こういうの初めて書いてみたら冒頭の部分だけでエライ長くなってもうた。
ウェールズ行きを数日後に控えたある日の夜、マクダウェルに「とにかくすぐ来い。」呼び出された。
大方、綾瀬や宮崎がやっているようなサバイバル訓練でもやらせるつもりなのだろう。
シカトする手もあるが、どうせ茶々丸さんに拉致られるし、そうなると後が怖い。
それにあの2人にもできることができないのかと思われるのも癪だ。
そう考えながら、長谷川千雨はレーベンスシュルト城のマクダウェルの部屋を訪ねた。
「来たな、この幽霊部員が。」
エヴァンジェリン・A・K・マクダウェルは外見相応のゴスロリ調の寝室に中身相応な嫌味で招き入れた。
寝室には既に彼女の弟子、ネギ・スプリングフィールドが先に来訪している。
「私にも修行しろってことだろ。何の修行をさせるつもりだよ。魔法?中国拳法?それとも合気柔術?」
回りくどいことは時間の無駄とばかりに、開き直って修行のお題を尋ねる千雨にエヴァは
「現状では他の連中との格差は絶望的だ。今から修行しても出発には間に合わん。これは邪道だが・・・・」
と、あっさりと肩透かしと喰らわせ、代わりにある提案をした。
エヴァが提案したのは「魔力供給の効率化」と「魔力の事前備蓄」だった。
精神的な繋がりを強くすることで、魔法使いから従者への魔力供給をより早く、ロスの無いものするのが
「魔力供給の効率化」、そして、「魔力の事前備蓄」は従者側にあらかじめ魔力を備蓄しておき、
必要なとき、新たに供給された魔力に備蓄分を上乗せさせることで出力増加を図るものだそうだ。
これで武器としてはハリセン代わりにしかならない力の王笏も一撃必殺の重棍に生まれ変わることになり、
契約執行による身体能力強化も通常をはるかに上回る効果を期待できるとの解説を聞き、
「なるほど・・・副作用もなさそうだし良さそうじゃないか。」
「そ、それで師匠、具体的にはどうすれば・・・」
それは名案とばかりにそれぞれ感心、質問する千雨、ネギに対してエヴァは寝室のベッドを指差して命じた。
「なに、難しいことではない。あそこで交われお前ら、今すぐにだ。」