1 :
マロン名無しさん:
2ゲット!!
職人さん、絵師さん待ってるよwww
新スレおめ!即死回避がてらにアカギ×おさめ投下。
女体化&人格改変&微エロ(?)注意。
前スレ427さんのネタを勝手に拝借してみたっ…事後承諾ゴメソ
*
酒も飲んだことが無いなんて見かけどおりお子様だな───
そう、酒の肴にからかったのがまずかったのだろうか。
なんとなくいつもより不味く感じる煙草の煙を吐き出しながら、アカギは
ぼんやりとそんなことを思っていた。
「…ちょっとっ…聞いてゆんれすかアカギさんっ…!」
目の前の、そばかすが浮いた頬を朱に染めた小柄な少女が
やや太目の眉を吊り上げて抗議する。
「ああ、聞いてる聞いてる…ついでに言うとその話は五回目だ、おさめ」
吸いかけの煙草を灰皿で揉み消しながらアカギは言う。
おさめと呼ばれた少女はアカギの返答がご不満のようで、ますます語調を荒くした。
「五回だろーと六回だろーと、判ってもらえゆまで言いますかやねっ…
いーかげん、わたしのこと、ころも扱いするのはやめてくらさいって言ってゆんですっ…」
「コロモ?」
アカギの脳裏に、天ぷらの衣に身を包んだおさめが浮かんだ。妙に似合っている。
「コロモじゃありませんっ、ころも!」
…同じだ。自分では「子供」と言い直したつもりだろうがところどころ呂律が回っていない。
「…とりあえず水でも飲め」
「いやれすっ!」
湯飲みに入った水を差し出すが、おさめはぶんぶんと勢いよく首を横に振る。
「………あぅ」
頭を振ったことでますます酔いが回ったのだろう、おさめは眩暈をおこして床に手をつく。
(…面白い)
面白い、が…さすがにこの状態は体にも悪そうだし、延々と続く説教にも少し飽きてきた。
「…いいからもう寝ろ」
おさめの腕をひっぱり立ち上がらせようとするが、おさめは熱のこもった潤んだ瞳で見上げてくる。
「……またそうやってころも扱いすゆ…」
悲しげな声。
お次は泣き上戸か、とうんざりしかけたアカギだが、次におさめがとった行動を見て
ぴたりと動きを止め、ついついその様子に見入ってしまった。
おさめは自らが着ているベストの裾に手をかけ、そのまま上に引き上げる。
「んっ…しょ」
すぽん、と、引き上げきったベストを頭から抜き、ぱさりと床に落とした。
残ったのはチェックのシャツとスカート。
そして、酔いのためか覚束ない手つきでシャツのボタンを上から順に外してゆく。
…ぷつん、ぷつん…、……ぷつん。
アカギは三つ目のボタンが外されたところまで見物していたが、
少女が四つ目のボタンに手をかけた時点で、ようやく声をかけた。
「…おい」
「何れすか…」
じろりと睨んできた少女の目は、完全に座っている。
「邪魔しないれくらさい、これからアカギさんを誘惑しようとしてるんれすから…」
その言葉にアカギは、この男には珍しく驚いたように目を見開いた。
(誘惑……ね…)
四つ目のボタンがなかなか外れないらしく、うー、とうなりながら
ボタンと格闘している少女の体を、アカギは改めて見つめる。
細い首、痩せた体に浮き出た鎖骨。ボタンの外されたシャツの隙間から覗く胸のふくらみは、
肌に落ちた陰でその起伏が判る程度の、ささやかなもの。
だが、一見して判る滑らかそうな肌と──頬を赤く染めて潤んだ目でボタンを外してゆく様は、
男の心を擽るには充分に魅惑的だった。
「…なあ、手伝ってやろうか…?」
誘惑とやらをされてみるのもいいか、と思いそう提案したのだが、またもじろりと睨まれる。
「ころも扱いしないれって言ってるじゃないれすかっ…!」
そうは言うが、おさめの様子はまるっきり駄々っ子のそれだ。
怒られてしまったので大人しく見物していることにしたものの、ボタンが本格的に外れないらしく
おさめの目には段々と涙の粒が膨らんでくる。
「あれ…なんで…なんでぇ…?」
焦るとますます上手くいかないのだろう、殆ど癇癪気味に手を動かすが依然としてその戒めは解けない。
「だから、手伝ってやるって言ってんのに」
「だめ…れすっ…!こ、こんなことも一人でできないんじゃ…ひっく」
重さに耐え切れなくなった涙の粒が、とうとうぽたりと落ちた。
それを皮切りに、次から次へとおさめの頬を涙が伝う。あげくには、顔を俯けて泣き出してしまった。
「うっ…えっく…なんでっ…?」
…やっぱり泣き上戸か。
アカギはひとつ溜息をつくとおさめの傍に寄り、丸い頭をぽんぽんと叩く。
「酔ってるからだろ…こんなことくらいで泣くな」
「だ、だって……だって……じ、自分のことくらい、自分で出来なくちゃ…うっく」
すすり泣く少女の小さな肩は、かぼそく震えていた。
「…自分ひとりれ、っく…立たなくちゃ…アカギさん、の、そばに…いられな、い……っ」
搾り出すような掠れ声のあとは、ただ嗚咽だけが繰り返される。
アカギはしばらく、そんなおさめをぽかんと見ていたが…やがて、ふっと微笑むと──
その肩を抱き寄せ、涙でぐしゃぐしゃになっているであろうおさめの顔を、自らの胸に埋めた。
そして、その黒髪を指で梳くように優しく撫でる。
「………また、ころも扱いれすか……」
胸のほうから、くぐもった抗議の声が聴こえる。
「そうだな……酔いに任せねえと誘惑もできねえんじゃ、な……」
「………」
反論はない。いつの間にか、先程までの肩の震えも治まっているようだ。
「…あかぎ、さん…」
かすかな声に、アカギは「うん…?」と聞き返す。
「……わたし…がんばって…あなたみたいになります、から…だから……」
シャツの胸の部分が、きゅっと引っ張られる感触がした。
「……おいて…いかないで…くださいね…ずっと…ずうっと、そばに―――……」
その言葉にアカギが返答する前に、ふっとシャツを引っ張る感触が消え…
すうすうと規則正しい寝息が聞こえてくる。
胸にもたれかかる少女の寝顔を、しばらくの間、アカギは無言で見つめていた―――
そして、朝。
布団の上で目を覚ましたおさめは、横になった状態のまま目を見開いていた。
限界まで開かれたまん丸の目に映るのは、アカギの寝顔。
(な―――なんでっ!?)
ばっ、と身を翻し布団を出たおさめは、何かに思い当たったように、恐る恐る自分の格好を確かめた。
…着ていたはずのベストはないが、昨日と同じチェックのシャツにスカート。ボタンも全て留まっている。
それに安心して、とりあえずほっと息をつく。――と、
「…何やってんだ、おさめ」
背後からアカギの声が聴こえて、おさめは座ったまま飛び上がるほど驚く。
アカギは浴衣に着替えており、少し寝乱れた格好でこちらをにやにやと見ていた。
「ア…アカギ、さん、おはようございます……?」
何故か半疑問系になってしまう。おさめのその様子をアカギは一瞥すると、
「…なんだ。その様子じゃなんにも覚えてなさそうだな」
と、少し残念そうに言った。
何気ない、だがあまりに不穏な一言に、おさめの顔がさあっと青褪める。
「え、ちょ、あのっ…あ、いたた…」
二日酔いだろうか、気がついてみれば頭もガンガンしているし、アカギの言うとおり、何も思い出せない。
泣きそうな顔のおさめを余所に、アカギはあぐらをかき、懐手をして胸のあたりを掻きながらくつくつと笑っている。
「安心しな…ぐっすり寝てる女になんかする趣味はねえよ…」
枕元の煙草に手を伸ばし、一本銜えながらアカギは言う。
「あ……わ、わたし、寝ちゃったんですか…」
アカギにからかわれて、ついカッときてコップ酒を一気に飲み干したのは覚えている。
おそらく、自分はあの後すぐに倒れてしまったのだ。
そしてきっと、酔いつぶれた自分をアカギが布団まで運んでくれたのだろう。
(…疑っちゃって悪かったかな―――)
そう思いアカギに謝ろうとしたが、おさめはもうひとつ大事なことを思い出した。
…ひとつの布団でアカギが一緒に寝ていたことの説明がつかない。
「………あ、あの…どうして…」
そこまで言ったところでアカギは質問の意図を見抜いたのか、紫煙を吐きながら笑う。
「ああ…お前の『お願い』を聞いてやったまでさ…」
「へっ…?」
おさめは目をぱちくりさせると、ばっと後ろを向き必死で思い出そうとする。
(わたしのお願い…ってことは、わたしが言ったの…?アカギさんに、一緒に寝てって…?)
かあーっと顔が火照っていく。顔の横にあてた掌から、耳まで熱いのが伝わってきた。
そういう事をアカギに懇願する自分の姿を思い浮かべると今にも叫びだしたい気持ちになって、
おさめは思わずとその場にうずくまる。穴があったら入りたいというのはこのことだろう。
「ううう……もう、お酒なんて飲むもんかっ……!」
独り言のつもりで呟いた一言に、アカギの声が返ってくる。
「──ああ…今度は是非素面の時にお願いしたいもんだな…」
笑い混じりのアカギの声に、おさめは―――素面だというのに、首まで真っ赤になった。
(おしまい)
も萌えましたよ!やさしいおじさん!!
どうなることやらとドキドキ
GJ!
>>1乙!
>>4-9 おお、早速職人さんが来てくれた!
よっぱらいおさめ、かわいいよv
>>1さんおつ!
そしておさめちゃん(*´д`*)ハァハァ
おさめ可愛いよおさめ
>1
乙
>8
おさめ可愛いなw
ボタンは全部止まってるけどブラだけ無いとか
アカギのマジックハンドが発動しないかどきどきしてしまった(*´ω`)ごめんね
1さん乙です!
健康的なお色気だよおさめたん(*´Д`)
ところで、ここは他の漫画とのクロスオーバーみたいなのはOKなの?
だったら一つ、貼らせて貰おうかと思ってますが。
>>15アカギと森田とかか?
福本作品なら何でも来いっ‥!だと思う
>>15 福本作品以外とのダブルパロはどうだろう?
あ、でも学園フクモトもエヴァとのダブルパロか。
>>15 福本作品同士ならウェルカム…
だけど、他作家のキャラとのクロスオーバーは正直カンベンッ…!
>>16-18 ぶっちゃけると、
>>17氏の言うようなものを……。
と思ったんですが、カンベンという意見が出てるので
福本作品内だけで書いてみようと思います。
ダブルパロとクロスオーバーはちょっと違うのでは…っ例えば
アカギと綾波が同時に存在している→クロスオーバー
他作品の設定を借りて配役は福本漫画キャラ→ダブルパロ
だと認識していたっ…!!ちなみにこれで言うと
クロスオーバーは同じく正直カンベンっ……!!
えー、では貼らせていただきたいと思います。
アカギ×おさめネタを書いた人と微妙に被ってしまうシーンかもしれませんが、
そこはカンベンしてくださると助かります……。ではカイジ×美好(注:三好女体化)を。
45組+石田があの地獄の強制労働から脱出した日……。
カイジ達は居酒屋で祝杯を挙げていた。歓喜の中、飲むは食うわで浮かれまくり。
その最中、酒によった美好がカイジに寄って話しかけてきた。
「カイジさぁ〜ん、カイジさんってぇ、一体どこに住んでるですかぁ〜?」
酒に酔ってヘベレゲ状態の女の子、美好がカイジに擦り寄ってくる。
「お、おい……よせよ……!擦り寄るなっ……!」
カイジは擦り寄ってくる美好を押さえつけながらバタバタと後ろに交替する。
美好は構わずカイジにズイズイと近づいていく。
「もう、教えてくれたっていいじゃないですかっ……減るもんじゃないし……」
教えるのは構わないが、擦り寄ってくるのはヤメロよ……!
っと心の中で悪態をつくが、美好の耳にそんな悪態が届くはずもない。
「わ、わかったっ……!教える教えるっ……!だから落ち着け!落ち着け落ち着けっ……!」
美好を静止するようにバタバタと手を振る。
カイジは姿勢を直すと、オホンっと一つ咳払いをする。
「前……ボロっちい安アパートに住んでたが……今はもう帰る場所なんてねえっ……」
カイジは、遠藤という男に道中で拉致をされ、そのまま地下へ強制送還されたことを説明した。
美好はわかってるのかわかってないのか良くわからない表情でふんふんと相槌を打っていた。
「だから……その……もう俺の部屋なんてとっくにねえし、これからどうしようか考えてた所なんだよっ……」
カイジはガーっと一気にビールを飲んでそのまま俯いてしまう。
それを見ていた美好は突然カイジの肩を両手でガシっと掴んで一言。
「それじゃあ私の家に来ればいいんです!そうです!それがいいですっ……!」
「はっ……?」
美好のこの一言で、瞬時にして酔いが醒めるカイジ。
思わず持っていたビールジョッキをガタっと床に落としてしまう。
「あ〜!もう〜……!何やってんですかぁ〜!」
「駄目……!駄目駄目……!それは駄目……!」
ギャアギャアと必死にまくし立てるカイジ。
美好は気に留める様子もなく、カイジを自分の家に誘う。
「大丈夫ですって!家、誰も居ませんし……」
それはもっと駄目だっ……!と心の中で呟くカイジ。
カイジの頭の中で「若さの至り」で一緒に裸で寝ている美好とのシーンが浮かぶ。
まずい、それはまずいっ……!何がまずいって全てが……どうしょうもなく……。
「考えてもみろ……!俺のような素寒貧を家に招いたって何の得もないっ……!いや、寧ろ逆っ……」
「むぅ、何を言ってるんですかぁ……!カイジさんは私達を救ってくれた……いわば救世主なんですよっ……」
俺が救世主……?この俺が?
何を言ってやがるっ……。あれは元々お前らの金……ペリカ……。
お前らがいなければ俺だってまだあの地獄っ……。強制労働という地獄の真っ只中じゃねえかっ……。
本当にコイツはお人よしというかなんというか……。ていうかそろそろ俺が言いたいことに気づけ!
「と、とにかく……俺のような男を招いたって何の得もねえから止めとけっ……止めとけ止めとけっ……!」
「私はカイジさんに恩返しをしたいだけですっ……!」
ああ、もうコイツはっ……。何で俺の言いたいことがわからねえ?
馬鹿か……?いくらお前が救世主って思ってても、俺は男……そしてお前は女……。
とどのつまり…… あ り う る ! 夜の行為……その結果……大惨事ってこともっ……!
「あのなぁ!お前わかってるのかっ……?ああっ……?俺は男なんだぞ……!」
「……? それがどうかしたんですか?」
「わからねえのかっ……!」
ドンっとテーブルを叩きまくし立てるカイジ。ビクッとし、ブルブルと振るえ半泣きに美好。
「ま、待て!泣くな!悪かった!今のは悪かったっ……!」
美好を何とか泣き止まそうと頭を撫でたり、涙を拭いてやったりとあれこれやって取り繕う。
この行為だけでカイジの心の中はヘトヘトだった。
「えへへ……。カイジさんってやっぱり優しいですね……」
そう言って、美好は笑顔を見せる。
その顔を見てほっとしたような、恥ずかしいような。そんな心境の中、カイジは話を続ける。
「だ、だから……お前は……その……女だろっ……!女ってことは……男の俺を招いたら……その……」
モジモジと顔を赤くしながら話をするが、美好はキョトンとした顔をしている。
「わかるだろ!男と女っ……!一つ屋根の下っ……!この二つの符号が意味するものはひとつ……!」
「……?よくわからないんですけど、私と一緒に住むのが嫌なんですか……?」
こ……こいつっ……ここまで言ったら普通わかるだろっ……!
ふざけ……ふざけんなよっ……!美好っ…!なんで……なんでわからないっ……なんでっ……!
ヤメロヨ……そんな泣きそうな顔スルナヨっ……それは反則だっ……暴挙だっ……!
「べ、別に……嫌ってわけじゃないっ……!ただっ……」
「ううっ……じゃあ何で嫌がるんですかっ……」
「だ、だからっ…… それはっ……」
"やっぱり私のことが嫌いなんですねっ"と再び泣き崩れる美好。
カイジは必死に泣くな!喚くな!と必死に説得するが聞く耳持たず。
その光景をなんだなんだと見に来る45組、石田。そして周りにいたギャラリー。
(なんだよ、お前ら……っ!来るなっ……!あっち行けっ……!)
そんな願いも空しく、 "女の子を泣かしているぞ" だとか
"あんな可愛い子を泣かしてる非道な男" だとかギャラリーから好き放題言われるカイジ。
(こ……こいつらっ……好き勝手いいやがってっ……!死ねっ!死ね死ねっ……!)
心の中で暴言吐きまくりのカイジ。こうでもしないと本人の心が持ちそうにもなかったのもまた事実。
ギリギリと歯を食いしばる最中、シクシクと泣いている三好を見るとなんだか急に脱力感に襲われた。
「わ、わかった!行くっ……!お前の家に行くからっ……!泣くな!泣かないでくれっ……!」
泣き崩れている美好に近づいて必死に泣き止ませようとする。
「ヒック……ほ、本当ですか……?」
「ああ、行く!行く行くっ……!喜んで行くっ……だからもう泣くなっ……!」
カイジがそう言うや否や、美好は急に笑顔になってカイジに抱きつく。
抱きつかれたカイジは大慌てで美好から離れようとするが、なかなか離れられずにジタジタとするばかり。
「やめろっ……!抱きつくなっ……!頼むからっ……!離れてくれっ……」
「嫌ですっ……」
その光景を見ていたギャラリー達から "お熱いねえ!" だとか "よ、ご両人!"だとか言われるカイジ達。
しまいには45組や石田からもエールが飛び交う始末。
(こいつらっ……!こいつらこいつらっ……!後で殴るっ……!絶対っ……!)
ギロリと45組と石田を睨み付けるカイジ。
睨まれた45組と石田はそそくさと自分の席に戻る。
抱きついたまま離れない美好。離れようと四苦八苦するカイジ。
祝杯の宴はまだまだ続く……。
(いじょうです。もし希望が続けようかとも思っています。)
おもしろい!萌えwww
美好のニブさに惚れたっ…!
じたじたするカイジもワロス!
ぜひ続編を!
職人さんGJ!カイジが面白過ぎるwwwwwwww
続き待ってますwwwwwwww
同居編も是非っ!
続き激しく希望です!GJ!!
パァン…パァン…
フワ…フワ…
ヘンテコハテコ〜
ハァハァハァ
「美好」www
保守
保守代わりに「銀と金」森田女体化SS投下しますよ。
新スレが立ったのに人が少ないのは、世界杯の影響?
「あー、疲れたぁー」
風呂から出た森田は、開口一番そう呟いた。
今日は朝早くから家を出て、中小企業の企業主への裏金融資、その金を引き出させる金融業者、債務者を管理する暴力団、
不動産業者などの間を走り回り、更に、何かと多忙な政財界の大物達の、スケジュールの隙間の僅かな時間に会見をし、
仕事の打ち合わせと約束を取り付けて、と、一日中都内を駆けずり回っていた。
漸くキリがついて銀二のマンションに戻った時には、もう日付が変わっている。
しかも、これだけの労働をしたにもかかわらず、今日の食事と言えば、コンビニで買ったおにぎりとお茶だけである。
単に活動のためのエネルギー補給をしただけで、食事と言うには余りにも味気ない。
銀二を先に風呂に入れ、その間に森田は酒と軽食を用意する。風呂から出てきた銀二に、
「先に食べていてくださいね」
と言い残して、森田は浴室へ飛び込んだ。何より早く、化粧を落としたい。
長時間の化粧は肌にも悪いが、精神的にも疲労がたまる。化粧も疲労も全部洗い流して、すっきりしたい。
元々女は長風呂の傾向が多いが、銀二が風呂の中で溺れているのではないかと心配する頃になって、
漸く森田は浴室から戻って来た。そして一言、
「あー、疲れたぁー」
「ご苦労だったな、森田。明日は一日オフだから、ゆっくり休むといい」
そう言って銀二は、森田にビールの入ったグラスを差し出した。
それを受け取って森田は、行儀悪く立ったまま一気にビールをあおる。
風呂上りで火照った身体の隅々まで、冷たいビールが染み渡っていくのが心地良い。
「はぁ〜生き返る〜」
そう言って森田は、心底幸せそうな笑顔を浮かべた。
銀二の隣に座って自分のグラスにビールを注ぎなおし、また、銀二のグラスにもビールを注ぎ足す。
「お疲れ様でした」
笑顔でそう言って、森田は自分と銀二のグラスを合わせ、また一息にビールを飲み干す。
「おいおい、ペースが早過ぎないか?」
元々森田は酒に強い体質ではあるが、空きっ腹に酒は身体に悪い。
「だって、今日はろくなもの食べてないですし。お酒くらい好きに呑まなきゃ、やってられません」
そう言って、森田は苦笑する。
それでも、立て続けにビールをあおって落ち着いたのか、
森田はグラスを置くと、ソファーの背もたれに寄りかかってぐっと伸びをした。
森田が着ているのは、男物のシルバーグレーのシルクパジャマである。
シルクの光沢が、豊かな身体の線を強調して、なまめかしい。
女としては背が高いので、パジャマのようなゆったりとくつろげる服は、どうしても男物になってしまうのだ。
もっとも銀二からすれば、男物の服の方がボタンが外し易く、脱がせるのが楽なのでいいのだが。
伸びの体勢のまま力を抜いて、森田は大きなあくびをする。
ようやく、何の抵抗もなく銀二の隣に座り、無防備な姿を見せてくれるようになった。
男と女の関係になったばかりの頃の森田は、恥ずかしがって銀二が呼びかけなければ隣に来ず、
しかもコチコチに緊張した顔で、両手の中のグラスの氷ばかり見つめていたのだが、最近になって森田の中に
「銀二のパートナー」と言う自覚が出来てきたらしく、呼ばれなくとも銀二の隣に座り、笑顔を見せるようになった。
「眠そうだな。今日は、きつかったか?」
「私よりも、銀さんの方が疲れてるでしょ?ずっと運転してましたし」
他人にハンドルを預けるのが苦手な性分なのか、銀二はたいてい自分で車を運転する。
森田も免許は持っているのだが、都内の道路事情に余り詳しくないこともあり、
末席の者でありながら、銀二達と行動する時に森田が運転することは、殆どない。
「そうだな、一日中ハンドルを握っているのは、流石にこたえるな」
「ゆっくり休んでくださいね。銀さんの身体は、銀さん一人のものじゃないんですから」
森田だけの問題ではない。銀二が倒れれば、銀二の計画に携わる者全て、共倒れになるのだ。
「じゃあ、遠慮なく寛がせて貰うか・・・」
そう言って銀二は、森田の腰を抱いて引き寄せると、大きな胸に顔を埋めた。
頬を跳ね返すような弾力と、それでいて包み込むような柔らかさが心地良い。
森田を抱きすくめて大きく深呼吸をしながら、銀二が呟いた。
「・・・やっぱり、疲れたときは女の身体に限るな。抱いてて、こんなに気持ちいいものはねえ」
「・・・ぬいぐるみじゃないんですから・・・」
「ぬいぐるみは、こんなに抱き心地がよくねえよ」
「もう・・・子供みたい・・・」
苦笑しながら森田は、銀二が着ているリネンのパジャマ越しに、広い背を撫でる。
「何だか嬉しいな。いつもは私が銀さんに甘えて、抱きしめてもらってるのに、
こうして銀さんを抱きしめてるなんて、ちょっと新鮮」
そう言って森田は、くすくす笑いながら、ぎゅっと銀二を抱きしめた。
まろやかな二つのふくらみの間に鼻と口を押し付けられて、銀二が咳き込む。
「おいおい、窒息させる気か?」
「あら、殿方なら、女の胸に埋もれて死ねたら、本望じゃありませんこと?」
そう言っていたずらっぽく笑う森田の表情につられて、銀二も笑い出した。
「ククク、違いねえな」
抱き合って、互いの身体の暖かさを感じ合うだけで、心の底から穏やかな気分になれる。
「今夜はこのまま、お前に抱かれて寝るか。朝まで、よく眠れそうだ」
そう言って笑う銀二に、森田はぼそりと呟いた。
「・・・朝まで寝かせてくれたことなんて、ないくせに・・・」
「何か言ったか?」
「いいえ、お望みどおり、今夜は私が銀さんを抱いて寝てあげますね」
「・・・今夜は、いい夢が見られそうだな」
そう言って銀二は、森田を抱き上げた。
以上、お粗末さまでした。
絵板のエロカワイイ鉄緒絵に、「ウズモレタイ・・・」と言うコメントがあったので、
銀さんに埋もれて貰いましたw
GJ!!萌え尽きたっ・・・!!
おっぱい!おっぱい!!
こっちもなんかリラックスしちゃいました
ごちそうさまですww
GJ!
銀さんになりてえっ…(*´д`)ハァハァ
しかし新スレになってから流れが落ち着いてきたな
しっとり落ち着いてるのも美味しいものです
まだ前スレが残ってるからじゃない?
職人さんも一服…
日本中がワールドカップ一色だからね
(皆様、コメントありがとうございました。折角なので、前回の(
>>21-25)続きを貼らせていただきます。)
見知らぬ天井。
最初にカイジの目に飛び込んできたのはそれだった。
うつろな目でボーっと天井を眺める。
「……?」
頭が覚醒し始めてきたのか、キョロキョロと辺りを見回す。
視界に飛び込んできたのは熊や狸のぬいぐるみや小さなクッション。
壁にはアイドルのポスターなども貼られていた。
今までに見たことがない光景。ここは地下でも坂崎のおっさんの家でもない。
カイジは一生懸命、昨日起きた出来事を思い出そうとする。
45組との宴会……。その後、美好の奴が絡んできて……。泣かして……抱きつかれて……。
周りから煽られ冷やかされ……居た堪れなくなってビールを沢山飲んで……。
そこから記憶が途切れている。薄れいく意識の中で美好の声が聞こえた気が……。
とにかく、布団から出ようと半身をゆっくりと起こすが、ズキリと頭に鈍い痛みが走る。
頭の中でガンガンと不協和音が鳴り響く。……完全な二日酔いだった。
片手で頭を抑えながら、ふと自分が眠っていた布団を見る。
布団はベッドの上に敷かれていた。しかも木で作られたなんとも可愛らしいベッド。
おまけに布団は花柄。枕にいたっては小さな熊が沢山プリントされている。
(なんでこんな布団で寝てるんだ、俺は…?しかも…女物の布団の中にっ……!なんで…? なんでっ……??)
頭がおかしくなりそうになり、ポカポカと自分の頭を殴る。
(落ち着けっ……!何があったのか思い出せっ……!拉致された雰囲気じゃなさそうだしっ……!)
途切れた記憶を懸命に辿る。店を出て……。それから…香り……?
ほのかに漂った甘い香り……。あの香りは……美好……。美好っ……!?
「あっ……! ああああっ……!あ、あ、ああっ〜〜〜……!!」
思わず声を上げてしまうカイジ。完全とは言わないが、思い出す。昨夜の出来事を……。
〜昨夜の回想〜
カイジはベロベロに酔っていたため、美好と前田に体を支えられながら店を出た。
視界はグニャグニャに揺れ、一人ではとても立っていられない状態であった。
「もう〜〜〜……!飲みすぎですよ!フラフラじゃないですかっ……!」
美好が子供を叱り付けるようにカイジを叱り付ける。
一方のカイジは口をポカーンと空けたまま虚ろな目でボーっとしており、もはや何を言っても無意味な状態。
「本当に一人で大丈夫か?家まで運ぶのなら手伝っても……」
「大丈夫です。私のせいでもあると思うし……、それに、皆さんに迷惑は掛けられませんよ」
美好は よいしょ と声を掛けながらカイジの肩に手を通し脇に手を添える。
「それじゃ、私はカイジさんを家まで運ぶのでここで失礼しますね」
これから2次会。というところであったが、カイジがヘベレゲ状態であったため、美好とカイジはそのまま家に帰ることにした。
45組は心配そうに、そして名残惜しそうにカイジと美好を見つめていた。
ズルズルと引きずる形でカイジを運ぶ美好。
カイジの体と顔が至近距離にあったため、内心ドキドキしながらカイジを運ぶ美好。
が、それも束の間。段々と息苦しくなってくる。
疲労感が自己主張をし始め、最初にあったドキドキ感は既に疲れによるドキドキ感に切り替わっていた。
「…もうっ……!少しは自分の力でっ……歩いて下さいよっ……!」
さすがに痺れを切らし、カイジに文句を言うが、まったく聞く耳を持っていなかった。
カイジは相変わらずボーっとしながら引きずられている。
美好は再びため息をつくと、小声で もう良いです…… と呟き、再びカイジを運び始めた。
そして、美好がやっと自分の家についた頃には
汗ビッショリになっており、しばらく玄関から動けなかった。
(うう、しばらく空けていたから少し掃除しようと思ったのに……する気力も起きないよ……)
心の中でそう呟き、横で倒れているカイジを恨めしそうに見る。
美好は何とか体を起こすと、汗を流すために風呂場に向かった。
一方、カイジはそのまま玄関でのん気な顔をして眠っていた。
〜回想・終了〜
「ああああああっ……!」
カイジは玄関で意識がなくなる前までのことを、おぼろげながらに思い出すと急に美好に対する罪悪感で一杯になった。
(ぐっ……!がっ……!ごっ……!さ…最低だっ……!俺っ……!)
いくら酔ってるとはいえ、美好に……。
しかも女の子である美好に……。男の俺が、ズルズルと美好に全体重をかけ運んでもらう始末……!
(最低っ……!最悪っ……!クズだっ……!誰が聞いても正真正銘のクズな男っ……!死んでしまえ、俺っ……!)
カイジにとってただ一つの救いだったのは、隣に美好が眠っていなかったことであった。
もし、これで隣で裸で眠る美好の姿が……。なんてことになっていたら頭を何度も地面に叩きつけていたに違いない。
今すぐ美好に謝ろうと立ち上がるがふと、重大な事実に気づく。
ベッドの上で眠っていたのはカイジ。つまりベッドを占領していたのはカイジ。
それはつまり……。美好は……?
おそらくカイジに気を使い、カーペットの上で眠っていたに違いない。
(おまけにベット占有っ……!良いところが一つもないっ……!完全に自己中男っ……!)
きっと美好も呆れたに違いない……やってしまったっ……!
そう思いながらジタジタと地面にのた打ち回っていると。
「あの〜……、何をやってるんですか……?カイジさん……」
声に反応して、顔を上げると美好が奇特な目でカイジを見下ろしていた。
カイジは、ハッと我に返りあわあわと立ち上がり、かと思えばいきなり土下座する。
「……??」
何がなんだか訳が分からない美好。
「昨日の失態…、いや、悪態っ……!謝る……!スマナイっ…… ごめんなさいっ……!」
ペコペコと頭を下げ続けるカイジ。美好は慌ててカイジにフォローをする。
「そ、そんな……頭なんか下げなくてもいいですよっ……全然気にしてませんから、私!」
「女のお前に運んでもらって…ベッドを占有……やりたい放題……本当にすまねえっ……!」
「え……?あ、いえ…それは……。と、とにかく!私は全然気にしてませんからっ……!顔を上げて下さいよ……ね?」
美好の言葉を受けて顔を上げるカイジ。
怒ってないの? というカイジの表情を見て思わず笑ってしまいそうになる美好。
「確かに少し苦労しましたけど、今となってはいい笑い話です。あの時のカイジさんの表情っていったら……」
カイジをからかうように、あの時の実況をする美好。
カイジは顔を真っ赤にし、正座をしながら聞いていた。
美好は楽しそうに実況をしていたが、ハッと本来の目的を思い出して軽く咳払いをする。
「コホンッ。えーとそれでですね、お昼ご飯の用意が出来たので台所まで来てください」
「お昼ご飯……?」
ふと壁に掛けられていた時計を見ると時刻は12時20分を指していた。
(ベッドを占有していただけでなく、昼間まで寝てるなんて…… ぐっ……!とことん最低じゃねえか、俺っ……!)
「いいのかよ……、迷惑かけておいて昼飯をご馳走になっちまうなんて……」
「いいんです。カイジさんは私を救ってくれたヒーローですしっ……!」
まだ自分をヒーロー扱いする美好を見て、 本当にお人好しな奴だ と思うカイジ。
(なんていうか…いい奴なんだけど……こういう奴ってスゲェ心配……)
おそらく、美好は自分で借金を作ったわけじゃなく、他人の借金で地下に送られたのだ。
こういう性格だから、保証人なんかにも平気でなったりしたのだろう。そしてそれが不幸を招いたのだ。
(もし俺が美好と生活することになったら…… 俺が阻止するっ…… そういうことは……)
美好を危険な間の手から守るという目標。
それをこれからの生活での目標にしようと決意するカイジ。
「えーと、とにかく台所に来てくださいね。そ、それじゃあ……!」
そのままスタスタと台所に向かう美好。
心なしか、少し顔を赤らめていたような気がする。
まさかと思ったが、ブルブル顔を振って気のせいだと自分に言い聞かせる。
美好は、スタスタと歩きながら
(実はカイジさんの横で寝ていたなんて……言える訳ないよっ……)
と思っていた。
(以上、続く。次は朝食編でも……)
GJ…!!
美好可愛いよ美好(;´Д`)/ヽァ/ヽァ
ぐっ……!がっ……!ごっ……!
に…テラワロスww
GJ!!
ラブコメ保管庫の管理人さんwww
いつもお世話になっております
このたびの更新作業、誠にdクスでごじゃりますwww
(すいません2レスも使ってしまった…orz)
GJ!GJ!
よwwwし!今の長い話、速いとこ終わらせよう!
ガンガルぞwww!
52 :
マロン名無しさん:2006/06/17(土) 19:16:42 ID:iovM3tO5
>>50-51 続きお待ちしておりますw
管理人様、いつも有難うございます!
一旦あげますね
>>43 ま さ に ネ申 !!
あなた様のカイジ×美好大好きすぎてどうしようって位萌えます!!
朝食編も楽しみにしてますーーっ!!
是非くっつく所まで続きが見たいものです・・・!!
女の子を相手にしてもこの駄目っぷり、これぞカイジ・・・!
学園フクモト 前スレ続き
学校
怒りながら教室に入ってきた杏慈
アカギ「お・・・なんだ、今日は涯と一緒に来なかったのか・・・?」
杏慈「もう知らないわよっ・・・!あんな奴っ・・・!!」
カイジ「なんだ〜・・・?また痴話ゲンカ・・・?」
涯「杏慈っ・・・!!」
遅れて到着した涯としげみ
杏慈「・・・何か用・・・?」
涯「誤解だっ・・・!全てお前の・・・!」
杏慈「あの状況で何を誤解できるっていうのよっ・・・!」
涯「聞けよっ・・・!まずだな・・・しげみが泊まることになって・・・いや、その前に母さんが・・・」
カイジ「はあ・・・!?泊ま・・・って、お、お前ら・・・!ま、ま、まさかっ・・・!」
アカギ「ククク・・・意外とやるなあ・・・涯・・・」
涯「話を最後まで聞けっ・・・!」
美心「イヤーっ・・・!あなたたちなに不潔な会話してるのっ・・・!委員長として許せない・・・!」
杏慈「もういいって言ってるでしょっ・・・!転校生と仲良くしてればっ・・・!」
涯「杏慈っ・・・!」
しげみ「完全に怒っちゃったね・・・」
涯「そんな他人事みたいにっ・・・!」
森田「まったくいつも騒がしいわねー・・・!ホームルームはじめるわよ〜!」
アカギ「先生、工藤くんが赤木さんと一晩をともにしたらしいです・・・」
森田「はあっ・・・!?あ、あんたら中学生のくせにっ・・・!」
涯「違うっ・・・!変な想像しないでくれっ・・・!」
しげみ「違わないでしょ・・・それは事実・・・」
森田「工藤くん、赤木さんっ・・・!後で生徒指導室来なさいっ・・・!」
涯「マジかよっ・・・!」
森田の生徒指導・・・それはこの学校でもっとも辛い制裁・・・情状酌量の余地なし・・・!
生徒指導室
黒いカーテンで閉められた教室・・・床の上におかれている2、3個のライトで
ぼんやりと照らし出される薄気味悪い空間・・・机をはさんで森田と涯・しげみが向き合って座る
涯「うっ・・・!こ、このイスはっ・・・!」
それは紙のイスっ・・・!反省文が書かれた原稿用紙っ・・・!その束が積まれている・・・!ひざの高さまでっ・・・!
まるで紙一枚一枚が涙っ・・・!散っていった生徒たちの・・・悔恨・・・怨嗟の涙・・・その結晶っ・・・!
しげみ「ククク・・・なにこの教室・・・ひどい様相ね・・・」
そして始まるっ・・・!森田による尋問・・・その序章・・・!
森田「・・・・で、寝たのは寝たが・・・添い寝しただけ・・・と・・・」
涯「朝から言ってるだろっ・・・!それ以外はないっ・・・!そうだよな、しげみっ・・・!」
しげみ「そうね・・・」
森田「まあ・・・普段の様子から言って、工藤くんがそんなことするとも思えないし・・・
今回は見過ごしてやるわ・・・」
涯「た・・・助かったー・・・」
森田「今後、誤解を招く行為はしないようにっ・・・!」
しげみ「ククク・・・先生、そんなにいけないことなんですかね・・・?一緒に寝るっことは・・・」
森田「バカっ・・・!あんたはまだガキだから分かんないかもしれないけど・・・
ダメよ・・・年頃の女が男と一緒に寝るなんてことしちゃっ・・・!」
しげみ「先生は昨日してたのに・・・?」
森田「やっ、やだっ・・・!なんでそんなこと知ってっ・・・!!」
しげみ「ククク・・・首元よく見たら・・・?ついてるわよ・・・痕・・・」
涯「痕・・・?」
森田「あっ・・・!いや、これはっ・・・そのっ・・・!」
ガラッ そこへタイミングがいいのか悪いのか銀二先生が扉を開けたっ・・・!
銀二「おい、森田・・・そろそろ解放してやれよ・・・」
森田「ぎっ・・・あっ・・・うぅっ・・・!!」
蘇る夜の生々しい記憶っ・・・!
真っ赤になって口をぱくぱくさせる森田
銀二「どうした・・・?」
涯「・・・・?」
しげみ「さあね・・・先生、もう出てっていいでしょ?」
銀二「ああ・・・よく耐えられたな・・・森田の生徒指導に・・・」
しげみ「フフ・・・銀二先生の・・・森田先生への指導のおかげ・・・」
銀二「・・・?」
指導室を出る二人
涯「なんで森田先生、あんなパクパクしてたんだ・・・?」
しげみ「・・・・・・涯・・・粗野・・・鈍感・・・・」
休み時間
一時騒然となった教室だが、森田の説明によって解けるっ・・・!あらぬ誤解っ・・・!
カイジ「なーんだ・・・何もなかったのか・・・よかったよかったっ・・・!」
アカギ「つまんねぇな・・・」
涯「うるせえやっ・・・!」
しげみ「私は何かあってもよかったんだけどね・・・フフ・・・」
涯「な、何言ってんだっ・・・!やめろ・・・!そういう冗談はっ・・・!」
美心「杏慈・・・!よかったね・・・!何もなくてっ・・・!」
自席でふてくされてる杏慈に、純真可憐な心を持った美心がフォローっ・・・!
杏慈「・・・・・・寝たのは事実なんでしょ・・・やっぱ変態じゃない・・・」
放課後
涯「杏慈、帰るぞ」
杏慈「・・・・帰らない・・・」
涯「は・・・?なんで・・・?」
杏慈「銀二先生に数学教えてもらいに行くから・・・」
涯「どうしたんだよ、急に勉強なんて・・・」
杏慈「どうでもいいでしょ別にっ・・・!変態と一緒に帰りたくないだけよっ・・・!」
涯「へ、変態って・・・なんでまだ怒ってんだよっ・・・!解けたはずだろっ・・・!誤解は・・・!」
杏慈「うるさいわねっ・・・!転校生と一緒に帰ってればっ・・・!」
しげみ「フフ・・・じゃあそうしましょ・・・」
涯「しげみっ・・・!」
杏慈「じゃあねっ・・・!」
教室を出て行く杏慈
涯「おいっ・・・!くそっ・・・!なんでわかってくれねぇんだっ・・・!」
美心「あ〜あ・・・どうして仲良くできないんだろうね・・・美心たちみたいにっ・・・!ねっ、カイジくん・・・!」
カイジに抱きつく美心
カイジ「・・・・・・ぅあ・・・・そ・・・そう・・・だ・・・・・な・・・」
(続)
キタwwww!
学園フクモト
最後のカイジのセリフにヨロシク哀愁
学園福本ktkr(*´Д`)
すれ違う幼馴染っていいなっ…
生徒指導室の「紙のイス」が福本っぽいwwwwww
毎回クオリティタカスww
アカギのチクリw
どうせだから保管庫さんでついているタイトルでわかりやすく…っ!
今回は、本当にラブコメっぽくしてみた…っ!不発弾でごめんなさい。
──────────────────────
頭の中で、杭打ち機が元気よく地面に杭を打ち込んでいる。
平山ゆきみは、ガンガンと痛む頭の片隅でぼんやりとそんなことを考えた。
がっちりと閉じた目を開けるのは至難の業だった。
このままもう一度眠ってしまいたいと切実に思うが、このままではどうしようもないと、平山はゆっくりとまぶたを上げた。
目の前に、肌色。
なにが見えているのかまるで理解できず、平山は何度か目を擦った。
そっと手を触れてみると、自分の手よりも少し暖かかった。
「……?」
平山は、眉を顰めた。
なにがどうなっているんだろう?
