地獄先生ぬ〜べ〜連載中 ロウソク4本目

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8911/2 ミエナイアラスジ
#197 激突!玉藻V.Sいずな の巻

いずなは今日も小遣い稼ぎの除霊に精を出していた。しかしながら、いかんせん実力不足で苦戦気味。
抵抗する霊により現場は荒らされ、ちょっとしたパニックだ。そんな厄介な霊も、通りすがりのぬ〜べ〜
には軽く除霊されてしまった。いずなの実力を認めていないぬ〜べ〜はいつものように彼女を未熟者
呼ばわりし、精進しろと言って去っていった。

除霊で怪我をしたため、いずなは病院へ向かった。そこは玉藻が勤める童守病院。
玉藻は目に障害のある少年に心霊治療を施していた。患者の少年は玉藻にお守りを手渡すが、
それは稲荷神社のお守りだった。妖狐である玉藻に稲荷のお守りなど不要なので、玉藻はこれを
受け取らなかった。

心霊治療中の玉藻からは強力な妖気が発せられていた。治療を受けて帰ろうとしていたいずながこれに
気付き診察室を覗くと、そこには人化の術を解いて心霊治療に専念する玉藻の姿があった。
玉藻の事など知る由もないいずなには、この光景が医者に化けた強力な妖怪が少年に呪いをかけて
目を見えなくさせているのだと映る。

いずなは病院の庭でくつろぐ少年に接触した。少年の目が見えないのは妖怪の仕業だから、自分が
それを倒して助けてやると話を持ちかけると、少年は半信半疑ながら先のお守りをいずなに手渡した。
帰宅する玉藻を尾行して観察してみると、その完璧な変身能力に驚かされる。
奴の目的は童守町全滅か日本征服か?いずなの手に余るのでぬ〜べ〜に頼もうか…そう思った時だ。
そのぬ〜べ〜が玉藻に声をかけているではないか!しかも親しげに!
さては妖怪の強さにビビってへつらっているのか、やはり自分がやるしかない。いずなは覚悟を決めた。

啖呵を切って玉藻に宣戦布告、得意のくだ狐をけしかける。
しかし相手は狐の中でも最高位に近い妖狐。くだ狐は玉藻に操られ、主人であるいずなに襲い掛かった。
今度こんなマネをしたら殺すと玉藻。ぬ〜べ〜も身の程を知れとバカにする。
ぬ〜べ〜が玉藻にへつらっていると勘違いしているいずなはこれに反発、まだ玉藻退治を諦めていない。
8922/2 ミエナイアラスジ:2007/05/30(水) 23:01:00 ID:???
その夜、いずなはくだ狐を使いに出して玉藻に果たし状を送りつけた。
これを受け、玉藻はぬ〜べ〜にいずなを始末する旨を電話で伝えた。
レベルが違いすぎるとぬ〜べ〜が止めるが、相手が正式に挑んできた以上、妖狐の掟に則って
手加減抜きで全力で相手すると言って聞かない。

公園で対峙するいずなと玉藻。玉藻が一歩足を踏み出すと、そこには落とし穴が仕掛けてあった。
罠にかかった玉藻にありったけのゴミを被せるいずなだったが、玉藻はいつの間にかいずなの頭上にいた。
玉藻は火輪尾の術で一気に攻勢に出た。いずなに直撃し、勝負は一瞬で決したかに見えた。
しかし自らも発火能力を持ついずなはこれに耐え、自分の発火能力で炎を起こしながら玉藻に抱きついた。

少しはやるようだがこのままでは刺し違えて死ぬ事になる、そんな事をして何になると玉藻。
いずなが答えて曰く、妖怪に取り憑かれた少年を救うために命を懸ける、それが霊能力者の端くれたる
自分の誇りだと。
この言葉と、いずなの胸にかけられた稲荷神社のお守り。これにより玉藻は事情を察した。

バシュッという音と共に玉藻は消滅し、公園にはススだらけのいずなが一人残されていた。
ぬ〜べ〜がようやく駆けつけた時、いずなは玉藻を倒したと思い込み喜びで小躍りしていた。
玉藻は平然とぬ〜べ〜の背後に現れた。わざといずなに負けたのか?
  「さあね…ご想像にお任せしますよ。」

後日、少年の目は無事視力を取り戻した。
玉藻の心霊治療の賜物なのだが、少年はいずなの武勇伝に聞き入っている。
壁の向こうでは勘違いしたままのいずなを見ていられないぬ〜べ〜が、本当の事を説明してやろうかと
玉藻に話している。しかし玉藻にその気はなく、逆にいずなについて感じた事をぬ〜べ〜に語る。
いずなには少しだけだが、ぬ〜べ〜と同じく弱い者を守ろうとする「愛」があった。
少しは認めてやったらどうかと。玉藻の意外な言葉にぬ〜べ〜は少し驚いたようだ。

少年に優しく接するいずなを見守る二人であった。