あの作品のキャラがルイズに召喚されました part21
もしもゼロの使い魔のルイズが召喚したのがサイトではなかったら?そんなifを語るスレ。
あの作品のキャラがルイズに召喚されました part20
http://anime2.2ch.net/test/read.cgi/csaloon/1185689753/ まとめwiki
http://www35.atwiki.jp/anozero/ 避難所
http://jbbs.livedoor.jp/otaku/9616/ _ ■ 注意事項よ! ちゃんと聞きなさいよね! ■
〃 ` ヽ . ・雑談、SS、共に書き込む前のリロードは忘れないでよ!ただでさえ勢いが速いんだから!
l lf小从} l / ちゃんと空気を読まないと、ひどいんだからね!
ノハ{*゚ヮ゚ノハ/,. ・投下をする前には、必ず投下予告をしなさいよ!
((/} )犬({つ' ・投下終了の宣言も忘れちゃだめなんだからね!
/ '"/_jl〉` j, ・興味のないSS? そんなもの、「スルー」の魔法を使えばいいじゃない!
ヽ_/ィヘ_)〜′ ・まとめの更新は気づいた人がやらなきゃダメなんだからね!
・ケンカなんかしちゃったら両成敗よ! 覚えておきなさい!
・投下してるの? し、支援してあげてもいいんだからね!
_
〃 ^ヽ
J{ ハ从{_, ・ここは全年齢板よ。年齢制限に関わるものは避難所に来なさい。
ノルノー゚ノjし ・クロスはお互いを尊重しなきゃだめ。一方的なのはモテないわよ?
/く{ {丈} }つ ・不要な荒れを防ぐには、sage進行もいいんじゃないかしら。
l く/_jlム! | ・次スレは
>>950から。お願いね?
レ-ヘじフ〜l
乙!
イチモツ!
4 :
ゼロの御使い:2007/07/30(月) 12:40:54 ID:???
前スレの予告で通り投下しやす
「ミスグレンデルは遠い異国の方のようですから、誤解がないように一から説明させていただきます」
コルベールは、そう一言断ると、実に基本的なところから説明を始めた。
ここがハルケギニア大陸のトリステイン王国に存在するトリステイン魔法学院であると言う事。
ハルケギニアでは、一定レベルの教育を受けた魔法使いは、己の傾向を知るために使い魔を召喚する儀式を行うと言う事。
使い魔の儀式では、本人の資質に応じた動物、或いは幻獣が呼び出されるが、それは基本的には呼び出される側の意思によると言う事。
今までに、人間が使い魔として召喚されたと言う記録はないと言う事……動物、或いは幻獣と言うくだりで少しばかり戸惑っていたようだが、コルベールの目にアネメアは、説明された内容を冷静に受け止め、なにやら吟味しているように思えた。
しぇん!
後余計な事だがその文章量もう一個入るぜ。
6 :
ゼロの御使い:2007/07/30(月) 12:43:38 ID:???
「つまり、本来人間を瞬間的に移動させるような魔法は、この国には存在しないとおっしゃられるわけですね?
だから私を、フェイヤンに送り返す事は出来ないと……」
そして、二言で事の核心を突いてのけたアネメアに、コルベールは固い顔で頷く。
「はい、申し訳ありませんが……」
そんな謝罪交じりのコルベールの答えは、流石にアネメアの表情に影を落とした。
探検行とはただでさえ危険なものだが、アネメアの世界におけるそれは、我々の想像するそれや、トリステインにおけるそれとは、根本的な難易度の桁が異なる。
なにせ、魔力が強い土地には、強い魔力を持ったバーサーカーが自動生成される世界だ。
イブリース同士争いあう為、増えすぎないのは有難いが、逆に言えばそれは、淘汰された強者が残るという事でもあるし、絶えず生まれて来る為、数が一定以下に減ると言う事もない。
そんな世界で人跡未踏の土地を越え、方角もわからぬ別の土地を目指すと言う事が、どんな難行かは想像してみれば簡単にわかる事だろう。
7 :
ゼロの御使い:2007/07/30(月) 12:44:47 ID:???
「……それは困りましたわね。
私が故郷に帰る為には、その『使い魔召喚の儀式』を研究して、使い魔を送還する術を完成させるしかないという訳ですか……」
だからアネメアは、目を閉じてほうと息を吐き出すと、そんな言葉を呟くように口にした。
使い魔の選定基準さえ解れば、ルイズの特性と照らし合わせて、アネメアが召喚された状況に近い要素が揃った場所を特定出来るはずだ。
後は、使い魔を召喚する仕組みを調べて、逆に、こちらから送り込めるようにできれば、フェイヤン或いは、それに近い場所に移動する事が可能だろう。
だが、それは典型的な言うが易し、行なうは難し……話を聞いた限り、フェイヤンのそれとは大きく異なるトリステインの魔法を、
一から学んでモノにして、それだけの事を成し遂げるのに、果たして何十年の時間が必要なのだろうか?
あの戦いの後暫く、祖父である六柱の長『鋼のホゥク』、フェイヤン最高の頭脳と謳われるイブリース研究の権威、グラナダ・フェルドゥスィーの護衛をしながら、
アルク・シャールの城の解析と研究とを手伝っていたアネメアには、そういった研究に莫大な時間が必要である事が、身にしみて理解できていた。
『とりあえず、希少な触媒は、手元に残しておきたいですし……まずは使い道の少ないスタールビーから売り払うとして、これでどのくらいの道具が整えられるでしょうか?』
幸い、各種メアや合成材料は常に持ち歩いているので、その幾らかを換金すれば当座の生活には困らないだろうが、それとて永遠に持つと言うわけではない。
手持ちの触媒が残っているうちに、メアの加工に必要な道具類を手に入れられなければ、故郷に帰る為の研究どころか、生活すら危うくなるだろう。
……肩にかけた鞄の中身を確認しながら、なにやら思案を始めたアネメアに、コルベールは少しばかり怪訝な表情を作った。
客観的に見て、今の状況で責められるべきはルイズとコルベールである。
故に、状況を盾になんらかの要求を出してくるであろうアネメアの、足元を見て買い叩き、こちらの提供できる範囲の条件で、
無言を勝ち取る……そんな事を考えていたコルベールは、見事に肩透かしを食らう形となった。
しあん
9 :
ゼロの御使い:2007/07/30(月) 12:47:58 ID:???
「……あの、当然ミス・グレンデルがお帰りになられるまでの生活は、こちらで面倒を見させていただきますし、その研究についても、私共が責任を持ってお手伝いいたしましょう」
そんな少女の姿にに少しだけ当惑し、ふと我に返ってそう告げるコルベールに、アネメアは少しばかり驚いたような表情を作った。
「……しかし、それではご迷惑がかかりますでしょう?
私、こう見えても一人前の魔法使いですから、自分の力で生活する位の事は出来ますわ」
アネメアはフェイヤンの魔法使いであり、フェイヤンにおける魔法使いとは、御使いを操り、メアを加工する技術を持つ者の事である。
魔力が豊富な土地であれば、メアは簡単に採取する事が出来、また、メアを加工して創られる各種素材は、様々な道具の材料として使用する事が出来た。
そんな常識を持っている彼女は、メアの加工に必要な道具さえ手に入れば、後の生活はそれ程困難ではないだろうと考えている。
そして、そんなアネメアの常識と、良家で素直に育ったが故の無欲とが口にさせた言葉に、コルベールは困った事になったと額に汗を浮かべた。
「いや、しかし、ミス・グレンデルをこちらに呼び寄せてしまった原因は、我々にある訳ですから、当然こちらには貴方の生活を保障する義務が生ずるわけでして……」
彼女から感じられる魔力と、身に纏った気配から、少なくともトライアングル級の能力を持つメイジであろうと判断していたコルベールであったが、流石に、何処とも知れぬ異国に飛ばされた少女が、自分一人の力で生きていける等と言い出すのは完全な予想外である。
これでは、援助を盾に口止めすると言うコルベールの算段が、全て水泡に帰してしまう。
「はぁ、そうなのでしょうか?」
「そうですとも!
それに、このトリステイン魔法学院は、その歴史と格式、蔵書量において、ハルキゲニアでも一・二位を争い、隣接する各国からも多数の留学生が訪れる伝統ある魔法学院です。
ミス・グレンデルが、故郷に帰る研究を行うのに、これ以上の環境はないでしょうな」
10 :
ゼロの御使い:2007/07/30(月) 12:49:39 ID:???
最悪、手の届く場所に置いて監視しなければ……と、コルベールは戸惑いを現にするアネメアに、ここを先途と力説をはじめた。
「……それに、こちらの手違いから生じた事故で、多大な迷惑を蒙った貴婦人を、無責任にも放置してしまった等と知られては、このトリステイン貴族全ての恥となりましょう。
我々を助けると思って、ここは助力を受け入れてもらえないものでしょうか?」
理に訴え、情に訴え、果てはどこぞの薔薇の貴族のような事まで言い出した風采の上がらぬ中年教師に、迫力に押されていた生徒たちが更に引く中、アネメアは困ったようにその首をかしげる。
「……あの、コルベールさん。
そうされているとお話もし辛いですから、どうかお顔を上げていただけないでしょうか?」
アネメアは、頭を下げっぱなしのコルベールにそう告げると、その顔に困ったような微笑を浮かべた。
「では……」
強い期待と安堵をその顔に浮かべ、尋ねかけるコルベールに、アネメアは一つ頷く。
「はい、ご迷惑かもしれませんが、お言葉に甘えさせていただく事にいたしますわ。
それで、なのですけど、この学院には、何か入学制限等はあるのでしょうか?
……私、このハルケギニアの魔術にはとんと疎い物で、正直、使い魔召喚の儀式がどんなものかすら知りませんの。
出来ましたら基礎から一度学んでみたいと考えているのですが……」
そして、続けられたアネメアの言葉は、コルベールにとって、まさに理想的な内容だった。
彼女に手綱を付けられるばかりか、こちらのホームグラウンドで監視する事が出来る。
アネメアの言葉の内容には多少の疑問を感じないではなかったが、余りに強い安堵が、遠い異国のメイジであればそんな事もあるだろうと、コルベールの目を瞑らせた。
11 :
ゼロの御使い:2007/07/30(月) 12:50:48 ID:???
「それはとても良い事ですな。
判りました。
では早速学院長の所まで、その手続きに参りましょうぞ」
今にも少女の手を取らんばかりに喜び、早速、学園へと導こうとするコルベールと、その言葉に素直に頷くアネメア……。
「……あの、ミスタ・コルベール。
結局私は、召喚の儀式をやり直してもいいんでしょうか?」
すっかり蚊帳の外に置かれていたルイズは、立ち去ろうとする二人にそう声をかけた。
珍奇な発明品を披露している時ですらここまでは……と言う熱意でアネメアに迫っていたコルベールに、正直ドン引きしていたルイズではあったが、流石にここに放置されては立つ瀬がない。
「……ああ、そうだったね、ミス・ヴァリエール。
だが、使い魔召喚でミス・グレンデルが呼び出されてしまった以上、君はもう使い魔召喚の儀式を行う資格を持ってはいない。
メイジが他のメイジを使い魔にする等と言う事がとても認められない以上、君は春の使い魔召喚の儀式に失敗したと判断するしかあるまい」
意を決し、そう声を発したルイズは、しかし、コルベールのそんな冷たい一言に、再び力を失い、へたりと草原にそう割り込んだ。
コルベールにしても、ルイズをかわいそうと思う気持ちはないではないが、メイジがメイジを使い魔にしたなんて事が広まったら、それこそ王国存亡の危機にもなりかねない。
それに、そもそも今の事態の根源であるルイズには、それを引き起こした責任と言うものがあった。
かわいそうだが、ここは彼女に責任を取って、涙を呑んでもらうほかあるまい……そう考えたコルベールの言葉に、アネメアが首をかしげる。
12 :
ゼロの御使い:2007/07/30(月) 12:51:55 ID:???
「あの、使い魔召喚との儀式というものは、生涯に一回しか行えないものなのですか?」
そう尋ねるアネメアに、コルベールは怪訝な表情を作りながらその首を横に振った。
アネメアの周りを飛ぶあの光球は、彼女の使い魔ではないのだろうか……先も感じた疑問を再び思い返しながら、コルベールは使い魔の儀式の概略を説明する。
「そう言うわけで、呼びだされた使い魔が生きている間は、別の使い魔を召喚する事は出来ないようになっております」
でないと、気に入る使い魔が出てくるまで幾度も召喚を試みようとするものが出てくるからでしょうね……そう締めるコルベールに、アネメアはなるほどと頷く。
「先程のお話ですと、人間が呼び出されることはありえないとか……」
「少なくとも、今までにそう言う記録を見た事はありませんな」
そんなコルベールの答えに、アネメアは何事かを考え込んでいたようだが、やがてその顔に笑みを浮かべると、草原に頽れたままのルイズにこう口を開いた。
「……ルイズさん、と、呼んでもよろしいでしょうか?
御安心くださいな、私、貴方の使い魔に少しばかり心当たりがあります」
う〜ん、元ネタがわからにゃい
ROじゃあるまいか?
15 :
ゼロの御使い:2007/07/30(月) 12:53:17 ID:???
「………!」
「どう言う事ですかな?」
期待と、驚き……異なる視線で眺める二人を前に、アネメアは自分の服を探ると、スカートについたオナモミの種を二つ、三つと手に取った。
どんなに気をつけていたとしても、森の中を歩いた後の服には、植物の種の一個や二個は紛れ込んでいるものだ。
それを掌に乗せ、怪訝な顔をする二人に示すと、アネメアはこう口を開く。
「ほら、見てくださいな。
このオナモミの種は、私とは別の生き物ですけれど、一緒にこの場に来ているでしょう?
この召喚の儀式で運ばれるものは、決して目的のものだけとは限りません。
例えば、私がルイズさんの使い魔になるべき物を偶然連れていたから、一緒にこの場に呼び出されてしまった……そうは、考えられませんか?」
「なるほど……確かに、生徒達が使い魔に付いた蚤に悩まされるのは、春の風物詩ですな。
ミス・グレンデルが目立っていただけで、彼女に本来召喚されるべき物が他に居ると言う可能性は、確かにありましょう。
それで、その心当たりとは……」
確かに、アネメアの言葉には一理あり、また、そうであれば八方が丸く収まる。
即座に賛意を示したコルベールに、ルイズの顔にも希望が宿った。
アネメアは、そんなルイズに柔らかな笑みを向けると、鞄の中から淡く光る球体を取り出して、ルイズに差し出す。
「ルイズさん、どうかこれを受け取ってはいただけませんか。
これは光核という物で、フェイヤンの魔法使いは、これを使って御使いを創りますの」
16 :
ゼロの御使い:2007/07/30(月) 12:54:52 ID:???
先程、森の中で眺めていたその球体を手に、アネメアはそう言った。
それは、アネメアがグラナダから受け取り、自らの力とする事に躊躇いを感じていたもの……城に残された知恵あるイブリース達の母胎を利用して生み出された、
人工光核の、第一号。
未だ、グラナダにもイブリースの母胎を複製する事は能わず、またそれを借りたとしても、光核の生成成功率は極めて低い部類に入る。
だがそれは、天敵たるイブリースを狩らねば手に入らなかった光核を生産し、一部の才を欠いた者を除いた全てが魔法使いとなる、
そんな、人間にとって輝かしき未来の嚆矢であった。
そして、だからこそアネメアは悩んでいたのだ。
アルクシャールを殺した自分に、それを受け入れる資格があるのか、と……。
「御使い?」
だが、そんなアネメアの内心の葛藤が、初対面のルイズに読み取れるはずもなく……絶望の底から引き上げられた少女は、幼子のようにその光球へと手を伸ばす。
「ええ、そうですわ」
そして、ルイズのそんな素直な好奇と喜びに、アネメアは癒された気分になった。
使い魔召喚の儀式においては、術師と相性のよい存在が自由意志によって呼び出され、通常は、人間、或いはそれに順ずる知的生命体が呼び出されることはない
――そう聞いたアネメアが初めに考えた事は、自分が召喚されたのは、宙ぶらりんな状態にあったこの光核が、自らの主を求めたからなのではないか、と言う事である。
丁度、召喚される直前にこの光核を手に考えていた事もあり、もしそれがこの子の望みであるのなら、叶えてやるべきではないのか……アネメアはそう思ったのだ。
正直、まだどんな人間かよくわからないルイズに、これを託すのは抵抗がある。
同時に、単純に、これをもっているのが辛くて、誰かに渡してしまいたかっただけなのかもしれない、とも……。
だが、そんなアネメアの迷いは、目の前のルイズの笑顔の前に脆くも吹き飛んだ。
求め、求められるのが使い魔の契約の本質であるのなら、彼女にこれを託すのは、きっと正しいことなのだろう。
そう思ったアネメアは、若干の茶目っ気を込めて、自分の守る光球に無言の命令を下した。
17 :
ゼロの御使い:2007/07/30(月) 12:56:53 ID:???
「……承認」
アネメアがその意思を伝えると同時、光球からそんな声が響くと五芒星を象る光が地を走り、それを囲む円状に光のヴェールが立ち昇る。
そして、次にそのヴェールが降りた時、その中にあるのは光球ではなかった。
深い菫色の甲冑に身を包み、右手に槍を左手に盾を携えた、有翼の女騎士。
御使い、ラウラミル――魔法の行使こそ不得手ながらも、魔法使いの盾として最高の能力を持つと評価を受ける、高位の御使いである。
「こんなに凄いものが、私の使い魔に……」
ドラゴンやグリフィンと言った、彼女の夢想した最高の使い魔達――に比べれば多少は劣るかもしれないが、
希少度を考えれば明らかにそれ以上に高貴なその姿に、ルイズは思わずそんな呟きを漏らしていた。
普段ならガッツポーズでも決める所だろうが、流石にこの状況でそこまでする元気はなかったし、
また、尊敬する姉に似たものを感じるアネメアの前で、そう言ったことをするのが憚られると言う事もある。
結果、随分しおらしい反応を示したルイズに、遠巻きにしていた生徒たちが更に巨大なショックを受け悶絶する中、
常のルイズを知らぬアネメアは、にっこり笑って口を開いた。
18 :
ゼロの御使い:2007/07/30(月) 12:58:08 ID:???
「いいえ、そうとは限りませんわ。
御使いとは、魔法使いがそれぞれ育てていくものですから、初めからこうではありませんし、
ルイズさんの御使いが私の御使いと同じように成長すると決まった訳ではありません。
私のマリエルは、私が魔法を使う時の守りを考えて成長させた御使いですけど、例えば、ルイズさんが白兵戦がお得意でしたら、
魔法や弓を使って後方支援を行う御使いに育てる事も出来ますのよ」
そう説明するアネメアの言葉に、ルイズの顔が更なる興奮と喜びとに染まる。
こんな凄い使い魔が、それも、自分の好みの能力に育てられるなんて……最後の最後で大当りを引き当てたと、喜ぶルイズの手に、
アネメアはそっとその光球を置いた。
「アネメアさん、これをどうすれば、その御使いが産まれるの?
……やっぱり、暖めるのかしら?」
光球を受け取りルイズは、幼子の様に目を輝かせると、暖めろと言われたらこの場でブラウスを持ち上げて服の下に抱え込みそうな勢いで、そう尋ねる。
「いいえ、ただ受け入れれば良いの
ちょうど、抱きしめるような感じで……」
19 :
ゼロの御使い:2007/07/30(月) 12:59:11 ID:???
苦笑しながらも暖かな眼差しを向けるアネメアの、その目の前でルイズは、光球をぎゅっと抱きしめた。
一瞬の閃光……光球はその姿を消し、後には戸惑ったような表情の少女が一人、残される。
「……なんだか、不思議な感じ。
私の中に、誰かがいる」
そしてルイズは、呆然とそう呟くと、すぐに目を閉じてその両手を前に伸ばした。
「出ておいで……」
何故だか酷く穏やかな気持ちで、ルイズは幼子に語りかけるようにそう呟く。
ルイズの胸の辺りから、アネメアのそれと比べれば酷く弱々しい光球が現れ、
「……うん」
そんな小さな声と共に、大地に五芒星を象る光が走った。
そして、光のベールが立ち昇り……消えた後に現れたのは、背に大きな翼持つ幼子の姿。
赤い髪と、酷く幼い顔立ちを持った、少女とも少年とも付かぬ顔立ちのその御使いは、前垂れのついた腹まで隠す朱色の長ズボンと、同色の靴、白い手袋を除けば、何も手にせず、身に纏ってもいない。
「この御使いの姿は、シェリールと呼ばれているわ。。
光核から初めに召喚した時、御使いは必ずこの姿をとるの」
使い魔召喚の儀式に続いて、生涯二度目に成功した魔法に、ルイズの目に涙が浮かんだ。
期待していたものとは随分違う、弱々しく可愛らしい御使いの姿に失望もせず、その柔らかな頬に両手を当てる。
20 :
ゼロの御使い:2007/07/30(月) 13:00:13 ID:???
「我が名はルイズ・フランソワーズ・ル・ブラン・ド・ラ・ヴァリエール」
ファーストキスだとか、そういう事等、頭の片隅にも昇らなかった。
「五つの力を司るペンタゴン。
この者に祝福を与え、我が使い魔となせ」
ルイズは、それが当然だと言うように、御使いの唇に唇を重ねる。
「どうやら、この子がミス・ヴァリエールの使い魔なのではないかというミス・グレンデルの考えは正しかったようだね。
……これで、一安心だ」
契約成功を見届け、安心したようにそう呟くコルベール。
場の視線の中心で、ルイズの御使いは不思議そうに自分の左掌を持ち上げ、見つめた。
ルイズの御使いの左薬指の根元をほんの一瞬光の輪が取り囲み、消えた後にはまるで指輪のような、一連なりのルーンが残される。
コルベールは、一瞬その見慣れないルーンに気を引かれたが、思い直したようにその首を左右に振ると、随分遠ざかってしまった生徒達へと向けて、声を張り上げた。
「じゃあ皆は教室に戻りなさい!
それから、ミス・グレンデルと、ミス・ヴァリエールは、私の後に付いてきてください。
……校長のオールド・オスマンに、事の一部始終を報告しなければなりません」
こうして、この年の春の召喚の儀式は、幾つ物を問題を引き起こしながらも、一応の終わりを告げた。
なお、この事件は、後に『門の向こう側から来た者』アネメア・グレンデルと、その弟子『虚無(ゼロ)』のルイズ
……そして、その仲間達を彩る沢山のエピソードの、最初の一つとして知られる事になるが、その事を予測するものは、まだこの世界の何処にもいなかった。
21 :
ゼロの御使い:2007/07/30(月) 13:02:17 ID:???
今回はこれにて終了です。
下ネタについては、まとめの方をを参照ねがいます。
……シャイターン=イブリースと言う事で、ふと思いついた妄想だったんですが、なんだか書けば書く程にグタグタになっていくなぁ。
マイナーなので、しつこく元ネタ解説
○光核
高位のイブリースが死んだ時に、後に残る事がある特殊な魔力結晶。
これを宿す事で御使いを扱えるようになる。
人間の手で生成不能なものだが、このSSではゲームの話の後に生成できるようになった事になっている。
○シェリール
解説によると、可愛い姿にファンが多いと噂の初期御使い。
制御しやすいので意外に強く、低レベルクリアの友になっている。
○ラウラミル
防御と白兵戦能力に優れる御使い。
解説によると、とにかく固くて頼りになるが、面白みにかけるとの事。
○スタールビー
「スタールビーはすんごく高い宝石なので、合成なんかもったいない気もしますが、使ってみてもあんまりぱっとしません。特に装核は、スキルがあまりにもあまりです…」
本編資料閲覧、スタールビーの項より抜粋
乙ー
前スレラストで奇跡が起こってるなw
とっぱしてるねw
乙です。
ちょw、前スレ
1000 名前:マロン名無しさん[sage] 投稿日:2007/07/30(月) 13:02:28 ID:???
>>998なら
>>20から
>>47までに名前の挙がった奴ら全員召喚
1001 名前:マロン名無しさん[] 投稿日:2007/07/30(月) 13:02:28 ID:xIFNK3F4
>>1000なら魔神ブウ召喚
1001出たかw
スレの神様は1000げっとを許さないらしいなw
1001くらいじゃなぁ・・・
1003とか1004とか見ちゃった時とかに比べれば、( ´_ゝ`)フーンって感じだ。
乙
原作は未プレイだがこういう雰囲気は大好物だ
御使いやアトリエ、おとーさんのほのぼのとした雰囲気が好きだなぁ
爆熱のように熱いのを読んだ後は特に和むw
31 :
ZとZ:2007/07/30(月) 13:12:12 ID:???
15分に投下するよ
ググって見たんだが、トリコロのメーカーは瞑れたのかい?
33 :
ZとZ:2007/07/30(月) 13:17:07 ID:???
第二話「獣王光臨」
ソファーに寝ていたフーケは外に何者かの気配を感じて跳ね起きた。
(ちっ!追っ手か!)
「シャドー、おいで!」
シャドーを連れて床下の隠し通路に飛び込む。
その直後
バン!と大きな音がして入口のドアが開き、一斉に杖が室内に向けられた。
「誰もいないじゃない!」「ルイズ!棚の上に『異界の書』があったわ!」
「このソファー…、まだ温かい。奴はまだ近くにいる」
「本当?タバサ?」
「早く出た方がいい、まとまってちゃ危険」
フーケは既に外に脱出し、緊張した様子で小屋の様子を伺っていた。
が、小屋から出て来た生徒達の姿を見てため息をついた。
(またガキか、あたしは本当にガキに縁があるんだね)
呪文を唱えた。周りの土が集まり、初め大きな山が現れた、それが人の形を作っていく。
「あそこ!なにかいるわ!」
五月蝿いピンク髪に見つかったようだがもう遅い。ゴーレムは完成した。
同時に火と風の魔法が飛んでくる。なかなかの腕だが、フーケ自慢のゴーレムの守備力と回復力には及ばない。
フーケはあっという間に子供達を追い詰めた。
支援
35 :
ZとZ:2007/07/30(月) 13:21:07 ID:???
ルイズは焦っていた。
まさかここまで手も足もでないとは。ゴーレムの硬い防御によってキュルケもタバサも攻めあぐねている。
「ファイアーボール!」
ルイズは自分に向かってくる巨大な腕に向かって呪文を唱えた。
ゴーレムの手首の部分が炸裂し、半分程度の太さになった。だが腕の勢いは止まらない。
薙ぎ払われる!
そう思ったその時、ジークが弾丸のように跳び上がり、細くなった手首の部分を貫いた。
「ジーク!愛してるわ!」
ルイズは思わず口走った。
「へぇー、あんたもオーガノイド持ってるんだ。ジークっていうのかい」
土くれの声がした。
こいつ!余裕こきやがって!
「もう一度よ!ジーク!」
ジークが跳び上がる。白い弾丸となってゴーレムに向かってゆく。
「させるか!シャドォーー!」
土くれが叫ぶと、どこからか黒い光が飛んで来てジークを叩き落とした。
「キュアアー!」
悲鳴をあげて地に叩き付けられるジーク。
「ジーク!大丈夫!?」
ルイズが慌てて駆け寄る。
「ルイズ!一端森に隠れて体制を立て直すわよ!」
キュルケの声だ。逃げるのは嫌だが仕方ない。
ルイズはジークを連れて森の奥へ逃げ込んだ。
・
・
・
・
・
・
ルイズとジークは木の影に潜み、様子を伺っていた。他の二人とははぐれてしまった。
どうやらジークに怪我は無いようだった。そこだけはほっとした。
ジーク溺愛支援
37 :
ZとZ:2007/07/30(月) 13:25:25 ID:???
巨大なゴーレムがルイズの近くを歩いている。彼女を捜しているのだ。
このままでは見つかる!
自分は結局ゼロなのか…、何もできないのか…
ルイズは俯いた。
そんなルイズにジークが鼻を擦り寄せる。
「ジーク……」
そうよ!私が死んだら誰がジークの面倒みるのよ!こんなにかわいいジークを一人ぼっちにはできない!
ルイズは前を見据えた。
「何だってやってやるわ!ジークを守るためなら!」その時、ルイズの左手のルーンが輝いた。
誰かが呼んでいる…
そんな気がした。
呼ばれる方へ向かって走り出した。
しかしその時、
「そこにいたか!」
土くれに見つかった!
巨大な拳が飛んでくる。まずい!
身を強張らせるルイズ。
しかし彼女に野蛮な拳が届く事はなかった。炎と氷がルイズを護ったのだ。
「ルイズ!大丈夫!?」
今日ほどキュルケとタバサを頼もしいと思ったことはない。
「少しだけ時間を稼いで!」
そう叫ぶと再び駆け出した。
「え!?ちょ、どこ行くのよルイズ!」
狼狽したキュルケの声はもはやルイズには届かなかった。
38 :
ゼロの御使い:2007/07/30(月) 13:26:49 ID:???
支援
>>32 少なくとも製作メーカーはつぶれてない
39 :
ZとZ:2007/07/30(月) 13:30:10 ID:???
・
・
・
・
・
ルイズがたどり着いたのは見たこともない遺跡だった。彼女を呼ぶ何かに従って更に奥へと進む。
・
・
・
そこにあったのは巨大な獣の石像だった。虎に似ている。左手のルーンが更に強く輝いた。
「あなたが私を呼んだの?なぜ?」
石像の前足にそっと触れた。
「私に力を貸してくれるの?」
ルーンが痛いほどに光を増す。
「でもどうやって?あなたは動けないじゃない!」
こうしている間にも仲間達は危険に晒されているのだ。ぼーっとしてる暇はない。焦り始めたその時。
「キュアア!」
ジークが跳び上がり、石像に体当たりした。
「ジーク!?」
いや、体当たりではなかった。消えたのだ。ぶつかる寸前で消えた…。
一瞬混乱したがルイズにはわかっていた。石像の中へ入ったのだ。
石像がまばゆい光を発した。眩しい。思わず眼をつぶる。
光が止み、ルイズが眼を開けた時、彼女の前にいたのは石像ではなく。美しい青い装甲のライオンだった。
40 :
ZとZ:2007/07/30(月) 13:34:18 ID:???
