もしデスノートの夜神月が女だったら

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723マロン名無しさん
理性のかけらもない時間。行為。行動。
 喘ぎ続けた喉が痛い。狂ったように振り続けた腰も痛い。
 身体が重く、微弱だが痺れている感覚がある。疲れきり、呼吸することすら辛い。
 なのに──薬の効果はとっくに切れているはずなのに、身体の奥深くが、鈍く疼いている。
 快楽を知らなかった肉が初めてそれを知って、忘れられないというように内部で蠢いている。

「……っ、…………っ…………」

 視界が滲んで、目尻から何かが滑り落ちた。
 あぁ、泣いているのだな、と月は思ったが、涙を拭うために指を動かすことも出来ず、嗚咽をあげる体力すらなく、ただ静かに涙を流し続けた。

 ただ、この朝、竜崎はめずらしく月の元を訪れなかった。
 無茶なセックスは、強いる側にも負担だったのだろう。
 ここに捕らえられて初めて、朝から夕方まで竜崎に怯えることなく過ごせたのは、月にとって唯一の幸運だった。

   ◆◆◆

 ひんやり。
 冷たく湿ったものが額に触れたので、月は意識を浮上させた。
 重いまぶたを少しずつ開いていくと──目の前に、今一番顔を見たくない男がいた。

「気分はいかがですか?」

 穏やかな声に、月は何も答えなかった。
 気分がいいはずがない。わかっていて聞いてくるのだから、本当に性格が悪いと月は思う。
 答えなければ機嫌を損ねるかもしれないと思ったが、どうしても答える気になれなかった。

「少し熱があるようですね」