菅官房長官は19日の記者会見で、韓国が島根県の竹島沖の日本領海を含む海域で
20日に射撃訓練を行うと日本側に通報してきたことを明らかにした。
菅氏は「受け入れることはできない。極めて遺憾だ」と厳しく批判。日本政府は在韓
日本大使館を通じて韓国側に抗議し、訓練の中止を求めた。
海上保安庁によると、韓国は20日午前9時〜午後5時の間、竹島南西に位置する
東西約150キロ、南北約55キロの長方形の海域で射撃訓練を行うと通報してきた。
訓練海域の北東部分が東西約3キロ、南北約6キロにわたって竹島沖の日本の領海に
かかっている。
韓国は周辺海域で射撃訓練を頻繁に行っているが、訓練海域に竹島沖の日本の領海が
含まれるのは最近では例がないという。海上保安庁は航行警報を発令し、周辺の船舶に
訓練海域へ近づかないように呼びかけている。韓国の日本領海内での訓練で航行警報を
発令するのは初めてだ。菅氏は警報について、「竹島領有権に関する韓国側の主張、
当該海域での射撃訓練を認めるものではない」と強調した。
日韓関係を巡っては、日本政府は20日、いわゆる従軍慰安婦問題に関する1993年の
河野洋平官房長官談話の作成過程に関する検証結果を発表する予定だ。