その威容にルイズはため息を漏らす。何と美しく、誇り高い姿だろう!
ライオンはルイズの前に頭を垂れると額のオレンジの部分を開いた。
ルイズはそこに飛び乗り、中の椅子に座った。眼を閉じ、興奮した心を落ち着かせる。恐怖はなかった。
ルーンの輝きが最高潮に達した。
「あなたの名前は…シールドライガーっていうのね。私はルイズ・フランソワーズ、よろしくね」
ヴゥーン…
コクピットがルイズに答えるように軽く輝いた。
「きっとこのルーンのおかげだわ、あなたの動かし方が手にとるようにわかる。さあ!行くわよ!ジーク!ライガー!」
シールドライガーが咆哮し、風のように駆け出した。
41 :
ZとZ:2007/07/30(月) 13:40:45 ID:???
「くっ!こんなのどうすればいいのよ!」
キュルケが叫ぶ。
もう二人の魔力は確実に終わりに近づいていた。
キュルケは既にライター程度の火しかだせないし、タバサも扇風機といい勝負だ。
「ルイズは何やってんのよぉ!」
「ピンクはびびって逃げたのさ。さぁ、そろそろおねむの時間だよ!」
キュルケに無情な拳が振り下ろされる。
思わず眼を閉じるキュルケ。
しかし、彼女に拳が当たることはなかった。
キュルケが恐る恐る眼を開けると、眼の前には輝くシールドを纏った青い獅子がゴーレムの拳を真っ向から受け止めていた。
そして拳を跳ね返す。
なんて力だ!
キュルケは舌を巻いた。
「キュルケ、タバサ!大丈夫!?」
二人は驚いた。何せ巨大な獣には、二人のよく知っているルイズが乗っていたのだから。
「る、ルイズ!?」
「話は後よ!今は土くれを倒さなきゃ!」
「く!なんだいそりゃ!?」フーケは動揺を隠せない。
ゴーレムは再び拳を振り下ろした。
「たぁぁー!」
ルイズの咆哮と共にライガーは拳をかわし、ゴーレムの懐に飛び込む。
「ストライクレーザークロー!」
ライガーの爪が輝き、ゴーレムの胸元を深く切り裂いた。
42 :
ZとZ:2007/07/30(月) 13:42:11 ID:???
「このガキィー!」
怒ったフーケはゴーレムの腕を振るい、ライガーを薙ぎ払おうとするが、輝く爪によって真っ二つにされてしまった。
速過ぎる。ゴーレムのスピードでは捕らえることなど出来そうにない。みるみるうちに傷が増えていく。これでは回復も間に合わない。
「とどめよ!」
ライガーのコクピットのハッチが開き、ルイズが顔を出す。
「ファイアーボール!」
ルイズが呪文を唱えると一瞬の間を置いてゴーレムの胴体が砕け散った。
傷だらけのゴーレムにこのダメージを癒す力はもうなかった。音を立てて崩れてゆく。
フーケは悔しがったがもうどうすることも出来ない。
「仕方ない、撤退するよ!シャドー!」
土くれのフーケはシャドーとに捕まって跳びたち、逃走した。
第三話「ZOIDS」に続く
急に泣き出した空に声をあげはしゃぐ無垢な子供たちと支援
44 :
ZとZ:2007/07/30(月) 13:43:19 ID:???
今日はここまで。
さてと、予備校行こ
GJす!
まさか乗るとは…
GJ!
何かメール欄がサグドゥに
GJっす。
……フーケはやっぱりジェノかな?
誰かレッドホーンに乗ってくれないかなぁ。
あれ、好きなんだよなぁ。
ギーシュあたりが乗ってかませになりそうな気もするのがイヤン、だが。
∀の二の舞か
ゼロの使い魔だけにちょっとだけライガーゼロを期待してた俺ガイル
いや、ジークが出ている以上無印なんだからシールドライガーでいいんだが
それにライガーゼロは追加装甲とかソウルユニゾンとかしてなんぼだしな
シールドライガーにはストライクレーザークローつんでなかったような
クローはあるけどね
>>49 ロックマンEXEかよw
ライガーゼロはCASだろ?
>>50
ついてるよ。
53 :
ZとZ:2007/07/30(月) 14:32:06 ID:???
自習室からGJ&支援感謝
>>47レッドホーンは俺も好き。後はアイアンコングだしたいなぁ
>>49>>51俺も最初はゼロ出そうとオモタんだけどやっぱCASがネックだわ。いまアイデア捻りだし中
>>52ホッとした
ちゃんとスペック調べてからだすことにする
>>52 いや、シールドライガーに付いているのはストライククローであってストライクレーザークローではないはず
ZとZはまとめますかね?
元ネタは『ZOID』だろうけど何が呼ばれたことにすればいんだろ?
>>56 蝶・わかんねーよ。
主役機+αって書くから主役機の機体名ヨロ
>>55 ジークでいいんじゃないのか?
もしくはジーク&シャドー
>>58 ググった。
『ゾイド -ZOIDS-』からジーク+αが呼び出されました。
でいいかな?
60 :
56:2007/07/30(月) 14:59:19 ID:???
アンカー忘れてた
>>56は
>>53に向けて書いてた。登場ゾイドのスペックの資料用として
混乱させてすまん
じゃあもう
>>59で。
気に入らなかったら後で変えて
>>49 一応、漫画版だとゼロに乗り換えてる。
まあ、オーガノイドシステムのせいで素体で戦闘したほうが強かったり、
最終的に漫画版オリジナル仕様の追加装甲になってるが・・・
あと漫画版だとジークって実は幼女・・・
ZとZまとめ終わり!
改行とかアレでいいのかね?
この流れ見てて
シエスタのひいおじいちゃんがバンとフィーネかレイヴンとリーゼという妄想が
竜の羽衣は刃の獅子か紅き竜で
中型ゾイドとかどこに置くのかしら
個人的にジェノブレイカーとかバーサークフューラーとかが好きだ
いや、竜の羽衣だったらやっぱり、翼の男爵夫妻とストームソーダーだろ、常識的に考えて。
>>64 性別は無い。が、全てのゾイドは子を生めるのでしいて言えば女性格だと言えなくも無い。
というのが漫画版の設定。
明かされたのは作者のHPでだけどな!(w
>>69 それだとシエスタの髪が赤毛になってしまうぢゃないか
>>69 悪党が味方になるって燃える展開だからな〜。
しかも、死んだと思ったキャラが仮面で登場って、どんだけ王道を地で行くのかとw
72 :
ZとZ:2007/07/30(月) 16:24:07 ID:???
>>56 サンクス。これで大分助かる。感謝感謝
なんかどんどんハードル上がっていって俺涙目OTZ
後、まとめしてくれた人ありがとう。まだ見てないんだけどもし良ければストライクレーザークローをストライククローに直して貰えると助かります。
ジェノブレイカーのかっこよさは異常だと思う
あのブレードが付きの楯が特に好き。
>>72 楽しみにしてるから頑張って下さい。
個人的には、ゼロ(ルイズ)×ゼロ(ライガーゼロ)とオーガノイド(ジーク)×オーガノイドシステム搭載機(ライガーゼロ)
の組み合わせに期待してたんだが、まあ普通に考えれば無印のシールドライガーの方が自然かも。
武装もミサイルポッドとビーム砲があるはずから、空中のアルビオン艦隊との対決でも活躍できるし。
ちなみに俺はゴジュラス・ジ・オーガ好きだなあとゴジュラスギガも。
御使いの人乙です。元ネタは知らないけど、面白いです
デススティンガーもなかなかかっこいい
ストライクレーザークローってライガーゼロじゃないの?
ゾイド知らね
ZとZって流れ早くね
ご都合展開ってのもあるが
ゾイドに出てくる荷電粒子砲搭載機体は皆、何であんなに格好良いんだろう。
ガルタイガーは例外。
つか、フーケがシャドー召喚だと仲間フラグじゃね?
真・デスザウラー相手に一緒に戦いそうなんだがw
俺はいつゾイド板に迷い込んだ?
この手のクロス系板はたまに一色に染まるときがある
こないだの怪獣談義のときもそうだったし
ゾイドをまったく知らない俺としては苦痛でしかない。
まあこれもこのスレの流れの特徴かもしれないが。
安心しろ
流れはそのうち変わる
ゾイドはサイクスが好きだな。
高速ゾイド最高。
コロコロのゾイ度は面白かったな
つーかあの作者は掲載する雑誌を明らかにまちがえてる
ゾイドがいくらおもしろくても、それを書く作者の腕が微妙
そろそろ避難所へ い か な い か
うほっ、良いスレッド……
忍者いいぜ忍者
「戦国無双」や「サムライスピリッツ」の服部半蔵とか
「天誅」の力丸とか「忍道 戒」のゴウとか
「忍者龍剣伝」のリュウ・ハヤブサとか
忍者ハットリくんとか
闇から忍びよってクロムウェルとかを暗殺していけば、派手な戦闘とかを回避できるお
ハットリ君に暗殺は無理だろ
らき☆すた世界にルイズが行ってしまうの読んでふと気づいてしまったんだ。
アニメ版の作中時間だと、アニメのゼロ魔が放映中って事に。
忍者で一番最初に思い出すのがカクレンジャーな俺
6回チェンジしたらヤクザが来たでござる の巻
戦国伝承は駄目ですか? 駄目ですね。
>>94 まっとうな忍者知識がないとNINJAになってそうだなw
超忍は忍んでないよ。
ニンジャガのハヤブサとかDOAの夢幻天心流の方々は敵陣に突っ込んでくし。
それがウリっちゃうりなんだろうけどな。
ここはハマーだろ
ギーシュにイチャモンつけられて激怒するが
女の子を紹介しないこともないと言われた瞬間にフライング土下座
なぜ忍空がでない!?
ハマーのダメさはリアルに痛々しいからなぁw
できても小ネタだろうな
草が召喚されたら、あんまり戦闘能力期待できねーなw<忍者
召喚されたのがハマーならコルベールも契約破棄を認める気がする。
それでキスなしで送り返される。
>>100 史実に忠実な忍者なんて華が無いからNINJAの方がいいさ
お前ら宇宙忍者の・・・
「吉光(鉄拳シリーズ)」をたまには、思い出してあげて下さい。
>>108 お前は忍者を馬鹿にした!!
いや、資料あさるとめちゃくちゃ面白いぞ、忍者。
面白くない、ってんなら忍たま乱太郎だってつまらんくなる。
あれはかなり史実考証に即したリアル系マンガ。
>>89 子ども扱いされたのに怒ったルイズにギャーギャー言われながら
シエスタに素で格好いい姿見せて自然に惚れさせて
キュルケが攻め寄ってきたら大人の対応で普通にいただいて
襲ってきたフーケをあしらって「いつか『惚れました』って言わせてやる」とかっこつけて
ギーシュは当然「ウサ晴らしに女に八つ当たりなんざ、モテねえ男のすることだぜ!」の一言で圧勝
勝利の後はバーボン
ダンスだってお手の物
そんな結城凱が普通に浮かぶ
ただ確か最終回の時点だと力の源のバードニックウェーブが完全に消えてるんだよな
確か変身も出来なくなってるはず
>>104 楽しいことでも 毎日続いたら
それと気づかずに 退屈と 変わらないね
スレッジ・ハマー?
忍者と言えば世界忍者戦ジライヤだろ?
あのマキビシで車を爆発炎上させるやつ
>>108 一応科学的な説明がはいる「カムイ伝」とか
忍空とか幽々白書とかろろうに剣心とか、あのへんのジャンプは面白かったなぁ
こうなったら、化身忍者嵐召喚とかどうだ?
いつの間にか嵐鬼十が彼を召喚したガリア王と入れ替わってるんだ。
忍者といえば赤影
山田風太郎のNINJAなら俺は許す
が、ゼロ魔蹂躙になりそうだからやっぱり厭
個人的には
聖闘士聖矢開始〜るろ剣終了 までが
ジャンプが面白かった時期だな。
なんか最近は 週刊腐女子ジャンプ だから読む習慣が無くなった。
前は全部読んでたけど、最近のは一部分しか読まないし。
ゲルマン忍者シュバルツがいるじゃないかww
赤影といえばマスクザレッド
ザ・ニンジャ
忍者といえばドロロ兵長
真面目で強くて優しい、と使い魔として申し分ない
山田風太郎はNINJAっていうかもうXメンに近い
ゾンビジェノサイダーことフランクさんが・・・
>>120 P2は今のジャンプではかなりまとも
主人公の才能に伏線張りまくって、成長までにかなり時間掛けた
初勝利まで4〜5巻近くかけるなんて、週刊漫画ではなかなか考えられんよ
忍者といえばシャドウ丸
そういやトランスフォーマーの召喚モノとかあったね
飛猿って忍者だよな?
>>114 磁光真空剣あればデル公要らないだろうwww
ところで前スレのガッツ召喚はどうだろうかという話読んで思いついたんだが、
ハルケギニアにもべヘリットがありゴッドハンド召喚が可能という設定ならどうだろうか?
鷹の団抜ける直後のガッツ召喚
↓
アルビオンでワルドと対決
↓
実はワルドは使徒だった
↓
撃退するも片腕と片目を失う
↓
タルブ村に住んでるシェスタのお爺さんがドラゴン殺しの鍛冶屋で、コルベールの協力もあって
大砲仕込んだ義手完成
↓
黒い剣士誕生
ニードレスのアダム・ブレイド召喚を妄想してみた
「使い魔…?いいとも!ただし貴様が全裸に靴下で俺のケツをなめるならな」
ダメだルイズが危ない
>>131 ゴッドハンドとか出すと、話が広がりすぎてまとまりがなくなると思う。
原作のベルセルクですらゴッドハンドにぜんぜん太刀打ちできてないのに。
それに、ゴッドハンドとか無しでもメイジは十分脅威的な力を持ってると思うぞ。
>>124 存在感無いこととトラウマだらけのところがネックだな
展開遅すぎじゃないか?
そこまでで何話いくんだ
>>119 薬師寺天膳だったらギャグになりそう。
朧の無効化も面白いかも知れん。
ふと思った。使い魔死んだら再召喚できるらしいが逆に契約者側(ルイズ)が死んだらどうなるんだろう?
やっぱり解除されるんだろうか
え、ちょ、覚悟じゃなくて零召喚?死ぬってルイズ
ナムカプのせいで、忍者というと
スモークボム!ホァアー!
というイメージがある
忍者といったら亀だろう
>>139 ルイズが零式防衛術を体得したみたいだw
>>139 知ってるか?
wikiも避難所も言い出しっぺの人が作ったんだぜ。
>>143 ティーンエイミュータンニンジャタート
ティーンエイミュータンニンジャタート
ティーンエイミュータンニンジャタート
ゲロゲロハクション!タトパ!
>>133 >ゴッドハンドとか出すと、話が広がりすぎてまとまりがなくなると思う。
言われてみればその通りか、しかし『ドラゴン殺し』を振るう相手はやはり人外でないと面白みが…
忍者な流れで埋もれていそうだから拾っておくとだな・・・
>>126さんや、そんなにファンタジーの世界に、「手刀」でバッサリ四肢を切り裂いたり、背後から「顔面潰し」したり、内臓を直接「モツ抜き」揚句の果ては倒れている相手の「頭をもぎ取る」グロをお望みか?
・・・ちょっと見たい気はするがなwwwww
>>148 グリフォンとかマンティコアとかヴァンパイアとかゴーレムとか、人外の相手はいっぱい居るよ
ワルドの偏在だって人外といえば人外だし
>>146 覚悟のススメ
「その言葉、宣戦布告と判断する!当方に迎撃の用意あり!」
「覚悟完了!」
「貴様の愛は侵略行為!」
「雑草と言う名の草はない!」
「貴様が入れた鉄球の分だけ臓物を出した!これで帳消し!」
「天国で割腹!」
「なんかわからんがとにかくよし!」
そんな漫画
対魔法使いで忍者ならニンジャマスター・ガラだなー
DSで俺TUEEEEEEEEEEするより楽しそう。扱いやすそうだし
何を言ってるんだお前等
忍者と言ったらあれだろ
Gの影忍
覚悟のススメってアニメにもなってたな
覚悟が山ちゃんだったかな?
>>155 ヨルムンちゃんの剣を白刃取りするシャア…
そういや気になったんだがワルドの偏在って
本物との違いは死んだら消えるって事だけなのかな?
教えてエロい人
×偏在
○遍在
スマン
ドラえもんでなくてのび太召喚
これまで召喚されたことの無い種類、種族ってある?
>>161 銃持たせりゃ普通に強いのにガンダールヴ発動させたらガン=カタやヤンマーニすらしかねんぞw
大丈夫だよ、奴は人間相手の修羅場で普通に銃器使わせたら、一発も弾を撃てないで気絶する
>>163 強くない/役に立たない使い魔って面白いかと思って考えてたんだが、
・・・そういえば強いな。
『忍者戦士 飛影』これも忍者か?
>>156 Yes!
ガン=カタいうなら、クラリックを、本物を読んでほしい。
>>162 ちなみにルイズが召喚したことあるのって…
平民・幻獣・ロボット・アルター能力者・幻想殺し・呪いの人形・汎用人型決戦兵器・神様・竜騎士・勇者・錬金術師…うわああああああ!まとめられん!
ルイズ召喚士目指したほうがよくね?
ギラーミンと早撃ちして勝てるもんなあのび太
>>161 ルイズの風呂を覗く……
しか思い浮かばなかった。
つーかのびた小学生か
>>162 ビヤーキーとかディープワンとかダゴンとか……
本物の方は召喚されてない
ジョジョスレのほう久しぶりに
行ってみたけど高CQなSSばかりになってたつД`)・゚・
アドン&サムソン召喚も考えないではなかったけれど、
ゲーム借りてやっただけの知識しかないから断念。
じゃあ、サムソン召喚。
禿になると力が出ないため、コルベール先生とは非常に仲が悪い
CQって何だ、俺も分からん。
「CQ」=「厨房指数」
本スレで高CQと言い出すのが高CQである
180 :
マロン名無しさん:2007/07/30(月) 19:23:22 ID:/DiLWxFo
熱気バサラ召喚
「決闘だ!」
「決闘なんてくだらねぇぜ!俺の歌をきけぇ!!」
sage忘れた、スマンorz
超兄貴世界は本屋の店員ですら無茶苦茶強いという謎の世界です。
ググれよ、それぐらい<CQ
184 :
ゼロの平面:2007/07/30(月) 19:27:36 ID:???
投下していいのだろうか?
流れ的に……
ここも十分高CQです
殆ど変わって無いジョジョスレに妙な話題降りして今度は対立煽りかよ
そんなコト言い出したらねぇ
投下して嫌な空気を一掃してください><
そもそもクロス自体がアレなんだからどっちがどうって話じゃないしねぇ
>>165 害になる使い魔ってのはちょくちょく見るが、役に立たないとなると少ないね。
他スレなら「スタンドだから見えも触れもせず召喚成功にすら気づかず終わった」とか
「一分の迷いも無く主人を置いて全力ダッシュで逃げた」とかある。
どう見てもこっちの方がよっぽど高CQ作品の割合多いだろ…
wikiの作品群見直してみろよ
>>182をみて、読子=リードマンとかどうだろうと思った。
普通に図書館から出てこなくなるだろうけど。
ドラやドラミの時代まで残る西部伝説のガンマンでもあるからなのび太は
高CQ=最低作品じゃない
196 :
ゼロの平面:2007/07/30(月) 19:34:03 ID:???
では、45分から投下したい。
さすがの猿飛とか
高CQってのは、パクリやったりとかそういうことだろ?
だとしたら、せいぜいワイルド、∀ぐらいしか当てはまらないはずだが
どっちが正しくてもいいからCQ談義はやめようぜ。不毛だ。
>>196 こいやぁっ!
平面氏に支援する!
あと一言「みんな〜なかよ〜く〜し〜て〜ね」
支援するのが早すぎた_| ̄|○ il||li
204 :
ゼロの平面:2007/07/30(月) 19:45:33 ID:???
食堂に向かう道の途中、一人の使用人が尻餅をついていた。
名はシエスタと言い、身に着けたメイド服がよく似合っている、可愛らしい少女だ。
その彼女は今、尻餅をついたまま何かを探しているように、
困惑した表情で何度も何度も同じ風景を見回していた。
「あれ? おかしいなぁ……?」
ポツリと呟いて首をかしげる。
頭の上にクエスチョンマークを浮かべ、脳裏についさっきの出来事を再生し始めた。
〜ゼロの平面4〜
支援するかしら!
206 :
ゼロの平面:2007/07/30(月) 19:47:25 ID:???
少し前――食堂に向かって足を速めた際、不意に『何か』とぶつかった。
しっかりと前を見て、障害となるものが何も無いと確認したにもかかわらず、
シエスタは正面から縦に細い『何か』にぶつかり、2、3歩とよろめくと重力にしたがって尻から床に落ちた。
「いたたたたた」
腰をさすりながら、シエスタは考える。
感触から、ぶつかった物は一本の棒みたいに細いものだったが、
道先に棒みたいなものはどこにも無かったはずだ。
もし、悪戯好きの貴族がわざと低級な魔法で転ばしたとしたらたちが悪い。
何かしらの因縁をつけ、貴族の立場を利用して虐めるに決まっている。
ぶるっと肩が震え、途端に畏怖の念が真摯なシエスタを襲った。
背筋に凍るような寒気を感じ、顔から血の気が引くのが自分でわかる。
早急に、謝らねば!
おっけー支援だ
しえーん
209 :
ゼロの平面:2007/07/30(月) 19:51:08 ID:???
しかし……一つ、問題があった。
自分とぶつかったはずの何かが、どこにも見当たらない。
呆けた顔で何度も何度も辺りを見回すが、相手の影も、形も、何処にも無いのだ。
「気のせいだったのかな……?」
それにしては、やたらと現実的な衝突を実感した。
でも、今はそんな疑問以上に湧き上がる安堵の念が胸を埋め尽くす。
(きっと疲れていたんだ。幻覚を見るくらいに)
目を閉じて、頭の中に染み渡るように反芻すると、
解ったとばかりにうんうんと頷く。
『ビ――――ッ』
耳を劈くような音が、足元から聞こえてきた。
支援してやるですぅ
俺は支援でも頂点に立つ男だ!
212 :
ゼロの平面:2007/07/30(月) 19:55:08 ID:???
次の瞬間、シエスタが足元を覗くよりも素早く、
両足に踏まれていた黒い影が滑るように抜け出した。
「え、きゃあっ!?」
足を取られ、再び尻餅をついてしまう。
そして、間髪居れず落ちて低くなったシエスタの視覚を、真っ黒いものが映り、覆い尽くした。
「え? え……? なに、これ……?」
ややおびえたように未知なる物を見つめる。
目の前の黒すぎるそれをシエスタは理解できなかった。
鼻の先すぐにあるそれは、近すぎて輪郭すら見えない。
ただ、それが『貴族』でも『平民』でもないことだけは解った。
ビ――――ッ!! ビ――――ッ!!!
黒いものから、さっき聞こえた音がうるさく響いた。
聞いていたら頭の痛くなりそうな音の襲来に、シエスタは思わず耳をふさぐ。
しかし、音は鳴り止まない。
その代わりに、黒いものはスッと身を引いた。
音がやや遠くなって、じょじょに輪郭が姿を現す。
『それ』は、意外にも人の形をしていた。
ただその上背はかなり低く、人間の子供以下。一メイルもないだろう。
丸々とした頭にはポコッと膨れた団子鼻がついていて、それでなぜか顔のバランスが取れている。
よくよく見てみれば、なかなか可愛らしい形をしている。
そして、体色は頭のてっぺんから足先まで黒一色だ。黒い。 黒すぎる。
支援する
ゴッドハンドといえば、ジーンとか?(クローバースタジオ最終作
ちょうどよくね?右手がゴッドハンドなんだから左あいてるし
しえん
215 :
ゼロの平面:2007/07/30(月) 19:58:16 ID:???
身体的特徴から、シエスタはこれに対する一つの情報を導き出す。
これは、つい先日から話題となっていた『ミス・ヴァリエールの使い魔』ではないか?
――と。
そう思うと、ほんのわずかだが恐怖が和らいだ。
未知の魔物ならともかく、メイジの使い魔ならむやみに人を襲うことは無いからだ。
……だが、どんな見てくれだろうとやはり貴族の使い魔。
しかもあの気の短くてプライドの高いことで有名なミス・ヴァリエールの使い魔。
下手をすれば何を言われるか解ったものではない。
「えっ、と。あなたはミス・ヴァリエールの使い魔ですよね……?」
シエスタはなるべく下手に出て、気分を損ねないようにと気を使った。
尤も、この使い魔に言葉が通じるのかわからないが。
……ビ――――ッ!
俺の×7右手はゴッドハンド支援
悪かった
支援よぉ
218 :
ゼロの平面:2007/07/30(月) 20:03:25 ID:???
くるりと使い魔は背を向けた。
といっても、両面が等しく黒すぎるため、どっちが正面なのかは図りかねる。
「――――あっ!」
シエスタは異変に気づいた。
と同時に、これがこの使い魔をうならせている原因だと、
それは私のせいなのだといっぺんに理解した。
使い魔――Mrゲーム&ウオッチの背面真ん中辺りに、白い足型が
スタンプのようにはっきりくっきりへばり付いていた。
「す、すみません! あの、私の不注意で……」
持ち合わせの布でゲーム&ウオッチの背(腹?)を拭きながら、
使い魔ことゲーム&ウオッチの、あまりのぺらぺらさに、シエスタは胸の内で驚嘆していた。
何で立てるんだろう? とか、
何で歩けるんだろうか? とか、
何で音が鳴るんだろうか? とか
何で動きがかたくて、一々ピコピコ言うのだろうか? とか、
何食べるんだろうか? それ以前にものを食べれるんだろうか? とか
そんな疑問の数々でさえ、彼(性別もあるのか……?)の立ち振る舞いを見ていればたいした意味など無く、
ただ、『彼は歩けるから歩いてるんだよ』としか答えようが無かった、思いようが無かった。
彼に対するシエスタの第一印象は、不思議とか仰天とか通り越して、もはや『謎』の一言に尽きた。
可愛いメイドに踏まれるってむしろラッキーじゃね?支援
支援なのー!
支援なのだわ
しゃーねーです、支援してやるですぅ
ビー!
ウフフ…この私が支援してあげるわぁ…感謝なさぁい
225 :
ゼロの平面:2007/07/30(月) 20:12:56 ID:???
「こぉ〜ら〜っ!!」
パタパタとした慌しい足音に2人が同時に振り向くと、
そこには杞憂だったと頭をかがめ、ばらばらと息を吐くルイズの姿があった。
ビ――――ッ♪
確認するなりゲーム&ウオッチはどこかうれしそうに体をぴこぴこ鳴らし、
横向きのままやや歩きにくそうにルイズに駆け寄ったところで……
「こぉの、バカッ!!」
ビィ――――ッ!!?
……ルイズに首根っこをおもいっきりつかまれてる。
ご主人(と思っているかは不明。)の突然の出来事に理解不能と必死に手足をバタつかせるゲーム&ウオッチだが、
いかんせん小柄で、しかもぺらぺらな彼はやはり見た目どおり軽いらしく、
首根っこをつかまれたまま人としては小柄で非力なルイズに軽々と宙に持ち上げられてしまった。
規制?
ビィーー!
しししし支援
バキーン!
支援かしら〜
規制?大丈夫かしらぁ?乳酸菌とってるぅ?
どこから湧いてでたこの薔薇乙女どもwww
作者さーん、よければ避難所に投下すればいかがですか〜?
234 :
ゼロの平面:2007/07/30(月) 20:28:26 ID:???
「あ、あの〜。ミス・ヴァリエール……」
完全に腰が引けつつも、事態を飲み込めないシエスタが恐る恐るルイズに話しかける。
ルイズはやや怒気を含んでいるものの、比較的常識のある言葉でメイドを追い返した。
「あ――、アンタがここでこいつを捕まえてくれたんでしょ?一応お礼は言っておくわ。…………ありがと」
「えっ、ど、どうも。光栄です!」
最後の言葉は彼女が背を向け、やや照れくさそうにもぞもぞとしていた為か、あまり聞こえなかった。
ただ、それはしっかりとシエスタの耳に届いていたらしく、
シエスタはルイズの予想外な答えに驚き、このときだけは貴族への恐怖をどこへやらに投げ捨てた。
「さぁ行くわよ! 全く、私はまだ朝食とってないんだからね!!」
ビ――――ッ!
背を向けたまま、ごまかすように速いペースですたすたと歩き出す。
ルイズに引きずられた真っ黒い使い魔は片手をカタカタ細かく振ってビ――ッと鳴いた。
多分バイバイと言っているのだろう。
なんとなくおかしい光景に、自然と微笑みが漏れた。
片手を控えめに振って応えると使い魔はうれしいのか、
幼子のようにはしゃいで見せると余計にビ――ッとうるさく鳴き、今度は両手をカタカタと振り始めた。
やがて角を曲がってその姿が見えなくなるまで、シエスタは手を振り続けていた。
な ぜ い つ も 蒼 星 石 を ハ ブ る ! ?
蒼い子慰めてくる
236 :
ゼロの平面:2007/07/30(月) 20:32:01 ID:???
投下終了、支援サンクス。
書きながら思っていた、これ避難所投下のほうがいいかな〜って
ビ―ッ。
べ、別に支援なんて僕はしたくないんだからねっ!
