GS美神 極楽大作戦!! 連載中 その17

このエントリーをはてなブックマークに追加
7021/3
10歳の時、両親が死んだ。
引き取ってくれた叔母とはそりが合わず、私は家を出た。
家出少女が生活するには、盗みをやるか体を売るしかなかったが
私はどちらも嫌だったので、自分の才能を活かすことにした。

そして15の時――
私は殺し屋だった。

【外伝】GSエミ 魔法無宿!!

「ソハ何者ナリヤ!ソハ我ガ敵ナリ!!」
「我ガ敵ハイカナルベキヤ!?」
「我ガ敵は――――滅ブベシ!!」
呪文とともに、彼女は手に持ったナイフを人形の胸に突き刺した。
時同じくして、ホテルのレストランで男が胸をおさえ、絶命する。
呪殺完了――これが彼女の仕事だった。ベリアルと呼ばれる悪魔を従え、その場を去ろうとする。
その姿を、子供の幽霊が静かに見ていたが、エミが気づくと何も言わず消えてしまった。
部屋に戻り、バスルームで汗を流す。留守電には依頼主――公安関係者からのターゲット死亡確認の伝言が残されていた。
それを聞きながら、エミはシャワーを浴びたばかりにも関わらず手を洗い始めた。
しばらくそうしていたが、ふと、ベリアルの叫びで我に返る。侵入者かと身構えると、そこには先ほどの幽霊の少年がいた。
捕らえた幽霊の少年を喰らおうとするベリアル。エミはそれを押さえつける。

「大丈夫だよ。こいつは私の命令に逆らえない。
「ワケあって、師匠から受け継いだ低級悪魔なワケ」

ベリアルを黙らせ、少年と向き合うエミ。するとエミに向かって、少年は静かに口を開いた。