1 :
作者の都合により名無しです:
【基本ルール】
・全員で殺し合いをしてもらい、最後まで生き残った一人が勝者となる。
・勝者のみ元の生活に戻ることができる。
・ゲームに参加するプレイヤー間でのやりとりに反則はない。
・ゲーム開始時、プレイヤーはスタート地点から眠らされ、MAP上にバラバラに配置される。
・プレイヤー全員が死亡した場合、ゲームオーバー(勝者なし)となる。
・開催場所はある孤島。海上に逃れると、禁止エリア外となり首輪が爆発する。
【スタート時の持ち物】
・プレイヤーがあらかじめ所有していた武器、装備品、所持品は全て没収。
・また、衣服とポケットに入るくらいの雑貨(武器は除く)は持ち込みを許される。
・ゲーム開始直前にプレイヤーは開催側から以下の物を支給され、「デイパック」にまとめられている。
「地図」「コンパス」「筆記用具」「水と食料」「名簿」「時計」「ランダムアイテム」
「デイパック」→他の荷物を運ぶための小さいリュック。
「地図」 → 白紙、禁止エリアを判別するための境界線と座標のみ記されている。
「コンパス」 → 安っぽい普通のコンパス。東西南北がわかる。
「筆記用具」 → 普通の鉛筆と紙。 (デスノートへの記入含む)
「水と食料」 → 通常の成人男性で二日分。
「名簿」→全ての参加キャラの名前が載っている。
「時計」 → 普通の時計。時刻がわかる。開催者側が指定する時刻はこの時計で確認する。
「ランダムアイテム」 → 何かのアイテムが一つ入っている。内容はランダム。
※「ランダムアイテム」は作者が「エントリー作品中のアイテム」と「現実の日常品」の中から自由に選んでください。
必ずしもデイパックに入るサイズである必要はありません。;
また、イベントのバランスを著しく崩してしまうようなトンデモアイテムはやめましょう。
【「首輪」と禁止エリアについて】
・ゲーム開始前からプレイヤーは全員、「首輪」を填められている。
・首輪が爆発すると、そのプレイヤーは死ぬ。(例外はない)
・開催者側はいつでも自由に首輪を爆発させることができる。
・この首輪はプレイヤーの生死を常に判断し、開催者側へプレイヤーの生死と現在位置のデータを送っている。
・24時間死者が出ない場合は全員の首輪が発動し、全員が死ぬ。
・「首輪」を外すことは専門的な知識がないと難しい。
・下手に無理やり取り去ろうとすると首輪が自動的に爆発し死ぬことになる。
・プレイヤーには説明はされないが、実は盗聴機能があり音声は開催者側に筒抜けである。
・開催者側が一定時間毎に指定する禁止エリア内にプレイヤーがいると、そのプレイヤーの首輪が自動的に爆発する。
【放送について】
・放送は6時間毎に行われる。放送は島のあちこちにあるマイクから流される。
・放送内容は「禁止エリアの場所と指定される時間」「過去6時間に死んだキャラ名」「残りの人数」
「管理者(黒幕の場合も?)の気まぐれなお話」等となっています。
1乙。
現在キャラクター再選考中。
【NGについて】
・ssが投下された後、
@48時間以内に正当な理由あるNG審議要請が出され、
Aその要請に基づいて皆で議論し、NGが妥当とされた場合、作者は48時間以内に意思表明をする。
そして修正する意思があるならそこから48時間以内に修正ss投下。
規定時間内に意思表示がなされなかった場合、該当ssをNG認定する。
・ただしNG認定後、当該SS登場キャラに新しい動きがないうちに修正SSを書き上げたなら自由に投下可能。
・スレの意志の大半に支持されて修正要請がされて48時間以内なら何回でも修正は可。
バトロワSSリレーのガイドライン
第1条/キャラの死、扱いは皆平等。
第2条/リアルタイムで書きながら投下しない。
第3条/これまでの流れをしっかり頭に叩き込んでから続きを書く。
第4条/日本語は正しく使う。文法や用法がひどすぎる場合NG。
第5条/前後と矛盾した話をかかない。
第6条/他人の名を騙らない。
第7条/レッテル貼り、決め付けはほどほどに(問題作の擁護=作者)など。
第8条/総ツッコミには耳をかたむける。
第9条/上記を持ち出し大暴れしない。ネタスレではこれを参考にしない。
第10条/ガイドラインを悪用しないこと。
(第1条を盾に空気の読めない無意味な殺しをしたり、第7条を盾に自作自演をしないこと)。
基本的なロワスレ用語集
マーダー:ゲームに乗って『積極的』に殺人を犯す人物
ステルスマーダー:ゲームに乗ってない振りをして仲間になり、隙を突く謀略系マーダー
扇動マーダー:自らは手を下さず他者の間に不協和音を振りまく。ステルスマーダーの派生系
ジョーカー:ゲームの円滑的進行を助けるために主催者側が用意したマーダーもしくはステルスマーダー;
リピーター:前回のロワに参加していたという設定の人
配給品:ゲーム開始時に主催者側から参加者に配られる基本的な配給品。地図や食料など
支給品:強力な武器から使えない物までその差は大きい
またデフォルトで武器を持っているキャラはまず没収される
放送:主催者側から毎日定時に行われるアナウンス
その間に死んだ選手や禁止エリアの発表など、ゲーム中に参加者が得られる唯一の情報源
禁止エリア:立ち入ると首輪が爆発する主催者側が定めた区域。 生存者の減少、時間の経過と共に拡大していくケースが多い
主催者:文字通りゲームの主催者。二次ロワの場合、強力な力を持つ場合が多い
首輪:首輪ではない場合もある。これがあるから皆逆らえない
見せしめ:お約束。最初のルール説明の時に主催者に反抗して殺される人
拡声器:お約束。主に脱出の為に仲間を募るのに使われるが、大抵はマーダーを呼び寄せて失敗する
暫定候補
3/3【アイシールド21】○小早川瀬那 /○蛭魔妖一 /○滝鈴音
4/4【I''s (アイズ)】○瀬戸一貴 /○葦月伊織 /○磯崎泉 /○寺谷靖雅
4/4【いちご100%】○真中淳平 /○西野つかさ /○外村美鈴 /○南戸唯
3/3【こちら葛飾区亀有公園前派出所】】○両津勘吉 /○本田速人 /○ボルボ西郷
4/4【CITY HUNTER】○冴羽リョウ /○槇村香 /○伊集院隼人 /○野上冴子
6/6【SLAM DUNK】○桜木花道 /○流川楓 /○三井寿 /○宮城リョータ /○赤木晴子 /○高宮望
3/3【DEATH NOTE】○夜神月 /○L /○魅上照
4/4【テニスの王子様】○越前リョーマ /○竜崎桜乃 /○手塚国光 /○菊丸英二
3/3【ヒカルの碁】○進藤ヒカル /○塔矢アキラ /○藤崎あかり
4/4【ピューと吹く!ジャガー】○ジャガージュン市 /○酒留清彦 /○浜渡浩満 /○白川高菜
5/5【BOY】○日々野晴矢 /○一条誠 /○伊部麗子 /○神崎狂 /○山ノ上春香
4/4【Mr.FULLSWING】○猿野天国 /○虎鉄大河 /○清熊もみじ /○御柳芭唐
5/5【ルーキーズ】○安仁屋恵壹 /○御子柴徹 /○新庄慶 /○平塚平 /○八木塔子
6/6【ろくでなしBLUES】○前田太尊 /○七瀬千秋 /○中田小平次 /○中島淳一 /○大場浩人 /○川島清志郎
58 /58 (○生存/●死亡)
>>1 禿乙!!