しばらくぼんやりと考え込んでいたが、時計の秒針がゆっくり一周したころになって、ようやく、それが人間、ひいては、他人の裸の胸と気がついた。
「……っ!」
声にならない悲鳴を上げて、思わず平山は飛び起きた。
それと同時に自分にかかっていた毛布がぱらりと落っこちた。
「……っ!!!」
再び、平山は声にならない悲鳴を上げた。
自分も裸だった。少なくとも、上半身は。
男のなりをしているといっても、やはり女性だ。平山は、あわてて自分の胸元を両腕で隠した。隠すほどのボリュームがなかったとしても、人並みの羞恥心があれば、誰でも取る行動だ。
パニックに襲われながら、まるで追い立てられたもののように辺りを見回す。
なにもかも見覚えのない部屋で、しかも自分の着ていた衣服がすぐに目に付くところにない。
なんで、どうしてという単語が、平山の頭の中をぐるぐると駆け巡る。
昨夜なにがあったのか、パニックのせいでちゃんと思い出せない。
「……うーん?」
必死に考え込んでいるところに、不機嫌なクマのような唸り声が聞こえて、平山は、飛び上がらんばかりに驚いた。実際、飛び上がっていたのかもしれない。
番号入れ忘れた…。前のは1/5だ…。
そろそろととなりに視線を落とす。
同衾者が誰かも、平山には皆目見当がつかなかった。昨夜の記憶がほとんどないのだから、見当のつけようもない。
「安岡さ…っ!」
思わず大声を上げそうになって、平山は、両手で口を塞いだ。
となりで不機嫌なクマのように眠っている男は、相方の不良刑事、安岡だった。しかも、彼も少なくとも上半身は裸だ。
どこからどうみても、確定というこの状態に至って、平山は、やっと昨夜のことをおぼろげに思い出した。
確か、川田組の代打ちとしての成功、そして、アカギとしての初勝利に祝杯を挙げるべく、安岡の行きつけの店に行ったのだった。
手に入った大きな金と、成功に二人は有頂天だった。
平山は、興奮のまま飲みつけない酒を浴びるほど飲んだ気がする。
ビール、ウィスキー、バーボン、テキーラ、ウォッカ、そして焼酎。店にある、あらゆる種類の酒を、「こんな機会でもないと飲まないだろう」と安岡に勧められるままに試した。
典型的悪酔いだ。平山は、思わず頭を抱えた。
いくらなんでも、酷すぎる失態だ。
男を装うと決めたときから、女として足元を見られる真似だけはするまいと思っていた。
何よりも、安岡に『安い女だ』と思われるような振る舞いだけはさけようと思っていたのに。
酒につぶされて、安岡と寝るなんて、最悪だ。
平山は、頭を抱えたまま、自己嫌悪の泥沼へと足を踏み入れる。こうなると、前向きな方向変換は不可能だ。
とりあえず、この姿を安岡の目にさらすことはさけなければ。そう考えた平山は、毛布を身体に巻きつけると、自分の服を探すべくのそのそと布団から這い出した。
でっかい蓑虫と化した平山は、部屋の中をうろうろと歩き回る。
どうも、以前に招かれた安岡の部屋とも違うし、当然自分の部屋でもない。
どういうことかと首をかしげながら、平山は、部屋の中を物色する。
物色といっても、物色するほどもののない部屋だ。布団の入っていたであろう押入れと、小さな化粧台ぐらいしかない。
出入り口は落とし錠のついている襖がひとつ、他には、逃げも隠れもできる場所がない。
部屋どこにも、自分どころか安岡の服さえ見当たらない。
平山のパニックは、更に大きくなる。多分、安岡がいるから大丈夫だとは思うのだが、まるで身包みはがされたようではないか。
途方にくれて、出発点の布団の上に座り込んだ。
もともと計算できないことには、とてつもなく弱いのだ。
せめて、安岡がおきてくれればと思うのだが、こんな風に安らかに眠っている相手を起こすのは忍びない。
安岡は、眠っていると酷くあどけない顔になる。
平山は、状況を忘れて、少し微笑んだ。
普段の不良刑事振りが嘘であるかのような寝顔が、なんだか妙にかわいらしく見えた。
そっと、無精ひげの顎先に手を伸ばす。
安岡は、ちょっと眉を寄せたが、起きる気配はない。
安岡の寝顔に、平山は不思議な気持ちになった。
こんな状況だけれど、安岡でよかった、と、安堵さえしている。他の男でなくてよかった。
「……わ!」
頬に伸ばした平山の手を、安岡の手が掴み取った。
あわてて手を離そうとする平山を離さず、安岡は、逆に平山の身体を自分の腕の中に引きずり倒す。
「ちょ、うあ!安岡さん?!」
大声を上げる平山に、安岡は眉を寄せて不機嫌そうな面持ちを向けた。
「毛布もってくなよな。寒くてかなわねえ」
後から平山を抱きしめるような体勢で、耳元に安岡は囁きかける。
平山の頬にいっぺんに血が上った。色の白い彼女には、隠しようがない。それを間近でみて、安岡はきょとんとした顔をした。
「……どうしたんだよ?」
「ど、どうしたって、あんた…!」
不思議そうな安岡に、平山は更に顔を真っ赤にする。
「昨夜!何があったんだよ!」
とにかく、聞けないまま流されてしまいそうな雰囲気に、思わず大きな声で怒鳴りつけるように問いかけた。安岡は、うるさいなあ、とでも言うように眉を顰めた。
「昨夜?昨夜はあれだよ。お前が酔いつぶれて……」
「そこまではなんとなく覚えてる!そのあとだよ!」
「そのあとは、お前を送っていこうとしたんだけど、ぜんぜん動けねえからとりあえず適当な宿に入ったんだよ。あんな時間だから、連れ込みぐらいしか開いてなくてな」
『連れ込み』という単語に、平山は目を見開いた。
いくら経験が0に等しい彼女にだってわかる。連れ込み宿とは要するに、ラブホテルだ。
言葉を失って固まっている平山に気づかないのか、安岡は淡々と続けた。後ろから抱きしめられているような格好の平山からも、安岡の顔は見えない。
「で、お前を連れて入ったんだが、その前に思いっきり……」
平山は、来るべき結果を待って毛布の中で身体をこわばらせる。
「俺にゲロ引っ掛けてくれたんだよ」
「え?」
「だから、肩を貸してたのがあだになってな、こう、上から下までだー…っとやられちまったんだよ」
思わず振り返った平山に、安岡はあきれ果てたような顔をしてみせた。
「てめえの服も、俺の服もぜーんぶゲロまみれにしてくれたって訳だ。
で、ここの宿の主人に無理いって、服を洗濯してもらって、部屋を借りた。本当に覚えてねえのか?」
これがまるで覚えていない。
呆然と首を横に振る平山の顔を見て、安岡は、寝転んだまま器用に肩をすくめた。
「ゲロ吐きまくった挙句、真っ白い顔してうんうんいってたからどうなるかと思ったが、大丈夫そうじゃねえか」
そういうと、安岡は、大きなあくびをした。まだ、多少眠気があるようだ。
平山は、なんとなく呆然としたまま頷く。
要するに、酔いつぶれて連れ込み宿に入って裸にはなったが、平山の想像するような色っぽいことはこれっぽっちもおきなかったということか。
吐瀉物まみれで、それどころではなかったといったほうが正確だろう。
ほっとする反面で、唐突に、平山は自分の想像が恥ずかしくなった。
せっかく介抱してくれた安岡を疑ってかかったのだ。
いくらなんでも、安岡を疑ってかかるなんて失礼だし、自意識過剰だ。彼は、とても紳士的に振舞ったではないか。
「…すみません、お世話かけました」
すっかりしょげ返った平山の声に、安岡は、ひらひらと手を振って見せる。
「気にすんな。それより主人にお礼をいいな。お前が平気なら、俺は構わないさ」
安岡の言葉が、しょぼくれて小さくなった平山の気持ちを解きほぐす。
大きな手に頭をなでられて、気持ちも少し上向きになる。
「主人が起きたら風呂を貸してくれるそうだから、服もついでに返してもらってきな」
安岡の言葉に、平山は先ほどよりはっきりと頷くと、毛布に包まったまま立ち上がり、そっと部屋を抜け出していった。
安岡の優しさに感謝しつつ、初めての男は、彼がよかったかななどと、ちょっぴり惜しんでいる自分を少し恥ずかしく思いながら。
一人部屋に残された安岡は、小さく溜息をついた。
「途中まではうまくいってたんだがなあ……」
まさか、ゲロまみれになった挙句、連れ込みの主人にいくらか握らせて部屋を強引に借りて、その上ほとんど素っ裸で同衾する羽目になるとは思わなかった。
そりゃあ、多少、悪酔いさせてその気になったらつまみ食い、だなんて、場当たり的なことも考えたが、結果はそれどころの騒ぎではなかったということだ。
「あんな顔されちゃあなあ……」
起きた直後の不安そうな顔や、真っ赤になってうろたえる様子、そして、頭をなでてやったときに自分を見たときの表情。
「ありゃあ、下手に扱えねえなあ……」
と、そっと自分の下半身に向かって話しかける安岡は、なんだか酷く物悲しかった。
どっとはらい
安岡って結構オヤジの色気があるよな
素晴らしい!GJ!
ちょいワル安岡さん(・∀・)イイ!!
手を出しかねてるやきもき感がたまらんです。GJ!
71 :
銀二と鉄緒:2006/06/21(水) 01:28:10 ID:???
新スレもだいぶ賑わって来ましたね。
ここで、「銀二と鉄緒」の短編を投下します。
72 :
銀二と鉄緒 1/4:2006/06/21(水) 01:31:30 ID:dGskXJPb
銀二が風呂を使っている間、酒と肴を用意しようとキッチンの戸棚を開けて、森田は、しまったと呟いた。
酒のつまみになりそうなものが、何も無い。
冷蔵庫はと言うと、ビールの他には、バターやケチャップやマヨネーズと言った、調味料ばかりである。
月の半分ほどは銀二のマンションで寝起きしているものの、仕事で部屋を空けることが多いため、
普段から余り生鮮食品は買い置かず、酒の肴は缶詰や乾物など、保存の利くものばかりである。
しかもここ最近、銀二の部屋には来なかったので、これらの在庫数を把握していなかった。
冷凍庫に冷凍食品がいくつかあるが、これを食べてしまったら、明日の朝食のおかずがなくなってしまう。
かと言って銀二に、ただ酒だけを呑ませるわけにもいかない。
とりあえず、余り近いとは言えないコンビニまで買い出しに行こうと思い、森田は浴室の銀二に声をかけた。
「銀さん、私、ちょっと出掛けて来ますね」
「何だ?こんな時間に?」
擦りガラスのドアの向こうから、驚いたような銀二の声が響く。
「お酒のおつまみになるものが何もないんで、ちょっと買い出しに行って来ます」
「何だ、そんなことか・・・」
呆れたような銀二の声と同時に、ドアが開いた。一糸纏わぬ銀二の姿に、森田は慌てて目を逸らす。
「そんなもん、わざわざ買いに行くこたあねえよ。大体、こんな夜中に若い娘が外をうろついてたら、危ねえだろうが」
身体を拭きながらそう言って、銀二は眉をひそめる。
夜中に街中をうろつくよりも、もっと危険なことを色々課されてきたはずなのだが、その事について、森田はあえて言及しない。
「・・・でも、ただお酒だけじゃ、寂しいですし・・・」
「そうでもないさ。酒のつまみは、食い物だけとは限らねえ」
「・・・そうなんですか?」
「ほら、風呂空いたぞ。お前も入って来い」
パジャマに着替え終わった銀二はそう言って、背を向けている森田の肩を叩いた。
風呂から上がった森田は、いつものように銀二の隣に座り、銀二から、なみなみとビールが注がれたグラスを渡される。
それを一息に飲み干して、森田は話を切り出した。
「・・・銀さん、さっきの話ですけど・・・」
「さっきの話?」
「『酒のつまみは食い物だけじゃない』って、どういう意味ですか?」
「ああ、そのことか」
そう言って銀二は、口元に笑みを浮かべる。
「例えばな、好きな映画、好きな音楽、好きな小説・・・そう言うものを楽しみながら呑む酒も美味いだろう?」
「ああ、それは解ります」
そう言って森田は、笑顔で頷いた。
自分の趣味を楽しみながら酒を嗜む。酒が呑める者ならば、誰もがしている事だろう。
確かにそう言う意味では、酒の肴は、食べ物ばかりではない。
「じゃあ、テレビでもつけましょうか?深夜映画で、何か面白いものがあるかも」
「それもいいが、俺には酒が楽しめる、特別なものがあるんだ」
「え?何ですか?」
テレビのリモコンを取り上げようとした森田は、銀二の台詞を聞いて振り返る。と、突然、肩を抱き寄せられた。
「お前とこうして、お喋りをしていることさ・・・」
耳元で囁かれて、ぞくりとする。紅く染まった森田の耳に、銀二の笑い声が注がれた。
「もう、からかわないで下さいよ」
「からかってなんかねえよ。会話ってのは、最も簡単なコミュニケーション方法だ。
話し合うことで、相手の気持ちや考え方が解るだろう?」
「・・・私は、銀さんの考えてることなんて、解りませんよ」
「ククク、そりゃあ仕方ない。経験の差だ」
銀二はそう言って、笑う。
「それに、だ。可愛い女と話をしていて、楽しくない男なんていねえよ」
「・・・余り面白いこと、喋ってないと思うんですけど・・・」
「そうでもないさ。どんな些細なことでも、お前を知るデータになる」
そう言って銀二は森田を片腕に抱いたまま、片手でウィスキーをグラスに継ぎ足す。
「だから、聞かせてくれないか、お前の話を。子供の頃の話、学校生活、家族との思い出、何でもいい」
それを聞いて、森田は眉をひそめる。
「・・・私のこと、洗いざらい調べたんでしょ?だったら今更・・・」
「あんなものは、ただの履歴書だ。お前が経験したことは、お前にしか語れない。違うか?」
「それはそうですけど・・・」
森田はしばらく銀二の顔を見つめていたが、やがて口を開いた。
「銀さんのことは、話してくれないんですか?」
「俺のこと、知りたいのか?」
「当たり前じゃないですか。銀さんが私のことを知りたいと思うように、私だって銀さんの事が知りたいんです」
森田にとって銀二は、秘密と謎で出来た男である。
森田に出会うまでの間、何を見て、何を経験して、今の銀二があるのか、それが知りたい。
「やめとけ、夜、寝られなくなるぞ」
真顔でそう言って、銀二はグラスを傾けた。
「それに、アラビアンナイトは、女が男に語り聞かせるものと、相場が決まっているからな」
グラスを置くと、銀二は、またいつもの笑顔に戻る。その一瞬の表情の変化に、森田は、銀二の業の深さを垣間見た気がした。
「千一夜も話せるような経験、してないですよ?」
「何でもいいさ。近所のコンビニで新商品が出たとか、そんな程度でいいんだ」
「はあ・・・」
「実際、こうしてお前と、話すの話さないのと押し問答しているだけでも、楽しいからな」
「・・・そんなもんですか?」
「そんなもんさ」
そう言って銀二は、子供のような屈託のない顔で、笑った。
その笑顔を見つめて、森田は思う。
森田が自身のすべてを語り終える頃には、一人前になっているだろうか。
夜、寝られなくなると言うほど、銀二の経験して来た事は、壮絶だったのだろう。
銀二が過去を話してくれなかったのは、まだ森田がそれに堪えられるほど、強くないからだ。
銀二と肩を並べて立てる立場になれば、いつか銀二自身のことも話してくれるかも知れない。
そう願い、森田は銀二が作ってくれた、水割りのグラスを手に取った。
「・・・私の生まれたところは・・・」
76 :
銀二と鉄緒:2006/06/21(水) 01:38:43 ID:???
以上、お粗末さまでした。
以下チラシの裏。
梅酒の作り方を調べに酒板に逝ったのに、色々なスレを見ているうちに
こんなネタが出来てしまったw(*´Д`)<大人の世界はネタが豊富だねw
GJ!!!!しみじみ萌えた
銀さんが言うとクサい台詞がやたらハマるなw
GJ!銀さんと鉄緒はベストカップルっ‥!
あwww!
森田になりたスwww!
ラブコメ保管庫の題名に変更いたしました。前スレの続き。今後ともよろしくですww
それぞれの思惑は違えども、一様に目をギラつかせ、雁首をそろえ、
同じ卓で考えをめぐらす、しげみとまゆみ。けど双方、菓子を食う手は止まらない。
そのとき、不意にひとつ向こうの雀卓で歓声があがった。
「もごっ…!」しげみは驚き、口の中いっぱいの大福を吐き出しそうになった。
「もう…なにやってんのよ…!汚いわね…!」横からまゆみの呆れ声が飛ぶ。
通し一味の卓、南一局が終了。
卓に座るメンバーは、<東家>(親)まゆみの代わりにアカギ。
<南家>美香、<西家>サラリーマン佐藤、<北家>木村。
「よっしゃ―――――っ!!ロン、ロンだロン!」
上がったのは木村。イスから立ち上がり、白けている皆を後目に、
ひとりではしゃぎ、ガッツポーズ。
佐藤のツモ切りからの、ロン上がりだった。
木村はニヤけ、気落ちしている佐藤の肩を叩き、倒した自牌を指した。
「おい、あんた!…これ、何点か解るゥ?」
まゆみの身体が、一度だけピクリと痙攣した。
しげみは、眉を寄せた。
(…おいおい…、一人払い相手に無神経過ぎるよ木村…)
佐藤は、のろのろとドラ表示牌を持ち上げた。
「…裏ドラはのりませんが…、
リーチ、ピンフ、イッツウ、ドラ一で…満貫…ですね
…私の一人払いで8,000点です……」
自分の手牌が満貫、しかも8,000点と知り、なおもはしゃぎまわる木村。
まゆみは額に手をやり、苦り切った顔でうつむいている。
しげみは逐一、そんなまゆみの様子を伺う。
…まゆみが気落ちしている理由が、しげみにはだいたい分かる。
佐藤がもう、この瞬間からでもバカ勝ちしないと、
まゆみが画策する、高レート麻雀(デカピン等)に切り替える事は難しい。
まゆみとしては、今夜中に五十万手に入れなければいけないのだから、
少しでもそれに近づけるためには、今すぐにでも、高レートに切り替えたいところ。
負けが込んだ佐藤では、とてもこの話に乗ってくるとは思えない。
まゆみは、遠くの木村を睨みながら顔をこわばらせた。
「佐藤から…今は点棒巻きあげないでよ…お願いだから…」
まゆみは苦り切った顔のまま、前局までの点数表を取り上げた。
今の木村の満貫のせいで、佐藤の点は大幅にマイナスになってしまっている。
現在の佐藤の点数は、およそ、―30,000点。
箱下続行ルールで行っているので、誰かがマイナス点になっても、
半チャンは終わらない。そのまま続行する。
突然まゆみは舌打ちし、点数表を両手で握りつぶした。
しげみの大福を食べる手が止まる。
「木村のヤツ…!さっきあれほど言ったのに…全然分かってない…!」
まゆみは言葉を小さく吐き捨てると、頬を引きつらせ、下唇を噛んだ。
(…そうか、…木村に五十万の件…伝えてあるようだな。
…でも木村、あいつ、自分で言ってた通り、やっぱり麻雀に関しては素人。
今、出した満貫の役名点数だって、自分ではまったく解らず、
佐藤さんに見て貰って初めて解るありさま…。
得意げにリーチ連発。…ロン上がりや、ちょっと高い役出したぐらいで大喜びする。
…自分が上がることしか考えていない。覚えたてのヤツが陥る思考回路。
…はたしてそんなヤツに、冷静に全体を見ながら勝ち方を微調整、
……なんていう、器用なマネができるのかどうか…)
しげみが大福を食み、めまぐるしくそう考えていると、
まゆみはおもむろに席を立ち、ツカツカと、通し一味の卓のほうへ歩いて行ってしまった。
「おい…!ちょっと!まゆみ…!」(…話しはまだ終わってない!)
しげみは大福をウーロン茶で流し込み、慌ててまゆみを呼び止めようとした。
その手がピタリと宙を漂う。
まゆみと交代し、今度は、アカギがこちらに来る気配。
(来る…!あいつが!……あの女ったらし)
しげみは目を剥いた。
美香の手を取り、屋上から出ていったアカギを思い出し、胸くそ悪くなった。
しげみはイスに寄りかかり両腕を組み、狸寝入りを始めた。
口を真一文字に結び、こめかみには青筋を浮かべて。
まもなく、しげみの頭上に何かが覆い被さる気配があった。
しげみは何が起こったのか分からず、
頭部を圧迫されてもがき、イスから転げ落ちた。
頭頂部に鈍い痛みが継続的に走る。しげみはカッと目を見開いた。
なんとアカギ、
ニヤニヤしながらしげみの頭頂部を、ものすごい力で指圧しているではないか。
「…いたた!痛い!…ばか!なに、…何するんだ…!」
しげみは顔を真っ赤にして、思わずアカギを思いっきりぶっ叩いた。
「…ぷっ…ククク…」何がおかしいのか、アカギは愉快そうに笑っている。
しげみは何だか強い脱力感に襲われた。
うつむき、雀荘の床に両足を投げ出したまま、片頬を引きつらせ、つぶやいた。
「…なにやってんだよ」
「なにって、ツボ押しだ…」
しげみの頭上で、のどの奥で笑いながら、のんきにアカギが言うのが聞こえる。
「鼻血とイライラに効くツボを…いてて」
しげみは、側に立つアカギのすねを、片足先で小突き、ため息をつき、立ち上がった。
「…誰のせいで苛ついてると思ってんの!?ええ…っ!!」
ちらりと、通し一味の卓を見ると、メンバー全員、リーパイをしながら、
肩を震わせ、こちらの様子を伺っている。
咳払いし、睨むと、皆目を伏せたが、
美香だけは硬い表情で、しげみを見つめ続けている。
しげみは美香を静かに見つめ返した。……明らかにあの視線は嫉妬…!
しげみは、隣のイスに何の臆面もなく座っているアカギに顔を向け、小声で肩を揺すった。
「美香ちゃんに何をしたんだよ…!」
「…フフ……別に何も」
美香の視線を気にしながら、しげみは、アカギの澄ました態度にますます苛立ち、
彼が手に取った『柿ピー』の小袋をふんだくった。そして、赤くなり、どもった。
「だ、だって、さっき、…屋上で手をつないで…」
「…美香って娘は、心臓に持病がある」
アカギは、しげみの言葉を遮り、ぽつりと言うと、醒めた目でタバコの煙を吐き出した。
「一番最初に潰すなら……彼女」
しげみは目を見開き、彼の言葉を心の中で繰り返した。
(つぶ…潰すっ…?)
「いわば…あれで毒を持ったのさ…彼女は…」
アカギは、タバコを灰皿に強く押しつけた。
押しつけながら口元に微笑を浮かべている。しかし、目は笑っていない。
そして、無感動に前方に視線を漂わせる。
「…奴らには…それがきっかけ………始まり」
しげみは額に汗を滲ませ、固まったまま、アカギの様子をただ見つめ続けた。
「…恐怖…」
その一言をつぶやいたとたん、彼はニヤリと笑った。
しげみはぞくりと、身を震わせた。…寒い。彼の周りだけ温度が違う。
彼の側にいると、自分にまで冷気がまとわりつくように感じる。
しげみは思わずイスから立ち上がり、後ずさった。
アカギは、卓の上で両手指を組んだ。
「…恐慌…自滅…敗走…」
アカギは暗く光る瞳を伏せ、前歯をかすかに覗かせ、くっくっと笑った。
「…それが奴らの運命………」
アカギは言い終わると、何事もなかったかのように組んだ両手指を解き、
タバコに火を付けて、旨そうに吸い始めた。
彼がつぶやいている間に、まとわりついていた冷気は、すっかり消え失せている。
…しげみは動揺していた。なんだかドキドキする。頭もふらふらする。
口を開けたが、のどから声が出てこない。
「な、ななな…」
慌ただしく唾を飲み込み、しげみはうわずった声をあげた。
「な…何言ってるの?いったい」
「『……荒療治でいい……まゆみと、美香を助けて…』
…………あんたが俺に抱きついたとき、言ってた言葉のことさ…」
アカギはしげみを見つめ、ニヤリと笑うと、彼女の片腕に手を伸ばした。
「…俺は近いうちに、あの卓に入る」
腕をつかまれ、さらに、自己の無意識の行動を知ったしげみは、目を見開いた。
「…やろうってのさ…その荒療治」
アカギは不敵な微笑を浮かべ、いきなりしげみの腕を引っぱった。
しげみは不意を突かれ、危うく(!?)アカギの膝の上に、腰掛けそうになったが、
超人的な反射神経で回避。アカギの隣のイスにどっかり腰を落とした。
「た…卓に入るったって、…どうやって?」
(…あ…危なかった…)しげみは平静を装いながら、心の中でホッと胸を撫で下ろした。
「あるさ…機会は」
アカギは、何事もなかったかのように、通し一味の卓を見つめていた。
「…速ければ…今の南二局の終わりに…」
数分後。……突然、それは起こった。
まゆみは怒りの形相凄まじく、イスを蹴倒すように立ち上がり、
木村を指さし、ヒステリックに叫んだ。
「木村さん…!もしかしてそのロン上がりも、チョンボじゃないの…?
さっきもやらかしてたでしょうよ、もう一度確認してっ…!」
(うをあっ〜…!まゆみのヤツ、マジで怒ってるよ…)
しげみは肩をすくめた。
……そして、これが地獄行きへの始まり…。
それは、通し一味だけではなく、しげみの身にも…!
(続く)
>>52さん、ありがとうございます!
しょぼいSSなのにもかかわらず、続きを待っていて下さるなんて
嬉しい限りです。
これからもガンガリますぜ!
鬼畜しげるモエス!
つぼ押しにワロスww
南郷さん 巨乳(現在の価値に換算して爆乳)
しげみ 美乳
衣和緒 貧乳
ゆきみ 薄乳
涯子 微乳
鉄緒 巨乳で美乳
森田 巨美乳
>90
同じことを考えていたなwww
心の友…orz
あんじ 巨乳まではいかないものの大きめ
おさめ 貧乳
揃いも揃っておっぱいのことばっかり考えやがっておまいら…!
ハテコはふくらみかけ希望
貧乳の衣和緒も捨てがたいが
自分は美乳の衣和緒も良いのではないかと言ってみるテスト
アカギ(♂) おっぱい星人(笑)
│・ω・`) おっぱい談義切ってごめんよ
完結したのにしつこく続いて申し訳ないですがひろ×しげみ(隠し子設定)投下します。
女体化+捏造注意。
なんかまた続き物になりそうです、嫌な人はスルー推奨っ…
「あ、天さんそれです。ロン」
ひろゆきはにこやかな笑みを浮かべてぱたりと牌を倒す。
「げ…」
ひろゆきが講師として勤める雀荘。
一日の仕事を終えたところに天が遊びに来ては、この雀荘のオーナーと
暇そうな客とで半荘一回つまむのが、ひろゆきの最近の習慣になっていた。
「井川先生、ここんとこ調子いいですねえ」
そしてオーラス、強面だが人の好いオーナーがまいったなあ、といった笑顔を浮かべる。
「いやまったく。何かいいことでもあったのかね先生」
生徒の中でも筋のいいおじいちゃん…鈴木さんがにこにこと牌を切りながら尋ねたが、
ひろゆきは照れ笑いで誤魔化した。
ただ一人、トップのひろゆきにかなりの点差をつけられた天は仏頂面である。
が、すぐに意地の悪い笑みを浮かべて、からかうような調子で言った。
「いやー、そりゃ調子も上がるでしょー…何しろ井川センセイには『勝利の女神』がついてんだから」
天の言葉に、ぶっと吹き出すひろゆき。
「え、なんだいそりゃあ」
「面白そうな話だねえ」
興味深げに食いつく他家のふたり。
「ちょ、ちょっと天さんっ…」
真っ赤になるひろゆきに、天はにやにやと悪魔の微笑みを向けて言う。
「ねー井川せんせっ、言ってもいーい?」
「だだ、駄目に決まってるでしょうがっ…!」
耳まで赤くして慌てるひろゆきを見て、他家のふたりは顔を見合わせる。
こんな判りやすい反応をされては、誰だって何があったか察しがつこうというものだ。
「あーなんだ、そうかあっ…!おめでとうございます、先生!」
ぽんぽんとひろゆきの肩を叩くオーナー。
「残念じゃの…うちの孫娘のムコにどうかと思っとったのに」
はー、と心底残念そうに溜息をつく鈴木さん。
「え、あ、ちょ、ちょっとっ…!」
「ひーろ、お前の番だぜ」
わたわたと慌てるひろゆきを面白そうに見ながら、天が勝負の続きを促す。
はっと気づいたようにひろゆきが咄嗟に切った牌を見て、天はニヤリと笑った。
「はいそれローンっ…!混一一通、ドラ2で逆転な」
手をバンザイの形にあげて晴ればれと言う天。
「…ぐっ…………あのねえ天さん、うちは三味線禁止ですよ…」
負け分を渡しながらひろゆきが苦々しく言うと、天は両手を口元に当てながら
「えー、天ちゃんそんなことしてないもーん」
と、裏声できゃぴるんとすっとぼけた。ひろゆきの胸に一瞬殺意が湧く。
「気色の悪い声出さないでくださいっ…!だ、大体何で付き合いだしたこと知って――……あ」
ひろゆきは自分の失言に気づき口を押さえたが、もう遅い。
天は意外そうにきょとんと目を見開いていたが、やがて満面の笑顔を浮かべ、ひろゆきの肩をバシバシと叩いた。
「へーーーーーえ、てっきりまだウダウダやってんのかと思ったらそういう事になってたのか、こーの色男!
ま、そのへんは帰りの道々ゆっくり聞かせてもらおうかね…?」
(………ぼ…墓穴っ……)
自分の肩にがっしりと手を回した天から顔を背け、ひろゆきは自らの迂闊さを呪った。
雀荘を出て天の家に向かう道すがら、ひろゆきは簡単に、しげみとの事の経緯を話した。
「一ヶ月も前からそういう事になってたのに、今まで黙ってたのかよ…水くさいなあ井川センセー」
「……ちゃんと言うつもりでしたってば…ただなかなかタイミングがっていうか…」
ひろゆきは頬を掻きながら、照れくさそうに言う。
「ま、いいけどよ。めでたいことだし愚痴は抜きだ……ところでよ、ひろ」
天は二ッと快活に笑い、またひろゆきの肩に手を回し低い声で尋ねる。
「もうひと月も付き合ってんなら、少しは進展あったんだろ…?どこまでいった?」
「はっ…!?」
ひろゆきの顔が途端に赤くなり、天からバッと離れた。
「な、なに下世話なこと聞いてっ…!あんたにはデリカシーってもんが……ああそうか、ありませんよね…」
「失敬な奴だなー…まあ単なる興味本位だけどさ」
少しも悪びれずに言う天にひろゆきは呆れ、ぷいとそっぽを向いて歩き出す。
「ああもう……だから言いたくなかったんですよっ…!!」
「ハハハッ…ま、その様子じゃいって精々キス止まりってとこだな」
ごん、と電柱にぶつかるひろゆき。
「……うわ、図星かよ。相変わらず判りやすい奴だな、お前…」
「……ほっといてください……」
ぶつけた額を抑えてしばらくひろゆきはうずくまっていたが、
一瞬────背中に妙な悪寒を覚えて、よろりと立ち上がると振り返って後ろを見た。
だが、後ろには天がいるばかりで他の人影は見当たらない。
「ひろ?」
天はただ不思議そうに首を傾げている。
「……あ、いえ、何でもないです」
──気のせいだろう…きっと。
少しひっかかるものはあったが──とりあえずそう思うことにして、ひろゆきはまた天と並んで歩き出した。
「天和通り」と書かれたアーチをくぐり、馴染みのボロアパートへ向かう。
入り口から見た二階の天の部屋には明かりが灯り、楽しげな笑い声がかすかに聞こえてきていた。
「お、嫁さんたちも帰ってるみたいだな」
足取りも軽く、カンカンカンと音を立てながら階段を上る天にひろゆきも続いた。
どことなくいつもよりも賑やかに聞こえる笑い声が段々と近づいてきて、思わず顔がほころぶ。
何だかんだ言いつつも、ひろゆきにとってこの場所は暖かなものなのだ。
「おーい、帰ったぜっ…!今日はひろも一緒だ」
ドアを開けると、途端に中から嬉しそうな声が上がる。
「おかえりー、天!」
「おかえり…!夕飯出来てるよ」
「おかえりなさい」
お邪魔します、と言いかけてひろゆきはその違和感に気がついた。
…今、一人分声が多くはなかったか。それも、聞き覚えのある────
「こんばんは、ひろさん」
…どころではない。
「し───しげみちゃん!?」
天の妻ふたりの後ろからひょっこりと顔を出したのは、銀色の髪に涼やかな瞳を持つ少女、
赤木しげみその人であった。
「なんだなんだ、珍しいお客さんだなっ…」
相好を崩す天に、妻二人はにっこりと笑いしげみの腕を両脇からがしっと掴む。
「えへへへー、買い物中にばったり会ったもんだから」
「こうして連れてきちゃったのよねー」
「……そういうわけで、お邪魔してます」
笑顔の妻二人とは対照的に、平素と同じ顔でしげみは天にぺこりとお辞儀をした。
予想外の事態にぽかんと口を開けたままのひろゆきに、天の妻の片方である
眼の細い黒髪の女性が子供を叱るような口調で言う。
「ちょっとちょっと少年、間抜け面してないで何か言わなきゃ駄目じゃない」
そして、もう片方…眼の大きい小柄な女性が揶揄するように続けた。
「そーよそーよう、『会えて嬉しいよ…しげみ』とか『偶然の神様に感謝しなくちゃね…』とかさー」
ご丁寧に、ところどころひろゆきの声真似までしている。全然似てはいないが。
「なっ…」
ひろゆきの背筋を嫌な汗が伝う。
天の妻二人は一度顔を見合わせるとにまーっと笑い、まるで申し合わせたように
一言一句同じ言葉を、同じタイミングで口にした。
「「 最 愛 の 恋 人 に会ったんだから、そのくらいは言わなくちゃね──?」」
その言葉と同時にひろゆきの顔が一気に火照り、汗がどっとふき出した。
「……こっ……なっ………しっ………!?」
──「恋人」って、なんで、知ってるんだ!?と言いたいのだが口が上手く動かない。
言っちゃったの?と眼で訊くと────しげみは、こくりと頷いた。
「二人がかりで追及したらあっさり白状したわよー」
「もー二人とも水くさいんだから!そういうことなら盛大にお祝いしてあげたのにさー?」
…その盛大なお祝いとやらが照れくさくて仕方がないから言えずにいたのだが。
がっくりと肩を落とすひろゆきの背中を天がぽんぽんと叩く。
「ま、いつかはバレることだって。────というわけで、だ」
天が顔を上げ、破顔する。
それに答えるように、妻二人も満面の笑顔になり拳を振り上げた。
「今日は宴会だーっ!!」
「「おーっ!!」」
塩田荘全体に、天夫妻の鬨の声が響き渡った。
かくして────ひろゆきとしげみの交際は、周知の事実となったわけである。
(続く)
*******************************
改行多すぎって叱られた(´・ω・`)
GJ!! ひろはやっぱりひろだなw
ブラジル戦の心の傷が癒されました…
純情ひろモエス!
GJ!!!
ひろ×しげみGJ!!
続きが楽しみだ'`ァ'`ァ(´Д`*)'`ァ'`ァ
終わったなんて言わずに未来永劫…っ
続けて欲しい…っ!
おお、ひろ×しげみの続きが…!
これからも楽しみにしてますっ…!
保守必要?
(朝食編、
>>43-47の続きです。)
台所に向かうカイジ。
向かう途中、キョロキョロと辺りを見回す。
家の中は小ざっぱりとしており、人が3、4人住めるくらい広かった。
カイジが住んでいたボロアパートとは大違いである。
台所に入ると昼食の香りが漂ってくる。
美好は皿にサラダやおかずを盛り付けたり、茶碗に味噌汁を注いだりと昼食の準備に勤しんでいた。
「あ、もう少しで完成するのでお茶でも飲んで座ってて下さい」
美好に促され席に座るカイジ。ずずっとお茶をすする。
辺りを見回すと簡素な食器棚や冷蔵庫、テレビなどが置いてあった。
ふと美好を見ると食器を取ろうと食器棚に手を伸ばしている。
いるが……とても危なっかしい手つきだった。
美好は自分の身長よりも若干高い位置にある食器を取ろうと背伸びをして一生懸命手を伸ばしていたからだ。
一歩間違えばそのまま転倒しそうな勢いである。
見かねたカイジがすっと美好の後ろに立って腰に手を回して美好を支える。
「え……カ、カイジさん……」
「いいから…俺にやらせろっ……これくらい……」
カイジは左手で美好を支えながら美好が取ろうとしていた食器を取る。
「これだろ……?ほらっ……」
美好に食器を渡すと気まずそうに食卓に戻るカイジ。
「あ…ありがとうございます……」
「礼なんか言うなっ……!これくらいは当然…当然だっ……!」
美好は少し顔を赤くしながらそそくさと台所へ向かう。
カイジは"セクハラと思われてたらどうしよう……"と思いながら腰に回した手を見つめていた。
食卓に全ての料理が並び、昼食の準備が整う。
美好が席に着き、"いただきます"の合図と共に昼食会が始まる。
食卓には卵焼きや焼き魚、煮物など色々なおかずが並んでいる。
カイジの好物があったわけじゃないが、地下やコンビニの物とは段違いに美味い。
(うまっ……!くうっ……!こいつこんなに美味い料理を作れたのか……)
一心不乱にはぐはぐと料理を平らげていくカイジ。
その様子が気になるのか、カイジをチラチラと見る美好。
美好にチラチラと見られていることに気づき、カイジは箸を止める。
「……?え…何……?何かついてる…?俺の顔に……?」
?マークを頭に浮かべながらおろおろとするカイジ。
そんな様子を見て美好は思わず噴出してしまう。
「いえ…その、よっぽど飢えていたんだなって……」
「そりゃ…まともな料理はここ最近……っていうか、一人暮らし始めてから全然食ってねえしっ……」
一心不乱に食べていたことが恥ずかしかったのか、顔を赤くしながらモジモジと話すカイジ。
「よかったら沢山食べて下さいね」
自分の料理を美味しそうに食べていたのが嬉しかったのか、美好はにこりと笑みをこぼす。
その笑顔を見てカイジは更に顔を赤くし、黙々と料理を平らげていく。
(それにしても美好の奴……あんな表情もするんだな……)
今まで美好が笑顔を見せたのは地上に開放された時や、カイジと再開した時ぐらいであった。
その時は気分が舞い上がっていてその表情をじっくりと見ることはなかったが、
改めて見てみると今まで見たどの表情よりも愛くるしいと思った。
「……ごちそうさん」
カイジは小さく呟き箸を置く。食卓に並んでいたおかずは殆ど平らげていた。
久々の手料理を食べたカイジは満足そうにお茶をすする。
ふと顔を上げると美好がカイジを見てクスクスと笑っている。
「…? 今度は何……?」
「クスっ…… いえ、そのっ……」
美好はガタっと立ち上がるとカイジの頬に手を触れる。
頬を触れられたカイジはビクリと反応し、そのまま椅子ごと後ろに転倒した。
「だ、大丈夫ですか!?カイジさんっ……!」
転倒したカイジは、頭を抑えながら立ち上がる。
「い、いきなり何をするっ……!」
「す、すいません……頬にご飯粒が付いてたから……」
「だ、だったら付いてると言ってくれりゃあいいじゃねえかっ……!何考えてやがるっ……!」
カイジは顔を真っ赤にしながら捲くし立てる。
美好はしゅん……とした表情をし、ガックリとうな垂れる。
「ご、ごめんなさい……」
美好は今にも泣き出しそうな表情。
その様子を見てカイジは慌てて前の言葉を訂正する。
「あっ…、いや…、怒ってないからっ……、全然っ……!」
「で、でもっ……」
「悪かったっ…!言い過ぎたっ…!ちょっとビックリしただけだっ……!」
なんでこいつはこうも泣き虫なんだろうか……。
班長の嫌がらせで砂糖に泥水をかけられた時も泣いていたし、地上で再開した時も号泣していた。
そのくせ、案外抜け目がないところもあるし……。
良い意味でも、悪い意味でもカイジの最も苦手とするタイプであった。
カイジはなんとか美好の機嫌を取り戻し、グッタリとうな垂れながら席に着いた。
(疲れるっ……こいつと一緒にいると…ハァ〜〜〜っ……)
食器を片付けている美好を尻目に、これからどうするかを考える。
美好の家に世話になるのは簡単だが、そんなヒモみたいな生活はしたくない。
となると、おっちゃんの家に世話になるか野宿をするか。
(まあ……、おっちゃんの家でバイトでもしながら生計立てりゃなんとか……)
悶々としていると食器を洗い終えた美好が食卓に戻ってくる。
「ところでカイジさん、お風呂が沸いてるんで入っちゃって下さい」
「はっ……?」
なんで風呂なんか……。
そもそも男の俺を自分の家の風呂なんかに入れて平気なのか?こいつは……。
「いや…俺はいい……」
「駄目ですよ!駄目っ……!そんな不潔な人は嫌いですっ……!」
美好は半ば強引にタオルと洗面用具を渡し、風呂場へ案内する。
そのままズルズルと引きずられるように風呂場へと連れていかれるカイジ。
「着替えは用意しておいたんで、入っちゃってください」
「いや、だからっ……!絵的にヤバイっていうか…色々不味いっていうかっ……」
必死に拒否するカイジであったが、美好にジッと睨まれると観念する。
「いえ、入ります……」
(ぐっ……情けねえっ……こんなんでいいのか、俺っ……!)
カイジは服を脱いで風呂場に入る。
頭からお湯をかけ、シャンプーをかけてガシガシと頭を洗う。
「はぁ……振り回されっぱなしじゃねえか俺……」
我ながら情けない。
布団を貸してもらい、飯を食わせてもらって、風呂まで入れてもらう。
もう完全なヒモではないだろうか……?
(本来なら俺がこういう場を提供してやるべきだろ……男として…いや、人間としてっ……!)
このままでは本当に美好と一緒に生活することになりそうだ。
崩れ落ちっ…… 身を委ねっ…… そして気づけば取り返しの付かない状況っ……!
なんてことも充分にありえるっ……!
しかし、美好だって好意で提供してくれている……それを拒否する必要なんてあるのか……?
そんな考えがカイジの頭を過ぎるが……。
(駄目っ… やっぱり駄目っ…… そんな愚かしい甘え…ヒモでいいという考えっ……!)
そうだ、甘えてどうする…?
甘えたら余計駄目になってしまう……。余計美好に迷惑を掛けることになる……。
それだけは避けなくてはならない…男として、人間として……。
(風呂を出たら…今度こそ家を出よう……)
このカイジ決意。
こんな決意は脆く儚く崩れ去ると言う事を、カイジはまだ気づいていない……。
(続きます)
じだじたするカイジ萌えwww
続きワクテカで待ってる!
