1 :
あらすじネクタール:
週刊少年チャンピオン2000年3号にて「B・M ネクタール」という漫画が掲載された。
この漫画について語ろうじゃないか。
尚、この漫画は作者がBMから生き残る為に頭をフル回転させる事で
1日に1話ずつの速度で連載されるようだ。
(現在は規制が多いようなので、2日に1話ずつとなっています)
時々あらすじ書きがBMに食われ、変な時期に合併号になる事もあるが気にしないでくれ。
ちなみに今日は週刊少年チャンピオン2000年3号の発売日だ。
なお、あらすじ投下中に割り込んだ奴、及び 未来からの預言者は
無数のBMに生きたまま貪り食われるので要注意だ!
※注意※
連載中スレとは連載終了した漫画作品を第1話〜最終話まで順々に、
『現在連載されているもの』つまり現在進行形で語り合うスレです。
●ただし、あらすじは単行本基準で進行していきますが、
●まれにページが多く、やむを得ず同シナリオでも複数に分ける場合があります。
●(「第1話・A」とか「第2話・前」等)
●スレ住人から教えられた場合は別ですが、この場合、
●区切りのいい所や一定のページで一旦切り上げる場合があります。ご了承下さい。
ネタバレ発言はご法度。現在明かされてる情報のみで語り合いましょう。
連載中スレにそぐわない話は楽屋裏スレで行いましょう。
次スレが立ったら or 連載終了して合図があったら楽屋裏! 現代に戻って好き放題に語り合え!
連載中スレの楽屋裏 第31幕
http://yuzuru.2ch.net/test/read.cgi/csaloon/1276265722/ ※規制の巻き添えで書き込めない人は代理スレ↓を利用しよう!誰かがレスを貼ってくれるぞ!
【代理スレ】連載中スレの楽屋裏避難所
http://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/comic/5124/1213249930/
2 :
あらすじネクタール:2010/09/30(木) 21:59:58 ID:+cHfTSGf
Vol,1 〜理想世界〜
時は現代、とある小学校の授業光景。
「前世紀末、私達の日本は大変危機的な状況でした
増え続ける人口、ゴミ問題、そして食料まで足りなくなり始めたのです
しかし2002年、わが国の科学者達は 遺伝子工学という技術を使った1つの発明をしました
これにより、日本は全ての問題から解放されたのです
それが『BIO MEAT』… みなさんもよく知っている“B・M(ビーエム)”です」
早弁中の老け顔デブ少年の背中に丸めた紙屑が当たる。拾い上げて広げてみると…
いつまでくうとんねん そらキミ 食用にもなるっちゅーねん
ホンマもう、BMちゃんたら♥
デブが怒りに振り向くと、犯人と思われるカチューシャ少年が意地悪そうに笑っていた。
―東京都M地区広域ゴミ処理場 AM11:05―
物語は平行して進む。大量のゴミ収集車が処理場の穴へとゴミを投下してゆく。
「おいおい、たぁのむぜ また鉄だのガラスだの混じってんじゃんかよ
まったくこの位、キチンと分別しよーよ、奥様!!」
「ウチの可愛いBMちゃんがお腹壊しちまうってか」
投下されたゴミを監視しながら、監視者達は思わず愚痴る。
ゴミが一杯になったのを見計らい、監視者はゴミシェルターを開き、中にゴミを落とす。
「しっかしスゲェよなぁ、こいつら…
金属やガラス以外なら、プラスチックやビニールまで食っちまうんだぜ、信じらんねぇよ」
「オレはそれよりコイツ(側で弁当食っている監視者)がBM食ってる事の方が信じらんねぇよ」
「ゲッ、マジ!? マジかよ岡部!それBM?愛妻弁当だろォ!? BMの実体知ってて食えるかフツー!?」
「しょーがねーだろ、ウチは子供だって2人いるしよ
こんなもん、知らずに食ってりゃフツーの肉と変わんねーよ!」
「可哀想になー BM農場の給料が高ぇのは、オレ達がBMを食わなくても済む様にって事だってのに…」
それでも黙って食う岡部さん。働くお父さんの鑑です。
3 :
あらすじネクタール 2/5:2010/09/30(木) 22:00:40 ID:+cHfTSGf
その時、監視室へ内線が入る。
《26セクション、間もなく個体数が飽和量に達します “出荷”の準備をお願いします》
連絡を受けた監視者は、シェルター横のシャッターを開き、その中へBMを誘導する。
シェルターは『東京都BM供給センター』と書かれた輸送トラックの内部へと繋がっていた。
「エサさえありゃ、どこへだって行くんだねぇ、こいつら… まさに食う為だけに生きてるよな…
こっから先は… 食われるためだけの人生とも知らずに……」
―東京都立S小学校 PM0:50―
先程の早弁デブが挑発メモを投げたカチューシャ少年を体育館裏に呼び出していた。
「麻綾…… だったな、転校早々このオレにケンカ売るたぁいい度胸じゃねぇか」
「かなわんな、なんやねんな自分らホンマ
せっかく人が仲良うなろ思てフレンドリーなメッセージ送ったってんのに」
当の麻綾は悪びれる様子もなくやれやれとため息をつき、デブはますますヒートアップ!
『ふざけんな! これのどこがフレンドリーなメッセージだよ!! 人の事BMとかぬかしやがって!!』
「あ〜〜 もう、ホンマコレやから東京モンは!
そ――ふられたら、なんで
“そーなんですわ、燃料食うて やっぱドイツ車はあきまへんわ”
とかボケられへんねん! そしたら“そらキミ、BMWやろ”とかオレがつっこんで…
そっからなんぼでもトークが転がっていくんと違うんかい!!」
…そんなこんなで、関西人と関東人のケンカが始まろうとしてしまっていた。
その時、不気味な音が周囲に響いたかと思うと―― 辺りが揺れだした!大地震発生!!
―東京都M地区広域ゴミ処理場―
大地震で施設の一部が破壊され、管制室は警報が鳴り響きパニックとなっていた。
《26セクション、搬出用隔壁(ハッチ)損傷!!》 《同じく26セクション、供給用修理車損傷!!》
直ちに26セクションは隔壁を閉じ、緊急隔離される。
他のセクションの安否を確認するが、26セクションのみが損傷したらしい。
《ダメージレベル4 復旧に5日を要します!》
レベル4の報告を受けた所長は真剣な面持ちで呟いた。
4 :
あらすじネクタール 3/5:2010/09/30(木) 22:01:22 ID:+cHfTSGf
やむを得ず、マニュアルに従い26セクションを緊急凍結せよと指示する。
――しかし、あの中にはまだ岡部達3人がいる!
所員達は救出の為一瞬だけでも隔壁を開けてほしいと懇願するが、所長は規則だと許さなかった。
「仮に… 0.0001%の可能性だとしても、BMが1体でも生きたまま外界へ流出してみろ…
それが何を意味するか… 君達にもわかっているだろう……」
―26セクション監視室―
いつまでたっても救助が現れず、それどころか室温がどんどん下がりパニックになる岡部達。
電源を切られているため、暖房も明りもつけられない。
ふと、何かがガサガサと這い回る音。BMが這い上がってきたんだ!
ますますパニックになる中、岡部が機械の間に引きずり込まれBMの咀嚼音が室内に響き渡る!!
骨を噛み砕く音と岡部の断末魔を耳に、必死で開けろと叫ぶが、その声も悲鳴と共に消えた――…
同時刻、26セクションの外では電源を切っている筈なのに、なぜか搬出システムが動き出していた。
「超… 伝導… 極低音下の超伝導か……!」
即座に原因が分かった所長は主電源を切るように命じるが間に合わない!
動き出した搬出車は隔壁に激突し、管制室は閃光に包まれた!
―東京都立S小学校―
一方、麻綾達は大地震でケンカどころではなく腰を抜かしていた。
『こらデブ!! 自分なんぼなんでも地面揺らしすぎやろ!!』
『オレじゃねーやバカヤロ!!』
デブは命拾いしたな、と言うが売り言葉に買い言葉。再びここにガキ共のケンカが始まった!
――と思いきや。2人の顔の間をサッカーボールがかすめ戦意喪失させた!
壁に跳ね返ったボールを受け止めたのは、短髪の無表情の少年。
「シンゴ君」と呼ばれたデブの取り巻き達はヤバイとコソコソ逃げ出してしまった。
5 :
あらすじネクタール 4/5:2010/09/30(木) 22:02:05 ID:+cHfTSGf
思わずデブは何か文句あるのか、といきり立つ。
「幡場(ばんば)君…… きみん家、確か新規造成地に新築したばっかりだったろ?
くだらないケンカなんかしてないで、早く帰った方がいい あの辺は…地すべりを起こしやすい…」
シンゴの忠告を聞いた幡場は顔色を変え、麻綾に中指立てて(ママと叫びながら)撤退する。
さすがだと褒める麻綾、暴力は見苦しいから嫌いだと無愛想のシンゴ。
「麻綾君、キミもご両親の無事を確かめに帰ったらどう?」
そんなシンゴにホレてしまいそーやで、とジョークを飛ばすが――
「帰ればって言ってるだろ? 君もさ、あんまり見ていたくないんだ 見苦しいから」
無表情で言い放ち、その場を後にするシンゴだった。
―スーパーマーケット・アズミヤ―
散乱した商品を片付ける美人のお姉さん。
「手伝うよ、麻綾さん」 そう言って近づいてきたのは、同性から見てもキモいデブ醜男。
「大丈夫です、私の持ち場ですから…」
「まぁまぁ、そんな遠慮しないで 大変なんでしょ、女手ひとつじゃ色々と…」
どうやらこの男、若くて美人な麻綾のお姉さん目当てで近寄ってきた模様。
――しかし、その後ろでは麻綾姉を妬む、性格通りに顔も醜いオババが2匹サボっていた。
「いいわね〜 あーやってすぐ身近な男にすがって生きてける人って
いくら旦那さんいないったって、あそこまで手当たり次第媚売れるかねー」
…訂正。お姉さんではなく母親でした!( Д ) ゚ ゚
あと、あらすじでは分かりにくいが、母親は媚を売っていない、と念の為書いておこう。
ふと、いつの間にか現れた麻綾がしつこいブタのメガネを取り上げ、ベタベタなコントをさせる。
「東京人にしては、ええリアクションや」 メガネ、メガネ…
『完!! なんて事してんの、あんたは!!』 息子を叱るが、逆に完から注意されてしまう母。
6 :
あらすじネクタール 5/5:2010/09/30(木) 22:02:50 ID:+cHfTSGf
「なんやねん、心配して見に来たんやんか
だいたいやなー、こーゆーオッサンがお母んばっかしチヤホヤしてるから、
お母ん どこの職場行ってものけもんにされるんやないか
怖いのはわかる!! せやけど、あの辺の肉食獣にも平等に接したらんかい!」
そー言って完が指差したのは、サボるオババトリオ!
…話を変えて、いつもの息子らしくない事に、学校で何かあったのかと優しく聞く母親。
「お母ん… オレ… もうこんな生活いやや… 大阪…… 帰りたいわ……」
強気に幡場に立ち向かっていたが、今の完は今まさに泣きだしそうになっていた。
そんな息子に、今夜は豪勢に豚しゃぶにしようと元気付ける母親。
BM豚風味ではない、本物の豚肉を使うとの事で一瞬で元気になる完でした。
愛する息子にヘッドロックをかまし、笑顔で完の頬に拳骨をグリグリするほほえましい光景。
―東京災害対策本部 PM4:35―
「で、被害状況はどうなっている?」
「極めて軽微です ここ10数年の長期的な耐震都市化計画が功を奏しましたな
ただ… BM農場において、3人の犠牲者が…」
「フン その3人の事などどうでもいいが 冷却時の超伝導すら計算に入っとらんとはな…
相変わらずお粗末な危機管理だ!」
ふてぶてしく葉巻を吸いながら報告を聞く総理大臣。
BMの供給に問題は無い事を聞き、住民による新型ゴミ処理場の立ち入り審査を無視せよと命じる。
「しかし総理…」
「いまやBMは国内の食料需要を満たしているだけではない、
輸出産業として我が国にはなくてはならん存在だ いかなる些細な問題点もBMには許されない……
神々の都オリンポス 永遠に沸き出ずる、汲めども尽きぬ無限の恵みネクタール……
我らのBMこそ、現代のネクタールなのだ
我々人類の手で、完璧に管理されている限り――――……
――その頃、市街地では麻綾母子が笑顔で帰宅中。
だがその足元のマンホールでは、今だ姿も分からぬBMが蠢いているのを、まだ誰も知らなかった…
<続く>
ミドレンジャーは俺の嫁
スレどころか板間違えてますぜ。特撮板へどうぞ
もしくは
>>1を読め
オーソドックスなモンスターパニック物か。
ここからBMとやらが爆発的に増殖して人間を襲うようになるんだろうな。
>>9 食うか食われるかの戦いって奴ですね
主人公は小学生か、クラスで一致団結して困難を乗り越える感じだろうか
バイオハザードモノなんだな。ゲームじゃなくて生物災害。
多分10話程度だろうけど、一体どんな外見なんだ…?
なんか気持ち悪いキャラが多いなw
イケメンには最初に犠牲になる役目があるからな
不細工キャラの方が綺麗なジャイアンっぽい味が出そう
じゃあ、あのデブが増えたBMを食い尽くして終了。
面白い設定だなあ
BMというモノがゴミを食べて、食料になってるってこと?
幡場、あの風体でまだ母親に甘えてるのかwそれも「ママ」てww
あの風貌だと「かーちゃん」「おふくろ」って言いそうなのに意外だww
母親といえば麻綾のママン、えらく若いな。俺もてっきり姉ちゃんかと思ったぜ!
上でも言われてるが、この漫画のキャラって性格が思い切り、いや倍増されて顔に出てるようだなw
となると幡場は確実に死ぬなこりゃ。
いくら何でもプラスチックやビニールまで食うってムチャだろ。BMは平気でもそれを食う人間が。
>>17 現状でも人間は食物連鎖の頂点にいるから、体内に水銀とかを密かに貯めてるんだぞ?
プラスチックもビニールも原料は原油だし、BMが食うと脂肪分に分解するのかもしれん
19 :
あらすじネクタール 1/5:2010/10/02(土) 21:18:58 ID:0wuP/HjS
Vol,2 〜ファースト・コンタクト〜
冒頭、昨日の大地震のニュースを見ながらブスッとムクれている完。
…どうやら完は昨夜の豚しゃぶが納得できなかったらしい。
「正真正銘の豚のしゃぶしゃぶやったやん」
『100gだけやないかい!! あとは結局みなBMやったやないか!!』
「あんたなー! 今日び、本物の豚が100gなんぼすると思てんの!! ホンマ子供のくせに
豚の味が分かるほど、食べさせたった覚えないわ!」
「ウソつけ お父んがおった頃には結構食うとったちゅーねん…」
完のその不用意な一言が母親の動きを止めてしまう。後悔するが時すでに遅し。
慌ててTVの話題を変え、BMもバカにしたもんでないと取り繕う。
――すると母は無言で完をその胸に抱きしめ、ゴメンな、と小さな声で謝る。
完はシャレだとごまかし、母親を振りほどいて登校する。
『あんましヘコまんときや、お母ん――――!!』
息子の笑い声が完全に消えた頃、母親は泣きそうだった顔を上げる。
「やれやれ、こんな手が通用するのもあと何年やろね」 …お芝居だったのかよ!強いママンだ。
―通学路―
登校途中、改めて周りを見るとかなりの住宅が被害を受けていた。
完が曲がり角に差し掛かった時、罵声が飛び込んできたのでこっそり覗き見る完。
「大体ね、お宅には常識ってもんがないの? え!?
瓦よカワラ!! あんたんトコの瓦が何枚ウチの庭に落ちてきたと思ってんの!?」
「す すいません すぐ片付けますから…」
20 :
あらすじネクタール 2/5:2010/10/02(土) 21:19:40 ID:0wuP/HjS
なんと母親のパート先の醜悪オババが隣人らしき若奥さんに難癖つけているではないか!
「謝りゃ何でも許されると思ってんだね、
片付けりゃいいんだろって居直っちゃって 最近の若い人は…
盗人猛々しいとは、この事だね まったく怖いったら……」
――その時、オババの頭上にペットボトルが何本か落ちてきた!
気配を察知したオババはとっさにかわし、後ろを振り返る。
「いやあ… えーこと言うなあ、オバハン
それやったら、まず自分トコの片付けへんとな あんたんトコの猫除けペットボトルや!!」
居直る訳でもなく、ひたすら謝る若奥さんに同情した完が助け舟を出したのだ!
そして―――― 怒り狂ったイボイノシシオババは箒を振りかざし、逃げる完を追いかける!
ttp://sakurasite.homeip.net/imgboard/img-box/img20101002211340.jpg …その後。
汗でメイクが取れ、ただでさえ汚い顔を一掃パワーアップしたオババは箒を杖にして息を切らせる。
「ま まったく すばしっこいたら… が… 学校に連絡しなきゃ…
アレは確か“あの女”のトコのクソガキだったわね…
み みてらっしゃい 職場にいられなくしてやるから…」
――ふと、オババは物陰に何かブタのような動く物を見つけるのだった。
その頃。
「いや〜〜〜〜〜 ごっつい迫力やった、ディノ・クライシスのT・REXも真っ青やわ」
オババから逃げ切った完はクラスメートの女の子、香ノ宮を見かけ声をかける。
2人とも遅刻だというボケをスルーし先に進む香ノ宮。
21 :
あらすじネクタール 3/5:2010/10/02(土) 21:20:24 ID:0wuP/HjS
―同時刻、市役所・保健課(野犬対策係)―
すぐ対応に向かいますと事務的な電話対応をする職員。電話の主はあのイボイノシシオババだった。
「野良ブタがいるから早く捕まえてくれって」
「野良ブタぁ? 食い物の夢でも見てんじゃねぇのか、そのオバサン」
呆れ顔の職員の会話を聞いたのか、別の女性職員も会話に参加する。
「あ、でも それ変なんですよ 早朝から同じ様な通報が4件も入ってるんです
内容もほとんど同じで、黒っぽいミニブタ位の大きさで…」
「…こりゃ本当に急いで出動せんと、危険かもしれんな」
「危険? ブタって危険なんスか?」
「咬むとか?」
「ブタの身が危険なんだよバカ!
その辺のグルメ気取りに捕まってみろ たちまち子ブタの丸焼きにされちまうぞ」
身支度する上司をよそに、最近ブタを食べて無いなとノンキに愚痴る職員達だった。
―同時刻、高架線脇―
イボイノシシオババの横を、けたたましく電車が通る。
ブタらしき謎の物体は相変わらず物陰でゴソゴソしているが、今にも逃げ出しそうだ。
オババは携帯でギャーギャー喚き散らし職員達を急かし、職員のなだめる声も聞く耳持たない。
「とにかく! すぐ行きますので!!」
うるさいオバタリアンの通話を一方的に切る職員。
「・・・・・・・・かなわんな、オバサンは…」
「このオバハンがブタをかじる事はあっても、かじられる事はなさそうスね……」
やれやれとため息交じりで現場へと向かう職員達。
ちなみに若い職員は捕まえたブタを自分達で食おうと提案するが、上司は食う気はないようだ。
場面は再びオババへと戻る。
逃がさんと草むらに潜む謎の物体を逆手に持った箒の柄で叩くオババ!
『薄汚いブタがっ!! 不潔なブタッ!! 醜い脂肪の塊!! 人間様の世間へ入ってくんじゃないよ!!』
罵詈雑言と共に何度も何度も箒で叩くオババだった。
22 :
あらすじネクタール 4/5:2010/10/02(土) 21:21:34 ID:0wuP/HjS
動かなくなった物体をつついて確認するオババ。
「ザマみなさい、正義は勝つのよ ホントに怖いわねぇ、こんな凶暴な獣が…」
草むらから物体を引きずり出し、ようやくその物体の姿があらわになる。
それ…『B・M』の姿は、亀のような姿をしていた。
「あら? ブタってこんなだったかしら? ま、いいわ ブタでも何でも……」
オババはBMを手に取り、裏返すと…そこには無数の細い節足と、 巨 大 な 口 が開いていた!!
ttp://sakurasite.homeip.net/imgboard/img-box/img20101002211747.jpg 驚いてオババはBMを落とし、まだ生きていたBMは奇声と共に鎌首を持ち上げオババへとにじり寄る…
――運の悪い事に、ちょうど通りがかった香ノ宮がその場に遭遇してしまっていた。
しばらくして、その場に職員達が到着する。
落ちていたオババの携帯に不審に思いながらも、保護した香ノ宮の様子を見る。
「あの女の子はなんて?」
「相変わらずっスよ、子ブタがオバサンさらってたって
――丸山さん あの… こーゆー言い方しちゃいけないんでしょうけど…
学校に連絡して確かめたけど、あの子イジメられっ子らしいんスよ
ウソばかり言ってるんで、“狼少女”って… 担任も手を焼いてるって…」
とりあえず、上司…丸山は香ノ宮にブタがオババをどこに連れて行ったのかを優しく尋ねる。
香ノ宮は無言で指差すと、その先はフタが開いた下水溝。これで職員達は少し信じる気になった。
若い職員はしぶしぶ文句を言いながらも、人がいなくなったんだから警察に任せようと言う。
「もしブタがいれば、我々の領分だろ?」
…結局、臭いと文句を言いつつ2人は下水を調査する。
ザク ザク ザク ザク … 足音が聞こえてくる。何かがこちらに近づいてくる…
丸山がライトで音のした方向を照らすと… 無数のBMに貪り食われているオババ!!
下水の入口から丸山達の断末魔が響き、半ば放心状態の香ノ宮がその声を耳にする。
――だが、この断末魔は上の高架線を通る電車の騒音にかき消された…
23 :
あらすじネクタール 5/5:2010/10/02(土) 21:22:17 ID:0wuP/HjS
―S小学校―
出席を取る担任は香ノ宮がいない事に気づく。
「狼に食われて死にましたぁ――――」 ブラックジョークを飛ばす幡場、笑う生徒達。
一方、シンゴは無反応、完は来るだけでもくればええのに、とブツクサ言っていた。
同時刻、校庭で水道の排水溝を掃除している用務員さんがいた。
「まったく… ガキ共はロクな事をせん! 何でもかんでも溝に捨ててすぐつまらせる
こないだは飼育小屋のウサギの死体を捨てておったからな
どーゆー教育をしとんじゃ、近頃の教・・・・・・ ん?」
突如、伸ばした手を排水溝に潜んでいたBMに引っ張られ、引きずり込まれる用務員さん!
用務員さんの断末魔は無念にも誰にも届かなかった…。 <続く>
な、なんでしょうね
このブタ? さん
な、ナニこの…ナニ?
この不気味な生物がBMなのか??気持ち悪いな、こいつもオババも・・・
え、数匹で大人一人こんな速攻でやられんの?
いくら肉の代わりだって、なんでこんな生物開発しちゃおうって思ったのよ
流石に危ねえじゃん
みんなこれを食って生きているのか
>>26 数匹ったって、あの巨大な口見てみろよ!
あの大きさの口でかみつかれたら、数匹で大人一人食われちまうだろ!
こんなの踏み潰せば殺せるだろ
意外と堅そうだけど
食い物だし、普通の肉ぐらいなのかな
き…気持ちワリい……
職員さんがBM弁当食ってるのを信じられんのも良く分かった。
真っ暗な下水道で食われるオババがホラーすぎる…!
この漫画、きっとこの先トラウマになりそうなシーンがあるんだろうな…
>>31の書き込みで思ったが、BMを食肉に加工…って、歯や触手、あれば骨はどう加工するんだ?
やっぱ取り除いてるのかな?
バイオハザードにディノクライシス、BMネクタール…
こりゃ最近の流行はサバイバルホラーだな
やっぱり普通の家畜と同じくBM捌き職人が大勢で解体してんじゃないかな。
取り除いた要らない部分は、またBMに食わせる。
>BM捌き職人
あんな人食い生物に職人がいるとは思えんから、多分作業専用のロボットとかがいるんじゃないかな
そりゃ生きたまま捌いたら危ないだろうがちゃんとシメてから捌けば良いんじゃないか
ババアの本気でも死なないとか
なんか生命力すごそうだから特殊な殺し方なのかなー
食欲旺盛な割に身体が小さいから消費が激しくて一日でもエサが無いと餓死するのかもな
まあ丸ごとミキサーでミンチにして後から食肉に加工しても良い気もするが
>>38 くず肉を集めて作ったサイコロステーキ用肉みたいなもんか?
でもその割にはしゃぶしゃぶ用の肉とかもあるから、やっぱスライスしたものでないと…
豚風味とかあるらしいし、遺伝子工学がこれだけ進んでぐらいだから食品加工技術も上がってるだろう。
それでもカニカマみたいなもんで、小学生が見ても明らかに本物と違うと分かる程度っぽいが。
豚肉100gてどれ位の大きさ&値段なんだろうか…
何だかちょっとBM食ってみたくなってきた
イナゴや蜂の子よりは食えそうな気がしないでもない
この世のどこかにはナマコを食う種族がいるらしいから
BMなんて余裕だな!
>『薄汚いブタがっ!! 不潔なブタッ!! 醜い脂肪の塊!!
BM「その言葉、そっくりそのままお前に返してやるよ」
しかしBM自体は食えるとしても、ゴミを食って処理してる生物の肉なんて食いたくないぞ
中に未消化のがまだ残ってたりするんじゃないのか
普通の動物もウンコさんあるけど
臓器取り除いたら大丈夫だろ。どこが臓器になるのかしらんけどw
でも同じ種類の動物であっても食ってるエサによって肉の味が大きく変わるのは有名な話
ぶっちゃけゴミ食って生きてる生物の肉なんて食いたくない
てかBMって同じところで相当な数飼育してなかったか?
なんで共食いしないんだろう?調理しないとBMでも喰えないほどまずいのか?
醜悪オババが本当に醜悪で噴いたw
予想以上でした
>>48 豚や牛が共食いしないのと同じ理由なんじゃないか?
もしくは遺伝子操作で共食いしないようにしたとか
(出ないと、密室で育ててるのに共食いで数を減らしてしまうから)
豚や牛が共食いしないのは構造的に肉食獣じゃないからですよ。
歯の形や消化器官など、基本的に草・野菜・穀物などを食べるに適してる。
毎日餌が与えられるからじゃね?
餌の供給が途切れたら共食いするかもしれん
>肉食獣じゃないからですよ
基本的な事を忘れてたわwww
ライオンとかも餓えたら仲間を仕留めたりするのかな?あんまそういう話は聞かないが
ちゃんと定期的に餌の管理をしてるからだろうね。
つーか、多少は共食いしてても特に問題ないから放っといてるんじゃねーかと。
55 :
あらすじネクタール 1/3:2010/10/04(月) 22:00:00 ID:nmW5E+DP
Vol,3 〜目撃者〜
―10時過ぎ―
警官2人に保護され登校してくる香ノ宮。一方、教室(5-C)では香ノ宮が来た事に騒いでいた。
「え〜 アイツめでたく登校拒否だろぉ〜〜」
「来てんのよ、それが 今 校長室でなんか怒られてるよ」
「それがさぁ、あのドブスどーやってガッコ来たと思う?」
陰湿な性格がモロに顔に出ている幡場以下の生徒達は口々に香ノ宮の悪口を言う。
パトカーで来た事に一同、陰口はヒートアップ!
――そんなクソガキ共をしかめっ面で睨む完は委員長であるシンゴにどう思ってるのか話しかける。
「心配ないんじゃない? 小学生は逮捕される事ないから」
「・・・・・・・・・・・キミはキミで、またえらくズレとるんやね・・・・」
―校長室―
「困るんですよね、こーゆーの 本当にね
いきなりワケのわからない事喚き散らしながら交番に飛び込んで
ギャーギャー泣き立てられたんじゃ、大人だったら立派な公務執行妨害ですよ」
タバコをふかしながら最低な勤務態度を取る警官ズ。
校長も校長で担任を恥さらしと罵り、平謝りする女担任はキツイ顔で香ノ宮を睨む。
「先生様は何かとお忙しいでしょう、私らも遊んでる訳じゃありませんのでね」
一服終えた警官は問題児はしっかり管理してくれと言い残し校長室を立ち去った。
「どれだけ… どれだけ私の足を引っ張れば気が済むのよ、この落ちこぼれが!!
あんた一人がいるせいで、クラス全員どれだけ迷惑してると思ってんの…!」
警官が立ち去ると同時に、般若のような恐ろしい形相で睨む担任。
「私… 私…誰にも迷惑なんかかけてない…」
「あらあら、早速お得意の狼少女? そんな態度じゃ、そりゃ両親2人揃って見捨てられる訳だわ」
56 :
あらすじネクタール 2/3:2010/10/04(月) 22:00:42 ID:nmW5E+DP
『違うモン!! パパもママも私を捨てたりしないモン!!
パパとママはお仕事で外国へ行ってるんだって… もうすぐ帰ってくるって、おばあちゃんが…』
大人の同情を引こうとしていやらしいと喚き散らす担任を止める校長。
「ここは私の部屋なんだ、そんなくだらん事を大声でわめきちらさんでくれ… ヘドが出そうだ!!」
親指の爪をかじり、ブチギレそうになるのを必死で押さえる校長だった。
パトカーへと戻る警官達。
「あ〜〜〜〜 このクソ暑ィのに、何窓開けてやがんだよ、バ〜〜〜〜カ!!」
「何言ってんスか、暑いから開けといたんじゃないスか」
クーラーかけておけと愚痴る上司だが、今はアイドリングストップがうるさいからと反論する警官。
だが、窓を開けっぱなしにしていたせいで、後部座席には無数のBMがひしめいていた…。
教室へ戻った香ノ宮を待ち受けていたのは、完とシンゴ以外の冷たい目線と陰口。
そんな中、1人のいじめっ子が立ちはだかり、ここは犯罪者が来る所じゃないと罵り始める。
「言ってみろよ、今度はどんなウソついてタイホされたんだよ? どーせまたパパとママの話だろ?
おらっ! とっとと白状せい!!」
ついにはローキックまで浴びせるいじめっ子。
「キミら東京(こっち)の男子っちゅーのはアレやな、しかし
ツッコミとかまるきしできへんくせに 女の子相手には平気で愛の無いツッコミしよんな、ホンマ
ん〜〜〜〜 ナニゆうんかなァ そーゆーの、オレ的には… 男 子 廃 業 ! 」
いじめっ子の背後に現れ、正義の金的キックを炸裂させる完。
そのせいで生徒達は騒ぎ出し、性格も顔もブスい女子がセクハラだのとわめき散らすがスルーする。
「キミらはおもきし女子廃業やな(汗」 ちゅーか、人間としてやね…
ttp://sakurasite.homeip.net/imgboard/img-box/img20101004215640.jpg
57 :
あらすじネクタール 3/3:2010/10/04(月) 22:01:24 ID:nmW5E+DP
そこで幡場が指をバキボキ鳴らし一歩出てくる。
「狼少女に関西人、お似合いだぜお前ら どっちも口先ばっかでよ」
「関西あんましナメとったらアカンで自分 口先だけで笑いが取れる程甘もないんやボケ」
「誰も笑いを取れとは言ってねぇ!!」
「うっそ〜〜〜ん せやかて自分、それオバハンのムームーやろ?」ププ
幡場と完、一触即発にら見合いする中、ふと性格も顔もまともそうな女子が窓から何かを見つける。
――――校庭には増殖したBMでビッシリ埋め尽くされ、草木も何もかも食い尽くされていた!
…同時刻、玄関に出た担任はまだパトカーが止まっている事に気づく。
様子を見に近づくと、ドアの隙間から何か液体が垂れている…?
不審に思いドアを開けると、無数のBMが一気に担任の足元へとなだれ込む!!
「ちょ… ちょっと待って、何コレ? ま…待ってよ…ウソでしょ? 何で私がこんな目に…
待ってって・・・・・!! 待・・・・ひ・・・・!!!』 ――そして断末魔が響き渡った…。
ttp://sakurasite.homeip.net/imgboard/img-box/img20101004215845.jpg 再び場面は戻り、BMに気づいた生徒達はあれは何なのかとざわめき中。
.。oO(どうしてアレがここに…!) 心当たりがあるシンゴは冷や汗を流し固まってしまう。
幡場と完はケンカを中断し、幡場はシンゴに何なのかと聞くが、大声で知るもんかと否定する。
「黒い…ブタだよ……… 下水に住んでる黒いブタだよ…
いっぱい… いっぱい出てきたんだよ… みんな……食べられちゃうんだよ!!」
「っせぇ、黙ってろこのウソツキ…!」
『おのれが黙らんかい!!』
信じたくないいじめっ子はそう叫ぶが、完に諌められる。
か細い声でそう告げる目撃者・香ノ宮はただでさえ小さい身体をさらに丸め、座り込み震える…。
<続く>
展開が早い!
しかしこの漫画は同情させないためか
犠牲になる奴はみんな嫌な性格と顔してるなー。
今のところ顔を見れば食われる奴と生き残る奴が大体は分かるようだな。
ただ完の母親は顔がまともでも死相が出てる。
いきなり大ピンチだな。
どう切り抜けるか目が離せなくなってきた。
なんかこういう形のパンが出るような気がしてきた。
真中からまっぷたつに割って食うのだけはやめよう…
警官も教師もダメだこいつら…早く何とかしないと… って、もう食われたか。
>>60 完ママは生き残りそうな気がしないでもないが、なんかかすかに死亡フラグ見え始めてるんだよなー…
そもそも親が子供を守って死ぬのはよくあることだし。
ま、幡場は絶対死ぬなw
つか
>>61も言うように展開早いな。展開というよりBMの増殖が速いのかもしれないが。
で、このデスゲームのクリア条件は何なの?
なんか町が滅びそうなんだけど
取りあえず小学生にどうにかできる問題じゃないな。
良くある展開では、最後は軍隊でも投入されて街ごと全部焼き払うとかになるが。
1匹でも川に流れてどんぶらこしちゃったら、
町を焼いてもアウトだよな
BMが泳げたら地球滅亡、泳げなかったら本土壊滅
こんなラストしか思い浮かばない
なんか必殺のアイテムとか出てくるのかもしれないが
鉄やガラスを食えないというのが伏線かな
鉄を喰えないってことは街を金網で包囲とか…なにか弱点がほかにあるのかも
じゃなきゃどうしようもない
しかし嫌な奴は死ぬってわかりやすい死亡フラグだなぁオイ
生き残るのは完と香ノ宮とシンゴぐらい?
幡場はどっかの場面で勝手に行動して犠牲になってくれる感じなんだろうな
映画バタリアンみたいな、核爆弾投下で完達諸共焼き払って最終回、ってなりそうだ。
どう考えてもこれ1〜2巻程度の話だろ?それ以外想像つかねぇよ…
シンゴくんもキーキャラではあるようだが、あまり長生きできるタイプでもなさそう。
サバイバルものでは最後の生存者が男女2人だけなのは良くあるし。
となると生存確実なのは完と香ノ宮、次点は完ママかな。
シンゴは何かBMの事知ってるから、工場関係者の息子とか何かで責任取るとか言いそうだし、
幡場は… この漫画、性格(顔)が悪い奴は死ぬの確定みたいだし死ぬだろうな。
死ぬにしても、味方をかばって死ぬ的なのもほしいな
デブなんかとこのありえない状況で仲良くなって死ぬとかだと盛り上がるかもしれない
「良いジャイアン化」現象だな。俺もそんな最期をイメージしてる。
>>64 女 子 廃 業 !って言いながらおにゃのこにかんちょ〜する
64廃業!
そんなんで生き残れる訳ねぇだろと。
つーかあんなブスどもにカンチョーしたくねーぞ。
いや、そもそもカンチョーじゃなくマンチョーになるが
干潮だの満潮だの、ここはいつから海のスレになったんだ。
とりあえず完ママにカンチョーならぬマンチョーしたい
76 :
あらすじネクタール 1/3:2010/10/06(水) 22:00:00 ID:x2Mk1Fjk
Vol,4 〜襲来〜
スーパーにてお仕事中の麻綾母。
そんな折、1話のデブ醜男(恐らく店長)から浅香さんと十勝さんを見なかったかと尋ねられる。
…が、麻綾母は知らないと答える。
「ったく… ちょーっと目を離すとすぐサボるんだから… 1日何分働いてんだよ…」
その問題の浅香オバハンと十勝オバハンは冷蔵室でタバコを吹かしつつ、絶賛サボり中だった。
岩山さん(BMに食われたイボイノシシオババ)が珍しく無断欠勤した事で井戸端会議開始。
岩山の鬼ババがいないと新人イビリもいまいち乗らない。
…などと話していると、十勝が排水溝のフタが開けっ放しな事に気づく。
「どーせあの掃除のジジイでしょ、アレさー やっぱボケきてるよねー」
「あんな使えねーモーロクジジイ使ってるんだからさー
真面目に働いてるあたしらの時給もっと上げろっつーのよねー」
十勝がダンボールに手を突っ込むと顔に生暖かい物が飛ぶ。
「ねえ 浅香さん… コレ…… なんだと思う………?」
十勝に呼ばれ、振り向くとそこにはBMに手を食われる十勝、あちこちから這い出る無数のBM!!
ttp://sakurasite.homeip.net/imgboard/img-box/img20101006215252.jpg 一方、冷蔵室から物音が聞こえ、ちらりと様子を見る店長と麻綾母。
そこから出てきたのは…… 無数のBMに食われつつある浅香!!
そして冷蔵室からあふれ出たBMにより、店内は大パニックとなりつつあった。
―S小学校―
夏の強い日差しで日当にいたBMは干からびていた。
生徒達は誰か様子を見てこいと言うが、当然誰も行く訳が無い。
…ちょうどその時、下を見ると体育教師の大石が様子を見に校庭に出たところだった。
77 :
あらすじネクタール 2/3:2010/10/06(水) 22:00:42 ID:x2Mk1Fjk
大石は干からびたBMを恐る恐る足でつつくが、全く反応が無い。死んだのか?
ふと、後ろから呼ばれ振り返ると、いかにもチンピラ風な3人のクソガキ共がいた。
「ダメじゃないか、教室に入って……」
「どーってことねーよ、死んでんだろ、コイツら」
「ああ… なんだかわからんが、どうやらナメクジの様な生物みたいだな
木を食い尽くしたのはいいが、そのせいで日射しに晒されて全滅してしまったらしい」
怒るでもなく解説する大石、バカな下等生物だとあざ笑うクソガキ共。
安全だと判断したクソガキ共はこちらを様子見している生徒達に降りて来いと叫ぶ。
だが… その声に反応したのか、大石達は一瞬のうちに無数のBMに取り囲まれた!
「う… な… なんだよ ちっとも怖かねぇんだよ、てめぇらなんか… このナメクジが!!』
クソガキは強がって近くのBMを蹴飛ばすが、足が触れた途端かぶりつかれた!!
泣き喚き大石に助けを求めるが、その大石もBMに取り囲まれ――――…
―校長室―
相変わらず爪をかじりながら外を見ながら座っている校長。
「一体… 何事だ、さっきから騒々しい… 何が起こっているというんだ…
なぜ誰も報告にこんのだ!! 校長であるこの私の下へ…!!」
――その背後にはBMの団体が死の報告へやってきていたが、この時校長はまだ知らない。
ttp://sakurasite.homeip.net/imgboard/img-box/img20101006215350.jpg 同時刻、教室では緩やかながらも混乱が進んでいた。
人間が食われたりするはずが無いと決め付けるが、ではあれは何なのか。無論、特撮でもない。
「バカだな… 食べられちゃうんだよ…」
「そうだよ… みんな… 食べられちゃうんだよ…
あたしも…みんなみんな… 食べられちゃうんだよォ!!」
正体が分かっているシンゴの呟きに反応し、うつむいたまま叫ぶ香ノ宮。
『うっせーぞ! てめぇ、いい加減にしろこn
幡場の叫びは突如響いてきた悲鳴と無数の足音にかき消された!
78 :
あらすじネクタール 3/3:2010/10/06(水) 22:01:23 ID:x2Mk1Fjk
『みんな!! すぐに入口を閉めろ!! 内側から鍵をかけるんだ!!
早く!! “あいつら”が来る!! 死にたくなかったら早くしろ!!』
廊下から聞こえてきた悲鳴と足音を聞いたシンゴは大声で命令を下す!
訳が分からない完達はとりあえず命令に従いドアや窓を閉め鍵をかける。
――その直後、助けを求める悲鳴混じりの無数の手がドアを叩きまくる!!
ttp://sakurasite.homeip.net/imgboard/img-box/img20101006215555.jpg 「い… 一体何が起こってんのや、廊下で…」
「見ただろ? さっき校庭で起こった事を… “あいつら”… 校舎内にまでやってきたんだ…
多分… 裏口から日陰づたいにね… ボクらはとっくに囲まれてたんだよ…」
悲鳴と断末魔が響き渡る中、淡々と語るシンゴ。
その話を聞いたクラスメートは同じ学校にいる兄弟の事が心配になってきた。
「ね、シンゴ君 あの子達だけでも…」
『ダメだ!! 今、少しでもこの戸を開けてみろ!! “あいつら”がなだれ込む!!
誰も止められないんだ!!』
「だ… だって…」
女子が恐る恐るドアに近づくと、血みどろの手形に混じってBMの巨大な口がガラスにぶつかる!
http://sakurasite.homeip.net/imgboard/img-box/img20101006215740.jpg その恐ろしさに小さく悲鳴をあげ、腰を抜かす女子。
「あきらめた方がいいよ… これだけ囲まれてるって事は、この学校だけじゃない…
この近くは今頃“コイツら”であふれかえっているはずさ…」
…しばらくすると静かになっていた事に気づく。
「ああ… ひょっとして、今生き残っているのは… この教室にいるボクらだけかもしれないな…」
冷静に淡々と語るシンゴに、一同は顔を見合わせるのだった… <続く>
ガラスを叩く手、廊下での大惨劇がたやすくイメージできるな…マジで怖ぇ…
あの中に真面目ていい子もいただろうに、想像すると余計やるせなくなる
ガラスは食べられないとしても、木造建築なんかは食べられちゃうんだな……
いよいよ大パニックくる!?
この分だと街も潰滅してそうだな…
木造建築もヤバイが、コンクリートや瓦なんかも食うんだったらいよいよ世界が滅びるぞ!?
学校の壁が食べられないのは鉄筋コンクリートだから……?
鉄筋は鉄だから金属だとしてもコンクリは食べられちゃうだろ
…今気付いたんだが… 教室の引き戸って木製では…?
やべぇ、やべぇよ!
オババのパンチラで目が潰れた…orz
弱点は太陽だったか
つまり夜になる前にってことね
下水道に潜んでるし光は苦手なんだな。
でも明るい所に出られないという程でもなく、すぐ死ぬというわけでもないし繁殖力が凄すぎる。
>>85-86 それを踏まえると、日光(太陽・光・熱)辺りが弱点ぽいな。
あとは冷気も有効そうだ。ターミネーター2みたいに液体窒素かけるとか。
電撃はどうかわからないが。
日光に弱い大量の生体兵器というわけね
生物だから当然息してるわけだし、形からして泳げなさそうだから水に沈めるのもいいかも
仮にも食い物だからな。
死なないわけでも無いし、まとめて処分・加工するための方法ぐらいありそうだが。
専用の睡眠ガスとか。
あまりの恐怖にこいつらが食い物だってことを忘れてた…
となると、完達は学校を脱出して昼間の内に研究所かどこかに行って、
BM処理用の薬品を取りに行くのかな?
・・・・あ、だめだ。
もうここまで増えてたんじゃ、薬品とかあっても足りなさすぎるな・・・
2、3匹程度ならおびき出して罠にかけて
逆にこっちが食料にしてやることできないかな?
水に対しては、ヒトデみたいな形状だし排水溝から出てきたし
特に弱点ではないだろうよ
仮に教室で救助を待つとして、食料は
>>91の方法でなんとかなるかもしれないが…
武器もないし、子供だけじゃ例えBM1匹でも脅威じゃないか?
それに水やトイレもないし、何らかの方法で脱出するんだろうか?
それとも教室で助けを待つ間、核爆弾とかが投下されて地域一体全滅とか…? ヒィィ
このまま閉じこもるなら密室パニックもの。外に出て行くならもっと広域のサバイバルホラーものだな。
メインらしきキャラが母親が家族が両親が、とかやたら気にしてたから多分早々に出て行くと思うけど。
ここまでの展開も速いし、昼間のうちに行動したほうが良さそうだからな。
夜の内に木製のドアが食い破られないとも限らないし、何とか脱出かな。
万一侵入されたら掃除道具のロッカーしか安全地帯が無いし1人しか入れないしな…
95 :
あらすじネクタール 1/3:2010/10/08(金) 22:00:00 ID:1Z2m4BjY
Vol,5 〜選択肢〜
「もしかしたら、今 生き残っているのは… この教室にいるボクらだけかもしれないな…」
ガラスに映る無数のBMの鳴き声をバックに、事実を告げるシンゴ。
「ちょ… ちょっと待てよシンゴ それじゃオレん家は… マ…ママは…」
「教室(ここ)みたいな避難場所に逃げ込んでこない限り、まず… 望みはないね…」
母親の安否を気遣い、ドアに駆け出す幡場。
生徒達は必死にドアを開けようとする幡場を止めるが、巨体の幡場はそう簡単に止められない!
――しかしシンゴは柔道の技か何かで幡場の巨体を投げ飛ばした!
「落ち着けよ… 死にたいの、幡場君? みんなもよく聞いといて…
これは遊びでもゲームでもない、この戸を少しでも開ければ、確実にボク達は全員死ぬんだ
もし教室から出て行こうという人がいれば―――― 誰であろうと容赦しない… いいね?」
無機質かつ冷ややかな表情で宣告するシンゴに沈黙する生徒達。
「くわ〜〜〜 しぶい! しぶすぎるわキミ とても小学生とは思えへん!!
けどゴメンなシンゴ君、今回ばっかりはそっちのおデブちゃんがオレの相方や」
――突如その静寂を破ったのは完だった。
「お母んの心配してあかんっちゅーこたないやろ、オレも帰らしてもらうで」
「ボクの話を聞いてなかったの麻綾君? ―― 殺 す よ ?」
「殺す…て そんな怖い事言いないな、ボクらのステキなシンゴ君のイメージブチ壊しやで」
「あいにくキミと違って、ボクはこんな状況で冗談は言えない
キミの身勝手でボクらの命を危険に晒すなら殺しもするさ ボクだって死にたくないからね」
「身勝手でみんなの命危険に晒す言うんやったら、自分も人の事言えへんのと違うかなぁ?
――シンゴ君、キミ ホンマはあの大ナメクジの事、もっと色々知ってんやろ?
何でそれみんなに教えへんの? 知っとりさえすりゃ、助かるっちゅー事もいっぱいあるやろ」
「言いがかりだ… あんな奇妙な生物… 初めてだね」
「は〜〜 そうでっか… ほなオレの身勝手ってのも言いがかりやで みんなには迷惑かけへんよ」
そう言うと、完はドアとは逆方向に歩き出す??
96 :
あらすじネクタール 2/3:2010/10/08(金) 22:00:41 ID:1Z2m4BjY
「オレの出口はこっち… この お 天 道 様 側 や!!」
それからしばらくして、完達はカーテンを繋ぎ合わせて即席の降下用ロープを作る。
大人だったらコテコテのコントな上に危険だろうが、子供の体重なら大丈夫かもしれない…。
それを聞いた生徒達は緊張が解け、助けを呼ぶついでにプレステを持ってきてなどとのたまう。
「行くかどうかはアレを見てから決めた方がいいんじゃないかな」
シンゴの注意に学校の周辺を見ると、建物の日陰にはまだみっしりとBMがたむろしていた。
「言ったろ? あいつらはもうそこら中にあふれてる、って…」
「オレも正直シンゴ君の言う通りやと思うで、どう考えたって教室におった方が安全や
―――それでも行こうってヤツおるか?」
完の言葉に再び教室内に緊張が走り無言になる生徒達…。
自分は行くがリーダー面するなといきりたって完につかみかかる幡場。
「ま、ボスでも何でもえーけど、キミ降りるの一番後な カーテンちぎれるから
スネ夫君、キミはどーする? ジャイアンは行くゆーてるけど…」
「ツ… ツネ夫だよ… 遠慮しとくよ… 悪ィけど…」
ようやく名前判明した幡場の子分に聞くが、当然断られる。 結局完と幡場の2人だけか…。
――と思ったら、そっと香ノ宮が手を上げていた。
周囲から帰ってこなくていいだと陰口が聞こえ、残した方が可哀想だと判断した完は同行を認める。
さらに、意外な事にシンゴまで名乗り出てくる!
ここにいた方が安全じゃなかったのかと軽くパニックになる生徒達。
「もちろん安全だよ
…だけど、ボクらがここにいる事を誰かが伝えなきゃ、いつまでたっても救助は来ないだろ?」
97 :
あらすじネクタール 3/3:2010/10/08(金) 22:01:22 ID:1Z2m4BjY
レギュラー決まったな。
この4人か。
1匹が8〜10匹に増えるのか…
こりゃ共食いしても増えるスピードが速くて一向に減らないな…
スネ夫…自ら死亡フラグ立てやがって…
>>98 町で生き残りに会うかもしれないから、多分今の4人+2人位かな?
幡場はどう見ても途中で死にそうだが。
つーかドリフは懐かしいが、小学生のお前らが見た事あるのか?w
幡場が死んでスネ夫がレギュラー化する可能性も
ちょっと考えてたが・・・死んだな。ていうか死ね。
なんでだよスネ夫!
こういうところでくだらん私情出すんじゃねえよ
どうやって死ぬのか楽しみにしてやるよ!
まあ
>>83みたいにドア破られたりしてこのあと教室もやられる、てな流れなんだろうな
バイオとパニック映画を合わせた感じか
この状況で何やってんだろうなスネ夫
今の状況は人数を減らしたからって生存率が上がる類いのサバイバルじゃないぞ
仮にも助けを呼びに行ってくれる人の邪魔をしても何のメリットも無いのに
もしもの時の脱出経路であるカーテンまで切っちゃってどうすんだか
しょせん小学生だから状況が分かって無いのかな
子分の下剋上なんだろうが、人類滅亡するかどうかの瀬戸際なのに裏切りやがって…
スネ夫とその横のクソガキ、お前らは別に死んでもいいが
まともな性格の子供を巻き添えにすんじゃねぇ!
ところで
>>104で思い出したが、なんでバイオハザードってこんなに人気なんだ?
たかがホラーゲームがこんなに売れたとは思えん
107 :
あらすじネクタール 1/3:2010/10/10(日) 22:00:00 ID:F34/sqlO
Vol,6 〜裏切りの報酬〜
土壇場になり幡場を裏切ったツネ夫は幡場が降りている途中のカーテンを切ってしまった!
悲鳴を上げ落下する幡場、助けようと飛び出す完&シンゴ、目を覆ってしまう香ノ宮!
――だが、幸い結び目が引っかかったのと完がクッションとなった為、大事にはならずに済んだ。
「大丈夫?幡場君」
『なんでもえーから、早よのかんかい!! ジョン・ベルーシかキミは!』
下でコントが行われる中、ツネ夫達は幡場が無事だった事に舌打ちする。
…突然香ノ宮の警告に振り向くと、窓から無数のBMが這い出てこちらに向かってきた!
逃げ出す完達だが、途中で幡場が転んでしまう!もうダメか!?
しかし、様子が変だ。みるみるうちに干からびてゆくBM。
「なんや… バテバテやん、こいつら…」
「どうやら… コイツらが直射日光の下で動き回れるのはこの程度… 20〜30mが限界らしい…」
「まるでそーゆー事を…… 始めから知っとったよーな口ぶりやね、シンゴ君…」
「まだそんな事を言ってるの?
実際に起こってる事を観察して、冷静に判断すれば当然辿り着く結論ばかりだろ?」
「ちっくしょォ、ツネ夫のヤロー…… おぼえてろよ、絶対あとでブッ殺して・・・・・・」
『もしもーし! そこのマザコンブーちゃーーん!!
散々デケェ面してきといてなんだよ、そのザマァ!!
ブタはブタらしく、さっさと食われっちゃって下さ〜〜〜〜い!!
やっぱデブって早死にするべきだよねー! ギャハハハ!!』
突如、図に乗ったツネ夫達が罵声を浴びせて、ついに泣き出してしまう幡場…。
「なんだよぉ… なんでみんな急にオレの事イジメるんだよぉ…
オレが何したって言うんだよぉ… オレのどこがいけないんだよ、ママぁ……」
泣き出した幡場を見て爆笑しまくるツネ夫達。完も気にするなと慰めるが効果は無い。
…そんな時、香ノ宮が幡場の顔を優しく撫でた。
108 :
あらすじネクタール 2/3:2010/10/10(日) 22:00:42 ID:F34/sqlO
「何もしてないよ、何もいけなくないよ…
たまたま人間の少ない方に入っちゃっただけ… なんにも悪くないんだよ…」
そんな幡場を見てますます罵るツネ夫達に激怒する完だが、何かに気づき警告を発する!
『 !! まッ 窓を閉めろォ――――ッ!! 早くしろ!! ヤツらが気づいてる!!』
「おいおい、人にエラソーに指図できる立場かよ?」
「おめーらに言われなくても、オレ達だってちゃんと見てるよ!」
「あいつらが這い上がってきたらさっさと閉めますっての!!」
下を見てもBMは這い上がってきておらず、中指を立てて挑発するツネ夫達。
『そうやないアホ!! ―――― 上 だ ッ !!!!!!!』
4階の窓から這い降りてきたBMはまずツネ夫の顔面に喰らいつき… 次々と3階へとなだれ込む!
ttp://sakurasite.homeip.net/imgboard/img-box/img20101010215126.jpg 生き残った生徒達のすさまじい悲鳴と断末魔が轟き、ショックで固まってしまう完達……
ふと、完はシンゴの襟首をつかんで問いただす。
「もうややこしい言い訳は無しにしようで、シンゴ君
なんぼスーパー小学生シンゴ君ゆーたかてな、なーんも知らんとこんだけ冷静に仕切れる訳ないやろ」
「クラスが全滅したのはボクの責任だ ――――とでも言いたそうだね」
「誰の責任とか、誰のせいやないとか、そんな事はこの際どーでもえーねん この期に及んで、
まーだスカしてだんまり決め込んどるワレの性根がめっちゃムカつくちゅーとんねん!!」
「本当の事を教えたところで… 誰が信じたと思う?
君達だって笑い飛ばすだろう、どのみちあの連中には理解できなかった……
アレが『B・M』だよ、君達が毎日食べている……」
あの無数の黒ナメクジもどきがBMと知り驚愕する完達!
完達にはBMが品種改良でゴミを食べられるようになったブタや牛だと思っていたが、実は違う。
109 :
あらすじネクタール 3/3:2010/10/10(日) 22:01:24 ID:F34/sqlO
「一般にはそう思われてるよね、みんな食肉用に加工された姿しか見てないから…
アレが本当の姿… 金属やガラス以外なら、プラスチックやビニールまで食べて
どこまでも分裂して増え続ける人造生命体……
人間の出すゴミを全て処分して、代わりに人間に無限の恵みを与え続ける理想の家畜――――
それが『B・M』……… そしてもちろん…… 人間だって喰らう……」
おぞましい事実に思わず吐き出す幡場、口を押さえる香ノ宮。
「ボクが知ってるのはコレで全部だ もう… 離してくれないか?」
だが、まだ完はシンゴを離さなかった。肝心な部分…なぜシンゴがそれを知っているのか!?
シンゴは完を合気道のような技で投げ飛ばし、強引に完の手から離れる。
「ボクらが生き延びるのには… 全く必要の無い事だろ?
それより… 行くんなら早く行かないと。日が暮れたら全部おしまいだよ…」
一歩外へ出ると、あちこちに血だまりができ、街はすさまじいまでに荒れ果てていた。
「日当であいつらが見当たらないからと言って安全とは言えない
あいつらはそこら中、あらゆる物陰に無数に潜んでる…」
「朝は… いつも通りだったのに…」
「たった1時間で…… まるでゴーストタウンじゃねーかよ…」
「いや、どっちかゆーたら…オバケ屋敷やろ… どっから飛び出してきよるか分からん…」
シンゴの言う通り、完達から見えない店の奥には無数のBMがひしめき合っていた… <続く>
チッ スネ夫&性悪軍団のウスノロめ!お前らだけBMの餌食になりゃよかったんだ!!
ああ…早くも生存者が完達だけになっちまった…!
あの教室の中にいたメガネの子(ガラスに貼りついたBMを見ておびえた子)とかが
食われたのを想像すると鬱になるな…orz
こんなスネ夫に警告して助けようとするなんて
完は良い子だな。
とりあえずこの先のパターンが大体わかった、基本この4人で生き残っていく感じだな
途中で加わるやつとかが意地汚い政治家とか、BMの犠牲になるやつらがでてくるわけだ
とりあえず完ママが生きてるかどうか…
それにしても猪ババアを食ったBMは、排水溝のふたをどうやって開けたのかね?
排水溝の蓋が開いてたとか。
いや、下水道はどこにでも通じてるから側溝とかから出てきたのかもしれん
得意気に下ばかり警戒して上が無防備とか子供っぽい駄目さだな。
助けを待つ身なのに安全(?)なところから罵るとか色んな意味でリアルだ
人間は頭上には意識がいかないっていうし、こういうところはリアルだな
くそっスネ夫のせいで他の生徒まで……
とりあえずタイムリミットは日没までか
残念ながら幡場ママンは登場前から死亡フラグがフルスロットルだが・・・
>幡場ママンは登場前から死亡フラグがフルスロットル
そう思う理由を述べよ(10点)
全1巻か全2巻の内容だとすれば、日没までの物語をこなさなきゃならないのか。
夜になったら安全な所ってなかなか思いつかないし…
現在までのこの漫画に登場した女性のここまでの生存率
美形(香ノ宮、麻綾ママン)・・・100%
普通(女教師、眼鏡っ子、役場職員、瓦を落とした奥さん)・・・5割程度?
クリーチャー(パートのババア、クラスメイトのガングロ他)・・・0%
そして幡場の遺伝子…あとはわかるな?
その形式は当てはまらないだろ?
美形で生き残ってるのは香ノ宮だけだし、完ママは今のところ生死不明。
普通系は… あの町の惨状を見る限り絶望的だが、まだ生き残っていると思いたい…
クリーチャーワラタww こいつらは食われていいよ
幡場ママは…何気にジャイアンのママ同様、似たような顔かもしれんなー
このゴーストタウンで助かった可能性があるとすれば、
・旅行に行っていた
・車を運転中だった
あとそれ以外に何かあるかな?
いや、車も少々ヤバいかな。窓とボディはともかくタイヤが食われるかどうかわからん…
ゴムは食べられるだろうな、BMにとっちゃそれこそ子供が噛むガムと大差ないだろうし
今回のワルクナイヨでフラグ立った?
播場はかのみやを助けるために体張って死ぬんかな
本編とは関係ないけど…
>>122で思い出したが、ゴムとガム、名前が似てるのは性質が似てるのと関係あるのかな?