テンプレ貼られてなかったんで貼っておいた
さて、これでいつでも始められる準備は整ったわけだ
これから何を決めるべきだろうか?
983 :仮管 ◆cTub4NXGxo :2006/06/09(金) 08:02:10 ID:dDHaVEHZ
問題点
1:今までの作品をどうするか(地図が変更になってしまったのであれば簡単には移植できない)
2:選んで移植する場合、選考は誰がするのか(個人的には今まで頑張ってくれた作者のモチベーションを考え、移植するなら今までの作品は全て移植したい)
3:シティー勢を筆頭に能力制限をかけるか否か(かけるならどの程度かけるか)
4:新規勢選択
自分の意見:
特殊能力は極力避ける、ってのは確定。
逆に言えば、デスノートが支給品及び個人的所持品に無ければ、月やL参加も可だと思う。
さらに、今まで書いてくれていた書き手さんの意見を出来る限り通す必要がある。
つーことで、シティーハンター参加に一票。
再スタートってだけで、今まで頑張ってくれていた書き手さんは相当なショックなはずだから。
984 :名無しさん@お腹いっぱい。:2006/06/09(金) 13:18:13 ID:qhicn/MO
>>983 俺も大筋で同じ考え
で、マップが853になっても使えそうなSSは
『オープニング』 『月照らす闇』 『桜木花道の決意』 『暗鬱』 『再度ライバルと会わんがために』 『真っ直ぐに、自分として』
『馬鹿の右に出るもの無し!』 『白き鬼』 『Yesterday Once More』 『リング』
の10作が現在位置と時間を変えるだけでいけると個人的には思う
他のは参加漫画が取り消されてるから無理だ
『人材不足を嘆く声』と『護るべき者のために』は内容をかなり弄れば使える筈
参加者はまだ増やすのかな?
個人的にはこれ(
>>10)でいいかとも思うけど
ま た 乱 立 か
2ndは立ってから暫く立ってるし、1stと方向性違うし、構わないんじゃないの?
重複って言ってもそうならないようスレタイ変えたし、内容も全く違えば前から続いてるってのがあるからな
まあいいや、参加キャラはこのままでいいと思うよ
特に問題が起きるようなことも無いでしょう
>>18 書き手が出したいって言ってるんだ
リセットしたんだから少しくらいのワガママは聞いてやるのが筋ってもんだ
仮菅の意向だってあるし
ああ、出るのは構わないってことか、はやとちりしてた
制限はなるべくかけたくないが、常識の範囲でいいんじゃないの?
38口径食らえば怪我するし場合によっては死ぬっしょ
うん、やっぱある程度の制限が要るよな。
原作知らないし制限かけろとか言ってるけど、これでもシティハンター組には期待してるんだ。
殺し合いの経験が豊富っぽいキャラって、他のキャラを引っ張っていけそうなキャラだと思うからさ。
>>18に書いてあるのは間違い無く作中の出来事なんだけど、こうして抽象的に文字にされると大袈裟に思うんだよな
実際に原作読むとそこまで超人みたいな活躍はしてないんだけど
銃の向きとかから軌道を見切って回避とかならまだいいんだけど、
狙撃されたのに弾丸の音より早く気配を察知して回避とかやられると、完全にファンタジーな気はする。
まぁ制限かけるとしても、「微妙に勘が鈍った」程度の制限でいいと思うけどね。
勘が鈍ったってのはいいかもな
他にも弱点だってあるし、勘が鈍れば誰でも殺せるチャンスはあると思う
主催側に拉致された時に、
なんか適当な薬で、適当に鈍くなったりした
とかで、どうかな?
能力が高すぎるのは困るけど、プロのスキルが見たいから参加させたみたいな
それとも、いっそのこと制限無しでメインにしちゃうか
26 :
作者の都合により名無しです:2006/06/10(土) 17:21:20 ID:Fpge+8m00
いっそのこともう一作品ぐらいシティーハンター並の出しちゃえば
>>26 それじゃ問題を増やすだけで根本的な解決にはならないよ
っていうか、俺個人としては突出した強さを持ったキャラがいても全然構わないんだが
制限だって必要ないと思ってる
でもそれではと言うのなら、「微妙に勘が鈍った」ぐらいの制限でいいんじゃないかな
OPのガスが影響して体調がおかしいって事にするのも一つの手かな
あー、ガスの影響で調子が悪いとかいいね。
主催者としても意図してなかったことだったりとかで。
いや待て。意図してなかったことだと全員に影響が出ちゃうな。
やっぱ『一流の行動力を見たいけど、ゲームを面白くするためにあえて力を少し落とす』目的で
冴羽と海坊主だけに薬を盛ったとかかな?
他のキャラに影響でないかと突っ込まれると困っちゃうけどね
ところで制限が必要かもしれないと考えられるキャラは、リョウと海坊主だけ?
両津とかのタフさも危ないといえば危ないんだけど
両さんはギャグとの線引きが難しいんだよな。
まぁ、常識の範囲内…海坊主も両津も、銃弾が身体に当たればヤバイですよってことで。
まあ、そこに落ち着くのが妥当だろうね
本当にやばくなればズガンすればいい
あとは過去の作品をどうやって移植するか?
