「いつも言うでしょう? おまえ相手に、私は欲情しない。自然には勃たないんですよ。だから、私が欲しいなら……努力してもらわないと」
初めての経験に嫌がる月を捕らえ、強引に口淫させて──その後は、薬を施した月の後膣を容赦なく貫いて。
それから、竜崎はエレベーターのボタンを押した。
「……ほら、前を見てください」
「あ、あぁ、あ……っぁ、あ……っ」
背後から犯しながら、竜崎は月の髪を掴んで、顔を上げさせた。
「見えますか?」
「あぁ、ん……っ、ん……ぁ……」
激しく動きながら、竜崎は月に目を開けて前を見るように促した。抗う術も気力もなく、目を開いた月の眼前に広がる光景は──。
「残念でしたね。ここまでくれば、あともう少しだったのに」
「あ…………──あぁっ、あ、あっ、あぁ……っ」
──新たに溢れ出した涙に、目の前の景色が滲む。
悲鳴のような喘ぎ声を上げながら、月は泣いた。
「もう少し、だったのに……ね、キラ……?」
なにを言われても、もう否定も肯定も、反応すら出来ない。
やがて──エレベーターの扉は、再び閉じられて。
「や、ぁ……あ、ぁ……──────」
月は、男を受け入れるセックスで、初めて快楽を与えられた。
同時に──その快楽に、どこまでも溺れた。
◆◆◆
「あともう少しだったのに」
そう囁く竜崎に犯されながら、濡れた視界に見えたのは。
エレベーターホールの向こうに見える、見慣れた東京の街並みだった。
END
お粗末様でした。月子に変換してちょ