマイヤー版とパトリス・バール版を見てみたい
ノイマイヤー版、昔テレビでやっているのを見たけど、なかなか面白かった。
ロットバルトが、王子(ノイマイヤー版では王)の心の闇のような存在で描かれていたと思う。
テレビで見た時、王をイリ・ブベニチェク、ロットバルトをカールスティ・ユングが演じていたけど、
是非、ロットバルトをオットーに演じて欲しかったw
いろいろ見比べてみたくなるよね。
自分的にはロットバルトが弱い、単なる脇役として描かれているものより
絶対的な悪の存在感で支配するようなもののほうが好き。
>>953さんと同じで、ロットバルトが王子より愛を知らないとは思えないし。
ロットバルトがオデットに寄せる想いの深さをとことん描いた振り付け作品の中で、その片思いに打ちひしがれて死んでいくロットバルトをいつの日か私は演じたいと密かに思っています。
実は私は男性です。バレエ暦は短いのですが、そういう大それた野望を持っています。ロットバルトを見るたびに、「これは私の思いをそのまま体現しているじゃないか」と思ってしまいます。
ロットバルトはやっぱり、オデットに対して永遠に片思いで終わらないといけないと私は思います。悲恋だからこそ、そして、ロットバルトはあくまで悪者としてしか世の中から見てもらえないからこそ、ロットバルトの奇妙な歪んだ美しさが際立つのだと思います。
>>989 そういう奥深いロットバルトはやはりパリオペヌレエフ版のあの衣装と薄いメイク、
青いライトが合っていると思う。
ベルリンの執事風でもいいけど、幻想度が低くなっちゃいそう。ABTなら全編紫で。
ノイマイヤーのロットバルトは見たこと無いけどどんな感じなのかな。
993 :
踊る名無しさん:2011/11/19(土) 22:57:17.74
>>992 そういうロットバルトって、オペラ座の怪人に近くなりますね。
色悪という言葉が歌舞伎にあるけれど、モンスターではなくて、滅びゆく悪の美しさを
表現できないといけない。誰にできるだろうか。
ボリショイのロットバルト=ヴェトロフについて熱く語っていた文をどこかで読んだ
DVDを明日見てみるか
ヴェトロフ=ロットバルト 生で見た人、結構いると思うので書き込みしてくれないかなー
自分はバレエ鑑賞初心者なので見てません
ボリショイスレで聞いてみたほうがいいかも
今のボリショイスレ、そんな雰囲気じゃないです
80年代すれもベテランが多いので、素人が入りにくいから
ロットバルトというくくりでこのスレで話したい、聞きたい…だめですかのう?
997 :
踊る名無しさん:2011/11/20(日) 09:56:15.18
ヴェトロフは今、何歳なんだろう?
老いても矍鑠たる今の彼をロットバルトに起用してみたらどうだろう。
オーディールの父親が、ジークフリードと同じような年頃では引いてしまうので
今のヴェトロフこそ最高のロットバルトだと思いますが・・・
>997
ボリショイの岩田さんのブログによると、
今年50歳ですって。>アレクサンドル・ヴェトロフ
うわお、9が三つで999番だよん。(お呼びでない?こりゃまった、しっつれいいたしましたっ。)
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