GJ!
すげぇ!ラブコメだよカイジ!!
続きをざわつきながら待ってます
116 :
お銀と森田:2006/06/27(火) 04:21:26 ID:???
前スレの「熟女銀さんと森田」というシチュエーションに萌えたので、
ちょっくら書いてみました。
リビングのソファーとテーブルを隅に追いやり、部屋の中央に広いスペースを空ける。
テーブルの上のCDラジカセのスイッチを入れると、森田はお銀の手を取った。そのまま、広い胸の中へ迎え入れる。
お銀は、この年代の女性としては背が高い方だが、長身の森田の腕の中には、すっぽりと収まってしまう。
BGMに合わせて、森田は一歩踏み出した。と、いきなりお銀の叱咤が飛ぶ。
「ほら、一歩目が早すぎる!」
「すみません・・・」
素直に謝って、森田はもう一度リズムを取り直すと、再びステップを踏み始めた。
「私との歩幅が合ってないわよ。機械的にリズムばかり追わないで、相手との息を合わせることが肝心」
「はい」
森田はもう一度足を止めて、またステップを踏み始める。
裏社会は、当然のように上流階級との繋がりが深い。
また、そう言う身分の人々には好事家が多く、舞踏会が開かれることも良くある。。
となると当然、その手の席に顔を出すために、一通りはダンスが踊れなくてはならない。
そのために森田は今、お銀からダンスの猛特訓を受けているのだった。
「曲が変わるから、リズムとステップの違いに気をつけて」
「はい」
前よりも、ややテンポの早い曲に変わった。
ダンスは曲ごとにステップが変わる。まずは曲ごとの基本ステップを覚え、それから独自のアレンジをしていくのだが、
森田はその基礎が、なかなか覚えられない。
運動神経や反射神経にはそこそこ自信のある森田だが、リズム感が悪いのか、教えられたとおりのステップが踏めないのだ。
「そうそう、その調子・・・私の足を踏む回数が、だいぶ減って来たじゃない」
ダンスの特訓を始めて、今日で三日目になる。初めの頃はやたらとお銀の足を踏み、お銀の足を腫れさせてしまって
平謝りしたものだが、お銀はその苦痛にもめげず、毎日丁寧にダンスを教えてくれている。
「足元ばかり気にしない。姿勢が悪くなってる。しゃんと背筋を伸ばして」
「はい」
お銀に言われたとおり、森田は姿勢を正す。と、いきなりお銀の足を踏んだ。
「すみません!」
動揺してステップが乱れると、またお銀の声が飛んだ。
「今更足を踏んだくらいで、うろたえない!集中して、そのまま続けて」
「はい!」
森田は一呼吸置いて気を落ち着かせると、改めてステップを踏む。
ダンス用に編集したカセットテープが一巻終わったところで、
「一息入れようか?」
と言って、お銀は森田の手を離した。
飲み物を取りに行ったのだろう、キッチンへ向かうお銀の姿を見送って、森田は隅に寄せてあったソファーに身を沈めた。
部屋の中は決して暑くないのに、パジャマ代わりに着ているスウェットスーツが、汗でべったりと身体に張り付く。
寝る前に、もう一度シャワーを浴びる必要がありそうだ。
姿勢とステップ、両方に気を配りながら、お銀を抱いて踊るのは、精神的にも肉体的にも、かなりの重労働だった。
小柄ではないものの、お銀は痩身である。下手に力を込めたら、抱き潰してしまいそうだ。
体力には自信があるが、慣れない事をすると、想像以上に消耗が激しい。
森田は天井を仰いで深い溜息をつく、と、その額に氷水の入ったグラスが乗せられた。
「冷てっ!」
「疲れた?さすがに三日続けてはきついかな?」
お銀からグラスを受け取って、森田は慌てて首を横に振る。
「いえ、そんなことないです。俺の方こそ、物覚えが悪くて、お銀さんに迷惑かけてすみません」
「まあ、確かに人には得手不得手があるけれど、森田にはダンスは向いていないのかもね」
そう言ってお銀は苦笑する。
「今は、足を踏まれるのが私だからいいけど、どこかのお嬢様だったら、賠償問題になるわよ?」
「はあ・・・」
実際問題、森田にとっては見ず知らずのお嬢様よりも、お銀の足を踏んでしまう方が心苦しい。
多少回数が減ってきたとは言え、お銀の白く細い爪先は、森田に踏まれ続けて赤く腫れ上がっている。
敬愛する女性の身体を傷つけて、平気でいられる男はいないのだ。
「やっぱり、ちゃんとしたダンス教室に通った方がいいかしらね。私も、基礎を習ったのはだいぶ昔だから、
リズムもステップも自己流が入ってるし、そのせいで覚え辛いのかも知れないしね」
反論しようとして、森田は口を噤んだ。
ダンスの教師として、お銀には何も落ち度はない。
むしろここまで献身的に教えてくれているお銀に、その成果を見せてやれない自分自身が、森田には恥ずかしい。
だが、ダンス教室に通えば、少なくともこれ以上お銀の足を踏むことはなく、痛い思いをさせずに済むのだ。
森田が、グラスの中の氷を見つめたまま黙っているのを見て、お銀は苦笑する。
「まあ、森田自身はやる気があるようだし、もう少し様子を見てみようか?」
「すみません、お願いします」
「よし、じゃあ、休憩終わり。もう1セット行くよ」
「はい」
空のグラスをテーブルにおいて、森田はCDラジカセのスイッチを入れた。
リビングの中央で待つお銀に手を差し伸べ、胸の中へ招き入れる。
お銀は細身ではあるが、決して肉付きが薄いわけではない。
年齢のわりには長身で、細面の顔と、手や脚といった目に見える部分が細いので痩せて見えるのだが、
女性らしいふくよかさは欠けていない。
また、体力を維持するためにスポーツジムでトレーニングを積んでいるため、
その肉体は引き締まり、加齢によるたるみは一切ない。
ダンスを1セット終えた時点で汗だくな森田に対して、お銀が涼しい顔をしていられるのも、トレーニングの成果だろう。
お銀を抱きとめている森田の手に、シルクのパジャマ越しにお銀の体温と張りのある肉体の感触が伝わってくる。
目線を下げれば、パジャマの合わせ目から魅惑的な谷間が見えた。
「だいぶコツを掴んできたみたいじゃない?」
2セット目が始まってから、まだ一度も足を踏んでいない森田に、お銀が微笑みかける。
お銀は美しい。
形のいい眉、切れ長の目、通った鼻筋、細い顎、白い肌。
それほど高齢でもないのに、体質なのか、お銀の髪は全て白髪だが、かえってそれが神秘的だ。
目元や口元に刻まれている皺も、その美貌を褪せさせるものではく、むしろいっそう美しさに厚みと深みを加えている。
年齢差があるにもかかわらず、森田はお銀の「女」に惹かれていた。
勿論、森田が惹かれているのは、お銀の美貌ばかりではない。
才能、知略、度胸。どれもが一級品で、並みの男など、足下にも及ばない。
しかも、女だてらに腕も立ち、それでいて、女性らしい包容力も併せ持っている。
まず、一人の人間として、お銀はこの上なく魅力的なのだ。
「よしよし、いい感じ。この調子で、私の足を一度も踏まずに1セット踊りきったら、ご褒美をあげよう」
そう言って、お銀が笑う。そう言われたら当然、男としてはやらざるを得ない。
お銀の教え通り、リズムとステップ、姿勢と相手との呼吸、その全てに気を配る。
ひとたび集中力のスイッチが入ってしまえば、もう森田には焦りも戸惑いもない。
この三日間、散々この身体に叩き込まれたダンスを、教えられたとおりに繰り返す。
お銀の条件通り、一度もお銀の足を踏まずに1セットを踊り抜き、森田は腹の底から息を吐き出した。
「上出来、上出来。三日間で、よくここまで出来たじゃない」
そう言ってお銀は、嬉しそうに笑う。
お銀は人を、褒めて育てるタイプだ。お銀に褒められ、おだてられると、誰でもついその気になってしまう。
それが、駆け引き勝負に長けたお銀の才覚だと、森田自身解っているのに、やはりお銀に褒められるのは嬉しい。
お銀を手伝って、リビングに元通りテーブルとソファーを並べていると、
「汗びっしょりじゃないの。お酒の用意をしておくから、もう一度お風呂に入ってらっしゃい」
そう言って、お銀が森田の背を叩く。
お銀に言われるまま、森田は着替えを持って、風呂場へ向かった。
森田が風呂から上がり、新しいスウェットスーツに着替えて浴室から出てくると、
お銀がテーブルに酒とつまみを並べて待っていた。
「はい、お疲れ様」
そう言ってお銀は、ビールの注がれたジョッキを森田に手渡す。
お銀の向かいに座り、頂きますと一言添えて、森田はビールを一息に飲み干した。
「はぁー、美味い!」
熱い風呂と冷たいビールで、一気に疲れが洗い流されたような気がする。
「機嫌が良くなったところで、さっきの事だけどね・・・」
「はい?」
「『これ』が、ご褒美よ」
そう言ってお銀が森田に手渡したものは、上品な和紙製の封筒だった。宛名はお銀のもので、すでに封が開けてある。
渡されたと言うことは、中を読んでも良いと言う事だろう。
封筒の中に入っていたのは、封筒と同じく上品な和紙のカード。開いて、書かれている文字に目を通す。
「・・・何かの招待状ですか?」
「お金持ちの未亡人からのお誘いよ。ダンスの好きな人でね、月イチくらいでダンスパーティーを開いてるのよ」
「・・・暇な人ですね・・・」
「まぁ、金持ちの道楽だからねぇ」
グラスを傾けながら、お銀が笑う。
「で、これが『ご褒美』って、どういう事ですか?」
「私のパートナーに、森田を連れて行くことにしたから、そのつもりでね」
「・・・は?え?ちょっと待って下さいよ、これ明日じゃないですか!?」
「そうよ」
「そうよって・・・」
「この未亡人は、旦那が色々悪い事をしていたおかげで顔が広くてね、ダンスパーティーには、結構面白い顔が並ぶのよ。
そう言う連中の顔を見ておくのも、勉強になるでしょ?」
「・・・それはそうですけど・・・いきなり実践ですか?」
「森田は本番に強いタイプだから、大丈夫」
「はあ・・・」
思わず森田は額を押さえて、溜息をついた。
お銀の発言と行動に驚かされるのはこれが初めてではないが、いつでも、何もかもが突然なのだ。
こちらが覚悟をする時間を与えてくれない。さっさと胆を括れ、と、常に決断力を試されている気分だ。
「・・・もしも、俺がダンスをマスター出来なかったら、どうするつもりだったんですか?」
「知り合いのダンス教室の先生でも、誘おうかなと思ってたけど」
「・・・それって、男?」
「当たり前でしょう?」
愚問である。ダンスは男女のペアが基本なのだ。女のお銀が、女性をパートナーに選ぶ筈がない。
「解りました。不調法者ですが、お供します」
森田はそう言って、頭を下げた。
たとえ一夜限りのパートナーとは言え、見ず知らずの男がお銀の手を取って踊っているなど、考えたくもない。
「じゃあ、明日は朝イチで、森田の衣装を選びに行かないとね。森田は顔の彫りが深いから、
ラテン系の衣装なんて、似合うかも」
「え・・・?」
楽しそうに笑うお銀だが、ラテン系の、胸元の開いた極彩色のダンス衣装を纏っている
自分を想像して、森田は慌てて首を振った。
「いや、そこまで凝らなくて結構ですから!」
「ククク、冗談、冗談。まあ、今回はオーソドックスに、タキシードで行きましょうか?」
「どうしても、そう言う格好しなきゃ駄目ですか?」
「パーティーに正装で行くのは、礼儀でしょう?」
「・・・解りました」
森田はそう言って、降参とばかりに頭を下げる。
「じゃあ、明日は忙しいから、早く寝て体力を温存しておきなさい」
そう言ってお銀は、テーブルの上を片付け始めた。反射的に森田は、お銀の細い腕を掴む。
「あの・・・」
「なあに?まだ踊り足りないの?」
艶っぽく微笑むお銀に、森田は思わず唾を飲み込んだ。
「はい」
「駄目よ、体力を温存しておきなさいと言ったでしょ?明日のパーティーから帰って、まだ余力があったら
一緒に踊ってあげるわ。勿論、ベッドの上でね」
森田の下心を見抜き、お銀は森田の額を指先で弾く。
年齢の差か、経験の差か、それとも器量の差か。簡単にあしらわれて、森田は溜息をついた。
ここまですっぱり言い切られたら、諦めるしかない。
敬愛する女性に無理強いはしたくないし、したところでご自慢の体術で、あっさり組み伏せられるのが落ちである。
素直にお銀の指示に従うしかないのだ。
いつになったら、この女性と対等の立場になれるのだろうか。
キッチンで後片付けをしているお銀をカウンター越しに見ながら、森田は思う。
いつまでも「聞き分けの良い坊や」でいるつもりではない。お銀自身も、それを望んではいないだろう。
どこの馬の骨ともつかない森田をあちこち連れ歩き、色々な事を学ばせ、時には試練を与える。
おそらく、お銀の中に何か大きな計画があり、そのために森田が必要なのだ。
ならば、その期待に応えなくては、男が廃る。
女に育てられた脆弱な男だと、この世界で謗りを受けるかもしれないが、
お銀が並の男など足元にも及ばない実力者だと言うことは、森田自身が最もよく理解している。恥じる事など、何もない。
後片付けを済ませ、リビングの明かりを消そうとして、お銀は苦笑を浮かべた。
「早く寝なさいって言ったのに・・・」
森田は無言でソファーから立ち上がると、いきなりお銀を抱きすくめた。
細い顎を摘んで唇を合わせ、むさぼるように舌を絡ませる。
仕方がないな、と言わんばかりに、お銀は森田の首に手を回した。
暫くは森田の舌の感触を楽しんでいたが、やがて森田の腕に力がこもるのを感じて、お銀は森田の舌先を軽く噛んだ。
我に返ったように、森田が唇を離す。
「おやすみのキスにしては、ちょっと濃厚すぎない?」
「・・・すみません」
「明日に響かないように、ちゃんと自制出来る?」
「え?」
「二度は言わないわよ」
森田はお銀の顔を見つめたまま、お銀の台詞を頭の中で反芻する。
ようやくお銀の言葉の意味を理解して、森田は再びお銀の身体を抱きすくめた。
「・・・自制します」
「よろしい」
お銀は優しい笑みを浮かべると、伸び上がって森田に口付けた。
125 :
お銀と森田:2006/06/27(火) 04:35:17 ID:???
以上、お粗末さまでした。
以下、チラシの裏。
お銀さんは、クールデレを狙っていたのですが、難しいですね。
お銀さんと鉄緒の組み会わせも、捨てがたい(*´∀`)
お 銀 っ ! ! ! ! !
早朝から死ぬほど萌えましたっ・・・!!超絶GJ!!
色っぽすぎる・・・・!!!
ああ…お銀さん
テラカッコヨスwww素晴らしい!
GJ!
お銀さんテラカッコヨス!男森田も凛々しくてイイ!
GJwww!
>>80-84の続き投下!
木村は慌てて立ち上がり、
「そんなわけない…!そんなわけないよ…!
……ああ、そうかよ…!じゃあ確認してみろよ…!」
と、まゆみに怒鳴り返している。
(それにしても…木村がチョンボやらかすとは………ありえるけど…)
しげみは思わず忍び笑いをした。
(…けど……なにもあんなに大騒ぎしなくったって…まゆみのヤツ…)
「…リーチ後に、他家の捨てたあがり牌を見逃してしまい、フリテン。
その後に、再びあがり牌が捨てられ、それをロン。…結果…チョンボ。
…が、彼みたいな初心者がやらかすとしたら、一番それが可能性高いかも…」
しげみは、隣のイスに座るアカギに、のんきに語りかけた。
「ねぇ…どう思う赤木さん」
話しかけられたアカギは、両腕を組み、背中を少し丸めてうつむいていた。
目が半分開いているので、聞こえているのだろうが、返事をせずに下を見ている。
「ねぇ…聞いてる?赤木さん」
しげみはアカギの肩をつかみ、揺すった。
はっ!と息をつき、アカギが身を起こす。
そして、おもむろにイスの背にもたれて大きく伸びをし、大あくび。
「…」
しげみは、片頬を痙攣させ、つぶやいた。「ね、寝てたの…?もしかして…」
しげみはうんざりし、前髪を掻き上げた。
(最悪…!こんな時だってのに、緊張感まるでなし…!)
しげみは、目を見開き、アカギに小声でまくしたてた。
「目を開けたまま寝るんじゃない…!!」
肩をつかみ、まだ眠そうなアカギを激しく揺する。
「…それにさっ…!卓に入れるか入れないかのタイミング…、
………見計らってるところじゃなかったのっ…?今…!」
苛立つしげみの頭上に、アカギの大きな掌が、ぞんざいに、ぺしぺしと降る。
ますます顔面を真っ赤にして、苛立ちを募らせるしげみを後目に、
あくび混じりにアカギの目が、再び虚ろになる。
「なんだよ……あとちょっとで、おっぱいに触れるところだったのに…」
しげみの口元が、ピクリと痙攣した。
ドカン!!
アカギの座っていたイスが、大きくブレた。
アカギは、はっ!と息をつき、今度は目がぱっちりと開き、背筋が真っ直ぐに伸びた。
「……スケベな夢まで見るんじゃないっ…!!」
しげみは蹴りに使った右足をもとに戻しながら、ますます頬を赤く染め、荒い息をついた。
(…不安だ……果てしなく不安…)
しげみの苛立ちは最高潮に達し、彼女は頭をガリガリと掻きむしった。
他に何事かあれば、自らに関係が無くとも、突っかかって行きたくなるほどに……。
「そら…!やっぱりそうだった…!」
それから間もなく、まゆみの勝ち誇った声が響いた。
「ぐうぅ…」
悔しそうに、屈辱に歪んだ顔の木村が見える。
「木村さんがリーチかけてから、美香が、あなたの狙ってた牌をツモ切りしてる。
…ほら、卓にある河を見てよ…あなたはそれを見落としている。…その時点でフリテン。
それで、佐藤さんが捨てた牌が、あなたが狙っていた牌だったものだから、
ロンをしたんだろうけど…、その場合はチョンボになるの…!
で…、チョンボは、満貫分の罰金…!」
まゆみは大きな声を張りあげて、手を出した。
「…ほれ、親の美香には4,000点、子の二人には2,000点づつ払うのよ。
……早く点棒出しなさいよ!…何ぐずぐずしてんのよ…ほれ…!」
佐藤と美香は、きまり悪そうにうつむいている。
木村は額に汗し、手元にある麻雀の本を、必死の形相でめくっている。
「まったく…まだロクに知りもしないのに、調子に乗ってリーチ連発するからよっ!
…そういえば、田中さんの代わりに卓に入った直後から、よくやってたわよね…、
ポン、チーって鳴いているのに、その上リーチするなんてヘマ!
……さすがに今は、やらなくなってるけど…」
「言い過ぎよ…まゆみちゃん」
たまりかねたのか、美香が口を挟んだ。
まゆみは美香を一睨みすると、吐き捨てるように言った。
「あ〜あ…、こんな時に田中さんと沙織がいたらねぇ…
こんなくだらないことで、苛つくことはなかったわよ!ムカつくったらない…!」
「……」美香は瞳を潤ませ、鼻をすすり、うつむいた。
汗だくの木村の顔色が、赤から青白く変色し、カタカタ震えている。
その様子を見ていたしげみはたまりかね、
アカギとの鬱憤を晴らすがごとく、乱暴にイスを蹴倒し、
通し一味の卓にズカズカ近づくと、片手でまゆみの右肩をつかみ、後ろに引っぱった。
「なによ、しげみ!」まゆみが金切り声をあげた。
しげみは、鈍く光る目でまゆみを見据え、肩にかけた手に力を込めた。
「……これがまゆみの悪いところだ。…キレると、相手に余計なことを言い過ぎて、
いっつも、いっつも、物事をこじらせちゃう。……やりすぎだって、…まゆみ!」
「うるさいね…!」
まゆみは、しげみの手を乱暴に払いのけ、彼女を力いっぱい小突いた。
「……もとはといえば、あんたが余計なことをしなければ…こんなことには…!」
サラリーマン佐藤が心配そうに口を開いた。
「…どうしたんですか?まゆみさん」
しげみの隣に来た佐藤は、まゆみに優しく語りかけた。
「東場まで、みんなで和気あいあいと、やってきたじゃないですか!
………あなたも…実に楽しそうに打っていた。
…それが南場に入ったとたん、先ほどまでの明るさが、あなたから感じられない…」
佐藤は、真剣な面もちで、まゆみの顔を覗き込んだ。
「なにか…心配ごとでもあるんですか?」
まゆみは、そんな佐藤に心を動かされたのか、唇を噛むと彼から目をそらした。
しげみは、側の佐藤を見て、目を輝かせ驚いた。
(…佐藤さん!…あんたって…………すげぇぇえ、いい人っ…!
それにこれはチャンス…!まゆみを救い出すタイミングは…まさにここっ…!)
「さ、佐藤さん…だいじょうぶだから…ちょっと…」
しげみは、佐藤に向かって、片手で拝むポーズを取ると、
意気消沈し、うつむくまゆみの正面に回り込み、彼女にだけ聞こえる声でささやいた。
「…佐藤さん優しいじゃん!…やめようよ、こんな人に『通し』なんてバカなこと…」
まゆみは、目の中の瞳をせわしなく動かしている。
…明らかに彼女は動揺している。しげみは一気にたたみかけた。
わざと明るい調子で、笑顔しながらささやき、まゆみの顔を覗き込んだ。
「あたしにいい考えがあるんだ…。情報はさっき、バカ木村から集めた。
これがうまくいけば、『通し』をする前の、元の生活に戻れる。
…ヤーさんの関わる世界から、きれいに足を洗えるってことっ…!
もちろん…五十万なんか払わなくてもよくなるし、三好の影に怯えることもなくなる」
うつむきながらもニヤリと笑い、小さな声で憎まれ口をたたくまゆみ。
「…つまり……あなたの親戚のヤクザさんに丸く収めて貰おうって訳ね…
………蛇の道はヘビ?……ククク…」
しげみは一瞬だけ、鋭い視線をまゆみに向け、口角を吊り上げた。
(…言ってくれるじゃない…まゆみ)
「…まあ…ね…」しげみは鼻で息をつき、肩をすくめ、くすりと笑った。
「……だからさー、今からは普通に、楽しく…」
そのとき突然、木村がイスから立ち上がった。
顔色を幽鬼のように青白くし、調子はずれな声で叫んだ。
「ヤキがまわったな!まゆみさんよ…!『カモ』に同情されるとはなっ…!」
しげみは、想定外のできごとに目を見開き、気が動転した。
(…あのバカ!かまいたち!余計なことを…!)
「か、カモ?…なんの話しだい?まゆみさん」
佐藤が驚いた様子で、まゆみを振り返る。
「ああ…!佐藤さん、あんたに教えてやるよ、その女はなぁ…、
……『通し』を使ってあんたの持ち金五十万をふんだくろうって企む、とんでもない女さ!」
まゆみの目つき、顔色が変わった。
……怯え始めている。まるで、三好の幻影に取り憑かれているかのように。
「だまれ…!かまいたちがっ…!」
しげみは慌てて、卓に佇み笑い狂う木村に走り込み、彼の臀部をしたたかに蹴った。
木村がもんどりうって転がる。美香がそれを見て悲鳴をあげた。
「余計なことを言うんじゃない…!」しげみは木村を睨み、一喝した。
「イヒヒ…イヒヒヒヒ…」床に転がりながらも、木村は狂ったように笑い続ける。
美香はおろおろしていたが、アカギの姿をみとめると、彼が座る卓へ走り寄って行った。
しげみはその様子を一瞥し、そして唖然となった。
美香が、何事か訴えながら、アカギの肩を必死に揺すっているが、
彼は…、アカギは、先ほどの姿勢のまま、顔を上げない。
(……あいつ!…また寝てる…??信じられねぇぇ…!)
しげみが頭をかかえた直後だった。
「…佐藤さん……今、現ナマで持ってるの?……五十万を…」
まゆみは、目を見開いたまま、青白い顔で、佐藤にゆらりと近づいて行った。
佐藤が動いた。
起きあがる木村の横をすり抜け、自らの通勤カバンを取り上げ、抱え込むと、
一目散に、雀荘の入り口へ向かった。
そこへ、必死の形相のまゆみが、両腕を広げ、立ちはだかる。
「どいてくれ!まゆみさん……!
……この五十万は、私がどうこうできるお金じゃないんだ…!」
木村は、佐藤の懇願以上の大声を、まゆみにぶつけた。
「俺は!三好兄貴の代わりに、この賭場を仕切ることを任された…!
俺の報告次第では、おまえらの平穏な生活、将来なんぞ、木っ端みじんにできるんだ…!」
まゆみは、青白い顔で佐藤を睨みながら、
ジャケットの懐から、工作用のカッターナイフを取り出し、キチキチと刃を出した。
「……卓に戻りなさい…佐藤さん」
佐藤は、まゆみの病的な様子に気圧されたのか、その場を動くことができない。
「ま、まゆみさん」
「半チャン二回する約束なのに…途中で放棄することは許さない!
……今からレートを変えるわ…これからはデカピンで勝負してもらう…!」
「じいちゃん!雀荘のじいちゃん!!
こいつら高いレートで賭け事しようとしているよっ…!」
しげみは、雀荘の主人(例のじいさん)を探しながら、雀荘中走り回り、叫んだ。
しかしアウツ…!なぜか、こういうときに限ってじいさんの姿はどこにもなし…!
(っっかあぁっ―――――!どいつもこいつも当てにならねぇ…!)
しげみは目を血走らせ、髪を掻きむしり、歯げしりした。
「まゆみ!バカなことしやがって…!こうなりゃ実力行使…!」
しげみは怒りの形相凄まじく、まゆみのほうに突っ走った。
ところが、その足がふわりと一瞬、空を切った。
しげみは首根っこに強い圧迫感を感じ、あっという間もなく、床に引き倒された。
スカートが大きくめくれていたが、それに気づかず、仰向けのまま首だけ動かすと、
すぐ前に美香が立ちんぼになっており、前方をポカンと見つめている。
その脇を、見覚えのあるジーパンと、運動靴を履いた足がゆっくりとすり抜けた。
(あの靴…コンバース)
まゆみは、人差し指を佐藤に突きつけ、彼を睨み付けた。
「あたしたちと勝負再開よ!…あなたが半チャン二回、一度でも最下位になったら…、
……その五十万……そっくりこちらに渡して貰う…。
それだけじゃない…!半チャン二回終了時、あなたがトップを一度でも取れなかったら…、
…あなたのマイナス分の現金を、こちらによこしなさい…!」
佐藤は目を剥き、首を横に振りながら叫んだ。
「…そんな滅茶苦茶な条件飲めるものかっ…!」
まゆみは涙を流しながら叫んだ。
「こっちだって生きるか死ぬかがかかってるんだ…!譲歩しない!!
条件を飲まないと、あんたを五体満足で帰さない…!」
そこまで言いかけ、まゆみは一点を見つめ、あごを引き、唐突に押し黙った。
佐藤の左肩に手を掛け、押しのけてすぐ横に立ちながら、のんきに声を掛ける男。
「ここまで、この女が必死になって言うんだ…
…受けなよ、佐藤さん……その条件」
そう言いながら、さも楽しそうにのどの奥で笑う彼に、佐藤は突っかかった。
「受けるものか!断固拒否!……なんだ!…君もこの連中とグルなのか?」
彼はくすくす笑うと、静かにつぶやいた。
「いや…むしろ逆…」
しげみは美香と並んで棒立ちとなり、彼の背中を呆然と見つめていた。「赤木さん…」
アカギは、佐藤を涼やかに見下ろした。
「…味方だ、佐藤さん…
…俺が打つよ…あんたの代わりに……責任は俺がとる」
そして、口をぱくぱくさせる佐藤を後目に、アカギは、まゆみを鋭い目で睨み付けた。
「…その条件を全部飲んでやる…ただし……あんたら三人のうち、一人だけでもいい…
……これからの半チャン二回終了時、トップを一度でも取れなかった場合は…」
アカギは、切れ長の目に暗い闇を宿し、片唇の端を吊り上げニヤリと笑った。
「……三人全員のマイナス分の現金をこちらにいただく…!」
「――――――!!」 一同に、声にならない衝撃が走った。
しげみは、頭がクラクラした。
(ありえない…三対一でだぞ…!
……その条件で、半チャン二回とも続けてトップを取るだなんて…
………できるわけねぇだろう…!そんなこと…!)
しげみは、隣に立つ美香に、うわずった声で話しかけた。
「そ、そうだ!美香ちゃんさえ卓に着かなきゃいいんだ…!
…美香ちゃん…やんないよね?…こんなバカバカしい勝負…」
美香は冷たく光る目で、しげみを見下ろしたが、ふっと微笑むと、穏やかに言った。
「彼は…赤木さんは言ってたわ…」
しげみは、美香に手を伸ばしかけたまま、固まった。
「この勝負…あなたのために戦うって…」
しげみは伸ばした手を、ゆっくりと引っ込めた。
「負けたくない…あの人には…」
美香は、卓に向かって歩き出し、すっと振り返った。
「……しげみちゃんにも…」
「バカだ…」
しげみはうつむいた。「どいつもこいつも大バカだ…」
「……地獄に落ちやがれ…!」
南二局が、もうすぐ始まろうとしていた。
(続く)
やたら長い!
しかもラブ米ってneeeeeeeeeeee!
でも反省はしていない
アカギに翻弄されるしげみ萌えwww!
GJ!!
キテタキテターーーー!しげるとしげみGJ!いつも楽しみにしてます
>>116-125 前スレで森田×熟女銀さんをつぶやいたものです。
二人で社交ダンスしてたら似合いそう…と思ってたら具現化ktkr!
森田は漢前だし、お銀さんは大人の色気たっぷりだし、本当に楽しませてもらいました。
ありがとう!GJ!
前スレ894-895の続きを勝手に書いてみた。
-----------------------------------
ついに皿の上のしゅうまいは残り2個…!
これまでに『当たり』を引いた者はいない、つまり残る2つのうちのどちらかが『当たり』ということになる。
「どうしたの、ハテコさん。もう食べないの…?」
「ハテコ、ダイエットなんかしてるとおっぱい大きくなんないぜ…」
しげみとシゲルは意味ありげな笑みを浮かべ、涯子を見ている。
「うっ…うるさいっ…!」
(こ…こいつら、面白がってるっ…! 『当たり』を引く確率は1/2…引いてしまったら…アウツ…!)
「俺はハテコちゃんが『当たり』を引かない方に賭けるぜ…。腕一本だ…!」
唐突に父茂が言い出した。
「はぁっ…!? おじさんっ…! 何バカなことをっ…!」
「クク… じゃぁ俺はハテコが『当たり』を引く方に全財産賭ける…! 一万円っ…」
シゲルも悪ノリして、賭けに乗った。
(たかが夕飯のおかずで腕一本…? どうかしてる…!)
「さぁ、ハテコさん。遠慮しないで食べてちょうだい」
「ぐっ……!」
全員の視線が涯子に注がれる。無言の圧力を感じ、涯子は箸を握り締めた。
(息が詰まりそうだっ…! 逃れたいっ…! この空気から逃れるには、食べるしかないのかっ…?)
「クク…心配すんな、ハテコちゃんよ。俺はこの手の賭けは負けたことはねぇんだ」
実際には数分だが、ひどく時間が経ったように涯子には感じられた。
(もう限界だ…! 私が一つ、食べさえすれば済むことっ…!
激辛しゅうまいとはいえ、死ぬわけじゃない…!)
涯子はゴクリと唾を飲み込み、意を決して箸を持ち直した。場に電流のような緊張が走る─
(ええい! どうにでもなれっ…!)
涯子は反射的に目をつぶり、しゅうまいの皿に箸を伸ばす…!
カッ…!
(……………!?)
乾いた音が響いた。箸の先には硬い皿の感触。しゅうまいに刺さったはずの箸は、皿の上に突き立っていた。
「な、何…? 何で…?」
涯子は皿の上を見た。2つあったしゅうまいが一つ消えている。当然涯子は食べていない。
「ククク…残念、当たりだ…!」
声を発したのは…長男しげる…!
涯子がしゅうまいを掴む瞬間、しげるが横からさらっていったのだ。勝負を決する鬼…『当たり』を…!
「しげみ、ただの激辛とはいえ容赦ねえな…。理外の辛さ…!」
しげるは、平然とした顔でそう言い放った。その唇は微かに赤く腫れている。
「理不尽な激辛…それが博打の醍醐味でしょ。これでも加減したのよ…。
それにしたって興醒め…! 何カッコつけちゃってんのよ、兄貴…」
「その理にかなってないところがいいんじゃない。そういうわけだ、この賭けは無効…!
親父の腕なんか貰ってもハテコだって困るだろ。おっぱいも見ちまったことだし、これでチャラだ…!」
「クク…ハテコちゃんも隅に置けねえな…」
父茂は愉快そうに笑いながら、ビールをあおった。
「さ、ハテコさん。そのしゅうまいも食べちゃって」
「あ…は、はい。」
涯子は残った一つのしゅうまいを口に入れた。少し冷めてはいるが、十分においしかった。
(変な家族…! 何が何やらわからないっ…!)
安堵と困惑の入り混じった涯子の複雑な表情を、シゲルは横目で面白くなさそうに見つめていた。
「ごちそうさまでした。突然お邪魔しちゃった上に晩ご飯までいただいちゃって…」
「こちらこそ、楽しかったわ。また来てね…ハテコさん」
「また遊びに来いよ、ハテコちゃん。シゲルになんかされたら俺に言い付けな…!」
「シゲル、ちゃんと送ってってやれよ。痴漢みたいなことするなよ…」
雨はもうすっかりあがって、くっきりと月が出ていた。家族全員に見送られ、涯子は赤木家を後にした。
涯子の家までの道のりの間、シゲルと涯子の間には重たい沈黙が漂っていた。
「………………」
「………………」
(何…? いつもはいらんことばっかり言うクセに…! どうして何もしゃべらない…?)
「あ、赤木の兄さんって、意外と優しいな…! あんたと違って…!」
堪えかねた涯子は、とっさに口走っていた。しまった、と思った時にはもう遅かった。
「…クク、お前、兄ちゃんに惚れたの…?」
「はぁっ…!? 何だそれ…! 別にそういうわけじゃないっ…!
たとえそうだとしても、あんたには関係のないこと…!」
「残念だったな、兄ちゃんには衣和緒さんっていう彼女がいるんだよ…!
美人でお嬢様…お前なんかどこを取ってもかなわない…! まぁ、おっぱいはいい勝負だけど…」
「だから違うって…! おっぱいおっぱいって、このおっぱい星人…!」
「ハテコ…!」
「……!?」
突然、シゲルは涯子の両肩を掴み、こちらに向き直った。シゲルの視線が真まっすぐに飛び込んでくる。
(…な、何、いきなり? 何をする気だっ…!)
しかし、シゲルは何も言わずに涯子の瞳をじっと見つめている。涯子も目をそらすことができない。
涯子の心の中まで見透かされそうなシゲルの瞳。涯子はこの目が苦手だった。
(な、何か言えよっ…! 何を考えているっ…?)
じっとシゲルの目を見ていると吸い込まれそうだ。気のせいか、さっきよりも顔が近付いている気がする…。
そう意識した途端、涯子の心臓が早鐘を打ち出した。体温が上がり、汗が吹き出すのを感じる。
シゲルにも心臓の音が聞こえてしまいそうだ、と思うと、涯子はとっさに目をつぶってしまった。
「着いたぜ、お前ん家」
「…え?」
そう言われて目を開けると、そこには見覚えのある古いアパートがあった。
「キスでもされると思った…? クク…」
「ふっ…ふざけるのもいいかげんにしろっ…!」
涯子が口を開くと同時に、シゲルの頬に平手が飛んだ。ぱちん、と乾いた音が静まりかえった住宅街に響く。
「…いってえな。さすがにいいビンタだな、ハテコ」
「うるさいっ…! ハテコって呼ぶな!」
涯子はそのまま家の中に入り、勢いよくドアを閉めた。
背後で、シゲルが何か言っているのが聞こえた気がしたが、戻って確かめる気にはなれなかった。
部屋に上がり窓から外を見ると、シゲルが立ち去ろうとしているのが見えた。
ちらりとこちらを見て涯子と目が合うと、ニヤリといつもの笑みを浮かべ、すぐに前を向いて歩き出した。
カーテンを閉めると、その場に座り込み膝を抱えて顔を膝に埋める。
(何だ、あいつ…! わけがわからない事ばっかり言って…! それに何だったんだ、さっきの…!)
しばらくそうしていたが、気がつけばもう12時にもなろうかと言う時間だった。
涯子はようやく腰を上げ、寝間着に着替えて布団に入った。
目を閉じていると、また今日の赤木家での出来事が反芻される。
(…そうだ、お姉さんやお兄さん、おじさんにもあとでちゃんとお礼を言わなくっちゃ…。
あいつにも…叩いちゃって、ちょっと悪かったかな…。いや、でもあれはあいつも悪いっ…!
…そういえば、送ってもらったお礼もあいさつも、ちゃんと言えなかったな…。
明日会ったらちゃんと言おう…。………。……………。)
そんなことを考えながら、だんだん瞼が重くなっていくのを感じ、涯子は眠りに落ちていった。
お粗末。ちなみに前スレのどの人でもありません。
緊張した…!
しげるとシゲルとハテコ
ちょwwww
三角関係になりそうな予感!!
おおおおっ……リレー小説完結っ…!素晴らしい!
どの職人さんもGJ!(*´Д`) b
赤木家族+ハテコは賑やかで楽しくていいなーw
ハテコ可愛いよハテコ(´∀`*)
職人さんGJでした!
>>143 GJGJGJ〜〜〜〜! 赤木家族+ハテコイイ…!
リレー完結も素晴らしいです。
スレ2のほう
500KB超えたからカキコできなくなったwww
あらら‥w
このスレにも職人さんがどっさり来ますようにっ‥!
今更だが、ハテコで犬の部屋とか妄想したらすごいことになった。
その後もノーブラノーパンであの制服っ…!
少年誌レベルを超えているっ…!
涯読者なら一度は通る妄想の道だけど
女の子に犬部屋は可哀想だよね・・・
死んじゃうノートのミサみたいに拘束されるとか
しかしこれもこれで危なっかしい
じゃあ下着だけは着用で
靴下だけ着用だといかがわしすぎるな
ハテコちゃん談義さえぎってスマソ。
>>128-134の続き投下いたします。
※注※94番は小エロです。苦手な方はスルー汁
しげみは無気力になり、顔を上げない。
木村のチョンボのせいで、通し一味は再び南二局から始めることになる。
が、しげみはあえて対局を見ずに、先ほどアカギとともに座っていた未使用の卓で、
多数の菓子に埋もれ、卓に突っ伏していた。
心中に浮かんでは消える思念。
三好がいないことをいいことに、畜生根性丸出しで、賭場を仕切る木村。
三好の呪縛から逃れることができないまゆみ。
アカギへの想いを麻雀に込め、ぶつかろうとしている美香。
向かう道は違いこそすれ、いずれも、彼らの道程の終焉に待ち受けるものは
破滅の二文字。それがただ、しげみには虚しい。
それ以上に、しげみを無気力にしているもの。
あの、人を食った態度や、何があろうが動じない、心が揺れない、悪くいえば超マイペース、
そして得体の知れない、予測不可能な行動と、思考回路の彼。
(…今まで考えもしなかったけど…)しげみは力無く半眼になり、卓の上に直接片頬を擦りつけた。
(あいつ…赤木さんって…麻雀できるのかな?)両腕を伸ばし、卓にゆだねる。
瞳を動かし、しげみは思い出した。麻雀はできるはず。
そもそも、麻雀をしない、できない人間が、雀荘にたった一人で来るということは、
まずありえない。それに、先ほどは、まゆみの代理で卓に着いていた。
(できるとしても、あいつ…雀力どのくらいあるんだろう?)
解らない…。なぜなら、彼は卓に着いている間、可もなく、不可もない、
凡庸な打ち方しかしていないのだから。
(…あれが彼の実力?すべて?…だとすればかなり厳しい…)
「……助けたいんだろ?……ダチのふたり」
「…見に行くんだよ…奴らの半チャン……俺はしばらく『見』にまわる…」
(雀力のことはともかく…ああ言われたときは、正直、嬉しかったけれど…)
しげみは、ゆっくりと目を閉じた。
(赤木さんの…バカ)
ちょうどその頃、アカギは奇妙な行動にでていた。
微笑し、くわえタバコのまま、
雀荘の店主のじいさんがいないカウンターの中に、ずかずかと入り込むと、
レジスター設置部の下のほうから、ミカンのダンボール箱を無造作に引っぱり出した。
彼はそれを担いだまま卓に戻り、自らのイスにそれをシャラリと音をさせながら置き、
あっけにとられている一同の前で、
口からタバコを離すと、愉快そうに声を出して笑った。
「フフフ…ククク…」
木村は目を見開いた。「…な、なんだ、これは…!!」
まゆみ、美香、そして佐藤も、木村の声に合わせて、一斉に箱を覗き込み、息を飲んだ。
特に美香は、両手で口を押さえ、二・三歩後ずさっている。
「……こいつが足りなくなったら困るでしょ」
アカギは再びタバコをくわえると、煙を吐き出した。
「点棒だ…見ての通り」
彼は、のどの奥で笑うと、タバコを灰皿でもみ消し、もう一言付け加えた。
「全部で五十万点分…ある…!」
四人は青ざめ、まるで金縛りに掛かったかのように、その場から動けない。
「ふ、ふざけないでよ…!あなた、まさか一人でこれだけの点棒…!
