もしジョジョキャラがハルヒのSOS団に入ったらpart7

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333アフターロック・in・シベリア
私と、『パープル・ヘイズ』が、一階へたどり着くと同時に。店内に、明かりが点りました。闇に慣れた瞳に、室内灯の光が突き刺さる……
一階の状況は、其れはもう、散々たるものでした。既に消火作業は済んでいるものの、店内の一部は酷く焼け焦げ、商品は散らばり……
そして、その空間を、警察の人々が、忙しなく動き回っていました。
一瞬―――もし、さっきまで。三階にある『死体』のそばに、私がいたことが知れたら―――そんな不安が、脳裏をよぎります。ですが、その不安は、すぐに解消されました。

「朝比奈さんですね。ご安心を、『機関』から、話は通っています。外の救急車に、『フーゴ』さんもいらっしゃいます……『長門さん』の治療を受けてください」

私に声をかけてきた、刑事さんらしき姿をした、その人には、見覚えがあります。新川さん。去年の夏の合宿で、私たちを迎えてくれた、機関の人。

「お一人で、歩けますか?」

「あ、大丈夫です……あれ?」

ふと、気がつくと。私の隣にいたはずの、『パープル・ヘイズ』の像が、忽然とどこかへ消えてしまっていました。
多分、フーゴさんの元へと返ったのでしょう……私は、新川さんに連れられ、ビルの外に出て、救急車へと乗り込みました。
車内には、別途に横たわる、ボロボロの衣服を纏ったフーゴさん。それと、長門さんの姿があります。

「治療を行う。ベッドに横になって……しかし、衣服と、頭髪の再構成は難しい」

「はい……構いません、お願いします。ごめんなさい」

いい。長門さんは、そう一言だけ呟くと。私の胸の辺りに手を当てて、あの、早口の呪文を唱え始めました。
体中の痛みが、少しづつ和らいでゆく……私はその、ゆったりとした感覚に包まれながら、眠りの世界へと旅立っていきました……―