第二十三話 本心は伝わりにくい
ここはアメリカ合衆国東海岸にあるフロリダ州、のとある浜辺である。
北アメリカと言えば、時折ハリケーンが起こる程度で雨の少ない
乾燥した大陸の印象があるが、実は海岸側は意外と雨が多い。
しかし、フロリダ州はサンベルトという地域に属し、比較的温暖な気候である。
またこの辺りは有名な麦やトウモロコシではなく、綿花栽培が盛んだ。
フロリダ州はアメリカ有数の観光地であり、産業の大半を観光に傾けていた。
中でも、泥須尼異世界(ディズニーワールド)リゾートが有名である。
さんさんと輝く太陽、真っ青な空と白い雲のコントラストが美しい。
浜辺と隣接した人気のない岸に、一つの青い巨体が腰掛けて釣りをしている。
「見つけたぞ」
「…………」
いつのまにかその生物の後ろに立っていたのは鬼帝だった。
一方、燦理雄軍本部司令室。
幹部達の前に姿を現したのは普段は軍の最奥にいるミミィである。
ミミィ「私の力が必要のようですね」
サム「ミ、ミミィ様! おいケロッピ! まさかミミィ様自らに奴らを調べさせるつもりでは……」
ケロッピ「そのつもりですが」