……大金を…動かせるって自信があるっていうわけ…?ばかばかしい…!気味が悪い…」
まゆみがようやく声を絞り出すと、アカギは横目でまゆみを見た。
「もしも……あくまで、もしものときの話しさ…あんたらだって…、
俺が一度もトップに立てない場合、ふんだくる金を計算するとき、必要だろう?点棒…」
そして、目を細め、笑った。
「あんた…意外と気が小さいんだな…ククク…」
まゆみは、まなじりを吊り上げ、顔を真っ赤にして呻き、横を向いた。
棒立ちの通し一味を後目に、アカギは、イスに乗る点棒入りのダンボール箱を持ち上げ、
床に下ろすと、ダンボールの遊び部分を組み、蓋をしだした。
「手もとの点棒が増えれば増えるほど…やりがいも増えるってもんさ……」
蓋をし終わると、アカギは立ち上がり、
床に座り込み、胸部を両手掌で押さえて、うつむく美香にツカツカと近づいた。
「どうした?…美香ちゃん…」
アカギに優しく声を掛けられ、美香は、顔をほころばせた。
自らに歩み寄るアカギを見上げ、頬を赤く染める。
「ごめんなさい…ちょっとドキドキしちゃって…」
アカギは美香の手を取り、ゆっくりと引っぱった。「本当に…だいじょうぶ…だ…から」
美香は、アカギの掌を、両手で握り返すと、そろりと立ち上がった。
その様子を、まゆみは射るような視線で見つめていた。
(…いったい何を企んでいるの…鬼…鬼め…!)
そして目を爛々とさせ、アカギを憎々しげに睨み据えた。
(…今にみろ……その顔から血の気を引き抜いてやる…!!)
卓に突っ伏し、目を閉じるしげみ。
しかし、心中に、あのアカギの声がよみがえる。
「…その条件を全部飲んでやる…ただし……あんたら三人のうち、一人だけでもいい…
……これからの半チャン二回終了時、トップを一度でも取れなかった場合は…
……三人全員のマイナス分の現金をこちらにいただく…!」
なぜ、あんな妙な…余計なことを言い出すのだろうか。
しげみは閉じた目を開けると、白目を光らせた。
まゆみが、佐藤側に提示した条件は二つだが、いずれもまゆみ側に有利な条件。
その条件の通りにするならば、
二回行われる半チャンのうち、一回でも最下位になれば、佐藤は現金五十万を失い、
その上、一回もトップに立てなければ、半チャン二回分の、
トータル箱下分の現金を、まゆみ側に支払わなければならないことになる。
しかも、その不利な条件と同時に施行される新レート、デカピンも危険要素。
これは、点棒の点数が、そのままやり取りされる現金になるという高レート。
これから間違いなく、まゆみは通しを駆使し、潰しにかかる。
佐藤側を、アカギを。
アカギ以外、卓を囲むのは、すべて敵。
巧妙な通しを使われ、満貫、役満を三人で手作りされ、連発されれば、
間違いなく佐藤側は、アカギは、最下位へと沈み、五十万を失う。
そこまでいかぬにしろ、大損害を被るのは必至。
しげみは半眼のまま、片頬を卓に押しつけ、身体を弛緩し続けた。
(その不利を承知の上で、赤木さんは宣言。…か)
彼は目指している。半チャン二回とも佐藤側のトップを。
(滑稽だ…!)
しげみは、身体をもそもそと動かすと、
卓の上で、後頭部に後ろ手し、仰向けになり、薄汚れた天井を眺めて、
イスの背に両足を掛け、足をぶらつかせた。
現在進行中の一回目の半チャンは、すでに南場に差し掛かっており、
しかも、アカギが代打ちを引き受けた佐藤は、現在28,000点の箱下。
つまりマイナス。
この厳しい状態のなか、『通し』の嵐をくぐり、盛り返しゆくのは容易なことではない。
ましてや、トップに立つことなど非常に困難。
最下位にならぬよう、くい止めることさえ難しい。
ともかく、一回目は最下位にならぬように努め、二回目は全力でトップを目指すのが、
相手側の条件を打ち消し、佐藤側の損害をこれ以上広げないための得策。
………余計な現金なんかいらない。
今のしげみが欲しいのは、まゆみ、美香、沙織の、
今後の平穏な暮らしが保証されるという確たる結果だけである。
バカなことはしてほしくない。
なかなか南二局を始めず、ざわ…ざわ…、し続ける卓の気配を感じるが、
しげみは、その様子を覗く気にもなれない。
そのとき、不意に人の気配を感じ、しげみはとっさに起き上がろうとした。
しかし、両肩を大きな手で押さえつけられ、再びしげみは卓の上に仰向けに倒された。
「…よう!」
しげみは目を剥いた。
「赤木さ…」その口を、すかさずアカギは片掌で塞いだ。
「来いよしげみ…もうすぐ始まる」
その言葉とうらはらに、アカギは楽しそうに口角を上げ、しげみの口を塞ぎ続ける。
しげみは必死でもがき、自らの口を覆うアカギの手を、力まかせにはね除けた。
上半身を起こし、しげみは、卓の縁に座ったまま、荒い息をつくと、前髪を掻き上げた。
「何、寝っ転がってんだよ…」アカギは、くすくすと笑った。
「さっ…来いよ」
しげみは鋭い視線をアカギに向け、その差し伸べられた手を払い除け、
眉を寄せ、うつむき、押し殺した声を吐き捨てた。
「いやだ…!気分じゃない…!」
(見たくない…あんたがボロ負けする姿なんか…!)
しげみの本音は、自ら吐いたきつい口調によって、完全に覆い隠された。
「なんだ…?じゃあ、どんな気分なんだ?」
不意に、気色ばんだアカギの切れ長の瞳が、一瞬鈍い光を放ったかと思うと、
彼の両掌が、しげみの両肩にずしりとのし掛かり、
そのまましげみは、卓の上に転がされた。
「ああっ…!」しげみは驚き、小さく声を上げた。
アカギはのどの奥で笑うと、しげみの顔に頬を寄せ、彼女の反応を楽しみながら、
人差し指で、しげみの首筋を軽くなぞった。
そしてニヤリと笑うと、震えて汗ばむ、しげみの耳元で小さくささやいた。
「吸い付くような肌だな…」
「ち、ちょっと…これは何のマネ…」
「しっ!…あんまり大声を出すと、皆に聞こえるぜ」
(た、たしかに菓子が山積みされてて上半身は見えないけど…)
しげみは、膝を、アカギの鳩尾にグリグリと強く押しつけ、
目をつむり、歯を食いしばり、静かに抵抗した。
(…下半身は丸見えなんだよっ…!どけっ!どけよ!このままじゃ皆に変な誤解をっ…!)
「なんだ?太股が丸見えだぜ?……そこもいじって欲しいのか…?」
しげみは、微笑むアカギに、そうささやかれ、はっと目を見開き、慌てて足を戻した。
アカギは、小刻みに震えるしげみの首筋に、触れるか触れないかの線で、
微妙に唇を、耳たぶから鎖骨まで、上から下に、ゆっくりと擦りつけた。
「あ…ちょ…!やだっ…!」
しげみは思わず、小さく呻いた。
「あんた……いい声で鳴くなぁ…」アカギは、くすくすと笑った。
「……なんだか…味見してみたくなった…」
アカギは、大真面目な顔で、しげみの瞳を覗き込んだ。
しげみの視界がぐにゃりと曲がる。
(ま…まさか!ここで…ここでヤられちゃうのかよっ…!
…………………あんなことや…こんなことをおおぉお……!)
そのとき、まゆみの重い声が、不意に卓の近くで飛んだ。
「…始めるわよ…赤木さん」
アカギは、何事もなかったかのようにニヤリと微笑し、
身体を起こすと、しげみのほうを見ずに、通し一味の卓に歩いて行った。
しげみは、卓上に仰向けのまま、呆然とひとり残された。
まゆみと美香が、再び、しげみの顔を覗き込んだ。
まゆみは眉をひそめ、
美香は、非常に驚いた様子で、卓に向かったアカギと、しげみを見比べ、
急に顔色を青くし、荒く息をつき始めた。
「いやらしい…!」
まゆみは吐き捨てるように言うと、
うつむき、暗い表情の美香の手を引き、卓に向かい、歩き出した。
しげみが暗澹たる気分で、前髪を掻き上げながら起き上がると、
目の前に、美香が卓に着いているのが見えた。
美香の顔は紙のように白く、無感情に両目を見開き、
うつむいて、右手で左胸を押さえていた。
(そうか…美香ちゃんは心臓が悪いんだった…)
ぼんやりと思い出したしげみの心中に、
突然、同時に飛び込んできたアカギの、以前の何気ない言葉。
「…美香って娘は、心臓に持病がある」
「一番最初に潰すなら……彼女」
(まさか…!?……い、いや…そこまで悪ぶらないでしょう…
……いくらなんでも…さすがの彼でも…)
そう思いながらも、しげみの胸騒ぎは、なかなか収まらなかった。
(続く)
またアカギのセクハラ頼み…orz
自分の妄想、テラオソロシスでテラワロス
とってもドキュソ?
でも反省していない
おもしろいんだけどさ、
ちょっと長すぎないか
>166
そうですね今回の話しは長文すぎる…
話し自体が長いもんですからorz
はやく終わらせたいと思います
ふきゅもと先生と同じさ>ちょっと長すぎないか
短い話も良いが長い話も良いっ‥!!
今後の展開にざわ‥ついてます!!
職人さんGJ!!
しげる×しげみのエロ書きたくなっちゃったよ(´・ω・`)
171 :
マロン名無しさん:2006/07/03(月) 15:49:52 ID:LGwB01p1
一旦あげますねー
GJ!長くても自分は楽しみにしてますよ〜。
文章も上手いし、ディテールもすごいしっかり書かれてるので
こういうのなら長くても充分面白いです。
短いのもどっちも好きだよー。
結構暑くなってきたなーということで、おまいらの水着妄想を聞かせてくれ。
とりあえずハテコはスク水。
衣和緒お嬢様は、ひらひらフリルのワンピースタイプを希望。
無い乳をフリフリでごまかす娘心…。
ゆきみは白ビキニ。勿論安岡のお勧め。
刺青あったら克美姐御は水着がきれないのか…(´・ω・)ショボンヌ
しげみは、無地黒のビキニ。
ボトムは尻がしっかり隠れるタイプだが
トップはトライアングルタイプで
首の後ろと背中で紐を結んで留めるデザイン。
じつはトライアングルタイプは美乳、
かつ、Cカップ以上でないとかっこよく着こなせない。
しげみはそれがとてもよく似合っている。
でも、砂浜やプールサイドでは、上にパーカーとか羽織っちゃって
つねに隠しているといいよ。
そして、海やプールに入るとき、それを躊躇なく脱ぎ捨て、
周囲の人間の度肝を抜いて、ハートを鷲掴み!
心の中で「ククク…」とほくそ笑んでるといいよ。
杏慈はドエロいビキニを着せられて、モジ…モジ…すればいい。
でも、肩に焼印を押されているから、
それを隠せるような袖付きのスポーツ水着が妥当か。
もう水着の季節か、7月だもんね。
衣和緒の屋敷にはプールがありそうだ
上手く泳げないお嬢は吉岡本と一緒に練習するといいよ
>>179 練習風景
衣和緒「て、手を離すなと言っただろうっ! ぐおっ…!ぐおっ…!」
バッバッ(塩素を投げつける)
吉岡本「も、申し訳ありませんっ…!」
結局泳げないままになりそうv
>180
そして、しげると一緒に行った海やプールで、
しげるに、足の立たない沖合に無理矢理連れて行かれて溺れたり、
プールで、潜水してきたしげるに足を引っぱられて、もがくたびに、
今度こそ泳げるようになる!と決意する衣和緒…。
そして、>179に戻る…。
先生!泳げないならビート板とか浮き輪使いますよね!
こう、浮き輪でぷかぷか浮かんでるところに
潜水で近づいてきたアカギ(しげみでもしげるでもどっちでもおk)に
浮き輪ひっくり返されてぐおっぐおってなるけど吉岡本が飛んできて助けてくれますよね!
>182
そうなったら、吉岡本とアカギが「戦争だろうが…っ!」
状態になるか、
不祥、吉岡本、ビーチサイドで衣和緒お守り疲れで、死んだように昼寝…
しちゃって、衣和緒に杖で流血するまで叩かれるといいよ。
赤木家に拉致られて一緒に海水浴に行く破目になるが、
浜辺でもスクール水着のハテコ。…という光景が頭に浮かんだ。
水辺といえば水難事故。人工呼吸フラグが立ちますね
水着談義中ですが・・・
(スク水涯子に萌えを感じつつ)ここで前スレの流れから、天(♀)→53才老赤木で妄想が止まらない自分が通りますよ。
ラストで、ひろゆきと会って一緒に墓参り行くとき・・・天(♀)は後ろに髪が白い子どもを連れているんだよ・・・
>>186 萌 え た !!
そうか‥天タソは赤木の嫁さんになったのかw
前スレ落ちたねー
水着の季節か…たまりません♪
>>157-164の続き投下します
「…では、今から始めます」まゆみの一声が掛かった。
南二局開始。親は<南家>美香。
メンバーは、<東家>まゆみ、<西家>アカギ、<北家>木村。
そして、卓のすぐ側。まゆみの後方、壁際の長ソファーには、
通勤カバンを抱え、不安げな顔の、サラリーマン佐藤が座る。
彼は、代打ちをかってでたアカギに、自分の命運を託している。
アカギがこの勝負に負ければ、否応なしに地獄行き。
佐藤は緊張からか、カチコチに固まり、さらに、額には大量の汗を滲ませていた。
しげみは、そんな佐藤と視線を合わせた。(…気休めでもいい…励ましてあげたい)
佐藤は、しげみに向かって、きまり悪そうに苦笑いを浮かべる。
しげみは彼に向かい、口を大きく開け、手を添えると、口パクで言葉を伝えた。
『 き っ と ・ だ い じ ょ う ぶ 』
そして、少々大げさに、にっこりと微笑んだ。
佐藤はそのとたん、とろけたような満面の笑みを返し、何度もしげみに頭を下げた。
正直なところ、しげみにもこの勝負がどうなるのかなど、見当もつかない。
しかし、アカギは、調子のいいことを言い、その場を取り繕ったりするような、
口先だけの人間ではないと、しげみは、何となくだが感じ取っていた。
(…赤木さんは言った…半チャン二回とも、連続トップ…!
………ホントに、そうなるように……とにかく彼を信じよう……信じるしかない…!)
問題のアカギは、しげみと並んで座っていたときとはうって変わり、
ぐねぐねせず、普通に座っている。
彼の表情は、こちらに背を向ける席位置であるので、うかがい知ることはできないが、
まゆみが落ち着き払い、挑戦的な目つきで、口元には微笑みさえ浮かべて、
アカギを見据えているところを見ると、ごく自然体で構えていることが分かる。
……あの…、居眠りしたり、妙なちょっかいを繰り出す彼とは、まるで別人のようだ。
しげみは、賭場から離れた卓の縁に座ったまま、ごくりと唾を飲み込み、
勝負の動向を、静かに見守っていた。
「コラ!」
いきなり押し殺した叱責が飛び、しげみは何者かに頭を小突かれた。
「え!」しげみは驚き、頭に手を当てて振り返ると、再び鋭い叱責を浴びた。
「雀卓の上に腰掛けるな!バカたれが!」
しげみは肩をすくめると、慌てて卓の縁から飛び降りた。
声の主は、雀荘主人のじいさんだった。
彼は、卓の上のお菓子の山を眺め、あーぁ…と呻き、ため息をついた。
「近頃の若い者は礼儀を知らん。こんなもの、雀卓に置くものじゃない!」
そう言い放ち、節くれ立った手で、サイドテーブルをガンガン叩き、
「ここになら、置いてもいいがなっ!」と、澄ましてあごを突き出した。
「……そんなことより」
しげみは、目を細め、腰に手を当て、眉を寄せ、
じいさんに、じりじりと詰め寄りながら詰問した。
「……なんで今頃いらしたんですか?
………いったい今までどこに行かれてたんですか?
……ずいぶんと探したんですよ……ご主人がいないうちに、今、大変なことに…!」
雀荘主人のじいさんは、しげみの歩調に合わせて、
これまた、じりじりと後ろに下がりながらも、
片眉だけを吊り上げ、しげみに向かって、にんまりと笑ってみせた。
彼がカウンターに座り込んでばかりいたので、今まで気づかなかったが、
こうして見ると、しげみと同じくらいの身長の小柄なじいさんだ。
(あたしの身長が150pだから、それよりちょっとだけ低いくらいか…)
余計なことを考えていると、じいさんは腰に手を当て、
おもむろに大きく唸り、身体を後ろへ反らした。
「…見逃し…!
………ま…!……たまには必要なんだよ……こういうことはなっ…!」
じいさんは身体を捻り、盛んに両腕を回しながら、笑い、
横目でしげみを一瞥した。
「はぁ?…なんスか…?どういう意味ですかそれ…」
しげみがあごを突き出し、無遠慮な疑問を投げかけた、そのとき…。
「ツモ」
その単語を聞いたとたん、しげみはぎょっとして通し一味の卓を見た。
雀荘のじいさんは、手を額にかざして卓を眺め、のんきにつぶやいた。
「ほほー、ずいぶんと速い上がり…」
上がったのは、親の美香。「ピンフ…500オールです」
彼女は、透き通るような声で、ぽつりとつぶやいた。
早速アカギが、通しの直撃を食らったのかと心配したが、とんだ見当違い。
しげみは深く息をつき、イスの背に寄りかかると、胸を撫で下ろした。
皆が点棒を、卓上に置き始める。
木村が、点棒を放りながら不機嫌にこぼした。
「なんだよー、つまんねぇなぁ〜!こんなゴミ手で上がるなよ…美香ちゃん」
そう言われた美香は、紙のように白い顔を、ゆっくりとトイメンの木村に向けた。
「いいんです…これで……」
目を見開いた彼女は間を置き、もう一度静かに繰り返した。「…いいんです」
木村は呆然とし、皮肉るような笑いを止め、唇を引っ込め、押し黙った。
「…次も私が親です…レンチャン………積み棒出します…」
美香は、手元に視線を落とすと、目を伏せたまま、
ぎこちない微笑を浮かべた。
「……今度は…もっと高い役で上がります…」
美香はか細い声でつぶやくと、感情の見えない瞳を伏せ、皆とともにシーパイを始めた。
どうも、美香の様子がおかしい。
(落ち込んでる?…美香ちゃん…)
彼女を見ているうち、しげみには見えた。……アカギ、悪魔の戦略の一端…!
しげみは、冷え切った目でアカギの背中を見た。
(…美香ちゃんは、赤木さんに惚れている。…間違いない…!
…赤木さんは、たぶんそのことを知っている…
…だから、あわよくば、心臓発作でも招いて、戦闘不能にするため、
美香ちゃんの動揺を誘うために、
………美香ちゃんが見ている前で…!
あたしにたいして…あんな…あんな………Hなことををおぉ…!)
先ほど、皆の前でアカギに押し倒され、首筋にキスされたことを思い出し、
しげみは、頬を痙攣させた。両手拳を、膝の上で握りしめる。
アカギの後頭部を、この、鍛え上げた拳で、思いっきりぶん殴りたい…。
そんな衝動に駆られたが、強い精神力で、何とか怒りを押さえた。
それにしても…胸騒ぎが収まらない。
この胸騒ぎは、南二局が開始される直後に、しげみが美香に抱いた、
彼女の心臓疾患に対しての心配と同情。
そして今、美香が、罹る心臓疾患により、アカギの戦略の犠牲にされるのでは、
と、予想したときのとは、明らかに異質のもの。
そして…この沸きあがる悪寒は…いったい何なのであろうか?
「はっ……!」しげみは思わず顔を上げた。
誰かに見られているという感覚。しげみの目線の先に…あり。
美香が…いた。
美香は、ただ、しげみを見ていた。睨むのでもなく、微笑むでもなく、
ただ、しげみを見ていた。……見開いた…目で。
その美香の、人形のような大きな目の中の瞳は、
墨で塗りつぶされたかのように、平板で光り無く、
何とも言い難い虚無感を漂わせていた。…彼女の感情が読めない。
(…あの目の色、…何かで見たことがあるんだ………なんだっけ…)
しげみは、得体の知れない恐怖と戦いながら、
口元を一文字に固く結び、額に汗し、藪睨み気味に、美香の顔を見返していた。
「…美香」
まゆみに小突かれ、美香は、ようやくしげみから視線を逸らし、
ヤマから一枚ツモり、打牌。次順、アカギ。
…美香のことが気になる。しげみは、卓を覗く気になり、イスから立ち上がった。
「ロン」
その直後、美香の声が響き、しげみは生唾を飲み込み、固まった。
(わかった…思い出した…あの目の色は…)
しげみは意識をぐらつかせ、再び美香がこちらに顔を向け、
例の見開いた目に、微笑みまでつける様を見た。
(……いつかテレビで見た、ホウジロザメの目…!)
(続く)
>169 そうですね…福本センセ並…。
けど、ようやく終わらす目途がついて来ました。
>170 ありがとうございます。
ない頭をひねってがんばっているつもりなので嬉しいです。
>172 ありがとうございます。
これからもどうか見捨てないで下さいね。
>193
とてもありがたかったので、お礼の筈が
朝起きて、193スレを改めて見ると、
平仮名ばかりのテラワロスな文章になっている…。
夜中の寝ぼけている頭ってテラコワスと思いつつも
この感謝の思いは変わらないし、反省していない。
>>194 GJ! でも全レスはやめた方がいいと思われ…
寝ぼけてたんならセーフっ‥!!
良いって事さ‥これくらいっ‥!
GJ
ここまできたらキッチリ終わらせてもらおうかっ…!
わく‥てか‥しながら待ってます!!
199 :
マロン名無しさん:2006/07/08(土) 17:53:59 ID:Iw7r3mmh
アップだ‥!
一旦上げようっ‥!
ラブコメや良し!!
神の多いスレだよなー。
衣和緒お嬢様が、プールに入る前に準備体操しているところを想像したら萌えた。
204 :
:2006/07/09(日) 22:38:51 ID:???
皆で海に遊びに行っったら、吉岡本は衣和緒お嬢が楽しそうに
しているのを見守りつつ皆の荷物番だろうな。
んで、ギャルに逆ナンされたりして、そしたら衣和緒が何故だか
気分を害して不機嫌になったりするんだろうな
「衣和緒様…いかがされたのです」
「何でもない、それより、吉岡本…」
「何でしょう?」
「私のお守りなど疲れただろう、あっち行ってていいわよ」
この発言をホントに労ってか、あるいはあっち行っててって言われてるのか
深読みしすぎてあたふたする吉岡本
で、実際少し距離とってみたら今度は衣和緒が
「キィーっ」
みたいな状態になって、
「どうしたんだ…?鷲巣衣和緒…」
って声かけるアカギ、
「!!…衣和緒お嬢様は私が守る!!」
な吉岡本まで想像した。
南郷さん女体化です。苦手な人はスルーよろ。
-----
「やっぱり帰ろう。今からでも断りの電話を入れて...」
「そんなの今更だよ、南郷さん」
弱気が漂う南郷の精一杯の呼びかけを、アカギは振り返りもせず切って捨てる。
その口調に思わず口ごもってしまうが、(だからってここで帰るわけにもいかない
し...)と、うな垂れながら後をついて歩く。何とかもう一度引きとめようと、ち
らちら視線を上げてみても、アカギの背中は早い調子で前を行く。こっちの事なん
か、全然気にしていないようだ。
そりゃそうよね、と南郷はため息をつく。アカギは歳こそ若いし、背も今は自分
より低い。しかし、その中身はヤクザ者も手玉に取る天性の博徒なのだ。こんな只
でかいだけの女の言う事なんか、耳に入れる価値もないだろう。
うじうじしていると、いつの間にか前方のアカギに置いていかれてしまった。
「ア、アカギッ!待っ...!わ、きゃっ!」
慌てて追いかけようとして、道端の小石につまづいた。踏みとどまろうとしたが
スカートに足を取られ、転んでしまう。
「南郷さん、どうしたの」
悲鳴に気づいたアカギが戻ってきた。ああ、自分は何をやっているんだろう。南
郷は心底情けなくなった。相手にされないのが分かっているのに、でも心配で居て
も立ってもいられなくなってついて来て。おまけに履きなれない靴や、久し振りの
スカートのおかげで転んでしまった。
「足くじいちゃった...?」
恥ずかしさに顔も上げられないでいると、アカギの気遣うような声が降ってきた。
「だっ、だだっ、大丈夫...っ!平気っ...!何でもないっ...!」
ほとんどジャンプする勢いで立ち上がって、あわあわと手を振る。服に付いた汚
れを払って、少し赤くなった顔を見られないようにしようと、早足で歩き出した。
「さっ...行きましょうっ...。その喫茶店...っ!」
「もう着いてるよ」
「ええっ?!」
ぐりっと首を巡らすと、確かにアカギの指差す方向、彼らの目指す目的地はあっ
た。
「で、どうする...?そんなに心配なら、ついてくるかい?」
「いっ、いや、その...」
おろおろしている南郷を見て、アカギは少し喉の奥で笑う。答えを最初から予期
していたかのように。すぐ戻る、と告げてさっさと入っていった。
一人取り残された南郷は、アカギの背中を思わず、じっ...と見送って呆然とし
ていた。我に返って追いかけようとしたが、どうしてもその勇気が出ない。うろ...
うろ...と暗い店内を何とか見てみようとするものの、ガラスの向こうに映るのは
暗い影ばかりで、中で何が行われているかは分からなかった。
5分、10分と時間が過ぎるうちに、段々心配になってきた。
(やっぱり、ヤクザ達に脅されているんじゃ...。ピストルなんか突きつけられ
たりしているんじゃっ...!ああっ、やっぱり私も一緒について行くんだったっ...!)
疑惑は妄想を生み、妄想は恐怖を生む...!だが恐怖に支配された南郷を裏切り、
アカギはあっさり姿を現した。思わず走りより、ぎゅうと抱きしめる。
「アカギっ...!怪我はない...っ?!酷い事されなかったっ...?!」
「クク...。大丈夫、大丈夫...。何も問題ない...」
安心したせいで少し涙目になっている南郷を宥めてやる。
「それより南郷さん、少し苦しいんだけど」
「えっ、あっ、ごめんっ...!」
ようやく、胸に力いっぱい押し付けていた事に気付いて、アカギを腕から離す。
改めて見ても、怪我をした様子はないようだ。その事に南郷は心から安堵した。
じゃあ行こうか、とアカギが言うので、南郷は手を繋いで一緒に帰った。
-----
何か変な話になってしまったっ...!
そして南郷さんの無自覚なスキンシップを繰り返しておっぱい星人になるアカギ。
なんかほのぼのしたv
ピカロしげる
南郷タソの乳にしゃぶりつくようにならないか心配(・∀・)イェーア!
職人さんGJでした!思春期真っ只中にダイナマイトおっぱいに出会ったんだっ‥!
おっぱい星人になるのは必然‥!
>>204のシチュで
吉岡本が逆ナンをお断りして衣和緒に視線を戻すと、不機嫌そうな
衣和緒と目が合い突き刺すような一瞥を与えられた。
「さっきは随分と嬉しそうだったじゃなの・・・
何もお断りすることもなかったのに・・・」
ツカツカと歩み寄ってきた衣和緒の表情も口調は穏やかであったが
その美しい瞳は不義を責め立てるように冷たく怒りに揺れている。
「そんな!滅相もございません!衣和緒お嬢様・・・!
断じて、ありません・・・その様な事は・・・!」
必死の弁解も空しく、不機嫌な衣和緒はプイとソッポを向き行ってしまった。
吉岡本は衣和緒の不興を買ったことに恐縮していたが、
どこか嬉しそうであった。
衣和緒は不機嫌の理由が使用人の一瞬の職務怠慢だけではないと
未分解ながらに感じてはいたが、それがどういう種類の感情なのか
具体的に理解し切れずに居たいた。
夏なんだし、福本キャラ皆で海か山へ行くといいよ。
ビーチバレーしたり、星を眺めて御喋りしたりして楽しそうじゃない。
それか偶然に居合わせちゃうとか。偶然は・・・必然っ・・・!
>>211な衣和緒を「ふーん…」とながめてるアカギ
とかいうシチュだと更にラブコメ度がアップ
>213 自分も萌える…。衣和緒様は萌えがありすぎていけない。
豚切りですが
>>189-192の続きを投下します。>195-198のやさしいおじさん達…!dクス!
(……あの目の色…あの感じは………あれはホウジロザメのもの…!)
しげみの脳裏に、テレビのドキュメンタリー番組、海洋生物特集で見た、ホウジロザメが浮かんだ。
ホウジロザメの目の色は漆黒の闇。何の感情も見いだせぬ、虚無の目。
彼らは水中カメラに近づき、必ず大口開けて食らいつく。
虚無の目に隠された凶暴性。…貪欲な人食いザメ。
しげみは恐る恐る、賭場の卓に近づき、アカギの座るイスの後方に、そっと立った。
しげみを睥睨する、美香の視線が不気味ではあるが、
それ以上に、賭場の様子はどうなっているのかという、好奇心が勝る。
「…メンタンピン、ドラ2…」美香はドラ表示牌を持ち上げながら、
くっくっと小さな声で笑い、うつむき、目を伏せた。
「……11,600……南家のひとり払いです…」
つぶやくその声には、かすかに喜悦がこもる。南家とはアカギのこと。
美香はアカギを見ない。相変わらず顔色は青白く、目は大きく見開いたまま。
アカギも美香を見ない。ただ、静かにイスに掛け、無感動に卓の牌を眺める。
その様子を、興味深げに、不敵な微笑で見つめるまゆみ。タバコをふかす木村。
「……次も…次も…、もっと高い役で上がります…!」
突然、美香が顔を上げ、アカギに視線をぶつけた。…しげみは息を飲んだ。
その目には、虚無感は無く、可憐な人形のような、普段の美香の輝きが戻っていた。
しかし、その大きな瞳は涙で潤み、かすかに白目が充血していた。
彼も、さすがに驚いたのか、切れ長の目を見張り、美香の顔を見つめ返している。
しげみは、アカギの顔と美香の顔を、思わず交互に見た。(なっ何だ、このふたりの空気…)
「…あ…あなたには負けない…!絶対に負けません…!」
美香はおもむろに目を逸らした。その肩が小刻みに震えている。
「…しげみさんと、しげみさんと…あ…あんな不潔なことを…!」彼女は、そう吐き捨てた。
しげみは目を見開き、泡食って青ざめ、頭と両手掌を、ブンブン振って否定した。
「…誤解…!それは誤解…!それは…!ここに座るエロ・テロリストが勝手にっ…!」
こんな状況なのにも係わらず、アカギがしげみの慌てる様子を見て、…クク…と笑いだし、
しげみは、顔を真っ赤にして目を剥き、アカギの頭を、掌でピシリと叩いた。
「酷い!…酷い人…!赤木さん…!」ぐぐっ…と、のどを鳴らし、美香は涙を流した。
「……わたし以上に……あなたも苦しめばいいんだわ……!苦しめてやるっ…!」
美香は左手で涙を拭いながら、片手で、倒した自牌をバラバラに崩した。
(……箱下40,100点…!)
しげみの視界が歪んだ。
(『通し』らしきもの!…早速一発…食らっちまった…!)
しげみは頭を抱え、両手で額を覆い、アカギの席から、とぼとぼと離れた。
振り返り、アカギの背中を見ると、どうやら落ち着いている様子。
しげみは、やきもきしているのは自分ばかりと、思わず片頬を引きつらせて自嘲した。
佐藤の様子を、恐る恐る覗くと、彼は、抱えた通勤カバンに顔を伏せ、
目をぎゅっとつむり、縮こまっている。
しげみは、くさくさした気分を切り替えるため、雀荘の中にあるトイレに入った。
独特の臭気に閉口しながらも、シンク台に向かい、顔を何度も水音を立てて洗った。
小窓を見つけ、クレセント錠を外して窓を開け放ち、新鮮な空気を吸い込む。
濡れたままの顔面に、夜風が冷たく心地よい。
夜空には、かすかにだが星の光が見え、しげみはしばらく、それを眺めていた。
ハンカチで顔を覆いながら、丁寧に拭い、爽やかな面もちでトイレから出ると、
目の前に、アカギが突っ立っており、平然とタバコを吹かしている。
「…な、なに?…どうしたの、いったい…!?」
しげみは呆気にとられ、アカギを見上げた。
アカギは、煙を吐き出すと、のどの奥でひとしきり笑い、涼やかに答えた。
「…フフ…やられた………ダブル箱だ」
「…へ?…だぶ…」しげみは固まった。爽やかな気分が、いっぺんに吹き飛んだ。
アカギは、薄笑いながら、かまわず言葉を続けた。
「さっき美香ちゃんに振り込んだ…。
…ピンフ、メンチン、イッツウ、イーペイコウ……倍満…やられた…」
しげみの脳内が、真っ白になっていく。
「…これで、俺達の持ち点は、マイナス64,100点…
……あらら…どうした、しげみ……フフ……かわいい顔が歪んでるぜ…」
平然と薄笑い、のたまうアカギを、しげみは睨んだ。しかし、すぐにその目力は失われ…、
……しげみは、うなだれた。彼女の目から、大粒の涙が、ぽろぽろと流れ落ちた。
そんなしげみを見、アカギは笑うのをやめ、タバコを持つ手の動きを止めた。
「……ふざけないで!……ヘラヘラしないでよ!……………バカッ…!」
彼女は、隙をついてアカギの懐に飛び込んだ。いきなりの行動に驚く彼の胸板を…、
…しげみは、ポコッ、ポコッ、ポコッと、太鼓のように叩き始めた。
「……信じてたのにっ!…佐藤さんを助け、まゆみを改心させるきっかけ…!
あなたなら勝てるって…、一生懸命信じてたのにっ…!
……それなのにヘラヘラしやがって!……赤木さんの………バカ!!」
しげみは、アカギの胸に両手拳を置いたまま、頭頂部を擦りつけ、華奢な肩を震わせた。
「……まいったな…泣くとは思わなかった…
……こりゃ……ぶん殴られた方が、幾らか、ましだ…」
苦笑し、肩に触れようとするアカギの手を、しげみは子供のように払いのけた。
しゃくりあげるしげみの両耳に、通し一味の歓声と、せせら笑う声が容赦なく入り込む。
しげみは、その歓声に反応して目を剥き、涙を拭きもせず、賭場卓に向け踏み切った。
「よせ!しげみ…」アカギの腕が首に巻き付き、しげみの片足は、空を切った。
まゆみは卓に着いたまま、アカギに動きを封じられて、もがくしげみを睨み付けた。
「…今から赤木さんが最下位から抜け出すことは…、相当難しいわよね」
そして、得意げに口角を吊り上げた。「…残念でした…!五十万はいただくわよ」
「まゆみの卑怯者…!……こんな勝ち方、恥ずかしいと思わないのか…!」
しげみが、じた…じた…する様子を見ていた佐藤は、おもむろに立ち上がり、
カバンを抱えたまま、しげみ達の側まで、そっとやってきた。
それを見たまゆみと木村が、慌てて立ち上がる。「…に…逃げません、逃げません…!」
佐藤は、悲鳴めいた声を上げ、しげみに点数表をそっと差し出した。
……思えば、しげみは、佐藤の点数しか知らない。
しげみはもがくのを止めた。アカギの腕を振りほどき、目を擦りながら点数表を受け取る。
それを、そっと広げたとたん、しげみの体内に電流走る!
しかも周囲に放電…!しげみ、大口を開けたまま、そのまま固まり、棒立ち…!
「…見ての通りですよ…」
タバコをふかし、固まるしげみの脇から、のんきに点数表を覗き込むアカギを見ながら、
佐藤は頬を赤らめ、小さな声で、ぽつり、ぽつりとつぶやいた。
「…どうか、赤木さんを責めないでください…
………元々、僕は箱下……ずっと、最下位だったんですから…」
しげみは点数表に目を凝らし、この局までの、全員の点数を確認した。
「…もう…もう…しょうがない…。結局、この勝負を受けてしまったのは僕です…。
どんな結果になろうが、そのときは、この五十万、……笑って連中に差し出しますよ…!」
「木村の野郎!嘘つきやがったなっ…!」
しげみは、点数表を握り潰しそうになるのを必死でこらえた。
怒りで顔が歪み、頬が赤くなり、顔面が痙攣する。
(…麻雀できるんじゃねぇか!…ふざけんな…!)
アカギが、そんなしげみを見て忍び笑いし、タバコの煙にむせているのもかまわず、
分かり易いリアクションで、怒りと不快感を露わにするしげみ。
信じられないことに、あの木村が、田中と交代してから、東場を連勝…!
しかし、南場はふるわず、南二局二本場、終了時点で三位。
…しかし箱下ではない。点数は47,900。
トップは、64,100点の美香。二位はまゆみで、52,100点。
しげみの頭にあった、『木村=バカ』というイメージが、ガラガラと崩れ去る。
(あいつ…頭いい?…と、すると、木村からの情報はみんなガセ…かも!?
…マジで?そしたら、あたしの『通し一味ぶっ潰し最終計画』もみんな、おシャカ……)
余計な、ネガティブ思考が、しげみの頭に浮かんでは消える。
「す、すごいですねー!…特に木村さんが!…てっきり箱下かと思ってたら…」
しげみは、心中で沸きあがる木村に対する悪態や、黒い心をおくびにも出さず、
感心したかのように言うと、佐藤は、微笑んで答えた。
「い…いいえ、木村さんは、全然すごくなんかありません…!」
しげみは佐藤を、驚いて見上げた。佐藤はしげみの視線を、優しく受け止めながら続けた。
「細かいルールは解らないようですし、役も知りません…ただ、怖いもの知らずというか…、
無謀というか…。それでも高い役で、しかも、速く上がれてしまうのですから、
……運や、センスは、いいのかもしれません…」
しげみが目を剥いたのは、次の佐藤の一言だった。
「…もしかしたら、才能はあるのかも…彼…」
しげみは、賭場の卓に座り、くわえタバコですっかり上機嫌の木村を一瞥し、
内心(けっ…!)と、顔をしかめた。
(…できることなら、あの卓に座り、木村をこの手で…!この手で…!
……自分の麻雀で叩きのめしてやりたい!……叶うものならば……)
しげみは目をぎらつかせ、自らの両手拳を、強く握りしめた。
「やっと…、いつもの調子が出てきたな……しげみ」
しげみは赤くなり、アカギを見上げた。彼は不敵に口角を上げ、しげみを見ている。
その切れ長の目は爛々と光り、彼の気力がまったく衰えていないことを物語っていた。
(続く)
今回、文章詰め込みすぎて
書き込みのとき怒られるわ、見づらいSSだわで…orz
いよいよ最後が近づいて参りました
予定では三回ほどのお目見えで終了…
それまでどうか温かい目で見てやって…反省していないけど
続きっ‥!待ってた甲斐がありました!!
GJ!最終まで楽しみにまっているっ…!
223 :
マロン名無しさん:2006/07/12(水) 01:52:58 ID:Gt9EETZa
あげます
層醴醴蠶[l' .、,,..______、 _____. ';゙(}醴醴†
濁醴醴鏖《' 'f『゚゚゚゚゚゚゚゚゚゚゚゚閂昃'!! . -忌『『『『門愬タ!i'゙(i層躑
..f[醴醴醴』' _. ...`:゚'.: (Jl}~゚ .'.^'゚(li、.'僧歉
. ‘體醴醴廴,。r、':'`‘「.... _,gg豐齟籬gjljl;ilド .:゙l:','。;i,g豐醯踰gz.(.(.( i.j|]「
. ;tqi_゚゚¶醴†` } ii填閇゚゚゙゚゚゚゚゚『『摂'''^' . .::、'ヌ}們゚゙゚゚門門轡埣l゙(|遁 布団を敷こう……
. ゙}}' ゙マl'. ¶$. ` . . !!!!!!!!!!!''''^ .. . . il。゙(`゙゙'゚''''''?ヘ'''''`` ''、ii濬
、 !) .:..jg_゚[Ii;. . _, . `?)j、 . ._,(,(:ア
′、(|『゜.'゚li' . 丶、.,,__.,.,___v!゚` . '''?テliuv- ..、...、r!i゚(.(0i
.,゚''' -. ' .、.;,(jIj.....__,._._..,xs,iiu_,..,,I詬i;。.、....、... .(i゙(I な!
`` _._,(ii.lI}l゚(゙'ヲ増嚇jg]獅嬲叛l゚(}}IIID,;';゙;iiIi;ii゙(|
、 ::.ミ浴?゚(. . ``'゚タ'゚''''゚''''.!''.(lI泪||I}i.[(l}}Il゙(}
一' . :゙(}l}シ.、;;、....、,,__.,uu,。,,,,,ggggj_j,(I}'゚(勿l.[(','i}ソI.
. . ' .(.(.(.()l瘟尸゚゙゚゙゙゙゚゙゙゙゚゚゙゚゚゚゚゚゚゚層鬱浴)).'';ミi.(,(l;ミ.
. . . . ::、.、..:.(,(:、''゙゚『咐':'・!・ f負鄂、.:'.(.(>.(,(3i゙(}|I'
'、.. .、:.、'.:、'.'.'.、.(`' . : : : : ー;;,(,(i','i.(.(.(.(.(lIIIIIiIIIl゚
、...、'.:.'.、.'.、.'.、::、. . `'゙(!!i'ill}ヌミ(i゙'''.、::.(.(iI|}}I||肝
.゙'.:.'.:i.(.(.(.(i:.:.、'.. ```````` .:゙:;,(jI回回|g.
しげみと南郷タンの巨乳爆乳コンビで百合百合してればいいじゃない。
「アカギ、スタイル良くなったわねー!」
「ふふ、南郷さんには負けるわ…」(むに)
「きゃっ…!」
そんな爆乳ボインズと対峙する貧乳ゆきみ…
なんか悲壮感が漂ってそうな貧乳ゆきみモエス!
サングラスの奥の瞳が涙目になってそうv
揉んでもらえ…!安岡にっ…!
…すみません
煩悩を断ち切るためお遍路さんにでも逝ってきます
薄幸ゆきみカワイソス…パラレルでは幸せになってホスイ
>>214-219の続きを投下。>221・222の優しいおじさん達…!あんたらマジサイコ−だぜっ…!
アカギは、おもむろにタバコを引き出すと、ライターで火を付け、旨そうに吸い始めた。
(…現金五十万を奪われる、最低ラインを脱するには…
……十二万点もの点棒を、かっさらわなきゃならない状況!……なのに…!)