完全に不可能なのもあるけど、可能なのは移植した方がいいよね。
所々新規参加者や不参加者に合わせればいいだけのことだっちょ。
作者の了解を取らずに勝手な移植も修正もしない方がいいと思う
了解が取れれば、作者自身に修正と移植してもらえばいいんじゃないかな
勝手に修正するのは確かにマズイ
しばらく時間を置いて、その間に作者に修正してもらえばいいかな
自分も1つだけ書いたから、その修正でもしようかね
とりあえずどういったタイミングで書き始められるのんけ?
俺としてはそろそろ何か書きたいんだども…
まずは
>>1乙です。
えーと、自分の書いたものでは、具体的にどの作品のどこを直せばいいんでしょうか?
あと、修正したものはどこに投下すればいいんだろうか?
>>40 お、また書く気になってくれたか?
ごたごたしてるが期待してるんだぜ
それで修正が必要なのは
>>12にある
大方は新マップに合わせて位置や時間を変えるだけでいいかと
『護るべき者のために』は公園のとこをどうにかしてくれれば使えるようになるらしいよ
前のように過疎になる事も考えられるからSSスレは無くして、ここに投下するのはどうだろう?
他のロワでも感想スレとSSスレが一緒ってのはあるよな
ハァハァ…早く始めたい
とりあえず前のに投下した話を修正したので投下します。
『ゲーム』の説明が終わって、ふと気がつくと桜木は道の真ん中で倒れていた。
どうやらガスのようなもので眠らされてここに運ばれたらしい。
近くに川の流れる音のようなものが聞こえる以外は、何も変わったところはない。
「くそっ、一体何がどうなってんだ? 殺し合いとか言ってたような気がするが…
オヤジにしちゃあ手の込んだ冗談……冗談、じゃねえよな…あれはどう見てもゴリだった…」
見間違えるはずもない。あのゴリラに似た風貌。
それが見るも無残な肉塊に変わり果てて籠に押し込められ……そして、確かに嗅いだ血の臭い。
それは明らかに、ゴリこと赤木剛憲の『死』を意味していた。
「ゴリ……」
長いようで短かったゴリとの思い出が、桜木の脳裏をよぎる。
まだバスケのルールも知らなかった頃の初めての勝負…
辛い基礎練習の日々…リバウンドの重要さを教えてもらって…
気がつくと、桜木は涙を流していた。
「あ?なんで涙なんか流してんだ、カッコワリィ!」
慌てて涙を拭うと、桜木は改めて自分の置かれた状況について考え始めて……
――考えるのをやめた。
桜木が心に決めたことは二つ。
1、晴子さんを守る!
2、オヤジをぶっとばす!
得物として支給されたのはただのモップ。
(三井が仲間と一緒に殴りこんできた時に桜木が折ったモップだが、本人は忘れている)
少々心許ないが、何もないよりはマシであろう。
「晴子さん、待っててください!今助けに行きます!
そしてオヤジ……待ってろよ、ぶん殴ってやるからな!」
そして桜木は、現在位置を確かめるためにもとりあえず川に向かった。
10分後。
目的の川にたどり着いた桜木は、月明かりの下、橋の上で地図と方位磁石を手に居場所を確認していた。
「さて、今どこにいるんだ?えーと……こっちが北だから…この川は東西に流れてるのか?
ってことは………あー、もうめんどくせぇ!もっと分かりやすい目印を探す!」
地図を良く見れば、東西に流れている川はひとつしかないので、必然的に場所を絞れるはずなのだが、
今の彼はいつも以上に頭に血が上っているため、悠長に地図の確認などしていられなかった。
「川なら下流に行けば海に出るだろ。上流に向かって何も無いよりは場所が分かりやすいな」
桜木は地図をしまうと、下流に向かって川沿いを走り始めた。
「晴子さーーーん!待っててくださーい!」
守ると決意した、赤木晴子の名を叫びながら。
【D-3/橋のそば/1日目・午前0時30分】
【桜木花道@SLAM DUNK】
[状態]:健康
[装備]:モップ@SLAM DUNK
[道具]:支給品一式
[思考]:1.下流に向かう
2.晴子を探して守る
3.オヤジをぶん殴る
>>44 OP修正が来てからのほうが良かったが、とにかく乙
マップに合わせて行動を変えたのか
桜木には期待してる
自分の都合で言ってるのに、
いいと思いますてw
一行目は省けば良いのに、馬鹿正直な人だw
>>47 そっか、OPが投下されてからにすれば良かったね、スマソ。
あと、前の時にあった「男子○○番 桜木花道」っていう出席表みたいのもあった方がいいよね。
男子一番 安仁屋恵壹
男子ニ番 伊集院隼人
男子三番 一条誠
男子四番 越前リョーマ
男子五番 大場浩人
男子六番 L
男子七番 川島清志郎
男子八番 神崎狂
男子九番 菊丸英二
男子十番 小早川瀬那
男子十一番 虎鉄大河
男子十二番 冴羽リョウ
男子十三番 桜木花道
男子十四番 酒留清彦
男子十五番 猿野天国
男子十六番 ジャガージュン市
男子十七番 新庄慶
男子十八番 進藤ヒカル
男子十九番 瀬戸一貴
男子二十番 高宮望
男子二十一番 手塚国光
男子二十二番 寺谷靖雅
男子二十三番 塔矢アキラ
男子二十四番 中島淳一
男子ニ十五番 中田小平次
男子二十六番 浜渡浩満
男子二十七番 日々野晴矢
男子二十八番 平塚平
男子二十九番 蛭魔妖一
男子三十番 本田速人
男子三十一番 ボルボ西郷
男子三十二番 前田太尊
男子三十三番 真中淳平
男子三十四番 魅上照
男子三十五番 御子柴徹
男子三十六番 三井寿
男子三十七番 宮城リョータ
男子三十八番 御柳芭唐
男子三十九番 夜神月
男子四十番 両津勘吉
男子四十一番 流川楓
53 :
男子出席表:2006/06/11(日) 22:03:17 ID:C6MOSdVM0
【男子…41名】
1番 安仁屋恵壹(あにや・けいいち) 21番 手塚国光(てづか・くにみつ)
2番 伊集院隼人(いじゅういん・はやと) 22番 寺谷靖雅(てらたに・やすまさ)
3番 一条誠(いちじょう・まこと) 23番 塔矢アキラ(とうや・あきら)
4番 越前リョーマ(えちぜん・りょーま) 24番 中島淳一(なかじま・じゅんいち)
5番 L(える) 25番 中田小平次(なかた・こへいじ)
6番 大場浩人(おおば・ひろと) 26番 浜渡浩満(はまわたり・ひろみつ)
7番 川島清志郎(かわしま・きよしろう) .27番 日々野晴矢(ひびの・はれるや)
8番 神崎狂(かんざき・きょう) .28番 平塚平(ひらつか・たいら)