長年の疑問。
それはともかく、そうすると普通の車なら走り続けてBMにタイヤを食われないようにするか、
もしくは装甲車の出番かな。
ネタバレ
実は番場の母親は完を追い回したイボイノシシオババ
つーか携帯に「ばん」の漢字が無いな
元々ガムってのは
どっかの原住民がゴムの木の樹脂を噛んでるのから生まれたんじゃなかったっけ
というか、ガムの原料自体が広義のゴムじゃね
127 :
あらすじネクタール 1/3:2010/10/12(火) 22:00:03 ID:3O+XE4/9
Vol,7 〜ゴーストタウン〜
地図を確認するシンゴ。
「幡場君の家のある新造成地は、山の斜面の西側になる――――
つまり… 午前中はほとんど日陰という事だね…」
絶望視する中、諦められない幡場はシンゴに大声でママは死んでないと食って掛かる。
「シッ! ハデな大声を出すんじゃない… やつらに気づかれる…」
「でも… でもよ…」
「…ンな悲しい声出すなや、ブーちゃん
ママさん助けに行くんやったら、それなりの気合と用意が必要やで」
気づけばいなくなっていた完が何かを大量に抱え戻ってきた。
「BM君達も食い物のない所に長居するつもりはないみたいやね、おかげで何とか取ってこれたわ」
そう言って薬局とタバコ屋から失敬してきたスプレーとライターを広げ実演※する。
(※危険ですので絶対マネしないでね)
「お手軽ミニミニ火炎放射器ちゅーとこやね
あいつらお日様に弱いっちゅーくらいやから、火にも相当弱いんちゃうかと思てね」
各々にスプレーとライターを(強引に)渡し、香ノ宮に手癖悪いと呆れられる。
「大阪におった頃はこんな事ばかりやって、しょっちゅうお母んにしばかれとったもんや
――ま、“めかしこんだ衣笠”っちゅーやつやね」
……完のボケをスルーして先を急ぐ一向。
「いや、そら“昔とった杵柄や”ちゅーてね 少し位ツッコんでくれてもええんちゃうかなぁてね…
やっぱし… キミらとは友達になれへん気がしてきたわ………」
ゴーストタウンをひたすら進む完達。よく見ると日陰には必ずBMがいた。
「そこら中におるわりには、意外と襲い掛かってこんもんやな」
「BMは本来原始的な生物だからね、感覚はかなり鈍いんだよ
よっぽど大きな声や派手な動きをしない限り……」
ふと、先頭を歩いていた幡場が足を止める。着いたのか?
128 :
あらすじネクタール 2/3:2010/10/12(火) 22:00:46 ID:3O+XE4/9
――――目の前には、無数のBMで埋め尽くされ真っ黒になった山……。
「オ… オレの家……」
「山に生えてる木はBMにとっては立派な食料になる… 街中よりもむしろ繁殖しやすかったんだ…」
「あれじゃ、山全体がBMの巣やで…」
母親を呼び、山へ向かおうとする幡場を必死で止める完!
「あそこに… あそこにママがいるんだ…! 助けに行かなきゃ… 離せよ麻綾ァ!!」
『冷静に考えェ!! 生きとるもんなら、とっくにあそこにはおらんわ、ボケェ!!』
悲しみに崩れ落ちる幡場に、完と香ノ宮は出かけていて助かっているかもしれないと慰めるが――…
『ママは… ママは足が悪ィんだ… オレがいなきゃ1人じゃ外へも出られねェんだよォ…』
――完全に希望を断たれ、言葉を詰まらせる香ノ宮達。幡場の悲痛な叫びが周囲に響き渡った……
その時、幡場の叫び声に気づいたBMが背後から一斉にこちらに向かってきた!
『前へ逃げたらあかん! あの山へ向かってドンづまりや!!』
「そうだね、ここは手段は一つ……」
4人はライターとスプレーを取り出し、火炎放射しながらもと来た道を中央突破してゆく!
十戒のモーゼの様に、BMの海を割って突き進み、その内麻綾母が勤めるスーパーへと辿り着いた。
…しかし外から見る限り、とても生存者がいるとは思えない状況だ。
「言わあでもわかっとるよ、シンゴ君
なんせスーパーやゆうたら、食べ物一杯で BM君らにすりゃ、住み心地満点の天国やもんな
こんだけ大勢の人が死んどるの知っとって、ウチのお母んだけ助かっとるて考えるのは
ちと 虫がよすぎるやろ」
意外にも冷静に頭をかきながら話す完に、幡場達は言葉も出なかった。
129 :
あらすじネクタール 3/3:2010/10/12(火) 22:01:28 ID:3O+XE4/9
「しっかしあかんよなァ そらなんぼどーせいつかは死ぬもんやゆーたって……
葬式出す方の身になって死ねっちゅーねん こんなもん、あんた お骨も拾えへんちゅーねん」
気丈にふるまう完だったが、その実、悲しみにくれ泣いていた……
「――――で、これからどうする?」
親の救出も出来ず、安全場所だった教室にも帰れず八方塞がりになった完達。
まずは日が暮れる前に安全な場所を探さないといけないという結論が出るのは簡単だった。
「とにかく、このBMの被害がどこまで広がっ……」
シンゴの台詞を遮り、空を見上げ3人を呼ぶ香ノ宮。
――唐突に巨大な入道雲が現れ、太陽を遮り始めてゆく! まずい!
辺りは薄暗くなり、早くも無数のBMの足音が聞こえてくる…。
『来るんなら来んかい! 片っ端から丸焼きにしたるわ!』
スプレーを取り出し身構える完だったが、4人に冷たい物が降り注ぎ始めた。
「さ… 最…悪…」
入道雲といえば雨。それもハンパじゃない量の集中豪雨!これでは火炎放射器も使えない!
――あろう事か、周囲の干からびたBMが水分を吸ってどんどん再生してゆく!!
「カ… カップめんかい、キミら………」
最悪の状況に追い込まれた完達であった――――… <続く>
>>126 解説ありがとう!
うぇ、予想していたとはいえやはり幡場ママ死亡確定か…
完ママも骨も残さず食われたんだろうな…やるせねぇ。・゚・(ノД`)・゚・。
お母さんズはけっこうあっさり退場か
食用肉なんだから焼かれれば肉になるのね
でも雨浴びたら生き返るんだ…
それじゃ危なくて食肉用にできないっしょ。
例えば電気で中身までじっくり処理してから食肉に加工するとか、バラバラにカットするとか
正直、早くも積んだといわざるを得ない…
次回「全滅」もあるなこれは
>>133 仮に次回最終回として全1巻の物語だとすると、全10話だったとしても単行本にするには短いな。
多分、装甲車に乗った自衛隊に助けられるとかそんなピンチの切り抜けはありそうだ。
ホント、一難去ってまた一難だな…
幡場ママンはまあ死んでるだろうなと思ったが
足が悪いというところに行間があるよな…
以前の地震で幡場が慌てて帰ったシーンも、
あらためてみると、単なるマザコンとは違った印象を受ける…
足が悪くて転んで怪我→救急車で隣町の病院へ運ばれている
→この酷い街を脱出して奇跡の再開End
これだな、最後にひとり生き残るのは幡場だ
>>135 そう思って見返してみると、幡場はただの甘えん坊ではなく母親の事を大事にしていたんだな…
幡場、すまなかった!
お詫びと言っちゃなんだが、せめて苦しまずに死んであの世で母親と一緒になれる事を祈ってやろう!
ここは一番喰いでのある幡場が食われてる隙に逃げるしか無いかもな。
幡場、せめてもの手向けだ。 母上と仲良く暮らすがいい。
やっぱ他の人も幡場が死ぬのが目に見えてるか。
今の生き残りの中じゃあのデブを利用して、少しでも時間を稼いで完達を逃がすしか役に立ちそうにないし。
あと、顔も(ry
そこの
>>138、何でもいいからMSに乗って完達を助けてあげて下さい!
それなんて赤い彗星?
原始的な生物なら激しい雨音に感覚器官が鈍って逃げられるくらいありそうだが。さてどうなるのか。
どうもイメージが沸かないな。
実在する生物で、BMに近い原始的な生物な何?
ひとで?
言われてみればそれっぽいな>ヒトデ
悪食だし、骨もなさそうだし。
ところでBMが銃弾や切り殺すことができれば、何か打開策があると思うんだが…
145 :
あらすじネクタール 1/3:2010/10/14(木) 22:00:00 ID:KxJrIYII
Vol,8 〜父と母〜
突然の集中豪雨で周囲の干からびたBMが再生する中、八方塞がりになってしまった完達。
焦ってライターをつけようとする幡場だが、予想通りこの大雨では火は点かない!
「現実は… ハリウッド映画の様にはいかないもんだね…」
「ちゃんちゃん …やな……」
諦めた完達に次々とBMがにじり寄ってゆく……
――その時、BMを蹴散らし車がこちらに向かってきた!
『完!? 完か!?』
運転手はなんと生きていた麻綾母!
『お… お母ん!! な、なんでもええわい!!乗してくれ!!』
『当たり前やないの!キミら早よ乗りィ!! 早く! あんまり止まってると車の中でも危ないよ!!』
走り際、BMは完が投げたスプレーに噛み付き破裂する。
大ピンチを乗り切り、大きく息をつく5人。気づけばいつの間にか太陽が出ていた。
助かったら助かったで、狭い車内で突然親子喧嘩を始めだした。
「大体やな―――― 人にめっちゃ心配かけといて、自分おっとこ前すぎるっちゅーねん!!
どっかで出のタイミングはかっとたんとちゃうか!!』
『何ゆーとんの!! 心配やゆーたら、こっちがどんだけ心配したと思とんのアホ!!
学校も様子見に行ってみたらえらい有様やし… 大体あんたっちゅー子は昔っからそーや
イチビリ※でチョロチョロして、人様に世話ばっかりかけて…」
(※イチビリ…落ち着きの無い)
「そーゆーお母んかて、どーせこの車、その辺に止めてあったのパチッ※とんやろ!」
(※パチる…盗む)
それはそれ、これはこれ。緊急事態だから仕方が無い。
146 :
あらすじネクタール 2/3:2010/10/14(木) 22:00:42 ID:KxJrIYII
ブスッとしてしばらく無言になる麻綾親子、呆れるシンゴ達。
「――しっかし、ま ちょっとだけ安心したわ
あんたみたいなアカンタレにも、ちゃんと友達が出来たんやねぇ
ええ友達作ったて… そのことだけはほめといたるわ」
麻綾母の言葉に思わず赤くなる完達。
…その後シンゴから事情を聞き、あの連中がBMだという事を知る麻綾母。
BMからすれば、今まで食われ続けてきた逆襲という所だろう。
「お母ん… これからどーするつもりや?」
問う完だが、それは麻綾母も教えて欲しいくらいだった。
突如新宿へ向かって欲しいと指示を出すシンゴ。しかし新宿にもBMがいないとは限らない。
「ちょっとこのナビを見てくれ この街は超大型のゴミ処理場を中心に形成されている
不自然だと思わないかい? 新興のベッドタウンなのに…
ゴミ処理場がここにあるのは、それなりの必然性がある… こいつこそがBMの供給源、BM農場だ
都内で発生した大量のゴミを無公害で処分して、
同時に都民に必要な食料を供給できる究極のリサイクル・システム…
この街はその第一号モデルタウンだったんだ
昨日の地震が原因で、ここから逃げ出したとすれば
BMの移動速度からして、そう遠くまでは広まってないはずだよ…」
「そーゆー事… なんで急に教えてくれる気になったん?」
「……“今は”友達だろ………?」
指示された道を進むと、特殊部隊らしき物による検問に突き当たった。
「M町の方ですか? もう大丈夫です、ここから先は私達の指示に従って下さい
何も心配はありません、我々はその為の部隊です 私どもの誘導に従って車を移動して下さい」
その時シンゴはちょっと待ってと言い、一人車を降り隊員に何かを話す。
147 :
あらすじネクタール 3/3:2010/10/14(木) 22:01:24 ID:KxJrIYII
「少々お待ちを…」
話しかけられた隊員は無線で上へと確認したのか、急に「ご案内します」と態度を変える。
シンゴに何者なのか問う完だったが、シンゴは今は何も答えず車へ乗り込んだ。
バイクに誘導される車。その行き先に不安になった連中にようやく答えるシンゴ。
「対策本部中央司令室… マニュアルどおりだよ、主要幹線道路上の都心側に設置する事……
BMが実用化された時から、こういう事態は当然予測されていたんだ
だからすぐに対応できるだけのマニュアルも完璧に用意されていた…」
ヘドの出るようなマニュアルが…… ね
説明が終わると同時に本部テント前へと辿り着き、中から誰かが出てくる。
「来た…」
「来た…て、誰やのん、アレ?」
「BM研究開発僧責任者… BM安全管理対策室室長…
BMの危険性を知りながら、実用化を強行した男……… BM開発の為なら、妻だって犠牲にした男…
そして・・・・・・」
「心配したよ、よく生きていられたものだな、神悟…」
「・・・・・・・お久しぶりです……… お 父 さ ん 」
わが子との再会を喜ぶでもなく、冷ややかな笑みを浮かべるシンゴ父。
「ま、いずれにせよ無事で何よりだ 大変だったろう、テントに入ってゆっくり休むといい
おい! 誰か息子に冷たい飲み物を……」
『お父さん! ――――みんな… 僕の友達です…… 彼ら“も”助けていただけますね?』
息子が『友達』と言う言葉を初めて口にした事に軽く驚くシンゴ父。
「安心しなさい、わが子の友達に手出しはせんよ……
ま、BM達とは自分らで話をつけてもらう事になるがね 町 へ 帰 り な さ い 」
――ここまで来て帰れと言う非情な父。その後ろには隊員達が火炎放射器をこちらへ向けていた…。
<続く>
…え?なんで?
シンゴの父はだいたい予想通りだが・・・この対応は予想外だった
俺らのアイドル、完ママ生きてた━━━(゚∀゚)━━━ !!!!! よかった、よかった。・゚・(ノД`)・゚・。
シンゴの身内が関係者内なのは予想ついてたが、なぜ「帰れ」と・・・?
「息子といえども秘密を知った者は生かしては置けない」ということか?
なんだBMとはお話することができるんだな
なんたって開発責任者が言ってるからな
ただの皮肉だろ。本当に話できたら怖いわw
手出しはしない、息子以外は町でBMに食われろってこと?
ひいいいパパ怖すぎだよ!
いや、息子にも街へ戻れと言ってる
やはり息子よりもBMが大事なのか?
え、そうなの?
最初、冷たい飲み物をやろうとしていたのでてっきり……
一般人の味方をするなら息子だろうと死ねってことか
BMの秘密を知ったら生かしてはおけないんだな
いや、シンゴが「友情」に目覚めたからじゃね?シンゴパパの態度が変わったのは
そこまでして秘匿したいのか
BMにはまだ何か謎があるのかな?
現時点でのBMまとめ
・鉄とガラス以外何でも食う雑食性
・食えば1匹が8〜10匹?に増える
・共食いはしない?(しても上記の様に増殖するから結果的に増える?)
・日差し・火を嫌い、日陰や水を好む
・甲羅の無い亀のような姿で、昆虫のような足と巨大な口を持つ
・会話はもちろん、意思の疎通もできない
後何かある?
大きさは?
人間の顔くらいの大きさで、あれ以上大きくはならないのかな
分裂で増えるから子供、大人の概念はないのか
くっつきあって巨大化なんてしたら嫌だなw
群れでざわざわ襲ってくるから怖い
そういえば、BMって排泄しないのかな
食って増えてを繰り返してるみたいだが
食べたものを全て栄養にして分裂するから排泄器官は無いんじゃないか?
大きさは… バラバラだけど、イボイノシシオババが掴んだ状態からして
サッカーボールより少し小さい程度かな?
162 :
あらすじネクタール 1/4:2010/10/16(土) 22:00:01 ID:hmsUqc5c
Vol,9 〜希望の光〜
「ま… 街へ…… 帰れやとォ………?」
耳を疑う完達だったが、聞き間違いではない!完と幡場が騒ぎ出すのも無理も無い。
「お父さん… あなたにとっては、やはりBMが…
いや… BM開発者としての自分の名前が一番大切なんですね…」
「はは… “私にとっては”じゃない、この日本と言う国にとっては…
世界中の飢餓に苦しむ人々にとっては… だろ?
今やBMの存在はお前達が考えているより遥かに大きく重い
この程度の些細なトラブルでイメージに傷をつけられる訳にはいかないんだよ」
「この……程度だと………? 些細なトラブルだとォ……!?
ママは…… オレのママは… てめェのBMのおかげで… よくも…よくもてめェら…!!」
「ああ…実に痛ましい事故だったね 今回を教訓に、以後この様な事態の無い様、善処して行こう」
冷酷なシンゴ父の反応に、ブチ切れママを返せと叫ぶ幡場、必死で止めるシンゴ&完!
「あんた、それでも……… 人の親か…?」
麻綾母の問いにも答えず、シンゴ父はただ眼鏡をくいっと上げて不気味に微笑むだけだった。
さらにシンゴ父はその場を去ろうとし、去り際シンゴに忙しいから引き取ってもらえと吐き捨てる。
完はシンゴ父のあまりの冷酷さに、シンゴから何か言ってくれと頼むが……
「みんな… 今聞いた通りだ……… もう行ってくれないか?」
――先程までの友情はどこに消えたのか。途端にシンゴまで冷酷になってしまった。
「はい? シンゴ君…? またまたァ、シンゴ君たらそんなシブメな顔してから…
行けっちゅーて、ドコ行けっちゅーねんキミ…」
手をおばちゃんみたいにパタパタさせながら言う完。
しかしシンゴは振り向きもせず、後はカーナビにでも聞いてくれと言う。
完が言い返そうとすると、突如ローターの起動音が発生、数台のヘリが上昇を始める。
163 :
あらすじネクタール 2/4:2010/10/16(土) 22:00:42 ID:hmsUqc5c
「マニュアル最終段階… 化学燃料の空中散布がはじまる…
あと1時間もすれば、この町は全部焼き尽くされるはずだ…」
都市焼却作戦に絶句する完達。
母「BMも… BMの事を知ってる人間も… 全部いっぺんに燃してしまおうって事やね…」
完達は冗談だろとシンゴに呼びかけるが、振り向きもしない。
「君達にも救いはある… マニュアル通りなら、今回の燃焼温度は1500度以上…
建物の中にいようが、下水の中にいようが、ほとんど苦しむ事なしに一瞬で灰になれる…」
その一言で今度は完がブチ切れシンゴを殴り倒し、隊員達は一斉に火炎放射機を向ける!
『どーゆーつもりやシンゴ君!なんでそんな言い方できんねん!!
自分かて、さっき友達や言うてくれたんやないかい!!』
母と幡場に止められつつも叫ぶ完。
「仕方ないだろ……
君達の車がBM処理運送車でもない限り、君達が助かる可能性なんか全くないんだから」
黙り込む完をなだめ、もう行こうと促す幡場。
シンゴと完達が去り際、麻綾母は微笑んでシンゴに礼を言う。
「シンゴ君…やったね ありがとな、あんなアホで乱暴者の友達になってくれて…」
車はその場を後にし、車内に重い空気が流れる。
もはや生き残る術が無くなった4人はただずっと黙っている――…
ふと、助手席に座っていた香ノ宮が皆にカーナビの異変に気付き、注目するように言う。
「ナビに…何か目的地がセットされてる…」
――その時、完の脳裏にシンゴの言葉がよみがえる。
(後は…カーナビにでも聞いてくれ…)
164 :
あらすじネクタール 3/4:2010/10/16(土) 22:01:25 ID:hmsUqc5c
―対策司令室―
ワインを飲みながらふんぞり返るシンゴ父。
「お友達には帰ってもらったのか? アッサリしたもんだな… 子供というのはもう少し…
泣きわめいて、友達の命乞いをしても許されるもんだぞ」
「もし僕があそこでもう少しでもダダをこねていたら…
あなたはあの場で彼らを 処 分 していたでしょう?」
「はは… 相変わらず大人のやり口などお見通し…か
そういう可愛げのないところは母親そっくりだぞ…」
「あなたに母さんの事を口にする資格はない…」
一方、完達は一か八かカーナビの指示に従い、目的地に着いていた。
――そこは…「食肉用BM加工センター」??よく見ると、さらに目的地がセットされている。
香ノ宮はナビマップを拡大すると、センターのもっと奥のようだ。
「お おい ちょっと待たんかい!何素直に言う事聞いとんねん!そんなナビ信用でけるかい!」
「これ、きっとシンゴ君だよ!
シンゴ君はシンゴ君なりに、あたし達を助けようとしたんだと思う、きっと…」
「せやったら、なおさら信用でけんわ、あんな…」
『黙っとき完!!』
「なんやお母ん!自分の息子よりもこっちの味方すんのかい!」
「あったり前やないの! どーひいき目に見ても、あんたよりこの子の方がかしこい!」
…母親にそこまで言われては、さすがの完も黙り込むしかなかった。
とりあえずナビの指示に従い、真の目的地の倉庫に着くが、辺りはBMでびっしりだ。
一行がどうしようかと考えていると、空に数機のヘリが飛んでゆくのが見えた。
きっとあれがシンゴの言っていた空中散布だろう…。
「こら、あたしらを焼き殺すてゆーのも、いよいよマジやわ…」
すると香ノ宮はあの倉庫の中に入ってほしいと頼み込む。
バカ2人が騒ぐが、おそらく生き残る方法はきっとあの倉庫の中にある!
どちらにしろ、ここで待ってれば確実に死ぬ。生き残る道を探す為にも車は発進した!
165 :
あらすじネクタール 4/4:2010/10/16(土) 22:02:06 ID:hmsUqc5c
車はあっという間に無数のBMにたかられる。
すると車は段差を飛び越え、センターの地下へと進んでゆく。いったいどこへ向かっているのか?
『やっぱり! これ見て、みんな! この地下道、ゴミ処理場へ向かってる!』
「ちょ、ちょっと待てよ! そんなトコ行ってどないすんねん!」
「シンゴ君が最後に言った言葉おぼえてる?
『あたし達の車がBM処理運送車でもない限り、助かる可能性は無い』…って…
それって、逆に言えばBM処理運送車さえあれば… 助かる可能性がある…って事じゃない?」
――車はようやく目的地にたどり着いた。彼らの目の前にはBM処理運送車があったのだ!
<続く>
どうやって乗り移るんだ
>>166 そうか、ここで幡場が時間を稼ぐんだな!
さらば幡場!天国の母親となかよくな!
香ノ宮小学生のくせに賢いな
>>167 幡場か、お母さんだろうな
幡場が「俺なら太ってるから時間を稼げる」とかいって、
でそこでお母さんが先に出て「あなたたちは生き残りなさい!」とかいう感じかな…
それで完達が復讐に向かって、最終的にこのオヤジがBMに喰い殺されて話は終わりなのかな
短かっ
美人は生き残る、ブサイクは死ぬ漫画だろこれ。
…というかそうであってほしい。美人ママが死ぬのは見たくない…orz
やっぱ全1巻程度の話だなこれ。ダラダラやっていいもんじゃないよ、こういうジャンルは
たしかに
ハッキリした悪役が出てきたことで落とし所ははっきりしたしな
最終的にあの親父が因果応報的に死んで12話ってところか
172 :
あらすじネクタール 1/4:2010/10/18(月) 21:30:44 ID:CZ+4Qo93
Vol,10 〜別離と再会〜
「すげぇ… まるで要塞やんか… そら、確かにこいつに乗り込めたら助かるかもしれんわな…」
「乗り込めたら…の話やけどな なんちゅーてもここは…BM君の名産地や…」
幡場は舌打ちしミニ火炎放射機を手にするが、完はそれを止める。
「やめとき、ブーちゃん
日向やったらともかく、こんだけの数相手にそんなチャチなエモノじゃ話にならんで」
「ママはあいつらに殺されたんだぜ 絶対、あんなクソ野郎どもの思い通りに死んでたまるかよ!」
「あったり前やないかい! こんなとこで死ねるかい!」
――直後、車が大きく傾いた!BMがタイヤを食い荒らしたのだ!
車体は金属なので食われはしないが、もはや自走不能、今度こそやばい!
「まだ… あきらめるのは早い! アレ見て」
香ノ宮が指差す方向には、『非常用』と書かれた緊急レバー。
「非常用って書いてあるの だけどここ秘密なんだから、消防車呼ぶ為の物じゃないはずでしょ
非常用の『非常』っていうのが… “こーゆー事”だとしたら…」
「あのレバーさえ引ければ… なんとかなるかもしれへんわけやね…」
「ま… 待てや! そら、あくまで“かもしれん”て話やろ?
けど、それ以前に何の可能性もないっちゅーのは確かやで」
完の言う通り、車はびっしりBMに包まれ出るに出られない状況なのだ。
――すると幡場が決死の思いでドアを開け外に飛び出した!
雄たけびを上げ、足をBMに食らいつかれながらも非常レバーを目指す!
そしてついにガラスを叩き割り、非常レバーを引いた!!
その結果は―――― 無念にも、スプリンクラーが作動しただけだった。
激痛にうずくまる幡場を救うべく、完も外に飛び出しミニ火炎放射機でBMを焼き払う。
ヤケクソになった完は振り返ると……BMは襲ってきていない???
車内では寒がる女2人。どうやらこれ、ただの水ではなく、液体窒素か何かのようだ。
何とか生き延びれた完は大はしゃぎで幡場を叩く。『痛ェってんだよ!』
173 :
あらすじネクタール 2/4:2010/10/18(月) 21:31:30 ID:CZ+4Qo93
「しっかし、たいがいムチャやりよんな、自分も」
「ケッ、うらやましいだろ これがデブの底力だぜ!」
減らず口を叩く幡場。今、ここに完と幡場の友情が生まれた瞬間だった。
「急いで! ぐずぐずしてたらあたしらも凍えてまうからね」
麻綾母は外部リモコンを操作し、運送車のハッチを開ける。
ハッチ内部はまさに未来的で、いくつものシャッターで仕切られていた。
「ホンマ、ええ友達できたな… みんなあんたにはもったいないで」
「ア アホか オレの人徳やっちゅーねん!」
「生きて帰れたら… 全員、ウチの子になってほしかったんやけどな…… ほなな…」
母は微笑むと、一人外へ出てしまった。
『え… ちょ ちょっと待てやお母ん!何やっとんねん!!
全ッ然おもろないで、お母ん!! シャレになってへん!!
風邪ひくがな、そんなさっぶいとこ一人で…!!』
完は何重ものシャッターを叩きながら叫ぶが、その叫びはもはや母には届いていなかった…。
―運送車外部―
「あ〜あ かなわんなぁ〜〜… そーやないかとは思うとったけど…
やっぱしこーゆーモンて… 外からしか開け閉めでけへんのやね――…」
――そうなのだ。リモコンは外部にしかない。母はそのつもりで一人外へ残ったのだ。
ハッチを完全に閉めた母は微笑みを浮かべたままその場に座り込む。
「外はメチャメチャ寒いで… 完… 風邪ひかんように…あったこうしときや…」
完の悲痛な叫びが車内に響き渡った――――……
ttp://sakurasite.homeip.net/imgboard/img-box/img20101018212324.jpg ――そしてついに焼却作戦が始まった!
174 :
あらすじネクタール 3/4:2010/10/18(月) 21:32:12 ID:CZ+4Qo93
…それからどれ位経ったのだろうか。
何者かが運送車のハッチを開けると、完達3人は気を失っているだけのようだった。
「……麻綾君……」
呼びかけに反応して目覚める完。
「うっわ 2人とも見てみ… 生きてんのか思うで… この天使、シンゴ君そっくりや…」
完達が生きていた事に、シンゴはこれまでと違い、喜びの表情をうっすらと浮かべていた。
「本人やっちゅーねん」
<エピローグ>
その後、この事件はお茶の間に流れていた。現場から実況中継するキャスター。
《火災の被害はM町全域に及び、犠牲者は少なくとも5千人 生存者はまず絶望とみられております
火災の原因については現段階で確かな事は言えませんが、M町は中心に巨大ゴミ処理施設があり
一昨日の地震によってこの処理場の超高温焼却炉に何らかのトラブルが発生したと思われます
果たしてこれは自然災害と呼ぶべきなのでしょうか?
それとも人災と捉えるべきなのでしょうか?》
――このニュースはシンゴ父も視聴していた。
「もちろん人災だよ… キミら庶民による…ね」
その時、キャスターは生存者確認の報を聞く。
その場に行くと、うるさいマスゴミに取り囲まれた完達がいた。
『質問より救急車を呼んでください、早く!』
まさか完達が生き残るとは夢にも思っていなかったシンゴ父は激しく動揺するのだった…。
ttp://sakurasite.homeip.net/imgboard/img-box/img20101018212450.jpg
175 :
あらすじネクタール 4/4:2010/10/18(月) 21:33:01 ID:CZ+4Qo93
とりあえず…終わり、か?
完ママ…(;ω;)
ちょっと長いパニック映画みたいな感じだったな。
チッ 幡場のウスノロめ!お前が仲間を守って死ねばよかったんだ!
そうすりゃお前も母親に会えたし、株も上がったのに…
なんで美人の完ママが死ななきゃいけないんだよ…!。・゚・(ノД`)・゚・。
ついでにラスト付近のレポーター、「何とか言えよオイ!」はねぇだろと。
お前もBMに食われて死ね!
ともあれ、長いようで短い作品だったな…ちょっと厚めの全1巻ってとこかな。
藤澤先生お疲れ様でした!
シンゴ君マジ天使
こいつは予想外だった…まさか完ママが死ぬとは…
せめて苦しまないで一瞬で焼け死んだ事を祈る…(´;ω;`)
アカン…アカンで お母ん……
外からしか閉められへんとか 親が犠牲になって子を救うとか もうコテコテや…
いくらカラダ張って お約束を完遂するのが関西人ちゅーてもな……
シンゴくんが居てくれたら きっとみんなで助かる方法を打ち出してくれたのにな
完たちには この先まだまだ悪辣な政府関係者たちとの闘いが待っているのに
182 :
マロン名無しさん:2010/10/19(火) 12:24:47 ID:/7ETyMt8
闘いが待っているも何も、これで連載終わりだろ
完ママ…orz
成長した彼らも見てみたいねぇ。
今度は新たなモンスターと戦ったりして。
>>180 その前に凍死じゃない?
凍えて意識がなくなって、多分眠ってるうちに蒸発したと思う
(´;ω;`)おかん……
そうだった…
ちくしょう、なんでママじゃなくてデブが死なないんだよ!
続きは読みたいな、アンケートハガキ出しとくか
助け出された時の表情がいいな
戦士の顔って感じ
このチームでまたなにかに立ち向かうような展開を見てみたい
俺にはこの惨劇をもたらした仇を睨む復讐者の目に見えた。
連載は終わっても彼らの人生は続く。このまま黙っている連中じゃなさそう。
せめて母親が生きていれば大人しく引き下がるよう言ったかも知れないが…
>>187 なるほど、言われてみれば復讐に燃える目にも見えるな。
でも彼らもまだ10歳…どう考えても大人に対抗なんかできないな。
やはり完ママがいれば…!
ブー、お前は完ママの代わりに死ぬべきだったんだ!
続編読みたいね。確実に○年後、ってなるだろうけど。お前らアンケ出しとけよ?
上書いてて思い出したが、
こういう「無数の小生物が襲い掛かるホラー映画」って、大抵全滅できず実は生き残りが…
ってパターン多いよな。「黒い絨毯」とか。
そう考えるとやはりBMは死んでなくて(もしくはまた流出して)人気次第では続編決定、って事もあるかもしれん。
気になったんだがBMネクタール、未読の人いるんだろうか?
191 :
190:2010/10/20(水) 00:14:53 ID:???
すまない、誤爆してた・・・!
アンケ出しといた。お前らアンケ出したか?
続編があるなら多分10年後位かな、完達が大人になった時に。
正義のジャーナリストとかになってBMの秘密を公にするとかそんなのかな?
意外と事件直後から始ったりな。
最後のウソ臭い笑顔の救急隊員も政府の回し者。
どうも人間不信になって大人が信じられん。
ああ、確かにあのおばはんの笑顔は
すげー嘘くさかった!
確かにあのオバハンの笑顔はなんか不自然つーか違和感があった。
Zガンダムのアムロみたいに幽閉されて、そこから脱出が序盤のテーマとか?
この終わり方…絶対また起きるって終わり方じゃねえか…
国の事情からしてBMは要るんだろうから、とにかく絶対にこんな事故起こさないシステム作らんとなぁ
それこそ5重6重と相当分厚い施設の中で飼育するとか…
いくら何重にも災害対策を施しても、
万一こいつを意図的に逃がしたり流出させたりする人間がいないとも限らないから
続編執筆の可能性はあるだろうな
きっかけはなんとでもなりそうだ。
ただワンパターンになりそう。
BMを品種改良してもっと歩行能力を下げるだけでも被害の拡散をかなり抑えられるな。
自分で動ける必要はほとんど無いんだから。まったく実用化を急ぎ過ぎだぜ。
こうして見ると、Drスランプのガッちゃんも
実は恐ろしい存在だったんだなと気付いたよ…
向こうはギャグ漫画だからな…
普通に地球壊すしな…
204 :
196:2010/10/21(木) 19:50:03 ID:???
>>204乙
幡場の小学生らしからぬガタイはタダのデブじゃなく、きっと足の悪い母親を支えるうちに
鍛えられたのだろうな。シンゴ君も母さんがどうの言ってたし、母親はテーマの1つなのか。
言われてみりゃデブと言うより結構筋肉ついてるな、やはり介護のせいか?
>>204 おおサンクス!!
迫力だなあ……北斗の拳のモヒカンみたいなくせにかっこいいじゃないか
208 :
あらすじネクタール 1/7:2010/10/22(金) 22:00:00 ID:fKdcbVSk
あの事件から数年後…とある中学校。
「香ノ… 香ァノォ! 香・ノ・宮・真・里・乃・サン!」
ぼんやりしていたのか、友人に何度か呼ばれようやく気付いた香ノ宮。
ttp://sakurasite.homeip.net/imgboard/img-box/img20101022215503.jpg Vol,11 〜BM再臨〜
―小笠原諸島南東12.5km 旧帝国海軍属 人工島―
その島ではBMの研究が続けられていた。
ある種の波形を照射すると、BMは悶え苦しみジワジワと焼けてゆく。
実験の成功に感嘆する研究員達、黙って見つめる責任者の眼鏡の男。
一方、たくましく成長した幡場は…ラグビー練習の真っ最中だった。
何人もの敵チームを弾き飛ばしつつ、タッチダウン!まさに人間重戦車!
ttp://sakurasite.homeip.net/imgboard/img-box/img20101022215704.jpg 「なっさけねーなー 3年が2年にバンバン抜かれやがって…」
あきれる部長に文句を言う同級生。
「じゃ、おめー止めてみろ! バケモンだぜ…幡場の馬力はよ…」
そんな幡場をスゴイと見つめる1年男子がいたのを、幡場はまだこの時知らない。
場面は香ノ宮の続きに戻る。
「香ノってさ、ナニ? やっぱ幡場君とつきあってたりするワケ?」
牛乳を飲みながら何でそうなるのと文句を言う香ノ宮。
「だってさー しょっちゅう仲良くダベってるしさ、
今だって心ここにあらずって感じでボーっとみつめてたじゃん」
「まっさかァ〜〜 単なる幼なじみっスよ
アイツもさわやかスポーツ少年やってんなって思うと、ついシミジミとね
ま、母の視線って奴ですか」
…ちなみに現在、幡場はそれなりにモテているようだ。デブ専とからかわれるが。
209 :
あらすじネクタール 2/7:2010/10/22(金) 22:00:42 ID:fKdcbVSk
(もう3年…か)
香ノ宮はあの事件の解決後の事を思い出す。
<以下回想>
入院した3人を見舞いに来たシンゴに文句をぶちまける幡場。
『冗談じゃねェぞシンゴォ!! このまま泣き寝入りなんかできるかよォ!!
あの中で起った事、全部日本中にブチまけてやんだよ!!
オレ達ゃ、今TVなんかですげぇ有名なんだ
シンゴの親父だって簡単にはオレ達に手は出せねぇはずだぜ」
「その通り… 今、ボクらは日本中の注目を集めてる
ボクらが口にする言葉にはたちまち日本中に届けられるだけの力がある
――だからこそ、もし君が真相を話すというなら、父さん達は手段を選ばないだろう
本気になった国家権力がなりふり構わず行動するなら、その危険性は………
原子で愚鈍な生物の大群に囲まれる事など、比べ物にならない…」
「じゃ… シンゴ君はどうすればいいって…」
「父さんと取引する …君達は今回の件で、家も家族も全て失った
だけど、君達は生きていかなくちゃならない…
君達がこの件について、口を噤んでいる限り 君達の生活の全てを僕が父さんに保障させよう」
一瞬固まる3人の中、最初に口を開いたのは完だった。
「悪い話やないね、シンゴ君 …まー、考えてみーや ブー
キミが殺されてもーたら、キミのママさんもオレのお母んも犬死やで
それやと、さすがに浮かばれへんやろ…?」
―病院屋上―
香「大阪へ… 帰る?」
「ま、この先皆様の税金で養ーてもらうのも、なんや申し訳ないしな
大阪には別れたお父んがおんねん、とりあえずあのクソ親父頼ってみるわ」
210 :
あらすじネクタール 3/7:2010/10/22(金) 22:01:25 ID:fKdcbVSk
「やっぱり… 東京…好きになれない?」
「あんましええ思い出なかったからな… せやけどな…
東京者の事やったら、今は…そ――と――好きやで♥」
<回想終了>
(あれから3年…)
回想していた香ノ宮は友人に呼びかけられ我に返る。
「香ノ! もう聞いてんのぉ? リカがさ、幡場君紹介してくれって…」
「わ〜〜〜!! 言ってない言ってない!!」
―人工島―
《照射終了 細胞致死率測定開始―――― 照射120秒で致死率94%です》
その実験結果に大喜びの研究者達。
「やりましたね主任、これなら十分……」
「100-94は?」
「…は? ろ… 6…」
「例え一欠けの肉片でも生き残っていれば、人間を滅亡させ得るのがBM…
一番良くわかっているはずのあなた方が、そんな甘い認識でどうするんです」
主任と呼ばれた眼鏡の青年… それは成長したシンゴだった。
ttp://sakurasite.homeip.net/imgboard/img-box/img20101022215548.jpg シンゴに叱咤された研究員達は舌打ちする。
「100%オーバーの安全対策でない限り、ヘアスプレーの火炎放射機の方がよっぽどマシです」
シンゴはそう言い残すと研究室を後にした。
「なんだよ、ヘアスプレーって…」
「知るか!」
「お子ちゃまは気楽でいいよな、ダメ出しばっかりでさ〜〜
実際に研究してる大人の身にもなれっつーの」
211 :
あらすじネクタール 4/7:2010/10/22(金) 22:02:10 ID:fKdcbVSk
「大体、東条室長のセガレだか知らねーけどさー
なんだって13やそこらのガキにペコペコしなきゃならねーんだよ!」
―シンゴ自室―
シンゴはパソコンに父からの緊急メールが届いているのに気付く。
読み始めると眠そうな目を見開き、顔色を変える。
「!! な…んだって… そんな… バカな…!」
…その頃、幡場を見つめていた1年…篠浦は不良数人に絡まれていた。
「あのさ〜 篠浦ちゃんさ〜 どゆこと?この3000円ってーは
言ったよねー? 昨日「さんまんえん」って? 3000円でボクらにオールしろってワケ?」
不良チームのリーダーは篠浦の服を脱がし、おしおきとして体に『BM』の焼印を押そうとする。
が、突如背後から頭をわしづかみにされ止められる。
「ラグビー部(うち)の1年ねんスけどね、センパイ
その辺でカンベンしてやってもらえないスか?」
――幡場だった!彼の登場に不良は驚き、リーダーはいきがるが幡場のひと睨みで全員退散する。
「ほらよ、お前の3000円 …ったく…あんな弱っちのに囲まれてメソメソしてんなよ
人間生きてりゃ、もっとおっかねぇモンに囲まれる事もあるんだぜ」
「だって… ボクは体も小さいし…幡場さんみたいに強くないし…」
「むかし…オレの友達(ダチ)によ… すっげぇクソ生意気なチビがいてよ
多分、今のオメェよりもずっと小っこかったと思うけどよ…
そいつとはオレとケンカする時も、どんなヤベェ時にも… 絶対泣き言言わなかったぜ!
チビを言い訳にしてんじゃねぇよ!
――腕立て50! 腹筋100! スクワット100! …を毎日3セットだ!
覚えとけ、世の中にゃ強ェ人間も弱ェ人間もいねェ!
いるのは“強くなろーとする人間”と“強くなろーとしねー人間”だけなんだよ」
212 :
あらすじネクタール 5/7:2010/10/22(金) 22:03:49 ID:fKdcbVSk
『うッわ! カッコイ〜幡場君ってば!
いやーホント、その子にも見せてあげたいわ 小学校時代のあのジャイアンぶりを』
茂みから現れたのは香ノ宮だった。どうやら篠浦、香ノ宮にときめきを感じている模様。
『うっせーな! 人がせっかくイイセリフでキメてんだ!! 茶化してんじゃねーよ香ノ宮!!』
「あらら、さわやかスポーツマンがイケナイわ、レディにそんな…」
「誰がレディだ…」
「レディよね――?」
呆れる幡場、篠浦に話を振る篠浦、適当に相槌を打つしかない篠浦だった。
その後、篠宮は明後日の日曜に幡場を強引に誘う。
「オイオイ、勝手に決めんなよ 誰も暇だっつってねーだろ」
「暇でなくても暇にすること! 東京(こっち)へ来るんだよ、シンゴ君が――――」
その頃、人工島へ米軍の輸送機が到着していた。
最初に降りてきたのは恰幅のいいお偉いさんのような男と米軍の指揮官らしき老兵だった。
ttp://sakurasite.homeip.net/imgboard/img-box/img20101022220333.jpg 「ドクタードレクス… やはり…コイツの生態を日本に持ち込むのは考え直した方が…」
「フ… 合衆国軍人ともあろう者が、何を今さら…
怯える必要は無い、このケージは軍用の強化シールドで出来ている
“コイツ”はニューヨークの野良犬よりもはるかに安全に我々の管理下にあるんだ」
「怯えているのではない! 私が言っているのは…
検疫を受けていない生物を、日本政府の許可なく持ち込むのは危険だと…
ヘタをすれば外交上の問題に発展しかねん!」
「ほぉ? おかしな事を言うじゃないか、大佐(カーネル)…
進化の系統樹上のどこに一体、こんな“生物”が存在すると言うのかね?」
…不気味に笑うドレクスの視線の先には、ガラスの向こうにみっちりと蠢く触手状の物が見えた。
「“コイツ”は食品だよ、我々が製造した、単なる加工食品…」
213 :
あらすじネクタール 6/7:2010/10/22(金) 22:04:31 ID:fKdcbVSk
―日曜日―
待ち合わせ場所の喫茶店でジュースを飲みながら待つ香ノ宮。
その向こうには、話を聞いていた篠浦がこっそりとストーキングしていた。
(香ノ宮先輩… 何やってんだボクは? これじゃまるっきりストーカーじゃないか…
だけど“シンゴ”って…シンゴって誰だよ… 香ノ宮先輩があんな笑顔で『シンゴ君』って…
納得しないぞ、そんなドコの誰ともわかんない奴)
「ば… 幡場さんならともかく…」
「オレならともかく ―――って… 何やってんの、篠浦 お前…?」
背後から現れた幡場にビビる篠浦。
「ひろった?」
猫のように首根っこを掴まれて香ノ宮の前に出される篠浦、呆れる香ノ宮。
ttp://sakurasite.homeip.net/imgboard/img-box/img20101022215756.jpg 「あ あのっ ラ、ラグビー部1年の篠浦剛士です ば 幡場さんにはいつもお世話に…」
「いいだろ別に?」
「あたしはそりゃ構わないけどさ――――
その子が迷惑してんじゃないの、何か他に予定があったんでしょ? デートとか…」
篠浦は真っ赤になって大声でありませんと答え、3人は周囲の注目を浴びる。
幡場は篠浦が香ノ宮に惚れている事は承知の上なので、ビシッと決めろと小声で叱咤する。
「ところで… 麻綾の奴は来ねぇのかよ?」
「うーん… 何度もメール打ったんだけど、一度も返事来ないのよね――
まだ…ふっきれてないのかな?」
「ま、無理もねぇけどよ…」
「お待たせしました」
突如頼んでもいないアイスクリームがテーブルに置かれた。
「お、おい 頼んでねぇよ、こんなの…」
214 :
あらすじネクタール 7/7:2010/10/22(金) 22:05:50 ID:fKdcbVSk
続編キタ━━(゚∀゚)━━!!!
シンゴ1人だけえらく雰囲気変わってないか?
つーか13歳に見えんw
完はどうしてるんだろう
…あの新型BMが今回の敵なんだろうな
さらに気色悪さがアップしてる…
まさかの第2部キタ━━━(゚∀゚)━━━ !!!!! アンケ出したおまいらありがとう!
幡場はますます筋肉質になったな…シンゴと香ノ宮は13に見えん、特に香ノ宮はおっぱいがw
新キャラの篠浦の活躍が楽しみだな。…あ、まさか完退場の代わりに出したのか?
USBMの全体像がはっきりしないな。あれケースの中に無数にいるのか、それとも巨大な1匹がいるのか?
完はみんながピンチのところにさっそうと現れる感じじゃないか
ヒュンケルポジション的な
シンゴ良い感じになったけど、髪長すぎw
幡場かっこよくなったなー
香ノ宮はまったく別のキャラに・・・
>>217 関西人だけにどっかで出待ちしてそうだなw
続編開始したのはうれしいんだが、また新たな惨劇を見ることになるから複雑な心境だ…
うわー続編きた!!
もう既に惨劇しか予想できないわけだが、
どんな展開になるのか楽しみだわ
麻綾って遅れて出て来るほど頼りになる奴だったっけ?
もしや3年間の修行で身長も伸びて、おっとこ前のたくましい奴になって帰って来るのか。
「連絡が取れないって」のが何かの布石かもな。
もしかしたら秘密裏に暗殺されて…とか…
いや、まさかな…
日本のBMを調査していた米軍に招待されてアメリカに渡って
USBMを作りあげシンゴオヤジメガネに復讐を、とか
完の頭じゃないな
そりゃないだろう。
あの悲惨さを知っているから、完だったらBM系とは別の物とか対BM兵器とかを作るだろう。
もっとも、その役目は冒頭でシンゴがやってるが。
BMに「人間や生き物は食べない」というプログラムだけ入れとけば
済む話な気がするけどな口に汗が入ると機能停止とか
もしくは特殊な気体が満ちた場所でないと生きられないようにするとか
あんな分裂生物を作るぐらいなら簡単だろう
ただ密閉施設に閉じ込めてただけのシンゴのオヤジはアホだ
香乃宮だいぶ垢ぬけたな
小学校時代はいじめられっ子みたいな感じだったのに
いい意味でも悪い意味でもふっきれたんだろうな
香ノ宮の名前は真里乃か。
他レギュラーは確かフルネームが麻綾 完、東条 神悟、新キャラは篠浦 剛士。
幡場… は何だっけ?
バンじゃないのか
ブーだろ
ジャイアンだからタケシだろう
なんだよぉ… なんでみんな急にオレの事イジメるんだよぉ…
オレが何したって言うんだよぉ… ( TдT)シクシク
>>225 >口に汗が入ると機能停止
異議あり! それだとあまり汗をかかない冬とか体質の人がヤバいです!
それに他の動物はどうなるん?
俺なら安全策として「定期的に薬品を浴びないと死ぬ」とかそういう体質にするかな。
1時間に1回浴びないと死滅する、とか。
>>231 ・弱い者いじめ
・顔が怖い
・筋肉デブ
…まぁ、今はいじめもしなくなったようだが。
>猫のように首根っこを掴まれて香ノ宮の前に出される篠浦、呆れる香ノ宮。
どう見ても篠浦の目線は香ノ宮の胸の谷間です、本当にありがとうございましたw
13歳のくせにそのおっぱいは発育よすぎやっちゅーねん ハァハァ
完のオヤジって生きてたの?てっきり死別したもんだと思ってた。
あの若くて器量良しのお母んが別れるとは余程のロクデナシなんじゃないか。
完が来れないのも何か家庭の事情かな。
235 :
あらすじネクタール 1/5:2010/10/24(日) 22:00:00 ID:qPPqawI+
Vol,12 〜理想の綻び〜
会場内を撮影する取材班、実況を始める女性レポーター。
《え〜〜 こちらは東京グローバルフォーラム内の特設施設ですが、
今日ここである特別な食事会が催されるという情報を聞きつけてやってまいりました!
ご覧下さい、政治家 芸能人 スポーツ選手 そして一流料理人と
なんとも豪華な顔ぶれが並んでますねー
お料理の方がこれまた負けず劣らず、豪〜〜〜勢なお皿の数々!
私も思わずググッとお腹が鳴ってしまいますが――――
これ、なんとUSBMの試食パーティーなんですねー USBM、お分かりになりますか皆さん
――そう、アメリカ産BMがついに世界市場に打って出るんです!》
呑気に実況するレポーターは知らなかった。
別室では、数人の米兵に守られた巨大なUSBMの入ったケースがある事を……。
ttp://sakurasite.homeip.net/imgboard/img-box/img20101024214009.jpg まるで心臓の様に脈打ち、蠢き、奇声まで上げるUSBM。それを見て大佐は戦慄を覚えていた。
「どこまで……デカくなっていくんだ… このバケモノは…」
大佐はUSBMを管理している男達に餌を与えるのはやめろと叫ぶが、管理者達は言う事を聞かない。
「試食会はこの1回きりではないんですよ、新鮮な“食材”は大量に用意しておく必要がある
七面鳥(ターキー)が増えすぎたからといって、どこの農場がそんなに取り乱します?」
気持ち悪い吹き出物だらけの顔をアップで説明するアメリカンハゲオヤジ。
ttp://sakurasite.homeip.net/imgboard/img-box/img20101024214053.jpg その頃、会場の著名人達はUSBMの実態も知らずに食べ、評価は上々だった。
《いやー 会場の評判、ずいぶんといいみたいですよ次郎さん
果たして日本が世界に誇るBMに、超強力なライバル出現となるのでしょうか!》
――その実況に勝ち誇った顔をするドレクス以下米側、歯噛みする日本側(シンゴ父除く)。
236 :
あらすじネクタール 3/5:2010/10/24(日) 22:00:49 ID:qPPqawI+
「神吾はどうした?」
「は? あ、ああ 何か… 人に会う用事があるとかで…」
「まだ…… 忘れとらんのか、バカめが……」
同時刻、シンゴは幡場と仲良く対戦ゲームをしていた。結果、シンゴの勝利!
負けた幡場はオレにはイスが小さすぎる、と言い訳中。せめてアームレスリングだったら…!
「これで3勝1敗だね、幡場君」
「でも… シンゴ君、仕事で来てるんでしょ? いいの?ずーっと遊んでて…」
「別にボクがいたって意味ないからね、同じ建物の中なんだしかまやしないさ
今回、東京までついてきたのは、ただ…… こうしてキミ達に会う為だけなんだから…」
シンゴはすっかり性格丸くなったようで、2人との再会に微笑んでいた。
そんな折、幡場はエアホッケーを見つけ、これで勝負しようと持ちかけてきた。
「…少しは空気読むとかできないかね、このデカイ人は…」
いい雰囲気だったのに場を壊され愚痴る香ノ宮、状況が分かってない幡場。
シンゴは負けた方が全員の昼食をおごるという条件でその勝負を引き受けた。
(しばらくお待ち下さい)
「いや〜〜〜〜 悪いわねぇ〜〜〜 ゴチになります、幡場君♥」
サラダを前にしにこやかに言う香ノ宮に対し、負けた幡場は不機嫌そう。無理もない。
「いいのかい? 幡場君、別にボクが払っても…」
『うるせぇ! 男に二言はねぇ!!』
篠浦も何か言おうとするが、黙って食えと一括される。
「遠慮することないって篠浦君、あとでイジめられたらおねーさんに言いなさい」
「い いえ そーじゃなくて……
先輩方ってみなさん…… 菜食主義者(ベジタリアン)なんですか?」
そう、篠浦だけハンバーグ、他はサラダや海鮮パスタ…篠浦に言葉に一同、言葉に詰まる。
「い… いーんだよ、おめーは! ガンガンBM食って体デカくしなきゃなんねーんだからよ!」
237 :
あらすじネクタール 3/5:2010/10/24(日) 22:01:31 ID:qPPqawI+
幡場に口裏を合わせ、香ノ宮もみんなダイエット中なんだとごまかした。
「ダイエットって……… 幡場さんもですか?」 …ちょっと言い訳に無理があったか。
「そうだな… 現代社会の中で100%BMの存在を否定して暮らしていくのは…
やっぱり現実的じゃないよね…」
「そういえば… シンゴ君が東京来た、バカげたイベントってのは……」
「あまり… ボクらにとって気持ちいい話じゃないけど…
ま、どうせ今夜には一般にも報道されることだし… 行ってみるかい?
芸能人やら有名人どもがウジャウジャいるよ」
―試食会会場―
ワイングラスを交わすドレクスとシンゴ父。
「USBMの安全氏はまだ確認されたとは言い難い…
あなた方が我が国に輸入自由化を強要するのであれば、その前に…
USBM開発に関する全てのデータを私どもにお渡し願いたい
その安全性を我々が確認した上で、あらためて検討させて頂きましょう Drドレクス」
「安全性… ですか? これは意外な言葉を聞きましたな…
聞くところによると、Mr東条
あなた達のチームは数年前、ささやかなミスを犯しているというではないですか
それがどれほどとるに足らぬ些細なトラブルであったとしても…
そんな不完全な連中に安全性を説かれるなど、笑止の極みですな!」
――ドレクスの挑発に、シンゴ父…東条も取り巻きのお偉方も黙るしかなかった。
「全人類の食糧問題を開放し、世界規模の安全管理を行うあなた方日本人には荷が重い…
安心してお任せ下さい、それは我々合衆国の仕事です…」
その頃、USBMは今にもケースを破壊しかねないほどはちきれんばかりに成長していた。
不安になる大佐にもう餌は与えてないという管理者。
「見た目はいくらデカくても、別段運動性やパワーが優れているわけではない
知性も理性もない… まさにただの巨大な肉塊にすぎん」
238 :
あらすじネクタール 4/5:2010/10/24(日) 22:02:14 ID:qPPqawI+
「思いあがるな… “そいつ”だって、ひとたびそのケージから溢れだせば
たちまち東京を覆い尽くす巨大なモンスターになる」
――直後、大佐の警告を示すかのように、ひと際大きな奇声が響き渡った!
その場にいた全員が一斉に振り向くと、ケージ上部が今にも破られそうになっている!
怯える兵士に大佐はシールドが破れる事は無いと落ち着かせる。
これには管理者達も予想外の出来事だった。
「どうなってるんだ、何の刺激も与えていないのにコイツが自発的に…」
「わからん… が、こいつはひょっとして… 餌を…要求してるんじゃないか…?」
「要求…だと? まさか…生物としての本能が芽生えたというのか…?」
危惧するべき事態に、ハゲ管理者はこともあろうに「素晴らしい」と呟いた。
「凄まじい早さで繰り返される細胞分裂の間に、通常の生物一千万年分の進化を遂げたのか!
ひたすら食い、巨大化する欲求! ただの肉塊にそれだけの本能が宿っただと!」
ttp://sakurasite.homeip.net/imgboard/img-box/img20101024214144.jpg ハゲの一言にさすがの大佐も怒り、彼の胸倉を掴んで責め立てる。
『ふざけるな博士! 食って巨大化する欲望が目覚めたのなら、
こいつはもうあんたらのいう食料品じゃない!! 1匹の巨大な 猛 獣 だ!!』
「お 落ち着けよ大佐 猛獣ってことはないだろ?せいぜいが家畜さ 羊にだって欲求はある…
第一、仮に猛獣だとしても…ケージから出られるワケじゃない…」
同時刻、ケージの上側を警備していた米兵は下の揉め事が気になっていた。
USBMの実態を知ってしまった米兵は、もうUSBMを食えないとぼやく。
ふと、米兵は周囲に張り巡らされた、髪の毛位の太さの『糸』の存在に気付いた。
――その『糸』は――――ケージの上部から伸びていた。
ttp://sakurasite.homeip.net/imgboard/img-box/img20101024214223.jpg
239 :
あらすじネクタール 5/5:2010/10/24(日) 22:02:56 ID:qPPqawI+
その頃、会場内に着いた香ノ宮達はk…チムタクやi…シチロー等の有名人に目を輝かせていた。
シンゴは目立つから隅で騒がないようにと注意するが、ミーハーな香ノ宮は聞きやしない。
その頭上の通気口から―――― 『糸』が無数に垂れ下がっていたのに、まだ誰も気づかなかった。
<続く>
>今回、東京までついてきたのは、ただ…… こうしてキミ達に会う為だけなんだから…
(・∀・)イイ!!
せっかく旧交を温めていると言うのに
既に再開二話目にしてUSBM暴走フラグがフルスロットルじゃねえか…
日米にかかわらず、管理者の性格の悪さとうっかりぶりは万国共通かよ
というかUSBM暴走させなきゃ話にならないからな…
糸のようなものって、新BMの触覚センサーみたいなもんかな?
それ以外考えられんけど、
もしかしたらフィルターからトコロテン式に出てきたUSBMの肉片とか?
…いや、それはありえないか
糸がセンサー程度ならまだいいけど、あれに力があって
からめとられたらおしまいだな
>>245 下手すると「ピアノ線で首を切られたライダー」みたいになるってこと!?
一応、食肉なわけだしピアノ線ほどは堅くないだろうw
前の時も思ったけど、なんでBMをあんな凶暴な生物にする必要があったのかな。
新たに生き物造り出す技術があるんなら、安全なものにする事ぐらい出来そうな気がするんだが。
USに関しては作中で言ってる通りだろう。
大人しい生物を創ったつもりが増殖してる内に急激な進化を遂げた。所詮、生命の神秘を自由に
操作できると思うのは人間の傲慢ということだな。
日本BMもゴミ処理と食糧供給の為の異常な食欲と増殖力であって殊更凶暴にしたわけでもない。
ふと思ったが、大佐って仲間になるか協力者になりそうじゃね?
BMの怖さを感じているし顔がいいし
どうだろう?
軍人は上の命令は絶対だから、展開次第では
一般人を口封じに皆殺し、よくて拉致とかするかもしれん…
>「まだ…… 忘れとらんのか、バカめが……」
なんか、そこはかとなく息子への愛情を感じるんだが……
俺だけかな
だがこの漫画で親の愛情は死亡フラグだ…
特に悪い奴が肉親のために改心したりすると5割ましで死亡ww
でもこの悪人ヅラがそんなタマかな?
むしろこの会場の有名人著名人たちが皆死んだら日本がどうなるか
その方が気になる
>>254で思い出したが
>その頃、会場内に着いた香ノ宮達はk…チムタクやi…シチロー等の有名人
あらすじさん、危うく本物の名を書きそうになってるなw
Vol,13 〜饗宴〜
「な… なんだ…? この糸クズは…?」
ケージ上部から出ていた『糸』は見る見るうちに伸び続け、ついに異変に気付く大佐とハゲデブ。
「博士… このケージ内と外界に接点があるとすれば……?」
「呼吸用の換気口だ …が、3重のフィルターで遮断されている…」
「“それ”すらも…… 直径0.1mmのテグスになら通過できなくはない……な…」
危険を感じた大佐は――――
『総員、対生物兵器戦用意!! 緊急装着!!レベル8!!』
大声で命令を下し、兵士達も即座に着用していたレインコートの様な防護服を完全着用する。
―試食会会場―
ドレクスの演説が響き渡る中、相変わらず香ノ宮はタレントの追っかけをやっていた。
ttp://sakurasite.homeip.net/imgboard/img-box/img20101026215416.jpg 「う〜〜〜 使い捨てカメラ買っておけばよかった〜〜 表にいくらでも売ってたのに〜
も――――っ!! こーなったら全員見倒してやるッ!!」
篠浦が呼び止めようとするが、彼の声は彼女の耳に届かず、ずんずん進む香ノ宮。
「はは… エライのに惚れちゃったね、キミも…」
「あ あんなにミーハーな人とは思いませんでしたよ!ガッカリです!」
「篠浦君… だったね? キミ、幡場君からでも彼女について何か聞かされてるかい?