>>236 あ、避難所におすすめしたのは規制で書けないときの代理投下をお願いすればってことで
こけでもまったく問題ないですよ!
乙です!
一体どこら辺が避難所向けなのか小一時間(ry
糞猿に規制されたのかと思うのは仕方ないのよね。
乙!
さるさん規制喰らった時のムカつきは異常
乙だぜ。ほのぼのしてていいね。ルイズも大変そうだがw
あと支援でどっかの呪いの人形がワラワラでてくるけど
もしかして薔薇乙女召喚したいのかw
>>235 だって口調があんまり特徴ないんだもーん
ゲームウォッチ乙でした
>>235 蒼価学会員乙
>>243 蒼い子or黄色い子召喚は読んでみたいんだぜ
雛・蒼・金は書きやすいかも
性格ひねくれてる紅・翠・銀と、わけわからんばらすぃーてきらきーは書きにくいかな?
>>248 ツンデレ同士ってのがある意味書きやすいのかもしれないw
まあ銀様は原作やアニメでも契約者にやさしくする描写もあるね
ローゼンみたく逆に契約を求めてくる召喚者ってのも珍しいな
DODとかもそうだったっけ?
そういや召喚されるのって「生物」のみなのだろうか?
何回か召喚された勇者王はロボットだよな
原作設定は知らんが、ここのネタとしては生物外もバシバシきてるじゃないか
サーヴァント召喚
虚無の力を巡って四人のマスターが
あれ?3人足りなくね?ルーンも主人に出ね?
勇者王はロボットじゃないだろお
生機融合体、サイボーグとかエヴォリューターとか
>>253 トランスフォーマーとかか
平面とかキースとかも生物かどうか怪しい
召喚されてハルケギニア光にしたりギーシュに絶望与えてる勇者王か
T-1000が召喚されるというのもあったな。
>>255 ギャレオンってロボじゃなかったのかアレ?
VSレキシントン号
「ブロウクンマグナムッ!」
回転しながら飛んでゆくルイズの使い魔の腕。その腕がレキシントン号に吸い込まれたかと
思うと、轟音を立ててレキシントン号の反対側へと抜けていった。圧倒的だ。
「おお!あれは伝説の、トリステインの危機に立ち上がるスフィンクスですぞ!」
ギャレオンは勇者王じゃないだろ……常識的に考えて
>>260 いや、絶対勇者王とセットで来ないか?爆熱の風雲再起のごとく
今までの場合だと
ジェネシックガオガイガーとゴルディオンクラッシャーと来たり
ギャレオンとジェネシックマシンと来たりしてたな
声つながりで尻出すムエタイチャンプ。ジョー・パンツ・東を召喚するのは…
風のトライアングルぐらいはいけるか?
洗剤スクリューアッパーならカッタートルネードとなんとかやりあえるかもしれないよ
「宇宙の果てのどこかにいるわたしのシモベよッ。神聖で美しく、そして、強力な使い魔よッ!わたしは心より求め訴えるわ……我が導きに答えなさいッ!!」
春の使い魔召喚の儀式、桃色の髪の少女の叫びに応え、使い魔が召喚された。
だが、それは召喚してはいけない存在であった。
召喚された紫色の雲はハルケギニア全土を覆い、雲の中に全てが飲み込まれた。
>>263 格ゲーのキャラって「銃で即死させられないくらい強い」という設定があるっぽいからなぁ
実はものすごく強いんじゃないか?
でも格ゲーならリュウとかガイルとかの方がいいな、俺は。
ある日、魔王・遠呂智が突如降臨し、時空を歪め、
三國と戦国、さらにハルケギニアを合体させた異世界を作り上げた。
そして、そこに三國と戦国とハルケギニアの
猛将、知将、英傑、無双、英雄、勇者、使い魔、貴族、エルフを集め、
そのすべての勢力に戦いを挑んできた。
圧倒的な力を誇る遠呂智の前にほとんどの勢力は敗れ、壊滅。
魏の主・曹操も、戦死が伝えられ、その子・曹丕が跡を継ぎ、魏軍を統括した。
遠呂智との戦いに敗れた孫呉は、当主・孫堅をはじめとする多くの武将が遠呂智の捕虜とされた。
蜀軍もまた、遠呂智に敗れ、皆、生死もわからない。
ハルケギニアの全ての国も敗れ、国は滅びた。
それでも遠呂智は戦いを終わらせなかった。
まるで己を打ち破る強者が現れるのを待つように…
いま一人の虚無の使い手がそれを見ていた。
彼女は遠呂智に抗う者をまとめ、挑み、打ち破ってやろうと決意した。
いま一人の虚無の名を、ルイズ・フランソワーズ・ル・ブラン・ド・ラ・ヴァリエールといった。
「使い魔の躾はご主人様の役目、あの蛇を調教してあげないとね!」
ちょっ
投下宣言位してくれ
書き込む時には投下するって言っておくれw
支援
あ、終わりです
>>266 サムスピのシャルロットがいいな。貴族だし。剣使いだからデルフとの相性もいいかも。
タバサの本名と名前がかぶるけどな。
>>265 ワルド「決着をつけるぞ!ガンダールヴッ!」
ガイル「…」
ワルド「何故しゃがむ!?かかってこい!」
ガイル「…」
ワルド「ええい!ならばこちらから!エアカッター!」
ガイル「ソニックブーム」
ワルド「相殺しただと?ならばライトニングクラウド!」
ガイル「ソニックブーム」
ワルド「これもかッ!ならばこの杖で直接串刺しにしてくれる!」
ガイル(キラーン!)「サマソッ!!」
ワルド「ウワーウワーウワー」(エコー)
「タバサ!なんで遠呂智の味方なんかしてるのよ!」
「……遠呂智は母さまを助けてくれた。遠呂智は正義」
「黄天の奇跡を見よ!」
「レコン・キスタに栄光あれ!」
「ワルド子爵、この信長につかえる気はないか」
「烈風のカリンか、少しは楽しめそうだな」
「人中の呂布、ルイズのためにも死んでもらいます」
>>274 くにへ かえるんだな
おまえにも かぞくが いるんだろう
ー=、 、ー-、`ヽ、、ヽ`!i' , ,i",r'",-'"=ミ
`ヽ`ヾ`、 ! ヽ ! l! i! !_i_/_<'"``
`,ゝ、iliー'" "、,"、', i, リ
!/!,li ,;;-=o=-,ッィ=。ゥィ
__ i、`!', '; `ー /;;!i、''; ,!
ー''`ヽ`,ーi'`''"!、ヽ , `一'、 / __
`il `i ! ヽ、  ̄ ̄ / iヽ、/ ,.ヽ_
i! !` `ーァ、-ー' ! ノ!トi,!'",ノ-、
,..=、i! iヽ-、 rィ',;'!ヽー-、! `/_,i' _,.!'、
ーニー-、._ `ヽゞニ-、.;' i! ! , `ト_ノ`x-'" ノ
=ニヽ、 , `, /ヾ=ソ ノ !/ !、`ー`''イ、
-ー-、 `i, / / ヽ `イ_, i -'" ̄`! ! =@ヽ
ゝノ /-'" ` ' ! ヽ
格ゲーなら究極神拳の使い手を召喚w
タバサの息が荒い。
お茶を御馳走してくれるというのでついて行ったものの数十分部屋にこもって出てこなかった。
時折あぁだとかはぅだとか妙な声が聞こえてくるので大丈夫かと声をかけたが、
返事はかえってこなかった。
そうして今に至るのだがどうもこのお茶は妙だ。
はちみつのように金色でひと肌のような暖かさがある。
勇気を出して飲んでみたがどうも少し(禁則事項です
ごひ「ルイズ様が正義だ!」
無双のやつらに勝てるゼロ魔キャラなんているか?
ルイズママ
285 :
DOD&M:2007/07/30(月) 21:39:14 ID:???
投下していいかな? かな?
来い!
290 :
DOD&M:2007/07/30(月) 21:44:52 ID:???
じゃ、行きます。
うららかな陽光が差し込む昼下がり。
カイムは昼寝をするアンヘルの体に寄りかかりながら、一人物思いに耽っていた。
彼はこの所、暇な時間を見つけては、よくこうして考え事をしている。この世界に呼び出されてしばらく経った今だからこそ、ゆっくりと彼にも物を考える余裕が出てきていた。
憎悪の炎に身を焦がし、復讐の鬼となりて人を斬り殺し続けていた自分と、今の自分では随分差が出ている。いや、復讐の為に戦っている振りをして、人殺しの快感に酔いしれていた頃の自分とは、と言った方が正しいかも知れない。
今は、ありのままの自分を受け止め、それを変えようと、努力が出来ている。そうでなければ、今こうして穏やかな時間を過ごせてなどいなかった筈だ。
それもこれも、元の世界で戦いを終え、一旦全てを失ったからか? それとも、アンヘルやキュルケ達の影響だろうか? 恐らく、そのどれもが当てはまるのだろうと思う。
このハルケギニアでの穏やかな生活は、徐々にカイムからその狂気を拭い去り、そして失われていた人間性を取り戻させていた。
「…………?」
特にする事も思い当たらない為、そのまま眠ってしまおうかと思ったカイムであったが、何やら学院内の慌しい空気を感じ取り、その身を起こした。
見れば、学院付きの衛士やメイド達が、忙しなくその身を動かしながら、何かの準備に勤しんでいる。その中に見覚えのあるメイドの姿を見かけ、カイムはおもむろにそちらの方へと歩み寄り、その肩を叩いた。
僕が支援するよ
しえーん
支援は一日にしてならず
294 :
DOD&M:2007/07/30(月) 21:47:05 ID:???
「あら? カイムさんどうなされたんです?」
「…………」
言葉を返してきたシエスタに、カイムは正門の方を指差し、首を傾げた。
「ああ、何をやってるかですって? 聞いてください! カイムさん! 今日はこの学院に、アンリエッタ姫殿下が来られるのですよ!」
「…………」
上手く意図を悟り返してくれた彼女を前に、成る程な、とカイムは頷いた。
一国の姫の行幸とあっては、学院の一大事であろう。異世界から来たとは言え、ある程度似通った文化形態の世界に生きていた為、その重要度くらいは容易に推し量れる。
一人の平民の少女として、姫に対し憧れを抱いているのか、シエスタは普段よりも浮かれて見えた。
「今は歓迎式典の準備の真っ最中でして……カイムさん、また後でお会いしましょう」
そう言ってパタパタと忙しそうに駆けて行ったシエスタの背中を目で追いながら、姫という単語から連想した、己の妹の姿を幻視していた。
『私を……見ないで……』
思い返すは、頭に焼き付て離れない、短剣で己が胸を刺し貫いた妹の姿。自らの想いが受け入れられぬと決定的に悟った、あの絶望の顔。
せり上がって来た、怒り、悲しみを喉元で押し殺してカイムは頭を振った。
妹の姿を思い出す事が、自らの業を突き付けられた様に感じ、彼は自嘲の笑みを浮かべるしかなかった。
支援
病院から……骨折と脱臼をおして……支援する
板垣死すとも支援は死せず
>>296 無理すんなw
>>293 投下が止まらず眠れないということか支援
全力で支援
∧∧∩
( ゚∀゚ )/
ハ_ハ ⊂ ノ ハ_ハ
('(゚∀゚ ∩ (つ ノ ∩ ゚∀゚)')
ハ_ハ ヽ 〈 (ノ 〉 / ハ_ハ
('(゚∀゚∩ ヽヽ_) (_ノ ノ .∩ ゚∀゚)')
O,_ 〈 〉 ,_O
`ヽ_) (_/ ´
ハ_ハ キタ━━━(゚∀゚)━━━!!!!! ハ_ハ
⊂(゚∀゚⊂⌒`⊃ ⊂´⌒⊃゚∀゚)⊃
300 :
DOD&M:2007/07/30(月) 21:52:26 ID:???
「トリステインの王女って言っても、やっぱりあたしの方が美人じゃなかったかしら?」
「…………」
キュルケは酒で紅潮した頬をカイムに押し付け、ベッドの上に押し倒そうとしながら言った。
ここは彼女の寝室。ここ最近と言うもの、カイムは一日置きで寝る場所を変えているのだ。これも、キュルケの押しの強さにカイムが負けた結果だった。
そして、姫殿下の歓迎式典も滞りなく済み、無事に夜を迎えた訳なのだが……
「ねぇ? ちょっと聞いてるの? カイムったら。もう〜、いつだってあなたはあたしにちゃんと振り向いてくれないー」
「…………」
少し落ち込み気味だったカイムを慰める為、キュルケが酒でも酌み交わそうと提案したのがきっかけだった。
そんな中、先日、カイムがコック長のマルトーから仕入れた、度数の限りなく高い特別な蒸留酒を、キュルケがワインと間違えてグラス一杯一気飲みという荒行を為したのだ。
始めこそは、目を白黒させてケホケホ咳き込んでいた物の、チビチビとやる内に、その酒の味に気を良くしたのか、それを何杯か重ねて行き、この様な状態と相成った訳である。
中途半端に酒に強い体質と、未知の味に好奇心をもてあました結果がもたらした出来事だ。やけにちやほやされる姫君に、幾許かの嫉妬心も原因の一つかもしれない。
何時に無く押しの強いキュルケに、カイムはほとほと困り果てていた。
来た、見た、支援した
しえんだ〜よ
303 :
DOD&M:2007/07/30(月) 21:54:04 ID:???
「ちょっとー、カイムー……って、んん?」
酔っていたせいで扉の施錠がきちんと出来なかったのか、窓から吹いた風に、軋んだ音を立てて扉が半開きになった。
そしてそこから覗く、こそこそとしたギーシュの姿を目ざとく見つけたキュルケは、とろんとした目つきながら、ハッキリした語調でカイムに言った。
「……んふ、何かあるわね。あれ。カイム、行くわよ」
また何やらよからぬ事を企てているな、こいつは。そう思いながらも、このまま押し倒されるよりはマシと思ったカイムは、足元のおぼつかないキュルケを支えながら、そっと部屋から出た。
目標のギーシュは、誰かに気取られぬ様気配を殺すことに必死に見えたが、彼にはその為の注意力が足りてない様だ。酔ったキュルケを支えながらではあったが、尾行は驚くほど簡単に成功した。
どうやら、ギーシュも誰かを追っていたらしい。黒衣の人影が、とある一室に入り込んだのを確認すると、そのまま部屋の扉に耳を押し当て始める彼。
「…………」
そして、尾行を提案した当のキュルケは、カイムの腕の中で小さな寝息を立て始めていた。いっそこのまま帰ってやろうかとも思ったカイムだが、それも今更と思い、挙動不審気なギーシュにその視線を固定させた。
それからしばらくの後、目を覚ましたキュルケが、寝ぼけ眼で辺りを見回し始める。最初は混乱していた様だったが、ようやく用件を思い出し、そしてギーシュが誰の部屋の前にいるのかを確認すると、意地の悪い笑いを浮かべて彼の肩を背後から叩いた。
「ちょっとギーシュ、あんた今度はルイズにまで手を出そうってわけ?」
「!? ななななな、一体君はいつの間に!?」
「誰!? 一体何者!?」
飛び上がって驚いたギーシュの声に、扉の中から大きな声が返された。
声と同様に、大きな音で開け放たれたドアの向こう側には、腕を組んで仁王立ちするルイズの姿と、その奥に、
「あ、え、あ……」
「あらまぁ。お姫様が何でこんな所に」
突然の事態に驚き身を竦ませた、アンリエッタ姫殿下の姿があった。
天が呼ぶ地が呼ぶ人が呼ぶ!
305 :
DOD&M:2007/07/30(月) 21:57:37 ID:???
ほい、今回はこんな所で。
あじゅじゅしたー。
支援の支援による支援のための支援
夜空の星が瞬く影で、支援の笑いがこだまする
あーじゅじゅしたー
どうしたらそんなに早く書けるの?
あじゅじゅしたー
あじゅじゅしたー
カイムとキュルケのナイスコンビに嫉妬。
クロノトリガーのルッカ召喚とか。
クロノクロスでのルッカの不遇っぷりを今日知ったので
せめて他の世界で幸せになってる話を読みたい
あじゅじゅしたー
乙です、この投下速度最高w
でもひとつだけちょっとききたいんですが
>>303 >「ちょっとギーシュ、あんた今度はルイズにまで手を出そうってわけ?」
これ言ったのって誰?キュルケは寝てるんだよね?
314 :
313:2007/07/30(月) 22:11:11 ID:???
ごめ、見直して自己解決したorz
ちゃんと目を覚ましたと書いてあるよ
やむを得ず会社に2日目の缶詰を敢行する俺が支援だ!
家に帰りたいんぜ・・・
投下乙!
キュルケが上手い具合にヒロインの位置にいて良い
原作のフレイムの役立たずっぷりは異常。
319 :
DOD&M:2007/07/30(月) 22:19:30 ID:???
>>308 何度か言われてるけど、ただ単に思うまま書き綴ってるだけなんで、多少早いのかも。
またムラムラしてきたので、書き始めます。また深夜に来るかも知れません。
支援してくれる人、まとめてくれてる人、いつもありがとうございます。
そのスピード、もう真・マッハスペシャルとか言って分身できそうだよね。GJ。
サラマンダーなんてリアルじゃ火の力を強める効果があると信じられたせいで
山盛りで火にくべられた小動物でしかないからな
投下するぜ
するぜ
DOD&M
もう、キャラに対する愛情がダダ漏れで最高ですが何か?
いいぞもっとやれ
ひとつ疑問、新宿エンドを通るルートだと妹自殺じゃなくて
光でどこかに消えたんじゃなかったけ?
ラ・ロシェールを挟む峡谷の上。険しい岩山のわずかな平地に人影がある。
フーケが、大の字になって倒れていた。
「あの女どころか…あんなガキどもにまでやられちまったよ!くそっ!」
もはや満身創痍、体中傷だらけではあるが致命傷は一つも食らっていない。
飛ばされている途中に『フライ』をかけて『アイス・ストーム』の向かう方向へ飛んだ。
簡単に言ってしまえば、死んだフリをしてやり過ごしたのだ。
「私にトライアングル二人の足止めさせといて、自分は愛しいルイズ様の騎士役だって?ハッ!」
あの女とガキどもは当然として、あまりに自己中心的な仮面の男に対しても怒りがこみ上げてくる。
仮面の男に限らず、組織そのものがフーケには肌に合わなかった。
フーケは自己の判断で自分の気に入らない貴族を襲ってきたし、それを変えるつもりも無かったのだが、
ご立派なお題目を掲げたレコン・キスタは勝手な行動を許してくれない。
せいぜい手駒として役に立てとばかりに、休みなしに勝手な命令を伝えてくるだけだ。
少し休もう。いい機会だ。自分が『アイス・ストーム』に飛ばされる姿は何人もが目撃している。
杖を握れぬほどの怪我を負ったので静養していた、とでも言えば何とかなるし、
気が向かなければこのまま消えるのもいいかも知れない。
「誰も知らない所で…あの娘の所にでも行こうかねえ」
フーケは懐の宝石を確認し、ゆっくりと、助かった事を確認するかのように立ち上がる。
あいつらがいなくなった後、次の船あたりでこっそりアルビオンに向かおうと計画を立てた。
ゼロのアトリエ 〜ハルケギニアの錬金術師20〜
koikoi
その木の中は吹き抜けになっていて、各枝に通じる階段が所狭しと並んでいた。
ワルドたちは目当ての階段を見つけて駆け上る。
木の階段がきしむ音を聞きながら、途中の踊り場に差し掛かった時。
ヴィオラートは、きしむ音にもう一つの足音が混じっている事に気付く。
さっと振り向くと、黒い影が翻りルイズの背後に回る。
先ほどフーケのゴーレムに乗っていた、白い仮面の男だった。
(え?)
その男には見覚えがあった。見覚えのある男が仮面を被っていた。
だって、髪の色も、気取った仕草も、走る姿だって同じなのだから。
ヴィオラートは杖を向けると同時にルイズに怒鳴った。
「ルイズちゃん!」
ルイズが振り向く。一瞬で男はルイズを抱え上げた。
(まさか…まさか!)
男は軽業師のようにジャンプする。そのまま地面に落下するような動きだった。
即座にワルドが杖を振り、風の槌に打ち据えられた仮面の男は思わずルイズから手を離す。
ワルドは仮面の男を無視し、ルイズに向かって急降下していく。
ヴィオラートは一つの実験を試みる。
あるものが他のあるものと同一であるかどうか、同一条件で試し実証する。
対象は仮面の男、条件は杖の火球。
「えーい!」
仮面の男に向かって飛んだ火球は、予想通り…
風の魔法に散らされて、逆にヴィオラートを襲う。
だが、ヴィオラートは今度は額のルーンを光らせ、ほんのわずかデルフリンガーに顔を出させた。
「やいこら、またおめえはこんな時だけ急に―――」
背中のデルフリンガーに火球の全てが吸い込まれる。
「どぅあちぃぃぃぃ!!」
デルフリンガーの付け根あたりが黒いすすで覆われ、
その間に、ルイズを受け止めたワルドが『フライ』の呪文で階段に戻ってきた。
そして、仮面の男にもう一度『エア・ハンマー』を叩きつける。
仮面の男は力を失い、地面に向かって落下していった。
しばらく経っても、戻ってこなかった。
階段を駆け上った先は、一本の枝が伸びていた。
その枝に沿って一艘の船が停泊している。
ワルドたちが船上に現れると、甲板で寝込んでいた船員が起き上がった。
「なんでえ、おめえら!」
「船長はいるか?」
「寝てるぜ。用があるなら、明日の朝改めて来な。」
船員は、酒の瓶を啜りながらそう言い放った。
「貴族に二度同じことを言わせる気か?僕は船長を呼べと言ったんだ。」
ワルドは杖を抜き、船員に照準を合わせて脅す。
「き、貴族!」
船員は立ち上がると、船長室にすっ飛んでいった。
しえん
「何の御用ですかな?」
船長はうさんくさげにワルドを見つめる。
「女王陛下の魔法衛士隊隊長、ワルド子爵だ。」
「これはこれは。して、当船へどういったご用向きで…」
相手が身分の高い貴族と知って、船長は急に相好を崩す。
「アルビオンへ。今すぐ出航してもらいたい。」
「無茶を!」
「無茶でもだ。僕の『風』も力を貸す。僕は風のスクウェアだ。」
船長と船員は顔を見合わせる。
「ならば結構で。料金は弾んでもらいますが…」
「積荷全てと同額出そう。」
商談は成立し、船長は矢継ぎ早に命令を下す。
「出港だ!もやいを放て!帆を打て!」
帆が風を受けてぶわっと張り詰め、船が動き出す。
「アルビオンにはいつ着く?」
ワルドが尋ねると、
「明日の昼過ぎには、スカボローの港に到着しまさあ」
と船長が答えた。
ヴィオラートは舷側に乗り出し、地面を見た。『桟橋』大樹の枝の隙間に見える、
ラ・ロシェールの明かりがぐんぐん遠くなってゆく。結構な速さのようだ。
小さくなる桟橋を見つめながら、ヴィオラートは深い思索の海に沈みこむ。
支援する。
ワルドはルイズにとっての敵だ。それは間違いない。
しかし、それをルイズに納得させるだけの材料は残念ながらない。
ヴィオラートが見つけた根拠は全て主観で、あるのは経験則による自己流の判断だけ。
例えそれが正しくとも、気のせいと言われれば返す言葉はない。
それにルイズは今、信じたいものを信じようとしている。そんな時の人間に届く言葉は、ない。
もしかしたら、最悪の状況でワルドと対峙することになるかもしれない。
そこで、あるいはその前に何としてもルイズの目を覚ます。
ヴィオラートはひそかに覚悟を決めて、前を向いた。
その隣にはルイズが立ち、同じように地面の方をじっと見つめている。
二人は一言も発せず、遠ざかる地面を同じように眺め続ける。
そんな二人の元に、ワルドが近寄ってきた。
「船長の話では、ニューカッスル付近に陣を配置した王軍は、攻囲されて苦戦中のようだ。」
ルイズがはっとした顔になった。
「ウェールズ皇太子は?」
ワルドは首を振った。
「わからん。生きてはいるようだが…」
「どうやって…連絡を取ればいいかしら。」
「…陣中突破しかあるまいな。」
ルイズは緊張した顔で頷いた。それから尋ねる。
「そういえば。あなたのグリフォンはどうしたの?」
ワルドは微笑んで、口笛を吹いた。グリフォンは甲板に着地し、船員達を驚かせる。
ヴィオラートは舷側に座り込んだ。とりあえず今は機会を待つしかない。
延々と続けられているルイズとワルドの会話を子守唄に目を閉じる。
どうやらまた危険な事になりそうだ、そんな予感を胸中に抱えて。
おわりです。
乙です
GJ。
まぁ仮面だけじゃねぇ……。
GJ!
予約がないなら投下する。
あ、アンタ……もう完結したはずじゃなかったのか!?
アトリエGJ!
水面下での攻防と言った感じで面白い
乙
今は我慢の時か・・・
いけね、コテハン間違えた。
長編でワンピースから悪魔の実だけ。
タイトルは『エデンの林檎』で。
ルイズが私TUEEEEEEEE!だけど大丈夫かしら。
予約はないね?
あんた次は何書く気だw
わかった!ボムボムの実だ!
キタキタの実だな!?
魅音でかこうかなーと思ってんだけど雛見沢症候群て伝染すんのか?
>>345 おまい神wてか投下前にばらすとかマジ勘弁w
いくぜ。
『エデンの林檎』
零話 『蛇は林檎を投げ落とす』
「この宇宙の何処かにいる(ry」
お決まりの召還呪文とお決まりの爆発。
“魔法が一切使えない魔法使い”のゼロとさげずまれている『ゼロのルイズ』ことルイズ・フランソワーズ・ル・ブラン・ド・ラ・ヴァリエールが顔をすすだらけにしながら唱えたその呪文は、ミスタ・コルベールに与えられた最後のチャンスだった。
どうせ何もねーだろと生徒たちが飽き始めているなか、爆発で怒った煙がゆっくりと晴れていく。
煙の中には、唐草模様の書かれた毒物にしか見えない大きな実が、一つだけ転がっていた。
「さすがゼロのルイズ!」
「珍しいのは確かだな!」
ルイズは涙をこらえるのに必死だった。
ドラゴンやグリフォンのような幻獣とまで行かなくても犬やネコでも良かった。それこそ蛙や蛇でも。
しかし彼女に引き当てられたのは虫ですらなく、動くことのない植物だった。
コルベールに急かされその実にコントラクト・サーヴァントを行う。
ルーンの発生を確認して、コルベールは全員を下がらせた。
アイテムだけ、そういうのも有るのか!
私怨
予知能力者がこの板にはいるですかw
せいん
唐草模様に邪魔をされたのと対象が木の実だったこともあり、コルベールはそのルーンを深く調べはしなかった。
ただ一人とぼとぼと、ルイズは実を抱えて自室に戻った。
その日ルイズは初めて授業をサボった。
夜、ルイズはふと目を覚ました。
泣きつかれたまま眠った涙の跡の残る顔で、ルイズは眼前の木の実をにらみつけた。
ふつふつと怒りがこみ上げ、それをぶつけるようにルイズは実にかぶりついた。
毒かも知れない、という思考がないわけではなかった。
それでもルイズは実をかじった。死ぬ可能性を理解しながらもそれにかぶりつく。
死んだほうが楽かもしれない、とさげずまれ続けた17年を振り返り、涙を流しながら実をほおばった。まずい。
2/3ほどを食らったところで残りを床に放り投げ、また泣きながら眠った。
ルイズの額にぼんやりとルーンが浮かび上がる。
それは虚無の使い魔の証。
実に刻まれ、食らうことでルイズに移された刻印。
それは神の頭脳。
それは神の本。
その名を『ミョズニトニルン』
その実の名は『悪魔の実』
サブタイつけてみた。
続いて一話。
一話 『林檎をかむと歯茎が痛い』
朝、起床したルイズが初めに行ったことは、鏡を見ることだった。
額が焼けたようにジンジンと熱く、それが絶え間ない頭痛を与えてくる。
袋にパンパンに物を詰め込むようなおかしな痛みを感じながら、鏡に映った己を見る。
その額にはルーンと思しきものが浮かび上がっていた。
ルーン? そう認識した瞬間熱量が急速に増加する。
熱い! 熱い! 痛い!
死ぬのだろうか? ぼんやりとそんなことを考えながらルイズは部屋をのた打ち回った。
数分後ようやく熱と痛みが引き、よろよろと立ち上がる。
鏡台に手を突いた瞬間、頭の中に何かの情報が流れ込む。
―名前:魔法のチェスト
―分類:家具
―機能:自動で開閉する。
―使用方法:杖を介して魔力を流す。
―追記事項:特になし。
それは彼女が手を置いている鏡台の情報に他ならなかった。
ルーンが刻まれたのはおそらく使い魔のあの実を食らったからだろう。
ならばこの流れ込む知識は何なのか?
恐る恐るといった様子でルイズは己の杖を手に取る。
何と言う危険な組み合わせw支援
悪魔の実は物凄く不味いらしい
支援
せいん
悪魔の実が神様の脳ってのはイヤだw
読まれる事が問題なのではない
読めていた。だが、もっと上を行かれた。
吾輩は書き手の究極の有り様をそう考えるのであるが、卿らはいかにあるか?
ぶっちゃけ、某ご立派は吾輩の遥か高みを常に行きつづけている。無駄に上手いとしか言い様が無いw
―名前:魔法の杖
―分類:魔法補助器具
―機能:魔法を行使する際の補助器具。
―使用方法:魔法を行使する際片手に持つ。
―追記事項:特になし。
つまりこれはルーンの効果だろう。
ほんの少しの幸運に、ルイズは嬉々としながら振り返る。
その目に昨夜食べちらかしら実の上1/3が止まった。
そういえば、と思考する。
使い魔を食らってそのルーンの機能を取り込む、などという話は過去に存在しない。
ならばこの実の何らかの効能か? とその残りの部分を拾い上げた。
―名前:悪魔の実・ボムボムの実
―分類:魔法植物
思わず手を離す。これは魔法生物だったのか!?