9番 菊丸英二(きくまる・えいじ) 29番 蛭魔妖一(ひるま・よういち)
10番 虎鉄大河(こてつ・たいが) .30番 ボルボ西郷(ぼるぼ・さいごう)
11番 小早川瀬那(こばやかわ・せな) 31番 本田速人(ほんだ・はやと)
12番 冴羽リョウ(さえば・りょう) 32番 前田太尊(まえだ・たいそん)
13番 桜木花道(さくらぎ・はなみち) 33番 真中淳平(まなか・じゅんぺい)
14番 酒留清彦(さけどめ・きよひこ) 34番 魅上照(みかみ・てる)
15番 猿野天国(さるの・あまくに) 35番 御子柴徹(みこしば・とおる)
16番 ジャガージュン市(じゃがー・じゅんいち) 36番 三井寿(みつい・ひさし)
17番 新庄慶(しんじょう・けい) .37番 宮城リョータ(みやぎ・りょーた)
18番 進藤ヒカル(しんどう・ひかる) 38番 御柳芭唐(みやなぎ・ばから)
19番 瀬戸一貴(せと・いちたか) 39番 夜神月(やがみ・らいと)
20番 高宮望(たかみや・のぞみ) 40番 両津勘吉(りょうつ・かんきち)
41番 流川楓(るかわ・かえで)
女子一番 赤木晴子
女子二番 磯崎泉
女子三番 伊部麗子
女子四番 清熊もみじ
女子五番 白川高菜
女子六番 外村美鈴
女子七番 滝鈴音
女子八番 七瀬千秋
女子九番 野上冴子
女児十番 西野つかさ
女子十一番 藤崎あかり
女子十二番 槇村香
女子十三番 南戸唯
女子十四番 八木塔子
女子十五番 山ノ上春香
女子十六番 葦月伊織
女子十七番 竜崎桜乃
はってて気付いたがセナと虎鉄、ジャガーと猿野が逆だな、すまん
ってかぶってるやんけOTL
俺の十五分の努力は一体……
56 :
女子出席表:2006/06/11(日) 22:04:52 ID:C6MOSdVM0
【女子…17名】
1番 赤木晴子(あかぎ・はるこ)
2番 磯崎泉(いそざき・いずみ)
3番 伊部麗子(いぶ・れいこ)
4番 清熊もみじ(きよくま・もみじ)
5番 白川高菜(しらかわ・たかな)
6番 外村美鈴(そとむら・みすず)
7番 滝鈴音(たき・すずな)
8番 七瀬千秋(ななせ・ちあき)
9番 西野つかさ(にしの・つかさ)
10番 野上冴子(のがみ・さえこ)
11番 藤崎あかり(ふじさき・あかり)
12番 槇村香(まきむら・かおり)
13番 南戸唯(みなみと・ゆい)
14番 八木塔子(やぎ・とうこ)
15番 山ノ上春香(やまのうえ・はるか)
16番 葦月伊織(よしづき・いおり)
17番 竜崎桜乃(りゅうざき・さくの)
合計58名
ウハ、かぶったねw
>>55 ドンマイ
読み方は一応調べたけど、自信ないキャラもいるなぁ
OP修正版はここに投下していいのかな?
新規キャラに合わせて主催側に一人増やしてみたんだけど。
>>58 OP待たずに投下した漏れが言うのもアレだけど、とりあえずここでいいんじゃない?
じゃあ投下させてもらう。
女子が少ナスwwwwwww
62 :
オープニング:2006/06/11(日) 22:12:32 ID:q9n5d0DV0
ワックスのかけられた床、高い天井、バスケットボードのシルエット、染み付いた汗の匂い――。
たった今深い眠りから目覚めたばかりの三井寿は、ぼんやりとした暗がりの中とはいえ、さすがにここが体育館なのだということにすぐ気付いていた。
何故こんな真っ暗な体育館にいるのかわからず、練習後に疲れて寝入ってしまったのかという疑問も生まれたが、どうもはっきりしたことは覚えていなかった。
「なんだよ、誰か起こしてくれたってよさそうなもんだが……」
ぼやきながら、三井はゆっくりと身を起こす。
硬い床で寝ていた所為か、身体の節々が軽く軋み、あまり気持ちの良い目覚めとは言えなかった。
三井は欠伸をしながら何気なく周囲を見回す。そこで三井は信じられないものを目撃する。
薄闇の中で三井が目にしたものは、この体育館の中で眠る人間だった。それも一人や二人ではなく、何十人という人達――。
男女を問わず、とにかく何十人という人間がこのさして広くもない体育館を埋めていた。
「なんだよ……こりゃ……?」
それは三井がからかわれているのではないかと疑ってしまうほど、奇妙で不気味な光景だった。
三井は座り込んだまま、しばらく自分の置かれている状況が理解できずに考え込んでしまう。暗さで判然としないまでも、周りで眠る人間に三井は覚えが無かった。
よくよく見回してみれば、ここは三井の通う神奈川県立湘北高校の体育館ではない。それが益々三井を混乱させた。
「あの……もしかして、三井さん……?」
自分を呼ぶか細い声に、三井は驚いて後ろを振り向く。
「晴子ちゃん……か?」
「はい、そうです」
ちょうど肩くらいに髪を切り揃えた少女が、静かに頷くのが見えた。
頷いた少女――赤木晴子は、兄に似ず整った美しい顔立ちをしており、それは薄闇の中でも十分に知ることが出来た。
「なぁ晴子ちゃん、これ、どういうことだかわかる?」
「……わかりりません。私もさっき目が覚めて……そしたらここに……」
三井の問いに、晴子は申し訳なさそうに小さく首を振った。
「俺と一緒ってわけか……。……じゃあ赤木や他の奴らは?」
赤木や他の奴らとは、三井と同じバスケ部の連中を指してる。自分と晴子がいるのなら、他の連中がいてもおかしくないと思ったのだ。
「ゴメンなさい、それもちょっと……」
「そうか……。――それにしても一体何なんだろうな、これは…」
もう一度、三井は辺りを見回した。晴子もそれに倣う。
いつの間にか二人の他にも起き出した人がいるようで、囁き合う声や人が動く気配がしていた。
様子から察するに、どうやら他の誰もこの状況を理解してはいないらしい。
それを敏感に感じ取ったからか、二人の胸中になんとなく予感めいた不安が浮かび、次第にそれが二人を包み込んでいった。
63 :
オープニング:2006/06/11(日) 22:13:43 ID:q9n5d0DV0
「……出よう。なんだかここにいちゃいけない気がする」
「……そうですね。私も…なんか嫌な感じがします…」
二人の意見が一致し、三井が晴子の腕を取って立ち上がろうとしたその時、まるで計ったように頭上のライトが点き、眩しいばかりの白い光が幾筋も降り注いだ。
と同時に、幾つかある出入り口が一斉に開き、そこから武装した兵士らしき格好をした屈強そうな男達がぞろぞろと入って来た。
