509 :
マロン名無しさん:
ドラえもんじゃないけど、藤子FのSF短編でキツいのあったな。
最初は「古代ペルシアの兵士は食料が少なくなると、誰が肉になるかくじで決めたという」みたいなナレーション。
で、古代ペルシアの兵士が霧の中を彷徨っていたら、
何も無い不毛の大地に出て、ぽつんと未来っぽい家が建っている。
で、中には未来っぽい少女がいて何か肉食ってる。
数日立つと、少女が、肉が足りない、くじを引こうって言い出して、
ペルシア人が勝つ。すると、少女が言い出すには
「この世界は、核で滅びた世界。
今までは、くじ引きで食料になる人を選んできたけど、
私が最後の一人で、地球最後の生物。
そんな状況であなたが時空乱気流でここに飛んで来たのも、
何かの思し召しかもしれない。
気兼ねなく人肉加工機に私を掛けて、生き延びて下さい。
宇宙に向けて電波を出しているから、
もしかしたら宇宙人が気づいて助かるかもしれない。
一細胞でも生存できれば地球の勝ちよ」
最後のシーンはペルシア人が絶望の表情で待ち続ける場面で、
結局助かるのかどうかはわからない(というか、多分助からない)。
ただの遭難→人肉ホラーかと思ったら、「地球で最後の一人になる」というどんでん返しのホラー。
藤子F絵だからグロいシーンはない(肉もマンガの肉)けど、めちゃめちゃ怖かった。
510 :
509:2006/12/11(月) 01:20:07 ID:???
>>宇宙に向けて電波を出しているから、
>>もしかしたら宇宙人が気づいて助かるかもしれない。
補足しておくと、「もし宇宙人が宇宙に存在するなら」という絶望的なニュアンス。
しかも、核後の人間は、コールドスリープとかの技術を駆使して
肉を節約しつつ生き延びてきたので、電波を出してから数千年は立っているのに、成功していない。
読んだのは高校生時だったのに、この辺の孤独感で泣きそうになった。
Fの短編は世にも奇妙な物語に通ずるところがあるな。
あと、21エモンも怖い話多いよね。