ミッキーアンチスレ 2

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449第22話 逃亡者
同窓会のように盛り上がりかけたが、ケロッピは盛大に咳払いをして注意を集める。
ケロッピ「近況報告や思い出話は後でじっくりやってもらいましょう。
    いまは先ほどの話。泥須尼異からの亡命者をどうするかという件について話します」
ター坊「その件についてでアリマスが、自分は外で全部聞いていたが
    彼等の言っていることはすべて真実だと思うでアリマス」
サム「根拠は? ……私も彼等が嘘を言っているようには感じなかったが、
   だからと言って根拠もないのに判断する訳にはいかないぞ」
ター坊「根拠は、自分の軍人としての勘でアリマス」
サム「だから、勘じゃ困るんだが……」
ケロッピが誕生して軍の実権を握るまでは、実質サムが参謀として軍を支えていた。
それは先人として豊かな経験と冷静な判断力をサムが備えていたからである。
鬼帝もケロッピも、突出した能力はないものの戦闘力や総合的な知識、経験、
そして判断力などサムのそういう総合能力の高さやバランスの良さを評価していた。
サム「君の勘の良さは知っているが、軍に大きく影響することはきちんと調べなくては」
そのもっともなサムの意見に対し、あくまで補足するようにケロッピは呟いた。
ケロッピ「僕はすぐに彼等を取り調べられかつ、
     正確に真実を見抜ける方法を知っていますが」
サム「なに?」
思わず片方の眉をあげるサム。
ケロッピ「きっとわざわざ呼びにいかなくてもいらっしゃるはずです」
サム「なに、それはまさか……」
「私の力が必要のようですね……」
涼やかな一陣の風と共に、その人物が彼らの前に現れた。

         〜次回に続く〜