唖然とする三井らを余所に、兵士達はまだ眠っている者を見つけると、まるで道端の小石でも蹴るように無造作に蹴りを入れて起こしていく。
それほど強烈な蹴りではなさそうなものの、蹴られた者は衝撃に驚いたり、痛みに跳ね起きたりして一人残らず目を覚ました。
無論、兵士達の漂わす異様な雰囲気に気圧され、抵抗する者などはほとんどいなかった。
全員が目を覚ましたことを確認すると、兵士達は『参加者』達を取り囲むように、それぞれ壁際へと散っていき、それから微動だにすることなく沈黙を守った。
「おいおい、何の冗談だよこれは……」
三井はその兵士達の機械のように整然とした動きを見つめ、ひどく薄気味悪さを感じていた。
「三井さん、あれ…」
晴子は震える指先で前方の入り口を差した。
「ほっほっ。やあ」
肥満し過ぎた丸みをおびた巨体を揺らし、入り口から現れたのはカーネル・サンダースに似た好々爺だった。
三井はおろか晴子にとって、その人の登場はまさに青天の霹靂と言えた。
「安西先生!」
それは湘北高校バスケ部の監督を務める安西光義だった。
安西は、見る者に好感を抱かせる緩やかな足取りでのそのそと歩いて来る。
そのすぐ後ろから、これまた巨体の持ち主の髭面をした中年と、まだ若そうな男が続いて入ってきた。
「あぁ!マサさんぢゃねーか!!」
「川藤!?」
今度は別のところからいくつかの驚きの声が上がる。その中から、リーゼントをした少年が立ち上がった。
「おいマサさん、一体何の騒ぎだよこりゃ?」
その場にいた誰もが思い、誰もが感じていた疑問を、リーゼントの少年は臆することなく訊いた。
「前田、大人しく座ってろ。そのことについてはこれから説明がある」
マサさんと呼ばれた中年は、その少年に向かって手をかざし、座るように促した。
リーゼントの少年――前田太尊は、納得いっていない表情を作りながらも、言われたとおり渋々といった感じで腰を沈めた。
64 :
オープニング:2006/06/11(日) 22:16:24 ID:q9n5d0DV0
「コホン。近藤君、よろしいですか?」
「あ、申し訳ありません安西先生。さあ、どうぞ」
そう言って、近藤は安西に発言の場を譲る。
安西は呆然とする『参加者』達の顔を一人一人見回してから、静かに口を開いた。
「えー、君達には殺し合いをしてもらいます」
『参加者』達の中で、誰一人として安西の言葉を理解出来た者はいなかった筈である。
みな冗談でも言われたくらいに思ったらしく、キョトンとした顔をして、安西を珍しいものでも見るような目つきで眺めていた。
「ぶわっはっは!殺し合いだと?オヤジ、まさかボケたのではあるまいな?」
突然、赤いボウズ頭の背の高い少年が進み出て、安西の前に立った。
と思うや否や、安西の頬を引っ張ったり、顎をタプタプしたりと、赤ボウズはやりたい放題始めてしまう。
「やっぱり桜木もいたのか……」
その赤いボウズ頭を、三井はよく知っていた。三井の後輩であり、湘北バスケ部一の問題児・桜木花道である。
普段なら、恩師である安西に対しての桜木の振る舞いを注意しているところだが、状況が状況だ。
三井はいつでも飛び出せるように間を測りながらも、ここは静かに桜木と安西の動向を見守ることにした。
「桜木君、座りなさい」
弄りまわされているにも拘らず、安西は怒らず顔色も変えずに淡々と言い放つ。
「ぬ、オヤジのくせに偉そうなことを!」
桜木は目を吊り上げて怒って見せる。安西はそれにも怯むようなことはなく、一切表情を崩さない。
「桜木君、いいからそこに座りなさい」
「だからオヤジのくせ――――」
「……聞こえんのか?あ?」
桜木が言い終わらぬうちに、安西が言葉を被せた。
それまで仏のように柔和だった安西の顔が、一瞬、鬼のように変化したのを、端から見ていた三井は見逃さなかった。
「……白髪鬼(ホワイトヘアーデビル)だ…」
三井は嘗て白髪鬼と恐れられた時分の安西の恐ろしさを、少しだけ垣間見た気がした。そう、少しだけ……。
桜木もその安西のほんの一瞬の変貌に驚き、それ以上の横暴を重ねようとはせず、すごすごと元に位置に戻っていった。
「ほっほっ。どうやら君達はまだよくわかっていないようですね。――川藤君、あれを」
既に元の柔和な仏の顔に戻った安西が、近藤と並んで後ろに控えていた若い男に向かって言った。
「はい」
川藤が兵士達に目配せをする。川藤の合図に、兵士達が何かを運んで来た。
キュラキュラとキャスターを鳴らさせて運ばれて来たものは腰ほどの高さがあり、ひどく重そうで、全体が黒い布に覆われていた。
川藤はそれが運ばれて来ると、何の躊躇いも無しに覆われた布を取り払う。
噎せ返るほどの生臭い匂いと共に現れたのは、バスケットボールを入れておく籠だった。
普段ならボールで一杯になるはずのその籠が、今は別の『モノ』で一杯になっている。籠に詰まっているのは、バラバラに解体された人間の身体――。
ほとんどただの肉隗と化している為、どれが何処のパーツかは測り難く、剥き出しの筋組織から滴り落ちた血が見る間に籠の下に赤い水溜りを作っていった。
体育館の空気が冷たく凍りつくのを、三井は肌で感じていた。暗い静寂が体育館を支配していく。
誰も声を発そうとはしなかった。誰もが目の前の事実がとても現実とは思えず、目を皿のようにして籠に釘付けとなってしまっていた。
「……嘘……でしょ……?…おにい……ちゃん……?……いやあああぁぁぁぁ!!!」
張り詰めた静寂を切り裂くように、晴子が叫んでいた。
肉隗は晴子の兄、赤木剛憲その人だった。
晴子の悲鳴をきっかけに、そこかしこで同じような悲鳴や、安西達を非難する怒号が上がり始める。
近藤はそれを予期していたように、サッと腕を挙げて兵士達に合図を送った。発砲命令である。
合図を受け取った兵士が、装備していた銃を頭上に向けて乱射した。物凄い轟音が鳴り、銃弾が高い天井を突き破り、電灯を割った。
硝煙の臭いと轟音が体育館中をこだました。割れた電灯の破片や砕かれた天井の欠片が、三井達の上に降ってくる。
暫くして銃声が止んだ。
また静寂が体育館を包む。
66 :
オープニング:2006/06/11(日) 22:18:33 ID:q9n5d0DV0
「安西先生がお話し中だ。みんな静かに聞くように」
息をひそめる『参加者』を見渡し、近藤が厳しい口調で言った。
「すいません安西先生。どうぞ続けてください」
近藤が安西に話の先を促す。