彼の周囲には、ゆったりとした刻が流れ、朝霧のように清涼な空気が漂う。
(じた…じた…、おろおろしているのは、……周りの人間だけ)
しげみは、彼の神経の図太さに呆れるのと同時に、その冷静な態度に、ただ、感服した。
……アカギの心は、微塵も揺れてなどいない。
しげみは目を見開き、生唾を飲み込んだ。
「フフフ…連中、もう勝った気でいるようだが…」
アカギは、煙を吐き出すと、瞳を光らせ、口角を吊り上げた。
「…すぐに取り戻せる…トップも範疇…!本当の勝負はこれから…!」
「ええ!!」しげみと佐藤は同時に叫んだ。
「き、き、き、気休めはよして下さい!」
「そうだよ…!箱下!箱下から脱するだけでも大変なのに…!
……それに…現在トップの美香ちゃんとの差は…十三万点差…!
……どう見ても勝てない…!絶望…!」
ふたりのうろたえた声は、アカギのくぐもった笑い声でかき消された。
「フフッ…俺の親番はこれからなんだぜ…それに…」
タバコを吸いながらアカギは、賭場卓を見つめた。
「彼女はもう…限界…」
アカギは、灰皿スタンドでタバコを揉み消し、何の臆面もなく賭場卓に歩み寄った。
しげみと、佐藤は、卓に行ってしまうアカギを、唖然と見送った。
「…おい…あんた達、待たせたな………南二局三本場…始めようぜ…」
薄ら笑いを浮かべながら、飄々と言ってのけるアカギに、電流走る、まゆみ、木村…!
「…な、何言ってんの、あなた…もう、ダメなんじゃないの…?
……いい加減、諦めなさいよ…!こっちも…も、もう、やる気ないし…!」
アカギの行動に、得体の知れない恐怖を感じ、声を震わせながらも、
バカにした口調で、まくしたてるまゆみを後目に、アカギは、美香に近づいた。
「あ!ダメ…!美香は今…!」
まゆみは立ち上がり、うろたえた声をあげた。
美香は…。美香は、卓に着いているものの、イスに背を付け寄りかかり、顔面蒼白。
半眼になり、視線を宙に漂わせ、青紫に変色した唇を開け、ゼイゼイと喘いでいた。
しげみは初めてそれに気づき、血相変えて美香に走り寄った。「美香ちゃん…!」
「………楽しめただろ…美香ちゃん」
美香と、アカギの側に立ったしげみは、アカギの変化に、瞳を震わせた。
アカギは、信じられないほどの優しい声と視線で、微笑むと、
美香の前髪を掻き上げ、汗で濡れる彼女の額を、手の甲で拭った。
しげみは、呆然とその様子を見ていた。(赤木さん…そんな目をして…)
しげみの心の底で、未分化な感情が暴れ回る。(そんな綺麗な目をして…)
美香は瞼をゆっくりと開け、アカギの顔を見た。その口元に、微笑みが浮かんだ。
「…何だか今…とっても気持ちいいの…
……もう…あなたは最下位から這い上がれない…」
しげみは、一瞬だが、美香の視線を感じた。我に返ると、側にはアカギが立っている。
美香は、まるで夢を見ているかのように瞼を閉じた。
「……わたしを振ったお返し…いい気味……」
美香は口元をほころばせたが、弱々しい咳をし、イスの背に、もたれかかった。
自らの両手甲に、頬を擦り付け、半眼半口になり、肩を懸命に上下させた。
しばし、間を空け、アカギは静かな声で、つぶやくように、美香に語りかけた。
「…そうだな…フフ…あんたにはすっかり参った…
………さっきの二本場の倍満……
…………一度も使わなかったろう?……『通し』を」
まゆみが、その言葉にピクリと反応し、目を見開いた。
しげみは、目をしばたたき、アカギの涼やかな横顔を見上げ、息を飲んだ。
(…赤木さん…やつらの『通し』のサインを…もう…見抜い…てる…のかっ…!?)
美香は、肩で大きく息を吸うと、懸命に顔を上げ、息を吐き出す勢いを借りてつぶやいた。
「分かったの…」
彼女は言い終わると、力無く、ことりと頭を落とし、虚ろに両手甲に頬を預けた。
「まあ…ね」アカギは微笑んだ。
それは、突っ伏した美香が、瞼を閉じ、安らかな笑みを浮かべるのと同時であった。
美香は、か細い声で、そのまま言葉を続けた。
「…うふふ……大したものでしょう…?
……でもね、……あれはわたしの実力なんかじゃない…
……最初の配牌がとっても良かったの…
……まるで…これで和了れって言われているかのようだった…」
しげみは、美香の様子を見ていて、あることに気がついた。
(あれっ!美香ちゃん……さっきよりも、顔色が良くなってきているような……)
「……こんなこと言うと…笑われちゃうかもしれない…けど…」
美香は、浅い息で続けながらも、くすりと笑った。
「……きっと神様が、わたしを哀れに思われて…
………味方して下さったのだわ……そう思うの……」
アカギは、美香の神様発言に、大げさに驚いていた。
「…すごいな!…美香ちゃんには神様がついているのか…
………あんたはきっと…『通し』なしでも十分やっていけるさ…」
美香は、先ほどよりも血色が良い顔をアカギに向け、にこりと微笑んだ。
しげみは、複雑な思いでそんなふたりを見ていた。
そのとき、カウンターの奥から、扉が開く音がし、雀荘のじいさんが顔を出した。
「…おう!しげちゃん!…奥に布団を敷いといたよ…
………しばらく、その娘を寝かせて様子を見よう…!」
驚き、アカギを見上げると、彼はニヤリと笑い、じいさんに向け、右手を挙げている。
(あ…いつもの赤木さんの笑顔だ…)と、なぜかホッとしたのと同時に、
彼が、じいさんに、あだ名らしきもので呼ばれていたことに、笑いが込み上げた。
(じ…じいちゃん…いつの間に、あんなところに……そ、それに…しげちゃん…?
……しげちゃんって誰?…赤木さんのこと?…しげちゃんだって…ぷっ…ククク……)
雀荘じいさんの目が、肩を震わせ、腹を抱えるしげみを捉えた。
「おお…!ちょうどよかった、チビ助…!おまえさんも手伝ってくれ」
「ち…ちび、ち…!」しげみは口ごもった。隣でククク…と楽しそうな笑い声がした。
再び見上げると、アカギが優しい目で見ている。しげみの頬が、思わず熱くなった。
「…これでよし、と」じいさんは、掛け布団を軽く叩いた。
美香は、上半身を半ば起こした体勢にさせられたまま、身体に布団を掛けられ、
安らかな寝息を立てて眠っている。
「まるで…アルプスの少女ハイジに出てくる、クララのベッドみたいですね…」
しげみが微笑んでつぶやくと、じいさんはクク…と、笑った。
「…この寝かせ方が、心臓が弱っている人には一番いいの…!
………ところで、ハイジって誰だい?」 「…………」
ここは、雀荘に続いている、じいさんの居所。
美香を寝かせている部屋は、雀荘に一番近い場所にある。
美香の眠る布団の、すぐ側には、まゆみと美香のバックが置いてあり、その横には、
美香のバックからまゆみが取り出した、彼女の常備薬の瓶が、鈍い光を放っていた。
「薬も飲ませたし、こんなにぐっすり眠ってるから…ま、安心、安心…」
じいさんは、笑顔を作り、電気ポットの準備を始めた。
しげみは、美香の閉じた口に、耳を近づけた。
規則正しい寝息が聞こえ、しげみは頬を緩めた。
彼女は、美香のすっかり血色が戻った寝顔を見ながら、
先ほどのことを思い出し、ふっ…と、微笑んだ。
(…よかったね…美香ちゃん)
「…ね……赤木さん…ひとつだけ、お願いがあるの…」
じいさんが用意した、簡易ベッドで休息することになった美香は、
卓のイスからふらりと立ち上がるとき、側で支えるアカギに、こう言い出した。
「…お姫様抱っこ…して…欲しいの……」
周囲の人間は、それを聞きつけ、ざわ…!ざわ…!した。
特にまゆみは、美香の保護者のようになり、いきり立った。「だ!ダメっ…!何言ってる…」
その瞬間それは起こった。アカギは、ごく当たり前の事の様に、美香を抱き上げたのだ。
おおっ!と声をあげる一同。(…お、お姫様抱っこ!本当にやっちまったよ!…赤木さん!)
アカギの側に付き、ざわ…したしげみが美香の顔を覗くと、美香は感極まり泣いていた…。
しげみは、美香の容態を静かに見守りながら、あぐらをかき、
時折、肩を震わせ、忍び笑いをくりかえしていた。
(…美香ちゃんにとって、赤木さんは、『白馬に乗った王子様』系なのか…な…恐らく…
……ぷっ!…ダメだ…変なイメージが頭に…浮かんできやがった…ぷぷっ…クク…!
…あ、あたしにとっての赤木さんは何だろう?…やっぱ…)
「しげみ」
(…『エロ・テロリスト』!)
「…ぶっ!……ククク…!」
「……しげみ…」
「はえ…?」
名前を呼ばれ、我に返ると、アカギが、部屋の入り口の柱に寄りかかり、
これまた肩を震わせ、歯をかすかに覗かせて笑っていた。
「ククク…、何ひとりで笑いこけてんだよ………危ないヤツ…」
しげみは頬を赤くし、口をとがらせ、つぶやくように言った。
「…なっ!なんだよ…酷いなぁ……ずっと見てたの?」
「まあ…な……そんなことより…しげみ…」
笑っていたアカギの目が、一瞬鋭くなった。
「…木村に引導を渡してやれ」
「え?」
しげみは、ぽかんとアカギの顔を見上げた。
「…木村から点棒をかっさらえよ…やりたかったんだろ…それ」
アカギは、ニヤリと、悪魔的微笑を浮かべ、しげみを見下ろした。
しげみの身体に、ふつふつと熱いものが込み上げてきた。
「マジで…?やる…やるっ!」
(続く)
順調に計画進行中…!
どうもインリン・オブ・ジョイ・トイが頭に残ります
愛エプ見てはハラハラします
…反省せずにいます
GJ!お姫様抱っこキター
エロ・テロリストしげる・・
>>213 「意外と素直じゃないな・・・鷲巣衣和緒・・・妬いているから」
「べ、別に・・・アカギ君には関係ないことでしょう!
ただ職務怠慢が許せなかっただけよ!
勘違いしないでよねっ!ば、ばかっ! 」
衣和緒はアカギと吉岡本、どっちが好きなんだろう
意のままにならない男と
意のままに動かせる男の間で揺れる乙女心は
少女漫画王道だと思うがどうかっ…
体は意のままにできるけど、心は違うのよね…
なんてセンチメンタル純情乙女な衣和緒、と、
素直じゃないんだけど、きっとアイツは私のこと好きなのよ。
なんて高飛車ちっくなお嬢様衣和緒、と。
むしろ王道じゃないところを狙ってみたがどうかっ…
>226-229に萌えた。
というわけで以下2レス消費。
赤木、平山、南郷さんが女体化してます。
急に呼び出されたゆきみ、そして安岡の二人は不思議に思いながら川田組へと向かう。
今日は麻雀勝負はなかったはずだが、予定が変わったのかもしれない。
だが呼ばれた本当の目的を聞かされて、驚いた。
本物の赤木――彼らが名を騙っていたあの男が見つかったのだという。
しかも、ここに来ているというのだ。
「あの若頭が不信感を持っているのは分かっていたが……。まさか本当に見つけるなんてな……」
安岡は苦々しい表情だ。一方、ゆきみは冷静だった。否、むしろ彼女は不敵な笑みを浮かべている。
「安岡さん、焦ることはありません。組長はオレを買っているし……。
何より、赤木は麻雀から離れて6年。どうしたって勘は鈍っているハズっ……!
石川さんも、奴よりもオレが勝っていると認めざるを得ないでしょう……」
「ま、待て平山っ……!話を最後まで聞け!」
(さぁ、「赤木さん」っ!安岡さんがいつも言ってるそのツラ拝んでやるっ!)
ガラッとふすまを開けるゆきみ。部屋の中には4人の人間がいる。
「おお、来たか、二人とも」
川田組長……、石川……、三十がらみの女……、工員服を着た若い女……。
どこにも赤木は居ない。ゆきみ、混乱っ……!
「フフ、あんたが私の偽者……?」
可笑しそうに言ったのは、工員姿の女だった。年齢はゆきみと同じくらいだろうか。顔立ちも良く似ている。
そう、姉妹と言っても通じるくらいに。
(女……?女ぁっ……?!)
「ふぅ、まさかあの赤木が女だったなんてな……」
驚きの余り硬直しているゆきみの後ろから、安岡が現れた。
「や、安岡さん」
「よう、南郷さん。相変わらずでかい胸だな」
「なっ、何を言ってるんですかっ……!」
あわあわ、と南郷と呼ばれた女は耳まで真っ赤にして後ずさった。
その拍子に胸がゆさゆさ揺れる。それを安岡の目がじっと見ている事に、ゆきみは気付いてむっとした。
「安岡さんこそ、いつまで経ってもとっぽいですね」
さりげなく南郷の前に移動したしげみが凄絶な笑みを浮かべる。
「クク、そう言うな。まぁ、男と勘違いしていたことは謝る」
(何この雰囲気は……。通じ合っているっ……!私を置いて…はるかに……)
「組長、それでこの二人は一体どうなさるおつもりです」
石川に言われ、川田はふむと考え込んだ。
「確かに、お前達二人はワシを騙した……。だが、ワシはそこの「赤木」を買っておる。このまま代打ちとして雇いたいと思う」
「組長……!」
腰を浮かせる石川を、川田は制して続けた。
「しかし……、本物と偽者、どちらが優れた麻雀打ちなのか知りたいのも事実。どうかな、ここで勝負をつけるというのは。
まぁ落とし前については、後でゆっくり決めるとしよう」
寛大な処分だった。最悪の事態を予想していたゆきみは、涼しい表情の下でほっと胸を撫で下ろす。
だが。
「興味ないな」
ぼそりとしげみは一言呟いた。
「私とその偽者、どちらが強いかなど無意味……」
(こいつは私に対して、1mgほどの関心も抱いていないのかっ……!)
気付いたゆきみは、思わずこう宣言していた。
「いいや勝負だっ、赤木……!オレのプライドが賭かってるんだ。どうしても受けてもらうっ!」
「勝負……?」
しげみは雀卓によりかかった。そうすると、ますます胸が強調され、ゆきみのコンプレックスは尚も刺激された。
(こいつっ、こいつっ……!)
「成る程、凡夫ね。ずれた考え……」
「何!?」
「あんたは今、プライドを賭けると言った。だが、あんたが賭けようとしているのはプライドなんかじゃない。
勝負の場に妙な感情を持ち込み、それで博打を語ろうとする。まさに二流……」
ゆきみが怒りで顔を真っ青にしていると、しげみは更に追い討ちをかけた。
「それでも尚勝負をすると言うなら、腕一本。腕一本賭けなさい。そのレートなら受ける……」
途中で終わってスマソ
GJっ・・・!ゆきみが哀れでワロタwww
南郷さんのおっぱいも萌えす
安岡さんへの焼きもちかわいいw
ゆきみ…ガンガレwww
ゆきみ可愛いよゆきみっ‥!(*´Д`)
保守ついでにシゲル×ハテコの小ネタ投下ー
アカギ家につき女体化パラレル注意
「いっつもセーラー服はないんじゃないの」
唐突に、シゲルがその決まりきった格好を指差す。
指された涯子はむっと眉を寄せて、「別にいいだろ」とそっぽを向いた。
よくない、全く持ってよくないとシゲルは思う。
学校に行くときは当たり前で、家に居るときも自由だろうが、
買い物やら外に出るときまでセーラー服はない。
いや、買い物ぐらいならまだいいのかもしれない。
というか昼間ならいいのだ。休日は流石に変だが、昼間は普通だ。
問題は夜だ。
涯子は夜中外に出なければいけないときも、セーラー服で出るから危ない。
それこそ深夜でも、もちろんひとりきりで、その身にはセーラー服。
(襲ってくださいって言ってるようなもんじゃねえか…)
そういった危機感を全く持ち合わせてないからまた怖い。
それとなく示唆してみても、「いるかっ! そんな物好きっ…!」と本気にしないのだ。
(…最低でもここにひとりいるんだけどな…)
思えば、セーラー服以外の涯子をあまり見たことがないな、とシゲルは気付いた。
あまりといっても他は体操服やらTシャツぐらいで、私服を見たことが、ない。
「…買ってやろうか、服」
「……は?」
「服見立てて買ってやるからついて来い」
「なっ…!? 何勝手に決めて…」
「行くぞハテコ」
がたっとシゲルは椅子から立ち上がると、涯子の手をとり強引に引っ張った。
「わっ…! あ、赤木っ、まだ学校終わってないっ…」
「いいじゃない別に。サボりサボり」
「よくないっ、ていうかどこに行くつもりだっ」
「だから服買いに」
「何でそんなことになってんだ!」
「やっぱスカートはロングよりミニだよなー」
「人の話を聞けぇー!」
涯子がぎゃいぎゃいと騒ぐも空しく、二人はそのまま学校をあとにした。
一体どんな服を着せられるのか、まだわからない。
(続…かない)
胸元がやたらとあいている服ばかり選ぶシゲル。
こんなの着れるかっ…!と真っ赤になって怒るハテコ。
というところまで妄想しました。
>>248-249 GJ!
涯子を、思いっきり「ゴスロリ」に仕立てあげ
ククク…と笑ったシゲルが涯子に追いかけ回されるところを妄想した…
(∩´∀`)∩ GJwww!
店員に任せてみたら思った以上に可愛くなって
改めて惚れ直して惚けているところを
「なんだよっ…!」
「いや…ククク…馬子にも衣装だなと思って…ククク…」
ってごまかすところまで読んで、あとがきには「ク」が多いと訝しむ涯子…も読んだ
涯子カワイス。…シゲルの小遣いを心配した。
>>230-234の続きを投下します。>236の優しいおじさん!ノリだよ!反省しないっ…!
しげみは鼻息も荒く、タバコを引き出してくわえたアカギと共に、雀荘への扉に向かった。
「女王様はご機嫌斜めだぜ…」
扉を開けて押さえながら、くわえタバコのアカギは、楽しそうにニヤリと笑った。
電流走り、出鼻をくじかれ、しげみの片頬が引きつった。
「…女王様か…『言い得て妙』だね…ふふふふふ…
また、そのまゆみに…イヤな因縁つけられそうだね…そう考えると心が重たいや…」
「フフ…まあ、がんばれよ」
戸を押さえるアカギの脇をすり抜け、しげみは雀荘に進入した。
案の定、まゆみはすこぶる機嫌が悪かった。
「…あんたが今、座っている席に、美香がいてこそのレンチャン…でしょ?」
アカギは醒めた目で、まゆみの余裕のない演説に耳を傾けている。
そして、ときどき、しげみのほうにチラッチラッと視線を走らせる。
しげみは、美香がいた席に座り、背筋をスッと伸ばし、瞼を伏せ、
静かにまゆみの高飛車な提案に耳を傾けていた。
今、しげみは、心から雑念がすっかりはがれ落ちた、無垢、無心状態…。
「しげみは、初めてここに座ったんだから、
……万が一、この局で勝てても、レンチャンは無しよ……解った!?しげみ…!」
しげみは、ゆっくりと瞼を開け、顔を上げた。
その場にいた全員が、思わず息を飲んだ。
トイメンの木村が、素っ頓狂な声をあげる。「うおぉ…!!激マブ…!」
彼は、頬が引きつったまゆみに、包帯が巻かれた頭を叩かれ、ぐおぅ…と呻いた。
いつもの、がらっぱちな、しげみは、そこにはない。
蒼く澄んだ瞳に、透き通るような白い肌。薔薇のような唇に、艶やかに浮かべる微笑。
そして、天使の輪が光る美しい銀髪。
それらが絶妙に絡み合い、もともと顔立ちが良い彼女に、気品と清楚美を与えている。
しげみは、まゆみを…戸惑い、気後れしている彼女の目を、真っ直ぐ覗き込んだ。
しばらく視線を外さない…。まゆみの、唾を飲み込む音が静まり返った雀荘に響いた。
皆の注目を浴びる中、おもむろに、しげみは唇をほころばせた。
明瞭で耳障りの良い、透き通るような声で、彼女は静かに頷いた。
「それでいいわ…」 …落ち着き払った態度。
(こ…これが、あの粗野で野蛮なしげみが出す声!?)……まゆみに悪寒走る!
まゆみは無性に苛立ち、目を三角にしていきり立ち、しげみに指を突きつけた。
「…いい!?それに、あんたの席にある点棒は、みんな美香のものよ!
……あんたのじゃ、ないんだからねっ!…わたしに全部よこしなさい!…早く!」
しげみは、きょとんとして、立ち上がるまゆみを見た。
「…うふふふふ…そんなに大声で怒鳴らなくても…分かってるわ…」
鈴をころがすような声で、下を向き、チャラチャラと点棒を卓に出すしげみ。
そのしげみの手が止まる。彼女は、瞬きし、再びまゆみの顔を見つめた。
「でも…あたしがこの席に座る以上…親番なんだってことだけは、譲れないわよ…?」
(こおぉいつうぅぅぅ…)
まゆみは、にこやかなしげみを見返し、前歯を剥き出しにして、無理に笑った。
「順番がおかしくなっちゃうでしょうよ?……だから、親番はそのままでいいわよ…」
「うふっ…ありがとう…まゆみ」
しげみは、にこっと微笑んだ。……再びまゆみ、悪寒。
「おい…しげみ」
アカギが、肩を叩いて呼ぶので、しげみは振り返った。
しげみの柔らかい頬に、アカギの人差し指が食い込む。
しげみは困惑し、眉を寄せ、瞬きしながらアカギの顔を見た。
「ぷっ…ククク…引っかかったな…相変わらずトロいな、しげみ…」
アカギは、切れ長の目で、しげみを見、歯をかすかに覗かせ、ニヤついたまま、
しげみの柔らかいほっぺたを摘んで引っぱった。
パァン!
乾いた音が響き、アカギは慌てて片手を引っ込め、切れ長の目を見張る。
アカギのエロハンドを、躊躇なく払い除けたしげみは、彼を、横目で軽く睨んだ。
「……これはなんの真似かしら?赤木さん……」
「…え…あ?」
彼らしくもなく、口を開けたままのアカギ。…そして、呆気にとられる周囲の人間。
「…気が変わったわ…」残りの点棒を卓に出しながら、しげみは冷めた声でつぶやいた。
「あたしが獲得した点棒は、全部赤木さんに差し出そうと思っていたけれど…」
しげみは、表情を硬くし、目を伏した。「…あたしの点棒はすべて破棄します!」
さらに追い打ちを掛けるしげみ。
「…赤木さんなんて、…………大っ嫌い!!」
アカギは、瞬きし、固まり続けた。
「こんな破廉恥な人に、点棒なんか、渡したくない…
……………なーんて、嘘よ、嘘っ…!!………ビックリしたぁ?」
しげみは突然、にっこりと微笑み、身を乗り出すと、アカギの頬を人差し指でつついた。
アカギは、仏頂面でしげみの手を無造作に払い除けると、しげみからそっぽを向いた。
「あ――、ごめーん…怒っちゃったぁ!?……ククク…」
しげみは、上目遣いでアカギを見、瞳に暗い光を覗かせ、のどの奥で笑った。
その様子を、逐一観察していた雀荘のじいさんは、ガハハと笑い、アカギの肩を叩いた。
「…こりゃ、チビ助に一本取られたなっ…!」
「冗談キツイぜ、阿部さん……なんだか、調子狂うな………何なんだ、ありゃ…」
アカギは、じいさんに向かってボヤくと、げんなりとし、深いため息をついた。
そして、仏頂面がここにもうひとり…!しげみに構ってもらえない木村がっ…!
その木村、忙しなくタバコをふかし、フイルターを噛みしめ、皆に不機嫌な声を発した。
「…おいおい、夜が明けちまう!……早く始めようぜ!」
南二局開始。親は<東家>しげみ。
メンバーは、<北家>まゆみ、<南家>アカギ、<西家>木村。
配牌が終わり、リーパイをしている最中、木村は、トイメンのしげみをチラ見し始めた。
しげみはその気配に気づき、伏せていた顔を上げ、木村に小首をかしげた。
(…うひょ〜!かわいいなぁ〜しげみちゃん!…たまんねぇぜ…!)
…この南二局が、木村にとって地獄に変わろうとは、このときの彼は、知る由もない。
木村は一巡目から、しげみの気を引きたいのか、にわかに話し掛け始めた。
「へへっ…!しげみちゃん、麻雀できるのかな…?
……俺がプレイしながら、手取り足取り教えてやるよ…!フフフ…」
しげみは、ヤマから一枚ツモる。牌を確認し、瞼を伏せ、口元に微笑みを浮かべ、答えた。
「…そう…それは楽しみ………それじゃ、早速教えて欲しいことがあるの…」
そして、おもむろに打牌。「麻雀…楽しい?」
しげみは、涼やかな声で言い、木村を上目遣いで見つめ、瞬きした。
木村は、パッと破顔し、勢いでヤマに手を伸ばし、濃い顔を、しげみに向けた。
「…おい、かまいたち…俺を飛ばすなよ…先ヅモだ」
アカギが、冷静に指摘すると、木村は「わりい、わりい」とヘラヘラと笑った。
アカギのツモ切るさまを後目に、満面の笑みで、にこやかなしげみに語りだした。
「ああ…!前は嫌いだったのに、なんつーかこう…、自信が付いてきたっていうの…?」
ふんふんと、興味深げに頷くしげみに、木村は、つい調子づいて口走った。
「…そのうち、組の代打ちも…」彼は再びヤマに手を伸ばし、牌をツモり…
………得意げに打牌!
「引き受けちまおうかな………なーんて…ハハハ…!」
その瞬間、瞼に半分隠れた、しげみの瞳が光った。
「うふふふっ!…クク…」
しげみは目をつむり、うつむくと、両肩を小刻みに震わせ、片唇の端を吊り上げた。
しげみの紅い唇が、ゆっくりと動いた。
「………ずいぶんと面白い冗談を言う…」
口角を吊り上げたまま、ゆっくりと顔を上げるしげみ。
……底光りした蒼い瞳が、木村を捉えた。
「…じゃあ、その減らず口、二度と叩けなくしてあげる…」
それまで、眉をひそめていたものの、一言も木村に言葉を掛けず、放置していたまゆみが、
そこで初めて、立ち上がり、首をかしげる木村に向かって叫んだ。
「バカ…木村…!何…その手牌…!………よく見て!自分の手牌をっ…!」
そして、ああっ…!と呻き、まゆみは、うなだれ、自らの前髪を掻きむしった。
木村が、麻雀入門書を慌ただしく掴み取り、ページを繰る様子を、しげみ、しばし眺める。
彼女はうつむき、前髪からかすかに覗く目だけを動かし、木村に向け、口元を歪めた。
「…解らないようだから教えてあげる…」
やおら立ち上がり、木村が持つ麻雀入門書の上部に手を掛け、しげみはくすくすと笑った。
「………あなたの現在の手牌は十四牌のはず…!それはつまり…」
しげみは、ニヤリと笑った。
「…あなたはもう…この局、和了ることができないって事…!」
ぼんやりと、口を開け、それを黙って聞く木村。
鼻をすする、まゆみ。
口を開けたまま固まる、佐藤と、雀荘じいさん。
…そして、無表情に目を伏せ気味のアカギ。
「…こんなもの…あなたには無意味…」
しげみは、木村から麻雀入門書を奪い取ると、宙に放った。
入門書の、カサカサと乾いた音が、静まり返った雀荘中に響いた。
(続く)
うまく行けば、次のお目見えで終了です…がっ!
終わらなくて、もう一回だけ伸び…ても…
…反省しない。
このしげみちゃんガクブル((((;゚Д゚)))
ある意味アカギよりもエグいなw
でもドキドキしたwGJ
ハテコにデニムのミニスカとタンクトップを着せたいっ‥!
覚醒しげみキターーーーーーーー!!!!!!!!!!!!!!!!しげみ格好良いよしげみっ‥!
261 :
マロン名無しさん:2006/07/17(月) 17:02:18 ID:fcEfpOBE
あげときます
「馬子にも衣装」ってセリフ、ラブコメの王道だなv
>>252
心臓バクバクいってても平静装って面と向かっては褒めない
そんな思春期な次男
ハテコの浴衣姿(しげみのおさがり)に、平静を装いきれないシゲル13歳の夏。
一緒に夏祭りの花火大会にでも行ったらいいよ。
ジッタリンジンの夏祭りをそのまま再現しそうだw
やべえ、想像すると禿げ上がるほど萌えるw>ジッタリン・ジンの「夏祭り」なシゲルとハテコ
お絵かき掲示板なくなっちゃったね。寂しい・・・
>>267 びっくりして行ってきたけど・・・あるっ・・・!ちゃんと・・・!
なくなってなどいない・・・!
ええ!無くなってないの?
まとめサイトのリンクからお絵かきと裏ドラが
消えてたから、てっきり無くなったんだと思ったよ
リンクも消えてない消えてないっ…。
>264
夏祭りいいなー。
人ごみの中のドサクサで手とか繋いじゃったりすればいい。
ハテコ「! ちょっ…手っ…!」
シゲル「繋がないとはぐれるぜ…?」
ハテコ「ぐっ…!」
ハテコ(……こいつの手…意外と力強い…)
ドキ…ドキ…
赤木家族に拉致られわけのわからぬうちに浴衣を着せられ
夏祭りに連れて行かれさらにはぐれてシゲルとふたりっきりになるハテコ
まで想像したっ……
下駄の鼻緒が切れる→おんぶのコンボは勿論お約束ですよね
よろしければ、お絵描きのアドレス張ってください。
私のPCだとリンクが消えてます。SSにしか飛べません
何でだろう
図で見て分かる大きさ比較
││・・・ゆきみ
{ │・・・衣和緒
[ │・・・ハテコ
<│・・・おさめ、杏慈
( │・・・しげみ、お銀
( │・・・鉄緒
{ │・・・南郷タン
ゆきみ…(涙
276 :
マロン名無しさん:2006/07/21(金) 14:02:08 ID:p7C7zFTO
福本腐女子晒し上げ
こんなとこで福本作品のキモイ妄想披露すんなボケ
>>273 ゆきみひでぇww
衣和緒とハテコだとどっちがでかいんだ?
>277
ハテコは膨らみかけなんだと思われ
衣和緒はここで打ち止めと言ってみるテスト
279 :
マロン名無しさん:2006/07/21(金) 19:21:35 ID:uD0g0Vor
>>275 ありがと、浮き輪で水遊びする衣和緒・・・!
>>253-257の続きを投下します。>259・260覚醒しげみは書いててテラコワス…
しげみの放り投げた麻雀入門書が、雀荘の床に落ち、カツンと音を立てて転がった。
無言で、卓を囲むメンバー。
しげみに言われた言葉の意味が分からず、眉を寄せ、首を傾げる木村。
冷や汗をかき、木村を鋭い目で睨みながら、タバコを噛みしめる、まゆみ。
相変わらず無感動に、卓上の牌を眺めるアカギ。
しげみは瞼を伏せ、イスに掛けると、清々した顔で、右手で前髪を掻き上げた。
通常、手牌は十三牌のみ。
それが不自然に、数が増えたり、減ったりする事例がある。
手牌が一枚多くなる(ターハイ)例と、手牌が一枚少なくなる(ショウハイ)例とがあり、
これは、誤って先ヅモをした場合や、ツモ順が狂ってしまった場合などに起こり易い。
じつはこの事例、麻雀の罰則に抵触する、違反行為。
この時点で、それをやらかした人は『あがり放棄』とされてしまう。(※)
『あがり放棄』とされた場合、それ以後は、チー、ポン、カンができず、
ツモ順の際、牌をツモり、捨てることのみを強制される。
…つまり、いくらテンパイになり、狙いの牌をツモることができたり、
ターチャからの振り込みがあったとしても、上がることができない。…まさに致命的事例。
(※チョンボ扱いにするルールもある)
「困ったことになったわね、木村さん…」
皆が一斉に目を向けた。
そこには蒼い瞳をしたしげみがおり、トイメンの木村を鋭く見据えている。
「…三味線弾きに夢中になって、肝心の手元が狂うとはね…」
しげみは、愉快とばかりに、口角を上げて、くっくっ…と、のどの奥で笑った。
「……アホウもいいとこ…!」
さらに、猫のように、目を細めるしげみ。
「…ここはナンパをするところじゃないのよ…」
しげみは正面から木村に顔を近づけ、ささやいた。「そうよね?…木村さん」
木村は目を見開き、しげみの張り詰めた美しい顔を、瞳を、じっと見たまま固まっている。
「…気を緩めたり、油断したら、食い殺されるわよ…醜い屍を晒さなければならない…
…なぜなら、ここは鬼が蠢く戦場だから…」
木村は、冷や汗をかき、唾を飲み込むと、こくこくと頷いた。
彼の反応を見たしげみは身体を起こし、瞼を伏せてつぶやいた。
「…そう肝に銘じておくことね」
しげみは、再び席に着いた。
そして、木村を再度見て、足を組み、前髪を掻き上げると、ニヤリと笑った。
とたんに、木村の頬は緩み、陶酔し、なぜあのしげみの言葉に頷いたのか、
第三者の目から見ると、理解に苦しむようなことを言い出した。
「ああ…やっぱ…しげみちゃんはかわいいよなぁ…
あんな近くで迫られちゃって、弱っちゃったなぁ…それにしても、肌がきれいだった…」
その呆けた言葉を遮るものがあった。それは殺気をみなぎらせ、鋭く目を細めたまゆみ…!
「しっかりしなさい!」
まゆみは、木村を小突くと、その肩を潰さんばかりにひっつかみ、強く揺さぶった。
そして、木村の顔に自らの顔を近づけ、鬼気迫る表情で、鋭い言葉を吐き捨てた。
「いい?あの笑顔は、演技よ演技…!
…あいつ、しげみは、あんたをたらし込んで、暴牌させようとしているのよ…!
…お願いだからそれぐらい分かってよ…!あんた『あがり放棄』やらかしたばかりで、
…まだ恥の上塗りするつもりなの…!?」
木村は、突然キレた。まゆみの手を乱暴に払い落とすと、大声で怒鳴りつけた。
「なんだよ!その言い方は…!前から思ってたけどなぁ、おまえ、むかつくんだよ…!」
……ふたりは、激しい言い争いを始めた。
ライターの音が響き、アカギは、あっしには関係ないことでござんすと、一服を始め、
「いやはや…まあ…最近の娘さんは、ずいぶんと活発だな…」
雀荘の主人、阿部じいさんは、片眉だけを吊り上げ、ククク…と笑い、
右手でしきりに、自らのアゴを擦すっていた。
……終いには、お互いの胸ぐらにつかみかかり、イスから立ち上がったふたりに驚き、
人の良い佐藤だけが、慌てて止めに入っていた。
その甲斐も虚しく、怒ったまゆみが、木村に往復ビンタをかましている様子を、
しげみは、醒めた目で見つめていた。
南二局再開。
まゆみは、牌を切りながら、今こそ冷静にならなければと、自らを律し始めていた。
(…頼りにしていた通し仲間は、ほとんど賭場から消えた…
……残るは、我見に走り、無謀に突き進む、物分かりが悪い、バカ木村だけ…!
さっきは、大人げなくビンタかましちゃったけれど…、
…こうなってしまったからには、割り切って、木村と連携を取るしかない…
…今となっては、ただひとりの仲間なんだし…)
硬い表情の木村の様子を窺いながら、まゆみは心の中で頷いた。
(…そうよ…よく考えてごらんなさいよ、まゆみ…
わたし達がこんな状況でも、何を怖がる必要があるのよ……)
まゆみは目を細めた。(…敵側は、65,000点のダブル箱…青息吐息で瀕死の状態…!
…それに比べわたし達は箱点なし。あの、バカ木村でさえ五万点近く獲得している…!
…敵側は、もう、最下位決定は間違いなし…!なんの不安要素があるというのよ…!)
「すいません…ちょっと中断してもいいですか?」
自らのツモ順が来た頃を見計らい、まゆみは明るい声で、皆に願い出た。
「木村さん…さっきはごめんねっ!…これから、ふたりで協力して、やっていきましょ♪」
まゆみが握手をするために伸ばした手を、木村は払い除けた。
……木村は震えて言った。「……ぶったね…」
まゆみは、笑顔一変、「はぁ?」と首をつきだした。皆も、木村に注目した。
「俺を…俺をぶったね…」そうつぶやき、木村は、ぼろ…ぼろ…泣き出し、絶叫っ…!
「……親父にもぶたれたことがなかったのにいぃぃっ…!」
皆、言葉を失った。
…賭場に、天使が通り、そして、消えていった…。
まず、アカギが吹いた。「…ぷっ…ククク!…アムロだ、アムロ…」
それに佐藤が続いた。「ぐぐっ…ぷっ!…えっ!…君、アムロ…ガンダム知ってるのっ…?」
しげみは、うつむいて答えた。「…今…クク!…ケーブルテレビで見られるから…」
顔がみるみる青白くなる、まゆみ…。
涙を、目から鼻からどくどく垂れ流し、しゃくりあげる、木村。
とどめは、阿部じいさんの一言。「え…アムロって…お菓子の名前かい?」
「ぶわはははははははは……!!」
皆、一斉に爆笑っ…!
まゆみは目を見開き、固まった。
確かに、今の木村の発言は面白すぎるし、笑うのは当然…。
……だが、アカギまで、なぜ、腹を抱えて、皆と一緒に笑っていられるのか?
彼は今、笑える状態ではとてもないはずだ。あの、…ダブル箱の状態では…!
まゆみはあることに気づいた。…アカギに残された、ただひとつの可能性を…!
(…親番…!)まゆみの視界が歪んだ。
(…赤木さんの親番はこれからなんだ!ありえないけど、万が一、猛レンチャンされたら…)
まゆみの心の中に、どす黒い不安と焦りが、次第に大きく膨らんでいった。
(………万が一、猛レンチャンされ……たら…)
あの、神がかりのしげみが言った、あの言葉が、頭をよぎった。
(…アカギ…あの男は……鬼…!)
まゆみは、卓に着いたまま、ただひとり、呆然と目を見開き、ただ、一点を見つめていた。
そのときである。「ふぬぐあぁぁぁあ…!皆で俺をいじめやがってえぇぇぇぇ…!」
木村絶叫…!それに驚き、皆が笑うのをやめた瞬間…!
ガラガラ……ガシャーン!
イスに座ったまま呆然と見つめる三人…。倒されゆく麻雀卓を…!飛散する牌を…!
「ざ、ざまあみろっ…!」木村が周囲に鼻水を飛ばしながら、目を血走らせて叫んだ。
阿部じいさんは眉を寄せ、しばらく無言のままだったが、やがてのんびりとつぶやいた。
「………チョンボだなぁ〜…こりゃ…」
まゆみの顔がみるみる紙のように白くなり、叫び声とともに、木村に飛び蹴りを見舞った。
「このバカ!このバカ!このバカ!…返せ!あたしの大三元…!パーにしやがってぇ…!」
蹴り方が乱雑で、力が弱いこそすれ、恨みつらみのパワー凄まじく…、
……倒れた木村に、蹴りを入れ続けるまゆみ。
蹴りを入れながら、彼女の目から、みるみる涙が溢れ出た。
「自分が気にくわないからって、テーブルひっくり返すバカがどこにいるのよ…!
ホント呆れたわ…!何考えてんのよ…!ガキじゃあるまいし…!
……あがり放棄食らった次は、チョンボですって…! ただのチョンボならまだいいけど、
あたしのテンパッてた、スーアンコ大三元タンキ待ちまでおシャカにしちゃってぇぇ…!
……………この役立たずのバカ木村ぁぁ……!」
皆は、まゆみの迫力に気圧されながらも、卓を起こし、散らばった牌を拾いながら、
呆然と、その修羅場を眺めていた。
まゆみがテンパイしていたことを知った佐藤は、カバンを抱えて、ブルッと身を震わせた。
「…ダブル役満か……ククク…危なかったね…佐藤さん」
アカギが人ごとのように笑い言うと、佐藤は苦虫を潰したような顔で青くなりつぶやいた。
「………勘弁してくださいよぉ〜」
やがて、まゆみは、呼吸を整えると、ハンカチを取り出して自らの涙を拭い、
うつ伏せに横たわったままの、木村に手を差し伸べた。
「…過ぎたことを悔やんでも始まらないし、また、一からがんばりましょう…」
…………しばらく、時間が経過。
「…やだ…」突っ伏したまま、木村は小さく答えた。
「ごめんなさい、さっきは頭に血が上っちゃって…」まゆみは、ぎこちなく笑顔を作る。
「やだよー」木村は起きあがり、口をとがらせた。「おまえなんか嫌いだ!もう知らない…!」
木村の様子がおかしい…。まゆみは青くなり、笑顔を貼り付けたまま固まっていた。
(…幼児退行…ふふ…逃げたわね…こんなときこそ、仲間は大事なものなのよ…木村さん…)
そんなふたりを冷静に観察している者がいる。しげみである。
(気に入っていようが、いまいが…あなたにとって、この過酷な賭場で頼りになるのは…、
…仲間のまゆみ、ただひとりなのよ……現実逃避はズルいわよ………ねぇ、木村さん…)
床に座り、自らの右手親指をくわえて吸い続ける木村を、しげみは底光りする瞳で眺めた。
(……同情してあげるわ……これから起こる、逃避ぐらいじゃ済まない、過酷な現実にね…)
しげみは鋭い目で、唇の端を吊り上げた。
木村のチョンボにより、南二局、仕切直し。
まず、チョンボの点棒を分配しなければならないのだが、両者話し合いの結果、
アカギに、点棒8,000点をまとめて支払うということで合意。
その結果、佐藤側は、マイナス56,100点となり、ダブル箱状態は脱した。
しかし、最下位を脱するには、十万点もの点棒を獲得することが必要。
しげみは、瞳に蒼い光をみなぎらせ、決意していた。
それは、この南二局のみで、木村からすべての点棒をかっさらうこと…!
しげみは、腹に力を入れ目をつむり、深呼吸を幾度か行った。
(…あたしに『弐の矢』は無い…『壱の矢』でかならず仕留める…!)
木村は、まるで小さな子供のように振る舞い、リーパイのときから皆を手こずらせている。
すっかり憔悴しきっているまゆみ…。その様子を見て、しげみの蒼い瞳は揺れた。
いよいよ配牌が始まった。
(…助けたい…!いや、絶対に助ける…!
