地獄先生ぬ〜べ〜連載中 ロウソク5本目

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9361/2 ミエナイアラスジ
  町内の河川を一人の青年が呪文を唱えながら駆け抜ける。青年の前に川底から現れたのは奇形の
  半魚人。この川に長く住みながら、人間が川を汚した為にこのような姿になったのだそうだ。
  「だからといって人間を襲っていいのか」 半魚人の額に札が貼られ、ちょっと脅かしただけという
  半魚人の言い分を聞かず、青年は手にした札を裂いた。それにあわせて半魚人の体も裂ける!
  「問答無用…お前ら妖怪はすべて殺す… 妖怪は無条件で悪だ…」

#252 霊符師・ヤン=カイルン の巻

青年は半魚人から受けた傷を札で治す。もっと強くならなければ彼の目的は果たせないらしい。
その為に…彼は地上最強の霊力兵器である鬼の手の入手を目論んでいた。

放課後の童守小学校では、ゆきめがぬ〜べ〜を訪ねてきていた。ぬ〜べ〜はデートを取りやめて月曜日
に行うテストを作ると言い出し、生徒達は折角の週末にテスト勉強を余儀なくされてしまった。
ブツクサ言いながら下校していると、通学路に冒頭の青年が謎のお助け中国人として現れた。
いかにも怪しいのでスルーして帰ろうとするが、この中国人、生徒達のテストを手助けしてくれるという。
懐から一枚の札と筆を取り出すと札に何かを書き込み、それを広の後頭部に貼った。すると、問題集の
空欄に答えが浮かんで見えたではないか。この霊符を使えばテスト中にカンニングし放題。生徒達は
こぞってこの霊符に群がった。

霊符とは中国で使うお札の事。紙と文字自体に霊力があり、持っているだけで色んな力を発揮するそうだ。
カンニングの霊符を配りながら、青年は一つの願い事を生徒達に頼むのであった。
9372/2 ミエナイアラスジ:2007/07/30(月) 23:01:03 ID:???
テストの作成に疲れて一息ついたぬ〜べ〜が廊下に出ると、無数の霊符によって強力な結界が張り
巡らされていた。これを貼ったのは生徒達だった。先の中国人から「運がよくなる」と指示を受けた
そうだが、運がよくなるどころかこれらの霊符は攻撃用の物だ。
  「天道晴明 地道安寧…雷神降臨!!」
不意に聞こえた呪文に呼応して、目の前の霊符からぬ〜べ〜に向けて強烈な電撃が放たれた。
奥から現れたのは件の中国人 霊符師・ヤン=カイルン。ぬ〜べ〜や鬼の手の事を調査済みだと言う。

騙された事に気付いた生徒達が詰め寄るが、霊符によって動きを封じられてしまった。
何のためにこんな事をしたのかと言えば、それはぬ〜べ〜の鬼の手を手に入れるためである。
普通の人間に鬼の手を制御できる訳がないとぬ〜べ〜が牽制するが、ヤンは鬼の手を美奈子先生
が抑えている事も承知しており、霊符で美奈子先生ごと操るつもりのようだ。

ヤンを危険と見てぬ〜べ〜は距離を置こうとするが、先に貼られた霊符の力によっていいように
あしらわれてしまった。駆けつけたゆきめが加勢に入るが、ヤンの放った高熱の炎に囚われてしまった。
  「死ね!!妖怪は無条件で悪だ!」
ぬ〜べ〜が鬼の手でフォローしてゆきめを救うが、それこそヤンの思う壺。妖怪を斬る為の鬼の手で
妖怪を救うぬ〜べ〜に鬼の手を持つ資格はないと、ヤンは霊符によって鬼の手の移植を施した。

次の瞬間、鬼の手は霊符を巻かれてヤンの左手に移っていた。
ぬ〜べ〜の左手はどうなったのかというと…ヤンによって妖猫の手が付けられていた…
ヤンは高笑いで去って行ったのだった。