“知らない”のはいい… だけど…知ろうともしないで人の人格を批判するな!」
ttp://sakurasite.homeip.net/imgboard/img-box/img20101026220042.jpg 「相変わらず人相悪ィなぁ、オッサン ひっさしぶりだな、オイ 覚えててくれたかよ」
ドレクスの演説終了、いぶかしげに拍手を送る東条に声をかける幡場。
SPが幡場を取り囲むが、幡場は事を荒立てるつもりではないようだ。
「何の用だ?」
「一言礼が言いたくてよ、なんせ住む家からなんから世話になってるしよ
ま、ついでに100発くらいぶっとばしてやりてぇとこだけど…」
――そういう幡場の拳は、憎しみをこめて力強く握りしめられていた。
ttp://sakurasite.homeip.net/imgboard/img-box/img20101026215537.jpg 「そうするまでもねぇだろ… アンタの可愛い可愛いBMちゃんももう終わりみてぇだからよ…」
…幡場と東条が睨みあう中、その背後で『糸』がテーブルの上の飲み物の中に触れていた。
―調整室―
完全武装した兵士はケージに向けて火炎放射機を身構えていた。
『な なんのつもりだ大佐!! わかってるのか、換気口を閉じればどうなるのか!?
BMは通常の生物の数百倍の効率で同化作用を起こしているんだぞ!!
つまりそれだけ大量の酸素を必要としているんだ!
酸素の供給が止まれば数秒で生命を維持できなくなる!』
暴れるデブ博士を部下に抑えつけさせ、大佐はキーボードを叩き換気口を封鎖した。
――ほどなく、ケージ内のUSBMは奇声を上げ息絶えた…。
「あああ… な…なんという事をしてくれたんだ大佐…
あんたら軍人はいつもそうだ!! 自己顕示欲だけでいたずらに事を大きくして騒ぎたてる!
そして何もかも台無しにしちまうんだ!!
この糸クズがBMの一部だと!? ハッ!ナンセンスもいいところだ!
仮にそうであったとして!こんな糸クズに何ができた!? え!?』
糸クズを手の平にのせ、涙と鼻水とヨダレで一掃汚い顔で叫ぶデブ博士。
ttp://sakurasite.homeip.net/imgboard/img-box/img20101026215651.jpg しかし大佐は振り向きもせず、博士に背を向けたまま答える。
「何が… できた? いや…まだ過去形じゃない!!」
シンゴ君、友達思いなのはいいけど
さっきまで冗談言ってたのに、いきなり切れるのはちょっと篠浦君がかわいそうだろw
ただでさえ中学生とは思えない迫力の顔なんだし
シンゴ「悪かったな」
それはともあれ、あの糸ってUSBMの断片(?)だったのか…!
ついに惨劇の始まりだな、あの憎たらしい外交官を食い殺したのはGJだが
えっちなゲームとかだと
産卵管だったり触手だったりが服だけ破いたりするんだが
さすがアメリカナイズされたBMはやることがシンプルだな
あの糸だけで捕食可能とかどんだけパワーあるんだ
予想外
糸状になって広範囲に移動できるとなると、人間の逃げ場ってもう
どこにもないんじゃ……
ミクロン単位でも出られるんじゃ閉じ込めるのはほぼ不可能に近いな
ジャパンBMより断然ヤバいわ
おお、国産BMのこと忘れてた
外国産と国産ので食い合いしないかな?
しかし、酸素が必要不可欠なら水に沈めれば一瞬でおぼれ死ぬのか
こんな普通のビルにそんな都合よく国産BMはおらんだろJK…
どうせ海外BMが暴れてビルぶっこわして外に出て
増殖すればエンカウントするよ
>>265 水にも酸素はふくまれているわけで
他の液体(油とか何かの溶液とか)で空気から遮断するしかないんじゃ?
水から酸素を取得するにはエラ呼吸か何かができないといけないぞw
まああの米産BMの呼吸方法は不明だが
しかしまあ、イヤなババアから殺される漫画だ。
あそこまで思考が清々しいババアだと
むしろ殺されない方が不安になる
トヨエツ(=豊川悦司)だろう。
ありがとう、あんま芸能に詳しくないもんでw …似てるかな?
ところでUSBMの見た目、まだ全身図が出ないのではっきりとは言えないが…
何かどっかで見た事があるような気がする
ファイナルファンタジーのモルボルとか、サンドウォームとかか?
>ファイナルファンタジーのモルボル
あああああああ!!それだ!!!
口の周りに無数の触手…まんまモルボルだ!!
糸からも分裂できるんじゃ、どうすればいいの……
対応が早ければ、糸の段階で簡単に焼却処分できるだろうが…果たして?
279 :
あらすじネクタール 2/3:2010/10/28(木) 22:00:42 ID:YDqEx8EV
断末魔が無数に飛び交う会場の中、茫然と佇むドレクス、その背後に立つ東条。
「コレが……“そう”なんだな、Drドレクス!!
正気かあんたらは!! USBMの生体細胞を日本に持ち込むとは!!』
そしてUSBMは若い女性を捉え、男性を捉え…… また、新たな犠牲者が生まれてしまった。
USBMは老若男女、人種、権力の有無問わず無差別に喰い続ける。
「USBMプレミアム試食会会場」はもはや阿鼻叫喚の「人肉試食会会場」と化していた――…。
ttp://sakuraweb.homeip.net/uploader/src/up137832.jpg 幡場は香ノ宮達を呼ぶと、とりあえず今のところは全員無事だった。
3人は冷静に対応するが、BMの実態を知らない篠浦は恐怖に震えている。
「どーなってんだよシンゴ、なんだよありゃ…」
「認識したくなくても…わかるだろ? 間違いない、アレがUSBMだ…」
いつもの表情を崩さず、淡々と語るシンゴに対し、ついに幡場はブチ切れた!!
「くだらねぇくわせもん持ち込みやがって… てめぇら、またママを殺すつもりかよ…
このクソッタレが クソッタレが……!!」
惨劇の記憶を呼び起され、怒りと悲しみの涙を流しつつ、拳を震わせる幡場。
ttp://sakuraweb.homeip.net/uploader/src/up137833.jpg すると突然シンゴは篠浦に幡場を頼み、踵を返す。
「かなり取り乱してるからそばについててあげてくれ ボクは香ノ宮君を…」
「頼む…って、ま 待って下さいよ! ボクなんかが一人じゃ何も…」
「だったら、一人だけメソメソしていればいい…
悪いけど、今 キミみたいなのに優しくなれるほどボクの方にも余裕はないんでね」
そう言うシンゴの目は、あの時と同じ、冷たい目をしていた。
一方、香ノ宮は足元のすぐ側にUSBMの触手が迫っていたが、逃げずにその場にとどまっていた。
――香ノ宮もまた、幡場と同じく涙目で怒りと悲しみで拳を震わせていた。
280 :
あらすじネクタール 3/3:2010/10/28(木) 22:01:24 ID:YDqEx8EV
「何よ… またなの… またこんな事繰り返さなきゃいけないの…?
もぉ大丈夫だって言ったくせに……!
もう二度とないって言ったくせにィ――――――――!!!!』
叫ぶ香ノ宮の目の前には、USBMの大口が迫っていた!
ttp://sakuraweb.homeip.net/uploader/src/up137834.jpg シンゴは香ノ宮を呼ぶが、もうすでに香ノ宮は無数の触手に捉えられようとしていた!
――――すると何者かがコンセントを抜き、高圧電流をUSBMに食らわせた!
悲鳴を上げて倒れるUSBMを見て安堵するその“男”の登場に、目を白黒させる香ノ宮&シンゴ。
「いや〜〜 さすがはハイパワーアンプの電源300V!
そんだけヌメヌメしとったら、そら感電もするっちゅーねん♥
しっかし自分らも大概えーらいトコ人を呼び出しよんな
知らん人が見たら、こーゆーのが東京の最新プレイスポットか思てまうで♥」
特徴的な関西弁。そして当時の面影を色濃く残すその顔…… 麻綾完、さっそうと登場!
ttp://sakuraweb.homeip.net/uploader/src/up137835.jpg 「ま…」「麻綾…君…?」
「なんやのん? 久しぶりに会うたんやから、なんか言う事があるんとちゃうの、二人とも?」
「登場が…… おっとこ前すぎるよ、どっかで“出”のタイミングはかってただろ?」
「バレた? ツラかったで〜 出待ちは…」
3年ぶりの再会に微笑むシンゴ、正直に出待ちしていたとバラす完だった。
「麻綾君…」
声をかけられ振り向くと、完は香ノ宮をしげしげと眺める。
「いや〜〜〜〜 大きなったねー香ノちゃん オッパイは」
「後で殴る」 …と言っても、命を救われたのと再会で微笑む香ノ宮だった。
ttp://sakuraweb.homeip.net/uploader/src/up137837.jpg 「――て、ほのぼのしてる場合とちゃうちゅーねんな
まずは…ブーちゃん救出大作戦―――― てトコやね…」
はぐれてしまった幡場を救うため、3年ぶりに揃った3人は無数の触手を睨みつけた。 <続く>
完キタ━━(゚∀゚)━━!!!
いつから会場にいたんだよw
でかっ!!
成長はや……こわいよー
|д゚) ←タイミングをうかがう完
⊂/
完きたー!退場したんじゃなくてよかったよ!やっぱお前がいないと始まらないぜ!
てか、香ノ宮もいいがどうせならあの美人ねーちゃんも助けてやれよ…!
貴重なおっぱ… もとい、美女分なのに!(´;ω;`)
>「いや〜〜〜〜 大きなったねー香ノちゃん オッパイは」
やっぱ気になってたのか、中学生にあるまじきあの巨乳w
完、俺らの心の代弁をありがとうw
無愛想だったシンゴ君もちゃんとツッコミを覚えたんだなあとしみじみする
出待ちしてたってことは、完はこういう事態になることを知ってたのか?
たまたまああいう場面でタイミングよく出くわしただけだが
気の置けない友人関係と関西人の血がああいう軽口を叩かせたんだろう
以前に車で助けに来た完ママンと完のやりとりの再現でもあるな
具体的には
>>145だな
シンゴ、あの時のことずっと忘れずに覚えてるんだな…
完は4人の中で見た目が大きく変わってないな。性格は相変わらずだけどw
シンゴは長髪すぎるし、幡場はマッチョデブに、香ノ宮はおっぱいおばけに。
なので一番安心できるw
頭にしてたの無くなったな。
ところで一期で頭にしてたのなんだ? カチューシャ?
多分カチューシャかと。
あれって女の子用の装飾品だけど、男がやるのは斬新だったな
実は転校初日に誰かが突っ込んで外すつもりだったが、
ノリの悪い東京者がスルーするので外すタイミングを失った。
コップに入った綿ぼこりみたいなのがあっという間に人間の上半身をくいつくす…
どんだけ成長早いんだ、このモルボルは
しかしなんで水や野菜とかから歯石ができるんだろう…
歯のカルシウムが水とか野菜と反応するんじゃね
BMが水や野菜を食べただけで歯を形成できるのはどういうメカニズムか、と言いたいのだろう。
あ、歯石って歯の汚れなのか
じゃあ歯のことだった
297 :
あらすじネクタール 1/3:2010/10/30(土) 22:00:00 ID:aZ95DrDB
Vol,15 〜友、再び〜
その頃、日本人をバカにしていたドレクスの部下達はUSBMに貪り食われていた。
神への祈りも通用せず、祈りは断末魔に変わっていく――…。
追い詰められた東条は、部下の誘導で安全な操作室内へと逃げ込もうとしていた。
その際、東条は相変わらず放心状態のドレクスを呼んだ。
『Drドレクス! 一緒に来てもらおう、まだあんたを死なせてやるワケにはいかん!
一方、幡場は…… 触手に捉えられようとしていたが、微動だにしなかった。
『まだ来んのかコラァァァ!!!
なんべん… なんべん同じ事繰り返しゃ気が済むんだ!! ああ!?
まだ来んのか!! まだやんのか、ああ!?』
篠浦は必死で幡場に逃げようと揺するが、怒りに我を忘れた幡場はビクとも動かなかった。
そうこうしている内に、触手は篠浦と幡場を捉えようとわずかの所まで迫る――…。
『 ブ ―――― ッ !! 』突如背後から大声で呼ばれる。振り向くと、そこには完達3人がいた。
「ま… 麻綾…?」
「なーにやっとんねん、行くで ブー オレらは絶対生き延びるんや…!」
麻綾との再会で冷静さを取り戻した幡場は、今にも包み込もうとした触手を引きちぎり脱出!
ついでに篠浦も一緒に救出! まさに人間重戦車!!
「あららら 相変わらず力任せなお人やね――――」(←呆れる3人)
―操作室―
外部の大惨劇を神妙な顔でうかがう東条。
「マズイな… いくら単位筋繊維量当たりの筋力が貧弱な生物とはいえ
あれ以上巨大化して筋肉量が増えれば、それなりにパワーも増大する…
場合によっては…防災扉を押し破り、外部へ流出するかもしれん…」
「どうします?BM対策部隊の出動を…?」
298 :
あらすじネクタール 2/3:2010/10/30(土) 22:00:42 ID:aZ95DrDB
同時刻、USBMはアイドルに襲いかかろうとしていた ――が、突如火炎放射を浴びて絶命する。
USBMの背後には…… 大佐率いる米軍が人々救出のために集結していた!
『総員散開!! 人体を除くすべての固形目標を焼却しろ!!』
大佐の号令のもと、米兵は次々とUSBMを焼却処分してゆく。
完達も突然の米軍の乱入に驚くが、ともあれ、人々の歓声の中、USBMはどんどん減っていった。
…焼け焦げたUSBMの足でつつき、焼け具合を確認する兵士。
「生(レア)は禁物だぜ、芯までコンガリとな」 「OK、シェフ」
そんなアメリカンジョークを交えた会話の中、生き残った人々は助かった事に大歓声を上げる。
ttp://sakurasite.homeip.net/imgboard/img-box/img20101030215007.jpg 一方、東条はその様子を操作室から眺めていた。
「フン…やってくれるわ USBMの生体細胞のみならず…実戦部隊まで密入国とは…
どこまで…我が国をコケにしてくれれば気が済むんだ、あんた達(アメリカ)は…!!」
そう言ってショック状態のドレクスを睨みつける東条。
「フ… 結局我が国の軍事力無しでは、自国民の命さえ守れなかったんじゃないのか?
一人前の口を叩くな、この寄生虫が!」
「Drドレクス 事はUSBMだけの問題ではすまされない
USBMの実態が世間に知られれば、必然的に我が国のBMも多大なダメージをこうむる事になる
前回のトラブルとは違う、虫けらのような一般市民どもを始末するようなワケにはいかん
ここにはマスコミに発言力のある者や、政財界に影響力を持つ者が少なからずいるんだ
全てをもみ消すのは容易な事ではない…」
東条達とドレクスが揉める一方…… こちらでは香ノ宮と完が揉めていた。
『だいたい!! どーゆーつもりよ、1回もメール、返事出さないで!!
今回だってそうよ!! 来るなら来るって一言メール打ってくれりゃ、あんなに……!!』
『ちょ――――っと待った!! 誤解や誤解!! オレは毎回毎回ちゃんと返事出してんねん!!』
『ウソ!!』
299 :
あらすじネクタール 3/3:2010/10/30(土) 22:01:28 ID:aZ95DrDB
『ホンマやて、せやけど! 何べん手紙出してもあて先不明で戻って来よんねんコレが!!』
……ん?何かおかしいぞ? 香ノ宮が呆れるのも無理もない。
ttp://sakurasite.homeip.net/imgboard/img-box/img20101030215103.jpg 「せやからオレの方こそ、キミらがちゃんと暮らしてんのか、心配で心配で…
大体、あの住所やアルファベットやら、数字やらいっぱいで日本のドコやねん、コレ…」
ブツブツ文句を言う完に、大汗を一つ浮かべつつ問いかける香ノ宮。
「あの〜〜〜…… もしもし…… メ メールアドレスって意味分かってる?」
『バカにすな!! オレかて中2や、そんくらいの英語分かるわ!!
―― 郵 便 住 所(メール・アドレス)や」
「誰かが…… プリントアウトしてくれたのを、ずっと手紙だと思って読んでたみたいだね…」
呆れ気味に説明するシンゴ、頭痛に顔を手で覆い脱力する香ノ宮でした……。
ttp://sakurasite.homeip.net/imgboard/img-box/img20101030215142.jpg 「ゴメン…… あたしが悪かった、いろんな意味で…」
「わかればええねん ――ところで、さっきから気になってんけど…そのちっこい子誰やのん?
なんか2人して並んでると、キレンジャーとミドレンジャーみたいやねw」
幡場の横に並ぶ篠浦を見て、特撮ファンにしか分からないボケをかます完。
ともあれ、再開と生存を喜ぶ4人と1人の少年戦隊であった。
…その頃……調整室では、博士と助手達がたちがすさまじい喉の渇きを訴えていた。
「ハァ ハァ ノドが… 胃が… 焼けるようだ…! ハァ ハァ」 <続く>
完…、お前って奴は…w
とりあえず米軍のおかげで危機は去ったと思ったが、やはりまだ何かあるなこれは。
…てか、何かないと第2部がたった数話で終わってしまうのが(ry
お偉いさんがどうやって口封じするかだな
>>301 なんか最悪な予感がするのは気のせいか…?
いや、気のせいだろうな。気のせいであってくれ…
お前ら書き込めないなら
>>1の避難所使ってやれよ・・・
大丈夫、俺はまだ生きてるぜ
305 :
あらすじネクタール 1/3:2010/11/01(月) 22:00:00 ID:YAQYAlZ8
Vol,16 〜潜伏〜
完達が再会と生存を喜ぶ中、博士達は吹出物だらけの気持ちの悪い顔をアップで苦しんでいた。
ttp://sakurasite.homeip.net/imgboard/img-box/img20101101215055.jpg 「ノドが… 胃が… 焼けつくようだ… た… 頼む… 水を… 水をくれないか…」
目の前にいる米兵に水を求める博士。
同時刻、会場内では生存を喜ぶ人、USBMを観察する人、米兵と仲良く写真を撮る人達がいた。
ttp://sakurasite.homeip.net/imgboard/img-box/img20101101215113.jpg その一方で、ずっと閉め切ったままの非常口付近では客がいい加減開けろと騒いでいた。
「こっから…やね、ホンマにキッツイのは…」
「ああ… BMがらみなら…倒産が黙って帰すはずがない…」
その様子を後ろで眺める完達は猛烈に嫌な予感を感じ取っていた。
その頃、SPに連行されたTV局スタッフは訴えると騒いでいた。
いつまでも女性レポーターの体を掴んでいるSPの後頭部に、火炎放射機の銃口が当てられる。
「HEY! 相手はレディだろ? みっともねぇマネしてんじゃねえよ」
米兵だ。火炎放射機を突き付けられてはさすがのSPも黙りこむしかなかった。
―操作室―
「フン…気楽な事だ… たいしたアメリカンヒーローぶりだな… どうするね、Drドレクス?
事が公になれば、あんたも私も確実に破滅だ 同時にBMの歴史も終わる」
「だったらどうしろと言うんだ、この期に及んで…」
306 :
あらすじネクタール 2/3:2010/11/01(月) 22:00:42 ID:YAQYAlZ8
「文民統制(シビリアン・コントロール)……
あの軍人どものここでの指揮権はあんたにあるんじゃないのか、ドクター?
こういう建物内で火災が発生した場合…
全員逃げ遅れて一人残らず“ 焼 死 体 ”と化す事態も決して珍しくは無い…
そうだろ、ドクター?」
そういう東条は邪悪な笑みを浮かべていた。
「キ… キミは… まさか…?」
「考えるんだ、米国にとって あんたにとって 何が最善なのかを……」
その頃、完達は手分けして出口を探していたがどこも防火扉が閉まっていたようだ。
「エレベーターもエスカレーターも動いとるから、上下へは行き来できるんやけどな」
「タテ割りでスッポリ隔離されてるワケだね」
「へっ、非常ドアの1つ位、いざとなりゃオレがブチ破ってやんぜ!」
バキッ
…幡場が台詞を言い終えた途端、その横で破砕音。
プロレスラー5人がかりでベンチで扉を破壊しようとして失敗した音だった。予想以上に頑丈そうだ。
ttp://sakurasite.homeip.net/imgboard/img-box/img20101101215140.jpg 「でも… バケモンもいなくなったし、何もそんなに焦らなくても…
待ってればそのうち開けてくれるんじゃないですか?」
「フツーはそうなんやけどね…」
「じゃあ、あの兵隊達はどっから入ってきたワケ?」
「入ってきたって言うより… この建物内のどこかに待機してたんだろうね… 多分地下に…」
…同時刻、その地下(調整室)では、博士が水を貰って飲んでいた。
兵士は大佐に連絡して医療班を呼んでもらおうとするが、突如別の兵士も体調不良を訴える。
「あ… あのよ… 実はオレもさっきからノドがすっげぇ熱いんだよ…」
その兵士の訴えを皮切りに、他の兵士も続々と同じ症状を訴えてきた。
307 :
あらすじネクタール 3/3:2010/11/01(月) 22:01:28 ID:YAQYAlZ8
「なあ、俺達もちょっと水飲んじゃダメかな…?」
「ダメだダメだ、ガマンしろ! まだ装備解除の許可出てねぇだろ!」
彼ら米兵は対細菌防護服を今だ装備しているため、水を飲みたくても飲めないのだ。
――その時、突如博士が水を吐き出し大きなうめき声を出しながら暴れ出した!!
博士は苦し紛れに目の前にいた兵士に抱きつき、兵士は必至で振りほどこうとするが離れない!
それと同時に助手達もうめき声を上げ苦しみ出した!
そして兵士が見た物は―――― 博士の口から伸びた、無数のUSBMの触手だった!!
身の危険を感じた兵士は一層振りほどこうとするが、どうやっても博士は離れない!
仲間に助けを求め、早く撃ってくれと懇願するが全員恐怖で固まっている。
結局兵士は苦しみながらUSBMに喰われてしまった――――…
その混乱の折、助手の片割れがキーボードに走り寄り、コンピューターに何かを入力、実行!
周囲に警報機が鳴り響き―――― USBMのケージが解放されてしまった!!
助手は笑っていた。死ぬ間際、最期の力でやりたい事を実行したのだ。
それも、“ 最 悪 の ”やりたい事を――――……!
ttp://sakuraweb.homeip.net/uploader/src/up137998.jpg ―再び操作室―
確認のために問いただす大佐。
「本気で… 本気で言っているのか?ドクター、それは…」
「例え人道にもとろうとも、キミ達が忠誠を誓う対象は合衆国であり
守るべきは合衆国の利益だ、大佐」
「もう一度だけ言う―――― 日本…米国…国籍は問わない……
D棟にいる全ての民間人を“掃討”しろ、大佐!!」
<続く>
またまたご冗談を……
助手め…最後の最後で暴走しやがった…!
しかも操作室では最悪の作戦が実行されようとするし、まさに後門の米兵、前門のUSBM!
>後門の米
やはりこうなったか。
USBMと軍人の両方から身を守らないといけないわけだ。
斗羽や猪狩もお亡くなりになってしまうんだろうか
これで終わらないとは思っていたが…うわああ最悪だ
米BMはあの糸から体内に侵入することもできるってことか!?
それにしても、何でわざわざ生きたUSBMなんて持ち込んだのかね?
見せびらかしたかったわけでもないようだし。
つきっきりで可愛い海外BMタンの世話をしたかったんだろう
お披露目会でどうしても海外出張しなきゃいけないから
BMの方を連れて行こう……とか?
やっぱり食材は新鮮なものに限るということだな
>>314 俺としては種イモみたいなものかなと思った。
増殖の速い親種イモを連れてくる→あわよくば株分けもできる、と。
某大統領「USBMで日本を滅ぼしてから占領してやんぜ、ハッハ」
どう考えても戦術兵器向きだよな、BMw
一応化学兵器じゃないから環境には悪影響与えないし、自然由来の成分だからいずれ土に返るしな!
島国とかなら使い勝手ありそうだ
木や石とかの資源も食いつくしてしまいますが?
金属やガラスがダメだから、鉱物はダメなんじゃね。
そういえば金属と石の違いって何なんだろうな
だがガラスは金属ではなく
どちらかといえば石だよな
どっかでかじった知識だけど、ガラスは
「液体に近い性質を持つ個体」らしい
(長い年月のうちに流れ落ちる)
今関係ないけどw
そういえばガラスの原子構造?か何かは水と一緒、って聞いた事あるな
327 :
あらすじネクタール 1/4:2010/11/03(水) 22:00:00 ID:fbWkycc0
Vol,17 〜虐殺(ジェノサイド)〜
その頃、完は天井板を開けていた。
「ブーちゃん、肩かし…肩」
「相変わらず身軽さだけはサル並だな」
「カバに言われたないわい!!」
ガサゴソと天井裏に潜り込む完を見上げる香ノ宮、幡場、シンゴ。
「出られるかな…?」
「防災… 炎や煙を遮断するという意味からいけば、こういう所も塞がってると考えた方がいいね
それよりも… いいのかい、香ノ宮君? ここ… 男 子 ト イ レ だけど」
言われて気付き、真っ赤になって逃げる香ノちゃんでした。
ttp://sakurasite.homeip.net/imgboard/img-box/img20101103214317.jpg トイレから出ると、一人篠浦が待っていた。
「何やってんの、篠浦くん 一人で…?」
「何やってんのか…って、ボクの方が皆さんに聞きたいですよ
少しは落ち着いたらどうなんですか? 子供じゃあるまいし、バタバタバタバタ…
他の人たちだってあきらめて、おとなしくドアが開くの待ってますよ?」
周りを見ると、何事もなかったかのように振る舞うアベックや親子連れもちらほら見かける。
「他の人たち…か… あたし達は…そんなに強くないから…
他の人たちも……… 助けてあげられればいいのにね……」
328 :
あらすじネクタール 2/4:2010/11/03(水) 22:00:42 ID:fbWkycc0
―操作室―
「輸出産業不振の昨今のアメリカにとって…USBMがどれほど重要な意味があるのか…
軍人であるあなたにもおわかりでしょう、大佐…」
「言っておくが… D棟(ここ)にいる者のほとんどは日本人なんだぞ、Mr東条」
「日本だのアメリカだの言ってる場合ではない
BMの存在を守るためならば… いかなる協力も惜しまないつもりですよ大佐…」
そういう東条は悪魔的な不気味な笑みを浮かべていた。
大佐は目線を下げると、ドレクスも目を伏したまま、弱弱しくミッション開始せよと命令を下す。
…操作室でそんなやりとりがあった事などつゆ知らず、会場内では
女性と楽しく話す兵士、幼い子供をかわいがる兵士、老人の手当てをする兵士などの姿があった。
大佐が会場に現れると、すぐさま一部の部下を呼び集める。
部下達は口々に現在の状況を報告するが、大佐はおもむろに対生物マスクを被ると――――
「只今より掃討戦を開始する、対ゲリラ用市街地戦 フォーメーションD
いかなる質問も疑問も一切認めない、各自米国軍人としての任務を全うするように!」
――ついに非情な命令が下されてしまった!
第二の惨劇がこれから始まるとも知らず、子供に火炎放射機を触らせる兵士、
老人にありがたやと拝まれる兵士、女の子に囲まれ鼻の下を伸ばす兵士達……。
ttp://sakuraweb.homeip.net/uploader/src/up138087.jpg ―男子トイレ―
屋根裏を調査していた完だったが、シンゴの予想通りあちこち塞がっていた。
「通気孔…っちゅーか、ダクトみたいな奴は色々つながっとるみたいやけどねー
ま、どっちみちブーちゃん、キミはあかんわ 天井板ブチ抜けるし…」
「ほっとけ」
…その時、完は何かに気付いた。
「どうしたの?」
329 :
あらすじネクタール 3/4:2010/11/03(水) 22:01:24 ID:fbWkycc0
330 :
あらすじネクタール 4/4:2010/11/03(水) 22:02:07 ID:fbWkycc0
その声を聞いた香ノ宮と篠浦はトイレから出てきたシンゴと幡場とハチ合わせる。
「何!? 今度は…!?」
「とにかく逃げるんだ! とりあえず上の階へ…」
そう思った矢先、すでに兵士が先回りしていた!
兵士はシンゴ達子供の存在に気付き、一瞬火炎放射が遅れる。シンゴ達大ピンチ!
…と思いきや、突然完が天井板を破って兵士の頭上に落下してきた!
どうやら偶然天井板が外れたらしい。本当にコントみたいだ。
ttp://sakurasite.homeip.net/imgboard/img-box/img20101103215045.jpg 怒った兵士は完を振り落とし、シンゴ達に動くなと叫ぶ。
「子供(ガキ)だと思って… 少しでも情けをかけようとしたのがバカだったぜ…」
銃口を完達に突き付ける兵士。完全に怒らせてしまった! <続く>
うわぁ…最悪の予想が当たっちまった…!
もうあのママンの横乳も拝めないのか…orz
ホント、この漫画は一般人に容赦ねぇな…
唯一の常識人 大佐が敵に回ってしまった… 真面目な凶行は限りなく厄介だな。
大佐かドレクスの改心を祈るしかないが…ドレクスは無理だろうな…
カーネルって名前かと思った。
えらくフレンドリーな呼び方だとw
それなんてケンタッキー創始者?
やっぱり軍人だし、鉄の意思を持つ人は難しいな
仲間化は無理か……
>>336 逆にそういう人ほど命令に背かない提案(抜け道)は通してくれそうなんだよな。
ごめん、例えばどういう事?
ジェノサイド作戦に抜け道など有りそうもないがな…
多分そのうち地下のUSBMが上がって来て、米兵が戦ってるスキに逃げ回る事になるのだろう。
>>338 「俺ら、民間人じゃないよ、東条の息子でBM研究者とその仲間達だよ、見逃してーな」
そんなんであっさり抜けられたらそもそも漫画として盛り上がらないだろうw
やはり何かもう一悶着あるのかもしれん。
まあ現状相手が米兵だから、本当の恐怖はこれからって感じだよな
絶対USBMがボスになるはずだし
343 :
あらすじネクタール 1/3:2010/11/05(金) 22:00:00 ID:yzUFcOTa
Vol,18 〜不信〜
銃口を目の前に突き付けられ動けない完。しかし兵士はなかなか撃ってこない…??
すると突如兵士はせき込み、苦しみ出した!
その一瞬の隙を突き、幡場は自慢のタックルで兵士を壁にブチ当て失神させた!
「お〜〜 ナイスタックル、さすがはイボイノシシやな」
『うっせぇ! 行くぞチビザル!!』
一行はとりあえず、上の階へと逃げだす。一時しのぎにしかならないだろうが…。
しばらくすると、失神した兵士は意識を取り戻した。目の前には応援の兵士達も駆けつけてきた。
「く… くそ、どうなってんだ…? は…腹ん中が… 焼けつくように痛ぇ…」
…その頃、完達はようやく10階と11階の踊り場まで逃げていた。
が、篠浦だけ息切れして追いかけるのもやっとの状態だった。
「どしたんや、だらしないでミドレンジャー」
「しゃんとしねぇか篠浦! このくれぇの階段ダッシュ…」
『いー加減にして下さい!!
なんなんだよ!! さっきからあんたらばっかりでわかったよーな顔して!!
ボクには何がなんだかさっぱりわかんないよ!!
少しくらい説明してくれたっていーじゃないですか!!』
疲労と混乱でついに涙目でブチ切れた篠浦! …とはいえ、説明する訳にはいかないのだ。
「なんでもいいから大声を出すのはやめてくれ、殺されたいのか?」
『エラそーにカッコつけんな、このキザ野郎!!
何でボクが殺されなきゃいけないんだよ! ボクが何したってゆーんだよ!
も もう絶対こっから一歩も動きませんからね!!』
とうとうその場に座り込んでしまった篠浦に幡場の檄が飛ぶ。
「バ バカ言ってんじゃねーよ篠浦! 見ただろ!?あいつらが来たら、おめーも殺されるんだぞ!」
「ンなわけないだろ… 何かの間違いだよ、ちゃんと説明すればきっとわかって…」
344 :
あらすじネクタール 2/3:2010/11/05(金) 22:00:42 ID:yzUFcOTa
「もぉいいよ、ほっとこ 幡場君」
――意外にもそんな事を口走ったのは香ノ宮だった。これには篠浦以外あっけにとられる。
「しょーがないじゃん、ねぇ? 本人がそーしたいってゆーんだから」
「ま 待てよ 香ノ宮… こいつ見捨ててけってのかよ?」
「な〜にをいまさら…
あたし達、ここまで生き延びるのにどれだけの人を見捨ててきたと思ってんの?
あたしのおじいちゃんやおばあちゃんだって… 幡場君のお母さんだって…
まだ自分の立場もわかんないでムクれていたいんなら、好きにさせてあげればいいんじゃない?」
そう冷たく言い放つと、香ノ宮は踵を返し再び階段を登り始めた。
同時刻、階下では…… 焼死体の山が出来上がっていた。
その中には、子供をかばって親子共々焼き殺された死体も……。
命令とは言え、無抵抗な守るべき一般人を殺してしまった大佐は、怒りの余り拳を強く握りしめた。
ttp://sakurasite.homeip.net/imgboard/img-box/img20101105212501.jpg ―操作室―
階下の焼死体を見ながらタバコをふかす男達。(ちなみにここは禁煙)どうやらお偉いさんの様だ。
「いやいや、おったまげたよ てっきりワシらまで焼き殺されるかと思うたわ
しかし大丈夫かね、東条君 ここまでやっては万一 表ざたになった時、ただではすまんぞ?」
「先生方は何をなすべきか、よくおわかりになっているはずです
BMを守る事は日本国歌を守る事、ひいては先生方の利益を守る事に他なりません
先生方のお力をもってすれば、マスコミ操作などたやすいはず
何しろ3年前には、町ひとつの破滅さえ事故として処理し得た先生方ですからね…」
「フン… 相変わらず食えん男だ、東条…」
「だが、なんでも3年前には… 3〜4人ばかり不手際があったそうじゃないか?」
「今度は大丈夫なんだろうね、東条君?
それとも… キミといえども、やはり自分の息子には手心を加えてしまうのかな?」
「いえ… 今回こそは、一人残らず確実に…!」
345 :
あらすじネクタール 3/3:2010/11/05(金) 22:01:25 ID:yzUFcOTa
場面は再び完達へ戻る。
「ブーちゃん、キビシー事言うみたいやけど、香ノちゃんの言うとーりや
その子が自分で行かんゆーのやったら、しゃーないわ 行くでブー」
…相変わらず顔を背け座り込んでいる篠浦に、幡場もその場を移動しようとするが………
「篠浦! 休憩1分だ! 1分たったら……階段ダッシュ再開! 上で… 待ってるからな!」
そう言い残すと、自らも香ノ宮達の後を追い階段を登りはじめた。
…同時刻、米軍はすでに10階まで来ていた。この辺はオフィスなので人が少ないのだ。
腕時計を見る篠浦。幡場達が去ってから、早くも1分経った。
(べ… 別にあんな人達の言う事なんか聞く訳じゃない…
香ノ宮先輩だって… あんな薄情な人、もう知るもんか!!
幡場さんが待ってるから… 先輩の言いつけだから行くんだからな!!)
重い腰を上げた瞬間、米軍が階段を登ってくるのが見えた!
篠浦は慌てて駆け出すが、その足音を聞かれ存在を気付かれてしまった!
『上に誰かいるぞ! 追え!!』
足の遅い篠浦はどんどん兵士に追い詰められる。
兵士は篠浦を追いかけながら無線で大佐に報告するが、突如別の無線が割りこんできた!
《カ… 大佐!! こ、こちら地下室!! 大至急、大至急援軍をよこして下さい!!
現存の火力では対応できません!!》
――地下室では、ケージから這い出た巨大なUSBMが米兵を襲っていたのだった! <続く>
焼死体がグロいと言うより、鬱になる…orz
大佐や軍人さんたちが喜んで殺しているわけじゃない描写が
ほんの少しだけ救い
だな…、兵士も大佐も普通に人間なんだし。
相手が非武装で罪もない民間人を殺すのをためらわない方がおかしい。
(いたら今後確実にUSBMの犠牲になるが)
主人公組と後輩君との意識の差、というか
立ち場の違いみたいなものが興味深いな
生き残るためにはいちいち説得したりするような
悠長なことやる暇もないしそこまでの義理もない感じが切実
そういう意味では香ノ宮が一番現実を見てるよな…
前回の兵士と仲良く写真を撮ったり拝んだりする女性や老人達と、
この焼却処分・焼死体シーンとあるからますます鬱になる
折角助かったのに口封じのために殺されるとは…
せめて火炎放射器ではなく、銃弾だったら頭に撃ち込めば即死できる分、
火炎放射器でじわじわと焼き殺すのはむごすぎる…!
「半死で苦しまないように芯までコンガリとな」
「OKシェフ」
避難するときは慌てず騒がず係員の指示に従って
通常時であれば篠浦君の考え方の方が正しいんだけどな・・・
確かに避難時は「お菓子」が基本だけど、そんな事言ってられないモンな。
お 押さない
か 駆けない
し 喋らない
次回はいよいよUSBM大暴れか…
355 :
あらすじネクタール 1/3:2010/11/07(日) 22:00:01 ID:RJBqUDTB
Vol,19 〜インフェルノ〜
米兵に追われる篠浦。
「た… 助けて… やだ… やだ!! 死にたくないよママ!」
『SHIT! こっちだって好きで殺ってるワケじゃねぇんだ!
頼むぜボーイ!! ジタバタしねぇで楽に殺させてくれよ!!』
篠浦は踊り場を曲がり、米兵もそれを追って踊り場を曲がると――――
「火のー用ー心♥」 そこには消火器を持った完とシンゴが待ち構えていた。
ttp://sakurasite.homeip.net/imgboard/img-box/img20101107211912.jpg 不意打ち消火剤をくらった米兵は見事な階段オチで転がり落ちていった。
怒った米兵は再び追いかけると、完とシンゴは幡場の左右を通り抜けつつ消火器を渡す。
「ハイ、ブーちゃん」 「あとヨロシク」
ttp://sakurasite.homeip.net/imgboard/img-box/img20101107211952.jpg 「あんたらにゃ…別に恨みはねぇけどよ…」
両手から投げた必殺の消火器ミサイルで米兵3人の内2人を撃墜させた!
思わず足を止めて眺めていた篠浦を、さっさと走れと檄を飛ばす香ノ宮達。
何しろこれで米軍の追撃が終わったわけではないのだ!
完は走りながら篠浦の横に並ぶとそっと耳打ちする。
「あとでお礼言うときや、ミド 香ノちゃんのアイデアやから」
「べ 別に助けに行く気はなかったけどさ
ここまで自力でたどり着くんだったら、助けたげてもいーかなーって言っただけ」
…素直になれない香ノちゃんでした。
あと、いちいち「篠浦」と変換するのも面倒なんで以下彼を「ミド」と表記する。
その頃、追いかけていた米兵達は消火器を軽く蹴飛ばしつつ追撃を諦めていた。
「油断…だな 日本人の子供にあれだけ“場慣れ”した連中がいるとは…」
「追うか?」
「いや、フォーメーション通り下から順次ツブしていこう どの道逃げられやしね・・・・」
356 :
あらすじネクタール 2/3:2010/11/07(日) 22:00:43 ID:RJBqUDTB
――その時、大佐から無線が入った。
《総員、現在の任務を中断し 直ちに1階ホールへ集合せよ!
各班ごとに隊列を整え次第、地下室へ向かう!!
地下室の状況は不明だが、かなりの切迫した事態が予測される!!
レベル9での対応を想定せよ!!》
…その頃地下室では、巨大に膨れ上がったUSBMが米兵を襲っていた。
半ばパニックになりながらも、火炎放射を浴びせ続ける兵士。
しかし細い触手がその兵士の足を取り転倒させたかと思うと、貪り食ってしまった!
そうこうしている間にも一人の兵士が壁際に追い詰められ、巨大な口が迫る。
兵士は母親に懺悔するも、巨大な口は迫り――――……
兵士達はたまらず逃げだそうとするが、まだ退避命令は出ていない!
「任務の放棄は軍事法廷で…」
『ふざけんな!! オレ達ゃあんなモンスター相手に戦う訓練なんざ受けちゃいねぇ!!
こんなモン、任務でもなんでもねぇよ!!』
班長は部下を引きとめようとするが、もはや命令も何もあったものではない!
――すると部下の一人が班長に銃口を向けた。
「どけよ、班長殿… こ… こんな所で死んでたまるかよ…」
「ダ… ダグ… お前…」
「ノ… ノドが痛ぇのは空気のせいだ… 死… 死にたくねぇんだよ…!」
ダグだけではない、今や地下にいた全ての兵士が喉と腹の痛みを訴えていた。
一方、完達は追撃が途絶えた事を不信に思い足を止めていた。
「多分… がむしゃらに追っかけるより、
下から1Fずつ確実に片づけて行こうってつもりだろうね」
「あたし達だって、いつまでも上へ昇ってたんじゃその内行き止まりだしね」
「今のうちに脱出ルートか隠れ場所を見つけなあかんちゅーこっちゃな」
357 :
あらすじネクタール 3/3:2010/11/07(日) 22:01:25 ID:RJBqUDTB
「屋上、出られねーかなぁ…」
「で? 出られたからゆーて、地上30階くらいやで、どないすんねん!? ダイ・ハードか?」
『で 出られりゃ、屋根伝いになんとかなるかもしれねーだろ!』
「ムリだろうね、こういう場合ほとんど屋上は空調施設だ
だからビルの最上階は空調用の機械室になってる事が多い
元々一般人は立ち入れないようになってるんだ
第一、あの父さんの包囲が…… そんなに手ぬるいとは思えない…」
―操作室―
「どういうつもりだ大佐…兵士どもを集めて…」
2階の操作室からホールを見下ろす東条。ホールには1〜10班、全ての兵士が集合完了していた。
『総員遭遇戦用意!! 火炎放射機の出力はMAXにしておけ!!』
大佐は兵士達と共に、地下室へ向かいながら18班の状況を問いかけるが、誰も無線に応えない。
聞こえてくるのはもはやノイズだけだった。
ようやく地下室にたどり着き、扉を開けると――――
「 地 獄 (インフェルノ)……!」
ttp://sakurasite.homeip.net/imgboard/img-box/img20101107212452.jpg 地下室いっぱいに成長した、蠢く巨大なUSBMを見て大佐は思わずつぶやいた―――… <続く>
どんだけ巨大にすくすくと成長したんだよ、このモルボル…!
ぎゃああああ大きいいいいい
本体はどこ!?
これだけでかいんじゃ、足の先っぽをちょろっと
焼いたくらいじゃ全然焼け石に水だね……
ゴジラにショットガンで立ち向かうようなもんだよな…
どうやって倒すんだよ
このBMも人食うんかね?
それとも直接の被害は体内に寄生だけなんだろうか
凄いマスクとかカプセルみたいなもので完全防備してBMの中に隠れて逃げるという
オチとか無理だろうか
お前はパーティー会場の惨劇を忘れたのか?
ミクロン単位で忍びこんでくるから、どんな防備も無駄だな
それこそ宇宙服レベルでもないと……
>BMの中に隠れて
押しつぶされるかそのまま食われるかじゃない?w
364 :
あらすじネクタール 3/3:2010/11/09(火) 22:00:00 ID:cJN0onlE
Vol,20 〜閉ざされた場所〜
―テレビアサピ放送局―
グローバルフォーラムの取材班が戻ってこない事に腹を立てる制作部スタッフ一同。
今夜放送予定なのに、編集時間を考えるともう無理かもしれない。
何度携帯に連絡してもつながらないのも無理もない。
「今日びの日本でケータイがつながらないトコなんて…」
「いや、そりゃそーなんすけど…」
「壊れてんじゃないの、あんたのケータイ」
「どれでやったって同じなんですよ…
考えられるとすれば………………………… 誰かが故意に妨害してるとしか……」
―グローバルフォーラム―
米軍から逃げた取材班は、別室でパソコンを操作していた。
携帯を没収されていたので、ネットで画像データを送ろうとしたのだがこちらも駄目だった。
「どーすんのよ、オンエアまであと8時間もないのよ〜?」
「だってさ。画像だけ送れたって意味ないじゃん
あたし、ヤだからね? ロケだけ付き合わされて、本番にスタジオにいないなんて
そんな素材、絶対使わせないから!
…だいたいね、よそのオフィスに入り込んで勝手にパソコン起動させて侵入して…
これって立派な犯罪じゃん! なんのためにこんなとこまでつき合わされなきゃならないのよ!」
営業スマイルをやめ、ふてぶてしく愚痴るリポーター・きみチャン。
『な 何言ってんのよきみチャン! あたし達には報道に携わる人間としての使命が…!』
オネェ言葉のものすごい顔のおっさんに口をはさむスタッフ。
「はっ な――――にみみっちい事言ってんですか、チーフ
情報の送信ができない…電話もつながらなきゃ非常ドアも開かない…
こんな事、ただの事故であり得ると思います?
誰かが今回の出来事を全部抹殺しようとしてるんですよ」
365 :
あらすじネクタール 2/4:2010/11/09(火) 22:00:43 ID:cJN0onlE
――するどいこの男の名は桐島という。今まさに桐島の推理はズバリそのものなのだ。
「誰かが… って、誰が?」
「ちょっと考えりゃわかるでしょう?
会場に現れたあのバケモノ、ブチこわしになったイベント、大勢の死人と武装した米兵…
こんなものを世間に公表されて一番困るのは?」
「……アメリカだ…」
「ま、国家の陰謀ネタなんて、今さらハリウッドでも相手にしないでしょうけど…
今、現実に誰かがなりふり構わず握りつぶしたがってるネタがある…
首尾よくコイツをオレ達だけでスッパ抜けたら… ピューリッツァ賞も夢じゃないすよ?
しがないエロ深夜番組スタッフのオレ達が!」
ピューリッツァ賞に夢見るスタッフ一同。
――と、その時、誰かがこちらに近づく気配を感じ取りドアに振り返る。
―同時刻、廊下側―
オフィスに近づいているのは完達だった。
彼らはミドの案でオフィスの「非常口」にあると思われるロープやハシゴを探しに来ていたのだ。
「だ、だからそこらのオフィスに忍び込めたら何とかなるんじゃないかなーって…」
…しかし完達は今にも怒りだしそうな顔でミドを睨んでいる…。
「篠浦クン……」
完がミドを呼ぶと、怒られると思ったミドはビクリとするが――――
「サエてるやん、キミ!」 …逆に感心され握手までされた。
「カーテンつなぐのと違うて、それならブーも安心や!もう二度と脱出コントする必要もない…」
『ほっとけ!!』
とりあえずこの2人の漫才はほっといて、今日は日曜なので開いてるオフィスを探す事に。
力自慢の幡場はドア位ブチ破れると自慢げに話すが、それは最終手段だ。
366 :
あらすじネクタール 3/4:2010/11/09(火) 22:01:27 ID:cJN0onlE
「それだと警報装置が作動する
もしそのオフィスから脱出できない場合、ボクらの現在位置を教えるだけになる」
――やむを得ないので、一行はそこらのオフィスをしらみつぶしにチェックする事にした。
そして場面は冒頭の取材班がいるオフィスへと戻る。
取材班がいる部屋は連中がカギをかけたので入られずに済んだ。
「な 何で… 子供たちが?」
「下で… 下で何かあったのか?」
―同時刻、操作室―
東条に何かあったのかと問うお偉いさん方。
「わかりません…… が、米軍の動きが妙です… 集合した後…どこへ行った? 何の為に…」
その頃、米軍は地下室の扉を閉めようとしていた。
『急げ!! 生存者を収容したら扉を閉めるぞ!!』
命からがら地下室から脱出した兵士は、大佐から叱咤を受けていた。
『バカ者が!! なぜ地下格納庫で阻止できなかった!!』
「カ… 大佐… 助けて下さい…」
大佐は助けを求める兵士が、明らかに様子がおかしい事に戸惑っていた。
阻止限界点を超え、まだ生存者がいるがやむを得ず扉を閉める米軍。
扉を閉めると同時にUSBMの触手が1本、扉に挟まれてちぎれるがそれでもまだ動いている!
脱出できなかった兵士達は助けてくれ、待ってくれと懇願するが扉は非常にも閉ざされた。
そして中から脱出できなかった兵士達の断末魔が響いてきた――――……。
367 :
あらすじネクタール 4/4:2010/11/09(火) 22:02:11 ID:cJN0onlE
『誰も助かりやしねぇんだ!! どうせ誰も……!!』
『きさまら きさまら全員地獄へ落ちろぉぉぉ!!』
断末魔と共に、扉の向こうの生き残りを呪う叫びが響いてくる。これは文字通り本当の地獄だ…。
「果たして…この地獄の扉… 何時間… いや… 何分もつかな……」
――早くも大きく歪み始めた扉を見て呟く大佐だった。 <続く>
巨大BMは、完がやったように
電撃で一掃できないものか
電撃は有効かもしれんが、あの大きさに通用するかどうかだな
また新キャラが登場したな
あの報道班たちは意外と生き残るかもしれないな
クリーチャー顔では珍しく、報道使命とか言ってることはまともだし
眼鏡の兄ちゃんとキミちゃんはルックスもまともだし
すっかり忘れてた、報道班そういえばいたなw
意外とこういう報道魂がものごとを動かすかも
軍とBMがつぶしあっている隙に逃げたいところ
だが報道関係者には完たちにフィルムを託して死ぬ、という定番のフラグがある。
完のお母んと同じく、王道に逆らうのは至難。
報道関係者が主人公だったら生き残るフラグなのになw
まあそのゾンビみたいな人は普通に死にそうだけど
375 :
あらすじネクタール 1/4:2010/11/11(木) 22:00:00 ID:CudAn8qN
Vol,21 〜再び…〜
その頃、完達はあちこちオフィスを調べていたがやはりどこも施錠されていた。
「日よー日やからっちゅーて、全部休みちゅーのはどーゆーこっちゃねん!!
何様やっちゅーねん、この不景気なご時世に…」
「まぁ… 父さんの事だからね…
このエリアのテナント全部、休業にする位の手は打っても不思議じゃないね…」
「やっぱブチ破るしかねーんじゃねぇのか?」
「う〜〜〜ん…… リスクが大きいな… 単純な鍵だし、何とか開けられたらいいんだけど…」
「麻綾君、ヘアピンあるよホラ!」
「なんでやねん! 犯罪の万能選手かオレは!!」
真顔でヘアピンを差し出す香ノ宮にツッコむ完だった。
ttp://sakurasite.homeip.net/imgboard/img-box/img20101111212326.jpg …その頃、桐島は針金で別の部屋の扉をピッキング。
「器用なモンね… どこで覚えんのよ、そんな事…」
「ID式のカードキーでも使われてたらお手上げでしたけどね
ここはどうやら建物自体のセキュリティが立派な分、中のオフィス1つ1つは結構緩々っすね」
とりあえずチーフは何とか自力で局まで持っていこうと、下に向かおうとするが止められる。
「いや… 下へ行くのはマズイっしょ、さっきのガキどもが気になるんですよ…
何で子供らがこんなとこをコソコソ逃げ回ってる?
20階のオフィスフロアですよ?迷子が偶然迷い込む場所じゃない
…多分下で何かヤバい事があたんすよ、それでここまで逃げてきた…」
「ヤ… ヤバい事って…?」
「それ確かめに行くのもヤバいっすよね
ここはあのガキどもをとっ捕まえて、聞き出すのが一番手っ取り早いでしょうね…」
376 :
あらすじネクタール 2/4:2010/11/11(木) 22:00:42 ID:CudAn8qN
同時刻、完達はジュースを買って小休止していた。
「どーするか…やね…」
「これ以上闇雲に動き回って時間をロスするワケにもいかない、いずれは奴らに追いつかれる…」
「こらやっぱブーの言うとおり、ドアブチ破るしかないのんちゃう?」
…一同に沈黙が流れる。結局それしかないようだ…。
ふと、香ノ宮が足音を耳にした。そこの通路から誰か来る!
「あ〜〜〜ったくよぉ… 何があったのか知らねぇけど、冗談じゃねーつーのよ
“あんなモン”と一緒に待ってるオレの身にもなれってんだよ、ったく…」
小銭をチャラつかせながらブツブツ文句を言う中年。
曲がり角を曲がり、自販機にたどり着くと、そこには営業スマイルの完&香ノ宮。
「いらっしゃいまっせ〜〜♥」 「お飲み物はなんになさいますかぁ♥」
ttp://sakurasite.homeip.net/imgboard/img-box/img20101111212432.jpg 一瞬呆気にとられ、男は背後から幡場に取り押さえられた。
「はい、社長さん一名様ご案内ー!」
騒ぎそうになる男をなだめる完。
『オ オヤジ狩りか!! い…今はジュース代の120円しか持ってないぞ!』
「いやいや、ちゃいますて そんな…」
すると男はシンゴの存在に気付き、シンゴもまた男と目が合う。
「以前に… どこかでお会いしましたか?」
男はとぼけるが、やはりこの男はシンゴが東条の息子だと知っていた!
377 :
あらすじネクタール 3/4:2010/11/11(木) 22:01:26 ID:CudAn8qN
落ち着いたのか、とりあえず男から事情を聴き始める完達。
「おっちゃんにとっても大事な話なんですわ、正味のハナシね
おっちゃん、ここにいてるって事はこん中のどっかの会社の人やろ?
別にね、オレら何しよーてワケちゃうんですよ
ただ、ちょっとだけ会社の中はいらせてくれへんかなー、てね
おっちゃん、ずーっとここにいたんやったら知らへんやろけど
今 下の方はえらい事になってんねん
あんたもオレらと一緒に逃げな マジな話、殺されてしまいまっせ」
(東条のガキ… じゃ、こいつら“例の”ガキどもか…)
男は口を開くと、残念ながら非常口や避難具は使えないと言う。
「高層階では自殺や事故・イタズラを防ぐ為に、
非常口の階段や避難具の使用は全て中央で管理されてるんだ
つまり、管理センターが非常時と判断しなければ使う事は出来ない
状況はよくわからんが、どうやらセンターは“そう”とは判断していないようだ…」
『け… けど…! せ、せや!! せめてオフィスに連れてってや…!!』
「いいとも… こっちも見られたのがキミ達じゃ… 放っておけないんでね……」
――なんと男はいつの間にか拳銃を取り出し、完達に突き付けた!
ttp://sakurasite.homeip.net/imgboard/img-box/img20101111212547.jpg 一方、ドレクス、東条、大佐らは今にも破られそうな地下室の扉を見て顔色を変えていた。
「あり得ない… 全てあり得ない事だ…」
「現実はコレだ、ドクター…
あり得ないはずの欲求を覚え、不可能なはずの形態の変化を行う……
糸状の形態でケージを抜け出し、液体を吸収して再び成長する…」
「いずれも… あなた方科学者のおごりが招いた失態だ
生体細胞1個から全体を再生できるBMは細胞分裂の度に世代交代を繰り返しているような物だ
巨大化していくUSBMは全体が一つの世代ではない
末端は何千世代も超えた、全く新しい未知の世代に進化している可能性があったんだ!!」
378 :
あらすじネクタール 4/4:2010/11/11(木) 22:02:08 ID:CudAn8qN
大佐の落ち着きっぷりが逆に切ないな
それはそうと、国産BMがなんでここにーーーーー!?
前門の虎後門の狼家の中の日本BM
ちょ、待て待て待て!落ち落ち落ちつけ!
ほら、あれだ!「うちのBMもおいしいですよ」と持ってきたサンプルにちがいない!
そうだと言ってくれ…!orz
>前門の虎〜
作品に準じると「前門のUSBM、肛門の米、頭上の国産BM」ってところだな…
なんだ、麻綾カギ開けられないのか… 出来そうな顔してるのに。
いつか母親の仇を討つために、何かスキルを身に付けてるんじゃないかと
期待していたのだが、この3年間でお笑いの練習しかしてなかったのかな。
>>380 その肛門はわざとか
しかし、毒を持って毒を制す
何とか相討ちさせられないかな?
なんか、怪獣大決戦みたいな様相を呈してきたな
さっきまで驚異だった米軍たちは勝手に壊滅しかかってるしな
怪獣大決戦のなんとか警備隊みたいに人間は無力だw
国産BMが復活したら、何とかしてUSBMと対決させられるかもしれんが…デメリットが多すぎる。
国産BMは体が小さいから恐らくビル中にあふれるだろう。
いや、それ以前に国産BMとUSBMが互いに食い合うかどうか、だ。
>>384 ウルトラシリーズで地球防衛軍が役に立った回数なんてほんのわずかだろうw
防衛軍は主役(この場合は完達)を引き立てるためのやられ役なんだからよ!
意表をついてチャイニーズBMとか出てこないだろうか
それは3部で
3部があるかどうかわからんだろwだが先進国はこぞってBMを作ってそうだな。
他にBMを作ってそうなのはイタリア、フランス、イギリス、ドイツ辺りかな?
食糧難にあえぐアフリカ等に輸出すればもうかるだろうに。
けど、あの標本みたいなBMはもう死んでるのかね?
何のためにあそこに置いてあるんだろう
死んでればいいんだけどな…
なんか、こう、実は冬眠状態で生きていて新たな災害になるとしか予想できない…
東条父が舞台にいるのに日本BMスルーはないだろう。
東条父は日本BMに食われて死んで欲しいな
転落死とかそういう死に方はしてほしくないよな。
BMに生きながら食われる死に方が奴には最もふさわしい。
できれば食われる状況もちゃんと描いて欲しいが…
ただ、問題は東条がいなくなったら対BM兵器の開発が遅れそうではあるが。
395 :
あらすじネクタール 1/3:2010/11/13(土) 22:00:00 ID:h6fRuHMA
Vol,22 〜父子〜
部屋に並んだ無数のBM入りカプセルを見て固まる完達。
「3年ぶり…か… なつかしくて涙が出るだろ…?」
男の声も耳に入っていないのか、完達はただ茫然とその光景を見て沈黙している…。
そんな中、ただ一人BMの事を知らないミドがあれは何かと尋ねた。
「キミははじめましてやったね、ミドレンジャー 紹介するわ… オレらの古い友達のBM君や…」
ttp://sakurasite.homeip.net/imgboard/img-box/img20101113213306.jpg 「あなた一体…」 シンゴが後ろの男に振り返ろうとした時、男は改めて香ノ宮に銃を突きつける。
「ヘッ やっぱ親の七光り坊ちゃんは一介の下っ端研究員なんざ覚えてくれてねぇか…
こっちは忘れようにも忘れられねぇってのによ…」
「研究所から…… 持ち出したのか、BMを…? こんなチャチな機材で!」
「しょーがねーだろ、オレみたいな下っ端がUSBMチームのトップと接触できるチャンスなんざ
ここぐらいしかねーんだからよ
いくら偉そーにハッタリをこいてみても、USBMの家畜としての完成度はまだまだだ…
米国(あいつ)ら、国産BMの生体細胞をノドから手が出るほど欲しがってやがる
ボロい商売だぜ、一体2百万ドルはくだらねぇだろうよ」
「…クズが」
「ああ!? 教えてやるよ小僧、てめぇの親父東条とオレとは同期だ
その東条どころかガキのてめぇにまでもアゴで使われてよ…
ずっと… ずっと待ってたんだよ てめぇら親子をはいつくばらせる日をよ!