恐る恐る実を拾い上げた。
―名前:悪魔の実・ボムボムの実
―分類:魔法植物
―機能:食したものに特殊な能力を付与し、代償として海に嫌われ泳げなくなる。ボムボムの実の場合、爆弾人間になる。
―使用方法:食する
―追記事項:爆弾人間とは、その全身および装飾品、排出物(吐息や唾液、涙や血液など)を爆発物に変え行使できる……
次々と流れ込む情報。実の使用法だけでなく栽培方法、そのための必要な環境、他の実の情報、その効能。
あらゆる悪魔の実の情報がルイズの頭に流れ込む。
「あは、あはは、あはははははははは!」
私怨
また、使い魔の中で一番汎用性の高いのがw
爆発→ボムボム!って単純に連想したら当たっちまったw
しかし、鼻くそ飛ばすルイズなんて嫌だwwww
爆殺のルイズ爆誕wwwwwwwwwwwww
確か火も食えるようになるなww支援
>>349 某兄弟スレでDISCとか石仮面とか呼び出すのがある支援
ご立派と比べるとかマジ勘弁
あのクオリティは異常の極みw
ルイズは知らず、歓声を上げた。
キュルケにとってルイズのテンションの高さは異常にしか思えなかった。
朝の食事では周りのいやみを気にすることなくメイドに話しかけ談笑、授業では錬金の実習を命じられて「できません!」とはっきり。
ああ、かわいそうなルイズ! とよろめきかけたキュルケが見方を変えたのは、ルイズがコルベールに話しかけたときだった。
「ミスタ・コルベール、秘策の材料の栽培を行いたいのですが……」
「ん? ああ、栽培するスペースかな? それならこの中から好きな場所を選ぶといい。必要ならメイドあたりを一人つけてもらえるが」
「いえ、その……」
「何かね?」
少しためらったあと、ルイズはコルベールに目を向けた。
「育てたいのは木なんです。それもかなり大きな」
手伝うメイドにはシエスタが指名された。
植えられているのは悪魔の木、さまざまな実を宿す呪われた木。
ルイズは心底楽しそうに、地面から飛び出た実のヘタを撫でた。
>>358 >>排出物(吐息や唾液、涙や血液など)を爆発物に変え
42 ハンター(福岡県) 2007/04/07(土) 14:09:35.97 ID:oKGrVgH30
Q.光の速さでケツからうんこ出したらどうなるの?
A.リアルな話すると多分お前の住んでる大阪が消し飛ぶ
光速でウンコほどの質量(約200〜300グラム)の物体が動いたら想像を絶する衝撃波が発生する
ましてそれが地表と激突したら地球がヤバイ
お前のウンコで地球がヤバイ
育てる気かよwww支援
>>364 秘策 → 秘薬 いきなりすごい誤字に俺撃沈
いさかいのきっかけは些細なものだった。
ギーシュの落とした香水のビンをシエスタが拾ったのがきっかけ。
場をごまかそうとギーシュがシエスタに責任を押し付けようとしたのだ。
仮にも女性を尊重するグラモン家の三男がそれはどうかと思うが、彼もおそらく本気ではなかったのだろう。
だが周りがそれをはやしたて、場はシエスタへの仕置きの流れに変わっていた。
「やめなさいよ、みっともない」
ルイズの声がなければ、シエスタはきっと恐怖で気絶していたことだろう。
「ミス・ヴァリエール、君とは関係ないだろう?」
「黙りなさい。仮にも貴族ともあろうものが自分の失敗を人に擦り付けるんじゃないわよ、情けない」
「っ! やけに彼女をかばうねえ」
「その子は私の使用人も兼ねてるの。暴挙は許さないわ」
シエスタはルイズにすがるような目を向ける。
「……ふん、流石はゼロのルイズ、魔法が使えないもの同士仲がいいとみえ……」
ギーシュの真後ろにあったグラスが轟音を立てて爆発した。
「それ以上は許さないわ」
「……だったら何だというんだい?」
その爆発の大きさに冷や汗をかきながらも、ギーシュは見栄を張る。
あ、マリコルヌが破片をぶつけられて目をまわしてる。
しえん
そんな栽培方法まで解明とか大丈夫なのかソレ。
生半可な条件じゃワンピ側で成功しててもおかしくないからめちゃくちゃな環境が必要なんだろうな
>>369 キタキタ同様、不条理を楽しむべきなんじゃなかろうか。
>>369 同じ能力は同時に存在しないから、栽培自体は意外と簡単なのかも。
悪魔の八百屋なんてものがあるらしいしな。
>>369 育成に魔力が必要だった。そう考えるんだっ
>>369 それでも神の頭脳なら…それでもきっとミョズニトニルンならなんとかしてくれる…
独自設定のさじ加減が難しい。
簡単に育ったら面白くないから現在思考中です。勘弁。
「それ以上ふざけたことを言ったらその頭を爆破してあげるわ、ギーシュ」
「面白い。ならば決闘だヴァリエール! ヴェストリの広場で待つ!」
そう言うとギーシュは足早に去っていった。
本心では離れたかったのだ、妙な威圧感を放つルイズから。
ルイズは黙って席を立つと、破片の一つを握り込む。
手のひらが切れ軽い出血を起こす。
それを確認し、ルイズは食堂を後にした。
ヴェストリの広場には、すでにたくさんの観客という名の野次馬が集まっていた。
「よく逃げずに来たね、ヴァリエール!」
「あなたごときに逃げる必要が?」
ピクリとギーシュの額に欠陥が浮かび上がる。
ギーシュは思い直す、相手は所詮ゼロだ、僕が負けるわけがない!
ギーシュ、それ死亡フラグ! もしくは敗北フラグ! と叫ぶ声も無視して、彼はそのバラの造花を握り締める。
「ではミス・ヴァリエール! 僕のワルキューレがお相手しよう!」
杖が振るわれ一体の青銅製の戦女神の人形が錬金される。
「うらやましいわね……」
メラメラのキュルケやヒエヒエのタバサも見たいかも支援
しえん
爆殺のルイズはガリア王と手を組んで世界を征しちゃいそうだぜww支援
っつーか育ててどうするんだ。誰に食べさせるつもりなんだ?
いやそれ以前に実の能力が必要な荒事の世界に進む気になったのは何でだ?
それとも二つ目食べて死ぬオチではあるまいな。
>>374 欠陥 → 血管 ごめん OTL
ルイズはひっそりと、ゆがんだ笑みを浮かべた。
「さあヴァリエール! 今なら降参も……」
その言葉は続かなかった。
ルイズの体が前へ傾き地面を蹴る。
格好をつけていたギーシュが反応するまもなく、ルイズはワルキューレの懐へもぐりこんだ。
手のひらが切れた左手をそれに押し付ける。
慌ててワルキューレを動かすが、既にルイズは退避済み。
ルイズが杖を振るう。
杖に反応するようにワルキューレが盛大に爆発した。
唖然とするギーシュに、ルイズは年不相応な妖艶な笑みを浮かべる。
「もうおしまい?」
「ま、まだだ!」
慌てて杖を振るうギーシュ。
杖にあわせ出現する六体のゴーレム。
だがそれに慌てることもなく、ルイズは足元の破片を拾い上げた。
それを握り込み、手のひらの傷を深くする。
その手を振った。
飛び散る血のしぶきがギーシュにも降りかかる。
「ヒッ!」
このルイズはまちがいなく石川賢のグルグル目玉。ギーシュは死ぬ
こえええw
大いなる力には大いなる責任が伴うんだぜルイズよ・・・支援
実の能力は、研磨する事で強くなる! 支援
しえん
ボムボムの実の最終奥義はウルトラダイナマイトなわけだが
小さく悲鳴を上げるギーシュを視界からのけると、ルイズは右手の杖をギーシュに向け左手をパチンとならした。
轟音と共に六体のワルキューレが吹き飛んだ。
「まだ、やるの?」
ことここにいたってルイズが何をしたかその場にいたものの想像は結論に達していた。
つまりルイズはばら撒いた血を介して何かをしているのだろう、と。
もちろんそうではない。単に血をボムボムの実の能力で爆破しただけだ。
だがそうとはわからないギーシュは己についた血を必死にぬぐう。
「ギーシュ、負けを認めるなら杖をこっちに放りなさい。まだやるならあなたはきれいな花火を咲かせて、ボンッ」
ギーシュは黙って杖を捨てた。
ところで諸氏は人の好意に類する感情がどう構築されるかご存知だろうか?
それは落差である。
空腹のときに食べるジャンクフードは満腹のときの高級フレンチよりはるかにうまい。
そう、落差である。
「ミス・ヴァリエール! 左手の治療を!」
「あ、ありがとう……ルイズでいいわよシエスタ」
「ははははい! ルイズ様!」
シエスタのルイズを見る目は好意以上の何かがあった。
そう、落差である。
ギーシュにより死の恐怖まで味わいかけたシエスタにとって、同じ位置にいるルイズの好意は通常より大きなものとなったのだ。
「何かいやな予感がするわ……」
うわw
想像しちまった。
ギーシュとウソップがかぶる支援
今週のウソップはちょっとかっこよかったけど
百合フラグキター!!支援w
なんという百合…
見ただけでわかってしまった
間違いなくこのメイドはユリユリの実を食べている
一話まで投下完了です。
確認したはずなのに誤字があって泣きそう。
がんばって二話目を書きますので見捨てないで。
最後のは純然たる趣味です。そこキモイとか言うな。
ルイズの為にクロクロの実を食べるシェスタ。
使用後
「これぞ人の心を操る軍師の技」
そりゃ、ハラグロの実だ
>>358 >代償として海に嫌われ泳げなくなる。
海に限らず、ある程度溜まってる水だと全部ダメだったはず。
河も、池も、湖も、風呂も。
投下予定がなければ15分後から投下します
>>393 あれ? 風呂に入ってる時に能力使ってたアワ人間がいたよーな。
グッジブ
>>393 アラバスタ編の最後らへんで普通に風呂入ってなかったっけ?
397 :
395:2007/07/30(月) 23:00:06 ID:hzFQjTaN
投下乙です
思いっきり良い忘れてました orz
風呂は入れるのでは?
まあ沈んだらおぼれるのは変わらないだろけど。
風呂がダメならシャワーを浴びればいいじゃない
もしくは時代的にサウナかも知れんね
ボムボムの相方はキロキロだったが、ゼロ魔の世界で重さの単位はなんだっけ?
>>392 そういえばきょうはしもべの人来てないな
水溜りで溺れるとかソレなんて吸血鬼?
しかし…いいな、ルイズとシエスタの百合は新しい!
是非とも退廃的に過ごして頂きたいものである
>>399 原作読んでれば判る事だが
貴族は風呂。香水の匂いがきっつい風呂
庶民がサウナ
>>401 今日の1時半ごろ来てるからちゃんと来てるじゃないか。
パラミシアは大体大丈夫な気がするなぁ。
水に極端に弱いのはスナスナくらいか。
風呂みたいに足がつくところではさすがに溺れないが、
水に浸かっている体の比率に合わせて能力は使えなくなるという設定だったような
悪魔の実は海水関係で能力が使えなくなって
水は溺れるだけだったと思ったが
たしか
>>408が正解。
カナヅチになって海水で能力が停止するはず。
そう考えるとヒエヒエとか反則じゃね?
>>404 おお、「昨日の深夜」という感覚だったぜ
>>401 避難所連載になったの知らない?もしかして釣りw
>>409 一番反則なのは、トリトリの実系だと思う
ヤミヤミとかもうチートじゃね
ロギアはマジ反則
伊藤勢の新免武蔵を召喚
だめだ、フーケのどさくさに紛れて宝物庫荒らしてる姿しか思い浮かばねぇw
ではぼちぼち投下しま〜
ゾアン系はもっと反則……けもの娘とか猫耳ギーシュとか。
ZONE OF ZEROのルイズとシエスタの関係はまさに百合だよな・・・
ロギア系の実が来たら、ゼロ間世界じゃ先住魔法どころか精霊になったようなもんだからなぁ。
ヤミヤミ以外なら傷さえつかないし。
>>414 スマン、マジで知らないと思ったんだorz
朝からルイズはそわそわしていました。いつも寝坊するのにおとーさんが来る前から起きていました。もっとも殆ど寝てないという方が正解ですが。
いつものように支度を済ませ朝食をとり・・・と行動したかったのですが手が震えます。それでも着替えはおとーさんがいつも通りに手伝ってくれるおかげでなんとかなりました。
食堂に行くとおとーさんに色々な人が話しかけてきました。コック長のマルトーはおとーさんの事を我等が剣と言い、メイド達はなぜかおとーさんを触りまくっています。
ルイズはちょっと怒りながらおとーさんをメイド達から引き離しましたが、今度は生徒達が触りまくっています。
「な、何なのよいったい・・・」
ルイズが不審に思っているとギーシュが現れました。
「やぁ、ミス・ヴァリエール。君の使い魔は・・・あぁ、やはりそうか」
指で顔を掻きながらギーシュが少し困ったような顔をしています。
「ギーシュこれはどういうことよ?」
この事態の原因がギーシュだと直感したルイズは詰め寄ります。
「おお。怒らないでくれミス・ヴァリエール。実はあの決闘の後、僕はモンモランシーに許してもらえてね仲直りする事が出来たんだ。
君の使い魔に負けたことで真実の愛がわかったんだ!!僕はモンモランシーをこれからもずっと愛していく!!」
いつの間にかギーシュの横に来ていたモンモランシーが頬を赤く染めています。そんな彼女をギーシュは優しく抱き寄せるとこう言いました。
「君の使い魔は僕たちのキューピットなんだよ」
「ふんふん、それを皆に言いふらしたのね」
ルイズはすこし眉をひくつけせながら言いました。
「あ・・いや、言いふらしたつもりは無いんだが・・・どうも違った方向に話しが広まった・・・かな?」
ギーシュはもみくちゃにされているおとーさんを見ながら弁解しました。
「と、とにかく僕は君の使い魔を憎んだりとかは一切無いよ。むしろ感謝してるくらいなんだ。このお礼は改めてさせてもらうよ」
ギーシュはそう言うとバスケットを持ったモンモランシーとどこかへ行ってしまいました。
取り残されたルイズは、ほとほと困っていましたが先生達が騒ぎを治めてくれたおかげでなんとか落ち着きました。
ルイズは朝食を取ろうとした時、おとーさんの食事を昨日と同じ質素な食事のままにしている事を思い出し自分の食事を分けようとしました。
ところが、おとーさんの食事はなぜかはしばみ草のフルコースでした。
(ななな、何よこれ!! 完全な嫌がらせじゃないの〜〜〜!!)
ルイズは真っ青になっていましたが、目の前からタバサが声をかけます。
「それは私から」
ルイズはタバサを睨み付けましたが、タバサは涼しげにこう言いました。
「喜んで食べてる」
ルイズは何を言ってとばかりにおとーさんを見ますが嬉しそうに食べてました。
(なんでタバサがおとーさんの好みを知ってるのかしら・・・)
腑に落ちないルイズでしたが、おとーさんが嬉しそうなので今度からはしばみ草をメインにしようかなとか考えていました。
朝食が終わってまた騒ぎになる前にさっさと部屋に戻ったルイズとおとーさんは扉の前に立っています。
「じゃぁ、おとーさん案内してもらうわよ」
朝の緊張もどこへやら、ルイズは貴族の威厳をかもし出しながら扉を開けました。
「え?靴を脱ぐの?なんで???」
おとーさんから靴を脱ぐように言われたルイズは困惑してしまいましたが、そういう風習なのかと考えて渋々扉の前で靴を脱ぎました。
扉の向こうは色々変わった部屋でルイズの興味を大いにそそりました。
アンディやター君やジョンは心臓に悪い支援
草を編んだ物を敷き詰めた床
足が低く丸い形をしたテーブルとその周りに置いてある四角いクッション
木組みに白い紙を張っただけの扉
食料と冷気を中に閉じ込める白い鉄の箱
小さなドアノブの様な物を捻るだけで火が出る台
ネジの様な物を捻ると水が出る管
ジリリリリリリ〜ン
黒いものが突然音を出すとおとーさんが近づき徐にその一部を持ち上げ耳に当てています。しかも何やら独り言を言っているようです。
「お、おとーさんそれなに??」
ルイズは訝しげにおとーさんに尋ねましたが「デンワ」と答えて終わりでした。
(黒い物の名前だと思うけど、どんなものだか教えてくれないとわからないじゃない)
ルイズが少し不機嫌になっていると、おとーさんがテーブルの前のクッションに座るように言いました。
飲み物を持ってくるから待ってて欲しいとの事でした。おとーさんはさっきの白い鉄の箱を開けると何やらグラスに注いで持ってきました。
「お、おとーさんこれ飲めるの??」
グラスの中の液体は真っ黒でブクブク泡が出ています。以前にコルベール先生の授業で見せてもらったビンに入った液体を思い出したルイズは飲むのをためらっていました。
おとーさんから美味しいからと説明され意を決したルイズは一気に飲もうとして口と鼻から盛大に吹き出してしまいました。
「ゴホッゲホッ・・・やっぱり飲めないじゃないのよ!!!!」
咳き込みながら目から涙と鼻からコーラをたらしおとーさんに詰め寄るルイズでした・・・
その頃、キュルケは「犬が・・・破裂・・・触手・・怖い・・」と魘されていました
投下終わりです。
次回まで家庭訪問は続きます。
ほいだばノシ
コーラ吹いたwwwなルイズにGJ!
乙!
キュルケが見たのはター君じゃなくてジョンだったのかw
乙&GJです!
一応30分後に投下予定です
小ネタ投下しても構わんかな?
小ネタで1レスくらいなもんだから先に行こうかと思ったんだが……待った方がいいかな?
小ネタ先でいいんじゃね?
っと、ありがとう。そんじゃ酷くマイナーな小ネタだが、いかせてもらう。
ダンディな使い魔
少女が召喚したのは、一人の男だった。
ああ、ゼロのルイズがやらかしやがったと、そこにいた大多数の生徒達がそう思っていた。
――その男の、第一声を耳にするまでは。
その男は、爆炎の中から現れたというのに平然と。
周囲の生徒達を睥睨し。
そして。
腰をくねらせた。
「あたしはクレオパトラ・ダンディ! SSに咲く一輪の薔薇! ……ところでここはどこか教えていただけないかしら?」
瞬間、電流が走った。
うわごとのように「ダンディ……」「なんてダンディなの!」「あのダンディにならすべて捧げられる!」「だ、ダンディ……」と言う声がそこかしこから溢れている。
そんな中、唯一いつも通りだった少女ルイズは、周囲の激変に驚愕していた。
てっきり馬鹿にされると思っていたのに――
「って! ちょっと待って! おかしい、色々おかしい! コルベール先生っ!」
咄嗟に、ルイズはもっとも身近にいる頼れる人間、教師であるコルベールの所に向かうが。
そこにいたのは、クレオパトラ・ダンディに見とれる一人の男でしかなかった。
いや、それどころか、積極的にクレオパトラ・ダンディの質問に答える崇拝者だった。
「こ、ここはトリスティン魔法学園ですぞ、ダンディな方! 貴方はこのミス・ヴァリエールに召喚されたのです!
ああ、貴方のようなダンディを使い魔にする機会を得るとはミス・ヴァリエールも素晴らしい強運です! 実にうらやましいかぎり!」
――それを、自分が召喚したと認めたくなかった。
コルベールの言葉に、ルイズは絶望を感じた。
こうなったら、コルベールが次に言う言葉は容易に予測できる。
その言葉を、出来れば聞きたくないと願いながらも。
「ミス・ヴァリエール! 早くこのダンディと契約を!」
その願いは、たやすく打ち砕かれた。
神々しいばかりの金髪を振るいながら、ダンディは一歩ルイズに近付く。
それに合わせて腰が艶やかにくねり、生徒達が熱狂的にダンディの名前を叫ぶ。
「あああああ! もう、なに、これっ!」
半ばまで――否、本格的に涙を流しながら、ルイズは契約の呪を唱えていた。
何も考えず、早く、とにかく早く契約を終えようと。
そして、二人の唇が――。
数年後、トリスティンに発足したナチスドイツハルケギニア支部が、ハルケギニアをその支配下におくこととなる。
おお……ダンディ。
なんつーマイナーなネタを……
そんな俺は明日DX2のセッションがあるわけだが。
そうか・・・ダンディがきたなら次は柊だな
PJ<<こちら保守隊のPJ>>
PJ<<作者陣 可能な限り支援する>>
1レスとか言っときながら2レスになった。
申し訳ない。
まとめにある「ゼロの蝶々」に展開が似てるな
なんてダンディ
パピオンはブロジョア限定のカリスマ(?)、ダンディはワーディングなり。
ダンディのワーディング効いてないってことはルイズはオーヴァードか?
ダンディといい、蝶々といい、避難所のご立派といい、何故かルイズだけはこの手のカリスマの影響を受けないんだなw
ソラ、貴重なツッコミだからだろう。
【バカはマジレスした】
ルイズは虚無の担い手だから呪文詠唱に差しさわりのある使い魔の特殊能力の影響を受けない、でも可
>416
伊藤勢から持ち込むなら、ニルヴァーナ・パニック!! のシヴァだろう。
契約した途端ルイズの額に融合し、魔力を糧に時たま顕現と。
投下乙
って、ダンディかよっ!w
時間さえ支配する漢を召還するとは……ルイズ当たりクジおめw
ダ、ダンディ…
>>409 ひえひえの実で氷のスーツを作って直接水に触れないようにすれば、最強じゃね?
ホワイトアルバム!!
おぉ……ダンディ!!
それでは投下いきますー
一瞬、THE地球防衛軍のたった一人で宇宙人を撃退したあの人が召還されたら……と妄想した。
……七万人がゴミのようだー(つうか破壊の杖より危ない火薬庫じゃん)
シエスタと当麻がタルブの村に行く為に消費した三日間、
ルイズはずっと授業を休んで部屋に閉じこもっていた。
もっとも、食事と入浴の時だけは外に出たが、それも出来るかぎり他の人に会わぬよう時間を遅らせたりした。
そして、部屋に戻ったらまたベッドに身を預ける。出し尽くした涙がシーツにこびりついているが、気にかける余裕もない。
心の中にぽっかり穴が空いてしまったような感覚。人形の気分をルイズは味わった。
最初は、『なんであいつの事を考えなきゃいけないのよ!』と自分に逆切れしてきたが、当麻が寝ていた藁の束や、未だに倒れている本棚を見ると、寂しくなってしまう。
気分転換に何をしても、やっぱり当麻の存在を考えてしまうのだ。
(わたしはトウマにどうして欲しかったんだろ……)
口ではああ言ったが、それは望んでいなかったのではないか?
当たり前だ。トウマに死んでほしくないに決まっている。じゃあなんで言っちゃったんだろう?
やるせなさが自分を支配していき、ギュッと枕を胸元で抱きしめる。
いまさら何を考えたってもう当麻は戻ってこない。あのメイドと仲良く幸せに暮らしているのだろう。
幸せに……暮らしている?
(そんなの……やだ)
今は怒りに身を任していない。落ち着きを取り戻した分、冷静に考えた結果導き出された結論。
やっぱり、当麻には居てほしい。理由とか、理屈とか、そんなの関係ない。
ただ居てほしいのだ。
今この場に、目の前に居てほしい。
決して叶う事のできない願いを少女は願う。
神様に、お祈りするかのように。
ぽたぽた、と。水滴が落ちるような音が聞こえた。
とうの昔に出し尽くしたはずの涙腺から、再び透明な雫が落ちていた。
しえーん
しばらくすると、コンコンと扉を叩く音がした。
(トウマ……?)
正常に働かない思考は、最高の客が来る事を望む。次第に景色が、思考がクリアになってくる。
もし当麻だったら嬉しい。凄い嬉しい。嬉しいけど許さない。一発ぶん殴ってやるんだから……!
しかし、世の中はそううまくできていない。
いつまで経っても返事をしないルイズに我慢しきれなかったのか、がちゃりと扉が開いた。
ぐすっ、とルイズは鼻をすすり、目頭に溜まった涙を手で拭き取る。
確認をとらずに叫んでいた。
「バカ! トウマの……、あ」
「トウマじゃなくて、ごめんなさいね」
扉の所から現れたのはキュルケだった。ルイズの思い違いに、キュルケはにやっと笑う。
「な、何しにきたのよ!」
恥ずかしくなったのか、ルイズは顔を赤くしてシーツに潜り込んだ。
どうあってもこの場から離れてたくないという意志表示を示す。
はぁ、とキュルケはため息を吐くと、ベッドの目の前まで歩み寄り、がばっと毛布をはいだ。
ネグリジェ姿のルイズが、キッとキュルケを睨む。なによ、と言わんばかりの眼差しでもある。
「あなたが三日も休んでいるから、見にきてあげたんじゃないの」
キュルケにとっては予想外であったのだ。まさかメイドが食事を持ってきたぐらいで、ルイズが当麻を追い出すとは思わなかったのだ。
さすがのキュルケもこれには良心が痛む。
キュルケは本棚が倒れているのをルイズの仕業だと思うと、正直呆れた。ここまでするのか、と。
「で、どーすんの。使い魔追い出しちゃって」
「あんたに関係ないじゃない」
毅然とした態度に、キュルケは冷たい視線を送る。よく見ると、ベッドにはいくつものしみがついている。どうやら相当の量の涙を流したようだ。
(まったく……)
はぁ、とキュルケは呆れながらも口を開いた。
「あなたって、バカで嫉妬深くて、高慢ちきなのは知っていたけど、そこまで冷たいと思わなかったわ。仲良く食事してたぐらい、いいじゃないの」
「それだけじゃないもん。よりによって、わたしのベッドで……」
ルイズは小さく呟いた。これにはキュルケも驚きを隠せない。どうやら予想外であったようだ。
「あらま、抱き合ってたの?」
違うもん、押し倒してたもん……と悲しげにルイズは頷く。さすがにそれはショックに違いない。
トウマって実は積極的なのね、とキュルケは関心した。といっても、本当はシエスタがした上、演技であったのだが、キュルケは知る由がない。
「そりゃ好きな男が他の女と自分のベッドの上で抱き合ってたら、ショックよねー」
「好きなんかじゃないわ! あんな奴! ただ、貴族のベッドを……」
「そんなの言い訳でしょ? 好きだから、追い出すほど怒ったんでしょ」
ぐっと言葉に詰まる。キュルケの言っている事は正しい。正しいのだが、認めたくないのだ。
「しょうがないじゃないの。あなた、どうせ何もさせてあげなかったんでしょ。そりゃ他の子といちゃつきたくもなるってものよ」
ルイズは黙ってしまった。キュルケはぐいっとルイズの顔をこちらに持ってきた。
「ラ・ヴァリエール、あなたがここで流した涙は一体なんなの? 悔しかったんじゃないの? 辛かったんじゃないの?」
キュルケは続ける。
「あなたはもう少し素直になるべきよ。殴ったり、蹴ったり、追い出したり、それを今後悔してどうするのよ?」
キュルケの言ってる事は正しい。自分の心の中を見透かしているかのように正しいのだ。
「前に進みなさい。一度躓いたからってなに諦めてるのよ? いい? 躓いたってことは、あなたは今まで歩いて来たのよ?」
キュルケの迷いない瞳から逃れようと顔を逸らす。しかし、キュルケは手を使って、ルイズの顔を再び目の前へ戻す。
「誰だっていつでも上手くいくわくないじゃないの。でもね、そこで立ち止まっちゃダメよ。そこでなにが悪かったか反省してまた立ち上がるんでしょ?
起きてもう一回挑戦すればいいじゃない!」
支援
しぇんろん
ルイズは不意に少年の顔を思い出す。
もし、また会えるとしたら? また話せるチャンスを得たら?
そのためにはどうすればいい?
ここでベッドに引きこもって過ごしていたらできるのか?
違う。ルイズは断言する。自分から動かなくてはいけないのだ。いつまでもうじうじしているわけにはいけないのだ。
そうだ。ベッドに押し倒していたのはメイドであった。当麻がそれを望んでいたとは限らないのだ。
まだ、ルイズにもチャンスがある。まだ、終わったわけではない。
キュルケの言った通り、また立ち上がればいいのだ。
自然と、気持ちが沸いてくる。嬉しさが顔から零れてくる。どんなに違う表情に変えようと思っても、変えられない。
そんな自分に言い聞かせる。
(べ、別に好きだからというわけじゃないんだから! ただ、使い魔としてまだ居てほしいんだから。うん、そうに違いないんだから!)
