知らない人に、うそのあらすじを教えるスレ

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142マロン名無しさん
AQUA (全8巻 [41話+エピローグ] コミックス新装版)

地球暦2301年、星間旅行も可能となり、惑星移民も盛んな時代。
かつて「火星」と呼ばれた惑星も惑星地球化改造によって水の星「AQUA」と呼ばれるようになり、移民が始まって150年が過ぎようとしていた。
しかし、「連合」の主星「地球(マンホーム)」による各植民星に対しての搾取は苛烈であり、アクアにも独立の気運が高まっていた…
地球からやって来た少女「水無灯里」 彼女が見る美しい星とは裏腹の社会の醜い現実と懸命に生き社会を変えようとする人々、そして独立運動…
そして、人々の間で噂となっている、少女だけで構成されていると言う独立派の特殊実行部隊 『水の妖精(ウンディーネ)』 なる存在とは…
急激に変わり始めた時代の流れは少女たちを否応無しに飲み込んでいく…
そして…物語の最期に彼女が「希望の丘」に辿り着いた果てには…

>>97 で紹介されている「ARIA」と同じ作者による近未来独立運動物。 作風的に「ARIA」との共通点も多い。
独立運動側視点であり、話の展開も大きい為か近未来の架空の世界を舞台としているが、テロ等単なる暴力的行為では何も解決しないと言うテーマは「ARIA」と共通するもの。
近未来系独立運動物としては珍しい事に独立戦争そのものが全く描かれず、独立戦争の開始となる独立宣言放送で物語は幕を閉じる。
(コミックス新装版で独立後を語ったエピローグが追加されたが独立戦争そのものが描かれていない)
また、クライマックスの「ウンディーネ」最後の活動となる、「セイレーン作戦」がアテナ主演の歌劇に偽装して、星間中継放送を通して、アクアのみならず植民星・地球全ての人々に
「血のサン・マルコ広場事件」の惨劇の真実を公表し、人としての尊厳を自ら守る事の大切さを訴え、間違った方向に進みつつある社会に対し立ち上がる事を促す物であった。
この事も作品のテーマである「単なる暴力的行為では何も解決しない」を強く印象付けている。
143マロン名無しさん:2007/03/11(日) 21:17:46 ID:???
現在入手可能なコミックス新装版では連載版及び旧コミックス版に対し、後半の大幅な加筆修正とその後(最終話から3年後となる地球暦2305年のアクア独立記念日)を語ったエピローグが追加されている。
これは当時の連載雑誌の休刊が決定した為に物語を急遽纏める為にやむなく削除された場面を追加したもの。
これにより、連載版及び旧コミックス版に描写こそ無いが状況的に死んだと思われていた藍華が軍叛乱部隊により助けられる場面が描かれ、生き残った事が判明。
(連載版では無線機から流れた放送音声で軍の一部が叛乱を起こした事が分かっていたが軍叛乱部隊の具体的な行動は描写されていない。
さらに作中で藍華が描かれた最後のシーンで彼女が完全に覚悟を決めた台詞を言っているので死亡確定と思われていた。)
また、灯里が生き残ったか否か不明だった為、連載終了当時ファンの間で彼女の生死に関して議論がされていたが、エピローグにて生き残った事が判明している。
(最終話、作戦終了後の集合場所である「希望の丘」に辿り着いた灯里とアリシアだが、アリシアは作中で死亡描写があり、灯里も重傷を負っており、最終話終了時点で既に動ける状態ではなかった。
新装版でも描写は無いが、おそらくこの後に軍叛乱部隊に救助されたものと思われる)

エピローグにて灯里と藍華が物語終幕の地「希望の丘」のアリシア達の墓碑に花を供えるシーンがある。
これをもってアリスの夢、そしてセイレーン作戦開始前の約束 『必ず生き残って、いつか皆で希望の丘に集まって独立記念日の祭りを見物しにいく』 が形として成されたことになる。
最後に、灯里と藍華が手を取り合って町を眺めるシーンは地球(灯里:地球出身)とAQUA(藍華:AQUA移民第一世代の子孫)の新たな関係と未来を象徴しているようでもある。

灯里「アリシアさん…アリスちゃん…晃さん…アテナさん… みんな、町が見えますか… 今日は…独立記念日ですよ』
144マロン名無しさん:2007/03/11(日) 21:42:20 ID:???
参考:作中の主な登場人物と登場時期


水無灯里[Akari Mizunashi] 15歳(登場時) #01「水の惑星(ほし)」〜Epilogue「受け継がれる意思(もの) 〜果たされた約束…希望の丘にて〜」

アリシア・フローレンス[Alicia Florence] 19歳(登場時) #01「水の惑星(ほし)」〜#41「辿り着いた果てに…」

藍華・S・グランチェスタ[Aika S. Granzchesta] 16歳(登場時) #02「水の妖精(ウンディーネ)」〜Epilogue「受け継がれる意思(もの) 〜果たされた約束…希望の丘にて〜」

晃・E・フェラーリ[Akira E. Ferrari] 20歳(登場時) #04「真紅の薔薇(クリムゾンローズ)」〜#38「散花」

アリス・キャロル[Alice Carroll] 14歳(登場時) #05「透明な少女」〜#32「少女(アリス)の夢…」

アテナ・グローリィ[Athena Glory] 21歳(登場時) #06「天上の謳声(セイレーン)」〜#39「幕降りて…」

グランドマザー #09「偉大なる聖女(グランドマザー)」〜#29「血に染まる刻」