…ツイてねーよなーボク達 たまたま顔を見られたのがそいつでなきゃあ、
おじさんだってこんな悪党ぶるつもりはなかったんだけどよ
ま、3年前からこういう運命だったんだな 全員…オレのBMのディナーになってもらうぜ」
ttp://sakurasite.homeip.net/imgboard/img-box/img20101113213542.jpg
396 :
あらすじネクタール 2/3:2010/11/13(土) 22:00:42 ID:h6fRuHMA
その頃、地下室の扉はますます歪み、いつ破られてもおかしくない状況だった。
「この貧弱な扉で食い止めるには……デカくなりすぎたようだな…」(大)
「し…しかし、あのケージから本体は出られないはずだ… こんなに巨大化するはずはない」(ド)
――するとせき込みながら一人の兵士がドレクスにくってかかった!
『あんたの部下だよ!! あんたの部下が… あいつらが死ぬ間際にケージを開けやがったんだ!!』
「あなたの部下はBM研究者というより、異常なまでのBMマニアというべきだな、ドクター
最後に自分が一番やってみたかった事をやって死んだ…
もっとも本体は私が… 酸素の供給を止めて殺した…死体だった…
ここにいるBMは、その自らの“母体”を喰って同じだけの大きさに成長した第二世代だ
おそらくは、食欲も成長への欲求も、より大きく進化した次世代BM……
捕食の為の攻撃力や適応力も格段に進化している可能性もある…
さて、あなた方科学者にうかがおう… 軍人(われわれ)はどうしたらいい?」
すると東条はおもむろにへたり込んでいる兵士に目をやった。
「衛生兵… ミネラルウォーターはあるのか?」
「は、はい」
「貸してくれ ――水を飲むと一気に成長する… と言ったな?」
「は はい 幼生の段階では液体の形が最も吸収しやすいと思われますが…」
「そうか」 ――あろうことか、東条は大佐達が止めるのも聞かず水を一気に飲み始めた!
『と 東条!!』 『バカな! 体内にBMがいるかもしれんのだぞ!!』
…一同が見守る中、東条はしばらく待ったが…… 変化はないようだ。
「どうやら… 私は“シロ”のようだな… さあ、全員順番に飲んでもらうか…
BM保有者…“クロ”と判断した場合は… 直ちに焼却処分とさせてもらう」
その言葉に咳き込む兵士達は全員ただの風邪だと否定し騒ぎだす!
「仲間を焼き殺せというのか、Mr…」
「大佐… あなたはさっきこの地獄にどう決着をつけるのかと聞いた…
1つずつ順に決着をつけていこう… まずは… 我々の体内の地獄からだ」
――そういう東条の顔は、3年前と同じ冷徹な笑みを浮かべていた。
ttp://sakurasite.homeip.net/imgboard/img-box/img20101113213712.jpg
397 :
あらすじネクタール 3/3:2010/11/13(土) 22:01:23 ID:h6fRuHMA
そして、場面は再び完達へと移る。
男は相変わらず香ノ宮を人質にとりながら、誰から死んでもらおうかと選んでいた。
するとミドは大きく息を吸い込み叫び出した!
『待って下さい! か… 香ノ宮先輩を殺すんだったら、ボクを…
代わりにボクを殺して下さい!』
「ハハ… カッコイイな…小さなナイト君か」
「え〜〜〜〜と あ、あのな ミドちゃん… 勇気は買うけど
あのおっさん さっきからオレら“全員”殺すと言うてはんのやで」
「ま、全員殺すって言われちゃ仕方ないね ――撃ちたきゃ撃てば?」
シンゴの言葉は嘘じゃない。完も幡場も覚悟を決めていた。
「な… て…てめぇら!! ハッタリだと思ってんのか! 大人をなめやがって!』
「ただ… あなた、ピストル撃った事無いでしょう?
素人がムリするから、こんなマヌケな状況を作ってしまう…
銃の弾は6発… この距離で4人に一斉に飛びかかられて……
全員確実に殺せる程の腕があなたにあるんですか?
もし香ノ宮君を傷つけ… あるいは殺しでもした場合は…ボクらも全員確実に殺す事です…
さもないと… ボクらはあなたを許さない… 生きたままBMの餌にしてやりますよ」
…さすがは親子。シンゴもまた東条に負けず劣らずの冷徹な笑みを浮かべていた。
ttp://sakurasite.homeip.net/imgboard/img-box/img20101113213839.jpg (と… 東条と同じ目だ…このガキはやる…… 本 気 で や る ……!)
「できないと思いますか? ボクらにとっては見慣れた光景なんですよ…
3年前の地獄を生き抜いた、ボクらにとってはね…」
東条の恐ろしさを知っている男はついに根負けし、香ノ宮を開放してへたり込んだ。 <続く>
>最後に自分が一番やってみたかった事をやって死んだ…
自分の意志だったのか。
乗っ取られて意識を共有するとかなんかで操られたのかと。
ドレクスよりもそのケージを開けた科学者?が第2次生物災害の戦犯だな。
それにしてもシンゴ…お前怖ぇよ…
東条親子はキチカッコイイナ
BMの生体細胞だったら加工後の肉からでも取れるんじゃないのか…?
生きたままカプセルに入れたら、(作中では)「これから脱走しますよ」って言ってるようなもんじゃないか!
このまま何事もないとはとても思えん。
この作品は「一難去ってまた一難」がコンセプトだし…
さすが親子、どちらもいい顔で笑うぜ
2人とも自分達の業を理解してるからBM関連で死ぬ事になってもとうに想定内なんだろう。
こんな小物のオッサンでは脅せない。
1体2百万ドルか…単純計算でも2億円だっけ?
そりゃ流出する欲望も出てくるわな… ゴクリ
1体200万ドルって契約を結んだ目の前で
餌あげて増やしたいなw
そして増殖失敗して食われる訳ですね、わかります!
おっさんが自分で持ち出したのか!
東条博士もう素晴らしい悪役だわ、素敵!
シンゴもさすが息子だわ、素敵!
なんだ、アメBMは性能的にメイドインジャパンに劣ってるってわけ?
巨大化という別の進化を選んだってことなのかな
生物としてはUSのほうが優れてるんじゃないかな。
欲しいのは家畜としての完成度。生物としてはダメな方に退化させる技術。
人とか食ってもらっても困るからね!
411 :
あらすじネクタール 1/4:2010/11/15(月) 22:00:00 ID:nN/YJyoN
Vol,23 〜交錯〜
―地下室―
「まずは我々の体内の地獄に決着をつけよう… 誰からいく?」
まるで酒を勧めるかのように、飲みかけのペットボトルを差し出す東条。
しかしあの発言の後、水を飲もうとする兵士は一人もいなかった。
「どうした? 水が欲しいんじゃなかったのか?」
――すると大佐が東条の手から水を奪い飲んで見せた。
部下の火炎放射機に囲まれながらしばし待つ・・・・・・・ が、変化は起きないようだ。
恐怖に怯えた部下達はせき込みつつも、一斉に大佐に近寄っていく。
『ち… 違う! 大佐、オレ達は… ゲフッ!』
『信じて下さい! こ… これはただの… ゲハッ!!』
「・・・・・信じたい だからこそ…… お前達には証明してもらわねばならん…」
その途端、業を煮やした兵士の一人が火炎放射機を向け叫び出した!
ttp://sakurasite.homeip.net/imgboard/img-box/img20101115213901.jpg 『冗談じゃねぇ!! ゲホッ! こ…こんなトコで死んでたまるかよ!!
オ… オレにはフィアンセがいるんだ!! ゲブッ!
この任務が終わって帰国したら、オレ達は…ガハッ オレ達は……!』
ドンドンドンドン!
…哀れ、ブチ切れた兵士(ダグ)は大佐の手によって銃殺されてしまった。
しばし仲間の死体を見つめ茫然となる兵士達。
――すると突如死体の口からUSBMの無数の触手が飛び出してきた!!
慌てた兵士達の手により死体は焼却処分され、事なきを得る …が、それもいつまでもつか。
「なるほど… 実際に見ると聞くとでは… まさに聞きしに勝る地獄だ…
この地獄を放置しておく訳にはいくまい… 例外は認められん… 例え友軍であっても…な…」
412 :
あらすじネクタール 2/4:2010/11/15(月) 22:00:43 ID:nN/YJyoN
―同時刻、完サイド―
震える手で銃を持ち、男に向けるミド。
イスに拘束された男は銃を人様に向けるなと叫ぶが、どの口が言いますか。
「勝手な事ゆーたらあかんわ、おっちゃん さっきまで自分、おもきし人に突き付けてたやん」
『だからって、てめぇ こんなプルプルした小動物みてぇなガキに…!
あぶなっかしくてしょーがねーだろ!!』
「その通り! この子の場合、びっくりした拍子に引き金を引いてしまう可能性が多分にあります」
「態度気ぃつけた方がええで… 事故って怖いで〜〜〜 おっちゃん」
ttp://sakurasite.homeip.net/imgboard/img-box/img20101115213721.jpg 「ど… どうしろっつんだ」
「多少協力的になっていただきます
――あなたはBMを持ちだすのに際して、自分の安全は確保しようとしたはずです
当然、あの研究所で開発されている、何らかのBM対策グッズも持ちだしているはず
それを渡してもらいましょう」
…ふと、幡場はこの男をほっといて脱出しようと言うが、そうもいかない。
「逃げるにしてもこのBM達をこのままにしてはおけない、処分していかなきゃ」
「――ムリだな、対策用の器具なんざ、オレだって持っちゃいない」
「撃ってもええで、ミドちゃん」
『ホントだ!! オレだってただの使いっぱなんだよ!!
…だ、大体ちょっと考えりゃ分かんだろ?
いくら研究所の所員だからってオレみたいな下っ端がそう簡単にBMを持ちだせる訳ねえって…
ましてや開発中のBM対策器具なんて最高機密にゃオレなんざ近寄る事もできねぇよ
ま… あいつの事だから、あいつは持ってきてんのかもしれねぇけどよ
どこにあるか、オレにはわからんね」
「あいつ?」
413 :
あらすじネクタール 3/4:2010/11/15(月) 22:01:24 ID:nN/YJyoN
―操作室―
腕時計を見るお偉いさん、そのお偉いさんを見る青年。
ttp://sakurasite.homeip.net/imgboard/img-box/img20101115214121.jpg 「東条さんからの連絡遅いですね、後藤さん 地下で…何か起こってるんですかね…?」
「さ… さぁな…」
(クソっ… とんだアクシデントだ… 計画が水の泡だ…
東条の若造を出し抜いてやれるチャンスだったのに… 携帯も使えんし…どうする…?
このまま事が露見すれば、オレの方が破滅だ…!)
――この後藤がBM持ち出しの首謀者だったのだ!
―オフィス―
一方、完達は手分けしてBMが置いてあった部屋を家探ししていた。 もちろんミドはそのままで。
「ホンマに持ってきてんのかいな、シンゴ君」
「ああ、多分ね… あの人の事はよく知らないけど、父さんの側近なら抜け目ない人に間違いない
自分の身を守る道具がある以上、必ず用意しているはずだ」
「だけどさ… BM対策グッズって、何それ?」(香)
「今、ボクらが研究所で開発しているのは広域BM対策兵器といって
3年前の様な非常時に対応するための装置なんだ
具体的にはある種の波長の光や電磁波・放射線などを使って
人間や建物を傷つける事なく、広範囲に渡ってBMだけを瞬時に処分する研究さ
――効力は完璧とはいえないけど、携帯用の対策器具も開発されている
ま、アウトドアで使うヤブ蚊よけみたいなもの、と思えば分かりやすいかな」
…ふと、男はミドに話しかけた。
「見た所、キミはちったぁ話が分かりやすそうだな
どーよ、おじさんと一緒に大金持ちにならねぇか? わかるぜ、キミはあいつらと違う…
あいつら、キミの事バカにしてるんだ、仲間だなんて思っちゃいねぇよ!」
414 :
あらすじネクタール 4/4:2010/11/15(月) 22:02:06 ID:nN/YJyoN
「そ… そんな事…」
「見たろ? さっきの東条のガキ… シンゴとかのあの目… あいつぁ親父と一緒だよ
いざとなりゃ、自分のために仲間だろうが家族だろうが平気で見捨てる
キミなんざ、間違いなく最初に切られるぜ!
なんにも心配ねーよ、やべぇ橋渡るのは全部オレがやってやる
このBMさえさばけりゃ、オレの取り分の2割をやろう 1千万なんてもんじゃねぇぜ
今のうちにこの手をほどいて、ピストルをおじさんに貸してくれよ…」
――その瞬間、ミドの叫び声が部屋に響いた! 縄ほどいちまったのか!?
『ミドちゃん!?』 『どうした篠浦ぁ!?』
「へ〜〜 こいつらがBMなんだってね〜〜? またまたスゴイ特ダネ見つけちゃったな〜♥」
そこには銃を奪い、ミドの頭に突き付けた取材班…桐島達が乱入していた!
ttp://sakurasite.homeip.net/imgboard/img-box/img20101115214427.jpg <続く>
取材班すげえ悪人ヅラwww
こりゃあアメ軍、UABM、国産BM、取材班、主人公組の5つどもえ?
「US」BMね。
せめて人間(完・取材・米軍)は手を取り合わないと生き残れんぞ、これは…
417 :
あらすじネクタール 1/4:2010/11/17(水) 22:00:00 ID:V1Pfm96A
Vol,24 〜無知なるかな大人達〜
ttp://sakurasite.homeip.net/imgboard/img-box/img20101117205730.jpg 時計を見るとPM5時を過ぎていた。
「今頃、日本中のご家庭じゃ主婦のみなさんが晩御飯の支度に大忙しだろうねぇ…
今夜のおかずは何かなぁ? BMの生姜焼き、BMのフライ… ちょっと豪勢にBMステーキ…
BMのしゃぶしゃぶってのも、サッパリしててイイよね」
ミドに銃を突き付けたままそんな事を言う桐島。
「でも… まさか誰も想像しないよね…
自分が今料理しているお肉の正体が… こ〜〜〜んなグログロの大イモムシだなんてさぁ♥
ぜひみんなに教えてあげたいなぁ… 日本中… いや、世界中で大パニックだろうね…」
おもむろにBMのカプセルを見て気味悪がるきみチャン。
幡場は思わずそれに触るなと叫ぶが、桐島に銃を向けられては黙るしかなかった。
「ボクはそっちのヒゲのオジサンと違ってさ、キミ達が大人しくしてくれさえすれば撃ちはしない
…ただねぇ〜〜 ボクもピストルなんて撃った事なくってさ、もし撃っちゃったりしたら…
誰のドコに当たるか、わかったもんじゃないんだよね〜〜〜♥」
…どこかで聞いたセリフだな。それもそのはず、これはさっき完が言った台詞だ。
「ヤらしいな、自分 結構一通り立ち聞きしとったみたいやね兄ちゃん」
「まーねぇ♥ いや〜〜 キミ達は賢い! おそれいったよ
だったらこの場合、どーしたらいいかわかってるよね!」
桐島の悪行に業を煮やしたチーフはついに叫ぶ。
『ちょっと桐島クン! いい加減にしなさいよ、何考えてんのよ! 相手は子供なのよ!?
さ、ピストルなんか捨ててその子を放してあげなさい!!』
「子供ったって、人一人しばりあげて銃突き付けてるよーなガキどもですよ、チーフ…
甘く見てたらオレ達の方が喰われちまいますよ」
しばられた男は被害者を演じ、取材班に助けを請うがバレバレだった。
「ど〜〜かな〜〜 何しろあの子供にピストル突き付けてたオッサンだからね〜〜
あんたもイマイチ胡散臭いのよね〜〜」
418 :
あらすじネクタール 2/4:2010/11/17(水) 22:00:41 ID:V1Pfm96A
「ま、こっちとしちゃさ、色々言いたくない事しゃべってもらうのにそのままの方が都合いいしさ
絵的にもその方がインパクトあってグーだよ、オジサン」
『ま 待てよオイ!』
「な〜〜〜んで大人ってみんなそーなんだろ 自分の事ばっか…」
「……ムカつくな 若さを鼻にかけてんじゃないよ小娘(ガキ)が!」
揉めまくる連中を見て呟く香ノ宮、それを聞いてイラつくきみチャン。
「そーまで言うならお嬢ちゃん、キミはまさかこのお友達を見捨てたりしないよね…
んじゃま、そっちのおっかないお友達の手足を縛りあげてもらおうかな?
こっちのオジサンみたいにガムテでね…」
―地下室―
その頃、東条は…… なぜか小銭を数枚、床に捲きそれを大佐が確認していた。
「表は…4枚か… 4班からだ……」
大佐は4班の連中を見ると、4班の兵士達は騒ぎたてる。
「ま… 待てよ! どー見たってアイツらの方がアブネーだろ!!
た 確かめるんだったらアイツらが先じゃねーのかよ!!」
『『な… なんだと! てめぇら…!』』
4班の兵士は顔中に血管を浮かべ、吐血しまくる別の班の連中を指差して叫ぶ。
ttp://sakurasite.homeip.net/imgboard/img-box/img20101117205901.jpg 今にも銃撃戦が起きそうになる中、一人の屈強そうな健康的な兵士・エドがそれを止める。
「めめしい事言ってんじゃねぇよ、ガタガタ身内でもめてる場合か、あ?
オレ達ゃなんともねぇんだからよ、さっさと飲んでさっさと終わらしゃいいんだ
本当に戦わなきゃならねぇ相手はまだ他にいるんだぜ!」
…エドは水を飲み、しばらく待つ。
「見ろよ、なんともねぇだろ?」
―― その瞬間、彼の腹がボゴボゴと蠢き、体のあちこちからUSBMの触手が伸び始めた!!
ttp://sakurasite.homeip.net/imgboard/img-box/img20101117210037.jpg
419 :
あらすじネクタール 3/4:2010/11/17(水) 22:01:25 ID:V1Pfm96A
兵士達は近寄るなとエドだった「物」を焼却処分する…。
「とりついた粘膜の部位によっては… 成長が著しく遅い場合もあるのだろう
その場合、自覚症状が現れにくい…」
…皮肉にもそれを見た東条と大佐はまた一つ、USBMの特性を知るのだった。
ttp://sakurasite.homeip.net/imgboard/img-box/img20101117210139.jpg そうこうしている内にも扉はどんどん凹み―――― ついに破られてしまった!!
兵士達は一斉に火炎放射を浴びせるが、巨大なUSBMは怯む事無く扉から這い出てくる。
その様子を見て恐怖に駆られた感染兵士達は逃げ出してしまった!
『カ… 大佐!! BM保有者達が…!』
『かまうな!! 哀れだが…… どのみち彼らも永くはない……』
大佐の目の前には巨大なUSBMが迫りつつあった。今はこれを何とかするしか生き残る術は無い。
―オフィス―
「なあ、ホントにわかっとんの自分ら?
こんなトコでモタモタしとったら、あんたらも殺されてまうんやで…」
――そこには香ノ宮を含め、ガムテで手足を縛られ床に座り込む完達が居た。
その光景をニヤつきながらビデオカメラで撮影する桐島。
「ハハ… 殺されるか…それもイイね…
キミ達と違ってお兄さんは、もう26年も生きてきてるからねぇ
退屈しながら生きるのはもうたくさんなんだよ
こんだけステキな素材があるのに、命惜しさに捨て置くなんてできないねぇ」
「ねぇ桐ちゃん、こいつ1つ出してみない?」
「イイね〜〜 やっぱ動いてる絵欲しいもんね〜〜」
――きみチャンの禁断の一言に騒ぎだす完達!
『ア アホかい!! 何やっとるかわかっとんのか自分ら!!』
『そいつを外に出したら取り返しつかねぇんだぞ!!』
420 :
あらすじネクタール 4/4:2010/11/17(水) 22:02:16 ID:V1Pfm96A
扉絵の憎たらしいあの顔見て、この男はBMに食われるなと直感した
報道魂があだに……!?
てか、大人連中がくずすぎるわ
逆に冷静な東条博士がかっこよく見えてきたw
エドナイスガイだと思った矢先…orz
死亡フラグなんかなかったのに、いきなり死ぬとは…油断も隙もないな
コインの表の枚数で決めるのはおかしい。
結局全員やるにしても、公平な決め方にしないと
そういうところが東条父だな
とんだドSだ
426 :
あらすじネクタール 1/3:2010/11/19(金) 22:00:00 ID:gca4rzou
Vol,25 〜応報〜
「ねェ〜〜え オ・ジ・サ・ン♥ どーやって開けんのォ、コレェ?」
BMのカプセルを持ち、邪悪な笑みを浮かべながら男に聞くきみチャン。
完達が成り行きを見守る中、男は何も答えない……
「今さら保身に走ろうったって手遅れでしょォ、ここはひとつボクらに協力してさァ
内部告発者(インサイダー)気取っちゃった方がカッコイイじゃん、オジサン」
「お前達は何もわかっちゃいない…
想像力が欠落してるんだよ、ガキ共が… お前らなんかに手に負える代物じゃないんだ」
――すると桐島は怒りを抑えつつ、銃を男の眉間にくっつけた。
「ボクってさァ 無能なオヤジに偉そーに説教されるのが一番ムカつく人なんだよね」
「お前こそ何様だ? 誰もわかってくれない裸の王様か?
証明できねぇプライドに振り回されてる哀れな自意識過剰クンが…」
ttp://sakurasite.homeip.net/imgboard/img-box/img20101119211643.jpg すると桐島はキミちゃんにカプセルを床に置いてもらい、横倒しにする。
「上等だね」
すると拳銃を逆さに持ち、大きく振り上げた! 最悪の事態に一斉に叫ぶ完達!
ttp://sakurasite.homeip.net/imgboard/img-box/img20101119211735.jpg 『『あ… まさか… やめろォォォォォォ!!!!』』
同時刻、USBMは…… 扉を完全に破壊し、入口から無数の巨大な触手が伸びてきた!
もはや火炎放射機も通用せず、米兵達は逃げ惑う!
『ム… ムリです大佐!! この程度の火力ではコイツの殲滅は…!!』
427 :
あらすじネクタール 2/3:2010/11/19(金) 22:00:41 ID:gca4rzou
『退却!! 総員、地上1階まで撤退しろ!! 地階との境界線で最終防衛線を張る!!
負傷者はあきらめろ!! 各自、自身の生存のみ優先しろ!!』
助けを求める仲間をやむなく見捨て、米兵はそれぞれ撤退を開始した。
すると大佐は突如ドレクスの襟首をつかみ睨みつける。
ttp://sakurasite.homeip.net/imgboard/img-box/img20101119211822.jpg 「Drドレクス 私はここで大勢の大切な部下を失い、大勢の罪のない民間人を殺した…
もはや私は生きて本国に還るつもりはない…!
あなたにも…… 相応の覚悟はしておいていただこう
――以後、我々は二度とあなたの指示には従わん!!」
―再び完サイド―
…最悪の事態が起きてしまった。無知な桐島は拳銃をハンマー代りにカプセルを割ってしまった!
「なんだ… 全っ然動かないじゃん…」
「酸素の消費を最小限に抑える為に仮死状態にしてあるんだよ!
覚醒する前にもう一度ケースに戻すんだ!
早くしろ!!俺の手をほどけ! ケースの扱いはオレにしかわからねぇ!!」
「つまんないな……」 ――そう呟くと、桐島は動かないBMに弾丸を数発撃ちこんだ!
「これでいいんだろ?」
『バ バカヤロ!そんな事で……!』
「うるさいよオジサン…」
桐島はBMをゴミ箱に捨てるが、きみチャンもやりすぎたかと思い冷静になるようなだめる。
「ね、桐チャン 少し冷静になろーよ」
428 :
あらすじネクタール 3/3:2010/11/19(金) 22:01:27 ID:gca4rzou
「うっさいなぁ… なんでどいつもこいつもオレのやる事に口出しすんだよ…
オレの好きなよーにやらせてくれれば… オレ、スゲー事やってみせるのに…
まったくキミ達があんなに言うから、こっちはさぁ…
キミ達のうちの誰かがボリボリ喰われちゃう位のショッキングシーンを期待したんだけどな…」
ttp://sakurasite.homeip.net/imgboard/img-box/img20101119211916.jpg 「あのな兄ちゃん、悪い事言わんからあのオッチャンの言う事聞いとき
せやないと、イヤっちゅーほどショッキングシーン見なあかんハメになるで」
「ほほぉ まぁだ言いますか?
じゃ、記念すべきショッキングシーン第一号はキミにやってもらおうかな?
――いや… やっぱスプラッタホラーには、カワイイ女の子だね♥」
ターゲットを完から香ノ宮に変え、さすがのきみチャンも呆れつつある。
「桐チャン… 本気で言ってんの?アンタそれ…
冗談じゃないわよ!! あたし、もぉ降りた! 付き合ってらんない!! あんたイカれてるよ!!
大体!そんなビデオ撮ってオンエアできると思ってんの!?
な〜にがピューリッツァよ!! そんなの世間に出せるワケないじゃない!!』
桐島ときみチャンの仲間割れの最中、男はBMを捨てたゴミ箱が動くのを見て周囲に呼びかける!
――BMが覚醒してしまったのだ……!
「…来た!」 血の気が引き、警戒するシンゴ達。
ゴミ箱のすぐ近くにいる男はほどけと暴れ出すが、バカな桐島は大喜びだ。
「ハッハァ〜〜♥ な〜んだ、生きてんじゃん しかもお目覚めみたいだねぇ♥
それじゃ待望のショッキングシーンと参りましょうか」
男が止めるのも聞かず、ゴミ箱に手を突っ込む桐島。
ザワザワザワ…
「…え? なんだよコイツら… なんだってこんなに…」
ゴミ箱のゴミを喰って増殖したBMが桐島の腕にしがみついていた――――……
ttp://sakurasite.homeip.net/imgboard/img-box/img20101119211959.jpg <続く>
扉の香ノ宮がエロい
確かに、好きにやらしたらスゲーことやってくれたな…
香ノ宮、きみチャンよりおっぱいデカい。
大佐はビル編の良心
だが第一部の良心、完ママは生き残れなかったからな… 大佐も厳しいだろうな。
>>434 大佐自ら
「もはや私は生きて本国に還るつもりはない…! 」
って宣言しちゃってるしな…orz
でも大佐、良心あるのなら民間人虐殺前に反対してくれれば…!。・゚・(ノД`)・゚・。
あの母子の死体がトラウマになっちまったよ…!
よっしゃ、桐食われろ!!
すでに腕食われてるけどなw
それにしてもBMの移動スピードってどれ位なんだろう?
脚が遅ければ走って逃げる事もできるだろうけど、スピードどこかに出てたっけ?
438 :
あらすじネクタール 1/2:2010/11/21(日) 22:00:00 ID:S8ZlzZ/C
439 :
あらすじネクタール 2/2:2010/11/21(日) 22:00:55 ID:S8ZlzZ/C
完は慌ててミドを落ち着かせようとするが、すでにBMの群れはこちらに気づいてしまった!
…BMが完達に向かうのを見計らって、拘束を解いてもらった男はきみチャンと共に廊下に脱出する。
「へへ… あばよボーヤ達… BM達と仲良くな…」
男は完達を見捨て、廊下に出るとドアのカギをかけてしまった。
『ちょっとオジサン!鍵までかける事ないじゃない!! あの子たちは…!』
「これだって急場しのぎだよ、とりあえずでも封じ込めておかねぇと…
オレ達だけじゃねぇ、東京が… いや、日本中が壊滅する…!!」
場面は再び完達へと移る。
やむを得ず完達5人はバラバラに別れ、なんとかドアを破って脱出しようとする。
「増えたと言ったって、せいぜいが30匹… 何もみんな一緒に喰われる事は無い」
「せやね、一人あたま6匹ずつかわせばクリアーって訳や」
「ヘッ、3年前に比べりゃ全っ然楽勝だぜ!」
「もしも…途中で誰かがやられても、他の者はかまわずドアを目指す…でしょ?」
「「「当然!」」」
――そして一斉に向かってきたのを見計らい、シンゴの合図で一斉に散開した!
…その頃、チーフ達3人は8階の踊り場にいた。
部下がここまでくれば大丈夫、休もうと言うがチーフは一刻も早くこのビルから出ようと言う。
――すると目の前には米兵の軍服が抜け殻のように落ちていた。
「何でこんなとこに…?」 「誰かここで脱皮でもしたんじゃないすかね…?」
床の軍服に注目するあまり、彼らの頭上にUSBMがいるのに気付かなかった……。
ttp://sakurasite.homeip.net/imgboard/img-box/img20101121213135.jpg <続く>
桐嶋因果応報! とはいえ、無残な死体を見てしまったミド悲惨すぎる…
このUSBMは糸から成長したやつだよね
服は食べないのかなw
成長途中だから繊維質はまだ無理だとか?
USは日本製ほど雑食ではないのか。
または米軍の特殊装備だから、防弾耐火用にアスベストや
グラスファイバー等を編み込んでいるなら食えないだろうな。
ああ、なるほど
特殊繊維だから食えないってのもあるかもしれないな
何でも食べるけど、やっぱり美味しい物から食べたいんじゃないのかな
柔らかくてあたたかいお肉が歩いてるんだから
食べにくい繊維は残そう、無理して食べなくていいや〜みたいに
>>445のレスだけ見て
「あれ?ここゾンビ映画スレだっけ?」と思った…
447 :
あらすじネクタール 1/2:2010/11/23(火) 22:00:00 ID:v6UNAgfq
448 :
あらすじネクタール 2/2:2010/11/23(火) 22:00:42 ID:v6UNAgfq
東条は時々憎たらしい時とかっこいいと思う時があるので困るなw
最後のコマでスタッフを食っているUSBMを見ると、
>>445の解釈は正しいみたいだね。
「普通の服は柔らかくて食えるけど、特殊な服は硬くて食いにくいので無理せず食わない」みたいな。
(加えてUSBMがまだ幼生だったこともあるかもしれないが)
誰かが食われても恨みっこ無しとか言ってたのに
仲の良い奴らだ
東條かっけえw
>「ナパームは使えん、液化窒素を用意可能なだけ… あと我々の分の対冷スーツだ
> 全館に… 絶対零度の冷房を入れてやろう…」
という事は完達は米軍をやり過ごし、何とかビルを脱出するか、
脱出できない場合はBM・USBMと超低温の3つから身を守らなければならないのか…
防御方法が予想できんので展開が読めん
ミドは一向に役に立つ様子が無いな。
このままずっと足手纏いで最後の最後で皆の身代わりに犠牲にでもなって死ぬポジなのかな。
おえらいさん方は役職わからんが、死亡は確定だなこりゃ
やだ、東条博士かっこいい……
しかしミドは情けないなあ
これが女の子だったらまだ可愛いんだが今のままじゃあ
ただの足手まといだ
早く囮になって死んでくれた方がいいんだが
ミドは小柄な体を利用して狭い所に潜り込むとかできるかもしれないじゃないか。
お前ら黙って見守っててやれ
まあほかの奴らとは経験値が違うしなあ
とりあえず後衛においてレベル上げないと
一瞬何のスレかと混乱するレスはやめようよw
確かにBM初遭遇でも逃げられた小学校時代の完達とは比べ物にならないが。
ミドを叩くならこのシリーズが終わってからにしようよ
東条博士急にかっこよく見えてきた
非常事態にうろたえない男の人って頼れそう
だが忘れるな、東条は多くの人々を死にやった死神だ
461 :
あらすじネクタール 1/3:2010/11/25(木) 22:00:00 ID:CBNTjgKK
Vol,28 〜ブービートラップ〜
部下がUSBMに喰われる様を見て腰を抜かすチーフ。
落ちてきた靴をきっかけに我に返り、悲鳴を上げながらその場を逃げ出した!
ttp://sakurasite.homeip.net/imgboard/img-box/img20101125213134.jpg チーフはトイレに逃げ込み、入口のドアを必死で抑える。
USBMは何度もドアを破ろうとするが、この大きさではまだドアは破れないようだ。
「た…… 助……かった……
な… なーんだ たいして頭のイイ化け物じゃないのね… こ… ここにいれば安心だわ……」
――安堵するチーフだったが、奥の個室にはもう一つ、米兵の軍服(抜け殻)があった。
そしてその個室の上からUSBMの触手が姿を現し――――……
ttp://sakurasite.homeip.net/imgboard/img-box/img20101125213245.jpg ―21階と22階の踊り場―
シンゴが下に行くと言い出し、混乱する完達。上へ行くんじゃないのか?
「状況が変わっている、このビルの中で国産BMが野放しになって増え続けてるんだ
このまま上へ行ってボクらが脱出に成功するという事は……
その同じルートから東京のド真ン中に国産BMの群れを解き放つ事になる
そうなったらもう誰にも止められない、利己的に考えてもボクらが助かるのはほんの一瞬だけだ
父さん達はまだ国産BMの事を知らない…
でも、このビルの中で奴らを喰い止めるには、どうしても父さん達の力が必要なんだ」
彼のの説明に一同、しばし沈黙しているとシンゴは単身階段を下りはじめた。
「ここで別れよう、BMの問題はキミ達には全く責任は無い
ボクと父さんとで片づけるべき問題だからね
上へ行くといい…多分 助かる可能性はその方が高い… じゃ…」
462 :
あらすじネクタール 2/3:2010/11/25(木) 22:00:41 ID:CBNTjgKK
「責任…… あります!!」
呼びとめるかのように叫んだのは……なんとミドだった。これには幡場達も驚く。
「ボクがいなければ… 先輩達だけだったら… ボクがこんなにだらしなくなければ…
こんな事にならなかったはずなんです…!!」
「だからって、ついてこられたって足手まといなんだけどな…」
「わかってます!! ボク、足手まといだって… さっきだって…
ドアに辿り着く途中でやられた奴は放っとくって言われたのに…結局みんなに助けてもらって…
だから…もうこんなの終わりにしたい…
自分のためだけに… 自分が助かるためだけにみんなに迷惑かけて…」
自分の無力さと情けなさを感じ、拳を震わせ泣きそうになるミド。
「ボクらは…“途中で”誰かがやられても放っておくと言ったんだ
でも、キミはまだ……“動きだしても”いなかっただろ?」
「せやねー、ま どっちも日本語通じん言うたかて
BM君とアメリカ人やったら、まだアメリカンの方が話がわかるやろ!」
「ま、上へ行きゃ助かるってモンでもねぇしな」
「階段上がりっぱなしだとさ―――― あ〜し太くなんのよね、たいがいにさー」
…なんだかんだで全員下に行こうという事になり、念のためシンゴは再度問う。
「……もう一度言うけど、下の方が危険な要素ははるかに高いんだ……」
「せやから、カッコつけて1人で背負いこまんと、みんなで行こうで シンゴちゃん!」
ttp://sakurasite.homeip.net/imgboard/img-box/img20101125213347.jpg
463 :
あらすじネクタール 3/3:2010/11/25(木) 22:01:23 ID:CBNTjgKK
同時刻、男はキミちゃんから1階で起きた事を聞いていた。
「でっけーミミズ?」
ttp://sakurasite.homeip.net/imgboard/img-box/img20101125213411.jpg 「ミミズってゆーか…イソギンチャクってゆーか…
で〜〜〜〜っかいクモヒトデってゆーか、なんかそんなのが人間バリバリ食べ始めて…」
それで男は何が起こったか理解した。USBMが暴走したという事を。
きみチャンはどうするの、どうなるのと騒ぐが男もどうすればいいのかわからない。
『大体てめーらTV局が余計な事するからこーなったんじゃねーか!!』
『何よ!子供にやられて手も足も出なかったくせに!!
――とにかく!! あたしもう関係ないからね!!帰らせてもらう!
国産BMだかUSBMだか知らないけどね、もうまっぴらよ!!
TV業界もゴメンだわ!! 田舎帰るわよ、もう!』
そう騒ぎたて振り向くと、突如きみチャンの頬に拳銃が突き付けられた。
「あまりデカイ声でわめいてほしくない話題だな、お嬢ちゃん…
どういう事だ、これは? あ? 池内? ったく… 使えん男だとは思っておったが
どうやらわしの予想以上の失態を重ねてくれとるようだな……」
銃を突きつけたのはBM流出の主犯・後藤だった。そしてようやく男の名前も判明。
「まぁいい… 予定よりも弾丸(タマ)が一発余計に必要になっただけだ…
安心しろ池内、BMはキッチリ処分しといてやる…
その前に… お前達の“処分”をBMにしてもらう事になるが…な…」
拳銃を向ける後藤に絶句する池内・きみチャン。
――――しかし後藤のすぐ後ろには、いつの間にかUSBMが迫っていた!
ttp://sakurasite.homeip.net/imgboard/img-box/img20101125213429.jpg <続く>
よし、死ね後藤!
BMって割と空気読めてるよな。襲うタイミングが時々絶妙。
嫌いだったけど、
こういう状況だと池内ときみチャンの味方しちゃうな。
とりあえずおっぱい要因のきみちゃんは生き残って欲しい。
しかし今回「足が太くなる」って文句言ってる香ノ宮の脇乳がエロいな…
チーフ二週も逃げ切れてたから、もしかしたら助かるのかと思ったが…
残念だ
やはりクリーチャー顔は死ぬ運命にあるのか…
性格が取材斑の中では比較的まともだったのに残念だ
>>465 てか、怪物パニックモノって大抵そうじゃないか?
いいタイミングで振り向くと怪物がいる、ってのはザラかと。
BMさんはふりむきさせずにバックを取ってるシーンが多いかな
読者が「おい、うしろ、うしろ」って言いたくなるようなw
ドリフで言えば幽霊屋敷コントやね。 志村ーーっ!!後ろ 後ろ!
畜生、リロったら
>>472がすでに同じ事を書いていたw
474 :
あらすじネクタール 3/3:2010/11/27(土) 22:00:00 ID:otKDuu9g
Vol,29 〜完全包囲〜
後藤の背後に迫りくるUSBMを見て悲鳴を上げるきみチャン。
『ご… 後藤さん!後ろだ!!』
「フン、くだらん… また古い手だな、池内…」
案の定信じなかった後藤は、拳銃を持つ手に触手が絡みついたのを見て、青ざめて振り返った。
ttp://sakurasite.homeip.net/imgboard/img-box/img20101127213823.jpg ―13階と14階の間の踊り場―
降りれども降りれども、一向に米兵に出くわさない事を不信に思う完。
「そうだね… 中途半端で作戦を中止するとも思えないし…」
「もう生き残りはいないって思ってるんじゃない?」
「でもボクを追っかけてた人もいますからそれは無いと思います」
「下の方で… オレら追っかけるどころやない、何かが起こっとるちゅー事かいな…」
「よォ、やっぱ下行くのメチャメチャヤバいんじゃねぇの?」
「ビビっとんやったらええんやでブー、キミ1人上へ行っても…」
『バ… バカヤロ!! オ、オレはみんなのためを思ってなァ…!!』
――その時USBMに喰いつかれた後藤の悲鳴が聞こえてきた!!
『たっ 助けてくれ、池内ィ!!』
もがく後藤の足元に、ガトリングガンの銃身の様な機械が転がり落ちる。
ttp://sakurasite.homeip.net/imgboard/img-box/img20101127213850.jpg 『い… 池内!それを使え!! それを使うんだ、早く!!』
しかし池内は機械を拾うでも使うでもなく、まずは隣の悲鳴を上げるきみチャンの両頬を押さえる。
「何べんも同じ事言わせんな! 死にたくなきゃ、デカイ声出すんじゃねぇ!」
475 :
あらすじネクタール 2/3:2010/11/27(土) 22:00:42 ID:otKDuu9g
きみチャンを黙らせた後、池内は機械を拾う。助けてくれと必死に懇願する後藤に、池内は……
「あいにくだな、後藤さん こいつは使えねぇよ…
国産BMとUSBMじゃ遺伝子配列が違う、“こいつ”はUSBMには通用しねぇ…
あんただってよく知ってる筈のコトだろ、後藤さん…」
――しかし池内の説明は後藤の耳には入らなかった。完全にUSBMに喰われてしまったのだから…。
「ね… ねぇ… あたし達はどうなるの…?」
「………さぁな…… 運を天に任せるしかねぇだろ……」
―地下入り口―
火炎放射機を入口に向け身構える米兵達。 しかしUSBMはなかなか来ない…
「あの図体で階段を昇るのだからな… それでも、地下に食料がない以上、必ず奴は来る…」
…補給兵が燃料カートリッジの残りを確認すると、あとわずかだと報告する。
「フ… 東南アジア…中東…南アフリカ…
何度も生きては還れないと思っては、その度生きながらえてきた……が……
よもや、このような何の名誉もない戦いで命を落とそうとはな… 許してくれ諸君……!」
悔しさの余り、大佐は血が流れるほど強く、強く唇を噛みしめていた…。
ttp://sakurasite.homeip.net/imgboard/img-box/img20101127213911.jpg
476 :
あらすじネクタール 1/3:2010/11/27(土) 22:01:23 ID:otKDuu9g
同時刻、シンゴ達は全速力で階段を下りていた。(現在11階ー10階の間)
『ったく… な〜〜にがアメ公がいねぇだよ!! いい加減な事言いやがって!!』
『やかましな!!おるべきもんがおっただけやろが!! これで安心して逃げ回れるっちゅーもんや!!』
「いや、今の悲鳴…米軍の仕業にしちゃ不自然だ…
一番闘争を警戒すべき階段に一人の見張りも置いていない こんな不手際は考えられない…」
次の踊り場を曲がると……一行は座り込んだ米兵の姿を見つけた。
『――て、またおもきし見張りおるやん!! どーゆー事やのんコレ シンゴ君!!』
「いや…… 様子が…おかしい…」
完達がすぐ側に寄っても動く気配は無い。 ――いや、ピクリと動いた!
米兵はズゾズゾとずり動き天井に張りつくと、軍服が脱げ落ち中身のUSBMが姿を現した!!
慌てて階段を下りて逃げ出そうとするが―――― 行く手にも数体のUSBMがいた!!
ttp://sakurasite.homeip.net/imgboard/img-box/img20101127214015.jpg 「ど… どうしてこんなに…」
「鳥羽水族館にもこないにおれへんで…」
「い… いくら弱っちい奴らだからって… この数相手はムリだぜ、シンゴォ…」
「どうやら… 進退きわまった…かな…」
連中がうろたえていると、上からも数体のUSBMが集まってきた!
ttp://sakurasite.homeip.net/imgboard/img-box/img20101127214255.jpg <続く>
大佐
全滅覚悟か・・・
大佐…やはりあなたは第2部の良心だ!。・゚・(ノД`)・゚・。
ガトリングガンのような機械はやはりBM除去装置か。
頼みの綱と思ってたが予想通りUSBMには効かないのか…
となると、USBMとBMを鉢合わせてBMが勝つのを祈るしかないのか。
八方ふさがりになったという事は…ミドが犠牲になっている間に逃げるのか?
本当にこの漫画、一難去ってまた一難が多いな
うわあああ精神的にくるなこれ……
言葉も意志も通じない人食いが群れでくるとは
482 :
あらすじネクタール 1/3:2010/11/29(月) 22:00:09 ID:LrUL4iyu
Vol,30 〜スケープ・ゴート〜
前後左右上下、文字通りUSBMに包囲されてしまった完達。
USBMは不気味な声を発しながら、大口を開けてじわじわと迫ってくる……。
「食べられた後、コイツらの一部になるってのが納得いかないのよねー あたし的には…」
絶体絶命のピンチの中、ふとシンゴに名案が浮かぶ。
「火炎放射機… あの軍服のそばに確か火炎放射機があったはず…
アレさえ手に入れれば、この状況を打開できる…」
「ま… 手に入れれば…ちゅーてもなぁ…」
「国産だったら力ずくで突っ切れたかもしれねぇけどよ…」
「ちょっと通して下さいってワケにもいかないしね…」
「ボクが取ってきます」
――この状況でなんとミドが名乗り出た?!
「ムリだ、キミには 勢いだけで出来もしない事言うんじゃない」
「わかってます、そんな事… だけど…じゃ誰なら出来るんですか?
ボクは多分途中で捕まるでしょう… でもボクを食べてる間だけは奴らボクに集中する筈です
その間に誰かがすりぬけて火炎放射機を取ってくればいい…
どっちにしても…… もう、みんなの足は引っ張りません……」
「篠浦、お前…」
そんな折、ミドの肩に手をかけ完が声をかける。
「く〜〜〜〜 泣かしよんな〜〜〜〜 おっとこやね、ミドレンジャー
せやけどな、そらミスキャストっちゅーもんやで…
ちーっこいキミやと、あっちゅー間に喰われてもーて時間稼ぎにもならへん!
あいつらの相手はオレがしたるわ
一番ちびっこいキミの方が脇っちょすりぬけやすいっちゅーもんやろ」
ttp://sakurasite.homeip.net/imgboard/img-box/img20101129215223.jpg
483 :
あらすじネクタール 2/3:2010/11/29(月) 22:00:51 ID:LrUL4iyu
そう言うと一歩前に出てUSBMを睨みつける。
「ま… 待って下さい、ボクが……!」
「あかんあかん、おんなじ喰われるにしたって チィとは悪あがきせぇへんとな…」
「なーに1人でカッコつけてんだよサル!
チビだって事なら、てめぇだってたいして変わんねぇだろ
お前一人でなんとかなるとでも思ってんのかよ?」
「おう、またデブの底力っちゅー奴かい」
ttp://sakurasite.homeip.net/imgboard/img-box/img20101129215246.jpg 完も番場も覚悟を決め、額に冷や汗が流れる。続いてシンゴも行動しようとするが――…
「おっと! キミは来たあかんで、シンゴ君
自分でゆーてたやろ? 国産BMを始末すんのはキミしかでけん仕事やからな」
覚悟を決めた二人に、思わず幡場の名を呟くミド。
「ンな情けねぇ面すんじゃねぇよ、篠浦 30秒位はもちこたえてやらぁ
その間におめぇが火炎放射機取ってくりゃいいんだよ」
「オレらだけやないで… シンゴ君も香ノちゃんも、全部キミにかかってるからな
――頼んだで、ミド!」
『行くでェ、ブ――――!!』 『うっしゃああああぁぁッ!!』
ミドに全てを託し、完と幡場は前方のUSBMの群れに向かって突進した!
2人がかりでUSBMの群れを押さえ、合図と共に走るミド!
そしてミドはUSBMの脇をすりぬけ―― 火炎放射機の元へたどり着く。
…が、しかし不運は何度でも重なる! 最悪な事に火炎放射機はUSBMの攻撃範囲内にあったのだ!
ttp://sakurasite.homeip.net/imgboard/img-box/img20101129215301.jpg
484 :
あらすじネクタール 3/3:2010/11/29(月) 22:01:32 ID:LrUL4iyu
あああああ!ミド逃げやがった!!
ただでさえ役に立たないのにますます役に立たないとは…
完「(次回で)ちゃんちゃん・・・やな・・・」
ちょ……大丈夫だよな?
ここでまた何か起死回生な何かがあるんだよな?
ミドが逃げた今となっては、助かる方法は…
1:大佐(米軍)が駆けつける
2:きみちゃん達が駆けつける
3:BMがUSBMを食い始めて怯んだ隙に逃げる
4:人気・レス低下の為完達全滅で打ち切り、現実は非常である
このどれかかな。せめてミドが思い直してくれれば・・・!
大丈夫だろ、どうせ打開策を思いついて
その実行のためのダッシュだよ
……だよな?
というか、ここで逃げたら確実にミドは死亡フラグだろう…
ははは、ぼくは助かったぞ…とか薄ら笑い浮かべてる後ろにBMといういつものパターンに落ちるぜ
どうも作者は何度もミドを、ちょっと持ち上げては落としてるからな。
完に「サエてるやん、キミ!」とか言わせても大した貢献にもならなかったし、
先輩の代わりにボクを殺して下さい!とかやってもほとんど意味なかったし、
池内のオッサンの見張りを任せれば取材班に銃まで取られて大ピンチだし、
ちょっと前に自分は足手纏いだとか殊勝なこと言ってたのも前フリで、マジ逃げたかも…
逃げた…とは思いにくいんだよなぁ。
ほら、他紙だがDQダイの大冒険のポップだって最初は逃げてたけど勇気の使徒らしく成長したし。
ミド…信じてるぞ。お前は逃げない!
それにしてもまあ、見れば見るほどモルボルだよなぁ、USBM。
…そういや、FFの映画っていつになったら完成するのかね?
実在の生物だと「足の多いクモヒトデ」って感じだよな>USBM
494 :
あらすじネクタール 1/3:2010/12/01(水) 22:00:00 ID:I4gIMsyu
495 :
あらすじネクタール 2/3:2010/12/01(水) 22:00:44 ID:I4gIMsyu
496 :
あらすじネクタール 3/3:2010/12/01(水) 22:01:26 ID:I4gIMsyu
うおお国産BMきたーーー!!
なんだか頼もしいぞw
スーパーヒーローミドレンジャー!
スーパーヒーロー国産BM!
レーザーの様な火炎放射がかっけええええ!
>次は幡場の番だ!言っておくがシャレではない!(BYあらすじ)
ちょw
>「冷静に判断すれば、キミはあの時一人で逃げるべきだったんだ」
部屋から逃げるときの、”途中”じゃないという言葉遊びみたいなフォローといい
シンゴのキャラじゃない気がw
もしミドが完達を見捨てて逃げたら、仮に第3部があったとすれば
今回の事を一生後悔しながら生きて、罪を償うために犠牲になって活路を切り開く、って将来が予想されるな
シンゴさんのツンデレにも磨きがかかってきたな
ミドは普通に新メンバー路線に乗ってしまったか。
このままずっと獅子身中の虫として、最後に裏切りのユダとなり得る人材と見ていたが。
しかしミドの雄たけび&火炎放射機のとこはかっこよかった
目覚めたんじゃないか?
篠浦がクリーチャー顔ならとっくに死んでいたな。 勝敗は常に顔で決まるのだよ、きみ。
いけっ国産BM!
大味なアメリカBMを駆逐するのだ!
でも大きいの1匹とちっこいの1万匹だったら
駆除しやすいのは1匹かなw
やべえ、国産BMが頼もしく見えてきた…!
そう思ったのは俺だけじゃないはずだ!
だが、普通の状況なら
強者同士が共食いしてお互いに弱くなるというのは理想的な結果だが
こいつらに関しては、勝った方が負けた方の勢力以上に増殖するから
別にお得でもなんでもないよなあ…
>>507 だけどもしここで国産BMがUSBMを駆逐してくれれば、池内が持っているあの機械で何とかできるんじゃないか?
でも完全に駆逐って難しくないか?
USのほうもちっちゃい糸みたいなのでふらふら残りそうだし
巨大な奴が消えて、その後、国産をどうにか処分しても
もういっかいUSが来そう
つまり第3部の伏線という事だな!
0.1mmのテグス状どころか細菌防護服まで突破するのはマズすぎるな。
取りあえず全部、液体窒素で死滅するだろう。酸素も必要みたいだし。
食い物さえあればいくらでも増えるBMが
いくらでも増える最高の食料に出会ったわけか
いや逆かもしれないけど
513 :
あらすじネクタール 1/3:2010/12/03(金) 22:00:00 ID:5DS2/Beq
Vol,32 〜VS BM〜
BMはUSBMにたかり、どんどんUSBMを貪り食ってゆく。
「た…食べてる…」
「あの… ガキども…!! おとなしく喰われてりゃいいものを…
国産BMどもを野放しにしやがった…!!」
USBMを喰いながら、増殖を繰り返すBM。
「ど… どんどん増えてくよ、ねぇ…」
「ああ… いっその事… 国産が全部喰い尽くしてくれりゃいいんだがな…
そうすりゃ、“コイツ”が使える…!」
そう言って池内は先程入手した、バルカン砲の砲身のような機械を握りしめる。
「ねぇ… なんなの、それ 一体…」
「お守りだよ
特定の放射線を発生させて、国産BM細胞の遺伝子を傷つけ変異細胞を増殖させる…
ひらたく言や、ガン化させて破壊するってワケだ…
ま、効力も完璧ってワケにゃいかねぇし、人体への影響も未知数だが…
ある程度までは身を守る事は出来る……」
――この機械こそがシンゴの言っていた『BM対策グッズ』だったのだ!
助かる見込みが出てきて喜ぶきみチャン。
「じゃ、じゃあたし達助かるのね!?」
「………いや… 見ろよ」
言われるままBM同志の戦いを見ると、いつの間にかUSBMが押し返している!
ttp://sakurasite.homeip.net/imgboard/img-box/img20101203213650.jpg 「お互い喰らい合っても増殖効率が違うんだ 国産が増える以上のペースでUSBMは再生していく…
この勝負は……USBMの勝ちだな……」
さすがはBM研究者。最悪の結果を一目で見抜いてしまった…。
「そんな… それじゃ…」
514 :
あらすじネクタール 2/3:2010/12/03(金) 22:00:42 ID:5DS2/Beq
――そしてUSBMは最後の国産BMを喰い殺し、再び静かになった。
「奴らにとっちゃ、格好のエサになっただけだな…」
するとどういう事か、USBMはズゾズゾとその場を去ってしまった??
「なんで…出てっちゃったの?」
安全を確認し、2人は自動販売機の上から下りる。
「さぁな… USBM(あいつら)の考える事なんざわかりゃしねぇよ
刺激に反応するだけで生きてる連中だ
おおかた外からBMがやってきたんで、外へ行ってみようとでも思ったんじゃねぇのか?」
「……まだ他にもいるのかな…?」
「階上(うえ)からは国産BM、階下(した)からはUSBM… 日米モンスター揃い踏みってトコだな」
――そう言うと、池内は突如笑いだした??
『何がおかしいのよ!!』
「今よ…日曜日の夕方だぜ… この壁1枚の向こうには東京のド真ン中…
楽しくショッピング、映画、ディナー、デート …当たり前の日常だ
だけど誰も気づいてねぇ… オレ達だって思いもしなかった……
そんな日常、壁1枚で危うく均衡が保たれてただけ…
いつだって…… “こっち側”に来る可能性を秘めてたんだって………」
同時刻、封鎖された扉の前では責任者と警官に説明しろと詰め寄る一般客が居た。
『災害時非常用ってなんだよ! 何が災害なんだよ!!』
「ですから、只今保安上の確認を… 今しばらく…」
『試写会どーしてくれんのよ!! わざわざ来たんだよ、え!?』
『お願いです、開けて下さい! 子供が中に……!!』
騒ぎたてる一般客を鎮めようと、アナウンスが流れ始めた。
《お静かに願います 只今保安施設の点検を行っております 安全が確認され次第…
なお、本日予定されておりました「X(ペケ)−メン」試写会は延期とさせて頂きます……》
『ふざけるなコラァ!! 何時間待ったと思ってんだ!!』(←※怒鳴るコスプレイヤー達)
ttp://sakurasite.homeip.net/imgboard/img-box/img20101203213924.jpg
515 :
あらすじネクタール 3/3:2010/12/03(金) 22:01:24 ID:5DS2/Beq
一般客の暴動に、警戒中の警官もやってられんと愚痴り出す。
「何があったんだよ、一体…」
「何があったにせよ、こんなの警察が出張る事じゃねぇだろ?」
「知らねぇよ、上の命令なんだからよ」
――ふと、周囲に轟音が響き渡る。空を見上げると大型ヘリがこちらに向かってきたのだった。
―操作室―
…東条の背後では、数人のSPに睨まれ大人しくしているお偉いさん達が縮こまっていた。
「東条室長、BM対策部隊到着しました」
「来たか ヘリポートのハッチを開けろ」
「え? い…いいのですか、開けて…」
「エレベーターもエスカレーターも停止させてある
あの死に損ないの兵隊どもが自力で這い上がれるのは10数階が限度だ
地上32階… 屋上のハッチを開ける事には何の問題もない」
秘書らしき青年は言われるまま中央管制に連絡し、ハッチを開けてもらった。
――ヘリは無事着陸し、再びハッチは閉じられ対策部隊は慌ただしく準備を始めた。
『機材搬入急げ! 液化窒素のボンベには気をつけろよ!
ここで漏らしたらオレらが冷凍食品になっちまうぞ!!
待ちに待った本番だからな!! 盛大に狩りを楽しむぞぉ!!』
『『オオ――――ッ!!』』
…しかしヘリポートの通気口にBMが潜んでいたのを、この時誰も知る由もなかった…
ttp://sakurasite.homeip.net/imgboard/img-box/img20101203214046.jpg <続く>
せっかくの頼みの綱の特殊部隊も次回で全滅か、それに近い状態になるんだろうな…
てか、BMいつの間にヘリポートまで登ってきたんだよ!?
うわーんぼくらのBMが食べられちゃったよう……
しかしこれどう収拾つけるんだろ
だが対策班の隊長のそこはかとないホモ臭が気になる…
ちょ、颯爽と登場したのにさっそく死亡フラグwww
全滅しちゃったら室長もさすがに動揺しそうだなw
そりゃ動揺するだろw
USBM以外にも国産BMがいるなんて予想外なんだから。
でもせめて対策部隊は少数生き残って完達が脱出する手助けになって欲しいな…
O街道…青梅街道辺りか…
でもこの辺一帯焼却処分するとなると
西武多摩湖線と拝島線と西武園線
SEIBUドームとライオンズも無かった事にしないと
鉄ヲタとパリーグヲタ片端から口封じするんかこりゃ大変w
525 :
あらすじネクタール 1/3:2010/12/05(日) 22:00:01 ID:Xf7Ml3q4
Vol,33 〜奇襲〜
準備完了の報告を受けた隊長はおもむろに作戦内容を説明し始めた。
ttp://sakurasite.homeip.net/imgboard/img-box/img20101205213639.jpg 「主要目標は地階のいずれかにいる大物だ
――が、1階から20階前後までに小型の目標が点在しているとの報告を受けている
我々は確実を期すために、22階のメインエアダクトから
2千リットルの液化窒素を下階へ向けて注入する
以後、順次降下しフロアごとの気温を測定し随時注入を繰り返す
凍結した目標は発見次第、マイクロ波焼却にて処分する
なお、別動隊1班は先行し、1階の東条室長のもとへ要請のあった対冷スーツを届ける
…以上だ、何か質問は?」
「民間人の生存者がいる可能性があると聞きましたが、発見した場合は?」
「他に米国の部隊にも生存者がいるという話ですが…」
「言ったはずだ ――凍結した“ 目 標 ”は発見次第、マイクロ波焼却ッ!! 以上!!』
『『了解!!』』
『移送開始!! エレベーターは使えんぞ!! 階段で降下する!!』
隊員達は原動機付カート(?)で窒素ボンベを移送し始める。
先導する隊員が後ろ気をつけろと呼びかけるが、背後に気配を感じ振り向く。
すると―――― 前回の通気口から無数のBMが這い出ていた!
ttp://sakurasite.homeip.net/imgboard/img-box/img20101205213658.jpg 隊員は嘘だろうと呟くが、あっという間に食らいつかれ断末魔の悲鳴を上げる。
…しかし、隊員の断末魔は駆動音によって誰の耳にも入らなかった。
「しっかしうるせぇよなぁ、この段差昇降機って奴はよー!」
「あ〜〜? じゃあおめぇ500kgのボンベ担いで降りっかぁ?」
526 :
あらすじネクタール 2/3:2010/12/05(日) 22:00:42 ID:Xf7Ml3q4
昇降機の目の前で仲間が喰われているとは思いもしない隊員達は、そんな無駄話をしていた。
よそ見をしていた為、ボンベを乗り越えて向かってきたBMの存在に気付くのが遅れる。
BMの奇襲に驚いた隊員は腰を抜かし足を滑らせてしまう。
――が、エンジンがつけっぱなしだったので、足を滑らせた隊員は昇降機に轢かれてしまった!