やっぱり素直になれないのはちょっと問題かもしれない。
キュルケは立ち上がり、告げる。
「あたしはこれからトウマの所に行く。あのメイドに取られたまんまってのはいやだからね。それで? あなたはどうするの?」
少女は力強く頷く。
キュルケは笑った。ようやく見せた、ごくごく普通の笑みを。
「トウマさん……?」
シエスタが当麻の視界にひょっこりと現れる。呆然としている当麻を不安に思った様子であった。
「ん、ああ悪い悪い」
「ひょっとしてこの字を読めるのですか?」
シエスタは台座に書かれてある字を指差す。そりゃあここの字が読めないんだから、こっちの字は読めないよな、と当麻は納得する。
「ん、まあな」
「す、凄い! 異国の文字で誰も読めないに……なんて書いてあるんですか?」
えーと……、と当麻は悩む。
別にそのまま言っても構わないのだが、そのあとが問題である。
何せ当麻とシエスタは離れてはいるが血縁関係なのだ。実は俺達又々従兄弟なんだぜーとか笑って言ってしまうのもどうかと思う。
八分の一自分と同じ血が流れている。なるほど、だから黒髪黒瞳なのか。
言うべきか言わないべきか、当麻は悩んだすえ黙る事にした。言わない方がきっといいだろと感じたから。
「えーっと、土御門元春異界二眠ル」
友人の名前が出て来るのもまたしょうがない事である。
へぇ〜、とシエスタは台座に書かれた文字を覗き込む。
「なあシエスタ? 他に何か遺品とかないのか?」
「あ、わかりません……。ここには『竜の羽衣』しかありませんからでも多分家にもないです……」
ごめんなさい、とぺこり謝るシエスタ。当麻はここに置かれている代物を見上げた。
「これ、竜の羽衣って言われてるのか?」
「あ、はい。……ってもしかしてちゃんとした名前を知っているのですか?」
目をキラキラ輝かせて迫ってくる。当麻は髪の毛をかくと、困った風に答える。
「あー、詳しい名前はわからんが。多分これ、戦闘機だな」
「せんとうき?」
「ああ、俺がこの前言ってた飛行機さ」
「こないだトウマさんが言っていたひこうき?」
ああ、と当麻は頷いた。
しえん
支援
その日の夜、当麻はシエスタの家にお邪魔する事になった。
年頃の女の子が男を連れて家に帰ってきた、それだけで騒動になるのだが、シエスタが冗談で「わたしの夫です」と言ってしまった。
なので、当麻はシエスタの父親と命懸けの鬼ごっこを一時間ばかし繰り広げた。
寿命が一年は縮むという珍しい体験をやり過ごした当麻は、無事家族に受けいれられた。
正直、これが試練だとしても全くおかしくはないというのも怖い。
シエスタ達の家族は大家族であり、八人兄弟の長女である。
つまり、ここにいる人達はみんな当麻の遠い親戚になるのだ。
何と言うか、恐ろしい。ここは異世界であるはずなのに……。
家族に囲まれたシエスタは、幸せそうで、楽しそうであった。
普段からずっと一人暮らしだった当麻だからこそ、ここは家族との時間を優先して貰おうと思い、先に寝る事にした。
次の日の朝、当麻は草原を見つめていた。
朝日が眩しく、目が霞む。本当に今まで見たことがない景色である。
結局、ひいおじいさんの遺品は他になかった。ただ、あの字を読める者がいたら、あれを渡してくれ、という遺言のみ。
当麻には貰ったとしても使い道がない。だから、やんわりとシエスタの両親に断ったのだ。
ただ、手に入れた重要な情報はあった。どうやらひいじいさんは東にあるロバ・アル・カリイエの方からやってきたらしい。
つまり、そこにもしかしたらなんらかの手がかりがあるのかもしれない。
そうこう考えているうちに、呼び出したシエスタがやってきた。
「どうしたのですか?」
いつもの優しい声で当麻に話しかけてくる。当麻は黙って空を見ていた。
シエスタは、そんな当麻に首を傾げながらも続けた。
「ひいおじいちゃんと、同じ国の人と出会ったなんてなんだか運命的な物を感じちゃいました。
父も、よかったらこの村に住んでくれないかって。そしたらわたしも……そ、その、ご奉公をやめて、いっしょに帰ってくればいいって」
嬉しかった。そう言ってくれて。
固く決断したのにも関わらず、その意志は揺らいでしまう。それだけ彼女の言葉には力がある。
シエスタはちらっと当麻を見て、手の指をいじった。そして諦めるように一言。
「でも、いいです。やっぱり、無理みたいね。トウマさんはどこか飛びだってしまいそうです」
その言葉を聞き、当麻は最後の後押しを貰った。
「なあ、シエスタ?」
はい? と聞き返すシエスタに当麻は告げる。
「俺や、ひいじいさんも、ここの世界の人間じゃないんだ」
真実を打ち明かさなければ、きっとシエスタは納得してくれないから。だから告げる。告げなければならない。
こんな自分を好きになってしまった人の為に。
え? とシエスタは確認を求めてきた。しかし、当麻はただシエスタを見つめるのみ。
「またからかってるんですか? イヤなら……、わたしが嫌いなら、そうはっきり言っていいのですよ?」
シエスタは口を尖らせた。
「信じてくれないのにわかっている。だけど、本当なんだ」
当麻はじっとシエスタを見つめる。真面目に、信じてもらう為に真面目な顔になった。
本当に冗談ではないんだ、とシエスタは悟った。
(でも……)
そう言われてもどうしようもない。異世界の人間であろうとも、好きになってしまったのだ。
しかし、この少年はわたしのきっと、
わたしの告白を断ってしまう。
支援
「それで……そこに待たせている人でもいるの?」
「ああ、シエスタと同じぐらい大切な人が沢山いるんだ」
だから、俺はいつか帰らなくちゃいけないんだ。と続けた。
「そう……ですか」
「ああ、ここにいる間は誰かを守ることはできる。でも、誰かと過ごす資格はないと思う……」
悪い、と当麻はシエスタに頭を下げた。こればっかりかはわかってもらわないとどうしようもない。
(そっか……)
シエスタは小さく微笑んだ。
わがままなら幾らでも言える。攻める手立てはまだ色々残っている。
しかし、それらは捨てた。当麻がそれを望んでいないのなら、それはきっとよくない事なのだと。
しかし、もちろん諦めない。失礼な言い方だが、もしかしたら帰れないかもしれない。
その時自分を選んでくれるように頑張ればいいのだ。だけど今はその時間ではない。
シエスタは、俯いている当麻にデコピンをしてやった。割と、本気で。
当麻が顔を上げて、目を丸くしている。
「シ、シエスタ?」
「そんな謝らないでください。別になにも悪いことはしてないじゃないですか」
そう言って、両手を広げ、ピョンと跳びはねる。
「でも……、せめてここにいる間は」
くるっと振り返り、優しい笑みを当麻に向けた。
「わたしを守ってくれませんか?」
少女の願いに、少年は悩みも考えもせずに、頷いた。
支援
「それじゃあ先に行っててください。朝ごはんができてるので」
「シエスタは?」
「わたしは……もうちょっとこの景色を眺めてます」
そっかと、言い残し、去っていった。
当麻が見えなくなる所まで行くと、シエスタは体を小さくして座り込んだ。
「フラれちゃったなあ……」
ぽつりと呟く。いつの間にか、涙が目頭に溜まっていた。
「でも……、守ってくれるんですよ。約束してくれたし」
つー、と涙が頬を伝う。
「これで……よかったんですよね? これで……」
シエスタの視界に、タバサの使い魔であるシルフィードが目に入った。
おそらく、あそこにはルイズがいるのであろう。当麻を連れ戻しにきたようだ。
シエスタは誰もいないこの場所で一人話しかけた。
「今日まで……わたしが貰い過ぎちゃったから……、今回は譲ってあげる……」
シエスタは顔を伏せて、我慢できない涙を流した。
「トウマ!」
懐かしい声がした。見るとシルフィードが飛んでいた。
そこには、ルイズとキュルケとタバサが乗っている。どうやら当麻を連れ戻しにきたと見て間違いなかった。
地面に降りてくると、ルイズが真っ先に当麻のもとへと走ってくる。当麻は四日ぶりとは思えない普段の口調で迎えた。
「おうルイズか」
「おうルイズかじゃないでしょ!」
そう言って手が飛び出そうになる。しかし、寸での所で止まった。
頬を赤くして、ツン、とそっぽを向く。そんな仕種に当麻は小さく笑った。
「それで俺はクビになったんじゃないんですか?」
「う……、そうは言ったけどやっぱり使い魔と主の関係は残ってるでしょ!?」
「じゃあ幻想殺しで断ち切ろうか?」
「わー! ダメ! それだけはダメ!」
渾身の支援
同じく支援
477 :
代理:2007/07/31(火) 00:29:10 ID:???
さるさん……
当麻の右手が左手に刻まれたルーンに触りそうになってルイズは慌てた。直ぐさま右手を両腕で押さえ込んだ。
「冗談だって……つかそういう態度はちょっとおかしくないですか?」
図星を突かれて、ルイズはたじろぐ。
「人様を勝手にクビにしちゃって、また戻ってきて下さいとかいうならもう少しそれなりの心構えが必要じゃねーか?」
「じゃ、じゃあどうすればいいのよ」
当麻は頭を傾げ、うーんと唸る。
「使い魔の上条当麻様、わたくしルイズが全てわるうございました。この通り、反省しておりますので、再びわたくしに仕えてくれないでしょうか? っかな」
すらすらと文字を並べた。この手に関してならば、当麻は色々あって強いのだ。
なっ……、とルイズは開いた口が塞がらない。そんな言葉、絶対に言えるわけがない。
(ダメよわたし……。ここでなんとかしなきゃメイドに負けてしまう。それだけは絶対に嫌!)
今回だけ、今回だけなんだからと自分に言い聞かせて小さな声で言った。
「つ、使い魔の上条当麻様……。わ、わたくしルイズが全てわるうございました。こ、この通り、反省しておりますので、ふ、再びわたくしに仕えてくれないでしょうか?」
「やだ」
次の瞬間、拳が飛んでいた。
意識せずに体が動くとはこの事を言うのだろう。油断していた当麻は物凄く吹っ飛ばされた。
「やれやれ、やっぱりルイズには無理なのかしらね」
「自業自得」
「あ、あああんたって人はぁぁああああ!」
「ちょ、タンマタンマ。冗談だってばー!」
当麻は再び鬼ごっこを体験するのであった。
結局ボコボコにされた当麻は、半ば強制的に使い魔としての職を再び手に入れて学院に戻る事にした。
シエスタはこのまま休みを貰っていたので、村に居座った。
そして道中、アルビオン艦隊はトリステイン艦隊を攻撃し、タルブ村を占領したのであった。
おのれサルめ。
支援。
サルを打ち消す支援
上で終わりだって。
最後にサルってよくあるけど、嫌だよねぇ
乙です
>>461 誰だっていつでも上手くいくわくないじゃないの。
「上手くいくわけ」の間違いじゃね
予約はないっ……!
なら投下っ……! 投下するっ……!
おおおおおお……
風が唸りをあげる。哀しげな叫び声が聞こえるたびに、ますます雪風は強くなっていくようであった。
(人間などがこの吹雪の中をアイーシャに会いにくるものかよ……所詮、人間は人間、妖は妖……相容れることなどできぬ……)
雪の精霊はぎり、と唇を噛んだ。娘を誑かし、挙句に傷つけた人間への怒りがこみ上げる。
だが、村を凍りつかせてやろうとした彼女を、雪娘のアイーシャが泣いて止めたのだった。懇願する娘に、雪の精霊は一つの条件を出した。
二週間、この村に雪と嵐を呼び続けること。
そして、その間に男がアイーシャの元に姿を現せば、村を襲うのはやめて北に帰ること。
男が雪の妖精であるアイーシャを恐れて姿を見せなければ、村ごと凍らせること。
今日が約束の最後の日であった。
アイーシャは一人ライカ欅の上で、男を呼び続ける。だが、アイーシャが男を呼ぼうと声を上げれば上げるほど、雪風は強くなっていくのであった。
(もうすぐ約束の刻限が過ぎる。この村を凍らせて終わりにするさ……)
雪の精霊はじろりと村を眺めやった。
――人間、か。
かつて、雪の精霊にも人間との交わりがあった。はるか昔、人と妖精がまだ近くに生きていた頃……彼女は人の名を持ち、人と暮らしていたのだ。
だが、人の寿命は、精霊に比べれば蜉蝣のように儚い。夫を失ってから、精霊は北の山奥に暮らしていたのだった。
(アイーシャはたった一人の娘さ……愚かな人間などにくれてやるものかよ……)
おおおおおお……
風がまた少し強くなった、そのとき――
雪の精霊は、風を唸らせながら、金色の影が近づいてくるのを見つけた。
ざわ
ざわ
「見えたぜ! あそこが吹雪の中心で間違いねぇ!」
とらが指したのは、ひときわ高いライカ欅の頂上であった。とらの言うとおり、アイーシャの哀しげな声はそこからあたりに響いていた。
ヨシアが身を乗り出して叫んだ。
「アイーシャ! 俺だ、ヨシアだ! アイーシャ、君に会いに来た!!」
ライカ欅の頂上で、アイーシャはヨシアの叫びを聞いて、はっと目を見開いた。
「ヨシア! ヨシアなの!?」
「アイーシャ!」
アイーシャはライカ欅から、ヨシアのほうに飛び出そうとした、そのとき――
「あぶねぇ、ニンゲンッ!」
びょうッ!!!
咄嗟にとらがヨシアを引っつかんで、襲い来る雹の嵐を避けた。一つ一つが弾丸のような勢いで打ち出されるそれを喰らえば、人間などひとたまりもないだろう。
「くっくっく……でたなァ、雪女のババア……」
「ろくでもない妖怪が……人間ごときに雇われて私を殺しに来たかよ……! 下種めが……!」
「うるせぇ! いくぜッ……!!」
ゴッ!!!
とらの吐き出した炎が雪の精霊を襲う。雪女は一瞬で巨大な氷塊を作り出し、とらの炎を相殺した。
>>483 ククク……こういう書き手がいるから俺達読み手は読みっぱぐれねえんだ……
こっちか!
こっちも好きだけどさ
支援
「け、まだまだこれからよ、わしの炎でぶっ殺して――――いて!」
さらに巨大な炎を放とうとしたとらの頭を、ポカリとシルフィードが叩く。
「駄目でしょ、とらさま!! 雪の精霊を殺してどーするの、きゅいきゅい! アイーシャさんも死んじゃうのよ?」
「だってよ、いまのは相手のほーから……」
「そーゆー問題じゃないの。とらさま、ヨシアを地面に降ろしてあげて」
「わーったよ……ったく……わしは悪くねぇのに……」
不平を言いながら、とらはひゅ、と地面に降りた。ヨシアがとらの背中から飛び降り、上空に浮かぶ雪の精霊に叫んだ。
「――雪の精霊、話を聞いてくれ! 俺の兄の振る舞いについては謝る。どうか……俺とアイーシャの仲を許して欲しい!」
雪の精霊の銀色の髪が、ざわりと怒りに震えた。
自分を見あげる人間の男――ちっぽけなその人間ごときが、娘との仲を許せだと?
「――娘を、私のアイーシャを奪おうとするかよ、人間風情が――ッ!!」
轟!!
無数の鋭い氷柱がヨシア目掛けて打ち出された。襲い来る氷柱の矢に、ヨシアは思わず目をつぶる。
「ち――!」
と一声叫び、とらが炎を吐き出そうとしたその時だった。
びょう!! と、激しい風が氷柱を吹き飛ばす。
氷柱はヨシアを避けるように地面に刺さった。ヨシアの前にゆっくりと白い着物を着た、雪の妖精が舞い降りてくる。
……いつの間にか、雪は止んでいた。
雲の切れ間から覗く二つの月が、少女の美しい横顔を照らし出す。
ヨシアが呟いた。
「アイーシャ……」
アイーシャはヨシアにそっと微笑みかけると、雪の精霊を仰ぎ見る。
「――母様! 約束の刻限、ヨシアは確かに間に合いました! ですが、私は北へは帰りません。アイーシャはヨシアと共に生きます、共に死にます!
たとえ種族が違おうとも、この気持ちには偽りはありません」
「おお、おやめ、アイーシャ……! その男はお前を残して早く死ぬよ……! お前の肌はその男を凍らせてしまうよ……!
それでもいいというのか? お前は孤独になるよ、ずっとずっと孤独になってしまうよ……!」
声を震わせる雪の精霊に、アイーシャは微笑んだ。
「構いません。ルシールかあさま」
「……そうか」
雪の精霊は、だらんと手を垂らした。その瞳から涙がぽろぽろと零れ、氷の粒となって落ちた。月の光を反射して、きらきらと輝く。
「――――なら、お前の望みどおり、その男と死ぬがいいさ」
ハッとアイーシャが目を見開く。次の瞬間、パシャ、と音を立ててアイーシャの全身が崩れた。
「アイーシャ!?」
咄嗟に伸ばしたヨシアの手をすり抜け、アイーシャの体は溶けて地面に水溜りをつくる。瞬間、それは凍りついて鏡のようにきらきらと光った。
「あ、あ、ああ……」
ヨシアは地面にひざをついた。震える手で、かつてアイーシャであった氷に手を伸ばす。
「アイーシャ……そんな……アイーシャァアアア!!! うわあああああああああッ!!!」
ヨシアの絶叫が夜の森に響いた。
今日はざわざわじゃないのか!支援ひょおぉぉぉ
しえん
さるか?支援
「なんてことを……! じ、自分の娘を殺すなんて! それでも精霊なの!? 悪魔ッ!――って、ちょ、ちょっと、とらさま!」
「さーて、終わりだ、帰るぜ」
怒りに震えるシルフィードを、とらはひょいと担ぎ上げた。そして、ひゅ、と空中に飛び出す。じたばたともがきながらシルフィードが喚いた。
「なんでよ、とらさま! あの雪の精霊許せないわ! どうして放っておくの!?」
「あー、オメエはまだ若いから知らんかもしれねーがよ……雪女を人間にする方法ってのがあるんだってよ……ちとやり方は違うが……」
はっとシルフィードは下を見る。
ちょうどそのとき――パン、という音と共に、ヨシアの目の前で氷が割れた。
次の瞬間、少女が氷から現れる。
じっと抱き合う二人に、シルフィードは目を丸くしていた。
「に、人間になれたの? ヨシアが凍ってないってことは……」
「そーゆーこったな。……む。おい、しるふぃ。『雪の精霊』とやらのお出ましだぜ?」
二人の前に雪の精霊が浮かんでいた。苦しげな表情で、雪の精霊はポツリと呟いた。
「……娘は、幸せになるだろうか? あの人間と夫婦となって……」
「くっくっく……ババア、オメエはどうだったよ……?」
ニヤリと笑うとらに、しばし沈黙していた雪の精霊は、バサリと布を頭に被る。顔を隠した布の下から、ポロ、と氷の粒が零れた。
「忘れちまったよ……昔のことだからさ」
そう寂しそうに呟くと、雪の精霊は、ひゅう、と風を集めて北に飛び去っっていった。
「……竜のお嬢ちゃん、あんたも幸せにおなりよ……」
風がかすかに、そんな言葉を運んだ。
外伝のお話とうしとらのお話の混ぜ方が上手いぜ支援
ルシールって……あの外見で想像すれば良い訳ですかー!?
翌朝は晴天だった。
村は朝からにぎやかな騒ぎに包まれていた。シルフィードとタバサが発つ前にと、急遽、ヨシアとアイーシャの結婚式が執り行われているのであった。
式への出席もそこそこに、とらとシルフィードは村を離れて飛び立った。とらが背中にシルフィードを乗せている。
「さて、帰るかよ……なんだか、今回は戦ってねぇな……ったく、なんのためにたばさと代わったんだか……」
「いいじゃない、二人が幸せそうだもの。見て見て、とらさま! アイーシャの花嫁衣裳、真っ白ですごく綺麗なのだわ! きゅいきゅい!
まるで雪みたいに真っ白なの! あーあ、シルフィも、あんな花嫁衣裳着たいわ! きゅいきゅい!」
「ああ、ずいぶん美味そう――いて!」
「ふふ、後でとらさまには、お姉さまに沢山たくさん『テロヤキバッカ』を貰ってあげる! るーるる、るるる!!」
上機嫌なシルフィードの歌声が、ガリアの森に響く。
『テロヤキバッカ』を思い浮かべて、ぐぅ、と腹を鳴らしたとらは、トリステイン魔法学院に急ぐべく、ぐん!とスピードを上げた。
ごぉおぉぉおぉおおおおう……
楽しそうに歌う青い髪の女を乗せて、巨大な幻獣は『黒い森』の空を駆ける。金色の風が唸りを上げた。
……こうして恋人たちは結婚し、めでたしめでたしで終わる。
これは、そんなお話。
るいずととら外伝 『雷撃のタバサ 二話』 おわり
>竜のお嬢ちゃん、あんたも幸せにおなりよ
まかせろ。俺が責任を持って幸せにするぜ
母親役にルシールってのはぴったりだわw
あぁっ、
>>499がエクスプロージョンとフレイムボールとウィンディ・アイシクルでずたぼろにっ!?
ククク……終わりだっ……! 投下終了っ……!
あじゅじゅしたー。ではまた!
乙です
ところで、この後、投下大丈夫ですか?
>>499 なんか一万年生きてそうな巨大なドラゴンが火球放ってるが
>>502 あじゅじゅしたー
これ伝染してるなwww
GJ!
いい話だ。本編の裏側ではこういう暖かい出会いもあったのだな
次は再び本筋かな、期待している
>>499の亡き後は俺が後妻に迎えよう
月輪でふん縛ってだがなw
>>495の最後のとらのセリフがカイジ口調に見えてしまったw
すみません。
今日は忙しかったので短いです。
それでは、投下させていただきます。
毛布で寝ていた双識は、眩しい光で目を覚ました。
一つ大きい伸びをすると、バネ仕掛けのように体を起こす。
目が完全に覚めたことを確認すると、双識はベッドに寝ているルイズを見た。
朝日に照らされたあどけない寝顔に、思わず例のだらしない表情になる。
双識がしばらくそうして眺めていると、ルイズの瞼がピクリと動き、ゆっくりと開いた。
「やあ、おはよう。今日も良い朝だよ。ルイズちゃん」
「ふに……おふぁよ…………あんた……?……ああ……使い魔ね……」
「そうだよ。忘れちゃったのかい。酷いなあ。私は悲しくて泣いてしまいそうだよ」
「……そう……そうだったわね……」
ルイズは小さい口でくあ、とあくびをすると、のろのろと起き上がり、ベッドのふちに腰掛けた。
体は前後にゆらゆらと揺れ、寝ぼけ眼には焦点があっていない。
まだ反対側の足が夢の中に入ったままのようだ。
「着替え……なきゃ………」
支援
「そう!着替えだよ、ルイズちゃん!」
ルイズの言葉に過剰に反応した双識は、突然思いついたかのように手をぽん、と叩く。
それは余りにもわざとらしい仕草だったが、寝ぼけているルイズは気がつかない。
「……はえ?」
「いやほら、朝。朝ってことは、着替えをしなくちゃ、ね!」
ね、の所を不必要に強調して、双識はクローゼットを開け始めた。その目は爛々と輝いている。
その目にルイズは本能的な危機を感じる。
さっきまでルイズを支配していた眠気は、あらかたどこかへ飛んでいってしまった。
「――って自分でできるわよ!それぐらい!」
「使い魔は主人の着替えを手伝うんじゃないのかい?私は使い魔として――」
「とにかくいいの!後ろ向いてなさい!」
双識は不満そうに後ろを向く。
が、誰だって「うふふふ」と不気味に笑う目つきの危ない男に自分のクローゼットを開けられたら、危機感を覚えるだろう。
覚束ない手つきながらも着替えを済ませたルイズに連れられ、双識も部屋の外に出た。
支援
ところで
>>508だった物体があるんだか捨てておきますね
支援
ルイズと双識は長い廊下を歩いている。
どこに向かっているのか双識は知らないが、とりあえずルイズの後ろ数メイルをキープし、付いていく。
この学院の制服を着た生徒が、時折二人を追い越して行った。
「おはよう。ルイズ」
ルイズは嫌そうな顔で足を止め、声のした方向――真正面を見る。
挨拶の主は、ルイズと双識がこれから曲がろうとしていた通路の角に立っていた。
「……おはよう。キュルケ」
急に足を止めたルイズに転びそうになりながらも、双識はキュルケと呼ばれた少女を見る。
褐色の肌に赤い髪、見事なメリハリのある体。
双識の好みからは少し外れているが、魅力的な少女だった。
恐らく彼女もこの学院――トリステイン魔法学院の生徒なのだろう。
「あなたが平民を召喚したって噂を聞いてたんだけど、本当だったみたいね。さすがはゼロのルイズ」
「余計なお世話よ!それにこいつが勝手に召喚されてきたんだから!私が悪いんじゃないの!」
「負け惜しみ言っちゃって。どうせなら、あなたもこういうのを呼べれば良かったのにねえ?フレイム!」
支援
支援
>>508の月輪はとらに叩き壊されたようです
521 :
508:2007/07/31(火) 01:02:52 ID:???
死んでもそこから甦ってくるのが妖・・・
支援
キュルケがそう言うと、角で見えなかった暗がりから、赤いトカゲのような生物が現れた。
『のっそりと』現れたトカゲは、双識が思った以上に大きかった。
恐らくその体長は2メイルを下らないだろう。尻尾まで勘定すれば、3メイルに届くかもしれない。
その姿に少し驚いた双識だったが、魔法があるんだから未知の生物だっているだろうに、と強引に自分を納得させた。
ルイズが悔しそうに口を開く。
「サラマンダー……」
「そうよ。赤くて太い尻尾。この毛並み。正真正銘、火竜山脈のサラマンダーよ!」
「サラマンダーに毛なんか生えて無いじゃない!」
苦しい反論をするルイズを無視して、キュルケは双識に向き直った。
そして双識の顔や体を興味深そうに眺め始める。
「ふうん」「へえ」などと言いながら双識を眺めている様は、どことなく買い物中の主婦を彷彿とさせた。
一通り双識の品定めを終えたらしいキュルケは、双識に艶然と微笑みかける。
「あなたよく見るとなかなか格好いいじゃない。お名前は?」
名乗ろうと双識が口を開くと、ルイズが怒ったように遮った。
「答えちゃ駄目よ!キュルケ!あんた人の使い魔にまで手を出す気?」
キュルケは肩をすくめると、くるりときびすを返した。
「おお怖い怖い。馬に蹴られる前に退散するわ……じゃね。ゼロのルイズちゃん。おっほっほっほ」
支援
sien
高笑いをしながら去っていくキュルケ。後ろ姿に、勝者の余裕が漂っている。
「何よ!自分がサラマンダー召喚したからって!そんなのぜんぜん悔しくないんだから!」
どうやら敗北感を感じているのは間違いないようだった。
背中が煤けているルイズに、双識は昨日から気になっていた疑問をぶつけてみる。
「――きみは昨日から『ゼロのルイズ』と呼ばれているみたいだが――それはどういう意味だい?」
「あんたは知らなくていいの!」
肩を怒らせて歩いていくルイズを見て、双識は自分が地雷を踏んだらしいことを悟った。
(微熱のキュルケ――試験開始)
(第三話――了)
投下終了しました。
ご静聴、ありがとうございました。
短くてすみませんorz
あなたには期待せざるを得ない
GJでした
528 :
DOD&M:2007/07/31(火) 01:07:42 ID:???
しばらくしたら投下しまっふ。
そろそろ波が欲しい……などと期待してみる。
>>528 進路、オールグリーン! DOD&Mさん、どうぞ!
>>528 HAEEEEEEEE!?
短いとはいえ1日2話投稿するその速さ!
そこに痺れるあk(ry
534 :
DOD&M:2007/07/31(火) 01:16:07 ID:???
そろそろ行きますー。
「ったく、あのお姫様ったら、肝心な所はぼかしたにしたって、他国の人間に密命任せるかしら? 普通」
先の件が一段落し、カイムと共に部屋に戻ったキュルケは開口一番そう言った。
勢い良くベッドに倒れこんだキュルケに、そっと毛布をかけ、カイムはその脇に座った。
ルイズの部屋に居たアンリエッタなのだが、話を聞くに、どうやら信頼できる物にしか与えられない密命の任務をよりにもよって、ルイズに託したのだと言う。
後に、ルイズとアンリエッタが幼少の頃からの馴染みの仲だと聞かされ、多少は納得した物の、どうにもやり切れぬ思いを抱いたキュルケだが、そこは置いておこう。
しかし、こうなってはただではいられなかった。トリステイン国民のギーシュならばともかく、ゲルマニア国民のキュルケが、その様な話を耳にしてしまったのだ。まかり間違えば、機密保持の為に何らかの処置を施されるやも知れぬ。
そう思い、どうしたものかと困り果てていたキュルケだったのだが、この際、任務に協力するのであれば、今回の件に関しては不問に処す、との姫殿下直々のお達しを得たのだった。
先に発したキュルケの言葉どおり、肝心な部分に関してはキュルケの耳には入る事はなかったのだが。
「アルビオンねぇ……ま、学院で勉強するよりは、よっぽど楽しいか」
この世の理は速さだと思いませんか?支援
537 :
DOD&M:2007/07/31(火) 01:18:09 ID:???
最初こそは渋った様子を見せていたキュルケだったが、ベッドに入ってしばらく頭を冷やしている内に、考えがポジティブになった様だ。いつの間にか、頬が緩んでいる事に気付いた。
「ちょっとした小旅行だと思えばいいのよね。うん。タバサも連れて行きたい所だけど……流石にこの状況じゃまずいかなー」
「…………」
仮にも姫からの任務だぞ? と言うカイムの念を受けた物の、彼女は正直、自国の事でないだけに、楽観的に物事を考えていた。
「いいのよ。もし何かあっても、カイムとアンヘルが守ってくれるでしょ? 違う?」
キュルケが自信たっぷりに言うと、カイムは苦笑を漏らして頷いた。
その反応が満足だったのか、キュルケはにっと一つ笑みを浮かべると、ガバっと毛布を被り、その中から手を振って脇に座るカイムを誘う。
「さ、明日は早いみたいだから、さっさと寝ましょ? あんまりお酒残ってないといいけど……ほら、早く一緒に入りなさい」
「…………」
「もしかして、まだ照れてる?」
「…………!」
「やーねぇ、冗談じゃない」
お前の冗談は性質が悪い、そうカイムに言われても、キュルケはそれを止めようとはしなかった。これも今となってはもう慣れた物で、カイムも程なくすると、諦めた様子でキュルケの隣に身体を横たえた。
「ねえ? 今日こそは何かしないの?」
「…………!」
「あははっ、ごめんごめん」
こうして、夜は更けていく。
しえん
支援
540 :
DOD&M:2007/07/31(火) 01:19:17 ID:???