…少なくとも今は、あの木村の呪縛からまゆみを助ける…!
木村を打ちのめし、まゆみを改心させる為の一手…!配牌…!………………神様…!)
配牌が終わった。リーパイを始めたしげみは、瞼を伏せ、手牌を、もくもくと並べた。
親のしげみが、捨て牌を河に打ち、南二局が始まった。
幼児のようになってしまった木村には、阿部じいさんが介添人として付き、
ツモる、捨て牌を切るときは阿部じいさんが行い、リーパイは木村自身が行っていた。
ツモられた牌を受け取り、木村は小さくつぶやいていた。「…つるつる」
そして、トイメンのしげみから見て、左端に、その牌を置いた。
………しげみは、自らの手牌を見つめた。
そして、目だけを上げ、爛々と輝く瞳で、木村を眺めた。
ツモ切りし終わったしげみは、木村の顔を見つめ、一転、優しい笑顔を浮かべた。
(木村さん…いいものをあげるわ…こっちに来て…)しげみ、懸命に念じる。
木村は、しげみの艶やかな笑顔を見たとたん、物欲しそうにイスから立ち上がった。
「待て待て、何やってるんだ…!今、ヤマからツモってやるから…」
阿部じいさんが、ヤマの牌を手にした直後、しげみは口元をほころばせ、尚も念じた。
(…まだよ、おりこうさんね…こっちに来る前に、いらない牌を捨ててからね…)
木村は、じいさんの持っている牌を確認せずに、無造作に牌を手に取ると、打牌っ…!
しげみの口元が歪んだ。思わず、身を屈める。
その瞬間が、何だかおかしくてたまらなくなり、肩を小刻みに震わせ、
しげみは、くすくすと笑い声を漏らした。
「…さっきも言ったでしょう?………ここは、鬼や魑魅魍魎が蠢く、戦場だって…!」
まるで子供のように、ニヤニヤ、うきうきしながら近づいて来た木村に、
しげみは、のどの奥で笑いながら、ゆっくりと顔を上げた。
狂喜満面の木村の両手が、しげみの頬に伸びる。
(……あなたも、それを十分承知している…だからこそ、この賭場にいるんじゃなくて…?
いや…あなたには、気概も、覚悟も、賭場という戦場にいるという自覚も…、
…ないのかもしれないわね…)
「……あたしは分かっているのよ、木村さん…
……………あなたが、さっきも、今も、まったくの正気、だってことをね……
……そうやって、不都合なことから逃げようだなんて………虫が良すぎない…?」
しげみの見開かれた目、蒼い瞳が、一瞬にして驚愕し震え始めた、木村の目を捉えた。
「…この、大根役者がっ…!」
しげみは、そう吐き捨てると、木村の横っ面を一発、思いっきり張った。
無抵抗だった木村は、勢いよくすっ飛び、転がって、雀荘の床を滑っていった。
「…ロン!」
しげみは、ニヤリと笑い、手牌を倒した。
「国士無双…!48,000よ…!木村のひとり払い…!」
賭場が、一瞬、静寂に包まれた。
最初に動いたのが、佐藤だった。
出来損ないのバネのように跳ねながら、しげみの両手を握り締め、
それをブンブン振り回しながら、感極まってぼろ…ぼろ…泣き出した。
さらに、後ろからヘッド・ロックをきめられたしげみ…!
恐る恐る振り向くと、やっぱり…。
それは、嬉しそうにニヤリと笑った、くわえタバコをしたままのアカギだった。
「クク…やるじゃない…しげみ…!」
(い…いてててて…いてぇ…!)
しげみは、加減無く技を極められ、目を白黒させた…。
(続く)
また長文だと怒られてしまいました。
おかげで、ただでさえ、お目障りなウザイ長文なのに、
10レスも消費してしまいました…orz
学習能力がないヤツだと、つくづく思います。
次回は最終回です…もうしばらくおつき合いおながいしますw
GJ ガンダム見てるアカギw
しげみちゃんカッコヨス
もうだめwww木村さんのイメージ音声がアムロに固定されたwww
ちょwwwしげみちゃん格好えぇ☆
GJです!!いつもありがとうございます!
夏祭りネタを拝借して、赤木家族シゲル×ハテコ(+α?)投下します。
女体化・捏造注意。以下多分6レス消費。
遠くから、風に乗って祭囃子が聴こえてくる。
夕暮れの商店街の中を、まるで金魚の尻尾のように浴衣の帯をはためかせながら
祭囃子の許へと駆けてゆく、きらきらとした眼の子供たち。
からんころんと小気味良い下駄の音を聴きながら、工藤涯子は横目でそれを見ていた。
(ああ…そうか、今日は夏祭りだったっけ…)
部屋の窓から花火は見えるかな、などと思いながら処分品の惣菜を物色する作業に戻ると、
後ろから、ぽん、と肩を叩かれた。
「ハテコさん」
どこか聞き覚えのある声に振り向くと、そこには銀糸の髪をもった少女が佇んでいた。
「あ、しげみさん…」
赤木しげみ。ひょんな事から知り合いになった、涯子よりも4,5歳年上の少女である。
笑いかけようとしたが、とある事に思い当たり、涯子は険しい顔で辺りを見回した。
「……シゲルなら一緒じゃないけど?」
涯子の様子を見て何を探しているか察したのだろう、しげみは面白そうに微笑む。
「あ、そ、そうですか…」
ほっと息をつく涯子。この少女の弟である赤木シゲル──涯子の天敵と言ってもいい少年とは、
どうやら顔を合わせずに済んだらしい。
安心したところで、改めてしげみに微笑みかける。なんだか愛想笑いのようになってしまったが。
と、涯子はしげみの格好に眼を留めた。水浅葱色の浴衣が、涼しげな眼と髪に映えている。
「あ…よく似合ってますね、浴衣…これからお祭りですか?」
「まあね…知り合いと。ハテコさんは行かないの、お祭り…?」
問いかけられて、涯子は慌てて手に持っていた半額シールのついた肉じゃがをワゴンに戻す。
普段は全く気にしないいつものセーラー服という格好も、目の前の少女の艶やかな浴衣に比べてしまうと
なんとなく気恥ずかしかった。
「は──はい。…一人で行くのも何だから……お祭りってやたら物価が高いし…浴衣も無いし」
遠い眼をして、後半部分は殆ど消え入るように言う涯子。
「ふーん……」
そんな涯子を見ながら、しげみは少し思案し…やがて、何かを思いついたような顔で涯子の腕をとった。
「えっ…?」
驚く涯子には構わず、しげみはそのまま歩き出し、引っ張られた涯子はたたらを踏む。
「おいで」
「ええっ!?ちょ、ちょっと────!」
涯子の必死の抗議も、しげみの「いいから」の一言で夕暮れの商店街に掻き消えていくのであった。
涯子はしげみに殆ど引きずられるようにして赤木家の玄関をくぐる。
「お帰り、姉ちゃん…何、井川さんと喧嘩でもし──……ハテコ?」
出迎えたのは、先程顔を合わせずに済んだ…とほっとした筈の少年の声。
「ハテコって呼ぶなっ……お邪魔します……」
がっくりと脱力しつつも訂正と挨拶を忘れない涯子である。
そのまま居間へと向かう女性二人のあとを、興味深げについてきたシゲルの顔に
しげみが何やら箪笥から出してきたものを投げつけた。
「シゲル、それ着て。それと、ココはしばらく立ち入り禁止っ…」
そう言い放つと、しげみはぴしゃりと居間の戸を閉めた。
何がなんだか判らないまま、涯子はしげみに問いかけた。
「あの…しげみさん、もしかして待ち合わせだったんじゃ──」
「…ああ…、少しくらいなら待たせても大丈夫でしょ」
しれっと言うしげみに、涯子は内心しげみの待ち合わせ相手に同情する。
(……………どこまで気侭なんだ、ここの家族は……)
「さ、脱いで」
見も知らぬ井川という人物に妙な親近感を抱いていた涯子の耳に、理解しがたい言葉が聴こえた。
「ぬ、脱いでって……え?」
思わず後ずさる涯子を、しげみは呆れたように見やった。
「服着たままってわけにも行かないでしょ…ほら、さっさと脱ぐ…!」
つかつかと歩み寄り、しげみは涯子のセーラー服のリボンをほどき、スカートのファスナーを下ろす。
「て、ちょっ…しげみさんっ……!?」
「大人しくして…悪いようにはしないから…」
「ま、待って…!…やっ……!じ、自分で!自分で脱げますからっ…!!」
そんな会話と、どたばたと暴れる音。
それが止むと、やがて衣擦れの音がしゅるしゅると居間に響き──数分後。
「うん……まあこんなとこかな…シゲル、もう入っていいよ」
そう言うや、しげみが勢いよく居間の戸を開けると…先程投げつけられた藍色の甚平を着たシゲルが、
ぽてりと居間の中に倒れこんできた。おそらく戸にぴったりと耳をくっつけていたのだろう。
「………聞き耳立てるなんていい趣味してるじゃない」
冷めた眼で見下ろす姉に、平然と起き上がりながら返す弟。
「…気になるでしょ普通、あんな会話されたら……で、終わったの?」
と、シゲルの眼は鏡台の前に立つ涯子へと向かい──一瞬のち、きょとんと見開かれた。
朱色の地に白く抜き取られたモミジの模様の浴衣に、鮮やかな山吹色の帯をきりりと締め、
少し頬を染めて、決まり悪そうな顔で立つ少女がひとり。
「…………………………ふーん…案外──」
二、三度瞬きをしてからシゲルが言いかけた時、シゲルの後ろから青年の声が聴こえた。
「へえ…似合うな、ハテコ」
「あ…お兄さん…工藤です、お邪魔してますっ……」
シゲルの後ろに現れた一家の長男、しげるに向かってぺこりと頭を下げる涯子。
「………」
言葉を遮られたシゲルは、涯子から眼を逸らすと憮然とした顔でぽりぽりと頭を掻いた。
「さて…さすがにそろそろ行かなきゃね…シゲル、あとは任せたから」
そう言って長女しげみは手を振って居間を出て行こうとする。
「ああ…行ってらっしゃい。井川さんによろしく」
「え!?し、しげみさんっ……」
不穏な言葉を残されて涯子は動揺した。そんな涯子に振り返り、しげみはにっこりと笑いかける。
「要するに、一人でなければ行きたいんでしょう、お祭り」
「な……」
涯子は絶句する。
一人で行くのも何だから、と言ったのは確かに自分だが、こっちのほうが遥かに「何」だ。
「それじゃあ、楽しんできてね…」
と──今度は引き止める暇さえなく、颯爽としげみは居間を出て行った。
「………」
唖然としげみを見送った涯子は、半ば縋るような眼で長男しげるを見た。
この赤木シゲルという危険人物とふたりっきり──というのは、できれば避けたい。
だが、「お兄さんは」という言葉を紡ぐ前に、しげるはくるりと踵を返す。
「俺も行くか…遅れると衣和緒が拗ねるからな」
「うん、衣和緒さんによろしく」
「あ……」
続いてその場を去るしげるの背中を見送った後、落胆の色を見せる涯子にシゲルは止めを刺す。
「言っとくけど、父さんならいないよ…ここ三日ばかり姿見てないしね…」
「な…なんだそれっ…心配じゃないのかっ…!?」
「まあいつもの事だし。……で、どうすんの…行くの?行かないの?」
「くっ……」
問いかけられた涯子は改めて自分の姿を見る。
自分の待ち合わせを遅らせてまでしげみが着せてくれた浴衣。
多少──いや、かなりやり口に納得いかないものがあるとは言え、しげみなりに気遣ってくれたのだ。
それをそうそう無碍に出来る涯子ではない。
「………行く」
「そ」
頭を抱えながらも短く答えた涯子に、シゲルはさらに短く答えた。
神輿を担ぐ男衆の威勢のいい掛け声と、それを追いかける子供たちの笑い声。
提灯と屋台の灯りが立ち並ぶ喧騒の中で笑顔にならないものはいないだろう───が、
ここに約一名、カラコロと下駄の音も頼りなく、複雑な顔をして歩く少女がいた。
(……結局、こいつと二人っきりか…)
涯子とて13歳の女の娘である。祭りに心が躍らないはずもないが、隣を歩くのが
いつも自分をからかうこの少年だと思うと素直に楽しめないものがあった。
(こいつはこいつで何考えてんだかわからないし………大体、こんなのってまるで──まるで……)
────デート、みたいじゃないか。
思わず浮かんだその考えに、慌てて首を振り頭の中からその単語を追い出す。
(…冗談じゃない、何を考えてるんだっ…!相手はあの赤木シゲルなんだぞ……!?)
今までシゲルにされてきたセクハラまがいの所業を思い浮かべながら、
涯子は自分の恐ろしい考えを必死で否定する────…、と。
「危ない、ハテコ」
そんな言葉と同時に、ふいに手を引っ張られた。
思わずよろけると、先程まで自分のいた場所を法被姿の男衆が急ぎ足で通り過ぎていく。
「あっ…」
「一人で百面相するのもいいけどさ、人込みの中でぼーっとすんのは危ないんじゃないの」
「……べ、別に百面相なんかっ……って…い、いつまで握ってるんだ!」
ふと、未だ少年の手に握られたままの自分の手を見て、涯子は慌ててそれを振りほどこうとする。
が、思いも寄らないほど強い力でがっしりと掴まれていて、結局は握ったままの手を
前後に振り回すだけに留まってしまった。傍から見ればじゃれ合いに見えるかもしれない。
「は、離せっ……手っ……!」
狼狽する涯子とは裏腹に、シゲルはますますしっかりと手を握ってくる。
「この人込みだし、はぐれないように繋いどいた方がいいでしょ…それとも──」
シゲルは涯子の目をまっすぐに見つめ、口角を上げて微笑う。
いつも涯子をからかう時に見せる、心底楽しそうな笑みだ。
「もしかして、意識してるわけ…?」
「なっ……!?」
涯子は殊更狼狽する。自分の心を見透かされたような言葉に──、いや、違う。
そんなわけはない。図星ではない。図星なんかであるわけはない。否定しなければ。
「バ────」
声が裏返った。
「…馬鹿言うなっ…!!誰がお前相手にイシキなんてっ……!!」
「ふーん、しないんだ」
「当たり前だっ…!!…するわけないだろ、そんなもん…!」
と、そこまで声を張り上げたところで、涯子はハッと我に返る。
通り過ぎる人たちのクスクス笑う声と微笑ましげな視線。
それが、未だ繋がれた自分たちの手に注がれているのに気づき…涯子の顔がかあっと熱くなった。
顔を真っ赤にして俯く涯子をシゲルは愉快そうに見やると、手を繋いだまま歩を進める。
「じゃ、まずはどこ行こうか、ハテコ」
引っ張られる手に、涯子は顔を上げてシゲルを睨みつけ再び抗議する。今度は少し控えめな声で。
「だからっ……手、離せって言ってるだろうがっ…!」
「何で?」
「な、何でって──」
「意識なんてしてないんだろ、ハテコは」
シゲルは涯子の手を引っ張って歩きながら、淀みなくすらすらと喋る。
「ってことは、この手はただはぐれないように繋いでるだけのこと…。
──離す理由はない、繋ぐ理由はある。だったらこのままで問題ない…違う?」
「……う、く……」
涯子は言葉に詰まる。屁理屈だが確かに道理は通っているかもしれない。
そしてこの手を無理矢理引き剥がせば、この少年は「やっぱり意識してるんだ」と笑うのだろう。
(くっ…どっちに転んでも自爆っ……嵌った…悪魔の術中にっ……!)
「まあ、俺は手を繋ぐんじゃなくて腕を組むのでもいいけど」
「な──、ふ、ふざけろっ…!!」
またも怒鳴ってしまった涯子はハッと片方の手で自らの口を覆い、シゲルはそれを見てくつくつと笑った。
そんな二人を笑うように祭囃子は鳴り響き、夏祭りの夜は更けてゆく────。
なんか中途半端なとこで終わってゴメソ(´・ω・)
続き書いたらまた投下しますっ……
萌えたw
思春期の少年少女の恋ってもどかしくていいよな
続きが気になるw
GJ!
GJっ…!
ハテコもシゲルもかわいいなーw
浴衣姿テラモエス(*´Д`)
続きワクテカしながら待ってる!
>>294 おおお、GJっ…!
ふたりとも可愛くて萌えたっ…!
続き待ってます!
305 :
マロン名無しさん:2006/07/22(土) 18:31:07 ID:406GH0RZ
腐女子きんも〜☆
>>294 キターーーーーーー!!!!!!!!!GJ!禿上がる程萌えたっ!
萌えたっ…!GJ…超GJだっ…!
カイジ萌えスレ見てて思ったけど
杏慈が姉でカイジが弟でも行けそうな気がしてきた
カイジへの美心のアタックを、姉・杏慈がブロックしてくれたりするのかな
杏慈「よせっ…! 嫌がってるだろ…弟にベタベタくっつくなっ…!」
美心「お姉さま…ひどい…!」
杏慈「や…やめろっ…! お姉さまなんて呼ぶな…!」
美心「美心泣いちゃうっ…!」
杏慈「あ…な…泣くなっ…! わかったから泣くなっ…! カイジっ…あとはまかせたっ…!」
カイジ「ええっ…!? 逃げるのかっ…ねえちゃん…!」
…って全然ブロックになりそうも無いな
ちょwww保管庫更新キターーーーーーー!!!!!!!いつもお疲れ様です!
黙示録風ロゴワロタw管理人さんGJ!
312 :
マロン名無しさん:2006/07/23(日) 15:12:13 ID:rnETdbtP
腐女子漫画でーす
おお!管理人さん乙!
「セーラー服を脱がさないで」に噴いたww
保管庫更新GJ!!
毎回楽しみで楽しみで…
開くのがひとつの生き甲斐になってしまったよ…!
更新おつ!
316 :
マロン名無しさん:2006/07/23(日) 22:58:29 ID:oG23YgcW
萌え〜!!!!!!!!!
今更ごめん、ハテコって何でハテコなんだっけ?
涯を女体化→涯子→ガイコ?ハテコ?→ガイコはあんまりだ→ハテコ
天駆ける龍を象った薄い小さな板を虫眼鏡で見ながら、
タオルを頭に巻いた強面の男が喉の奥でううむと唸った。
「……まさか…まさかこの『昇り龍』をここまで完璧に抜きやがるとはっ…!!」
男の鋭い視線が、画鋲を手で弄んでいる甚平姿の銀髪の少年に向けられる。
「ククク……そいつの賞金は確か10000円だったよな、おっさん…」
「チッ……ここまで見事にやられちゃあアヤもつけられねえ…これで仕舞いだ、持っていきな…!」
福沢諭吉が印刷された札を、男は少年の目の前に叩きつける。
が────少年はそれを受け取らず、ポケットから出した金をその札の上にばさりと置いた。
「──断る。倍プッシュだ」
少年の一言に、その場の空気がざわりと震えた。
男の顔は何か恐ろしいものでも見たかのように蒼白になる。
そんな事は構わず、更に少年はよく通る声で言葉を続ける────。
「今まで抜いてきた分の賞金を賭けてもう一勝負……!」
「…なっ……何言ってやがるこのガキ…!『昇り竜』以上の物なんて
もうこっちにはねえ…!仕舞いだ、仕舞いっ……!」
「クク……まだだ…まだ終わらせない…!地獄のふちが見えるま──」
ごいん。
……嗜虐的なまでの少年の言葉を、そんな鈍い音が遮った。
「──いい加減にしろ、赤木シゲルっ!!」
握りこぶしを構えた朱色の浴衣の少女が少年に向かって怒鳴る。
言うまでもないが先程の鈍い音は、この少女の拳と少年の頭から奏でられたもの。
「……なんだよハテコ、勝負はこれからが面白いのに」
赤木シゲルと呼ばれた少年は殴られた頭を抑え、不満げな視線を少女に向けた。
だが少女の鋭い眼はその視線を跳ね返す。
「もう充分だろうがっ…!ほら、賞金しまえ…!行くぞっ…!」
「おい、ハテコ…」
「ハテコって呼ぶなっ!」
襟首を掴まれてずるずると引きずられて行く少年。
それを見送る男──型抜き屋の店主には、ハテコと呼ばれた少女が救いの女神に見えたという……。
「…まったく、何考えてんだ…こういう場所にはこういう場所のルールってものがあるだろう…!」
しばらく引きずっていたシゲルの襟を放すと、涯子は呆れたように言う。
「その理にかなってないところがいいんじゃない…固いな、ハテコは」
「うるさいっ…!最後のほう涙目になってたぞ、あのおっさん…!」
「まあそうカリカリすんなよ…なんか食いもん奢ってやるからさ…」
そう言ってシゲルは立ち並ぶ屋台を指差す。が、涯子はぷいとそっぽを向いた。
「施しは受けないっ…大体、賭け事で稼いだ金なんかで奢られたって──」
腕組みをしてそう突っぱねる涯子を無視し、シゲルは手近な屋台の前に立って言う。
「焼きそば二人前」
「あいよー」
「人の話を聞けーっ!!」
涯子の突っ込みもむなしく、鉄板の上の焼きそばはテキパキと二人分の容器に入れられるのだった。
────それから。
祭りで稼いだ金は祭りに還元するから協力しろ、という言い分で
シゲルは涯子に色々と奢ろうとする。涯子にしてみれば甚だ不本意なので何度も断ろうとしたが
「こういう場所にはこういう場所のルールがあるって言ったのはハテコでしょ」と言われると言葉に詰まり…
結局林檎飴だのチョコバナナだのをやたらと食べさせられてしまった。
食わねばいいという話なのだが、食べ物を粗末にするのは涯子にとって非常に夢見が悪い。
そんなことを何度か繰り返して、心身ともに疲れ果てた涯子は喧騒を離れ、
人気の少ない神社の石段にひとり座っていた。
履き慣れない下駄の鼻緒が足の甲に擦れて少し擦り剥け、ちりちりと痛む。
歩けない程ではないが、なんとなくそれをシゲルに悟られたくはなかったので
「疲れた」とだけ言い、シゲルから離れてここで少し休むことにしたのである。
「……はああぁぁ〜〜……消耗するっ…あいつと居るとっ……」
大きく溜息をつくと、懐に挿していた風ぐるまがカラカラと回った。
「あ…」
千代紙と竹で出来た、民芸品風の小さな風ぐるま。
食べ物ばかりでは何だから、と、シゲルが買い求め涯子に放って寄越したものだ。
子ども扱いするな、と怒ったものの、こうしてよく見れば中々綺麗だ。愛嬌もある。
涯子は少し微笑んで懐からそれを取り出し、ふうっ…と息を吹きかけてみると
その風を受けて、風ぐるまはまた、からからと回った。
勢いよく回る風ぐるまの羽根の向こうに、夜店の灯りが透けて見え、
くるくる、からから回る音と、祭囃子が和音を奏でる。
そうして聴く祭囃子と羽根の向こう側に見える灯りは意外なほど遠くに感じて、
(不思議なものだな…) ──と、涯子は思った。
ずっと昔から、涯子にとって祭囃子は遠くから聴こえるもので、夜店の灯りは
遠くから見つめるものだった。それがずっと当たり前だったのだ。
なのに、どうしてだろう。今、もしかしたら自分はそれを────
「寂しい」と、そう思っている。
やがて…風ぐるまの羽根がゆっくりと止まり、涯子は何かを振り払うように首を振った。
(……どうかしてる……)
涯子が眼を閉じて俯いた時──ぱしゃん、という水音と共に、何か弾力のあるものが
涯子の頭に当たって跳ねた。
驚いて顔を上げると、水風船で出来たヨーヨーが目の前で上下している。
「…何しけた顔してるんだ、ハテコ」
声のした方へ更に顔を上げれば、見知った憎たらしい顔────ではない。
木で出来た、どこか古めかしい白い狐の顔が、自分を見下ろしていた。
「………」
涯子は何も言えず、ただその面をぽかんと見つめる。
しばしの沈黙の後、目の前の少年は狐の面を上にずらし、
面の顔とあまり変わらない切れ長の眼を細めた。
「…なんだ、受けるかと思ったのに」
そう呟いて、狐面の少年──シゲルは、涯子の隣に腰を下ろす。
その口調が本当に残念そうで、涯子は思わず吹き出した。
「ははっ…何だそれ…!受け狙いでわざわざ買ってきたのか、そのお面…」
「いや、射的で当てた」
「それにしたって、何も律儀に着けなくてもいいだろ…元の顔とあんまり変わらないしっ…」
くすくすと笑う涯子に、シゲルは少し憮然としたが──やがて、微かに嬉しそうに微笑んだ
先程までの涯子の寂寞とした気持ちは、自らの笑い声に洗い流されていく。
散々振り回された赤木シゲルが隣に居るというのにそんな気持ちになるのは
何故だか自分でも判らなかったが、不思議と悪い気分ではなかった。
笑いが治まると、目の前にシゲルの手が差し出される。
「ん」
「え?」
見れば、シゲルの掌には何かが乗っている。怪訝に思いつつ涯子が手にとって見ると、それは──
「………え、これ…」
どこで手に入れてきたのか、ファンシーな模様の描かれた絆創膏の数枚つづり。
驚いてシゲルを見ると、シゲルは涯子を見返しもせずヨーヨーを上下させながら言う。
「足。貼っとけば…?」
涯子は自分の足を見る。鼻緒が擦れて出来てしまった擦り傷を。
(……気づいてたのか、こいつ…)
黙っていた事に気づかれてしまった気恥ずかしさからか少し頬を染めながら、
涯子は足の傷にその可愛らしい絆創膏をあてがった。
「……ありがとう」
「ん」
シゲルの短い返事を最後に、会話が途切れる。
涯子はちらりと横目で少年の横顔を見て、その視線を自分の足の傷に移した。
(……なんだかな……こいつに優しくされるとなんか、調子が狂う……)
もう一度隣をうかがうと、その横顔の唇が動いた。
「…悪かったな、色々連れ回して」
「…え?」
聞き間違いだろうか。今、この傍若無人荒唐無稽人外魔境少年赤木シゲルが、
自分に向かって………謝ったように聞こえた。
眼を丸くして自分の耳を疑う涯子に、シゲルは続けて言葉を紡ぐ。
「さっき、お前沈んだ顔してただろ……そこまで嫌なら、さっさと切り上げておけばよかったな」
「………赤木…」
どうやら、聞き間違いではないらしい。この少年は自分に謝っている。
それも…恐らくは本気で、申し訳ないと思っている────。
涯子は慌てた。何故だか判らないが慌てた。本当に何故だか判らないが、
この少年のこんな顔は見たくないと、そう思った。
「……違う」
「……違う?」
首を横に振った少女に、少年が怪訝な顔をする。
涯子は手に持った風ぐるまを見た。少し出てきた風に煽られて、ゆっくりとくるくる回っている。
「……怖かったんだと思う、多分…」
────祭囃子を遠くに感じた時、胸に湧き上がってきた「寂しさ」。
祭りを知らなければただそこにあるのが当たり前だった感情。
知ってしまえば、それに名前がついてしまう。「寂しい」と、自覚してしまう。
暖かい場所で育った人間が寒さに耐えられないように、楽しさを知れば寂しさに耐えられなくなる。
(ああ……そうか、楽しかったんだ、私…)
そう、だから怖かったのだ。
この場所を離れた時、自分が弱くなってしまうのが怖かった────。
「………」
シゲルはただ黙って、涯子の言葉の続きを待っている。
涯子はひとつ息をついて、また風ぐるまに息を吹きかけた。
くるくると回る風ぐるまの向こう側の景色は、何故か先程よりも近くに思えた。
(…とは言え………楽しかった、なんてこいつには口が裂けても言えないっ…!)
涯子は一度眼を閉じて俯くと、シゲルの方に向き直った。なるべく毅然とした表情で。
「…とにかくっ…私が沈んでたのは赤木が謝ることじゃない……」
シゲルは涯子の言葉に眼をぱちくりさせる。
「……色々別件で謝って欲しいことは山ほどあるけどな…!」
眉を吊り上げて言う涯子に、シゲルはまた少し眼を瞬かせてから、
「………怒ると皺が増えるぞ、ハテコ」
と、いつものからかいを含んだ表情で笑った。
「な────!だ、だからハテコって呼ぶなって────」
いつもの掛け合いが始まろうとした、その刹那。
どぉん、という音と共に、少年と少女の顔が照らされる。
ぱらぱらと音を立てて散っていく、夜空に浮かぶ大輪の華。
「あ……そうか、花火…」
「…だな」
それまでの会話も忘れて、黒髪の少女と銀髪の少年は夜空に咲く華を見上げた。
ひとつが散ればまたひとつ、次から次へ新しい華が咲いていく。
涼しげな眼の少女と、ぎこちなくその肩に手を回そうとしていた眼鏡の青年も。
ふんぞりかえって、あれは自分の出資が云々と自慢している亜麻色の髪の少女と
それを鮮やかに聞き流すすらりとした青年も。
ついでにそれを見守っていたサングラスの白服たちも。
少し離れた墓地、とある墓の前で煙草をくゆらせている壮年の男性も。
皆一様に夜空を見上げ、宴の終わりのその合図を見守っていた────。
そして、宴の終わりの、そのまた終わり。
「……なあハテコ、言い損ねてたけど」
「うん…?」
最後の花火が高い音を立てて打ち上げられ────
「お前のその浴衣な、」
全ての音も言葉も飲み込むように一際大きな音を立てて、夜空一面に咲き誇った。
「────結構、似合ってる」
……囁くように放たれた少年の言葉が少女に届いたか、それは、当の少女だけが知っている。
おしまい。お粗末様でしたっ…
>>326 烈しくGJ!!
面白かった良かった萌え転げた!!
続きキタ━━(゚∀゚)━━( ゚∀)━━( ゚)━━( )━━( )━━(` )━━(Д` )━━(;´Д`)ハァハァ━━━ !!!!
萌え殺されたっ…!超GJ!!
超絶 萌 え た…!
ありがとう…っ夏!浴衣!縁日!
職人さん…っ!
イイっ…イイっ…!!
すごく面白かった!!
白服ワロスwwwwwwwww
332 :
マロン名無しさん:2006/07/24(月) 08:55:23 ID:nzlCwQ5+
萌えっ…!萌えっ…!萌えっ…!
たまらん!!!
最初の倍プッシュにワロスww!
しかも繰り出されていく超絶萌えの連続っっ…!
ネ申や…神やでw職人さんGJ!!
>>326 超絶GJ!!
この町はテキヤさんお手上げだなw
3兄弟+父に毟るだけ毟られるww
激しく萌えたっ…!
心の底からGJ!ハテコかわいいよハテコ
他の面々も気になるなw
ふんぞり返ってるお嬢カワイス
おおおお!超GJ!
萌えっていうか、普通にいい話だったっ…!
いいっ…! いいっ…!
この後シゲルと涯子の浴衣を乱したセックルなんぞを妄想っ…!
萌え死ぬ…っ!!
>>337 あの二人じゃ激しいセックルになると予想
保管庫の管理人さん激しく乙!
イラストのログ保管庫もGJ!
>>340 こりゃ‥同人サイトさんの絵じゃないかい?
>>334 「赤木家お断り」とか貼り紙されそうw
他カップルの夏祭りデートも見たいっ…!
シゲルの執拗な愛撫に必死に耐える涯子タンハァハァ(;´Д`)
シゲル
パァン パァン
すまん悪かった
ふんぞり返ってるお嬢が可愛すぎて萌える
>>345 GJ…!
シゲルの激しいセックル…!!
そういう意味だったのか!
祭りの最中に発砲してるのかと思ったw
シゲル…
怖ろしい子っ…!
得意げなお嬢もカワユス
ふんぞりかえって自慢してるお嬢テラカワユス
見守る白服たちワロスww
長男と衣和緒の夏祭りデートも読みたい…
もちろん長女&ひろゆきのも…
全カプ、夏祭りではじけるといいよ!
>>280-289の続きを投下します
>291-293いつも嬉しいですdクス!
そして…現在。
あの、火花を散らした、通し一味との闇麻雀対決から、数十日が経過した五月四日。
しげみは、自宅近くのファミレスのテーブルの上で両肘を付き、両手を組んでいた。
彼女の目線は、目の前の三人ではなく、自らの、組まれた両手甲に注がれている。
しげみは、周囲の喧噪に気を取られることもなく、かれこれ数分間そのままの状態。
『(……こいつら、虫がよすぎる……この卑怯者…!)』
心の中で、目の前の三人に毒突いたとたんに、
ほんの数十日前の、嵐のようなあの夜を思い出し、憂鬱な気分で物思いに耽っていた。
しげみの回想は続く…。
佐藤が、アカギのヘッドロックに驚き、慌ててしげみの両手を離した。
「あ、赤木さん?そろそろ離してあげた方が…」
アカギは口角を吊り上げたまま、一向に、しげみのこめかみを締める両腕の力を緩めない。
「あ!赤木さん…!このままじゃしげみさんが…」
(…いててててて!いい加減、離せよコイツ…!)
しげみのなかで、ざわ…ざわ…とした思念が、次第によみがえる。
(しつこい!んだよ…っ!)しげみの瞳がギラリと光った。
しげみは、瞬時にアカギの脇下に潜り込むと、胴に両腕を回し、後方に倒れ込んだ。
「うわ――――っ!バックドロップだぁぁぁ……!」
ドスンという地響きと同時に、プロレス解説者のような佐藤の悲鳴と、
しげみの、地から這い上るような呻き声を遠くに聞きながら、
まゆみは呆然と大きく目を開き、倒されたしげみの手牌を見つめ続けていた。
(木村が…飛んだ…)
まゆみは、顔に垂れ下がる、長いウエーブのかかった髪を掻き上げもせず、
震える手を伸ばし、しげみの手牌に触れた。
(…国士ですって…!?…ハク待ちだったの?…それで木村を狙い撃ち?バカな…!
…しかも、開始してからわずか三巡目の速い和了りだなんて…!)
「ありえない…こんな…」まゆみはつぶやき、雀卓の上で深くうなだれた。
「……神様って…本当にいるのかもしれないね…」
肩を震わせるまゆみに、しげみは背後からゆっくりと近づき、静かにつぶやいた。
……腰に手を添えた、妙な歩き方のまま。
その後ろから、アカギがくわえタバコをし、ニヤニヤしながら付いてきた。
「…そんなへっぴり腰じゃカッコつかない…クク…見事な自爆だったぜ…さっきの…」
しげみは、頬や耳まで真っ赤にして振り返り、アカギに向かって目を剥いて怒鳴った。
「うるさいな…!あんたとのウエイト差がありすぎたんだ…!
…そうでなければ、こんな目に遭っていたのは、むしろあんたの方……いてててて…」
バックドロップの自爆で、痛めた腰をさする、しげみの様子を見ながら、
アカギの横で、佐藤はくすくすと肩を震わせ、嬉しそうに笑った。
「…いつものしげみさんに戻って良かったですね」
アカギは佐藤を一瞥すると、タバコをくわえたまま、賭場卓に座るまゆみに近づいた。
「はん!神様だなんて!美香みたいなことを言うのね…!
…クリスチャンじゃあるまいし…どうせ…イカサマでもやったんでしょうよ…!」
相変わらず憎まれ口をたたくまゆみに、しげみは微笑み、静かに言葉を返した。
「ううん…サマなんか使わないよ…あれには、あたしが一番びっくりした…
……なにしろ最初の配牌から、国士のイーシャンテンがきたんだからね…」
まゆみは顔を上げ、しげみを怪訝な眼差しで見つめた。
「ホントだって!…しかも、二巡目でアタマが揃っちゃってテンパイ…!
…さらに木村は、彼にとって不要牌のハクを引き入れた…あたしはハク待ちの状態…!」
「…なんで木村さんの不要牌、しかもそれがハクだなんて分かったんですか?」
佐藤が、目を丸くして問うと、しげみはにこやかに答えた。
「木村は不要牌を右端に置くクセがあった…だから牌を切るときは、いつも右端から…
…それと、木村は周囲に幼児退行を印象づけるためなのか、ハクを受け取ったとき…」
しげみは、ふふんと笑った。「…思わず『「…つるつる」』って言っちゃった…!
……つるつるな牌なんて、ハク以外ないでしょ…?」
「なるほど…」佐藤は深く頷いた。
「鈴木…これからイヤというほど楽しめるぜ…あらかじめ勝利することが決まっている…、
……そんなシナリオが出来上がっているギャンブル…退屈だったろう?…今まで…」
しげみ、佐藤は縮み上がった。彼らのすぐ側に、壮絶な笑みをたたえたアカギがいる…!
「…あなた……ど、どうしてわたしの苗字を知っているの…?」
まゆみは、震えた声でつぶやいた。その問いに答えず、アカギはタバコの煙を吐き出した。
「…見えている人間には選べるのさ……見えていても、見えないと装うこと…」
独り言のようにつぶやきながら、卓に沿い、歩き出すアカギ。
「…そして、見えていることを…そのまま知らせること…」
そう言い、アカギは立ち止まり、切れ長の目を光らせ、僅かに口角を吊り上げた。
「……これから楽しめるぜ?……極上のスリルを…………鈴木まゆみ…」
アカギは、トイメン側の席に立ち、薄笑いながらまゆみを見下ろしていた。
まゆみは目を見開いたまま、アカギの鋭い視線を逸らさず、ただ、睨み続けた。
……ところが、アカギにとり、まゆみとの対決は、すでに興味が失せていることで、
むしろ、この闘牌終了後の事柄に、ちょい悪(!?)な思考を巡らせていた。
…このときのしげみは無論、そんなアカギの黒い心に気づくはずもない。
南三局。
親は<東家>アカギ。<北家>しげみ、<南家>阿部じいさん、<西家>まゆみ。
木村はいつの間にか逃亡…!まゆみは怒り狂うが、どうしようもない。
人がいないんじゃ、しょうがないなと、笑いながら阿部じいさんが卓に加わった。
………こうして、通し一味は、まゆみひとりとなった。
こうした、波乱含みの南三局の幕開けから、もうすぐ三時間が経とうとしていた。
佐藤は、数時間前とはうって変わり、頬を紅潮させ、闘牌の行方を見守っている。
しげみは、額に汗し、ベタオリを決め込み、ふたりの勝負を邪魔せぬよう専念。
その一時間前に、アカギは、パーレンチャンを達成していた。
「おお…!パーレンチャンか…達成した瞬間を久々に見たよ…!」
そのとき、阿部じいさんは、興奮し、鼻息荒く、しげみを見た。
初めて聞く言葉に、しげみは戸惑い気味に聞いた。「なんスかその…パー…何とかって?」
「しげちゃんは、親になってから、連続して八回勝ったわけだ…」
阿部じいさんは、ニヤリと笑い、頬を紅潮させ、身を乗り出した。
「…それ以降は、どんなゴミ手で和了っても、役満の点数がもらえるんだよ…!」
そして…未だに南三局は終わらない。
アカギの猛攻は続いていた。…アカギ、未だ、親番譲らず…!
ツミ棒が卓の上で幾重にもなり、少しの振動でチャラリと崩れるほど。
まゆみは、長い髪を振り乱し、呼吸も乱れ、顔面蒼白。
ただ、その目だけは異様にギラつき、未だ闘う意志を見せるものの、
牌を切る細い手指は、常に小刻みに震えている。
アカギのほうは……これだけ勝ち続けているのにも係わらず、まったく笑いもせず、
ただ、黙々と牌を切り、無表情のまま。
「ロン」
そのくせ、執拗にまゆみの捨て牌を狙い撃ち、直撃に固執する。
まゆみは、額から流れる汗を拳で拭うと、役満分の点棒を卓に投げやった。
「……ちくしょう…!」
その呻き声は、小さくかすれていた。そして、両手で顔を覆い、イスの背に寄りかかった。
じつは…現在のまゆみは、とっくの昔に飛んでおり、箱下の状態。
……アカギが運び入れた点棒箱の中身、五十万点分もの点棒も、底をつきかけていた。
その点棒は、そっくり佐藤側…つまりアカギの勝ち分になってしまったのである。
しげみは、まゆみの哀れな姿を、青ざめ、冷や汗をかきながら黙々と見つめ続けた。
賭場卓には、表面上は静かだが、怖ろしく、殺伐とした雰囲気が漂っている。
アカギは、おもむろにタバコに火を付け、吸い始めるなり、阿部じいさんの顔を見た。
「…阿部さん…点棒が切れそうだ…予備をくれ」
世間話で、天気の話を交わすような、ごく、軽い口調。
阿部じいさんは、しばらく黙っていたが、目をつむると、首を横に振った。
「しかたねぇな…」アカギは鼻で笑うと、点数表を裏返して、鉛筆を走らせた。
「…点棒が無いんじゃ…ここに地道に書き込むしかねぇか…さあ、続行だ…」
しげみの背筋が凍り付いた。(こ、これ、どう考えても、…もう終わりだろうが!)
まゆみは、トイメンのアカギを、うつむきながらも、怖ろしい形相で睨み付けている。
しかし、顔から血の気が引き、身体が小刻みに揺れている様子を見ると、
まゆみは今、異常な精神状態にあることは明らか…!
しげみはぎこちなく笑うと、アカギに話しかけた。
「ね、ねぇ、もうやめたら?まゆみもこれできっと改心するよ…通しはもうやらな…」
「…何言ってるの?」
煙を吐き、薄笑うアカギに問われ、しげみは言葉を失った。
「…これは向こうから仕掛けてきた勝負…半チャン二回の約束なのに…、
……まだ一回目の南場だぜ…途中で放棄することは許さない…」
まゆみは、急に縮こまり、うなだれ、ガタガタ震えだした。
…そう、これは、まゆみが佐藤に言い放った言葉と、ほとんど同じ。
アカギは、恐怖に揺れるまゆみの目を凝視し、口角を上げて、ささやいた。
「…限度一杯まで行くよ…むしれるだけ、むしる!…地獄の底が見えるまで…」
しげみは、瞳を揺らし、自らを抱きしめ、心中が不安定になってゆくのを必死にこらえた。
(こ、こいつ…ありえないっ!…あの条件提示は、単なるブラフかと思っていたのにっ…!
……本気で金を、まゆみからふんだくる気だ!…ヤバすぎ…そして…キレてやがる…!)
