め組の大吾連載中 第2報

このエントリーをはてなブックマークに追加
2041/2
第137報 あるエピローグ
太田病院。うなされていたらしい大吾は、ベッドの上でご飯をもろもり食べていた。
その頃、忍足が“め組”を訪ねていた。過去の事例においてインパルスがあった場合の上げられるであろう成果をまとめるという
名目で五味を話す。15年前の病院火災。五味の出場。現着と同時に、最初の人命検索で7人を助けたこと。中学生の女の子の救出。
徹夜していたのか目元を黒く腫らした忍足が五味を見て話を進める。その鋭い眼光に、あのとき助けた少女が成長して話す言葉に、
五味は感じていた。いつかこんな日が来ると思っていたと。
「この時、救出されは……しませんでしたが、女の子の近くに、彼女の母親がいた可能性があります」
忍足の言葉を聞き、五味はあのときの現場を思い返した。
炎だけが目の前にある世界。五味は、援護を待つべき、と止める植木の言葉を聞かなかった。
「まだ確認されていない要救助者がいるとすればこの先しかない… 他は全部見たからな、この目で!!」
五味は進んだ。火かき棒で瓦礫と炎を掻き分け進む。その耳に、「あんなことがあったばかりなのに……」という植木の言葉は届かなかった。
炎なかで五味は思う。以前と同じだ、ガンガンイケるんだ、何もかも… まえと同じようにヤレるぞ!!
倒れこむ少女を見つけ抱え上げる。そのとき、降り注ぐ瓦礫の中で五味は見つけた。人影。生存の可能性は低い。黒く焼けているようだった。
行くべきか…… それとも… 消えていく退路と自らの抱く少女を見てが五味は迷った。
「答えてください。その子の… 母親はッ!?!」忍足の言葉が五味を現実へと引き戻す。
「いました、その少女の母親と思われる女性が… 救出は不可能と私が判断し、そのまま脱出しました」
2052/2:2008/07/26(土) 22:00:45 ID:???
五味の返事。忍足の目が力強く五味を見る。影で話しを聞いていた植木が、忍足を止めようと部屋へ入いろうとしたとき、忍足が言った。
「私がその時の女の子です。倒れていた女性は、私の母です」忍足は話し続ける。
記憶の中に閉じ込めていたあの事件を調べたこと。今、自分が生きていることが奇跡に近いということ。
そして、あの病院火災の前に、生死の境をさまよう程の重傷を負ったこと。奇跡的に息を吹き返し、
それから六週間での病院火災への出場。あそこから少女を救いだしたことが不可能に近い。
「信じられないあれが… 復帰戦だったなんて」
指先を伸ばし、手を額へと運ぶ忍足は、しっかりと前を見つめ敬礼した……

「一消防官として、心から敬意を表します。五味消防司令!!」


すみません。規制に嵌りました。このレスは代行を頼んでいます。
水曜までに解けなければしばらく休んで、ストックを貯めようと思います。
ご了承ください。