翌朝、学院の正門の前で、アルビオンに向けての出発準備を行う一行。
準備と言っても、五人くらいならアンヘル一頭でまかなえる為、随分と簡単な物だった。
「我のあずかり知らぬ所で、よくよく面倒ごとを抱えたようだな。キュルケよ」
「状況的に仕方なくってぇ〜……」
「しなを作っても我には意味はないぞ?」
「あはっ、やっぱり?」
急遽自身が駆り出されるという事を聞かされたアンヘルは、昨日のキュルケ同様、最初はブツブツと言っていたのだが……
「……まったく手間のかかる子らよ」
等と言って、結局は納得していた。
そんな中、アンヘルとカイムとの繋がりが薄いギーシュは、一人蚊帳の外な空気を感じつつも、それを自分で振り払う様に張り切ったポーズを見せている。
「姫殿下より与えられし任、ああ、このぼく! このギーシュ・ド・グラモンがきっと!」
「あの小僧は一体何なのだ……」
「わたしが聞きたいわ……」
この一行の、実質のリーダーであるルイズは、アンヘルの言葉に対して肩を落として答えた。はしゃぐギーシュの隣では、自らが掘った穴から顔を出した、ジャイアントモールのヴェルダンデが、自身の主人に乗じるかの如く、さかんに鼻をひくひくさせている。
「あれも乗せるのか……我の背も随分と安くなった物だな……」
「まぁまぁ、そう言ってやるなって、アンヘル。頼りにしてるからさぁ」
サイトが取り繕う様にして言うのだが、彼のギーシュを見る目はアホの子を見るそれであった。
支援しませう
しえんろん
支援DADADA!
544 :
DOD&M:2007/07/31(火) 01:21:16 ID:???
しばらくの間、準備をしながらやいのやいのと一行がやり取りをしていると、朝もやの中から一人の長身の貴族が現れた。かぶった羽帽子がやけに自己主張をしている。
男はルイズ達の存在を認めると、その帽子を取って彼女等に一礼をした。
「女王陛下の魔法衛士隊、グリフォン隊隊長、ワルド子爵だ。姫殿下よりきみたちの同行を命じられてやって来た。よろしく頼む」
お姫様ったら、随分と根回しがいい事。キュルケは内心で呟く。
「ワルドさま……」
彼の登場に、ルイズはやけに熱っぽい視線を向けてワルドの名を呼んだ。すると、その顔にぱぁっと人懐っこい笑みを浮かべたワルドが、「久しぶりだね! 僕のルイズ!」などと声高らかに言い、ルイズに駆け寄りその身体を抱きかかえた。
「……また妙な男が同行者となったものだな」
アンヘルが呟くと、その声を聞いたワルドは、ルイズを抱きかかえたまま振り返った。
「ルイズ、すまないが、彼等の紹介をお願いできないだろうか?」
「ええ……」
今の状況が恥ずかしいのだろう。ルイズは顔を赤らめたまま、順々に名前を呼んでワルドに告げた。
「ふむ……君はゲルマニアの民だね。他国の為に働いてくれる事、姫殿下に代わり感謝の意を述べさせてもらおう。そちらの使い魔達も頼りになりそうだ。韻竜に人間とは、随分驚かされたが」
「礼には及びませんわ。あたしの使い魔ともども、どうかよろしくお願いしますわね?」
ここのワルドはどんな扱いになるのかwktk支援
しえん
547 :
DOD&M:2007/07/31(火) 01:24:16 ID:???
今までのキュルケであれば、ワルドに対し何らかのモーションをかけていたかも知れないが、カイム程ではないと確信している以上、その様な振る舞いを見せることは無かった。
「さて、きみがルイズの使い魔だね? ぼくの婚約者がお世話になっているよ」
「「ええ!?」」
ワルドの発言に、一行は驚きの声を上げる。
「おや、言ってなかったのかい? ルイズ」
「ええ、その……」
口ごもるルイズに、勝手な意見で結論を付けたワルドは、一人で何やら納得している。それに対し、あからさまに不機嫌な様子を見せているのは、サイトであった。
「何ていうか、元気だしなさい? サイト」
「こう言う時、なんて返したらいいのかわかんねぇよ、キュルケ……」
「サイト、敵わないにしろ、頑張りたまえ?」
「ギーシュはうるせぇっ!」
盛り上がるサイト達を他所に、ワルドは口笛を吹き、グリフォンを呼び出した。
ロリド
しもべの人も速いけど、DODも特急だな支援
支援
551 :
DOD&M:2007/07/31(火) 01:26:39 ID:???
「さて、諸君。歓談も結構だが、そろそろ出発と行こうではないか」
そう言ってまとめ、ワルドはルイズを抱えたままグリフォンの背に跨った。
「きみ等は、そのドラゴンに乗って、僕に付いて来てくれたまえ。では!」
やや芝居がかった仕草で言うワルドは、勢い良く手綱を引いて、グリフォンを上空へと飛び立たせた。
「ぼさっとしていても始まらぬ。さて、我等も行くとしようか」
アンヘルが言うと、一行は揃って頷きを返し、その背中に乗り込んだ。
巨大な羽をはためかせ、アンヘルはグリフォンの後に続く。
「あっちには負けてられないわよ? ねぇ? カイム」
「…………」
グリフォンに跨るルイズとワルドに視線を向け、キュルケはカイムの腕に組み付き、微妙に見等違いな事を言う。
カイムはその行為に、やれやれと肩を竦め、呆れの溜息を吐くばかりだった。
552 :
DOD&M:2007/07/31(火) 01:28:07 ID:???
今宵はここまでにござる……今宵はここまでにござる……。
あじゅじゅしたー。
予約+しえ★すた
キュルケがワルドをカイム程ではないと判断している・・・
ワルド<カイム?
キュルケの観察眼はどれほど?
キュルケは危険な男にほど燃えるのだよ
556 :
553:2007/07/31(火) 01:31:28 ID:???
あじゅじゅしたー
では僕も10分後に投下します
>>552 あじゅじゅしたー
神速の如き執筆速度……異常……異常……
あじゅじゅしたー。
ってこれもうこのスレの流行語の域に達している気がするwww
ゼロ魔版ぼくらのを妄想した。
幾度にも渡る失敗の末。
ルイズが『サモン・サーヴァント』で呼び出したのは全長数百メートルの巨大ロボットだった。
ルイズ達15人の少年少女達は巨大ロボットに乗り込みハルケギニアを護る為戦う事になる。
戦うたびに操縦者の命が失われて行く為、ルイズ達は戦いながら嫌が応にも自らの死と向き合う事になる。
だが、引き返すことはできない。
彼らには。
ハルケギニア全ての命と共に死ぬか。
戦って死ぬか。
2つの選択肢しかないのだから。
それ故にルイズ達は戦う。
ドラム缶型のロボットに乗って―
おーえーあーえーおーえーあーえー
アンインストール?
565 :
剣狼の人:2007/07/31(火) 01:42:28 ID:???
投下予告
567 :
剣狼の人:2007/07/31(火) 01:43:58 ID:???
じゃあ行きます
マシーン・ロボ!
魔法学院を出てから半日、ワルドのグリフォンは疲れを見せずにはしりつづけていた
乗り手のようにタフな幻獣である
「もう少しペースを落とさないの?」
前に跨がるルイズがそう言うとワルドも後ろを向いた
グリフォンの後ろでは馬が二頭、それぞれロムとギーシュが乗っていた
ロムはまだ余裕の表情を見せていたがギーシュは馬にしがみつくようにへばっていた
「やれやれ、ラ・ロシェールの港町まで止まらず行きたいのだが・・・・」
「普通は馬で二日かかる距離なのよ」
「駄目なら置いてけばいいじゃないか」
「そういうわけにはいかないわよ」
「どうして?」
ワルドの問い掛けにルイズは困ったように言った
「だって・・・・二人とも仲間じゃない」
「やけに二人の肩を持つね。どちらが恋人かい?」
「こ、恋人なんかじゃないわ」
またルイズは後ろを向いてロムの顔を見る
ロムの目は常に真っ直ぐ、前を見てた
力強く手綱を握りただひたすら馬を走らせていた
あのフーケとの戦いで助けられた時、あの腕に抱きしめられた
その時鎧越しに感じられた暖かさ
今回も、彼は自分がピンチになったら助けてくれるだろうか?
ルイズはそんな事を思ってぼーっとしていた
「ルイズ?大丈夫かい?」
心配したワルドの一言でルイズは我にかえった
「だ、大丈夫よ」
ワルドは微笑みながら頷いた
支援
「もう半日以上走りっぱなしだ。どうなっているんだ。魔法衛士隊は化け物か・・・・」
「ギーシュ頑張るんだ。強い志を持って前に進んで行けば必ず目的地着くぞ」
「そうだった、君も化け物だったな」
余裕を持って励ましてくるロムにギーシュは疲れた声で返す
歳はそれほど変わらないはずなのに一体あの気力はどこから出てくるのか
ギーシュはロムの顔を見てみた
相変わらず朝の時の小難しい事を考えいるような顔だ
目線の先は前、グリフォンに跨がる二人であったのでひょっとしたら・・・・と思いからかってみることにした
「なあ君・・・・」
「どうした?」
「ひょっとして君・・・・、やきもち焼いているのかい?」
「どうしてだ?」
「だって君、ずっとあの二人の事を見ていただろ?」
ロムは少し驚いた表情を見せた
「それはだな・・・・、色々、考えていただけさ」
「ふ〜〜〜ん」
ギーシュが悪戯を思いついたような子供のような顔になる
からかってやるって事だ
「あ、二人がキスしている!」
「何!」
少し慌てた感じの表情となったロムを見てギーシュは笑った
「へえ、君もそういう顔になるんだ」
「な・・・・、そうそうからかうものじゃないぞ」
馬にしがみつきながらもケラケラと笑うギーシュ、ロムは調子を崩されて複雑な顔をしながらもその中には笑みが含まれていた
何度も馬を替えて飛ばしてきたので一行はその日の夜中にラ・ロシェールの入り口についた
ロムは怪訝そうな顔で辺りを見回す、港町と言うには海がどこにも見えない
険しい岩山の中を縫うように進むとやがて街が見えてきた
「これでやっとで一息つける・・・」
ギーシュが安直の声を漏らす
その時だった
崖の上から馬に向かってに向かって投げ込まれた
松明は赤々と燃え上がり峡谷を照らす
ロムは瞬時に崖の上を睨んだ
「な、なんだ!?」
「奇襲だギーシュ!君は下がれ!」
ロムが怒鳴るとギーシュは馬を下がらせようとする
二人目掛けて何本も矢が夜風を切り裂き飛んでくる
その中でロムは腰に携えているデルフリンガーの柄をを握りそれを引き抜いた
「行くぞ!デルフリンガー!」
「やっとで出番か・・・・、暴れてくれよ相棒!」
デルフリンガーが出てきたのと同時に全ての矢が地面に突き刺さった
ロムの左手のルーンが輝く
再び矢がひゅんひゅんと音をしならせロムとギーシュ目掛けて跳んでくる
(シャキーン!)ロムは口下のバイザーを閉じるとデルフリンガーを天に掲げ、身を横に倒し高速回転させる
「天空真剣!真空竜巻!!」
ロムの頭上で風が集まり小さな竜巻が現れる
それは唸り声を上げてギーシュに当たる筈の矢を弾き飛ばし、自分に目掛けて飛んでくる矢を竜巻の中に集めた
竜巻が止むとロムの回りに矢がぼとぼとと地に刺さる
「ほほう、やるじゃないか!」
横でグリフォンに跨がっていたワルドが感嘆の声をあげる
ルイズも驚いた顔になっていた
「とあーーー!!」
ロムは崖に向かって飛び付き、途中、岩壁を蹴りながら上に向かっていった
「う、うわあ!あいつ向かって来やがる!」
「打て!打ち落とすんだ!!」
崖の上の野盗達がロムに向かって矢を向ける
しかし、横から突然強い風が巻き起こり、野盗達が吹き飛んで行く
「な、なんだぁ!?ってうわぁ!」
「天空宙心拳!月光蹴り!!」
崖の上にたどり着いたロムは野盗の一人を勢いよく蹴りあげる
ロムはさらに残りの野盗を睨むが野盗達は恐怖を浮かべ腰を抜かしていた
「なんだ?こいつらどうしたんだ?」
上からばっさばっさという音が聞こえてくる
ロムは空を見上げるとそこには月をバックに見慣れた幻獣が姿を見せた
ストームキック!支援。
「シルフィード!!」
崖の下から見ていたルイズが驚き声をあげる
確かにそれはタバサの風竜であった
シルフィードはは羽ばたき崖の上に近づくとそこから赤毛の少女が飛び降りてロムに向かって行った
「お待たせ!ダーリン!」
キュルケはロムの腕に抱きつく
ロムは驚いた顔でキュルケとシルフィードを見た
「なんであんた達がここにいるのよー!!」
ルイズが怒鳴ると、キュルケが崖から見下ろした
「助けに来たのよ。朝方、窓を見てたらあんた達が馬に乗って学院を出るから
タバサを叩き起こして後をつけたのよ」
キュルケがシルフィードに向かって指を差す
そこにはパジャマ姿で本を読むタバサが乗っていた
「それよりダーリン!さっきの蹴り、カッコよかったわぁ!」
「そ、そうか」
「こらー!ツェルプストー!人の使い魔にベタベタするなー!」
ルイズが怒鳴るとキュルケはべーって舌を出した
ルイズは唇を噛んで真っ赤になった
そんなルイズにワルドはぽんっと両肩を叩いてにっこり微笑む
「ワルド・・・・」
「さっさと街に行って休もう。ルイズの使い魔君!そこにいる男達を尋問しといてくれ!」
「わかった!」
ロムがワルドに答える
その後すぐに目がデルフリンガーの方に向いた
(デルフリンガーを握った時、何故かいつもより力がみなぎった・・・・。このルーンが関係しているのか?)
崖の上から見えるラ・ロシェールの町の灯りは怪しく輝いていた
ラ・ロシェールで一番上等な宿、『女神の杵』亭に泊まる事にした一行は一階の酒場でくつろいでいた
「ヴァリエールの婚約者?それ本当?」
「ああ、おまけに魔法衛士隊隊長ときたからね」
ギーシュの簡潔なワルドの紹介にキュルケは声をあげた
同時にちょっと悔しそうな顔になった
「そんな素敵な人がねぇ・・・・、あっでもダーリン気にしないでね!私はいつもダーリン一筋だから!」
そこに『桟橋』へ乗船の交渉に行っていたワルドとルイズが戻ってきた
「アルビオンに渡る船は明後日にならないと出ないようだ。明後日、アルビオンが最もラ・ロシェールに近づくらしい」
「では暫くは休みが取れるのか」
「ああ、今日はもう寝よう、部屋は取ってある」
ワルドは鍵束を机の上に置いた
「キュルケとタバサは相部屋だ。そして、ギーシュとロムが相部屋。僕とルイズは同室だ」
ルイズははっとしてワルドの方を向いた
「ワルド、私達まだ結婚していないじゃない!」
「大事な話があるんだ。二人きりで話したい」
ワルドとルイズの部屋はかなり立派な作りであった
テーブルにワルドが座っている
「君も腰掛けて一杯やらないかいルイズ?」
ワルドが二人分のグラスにワインを満たす
「二人に」
ルイズはちょっとうつ向いて杯をあわせた
「姫殿下からの手紙はちゃんと持っているかい?」
ワルドの一言にルイズはあることを思い出した
あの時アンリエッタが手紙を渡した時の表情
アンリエッタは幼き時からの友人である彼女がどのような時にどのような顔をするのかも覚えているつもりだ
あの時の表情はとんなものか、ルイズにはわかっていた
「・・・・ええ」
「心配なのかい?これからのことが」
「心配だわ・・・」
「大丈夫だよ。きっとうまくいく。なにせ、僕がついているんだから」
「・・・・そうね、あなたがいればきっと大丈夫よね。あなたは昔から頼もしかったもの。で、大事な話って?」
ワルドは遠い目になった
「覚えているかい・・・・あの日の約束を・・・」
支援
翌日、ロムとギーシュの扉がノックされた
目を覚ましたロムは起き上がりドアを開ける
すると自分と同じ背丈の羽帽子を被った男と目があった
「おはよう使い魔君」
男はワルドであった
「おはようございます。こんな朝早くどうしたんですか?」
ロムがそう言うとワルドはにっこり笑った
「君は伝説の使い魔『ガンダールヴ』なんだろう?」
「・・・それをどこで?」
ロムが尋ねるとワルドは首を傾げた
「フーケの一件で僕は君に興味を抱いたのだ。さきほどグリフォンの上でルイズに聞いたが君は異世界から来たそうじゃないか
しかも『ガンダールヴ』だそうだね?」
「あ、ああ」
誰が『ガンダールヴ』のことについて話したんだろうか?オスマン氏しか知らない筈だが・・・・
「僕は歴史と兵に興味があってね。フーケを尋問した時にきみに興味を抱き、王室図書館で君の事を調べたのさ。
それで君が『ガンダールヴ』とたどり着いた」
ワルドはさらに続けた
「あの『土くれ』を捕まえた腕が知りたいんだ。ちょっと手合わせ願いたい」
「・・・・決闘か?」
「ふふふ、そのとおりさ」
ワルドが笑うとロムは答えた
「わかった。どこでやるんだ?」
「中庭の練兵場に来てくれ。そこならできる」
そう言うとワルドは自分の部屋に戻っていった
「相棒、朝っぱらからえれー事になったな」
デルフリンガーが語りかけてきた
「是非俺を使ってくれよなぁ」
「ああ、このルーンの事もある。試すには丁度いいかもしれないな。それに・・・」
「それに?」
「・・・・いや、なんでもない」
ロムはそう言うとデルフリンガーを担いで部屋を後にした
らき☆すた見ながらしえ☆すた
おまけ
ワルドがフラグを立てようと頑張っている時、ロムとギーシュの部屋
「・・・・・・・・」
「なあ、さっきから何をしているんだい?」
ギーシュがベットの上で座禅を組んでいるロムに声をかける
「・・・・集中しているんだ」
「集中?」
「そうだ、天空宙心拳の極意でな。常に集中することによって如何なる事が起きても対応できるようにするんだ」
「へぇ〜、で、その天空宙心拳っていうのは何なんだい?」
「悪を切り裂く正義の心を受け継いだものが使う事を許される拳法、それが天空宙心拳だ」
ギーシュは野盗に襲われた事を思い出した、確かにロムはそんなことを叫びながら闘っていた
「・・・その天空宙心拳は、いきなり竜巻を起こしたり、フライより高く跳び上がったりすることが出来るのかい?」
「かなりの修行が必要だが」
「・・・なあ、僕にも、その天空宙心拳を・・・・教えてくれないかい?」
「・・・なに?」
思わずロムが座禅を解く、まさかこんなに線の細いギーシュがそんな事を言うとは思わなかったからだ
「本当に教えてくれないか!?さわりだけでもいいからさ!」
「邪念とかがあればそうそう出来るものじゃないぞ。体も鍛えなければいけない。それに俺はルイズの身の世話で忙しい・・・・」
「頼むよ!じゃあこうしよう!」
「どうするんだ?」
「うーんとなー・・・・・・・・
そうだ!交換日記だ!!」
(天空宙心拳は流石に厳しいので)ロムが武術の基本を書いてギーシュがそれを定期的に書かれている事をこなす
これによってギーシュは少しずつだが成長していった
この交換日記、「ロム・ストールとギーシュ・ド・グラモンの『今日からマル秘な日記』」はこの日を始まりとする
後にこれを読んだ某魔法衛士隊の隊長は
体術と魔術を掛け合わせた最強の特殊戦闘術
『VARIATION−MAGIC&ACTION−Xtype』
通称『V―MAX』を編み出し、日記は後の世まで語り継がれることになる
ギーシュに重ねかまいたちフラグが!!GJ
以上投下終わり
その特殊戦闘術、3分経ったら1分間行動不能にならないか?w
乙。5分後に投下しても大丈夫?
しもべの人がフェイズ・インしてきた!?
やばい、まだ前回の読めてないぞ……。
とりあえず道は空いているっ!
しもべの方もまた人知を越えた速度也
ゼロのしもべ
第3部 ドミノ作戦編〜全てはビッグ・ファイアのために〜
異世界ハルケギニア 人類は魔法の力によって 栄光ある社会を築いていた。
だがその栄光の陰に 暗躍する1人の男がいた。
かつていくつもの組織を率い、世界を支配せんと目論んだ悪の指導者、ヨミ。
一方、3つのしもべを率いて、その野望に立ち向かいつづけた一人の少年の姿があった。
名をバビル2世。超能力少年、バビル2世。
第3部1話
ガリア王国は、ハルケギニア最大の人口を抱える大国だ。人口およそ1500万人。魔法先進国であるガリアは、メイジ……、
つまりは貴族の数も多い。やはりハルケギニア最大の人口を誇る首都リュティスのメイジの人数は、やはり他の追随を許さない。
リュティスの政治中枢は、街の真ん中流れるシレ川に位置する中州から、川の西岸…町外れへと移動していた。
全ての政治施設は町外れにあるヴェルサルテイル宮殿に移動し、そこで政ごとが行われているからだ。
ヴェルサルティル宮殿は、かつては複雑な形をした庭園といった趣であった。さまざまな趣向を凝らした建物が立ち並ぶ、建築物
美術館とでもいうべきしろものであった。
だが、今は違う。
今のヴェルサルティルは、国中から集めた岩を積み重ね、土系統のスクウェアメイジが数人がかりで土を持ち上げ、ベトンで固め、
固定化の呪文を用いて作った人工の岩山であった。そこにシレ川から引いた水を入れ、馬車などは出入りできないようにしている。
岩山は四方が断崖絶壁になっており、さらには周囲を幾重にも張り巡らされた迷路のような水路で囲っている。
その水路を正しく通り、断崖絶壁に備え付けられた道なき道を越え、何重にも仕掛けられた罠を乗り越えることで、ようやく元ヴェルサルテイル宮殿後に建築された、この国の中枢施設にたどり着くことができる。
この人工の岩山は、誰ともなくこう呼ぶようになっていた。
梁山泊。
誰もその意味を知らない。だが、誰ともなくその要害をそう呼び始めたのだ。
そんな梁山泊の最深部。どす黒い瘴気を放つ巨大な施設があった。
忠義堂。
ガリアはおろかハルケギニアではみたこともないような建築技術によって作られたそこに、ガリア王国1500万の頂点に位置する男が
暮らしている。
>>586 よくぞ帰って来てくれた!この時間、アンタを邪魔する輩もいないだろう
存分に投下してくれたまえ!
お帰り支援っ……! そして予約っ……!
青みがかった髪とヒゲに彩られ、見るものをはっとさせるような美貌に溢れている。
均整の取れたがっしりとした長身が、そんな彫刻のような顔の下についている。
かつて、見るものを呪うような視線を発していた目は、穏やかな優しさと強い意志を秘めた光へと変わっている。青い髪を後ろでまと
めてお団子にし、布で括っている。
男の名はガリア王ジョゼフ。またの名(コードネーム)を托塔天王晁蓋。
「では、これより会議をはじめたいと思う。」
ジョゼフの向かい合う画面の中で、ヨミが宣告する。その周囲に、9名の幹部の顔が映ったモニターが並んでいる。
すでに失った力を手厚い看護で取り戻したヨミであったが、なにか思うところがあるらしくアルビオンから一歩も動いてはいない。
「まず、先日の血笑烏作戦において突如発生した謎の光についてだが…」
「はっ。」
と糸目の男が声を上げた。
「現在調査中ですが、未だにその正体はつかめておりません。わかっていることは、この光に飲み込まれたために、V2号をはじめ、
レキシントン号などのあらゆるエネルギーが失われていたということです。それは電気、あるいは熱エネルギーに限らず、メイジが
体内に有していた魔力、ヨミさまの超能力といったものまでです。外部から力を取り入れることにより、なんとか脱出は可能でしたが、
あのままでは地上に落下していたでしょう。」
「そうなっていれば、身動きのとれぬわしはバビル2世にたおされていただろうな。」
糸目の男が頷く。
「そのため我々はバビル2世やしもべの力を考えました。しかしこの光は超能力というよりはむしろ魔法に近い波長を持っている
ことがその後の分析の結果判明しました。そこで我々はこの少女に目をつけました。」
モニターに映像が映る。バビル2世の前に座ったルイズの姿だ。
「ごらんのようにこの少女はなにか本を読んでいます。この本がなんであるかですが映像分析班によると『始祖の祈祷書』ではない
かということです。」
おお、とどよめきが起こる。
ハルケギニアが静止する日支援
「始祖の祈祷書とは、GR計画にわしらが必要としている?」
丸々としたヒゲ中年が尋ねた。糸目の男が頷く。
「その通りです、署長。ただこれが本物であるかどうかは確認できていません。なにしろ贋作の多いことで知られる書物ですから。
ただ、映像分析班の解析によると、この少女は呪文を詠唱している可能性が高いということです。」
「呪文を?」
黒装束の男が声を上げた。
「はい。そして、その詠唱が終わったのち、映像は停止しました。光によってエネルギーを消失したため、録画が不能となったから
です。」
「つまりその呪文により、光が発生した可能性が高いということか。」
ジャンパーを着た男が呟く。
「左様です。そしてこの少女は虚無の魔法使いである可能性が高い、と。」
「つまり、この光は虚無の魔法であるかもしれない、というのかい?」
学生服のようなものを着た、丸坊主の男が訊く。
「現時点では、その可能性が一番高いかと…」
酒を飲みながら聞いていた男の手が止まった。老人がぎろりと画面上の少女を睨む。
「我々は映像分析班主任の名を取って、このエネルギー停止現象をバシュタール現象。光をバシュタールの光と名づけました。
今後、我々はバシュタールの謎を解くべく、虚無の魔法使いの可能性が高いルイズ・フランソワーズ・ル・ブラン・ド・ラ・ヴァリエール
の観測と、虚無のメイジと確定した場合の捕獲を前提として作戦行動をおこないたい。そう、この少女はGR計画の鍵となる可能性が
高いからです。」
ドドーン、と背後に波が起こりそうな勢いで宣告する。
「ふむ。バビル2世とルイズとやらとの両者を追い詰めるというわけか。」
「左様で。」
「勝算はあるのだろうな。二兎を追うものはというぞ。」
ヨミの問いに微笑み答える糸目の男。
「もちろんです。この元帥を信用していただきたい。両者を連続して追い詰めるドミノ作戦の詳細は次回の会議で報告させていただき
ます。」
ぺこりと頭を下げた。
「ふむ。」
と一息つき、ヨミが立ち上がった。
「よいか、我々はついにアルビオンを手に入れた。これがなにを意味するかわかるか。」
「GR計画に必要な、始祖のオルゴールを手に入れることができるということです。」
「その通りだ!」
ヨミが雄雄しく叫んだ。
「GR計画。すなわちGoReturn計画。地球への帰還計画。」
ヨミの背後に、青く美しい星、地球が映し出された。
「この世界と地球とをつなぐ道を開くGR1計画。地球の最先端科学兵器をガリアに輸入し、それを元にハルケギニアから聖地までを
支配するGR2計画。ハルケギニアの人間を奴隷にし作らせた兵器と、メイジの魔法で地球に攻め込み世界を征服するGR3計画。」
ヨミが高らかと手を上げた。
「GR計画が成功すれば、わしが世界に号令をかける日はすぐにやってくるのだ。」
「「「ワー ワー ワー」」」
全員が立ち上がり、歓声をあげた。
短いけど以上です。
とりあえず第3部になったんでこっちに戻ってきました。
ぐわー、ゼロ魔成分少ない!
やっぱ戻ったほうがいいんだろうか……。
というわけでおやすみなさい。
お疲れなんだぜ。
何だか、最近しもべの人とかDODの人とかの速度に触発されてる気がするんだぜ。
追記
ヨミは悪人じゃない!という人が多いですが、
やはりヨミは悪人なのです。
悪人じゃないとヨミじゃないんです。
まあ奴隷にする云々は照れ隠しの可能性が高いですけどね!
GJ!
ルイズ=大怪球
でよろしいのでしょうかwww
照れ隠し…なんというツンデレ…導き出される答えは新ジャンル:ヨミ萌え…
ともあれGJ!ついに3部突入、GR計画の全容が明らかに…ってその略だったのかよ!w
GJっ……!
やっぱりあなたの作品は本スレで読みたいっ……!
人もいないし投下っ……! 投下っ……! 第四話っ……!
うしお「たたけ、とら!」
(腕時計型の通信機に向かって)
るいとら支援
第四話「授業」
(目玉の化け物っ……蛸人魚っ……くっ……訳がわからねぇっ……)
ルイズに連れられて入った講義室には、カイジが見たこともない生き物が並んでいた。
すべて使い魔である。
しかし、カイジを驚愕させたのは、その外見だけではない……カイジが目を合わせるたびに、その使い魔たちが喋ることっ……!
『人間の友よ、我はバグベアー!』
『わたしはスキュアの使い魔っ……友人よっ……!』
驚愕……呆然っ……!
が、カイジも幾多の修羅場を潜り抜けてきた頭の切れる男であった。
(幻聴じゃねぇっ……! おそらくは何かの能力っ……力っ……!
だが、あの赤い髪の少女は言った……
『韻獣でなければ喋らない』と……どうやら全ての使い魔が喋るはずないらしい……
ならば、俺っ……!