そのとき、カウンターから、若い女性の声がした。「…まゆみ…ちゃん」
まゆみの瞳に正常な光が戻り、しげみは首を伸ばし、ふたりは、その声に耳を傾けた。
「美香ちゃん…」
美香はふらつき、カウンターに寄りかかると、皆に向かって微笑み、まゆみに声を掛けた。
「…お願い…大事なお話があるの…まゆみちゃん…わたしが寝ている部屋に来て…」
そして…現在、五月四日。
しげみ達がいるファミレスに、少しずつだが客が増えつつある。
カチリと金属音をさせ、
声を震わせながら、小さな声で訴える美香の声が、しげみの耳に飛び込んできた。
「…あのときは本当にごめんなさい…」
しげみはうつむき、無表情のままで、顔を上げない。
「…心臓発作が起きたわたしを助けて下さった、雀荘のご主人や、しげみちゃんに…
とても感謝しなければいけないのに…あんな…恩を仇で返す様な真似をしてしまって…」
美香はくすんと鼻を鳴らした。「…逃げてしまって…」
うっうっ…と嗚咽を漏らし、さめざめと泣く美香を、しげみは見もせずにぽつりと言った。
「…まゆみも、美香ちゃんも…、逃げてくれたことは…正直嬉しかった」
「えっ!」美香とまゆみが、揃って安堵の声を漏らした。
しかし…。しげみは猫のように大きな目をギラリとさせ、
組まれた両手甲に鋭い視線を注ぎながら、ぼそりとつぶやいた。
「…けどそれが、三好が姿を消した直後だったら、どんなに良かったか…」
まゆみ、美香、沙織が、神妙に息を飲み、耳を傾ける様子が手に取るように分かる。
(…最初から、そんなふうに、素直にこちらの忠告を聞いて貰いたかった…。
…そうすれば、あたしもあんな…ヒドイ目…に…遭わなくても済んだのにっ…!)
しげみは、心の中で、ぼろ…ぼろ…泣きながら、数十日前の悪夢を思い出していた。
(続く)
力尽き、最終回にできませんですた…orz
次回は本当に最終回です…!
10%ぐらいは反省していない…
(*´Д`)ハァハァ
鬼畜しげるモエスw
いつもながらGJ!
いよいよクライマックスですな…!
どうなるんだろう…(*´Д`)ドキ…ドキ…
GJ!鬼畜しげるキター!
パァン パァン
ハァハァ
366 :
:2006/07/28(金) 23:56:52 ID:???
×パァン パァン
○パァニ パァニ
367 :
マロン名無しさん:2006/07/29(土) 20:06:03 ID:zs45XyxX
アカギの同人女スレ?
ローゼンパロ
南郷「みんなすまんっ・・・!今日ははなまるハンバーグ・・・作れなかったんだ・・・!
失敗っ・・・!材料こぼしちゃって・・・!」
しげみ紅「ククク・・・ギリギリもいいとこじゃない・・・南郷さん」
雛衣和緒「わしのハンバーグどっこ〜ん・・・!!」
安岡石「痛っ・・・!コラ雛衣和緒っ・・・!箸を投げつけるなですぅ・・・!」
ゆきみ石「安岡石、落ち着いて・・・!南郷さん!失敗するとは志が低すぎですよ!」
南郷「すまん・・・!代わりといっちゃあなんだが・・・焼肉・・・!焼肉を用意した・・・!」
雛衣和緒「焼肉ー?おいしいの?それ・・・?」
安岡石「ビールも飲ませろですぅ!」
ゆきみ石「だめですよ・・・!未成年ドールがビールなんて・・・!」
安岡石「まったくゆきみ石は口うるさすぎですぅ・・・!」
南郷「こらこらいけませんよ・・・!ケンカは・・・!」
しげみ紅「南郷さん、どうでもいいから早く焼いてちょうだい」
南郷「おお・・・じゃ早速・・・」
焼肉・・・開始・・・!
雛衣和緒「カカカ・・・あのおっきいお肉はわしのモノー!」
しげみ紅「残念・・・頭ハネよ・・・むぐ・・・うん、おいしいわね、このお肉・・・」
雛衣和緒「ああああ・・・・!何するの〜!!うわああああん!!」
しげみ紅「うるさいわね・・・ほら、あっちにもあるでしょ」
雛衣和緒「ホントだ・・・!よし、今度こそわしのモノー!」
安岡石「おっと、その肉は私のですぅ・・・んぐ・・・やっぱり安物の肉ね・・・」
雛衣和緒「あああああ・・・!こいつぅううう・・・!よくも・・・!」
吉岡「こんばんは・・・!鷲巣様に差し入れ持ってきたのですが・・・」
南郷「こんばんは吉岡さん!今、焼肉やってるんですよ」
雛衣和緒「岡本ー!みんなが意地悪するー!」
吉岡「ええ・・・?どういうことです南郷さん・・・!」
南郷「いえ・・・なんというかいつものことで・・・」
安岡石「雛衣和緒がトロいのがいけないんですぅ・・・!」
しげみ紅「意外に食い意地はってるわね・・・雛衣和緒」
雛衣和緒「ほら・・・!皆でよってたかってわしを・・・!」
吉岡「まぁまぁ鷲巣様・・・ほら差し入れですよ・・・鷲巣様の大好きな・・・」
雛衣和緒「ああ!「ひりゃー」だ・・・!ありがとう吉岡・・・!」
南郷「ひりゃー・・・って・・・現金・・・!札束じゃないですか・・・!」
吉岡「ええ・・・ひらひら上から落としたりしてよく遊んでたんですよ・・・そこから「ひりゃー」と・・・」
南郷「そういう問題じゃなくて・・・!」
安岡石「雛衣和緒・・・!それちょっとよこせですぅ・・・!」
雛衣和緒「誰がやるものかっ・・・!さっき焼肉とったくせにー!」
しげみ紅「ククク・・・安岡石、欲しいなら勝負して奪うべきよ・・・」
カナ石川「さすがかしら・・・!それでこそ私の中のしげみ紅そのものかしら・・・!」
しげみ紅「誰?あんた・・・」
カナ石川「ひどいかしらぁ・・・!」
ゆきみ石「はぁ・・・やっぱりおじいさんとこ戻ろうかな・・・」
続かない
みんな可愛いなぁwおじいさんって安岡さん?w
GJ!
南郷さんが情けなくてワロスw
カイオウが雑魚しか倒していない自称不敗の拳をカイオウが出したとき、カイオウはあっさり初見でかわされた
あげくに一撃いれられたわけだが、このときケンシロウはカイオウにカイオウのあざを見えるように
するために、カイオウの髪の毛の生え際ぎりぎりを切るという離れ技を
カイオウにやっているんだよな。
カイオウに一方的に拳を入れるチャンスで、カイオウにわざわざこんなことをやるってどんだけ
カイオウとの間に実力差あるんだよ(w
本気だったらこの時点でカイオウ死んでる
南郷たんをアナルファックするアカギハァハァ
ちょ、それは裏ドラをめくりに行くべきだ。ひょっとして萌えスレの誤爆?
>373
裏ドラに詳しく書いてほしいとオモ
と逝ってみるぽ
さっきCM見たんだけど、ゲド戦記のテルーが涯子に見える。顔に痣っぽいのがあるし、それっぽい台詞言ってた
気の強い涯子たん(*´Д`)ハァハァ
涯子 「生きることを大切にしないやつなんて大嫌いだ!」
シゲル 「死ねばたすかるのに…」
(;´Д`)ハァハァ
涯子 「‥お前なんか‥大嫌いだっ‥!」
シゲル 「関係ねぇな‥そんなこと。俺は‥」
あらら、やかん掛けっぱなしw
>379
ヤカンも、若いふたりもお熱いゼw!
自分はこの前地上波でやってた「となりのトトロ」を
さつき→涯子、幹太→シゲルで見てた。
涯子に家族はいないけどさ…
雨宿りしてる時に無理矢理傘を押しつけるシーンで萌えた
夏で学生さんといったら、肝だめし。
ペアを組むことになったシゲルとハテコの二人。
暗い道のりを進む間、シゲルが延々と実は怖い話が苦手なハテコに怪談を聞かせ続ける。
強がるけど内心ビクビクで、小さな音にも驚いてしまうハテコ…。
以降お約束の展開で。
怖がらせてからかってたらいつの間にかマジ泣きされて
ばつが悪そうに謝り続けるシゲルが浮かびました。
どさくさにまぎれて抱きしめちゃえばいいと思うよ。
>>383 なんか想像したらすんごい泣いてる姿浮かんだ
怖いやら恥ずかしいやらムカつくわでぐちゃぐちゃに泣いてる涯子タソっ‥!
ハテコ テラカワユスv
頭をぺたんこぺたんことなでなでしてあげたいv
そういうときは
おでこにチッスするがイイよ
(;´ρ`)ハァハァ
忘れてた。八月一日は平山の命日だっ‥!
ゆきおタソ…ナムナムw
カワイソスなのだがついついスルー汁していた漏れが通りますよ
リアル葬式でも後からお線香あげに行ってもいいのだから
今頃でも許してくれるよね…!
せめてこのスレでだけは幸せになってほしいと願うよ
ごめんなさい中年赤木の前にゆきみが黄泉還りとか妄想してごめんなさい‥orz
>>390 その妄想を書き上げて平山と赤木さんの菩提を弔うがよい。
お盆も近いからなあ。
隠し子しげみと付き合ってるひろのところに赤木さんが来るかもしれない。
もしくは安岡さんのところにゆきみが来るかもしれない。
切なくなりそうだ。
>>392 なんだなんだ…その切ないエピソードはっ…!
逢いたーいよ♪って柴崎コウの歌が脳内再生されてます。
>>353-360の続きを投下。>362-364お待たせしましたw
その…悪夢とは何ぞや?
話は再び、数十日前の、通し一味との闇麻雀対決まで、さかのぼる…。
しげみは、懸命にあくびを噛み殺していた。
雀荘の掛け時計は、すでに、午前0時をまわっている。
「遅いな…まゆみ」
美香に呼ばれ、部屋の奥に行ったまゆみが、いつまで経っても戻らない。
しげみは、無意識に頭を揺らしたとたん、ガクンと後ろに反りかえった。
そのショックで意識が戻る。…ものの、再びガクリと夢の世界に引き込まれる。
「…子供の寝る時間は、とっくに過ぎているからな」
アカギに意地悪く笑いながら言われたしげみは、眠気がいっぺんに醒め、赤くなり慌てた。
「す、少し疲れてるだけだ…!失礼なこと、い、言うな…!」
「フフ…そうだな、疲れたか」
しげみは、下を向き、ゴシゴシと両目を擦った。
アカギは穏やかに微笑むと、おもむろに、タバコに火を付けて吸い始めた。
「そういや…今日はいろいろなことがあったからな…」
のんびりとイスに身体を預け、後頭部で後ろ手し、くわえタバコで立ち上る煙を目で追う、
すっかりくつろいだ様子のアカギを見て、しげみは呆気にとられた。
「…う、うん…そうだね…」
あの、女王気質のまゆみを、精神崩壊寸前まで追いつめ、
点棒が無くなろうとも、周囲の人間にドン引きされようとも、闘牌を止めない。
先程までの、張り詰め、殺伐とした空気をまとい、狂気をはらんだ瞳を持った彼は…、
(…ヤバすぎ…キレてやがる…!)と、しげみに言わしめた彼は…、
いったい、どこに行ってしまったのだろう?
ここにいる、にこやかなアカギを見ていると、
先程の彼とは、まるで別人のようだ。と、しげみは戸惑いを隠せない。
…阿部じいさんが、雀荘続きの居所から、血相変えて戻るまでは。
「おいおい、しげちゃん…、あの娘達、いないよ…!」
しげみは驚き、跳ねるようにイスから立ち上がると、カウンターを飛び越え、
靴を脱ぐのもそこそこに、じいさんの居所に上がり込んだ。
「美香ちゃん!まゆみ…!」
美香を寝かせている、雀荘に一番近い部屋に進入したしげみは、その場に立ち尽くした。
使用された寝具は、すべて綺麗に畳まれており、彼女達の荷物はすべて消え失せ、
小さなちゃぶ台には、湯飲みに注がれた緑茶が飲みかけのまま、二つ残されていた。
(…いない)
不思議なことだが、しげみはその事実を知るなり、心中に安堵の念が湧き、
思わず頬が緩んだ。
(そう!逃げなよ!その方がいい…!そして、もう二度と通しなんかやらないで欲しい…)
「この家の奥にある、非常口から出て行ったみたいだよ…
…扉のカギが開いていた…非常階段から下に降りられるんだ」
佇むしげみのすぐ後ろから、阿部じいさんと、アカギの早口問答が聞こえてくる。
「あらら…困ったな…今すぐ追いかけよう、阿部さん」
しげみは、はっとして振り返った。
「ムダ、ムダッ!…今頃は雑踏に紛れて、もう判りゃしないよ…はは、見事に逃げられたな」
阿部じいさんは、右手をぶらつかせ、クク…と笑うと、
しげみの脇をすり抜け、奥の部屋に入って行ってしまった。
後には、しげみとアカギが残された。
「…追いかけなくていいのか?…しげみ」
アカギは真面目な顔になり、神妙な面もちで、しげみを見下ろした。
しげみは、いたずらっ子のように瞳を輝かせると、前歯を微かに覗かせ、ニヤリと笑った。
「うん…追いかけないよ…!」
しげみは笑顔のまま、側に立つアカギを見上げた。
「…あのふたりには、やっぱり逃げて欲しい…
…ついでに、これから始まる、ヤクザの追い込みからも逃げられれば、
…言うことないんだけどね……」
しげみは、しばし、うつむき気味になり、目をしばたたいた。
しかし、すぐに顔を上げ、満面の笑顔をアカギに向けた。
「ありがとう赤木さん…。
赤木さんのお陰だよ。…これでまゆみも、通しなんか、懲りて二度とやらなくなるよ…」
アカギは無感動に、傍らを過ぎ行くしげみを一瞥すると、タバコをくわえ火を付けた。
「あ゛――っ!終わった、終わった…一件落着っと」
しげみは両手を組み、伸びをしながらうーんと唸り、手を下ろすと雀荘に続く扉を開けた。
…前だけを見続ける、しげみは気づかない。
後ろの部屋で佇むアカギが、切れ長の目に暗い影を宿していることを…。
阿部じいさんの居所を抜け、雀荘に行くと、佐藤が通勤カバンを下げて待っていた。
「…そうですか…逃げてしまったんですね、まゆみさん達…」
佐藤は、しげみの話しを聞き、うつむいた。
しげみは、佐藤が気落ちしているのだと思い、上目遣いになり、頬を掻いた。
「せっかくギャンブルに勝って、大金が手に入るところだったのにね…」
佐藤は、頭を横に何度も振ると笑った。「…いいんですよ、そんな!」
そして通勤カバンを覗き込み手を入れると、何やら確認したのか安らかなため息をついた。
「この五十万の小切手さえ守れれば、私は良かったんですから…」
カウンターの奥で、扉が開く音がしたので、何の気なしに振り返ると、
アカギがカウンター内を歩いて来るのが見える。
佐藤の話しは、その間中も続いていたので、しげみは再び、耳を傾けた。
「この小切手は、会社のお金でして…
…会社の帰りに、上司に頼まれて、銀行の夜間金庫に預けに行くつもりだったんです…
…まっすぐ銀行に向かえば良かったのに、つい、魔が差して、牌を摘まみたくなって、
この雀荘に入ってしまったんです。そしたら、とんだことになってしまいまして…
…まったく、寄り道なんか、するもんじゃないですね。ふふふ…」
佐藤は頭を掻いて苦笑いをし、しげみも思わず一緒に吹き出した。
「僕は、帰ります。…これ以上、帰宅が遅くなると、家内にどやされますからね…
…赤木さん、…しげみさん、…本当にありがとうございました…!」
「佐藤さん…帰るのはまだだ…」
アカギに向かい、お辞儀をした佐藤は、ぽかんと口を開け、顔を上げた。
アカギは、いつの間にか賭場卓に着席し、佐藤のそんな様子を、頬杖を付いて眺め、
「勝ち分の精算をしなくちゃ…」そう言うと、前歯を僅かに覗かせ、ニヤリと笑った。
『「……あんたら三人のうち、一人だけでもいい…
……これからの半チャン二回終了時、トップを一度でも取れなかった場合は…」』
アカギのその不気味な笑顔を見たとたん、
なぜかしげみは、以前の彼の言葉を思い出し、全身に寒気が走った。
『「……三人全員のマイナス分の現金をこちらにいただく…!」』
アカギは、卓上に電卓を置き、カタカタと何やら計算を始め、鉛筆で書き連ねてゆく。
「えー、鈴木が逃げた時点で、南三局十八本場…」
アカギは、淡々と、抑揚のない声でつぶやきながら電卓を叩き続けた。
しげみはその様子を眺め、動悸を感じながら、ぼんやりとこう考えていた。
(…もう、まゆみ達は…通し一味は…誰ひとりとして、ここにいないんだよ…
…なに、何を…ムダな事を…やってんの…?)
「…オカが、俺達に2万点付くから……
…結果的には、俺達がトップで、606,400点…
…奴らは三人ひっくるめて、箱下の、マイナス486,400点…」
アカギは再び薄笑うと、鉛筆を卓に放り、やおら立ち上がった。
「…めんどくせえから、ちょうど五十万…円…って、事にしとくか」
しげみは眉を寄せ、棒立ちの佐藤を背に、アカギに向かい首をかしげ、詰問した。
「なにやってんの…?それは何のマネよ…」
「何って…佐藤さんに支払う勝ち分さ」
アカギは、鉛筆で書き込みをした点数表から目を離さぬまま、口角を上げて答えた。
「まゆみ達はもういないよ…!そんな計算して、何の意味があるの…!?」
しげみは思わず苛立ち、まなじりを吊り上げ、語気を荒げた。
その言葉が終わらぬうちから、アカギは、のどの奥で笑い始め、しげみを睥睨した。
「…逃げてもむださ…
…中学時代の名簿を見れば、少なくとも鈴木まゆみの住所は判る…!」
しげみに電流走る…!思い出したのだ。中学生の頃を…!中一時代を…!
しげみは知っている…彼、赤木しげるを…!
中学一年生のとき、あの、まゆみ…鈴木まゆみと、赤木しげる、
そして、自分…赤木しげみは、同じクラスであったことを…!
ただ…ほんの、一時期のみ…。
不意にその事実を思い出したしげみは、両手で口を覆うと、目を大きく見開き、絶句した。
しかし、直ぐさま我に返り、アカギの前方に回り込むと、彼の両腕をつかみ、揺さぶった。
アカギの、冷たい光を宿した瞳が、無感覚にしげみを見下ろした。
「ま、ま、待ってよ!お願い…!止めてよ…!
本気なの?本気でまゆみから五十万ふんだくる気なの…?かわいそうだよ!やめて…!」
アカギは答えない。しげみは、目に涙を滲ませながら、なおも懇願し続けた。
「さっきも言ったでしょ?…まゆみは、これからヤクザに報復されるかもしれないんだよ!
…その上、あなたの事まで加わったら…まゆみ、どんなことになってしまうか!…」
「自業自得さ…」
しげみは固まった。震える腕をアカギから離し、呆然と立ちすくんだ。
アカギは、フッと鼻で笑うと、しげみの脇を、涼しい顔ですり抜け、
佇む佐藤に点数表を見せ、鉛筆を差し出した。
「…と、いうわけだから、佐藤さん。…金は後で送るから、ここに住所を書いてよ…」
佐藤は、額に汗を滲ませた硬い表情で、点数表と鉛筆を受け取り、しばらく眺めていた。
しげみは、下唇を噛んだ。(…受け取って欲しくない!)
佐藤と目が合ったしげみは、彼から目を逸らし、うなだれ、首を横に振った。
大金を受け取るべきか、迷う佐藤に、自分にできるのは、そんなささやかな抵抗のみ。
がっ…!佐藤にしてみれば、思わぬ臨時収入、思わぬ幸運。彼は無論、書くだろう。
悪魔に魅入られたように…。五十万という大金を手に入れるため、自らの居所を…。
「書きません、五十万もいりません」…唐突に佐藤の静かな声がし、しげみは振り返った。
佐藤は、点数表を細かく破り裂くと、宙に向けて放った。
紙吹雪の中、ふたりの男は向かい合い、佇む。
「欲がないね…佐藤さん」
アカギは氷のような眼光を向け、佐藤はそれに対峙し、硬い表情で返答した。
「…欲はありますよ…たくさんありますよ…金は確かに欲しい…でも…
…なりふり構わず、僕を守ろうとしてくれていたしげみさんに対して、
…恥ずかしいマネだけは…どうしてもできません…!」
「本当にいらないんですか?…勝ち分五十万」
アカギの平板な問い掛けに対し、佐藤はきっぱりと答えた。「いりません…!」
アカギはそれを聞くなり、涼やかに微笑むと、目をつむり、ゆっくりと頷いた。
「…分かりました」
アカギは切れ長の目を開け、顔を上げた。
そして、『してやったり…!』とばかりに、眼光鋭くし、口角を吊り上げた。
「おい…しげみ」
佐藤の言葉に感激し、ぼろ…ぼろ…泣いていたしげみは、ハッと我に返った。
「佐藤さんが、勝ち分…五万円でいいってさ…!」
「えっ!ちょ…!僕は何も言ってな…」
しげみは、何かに憑かれたかのように、自らの財布をつかむと、雀荘を飛び出した。
付近のコンビニに駆け込み、ATMを見つけると、
郵便貯金のキャッシュカードを財布から抜き取り、機械に押し込み、
慌ただしくボタンを連打した。
出てきた金と、明細書と、キャッシュカードを鷲づかみにし、
再び雀荘に、全力疾走で戻るしげみ…!
…なぜかしげみは、ある考えに取り憑かれていた。
(…佐藤さんに金を払えば、赤木さんは、まゆみのところに金を取り立てに行かない…!
………五万円なら、何とか、あたしにも払える…!)
雑居ビルの階段を駆け上り、雀荘に飛び込むと、佐藤がちょうど雀荘から出ていくところ。
「しげみさん…!」
驚く佐藤に、しげみは、下ろしたてほやほやの五万円を、彼の胸元に押しつけた。
ハトが豆鉄砲を食ったように、佐藤は慌てて叫んだ。
「いい!いいんです…!お金なんかいらないと、赤木さんに今、啖呵切ってきたばかりで…」
「…佐藤さん!あたし、佐藤さんが五十万なんか、いらないって…、
言ってくれたことが、とても嬉しかった…これは、あたしの感謝の気持ちでもあるの…!」
しげみは微笑むと、目から再び、ぼろ…ぼろ…と涙をこぼし、もう一度佐藤にささやいた。
「ねっ…、だから、気にせずに受け取って…!」
佐藤は、戸惑い、頬を赤く染め、何度も小さなお辞儀を繰り返し、五万円を押し頂いた。
そして、自らの名刺を懐から取り出すと、しげみに手渡した。
「困ったことがあったら連絡を下さい…。また、いつかお会いしましょう」
微笑んだ佐藤が差し出した手を、しげみは笑って握り返した。
佐藤は、もう一度しげみに頭を下げると、階段を駆け下り、すぐに見えなくなった。
しげみは、しばらく階段の踊り場に佇んでいたが、
おもむろに、ガクリと頭を垂れると、雀荘にトボトボと足を踏み入れた。
そもそも…。あの男、アカギが諸悪の根元…!
彼が通し一味から、金をふんだくろうと本気で画策するから、こんな羽目になったのだ。
……たしかに、まゆみと美香に『通し』から足を洗わせるため、
アカギに協力を仰いだのは正解だった。(その事を、しげみは、まったく憶えていないが…)
まゆみの麻雀の腕は相当なもので、大学に通うことになってからというもの、
一人で雀荘を巡り、かなり儲けていたという…。
ところが、アカギの雀力は、そんなまゆみの雀力を遥かに凌駕していた。
しげみ自身、あんな妖術めいた打ち回しを見たことがない。
……まさに天才的思考…!神域の麻雀…!それだけ絶賛しても、けして過言ではない。
あれだけこてんぱんにやられれば、いくら勝ち気のまゆみでも、逃亡せざるを得ない。
(…ああぁぁあ…それにしても、五万円の出費は痛いよ…痛すぎる…!)
内心、阿鼻叫喚地獄で、悶々とするしげみ。
(…でも、これでまゆみは、赤木さんの魔の手から逃れられる…!
………いいじゃないか!これでいいんだ!これで…)
しげみは必死に自らに言い聞かせるのだが、
心とは裏腹に、無念の涙が止めどもなく溢れてくる。
「しげみ…大変だったな…」
後ろを振り返ると、アカギが、火の付いたタバコを片手に、ニヤニヤしながら立っていた。
「……………」
しげみは、泣き腫らした目で、アカギを恨めしそうに見た。
「良かったな…佐藤さんが良い人でさ…」
「……」
しげみは、しゃべらない、答えない。
未使用の卓に着き、平然とタバコを吹かすアカギを、突っ立ったまま憮然と睨み続けた。
アカギは、煙を大きく吐き出すと、タバコを灰皿に押しつけた。
そして、安らかな笑顔をしげみに向け、ふと、こう言いだした。
「なあ、しげみ………返してやろうか…五万円」
そして…現在、五月四日。ファミレスの時計は、もうすぐ午前十一時になるところ。
しげみ達の座る、店の真ん中にある席の周囲は、すでに家族連れとアベックで一杯だ。
しげみは、テーブルの上で両肘を付き、両手を組んだまま、
目の前の席に座る三人…まゆみ、美香、沙織に、そのとき何があったのかを、
淡々と語り続けた。
「…その上で、赤木さんは言ってきたんだよ…
ただ、返すだけじゃ面白くないから、半チャン一回勝負しようって…
…さらに、その勝負の『差しウマ』を決めようって…」
三人は、身を乗り出さんばかりにして、しげみの話しに聞き入っている。
「…で、『差しウマ』なんだけど、赤木さんの場合は…、
半チャンの中の、八回ある局のうち、一局、あたしが勝つごとに一万円渡すことになり…
あたしの場合は…一局負けるごとに……服を二枚脱ぐ…ことになった…」
目の前の三人娘は、口を開けたまま凝固…!
「…フフフ…差しウマにできるものといえば、あたしには、もうそれしかなかったから…」
肩を震わせ、しげみは、瞼を閉じると、ピクピクと頬を引きつらせ、自嘲。
「あたし…、東場か南場。…どちらかだけでも、落とさない自信…あったんだけどね…」
しげみは、自嘲したまま、目からぼろ…ぼろ…涙をこぼし、目頭を押さえた。
「…結果は惨敗…!この上なく、ストレート負けっ…!」
しげみは、ハンカチを取り出し、両目に当て、呻くようにつぶやいた。
「もう…もう、それ以上は言えないっ…!思い出したくもないっ…!」(※)
(※そのときのエピソードは【『ラブコメ保管庫』<しげるとしげみ>1】に収録)
三人は絶句…!
まゆみが、やつれた頬を痙攣させてつぶやいた。「やっぱあいつ…変態だわ…!」
美香は、ひーっ…!と高音を発し、両手で顔を覆い、泣き出した。
沙織は、そのふたりの様子を目を丸くして見つめ、「ねえねえ、そいつの写メある?」
と、美香の肩を叩いた。
美香は、泣くのを止め、テーブルの上の携帯電話に手を伸ばし、何かしら操作し、
沙織に押しつけると、再び、さめざめと泣き始めた。
沙織は、携帯画面を見て、のんきにつぶやいた。「…あ…わりといい男…♪」
沙織のつぶやきに、しげみを含む三人は、ピクリと反応した。
「あのねぇ〜…!」まゆみが、沙織に食ってかかった。
「…そんなのんきな事言うんだったら、一度、この男と麻雀してみなさいよ…!
…………マジで、ヤバいから…!ありえないから…!」
そのとき、しげみの携帯がブルブルと震えた。
しげみは、凛とした面もちで、唐突に立ち上がり、携帯を取り上げると、
小走りで、ファミレスの外に出て行った。
電話の主は、居候先の叔父の兄。…現役の「その筋」の方である。
(…割と早かったな…)
しげみの表情が、みるみる明るくなり、ファミレス内のまゆみ達に向かい、
ガラス越しに笑いかけ、右手で、グーのサインと、Vサインを作った。
そのとたんに、まゆみ達が、立ち上がり歓喜する様子を、しげみは微笑みながら眺めた。
「…叔父様、その節は本当にありがとうございました…」
しげみは、普段とは違う声色を使い、
この件の解決に、骨を折ってくれた叔父にお礼を述べた。
『ハハハ…!かわいい姪の為だ…!お安いご用さ…!』
「それで…三好さん…達は、どうなるんでしょうね…」
しげみは、図々しいかな?と、思いながらも、恐る恐る、尋ねてみると、
叔父は電話口で豪快に笑い、こう言った。
『他の組の奴らだから、よくわかんねーなぁ…!
…ま、地中に埋めちまうってことまでは、しないだろうけどよっ…!』
「あ、…ありがとうございましたっ…!それではまた…」
しげみは、ドキドキしながら電話を切った。
ファミレス店内に戻り、まゆみ達のテーブルの上を見たしげみは、思わずわめいた。
「な、な、な…なんじゃそりゃ〜〜〜!」
目の前に、いつの間にか並べられているデザートの群と、スプーンをくわえている三人。
「……ホッとしたら……何だかお腹が空いてきちゃった……」
やつれたまゆみが、照れくさそうにつぶやいた。
しげみは盛大にため息をつくと、空気が抜けたように、ソファーに身を投げ出し、
カクリと首を折った。(……遠くに行きたい……なんか、無性にっ…!)
(おしまい)
しげるとしげみの、初めての出会いの状況を詳しく書きたかったのですが、
予想以上に時間がかかってしまいますた。
でも、無事に書き終えたからサクセス!
ご愛読、どうもありがとうノシw!
長編終了GJ&乙!
>>405 お疲れ様でした!圧倒的感謝っ‥!
番外編で出会いを書いて欲しいとか‥!言っちゃうか‥
GJ!
長編をよく投げ出さずに書ききったっ…!しかも筋に乱れがない…!
お疲れ&すごいっ…!!
余力ができたら、番外編でクラスメイト時代も読んでみたいっ…!
とにかくお疲れ様でした。
>406-408
どうもdクスでございますw!
『ブタもおだてりゃ木に登る』を地でいきまして
番外編クラスメイト時代のSSを構想中でありますw
次回投下からはスッキリ終わらせることを目指します…orz
自分の萌えを書き起こした‥そんなところっ‥!
「ようハテコ、ハテコ?ハテコったら、なあ、ハーテコー。」
「うるさいっ‥!一回言えば聞こえてる‥!て言うかハテコって呼ぶなっ‥!」
「だってよそよそしいじゃない‥。工藤なんてさ」
「そりゃ他人だか‥「ならさ、俺の事シゲルって呼びなよ。それでおあいこだ‥」
(呼べるかっ‥!そんな恥ずかしい真似っ‥!)
こんな話を書いてみたいっ‥!
411 :
マロン名無しさん:2006/08/07(月) 07:56:02 ID:1nWTOsyr
男キャラの女体化萌え〜!!!!!!
>410
妄想のカミングアウトや良し!
\ 人間のクズといったら? / ______ なんで漏れの気持ち
良スレだったのに\ ∧_∧ ∩腐女子だろw || ∧_∧ 分かってくれないですか・・
腐女子が占領… \ ( ・∀・)ノ______ / || (´;ω;`) ||
∧ ∧\ (入 ⌒\つ /| / || つ と ||
(゚Д゚ )_\ ヾヽ /\⌒)/ |/ プッ∧_∧==・ ・ ・===∧_∧ あんな自己中な奴の気が
/ ̄ ̄∪ ∪ /| .\ || ⌒| ̄ ̄ ̄| / (. ´∀) (∀・; ) 分かる訳無いっつーの…
/∧_∧またですか・・・\ ∧∧∧∧ / ( ) と )
/ (; )_/ \ < 腐 ま > || ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄||
|| ̄( つ ||/ \< 女 た > || ||
|| (_○___) || < 子 >  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄"
――――――――――――――― .< か >――――――――――――――――――――――――
∧_∧ 構って欲しい < ! > ∧_∧フン ∧_∧ / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
( ;´∀`) だけのくせに・ ・ ∨∨ ∨ \ (`・ω・´) (`・ω・´) < 逆らう奴は童貞キモヲタ決定(藁
_____(つ_ と)___ ./ \ ( )__( ) \__________
. / \ ___ \シニタイ ./ ∧_∧腐 \∧_∧ ∧_∧ ///|
.<\※ \____.|i\___ヽモウヤダγ(⌒)・∀・ ) 女 \ ;) ( ;) /┃| |...|
ヽ\ ※ ※ ※|i i|.====B|i.ヽ /(YYて)ノ ノ 子. \↑ ̄ ̄↑\)ウゼェ / .|__|/
\`ー──-.|\.|___|__◎_|_.i‐>/ \  ̄ ̄ ̄ ̄\め! スレ住人 ┃
暑中お見舞い申し上げます。
毎日暑いので、納涼ネタをひとつ。
415 :
お銀と森田 1/10:2006/08/08(火) 01:08:31 ID:MvVDUKzi
週末。
久し振りに自分のアパートに戻ると、森田は部屋の窓を開けた。
安普請で、冬ともなれば何処からともなく寒風が吹き抜けてくると言うのに、部屋の中は湿気と熱気が詰まっていた。
それでも、住み慣れた部屋に戻れば気が休まる。
部屋着に着替え、押入れを開けて布団を干し、部屋の中を掃除し、洗濯物を纏めていると、電話が鳴った。
「はい、どちら様ですか?」
迂闊に自分からを名乗ると、相手に名前と電話番号を覚えられ、詐欺や脅迫などの被害を受けやすい。
まず、相手が何者かを確認してから、こちらも身分を明かす。
お銀から教えられた、身を守る術の一つである。
『森田?私よ。今夜、空いてるかしら?』
「あ、お銀さん。今夜?仕事ですか?」
『そうじゃなくてね、デートのお誘い』
「・・・はい?」
『来週から、また忙しくなりそうだから、今日くらいしか遊べないのよ。もし時間があったら、つきあってくれない?』
「喜んで!」
僥倖とは、まさにこの事を言うのだろう。
今夜は、扇風機の生温い風を浴びながら、一人淋しくビールとコンビニ弁当だけの侘しい食事だと思っていたのだが、
お銀から誘われると言う、思いがけない幸運が転がり込んで来たのである。
しかも、お銀の口から「デート」と言ったからには、当然「大人の時間」まで楽しめると言う事だ。
『じゃあね、夕方の五時に、私のマンションへいらっしゃい』
「五時?随分早いっすね」
『ちょっとした趣向があってね・・・駄目?』
「とんでもないです!必ず行きます!はい!」
『じゃあ、待ってるわね』
そう言って、お銀が電話を切った後も、森田は呆然と受話器を見詰めていた。
もしかしたら今、自分は部屋の中で昼寝をしていて、その夢の中でお銀と話しをしていたのかも知れない。
でなければ、お銀からデートに誘われるなどと言う、都合の良い事が起こる筈がないのだ。
しかし、痛いほど強く握り締めている受話器の固い感触は、本物だ。
ともかく、五時にお銀のマンションへ行けば、これが夢か現実かが判る筈である。
折れそうなほど固く握り締めていた受話器を置いて、森田は銭湯へ行く支度を始めた。
五時十分前。
森田は、お銀のマンションの部屋の前に立っていた。
この呼び鈴を押せば、お銀の電話が本物だったのか夢想だったのかがはっきりする筈だ。
もし、万が一夢想だったとしても、ここまで来たのである。改めて、森田の方からお銀にデートを申し込めば良い。
意を決して、森田はお銀の部屋の呼び鈴を押した。
『はい、どなた?』
インターホンの向こうから、お銀の誰何の声が聞こえる。
「お銀さん、森田です」
『森田?早かったわね』
ここで、漸く森田は、これが夢ではなく現実だと言うことが分かった。心の中で「よっしゃあ!」と呟いて、ガッツポーズをする。
しかし、普段から約束の時間の十分前には指定の場所に着くようにと躾けられているのに、
早かったと言うお銀の台詞は意外だった。
森田との約束の前に何か用事があって、それがまだ片付かずにいるのだろうか。
「あの、早過ぎたのなら、出直して来ましょうか?」
『そんな事ないわよ、ちょっと待ってて』
そう言ってお銀は、インターホンを切る。暫くすると、ガチャリと鍵を開ける音がした。
「いらっしゃい」
そう言って森田を見上げ、微笑むお銀の姿を見て、森田は思わず息を呑んだ。
お銀は、艶やかな浴衣姿だったのである。
紫を基調に、藤の花が染め抜かれた上品な浴衣は、おそらく誂え物だろう。一分の隙もなく、お銀の身体を包んでいる。
紅珊瑚の飾り櫛が、お銀の神秘的な白髪に良く映えていた。
呆然と見下ろす森田の視線を受けて、お銀は苦笑する。
「若い娘じゃあるまいし、いい年をして浴衣なんてと思うかも知れないけど、やっぱり夏には夏のお洒落がしたいしね」
「そんな事ないです!とても良く似合ってます!」
「そう?ありがとう」
そう言って微笑むお銀に、また、心を奪われる。
お銀に促されて部屋に入ると、そのままお銀の私室に通された。
部屋の中には、まるで呉服屋のように沢山の浴衣が並べられていた。
しかも、色や柄からして、おそらくは男物である。
お銀が過去、何人の男達と「お付き合い」していたのか、森田は考えたくもなかった。
中にはこうして、「浴衣でデート」を楽しんだ男もいるだろう。
ここに並べられた浴衣のバリエーションの多さは、お銀の男性遍歴を知るに十分な資料である。
だが、お銀の台詞を聞いて、森田は自分の耳を疑った。
「好きな浴衣を好きなだけ選んで。私からの、誕生日プレゼントよ」
「・・・え?」
てっきり、お銀の男達のお下がりだとばかり思っていたのに、ここにある浴衣は全てお銀からの贈り物、
つまり、森田の為だけに有る物である。
お銀が人に、他人のお下がりを差し出すような性分でないことは良く知っていた筈なのに、
つい思考が下賎な嫉妬心へ向かった事を、森田は恥じた。
「貴方、もうじき誕生日でしょう?でも、こんな商売だから、貴方の為に時間を割いてやれるか判らないからね。
ちょっと早いけど、二人で誕生日のお祝いパーティーしましょ?」
「・・・え?」
浴衣を並べながら楽しそうに話すお銀を、森田は呆然と見下ろしていた。
お銀からデートに誘われただけでも幸運だと思うのに、そのデートの内容が自分の誕生日祝いだと言う。
もしかしたらこれもまだ夢の中で、自分はあの暑苦しい狭いアパートの中でまだ昼寝をしているのではないか。
しかし、
「いつも、そのスーツばかりだから、たまには違う色の物を着せたいわねぇ」
そう言って、森田の肩に浴衣の半身をあてがうお銀の手の感触は、本物だ。
「お銀さん!」
反射的に、森田はお銀の白い手を握り締める。が、訝るお銀の視線を受けて、次の言葉が詰まってしまう。
本当は、お銀への感謝の気持ちで一杯なのだが、それを、上手く言葉で表せない。
それでは、行動で自分の意思を伝えようとお銀を抱きしめると、お銀は
「こらこら、浴衣が皺になっちゃうでしょ?」
と言って、するりと腕の中から逃げて行ってしまう。
自分の不器用さを心底呪いながら、結局、森田は浴衣選びに付き合うことにした。
男の浴衣のバリエーションなど、女性のそれに比べれば貧相なものである。
それでも、お銀が選りすぐってくれたそれらは、色、柄、織り方など、かなり多種多彩だった。
「夏だから、やっぱり薄い色の物が良いかしら」
そう言って、お銀は一枚の浴衣を手に取った。
「ちょっとこれ、上着を脱いで羽織ってみて」
森田は、言われたとおり上着を脱いで、お銀から受け取った浴衣を羽織った。
白地に黒い竹を染め抜いた、清涼感のあるデザインである。
「うん、好い感じ。それが一番似合うわね。丈も丁度良いみたいだし」
言われてみれば、確かに肩幅、着丈、袖丈と、全てが森田の体格に合っている。
「・・・オーダーメイドなんすか?これ・・・」
「そうよ」
あっさりとお銀に返されて、森田は戸惑った。
「・・・だって、採寸とかしてないでしょ?」
「わざわざ採寸なんかしなくたって、森田のサイズは、鉢周りから『坊や』の背の高さまで知ってるわよ」
「・・・いや、ナニの大きさはともかく、何でそこまで細かく判るんですか?」
「自分の身体のパーツの長さを知っておくと、色々便利よ。小指の長さが何cm.、手を開いた状態で親指から小指までが何cm.、
肘から中指までが何cm.ってね」
「はあ・・・そんな程度で、判るんですか?」
「まあ、慣れと経験ね」
そう言ってお銀は、意味ありげに笑う。
「・・・もしかしてお銀さん、俺としてる最中に・・・」
「そう言う事は、解っていても言わないものよ」
そう言ってお銀は、森田の鼻を突付く。
やっぱりそうか、と、森田は深い溜息をつきながら、がっくりと肩を落とした。
お銀が森田の身体を採寸出来るほど触れられる機会と言えば、当然ベッドの上である。
自分がお銀に夢中になっている間、お銀は冷静に、自分の身体を測量していたのだ。
お銀で「女」を知った森田に対して、お銀は百戦錬磨の兵である。
お銀を酔わせられるだけの技量がないのは百も承知だが、それでも自分の未熟さを見せ付けられると流石にへこむ。
そんな森田の気持ちを知ってか知らずか、お銀は楽しそうに森田の浴衣や小物類を並べていたが、
不意にくるりと森田の方へ振り返ると、笑顔で言う。
「浴衣に着替える前に、『もう一度』お風呂へ入って、汗を流してらっしゃい」
完全に行動パターンを読まれ、森田は素直に「はい」と答えると、浴室に向かった。
タクシーから降りると、お銀に先導されて川沿いの細い道を歩いて行く。
風呂から出た後、お銀に着付けを手伝って貰って浴衣に着替えた森田だったが、上から下まで
着慣れない物を着ているせいか、落ち着かない。
お銀は浴衣だけでなく、森田が身に着けている物全てを和小物でコーディネートしていた。
髪を結わえているのは、鮮やかな組紐。ハンカチ代わりの型染めの手拭い。焼き桐の下駄。そして、褌。
流石にこれには抵抗があったが、お銀に「下着の柄が透けて見えたら、みっともないでしょ?」と窘められて、
渋々身に付ける。「嫌なら、ノーパンで行く?」とお銀に言われて、反論出来なかったと言うこともある。
カランコロンと、二人で下駄の二重奏を奏でながら暫く歩くと、いかにも歴史のありそうな一軒の船宿に辿り着いた。
お銀がそのまま裏に回ると、待っていたように初老の男が顔を出す。
屋号を染め抜いた、ややくたびれた法被を羽織っているあたり、おそらくこの船宿の店主だろう。
森田の胸にも届かない、小柄で痩せた男だったが、それでも遊覧船とは言え船乗りらしく、
老いの翳りを見せない引き締まった身体と、血色の良い、日に焼けた肌をしている。
瓢箪のようにつややかに禿げ上がった丸い頭に愛嬌があるが、眉間に寄せた皺と、への字に結んだ口が、
頑固な昔気質の男だという事を物語っていた。
「よう、お銀」
「無理を言ってごめんなさいね、親方」
「なーに、おめえさんの頼みじゃ断れねえ」
旧知の間柄らしく、二人は笑顔で挨拶を交わす。
「親方」と呼ばれた男の先導で、更に奥へと続く階段を下っていくと、船着場に小型の屋形船が繋がれていた。
今時に屋形船にしては珍しく、木造船である。年季の入った木肌の色が、なかなか趣が深い。
親方は、慣れた調子で船に飛び移ると、出航の支度を始める。が、不意に森田の方を振り返ると、いきなり怒鳴りつけた。
「おい、兄ちゃん、何やってる!おめえが先に乗って、女に手を貸してやらなきゃ駄目じゃねえか!」
「えっ!?は、はい!」
つい反射的に答えてしまい、何故怒られなくてはならないのかと首を傾げながら、
森田は船に飛び乗って、お銀に手を差し出す。
森田の手を取って、ひらりと船に飛び移るお銀を胸の中で受け止めると、
「・・・全く、今時の若え者は、女に対する礼儀を知らねえ・・・」
と、親方が呟くのが聞こえた。見かけによらず、フェミニストなのかもしれない。
親方の案内で船の中に入ると、想像以上に天井が低い。
森田が、日本人男性の平均身長をはるかに上回る長身である事を差し引いても、かなり小さな船だった。
奥行きも狭く、向かい合わせに座ったとしても、20人が収容限度だろう。
畳敷きの床の上には、これまた使い込まれた長方形の座卓が一台置かれ、その上にたくさんの料理が並べられていた。
「飲み物は、そっちのクーラーボックスの中だ。食い終わった食器は、そっちの行李の中に入れて置いてくれ。
それから、この船は禁煙だ。灰皿は無えから、そのつもりでな。じゃあ、行くぞ」
業務連絡だけ告げていくと、親方は客室から出て行った。
森田とお銀が卓を挟んで腰を落ち着けると、すぐにエンジンの音が響いて船が動き出す気配がする。
森田達の船は、他の店の船が並ぶ水路を抜けて、大きな流れに合流した。
小さな船は波の影響を受けやすいのだが、あまり揺れないのは親方の熟練した操船技術の為だろう。
航行が軌道に乗ったところで、「さて」と、お銀が切り出した。
「せっかくのお祝いなのに、慌しくてごめんなさいね。その代わり、お酒と料理はたっぷり用意したから、ゆっくり寛いで」
「はあ・・・その・・・ありがとうございます」
「なあに、そんなに改まって」
お銀の向かいにきちんと正座で座り、落ち着かない様子でお銀と座卓の上の料理を交互に見つめている森田に、
お銀は苦笑を漏らす。
「いや・・・だって・・・屋形船でパーティーなんて、メチャクチャゴージャスじゃないですか」
「そうでもないわよ」
そう言ってお銀は、くすりと笑う。
最初にデートだと誘われたときは、ホテルのレストランでのディナーだと思っていたのだ。
それだけでも、森田にとっては十分豪華なデートである。
夕方の五時と言う時間を指定された時は、映画か演劇かコンサートか、森田には余り縁のないものだが、
デートとしては一般的なイベントを用意しているのだろうと思った。
ところがお銀は、とんでもない隠し球を持っていたのだ。
夏の夕暮れに、屋形船を浮かべて酒や食事を楽しむなど、未だに庶民感覚の抜けない森田とっては殿様遊びである。
「将軍様がいた時代ならともかく、今時屋形船なんて会社の忘年会でも使われているわよ?