『おい、事故だァ!! 全員昇降機を止めろ!!』
…隊員達は慌てて昇降機を止めるが、事故った隊員(片山)はすでに死んでいた。
――その直後、昇降機の下に隠れていた無数のBMが這い出てきて、隊員達はパニックになる!
ttp://sakurasite.homeip.net/imgboard/img-box/img20101205213717.jpg BMがいると報告を受けていなかった隊員達は奇襲を受け、次々と襲われていく…
「バ… バカな… なぜここにBMが……」
惨劇を目のあたりにし、隊長も半ば放心状態だった。
一方、ヘリの操縦士2名も何があったのかと不安になるが、
操縦士の片割れが様子を見に行こうと立ち上がると、すでにヘリ機内にもBMが侵入していた!
そして―――― ヘリのコクピットガラスに血飛沫と断末魔が飛び散った……。
隊長は生き残った隊員を集め、対BM装備をつけろと叫ぶが……
時すでに遅く、ヘルメットの内側にBMが張り付き装備できなかった。
ttp://sakurasite.homeip.net/imgboard/img-box/img20101205213739.jpg ―地上1階―
同時刻、ドレクスは腕時計を見ていた。
「何のアクションも起きん……か」
「おかしいですね… 日本のBM対策部隊到着の無線を傍受してから、15分は経ってます
そろそろ何か動きがあってもいいはずですが…」
通信兵が無線を調整しようとした瞬間、大佐達は一斉にドアの方向を振り向いた!
527 :
あらすじネクタール 3/3:2010/12/05(日) 22:01:24 ID:Xf7Ml3q4
―ヘリポート―
東条からの無線が流れる。しかしもはやヘリポートに生存者はおらず、BMの楽園と化していた…。
ttp://sakurasite.homeip.net/imgboard/img-box/img20101205213904.jpg 「何が…… 起こった…?」
まさかBMの大群がいるとは思いもせず、東条は応答のない無線を握りしめ、焦りの表情を浮かべる。
「ふん、どうやら思惑通りに事が進んどらんようだな東条!
覚えておれよ東条 この責任はとことん追求してやる
生きて帰れたとしても、貴様を待っているのは地獄だ!」
拘束されたお偉いさんは東条を責め立て、これにはさすがの東条も冷や汗を流す。
『と… 東条室長! あれを…!』
不意に秘書の叫びに窓からホールを見下ろす東条。
――そこにはドレクスと共に、火炎放射機を携えたシンゴ達がこちらを見上げていた。 <続く>
到着早々あっという間に全滅か、対策部隊…
だがこれで脱出方法はヘリを使用という事かな。バイオハザードみたいに。
ヘルメットの中のBMが
なんか「やあ」って感じで手をあげてるみたいでかわいいなw
凍結した後で焼却するのか。2度手間っぽいな。
隊長はレギュラー化を予想させるインパクトあったのに
さすがにあのホモっ面は作者的にはクリーチャー顔と同類だったみたいだなw
対策部隊が男ばかりみたいだからよけいに。
退路も断たれたか……
突破するにはBMの群れの中に突っ込んで行って
窒素を使わなきゃだめ?
全員が火炎放射器を拾えば何とかなるかもしれん
>>529 そんなふうにしか見えなくなったぞw
可愛いじゃねーか
あらすじネクタールの腹からUSBMが現れたので、肉体再生の為しばらく休載が続くようだ。ご了承願 ウボァー
537 :
あらすじネクタール 1/4:2010/12/08(水) 22:00:01 ID:2+j9v0Vh
Vol,34 〜兵士(つわもの)達〜
シンゴ達を見下ろす東条達、東条を見上げるシンゴ達。そのまましばし睨みあいが続く…。
そして東条と秘書がしびれを切らし、ホールに降りて来た。
「どういう事かな、これは 大佐?
確かあなたに与えられた任務は、“全て”の民間人の掃討だったはず…
だとしたら、何かな この子供達は…」
東条の言葉に、あの通気口から聞いた悲鳴の正体を知り舌打ちする完達。
「ケッ やっぱそーゆー事かいや、オッサン」
「任務の放棄は軍人として最も恥ずべき行為だと思うが……」
しかし東条の文句を遮って大佐が話し始めた。
「失礼だがMr東条 一体どこに民間人が?
私の目には―――― 我が軍使用の武器を携え、誰よりも修羅場をくぐり抜けてきた
歴 戦 の 兵 士 達 しか映らんがね……」
ttp://sakurasite.homeip.net/imgboard/img-box/img20101208205401.jpg 「フ… なるほど、そういう了見か…」
「父さん、あなたにとって今問題なのは、ぼくらが生き延びていた事なんかじゃない
あなたも含めて、ぼくらが… いや、日本中の全ての人間が…
明日まで生き延びられるかどうかという事なんだ……」
…その頃、きみチャンは洗面所で顔についた血を洗い流していた。
「おい、顔洗ってすんだら行くぞネェちゃん この上、化粧直すとか言わねぇでくれよな
…ったく、生きるか死ぬかって時によ…顔洗いてぇもねえもんだぜ」
「っさいなぁ… 死んだ他人の血が顔にベッタリついてんのよ、ガマン出来る訳ないじゃない!」
「チッ! なんでこー危機感が持続しねーかねぇ、女ってのは…」
538 :
あらすじネクタール 2/4:2010/12/08(水) 22:00:43 ID:2+j9v0Vh
池内が頭をガリガリ掻くと、突然きみチャンに<モテない男の条件その1>を言い渡される。
「“女ってのは”でひとくくりにわかったよーな言い方するオトコ」
『余計なお世話だ!! 大体あんたに危機感がねーってのは事実だろーが!!』
『なんですぐそー怒鳴んのよ!! これだからモテない男ってー!!』
罵りながらトイレを出る2人。
「あー そーかよ! だったらそんなモテない男についてくんじゃねぇよ」
「好きでついていってんじゃないわよ! 何? 自意識過剰も入ってんの?」
『言っとくけどな! 俺にはあんたを助けてやる筋合いなんざ、ひとっつもねぇんだからな!!』
『あ〜〜〜 あんたねー! こーゆー事態になった事に少しは責任感じなさいよ!!』
ttp://sakurasite.homeip.net/imgboard/img-box/img20101208205423.jpg ―地上1階―
なかなかUSBMが襲ってこないので、米兵達は身構えるのをやめ、その場に座って休憩していた。
中にはペンダントの写真を見る者、ふさぎこむ者、鼻歌を歌う者…。
ドン…
扉を軽く叩く音に我に返り、火炎放射機を身構える兵士達。
扉を叩く音は次第に増え、力強く大きくなってゆく! 遂にUSBMが扉の向こうにやってきたのだ!
ttp://sakurasite.homeip.net/imgboard/img-box/img20101208205447.jpg 『『来たぞォ!! 一斉射撃用意!! 大佐に報告しろォ!!』』
―ホール―
シンゴから国産BM発生を聞き、BM対策部隊80名が全滅した事を悟る東条。
「1人喰うたら20〜30匹に増える連中やからな…
80人全員喰われたんやったら、最低2000匹にはなっとる勘定や…… 」
「国産BMはUSBMとは違う… 換気ダクトだろうが、下水管だろうが全て奴らの移動手段になる」
「このD棟にはもはや、安全と言える場所などどこにもないという事だな…」
539 :
あらすじネクタール 3/4:2010/12/08(水) 22:01:24 ID:2+j9v0Vh
東条の言葉に青ざめる秘書とドレクス。
「体裁や責任を考慮する余地は無い、大至急BM対策部隊第2陣の出動を要請するべきだ
第1陣の80名で全てと言う事はあるまい、バックアップの部隊が居るはずだ」
――しかし大佐の提案を東条は却下した。
「あいにく我が国はあなた達の様な軍事大国とは違う
国民に内密で大規模な実戦部隊を子飼いにできる環境にはないのだよ、大佐
アレが戦力の全てだ」
それを聞いたドレクスは鼻で笑う。
「フ… 大した危機管理能力だな、恐れ入ったよ東条」
「コラコラ待てよオッサン」 「国産BMの買い手っちゅーのはあんたらやないんかい!」
いちいちムカつくドレクスに読者を代表し、幡場と完が睨みつける。 その直後――――…
『大佐!! 来ました、奴が…!! USBMが最終防衛線に到達しました!!』
部下からの報告を受け、一同は現場の扉へと向かう。
現場へ向かうと、扉は今にも破られそうな勢いでバンバンと叩かれている。
「総重量は約13t… 動きは鈍重だがこれだけの大きさになると、パワーは立派に猛獣並だ
この扉ではひとたまりもあるまい、館内の電源を利用したトラップも気休めにしかならん
軍人の言うべきセリフではないが… キミ達ならどう戦うね?」
大佐はシンゴを見るが、シンゴも予想以上にUSBMが成長した事に驚愕していた。
――そんな折、口を開いたのは…… 香ノ宮だった。
「13tのUSBMと2000匹の国産BM…… どっちが勝つと思う?
ホラ、さっきの話だと 上の方じゃもう食べ物食べつくしてるワケじゃない?
だったら後は下へ降りてくるしかないでしょ?
国産BMがもしコイツを食べるんなら… ううん、お互いに喰い殺し合ってくれるんだったら…」
540 :
あらすじネクタール 4/4:2010/12/08(水) 22:02:07 ID:2+j9v0Vh
およ、どうやらあらすじ氏の傷はあっという間に完治したようだなw
それはともかく大佐かっけぇな…完達をつわものたちと認めるとは。
脱出方法はやはり液体窒素で凍っている間にヘリで脱出…なのかな?
それはそうと兵士達、落ち着くのはいいが口笛とか吹いてリラックスするなよw
USBMついにきたか
わくわくする……
なんというか、もうあそこまでデカくなるともはや怪獣だよな。ウルトラQみたいな。
もうウルトラ警備隊でも呼んで来い!
てか、作者がお遊びで完にそんな感じのセリフでも言わしそうだw
最近、ホラーよりは怪獣アクション物を見ている気分だ
どっかーんとやってほしいねUSBMは
545 :
あらすじネクタール 1/4:2010/12/10(金) 22:00:00 ID:LLUsmyWo
Vol,35 〜デス・マッチ〜
最終防衛線である扉を破り、ついにUSBMの巨大な触手が米軍の前に現れた!
ttp://sakurasite.homeip.net/imgboard/img-box/img20101210214305.jpg うろたえる兵士達を落ち着かせ、大佐は十分接近してから撃てと命令する。
『燃料の残量はわずかだ! 無駄撃ちをするな!!』
…しかし、それを見たシンゴはボソリとイケるかもしれない、と呟いた。
USBMは床にセットされた即席電気トラップに引っ掛かり、触手を引っこめる。
それを見た米兵はやったと喚起するが大佐に叱咤される。
『油断するな! 館内の電源はせいぜいが300V! いずれすぐに乗り越えてくる!!』
USBMが電気トラップに戸惑っている中、シンゴは大佐に歩み寄る。
「大佐! 30分だけ時間を稼いで下さい
そしてぼくらからの連絡があり次第、ホールまで後退して奴を
パーティー会場に誘い込んでほしいんです」
「30分…か 3年と言われてるのと変わらんな…」
いぶかしげにシンゴ達を見る大佐。果たしてこの頼みを聞き入れてくれるのだろうか…?
「――了解した ここからは我々は全て君達の指揮下に入ろう」
この場はシンゴ達の判断に従った方がいいと判断した大佐は快くこれを了承した。
ttp://sakurasite.homeip.net/imgboard/img-box/img20101210214349.jpg 「シド、グレン お前達2人は別動隊としてこの少年達の直属に就け
彼らの作戦行動を妨害する者があれば、何者であろうと排除しろ!」
「感謝します、大佐」
「なんや世の中 話のわかるオッサンもおるもんやねー」
「無用の礼だ、我々は単により高い確率に賭けているにすぎん」
シドとグレンはシンゴ達が高い生存確率と聞かされ甘く見るが… とりあえず、命令に従う。
「ただし30分が限界だ、頼んだぞ上官殿(サー)!」
546 :
あらすじネクタール 2/4:2010/12/10(金) 22:00:42 ID:LLUsmyWo
一方、ホールでは秘書が東条に助言していた。
「選択の余地はありません、東条室長 脱出して下さい
我々が脱出した後、全てを焼却処分するより方法は…」
「フ…豪気な事だな… 都心の高層ビルでナパーム焼却か? さぞや注目の的だろうな…」
「う… し…しかし! 室長はいつもおっしゃっていたじゃないですか!
もしもBMの存在がなければ、人類を頂点とするこの地球の生態系は3年で破綻する――――と
室長! あなたは人類の為に絶対に死んではいけない人間なんです!」
「思いあがるな 絶対に死んではいけない人間など、人類の中には一人も存在しない
――そうだな、神悟?」
秘書が振り向くと、そこには作戦実行の為にホールに上がってきたシンゴ達が居た。
「ええ… だけど別にあなたにだって…今すぐ死んでもらいたいワケじゃない…
ぼくらの指示に… 従ってもらえますね、父さん?」
米兵2人に火炎放射機を突きつけられている上、生き延びる為に東条はシンゴの指示に従った。
一行は操作室に移動する。
「…で、どないすんのシンゴ君?」
「周波数だ ぼくらが広範囲でのBM撃退法を研究してた事は話したろ?
その中には超音波を使った研究も含まれている
BMのような原始的な生物でも、情報を伝達する手段は持っている
超音波による通信は生物の伝達手段として比較的単純な部類だ
だから奴らの警戒音や不快感を伝える音の周波数を見つければ、
奴らを遠ざけるのに使えるんじゃないかと思って探ってたんだけど――――
その過程でちょっとした副産物に出会った」
そう言いながら操作盤を調整するシンゴだったが、バカ2人は話についていけないようだ。
ttp://sakurasite.homeip.net/imgboard/img-box/img20101210214820.jpg
547 :
あらすじネクタール 3/4:2010/12/10(金) 22:01:24 ID:LLUsmyWo
「ま、奴らが獲物を見つけた時の合図みたいなもんだよ
1匹が獲物に喰らいつく時に出すこの信号音を聞きつける事で、
あの感覚の鈍い連中が集団で一斉に襲いかかる事が出来る
この信号音と同じ周波数の超音波をホールのスピーカーから最大出力で流してやる
奴らの行動は条件反射だ、逆らう事は出来ない 確実に1匹残らずこのホールに集めてやる!!」
幡「1匹残らず……」 ミ「2000匹の国産BMが…」 香「13tのUSBMと」
完「デス・マッチかい…… こら、えらい見ものやな…」
するとドレクスは慌ててシンゴを止めようとする。
「ま 待て! 君達は分かっているのか? BMは通常の猛獣とは全く別物なんだぞ!!
互いに傷つけあって消耗する事などありえない!
勝ち残った方は相手の分だけ勢力を増大させるんだ!!」
「あのな、おっちゃん 自分の立場てわかっとんの?」
「誰の尻拭いでやってると思ってんだよ」
叫ぶドレクスを睨みつける完と幡場。元はと言えばこの男が元凶なのだ。
「そんな事よりもっと先に心配した方がいい問題があるだろう、Drドレクス…
国産BMどもにとってはこの操作室さえ、ホールへの通り道のひとつにすぎんと言う事…
防音材の壁や天井など、奴らにとってはお菓子の家同然…
なにしろホールは目の前だ、奴らはかなり集中して殺到してくるだろう
我々は軍隊アリの行軍に出くわした羊の群れ… と、言う事でいいのかな神悟?」
東条の分かりやすい説明に青ざめるドレクスやお偉いさん達。
無知なお偉いさん達は必死でやめろと叫ぶが、護衛の米兵がうるさい口に銃口を突き付ける。
「黙らそうかい?上官殿(サー)?」
――慌ててそれを止める完。穏便に、穏便に!
「ちゅーか大丈夫なんよね、シンゴ君 そこんトコ…」
キゥゥゥゥゥゥ…
「………ココだ!」
ttp://sakurasite.homeip.net/imgboard/img-box/img20101210214914.jpg
548 :
あらすじネクタール 4/4:2010/12/10(金) 22:02:05 ID:LLUsmyWo
同時刻、米軍は…USBMに味方をとらわれながらも、必死で時間を稼いでいた。
巨大化したUSBMは電気ショックすらものともせず乗り越えてきたのだ!
「たいしたダメージじゃねぇって事、学習しやがったのか…」
「食欲には勝てねぇってか…… いやしすぎるぜ、ボーイ」
「………まだか…?」
悪態をつく米兵に、冷や汗を流しながらシンゴの指示を待つ大佐だった。
シンゴの作戦は刻々と進んでいた。
スピーカーから館内全てに周波数が流され、BMは周波数を聞きつけ反応し始めた。 <続く>
大佐も東条もかっこいいな
冒頭の触手であれだけでかいとは…
本体が出てきたら一体どれくらいの大きさなのか想像するのも恐ろしいな
口はいったいどのくらいの大きさに……
でも大佐達、撤退を一歩間違えれば日米BMに挟み撃ちにされない?
挟み撃ちにならないように超音波の効果を祈るしかないな
553 :
あらすじネクタール 1/3:2010/12/16(木) 22:00:42 ID:SgRpf59q
554 :
あらすじネクタール 2/3:2010/12/16(木) 22:01:24 ID:SgRpf59q
―操作室―
「ちょ… ちょっと待てや、シンゴ君… マ ジ ?」
「他に方法は無い
声もたてず身じろぎもせず… 石になって国産BMが通り過ぎるまでやりすごすんだ」
「や…やりすごすって… ホントにそれだけかよ、シンゴ…?」
幡場が茫然としながらオウム返しに問うと、突如お偉いさん達が怒鳴り出した!
『ふ… ふざけるな小僧!! ビ…BMってのは何でも手当たり次第喰い尽くすんだろうが!!
黙って聞いておればなんだ! やりすごせだと!?』
「BMはそもそもほとんど感覚器を持たない生物です
大きな動きや音など、空気の振動を表皮で感知するだけ…
行き当たりばったりに喰らいつき、それが食べられれば喰う
ですから、餌を探してうろついている場合、確かに奴らはやりすごせない…
しかし目前に獲物があると知らされて、それに向かって突進している今なら
奴らは自分達の感覚にふれないものは食料と認識しない可能性がある」
「可能性… か」(東)
『ちょ… ちょっと待ってくれ!それは確実じゃないのか!?』(ド)
「さすがにそんな実験データはありませんからね、
半々か…4:6…… いや3:7と言ったところでしょうか…」
その確率を聞いてますますヒートアップするお偉いジジイ方。
『冗談じゃないわい! バカげとる!! ワシらはゴメンだ、そんな話にのれるか!!』
「のれなければ勝手にわめいていればいい… 確実にあなた方からエサになる」
――そういうシンゴの目は冷ややかな悪魔的な目つきにも見えた……
ttp://sakurasite.homeip.net/imgboard/img-box/img20101216214136.jpg
555 :
あらすじネクタール 3/3:2010/12/16(木) 22:02:07 ID:SgRpf59q
やっぱり大佐はかっこいいんだが…何このモルボル。
状態以上攻撃はしないけど驚異の再生力って…orz
シンゴの「石になれ」で思い出したけど、なんかこれと似たようなシチュ
なんかのパイオパニック漫画で見たような気がする
椅子になれーっ!
>>557のヒントでわかった!サンデーの漂流教室か!
・・・という事は十中八九、あのお偉いさん達は死にそうだな。
シンゴ、やっぱり東条の息子だなw
さーてUSBM対国産BM対決の2回戦、どっちが勝つか……!
そのまえにお偉いさんが騒いで食われたり逃げたりするイベントが
起こる可能性が高そう
この作品では嫌な性格の奴は確実に死ぬからなw
大佐はまだ死なないとは思うが、お偉方以外ではモブのSPとシド、グレンがやばそうだ…
SPの二人って、主人公組を逃がすために犠牲になる展開しか思いつかん……
地味にしぶといのは池内ときみチャンだが、彼らの悪運はいつまで持つのか。
きみちゃんは改心したみたいだし(?)、貴重なおっぱ…
もとい、ヒロイン担当として生き延びて欲しいところだ
BMのことを分かってる技術者が一緒ってのが大きいよな
地味に別動隊として何か有利になることしてくれそう
ハリウッド映画だったらこの2人が主役になりそうw
キョンシー映画だと道士が一緒みたいなもんだよな
Drドレクスはあんなキャラだが生き残るだろうな。
後始末あるし、顔普通だし。
ドレクスってどれ?
さんきゅう
何か、彫刻みたいな顔だなw
オレも思った。特に鼻が…なw
うむ 俺も密かにモアイと呼んでいた
モアイワラタwwwwww
573 :
あらすじネクタール 1/2:2010/12/18(土) 22:00:00 ID:CCq/mof9
574 :
あらすじネクタール 2/2:2010/12/18(土) 22:00:41 ID:CCq/mof9
やっぱりお偉いさん死んだか… せいせいしたが顔にくっついて悲鳴あげるのはまぁ仕方ないよな。
問題は冒頭のキミちゃん達が死なないかどうか、だ。
あの2人が石になれるはずもないし。
ところで扉絵の香ノ宮が微妙にエロい件。
この作戦が裏目に出なきゃいいんだがな
東条博士だけ余裕ぶっこいてる表情なのが
すげえ憎たらしいというか、かっけーよw
BMの雨、怖くて気持ち悪くて自分が耐えられるか分からん
足にいも虫がついただけで奇声あげて走り回ったことがあるw
>>578 お前なんかいい方だ。
俺なんかベランダのプランターの土を捨てたら何十匹のゴキが這い出してきて手足に(ry
もちろん、いい年こいた大人が悲鳴あげたわ…_| ̄|○lll
東条にとっては
ある意味可愛い息子みたいなもんだからな
581 :
あらすじネクタール 1/2:2010/12/20(月) 22:00:33 ID:BgV+DMdr
Vol,38 〜SO CUTE〜
BMの群れはお偉いさん達を喰った後、徐々に扉から出てゆく。
…しかし、至近距離で死体を見てしまったSPは思わず吐き気を催し、新たな犠牲者となってしまう!
ttp://sakurasite.homeip.net/imgboard/img-box/img20101220210607.jpg (一流のSPといえど、想定していなかった恐怖には案外もろいものだな…)
背後のSPに振り向きもせず、東条は心の中で呟いた。
―操作室への階段―
操作室から聞こえてきた断末魔に何事かと思う米兵。
「カ…大佐…」
「シッ!(いずれ… ここへも来る…)」
不意にすぐ側でカサリと物音がしビクつく米兵。恐る恐る振り向くと… 1匹のBMがいた。
USBMのような巨大な怪物を想像していた兵士はBMを見て安堵してしまう。
「ハハッ 何だよコイツ、ビクビクさせやがって コイツが日本のBM? 全ッ然キュートじゃん!!」
(バ… バカが…!)
部下の失態を見て心の中で舌打ちする大佐。
「ねぇ大佐 こんなズングリムックリのチビ助があのUSBM相手に何ができるってゆーんですか?
ペットにしたい位ですよ、まったく期待させやがって あのガキども…」
ttp://sakurasite.homeip.net/imgboard/img-box/img20101220210846.jpg あざ笑う兵士の背後を見て声を出さず驚く他の兵士達。
何事かと思って振り向いた時にはすでに遅く、兵士は無数のBMに喰らいつかれていた。
悲鳴を上げ仲間に助けを請ううちに、兵士は階段を踏み外し転んでしまう。
起き上がると同時にすぐそばにいた仲間の足にしがみつき、助けを請う。
『やめろォ! 放せ… 放せよビル!!』
不運にも巻き添えをくった兵士はビル共々大佐に助けを求めるが、もはやどうにもならなかった。
582 :
あらすじネクタール 2/2:2010/12/20(月) 22:01:14 ID:BgV+DMdr
―操作室―
BMの雨がやみ、しばらく様子を見ていたがもはやBMの群れは完全に通り過ぎたようだ。
一安心と大きく息を吐く完。
――――と思ったら、まだ1匹残って完の頭に降ってきた!
最後の1匹が部屋の外に出ていったのを見計らい、東条は秘書にドアを閉めさせる。
ようやく安全になった事に一同は大きく息を吐きだした。
「シンゴ君でもキンチョーするんやね」
「当たり前だ」
下(ホール)を見ると、無数のBMと巨大なUSBMが互いに喰い合っていた。
幡「やってやがる…」
シ「お互いに喰った分増え、増えた分喰われていく…」
完「この世で一番不毛な戦いやな」
その時、背後で閉めた筈の扉が開いた。
一同が振り向くと、大佐と黒人兵士が1人入ってきた所だった。
「2人…… だけっスか?」 「ほ ほ 他の者は…?」
シンゴ達の護衛をしていたシドとグレンが聞くと、黒人兵士は黙って無数の認識票を見せた…。
ttp://sakurasite.homeip.net/imgboard/img-box/img20101220210910.jpg 「ありがとうございます、大佐
あなた方の働きが無ければこの作戦は成功しなかった…」
「ああ… だが逃げ回ってやりすごすばかりでは戦は勝てんぞボーイ」
「わかってます ――ここから… 反撃開始です!」 <続く>
こういう時だけ一匹だけで最初に登場するBMさんマジエンターテイナー
そりゃああの巨大なUSBMと対峙していれば
ちっこい日本BM見て気が抜けるのも分かるけどさあ……
戦場をなめすぎだぜ米軍さん
あいつ一人のために米軍がほぼ全滅かよ……
原因は米軍じゃなくビル1人だろう、あの馬鹿が…
SPあっけなく退場しちまった(´・ω・`) 熱い展開を期待してたのに…
587 :
あらすじネクタール 1/4:2010/12/22(水) 22:00:43 ID:SfAp3u6d
Vol,39 〜反撃開始!〜
「反撃……か フ、勇ましいのは結構だが…
残ったたったこれだけの面子で、あのモンスター共とどう戦おうというのだ?」
シンゴの言葉に相変わらず眼鏡をくいっと上げながら言う東条。
「国産BMをUSBMにぶつけるのは、何もお互いダメージを与えたかったからじゃない
奴らを全て一か所にかき集めて、そこに引き留めておくため
奴らがいつまでも喰らい合っている内にありったけの液化窒素を浴びせかけてやる」
しかしその作戦を聞いた秘書はバカなと呟き問題点を幾つも挙げる。
「対策部隊が持ち込んだ液化窒素は60t以上あるんだぞ!
ヘリポートから1階までこの人数で運ぶのに何時間かかると思ってるんだ!!」
――しかし切れ者の東条はすぐに気付いた。
「! エレベーターシャフトか…」
「さすがですね、対策室長殿
エレベーターを全て地下1階で固定し、1階の扉を開けておく
これでヘリポートから1階まで直通の縦穴ができる
あとは片っ端からエレベーターシャフトに液化窒素を流し込んでやればいい
我々は最もBMから遠い安全地帯にいながら、確実にBMどもを凍りつかせてやれる
BMどもだって完全生物じゃない
液化窒素で急速に冷凍されれば体液が膨張し、細胞壁が破裂 細胞単位で死に至る」
シンゴの作戦に感心する完達。
「だてに老け顔はしとらんね」
「老け顔は関係ない」
ttp://sakurasite.homeip.net/imgboard/img-box/img20101222211619.jpg ところが大佐が問題を一つ指摘する。
「唯一の出口であるホールはあの有様だ、我々はどうやってヘリポートまでたどり着く?」
588 :
あらすじネクタール 2/4:2010/12/22(水) 22:03:17 ID:SfAp3u6d
「あったま悪いな、オッちゃん 元々BM君がおった所に行くんやから
そらBM君が来たトコから出ていくんが筋っちゅーもんやろ?」
完はニヤリと笑って穴だらけの天井を指ししめした。
BM共の喰い合いを見て、東条はドレクスにどう見るか尋ねる。
「現状では勢力はほぼ拮抗しているといっていいだろう
決定的な差がつくにはかなり時間がかかる
このままなら、少なくともあと2時間はこの均衡が保たれるだろうな」
「2時間……か 十分やな!」
完は穴だらけの天井を壊し、退路を広げつつあった。
…その様子を見て身軽な物だと感心する大佐。
「先祖はサルなんです」
「大体の人はそうだろう」
香ノちゃんの天然ボケに冷静にツッコむシンゴであった。
ttp://sakurasite.homeip.net/imgboard/img-box/img20101222211659.jpg 「何でも持っとるもんやね、兵隊さんっちゅーのは」
米兵から受け取ったザイルを梁にくくりつけ合図を送る完。
「ただしブー、自分一番あとな ザイルちぎれてまた脱走コントになるから」
『なるか!!』
とりあえずコテコテのボケは置いといて、完は辺りを見回す。
「しかし…ま このだだっ広い天井裏に… ホンマにもう1匹もおれへんもんやろかな…?」
589 :
あらすじネクタール 3/4:2010/12/22(水) 22:03:58 ID:SfAp3u6d
「ここへ残れ…だと?」
突然東条に言われ面食らうドレクス。
「誰かBMどもの様子を観察して報告する者が必要だろう
USBMのエキスパートであるあなた以上の適任者は居ない
それとも、私の変わりにあなたがBM対策部隊の装備を操作してくれるのか?
なに、心配ない 液化窒素注入前には連絡する
それから脱出しても遅くは無い、時間は十分ある」
大佐は部下のボブにドレクスと共にここに残るように命じる。
「“この”男には監視が必要だ」
「く…ッ! 帰国したら…軍法会議が楽しみだな、大佐!」
「言ったはずだ ――――生きて還るつもりはない……とな」
唇をかみしめ恨み事を言うドレクス、平然と流す大佐だった。
ttp://sakurasite.homeip.net/imgboard/img-box/img20101222211737.jpg そして完達は天井裏を進むうち……… 見事に天井板を壊して廊下に落下した!
『だーかーら 言わんこっちゃないわい!!まーたコントオチや!
大体自分、無駄に体重重すぎんねんブー!!』
『うるせーな!こればっかりはしょーがねーだろ!!』
…哀れ、完は幡場と香ノ宮・ミドの下敷きになってもがいていた。
香ノ宮がここはどの辺かと聞くと、東条が答えた。
「操作室は通常の3Fに相当する、3階…だな 時間は…まだ間に合うな」
「なんやおっちゃん、エレベーター動かせるんやろ 32階なんてエレベーターですぐじゃん」
「ダメだ エレベーターの作動音と振動はキミらが考えているよりもずっと大きい
しかもビル全体に共鳴する おそらくはBMどもが反応するくらいにはな」
「そう、エレベーターを動かせるのは全ての準備が整って、最後の1回だけだ」
東条とシンゴにダメ押しされ、32階まで階段昇りにうんざりする完達。
「今日はコレばっか…」(香)
――その一方、監視していたドレクスは何かに気付いた。
590 :
あらすじネクタール 4/4:2010/12/22(水) 22:04:39 ID:SfAp3u6d
あああ・・・・・ 今回のラスト見る限り、やはり作戦が裏目に出たようだな…
最悪の予想が当たりそうで鬱になる…
なんだよ、ロッカーから何が出てくるんだよ
ついに第三のBM
チャイニーズBMの登場だな
きみチャンたちじゃないの?
BM対策グッズ持ってたから助かってるはず。副作用か何かアクシデントが有ったようだが。
>>594 その可能性は高いな。
もしくはこの部屋の惨状を見る限り、生存者と言う可能性もあるが…
生存者だったらガンガン叩くと思えないんだよな…
>>593は伏線も何もないのでちょっとその予想は無いと思う。
BMかUSBMが閉じ込められたとしても、あいつら鉄の扉をガンガン叩けると思えないし。
そんなネタにマジレスされても困る
>「先祖はサルなんです」 「大体の人はそうだろう」
不覚にもワラタw
この作品、パニックモノなのに所々軽いギャグが入って安心して箸休めになるなw
大体の人……
シンゴ(播場くんはイノシシかな……)
いや、幡場はむしろゴリラだろう
600 :
あらすじネクタール 1/3:2010/12/24(金) 22:00:00 ID:F9Fp6nqP
Vol,40 〜誤算〜
「な…… なんや……コレ……」
部屋中に広がるおびただしい血だまりを見て絶句する完達。
「このフロアのオフィスは全て休業にしておいたはずだが…」
再びロッカーの中から物音がし、ビビるミド。
米兵が火炎放射機を構え警戒するが、香ノ宮が腕を伸ばし制止する。
「待って…」
……耳をすませると、鳴き声のような音が聞こえる……
――恐る恐るロッカーを開けると…… 女の子が入っていた。
ttp://sakurasite.homeip.net/imgboard/img-box/img20101224205533.jpg 「こ……」「ども……?」
女の子は顔を上げると、火炎放射機をを持った2人の米兵を見て悲鳴を上げる!
『その子を黙らせろ!!早く!!』 『グレン!シド!下がれ!!』
泣き声をBMに聞かれてはまずい! 慌てて叫ぶ東条と大佐、なだめる香ノ宮!
…女の子が落ち着くのを待って、香ノ宮は名前を尋ねる。
「お名前は?」
「……留音(ルネ)……」
「そう、ルネちゃんはいくつ?」
「……6才… ママと… パパは……?」
「パパとママ… 一緒にいたの?」
「ルネをあの中(ロッカー)に入れて、パパとママが開けるまでいい子にしてなさいって…」
「オレらより先に上階(うえ)へ逃げた人達がいたってワケか」
「そーゆーこっちゃな
TV局の連中かておったことやし、カンのええ人やったらUSBMに襲われた時点でな」
601 :
あらすじネクタール 2/3:2010/12/24(金) 22:00:42 ID:F9Fp6nqP
惨劇が起こった部屋を見回す東条と大佐。この血だまりは火炎放射機では出来ない…
「手口からして米軍(あんたら)の仕業ではなさそうだな」
「ああ… 第一、我々はこのフロアまではまだ掃討を完了していなかったはずだ」
ふさぎこむルネに完が何があったか話してもらえないかと聞く。
<以下ルネの回想>
ロッカーの穴からルネが見たものは―――― 天井から降ってきたBMの群れに喰われる人々の姿。
ルネは思わずママとパパを呼ぶが、その音を聞き付けたBMの1匹がロッカーの穴に喰らいつく!
ttp://sakurasite.homeip.net/imgboard/img-box/img20101224205700.jpg BMの恐ろしい姿を見て、ルネはそこで気絶してしまった――――……
<回想終了>
「国産BMが…」
惨劇の事実を知り、茫然となる完達。
「移動中にBMどもに気付かれてしまったのだな」(大)
「そぉりゃそーでしょ、あんなモンが降ってわいた日にゃ、騒ぐなって方がムリってモンですよ
あ〜〜あ 惜しいねぇ… せっかく米軍から逃げられたっての・・・・」
シドの憎まれ口はそこで止まる。ミド・香ノ宮・完・幡場が睨んでいたのだ。
そして4人はふり向くと―――― 幽霊の様な顔で激しいショックを受けたシンゴが立ちつくしていた。
ttp://sakurasite.homeip.net/imgboard/img-box/img20101224205742.jpg 「ボクの…せいか… その子の両親が死んだのは…… ボクの……」
自らの作戦で死者を出してしまった事を悔い、シンゴは思い切り拳を握りしめる…。
「ちょ、ちょい待ちシンゴ君 誰のせいとかそーゆー問題とちゃうやろ」
「そ、そーだぜシンゴ」
「こんな所に人がいるなんて誰もわかんなかったし、他に方法がなかったやんか、この場合」
「何もしなければ…彼らは生き延びていたはず… ボクが… 国産BMを呼びさえしなければ…」
完と幡場の慰めも耳に入らず、うわ言のようにブツブツつぶやくシンゴ。
602 :
あらすじネクタール 3/3:2010/12/24(金) 22:01:23 ID:F9Fp6nqP
「仕方なかった……では納得できんか、自分だけは… ご立派な事だな、神悟
大を生かすため小の犠牲はやむを得ない… わかっていてもそれを認める訳にはいかんよな…
それを認めてしまえば、人類数十億の未来の為にBMを作り守り通してきたこの私と同類だ
これまでも、これからも自分だけは一度も手を汚すことなく
皆を導いていくつもりでいるのだろうからな… モーゼ気取りか? 思いあがるな神悟!!」
ttp://sakurasite.homeip.net/imgboard/img-box/img20101224210036.jpg 「待てやオッサン! そーゆー言い方はないやろ!」
「ほぉ、キミ達が生き延びていく為に… こんな情弱なリーダーでかまわんというのかね?
少し…… キミ達をかいかぶっていたようだな……」
東条の言葉にはむかつくが、誰も反論できず黙り込んでしまった…。
――ふと、突然ミドはある事に気付きルネに詰め寄る。
「ル ルネちゃん! パパとママの他にはここに何人くらいの人がいたの?」
ミドの慌てぶりにどうしたのかと問う幡場達。
「この部屋の様子じゃ2・3人て事はないはずです
もしここに…… ボクらの知らない所に30人も人間がいたとしたら……」
ミドの様子に怯えつつも、ルネは「いっぱいいた」と答える。
――その直後、東条の持つ無線に連絡が入り、ドレクスは何か焦った様子で報告し始める。
《と…東条!! 大佐!! ど…どうなっているんだ… 日本産BMどもの新手がホールに…
200… 300… いや…1000匹近くいるぞ!! 均衡が崩されるッ!!》
<続く>
急展開か
状況的にもシンゴ君の精神状態的にも最悪だな
やっぱり作戦が裏目に出たな…どうすんだシンゴ。もうこの先当分当てにできないぞ。
しかしシンゴ、ショック受け過ぎだろ
東条博士の言いたいことってつまり
「気にするな」っていう慰めだよね?
ルネちゃん明らかに生き残り組… いや、新レギュラーも狙える顔だ。
これで顔面偏差値の微妙なヤツらは生存率が大きく下がった。 …厳しい世の中だ。
ルネちゃんかわええええ
国産BMの援軍がきて、USBMが食べつくされる展開に!?
>>606 少なくとも米兵達は死ぬだろうな。モブだし。
>>607 USBMさえ消えてくれれば、あとは東条達のBM対策グッズや知識で切り抜けられると思うんだが…
この作品、一難去ってまた一難が多いからまだひと悶着ありそうだ。
ところで第一部が全10話だったんで、第二部は今ちょうど3倍の30話だな。
密かに人気あるのかな、この作品。
ホント長いね。
1部みたいに、いつになったらビルから出て行くのかと思ってたが、
今回はこのまま密室内だけでカタを付ける構成なんだな。
まあとりあえず
逃げる暇がなくなったドレクスさんは死亡確認だな
>>609 密室内というか、ビル内かな。第2部はビル内部が舞台なのだろうか。
まさかこのまま街にあふれて第3部へ…とかなってほしくないぞ。
いや、確かに毎週楽しみにしてるんだけどさ。
シンゴパパはBM大好きだね。いや、実は単にバケモンが好きなだけか?
そのうち未開の島へツチノコ探しツアーとか企画したりしてな。
>>606 周りが子供ばかりだったら死ぬ確率は高いが(第一部参照)、
周りが大人で幼女たった1人だったらむしろ確実に助かるだろうね。
大佐や米兵がルネを守って死ぬとかありそうだ。
614 :
あらすじネクタール 1/3:2010/12/26(日) 22:02:20 ID:c8HgDkCD
Vol,41 〜上へ!〜
ルネを見つめたまま真剣な表情で何やらブツブツと言うミド。
「もしここに… ぼくらの知らない所に…30人も人間がいたとしたら…」
「い… いたとしたら…」 「どやねん?」
ミドの様子に思わず問う完と幡場。 その答えは――――
「ホールへ直行した国産BMと、ここで人間を襲った奴らとでは
ホール到着にかなりの時間差が出るはずです
あの時、まだホールにたどり着いていなかった ボクらの知らないBMの大群が居る事になる…」
その直後、ホールの様子を監視していたドレクスから切羽詰まった通信が入ってくる。
《と 東条!! どうなっているんだ!!
日本産BMどもの新手がホールに…… 200…300… いや、1000匹近くいるぞ!
均衡が崩される!!》
――ホールではBMの増援により、徐々にUSBMが圧されつつあった。
予想外の事態に完は思わず大佐に詰め寄る。
『ちょ ちょっと待ってやおっちゃん! ほな、さっきの…2時間て話はどないなんねん!!』
ドレクスはその通信を聞いたのか一笑に伏す。
「2時間だと…バカな! 一度決定的な差がついてしまえばあとは加速度的に広がるだけだ
2時間どころか…… 1 0 分 も も つ も の か !!
と…とにかくこれ以上こんな所には戻れん!私は脱出させてもらうぞ!」
東条が無線で呼びとめるも、ドレクスは一方的に通信を切ってしまった。
615 :
あらすじネクタール 2/3:2010/12/26(日) 22:03:02 ID:c8HgDkCD
「作戦の根幹をなす… 状況の決定的変化…だな!」
まさかの事態に幡場達はシンゴにどうするかと呼びかけるが……シンゴはうつむいたままだった。
「やめておけ、“そいつ”はもう使い物にならん
父親としては自分の息子にはそれなりの期待を寄せたいところだが…
ここまで上っ面だけのただのガキだったとはな…」
軽蔑のまなざしでシンゴを見つめる東条に、より一層重い空気が流れる。
そんな空気を破ったのは… 完だった。
「上へ行くで! 予定よりもえっらい勢いで時間が無うなったんや
こんなトコでグズグズしとるワケにいかんやろ」
そう言うと、完はシンゴの方を向いて精いっぱいの笑顔を向けた。
「シンゴ君… オレら今までず――――っとキミに頼りっぱなしやったからな
あとはオレらに任せて、しばらく気ィ楽にして休んどき」
「けど、そのかわりが麻綾だってんじゃなぁ…」
「シンゴ君も気楽にできないってゆーか…」
『やかましわ!!
オレは確かにアホやけど、アホでも分かるハッキリしとる事が二つある
アイツら相手に武器なしやと戦いよーがないちゅー事と、
オレらの武器は上にしかないっちゅー事や」
ttp://sakurasite.homeip.net/imgboard/img-box/img20101226210951.jpg 「後もう一つ… 敵は確実に下から来るという事です」
完の言葉に続き、ミドの言葉でより一層、一同に緊張が走る。
「確かに当初の作戦が無効になったとはいえ、ここにいてもラチはあかんな」(大)
「せやろ、とにかくまずは上へ行って武器を手に入れる事や
そのナントカいう、えらい冷たい奴から
他にも対策部隊っちゅーくらいやから なんかかんか持ってきてるやろ
上へ行って作戦の立て直しや」
「待て、上へ行くのはかまわんが その足手まといな子供をまさか連れていく気じゃあるまいな?」
616 :
あらすじネクタール 3/3:2010/12/26(日) 22:03:44 ID:c8HgDkCD
東条はルネを見下すと…… 幡場がルネをひょい、と肩に担いだ。
「これなら文句ねぇだろ、オッサン」
ttp://sakurasite.homeip.net/imgboard/img-box/img20101226211022.jpg …が、ルネは辺りを見回しパパとママはと聞く。
「死んじゃったんだね… やっぱり…」
ルネの一言でますます空気が重くなり、気のせいかシンゴも余計塞ぎこんでしまったように見えた。
「と… とにかく行くで! オレらは絶対生き延びるんや!
――もちろん、ルネちゃんも一緒にな……」
…その頃、ボブとドレクスは大佐達がつけた目印を頼りに天井裏を進んでいた。
「ま… 待ってくれ う…運動不足だな… ロープ登りから立て続けの膝歩きはキツイよ…」
ゼーハ―言いながらなんとかボブについていくのがやっとのドレクス。
「のんびりしてはいられません この狭い天井裏では火炎放射機は使えない
今奴らに襲われてはひとたまりもありません」
しかしドレクスはその場に座り込み、勝手に休憩し始めてしまった。
「なぁに、大丈夫さ 勝ち残ったのが日本産BMなら、
あの超音波が流れている限りホールから出てくる事は無い
よしんば出てきたとしても、目的もなくデタラメにうろつくだけだ
あんな鈍い連中、そう簡単に追いつかれやせんさ」
――そう判断するドレクスだったが、近くの梁に妖しい影が蠢いている事に気付かなかった…。
ttp://sakurasite.homeip.net/imgboard/img-box/img20101226211109.jpg ―ホール―
その頃、BMはUSBMを完全に喰いつくし、ドレクスの言うとおり天井のスピーカーを見上げていた。
<続く>
死亡フラグ立てまくりだなモアイww
モアイ言うなw
モアイ(あ、うつっちまったw)が死ぬのは予想できるが、あの黒人兵士もやばそうだよな…
それにしても幡場、母親の面倒見ていたせいかルネの面倒見もよさそうだな。
確かにルネ抱えて走るんなら、老人である大佐よりも完よりも幡場が適任だ。
いやドレクスは生き残るだろう。
東条のような重要人物だし。
生き残ってドレクス(USBM)の危険性を報告する、ってのもあるな
でも・・・「生きて帰るつもりはない」って言ってるのがなぁ・・・orz
「生きて帰るつもりはない」のは大佐だろ。
最後に責任を押し付ける相手には良いが、国産BMが優勢になった以上そろそろ要らない気もするな。
なにしろ、ヘタレお偉いさんが『なァに、大丈夫さ』といって立ち止まって怪しい影が近づいてるんだぜ。
どう考えても次の瞬間には…
>>621 いや、だから俺は大佐がそう言ってるのが気になってんのよ
624 :
あらすじネクタール 1/3:2010/12/28(火) 22:00:00 ID:W4QlXoI6
Vol,42 〜甘ェんだよ〜
階段を駆け上がる完達。
13階〜14階に差し掛かった時、突如秘書が東条に問いかける。
「な 何もこう急いで移動する必要はないのでは…?
BMの行動は純粋に機械的な反応です
例の超音波の発信源がホールである限り、そこにとどまるでしょう
USBMが喰い尽くされたからと言って、状況に特に変化はないはずでは…?」
どうやら秘書もドレクスと同じ事を考えていたようだ。
「ホンマ、あんたらっちゅーのはどいつもこいつもええ大学出とるわりにはあったま悪いな」
「想像力が貧困なのよねー」
「てゆーか甘ェんだよ」
完・香ノ宮・幡場にボロクソに言われ激怒する秘書。
「そーゆーこっちゃから何べんもこんな事繰り返すんやろ?
考えてもみぃや、USBMを喰い尽くした後 次にBM君は何をすんのか……」
その答えを示すべく、場面はホールへと移る。
BMの群れは―――― 壁を這いあがり、天井からつるされたスピーカーに群がっていた。
ttp://sakurasite.homeip.net/imgboard/img-box/img20101228211838.jpg 無数のBMにたかられ、かじられたスピーカーはついに抜け落ち、落下、大破してしまった!
625 :
あらすじネクタール 2/3:2010/12/28(火) 22:00:51 ID:W4QlXoI6
―天井裏―
「これまでの人生で最大の屈辱だよ
こんな辺境の島国で黄色いサルどもやキミごときから指図を受けている、この私がだ」
「プライドはお察ししますが、ドクター
あなたが民間人である限り、私にはあなたの安全を最優先させる責任がある
速やかに移動していただきます」
ドレクスはしぶしぶ了承し、腹いせにその辺の梁に蹴りを一発かます。
「ガマンして下さい、そろそろ天井裏からは出られる筈……」
キュゥゥゥゥ……
――突如背後から不気味な声。2人が恐る恐る振り向くと…… すぐそこに数匹のBMが迫っていた!
腰を抜かして後ずさるドレクスをなだめるボブ。
「落ち着いてドクター!はぐれた奴らです!たいした数じゃない!
先に行って下さいドクター、これ位の数なら素手でも時間は稼げる! ――早く!!」
ボブはボクシングの構えを取ると、ドレクスを逃がしBMを睨みつける。
「Come on,Meat Balls……」
ttp://sakurasite.homeip.net/imgboard/img-box/img20101228211857.jpg 迫りくるBMをパンチで次々と跳ね飛ばすボブ!BMは梁や鉄骨に叩きつけられていく。
「タフだな… だが…何度かかってきても無駄だぜ、ボーイ…」
――その時、薄暗い向こう側からザザザ…と奇妙な音がどんどん近付いてきているのに気付く。
「JESUS…………」
そしてドレクスは…… 背後からのボブの断末魔を耳にし、後ろを振り向き慌てて前身する。
ttp://sakurasite.homeip.net/imgboard/img-box/img20101228211919.jpg 天井板を踏み壊し、廊下に落下すると続いてBMの群れも落下してきた!
626 :
あらすじネクタール 3/3:2010/12/28(火) 22:01:33 ID:W4QlXoI6
―19階と20階の間―
「や やっと20階かよ…」
「へ ヘリポートて何階やったっけ、そーゆーたら…」
「30…2階だ… フ… この年で走りづめは さすがに……キツイな…」(東)
「少しペースを落としてもよいかもな
BMどもがホールからあふれ出ても、さすがにここまで来れば追いつかれる事はあるまい」
完達がもうバテバテの中、大佐は汗一つ書いていなかった。さすが軍人である。
「お… おっちゃんタフやね ハァ ハァ」
「鍛え方が違う」
とりあえず小休止。その場に座り込んだりもたれかかる完達。
「今日… 何回目の階段ダッシュだっけ…」
直後、ドレクスから無線が入ってきた。
《と…東条! 大佐!! ど…どこにいるんだ!! 助けて……! 助けてくれぇっ!!》
ttp://sakurasite.homeip.net/imgboard/img-box/img20101228211948.jpg 階段を登るドレクスのすぐ背後には、無数のBMが迫りつつあった! <続く>
ボブ…orz
死ぬとは予想してたけど、あんなろくでもないモアイをかばって死ぬとは…
ボクシングでBMを蹴散らすのは予想外だったけどさ!
それにしても20階まで全力ダッシュとはやるな。火事場の馬鹿力ってものか?
俺だったら確実に5階位で値を上げるわ。
やべえよドレクス
この状況でまだ生きてるって、逆に生き残りそうでやべえよ
石仏顔のくせに助けてコールとはずうずうしい
こいつを助けるために階段引き返してまた犠牲が出る?
すまん、今回読むまでスピーカーまで食うとは予想できなんだわ。
あいつら機械まで食うとは…!
631 :
あらすじネクタール 1/3:2010/12/30(木) 22:00:00 ID:BWLhIL5i
Vol,43 〜シンゴ君組〜
BMの群れはドレクスのカカトに喰らいつきそうな至近距離まで迫っていた!
無線で助けを請うドレクスに走れと叫ぶ完。
『そーだよ、そいつらはそんなに速くねぇ!!』『ふり切って!!』
――しかしそれは運動不足のドレクスには無理な話だった。とても振り切れない!
無線を聞いた東条は途中で回線を切ってしまった。
「とんだハーメルンの笛吹きだな…」
しかし大佐の回線はまだ生きたままなので、ドレクスの話は大佐が引き続き聞く事に。
すると東条は大佐に振り向くと――――
「大佐、あなたの部下のどちらかを早急に下へ差し向けてくれ
できるだけ早い段階でドレクスを始末するんだ」
――なんとこの場でドレクス抹殺指令!
『ま 待てやおっさん!友達とは言わんでもオヤジ仲間やろ!! 何もわざわざ殺さなくたって…!』
「あの男が生きて我々の所へたどり着くと言う事は、
とりもなおさず我々の下へ国産BMの大群を道案内する事になる
君達だってそんな事を望んではいまい?
第一 USBMを喰らい尽くして数万匹に膨れ上がったあの大群から
一人の中年男を救い出す方法があると思うのか?」
東条の判断には一理ある。一理あるが……皆、何も言えずにいた。
その間にもドレクスからの助けを請う無線は流れてくる……。
――その沈黙を破ったのはまたしても完だった。
「おっちゃんの言う通りやな、あんたはシンゴ君とは違う ほんで多分あんたの方が正しいんやろ
――けどな、オレはシンゴ君組や!
カワイイ女の子やったら助けてムサいオッサンやとほっとくちゅーたら筋が通らへんやろ!」
ttp://sakurasite.homeip.net/imgboard/img-box/img20101230213543.jpg
632 :
あらすじネクタール 2/3:2010/12/30(木) 22:00:46 ID:BWLhIL5i
「理解できんな… あの男の為に君がそうまでしようとする理由が…」
「あのおっちゃんの為と違うよ、オレらがあんた組にならへん為や!」
そう言ってニカッと笑う完。 どうやらシンゴとルネ以外、全員同じ考えの様だ。
「助ける方法があるかどうかなんて分からへんよ あんたと違うてあったま悪いからな、オレは
せやけど、これ以上“仕方なかった”…で納得したないねん、オレらも…」
完の考えに同調した幡場と香ノ宮も一緒に行くと叫ぶが、完はそれを止めた。
「アホかいブー キミが行ってしもたら、だ―――れがルネちゃん担いで階段上がんねん?
香ノちゃん、ブーはオレと同じ位のアホや
キミがおれへんと何やってええか分からへんやろ ――シンゴ君、皆の事…頼んだで」
シンゴは相変わらずうつむいたままだったが、その拳は固く握りしめられていた。
「じゃあボクは付いていってもいいですよね」
完がその場を立ち去ろうとした時、突如ミドが付いていくと言い出した。
「ボクだってシンゴさん組です!」
完はミドの方を振り向くと、そっと微笑んだ。
―8階と9階の間―
一方、ドレクスは心臓が破れそうなほど苦しみながら走るが、段差につまづき転んでしまう!
今にもBMがドレクスに喰いつこうとした矢先―――― 何かがBMにぶちまけられた。
『立てやおっちゃん!』 それは消火器を持った完とミドだった!
吠えるBMにやかましいと消火剤をぶちまけ、少しでもドレクスが逃げる時間を稼ぐ。
『止まんな! とにかく走るんやおっちゃん!!』
…と叫んだ矢先、ついに消火剤が切れてしまう。
2人は消火器をBMの群れにぶつけ、再び階段を登り始めた。
633 :
あらすじネクタール 3/3:2010/12/30(木) 22:01:28 ID:BWLhIL5i
…が、その先には疲弊しノロノロ進むドレクス!
『こらおっちゃん! もっと速ォ走れへんのかい!!』
「ハァ ハァ ム… ムリだ これ以上…… ハァ」
『大体あんたっちゅーのはカロリー摂りすぎやねん!! もっと和食のテイストっちゅーもんをやな…!』
『麻綾さん、今そんな事言ってる場合じゃない…!!』
2人でドレクスの背中を押すが、もうドレクスは疲れ切っている!
BMに迫られようとした矢先―――― 突如目の前に火炎放射機を構えた米兵が立ちふさがった!
…もしや、東条のドレクス抹殺命令の為に?!
米兵は引き金を引き、火炎は―――― ドレクスの背後のBMを焼き払った!
「後でよく考えたら、その男も一応アメリカ国民だったのでな」
「さ… 最初から分かっとるやろ、そんなもん…」
現れた大佐に皮肉たっぷりでツッコミを入れる完だった。
ttp://sakurasite.homeip.net/imgboard/img-box/img20101230213457.jpg <続く>
シンゴが落ちたことで
完が主人公の座に返り咲いたな
むう、ドレクスが助かるとは・・・
女の子は助けてオッサンは放っとくのは、この世界の法則では無かったのか。
ルネが入ったことでミドも末席から抜け出せたようだな。
生き残りが少なくなって来たことで少数精鋭に絞られて来たようだ。
ドレクス今回で喰われりゃいいのに…第2部の元凶なんだし、遅かれ早かれ死ぬだろ。
俺が登場人物だったら東条君組になるわ。
モアイのおっちゃんの為やない、主人公組の株を上げる為や。
だいたい東条パパも第1部の元凶で、第2部でもここまで事態に陥った片棒担いでるし…
だって東条がいなきゃBMを駆逐する研究が進まないだろ
ここで助けられたことを感謝して、あとの重要な場面で犠牲になって時間を稼ぐんだろう
完はそこまで計算してるのさ
さすが主人公汚い
641 :
あらすじネクタール 3/3:2011/01/01(土) 22:00:00 ID:lhxLK6Pf
Vol,44 〜チェイス〜
大佐率いる米兵2人は迫りくるBMの群れに火炎放射を浴びせかける。
疲れ切ったドレクスを担ぎ、なんとか逃げようとする完とミド。
『しっかりせんかいオッサン! まだ助かったワケやないで!!』
米兵は火炎放射を続けるも、BMの群れは後から後からやってくる…。
『大佐!! こ…ここは自分達がく 喰い止めます!! そのお荷物連れてさっさと先行って下さい!!』
大佐は部下の心意気を買い、ドレクスの襟首をつかみ階段を登り始める。
『頼んだぞ、シド!グレン!』
逃げる途中、ミドはあの2人は置いていくのかと聞く。
「ドクターを連れてダラダラ走っていたのでは意味がない
BMの群れをヘリポートまで連れていく訳にはいかん
あの2人が喰い止めている間に少しでも距離を稼ぎ、まず我々がBMを振り切らねばならない
――彼らにはその後、自力でふり切ってもらうしかない」
一方、シド&グレンは…… グレンの背後にBMの群れが回りこみ、挟み撃ちになってしまう。
『こォの下等生物がァ!! 脳ミソねぇわりにゃやってくれんじゃねぇか!!』
互いに背を向け火炎放射を続けるが―――― ついに燃料が切れてしまった。
『『 カ ー ネ ル ゥ !! 逃げ がぁっ は…早く…!!』』
BMの群れに取り囲まれる、2人の最期の叫びが大佐の耳に届いた……
ttp://sakurasite.homeip.net/imgboard/img-box/img20110101214708.jpg
642 :
あらすじネクタール 1/3:2011/01/01(土) 22:00:42 ID:lhxLK6Pf
「や… やられた…」「みたいやな…」
「全…滅 私の部下が……」
部隊全滅に大佐は痛いほど唇を噛み締める。
――しかし冥福を祈る暇もなく、BMの群れがすぐ下まで追い上げてきた!
『来よったでェ おっちゃん!!』
「だろうな! まだふり切ったワケじゃない!!」
「さすがにあんだけの数やと、人間2人位じゃ喰い足りんみたいやね…」
「足止めにもならん…か…」
「カ…大佐 もういい… もうカンベンしてくれ… これ以上走る位なら 私は…」
苦しそうに言うドレクスを睨み、完は言う。
「ふざけんなや、おっさん 自分がタダで生きとられると思うたら大間違いやで!!
根性入れて走れやおっちゃん!!」
ミドと完はドレクスの背を押すが、疲れ切ったドレクスの足はどんどん遅くなるだけだった。
―13階と14階の間―
「ボーイ! ドクターは私が運ぶ! 君達は先に逃げろ!!」
「あかんあかん! なんぼおっちゃんがタフでも、1人でこの体脂肪男は運べへんわい!!」
そんな折、ミドが提案する。
「あ… あの 階段じゃなく、水平なローカなら…
こ このままBMの大群連れて上がるワケにいかないでしょ
水平なローカなら、階段上がるよりはいくらか早く走れると思うんです
ど… どこかのフロアで少しでも距離を稼いで… オフィスかどこかへ逃げ込むしか方法は…」
「意外と… 司令官(コマンダー)の資質があるのかもな、リトル・ボーイ…」
大佐はミドの提案を聞き、一向は次の階に逃げ込む事にした。
643 :
あらすじネクタール 3/3:2011/01/01(土) 22:01:23 ID:lhxLK6Pf
ミドの提案通り、廊下なら速く走れる!
『少しは引き離したか!?』
「ま… 気持ちそやけど…
昇り階段よりローカの方が得意なんは、あっちも同じみたいやね…」
どのドアを破ろうかと辺りを見回していると、1か所だけドアが開いている所があった!
躊躇している暇は無い!ドレクス以外全員一致で飛び込もうとする。
「ま… 待て… な… 中の状況もわからんのに…」
『外の状況がどないしょーもないちゅーのは分かってるやろ!!』
――部屋に滑り込み、BMを1匹弾き飛ばして鍵をかける。間一髪だった!