特異な存在は、この俺のほう……! おそらくは、使い魔の声が聞こえるたびに光る、この烙印っ……!
ククク……奴隷の烙印どころか……
こいつはいいプレゼントだぜ……! せいぜい使わせて貰うっ……!)
ルイズによって床に座らせられようと関係ない。
カイジは熱心に、『赤土』のシュヴルーズの授業に耳を傾けた。
(情報っ……! ここで俺が戦うには、まず情報っ……!
全てを吸収する……! 知っていて損をすることなど、何一つないっ……!
情報を制するものこそが、戦いを制するっ……!
たとえ魔法の世界だろうとっ……それは同じだっ……!)
『土』『火』『水』『風』の四大系統……カイジはシュヴルーズの言葉に引かれた。
そっとルイズを見上げる。敵の性質を知ることは重要……カイジはそう判断した……! だがこれは判断ミスっ……!
「おい、お前の系統はなんだ……?」
ばしぃっ!
ばしぃっ!
瞬間っ……制裁っ……唸りをあげるムチの嵐っ……!
「うるちゃいっ……! うるちゃいっ……!
黙れっ……使い魔風情がっ……!! ご、ご主人に向かって系統を聞くなど言語道断っ……!
殺すぞっ……!! ひぃ〜……ひぃ〜……ふううぅっ……!!」
ばしぃっ!
ばしぃっ!
「がっ……! ぐあぁっ……! なぜっ……!!」
見かねたシュヴルーズが声を張り上げた。
「見苦しいぞっ……ミス・ヴァリエールっ……! 前に出ろっ……!! 貴様だ……この石を『錬金』しろっ……!!」
ざわ…… ざわ……
ざわ…… ざわ……
教室がざわめく。
キュルケが叫んだ。
「よせっ……無謀だっ……!! 失敗っ……結果は明白っ……!
見ろっ……既にタバサは退却っ……撤退っ……!!」
「黙れっ……! 舐めるな……カカカ……キキキ……成功っ……! 成功させて見せるわっ……!! そこで見ておれっ……!!」
支援っ……簡単そうにみえて……実際簡単っ……! それが支援っ……!
ジャーン・・・・っ
ジャーン・・・・っ
ジャーン・・・・っ
げぇ・・・・っ 支援・・・・っ 援軍・・・・っ
剣狼→しもべ→とらの流れって
夜中なのに盛り上がりすぎだろw
支援
(上手くいくっ……!! わしこそ王っ……! 選ばれし者っ……失敗するはずがないっ……!)
口では大きいことを言いながらも、内心ではびくつきながら、ルーンを唱え、ルイズは杖を振る。
がっ……! 駄目っ……!!
途端に爆発っ……混乱っ……!!
(失敗っ……! ぐうっ……! また失敗っ……!!)
ボロ…… ボロ……
ルイズの瞳から涙が零れる……!
ゼロっ……魔法の才能ゼロっ……『ドット』にもなれない『ゼロ』っ……!!
ルイズは居残りで掃除を命じられた。
破壊された惨状っ……!!
「カイジっ……!! お前の仕事だっ……片付けておけっ……!!
あぁ〜んっ……!! 主人のミスは、使い魔のミスっ……!! クズっ……クズっ……クズっ……!!」
るいとらに……カイジっ……!
(俺的に)二大書き手が連続……。
おかしい……できすぎている……!
涙を堪えて憎まれ口を叩くルイズであった。
カイジは黙々と片づけを行う。「返事はどうしたっ……!!」とルイズがムチを振るっても、静かにムチを受けるだけであった。
(くっ……! 不可解ざんすね……どうにも不気味……!
まさか、気づいているざんすかっ……!? 私が魔法を使えないことにっ……!!)
ぐにゃぁ〜
「と、とにかくやっておけっ……! 私は部屋に戻るっ……!」
混乱しながらルイズは教室を後にした。
途中、ルイズはぞろぞろと歩く幻獣たちとすれ違った。
(何かしら……?)
ルイズは不審に思ったが、後を付けることはしなかった。ただ部屋に帰って泣きたかった……。
萌えたww
支援
うるちゃいっ……! うるちゃいっ……!
カイジ風なのに、ルイズは「うるちゃい」っていうのかよw
ルイズの一人称って
わし
なのかwww
教室の片付けにひとり残されたカイジは、不敵に笑っていた。
(ククク……どうやら、あのルイズもこちら側っ……!
魔法なんて使えねぇっ……! なら貴族じゃねぇっ……! 平民っ……!
ヤツこそ平民じゃねぇかっ……!
ククク……だが、それを今言っても無駄っ……! このカードは取っておくっ……!
奴隷は、皇帝を刺すのだからっ……! ククク……)
と、そのときであった。
教室に使い魔たちが入ってきたっ……! 先頭はフレイムっ……!! ほかの使い魔たちもぞくぞくと来るっ……!!
呆気に取られるカイジに、フレイムが言う。
『手伝おうっ……友人よっ……!!』
「なっ……! おまえたちっ……!」
思わず、カイジはフレイムを抱きしめていた。そっとフレイムはカイジの頭を撫でる。
ボロ…… ボロ……
カイジは膨大な涙を流した。やさしさに触れ、溢れる涙であった。
(あったけぇっ……! 人間と幻獣っ……そんな区別がなんだっ……!
心がっ……! あったけぇよっ……!! 俺はっ……!!
くぅ〜っ……!!
畜生っ……! 涙がとまらねぇっ……!)
カイジは、初めてこの世界に本当の友人を見つけ出したのであった。
人間性っ……! それは、心の温かさっ……!! 時に幻獣は、人間よりも人間らしいっ……!!
第四話「授業」終わり
ルイズ=兵藤
ギーシュ=一条
ハートフルな使い魔たちだ
心があったかくなった
ゼロのしもべ氏もるいとらの人……げふんげふんカイジの人もGJ!
なんかしもべ氏の方のジョゼフが改心しちゃってる気がするのは気のせいか?
タバサの母親がそのままなんだから見た目だけなのかね。
そしてカイジはもうカイジとしか言いようがない。しかし早速ミョズニル二トン使おうとしてないか?w
ここまでっ……!
これからどうなるやら……作者にも不明っ……! 全ては未知の領域っ……!
と、まだ終わってなかったか(汗
ミョズニル二トンの力じゃなくて使い魔Sの自発的なものか……ブラボゥ、おぉブラボゥ。
>>620 カイジはヴィンダールブっ……! ミョズじゃなくてっ……!
こやつらは速度過多……!
読み手を飽きさせぬつもりか……!
>>618 野望と狂気がヨミへの忠誠心に入れ替わった結果、一見すると改心したように見えるだけかと。
ここは三点リーダの多いインターネッツですね
>>589 梁山泊かよw
壮麗な宮殿を岩山に改造するって、他国からアホかと思われそうだな
ギーシュ戦がどうなるか想像つかないwww
この文体…なんという高い中毒性…っ!
気付いてみれば既に泥中……嵌っている、首まで……っ!
カイジの人、GJ……!
>>628 使い魔軍団による
フルボッコ……フルボッコ……
>>625 だよなぁ、そうだよなぁ……せめてジョゼフがオルレアン公暗殺する前にヨミ様が来てくれれば良かったものを。
るいとらさんは作風を変えても面白く書けるのが凄い
カイジが洗礼を受けながらも立ち向かっていく姿には賞賛する
遅まきながらしもべの人GJ!
韓臣元帥やら大塚署長やらが出て来るのは予想通りだったけど、まさか托塔天王晁蓋が出てきて、
しかもそれがジョゼフのコードネームとか斜め上過ぎだwww
とらの人乙
うるちゃいって、しゃなたん入ってるw
>>604 > 殺すぞっ……!! ひぃ〜……ひぃ〜……ふううぅっ……!!」
ラマーズ法?
636 :
マロン名無しさん:2007/07/31(火) 03:01:03 ID:hI7GrUc7
神の盾、ってことでダイソードのヨゴが召喚されるのってないあなぁ。
サイズが大きすぎるね>神の武器
それに強力すぎる。原作通りにダイソードを召喚七回縛りにでもしないとバランス取れんな。
クレオパトラ・ダンディ、ゼロ戦の代わりに大陸間弾道列車砲“グングニル”の砲弾に乗ってタルブへ駆けつけるとかふと浮かんだ。
グングニルその他は当然ありゃしないだろうから、学院中の(ダンディの魅力でメロメロの)メイジ全員で急ごしらえしてどかーんと。
方向制御は(砲弾を横から蹴って)出来るし、飛び道具(アタシの瞳は百万ボルトォォォォ!)も有るしで、
うん、ゼロ戦もメッサーも不要よ。流石ダンディ。
邪眼は月輪に飛ぶのミネルバを召喚したらって電波を受信したけど
なにをどう考えてもBADENDにしかならなかった・・・・
ってわけで寝よう
>>639 お前は俺かw まぁ……
・契約しようとしてキスする場合、正面から見詰め合う事になるためルイズが死ぬ
・その場に居た連中も見られたら死ぬ
・魔法で攻撃しようにもミネルヴァを見なきゃいけない+音速に近い速度で飛ぶので倒すのは極めて困難。
と御せる要素が殆どないからな。
・死なない伴侶が欲しいので梟型ガーゴイルを与えれば多分大人しい
ぐらいしかない。
>>561 少年少女15人となるとテファやイザベラをいれても足りなくないか?
サイトもいないし。
バーチャロンとかはまぁ無理だよなと言いかけて
”オリジナル” フェイイェン、エンジェラン、ガラヤカあたりなら
何とかなりそうだと考えたが、俺に百合は出来ないので放棄した
またはライデン込でサルペン……いや、これは良い考えではない……
>>642 白虹騎士団とかハッター軍曹とかどうだろうか?
>643
そうだ!俺たちには軍曹がいたじゃないか!
召喚されたら人間大だったが、戦闘力はレギュラーサイズのハッター軍曹とか
考えただけで頭痛くなってくるな!
大きなロボットがガチで出番あるのって10巻以降だから中々ムズイよな
>>644 ん?軍曹は人間だろ?人間大でいいんじゃないの?
ルイズ「あんた誰?」
ハッター「俺のことなどどうでもいい!だが、貴様等は、どうでもよくないぞ!」
こうですか?わかりません!><
そこでチーフの出番でしょう!
『貴様を指導する!』
>>646 中に人が居るかどうか怪しいという話がある
つまり、あの姿がそのまま……
せっかくご立派に大きいモノを人間大にするのはもったいないんじゃない?
ハッター軍曹とかチーフとかに出てこられたら、
2巻の時点でレコンキスタ壊滅させれそうで、その、なんだ、困る
何故誰も
>>561の
>ドラムカン型
に突っ込まない!何故だ!
レコンキスタ関連のアルビオンでの話し飛んで一気にガリア関連へ飛ぶだけだな
レンコン喫茶
>>656 …何故気づかなかった!何故だっ!
マジごめん
>>655 下らなさが行き過ぎて鼻で笑ってしまったわ!
>>657 大丈夫。
ちょっとSAN値が下がっていただけだろう。
知り合いに柊っていない?
ドラム缶型とかメカ沢しか浮かばなかったわ
>>659 アニメ化とか冗談としか思えんよアレ。
そして柊力で作品の評価も下がる、きっと。
そしてクロマティ高校召喚話しに数スレ戻ってループする
メカ沢がギーシュと決闘する事になり、広場へ行くがそこでは馬に跨ったゴリラが暴走中で決闘できず。
華麗に決闘を挑んで颯爽と歩き去るのは勿論メカ沢の方
>>660 「お嬢ちゃん、口付けくらいで、人間を支配できるなんて、思っちゃあいけねぇなぁ」(声の出演:例の人)
(ひょっとしてそれはギャグで言っているのか?)
>>661 とりあえず俺は「小さな奇跡」を信じている。
せめてキャベツにはなるな。
メカ沢はボディーが金属だから錬金に弱そう
錬金が効くか効かないかの定義って難しいんだよね
何でも効くなら錬金を相手にかけて即死魔法だよ
ジョジョのでアヌス神が悩んでたけど。
無生物ならともかく生物には効きにくいんじゃないかね?
2巻の油に錬金された大量の花びらも元は造花だったはずだし。
木とかに錬金したりされたりも無いし生物には難しいんだろう
ただその理由が不明なんだよね
理由次第じゃロボットの類でも自律系には効かなくなる
使い魔契約の魔力で効かなくなるでも良いけど
合金とかを錬金するのは無理っぽくね?
少なくても即時は無理だと思われる。
石⇒青銅
石⇒真鍮(黄銅)
は出来てもガソリンを作るのに、近い鉱物である石炭をわざわざ探してきて、
数日かけて何度も錬金を重ねがけして作ってるからな。
合金つくるのが簡単だったら冶金技術についての追求はないだろうしね
青銅自体合金だぞ……
むしろ金がスクエアクラスでないと錬金できないところからすると、純金属の方が難しいんじゃね?
ギーシュも鉄とか錬金できるならそっちの方が強いだろうに、青銅止まりだし
よく知らないものを直接錬金するのは困難なので、わかる範囲で段階的に錬金していくとかな。
混じりっけの多い自然とできる古い時代から使われてる様な合金と、科学的知識に基づいた配分とかまで難しい合金は同列に扱えないだろうな
676 :
マロン名無しさん:2007/07/31(火) 06:50:06 ID:YGIOr6Fo
アルミ錬金したりアルミから別の金属つくるのって無理臭くね?
アルミを知らないかもな。
元になる金属の知識が無いと作るって発想にならないよ多分。
ボーキサイトからアルミ抽出なんざ近代からだし。ある意味チタンより高難度の存在だわ
19世紀は金よりも高かったしな
ただアルミを知覚すれば作るようになるかも
問題は精製にものすごく電気のいる金属なので
すごく少量しか作れなさそうなことだ
対象を知らないと錬金できないというのは同意。
コルベールもガソリンを錬金する前にまず、ガソリンが何からできているかを調べたし。
金属としての安定度とかも影響するのかもな
金の変化に対する安定度は尋常じゃないし。多分プラチナとかも金並に錬金難しい予感
あれ?それだったらむしろアルミはわりと簡単なんじゃ?
K Ca Na Mg Al Zn Fe Ni Sn Pb Cu Hg Ag Pt Au
だし。
おはようみなさん、予約がないようなら投下したいと思います。
7:20から爆撃開始。
一度知れば簡単かもな。
問題は知ることが難しい事と、存在しても普通に生産できないからサンプルに触れる機会が少ない事で
まー科学的に作るよりは簡単な可能性は高いな
サイトのノーパソばらして素材サンプルとしたら、連金の歴史が一気に進むような・・・・
所は移って昼休みの食堂。
ルイズにしてみれば謎の納得とともに謎の行動に移ったキュルケではあるが、その顔は大真面目だった。
引きずられるように連れて来られた食堂で、今ルイズの目の前にはメガネを掛けたキュルケがうっふん、女教師風に佇んでいる。
「それではこれより、キュルケ先生が教える『ゼロから始める男の口説き方講座』を開講するわよ!」
その宣誓にルイズの頬が引きつった。
訂正しよう、そこまで真面目でもないかもしれない。
いやいや、キュルケにしたところで本人は真面目にやっているつもりなのだ。
ただ、ひたすら真面目なだけでは面白くないし、どうせなら自分も楽しみながらやろうと思っているだけである。
(落ち着け私、わざとやってるわけではないはずよ……!)
ゼロの部分に過剰反応しながら、ふと隣を見ればいつの間にかルイズの隣にはタバサが腰掛けて、キュルケの方をじっと見ていた。
思わず声を掛ける。
「タバサ? 意外ね、あなたのああいうの興味あるの?」
女教師ルックでノリノリのキュルケを指差す。
が、タバサはゆるゆると首を横に振った。
「メガネ、盗られた」
「ん、あ、ああ……なるほどね」
見ればなるほど、確かに今のタバサはメガネを掛けていない。
メガネを掛けていないタバサというのも新鮮だが、対してメガネを掛けたキュルケというのも新鮮といえば新鮮だった。
もっとも、そのメガネが妙に似合っていて、何故か色っぽい雰囲気になっているのがルイズには微妙に癪に触るのだが。
確かにプラスチックとか……
半導体の類は扱えないだろうけど……
「はいそこ! 無駄話はやめなさい!」
メガネの縁を人差し指で押し上げながらズビシィ! とこちらを指してくる。
それにしてもあの指示棒はどこから持ってきたのだろうか。
ルイズは半ば以上げんなりとした気持ちでそれを見ていた。
そして思うのだ。
(というか、なんで私ってばわざわざこんな茶番につきあってあげてるのかしら?)
まぁ確かに、ビュウと打ち解けるという大目標を達成するに当たって、自分の経験値に基づく行動力だけではもしかしたら、万が一の可能性として、その、無理があるかもしれない、と思ってはいた。
しかしそれでも自分だけの力で頑張ろうと決意したのはほんの昨晩のことであり、昨日の今日で余人に助けを求めてしまうというのは情けないにも程がある。
しかもその余人というのが仇敵ツェルプストーとあっては尚更だ。
かといって何か妙な使命感にでも火がついたような今のキュルケをどうやって制したらいいのか分からない。
魔法の使い方が分からない。
ビュウとの付き合い方が分からない。
目の前のキュルケをどうにかする方法も分からない。
分からないだらけで自分が本当に嫌になる。
ガタリ、と音を立ててルイズの右隣の席の椅子が引かれたのはそんなときだ。
タバサ? と思いながらそちらを向くも、タバサが座っていたのは確か左隣だったはず。
見れば、まだ少し幼さを残した少女がそこに座っていた。
誰だったか、確か一つ年下の下級生だったように思うのだが。
その少女はキュルケの方をまっすぐ見据えて高々と挙手をした。
「ミス・ツェルプストー! よろしければその講義、わたしも聴講させてください!」
「え? まぁ聞きたいって言うなら好きにしたらいいけど……あなた、確かケティだったかしら?」
「はい、よろしくお願いします!」
そうだ、確かケティと言ったか。
しかし一体何故、とルイズは怪訝な目でケティを見やる。
支援
「私の講義は厳しいわよ――なんてことは言わないけど、いったい何故、貴女は講義を受けたいなんて思ったのかしら?」
胸の前で腕を組んでキュルケがジッとケティを見据える。
その組んだ腕の上にゆさりと乗っかった胸を見てルイズの心は何故か荒んだ。
加えて何故か、隣に座るタバサが愛しく感じられる。
「わたし……負けたくないんです」
「負けたくない?」
「好きな人がいるんです。でも、その人には他にも気になる人がいるみたいで……でもわたし、その人のことが本当に好きだから――」
「ふふっ、なるほどね」
ケティの言葉にキュルケは優しく微笑んだ。
恋に浮かされる微熱のそれとは違う、柔らかな温かみを含んだその微笑。
「貴女の恋の微熱、このキュルケ、同じ女としてよく理解できたわ。そうよ、大切な物を手に入れるために超えなきゃならない障害があるっていうのなら、それを乗り越えるための努力は当然の代価として受け入れなくてはいけない。ケティ、貴女にはその覚悟があって?」
試すような鋭い視線をケティに送るキュルケ。
「あります! あるんです……だって、わたし、その人のことを思うと胸が切なくて、苦しくて――こんな気持ち、初めてだから! だからわたし、絶対にあの人に、わたしだけを見てほしいって、そう思うんです!」
そのキュルケの視線を真っ向から迎え撃ったのは、無垢な少女の赤裸々な告白だった。
隣でただ聞いていただけのルイズの胸まで熱くなってくる。
左隣に冷え切った無表情で押し通すタバサがいなかったら、ルイズもこの謎空間に絡め取られていたかもしれない。
キュルケ先生はケティの告白に大きく頷き、そして慈愛に満ちた笑みを浮かべた。
「その覚悟、きっちり受け取ったわ。ならばケティ、私の講義を聴いていきなさい。そして貴女の大切な人をその胸に抱きとめる為のテクニックを、ここでしっかり身につけていくのよ!」
「――はい! ミス・ツェルプストー!」
ふふ、講義中は私のことはキュルケ先生と呼びなさい。
はい、キュルケ先生!
そんなやり取りがルイズに頭痛を起こさせる。
しえーん
「ねぇ、タバサ? 私、帰っていいかな?」
「駄目。彼女があんなになった原因は貴女」
というか私、別にビュウを口説きたい訳じゃないんだけどなぁ、と思いながらも席を立つのが憚られる雰囲気を前に、ルイズは結局膝を折った。
同じ食堂内の遠くの席で、赤裸々かつとても青いケティの告白を、遠巻きに耳にしてしまったギーシュが冷や汗を掻いていたりしたのだが、このときはこの講義が切欠であんなことになるなんて、ルイズは夢にも思っていなかったのである。
雑談を交えながら昼食をとる生徒たちの、いかにも学生らしい昼休みの喧騒も学院の奥まった場所にあるこの部屋にはさすがに届かない。
開けなはたれた窓の向こうから響くのは、托卵の鳥の囀る声だけだ。
どこか誇り臭い紙のにおいに、ビュウは昔、まだあの人と恋仲にあった頃のことを思い出す。
もっとも、今いるこの部屋の主の姿は、思い出の中の彼女とは似ても似つかないのではあるが――。
ルイズが食堂でキュルケ先生に、その実内容的には意外にも理性的で実践的な講義を聴かされている頃、使い魔であるビュウはコルベールの研究室に招かれていた。
こんな昼時に悪かったね、と言いながらビュウを迎え入れたコルベールは、ここでの暮らしにはもう慣れたか、困っていることはないか、といった世間話的な話題を挟みつつ、ビュウにとある一冊の書物を見せたのである。
そのえらく重厚な装丁の書に何が書かれているのか――会話を交わすだけならともかく、ハルケギニアの文字の読み書きが出来ないビュウには分からなかったが、それが随分と昔に書かれた古い書であることだけは理解できる。
「コルベール先生、その書は?」
「うむ、それについては追々説明していこう。それよりもまずは、ここを見てほしい」
コルベールが指し示した頁には輪郭だけで描かれた人物を中心に、それを囲むように四つの紋章が描かれていた――もっとも、そのうちの一つは何かに削られたように曖昧にぼかされてはいるのだが。
その中でコルベールが「これだ」と言って指差したのは、人物の左手側に描かれた紋章である。
ビュウはその紋章を見てハッとした。
これには見覚えがある。
こんな時間だが……!支援するぞぉー!
「これは……」
「分かるかね、ビュウ殿? どう思う?」
「どうもこうも、この紋章というのは、こいつのことでしょう?」
自身の左手を掲げ、その甲に浮かんだ紋章をトントンと指で叩いた。
そうなのだ。
コルベールが提示したこの書にある紋章は、細部に至るまで寸分の狂いなく、ルイズとの契約の際にビュウの左手の甲に現れた紋章と一致していた。
「君から見てもそう思うかい?」
「そりゃ、ここまでそっくりなら一目見ただけで同じものだって分かりますよ。コルベール先生、これと同じものが描かれているこの書は一体どういった書なんです? それに、この紋章は?」
「うむ、まずはこの本についての説明をしよう。これは『始祖ブリミルの使い魔たち』というタイトルの書だ」
「始祖、ブリミル? 確か食前食後の挨拶のときに皆が唱えていた題目にその名前があったような……」
「よく見ているね。その通りだ。それ以外に始祖について知っていることは?」
「いえ、特には。なんとなく神か何かに相当する名前なんだろうとは思いますが」
「そうだ、その理解で概ね正しい。ただ、神などといった曖昧な存在ではなく、我々にとっては救世主と呼ぶべき、実在した偉大なる人物だ。
この世界に四系統魔法を伝えた、つまりあらゆるメイジたちの始祖と言うべき人物だな」
コルベールはその書、始祖ブリミルと使い魔たちを手に立ち上がる。
「この書はそのタイトルの通り、始祖ブリミルと、ブリミルに従いその力を奮ったとされる四体の強力な使い魔について記された書物として知られている。
記述内容の信憑性については、まあ始祖ブリミルに関わることはロマリアが第一だからね、正確かどうかは五分五分と言っていいかもしれない」
表紙を指で弾きながらそんなことを言う。
実際、コルベールが数日前、学院長のオスマンにこの書を持ってある報告に行った際には、オスマンも書の内容について懐疑的とも取れる態度を見せていた。
しかしそれでも、始祖やその使い魔について広く知られている部分に関してはいい加減な記述はされていない、とコルベールは思っている。
でなければこんな自信満々で当事者に見せたりはしない。
「ブリミルについてはまたいずれ話す機会もあるだろうから、今は置いておこう。なんならミス・ヴァリエールに聞いてもいい。彼女は魔法の扱いこそ、その、なんだ、アレではあるけど、座学に関しては優秀だからね」
「……」
「話を進めよう。恐らく君が最も聞きたがっていることだろうしね。君のその左手に現れた紋章、それがこの書に載っている理由についてだ――いや、その顔を見れば分かる。君にもある程度、想像がついているんじゃないかい?」
開け放たれた窓から差し込む強い昼の光が反射して、メガネの奥のコルベールの瞳を光の中に押し隠してしまう。
表情の読めないコルベールに、ビュウは思わず唾を嚥下した。
コルベールの言いたいことは、言っていることは分かるのだ。
彼の言う通り、ビュウにはある程度予測がついている。
『始祖ブリミルと使い魔たち』と題されたその書に記された、自分の左手に現れたそれと同じルーン。
あの輪郭だけで描かれた人物が件のブリミルであるなら、その左手側に記された紋章の持つ意味は一つしか思い浮かばない。
黙り込むビュウを前に、不意にコルベールが朗々と言葉を紡いだ。
「神の左手ガンダールヴ。勇猛果敢な神の盾。左に握った大剣と、右に掴んだ長槍で、導きし我を守りきる。
神の右手がヴィンダールヴ。心優しき神の笛。あらゆる獣を操りて、導きし我を運ぶは地海空。
神の頭脳はミョズニトニルン。知恵のかたまり神の本。あらゆる知識を溜め込みて、導きし我に助言を呈す。 そして最後にもう一人……。記すことさえはばかれる……か」
「……今のは?」
「始祖ブリミルの言葉だよ、始祖が自らの使い魔について語ったとされるものでね。まるで詩のようでさえあるが、これと同じものは各地のあらゆる文献に載せられている。もちろん、この『始祖ブリミルと使い魔たち』にもね」
ビュウは視線を自らの左手の甲、そこに浮かぶ紋章へと落とした。
刻まれたルーンはルイズとの契約の証、そこに彼女との、確かな繋がりを感じる。
支援だシエスタ。
支援
それだけではない。
ルイズの前で見せたことはなかったが、彼女と契約して以来、この手に剣を握ると正体不明の力が湧き上がってくるのだ。
本来、竜と契約し、その力を借り受けて初めて力を振るうことができるクロスナイトとしての技を、ルイズと契約して以来なんの制約もなく扱うことができる。
力の規模そのものはバハムートのそれには大きく見劣りするものの、竜との契約なしにその力を扱えるということは、ビュウにとっては不可思議で、そして異常だった。
つまりそれこそが、神の左手ガンダールヴの力。
コルベールの言葉が指しているのは要するにそういうことなのだろう。
「僕が、その……神の左手、というやつなんですか?」
呻くようにして漏らした声にコルベールは肩をすくめた。
「確証は――ないがね。私とオールド・オスマンはそう思っている」
「何故です? この書にそう記されているからですか?」
「それもある。それが一番の大きな理由であるのは確かだ。けどね、ビュウ殿、君が虚無の使い魔ガンダールヴであるとすれば、そしてミス・ヴァリエールが虚無の担い手であるとするならば、色々なことに説明がつくというのも、また確かなのだよ」
学院の歴史において前代未聞の人間の使い魔が召喚されたことも、神の左手として武器を取り戦う運命のガンダールヴであるとすれば納得がいく。
剣や槍といった武器を扱うには人間か、さもなくば人間のように手先の器用な生き物でないと条件を満たせない。
王家の諸子、ヴァリエール公爵家の直系であるルイズが今までまともに四系統魔法を扱えなかったことも、彼女の扱うべき属性が虚無であったとすれば、それも辻褄が合うのだ――と。
いくつかの例を提示して見せたコルベールの言葉に、ビュウは一切の感情を表には出さず、ただ静かに諦観した。
「コルベール先生、このこと、ルイズには?」
「まだ伝えるべきではないと思っている。十中八九彼女が担い手で間違いないと思っているのだがね、彼女が虚無としての力を示して見せてくれないことには、迂闊なことは出来ないとのオールド・オスマンの判断だ」
「……そうですか」
ビュウは静かに席を立った。
「ところでコルベール先生、ルイズには隠しておくのに、このことを僕に話したのは何故です?」
「君はミス・ヴァリエールと違って大人だ。自分のことを知っておく権利があり、そしてそのことをペラペラと人に話す性分ではないだろうと見込んでいる。それに――」
「ガンダールヴとして、何か特殊な力のようなものに目覚めたような自覚がないか、確認を取りたかったから、ですか?」
「……その通りだ」
肩を竦める。
そのビュウの仕草にコルベールは僅かに眉をひそめた。
「生憎ですが、ご期待には添えませんよ。ルイズと契約を交わしても、僕は何も変わらない」
「……そうか」
「すいませんね」
「いや、気にしないでもいい。この先もしミス・ヴァリエールが虚無に目覚めるようなことがあれば、その時は君も自動的にガンダールヴとして覚醒するだろう」
「ぞっとしない話ですね?」
「なに?」
「ああいえ、なんでも」
ビュウが微妙に言葉を濁したとき、ちょうど昼休みの終了を告げる鐘が鳴った。
コルベールは「もうこんな時間か」と窓の外に視線をやり、ビュウは部屋の出口である扉に向かう。
「それじゃあ僕はこの辺で失礼します」
「ああ、すまなかったね。こんなに長話をするつもりもなかったのだが」
「お気になさらず。それではまた、今度はオレルスへの帰り方が分かったときにでも呼び出してください」
「ん、む。それは――」
ビュウは曖昧に笑うと、コルベールの返答は聞かずに彼の研究室を後にした。
長い廊下を歩きながら、顔を歪める。
(面倒なことになったかもしれない)
支援
いつか、今でこそ何の目処も立っていないが、自分は絶対にオレルスへ帰らなくてはならない。
ビュウにはオレルスを見守るという使命があり、それを共に分かち合う相棒、神竜のバハムートが待っているはずだからだ。
だというのに、このハルケギニアでガンダールヴだの何だのと、始祖の伝承に巻き込まれては、主であるルイズはともかくとしてオールド・オスマンやコルベール、彼らが大人しくビュウの身柄を解放してくれるだろうか、とそんなことが気に掛かる。
(帰る術もなにもかも、自分頼みになるのかな……)
となると、まずはハルケギニアの文字の読み書きを覚えるところから始めないといけないのかもしれない。
それを思ってビュウは暗く沈んだ。
剣を振るって戦うのは得意だし、ドラゴンの世話をするのは好きだ。
艦を指揮して戦った経験もあるし、部隊の運営に関わる雑務をこなすのも苦手ではない。
(でも、勉強となるとちょっとな……)
廊下の向こうから駆けてきた妙齢の女性、学院長の秘書であるミス・ロングビルに声を掛けられたのはビュウが内心で深すぎるため息をついたのとちょうど同じタイミングだった。
こんなところにいらしたんですか、と前置いた彼女は、続けてこんなことを言ってビュウの表情をしかめさせた。
「貴方の主であるミス・ヴァリエールが男子生徒と揉め事を起こして決闘沙汰になりました。今オールド・オスマンが仲介の席を用意してますので、貴方も同席して下さい」
魔法を使えないルイズが決闘だとか、そもそも魔法を使えないルイズ相手に決闘を申し込む男子生徒だとか、そもそも男女間で決闘だとか――、ビュウが顔をしかめた理由が主に呆れからくるものだったとして、それを誰が責められただろうか。
-----------------
今回はここまで。
シエスタ、どこに行かれたのですシエスタ。
話の展開上なかなか出番が回ってこないメイドの空気っぷりは最早超常。
決して忘れていたわけではない、忘れていたわけではないのだ……!
