奈々スレ2

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69モリシゲ
「――澪!!」

澪(――・・・!!この声――!!)
澪「律!!」

悲鳴にも似た声で、澪は叫ぶ。その視線の先に、肩で息をする律がいた。
律は男達に囲まれた、服装の乱れている澪を見て、歯を軋ませた。

律「澪・・・。お前等!澪から離れろ!!」
先生B「・・・・・・」
男A「何だ、お前?お前も遊んで欲しいのかよ?あぁ!?」
男B「はは!笑わせんな!この娘と比べたらガキじゃねぇか!!」
男C「特に胸とかなww」
男A「まぁ、顔は悪くないし、別に遊んでやっても良いんだぜ?w」

下品な笑い声を上げる男達を睨み、律は傍にあった鉄パイプを握って構えた。
一瞬にして静まる廃工場。
70モリシゲ:2009/06/29(月) 17:23:20 ID:C1pI0Gcj
律「澪から、離れろ」

そう言った彼女の声は、鉄パイプを握る手と同様に震えていた。


そのころ、唯は。

唯「憂〜、お腹すいた〜」
憂「はいはい。もうすぐ晩御飯出来るから。今日はね、カレーだよ♪」
唯「やった〜!憂の作るカレーおいしいから大好き!」

机にもたれかかって、テレビのチャンネルを変える。
ちょうど映ったニュース番組で、不審者に襲われた被害者の報道が行われていた。

唯「・・・・・・」

何気なく、窓の外を見る。
71モリシゲ:2009/06/29(月) 17:24:38 ID:C1pI0Gcj
唯「憂〜、お腹すいた〜」
憂「はいはい。もうすぐ晩御飯出来るから。今日はね、カレーだよ♪」
唯「やった〜!憂の作るカレーおいしいから大好き!」

机にもたれかかって、テレビのチャンネルを変える。
ちょうど映ったニュース番組で、不審者に襲われた被害者の報道が行われていた。

唯「・・・・・・」

何気なく、窓の外を見る。

唯「澪ちゃん、大丈夫かな・・・」
唯(りっちゃんが付いてるから、大丈夫だよね)

律『・・・へ?あ、あぁ。そうだな』
律『そんときは私が澪を守る!』

唯「・・・・・・」
72モリシゲ:2009/06/29(月) 17:25:18 ID:C1pI0Gcj
唯(りっちゃん、あんまり態度には見せなかったけど、凄く澪ちゃんのこと心配してたな・・・)
唯(友達思いだもんね、りっちゃん。それに、澪ちゃんは幼なじみの親友だし)
唯(・・・でも、そのせいで無茶しなきゃいいんだけど)

急に不安になってきた唯は、チャンネルを別の物に変えた。

憂「――あっ!!」
唯「ぎゃっ!!」ビクッ
憂「えっ?」
唯「び、びっくりした・・・。おどかさないでよ憂〜」
憂「こっちがびっくりしたよ・・・。――お姉ちゃん、お願いがあるんだけど」
唯「何?」
憂「カレールー切らしちゃってた☆買ってきてくれる?」
唯「任せなさい!」

びしっと敬礼一つ。唯は憂からお金をもらって玄関に走る。
73モリシゲ:2009/06/29(月) 17:26:22 ID:C1pI0Gcj
唯「憂〜」
憂「ん?」
唯「・・・おつりでアイス買ってきてもいい?」
憂「・・・;」


一方、紬は。

紬(だいぶ暗くなってきてわね・・・)

唯と同じように、窓から外を見る紬。

紬(でも、りっちゃんがいるから、澪ちゃん大丈夫よね)

ふいに、紬の頭に少し前の部活での会話が蘇ってきた。
74モリシゲ:2009/06/29(月) 17:27:02 ID:C1pI0Gcj
律『澪はホント、昔っから恐がりでさ〜』
澪『なっ何を!』
律『小学校の時なんか、放れた飼い犬に追い回されて、泣き叫んでたんだぜw』
唯『わぁ、澪ちゃんかわいい〜』
澪『そ、そんな昔の話!』
律『今でも怖いんじゃないか〜?ん?』
澪『律!!』ゴッ
律『あだっ!!』
紬『ウフフ。でも、その後はどうなったの?』
澪『・・・お、追いつかれそうになったとき、律が来てくれて・・・』
紬『まぁ。じゃあ、りっちゃんが追い払ってくれたの?』
律『ホント、目を離すとすーぐ厄介事に巻き込まれてるんだもん。その後もさー・・・』
澪『り〜つ〜・・・』ギロリ
律『わーかったわーかった。これ以上殴られると、唯より悪い成績とっちまう』
唯『あはは〜wwそうだね〜』
律『つっこめよオイ;』


紬(澪ちゃんにとって、りっちゃんは親友であり、素敵なヒーローでもあるのね・・・)