政府の財政赤字を避けるためには、国民にもっと消費してもらわなければならないといけない。
アメリカは逆に、貿易サービス収支が赤字だときくが、それはなぜか?
貿易サービス収支は、下記の要因で決まる。
輸出 相手国のGDP,為替レート,もちろん製品の価格品質
輸入 自国のGDP,為替レート、もちろん製品の価格品質
短期的な変動については、為替レートや自国・相手国のGDPの動向で決まる。
為替については、変動が大きいからといって即座に調整が起きるわけではない。
ので(Jカーブ、参入障壁コストなど)、相手国のGDPの動向が支配的。
例えば、日本はGDPの7%程度を輸入している。これと、限界輸入性向で輸入額が
決まると考えて差し支えないと思われる。
日本が経常収支黒字を維持できているのは、品質による差別化が徹底的に行われて
おり、価格弾力性が低いからではないかと思われ。
アメリカの場合は逆かなと。
国内での割り振り(民間vs公的)は、おっしゃるとおり、限界消費性向に依存
しているね。ちなみに、財政収支を黒字にするためには、現在の経常収支が維持できたと
して、民間部門の貯蓄率がマイナスにならないといけない。ただし、貯蓄率という統計
値には考え方の違う数字が色々。フローでの貯蓄率とは単年度の所得と今期
の貯蓄の増加分の比率を貯蓄率と言う事をお忘れなく。貯蓄率がマイナスという事は、
今期は貯蓄を取り崩すという意味だよ。
さらにSNA統計上の貯蓄とは、所得のうち消費目的で支出しなかった分という意味。
というわけで、株を買った、証券を買ったというものは、全て貯蓄になる。