「……赤木君は今回のことに反対してね。仕方ないので殺してしまいました」
籠に無造作に押し込められた嘗ての神奈川No.1センターに、安西は何の感情も抱いてはいないようだった。
その証拠に、安西は一番上に乗っていた赤木の頭部を掴み上げると、ボードに向かってシュートポーズに入る。柔らかく、無駄のない綺麗なフォームだった。
「私も本当は殺したくはなかったんですがね。あんまり五月蝿く反対するものだから……つい……ほっ」
ボールに見立てた赤木の頭部が、安西の手から放たれた。
薄く開かれた赤木の瞼から恨めしそうな眼が覗いているようで、それはとても正視に耐えられる光景ではなかった。
頭部は高く綺麗な弧を描き、まっすぐゴールに吸い込まれていく。バサッと乾いた音がして、安西は見事3Pを決めた。
顔の大きさが災いしてか、赤木の頭部はネットに引っ掛かって落ちて来ることはなかった。
「……正気かよ……安西先生は……」
安西の一連の動作を見た三井が、小さく漏らした。晴子はとっくに視線を逸らし、耳を塞いで目を硬く閉じていた。
ガタガタと震える晴子の肩を、三井はそっと抱き寄せた。
「大丈夫……大丈夫だ晴子ちゃん。きっと大丈夫だから……」
晴子の耳元で囁く三井にも、一体何が大丈夫なのかはわかっていなかった。
ただそうやって言い聞かせていないといても立ってもいられないだけで、三井自身、大丈夫だなどと楽観視は全く出来なかった。
「――と、まぁこういうことだ。こうなりたくなかったら、しっかりと言うことを聞くように。いいな。
ではこれからゲームの説明に入る。よく聞いておかないと、あとで取り返しのつかないことになりかねんぞ。特に前田、しっかり聞くんだぞ」
近藤は一度、太尊を注意してから先を続けた。
「お前達はこれからこの島で殺し合いをする。殴り殺す、刺し殺す、撃ち殺す、絞め殺す、騙して殺す、なんだっていい。とにかく殺せ。
殺して殺して殺し尽くして、最後に生き残っている者を決める。たったこれだけのことだ。簡単だろ?」
誰も口を挟まなかった。
誰の頭にも赤木の変わり果てた姿と、安西の狂気に満ちた行動が焼きつき、次は自分がああなるのではないかという不安に慄いていた。
67 :
オープニング:2006/06/11(日) 22:20:00 ID:q9n5d0DV0
「ルールは簡単だ。これからデイパックを配る。そのデイパックを手に、お前達はこの島の各所に振り分けられる。
そこからは自由に行動し、ただひたすら殺戮を繰り返すだけ。
デイパックの中には数食分の食料・水、それに参加者の名簿・筆記用具・地図・コンパスが入っており、他にランダムで得物となるものも入っている。
得物はそれぞれ違い、当たりもあればハズレもあるだろう。よく使い道を考えて好きに使うといい。
それから6時間ごとに1回、こちらから放送を入れる。その際、6時間以内に死んだ人間と、禁止エリアを読み上げる。
禁止エリアは重要なことだから絶対に聞き逃すんじゃないぞ。
…おっと、大事なことを忘れていた。それからお前達の首には『首輪』を嵌めさせてもらている。気付いていたか?」
近藤の言葉に、全員が自分の首に触れた。
三井も同様に触り、自分の首に巻かれた首輪の冷たい金属的な感触を確かめる。
「気をつけろよ、下手なことをすると爆発するぞ。なにせ爆弾入りだからな、その首輪」
ほぼ同時に、全員が首輪を触っていた手を放した。
「もうやだ……帰りたい……」
何処かで誰かのすすり泣く声が上がっていた。
68 :
オープニング:2006/06/11(日) 22:21:15 ID:q9n5d0DV0
「ははは、心配するな、何も今すぐ爆発しやしない。それじゃ意味が無いからな。…この首輪が爆発する場合は四つ。
一つは『無理に外そうとしたり、強い衝撃を与えた場合』。
二つ目は『24時間以内に誰も死ななかった場合』。
三つ目は『禁止エリアに留まった場合』。
四つ目は『定められた範囲から出た場合』だ。
この四つを破ると、即爆発する仕掛けになっている。もちろん爆発はそれ相応の威力で、爆発すれば首輪の持ち主は必ず死ぬことになる。
いいか、肝心なのは二つ目、24時間以内に誰も死ななかった場合だ。
これは例え全員生きていても、24時間ゲームに動きの無いときは容赦なく爆発する、という意味だ。最後の二人に絞られていたとしてもそれは同様だ。
だから最低でも24時間以内に1回は誰かが死んでくれないと、お前達は生き残ることは出来ない。
せいぜいそんなマヌケな死に方をしないように、一所懸命殺していくんだぞ」
近藤は一度全員を見回し、何かここまでで質問のある者は手を挙げろと訊いた。無論、手など挙げる者はいない。
「……よし、何も無いようだな。――では川藤君、君から何かあるか?」
そう言うと、近藤は川藤を顧みた。
近藤に話題を振られた川藤は、少し照れくさそうにしながら一歩前に出た。
「人間として最も大切なこと……夢を持ち、夢をつらぬくことの大切さを忘れない。そうあるべきだと思っています。
人間として最も大切なこと……夢を持ち、夢をつらぬくことの大切さを忘れない。そうあるべきだと思っています」
二度同じ言葉を繰り返す川藤は、何故か自信ありげだった。
「……で、では安西先生、先生から最後に何か一言お願いします」
特に川藤には突っ込まず、近藤は締めに入った。
69 :
オープニング:2006/06/11(日) 22:21:58 ID:q9n5d0DV0
「ふむ……」
近藤から締めの言葉を託された安西は、暫く考え込んでから口を開いた。
「優勝を成し遂げたいのなら、もはや何が起きても揺らぐことのない断固たる決意が必要だ。最後まで……希望を捨てちゃいかん。諦めたらそこで試合終了だよ」
「――以上で宜しいですね?」
近藤がそう尋ねると、安西はうんと頷く。
するとそれを待ったいた兵士が、用意してあったお面のようなものを安西と近藤と川藤に手渡した。三人はそれを装着する。
三井は嫌な予感がした。
「あれは……ガスマスク……?」
そう呟いた途端、プシューっとガスが洩れるような音がして、体育館を煙が包んでいった。
この煙を吸っちゃいけない!三井は口と鼻を手で覆ったが、もう遅かった。
「では、これより試合開始とする。健闘を祈るぞ」
近藤のその言葉を最後に耳にしながら、三井の意識は急速に遠のいていった――――。
【ゲームスタート】
以上です。多少、手を加えてみました。
問題無ければいいけど……。
ぉっ
オツ!