…さすがの大佐も疲労の色が濃い。大佐でさえこの状態なのだ、他の3人も推して知るべし。
とりあえず一安心と呼吸を整える完達だったが……… 天井からカリカリと音が聞こえ始めた。
「今度は石になっても… やりすごせへんやろね…」
ttp://sakurasite.homeip.net/imgboard/img-box/img20110101214823.jpg <続く>
立派だったぜシド、グレン
ついに米兵全滅か…orz
大佐、あんなクズモアイなんかほっといてもいいだろうに。
もしアメリカに帰って裁判とかするなら、証人は多いほどいいでしょうに…
ドレクスを助けるのに米兵3人の犠牲、完達3人も絶体絶命か…今の所大赤字だな。
このところ、テコ入れなのかミドが役に立っているが、その程度ではどうにもなるまい。
わからん。
第2部を最初から読んだけど、ドレクスってUSBMの開発者ではあるがそんなに助けなければならないほど、価値のある男か?
完や大佐らからすればあまり無い。
小さな女の子もおっさんも同じ命だ。
値踏みなんてしてないよ。
民間人を守って死ぬのが軍人の誇りなんだろう
・・・すくなくとも、証拠隠滅に無関係の人間を燃やすような仕事よりは価値を見出せるはず
自分が死ぬ仕事に価値を見いだすのはやだなあ
どうでもいいけど「リトルボーイ」という呼び方を聞いて、広島の読者の方はどう思ったろうか?
藤澤「…原爆の事をすっかり忘れていた…orz 広島長崎の皆さんごめんなさい」
653 :
あらすじネクタール 1/4:2011/01/03(月) 22:00:02 ID:rG9BsVL7
Vol,45 〜安全圏〜
部屋に逃げ込み、一安心したのも束の間、今度はBMが天井をかじる音が聞こえてきた…。
「今度ばっかしは石になったからちゅーて、やりすごせるちゅーもんでもなさそーやね…」
『み 見ろ 言わんことじゃない!どうするつもりだ!!
いたずらに自分で逃げ場をなくしただけじゃないか!! お前達、子供の浅知恵で…!
どう責任を取るつもりだ!! え!?』
「あなたを助けようとしなければ… この子供達だけなら確実に逃げきれていた
これ以上走れなかったのは、ドクター あなた一人だけだ」
助けられた事を棚に上げ、毒舌を吐くドレクスを大佐は憎しみを込めて睨みつける。
「ま 今それゆーてもしゃーないしな とにかく出来る事やってかな」
そう言うと、完は部屋中を家探ししスプレー缶を探しだした。
「な 何やってるんですか?」
「ミド、キミも探してかき集めや スプレー缶
スプレーボンドやら殺虫剤やら、結構オフィスにもあるもんやで」
3年前の惨劇で使ったこの戦法。大佐はすぐに即席火炎放射機と理解した。
「そーゆー事、こんなモンでも無いよりかマシやろ」
「フン く…くだらん 相手は数万匹の大群だぞ、そんなチャチなオモチャが何になる」
「何になるとか考えとるから、あんたら頭のええ人は気苦労が多なるんやろ
とりあえず今、何ができるかだけ考えや!」
相変わらず毒舌を吐くだけのドレクスを一喝する完。
「そう言う事だ、あんたも協力するんだな ドクター」
とりあえずミドはロッカーにヘアスプレーが無いかと思い開けると――――
『タンマ!! 降参!! ゴメン!! 許して!!』
『わっ!!』 ――なんとロッカーに入っていたのは、あの性悪アナウンサー、きみチャンだった!
654 :
あらすじネクタール 2/4:2011/01/03(月) 22:00:44 ID:rG9BsVL7
驚いて腰を抜かすミドに涙目で何度も謝るきみチャン。
『ゴメンね!ね! あ あたしはヤダったんだよ、君達見捨ててくの!
だけどホント、あの時はしょーがなくて!! だから許して!命だけは、お願い!!』
……ちょっと待て。このねーちゃんがここにいるって事は、その辺にも…
『あ 開けんじゃねぇよこのガキ!! 奴らが手を出せねぇのはこの中ぐれぇなもんなんだよ!!』
…やっぱり居やがった。国産BM流出事件の張本人、えーと…あ、そうそう、池内だ。名前忘れてた。
ttp://sakurasite.homeip.net/imgboard/img-box/img20110103203229.jpg 「それにしてもよく生きていられたものだな、あのBMの大移動の中…」
「そりゃ… 変なお守りみたいなもんがあったから…」
呆れつつも感心する大佐に、思わず口を漏らすきみチャン。
(あ…バカ…)←池内の心の声
『こらおっちゃん!! やっぱり持っとったんやないかい、自分!! BM除け!!』
『し 知らん! よ、よせ!おい、開けんな!!』
怒り心頭の完は池内の入ったロッカーを開けようとガチャガチャ鳴らし―――― 開いた!
池内は大事そうにBM除けの機械を抱えていた。
「説明してもらうで、おっちゃん」
ttp://sakurasite.homeip.net/imgboard/img-box/img20110103203255.jpg 観念した池内はロッカーから出てきみチャン共々床に座らされる。
「ややこしい説明はどーだってええねん、どーせ聞いたって分からへんしな
とりあえず、“そいつ”がどんくらい使えるモンなんか教えてや」
「コイツを中心に最大出力で半径3mの球状の放射能フィールドを作り出せる
そのフィールドの中じゃBMは体細胞が破壊され、数十秒と生きちゃいられない
BMどもにだって苦痛はある、好き好んで体が破壊される所には近づかねぇ」
「半径3mの…球状てゆーたら…」
「6人位入れるじゃないですか!!」
655 :
あらすじネクタール 3/4:2011/01/03(月) 22:01:26 ID:rG9BsVL7
「そ、そいつを使えば…脱出できると言うんだな!? 我々は…!」
生存の可能性を見出し、喜ぶミド・完・ドレクス。 しかし……
「バカ言っちゃいけねーよ、言ったろ?“最大出力で”………って…
こんなちっぽけな代物にどんだけのポテンシャルがあると思ってんだ?
オレ達がさっきずいぶん使っちまったからな、あと最大出力でどれだけ使えるものやら…
10分か…1分ももたねぇか…… たったそれだけでどこへ逃げようってんだ?」
――その直後、ついに天井に穴が開きBMが顔を覗かせる!もはや時間がない!
「エレベーターや… 今んなったら、別にエレベーター動かしても問題ないはずや
エレベーターまでやったら、せいぜい何十mかやろ?
おっちゃん、シンゴパパに言うてこの階にエレベーター停めといてもろてや」
「バ… バカな、ホントに分かってんのか、小僧!
いいか?世の中そんなに便利にゃできてねぇ!!
フィールドつったって、触れるだけで一瞬でBMが消えてなくなるワケじゃないんだぞ!!
フィールドの効力を確認しながら、ゆっくりゆっくりBMどもをかきわけて這うように進むんだ
10m進むのに何分かかるか分かりゃしねぇ
オレら2人だけならともかく、6人全員なんざとても手が回らねぇよ」
――すると大佐は池内に銃口を向けた!
「あまりこういうやり方は好きではないが、時間が無いんでな」
「う…撃てよ、あんたらの内の誰かがコイツを使えるんならな」
…そうこうしている間にも、天井の穴は増え、あちこちからBMが顔を覗かせる。
「ね… ねぇ、ぼうや… ホントにそうやれば助かるの…?」
池内に抱きついたまま、恐る恐る完に問うきみチャン。
「少なくとも、そうせぇへんかったら… 絶対に助からへん!」
656 :
あらすじネクタール 4/4:2011/01/03(月) 22:02:07 ID:rG9BsVL7
そして、6人は密着しフィールド発生装置の内部に入った。
「ほな、頼みまっせ おっちゃん」
「任せておけ」
大佐は銃撃でドアの蝶つがいやノブを破壊し、ドアがBMの群れの上に倒れる。
同時に無数のBMが部屋になだれ込む ――――が、フィールドの境界線で死滅していく!
直後、ついに天井が破られBMの雨が降り注ぐが、フィールド内部に落ちたBMもまた死滅していく。
「頼むで… このまま… もったってや…」
果たして彼らは無事エレベーターまでたどり着けるのだろうか…? <続く>
きみチャンらがどう絡むのかと思ってたらw
なんという偶然
なんかグラディウスやりたくなってきた
あれ、落ちてきた奴は地面に辿り着く前に消滅したな。
意外と短時間で殺せるじゃないか。
この威力ならゆっくり進まんでもいい気がする
いや、バッテリーがどれ位持つかわからないだろ?
例えば走って行って、突然バッテリー切れたら目も当てられないんじゃ?
バッテリーが切れたら走ろうが歩こうがどのみち終わりだよ。
1〜2秒で死ぬの分かったんだから
効力の確認なんて悠長なことしないでさっさと歩いた方が良いと思う。
走ると前方のにかじられそうだが。
じゃどのみちゆっくり歩いた方がいいんでは。
バリア接触から完達の体に触れるまでの1〜2秒で死滅するスピードで。
加減はあるだろうが、基本的にはできるだけ急いだほうが良いだろうね。
エレベーターまで数十メートル。まあこれまでのパターンから言ってすんなり乗れるとも思えんが。
だな、この漫画…というかホラー・パニック物は「一難去ってまた一難」だから。
エレベータまでたどりつき扉が開くと中からBMさんの団体がこんにちは
とかと見た
667 :
あらすじネクタール 1/3:2011/01/05(水) 22:00:00 ID:EIjFzptX
Vol,46 〜静かな出発〜
フィールド内部に入ったBMは、不気味な悲鳴を上げつつ死滅していく。
降り注ぐBMの死骸が肩にぶつかり、思わず小さな悲鳴を上げるきみチャン。
「何べんも言ってんだろ、絶対に声立てんじゃねぇよ 姉ちゃん」
…しかしなかなか出発しようとしない池内をドレクスは急かす。
「お おい いつまでグズグズしてるんだ
こ…こいつが有効なのはもうわかったろ、は…早く出発しないか」
「あかんて コイツらアホやから、今でこそオレらの事忘れてるけど……
改めてオレらがエサやと気付いたら、この程度の痛みお構いなしで押し掛けてきよるで
コイツらが動き回っとるうちはうかつに動けへん 出発するのはコイツらが落ち着いてからや」
――その頃、幡場達は28階にいた。
『がんばれよ! あとちょっとでヘリポートだ!!』
「す… 少しは… ダイエットになったかな…?」
仲間を激励する幡場、強がる香ノ宮に対し… 未だシンゴは何もしゃべらなかった。
「おう、おっさん 麻綾達ゃホントに大丈夫だって言ったんだろうな?」
「ああ さっき大佐から無線があった 大丈夫だから“先に行ってくれ”――――とな」
「し… 室長」
「かまいやせんさ、どうせ助からん エレベーターを待機させるなどもってのほかだ
エレベーターを動かせば作動音でBMが押し寄せてくる
あの連中、BM様ご一行をヘリポートまで案内するつもりでいるのか」
「し… しかし あえてエレベーターを使う以上、彼らには何らかの…」
「仮にそうだとしても、それだけのリスクを犯すほどに必要な連中でもあるまい?」
――相変わらず冷徹な目で秘書を見る東条だった。
668 :
あらすじネクタール 2/3:2011/01/05(水) 22:00:44 ID:EIjFzptX
同時刻、完達はようやくBMが大人しくなったのを確認、出発開始する。
試しに1歩進むと…… 周りのBMが逃げ始めた。これならいけそうか?
「だが気をつけろよ、ゆっくり…ゆっくりだ
これ以上のペースで動けば、奴らはオレ達を“動くモノ”として認識する…
この数は絶対に防ぎきれんからな」
そして幡場達は―――― ようやくヘリポートに到着していた。
周囲には血だまりが無数にあるが……不幸中の幸い、ヘリは無事だった!
「やりましたね室長! これで脱出できます!」
「バッカじゃないの、あんた このままあたし達脱出して、その後あのBMどーすんのよ?」
「簡単だよ、お利口なお嬢ちゃん 脱出後ハッチを閉じて、もう一度ビルを封鎖すればすむ事さ
改めて万全な態勢で対策部隊を組織して臨めばいい 同じ轍は踏まないさ、今度は確実に…」
「おい、ちょっと待てよ あんたまさか麻綾達を置いてくつもりで話してんじゃねぇだろうな?」
「彼らの到着を待ってたら、BMどもがここに溢れ返ってしまうさ そうなれば何もかもおしまいだ!」
『ふざけんなよ!! そんな勝手なマネ、ぜってーさせねぇからな!!』
『我々だけでも助かる最後のチャンスだぞ!! 無駄にするのか!!
大体彼らが生きてここまでたどり着けるものか! 今頃彼らはBMのエサになってるさ!!』
ここに来て仲間割れを始める待機班と脱出班。その論争を東条は黙って聞いている。
「なんだと、てめ このオカマ野郎…」
「落ち着け、二人とも ――――そもそも誰がヘリを操縦するというんだ?」
「あ… そか…」
「それに万単位のBMの大群だぞ、奴らは通常そんな事はせんが
何日間もエサ無しで放置されればコンクリートやモルタル等の建材すら喰い始めかねん
対策部隊の再編成には少なくとも3カ月はかかるだろう
仮に完璧に封鎖したとしても、このビルからBMが流出する事は避けられまいな…」
669 :
あらすじネクタール 3/3:2011/01/05(水) 22:01:30 ID:EIjFzptX
―同時刻、完サイド―
完達はようやく部屋から出たばかりだった。目的地は右30m程のエレベーター。
――が、この場に来てまたドレクスから待ったがかかる。
「ちょ… ちょっと待て き…君達は…東条を信用しているのか?
よく考えてみろ、あの男にとって我々が生きていても何のメリットも無いんだぞ?
あの男がリスクを犯してまでエレベーターを動かすと思うのか?」
「今さらそんな事言ってもしょうがないでしょう!
この部屋を出るまでだけで5分近くかかっているんですよ!?
この装置の限界が来たら、ボクらは何万匹ものBMの中に裸で放り出されるんです!」
「ミドの言うとおりやで、おっちゃん こんな時に死ぬ目考えたらキリないわ
生き延びる目だけ考えるんや、信じようでおっちゃん…」
ttp://sakurasite.homeip.net/imgboard/img-box/img20110105211930.jpg 30m先のエレベーターが非常に遠く思える。それでも連中はもう進むしかなかった…。 <続く>
>>666 うわ、ありそうだ!
そうでなくてもここで誰かが犠牲になりそうだな…。
できればドレクスか池内に死んでほしいな。
大佐も「先に行け!」とか行って死にそうだが、死んでほしくないいいキャラだ。
きみちゃんは… 貴重なおっぱい要因だから死んでほしくない。香ノ宮の方がでかいけど。
うわあ……
BM単体ではまだ平気だったが、こんなに小さいのが
びっしりいると気持ち悪すぎる〜〜
耐えられない
その気になればヘリ操作出来ないかな・・・
>>671は石の裏にびっしりいるダンゴ虫とかが苦手な口と見た。
>>672 仮に動かせたとしても、機体バランス崩して速攻墜落しそうだ。
おとなしく大佐を待つしかないな。
やはりドレクスを助けるために米軍が全滅したのが痛いな・・・
いや、これで東条も大佐に頼るしかないわけだから、逆によかったのか?
にしても、アレくらいのスピードじゃないとBMが食いに来るのなら
エレベータ動かしたらこっちにつく前にエレベータも食われるんじゃ…
何度も言うようだがBMの走るスピードが気になる
>エレベータ動かしたらこっちにつく前にエレベータも食われるんじゃ…
それは大丈夫だろう。エレベーターはほとんど金属の塊だし。
>>673 やめてww
しかしミド、行動できるようになってきたな
肝が据わった?
よーしあらすじさん、
>>671(673)の弱点克服するために、
BMが無数にぞわぞわ大量にうごめいている画像を貼っちゃってくれ!w
ところでエレベーターって内部はプラスチックとかもあるけど、外部はゴムとかもあるんだろうか?
678 :
あらすじネクタール 1/2:2011/01/07(金) 22:00:00 ID:cIW4GRvr
Vol,47 〜タイム・リミット〜
BMの大群の中をゆっくりと進む一行。じりじりと、慎重に、そろそろと…。
池内にしがみつくきみチャンは恐る恐るあとどれ位かと聞くと、やっと半分と言う所だった。
ttp://sakurasite.homeip.net/imgboard/img-box/img20110107214020.jpg 「世界で一番長い30mだな…」(大)
「多分、地面に落っこちて 必死に木に戻ろうと這いずっとる
ミツユビナマケモノの気持ちてこんなやろね」
「こ… こんな事なら全力で走りまわっていた方がよっぽどマシだった…」(ド)
「次からは… そうしましょうね」(ミ)
移動中、またしてもBMが1匹フィールド内に入った時に、完は何かに気付く。
「どうしたね?」
「いや… 気のせいやったらえんやけど…
オレの足先とBM君が逃げ出しとる辺りとか… 気持ち近うなってきとるような…」
「フィールドが… 小さくなってきているという事か…」
気のせいではない。さっきよりも明らかにフィールドが小さくなっている!
ttp://sakurasite.homeip.net/imgboard/img-box/img20110107214102.jpg 『どうなんだ! お・・・・・ ムグ』
叫び出したドレクスの口を慌ててミドが塞ぐ。その声に反応したBMが鎌首を持ち上げる。
「ね、実際どうなんですか?」
「わからねぇよ、コイツだって試作品だしよ 実動データなんてありゃしねぇんだし…
ただ言えるのは…… 勝手に出力が落ち始めたのなら、ほとんど限界に近いって事だ…」
「死ぬんだ… 死ぬんだね、やっぱりあたし達… 勝ち目なんかなかったんだよ、最初から…」
弱気になり池内の胸で泣きはじめるきみチャン。
「冗談やないで、おねェちゃん せいぜいあとたったの10mやないか
いざとなったらこのイモムシ共突っ切って、エレベーターまで全力ダッシュや!」
679 :
あらすじネクタール 2/2:2011/01/07(金) 22:00:42 ID:cIW4GRvr
案の定エレベーターこなかったか…。
しばらくは火炎放射でBMを撃退しつつ、エレベーターが来るのを待つ→
スプレー切れになる頃ようやくエレベーターが来る、という流れかな?
展開的にはここで誰か1人死にそうだ。
やはり池内かドレクスのどっちかかな… キミちゃんと大佐は好きなんで生き延びてほしい。
どうやって助かるのかまったく想像出来んぞこれは
展開も気になるがそれよりも
>>671が悶死していない事を祈ろうかw
祈ってくれてありがとうまだ死んでねーよ
ってゆーかうわあああああああ
鳥肌がぞわぞわするううううう
くそっよくも貼りやがって!
でも真上からある程度の大きさで見るとクッキーみたいで可愛いな
モアイおじさんはいい加減落ち着けw
とかなんとか言いながら、BM大量画像を見てしまう
>>683であったw
685 :
あらすじネクタール 1/3:2011/01/11(火) 21:59:59 ID:1MdymODo
Vol,48 〜負け犬人生〜
頼みの綱のエレベーターが来ず、あっという間にBMの群れに取り囲まれる一同!
「ったく… 最後まで負け犬人生かよ… あんたら3人は壁から来る奴らだけなんとかしろ」
必死で抵抗する3人を見て池内は呟くと、なんとBMの群れに向かって歩んでゆく?!
『東条ォォォッ! このイカサマ野郎がぁぁぁぁっ!!』
思わず声を出して駆け寄ろうとするきみチャンをドレクスが止める。
『東条ォォォッ!! ハハハ東条ォ!! こんなモンか? こんなモンか東条ォォォ!!』
池内は東条に対して呪詛の言葉を吐きながら、BMの群れに喰われていった――――…
ttp://sakurasite.homeip.net/imgboard/img-box/img20110111210552.jpg ――その直後、エレベーターの扉が開き、扉にもたれていたドレクスときみチャンは倒れこむ。
完達もエレベーターに乗り込み、ドアを閉めようとすると…
『待って! オジサン…オジサン助けたげてよ!』
『ムリや! あのおっちゃんはもうあかん!!』
『待って… 待ってってば…!!』
エレベーターの扉を閉め、完達はようやくひとまず安全となり大きく肩で呼吸する。
しかしきみチャンはただ一人、茫然としていた……。
エレベーターが上昇する中、きみチャンは愕然としたまま泣いていた。
「なぁ… そんな泣きないな、おねェちゃん…
犬死やないで、ほんの1・2秒でもあのおっちゃんが稼いでくれた時間がなかったら
オレら全員やられとった」
「エレベーターの作動音に奴らが反応しなかったのも、彼が注意をひいてくれたおかげだ
――負け犬などではない 立派な英雄だ」
686 :
あらすじネクタール 2/3:2011/01/11(火) 22:00:42 ID:1MdymODo
「…犬死にじゃない? 英雄? 何それ? どこの国の話よ?
犬死にじゃなきゃいいんだ? 死ぬ事自体は別にいいんだ?
ねぇ? いつから日本(ここ)はそんな国になったのよ?
あんた達絶対オカシイよ、気持ち悪いよ!」
顔を伏したままだったきみチャンは顔を上げると、激しい憎悪の表情で完達を睨みつけた。
ttp://sakurasite.homeip.net/imgboard/img-box/img20110111210648.jpg 「あの人… きっとあなたを助けたかったんだと思います
あの人が命がけで守ってくれた命なんですから、
あの人の分まで頑張って生き抜いていきましょうよ、ね?」
「ずいぶん強くなったもんね、ボク…
初めて見た時の… おびえて… 泣いてたのが嘘みたい…
だけどあたし… 以前のキミの方がまともだったと思うよ… 今のキミよりも、ずっと…」
自分を励ますミドの成長を感心しつつ、そっと微笑むきみチャンだった。
その頃、ヘリポートでは…… 東条が幡場にブッ飛ばされていた!
「ふざけやがって、てめぇ… 麻綾達を見殺しにするつもりだったのかよ…!」
「自分の判断を偽るつもりは無い、確かにさっきまでの時点では彼らを必要無いと考えていたよ」
『いけしゃあしゃあと てめぇ、この野郎…!』
「だが… 状況が変わった…
我々がここから脱出するためには、どういう形であれ あのヘリを使う以外に方法はあるまい
今、生き残っている者の中でヘリを動かし得るのは大佐一人だけだ
だから私はリスクを犯してでも、エレベーターを動かす判断をした
――言っておくがそのリスクは少しも減ってはいない
エレベーターの扉が開いた時…… 溢れだすのは彼らではなく、BMの大群かもしれんのだ
そうなれば、武器を持たない我々に戦う術は無い
それでもキミは私の判断を非情となじるのかね?」
687 :
あらすじネクタール 3/3:2011/01/11(火) 22:01:23 ID:1MdymODo
「そら、えらい余計な心配かけたね―――― おっちゃん
けど、おかげさまでどーにか生きてんで」
突如聞こえて来た声に呆気にとられる幡場。振り向くと完達がヘリポートに到着していた!
「おっちゃん、なんにせェ エレベーター動かしてくれた事には礼を言うわ」
思わず駆け寄る香ノ宮、泣きそうになる幡場。
「泣くな泣くなブー 泣くトコとちゃうやろ」
『だ、誰が泣くか!!』 <続く>
誰か死ぬとは思ってたが、予想通り池内だったか…
だけど池内がなぜキミちゃんを助けようとしたのか?それがわからん
やっぱ女子供は優先的に助けたかったのか?
きみチャンには池内の助けようとする理由は無いが助けは求めるし、その死も悼む。
それが逆の立場だったという事かな。それがつまりまとも≠ネ人間。
それに池内には、そもそも自分の所為でこういう事になったという自責の念もあった。
なるほど、解説ありがとう。
やはり責任は感じてたんだな、池内…安らかに眠れ、お前の事は3週間位は忘れない!
マスコミの人間に道徳的な批判をされたでござる
池内のおっちゃん……
根性ある死にざまだったぜ…
篠浦もすっかり向こう側の人間に…確かにもうBMの食事シーンだけで悲鳴を上げていた男ではないな。
初対面でクズが・・・と切り捨てていた池内の活躍で助かった聞いたら、シンゴ君の復活は更に遠のくな。
池内の行動は
東条へのコンプレックスもあるだろうな
ここで全員死んだら、まさしく、エレベーターを動かさなかった東条の思惑通りだ
自分が死んででも東条の思い通りにはなりたくなったという気持ちがあったのでは
確かにいい悪いは別として、人が死ぬことに対して
あまりに慣れてしまった感はあるな。
そうでなければ生き残れなかったとは言え
国産BMをUSBMの所におびき寄せた際にお偉いさんが叫んだときも
心の中で冷静に『アホ…』でその後だんまりだったからな。
改めて言われると、慌ててバカと叫んだモブの方がまともな人間で
冷静にいられる人間を気持ち悪いという気持ちもわからないではない。
696 :
あらすじネクタール 1/5:2011/01/13(木) 22:00:00 ID:+sPm0QO+
Vol,49 〜ファイナル・ミッション〜
とりあえず完達はヘリポートにある装備を確認する事にした。
…液化窒素ボンベが150本、バックパック式火炎放射機80人分、マイクロ波焼却機6台…
しかし、どれも使い勝手が悪かったり、動き回る相手には役に立たない物ばかりだった。
「あとは護身用の小銃と工作用のプラスチック爆弾が少々… 我々が手に入れた武器はこれで全てだ…」
「何にしても相手は生物(ナマモノ)やからな、焼くか冷凍するかどっちかやろ」
「生物(いきもの)って読むんじゃないですか、この場合」
「ま、どっちでも本人 意味は通じてるみたいだし」
こんな状況でもボケを忘れない完、ツッコむミド、補足する香ノ宮。
ttp://sakurasite.homeip.net/imgboard/img-box/img20110113213121.jpg 「ムリだな、あの数だぞ? しかもビル中どこにいるかわかったもんじゃない
たったこれだけの人数に、この貧相な武器でビル中掃討できるとでも思っているのか?
大体、今回の装備はこんな事態を想定したものじゃない
鈍重な少数のUSBMを処分する為のものだ」
秘書の文句にもう一度一か所に集められないかと問う幡場。
しかしホールの設備は使えないうえに、もうあそこまで戻るのは無理だ。
「“ここ”にだったら集められるんですけどね…」
ボソリと呟くミド。その台詞に一同、ミドに視線が集中する。
「聞かせてもらおうかボーイ」
「い いえ あの、お 思いつきってゆーか 素人考えってゆーか…
だ 第一“ここ”に集めてどーすんだみたいな…」
「話したまえ」
697 :
あらすじネクタール 2/5:2011/01/13(木) 22:00:42 ID:+sPm0QO+
「ほ ほら 特殊部隊のヘリだったら、暗号通信用に
全周波数域(オール・レンジ)対応の通信機を積んでるんじゃないかな…って
そしたら機体のスピーカーと繋げば、例の音波が流せるかな――――… ってちょっと…」
「??? なんでキミ、そない物知り博士やのん?」
ミドの知識に思わず目を丸くする完&幡場のバカコンビ。
「いえ、あの ボク 軍隊とか兵器とか興味あって
いや、決してオタクとかそーゆーのじゃ… マニアってゆーか、でも、それは…」
――意外な事実!なんとミドは軍事マニアだった! だがこれが今の境地を救うかもしれない!
『篠浦クン、エライ!!』
思わずミドに抱き付き、その巨乳に顔をうずめさせる香ノ宮だった。うらやましいね!
……ところが。
「な――――んだ もっと早く言ってくれればよかったのに
マニアだろーがオタクだろーが、役に立てばOKよ! 体力ばっかで脳みそ使えない男より…」
「ほォ〜〜〜〜……」 「だ、そーですぜ ダンナ…」
――こんな時に本音をブチまける香ノちゃん。後ろでバカ2人が睨んでますぜ?
ttp://sakurasite.homeip.net/imgboard/img-box/img20110113213517.jpg …閑話休題。とりあえず大佐はミドの提案を東条にうかがう。
「理論的には確かに可能だ、音波に変換するアンプも搭載してある
あとは… “アレ”が使い物になれば……な」
そして振り向く一同。“アレ”とは…… 未だショックから立ち直っていないシンゴの事だった。
「この中で直接あの研究に携わっていたのはシンゴだけだ、奴しかあの周波数は調整できん
大勢の死人を出したのと同じ作戦を、もう一度自分の手で行うだけの器量が果たしてあるかな…」
東条の挑発的な言葉にも、未だシンゴは何も答えずうつむいたままだった。
698 :
あらすじネクタール 3/5:2011/01/13(木) 22:01:23 ID:+sPm0QO+
…一方、きみチャンはその辺のコンテナに腰かけその様子を見つめていた。
すると誰かに服をクイクイと引っ張られ、振り向くとルネがいた。
「ああ、そっか… みんな生き延びるのに大忙しだもんね…
何の役にも立たないんなら、せめて子守りぐらいしろって? ひとり?」
きみチャンは優しく微笑んでルネの頭をなでると、ルネも黙ってうなずいて隣に座る。
「そ… よかった あたしあんまり子供得意じゃないから、大勢いたら面倒見切れない…」
「おばちゃんも一人なの? どうしてみんなのトコ行かないの?」
「………まーね みんなは強くて… あたしだけ弱虫だから―――― かな?」
「弱虫なの? ふーん でも、みんなの中で… おばちゃんが一番怖くない」
するときみチャンは微笑んでルネを見つめる。
「ありがと ――だけど今度おばちゃんって言ったら怖くなるよ、きっと…」
「……気をつける、おねえさん…」
ttp://sakurasite.homeip.net/imgboard/img-box/img20110113213550.jpg 『バカげてる!! ここにBMどもを集めたからって何の意味があるんですか!!
我々はやっとここまで逃げのびたんだ! ヘリもある!脱出は目前だって言うのに…!』
大声で激高しているのは秘書だった。
「全てのBMを集められるのなら、ここで一気に液化窒素をブチまけてやればいい」(大)
「我々は…我々は一体どうするんだ!? 喰われろってのか? BM共と一緒に凍り付けってのか!?
室長!! こんな事は無意味です! 何もわざわざリスクを冒す必要は無い!!
まず我々が安全に脱出する事が先決です、それから善後策の検討を…」
「BMを処分する可能性がある以上、それを優先させるべきだ
我々が生き残る可能性など、その前では大した問題ではない」
どうやらキミにとってBMは所詮任務にすぎんようだが、私にとってはそうではない
―― 愛 す べ き 子 供 達 なのだ、不出来な実の息子以上に、愛すべき…… な」
まくしたてる秘書に鶴の一声で黙らせる東条。その背後では未だシンゴがうつむいていた。
699 :
あらすじネクタール 4/5:2011/01/13(木) 22:02:05 ID:+sPm0QO+
―ヘリコクピット―
機体チェックする大佐にいけそうかと問うドレクス。
「比較的オーソドックスなタイプだな、任せておけ」
「ホ… ホントに助かる見込みがあるのか? キミや東京は知らんが… 私はまだ死にたくない!」
「……わかっている ――――少なくとも、あの子達の未来を摘み取る訳にはいかん……」
そういう大佐の目には、あくせくと準備をする完達の姿が映し出されていた。
そして完達は…… 液体窒素ボンベにプラスチック爆弾を取りつけていた。
「ミド〜〜 ホンマにこんな簡単な事でええのん? プラスチック爆弾て…」
「ええ、大佐さんが言うには……」
――ちなみに、完は適量を付けているのに対し、筋肉バカは……
「いっぱいつけすぎだって!」
「うっせーな、威力ある方がいーだろが」 ……山盛り取り付けてました('A`)
ttp://sakurasite.homeip.net/imgboard/img-box/img20110113213616.jpg そして東条がアンプの配線をチェックしている中、シンゴは…… 相変わらず茫然としていた。
「あのヒト、サボってる」
きみチャンはルネが指差す方向を見ると、秘書がコソコソとヘリポートから抜け出していた。
エレベーター前まで来ると、携帯を取り出し中央管制に連絡し始める。
「中央管制か? こちら対策室所属 認識No,Q-108だ
エレベーターの動力をもう一度入れてくれ、大至急だ」
《こちら中央管制、認識No確認しました 東条室長に確認いたします》
「ダメだ! 時間がない! それができないから私が要請している!」
《しかし指示あるまで動かすなと室長本人から…》
「――いいか? 室長は今BMに囲まれて非常に危険な状況下にある
室長の下へ音声を届ける事は、室長の死を意味する …分かるな?」
――秘書は助かりたい一心で室長を裏切ってしまった!
中央管制は秘書の嘘を信じ、やむなく動力を入れてしまったのだった。
700 :
あらすじネクタール 5/5:2011/01/13(木) 22:02:47 ID:+sPm0QO+
扉絵とサブタイで打ち切り最終回だと思ったでござる
しかしまさかのミド大活躍とはすごすぎるwwww
よし、ちょっくらミリタリーヲタに弟子入りしてくる!
もう死ぬ人はいないかと思ったら秘書が居たか。
きみチャンも生存組だと思ってたけど、
秘書に気付いたからやばいな。
後付けて巻き込まれそう。
>秘書に気付いたからやばいな。
うわ、本当だ!死亡フラグが立ち始めてやがる…!orz
幡場の山盛りプラスチック爆弾のせいで、何かヤバい事が起きそうな気がする…
つーか秘書はそもそもエレベーターでどこに逃げようとしてるんだ?
ヘリポートに集める前は、下の階ほどBMいるはずなんだが。
東条、秘書の教育ぐらいちゃんとしとけよ
秘書でしゃばりすぎだろ
次に危ないのはこいつかな……
マスコミの女のひと、こんなやさしい顔出来たんだ…
ほっとしたところに「おばちゃんって言ったら怖くなるよ」で噴いたww
誰が動力の入ってないエレベーターを動かしたんだろう。
それができるのは東条だけじゃないのか。秘書の行動も良く分からんし、展開が読めん。
>>705 >ほっとしたところに「おばちゃんって言ったら怖くなるよ」で噴いたww
よう同志w
サバイバルホラーなのに全体的に鬱にならないで、
こういうプチギャグが時々出るからこの作品好きだww
708 :
あらすじネクタール 1/3:2011/01/15(土) 22:00:00 ID:rkHwv8qU
Vol,50 〜コンジョなし〜
ルネの手を引き、声を立てずに柱の陰で様子をうかがうきみチャン。
秘書はいつの間にか動いていたエレベーター前で茫然と立ち尽くしている――――…
きみチャンもまた、なぜかエレベーターが動いている事を不信に思っているようだ。
チェックが終わった大佐はドレクス共々ヘリから降りてくる。
「どうだ、東条?」
「ああ、やっとアンプチューナーとの接続が完了した所だ、後はチューニングだけだな
そっちはどうだ大佐」
「操縦自体には問題は無い この機体の性能が私の要求にこたえてくれるかどうかは分からんが
子供達の準備が終わり次第、エンジンの試運転にかかってみよう」
「あの… ガキ共は何をやっているんだ?」
「BM共をここへ呼び集めた後で、
まさか1本1本ボンベのバルブを手で開けていく訳にもいくまい
全てを凍りつかせるためには、全部のボンベが一斉に開かれねばならん
プラスチック爆弾で150本のボンベのバルブを一斉に吹き飛ばす!」
自分の身の安全を考えるだけのドレクスを睨みつけながらも、大佐は親切丁寧に解説してやった。
「だ 大丈夫か、そんな作業をあんな子供(ガキ)どもだけで…」
「心配ならあんたも手伝ってきたらどうだね、ドクター」
「なぁに、単純な作業なんだろ? 大丈夫だ、時間は充分にある
あんたらがさっき襲われた16階から32階(ここ)まで、奴らがデタラメにうろつき回って
たどり着くには相当な時間が必要だ 安心しろ、エレベーターもちゃんと止めておいた」(東)
「エレベーター? あの下等生物どもが文明の利器を使いこなして昇ってくるとでも?」
「“必然的な偶然”……だよ
作動音を聞きつけてエレベーターに殺到したBM共は…
“ 確 実 ”に“ 偶 然 ”エレベーターの操作ボタンを押す」
709 :
あらすじネクタール 2/3:2011/01/15(土) 22:00:41 ID:rkHwv8qU
東条の言葉を裏付けるかのように、場面が変わるとBM達はボタンの周辺に蠢いていた。
確かにこれならいつ押されてしまっても不思議ではない。
ttp://sakurasite.homeip.net/imgboard/img-box/img20110115214924.jpg 「無論、この場合行先はランダムだが 無人の階で奴らがエレベーターを降りる事はあり得ない…
つまりエレベーターが作動している以上、奴らは“必然的”な偶然に導かれて
確実に32階(ここ)にたどり着く… いずれはな…」
そして再び場面は秘書ときみチャン達に戻り、エレベーターが32階につく。
ポ――――…ン♪
チャイムと同時にエレベーターのドアが開く。それはあの世への招待状だった!!
安堵の笑みを浮かべていた秘書の表情は無数のBMの群れを見た途端、一辺にして変わる。
そして―――― 絶叫と断末魔が響き渡った!
ttp://sakurasite.homeip.net/imgboard/img-box/img20110115214943.jpg あっという間に秘書を喰い尽したBMは、近くにいたきみチャンとルネに向かい始める!
悲鳴を聞いた完達はエレベーター通路を見ると、続いて大佐達も向かってくる。
『どうした!?』『何事だ!』
『シャッター! シャッター閉めて!! 早く!!』
きみチャンの叫びに慌てて開閉ボタンを押す完。シャッターはゆっくりと下りはじめた。
しかし……このシャッターの降下速度では閉まるのが間に合わない!
置いてあった火炎放射機に目を向けるが、とてもあの数を焼き払う事はできない!
「なんだかな〜 モ〜〜 なんなのよォ、なんでこんな事……
悪いけど… ちょっと一人で先行ってて…」
きみチャンは泣きながら呟くと、ルネに先に行くように指示し、自分はBMの群れに向き直った!
『おばちゃん!!』
710 :
あらすじネクタール 3/3:2011/01/15(土) 22:01:23 ID:rkHwv8qU
きみチャン・・・まさか池内と同じ死に方をするとは
キミちゃん…。・゚・(ノД`)・゚・。 キミには最後まで生き残って欲しかったよ…
秘書の尾行なんかしなきゃ、助かってたかもしれないのに…orz
しかし池内にしてもキミちゃんにしても、全身を無数のBMにかじられているのに苦痛の叫びをあげずに死ぬなんて、普通できないわ…
これでマスコミ班全滅か……
エレベーター開いた時の固まった秘書の顔=
>>683の顔に見えて仕方ありません。
彼はまだ生きてますかね?それともショック死してしまったのだろうか?
俺はあんなキノコ頭じゃねーよ!ww
うひいってなったけどルネちゃんが助かって良かったわ
716 :
あらすじネクタール 1/3:2011/01/18(火) 22:00:00 ID:XHVea4G/
Vol,51 〜切迫〜
シャッターにすがりつき、泣き伏すルネ…。
完達はそんなルネに慰めの言葉もかけられず、ただ見守る事しかできなかった。
――すると次第にシャッターをガンガン叩く音が聞こえ、その音は次第に大きくなってくる!
「マ… マズイんじゃないですか…?」
「金属製のシャッターだから喰い破られる事はないはずだけど…」
「アメちゃんのBMと違うて、ブチ破るほどのパワーもないはずやしな…」
シャッターから後ずさるも、冷静に考える完達だったが……
「いや… 時間は無い 建造物は決して密閉できるものではない
換気口・排水溝…奴らの進入路はいくらでもある
奴らが32階までたどり着いた以上… ヘリポートになだれ込むのは時間の問題だ」
BM開発者の東条が言うのだし、この対策部隊の惨状を見れば嘘ではない事は嫌でもわかる。
「しんみりさせてもらえる時間はないっちゅーことやね」
「キミ達は大至急プラスチック爆弾のセットを完了させてくれ
すべてのコードを引いて機内に退避するんだ ドクター、あんたもこの子達を手伝いたまえ」
「い…! じょ、冗談じゃない! BMどもがいつ……!」
嫌がるドレクスを無視し、大佐は東条にチューニングを頼み自分はエンジン始動に向かう。
全員が役割を分担し、駆け出すが―――― ドレクスは何もせずその場で動かなかった。
「おっちゃん、やる気ないならヘリの中に引っ込んどき! おられても邪魔になるばっかしや!」
「く… こ… このサルガキ…!」
完の捨て台詞に怒り心頭のドレクス …だったが、そうさせてもらおうと引っ込んでしまった。
ttp://sakurasite.homeip.net/imgboard/img-box/img20110118212216.jpg
717 :
あらすじネクタール 2/3:2011/01/18(火) 22:00:46 ID:XHVea4G/
ヘリのエンジンは無事起動し、ローターは徐々に回転数を上げヘリポートに強風が吹きすさぶ。
――と同時に、シャッターを叩く音がより一層強くなった!
「また一段と騒がしくなりやがったな」
「ヘリのエンジン音を聞き付けたのね
大きな音がすればそれだけデカイ獲物がいると思って喜んでんでしょ」
完はシャッターの前に佇むルネにヘリに入っときと叫ぶ。
そんなルネの表情は―――― とても6歳と思えないほど、険しい表情をしていた。
ttp://sakurasite.homeip.net/imgboard/img-box/img20110118212245.jpg その一方、東条&シンゴは……
「確かに微妙なチューニングだ、機材もベストではない
急がせるのも酷かもしれんが… できないのかな? それとも…やりたくないのかな、神悟…?」
何とか操作盤の前に立っては見たものの、動かない息子を挑発する東条。
すると今まで黙りこくっていたシンゴはようやく口を開いた。
「………この建物の中に…… まだ誰か生き残りが隠れている可能性は0じゃない……
ボク達は…… 別にこのままでも脱出できるでしょう…… 今なら…このヘリで飛び立てば……」
「なるほど… それでお前はこれ以上、自分の責任で人が死ぬのを見ないで済む
その後、取り残されたその生き残りとやらがBM共に喰い殺されようが、
溢れだしたBMによって東京が壊滅し様が、お前の両親が痛む事は無いというワケだ」
『違う!! ボクは全力を尽くしています! …ただ……!!』
「ちっぽけな感情的道義感に囚われて、大局を見ようとせん… そう言う所は母親そのままだな」
――するとシンゴは今までにない位、激しい怒りの表情で東条の胸倉をつかんだ!
ttp://sakurasite.homeip.net/imgboard/img-box/img20110118212328.jpg 「あなたに… 母さんの事を口にする資格は無い……」
「貴様になら… あるというのかな…?」
胸倉を掴まれたままでも、陰険な笑みを浮かべる東条。
718 :
あらすじネクタール 3/3:2011/01/18(火) 22:01:46 ID:XHVea4G/
その頃、完とミドはようやく準備を終えた所だった。
「ブー、香ノちゃん?」
「待って、こっちも今やってる一台で最後――」
その瞬間、ヘリの発する強風で帽子が吹き飛ばされ、慌てて追いかける幡場。
ttp://sakurasite.homeip.net/imgboard/img-box/img20110118212555.jpg 「も〜〜〜〜 後にしなさいよ、帽子なんか…」
「っせーな、気に入ってんだよコレ……」
香ノ宮に文句を言いながら帽子を拾うと―――― 帽子の側の排水溝からBMが侵入していた!
『き… きやがったぜ、香ノ宮!! 麻綾ァ!!』
幡場の叫びに、一同はルネを連れ、コードを引きつつ一斉にヘリへと避難する!
いざヘリへ乗り込もうとした矢先…… ヘリが浮上を始めた??!!
「ちょ… ちょっと待……」
完達が茫然とする最中、ヘリの足が収納され本格的に飛行準備へと移行する。
『 カ…… 大 佐 ゥ !!』
――まさか見捨てられたのか!? 完達の叫びはローター音にかき消されてしまった! <続く>
な…!? この期に及んで大佐裏切りやがった!大佐、信じてたのに!
今週の見どころとしては
・「そうさせてもらう」と引っ込むモアイ
・香ノ宮のワキ乳 …かなw
>そうさせてもらおう
ドレクスがちょっと好きになった
ルネちゃんは何を思うのか。
ミドのように確変して「こちら側」の人間になったのか。それともマズい方向に暴走する兆しか。
険しい表情には見えなかったなあ
現実を見据えるというか、決意を秘めたというか
ヘリ離陸はドレクスがまたなんかいらんことしたのではと予想
723 :
あらすじネクタール 1/3:2011/01/20(木) 22:00:00 ID:Q7PTrH17
Vol,52 〜命綱〜
(扉絵:国産BM図解
ttp://sakurasite.homeip.net/imgboard/img-box/img20110120205357.jpg)
BMが侵入し、完達がヘリに乗り込む寸前、ヘリは完達を置き去りにして飛び上がってしまった!
不幸中の幸いでヘリの発する強風のおかげでBMは完達に近づけないが…一体そうなるのか。
――するとヘリの底面入口が開き、そこから縄ばしごが投下された。
《つかまれボーイ! 接地している限り奴らの侵入は避けられん!
君達がつかまり次第、ウインチで引き上げる!!》
大佐は完達を見捨てたのではなく、BM侵入を阻止するために浮上させただけだったのだ!
一安心する一行だが、まだ問題がある。
――つかまりたくても、ヘリの強風で縄ばしごが暴れているのでつかめないのだ!
完が周囲を見渡すと、冒頭の様に強風でBMが吹き飛ばされていくのが見えた。
「唯一の救いやな、向こうも風でヒーコラ言うとるわ
ブー、ルネちゃんを頼むで オレはあの先っぽつかまえてくるわ」
すると―――― 縄ばしごの先端がボンベ昇降機にブチ当たり、大きく凹ませる!
「先端が…… 金属製の重りになってるんですね……」
「気… 気をつけてね……」
…縄ばしご捕獲が容易ではない事を思い知らされ青ざめる完達だった。危なかった…!
ttp://sakurasite.homeip.net/imgboard/img-box/img20110120205427.jpg 暴れる縄ばしごという凶器をかろうじて避ける幡場達。もちろんルネをしっかり守りつつ!
「この…… ドリフのビックリコントかい、おのれは!!」
暴れる縄ばしごに突進する完。
724 :
あらすじネクタール 2/3:2011/01/20(木) 22:00:42 ID:Q7PTrH17
―ヘリ機内―
一行に飛び立たないヘリに焦り、コクピットに駆け込むドレクス。
「大佐! な 何をしてるんだ、だ 脱出するんじゃないのか?」
「あの子達を置いて行っては何の意味もない」
「だ だったら着陸して乗せてやればいいだろ、なんだって…」
「少し黙ってろ、ドクター 叩き落とされたくなかったらな…」
相変わらずうっとうしいドレクスに、凄まじい圧力で黙らせる大佐。
そして後部にいた東条は状況を把握していた。
「緊急離陸か… どうやら奴らがおいでになったようだな… 時間はないぞ、神悟」
未だ迷うシンゴに決断を迫る東条だった。
―ヘリポート―
完は未だ縄ばしごを捕まえられず、悪戦苦闘していた。
『待ったらんかい、こらァ!!』
浮き上り、一瞬止まった縄ばしごをジャンプしてキャッチ! これで任務完了!
――と思ったが、甘かった! 縄ばしごは完に捉えられながらも、完ごと暴れまくる!
なんとか必死でこれを押さえ、完はミド達を呼び寄せる。
『よっしゃ、捕まえたで! 早よ来い皆!!』
ようやく完達全員が縄ばしごに掴まるが、まだまだピンチは続く。
『もっと早く巻き上げられんのか!!』(ド)
『この風ではこれが限界だ!!』
『なんだってあんなに長く伸ばした!!』
『この振れ様だぞ! 十分な長さがなければ下まで届かん!!』
725 :
あらすじネクタール 3/3:2011/01/20(木) 22:01:23 ID:Q7PTrH17
ああなるほど、ヘリを発進させたのはBMの侵入を防ぐと言う意味だったのか。
単純な事なのにドレクスを疑ってしまった…
>「ホンマ…… 一難去ったら三難くらいの勢いやな」
何を今更。お前ら三難どころか五難はあってるぞ。
それにしてもここまで長かったな。第一部の5倍かかってるぞ。
おそらくあと1・2週で無事脱出できるだろうけど…
さて、お前らに聞こう。彼らはこのまま脱出できると思うか?
俺はヘリの内部にBMが隠れていて、もう一破乱…いや、二破乱あると思う。
ブタは元々イノシシなんだよな? じゃ、ニワトリは元々なんだったんだ?
>>715氏は今回の扉絵でどう思うのやら。
ところで呼ぶのがとまどうからなんかコテハンつけてほしいな。
ニワトリの元はキジの仲間だよ
勉強になった、d!
キジを飛べなくして卵を頻繁に産むように改良したのがニワトリかな。
>>729 なんで俺ばっかりに絡むんだw
そんなんでコテつけねーよ!
扉絵は別に大丈夫
ちっこいのが無数にいるのがうぎゃあああああってなる
縄梯子には掴まれたが、無事中に乗り込めるかなあ…
早く脱出できますように
日本産B・Mは頭尾の区別は有るのだろうか。首(?)をもたげてるみたいなシーンは良くあるが。
>>732 それはキミがBMスレの名ネタキャラになりつつあるからさっ!( ´∀`)σ)´Д`)
>>727 管足の部分が珍味で高く売れるんだよきっと
形状といい管足といい、国産BMにはヒトデの遺伝子が使われてるのかな
こういうのをキメラ(合成生物)って言うんだっけ?
ん?ところでアメリカ産は結局どうなったんだ?
「石になれ」で誘き出した国産と接戦→増援で国産勝利
全滅したんじゃないか
USBMなら俺の隣で寝てるよ
…じゃなくて、あれから出てこない所を見ると国産BMに駆逐されたんじゃないのか?
いよいよ生き残りも少なくなってきたな… 残りのメンバーで死にそうなキャラは
死亡確率が高い順で、ドレクス>大佐>東条>ルネ>ミド>シンゴぐらいかな。
大佐はヤバいもんな。「生きて帰るつもりはない」って断言しちゃってるし。
ドレクスも今回の事件の元凶だし、死ぬのは目に見えている。
…問題は「BMネクタール」が第2部で終わるかどうかだ。
お前ら、アンケちゃんと出してるか?俺は第3部見たいからアンケ出した。
742 :
あらすじネクタール 1/3:2011/01/22(土) 22:00:00 ID:cs0mHbcx
Vol,53 〜ゆるさない〜
無事縄ばしごが巻き上げられ、最後の香ノ宮が機内にたどり着く。
下にたむろしているBMの群れを睨みつける完。
「見とれや、今度こそキッチリ決着(ケリ)つけたるで!」
「これだけヘリのエンジン音が鳴り響いて、あれだけBMどもが騒ぎたてれば
いずれBMどもはここに集まってくるでしょう、特にボクが何かをするまでもなく…」
…未だシンゴは周波数をセットするのをためらっていた。
「欺瞞…だな 誰にでも分かる事だ、これだけのビルの中で自然音源の音などどれほども届かん
全てを集める為には、人工的に最大出力で流してやるしかない
それでも何かをして非難されるよりは、何もせず私を非難する方を選ぶ…か、母親と同様に…」
母親の事を言われ、再び激高して東条の胸倉をつかむシンゴ。
『母さんは関係ない! BMを始末したいのはボクだって同じだ!!
全力でやっているんだボクは… だけど…!』
「やってへんやろシンゴ君… それがわからへんほど、知らん仲やないで オレら…」
いつから話を聞いていたのか、振り向けばいつの間にか完達がすぐそこにいた。
ミ「ボンベはいつでもふっとばせますよ」
幡「あとは… おめぇがBMを全部集めてくれるだけだぜシンゴ」
香「シンゴ君にしか… 出来ない事だから…」
一同、黙ってシンゴを見つめる。
「分かってるさ、キミ達に言われるまでもない…」
「ええ加減にしいや、シンゴ君 しょーがなかったって開き直れへん…
キミのそーゆートコがスキやけどな オレらタダで今 ここに生きてられるワケちゃうで
オレらがここまで生き延びるのに、どれだけの人間が死んできてると思てんねん」
743 :
あらすじネクタール 2/3:2011/01/22(土) 22:00:42 ID:cs0mHbcx
シンゴを厳しく見据える完。2人の脳裏に米兵達や池内、きみチャン達の最期の姿が映し出される。
「オレら何の為に生き延びてんねん? あの人ら、何の為に死んでんねん?
キミがそーやってヘコんでたんやったら誰も浮かばれへんやろ!!
それも分からへんのかシンゴ君!!』
「君達に…… 何が分かる…」
「何やと?」
「ボクらは… ボクと君達は確かに一緒に何度も死線をくぐり抜けてきた…
何度も人が死ぬのも見てきたさ…
だけど… 君達は誰も“殺して”いない、君達の手は汚れちゃいないんだ…
あの時… 僕は何も知らずに、何人もの人を死に追いやった… 得意気に…英雄気取りでだ!!
ボクはBM開発者の息子であり、BM研究に携わる研究員であり BMを使った殺人者なんだ
もう…… 君達とは違う……』
シンゴの言葉に誰も言葉を発せられなくなり、沈黙が流れる。
「………分かった………………
ママとパパが死んだのは、お兄ちゃんのせいなんだ そうなんだ?」
話を聞いていたルネが歩み寄りシンゴを睨みつけた。よりによって一番聞かれてはまずい人物に…。
シンゴは腕をかすかに震わせながらもそれを認めた。
「じゃあ、おばちゃんの仇とって… じゃなきゃ、死ぬまでゆるさない! 絶対に!」
――ルネはもはや6歳児と言えないほど、精神的にも急激に成長していた。
ttp://sakurasite.homeip.net/imgboard/img-box/img20110122213117.jpg
744 :
あらすじネクタール 3/3:2011/01/22(土) 22:01:24 ID:cs0mHbcx
―同時刻、コクピット―
激しく揺れるヘリに立っていられず転びまくるドレクス。
『し… しっかりしてくれ大佐!! ただ浮かんでいるだけだろ!!』
しかしさすがの大佐もこの状況には冷や汗を浮かべるほど苦戦していた。
何しろヘリのホバリングは操縦の中でも最難度の技術、しかも乱気流が発生しまくりなのだ。
この状況でわずかでも体制が崩れれば、ローターが壁にぶつかってしまう!
(いつまでもたせられるか…?)
――その瞬間、大佐とドレクスはシャッターが大きく凹むのを見た!
―ヘリ後部―
ルネの言葉にようやく覚悟を決め、調整を終えたシンゴ。
「BMどもの大半は少なくとも、この1時間はほとんど何も食べていない
おそらく相当餓えているだろう これで今頃は1匹残らず死に物狂いでここへ向かってるはずさ」
完達は思わず駆け寄るが、シンゴの冷ややかな目で足を止めてしまう。
「ありがとう… キミのその瞳が思い知らせてくれたよ
ボクがまだ許されようとしていた事…そして…ボクが許される可能性など決して無いという事…」
悟りきったシンゴの目は恐ろしい目つきになっていた。
ttp://sakurasite.homeip.net/imgboard/img-box/img20110122213204.jpg そして―――― 大佐達はついにBMの大群がシャッターを押し破りなだれ込むのを見た!
ttp://sakurasite.homeip.net/imgboard/img-box/img20110122213242.jpg 「いよいよ… 最終決戦だな…」 <続く>
シンゴ怖ぇ… でもこれで立ち直りそうではあるな。
ルネも精神的に成長したな、6歳児が仇って単語ふつう使わないぞ。
そして今回のラスト…また
>>732氏の反応が気になるところではあるw
シンゴは立ち直ったが、
友達の完は複雑かも
シンゴくんは立ち直ったというか、完全に壊れたという感じだからな。
BMどもを道連れに自分も死にかねない。
となるとまさか第2部のクライマックスではシンゴが自爆とかでBMを犠牲に…?
やべぇ、目が離せない!
なんでルネみたいなキャラ出したかと思ったら、
こういう使い方するかー。
この作者、一般受けする絵じゃないかもしれないけど、
表情の付け方がメリハリ効いてて好きだ。
シンゴこえーよ……
でも東条博士なら自分が殺人しようと気にもしないんだろうなあ
息子よりも可愛いBMを始末することもいとわないし、
ある意味すごい強靭な神経だ
シンゴ少しは父さんを見習え
ああああああああ
何これーーーー!?
今まではあくまでも平面上にびっしりって感じだったよね!?
今回は立体でぎゅーぎゅー詰めというかみっちりいいいぃぃぃ
何か今までと違う感覚だあああああああ
言っとくが嬉しい感覚じゃないんだからね!
もはや完達が無事に脱出できる頃には、
>>750の寿命も残りわずかになってそうな勢いだなw
752 :
あらすじネクタール 1/3:2011/01/24(月) 22:00:00 ID:y/vTKfPR
Vol,54 〜最終決戦〜
ヘリポートに集まったBMの群れはどんどん積み重なり、いつしかBMの山になってヘリに向かう。
ttp://sakurasite.homeip.net/imgboard/img-box/img20110124205710.jpg 「ひぇ〜〜〜… BMタワーやな…」
「奴らが認識できる獲物はこのヘリだけだからな、一点に集中すれば自然に積み重なる」(東)
「さ さっさと液化窒素を使ったらどうだ
このままだといずれ奴らこのヘリまでたどり着くぞ」
「まだです、奴らを全てかき集めなければ意味がない
最悪、地下6階をうろついているBMが32階まで這い上がってくるには
少なくとも30分はみなければならないでしょう」
「30分か… キビシイ話だな…」
「爆弾を喰っちまうって事はねェのか?」
「食料だと認識しないよ、この乱気流の中でははい進むだけで精一杯でそんな余裕はないだろう」
「なんかシンゴさん、すっかり復活したみたいですね」
「復活… な…」
ミドの言葉にチラリとシンゴを見る完。シンゴの後ろではルネがじっと見ていた。
するとシンゴはおもむろにふらりと歩き出す。
「ど どこ行くねん、シンゴ君?」
「操縦席(コクピット)だよ、これ以上通信室にいても仕方ないだろう
後はボンベ爆破のタイミングを見極めるだけだ、外の様子が分からなければどうにもならないだろ?」
「あ ああ…」「そやね…」
思わず反射的に返答する完と幡場、それを見てニヤつく東条。
「フ… 君達“良きお友達の友情”では…… どうやらあいつには届かなかったようだな
マイナスの感情を動かし得るのは、よりネガティブな感情だったというワケだ
(最もこの場合、マイナスとマイナスのかけあわせがプラスに転じるとは限らんがね…)」
ttp://sakurasite.homeip.net/imgboard/img-box/img20110124205749.jpg
753 :
あらすじネクタール 2/3:2011/01/24(月) 22:00:48 ID:y/vTKfPR
754 :
あらすじネクタール 2/3:2011/01/24(月) 22:01:36 ID:y/vTKfPR
そして全員凍えそうになりながらBMとの根競べが始まる。
ドレクスは暖房をつけろと叫ぶが、実はさっきからずっと使っていてこの寒さなのだ!
一方、生存者の中で一番薄着な香ノ宮はルネを抱きしめていたが、そろそろ限界そうだ。
すると完が自分のジャケットをかけてくれた。
「着ときや、ちっとは寒さも違うやろ」
さらにしばらく経つ。
「…マズイな…」
「どうした大佐?」
「エンジンが…… 凍り付き始めてる……」
――ここまで来て全員凍死するしかないのだろうか? はたして完達は生き延びれるのか?
<続く>
ドレクス「こんなことならBM処理運用車をヘリに積んどくべきだった」(無理)
ミド「次からは・・・そうしましょうね」
「当然だ」とか
マイナス40度でなんで平然としてるんだよあのおっさんw
いよいよ脱出かと思ったらまた一難か!ホンマ油断できんでぇ!
-40℃て… 南極と同じ位の寒さだぞ…?