そんなに肩肘張らなくてもいいの」
そう言って笑いながら、お銀はクーラーボックスの中からビール瓶を取り出した。
水滴を布巾で拭って栓を開けると、森田に向かって差し出す。
「まあ、とりあえず一杯、ね?」
「はあ・・・頂きます」
森田は、お銀にグラスを差し出してビールを注いで貰うと、返杯するためにお銀からビール瓶を受け取ろうとした。
だがお銀は、
「いいのよ、今日は貴方が主賓なんだから」
と言って、自分でビールを注いでしまう。
森田にとって、お銀は師匠である。その師匠からもてなされると言うのは、どうにも落ち着かない。
もちろん、お銀の厚意そのものは、天にも昇る心地がするほどありがたいものなのだが、
だからと言って、敬愛する女性に商売女のような真似はさせたくない。
「・・・すみません・・・色々と・・・」
「何を謝ることがあるの?言ったでしょ、今日は貴方の誕生日祝いだって。お殿様になったつもりで、どんと構えてなさい」
そう言って、お銀が苦笑する。
そう、これは、お銀の厚意なのだ。
まだまだ芽の出ない不肖の弟子に、ここまでしてくれる師匠の厚意を無駄にしては、それこそ罰が当たる。
そもそも、お銀の方から誘われたデートなのだ。何を遠慮する事があろうか。
「解りました。今日一日、ご厚意に甘えさせて貰います」
そう言ってグラスを取り上げる森田を見て、お銀もグラスを取る。
「ちょっと早いけど、お誕生日おめでとう」
「ありがとうございます」
互いにグラスを合わせると、森田は一気にビールを飲み干した。ビールの冷たさに、幾分、気分が落ち着いてくる。
「・・・それにしても、料理、二人分にしては多くないですか?」
お銀に二杯目のビールを注いでもらいながら、森田が尋ねる。
座卓の上には、刺身の船盛と夏野菜の天麩羅をメインに、さまざまな料理が盛られた小鉢が並び、
飯と汁物にいたっては、お櫃と鍋ごと置いてある。蓋を開ければ、穴子飯に蜆汁と、どちらも今が旬のものだった。
「森田は良く食べるからね、五人前用意してくれって、親方に頼んだわ」
「ご・・・五人前・・・?」
「食べきれないなら、残してもいいのよ」
「・・・そんな罰当たりなこと、出来ませんよ」
ころころと笑うお銀を見て、森田は溜息をついた。
どう見ても、もてなされる側より、もてなす方が楽しんでいる。と言うより、面白がっている。
「まあ、食べ切れなかったら折り詰めにして貰うから、持って帰るといいわ」
「はあ・・・とりあえず、頂きます」
お銀に一礼して、森田は箸を伸ばす。
元々好き嫌いのない性分だが、やはり老舗の船宿御用達の仕出屋の料理は、美味い。
一口食べれば、あれもこれもと、箸と酒がすすむ。
他愛のない会話を交わしながら、暫くお銀との食事を楽しんでいると、突然船全体が震えるような轟音が響き渡った。
「な・・・何ですか、今の?」
「・・・始まったみたいね」
驚いて腰を浮かせかける森田を制して、お銀は障子とガラス戸を開けた。もう、外は薄暗い。
まるでタイミングを見計らったように、窓を開けた瞬間にぱあっと光が広がった。
「・・・花火?」
「ちょうど花火大会に当たるなんて、本当にツイてるわね、森田は」
「え?この事知ってて、舟遊びに誘ったんじゃないんですか?」
「まさか、偶然よ。たまには舟遊びも良いと思って親方に都合をつけて貰ったら、今日は花火大会だから、
川が混むぞって言われてね。そこで初めて、花火の事を知ったわ」
「・・・本当に?」
「こんな事で嘘をついて、どうするの?」
「・・・そうですよね」
苦笑するお銀を見て、森田は腰を落ち着けた。
花火を眺めながら再び料理を箸でつついていると、お銀が船縁に寄り掛かり
陶製の猪口で冷酒を嗜んでいる姿が視界に入った。
まるで、巨匠の手による一幅の美人画のような、静かで穏やかで、それでいて華やかな姿。
咀嚼するのも忘れて、森田はその絵に見惚れてしまう。が、船を震わせるような炸裂音で我に帰ると、
口の中のものをビールで流し込んで、猪口を取り上げた。
この静謐画を破ってしまうのは野暮だと解っているが、ここでお銀に声を掛けなかったら、
今夜はこのまま一言も言葉を交わさずに、船を降りてしまいそうな気がする。
クーラーボックスを開けて、氷水に浸かった冷酒の瓶を引き上げ、水滴を袖で拭いながらお銀の前に座る。
「・・・一献、頂けますか?」
「・・・え?」
花火に魅入っていたのか、珍しく人の気配に気付かなかったらしく、森田に声を掛けられて驚いたように、お銀は振り返った。
畳の上に置かれた新しい冷酒の瓶と、差し出された猪口と、森田の顔を交互に見比べて、ふと破顔する。
「・・・ごめんなさいね、花火に夢中になっちゃって」
「いえ、俺の方こそ、邪魔してすみません」
「いいのよ、貴方が主賓なんだから、好きにして」
「そんな事言うと、俺、甘えて我が侭言いますよ?」
「言ったでしょ?今日は『お殿様』だって」
ころころと笑うお銀の手を猪口ごと掴んで、森田は真顔で言う。
「・・・朝まで、船から降ろさないと言っても?」
お銀は、手を掴む森田の腕を引いて顔を寄せ、妖艶に微笑んだ。
「・・・殿様の、仰せのままに・・・」
そのまま、森田の唇に口付ける。
唇に、お銀の体温を感じ取ると同時に、森田はお銀の身体を掻き抱いた。
もう森田には、目を灼く花火の輝きも、耳を貫く炸裂音も、まるで感じない。全てが「お銀」という存在に打ち消される。
今だけは、水の上に浮かぶ、二人だけの世界。
お銀は、手を握る森田の腕をそっと振り解くと、ゆっくりと障子を閉めた。
以上、お粗末さまでした。
しかし、何でいつも一発目をsage忘れるんだ、自分・・・orzモチツケヨ・・・
神キタ━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━!!!!
真打ち登場
待ってましたw!お銀さんっ!!
オトナの世界堪能させていただきましたwGJGJGJw!!
て、鉄緒のSSもお待ちしております
(;´Д`)スバラスィ ...ハァハァ
お銀さん&鉄緒の百合ップルも良いものだと思うのだがどうよ?
429 :
マロン名無しさん:2006/08/08(火) 23:39:14 ID:ZkJhwPJ/
''';;';';;'';;;,., ザッザッザ・・・
''';;';'';';''';;'';;;,., ザッザッザ・・・
;;''';;';'';';';;;'';;'';;;
;;'';';';;'';;';'';';';;;'';;'';;;
vymyvwymyvymyvy、
MVvvMvyvMVvvMvyvMVvv、 VIPからきますた
Λ_ヘ^−^Λ_ヘ^−^Λ_ヘ^Λ_ヘ
VIPからきますた ヘ__Λ ヘ__Λ ヘ__Λ ヘ__Λ
__,.ヘ /ヽ_ /ヽ__,.ヘ /ヽ__,.ヘ _,.ヘ VIPからきますた
/\___/ヽ /\___ /\___/ヽ _/ヽ /\___/ヽ
/'''''' '''''':::::::\/'''''' '''/'''''' '''''':::::::\ /'''''' '''''':::::::\
. |(●), 、(●)、.:|(●), |(●), 、(●)、.:|、( |(●), 、(●)、.:|
| ,,ノ(、_, )ヽ、,, .::::| ,,ノ(、_, )| ,,ノ(、_, )ヽ、,, .::::|_, )| ,,ノ(、_, )ヽ、,, .::::|
. | `-=ニ=- ' .:::::::| `-=ニ= | `-=ニ=- ' .:::::::|ニ=| `-=ニ=- ' .:::::::|
\ `ニニ´ .:::::/\ `ニニ \ `ニニ´ .:::::/ニ´ \ `ニニ´ .:::::/
/`ー‐--‐‐―´\ /`ー‐- /`ー‐--‐‐―´\-‐‐ /`ー‐--‐‐―´\
帰 り ま せ ん 勝 つ ま で は
/ ̄ノノノ ̄\
( 馬鹿硫黄厨 )
|;;;;; ー◎-◎-) <カイオウ最強は揺るぎない事実
(6 (_ _) )
\ トェェェェェイ ______
./ \. ヾェェェ/ . | | ̄ ̄\ \ カタカタカタ
/  ̄ ̄ ̄ヽ . | | | ̄ ̄|
/ ,ィ -っ、 ヽ .| | |__|
| / 、__ う人 ・,y ヽ|__|__/ /
| / | ̄ ̄ ̄ ̄| ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄〕
ヽ、__ノ |二二二二二二二二二二|
| x 9 / ||
| ヽ、_;;;;∩;;;_,ノ彡イ . .||
| ;;(::)(::);; | .||
お銀さん&鉄緒
(;´Д`)スバラスィ ...ハァハァ
魅力あるコラボですね
432 :
マロン名無しさん:2006/08/09(水) 16:38:13 ID:B7BBKnn8
\ 人間のクズといったら? / ______ なんで漏れの気持ち
良スレだったのに\ ∧_∧ ∩腐女子だろw || ∧_∧ 分かってくれないですか・・
腐女子が占領… \ ( ・∀・)ノ______ / || (´;ω;`) . ||
∧ ∧\ (入 ⌒\つ /|. / . || つ と ||
(゚Д゚ )_\ ヾヽ /\⌒)/ |/ プッ∧_∧==・ ・ ・===∧_∧ あんな自己中な奴の気が
/ ̄ ̄∪ ∪ /| .\ || ⌒| ̄ ̄ ̄| /. (. ´∀) (∀・; ) 分かる訳無いっつーの…
/∧_∧またですか・・・\ ∧∧∧∧ /. ( ) と )
/ (; )_/ \ < 腐 ま > || ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄||
|| ̄( つ ||/ \< 女 た > .|| ||
|| (_○___) || < 子 >  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄"
――――――――――――――― .< か >――――――――――――――――――――――――
∧_∧ 構って欲しい < ! >. ∧_∧フン ∧_∧ / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
( ;´∀`) だけのくせに・ ・ ∨∨ ∨ \ (`・ω・´) (`・ω・´) < 逆らう奴は童貞キモヲタ決定(藁
_____(つ_ と)___ ./ \ ( )__( ) \__________
. / \ ___ \シニタイ ./ ∧_∧腐\∧_∧ ∧_∧  ̄ ̄ ̄///|
.<\※ \____.|i\___ヽモウヤダγ(⌒)・∀・ ) 女 \ ;) ( ;) /┃| |...|
ヽ\ ※ ※ ※|i i|.====B|i.ヽ /(YYて)ノ ノ 子 .\↑ ̄ ̄↑\)ウゼェ/ |__|/
\`ー──-.|\.|___|__◎_|_.i‐>/ \  ̄ ̄ ̄ ̄\め! スレ住人 ┃
さげ
仕事のときはビシッとしてるんだけど
私生活に戻ると鉄緒は何故かドジッコになり
お銀さんが「もww」とか言って甲斐甲斐しく世話を焼く…
という妄想が浮かびました!
\ ヽ | / /
殺 伐 と し た ス レ に 男 性 器 が ! !
\ ヽ | / /
、、 \ | / _,,−''
`−,, _ ,,―‐. r-、 _,--,、
,―-、 .| ./''i、│ r-,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,―ー. ゙l, `"゙゙゙゙゙ ̄^ \
/ \ ヽ,゙'゙_,/ .゙l、 `i、 \ _,,―ー'''/ .,r'"
.,,,、.,,i´ .,/^'i、 `'i、`` `--‐'''''''''''''''"'''''''''''゙ `゛ .丿 .,/
─{ "" ,/` ヽ、 `'i、 丿 .,/` ───
.ヽ、 丿 \ .\ ,/′ 、ヽ,,、
゙'ー'" ゙'i、 ‘i、.r-、 __,,,,,,,,--、 / .,/\ `'-,、
ヽ .]゙l `゙゙゙゙"゙゙゙゙ ̄ ̄ `'i、 ,/ .,,/ .ヽ \
゙ヽ_/ .ヽ_.,,,,--―――――ー-ノ_,/゙,,/′ ゙l ,"
,'´\ ` ゙‐''"` ゙'ー'"/`i
! \ _,,-┐ r‐-、、 / !
゙、 `ー--<´ / / | ヽ ゙、 >−一'′ ,'
y' `ヽ/ / | ヽ ヽ '´ イ
/ ○ ゙、 / l ヽ / ヽ ゙、
! ' ' ' l ̄! / | ヽ !ー‐| ' ' ' !
ヽ、 ノ_ノ / | ヽ ゙、_ノ ,,ノ
スレ移転するか?
賛成w!
エロパロスレに移転しましょう
/  ̄ ̄ ̄ ̄ \ / \
/ \ / /
/λ \ / /
/ / \ ヽ / /
/ / \ | / / /\
/ / `ー 、 | \ \ / \
| .| ー―-、 | \ \ / \
| | | | \ \ / /\ \
| | l \ | \ / \ \
,^ヽ.| ,;;_llliiillli_iJ ,;;iiillIIii_ |/= \ / \ ,`
|i^.| | ,彳てフ' 气.てフ' | i | \ / \ \/
ヽ | | ヽ  ̄'/ 【  ̄ , |_// \ / /\ \
| ||  ̄ ┃  ̄ |_l\ \/ / \ \
`-| / ┃ | \ / \ \
| | _,__i ) .| \ / / /
l i| ||;|||||||i |. \/ / /
ヽ、 |||||:|||||||||ll ( / / /
|\  ̄ ̄二 ̄ ̄ |//^\ / /
_ ,――| \ / / \ \ /
>>1は害悪である!!
腐女子を含めて
この劣悪人種を地球上より駆逐せねばならない
私は、そのためにならいかなる努力も惜しまないだろう。
さあ立ちあがるのだ!!選ばれし神国の民たちよ!!
我々の手で地球の雛形として完全なる理想国家を築くのである!!
マロンの雰囲気も変わってきているみたいだし…
エロパロ版なら自由闊達に雑談、SS投稿できるのではないでしょうか?
エロパロ版に移転したとしても、表スレには、今まで通り健全な恋愛を扱い、
どぎつい性描写があるSSは、保管庫に投稿していただくようにすれば…
移転先でも、方針を変えないようにすれば、全年齢の方が利用できると思います。
V I P か ら き ま す た
/ ̄ ̄ ̄ ̄\ /⌒l
= ∩ | ――--、 \――――----------ノ /
== (θ \_| ・ \ ヽ /
=== =3Φ ) 「 )))――――――――<
== (θ / ̄| ・ / / \
= ∪ | ----―´ /--------―――――ヽ ヽ
\____/ ヽ丿
もう少し、様子を見てみてもいいんじゃない?夏だし。
突撃食らって、一晩で1スレ消費してしまうほど荒らされてるわけでもないし。
ここのように、未成年者でも気楽に利用できる環境を、すぐに失くしてしまうのは性急だと思うよ。
でも本スレに晒されたりして書き込みしにくい雰囲気がある
やってるのは一人なんだろうけど
>>439に同意
エロパロ版に抵抗がある方や、未成年の方には申し訳ないですが、
お気に入りにブクマを一回するとこだけ我慢すれば、あとは何も見えない…
見なければ平気!(´▽`)…とか言ってみる
気を悪くした方がいたらスマソ
難民行った方が良いのでは?
難民だともっと荒れそうだ
>444
それもいい考えですねw
「エロパロ&文章創作板」はエロが満ちてますからねw
抵抗感がある方には、それでも我慢をしていただかなくてはならない
…難民と洒落込んだほうが、いっそのこといいかも知れない
難民オチしてきました
かなりバラエティに富んでますね
スレごとに味があります
変なのがいるから荒らされるんだよな
一般板でオナネタ晒すから荒らされてんだよ色基地害が
>448
それは…可能性は否定できない、かも
一般板じゃなくて陰でこっそりまったりやりたい
452 :
マロン名無しさん:2006/08/09(水) 22:37:09 ID:WUOGmWxg
マロンで福本作品汚すな
糞腐女子ども
>451
それは激しく同意
\WWWWWWWWWWWWWWWWWW/
≫ / |〃 ナ─7 / ≪ バーカ
≫ /.. | ―― / / / ≪
≫ / | / / ▼ ≪
バーカ /MMMMMMMMMMMMMMMM、\
''';;''';;';';;'';;;,.,
''';;''';;';'';';''';;'';;;, ヴァーカ
;;''';;''';;';'';';';;;'';;'';;;;
;;'';';';;';;'';';';;'';;';'';';';;;'';;'';;;;; バーカ
バーカ ,.- ; ,.- ;,.- ;,.- ;,.- ; ,.- ;- ;,.- ;.-;- ;
,. ー- 、 ,. ー- 、,. ー- 、,. ー- 、.ー- 、 ,. ー- 、 /⌒\
/ ̄ ヽ, / ̄ ヽ, / ̄ ヽ, ̄ ヽ, / ̄ ヽ,ツ{p ,-、 q}ミ\ < ヴァーカ !!
バーカ / ̄ ヽ, / ̄ ヽ, / ̄ ヽ, ̄ ヽ, / ̄ ヽ, / ̄ ヽリ. `=' ',.^ヽ\
/ ̄ ̄ ヽ, / ̄ ̄ ヽ, / ̄ ̄ ヽ, ̄ ̄ ヽ, / ̄ ̄ ヽ, ', ,二二.)
/ / ̄ ̄ ヽ,. / ̄ ̄ ヽ, / ̄ ̄ ヽ, ̄ ̄ ヽ, / ̄ ̄ ヽ, /
{0} /'/ ',./'/ ',/'/ ',. / ',
l ヽ{0} /¨`ヽ {0}, {0} /¨`ヽ {0}',.{0} /¨`ヽ {0} /¨`ヽ{{0} /¨`ヽ {0}', おっぱい…
バーカ| l ヽ._.ノ l i トェェェイ l.l ヽ._.ノ ',ヽ._ノ l///トェェェイ/// ',
. /´ リ `ー'′ ヽ `ー'′ リ `ー'′ !.ー′! `ー'′ !
/´ `\ /´ `\/ `\
>451
エロパロ版に行き、他の怒濤の群の漫画スレに紛れ、時を過ごすか
が、一番いいのかなぁ?
わざわざ「マロンで」と限定して言ってくれているあたり
>>452は几帳面だな
一般板というか、言ってしまっては何だけど
腐女子ネタに寛容または親和性のある板向きのスレだと思うが
安易に21禁板に移転させるのもどうかと思う
今400ちょっとだから、様子を見つつ→荒れ続けるようなら次スレで引っ越しするとか?
''';;';';;'';;;,., ザッ
''';;';'';';''';;'';;;,., ザッ
ザッ ;;''';;';'';';';;;'';;'';;; VIPからきたにょろー
;;'';';';;'';;';'';';';;;'';;'';;;
,.〜^,.〜^,.〜^..〜^ ザッ
⌒vv⌒yv⌒vv⌒yv⌒vv、
, '´ ̄`ヽ −^, '´ ̄`ヽ −^, '´ ̄`ヽ
ザッ ,‐ '´ ̄`ヽ ,‐ '´ ̄`ヽ ,‐ '´ ̄`ヽ ,‐ '´ ̄`ヽ
,‐ '´ ̄ ̄`ヽ__‐ '´ ̄ ̄`ヽ _‐ '´ ̄ ̄`ヽ ザッ
-‐ '´ ̄ ̄`ヽ、 -‐ '´ ̄ ̄`ヽ、 -‐ '´ ̄ ̄`ヽ、
/ /" `ヽ ヽ \ / /" `ヽ ヽ \ / /" `ヽ ヽ \
//, '/ ヽハ 、 ヽ //, '/ ヽハ 、 ヽ //, '/ ヽハ 、 ヽ
〃 {_{ノ `ヽリ| l │ i| 〃 {_{ノ `ヽリ| l │ i| 〃 {_{ノ `ヽリ| l │ i|
レ!小l● ● 从 |、i| レ!小l● ● 从 |、i| レ!小l● ● 从 |、i|
ヽ|l⊃ 、_,、_, ⊂⊃ |ノ│ ヽ|l⊃ 、_,、_, ⊂⊃ |ノ│ ヽ|l⊃ 、_,、_, ⊂⊃ |ノ│
/⌒ヽ__|ヘ ゝ._) j /⌒i !ヽ__|ヘ ゝ._) j /⌒i !ヽ__|ヘ ゝ._) j /⌒i !
\ /:::::| l>,、 __, イァ/ /│:;::::| l>,、 __, イァ/ /│:;::::| l>,、 __, イァ/ /│
/:::::/| | ヾ:::|三/::{ヘ、__∧ | ::/| | ヾ:::|三/::{ヘ、__∧ | ::/| | ヾ:::|三/::{ヘ、__∧ |
`ヽ< | | ヾ∨:::/ヾ:::彡' |ヽ< | | ヾ∨:::/ヾ:::彡' |ヽ< | | ヾ∨:::/ヾ:::彡' |
帰 り ま せ ん 勝 つ ま で は
\ 人間のクズといったら? / ______ なんで漏れの気持ち
良スレだったのに\ ∧_∧ ∩腐女子だろw || ∧_∧ 分かってくれないですか・・
腐女子が占領… \ ( ・∀・)ノ______ / || (´;ω;`) . ||
∧ ∧\ (入 ⌒\つ /|. / . || つ と ||
(゚Д゚ )_\ ヾヽ /\⌒)/ |/ プッ∧_∧==・ ・ ・===∧_∧ あんな自己中な奴の気が
/ ̄ ̄∪ ∪ /| .\ || ⌒| ̄ ̄ ̄| /. (. ´∀) (∀・; ) 分かる訳無いっつーの…
/∧_∧またですか・・・\ ∧∧∧∧ /. ( ) と )
/ (; )_/ \ < 腐 ま > || ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄||
|| ̄( つ ||/ \< 女 た > .|| ||
|| (_○___) || < 子 >  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄"
――――――――――――――― .< か >――――――――――――――――――――――――
∧_∧ 構って欲しい < ! >. ∧_∧フン ∧_∧ / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
( ;´∀`) だけのくせに・ ・ ∨∨ ∨ \ (`・ω・´) (`・ω・´) < 逆らう奴は童貞キモヲタ決定(藁
_____(つ_ と)___ ./ \ ( )__( ) \__________
. / \ ___ \シニタイ ./ ∧_∧腐\∧_∧ ∧_∧  ̄ ̄ ̄///|
.<\※ \____.|i\___ヽモウヤダγ(⌒)・∀・ ) 女 \ ;) ( ;) /┃| |...|
ヽ\ ※ ※ ※|i i|.====B|i.ヽ /(YYて)ノ ノ 子 .\↑ ̄ ̄↑\)ウゼェ/ |__|/
\`ー──-.|\.|___|__◎_|_.i‐>/ \  ̄ ̄ ̄ ̄\め! スレ住人 ┃
>457
気が付けばもうすぐ半分いくんですね
スレが
>>456 21禁とはいっても事実上精神面の21禁だから別に構わないかな
荒らされない方がいいな
\ ヽ | / /
殺 伐 と し た ス レ に 男 性 器 が ! !
\ ヽ | / /
、、 \ | / _,,−''
`−,, _ ,,―‐. r-、 _,--,、
,―-、 .| ./''i、│ r-,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,―ー. ゙l, `"゙゙゙゙゙ ̄^ \
/ \ ヽ,゙'゙_,/ .゙l、 `i、 \ _,,―ー'''/ .,r'"
.,,,、.,,i´ .,/^'i、 `'i、`` `--‐'''''''''''''''"'''''''''''゙ `゛ .丿 .,/
─{ "" ,/` ヽ、 `'i、 丿 .,/` ───
.ヽ、 丿 \ .\ ,/′ 、ヽ,,、
゙'ー'" ゙'i、 ‘i、.r-、 __,,,,,,,,--、 / .,/\ `'-,、
ヽ .]゙l `゙゙゙゙"゙゙゙゙ ̄ ̄ `'i、 ,/ .,,/ .ヽ \
゙ヽ_/ .ヽ_.,,,,--―――――ー-ノ_,/゙,,/′ ゙l ,"
,'´\ ` ゙‐''"` ゙'ー'"/`i
! \ _,,-┐ r‐-、、 / !
゙、 `ー--<´ / / | ヽ ゙、 >−一'′ ,'
y' `ヽ/ / | ヽ ヽ '´ イ
/ ○ ゙、 / l ヽ / ヽ ゙、
! ' ' ' l ̄! / | ヽ !ー‐| ' ' ' !
ヽ、 ノ_ノ / | ヽ ゙、_ノ ,,ノ
21禁までいって荒らされるようなことはないだろうしね
>461
エロパロ版は結構マターリしてました
平和でしたよ
引っ越すか。テンプレはどんなの追加したら良いかな?
エロパロと難民どちらがいいかな?
スレタイは分かりにくいのにしたほうがいいのかな
/ ̄ ̄ ヽ,
/ ', _/\/\/\/|_
−−−− ノ//, {0} /¨`ヽ {0} ,ミヽ \ /
/ く l ヽ._.ノ ', ゝ \ < バーカ! >
/ /⌒ リ `ー'′ ' ⌒\ \ < バーカ! >
−− (  ̄ ̄⌒ ⌒ ̄ _) / \
` ̄ ̄`ヽ /´ ̄  ̄|/\/\/\/ ̄
| |
−−− ‐ ノ |
/ ノ
/ /
−−− (  ̄`丶. /
`'ー─-- 、_ ) ノ
/ //
−−−−− ,.,' /
./.| ,'
. _/ ,.| /
−−−− ( 〈 ,ノ 〈
'、_ヽ__ \
\__)
>465-466
闇に紛れて何とやらでエロパロがいいのでは?
テンプレは今までので自分はオケーです
【妄想】福本作品で羅舞米【歓迎】
とか?
>471
ワラタ
いい意味でw
>>471 そんなに変わってないww
エロパロ板ならそのままでいいか
V I P か ら き ま す た
/ ̄ ̄ ̄ ̄\ /⌒l
= ∩ | ――--、 \――――----------ノ /
== (θ \_| ・ \ ヽ /
=== =3Φ ) 「 )))――――――――<
== (θ / ̄| ・ / / \
= ∪ | ----―´ /--------―――――ヽ ヽ
\____/ ヽ丿
念のため言っとくけどエロパロ行くなら次スレへの誘導は貼るなよ
''';;';';;'';;;,., ザッ
''';;';'';';''';;'';;;,., ザッ
ザッ ;;''';;';'';';';;;'';;'';;;
;;'';';';;'';;';'';';';;;'';;'';;;
vymyvwymyvymyvy ザッ
ザッ MVvvMvyvMVvvMvyvMVvv、
Λ_ヘ^−^Λ_ヘ^−^Λ_ヘ^Λ_ヘ
ザッ ヘ__Λ ヘ__Λ ヘ__Λ ヘ__Λ
__,/ヽ_ /ヽ__,.ヘ /ヽ__,.ヘ _,.ヘ ,.ヘ ザッ
/\___/ヽ /\___ /\___/ヽ _/ヽ /\___/ヽ
/'''''' '''''':::::::\/'''''' '''/'''''' '''''':::::::\ /'''''' '''''':::::::\
. |(●), 、(●)、.:|(●), |(●), 、(●)、.:|、( |(●), 、(●)、.:|
| ,,ノ(、_, )ヽ、,, .::::| ,,ノ(、_, )| ,,ノ(、_, )ヽ、,, .::::|_, )| ,,ノ(、_, )ヽ、,, .::::|
. | `-=ニ=- ' .:::::::| `-=ニ= | `-=ニ=- ' .:::::::|ニ=| `-=ニ=- ' .:::::::|
\ `ニニ´ .:::::/\ `ニニ \ `ニニ´ .:::::/ニ´ \ `ニニ´ .:::::/
/`ー‐--‐‐―´\ /`ー‐- /`ー‐--‐‐―´\-‐‐ /`ー‐--‐‐―´
「vipから来ますた」「vipから来ますた」「vipから来ますた」「vipから来ますた
>475
ワラタ
いい意味でよ
我々はこのような駄スレを立てしまった
>>1の心理を詳しく分析する為に九州大学教育学部発達
臨床心理センターの芹沢教授の元を尋ねた。
我々の突然の訪問にも笑顔で応えてくれる芹沢教授。
その笑顔に導かれるように我々は早速この件についての意見を芹沢教授にお聞きした。
「まあ、世の中いろんな人間がいますからね。けど殆どの人間は別に異常って訳ではないんで
すよ。このせちがらい世の中。ストレスのない人間の方がかえって不気味ですよ」
そう屈託のない笑顔を浮かべながら語る芹沢教授。
その応対に自信を持った我々は早速教授に例のスレを診てもらう事にした。
頭を掻きながらいつものように余裕の表情を見せる芹沢教授。
良かった。これでこの件も解決に向かうだろう。そう確信した矢先。
「…?」
ふと気付けば芹沢教授が不思議そうな表情を浮かべながら
>>1の書き込みを推考している、心
のない瞳で。まるで魂が抜け落ちたような人形のような姿で。そして次の瞬間。
「う…げえええええええええええええッ!」
芹沢教授の口から大量の吐しゃ物が流れ出る。滝のように。胃の中を全て吐き出すように。
「先生! 大丈夫ですか!?」
我々はその突然の事態に慌てふためきながら芹沢教授に駆け寄る。
「近寄るな!」
だが、そんな我々の行動を制止する甲高い声。
それは他ならぬ芹沢教授の怒りの咆哮だった。
「帰ってくれ…。さっさと帰ってくれ!!」
そして先程までの笑顔を失ったように鬼の形相でこちらを睨み付ける芹沢教授。
その瞳には怒りの炎が。そして悲しみの涙が頬を濡らすように零れ落ちていた。
「ちくしょう! ふざけんじゃねーぞ、ゴルァーーーーーーーッ!」
ガシャアッ!!
次の瞬間。そんな狂った声と共に目の前のパソコンを叩き壊す芹沢教授。
両足に渾身の力を込めながら、既に残骸となったパソコンを滅茶苦茶に蹴り付ける芹沢教授。
我々は額に滝のような汗を流しながらその光景をただ見守る事しか出来なかった。
とりあえずエロパロ板に立ててみた
ここ荒らされるようならそこで
ごめん弾かれた。
誰か立てられるか?
とりあえずここ使い切ってから立てた方が良いとオモ
ってもう立てたのか
ごめんね母さんリロード忘れちゃって‥
>>480ありがとうっ‥!
''';;';';;'';;;,., ザッ
''';;';'';';''';;'';;;,., ザッ
ザッ ;;''';;';'';';';;;'';;'';;;
;;'';';';;'';;';'';';';;;'';;'';;;
vymyvwymyvymyvy ザッ
ザッ MVvvMvyvMVvvMvyvMVvv、
Λ_ヘ^−^Λ_ヘ^−^Λ_ヘ^Λ_ヘ
ザッ ヘ__Λ ヘ__Λ ヘ__Λ ヘ__Λ
__,/ヽ_ /ヽ__,.ヘ /ヽ__,.ヘ _,.ヘ ,.ヘ ザッ
/\___/ヽ /\___ /\___/ヽ _/ヽ /\___/ヽ
/'''''' '''''':::::::\/'''''' '''/'''''' '''''':::::::\ /'''''' '''''':::::::\
. |(●), 、(●)、.:|(●), |(●), 、(●)、.:|、( |(●), 、(●)、.:|
| ,,ノ(、_, )ヽ、,, .::::| ,,ノ(、_, )| ,,ノ(、_, )ヽ、,, .::::|_, )| ,,ノ(、_, )ヽ、,, .::::|
. | `-=ニ=- ' .:::::::| `-=ニ= | `-=ニ=- ' .:::::::|ニ=| `-=ニ=- ' .:::::::|
\ `ニニ´ .:::::/\ `ニニ \ `ニニ´ .:::::/ニ´ \ `ニニ´ .:::::/
/`ー‐--‐‐―´\ /`ー‐- /`ー‐--‐‐―´\-‐‐ /`ー‐--‐‐―´
「vipから来ますた」「vipから来ますた」「vipから来ますた」「vipから来ますた
なんというか色々と住人に感心しないスレだね
う ん ざ り な ん だ よ っ・・・!
1日で5匹までしか配合できないなんて!
1日で5匹までしか配合できないなんて!
1日で5匹までしか配合できないなんて!
1日で5匹までしか配合できないなんて!
そんな話はもうっ・・・!
そんな事を話せば話すほど・・・ 俺達は浅ましく醜く、這い回っている・・・
この釜の底を・・・!
わかんねぇのか! その姿!!
そしてそんな姿を見て、糞エニは喜ぶ・・・
その互いに競争を煽る様な仕組みを考えたブタ野郎がほくそ笑む!
俺達が・・・
一人旅に振り回されれば、振り回されるほど
チケットを使えば使うほど
結果的に糞エニの思う壷・・・! 意のまま・・・!
悔しくねえかっ!?
悔 し く ね ぇ の か よ !!??
くそっ・・・!
くそっ・・・!
くそっ・・・!
くそっ・・・!
くそっ・・・!
くそっ・・・!
くそっ・・・!
くそ野郎っ━━━━━(゚∀゚)━━━━━ !!
このままにしとけば埋まるな。
さ、引っ越すぞ
/ ̄ ̄ ̄ ̄\
( 人_____,,)
|ミ/ ー◎-◎-)
(6 (_ _) ) <北斗の拳は10数年に及ぶ数万時間の
ノ|/ ∴ ノ 3 ノ、 凄絶な修行を終えたケンシロウという商品が
/ \__ /"lヽノ ヽ 乱世という大きな市場で他の人気商品を相手に
/ ,ィ -っ ( ,人) ヽ どれだけヒットするかを描いた物語。
| / 、__ う | | ・,.y i 当然、完成された商品そのものに成長はなく
| / | ⊂llll | ケンシロウが序盤でやられたのはシンという商品が
 ̄T ̄ | ⊂llll / ケンシロウより人気があっただけ。
| ノ ノ 彡イ
| ヽ、(__人_)_,ノ|
| 人 |
ヽ、__ノ__ノヽ_
ヽ ̄ ̄ノ^ | ̄ ̄ i
\ ヽ | / /
殺 伐 と し た ス レ に 男 性 器 が ! !
\ ヽ | / /
、、 \ | / _,,−''
`−,, _ ,,―‐. r-、 _,--,、
,―-、 .| ./''i、│ r-,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,―ー. ゙l, `"゙゙゙゙゙ ̄^ \
/ \ ヽ,゙'゙_,/ .゙l、 `i、 \ _,,―ー'''/ .,r'"
.,,,、.,,i´ .,/^'i、 `'i、`` `--‐'''''''''''''''"'''''''''''゙ `゛ .丿 .,/
─{ "" ,/` ヽ、 `'i、 丿 .,/` ───
.ヽ、 丿 \ .\ ,/′ 、ヽ,,、
゙'ー'" ゙'i、 ‘i、.r-、 __,,,,,,,,--、 / .,/\ `'-,、
ヽ .]゙l `゙゙゙゙"゙゙゙゙ ̄ ̄ `'i、 ,/ .,,/ .ヽ \
゙ヽ_/ .ヽ_.,,,,--―――――ー-ノ_,/゙,,/′ ゙l ,"
,'´\ ` ゙‐''"` ゙'ー'"/`i
! \ _,,-┐ r‐-、、 / !
゙、 `ー--<´ / / | ヽ ゙、 >−一'′ ,'
y' `ヽ/ / | ヽ ヽ '´ イ
/ ○ ゙、 / l ヽ / ヽ ゙、
! ' ' ' l ̄! / | ヽ !ー‐| ' ' ' !
ヽ、 ノ_ノ / | ヽ ゙、_ノ ,,ノ
エロパロ板に引越ししたかっただけなのか?この流れ。
引越ししたらいきなり静かになったな・・・。
>>434 ドジっ娘鉄緒、いいなv
料理中ちょっと指に切り傷作ったりして、お銀さんに消毒してもらったりするのだなvv
仲間が欲しけりゃ同人帰れや
夏真っ盛りだな
埋めついでに鬱憤でも晴らすか
>>494 萌えた…!
そんな話をしてくれ…もっとっ…!
住人の年齢層データでも取るか
気になる
,..-──- 、
/. : : : : : : : : : \
/.: : : : : : : : : : : : : : ヽ
,!::: : : :,-…-…-ミ: : : : :',
{:: : : : :i '⌒' '⌒'i: : : : :}
{:: : : : | ェェ ェェ |: : : : :}
_____ { : : : :| ,.、 |:: : : :;!
|____ \□ □ ヾ: :::i r‐-ニ-┐ | : : :ノ
/ / _____ ゞイ! ヽ 二゙ノ イゞ‐′
/ / |_____| ,ノ`, ヽ、
/ / ノ/ \
/ / ι.} λ )
 ̄(⌒ ⌒ヽ ヽ(,. ノ! ノ
(´⌒ ⌒ ⌒ヾ ( l ,/
('⌒ ; ⌒ ::⌒ ) ノ ,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,丿へ
(´ ) ::: .) ノ ,)
(´⌒;: ::⌒`) :; )三≡≡≡≡≡≡≡*∵ /,,丿
(⌒:: :: ::⌒ ) \,,,,/人\__ノ /
( ゝ ヾ 丶 ソ ( ) (__) ( )
ヽ ヾ ノノ ノ 《 l (___) 《 ̄ ̄》
《__(____) 《____》
(_____)
にちゃんで取ったデータほど不正確な物って無いぞ。一部の言いたがり屋しか言わんからな。
とりあえず10万22歳
504 :
マロン名無しさん:2006/08/11(金) 20:54:00 ID:XvPXGgpb
初代の1もまさか腐女子どものせいで
こんな糞スレ化するとは思わなかっただろうな
でももうネタ切れしてたし
堂々と腐女子スレになって
作品を同人女まみれにされるとは
思わなかったな
元から腐は多かったし
福本作品腐女子は厨腐女子だから仕方ないww
違うのもいるんだろうけど厨が目立つな
多分荒らしも厨腐女子
マロンで糞妄想展開して平然としてられるのは厨腐女子信者だけ