相変わらず安西先生が不気味で怖いw
川藤ってルーキーズの主人公だよな
主人公が主催に回るって過去に例が無いよな?
別に否定してるんじゃないが珍しいなと思って
とりあえずボルボ西郷と真中淳平を予約したい
開始まだー?(チンチン
OP来たから開始でしょ
そうなのか
俺もなんか書こうかなー
マップの規模がイマイチ分からんのだが
前と同じで1エリア500uってとこ?
えー・・・まさか川藤が・・・
こんな川藤見たくなかったぜ・・・アニヤたちもさぞショックだったろうになぁ。
そこがまたいいんじゃない
安西先生に裏切られたSD勢、マサさんに悲観するろくブル勢、川藤の変貌に呆然とするルーキーズ
ロワとしてはどれもオイシイ展開が期待出来る
その3つの中ではスラムダンクしか知らないが、信頼してた人に裏切られるってのは大きいよな
>>78 500uって狭くない?
1エリアの1辺が500mくらいかと思ってたけど
猿野と桜木の合流が見たいね
残念ながら俺はスラダンを読んだ事ないからかけないんだけど
83 :
作者の都合により名無しです:2006/06/12(月) 20:22:54 ID:2x16hPhI0
古今東西
今回の面子で頑張って欲しい奴、マーダーとして期待してる奴を3人ずつ挙げよ
頑張って欲しいのは
1.ハマー
2.三井寿
3.中島淳一
マーダーとして期待してるのは
1.神崎狂
2.西野つかさ
3.ジャガージュン市
あくまで個人的希望みたいなものだがね
夜神月に期待してる
原作だと最後ヘタレたから、こっちでもヘタレるか、あるいは逆に頑張るか楽しみ
ジャガーがマーダーって予想できねえな
俺が期待してるのはLと月。ハイレベルな頭脳戦を期待してる
あとはシティハン、こち亀の肉体派にも見せ場作ってもらいたい
>>85 やぼは言いなさんな
どうもです。以前投下した作品の修正が必要ということですが、
幸いにも前の地図と今回の地図での崖の位置が同じであるので(…
>>5のA−2って崖ですよね?)
修正なしでそのまま流用出来るかな…と思ったんですが、
>>53の名簿を見るに、スラダン勢って参加キャラ変わっちゃったんでしょうか?
その場合はリョータや流川に対する描写も追加して再投下しますが…
いつの間にか存在を抹消されてるフクちゃんや魚住、田岡カワイソス
そして何故かまだ残っている高宮
そういや何でスラダンは入れ変わりがあったんだろう?
田岡とかカッコ良かったのになあ
特に理由のない変更なら前の方がいいな
>>87 ご質問の通り、A-02は崖だと思います。
スラダン勢は確かになんで変更されたんでしょうね。
かと言って、今から前のに戻すのもまた混乱しそうな悪寒…
>>79 外伝的に、どうして主催者になった(させられた)のか、とか補完してみるのもありなんじゃね?
ただしOPと矛盾が出ないように書かなきゃダメだろうが。
>>87 今の参加キャラに彼等を足したらマズイか? 問題はないように思うけれど。
ま、2〜3日様子を見て決めようぜ。スレの流れ読んで。
スラダンだけやたら人数が多くなっちゃうけど、それでみんなが異存なければ入れてもいいかもね。
そりゃいくらなんでも贔屓だろ
勝手に変えた奴が説明出来ないなら、
元に戻すだけで良いんじゃない?
安西先生が管理側のまとめ役っぽいから、
必然的にSDキャラはこのロワで重要なポジションに位置づけされると思う。
2人増えたって元々は参加していたキャラなんだから、追加しても問題ないんじゃないか?
それにリセット前に書いていてくれた書き手の意見を尊重するって事だったから、
>>87が言っている以上、フクちゃん、魚住、田岡は出さないとね。
ただ個人的希望としては、例の魚住SSだけは無効願いたいものだが。
きちゃった♪
追加だとスラダンキャラが多すぎるなら、元に戻すんでもいいか…
まぁ、どちらにしてもやるなら今のうちだよね。
まだOPと修正版がひとつだけで、新規の作品が来てない今のうち。
スラダン好きだから追加でもいい気がするけど、元に戻す方が混乱少ないかもね
好きだからとか言い出したら切りがないなw
仕事場パソから長文。今晩また覗きます。トリが違うだろうが気にしないでくれ。
>>旧SSについて
『投下された』参加キャラの引継ぎは従来通り希望します。
が、作者の方がトリ付けて、リスタート用修正・最投下をしない限り、リスタート後使えないため、
『旧投下作、かつ、リスタート後も継続されるキャラを使用している』SSが、全て通るわけではありません。
旧作の作家さんは、修正する作品と修正しない(ボツ)作品を、1〜2週間以内に名乗って下さると有難いです。
新規書き手さんが参入しにくいので。
※ SSのおおまかな時間帯:現在、午前0時〜午前3時台
>>旧・高菜SS
初めて書いたうえ、ピヨ彦が参加すれば行動が違ってしまいそうな気がします。
なにより、大幅な修正は(自分の力量不足で)厳しいため、投下しません。
>>地図
自宅に画像を残してしまったので、今晩あたり確認してみるが、…縮尺無かったっけ? アレ。
以下チラシの裏
>>高宮・スラダン陣
ちょっと、流川や宮城の投入案を捨てにくい。正直、書き手の敷居が低くなる効果が大きいから。
スラダン詳しく知らないんで、断定できないが、旧でSS書かれていないから、(マイナーっぽいキャラな)高宮を消すのは駄目なのか?