肉が厚そうなブーでさえあの状態なんだし、この極寒でルネの命がヤバい!
ついでにBMタワーで
>>750の精神もヤバい!
BMタワーに笑うしかないw
もう気持ち悪いんだか何なんだかよく分からなくなってきた……
みっちみちうへへへへええ
>>758の気が完全に狂わないうちに早く脱出してほしいものだw
しかし、BMがあれだけ固まって密集してたら、
内部のBMには冷気が届かないって展開になりそうだな
肉の壁
761 :
あらすじネクタール 1/3:2011/01/26(水) 22:00:00 ID:SC+snQAM
Vol,55 〜決着!?〜
「エ… エンジンが凍り付くって…… そんな……」
今の会話を聞いていたのか、いつの間にか完達も大佐のすぐ後ろに集まっていた。
「で… でも…!マイナス50〜60度位なら、実用設定気温の範囲のはずでしょ?」(ミ)
「気温だけが問題ではない、この急激すぎる低下速度が問題なのだ
加えてこの低出力運転だ、ヒーター機能がついていかん」(大)
『出力を上げればいいだろ!!』(ド)
「天井に激突したいのか?」(東)
「なぁ、おっちゃん 例えばの話や
ここの暖房切ったらその分エンジンのヒーターがよォ効くっちゅー話はないのん?」
「機内の… 全ての電力を回せば、多少は……な」
『だ 暖房を切るだとォ!!??』(ド)
「それしかないやろ、あと10分かそこら… とにかく飛んどる事が最優先や!」
そして大佐は暖房を切り、電力を全てエンジンに回す。
機内は当然より一層大きく冷え込み始めた。
「シャ…… シャレになんねェ……」 「マジで死ねるよコレ……」
こんな時、体力班2である完にある提案が浮かぶ。
『よっしゃ!! 押しくらまんじゅーや、ブー!! キミのその肉じゅばんの威力見せたれや!!』
『誰が肉じゅばんだ!!』
――が、この名案も大佐に却下されてしまう。
「すまんがボーイ 機体が安定せん、ハードな運動は控えてもらいたい」
…唯一つの光明もいきなり消され、大きく凹む体力バカ2人…。
762 :
あらすじネクタール 2/3:2011/01/26(水) 22:00:51 ID:SC+snQAM
――現在、外気温マイナス62度。
「な なァ もォいいじゃねェか、10度や20度くらい… もう充分じゃ…」
『ダメだよ!! 完璧を期さないんだったら、何の為にここまでやってきたのか分からないだろ!!
BMの致死低温マイナス80度まで… なんとしても耐えるんだ、みんな」
珍しく弱音を吐いた幡場は、厳しい表情をしたシンゴに一喝される。
「フ… 我々が耐えれた所で… エンジンがもたなければ何にもならんな…」
こんな状況になりながらも、毒舌だけは忘れないドレクスであった。
予定よりも緩やかなペースで気温低下は続く。
完達は香ノ宮とルネを中心にして固まり、寒さを耐えしのぎ続ける。
――その時、凍りついたBMの山からあちこちで何かが破裂した。
「アレは…… 一瞬で凍りついたBMの下にまだ高圧のままで閉じ込められた窒素が残ってたんだ!!』
温度計を見るとすでにマイナス85度を超えている!このままでは非常にまずい!
『中央管制! ヘリポートのハッチを開けろ、大至急だ!!』
東条の指示で凍りついたハッチが開き、ついに夜空へとヘリは脱出した!
「よし、ハッチ緊急封鎖しろ」
ビルの上空でハッチが閉まるのを見届ける完達。
「や…」 「やった…」 「やった…の?」 「やったんですよね?」
「ああ… やったよ!」
口々に問う完達に、ようやく事件が解決した事を告げるシンゴだった。
『『いいいいいィやったァァァ〜〜〜〜!! やったったでェ!! だはははは〜〜〜〜!!』』
シンゴの安全宣言に、シンゴ以外、抱き合って狂喜乱舞する。
――完達はまたしてもこのバイオハザード(生物災害)から生き残ったのだった。
ふと、香ノ宮はジャケットを見て、赤くなりながらも完にジャケットを返す。どういたしまして。
763 :
あらすじネクタール 3/3:2011/01/26(水) 22:01:41 ID:SC+snQAM
「さて……と どこへ向かうね、東条?」
「そうだな、こんな目立つヘリを都内につけるわけにもいくまい
とりあえずS県の自衛隊駐屯地にでも降ろしてもらおうか…」
生存者たちを乗せたヘリは、言われたまま自衛隊駐屯地へと凱旋しようとする。
上空から東京の夜景を見て、生き延びれた事を改めて噛み締める完達。
「キレイ…」
「信じられへんよな、あのビルから一歩外へ出てもうたら……
全然いつもと変わらへん、フツーのニッポンや……」
「オレらが死にかけてる間、何も知らねーでノホホンとしてやがったんだろーな」
「“それ”をキミ達が守り通したんだ… 私はこれまでいくつもの戦いに参加してきたが…
今回ほど、意義深い作戦行動はかつて経験がない… 参加できた事を誇りに思っている
君達に… 礼を言いたい…」
幡場の言葉に、気のせいか大佐は微笑んだ様に見えた。
「おっちゃん…」
「やれやれ、楽しいおしゃべりがはずんで結構なことだな
こちとらさっきの冷気にやられたノドが焼けつくようだってのにな」
突如ヘリ後部から水のペットボトルを持ってやってきたドレクスに一同は振り向く。
「あ…… み…水…」
「やらんぞ! 欲しけりゃ自分で取ってこい、向こうにいくらでもある」
そう言っておもむろに水を飲むドレクスを見て、一同に戦慄が走る!
「ま…… まさか……」
――そのまさかだった! 水を飲んだドレクスは苦しみ出した! <続く>
おお!やっと脱出成功!
・・・・・・と思ったら・・・・・最後の最後でUSBMの生き残りが出やがった!
ドレクスさらば!お前の鼻は忘れない!
すっかりUSBMのこと忘れてた!
ま さ か
ドレクスは責任取らされる役じゃなかったのかよ。
必死の思いで助けたのに既に手遅れだったとは・・・
シドとグレンが報われんわ。
水は氷ってないんだなw
で、どどどどうなるんだ!武器あるのかよ!?
・このままヘリ墜落、次回最終回!
・ドレクスをヘリから落とし、USBMが日本全域へ拡大。第三部へ
最終回もやだけど日本壊滅もやだぞ!
BM泳げないんじゃなかったか?海に落とせばUMAが一匹増えるくらいでなんとかならないか?
海の上まで間に合えば、な…。
あるいはUSBMはBMとは違うから、もしUSBMが海水にも強かったら目も当てられん
771 :
あらすじネクタール 1/4:2011/01/28(金) 22:00:01 ID:fnLpVsDp
Vol,56 〜悪夢の終わり〜
苦しむドレクスの口から、危惧した通り―――― USBMの触手が現れる!
生存者の間で緊張が走る。こんな狭いヘリの中では武器も逃げ場も無い……!!
そんな折、最初に口を開いたのは大佐だった。
「何とか… 奴を突破しろボーイ! 君達が乗り込んできた小ハッチまで行くんだ
私はヘリを地表ギリギリまで降下させる、タイミングを計って全員飛び降りろ」
「け…けど… おっちゃんはどないすんねん?」
「私は…… 軍人だ!!」
ttp://sakurasite.homeip.net/imgboard/img-box/img20110128213347.jpg ――ルネが悲鳴を上げる中、USBMはドレクスの体を食い破り触手を伸ばしてくる。
「オッサン… 堪忍や!」
まだ持っていたスプレーとライターの即席火炎放射機で触手を焼き払い、何とか後部へ移動する。
それと同時にUSBMの本体が姿を現し、大きな口を広げ奇声を上げてくる。
完達が後部へ移動し終えると、通路が封鎖されてしまう。
「カ… 大佐さんは…」
『止まったらあかん、行くんや香ノちゃん!!』
ハッチが開くが、ヘリはまだまだ飛びおれる高さには降下していなかった。
そしてUSBMはヘリ後部への移動を諦め、操縦席の大佐へとにじり寄っていく。
「戻ってきたかドクター… 祖国の汚点はやはり…我々2人で片付けねばなるまいな…」
772 :
あらすじネクタール 2/4:2011/01/28(金) 22:00:46 ID:fnLpVsDp
次第にヘリは貯水池へと向かってゆき、大佐からの合図が聞こえてきた!
『今だ!! 行け、ボーイズ!! 早く行け!!時間がない!!』
一瞬戸惑う香ノ宮の手を引き飛び降りる完。続いてミド、ルネを抱いた幡場、東条と続く。
「考えてみた事もなかったが… 子供をもってみるというのも悪くなかったかもしれんな…」
無事着水した完達を見て呟く大佐。そしてその数10pすぐ隣にはUSBMが大口を開け迫っていた。
そしてずぶ濡れになった完達はヘリが上昇を始め、どうするつもりなのかと見守っていた。
ヘリの進行方向を見て気付いたシンゴ。
「………変電所だ」
―変電所上空―
USBMに喰われながらも、最後の力でヘリを飛ばす大佐!
『貴様(USBM)の細胞、 一 片 た り と も こ の 世 に は 残 さ ん !! 』
ttp://sakurasite.homeip.net/imgboard/img-box/img20110128213606.jpg そして―――― ヘリは変電所に特攻、大爆発を起こした!!
773 :
あらすじネクタール 3/4:2011/01/28(金) 22:01:39 ID:fnLpVsDp
<エピローグ>
翌日―――― 東条とシンゴはお偉いさん数人に呼び出されていた。
「ま、今回の件も含めて一部には 君の管理能力を疑問視する声もあるようだがね… 東条君
なに、気にする事は無い 所詮庶民どもはBMを喰い続けるしかないんだ
変わらず… BM政策の指揮は君がとってくれたまえ
空腹と引き換えならば、庶民どもは大抵のトラブルは忘れてくれる
ま 一般国民などBMとそう大差は無いと言う事だな わははは」
―中学校―
「ね ねー 香ノォ 大丈夫だったの、アンタ?」
「何が?」
「え〜 だってニュースでやってたよ、昨日グローバルフォーラム、なんか大変だったって
昨日幡場君とデートだっつってたじゃん、何があったの ねぇ?」
「さぁ? よく分かんなかったけど…」
「え〜 だってじゃあそのケガって… ねぇ、香ノォ!」
…あちこち擦り傷で絆創膏だらけの香ノ宮は事実を言えず、ただ黙っていた。
「ンだと 篠浦、てめぇ…」
そして校舎裏では…… またしても不良に絡まれるミド …だったが、今日は違う。
幾多の危機を乗り越え、精神的に成長したミドは不良にたてついていた!
「言ってんだろ、お前らに出す金なんか1円もないって」
『誰に向かって口きいてんだてめぇ!! 泣かすぞコラァ!!』
「殴れば? 別に死ぬわけじゃない」
――BMの大群に比べれば、こんなの屁でも無い。不敵に微笑むミドだった。
…急激なミドの成長に思わず弱気になる不良共。
そしてその背後では、こっそり様子を見ていた幡場が微笑んでいた。
ttp://sakurasite.homeip.net/imgboard/img-box/img20110128213651.jpg
774 :
あらすじネクタール 4/4:2011/01/28(金) 22:02:23 ID:fnLpVsDp
あーあ、第二部完なのに、明らかな崩壊フラグが…
第三部はどうなるんだ、完の言葉通り東京がやられてしまうのか?
うわああああああカーーーーーネルぅぅーーーーー!!
あんた…漢だよ!最初の頃虐殺シーンで嫌いになってたけど、あんた間違いなく第2部でのMVPだよ!。・゚・(ノД`)・゚・。
ミドも最初は役にたたねぇと思ってたけど、終盤大活躍してラストシーンでは成長した…
ようやく第2部完と思ったら・・・・まだ続くのか?でも次週予告に告知は無いし…
おまいらアンケ出せアンケ!
偉大なる軍人・カーネルに…敬礼ッ!!
…で、結局名前は何だったんだ?
サンダースじゃね?
…で、結局第三部に入るのか?
もし第3部があるとしたら、今回よりももっとひどい事態になるから
ぞわぞわ虫嫌い氏(
>>758)なんかは連載中スレから逃げ出しちゃいそうだ…
それにしても第1部も第2部もたった数時間の物語なんだね。
第1部はともかく第2部は60話以上かけて1日もたっていないとは…
あーそういえば持ち出されて覚醒した国産BMは
まだほかにもいたんだよな
カプセルの中に入っていたから窒素の冷気も届いていないし
明らかに活動し始めているし……
みんな逃げろ(泣)
大佐に敬礼!
食われながらも……ってすごいよ
軍人の鑑だよ
ドレクスが死んだのは良かったけど大佐は生きて欲しかった
ルネの手で添えられた花一輪がせつねぇ…
きっと第3部開始の冒頭はクリーチャー顔のチンピラが
「ケッ、汚ぇ花だ」とあの花を蹴飛ばす→頭上からBMが降ってきて
国内にBMが氾濫するというプレリュードに10BM
ラスト、ルネは麻綾家の養子になるって事か?
プロポーズって奴さ
困難を乗り越えて愛が芽生えたんだな
ちょwww
完は13歳、ルネはまだ6歳だぞww
いろんな人の死を見てきたんだ
大人になるまで生きられるとは限らないだろ?
>>781 あの花で餓死を免れたカプセルのBMがルネを探す旅に出るという
まさかのハートフルストーリーもあり得る
それこそ日本崩壊の序曲じゃねーかw
そのBMは!
狡猾で頭の良い奴だった
戦争で負傷したかと言って車いすに乗り
昼間には決して表には出ず!
それでいて社会にとけ込んでいた!
荒木自重w
ところでお前ら、メインキャラとそれ以外の登場人物で好きなのって誰?
オレは主役側は香ノ宮、それ以外だと完ママかな
メインならミド
他なら東条父かな
出番少ないけど池内は好きだった
ところで第3部はあると見ていいんだよな?
予告も告知も何もないんだが。
東条博士かっこいい!
796 :
あらすじネクタール 1/7:2011/02/01(火) 22:00:02 ID:ZqX+h8bp
『麻綾さーん!!』 『団長ォー!!』
今にも雷が鳴り、夕立になりそうな暗雲の下、青年が2人走り回っていた。
麻綾団長は…… 金網の前にいた。
『麻綾さん! 何してはるんですか、こんなトコ一人で!
わかってはるでしょ!? 今日みたいな天気の日には、“コイツ”ら……!!』
「そやな、すまんすまん」
BMだらけの金網の前にいたこの男は―――― 紀伊エリア大阪地区自警団団長・麻綾 完(20)
ttp://sakurasite.homeip.net/imgboard/img-box/img20110201210856.jpg Vol,57 〜7 Years After〜
案の定夕立になり、カバンを傘代わりにして自宅へと走る女子中学生。
ttp://sakurasite.homeip.net/imgboard/img-box/img20110201210916.jpg その家の表札には、<御嶽ヶ原(みたけがはら) 麻綾>と書かれている。
ずぶ濡れになりながら、恐る恐る家へと上がると――――
「留音君かね?」 唐突に声がかかり一瞬ビクリとする少女… 成長したルネ。
「あ… あの、只今帰りました おじ様」
「帰宅の挨拶と言うのは、不在の間その身を案じていた家人への最低限の心遣いだ
特に今日のように、急な天候の変化があった日にはな」
いさめる様に振り向く中年男。
「す すみません、あの… お仕事中だったらお邪魔かと思って…」
「然るべき礼を尽くすのに邪魔もあるまい」
しょんぼりするルネに背後から聞き覚えのある関西弁が飛んできた。
797 :
あらすじネクタール 2/7:2011/02/01(火) 22:00:44 ID:ZqX+h8bp
「まーったく、細かい事ウダウダウダウダ… 嫁イビリが生きがいの姑さんかい、あんたは
気にする事無いで、ルネちゃん ただの偏屈な年寄りの繰り言やからな」
振り向くと、そこにはルネと同じようにずぶ濡れになった完がいた。
「完兄ぃ…」
「ふん、生きて帰ってきおったか…」
「なんやねんな、その言い草」
「お前に今さら何を言っても言葉の浪費だが、留音君にはまだ伝える意義がある
礼節は人間の根幹であり、社会的な意味でのその人そのものなのだ」
「ホンマ、礼節といい小説といい、このご時世に腹の足しにならんもんのお好きな大先生様やな」
「こんな時代だからこそ、人が人であるために忘れてはならんものがある
お前には一生わかるまいがな…」
男は机の方を向くと、振り向きもせずそう言った。
その後、完とルネは着替え完の部屋で向き合う2人。
「お父さんは完兄の事心配してんだよ
学校行ってるあたしと違って、完兄の自警団は危険な仕事だから…」
「自分の息子や嫁はんよりも、小説が大事だった男や…
そんな男に人としての在り方とか言われたないっちゅーねん」
不機嫌そうな完の視線の先には、10年前のの自分と若かりし頃の母の写真立てがあった。
話を変えて、ルネが完に今日の仕事内容を聞く。
「ああ 報告通り、四条畷辺りでフェンスの電圧がだいぶ下がっとった
ま、この天気やから電流消るワケにいかへんし
とりあえず、別回線で何本か高圧電流引いといたけど、応急処置やからな
またピーカンの時、ちゃんと補修せなあかんやろ」
「完兄達自警団が修理するようになってから……
“南”から修理の人が来なくなってから、もう2年になるんだね…」
「あ ああ そないなるかな…」
798 :
あらすじネクタール 3/7:2011/02/01(火) 22:01:31 ID:ZqX+h8bp
「学校でもみんな言ってるよ
“南”はもう、とっくにあたし達の事見捨ててるんだ………って………」
その頃、海上では小型船が自衛艦に停止命令を受け、乗っていた男達は悔しがっていた。
《繰り返します、停船しなさい 貴船は航行許可を取っていません 不法航行です
命令に従わない場合、攻撃を開始します》
『頼む!! オレ達は別に怪しい者じゃない!! “南”へ行きたいだけなんだ!
子供が… 子供が病気なんだ!! だけど“内地”の病院じゃ、満足な治療も受けられない!!
あ あんたら“南”の人間には分からないだろうが、“内地”はもう無法地帯寸前なんだよ!!
あんなトコに家族を置いとけねぇ! 頼む、“南”へ……!!』
男は甲板に妻や幼い子供を連れ出し、必死で懇願する。
《あなた方不法難民の上陸は “南”にまで汚染を拡大する要因となります
上陸は許可できません》
『だったら船に乗り込んで調べて下さい!!検疫でもなんだって…
あ“あいつら”なんか、一片も乗せちゃいねぇよ!!』
すると自衛艦の砲台がゆっくりと小型船に狙いを定め始める。
「 !! ま… 待ってくれ…分かった…
も、戻るよ!!“内地”へ今すぐ…… な!? それでいいだろ!?』
『こ 子供も乗っているんです! お願い…!!』
母親の叫びも空しく、砲台は動きを止めようとしない…
『ちくしょォ!! お前らだって同じ日本人じゃねぇかよ!!』
――そして無情にも―――― 砲台が火を噴き、小型船を女子供もろとも吹き飛ばした!
晴れ晴れとした翌日、ルネは人気のない駐車場にクリーチャー顔の女と不良に呼び出されていた。
799 :
あらすじネクタール 4/7:2011/02/01(火) 22:02:14 ID:ZqX+h8bp
どうやらルネの標準語と美貌をネタにいじめのターゲットにされたらしい。
「なんやオイ、けっこーカワイイやんか
コレやったらやってまえ言われても、別の“ヤッて”まうの方がええなぁ」
――いつの間にか男が増えている!ルネちゃん、ピンチ!
気味悪い顔をさらに歪ませ、もっと気味悪い顔になるメスの背後に大男が現れる。
男はメスの頭にミミズさんをちょこんと乗せると、メスの悲鳴で男達は一斉に振り向く。
「いや〜〜〜 ミミズやなくてイソメなんやけどね、実際のトコ」
学生服姿に釣り具を持ったこの挑発のいかつい大男、名は桐生(きりゅう)と言うらしい。
「あ〜? 桐生やとぉ? ワレかいコラ
今年の一年坊で小学生の時からえらいイキっとった 桐生新蜂っちゅーのは?」
…え? この図体でルネと同じ中1…? さすがに面食らうルネだった。
男達は桐生を取り囲み、ケンカを売ろうとする。
「ちょーどええわ、タッパで勝負が決まるよーな
小学生(ガキ)のケンカとは違うっちゅーのを教えたるわ」
「あのな、オッサン」
『オ… オッサン? コラ!! 15歳青春真っ盛りのピチピチボーイつかまえて
ゆーに事欠いてオッサンはないやろ、オッサンは!!』
…こいつも滅茶苦茶老け顔を気にしてたらしい。
とりあえず桐生はお兄さんと言いなおし、なぜか笑って「うどんお好きだっか?」と聞く。
「う… うどん? お おお、そら好きやで」
すると桐生はオッサン顔の男の頬をわしづかみにし―――― 嫌な予感。
「ほな、お近づきの印にいっときましょか? イ ソ メ う ど ん 大 盛 り …」
予感的中! マス一杯のミ… イソメをご馳走しようとする桐生! オェ
「き…… き…… 今日はこんくらいにしといたらァ」
――何事も無かったかのように振る舞う男に、仲間は盛大にスッ転んだ。
ttp://sakurasite.homeip.net/imgboard/img-box/img20110201210957.jpg (色々とグロ注意)
そして慌てて逃げる男(リーダー)を追いかけ、不良共はその場からいなくなった。
800 :
あらすじネクタール 5/7:2011/02/01(火) 22:03:00 ID:ZqX+h8bp
「なんで… みんな倒れちゃったんですか…?」
「伝統芸能や、あんま気にせんとき…」 ズッコケゆーてね…
堤防沿いを進む桐生を追いかけながらお礼を言うルネだったが…
「あ〜〜 やめてやめて、礼言われる事ちゃうねん」
「でも…そーゆーワケには…」
「あのなキミ、ドラマや映画ちゃうねんから
ヒロインのピンチにそーそー都合よくヒーローが参上するワケないやろ?
キミ、御嶽ヶ原留音さんやろ、1-Bの オレと同じクラスや
ま、オレ ほとんど学校行ってへんから知らんやろけど オレの方はよお知っとる」
――実は同級生だったルネと桐生。自分を知っていてくれた事にルネは少しだけ心ときめく。
「今日も偶然キミ見かけて、声かけるチャンスないかな〜思て後ついてったんや」
「あ…あの… それって……」
…もしかしたら告白されるのだろうか?ルネの胸の高鳴りはどんどん大きくなる。青春だねぇ。
歩いていた桐生は立ち止り、ルネに向き直ると――――
「キミ…… 作家の御嶽ヶ原了の娘てホンマ?」
「…はぁ?」
予想外の言葉に思わず呆気にとられるルネ&読者&あらすじ書きだった………(-ω-;)
…閑話休題。
2人は堤防に腰かけ、桐生はボロボロになった切り抜きの束をルネに見せる。
「何コレ?」
「オレ 御嶽ヶ原先生のメッチャ ファンやねん
作品は全部読んでんけど、世の中こんなになってもーたから もう小説とか出版されへんやろ?
もう先生の小説も読めへんて諦めてたら、
偶然見た ちっこいミニコミ誌に先生が書いてんの発見したんや」
「それで… 切り抜いて集めてるワケ?」
801 :
あらすじネクタール 6/7:2011/02/01(火) 22:03:46 ID:ZqX+h8bp
「感動したわ〜〜〜 先生はこんな世の中でも書く事諦めてへんかったんや
せやけどオレが見かけたのは19話目からや、その前の18話分 ど〜〜〜しても手に入らへんねん」
…なんとなく事情を察してきたルネ。もしかしてルネに用というのは……
『な!? 先生のトコにやったらあるんちゃう!? コ コピーとか何とかしてもらえまへんやろか!?』
鬼気迫る表情でルネに詰め寄り、その迫力に思わずルネも引いてしまう!
「クラスの名簿でキミの名前見つけてから、どないして頼もうかな――――て…
ず〜〜〜〜〜っと声かけるチャンス待ってたんや」
「いいけど……… なんかムカ……」 ……まだまだルネに青春は早いようでした…。
―フェンス前―
完はフェンスの電圧を部下に問うと、やはり電圧がかなり下がっていたようだった。
「あと1週間もほっといたらヤバいとこやったでしょう」
「よ〜〜〜し ほな天気がエエ内にサクサクやってまうぞ――――」
電源を切ってもらい、修理工事を開始する。
「気ィつけや―――― フェンスの向こう側落っこちたら大事やからな
日向で見当たらへんから言うても、ちょっとした物陰にもあいつらビッシリ潜んどる筈やからな」
休憩時間、一服しながら愚痴る完達。
「最近ますます破損が増えてへんか?」
「しゃーないやろ、オレら元々素人やし このフェンスかて4年目やもんな」
「こら“南”がオレらを見捨ててるゆーのも、いよいよマジやな」
「“南”そのものが壊滅してるて噂もあるで」
「その話は無しや!
自警団(オレら)がそんな話を本気にしてもうたら、4年前の世の中に逆戻りやで
オレらは何があってもフェンスのこちら側を守らなあかん… 例え“南”がどうやろうと…
例えこのフェンスの向こう側に、たった一人の人間も生き残っとらんとしてもや……」
802 :
あらすじネクタール 7/7:2011/02/01(火) 22:04:39 ID:ZqX+h8bp
不安になる部下を諌めつつも、ゴーストタウンと化したフェンスの向こう側を見つめる完だった。
一方、桐生が釣りをしている間、ルネは父の小説を読んでいた。
「どう?」
「どう……って…?」
「しっかしまさか、御嶽ヶ原先生の娘がいっぺんも先生の小説読んだ事ないてなぁ……」
「だって難しいんだもん、父さんの小説! こんなの小学生の読むもんじゃないでしょ、フツー」
「このご時世、読書の悦び知らんかったら不幸やで」
「そりゃそうかもしれないけど…さ」
「なにしろこの2年間、テレビもラジオも一切入んないんだもんね……」
―再びフェンス側―
サイドカーに乗った部下が完に報告にやってきた。
「避難民? …ちゅー事は、またどっかのエリアが壊滅したちゅー事かい」
サイドカーに乗り込み、自警団本部へと向かう完。
「みたいっスね…… 何でも今朝早く三重地区にたどり着いたそうなんスけど…」
「三重? 三重地区から何でわざわざ大阪まで来てんの?」
「いや、よう分からんのですけど… その人が…麻綾さんに会いたい…て…」
部屋へ入ると、体のあちこちに包帯を巻き付けた男がうつむきながら座っていた。
完は対面に座り、自己紹介と挨拶をする。
「どーも、大阪地区自警団団長の麻綾です 今回はえらい大変な事で…」
すると男は帽子をゆっくりと脱ぎ、男の素顔を見た完は衝撃を受ける!
「麻綾さん…… お久しぶりです……」
――頭と片目に痛々しい包帯を巻いたこの男…
記憶違い、見間違いでなければ…… それは完がよく知っている男だった。
ttp://sakurasite.homeip.net/imgboard/img-box/img20110201211012.jpg <続く>
第3部キタ━━━(゚∀゚)━━━・・・・・って、日本ほぼ壊滅してるのかよ!
こりゃまたいきなりスケールのでかいことに・・・・!
今度はどんな惨事が……と思ったら既に
かなり荒廃してる設定なのか!!
なんかわくわくしてきた
BM災害が日常的になっている世界か
さすがにもうBM喰おうと考える奴はいないだろうな。
食糧問題はあっても、万が一細胞の一片でも・・・と考えたら。
完もルネもミドも立派に成長したな。ただミドがかなり重症そうなのが気になるんだが…
第3部早々、死なないよな?な?
>>804の「荒廃した日本」と新キャラ・桐生の顔のせいで某世紀末救世を連想してしまったw
第3部早々、イソメうどんの絵で悶絶している絵で
ぞわぞわ虫嫌い氏(
>>758)が悶死していないかが気になりますw
(と言いつつ最近作品内容と共に彼のレスが楽しみなオレガイル)
ルネ危なっかしいな。
桐生の言うとおりやがな。
ルネに絡むメスクリーチャーの顔キモチワルスwww
今度はどんなイヤミババアが真っ先に喰われるかと思いきや…喰われるババア自体がいなさそうだ。
>>807 大丈夫だよ、蛇とか細長いものは平気だし
ちっさいのがびっしりが耐えられないだけで
(チラッ)
うん平気〜アミバ様かと思ったけど
ミド、負傷したらやけにカッコよくなったな!
>ミド、負傷したらやけにカッコよくなったな!
同意、傷は男の勲章っていうが… 痛々しいがかっこよくなった。
3人の成長ぶりを見ると、香ノ宮と幡場も期待したくなるな。(生きていれば、だが)
…それにしてもなぜあんな大けがしたんだ、ミド…
それにしても、2部と違って最初からでてきたな、完。
あんまり主人公っぽい活躍しないキャラだけど。
…そろそろ主役交代したりしてな?
>世代交代
ありうるな。
第3部の主人公はルネと桐生か?それとも完の子供・・・・・ はないか。
タイトル通りBMが主人公になるって事も……
ハートフルストーリーもまさかじゃなくなったな
____
/ \
/ ─ ─ \
/ (●) (●) \
| (__人__) | それはないない
\ ` ⌒´ ,/
r、 r、/ ヘ
ヽヾ 三 |:l1 ヽ
\>ヽ/ |` } | |
ヘ lノ `'ソ | |
/´ / |. |
\. ィ | |
| | |
ミドの負傷の理由を考えてみようぜ
1 BMに顔面をかじられたが根性で撃退
2 いまだにいじめられている
3 「南」から討伐隊のようなものがきて負傷
4 避難しなければならない何かとやりあった
とりあえず避難民の発生した理由が分からないとな
2の可能性は低いだろうな。2部のラストで精神的にも強くなったし。
可能性が高いのは1か3かな?(あの船の中にミドが乗っていた、とか)
ただ…この作者、シリアスなシーンにも軽いギャグ入れてくるから油断できないのもある。
例えば
「どないしたんや、そのケガ?」
「いや〜〜… 麻綾さんに久しぶりに会えるのが嬉しくて、つい階段から転んじゃって」
とか本当にやりかねんから困るw
820 :
あらすじネクタール 1/4:2011/02/03(木) 22:00:00 ID:ybXWEnMO
Vol,58 〜落日の地〜
完は帽子を取った男の素顔を見て衝撃を受け、しばしの時間が流れる。
「ミド……… か…?」
―堤防―
大漁のクーラーボックスを見て感嘆するルネ。
「いや、ところでなキミ ガッコ行かんでええのん?」
「自分だって行ってないじゃん」
「オレはええねん、コレが仕事やし」 …と言いつつもまた釣れた。
「すっご〜〜〜い また釣れた………」
「…あのね、人の話聞いてるキミ?」
「大阪湾でこんなに魚が釣れるなんて知らなかったな」
「言ーても、こんな釣れるよーになったんは せいぜいがこの2年ほどや
4年前の“あの日”までは、ゴカイも住めへんヘドロの海やったからな…」
「そうだよね、こんな所でこんなに魚が捕れるんだったら…
“あんなモノ”必要無かったはずだもんね」
――昼間会ったのも束の間、もう日は暮れはじめていた。
そして同時刻、自警団室では……
「そっか… 関東方面は全滅っちゅー事かい…」
「ええ… 房総エリアがやられたのが半年前でした
やはり長い防衛線(フェンス)が致命的だったそうです、メンテナンスが行きわたらなかった…
そしてひと月前、伊豆エリアがやられました」
ttp://sakurasite.homeip.net/imgboard/img-box/img20110203214849.jpg 「せやけどキミのおった横須賀エリアは防衛線も短いし、
一番守りの堅いエリアやて言われてたはずやろ?」
821 :
あらすじネクタール 2/4:2011/02/03(木) 22:00:42 ID:ybXWEnMO
「…破滅した房総・伊豆エリアから大量の避難民が横須賀エリアに押し寄せました
元々狭く、人口過密だった横須賀エリアです
以前からの住民との間でトラブルが続発し、治安が悪化した…
ぼく達自警団が治安維持に手一杯で、フェンスのメンテナンスまで手が回らなくなった時…
“それ”は起こりました 電圧低下―――― 防衛線の決壊です
一度侵入を許してしまえば、もう奴らを止める術はありません
横須賀エリアが壊滅したのは2日前です」
「BMよりも人の業…かい、せつない話やな… せやけど…その間、“南”は…?」
ミドは黙って首を振り、何もしてくれなかったと告げた。
「“南”の政府にとって、本土などすでに巨大なBM農場でしかないのでしょう
ぼく達生存者も、もう存在しない事になっているのかもしれません…」
すると完は立ち上がり微笑んだ。
「ま! 何にしてもや、よう無事にたどり着いてくれたな ミド!!
まさかまた生きて会えるとは思わんかったで!!
どうせ行く所決まってへんのやろ?せやったらウチィ来ィや! な?
覚えてるやろルネちゃん? あの子も大きなったでぇ キミ連れて帰ったらそら喜びよんで!」
しかしまだミドは浮かない顔をしている…?
「まだ…… 聞きたい事があるはずでしょう? あなたの力が必要なんです」
再会を喜ぶ時間も無く、ミドは真剣な表情で完を見つめた。
…日が暮れたゴーストタウンに、バスが一台止まっていた。
その中には数人の生存者が周囲に響くBMの声に怯えてながら辺りを見回している…。
「クソッタレ… もうおしまいだ…
夜になったらあいつらが押し寄せてくる… もう助かりっこねぇよ…」
ピアスにモヒカンのクリーチャーチンピラが舌打ちすると、女の子が母親に喉の渇きを訴える。
するとチンピラは暑いのはみな同じだと騒ぎだす! お前の方がよっぽどうるさい!
822 :
あらすじネクタール 3/4:2011/02/03(木) 22:01:26 ID:ybXWEnMO
――ふと、横から何かモーター音が聞こえ始めた?
見ると、ポニーテールの女性がしゃがんでハンドドリルで何かやっているようだ。
この期に及んでチンピラは女性をナンパし、無駄にカッコつけながら2人で楽しもうと言う。
…が、モーター音で聞こえているのかいないのか、女性はチンピラをガン無視!
『言ってる事がわからねーのかよ、このアマ!!』
「ゆるんでるね」
「あ?」
女性は振り向くと同時にドリルをチンピラの額に当てる。
「シメといたげよーか? あんたのオツムのネジ……」
チンピラが恐怖におののいていると、運転手が振り向き警告する。
「そいつ相手にイキがるのはやめといた方がいいなぁ、ニイさん
本気で怒らせたら、BMよかよっぽど怖ぇぜ、オレらの自警団団長様はよ」
――ドリルを持った女性、運転手はそれぞれ20歳になった香ノ宮と幡場だった!
ttp://sakurasite.homeip.net/imgboard/img-box/img20110203214904.jpg 「大きなお世話よ 大体さ―――― 誰のおかげでこんな目にあってると思ってるワケ?」
『エンストは別にオレのせいじゃね――――だろ!!』
「てゆーか、直してみなさいっつの、男だったら!!」
立ったまま泡を吹いて気絶したチンピラを放置し、痴話喧嘩を始める2人だった。
…そして日はますます暮れ、あちこちからBMの群れが這い出てくる。
―自警団室―
「香ノちゃんと… ブーが…?」
「避難に使ったバスがエンジントラブルを起こしました 三重地区のフェンスまであと40km程の所です…
なんとか麻綾さんに知らせる為に、ぼくが…」
――不意に完は笑い出した?
「はは…… そっか… 生きとったんやな、あいつら…」
823 :
あらすじネクタール 4/4:2011/02/03(木) 22:02:15 ID:ybXWEnMO
天を仰ぐ完。その目は今にもうれし泣きしそうだった。
「“ボクらは絶対生き延びる”… 麻綾さんの口癖ですよ」
―バス内部―
不安になる生存者をなだめる為に、香ノ宮は状況を説明し始めた。
「みんな落ち着いてよく聞いて 状況は一見最悪っぽけど、そう悪くもないわ
通気口は鉄板で補強…これでBMの侵入を許す事はないわ
暑いとは思うけど、みんな絶対に窓は開けないで
水はもうほとんど残りがない 脱水症状を起こさない様に、小さな子供から優先的に分配します」
全員汗だくになりながらも、窓を見ると―――― いつの間にかBMが数匹張り付いている!
悲鳴を上げパニックになる生存者を、騒げば余計刺激するだけだと叫ぶ幡場!
すると突然バスが大きく傾く。どうやらタイヤを喰われたようだ。
『みんな、とにかく夜が明けるまでがんばって!! 明日になればきっと助けが来るわ!!』
「ヘッ 分かるもんか あの篠浦ってガキだって、どーせ途中でBMにやられちまってらぁ」
チンピラの文句に他の生存者も余計に不安になる。
「だ 第一彼が無事にたどり着けたとしても…」
「見ず知らずの私達よそ者の為に、こんなトコまで助けになんて…」
「絶対に来る! だって紀伊エリアには…… 大阪にはアイツがいるから…」
――希望を捨てず微笑む香ノ宮と幡場だった。
だが、その一方で……… ミドは耳を疑っていた。
「今…… 何て言いました、麻綾さん…?」
「何べんも言わすなや、ミド…キミも自警団やっとったんやったら、わかってるはずやで…
何があろうとフェンスを開けて出ていくワケにはいかん…… ウチの自警団も……オレもや…」
――まさかの返答に茫然と立ち尽くすミドだった…… <続く>
幡場&香ノ宮キタ━━━(゚∀゚)━━━ !!!!!
幡場はますます筋肉ダルマに、香ノ宮はおっぱいがでっかくなっちまってまあ…w
横須賀エリア…って、オレ学生の頃通ってた地域じゃないか。
馴染みのある地名がこの作品で出ると凹むな…
香ノ宮また成長と言うより別人のように・・・
香ノ宮の地区は壊滅…
では、2部に出てきた友達2人はどうなったんだろうか?
バスに乗ってなかったら、死んだって事なんだろうが…
ブーに惚れてたっぽいリカちゃんよ…
「香ぁノぉ♪」って呼んでた子?
…生きててほしいけど…こうも日本中が壊滅してるんじゃ、望みはなさそうだな…。・゚・(ノД`)・゚・。
仮にバスの中の生存者だとしても、名前も出なかったしわからないだろうな
それにしてもまあ、巨乳化著しいのぅ。
同じチャンピオンでやってる、エイケンだっけ?あれ意識してるのかねぇ?
エイケンはなぁ・・・・
顔はかわいいのにおっぱいでかすぎて、ありゃ巨乳というより奇乳だよ。
キモすぎて読むのやめちまった。
あれで普通体型だったら好みの作品なんだが…
そういう意味では藤澤の絵は安定してるし、巨乳も現実的なレベル。
後はせめてヌードでも描いてくれりゃな…
東条親子は「南」にいるんかな。
生きていれば南にいる可能性は高いね。
でも、BMが全国にあふれかえったせいで生き残った人々に逆襲として殺されている可能性も…
そういえば結局シンゴは立ち直らないままだったな
今は親子で何か研究してんのかな
あれ?立ち直ったから音響装置操作して脱出できたんでは?>第2部ラスト
暗黒面に落ちたまんまな気がする
自分がダークサイドの人間だったと思い出したと言うほうが正しい気がする
3部では東条博士の妻、シンゴの母のことが分かるのかな?
何やら意味深に伏線はってたが
さーて、BMがぞわぞわ大量に出てくるのはまだかなー♪
837 :
あらすじネクタール 1/4:2011/02/05(土) 22:00:00 ID:h9ZNcZYG
Vol,59 〜絆〜
―自警団室―
「オレは… 大阪地区自警団団長や…」
「わ わかってます、だから…」
「この紀伊エリアには… 20万からの人間が生き残っとる
みんな、あの4年前の悪夢を必死で生き延びた人らや
けどな、キミにはわかるやろ ミド この20万人が壊滅するには
ほんの10cmのフェンスのほころびで十分やてコト…
自警団の最優先事項はフェンスの保全や、その為には誰一人 持ち場を離れる事は許されへん
例え何があってもや…
バス車両を1台貸したるわ ミド… ガソリンも水もつけたる、明日になったらキミ一人で…」
意外にも冷たい完の態度にミドは肩を震わせると、おもむろに帽子を被る。
「お会いできて… 嬉しかったです、麻綾さん じゃ…」
「ま… 待てやミド!! しゅ…出発できるんはどーせ明日、日が高うなってからやで!!
今夜はウチ泊ってきや、キミ連れて帰らへん言ーたら オレ、ルネちゃんに怒られるわ!
ま まだ聞きたい事も話したい事も山ほどあんねん!! ミド…」
しかしミドは足を止めず、そのままドアへ進みドアノブを掴むと振り返った。
「麻綾さん… お互いこれ以上…大事なものを傷つける事もないでしょう…」
――その目は、泣いていた。
ttp://sakurasite.homeip.net/imgboard/img-box/img20110205210928.jpg ドアが閉まると、完はただ茫然と立ち尽くしていた…。
838 :
あらすじネクタール 2/4:2011/02/05(土) 22:00:44 ID:h9ZNcZYG
「彼が… あんたがいつも言うとるメンバーの中の…?」
やりとりを聞いていたのか、隣室から団員(ヒゲとメガネ)が2人やってきた。
「ああ…ミド… 篠浦クンや…」
「ツラいトコやろけど、麻綾さん あんたは…」
「…わかっとるよ、副長 大丈夫や、あいつなら… それに香ノちゃんとブーもおる…
あいつらやったら、無事紀伊エリアまで辿り着けるわ… 別に… オレなんかが行かへんでも…」
椅子に座って頬杖をつきながらも、まだ不安な気持ちがぬぐえなかった。
メガネの団員はミドがどうりでタダものではない、と感心する。
何しろいくら晴天とは言え、BMのたむろする危険地区を40kmも、たった一人でスクーターで…
「 ス ク ー タ ー やと?」
「え ええ 何や、こーゆー時の為に脱出する時にバスにスクーター1台積んではったそうで
あっちの自警団さんも結構やりよんな――――て…」
それを聞いた完は真っ青になって立ち上がり、ミドが座っていた椅子を見る。
ミドが座っていたパイプ椅子は―――― 血 ま み れ だった!!
「ミド…」
その椅子を見てますます顔色を変える完、完の様子をうかがう副長だった。
…一方、完の家では―――― ど ん ! と美味そうなタイの尾頭付き刺身のどアップ。
ttp://sakurasite.homeip.net/imgboard/img-box/img20110205210943.jpg 「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・なんだね、コレは?」
「もらったんです」
やや呆気にとられる御嶽ヶ原、そして誇らしげに微笑むルネ。
「もらった…って、今日びこれ程の…」
「あ、ちょっと待ってて下さい」
するとルネはマンションの入り口にいる桐生を呼びに行くが、桐生はアガってしまい遠慮している。
「何言ってんのよ、せっかく袖の下まで持ってきといて」
「いや袖の下て、キミ アレはオレの先生への敬意をやね…」
「頼み事あるんだったら自分で言えばいいじゃん」
「いや、そんな畏れ多い事あかんて…」
839 :
あらすじネクタール 3/4:2011/02/05(土) 22:01:28 ID:h9ZNcZYG
ルネは桐生をズルズルと引きずっていくと、突如桐生は何かに気付き慌てて帰ってしまった。
後ろを見ると、完が帰ってくる所だったのだ。
「どしたんや、誰か居ったんか?」
「ううん、別に…」
…しかしルネは完が浮かない顔をしているのに気付き、どうしたのと聞くが何でもないと言われる。
「あ ねぇ、今日すごいんだよ おサシミ!! お刺身ってお魚なんだよ、完兄知ってた?」
―路上―
頭をポリポリ掻きながら帰路につく桐生。
「あ〜〜 ビックラこいた〜〜 あんなトコで自警団の“鬼麻綾”が出てきよるんやもんな〜
あんな真面目そーなコと一緒におるトコ見つかったら…
何もしてへん言ーても、どーせ信じてくれ…」
――その時、桐生は荒い息遣いを聞く。見ると、壁にへたり込んだミドがいた。
桐生は慌ててミドに声をかけるが、えらい出血に驚き救急車を呼ぼうとするが止められる。
「ダメ…だ ほっといてくれ……」
『な… 何言ーてはりますのん!? 死にまっせ自分!! こないぎょーさん血ィ出してから…!』
そんな事を言っている間にも、ミドの下にはどんどん血が溢れていく…
「ダメ…だ ダメなんだ 病…院は… ボク…は 行か…なくちゃ……」
血の気を失い、目の下にくまが出来るほどに衰弱したミド。
そしてバスへと場面が変わると―――― 窓が破られ、幡場と香ノ宮が無数のBMにたかられていた!!
ttp://sakurasite.homeip.net/imgboard/img-box/img20110205210956.jpg
840 :
あらすじネクタール 4/4:2011/02/05(土) 22:02:13 ID:h9ZNcZYG
悲鳴をあげて飛び起きるミド! 悪夢だったのだ。そしてその横には本を読んでいた桐生がいた。
「気ィついたみたいやね 安心しぃや、オレん家(※桐生の家は寿司屋)や……
兄さん病院とか行けへんて言ーのは、しょーもない事して自警団に追い回されとるクチやろ?
それやったら、ま オレもわからん話やないし
けど、一応サラシ巻いて適当に血ィ止めといたけど、あんたが重傷なんはかわりない
明日ンなったら、オレの知っとるモグリの医者のとこ連れてったるわ
ま、今夜はゆっくり休んどきや」
…その頃、完は玄関でブーツの紐を結んでいた。
「こんな時間にどこへ行くつもりだ 完?」
突然父に声をかけられビビるが、夜警だとごまかす。
「今週は夜警は非番のはずだが…?」
「ひ 人手が足らへんのやからしょーがないやろ!! 団長のオレが非番とか言ーてられるかい!
ったく… 何でそんな細かい事まで憶えてんねん」
ブツブツ言いながら出発しようとするが、父はまだ何か言いたそうに睨んでいる。
「な 何か言いたい事あるんやったら言ーたらどやねん! うっとーしな、も〜〜!!」
「留音君を悲しませるマネはするな…… それだけだ……」
父はそれだけ言うと、踵を返し家の中へと戻っていった。
完は何も言わずドアを閉め、家に静寂が訪れる。
そして廊下の角では―――― うつむいて心配しているルネがいた。
―桐生の家―
桐生が水と薬を持ってくると、すでに布団からミドの姿は消えていた。
そしてミドはその近所の路上で、塀にもたれかかり息を荒げていた。
そんなミドに突如横から強烈な光が当てられる。振り向くと―― すぐ側にバスが止まっていた。
「顔色悪いで、兄ちゃん どや?乗ってかへんか?」
窓から顔を出しミドをナンパする完に、ミドも思わず表情がほころばせた。 <続く>
最初完を見損なったが、そうか、立場上持ち場を離れる訳にはいかなかったんだな…
最後にミドをナンパする完を見て、性格は変わって無いようで安心したよ!
ミドのケガは事故&おそらくBMにやられたんだな、あの言い方だと。
第2部の貧弱な坊やが別人に見えてくるな…
>>818の@が正解に含まれていたんか!?
すげえ……BMの中をスクーターで突っ切ってきたのか
ミドレンジャー
再会したら
血ミドロジャー
麻綾くーん!
>>843をフェンスの向こうに放り投げちゃってー!
> 「留音君を悲しませるマネはするな…… それだけだ……」
無茶言うな、行っても行かんでも悲しむわ・・・
バスじゃなくて装甲車は無いのか?それもキャタピラ式の。
847 :
あらすじネクタール 1/4:2011/02/07(月) 22:00:00 ID:s5UUKMUC
Vol,60 〜出発…!?〜
「あのミドちゃんがな――――
えらいムチャするよーになったもんやけど、そんな体やったら助かるもんも助からへんで」
「でも…麻綾さん、自警団は…?」
すると完は一瞬黙りこみ…… 笑い出した?
「ハハ… あかんわ、やっぱアホはそーそーオトナになられへん
とにかく乗りや、ミド 夜が開ける前に防衛線(フェンス)超えるで」
『な――――に さらしとんねん、そこ――――ッ!!!』
突如大声を上げるのは―― ミドを探しに来た桐生だった!
『やっと見つけたわ、何考えとんねん兄さん!! 死にたいんか自分――ッ!!
えらい血ィ足らへんのやからな!! 自警団に見つかったら、キミ……
――――って、わぁお!! 団・長やん!!』
ttp://sakurasite.homeip.net/imgboard/img-box/img20110207212458.jpg 「なんやミド、こいつと知り合いなんか?」
「だ 大丈夫 いいんだ、これは…」
ミドの言葉を無視し、鬼気迫る表情で歩み寄る桐生。
「……ええ事あるかい どーゆーいきさつかは知らへんけどな、その人はえらいケガ人や
オレが明日医者に連れてったろと思ぉてる
相手がなんぼ“鬼の麻綾”でも、引くワケにいかへんな… 力ずくでも連れて帰るで」
「お前には関係ない話や、このゴンタクレが 見逃したるから今日の所は早よ去ね!!」
「あんたはもっとおっとこ前やと思てたけどな… ケガ人いじめて な〜〜にが自警団や!!」
「ワレの頭に理解さしたるほど、説明しとる暇ないんでな」
腕を鳴らし臨戦態勢の桐生、桐生を睨みつけながらバスを降りる完。
ttp://sakurasite.homeip.net/imgboard/img-box/img20110207212521.jpg 慌てたミドは2人を止めようとするが、ブチ切れ寸前の2人に引っ込んどれと言われる。
「こいつはな、傷害120件 カツアゲ50件の札つきのゴンタや ほっといたらその内人殺しよんで」
848 :
あらすじネクタール 2/4:2011/02/07(月) 22:00:51 ID:s5UUKMUC
「全部売られたケンカや、人聞きの悪い!
あとカツアゲやない、カツアゲされた子ォの金 取り返したっただけや」
『今日こそはいわしたるでこのガキ!!』
『おもろい! 一人で何ができんねんオッサン!!』
――すわ、ストリートファイト勃発かと思ったその時、ミドが何かに気付いた。
『完兄!! 桐生君!!』
突如大声で2人を止めたのは、追いかけてきたルネだった!
「ル…」 「ルネ…ちゃん…?」
『な なんやワレ! 人の妹の名前馴れ馴れし!! 何様やコラ!!』
『いや い い い 妹て! アンタ全然名前違うやん!!』
ものすごい形相で桐生を締め上げる完、まさか兄弟とは知らずパニクる桐生!
『ケンカしてる場合じゃないって、完兄!! 自警団のパトロールが……!』
――確かにそうだ、ここで時間を無駄にしている場合じゃない!
慌てた完はミドをバスに乗り込ませ、続いてルネも乗り込もうとする。
「ほら、桐生君も急いで!」
「へ? あ あら、ちょっと… あ あの、何でオレまで…?」
『自警団には会いたくないんでしょ!!』
完はまさかルネが乗り込むとは思わず、降ろそうとするが急かされやむを得ずエンジンをかける。
バスはようやく出発したが…… 桐生は訳が分からず、茫然としていた。
「あ あの 話が全然見えへんのやけど、なんであんたが自警団から逃げなあかんの?」
――バスの後方では、ミドと再会したルネはミドの変わり果てた姿を心配していた。
「ミド…… 篠浦さん…?」
「大きく…なったね ルネちゃん… よかったよ…
それでもまだ 背… 追い越されてなさそうで…」
再会を喜び、ルネは目をうるませていた。
849 :
あらすじネクタール 3/4:2011/02/07(月) 22:01:38 ID:s5UUKMUC
その一方で…… バスはBMの群れにみっちりと取り囲まれていた。
幸い、侵入される気配はないが… 車内の全員、呼吸が荒い。
「午前3時現在…… 車内気温48℃…」
ttp://sakurasite.homeip.net/imgboard/img-box/img20110207212554.jpg 夜中なのに一行に気温が下がらず、むしろ上がっている事に文句を言うチンピラ。
大人はまだ耐えられるが、このままでは子供の方が危ない。
なぜ室温が上がっているのか…。その理由は一人の少年が知っていた。
「…ミツバチだよ…
パパが教えてくれたんだ、ミツバチは… 自分より大きなスズメバチに巣が襲われた時…
みんなでスズメバチの体をビッシリ包み込んでしまうんだ
それで自分達の体温でスズメバチを蒸し焼きにして殺しちゃうんだって…
このバスも同じだよ… BM達に包まれて、どんどんどんどん暑くなっていく…」
昆虫少年の知識に、香ノ宮達の表情がより一層曇りだす。
『ボクらもみんな蒸し焼きになっちゃうんだ!! 死んじゃうんだよ、スズメバチみたいに!』
泣き叫ぶ少年をうるさいと一喝するチンピラだったが、幡場のひと睨みで黙ってしまう。
そんな少年を慰めようとする香ノ宮。
「パパ…色々教えてくれたんだね… 物知りなお父さんだったんだ?」
――だが、この少年の両親もBMに食い殺されたらしい。その事を思い出してますます泣いてしまう。
少年の泣き声は車内に響き渡り、幼い子供達や若い女性は不安になりつられて泣きはじめる。
その様子を見た幡場は、ミドと完の一刻も早い救出を祈るしかできなかった。
(体力だけじゃねぇ… 精神力(こころ)の方も限界が近ェな、全員… 頼むぜ篠浦… 麻綾!!)
850 :
あらすじネクタール 4/4:2011/02/07(月) 22:02:26 ID:s5UUKMUC
うわあああああ! バスが大量のBMにぞわぞわみっちりと…!
ぞわぞわ虫嫌い氏、見るなよ!画像絶対見るなよ!
7年の間にBMもある程度知能つけたって事か?
車をビッチリ囲んで蒸し焼き、か。
…なんとなく便利そうな設定だな。そのうちどこかでまた見そうな気がするぜ。
んにゃあああああああ外が、外が見えない!
BMがあああああ!!
かゆ
バスの中から、という見慣れたアングルがすげえ異質なものに
怖いよー;;
見るなったって、ぎっしり画像がどれか分からないよw
しかしあれだけみっちりなら、圧力でガラス割れそう……
画像全部見ればいいじゃないw
というか大抵の画像はすぐ上のあらすじに関連してるのでは?
だって社内気温48℃、の画像がみっちりだったんだぜw
もちろん全部見たけどさ!!!!
4年前の悪夢って何だろう。
第二部は7年前だから、あの後すぐ日本がこんなになったわけじゃないんだよな。
第三部終了時が7年前
↓
4年前に何かが起きて日本中にBMが蔓延する
↓
現在に至る
…かな。4年前に大地震が起きたとか?
桐生がミドと完より年下にまったく見えない… どう見ても随行のオッサン。
またおとりになってカッコよく死ぬ役目か?
おっさんは
幡場が動けないから、力担当として出したんだろう。
それにしても相変わらずシリアスの中にさりげないギャグ入れるのが好きだな、作者w
BMに知能があって蒸し焼き作戦でもないだろう
中身が死んでもBMが入れないのは変わらないんだし
ただエサがあるっぽいから群がってるだけじゃなね?
暑くて誰かが飛び出してくるのを待つ……だとすごい知能だけど
暴力やケンカじゃなくバイオレンスと言うのが地味にツボったw
ドタバタのお陰でルネも参加できた
>>862 うんちく少年もただ状況が似てるって言ってるだけじゃね
866 :
あらすじネクタール 1/4:2011/02/09(水) 22:10:17 ID:n0ze4kGG
Vol,61 〜スーパーヒーローII〜
フェンス周りを見張る自警団。金網1つ隔てて、向こう側にはBMの群れが蠢いている。
誰もが居眠りもせずタバコも飲酒もせず真剣に見張っている。
…その内、1人が大あくびをしてしまう。
「しゃんと気合いれんかい、まだ夜明けまで2時間近うあんねんぞ!」
「わかっとるがな、やかましな ええやんか、アクビの一つや二つ」
「ホンマ慣れっちゅーのは恐ろしいのォ
こんだけすぐ近くでBMが牙むいとるっちゅーのに、緊張感のカケラもあらへん」
『ちょっと待てェ!! 何でアクビひとつでそこまで言われなならんねん!!
大体自分なー! オレより1年かそこら先輩か知らんけど…!』
――ふと、アクビを注意した何かに気付く…… 火事だ!!
「な…何で? フェンスから2km以内は誰も住んでへんはずちゃうのん?」
「どっかのアホヤンキーどもが火ィ出しよったんか?」
『何やっとんねん!早よ消火にかからんかい!! 避難民の人が住みついとったんや!!
逃げ遅れて炎にまかれとる家族がおるんやぞ!!
すぐ全員で救助にかかるんや! 中には子供もいてる!!急がんかい!』
そう叫んで現れたのは完だった。………どうやら注意を引き付ける為に放火したようだ。
団員達はなぜ完がここにいるのか気になるが、とりあえず火災現場に向かい出す。
すると一人が足を止め、完の方を見る。
「せやけど… 麻綾さん、あんた何でここに……」
――そこまで言った途端、団員はごっつい腕でチョークスリーパーをかけられ、一瞬で気絶する。
「ホンマ火ィつけたり、人オトしたり、もーちと緻密な作戦とか思いつかれへんの?」
…もちろん、このごっつい腕は桐生だった。
「しゃあないやろ、時間ないんや! あいつらがオカシイて気付くのに5分とかからん筈やからな」
867 :
あらすじネクタール 2/4:2011/02/09(水) 22:10:59 ID:n0ze4kGG
バスをゲート前まで動かし、再度止める。
「ゲートを操作するためには誰か1人ここに残らなあかん」
操作する為に残るべきメンバーは……このメンツでは決まっている。もちろんルネだ。
「ルネちゃん…… わかるやろ? 誰を連れていくワケにいかんか
キミはここでキミにしか頼めへん仕事があるんや …な?」
「…いいけど、あたし1人じゃ使い方わかんないよ」
「ミド ルネちゃんに操作の仕方教えたってや、そしたら出発や」
ミドは一瞬訳がわからなかったが、とりあえず承知し、完は桐生と共にバスに乗る。
「なぁちょっと、何でミドさんやのん? あの人ケガ人やで、あんたが教えたった方が…」
一方、ミドは操作盤を指差しながら操作方法を教えていた。
Aの扉を開いてから、バスが完全に通ったらAを閉める。
Aがロックしたのを確認してからBの扉を開ける……… のだが………
ミドがバスに乗り込むのを待たずに内側のゲートをロックしてしまった。
―バス内―
「何してはりまんの、ちょっと! ミドさんは…!?」
「ミド…… ゴメンな……」
――最初から完はミドをここに置いていくつもりだったのだ。
ルネもまたミドの状態がわかっているから、完とのアイコンタクトで完の気持ちを汲んだのだった。
「ミド、キミはもう十分やったで 相変わらずのスーパーヒーローや」
完が微笑むと同時に、バスの前のゲートが凄まじい音をたてはじめた!
『な 何? 今の!?』
『外扉は開く時、全面に高圧電流が流れんねん!! ま、気休めやけどな!!』
――ゲートが開くと、バスはBMを踏み潰しながら発進した!
…その後、バスが発進したのを確認し、ルネは外扉を閉めロックする。
フェンスの内側では、ミドが心配そうにバスを見守っていた…。
868 :
あらすじネクタール 3/4:2011/02/09(水) 22:11:52 ID:n0ze4kGG
―再びバス内―
「命を粗末にしないなや、ミド
キミの変わりの手頃な男手も見つかったコトやし ま、ゆっくり養生しいや」
――その独り言を聞いた桐生は当然、荒れ狂った!
『ちょっと待てや!! 手頃な男手てオレのコト!?