竜騎士GJ
メイ度が足らんのは他で補給するしかない。
MMMにおこられろGJ!
シエスタは幸せに暮らしてもいいはずだ
GJ!
メイ度だのMMMだのでリーラ召喚とか電波が来た。
サリアと言う手もあるか?
質問したいのだが、ゼロの使い魔の世界の魔力って
空気中に有ったりする?
小説嫁
根本から何かと勘違いしてる気ガス
自家発電式(そもそも魔力と言わずに精神力じゃなかったか?)。
加えて、成長によって魔力(精神力)の最大値が増えるんじゃなく、
1つの魔法に必要なMPが減少する方式だったと思う。
Lv1 ホイミ 使用MP3
Lv10 ホイミ 使用MP2
みたいな?
面倒だから、わざわざ小説読み返してまで確認はしてないがな!
ありがとうだいたいわかった
系統魔法と先住魔法でも概念が違うし、それこそ書く為に知りたいんだったら読むしか無い
>>707 4巻87ページあたりかな
先住魔法はどこにでも存在している自然の力を利用するとあるから、(10巻172ページ)
空気中に魔力があるといえるかもしれない。
今まで全く話題になってなかったキャラなんですが投下してみます
序章
「今日もいい天気ッスねー」
古代中国の広い広い青空を1匹の白いカバ……ではなく霊獣が飛んでいる。
いつも背中に乗せている武吉は、母の面倒を見るということで今日は一緒ではない。
というわけで四不象(スープーシャン)は一匹で人間界を飛び回っていた。
自分ひとりで飛ぶのは久しぶりッスねー、なんてことを思いながらスピードを上げていく。
最近は武吉を乗せてるし、いつもはナタクの背中を陣取っている天祥を乗せることもあった。
さらには、スープーの自称婚約者である、胡喜媚が飛び乗ってくることもしょっちゅうある。
これらは最近のこと……それまでは、ずっと長い間「御主人」が乗っていた。
彼とは歴史を変える最後の戦い以来、会っていない。
一時期は死んだと思われていたのだが、どうやら面倒ごとを全部自分たちに押し付けて
どこかでさぼりまっくているようだ。というかそうに違いない。
実を言うと今スープーがこうして人間界を飛んでいるのはその「御主人」を探すためなのだ。
いろいろな思い出に浸っていたスープーは、前方に異質なものが浮かんでいることに気づくのに遅れた。
それは明らかにその場の風景に合わない、奇妙な鏡。
(スープー!それに触れるでない!)
そのときスープーの頭に響く懐かしい声。
「ご、御主人!?どこ…………」
スープーの言葉は最後まで伝えられることは無かった。鏡はスープーを呑み込むと、それ自身消えうせた。
(……………………!)
御主人と言われた男……伏羲(フッキ)いや、太公望はスープーがこの世界から消えたことを感じ取ると、小さく呻いた。
ルイズちゃん四不象を召喚する
(成功した……!)
ルイズは煙の中から現れたその生物を見て、心の中でガッツポーズをした。
何度も何度も失敗と言う名の爆発を繰り返し、そのたびに嘲笑と野次が飛ぶ。
さすがの彼女も少し泣きそうになっていたところの成功だ。
「ゼロのルイズが召喚できるなんて!」
「でも、あれはなんだ……カバ?」
「カバだな!白いカバだ!」
確かにその使い魔はカバのような体型だ。だが、その体も、毛も、角も白い。
さらに黒色の大きな靴を履き、黄色いマントと手袋をしている。
そしてその手には、乳白色の玉が大事そうに握られていた。
今は閉じられているが大きな目と、眉毛もある…………カバかこれ?
ルイズはいろいろな疑問を一旦押さえ込んだ。
とりあえず成功したんだ。ドラゴンやグリフォンとはいかなかったが、これはこれでキレイな姿をしている。
少し太ってるが悪くない。
そんなことを考えていると、使い魔の大きな目がパチクリと瞬きした。
そしてバタバタと手足を動かし、勢いをつけて上半身だけ起こす。
「…………」
「…………」
ルイズと目が合い数秒。
「な、なんスかーココは!?」
「「「「し、しゃべったーーー!!」」」」
ルイズを含めてコルベールや多くの生徒が驚きの声を上げる。
「コ、ココはどこッスかー!?ハッ!誰スか君たち!?」
ルイズは正に心躍っていた。人語を操るなんて!
(い、韻龍ってやつかしら!いやでも太すぎるし!ああでも!)
今回の使い魔の儀で、こんな使い魔を召喚したのは自分だけだろう。
「西洋風ッス!ここは周じゃないんスか!?そもそも人間界スか!?」
何かよく分からないことを言っている使い魔を落ち着かせるため、ルイズは優しく話しかけた。
「落ち着いて。私があんたを召喚したの」
「召喚!?何するつもりッスか!?皮ッスか?皮をはいで売り飛ばすつもりッスか!?」
「そんなことしないから落ち着いて」
ルイズはさらなる笑顔で優しく話しかけた。が。
「御主人ーーーー!」
「落ち着きなさいって言ってるでしょ!!」
「ラ、ラジャーッス」
ルイズが一喝すると、その使い魔はおとなしくなった。
「敵じゃないから……あんた名前は?あるわよね?」
「四不象ッス」
「すーぷーしゃん?変な名前ね。私はルイズ。ルイズ・フランソワーズ・ル・ブラン・ド・ラ・ヴァリエール」
そう言いながらルイズは、スープーに近づいて呪文を唱える。
そしてスープーの大きな口にキスをした。
「ななにするッスか?」
予想外に赤くなるスープーを見て、ルイズも釣られて赤くなってしまう。
「そ、そんなに嫌がんなくてもいいでしょ!契約しただけよ!」
「契約?…………い、痛いッス!」
スープーは急に痛み出した左手を見るため、手袋を脱ぎ捨てた。
そのルーンを確認したコルベールは「珍しいルーンだな」としばらく興味深げに見ていたが
すぐに、生徒達に教室に戻るように指示した。
そして空を飛んで行くコルベールと生徒達。
じこ
「すごいッス!飛んでるッスよ!皆さん仙道さんッスか?あの棒が宝貝なんスか?ちょっと僕の存在意義が薄れるッス!」
「せんどう?ぱおぺえ?何言ってるか分かんないけど、メイジが飛ぶのは当然でしょ」
そう言って歩き出したルイズは、いまだに座ったままのスープーに声をかける。
「早くきなさいよ。あんたは私の使い魔なんだから」
「スープーって呼んで欲しいッス。えーと、ルイズちゃんは飛んでいかないんスか」
そう言いながら、スープーはルイズの横までスーッと飛んでくる。
これに、またもやルイズは驚かされてしまう。
「あんた空、飛べるの?カバのくせに!」
「カバじゃないッスよ!霊獣ッス!!」
れいじゅう…また分からない単語が出てくるが、もはやルイズはそんなことどうでもよかった。
「あ、あのさ、あんた…じゃなくてスープーの背中に私を乗せて、飛べたりする?」
「もちろんできるッスよ。むしろそれが仕事ッス」
それを聞いたルイズは恐る恐る、スープーの背中にまたがる。
「角を持っていいッスよ。大丈夫ッスね?じゃあ行くッスよ!」
音も無くスープーはフッと宙に昇っていった。
「と、飛んでる!」
「?ルイズちゃんは飛ぶのは初めて何スか?」
「う、うん」
慣れない高さと浮遊感に、思わず本当のことを素直に言ってしまう。
「じゃあ、ゆっくり行くッスね」
「え?あ、ありがと……でもルイズちゃんっていうのはやめなさい。スープーは私の使い魔なんだから、御主人様って呼びなさい」
「その使い魔っていうのもよく分かんないスよ。それに御主人って呼ぶのは……」
スープーは太公望の事を思い出していた。
今自分はワケの分からないことに巻き込まれてしまったようだが、彼ならきっと助けに来てくれるはずだ。
(御主人……)
とりあえずスープーは、今は背中に乗っている小さな御主人を、恐がらせないように運ぶことに集中することにした。
以上ッス
どうでしょうか
こういう場で自分から感想を求めるのは無粋ってもんだぜ? ボーイ。
だが、GJだ。
導入としては悪くないと思うっスよ
白カバキター
戦闘形態の宝貝無力化能力はハルキゲニアの魔法にも通用するのか
原作読んでないのでよく判らんが、とりあえずGJ
望み通りの優秀な優秀な使い魔で、ルイズはご満悦っぽいね、無駄に毎日空の散歩楽しみそうだ。
いちおうバリア能力もあるし、役立たずって事はないかと
役立たず、ここに眠る
>>717もちろん続き書くんだよな?
続き読みたいんだぜ
カオスヒーロー2話書き上がりました。
多分、これ以後週間連載ペースになるのはご容赦を
投下、行きます
「あぁ?」
気付くと彼は、見たこともない場所に立っていた。
あたりには、生い茂る草木と、どこまでも広がる青空と、見かけない格好をしたガキども。
ここは、どこだ?
あまりにも強烈な違和感。なぜ……こんな風景が目の前に広がっているんだ?
大量のICBMの炸裂によって気候が激変した結果、どんなときでも厚い黒い雲が町を覆いかぶさるように広がり、
そして廃墟が延々と広がり草木など、どこもろくに育たなかったはずだ。
幻術か何かと目を疑い、思わずずれたメガネをかけなおし――――――――
『かけなおし』?
それは。つまり。
慌てて手のひらで顔を触る。そこには、間違いなくメガネがあった。
メガネは、悪魔と合体し『魔人』として生まれ変わったときに不要になって捨てたはずだった。
視力が合体のため回復し、逆にかけていると視界がぼやけるからだ。
なのに、メガネを当然のように今の自分はつけている。
もしやと思い、視線を下に下ろす。そこにあるのは、自分の体。正真正銘自分の―――人間の体。
悪魔と合体することで手に入れた、自分の力の象徴であった『魔人』の体ではない。
衣服まで、昔のロングコートのものだ。甲冑などどこにも見当たらない。
しかも、先ほど受けた、致命傷だった傷がきれいさっぱり消えている。
何が、どうなっているんだ!?
死を目前にした自分が、突然見知らぬ土地にいて、しかも体は人間に戻っていて傷も消えている。
ふと、ここが俗に言う天国という奴か?と思わないわけでもなかったが……それはありえない。
何しろ、さんざん地上に降りてきた天使どもやメシア教徒を殺してきた自分が死んで神の元に召されるとは、
タチの悪いブラックジョークにもならないだろう。向かうはせいぜい地獄か魔界だ。
しかし、そうだとするとここは……
頭の混乱が限界に達したとき、周りから笑い声が上がった。
「おい!見ろよ!平民だぜ!」
「さすがゼロのルイズ!サモン・サーヴァントで平民を呼び出すなんて!」
口々に周りのガキどもが何かを囃し立てる。
『平民』?『コモンサーヴァント』?
意味不明な言葉が飛び交っていたが、笑うガキどもの視線を見ればすぐに分かった。
どうも、自分と、ハゲたジジィと話しているピンクのガキが奴らの笑いの的らしい。
「………ウゼェ」
周りの誰にも聞こえないくらいの声で呟く。
怒りがふつふつと湧き上がる。混乱していた思考が、怒りでまとまっていく。
気に食わねぇ。
見るからに苦労してませんと言ってるようなガキどもに笑われるほど、まだ落ちぶれたつもりはない。
このクソガキどもは、俺や他のガキを見下して―――自分のほうが上だと思ってせせら笑ってやがる。
そういう笑い方が俺は反吐が出るほど嫌いだった。オザワのクソヤロウを思い出すからだ。
なんで、人間に戻ったか、ここはどこかなんてどうでもいい。
目の前に、最高に気に食わない連中がいる。そいつらが俺を笑っている。
なら、どうする?答えはシンプルだ。
『魔人』ではなくなった。だが、目の前のガキどもを消し炭にするくらいの魔力は十二分にある。
軽く、手を1,2度握りなおす。手には何もない。単純に素手だ。しかし、その空の手に武器を――魔力を煉る。
後悔する時間も与えちゃやらねぇ。
さらに、ガキどもの笑いが大きくなる。俺はもう一度周りのガキどもを見渡した。
喰らいやがれ、マハラ―――
マハラギを唱えようとした直後だった。突然唇が押さえられた。
いや、押さえられたというのは少し間違っている。
キス、されていた。
「むぐ――――!」
相手は、先ほど笑われていたピンク色の髪のガキだ。
一気に集中が解け、魔力が拡散する。こんなことをされて、集中を維持しろというのが無理な話だ。
彼とて、よく勘違いされるが、親友二人と同い年で、とどのつまりはまだ二十歳にもなっていないティーンエイジャーなのだ。
もし、大破壊に巻き込まれていなければ、高校に通っているか、それとも大学に通っているかといった年である。
人殺しと悪魔狩りの経験はたっぷりあっても、こっちの経験は一切なかった。
何しろ、ほとんど孤独な生活だったからだ。
一体今度は何なんだ!?と思えば、
「ぐああッ!熱い、なんだ!?」
手が熱い。まるで焼きゴテを押し付けたような鈍い、熱い痛み。
「すぐに終わるわよ。『使い魔のルーン』が刻まれてるだけよ」
こっちの惨状とは対照的に、涼しげな声が聞こえてきた。どうも、さっきのピンクの髪のガキの声らしい。
「『使い魔のルーン』?『刻む』?何しやがる!?」
左の手の痛みはすぐにおさまった。すぐさまピンクのガキに食って掛かる。
「俺に何をした?この手の模様はなんだ!?」
左手には、見慣れない文字が書き込まれていた。
こっちの言葉を聞いていないのか、ハゲジジィがよってきて、
「ふむ、珍しいルーンだな」と一言呟いた。
それ以上、俺の言葉に答えるものはいない。ガキどもが、白けた目をこっちに向けるだけだった。
「さてと、皆教室に戻るぞ」
ハゲジジィがガキどもに叫ぶ。すると、連中がふわりと急に……宙に浮いた。
もう驚くのに正直なれた。今度は、羽もついていないのに人間が浮き上がった。
もしや、こいつら全員が悪魔なのか?
「別に、『フライ』くらい驚くようなものじゃないでしょ」
一人残っていた、呆れ顔のピンク(もうめんどくさい、ピンクでいい)がため息をついた。
「『フライ』?」
「別に、初歩の魔法じゃない。農民の子供でも知ってるわよ?」
「魔法?アレが……魔法!?」
さらにため息をつくピンク。
何だ?この当然といわんばかりの反応は。
あんな魔法は見たことがない。大体魔法は敵をぶっ殺すためのものだ。
日常生活で使う魔法なんて――――
「おい、ここはどこだ?」
「ここ?トリステインよ。そして、ここはかの高名なトリステイン魔法学院!」
完全に、聞いたことのない地名。ここはマジで金剛神界のような異世界なのか?
ピンクがきいてもいないのにペラペラと喋りまくる。
「私は、2年生のルイズ・ド・ラ・ヴァリエール。今日からあなたのご主人様。使い魔として頑張りなさいよ」
……俺のご主人様?使い魔?
「待て、どういうことだ。説明しろ」
それからは、大変だった。なにしろ、こっちはこの世界のことを何一つ知らないのだ。
やれ『ルーン』やら『先住魔法』やら『コモン・サーヴァント』やら『5系統』などと訳の分からない専門用語が飛び出すたびに
意味を聞き返さなければいけない。まるで俺のいた世界と常識が違う。……おかげでここは間違いなく異世界だと認識させられた。
ピンクは、若干嫌な顔をしていたが、一応一通り教えてくれた。
割と、あっさり状態は飲み込めた。
どうやらあと30年後の世界に飛ばされて生きることになった経験が、知らず知らず順応性を高めてくれたようだ。ありがたくもなんともないが。
「……つまり、お前らは貴族で、魔法が使える。だから平民より身分が高い。魔法が使えない平民は貴族に逆らえない。そういうことか?」
すっかり夜になり、ピンクの部屋で俺はパンを齧っていた。
「まあそうなるわね」
したり顔でピンクが言った。
「……貴族とかでおためごかしはしているが、東京と同じだな」
強いものが正しい。強いものが全てを自由にできる。弱いものは強いものに従うしかない。
結局ガイア教と変わらない。『強いものが正義』。違いは、それに皮を被せて正当化してるかしていないかの違いだけだ。
つまり、先ほど浮いたのも魔法ということか。しかし、気になるのはこの世界の魔法が、どのくらい強力かということだ。
俺も、魔法は使える。どうも、貴族の三男坊や、没落貴族は盗賊まがいをやって生きることもあるらしい。
支援
こいつの使い魔なんぞやる気はさらさらない。最悪、俺もそうやって生きるつもりだ。
だが、そのために気になるのは、この世界の魔法の力。破壊力、威力、範囲、どういうものがあるか、といったところ。
俺の魔法が、この世界で通用するか否か。これが最も重要だ。
力がない人間が足掻いたところで何の意味もない。結局、何もできず虐げられるだけだ。
だからこそ、知る必要がある。そして、もし俺が弱いとしたら―――血を吐いてでも強くなるしかない。
そのためには、学校という環境は好都合だ。他人から教えを教えを乞う気ない。
自力でこの世界の魔法を盗んで力に変えることもできる。
「普通に使い魔がやること、あんたできそうもないし。使い魔として使ってあげるんだから雑用しっかりやるのよ」
ピッと人差し指を立て、ふふんと鼻を鳴らすピンク。
「知るか」
残ったパンを口に放り込む。
「俺は、俺の好きなようにやる。使い魔?知ったことか」
一気にピンクの顔が険しくなった。
「さっき、あんた自分でもいったでしょ?貴族に平民は逆らえないのよ」
「それは、魔法が使えないからだろう」
自分でも笑っているのがよく分かる。何しろ、やっとこのピンク相手のお喋りを切り上げられるからだ。
左手をピンクのほうへ突き出す。ピンクは怪訝な顔をするだけだ。
ま、そうだろうな。この世界じゃありえないことだろうからな……!
「アギ!」
突き出した手から、1m大の火球が2つ現れ、収束に収縮。
30cmまで縮んだ2つの火炎弾は螺旋を描きピンクのすぐ横を通り抜け――壁に当たって爆発した。
意外なことに壁は壊れなかった。さっき聞いた……そう『固定化』だったか、が効いているのかもしれない。
「俺は魔法を扱える。杖だっていらない。お前らみたいに色々できないが……潰し壊しだけに全部まとめてるんだよ」
さっとピンクの顔が青くなる。
「……先住魔法!?でも詠唱も何もなしで!?しかも今の……ファイアボールより上じゃない!」
ラインクラスというと、下から2番目あたりか?どうやら『アギ』でもそのくらいの威力はあるらしい。
「分かったか?俺は魔法が使える。使い魔なんかにはならない」
そういったあと、俺は一拍置いて強調するように言った。
「使い魔にしたいなら、俺に勝ってみろ。……力のない奴を相手にしてくれる奴なんて誰もいないぞ」
-----------------
書いてみました。次はルイズサイドの視点で書かないといけないからここまで、ということで。
ルイズ視点の話は割りと短い感じになると思うので、結構早めに投下できるかも。
次の次でvsギーシュかな?
地の文をしっかり書いてあるだけでも好印象。
内容もカオスヒーローらしくてGJ。
つまりは、期待してるって事さ。
面白い
文章も悪くないと思
ただ一文ごとの書き始めにひと文字下げるの忘れないでくれ。それで少し見辛くなって損してるよ。
つまりそんな事を言うって事は期待してるって事さ
題名は?
それがないと収録できないYO!
>734
>ただ一文ごとの書き始めにひと文字下げるの忘れないでくれ
いや、それはやらないでいい。
そうされる方が見づらい。
二つとも期待してるんだが
題名つけておくれーーー
>>736 ええ? やらない方が見辛いって。
雑談ならともかく、読み物系のレスなら一文字下げはやってくれた方が見易いなぁ
>>736 単純な書き込みで詰まってない文章ならそれで良いだろうが
分量が多くて詰まってる場合はダメだめな気が
これ以上はそもそも何故に小説とかの分量が多い文章を書く場合の作法として、一文字下げるかって話しになって脱線するから話さないが吉だけど
最大のアドバンテージ(魔法が使える/使えない)を速攻失ってるルイズに合掌。
洗濯やらせるとか無理だろうなー。
このあと失敗魔法を見たカオスヒーローは「なかなかの破壊力だ」とかえって感心するかもしれないが。
縦書きで本で読む小説と、横書きでモニターで読むSSとじゃ、読みやすいやり方は異なるもんさね。
小説を書く基礎的なルールは守った方が読みやすいが、全部小説通りにという訳でもない。
いい例が改行だ。やたら改行しまくってる文章なんてスカスカで「ラノベ乙www」と糞扱いされる。
だがネットの場合は40字くらい書いたら適当な句読点で改行する方が読みやすいしな。
>738-739
普通の小説ならともかくネット小説では作法でも何でもないし
横書きだと一々下げてある方が読み辛い。
カオスヒーロー・・・・・2話?
やべ、1話の所在が分からん
まあ一文字下げるは目印みたいなものだからね。
人間の脳は文字数が多いとその辺の認識で処理落ちする
縦横問わずに文字数が多い場合に使われてる作法みたいなもんさね
つかラノベですら改行はあんませんよな
行数が詰まってる掲示板ならではと言うか。
全てに改行してる奴とかは多分執筆環境が悪いんじゃないか。
改行はともかく、段落始めの一文字空けはやって欲しい俺ガイル。
これに関してはネットと本を通じてガチだと思う。
しかし、スレの流れが速いな、ほんと。最近の新規の人のおかげだろうか。
>>742 ネット小説とかって次元じゃなくて、それ文章全ての作法だぞ?
公的なニュースサイトから全部回ってくると良い
思い込みの負けず嫌いで嘘をつくのは感心できんね
>>745 一定サイクルで連載されてるの以外は放置状態になってるのが増えてたしな
新規には期待したい所
これ以上続けるなら避難所が良くないか?
空ける必要ないと思うが
ネット作法www
自分がブラウザで一番見やすいと思う方法で書けばいいんじゃね?
以上で終了
ま、先人の知恵は取り合えず使っておいて損は無い
ぐらいでいいんじゃね?
>>745-746 まとめwikiとかに収録されてる奴や、このスレの作品全部読んでみろよ。
全部の作品が一文字空けて書いてるか?
個別のサイトのhtmlに合わせて読みやすくするために改行や段落空けを適用するのは判るが
2chでは別にそうしなければどうしようもなく読みにくいわけでもあるまい。
ネットでの文章形態を紙媒体の文章と何から何まで同じとは限らん。
個人的な好みを普遍的な物のように語って書き手に押しつけるな。
だな、自分のスタイルに取り立てて思い入れのない人なら柔軟に対応してくれるだろう
自分のスタイルにポリシーを持ってる人なら、この手の意見なんてガン無視だろうし、
この手の議論に意味はねーですよ
さ、次の作品が投下されるまでまったり雑談しようぜ
ニュースサイトとかのフォーマットが個人の好みとか始めて知った。
それならこれから覚えておくといいよ。
頭に血が上って火病起こして矛盾した意味不明な長文書き始める子は避難所へ
ネットで負けず嫌いは程々に
ニュースサイトと同じ形式でSS書かなければならないなんて理屈も初めて知ったけどなw
本職の魔法使いの召喚が意外に少ないような
ゼロ魔と同じくポピュラーな四大元素の使い手も見てみたい
お前ら、段落なしのレポートの添削やらされてみろ。
泣けるでー、その読みにくさは。
ちゃんと行頭あけて、文字数が決まってるなら作法守ったほうが読みやすいに決まってる。
読みにくいって思うのは、改行位置がバラバラで壺みたいになってる場合。
鬼哭街の人みたいのなら、問題なく読めれる。
ってか、そっちのほうが読みやすいぐらいだ。
三点リーダが「……」じゃないとに文句付けたり、「」内の最後に「。」を付けたりすると鬼の首を取ったように騒ぎ立てる奴を見掛けるけど
あれと同じ類の奴だな。
火、水、土、風…サイバスターか(違う
×じゃないとに文句付けたり
○じゃないと文句付けたり
四大元素…。
最近TRPGになった『風の聖痕』という作品が頭に浮かんでしまった。
まあ、あの作品で主人公たちが使ってるのは先住魔法に近い代物だが。
読み辛いどうこうの話しだろ?
話しを捩じ曲げて煽ったりせずに避難所へどうぞ
というか今ざっと見てきたんだが6ページ以上投稿されてる作品の中で
一文字下げってやってる人の方が少数派なんだな。
一文字下げ推奨派の俺としては意外な結果だ。
見落としがあるかもしれないが、一字下げやってた作品は以下4作
・爆熱の使い魔
・使い魔の夢
・ゼロのぽややん
・ゼロと竜騎士
>>760 鬼のように、ってのは違うんでない?
たいていの指摘は「一応、それが作法みたいなんで守ったほうがいいですよ」みたいな感じだ
それで別の人間が「面白ければいーじゃん」みたいな感じで反論
あとは空中戦になる
>>764 作法を守れ云々って言ってるじゃんw
どっちがねじ曲げてるんだよ
>>760 俺もそれで無茶苦茶叩かれてそれにさせられたが
理不尽な叩きだったのか
>>768 そういう場合、たいてい中身もつまらんことが多いな
つまらなければつまらないほど、たいして気にならん穴でも突っ込みどころになる
>>766 ちなみに760が例に出して言ってるのは文章作法でもなんでもない。
それを守ってくれないと単に印刷段階での不具合が出るだけの話。
つまり、ネット媒体には意味がない指摘なんだよ。
面白ければそれでいいじゃないか。
>>758 しかも魔法使いでゼロ魔より明らかに火力が弱い魔法使いとか見てみたい
「お、俺の魔法が通用しないなんて!恐ろしい世界だ!」
みたいな感じで
はい、でたお決まりのセリフー<面白ければ〜〜
>>765 ジョジョも含めてみてくとあれだな
人気作品って
開けて無いけど改行を上手く使ってるか
改行さほど無いけど前空けてるって感じだな
結局平均的に読み易い形ってのが大事ぽ
ぎっちり詰まるのはダメなのは確かだな
スカスカもダメだけど
つまるだのつまらんだの
作法を守れだの守らなくてもいいだの
そーゆー話は避難所の隅の目の届かないところでやっててくれ
>>769 確かに、今から見れば黒歴史なん書いてた気がする
あ、虎馬が
実際、面白ければそれでいいしな
作法を守った長文の意見より守ってないSSの方が万倍嬉しい
>>772 意外と面白いかもしれない
既存の作品だとゼロ魔世界に召喚されたキャラが成長しようとする描写は見られないけど
それだと意地でも修行しなければならなくなるしw
要約すると見辛いから改行するか段落前の一次空けのどっちかしろって話しだろ?
煽る必要が何処にあるか不明だ
結局夏のハエが便乗して煽ってる
783 :
769:2007/07/31(火) 09:50:39 ID:???
>>776 すまんかった
経験則から、軽い気持ちで煽っただけなんだ
>>765 後、DOD&Mもそうじゃないか?
まぁ、読み易さには個人差もあるが、体裁を繕って書いた文章と、各々で読み易いだろうと判断して書いた文章との差はあるわな。
読み手と書き手がお互い尊重し合って欲しいと思う。
>>737 あー題名「使い魔の夢」でいこうかなーと思ってたんですが……猫舌たっくんにもう使われてるので
「力を求める使い魔」でお願いします
ノートに下書きとってたらまた長くなる嫌な予感がしてきてますが次も頑張って早めに仕上げます
一行下げは勉強して使ってみよう