何であんたと二人きりでこんな出んじゃラスな旅せなならんねん!!』
『やかましな!乗りかかった船やろ!! イヤやったらここで降ろしたろか!?』
―ゲート入口―
戻ってきた団員が状況を調べると、ゲート内に入り込んだBMが30匹程度だった。
「日が昇ったら、干からびるのを待って処分やな」
…そして桐生にシメ落とされた団員は、アクビ団員に起こされていた。
「せやけど、何やてまた団長がこないなコトを…」
「とにかく、どんな事情があるにせェ許されるコトやない…
よその地区の自警団にも連絡や、麻綾完… 発見次第身柄を押さえてくれるように…」
――その会話を物陰からうかがうルネ。そして隣のミドを見ると、かなり息が荒い。
「ゴメンなさい、ミド…… 篠浦さん……
完兄とあたしとでだますみたいになっちゃって… だけど…
ああでもしないと…ああでもしないと、きっと篠浦さん……」
「……ミド…でいい…」
「え?」
「キミが… ミドの方が呼びやすければ… ミドで…いい…
その方が… 麻綾さんを感じ取れるから…」
夜空を仰ぎながら、息も絶え絶えに言うミドだった。
869 :
あらすじネクタール 4/4:2011/02/09(水) 22:12:34 ID:n0ze4kGG
ぞわぞわ虫嫌い氏じゃないが、これはクるな…
最後のページ(画像)のバスの周辺を見ると、思い切りBMが群がってるじゃないか…!((((((((;゚Д゚)))))))ガクガクブルブル
完がたどり着くまでにBMの圧力でバスが壊れなきゃいいんだが。
ルネは賢い子だな。
>「不思議な人なんだよ…あのヒトは… 別に何をするワケじゃなくても…
読者からすれば主人公でも
ミド視点ではシンゴ中心で
完が活躍した印象が弱いのかな。
完は主に幡場に次ぐ力担当・ボケ担当ですから
1週遅れですまない。BM大図解見て思ったんだが…
BMって獲物を見つけると超音波で仲間を呼ぶんだよね。
BMってあきらめる事を知らないのかなと思ったが、
バスにずっとたむろってるのを見るとそういう気持ちはないみたいだ。
…という事は…第2部でロッカーの中に隠れた3人、よく生き残れたな…
(池内ときみちゃんは死んでしまったが)
下手するとBMに食われなくても、蒸し焼きか餓死。どのみち生き残れなかったと思う。
875 :
あらすじネクタール 4/4:2011/02/11(金) 22:00:00 ID:5J9Cv8Ba
Vol,62 〜同行2人〜
運転中、突如険しい表情で桐生を睨みつける完。
「この際やからハッキリ言ーとくけどな……」
しばし睨みあう2人。というか完、前見て運転しろ!
『オレはあんたにつきあわなならん筋合いはないんや!! コレ全部貸しやからな、覚えときや!!』
『ウチの妹に指1本でも触れてみぃワレ!! 生きたまま解体してBMのエサにしたるからな!!』
…同時に罵りあう2人だった。
「ハン 誤解もエエとこや、
オレ別にルネちゃんをどーこーしよとか そんなつもりはこれっぽっちも…」
「なんやとコラ? 本気やないんかい!! 遊びかい!! 人の妹もてあそんどったちゅーんかコラ!!』
『いや ですから誤解ですてお兄さん!! それより前見てんか、前!!』
悪人顔で再び睨みつける完であった…。
ttp://sakurasite.homeip.net/imgboard/img-box/img20110211211719.jpg …怒鳴り疲れたのか、息を整えながら運転を続ける完。これにはさすがの桐生もビビっている。
「ホンマ怖いわ、よーそれであんた団長とかつとまっとんな」
ふと、桐生は自分の横のガラスに張り付いたBMを見て悲鳴を上げ、パニックに陥る。
『落ち着かんかい、アホ!! 大丈夫や、コイツら金属とガラスは喰われへんねん
なんとか必死でしがみついとるみたいやけど、陽が昇りさえすりゃ、10秒で干物になるわ」
――説明している内に、バスの進行方向に車が2台放置されているのが見える!
…幸い、車体に大した破損も無く車を押しのけ突破できた。
『コ コラおっさん!! 昔のアホアホハリウッド映画とちゃうねんぞ!!
なんちゅータフネスなマネさしとんねん、一介の路線バスに!!』
876 :
あらすじネクタール 2/4:2011/02/11(金) 22:00:42 ID:5J9Cv8Ba
「ヤバいんはわかっとるわい、別にカッコつけてやっとるわけやない
もしちょっとでも停まったり、スピードゆるめたりしてみィ
たちまちあいつらにタイヤ喰い破られてまうで
夜はあいつらの世界や、陽が昇るまではとにかくこのまま突っ走るしかないんや…
夜明けまであと… 1時間ちょい…」
…その頃、香ノ宮は幼い子供に水を飲ませていた。
「もう少しの辛抱だから… 夜が明ければ、きっと…」
「いい加減にしやがれよ… てめぇらさっきからガキどもにばかり水回しやがって…
あ? 同じ人間でもオレ達ゃどーなってもかまわねぇのかよ?」
文句を言うのは… やはりあのチンピラだった。
「そんだけイキがる元気がありゃ大丈夫だよ」(幡)
「イキがってんじゃねぇだろ、不公平だっつってんだよ!」
…マズイ事に、他の生存者まで不公平だと口に出し始める。
「大体、水の有効利用を考えたら、小さな子供よりも
生き延びる確率の高い我々成人に水を回した方が どう考えても合理的じゃないか」
『そうだ! このままじゃ全員死んじまうぞ!!』
『横暴なんだ!あんたら何様だよ!!』
「待って…! ここまで私達、この人達のおかげで…」
『うるせぇ黙ってろ!!』
――次々と起こるブーイングに、幡場の怒りも爆発寸前となる!
すると香ノ宮はペットボトルを高々と掲げ――――
「じゃあ、みんな平等に… 水ブチまけちゃおうか? この高温の密室の中で…どうなると思う?
一気に湿度が上がって、体表の汗が乾かなくなる…
汗による体温調節ができなくなって、熱中症で全員仲良く死ねるわよ」
877 :
あらすじネクタール 3/4:2011/02/11(金) 22:01:23 ID:5J9Cv8Ba
ttp://sakurasite.homeip.net/imgboard/img-box/img20110211211732.jpg 香ノ宮のやりかねない目つきに、チンピラを始め他の生存者も黙ってしまう。
窓の外のBMの群れを見つめる香ノ宮の顔は… 本当の所、今にも泣きだしそうだった。
(助けて麻綾君…)
――ついに恐怖の夜が明け、喜ぶ桐生。
そしてBMの群れも建物や物陰の中に移動し、窓に張り付いたBMも干物になって落ちる。
「はぁ〜〜〜 ホンマ、あっちゅー間に干からびるもんやね〜〜 なんや哀れを感じてまうわ
ま、なんにせよこれで一安心ちゅーワケや な?おっさん」
「そーでもないんやな、コレが 見てみぃ、コレ」
完は桐生の顔面に地図を押しつける。
「ミドが言うには、香ノちゃんらのバスは桑名辺りや
直線距離としたら100kmちょっとやけど、途中は全部山 しまいには鈴鹿山脈超えなならん
よーするに、こっから先は全部きっつい山道ばっかしや」
ttp://sakurasite.homeip.net/imgboard/img-box/img20110211211746.jpg …だから何だと言うのか?徒歩でもないし、バスだから山道も平気なはず…
「せやからお前はアホやっちゅーねん」
『あ あんたにだけはアホ言われたないわ!!』
「よー考えてみぃやアホ ――――鈴鹿の山、トンネル1回も使わんと超えられると思うか?
昼間のトンネルはこの辺りのBMども全部が集まるたまり場や
もし一瞬でも立ち往生したら、たちまちタイヤ喰われて一巻の終わりや」
――ようやく事の重大さを理解した桐生。
「どんな細い山道でもええ、迂回できる道があってくれたらええんやけどな…」
878 :
あらすじネクタール 4/4:2011/02/11(金) 22:02:04 ID:5J9Cv8Ba
それでもバスはひたすら進む。
外の山を見ると、木が1本も生えていない。文字通りの「ハゲ山」だ。
「ま BMらにとっちゃ1番繁殖しやすい場所やろな
これだけの木喰い尽した連中がトンネルの中にひしめいとるちゅーワケや」
ひたすら進んでいるとまたトンネルに出くわした。
「どや、桐生?」
完に言われ、地図を見て道を探す桐生。
「え〜〜〜〜とな コレやね、左へ行ったら抜け道になっとるみたいやで…」
「その道っちゅーのは、ひょっとしてアレかい?」
「へ?」 桐生が頭を上げると―――― 件の道は土砂崩れで塞がっていた!
「BMどもが木ィ、全部枯らしてしまいよったからな メチャメチャ山肌が弱なってたんやろな…」
やむなく他の抜け道が無いか地図を見てみると、もうこの辺に抜け道は無い。
あとは…… もう一度来た道を引き返して山を下りて、別の道を探すしかない。
「えらい遠回りになってまうけど、この際…」
桐生が完をチラ見すると―――― 完は猛スピードで目の前のトンネルに突進させた!!
『ちょっと――――!! な 何しはりますのんあんた!!』
『そないゆーちょーなコトやってられるワケないやろ!!
200mやそこらのトンネルや、全速でつっきったるで!!』
『待てて兄さん! 中に何があるかわからへん…!』
やはりトンネルの中は無数のBMの群れでひしめいていた!
バスはタイヤを喰われないよう、猛スピードで突き進む。
ttp://sakurasite.homeip.net/imgboard/img-box/img20110211212114.jpg 前方の曲がり角から光が見える。――もう少しで出口だ! だが………
「ウソやろ……」
――トンネルの出口には、車が数台事故ったまま放置されていた! <続く>
熱中症で死ぬとか有り得ない
そうなる前に香ノちゃんに踏み潰れたい
出来るだけ時間かけてじわじわと
M男乙
トンネルの中はこれまでの密集BMの構図とは一味違うな…
ぞわぞわ虫嫌い氏の気持ちがよーーーーくわかるわ… ウワァァァァ
ところで装甲車が無理なら、バスのタイヤにチェーン巻いておけばいくらかはBMに食われにくくなるんじゃないか?
手前の車の傾斜を利用してジャンプ!
バスじゃ無理か。軽量なら完なら飛びそうだがw
>>881 仮に助けるのが香ノ宮と幡場だけだったとしても、
帰りに同じ場所で同じ事やったら幡場の重みでバランス崩しそうなんですがw
883 :
あらすじネクタール 1/3:2011/02/13(日) 22:00:00 ID:GsbRAasp
Vol,63 〜CRUSH!〜
その頃、副長は部下2人を連れて御嶽ヶ原(完)の家を訪問していた。
「朝早くからお騒がせして申し訳ありません 先生」
「いえ、こちらこそ息子がとんだ御迷惑をおかけして、お詫びの言葉もない」
「事は息子さん個人の問題です、ご家族の方には何の責任もありません
そしたら、息子さんがお戻りになった時 何か連絡があった場合には
すぐに私ら自警団の方までお知らせ下さい」
立ち去る間際、副長はふと足を止めお嬢さんはどうしているかと聞く。
「娘… が何か?」
「いえね、今回の防衛線越え息子さん1人じゃ難しかろうて話でしてね
誰か手を貸した者がおるはずなんですよ それで、まぁ念の為ちゅー事なんですが…」
――そのやり取りを家の中で立ち聞きしているルネがいた。
しかし父はあえてまだ眠っていると答えた。なんなら起こしてくるか?
「いえ、それやったらええんです どうも失礼しました」
自警団連中が立ち去るとルネは口を開いた。
「なんなのよあの人達! ひどいよ、今まで一生懸命やってた完兄の事、まるで犯罪者みたいに…
だって完兄は……」
「最近は不認可の怪しいタクシーが横行している
夜明け前に女の子とケガ人2人だけで流しのタクシー拾うのは感心せんな…」
「あ… す すみません …だけど…仕方がないんだよ」
意外にも完の事は触れず、ルネの事を振り向きもせず諌める父。
「君や完にとってどれほど大切な友人達であっても、どれほど切実な事情であっても…
この地区に住む他人にとっては、自分達の生命を危険に晒す許されざる裏切り行為でしかない
そして、それを許さないのが 彼ら自警団の仕事なんだ…」
884 :
あらすじネクタール 2/3:2011/02/13(日) 22:00:41 ID:GsbRAasp
ベッドに寝かされ、荒い息を吐くミドを見守りつつルネに言う父。
「だけど… 完兄は悪くない… 悪くないんです…」
「私達家族の仕事は、そう信じてやる事だ…」
ふと、父は若かりし頃の完と妻の写真に目を向ける。
(考えるより先に行動してしまうのは、君に似たのだろうな…)
そして完の運転するバスは―――― 乗り捨てられた車の山に激突寸前!どうするつもりだ!?
『決まっとるやろ、ブッ飛ばすんや!!』
『アホか!! 1台や2台とちゃうねんぞ!! こんなモンにそんなパワーあるかい!!』
――バスは車の山に激突! しかし、車の山はビクともしない!
すかさず完はバスをバックさせ、再度突撃をかける!
『通れるまで何べんでもくらわしたるわ!!』
『アホか!! バスの方がもたへんちゅーねん!! 落ち付けて兄さん!!無駄死にしたいんかい!!』
やむを得ず完を殴りつけ、強引に運転を交代する ――が、その隙にタイヤを1つ喰われる。
一旦トンネルの外へ戻り、車体に張り付いたBMが干からびるのを待つ。
「…な? わかったやろ、兄さん なんぼ力押ししても、あかんもんはあかん
あと10回体当たりくらわしたって、あの車共は押しのけられへん
その前には確実にこっちがオシャカや
急がば回れちゅーやろ、なんぼ時間がかかっても、ここは一遍山下りて最初から出直しやて…」
しかし完は後ろのバッグを探りながら、ナイスパンチと褒める。すわ、大乱闘か!?
「ね 根に持ちないや、悪かったとは思てんのやから」
「いやいや、マジやてマジ あのままやったらヤバかったわ、オレ」
「ちょ… ちょっと何するつもりやの!!“そんなもん”持ち出して…!
ええか!? 後輪のダブルタイヤの内1個喰われとんのやで!!」
今やったらまだ何とか走れるけどな、もう1個喰われたらホンマに……!!』
「まだまだツキの神さんは、オレらを見捨て切ってへんで」
完がバッグから取り出したのは、自警団特製の<火炎放射機>だった。
885 :
あらすじネクタール 3/3:2011/02/13(日) 22:01:23 ID:GsbRAasp
ラストチャンスに望みをかけ、もう一度だけトンネルに突入する!
『ホンマ1回きりやからな!! これではずしたら、もう絶対ゴメンやで!!』
運転を桐生に任せ、完は火炎放射機を身構える。
車の山に近づいた時、フロントガラス越しに漏れたガソリンへ火炎放射をかける!
『よっしゃ!!全速バックや!!』
『はいなァ!!』
大爆発と共に車の山は見事に吹き飛び、かろうじてバスはトンネルを脱出した。
「ハハ… ウソみたいやな、兄さん 奇跡の脱出大成功やで!」
喜ぶ桐生 ――――なのだが、完はなぜか桐生を睨んでいる???
「………それはそれとして、桐生…… ワレ 中 学 生 やろ! 何で車運転できとんねん!!』
「い いや 今さらそないな事言われたかて…」
『あァ!? どーせ今までさんざ乗り回しとったんやろコラ!!』
「ちゃ ちゃいますて!大型は初めてですて、ホンマ!」
…老け顔と図体で忘れていたが、桐生はルネと同じ中学生。
完の罵声を浴びながら、バスは再び香ノ宮達救出へと向かうのだった…… <続く>
>(考えるより先に行動してしまうのは、君に似たのだろうな…)
完のあの性格は母親譲りだったのか…
写真とはいえ、あのママンが再び見れるとは思いませんでした!。・゚・(ノД`)・゚・。
こんな末期的な情勢なら運転ぐらい身に付けてないとイザという時不安でも普通だろう。
完はクサレ幡場にもヘタレ篠浦にも、常にフレンドリーだったのに桐生にはキビしいな。
ルネに近づかないようにしてるんじゃない?
なんか完、兄ってよりも娘バカの父親って感じだよな。
889 :
あらすじネクタール 1/4:2011/02/19(土) 22:00:00.58 ID:ajyZ7/pB
Vol,64 〜一杯の水を〜
香ノ宮は時計を見ると、すでに10時を過ぎていた。
とりあえずBMの蒸し焼きからは免れたが、子供が一人ぐったりし、乗り合わせた医者が診ている。
「申し訳ないがお役に立てない… 今のこの子に必要なのは、百人の医者よりコップ1杯の水です」
…しかし、もう水はすでに使い切っていた。
「おーお、結構な事じゃねぇかよ
蒸し風呂地獄から解放されたと思や、今度はカンカン照りの灼熱地獄だとよ
まさに絶好のバスツアー巡りじゃねーの
今何時だと思ってんの? 10時よ10時、夜が明けてから4時間はたってんよ?
あ? いつになったら助けに来んのよ、そのあんたのお友達ってのはよ?」
ここぞとばかりにかみつくチンピラ。
「あっちだって夜が明けてから出発すんだ、4・5時間はかかるだろ もうちっと待ってろ」
「ヘッ、とか言ってるうちによ そのガキゃ干からびちまうんだぜ?」
激怒しチンピラの襟首を掴む幡場だったが、香ノ宮に止められる。
「やめて幡場君 ――――その人は… 間違っちゃいないわ」
「ヘッ だとよ、離せよデブ」
「先生、水無しであと… どれ位…?」
「この状態では、もってあと2時間…
いや、死なないまでも、このままでは脳や身体に何らかの悪影響が…
この子だけじゃない、他の人達だって…」
医者から告げられ、思わず顔を押さえる母親だった。
ふと、香ノ宮は決意する。
「ここ… 一応街の中だよね… 探せば近くにコンビニ位あるでしょ
瓶詰めのペリエでも缶ジュースでも何でもいい、手に入れてくるわ」
890 :
あらすじネクタール 2/4:2011/02/19(土) 22:00:59.46 ID:ajyZ7/pB
その頃、完達は無事山を越え、四日市の町へ入る所だった。
「あとは桑名までず――――――っと市街地やからな」
「あと小一時間もしたら着けますやろ
あんなムチャしてまで急がんでもよろしかったんちゃいますの?」
「いや… ホンマに時間がかかるのはこっからや
確かにトンネルとか無い分、危険っちゅー意味では楽やろ
せやけど、そ――――簡単に通り抜けさせてはもらえへん 見てみ」
言われるまま桐生は前方を見ると―――― そこには無数の放置車が並んでいた。
ttp://sakurasite.homeip.net/imgboard/img-box/img20110219212102.jpg 「4年前の大パニックの遺産や……」
―香ノ宮サイド―
「ああ? 一緒に連れてけだぁ?
わかってんのか? ピクニックに行くんじゃねぇんだぞ!!
外にはBM共がウヨウヨしてるし、出てったからって飲み物が手に入るかどーかわかんねぇんだし!」
「まーたまた、そうやってあんたらだけイイ目見ようたって、そうはいかねぇ
この天気じゃBMは動けねぇなんてこたァ、皆知ってんだよ
これ以上あんたらに水独り占めされてたまるかよ
オレらが自分で取ってきた水ならオレ達のもんだ、オレ達の好きにさせてもらうぜ」
幡場の前に出てきたのは、言わずもがなあのチンピラ、彼に触発された青年とオタクだった。
しばし睨みあいが続き―――― 香ノ宮は許可を出した。
「いいわ、ただし命の保証はできないけどね」
その一言で怯むオタク風の男。
「ビビんなタコ、ハッタリだよバーカ」
どの道、許可を出さなかったらこの連中は恐らく勝手に外に出てしまうだろう。それを見越してだ。
「気をつけてねヒロ君!」
「あ ああ、まかしとけって きっと君に水持って帰るよ!」
青年… ヒロは彼女に対しサムズアップし、5人は出発準備に入る。
891 :
あらすじネクタール 3/4:2011/02/19(土) 22:01:44.07 ID:ajyZ7/pB
「これだけは言っておくけど、BMは日向だからって全く動けるワケじゃないわ
直射日光の下でも、10秒かそこらだったら全力で活動できる
大声を出したり、派手な動きをしたりすれば物陰から一斉に襲いかかってくるわ
忘れないで、あいつらはそこら中に無数にいるのよ」
念の為再度警告をし、5人はバスの外へ出る。
「ヘアスプレーさえもねェ… か」 「状況は過去最悪ね…」
同時刻、完はバスをゆっくり運転し、車を少しずつ押しのけていた。
「こんな調子やと、あと何時間かかるかわかりまへんで」
「ヒドイやろとは思てたけど、予想以上やな… 香ノちゃん、ブー… 何とかもったってや…」
2人そろってコンビニのガラスに張り付き、中の様子をうかがう香ノ宮&幡場。
一見BMはいなさそうだ。南向きのガラス張りだから恐らく中はすさまじく暑いんだろう…。
「日陰っていっても、ある程度以上の気温があれば、やっぱしあいつら苦手だろうね
うまくいけばこの中にはそんなにはいないかもね…」
一方、チンピラチームは店内の保冷ケースが無事なのを見て狂喜乱舞する。
『やった! 水が… 水がいくらでもあるぞ!!』
幡場のバカ力で自動ドアをこじ開けると、中からムァッとすさまじい暑さが漏れ始める。
恐らく店内温度は50度以上だろう。ずっと閉め切っていたのだから。
チンピラ達はこの暑さならBMはいないだろうと判断、保冷ケースへと一目散。
しかしいざ開けてみると、ビールもコーラもほんわか温まっていた。
とりあえず香ノ宮達は戻ろうとするが、チンピラ達はまだ缶を持ちだそうとしていた。
「オイ、おめーらもよ!シャツに包めるだけ包むんだよ!」
「い いや もういいよ」 「行こうぜ、早く…」
「何言ってんだよ、助けなんざいつ来るかわかりゃしねぇんだぜ? こーゆー時に……」
892 :
あらすじネクタール 4/4:2011/02/19(土) 22:03:56.11 ID:ajyZ7/pB
香ノ宮に何かあったらDQN狩り結構な
うわあああ香ノ宮ーーーーーー!
これは香ノ宮死亡ENDか!? そうなのか!?
ミドはリストラされたみたいだが、まあ香ノは大丈夫だろう。
たぶん第二部で意外と大したことやって無いので、しばらく見せ場が回って来てるだけ。
完と桐生はいまいちボケとツッコミが定まらへんのでどうもテンポ悪いでえ
>896
ボケ役とツッコミ役、ってこと?
そやな、やはり即席の相方ではキレがあらへん。香ノ組のほうは相変わらずでんな。
899 :
あらすじネクタール 1/3:2011/02/21(月) 22:00:01.44 ID:7M1HHHWM
Vol,65 〜水と血〜
完の服からニコバッジがポトリと落ちる。
(! クリップが折れよったんやな… まぁ、もぉ10年以上の年代物やからな…)
「そーいや前々からツッこんだ方がエエかなーて思てたんやけどね
20歳過ぎた大のオトナがそーゆーのつけてんのも、どーかと思いまっせ」
「ワレみたいなガキに分かってたまるかい
オトナにはな、捨てるに捨てられへん大事なモンができてくんのや」
「へぇへ、ちぃともわかりまへんな そんな大事なモンやったら、もちっと大事にしなはれ
落っことしたりしとったら、縁起でもおまへんやろ」
完はバスで放置車を押しのけながら、落ちたバッジをじっと見つめる…。
「まさか……な……」
そして香ノ宮は―――― 飛び出してきたBMが左手に食いつき、激しい血飛沫が飛び散った!
『か・・・ 香 ノ 宮 ァ ァ !! 』
ttp://sakurasite.homeip.net/imgboard/img-box/img20110221205951.jpg 幡場の叫びで正気を取り戻し、なんとか指を動かすと喰らいついたBMを焼き殺す!
『放せこのォ!! あたしはいいから幡場君、その人を!!』
幡場はチンピラを担ぐと香ノ宮と共にコンビニを出る。
先にバスに辿り着いたヒロとヲタが乗り込むと―― こともあろうに、ヒロが扉を閉めてしまった!
さらに最悪な事に、ヲタが扉をロックしてしまう!
外から幡場が扉を叩き罵声を浴びせるが、車内の人が開けろと言ってもヲタは嫌がる。
ttp://sakurasite.homeip.net/imgboard/img-box/img20110221210233.jpg そうこうしている内に、チンピラは恐怖にかられその場から逃げだしてしまう。
車内でも嫌がるヲタをロックから引き離そうと大騒動。水を持っているのは幡場達だけなのだから。
…かろうじて医者と他の青年がヲタをロックから引き離し扉を開ける。
医者は乗れと叫ぶが、幡場はチンピラが向こうに行ったので追いかけようとする。
900 :
あらすじネクタール 2/3:2011/02/21(月) 22:01:06.56 ID:7M1HHHWM
その時―――― バスの後方から断末魔、そして他のBMも声のした方向へ向かい始める。
やむを得ず2人はバスへ乗り込み、扉を閉めるが1匹挟まってしまう。
香ノ宮はミニ火炎放射機で挟まったBMを焼き払い、ようやく一安心となった。
「水だぜ…先生… 悪ィな! これだけしか持って帰れなくてよ…」
「子供を救うには十分だ」
2Lの水2本を医者に渡すと医者は微笑み、母親も泣いて喜ぶ。
その瞬間、車内から歓声が沸き起こり、きっと助かると生きる希望が湧いてきた。
彼らが喜ぶ中、香ノ宮がふと見ると… 先程扉を閉めやがったゲス2人。つられて他の連中も見る。
そんな目で見るなと頭を抱えてうずくまるヲタ、必死で謝るヒロ。
「ヒロ君、最低…」
そんなヒロに見切りをつける彼女。
「イイ男じゃん あなたの為に水取りに行って… あなたの為に生きて帰ってきたんでしょう?
ステキな彼氏じゃん…」
あんな目に逢わされたにも関わらず、香ノ宮はヒロの彼女に優しく微笑む。
「なかなかいないよ… 生きて… 帰ってきてくれる人……」
――そう言うと、香ノ宮は出血多量の為その場に崩れ落ちてしまった!
ttp://sakurasite.homeip.net/imgboard/img-box/img20110221210410.jpg 一方、完はまだ車をどかす作業中だった。
桐生が空を見上げると雲行きが怪しい。ひと雨きそうだ。
完は桐生に目的地があとどれ位か聞くと、ここから2km少々の場所の様だ。
「この分でも何とかあと30分くらいで着けますやろ
まぁ、チィとは涼しなってきそーやし、待ってはる方も多少は楽なるんちゃいます?」
しかし、2度もBMの生物災害から生き残った完には嫌な予感がしていた。
「マズイわ… これが通り雨であってくれたらええんやけどな…」
901 :
あらすじネクタール 3/3:2011/02/21(月) 22:01:48.02 ID:7M1HHHWM
そして香ノ宮は…… 応急手当を受けたが気を失ったままだった。
「とにかく出血がひどい、この傷であれだけがんばったのだから無理もないが…
よくあそこまで意識を保っていられたものです…
一刻も早く輸血が必要です… このままでは―――― 確実に死ぬ…」 <続く>
香ノ宮強いな。
この仕打ちでステキな彼氏なんて誰が言えるねん。
全くだ。
案の定クリーチャーチンピラは食われたが、ヒロとデブヲタは外に放り出してもいいレベル。
つか、俺が幡場ならそうする。
それにしても香ノ宮…助かるかな…?
生きて帰って来てくれる人がなかなか居ないって・・・ ひょっとしてシンゴくん死んだ?
905 :
あらすじネクタール 1/2:2011/02/23(水) 22:00:01.22 ID:anqrnb2b
Vol,66 〜遅ェんだよ〜
気がつけば外は本降りになり、雷が横たわった香ノ宮を照らす。
幡場は心配そうに香ノ宮を気遣い、生存者たちは今さら降ってきた雨に愚痴をこぼす。
ふと、子供の一人が警告する。雨のせいで干からびたBMが次第に再生していく!
「先生… もしこのまま輸血ができなかったら、香ノ宮はあとどの位もつんだ?」
「尺骨静脈が破れているんだ、それに何より止血が遅すぎた…
だが… 彼女の精神力は驚異的だ、正直全く分からない 10分なのか、10時間なのか…
それでも…これだけは確かだ… 半日はもたない…」
それを聞いた幡場は、香ノ宮を守れなかった自分を激しく責める。
「クソッタレ…! 喰いつきたけりゃオレでいいじゃねぇかよ…!
こんなチビの10倍は喰いでがあるだろが…!」
『ねぇ! アレ!』
先程の少年が向こうを指差し叫ぶ。一同がその方向を見ると、こちらへ向かってくるバスの姿!
「ま… 麻綾…?」
おぼろげに完の姿を確認した幡場は香ノ宮に向かって叫ぶ。
『死ぬんじゃねぇぞ香ノ宮ァ!! 麻綾だ!! あのチビ、グズグズしやがってやっと来やがった!!』
――その声に香ノ宮はうわ言のように完の名を呟いた。
『待たせたな!! 生きとったかいブ――――――!!』
ふと、ヒロの彼女が気付いた。
「だ… だけどどうやってあたし達を助けるつもり?」
「そ…そうだよ、よく考えたら停まる事もできないのに…
もし向こうのタイヤも喰われたら、今度こそ本当におしまいだぜ…」
――と、様子を見ていたら… なんと完のバスは幡場達のバスの真横を通り過ぎてしまった!?
…いや、Uターンして戻ってきた!そして開いた扉には、ポリタンクを抱えた桐生の姿。
906 :
あらすじネクタール 2/2:2011/02/23(水) 22:00:42.64 ID:anqrnb2b
『桐生! 一発勝負や!しくじんなや!!』
『まかしときィ! こんだけ地面が水浸しやったらガソリンもよぉ広がりまっせ!!』
完のバスは走りながら幡場のバス周辺にガソリンを捲き、再度幡場のバスを通り過ぎる。
すると突如バックし、こちらへ突っ込んでくる!
そして完のバス後部には火炎放射機を構えた桐生の姿…。
『前だ!! みんなバスの前へ急げェ!!』
幡場の合図で生存者たちは一斉にバス全部へと避難する。
次に桐生は最小に絞った火炎放射機でレーザーの様にガラス越しにガソリンに点火する!
周囲が燃えている間に完はバスを幡場のバスに追突させ、避難通路を作り出す!
『えらい荒っぽいやり方ですんませんな、みなさん!!
せやけど時間がおまへんのや!! こっち乗り移ってや、早う!!
BMには喰われへん変わりに、タイヤ燃えてもうたら同じこっちゃで!!』
幡場の合図で子供を優先し、生存者達は完のバスへと乗り移る。
そして―――― ようやく全員、完のバスへと乗り移った。
完が振り向くと、そこには香ノ宮を抱いて自分を見る幡場の姿が。
「すばしっけぇのだけが取り柄だろが… 遅ェんだよ、この野郎…」
「いっつも言うてるやろ、オレは出待ちが長いんや!」
こうして幡場と完は奇跡の再会を果たした。憎まれ口も信頼の裏返しだろう。 <続く>
>>904 そういやシンゴ(パパも)まだ出てこないな。
別行動取っているのか、はたまた死んだのか… 先が楽しみだ。
尺骨って腕の細い方の骨か。
BMって予想以上に噛む力が強いんだな… 香ノ宮、頼むから死なんでくれよ!
代わりにヒロとヲタが死んでいいからさ!
第3部完
はしないよな?
ようやく合流できたか。
BMの醍醐味は一難去ってまた一難だから、帰りもひと破乱あると予想。
例えばバスの底にBMがくっついてて、タイヤ食われてパンクするとか。
ところで思ったんだけど、バスのタイヤにチェーンなり、
タイヤをほぼ全て覆うホイールキャップなりつければ多少はマシになるんじゃないか?
確かにどっちの組も自警団やってた割りにあまりにも装備が御粗末だな。
皆こういう事はかなり慣れてるんだし、非常事態とはいえ充分想定できる範囲なんだから
最新装備じゃなくても、安あがりに済む対策をもう少し工夫をしていても良さそうなものだ。
911 :
あらすじネクタール 1/2:2011/02/25(金) 22:00:00.89 ID:W2M9xNk+
Vol,67 〜LAST RUN〜
降りしきる雨の中運転を止め振り返り、気を失った香ノ宮の安否を気遣う完。
医者に一刻も早い輸血が必要だと言われ、桐生に合図する。
『桐生!ひっぺがすでェ!! 後ろの大穴気ィつけろォ!!』
『了解! ボクらあぶないで!! 前の方行っとき!!』
「三重地区のフェンスまで40km… 1時間で行ったるわ!!」
エンストしたバスから引き剥がし、後方の守りを桐生に任せ完はバスを発車させる。
屋根から落ち、車内に入りそうになるBMを焼却する桐生。
『お兄ちゃんこっち! 左の方!』
いつの間にか死角に入り込んだBM ――だったが、幡場がスプレー火炎放射機で援護してくれた!
「手伝うぜ、デケェの」
「あんたほどデカないわい」
互いに憎まれ口を叩く2人。今、生き残りをかけた友情がまた一つ生まれた。
―三重地区第2ゲート―
見張りの自警団は大雨に文句を言い、しばらくやみそうにない事を伝える。
せめてラジオでも入ってくれれば状況が分かるのだが…。
ふと、クラクションの音が聞こえ何事かと驚く。
よく見ると、完達の乗ったバスがようやく到着したのだ!
『バスや!! ひ…避難民か! 冗談やないで、よりによってこんな雨の日に!!』
一瞬どうするかと判断しかねるが、ここまで逃げ伸びたのを放っておく訳にもいかない!
『しゃぁない! とにかく外側だけは開けたるわ! けど絶対中に入れたらあかんで!!』
バスが外ゲートの中に入ると、一緒に入ってきたBMにタイヤを喰い破られる。間一髪!
自警団はバスの内部に声をかけると、ドアが開き火炎放射が周囲のBMを焼き尽くす!
912 :
あらすじネクタール 2/2:2011/02/25(金) 22:00:53.48 ID:W2M9xNk+
そして完と共に医者がこちらに駆け寄ってきた。
『お お願いがあります! み 三重地区の自警団の方ですね!』
『ダメだ!!内扉は開けられん! 天候が回復するまでは…』
「わかってます、そうじゃない! このメモに書いてあるモノを… 輸血の用具です!
コレだけあれば車内で輸血できる! お願いします! 重傷の患者がいるんです!」
医者は金網越しにメモを渡すと、自警団は完の存在に気付いた。
「あ…あんた… 麻綾!! 大阪地区の麻綾やんか!! 麻綾はん… あ…あんたは…」
「三重の皆さん、後生や… その先生の言う事聞いたって下さい…
オレは逃げも隠れもせえへん… その後やったらどないなってもええ…」
覚悟を決めた完の言葉を信用し、やがて救急車が到着する。
そして金網越しに道具を受け取り、医者はバス内の生存者から血を抜き取り輸血を始める。
そうしている間にも桐生と幡場はバス後部の守りを固めつつ、完は香ノ宮の回復を祈った。
…それからどれ位経っただろうか。天候が回復すると、香ノ宮も意識を取り戻した。
お互いに抱き合ったりして喜ぶ生存者達。
「久しぶりやな、香ノちゃん」
「麻綾… 君…」
「そんで…… サヨナラや…」
香ノ宮の意識が戻る早々、別れを言い自警団に連行されていく完。
『待てやあんたら!! 規則てなんやねん!人助けしただけやろ!! 何も悪い事してへんやんか!!』
連行する自警団に食ってかかる桐生。
「そいつは関係おまへんで、皆さん
あんまりタチの悪いチンピラやから BMのエサにしたろ思て連れてっただけや」
「オ オッサン…」
自分をかばってくれた完に、これ以上何も言えなくなる桐生。
「今日も… 暑なりそやな…」
はめられた手錠を気にせず、晴れた空を見上げ微笑む完だった…。 <続く>
香ノ宮助かったのはいいんだが… 完、逮捕されちまった…(´・ω・`)
この後はBMが氾濫して完が脱獄、その後香ノ宮たちと合流って流れかね?
914 :
あらすじネクタール 1/4:2011/02/27(日) 21:29:23.76 ID:dbkmErrJ
Vol,68 〜Sud(シュド)〜
ほぼ日本中が壊滅したはずなのに、ここだけは都会の様に夜空にネオンが輝いていた。
「新生首都“高千穂”か… フン、たいしたもんだ
4年前のトーキョーを凌ぐほどの繁栄ぶりではないか まるでソドムの市だな
日本で人間が住んでいるのは、今やこの小さな島だけだそうですね、大臣」
「ああ、九州とか呼ばれとった島らしいがな」
そんな夜空を見下ろしながら言う外人と、大臣と呼ばれた男。
「現在では我々は“シュド”“南”と呼んでいますがね――――
ようこそ高千穂へ、BM通商局長官 東条神悟です」
2人がいる部屋に入ってきた白スーツの青年。それはかつてのシンゴの成長した姿だった。
ttp://sakurasite.homeip.net/imgboard/img-box/img20110227210748.jpg その後、彼らは夕食会に招かれステーキに舌鼓を打っていた。
…ちなみに件の外人、食事マナーが非常に悪く大臣は顔をしかめていた。
ttp://sakurasite.homeip.net/imgboard/img-box/img20110227210805.jpg 「うまい! いや〜〜〜大臣!イケますよコレ
BMと言ってもバカにしたもんでもありませんなぁ!」
「情けない… こんなテーブルマナーも知らん下品な男が私の補佐官とは…」
そんなほほえましい(?)光景を見て、微笑みながらシンゴは口を開いた。
「シャルル食料相
言うまでもなく、我が国と貴国フランスとの間には外交上の問題は何一つありません
貴国からの要請さえあれば、我々は今すぐにでもBM通商条約を締結する用意があります」
「フン、“要請”…か お優しい事だな 本音は“哀願”とでも言いたい所なんだろう?」
「さて?」
915 :
あらすじネクタール 2/4:2011/02/27(日) 21:30:05.50 ID:dbkmErrJ
「我々はこの20年間、頑なにBMの輸入を拒否し続けてきた
今さら貴国に分けてくれと頭を下げるのは、さぞや滑稽に思われよう
だが自国の食文化を守る事は、我が国にとって軍事防衛以上に大切な事なのだ!
ま、タコまで平気で喰らうような民族には理解できまいがな」
「それでも私達は“カタツムリ”など食べたりはしない」
「な…! ぶ 侮辱だ!! 我が国の食文化を愚弄するのか!! 生魚喰いの未開人風情が…!!』
激高し椅子から立ち上がって叫ぶシャルル大臣だが、シンゴは平然と話を続ける。
「それとも―――― あなた方が高千穂観光だけで満足して帰るというなら我々は全く構わない
さっそく明日からのツアースケジュールをたてさせましょう
もちろんたっぷりと楽しんでいただけるものをね」
『ハハハハハ! い〜〜いですねぇ、高千穂観光ツアー!! 今年まだ休暇取って無いんですよ!』
話を遮るかのように突然(喰いカス飛ばしながら)大喜びする補佐官。
「ジャン・クローシュ食糧相補佐官です」 ←シンゴに耳打ちする美人秘書
「できればナイト・ツアーも企画して欲しいなぁ、私 日本の女性大好きです
日本の女性、優しくて従順 サイコーですねぇ(´∀`)」
――クローシュの態度が気に障ったのか、突如立ち上がり退席する秘書。
「クローシュ… この恥さらしが…」
睨みつけるシャルルだったが、当のクローシュは自分が原因だと分かってないようだ。
「失礼致しました、彼女は非常にプライドが高い 非礼は重ねてお詫び申し上げます」
「あ、久我さん」
秘書―― 久我が廊下に出ると、部下の男性達に呼び止められる。
「どうしました?」
「ちょうどよかった、東条局長に報告を 横須賀エリアが5日前に壊滅したと…」
渡された書類をろくに読まずに握りつぶす久我。
「会談中です、後にして下さい」
「は? い いえ、しかし…」
「こんな瑣末な情報が会談の空気を壊す場合もあります、事の重要性の大小をわきまえなさい」
916 :
あらすじネクタール 3/4:2011/02/27(日) 21:30:47.51 ID:dbkmErrJ
場面はシンゴ達へと戻る。
ムクれたシャルルに変わり、今度はクローシュがメインに会談を再開する。
「ま… こちらの偏屈なご老人の個人的見解は別にして、
我々フランス国民の総意はまさに“哀願”です
あなたの足下にひざまずこうと、靴をなめようと、我々はBMが欲しい
どうかBM通商条約の締結を…」
「(フ… 喰えない男だ…)喜んで…」
…その後、クローシュはシャルルに大目玉を喰らっていた。
『キミにはプライドというものが無いのかクローシュ君!!
たかが東洋人の若造相手に何だ、あの態度は!! あんなのは外交でも何でもない!!
キミはフランス国民全ての尊厳を踏みにじったんだぞ!!』
――しかしクローシュはワインを飲みながら、でかい態度でくつろいでいた。
「人口増加、食料不足、廃棄物処理…
農業大国と呼ばれた我が国も、いつまでも他人事ではいられんでしょ
20世紀は石油、21世紀はBM… 資源を持った国(ヤツ)には勝てませんて事ですよ」
「壊滅…だそうだね、横須賀エリア… なぜ…すぐに報告しなかった?」
会談を終えたシンゴは依然と同じ無愛想な表情になり、久我を問いただしていた。
「本土の状況は観測班の定期報告によるしかありません
1週間以内にお伝えできたのは、むしろ早い方かと…」
「そうじゃない 会談中に届いていた報告を、キミが差し止めたそうだね…」
「必要でしたか? それともまだ、本土の人間に何か関心でも?」
917 :
あらすじネクタール 4/4:2011/02/27(日) 21:31:29.01 ID:dbkmErrJ
その後、コンピューターに向かうシンゴの前に7年前の姿の完が現れる。
「ま… 麻綾…君」
「久しぶりやな、シンゴ君 えらいもーかっとるみたいで結構な話や
BM商売大当たりやな、すっかり出世しはって」
「ど…どうしてここに…」
突然の完の来訪に、思わず椅子から立ち上がり歩み寄るシンゴ。
「お祝いを言ーとかな思てな… みんなも来てるで…」
完が不気味に笑うと、突如シンゴの背後の薄暗がりに仲間達の顔が不気味に浮かび上がる。
「シンゴ君…」 「シンゴ…」 「シンゴさん…」
「おめでと… シンゴ君…」
驚いたシンゴが振り向くと、そこには無数のBMに喰われている香ノ宮の姿があった!
香ノ宮は最後の力でBMの山から腕を伸ばし、ゆっくりとシンゴの顔に腕を伸ばし――――
ttp://sakurasite.homeip.net/imgboard/img-box/img20110227210820.jpg 悲鳴を上げ飛び起きるシンゴに駆け寄る部下達。悪夢だったのだ。
「局長… たまにはお休みになって下さい
この4年間、局長がまともに眠っているのを見た事がありません このままだと…」
心配そうにしてくれる部下達だったが、シンゴは一言大丈夫だと告げた。
(“南”の人口、現在約一千四百万――――
この生活を守らなければならない… 例え本土がどうなろうと……)
よろめく足で窓際へ寄り、高千穂の夜景を見下ろすシンゴだった。 <続く>
シンゴ生きテタ━━━(゚∀゚)━━━ !!!!! こっちもまあ、りりしくなっちまって!
おまけに美人秘書と一緒とは…うらやましいぞコノヤロウ!w
今回ひさしぶりにぞわぞわ大量虫嫌い氏の苦手そうなシーンがあるな。
最近見ないが彼も規制に巻き込まれたのだろうか?
九州以外全滅…
同じ本州から離れた北海道とかもダメだったのか?
シンゴくん無事だったか。やはり順当に東条パパの後を継いでるらしいな。
この壊滅状態では日本はもう国家として機能してないのかと思っていたが
この時代にはB・Mは石油なみに重要資源で国益を支えられる程なんだな。
どうりでこれまでムチャな実用化を進めていたわけだ。
ウザい後ろ髪切っていい感じになった。
だが性格は・・・。
友達や本土見捨てたんだな。
ビル編で吹っ切れたのがこんな人にしたんだろうか。
>>919 沖縄や佐渡島などの離島も無事っぽいんだけどなあ。
無事だけどただ単に連絡が取れない、とかじゃなかろうか。
まあ中央と連絡も取れない小さな離島では生きていくこと自体難しいが
北海道:一見本州と離れているが、実は青函トンネルで陸続き。問題はBMが冬の寒さに耐えられるか?
離島:船を用いない限りBMの侵入は無いが、物資に乏しい
…どっちも人間生存は厳しいな…
シンゴが見られて嬉しいぜ!
生きてやがったかこの野郎!
うっとうしいすだれ前髪が短くなってかっこよくなってるじゃん
しかし日本でBMに浸食されていないのは九州だけなのか
九州にいる連中としては本州に取り残されている人間は
もういないものって認識なんだろうか
シンゴ達管理者が情報操作してるんでね?
たぶんね。
それに生き残りがいることに何となく気付いてても、普通の人たちには確かめるすべは
無さそうな感じの体制だし、B・M界の一般人は見て見ぬふりするのがデフォな気がする。
安全地帯の九州からわざわざ生存者を探しに行く奴はいないだろうしな。
ところで現実で九州在住の方の感想を聞いてみたいものだな、今回は
>>924 なんか関門トンネルさんにお前の事呼んでこいって言われたんだけど
本州と九州の間で待ってるってさ
930 :
マロン名無しさん:2011/03/01(火) 09:35:30.18 ID:YaDGkPDo
あれ、待てよ?
シンゴが責任者になってるならパパはどうした?
シンゴくんはBM通商局長官なだけでパパは他の役職でBM研究を続けてそうだが
左遷された可能性もあるな。さすがに日本ほぼ壊滅は責任を問われても仕方ない。
福岡在住だけど、関門海峡は封鎖されてんのかな?とか
九州が首都機能を持ってるって面白いなとか
そんな感想しかなくてすまん
実際こんなんなったら、九州がBMに侵攻されないか
不安で不安で、本州に知り合いでもいない限り
他人の心配まではしてられない
むしろそんなの知ったことか!
絶対九州にBM入れんなよ!って気持ちになる
九州住民の方、レスd
そりゃ是が非でもBMを侵入させたくないよな…
だから第3部冒頭で戦艦が難民船を砲撃したのか
ウチの居住区、房総エリアは始まって真っ先に落ちました。九州など滅んでしまえ。
>>934 神奈川県民の俺も横須賀エリア滅んだよ…
936 :
あらすじネクタール 1/3:2011/03/01(火) 22:00:00.31 ID:h5Gg6Gr9
Vol,69 〜4年前――〜
黒リムジンに乗り、ツアー満喫中のクローシュに同乗中のシンゴが問う。
「生きているBMをご覧になるのは初めてですか?」
「ええ、噂には聞いてますよ 悪夢の様なグロテスクな姿……と」
「変わった方だ、普通そこまで聞いていたら誰も見たがらない
これから実際に自分が“それ”を食べるのだと思うとね…」
やがて東京ドームと同じ位の大きさのドームが見えてくる。
「見えてきました、生鮮BM輸出用ベースです」
中へ入ると、無数のチャンバーの中に液体と共にBMが無数浮かんでいるのが見えた。
ベース責任者の説明を聞きながら、SPと共に歩いて回るクローシュ。
「通常、BMは捕獲してすぐその場で電磁波処理されます
まー、平たく言えば『レンジでチン』と言ったところですな ヒャヒャヒャ
それによって細胞1つ1つまで完全に生態活動を止めた上で、初めて各国に輸出されるのです
しかし今回、グルメ大国と言われるおフランスへの輸出が始まるっちゅー事でですな
より新鮮なBMを輸出できるように建設されたのがこのベースでして…
コイツらは捕獲されてすぐ仮死状態にして保存されています
この状態で輸出し、現地の我が国の施設で電磁波処理をする訳ですな
これによって、よりみずみずしいBMを味わっていただけるという…
ま、私らも殿様商売ばかりじゃなく それなりの営業努力はしとるちゅー事ですわ」
チャンバーのガラス越しにBMにキスしていたクローシュは感心しつつ責任者に問いかける。
「この状態だとどの位鮮度を保てるのかな?」
「そりゃもう、ケースさえ無事でしたら 仮死状態で何年でも…」
――そんな説明の最中、シンゴは忌まわしい視線でBMを睨み続けていた。
937 :
あらすじネクタール 2/3:2011/03/01(火) 22:00:42.36 ID:h5Gg6Gr9
<以下回想>
―東京グローバルフォーラム―
封鎖された鉄の扉を焼き切り、シンゴ率いるBM対策部隊が侵入する。
部隊が役割を決め行動中に、シンゴは一人、かつてBMの群れに追われた道を歩んでゆく。
20階のとある部屋… そこは池内によってBMと再会した、忌まわしい部屋だった。
血だまりの跡もあり、この部屋で間違いない。
…だが、第2部ラストでまだ残っていたBMが入ったカプセルは1つも無かった。
<回想終了>
そして現在。クローシュに呼ばれ我に返るシンゴ。
「どうしましたムッシュ東条? 顔色がさえない様ですが、もしや御気分でも?」
「いえ、大丈夫です ご心配おかけして申し訳ありません」
「やはり… 生のBMを見ると思いだしますか、4年前の事を…
4年前のあの日、一体この国で何が起こったのか…」
「よくご存じでしょう?」
「私達が知っているのは、4年前 あなた方がBMの管理に失敗したらしい事
そして、この“南”を除く全ての国土が瞬く間にBMに“征服”されたと言う事だけです」
「それが全てです、それ以上一体何を?」
「ハハ… 御気分を害したのでしたらお許し下さい ただ少し聞いてみたかったものですから
我が国は過去、いくつもの他国を植民地とし その犠牲の上に栄華を築いてまいりましたが
同胞の血肉の上に築きあげられた栄華というのは、果たしてどんな味がするのかをね…」
――と、その時施設が大きく揺れる。地震か?! いや、違う!
次に警報が流れ、状況が放送される。
《西ブロックの外壁が一部破壊されました、数名の侵入者があります
警備要員は大至急西ブロックに集合して下さい 繰り返します――――》
938 :
あらすじネクタール 3/3:2011/03/01(火) 22:01:26.64 ID:h5Gg6Gr9
―西ブロック外壁―
マシンガン等で武装したゲリラが進入中。迎え撃つ武装警備員達。
シンゴはすぐに状況が分かった。
「“コンキエスト”の連中か…」
「レジスタンス…ですか?」
SPはクローシュに避難を勧めるが、責任者は笑って動じない。
「なぁに、心配いりません あいつらには大した事はできやしませんよ
よくある事です、ものの10分もすれば制圧されるでしょう」
…同時刻、コンキエストは2名射殺され1名が負傷、銃撃戦が展開されていた。
「これだけ裕福な国でも、理想郷ではないと言う事でしょうかね ムッシュ東条?」
「理想郷に住む者は、やがてその恵みが何によってもたらされているのかを忘れるもの…
闇雲に牙をむき、自己陶酔の中で独善的な破壊と暴力に走り、なお理想を語るその傲慢…
反吐が出る…!」
『動くな!』
突如背後から叫ばれるシンゴ達。見ると、マシンガンを構えた全身フード姿の人物が2人。
SPは銃を抜いて応戦しようとするが、クローシュはそれを止める。
「やめとけ、マシンガン相手にこの距離でリボルバーじゃ話にならんよ」
「さっきのマヌケな破壊工作は囮… こっちが本命か…」
「BM通商局長官 東条神悟! おとなしく我々と一緒に来てもらおう!」
フードを脱ぎつつ命令する侵入者は…… 意外な事に“ 子 供 ”だった!
ttp://sakurasite.homeip.net/imgboard/img-box/img20110301212937.jpg <続く>
フランスに死亡フラグが立ったとしか思えない
シンゴはシンゴでテロリストが相手か…
しかも子供までいるってどんだけ広範囲?なテロリストだよ
こんなところで銃使ったら
九州も本土のようになるな
なるほど、発砲→九州もBMハザード勃発という流れか
もう、仮死状態って時点でハザードフラグとしか思えないからな
あいかわらず、BMさんの出待ちは出る前からオチてやがる
銃でガラス割れなくても、今後テロリストが爆弾使わない保障は無いしな
テロリストは何がしたいんだ?
九州もBMに食われてしまえってのかよ
日本の最後の砦なんだぞ
>>939>>943 だよなw
しかし、島国イギリスならともかく大陸のフランスなら
あっというまにヨーロッパ壊滅しそうだな
陸続きでロシア、インド、アジア、アフリカまでいくか?
子供が出て来てるぐらいだからよほど切羽詰まった奴らだろう。
追い詰められた奴らに理屈は通用せん。
だが、テロをやるような奴は
よっぽど貧しいか政府による理不尽な迫害があったような奴の気がするが
九州でまもられてる人間にそんなモチベーションのある奴がいるんだろうか、まして子供だし
じゃあ、逆に親が本州に取り残されていて
「パパとママを助け出せ!」という要求なのかな
それ以外理由考えつかないよな。
他のメンバーも本州に知り合いがいるとか、家族がBMの犠牲者とかそんなメンバーだろうか。
あるいはBM排除原理主義者とかか?宗教がらみかもしれんぞ
完が逮捕されちまったが…まさかほんとに主役交代か?
このガキ共あたりが…
ガキはともかくシンゴなら十分あり得る。
シンゴ、あんな悪夢をみるくらいだから
完全に悪役になったわけでもなさそうだな
少なくとも心の奥には葛藤がありそう
素敵な悪役パパンはどこー?
ああいう悪夢を見るという事は、罪の意識があるって事?
それはそうだろう。シンゴ君もまだまだ若造だし、そうそう東条パパの域まで行けるものでは無い。
もしかしたら東条パパは4年前のあの日とやらにシンゴを救う為に死んでいて後を託されたという事も・・・
でも通商局の担当でしょ、シンゴは
パパは他の開発部門とか対策部門とかでまだ活躍してるかもよ
あらすじさんお疲れ様です!
自分はコミックの方を読んだことないので、
いつも新鮮な気持ちで楽しんだりぞわぞわしたりしています
規制に引っかかったり壷が突然機能しなくなったり
書き込めない時がもどかしかった
東条パパの登場にワクワク
>>958氏はあの「ぞわぞわ氏」かな?
未読の人の楽屋裏感想… これほどあらすじ冥利に尽きるものはないw
BM、というか藤澤作品は結構マイナーな上にブックオフでも全巻揃えるのが辛い…
なので、できるだけ画像を貼った方がいいかなと思ったけど、アレがあったから…
今では極力少なくして、新キャラの顔見せや文章では表しにくい所だけ貼っています。
(BM解剖図とか)
二匹目に増殖したか… こうやって なんぼでも増えよんのか こいつら。
ああ… B・M第4部が読みてえ!
>>960 残り約40話で次スレ丸々使い切るのは無理なんで、第4部の代わりに「エレル」じゃダメですかい?(´・ω・`)
あらすじさんいつもありがとう!
昔に読んだきりほとんど忘れていたので
「ここでこうなったんだっけ」など記憶を補完する形で楽しみました
言葉であらわすのは難しいかもしれないけど、十二分に面白い!
レギオンで使いまわしてたな、車がびっしり張り付かれて暑いっての。
>>962 思い出してもらえて幸いです。自分も所々忘れてる所があったよ…
それにしても1話のディノクライシスで時代を感じてしまったw
>>963 個人的にレギオンより「滅びの笛」「滅びの宴」が好きだな。
同じネズミパニック物だし、グロ度は滅びが上&エロが(ry
藤澤先生は色っぽい女性描くのに、青年誌でも乳首を描かないのが非常に残念_| ̄|○lll
21 :あらすじネクタール 1/5:2011/03/05(土) 22:00:00.01 ID:Q1RZI8dt
ちくしょう、惜しかった!!ww
これから出てくるミハル履いてない疑惑の画像が楽しm…ゲフンゲフン
これからも気付かずスルーしてた部分の描写を楽しみにしてます
そんな疑惑あったっけ?
>>966 単行本読み直してみたが、そんな描写あったかどうか気になるな…
できればその辺教えてほしいな
いつも楽しく拝見しております。
毎回、あらすじ氏の文章の巧さにグイグイ引き込まれます。
このスレの影響で、昨年の11月に、
近所のブックオフで単行本全12巻を購入し、
ついつい、一気に読んでしまいました。
未読の頃も、最後まで読んだ今も、やはり、このスレが楽しみです。
これからもどうぞよろしくお願いします。
ありがとうございます。11月という事は第2部序盤か。
こうしてみると、未読の人が本を買うっていうパターンも結構多いのね。
(自分も寄生獣やハーメルンがそのタイプ)
あらためて絵で見る怖さとか、そういうシーンあったかな?
>>967-968 ごめん、前にあったBMスレのノリでレスしてしまった
これは履いてないレベルと思えるコマがあるだけで
作中でそんな会話なんかがあるわけじゃないんだ
確認したいからそのコマの詳細を詳しく!
ただでさえレス少ないから少しはネタになるだろう
ページで書きたいけど売っちゃってわからない……
未読の人にはネタバレで申し訳ないけど
トラックに轢かれる寸前の所
>>974 そう確かそのページ
今見ても履いてないようにしか見えない
・・・・・・・・(凝視)・・・・・・・・
ああっ! 確かに1コマ目、お尻出てるけど履いてないように見える!
連載終了後今になって大発見だww ありがとう同志よ!( ゚ω゚)-3-3 フンス フンス
2コマ目もあれだけ捲くれてたら見えないとおかしい気がする
と、いう事で燃料投下と言う意味で、次スレに問題のページを貼ってみました。
楽屋裏と使い分けてレスを進めて下さいなw
さっそくかよw
画像がまだ流れてなかったし、タイミングもちょうどよかったもんでw
最近規制がまた増えたのか、あのぞわぞわ氏も来なくなっちゃってレスが少なくなったから…(´・ω・`)
しまった!乗り遅れた!!
>>980 ぞわぞわでーす
来てますよw
BMより注目したいものがいろいろあるから
それらしい書き込みはしてないけど
>>958の3月3日から毎日書いてます実は
>ゴメンなさい♥
こんなふうに表示されてハートマークの記号が出てないんだが
こっちのパソコンの設定のせいかな?
詳しくなくてすまんが
♥
「おじさん・・・・・・・・・・・・・・ ゴメンなさい♥」
↑コピペ
「おじさん・・・・・・・・・・・・・・ ゴメンなさい♥」
↑一旦消して入力しなおした
むぅ、入力できるな。スペースでもあったのかな?
なんにせよ、
>>983を始めお騒がせしました。
>>982 あ、ぞわぞわさん来てたのか!よかった・゚・(つД`)・゚・
あの奇妙な書き込みが好きだったんだけどなー
つうか風邪ひいたぽい。GS投下して寝る。
>>985 おお、ハートマークになってる
記号の表現ってそんなふうにコマンド?入れるのか〜
あらすじさんお大事に
うおおおおおおおおおおおおおおおお
ぞわぞわです
>>982の書き込みがなんか違うと思ったので修正
BM(の群れ)より注目したいものが(クローシュさんとか
BM世界の社会背景とかレジスタンスとか)いろいろあるから
(ぞわぞわうわああああって)それらしい書き込みはしてないけど
>>958の3月3日から毎日(BMスレに)書いてます実は
それはそうと、みんなの無事を祈る!
マジで無事でいてくれ……
楽屋裏にも書いたけど一応無事です。昨夜は非常に帰りが困難だったけど。
BMの冒頭も地震から始まってたし、今回は被害がすさまじいのでまじでしゃれにならん。
こんなネタスレやって笑ってる場合ではないので、しばらくお休みして様子見ます。