彼を外して2人増やしても、総数はあまり変わらず問題はない気がする。
ま、7人は多いと言われればそれまでです。本当に(ry
高宮を除外して田岡、魚住、フクちゃんを入れると8人か…
ろくでなしが6人、他は5人以下なのにスラダンだけ8人ってのは多いかも。
田岡は安西先生と親しいから美味しいし、魚住はゴリと繋がりがある。
その二人に比べてフクちゃんは脇キャラだから、高宮と一緒に外すとかどうだろう。
そうするとスラダンは7人になる。
いいじゃん7人で
主催者の中心人物もSD、みせしめもSD
SDが多くなるのに贔屓も不思議も何も無いでしょ
じゃあ花道、流川、三井、宮城、田岡、魚住、晴子の7人でいく?
イクイク
105 :
作者の都合により名無しです:2006/06/13(火) 20:57:53 ID:hNXkMP26O
魚住と流川はいらん
前の通りに戻すでいいよ
今になってくだらん議論しても仕方ない
で、どうするの?
前のに戻すか、2人追加で行くか
過疎
あまりスラダンばかりを特別扱いするのは不味いだろ
ゴチャゴチャ言いあってても何も決まらん
7人なら多すぎるわけでもないし、高宮というマイナーキャラが除けてやりやすくなるし、
>>103でいこう。
【男子…42名】
1番 安仁屋恵壹(あにや・けいいち) 22番 手塚国光(てづか・くにみつ)
2番 伊集院隼人(いじゅういん・はやと) 23番 寺谷靖雅(てらたに・やすまさ)
3番 一条誠(いちじょう・まこと) 24番 塔矢アキラ(とうや・あきら)
4番 魚住純(うおずみ・じゅん) 25番 中島淳一(なかじま・じゅんいち)
5番 越前リョーマ(えちぜん・りょーま) 26番 中田小平次(なかた・こへいじ)
6番 L(える) 27番 浜渡浩満(はまわたり・ひろみつ)
7番 大場浩人(おおば・ひろと) 28番 日々野晴矢(ひびの・はれるや)
8番 川島清志郎(かわしま・きよしろう) .29番 平塚平(ひらつか・たいら)
9番 神崎狂(かんざき・きょう) 30番 蛭魔妖一(ひるま・よういち)
10番 菊丸英二(きくまる・えいじ) .31番 ボルボ西郷(ぼるぼ・さいごう)
11番 虎鉄大河(こてつ・たいが) 32番 本田速人(ほんだ・はやと)
12番 小早川瀬那(こばやかわ・せな) .33番 前田太尊(まえだ・たいそん)
13番 冴羽リョウ(さえば・りょう) 34番 真中淳平(まなか・じゅんぺい)
14番 桜木花道(さくらぎ・はなみち) 35番 魅上照(みかみ・てる)
15番 酒留清彦(さけとめ・きよひこ) ..36番 御子柴徹(みこしば・とおる)
16番 猿野天国(さるの・あまくに) 37番 三井寿(みつい・ひさし)
17番 ジャガージュン市(じゃがー・じゅんいち) .38番 宮城リョータ(みやぎ・りょーた)
18番 新庄慶(しんじょう・けい) .39番 御柳芭唐(みやなぎ・ばから)
19番 進藤ヒカル(しんどう・ひかる) 40番 夜神月(やがみ・らいと)
20番 瀬戸一貴(せと・いちたか) .41番 両津勘吉(りょうつ・かんきち)
21番 田岡茂一(たおか・もいち) .42番 流川楓(るかわ・かえで)
正直言うと、早く始めたいだけなんだけどね
3/3【アイシールド21】○小早川瀬那 /○蛭魔妖一 /○滝鈴音
4/4【I''s (アイズ)】○瀬戸一貴 /○葦月伊織 /○磯崎泉 /○寺谷靖雅
4/4【いちご100%】○真中淳平 /○西野つかさ /○外村美鈴 /○南戸唯
3/3【こちら葛飾区亀有公園前派出所】】○両津勘吉 /○本田速人 /○ボルボ西郷
4/4【CITY HUNTER】○冴羽リョウ /○槇村香 /○伊集院隼人 /○野上冴子
7/7【SLAM DUNK】○桜木花道 /○流川楓 /○三井寿 /○宮城リョータ /○赤木晴子 /○田岡茂一 /○魚住純
3/3【DEATH NOTE】○夜神月 /○L /○魅上照
4/4【テニスの王子様】○越前リョーマ /○竜崎桜乃 /○手塚国光 /○菊丸英二
3/3【ヒカルの碁】○進藤ヒカル /○塔矢アキラ /○藤崎あかり
4/4【ピューと吹く!ジャガー】○ジャガージュン市 /○酒留清彦 /○浜渡浩満 /○白川高菜
5/5【BOY】○日々野晴矢 /○一条誠 /○伊部麗子 /○神崎狂 /○山ノ上春香
4/4【Mr.FULLSWING】○猿野天国 /○虎鉄大河 /○清熊もみじ /○御柳芭唐
5/5【ルーキーズ】○安仁屋恵壹 /○御子柴徹 /○新庄慶 /○平塚平 /○八木塔子
6/6【ろくでなしBLUES】○前田太尊 /○七瀬千秋 /○中田小平次 /○中島淳一 /○大場浩人 /○川島清志郎
59 /59 (○生存/●死亡)
【女子…17名】
1番 赤木晴子(あかぎ・はるこ)
2番 磯崎泉(いそざき・いずみ)
3番 伊部麗子(いぶ・れいこ)
4番 清熊もみじ(きよくま・もみじ)
5番 白川高菜(しらかわ・たかな)
6番 外村美鈴(そとむら・みすず)
7番 滝鈴音(たき・すずな)
8番 七瀬千秋(ななせ・ちあき)
9番 西野つかさ(にしの・つかさ)
10番 野上冴子(のがみ・さえこ)
11番 藤崎あかり(ふじさき・あかり)
12番 槇村香(まきむら・かおり)
13番 南戸唯(みなみと・ゆい)
14番 八木塔子(やぎ・とうこ)
15番 山ノ上春香(やまのうえ・はるか)
16番 葦月伊織(よしづき・いおり)
17番 竜崎桜乃(りゅうざき・さくの)
一応、こっちも貼り直しておくか
じゃあ三井の人も場所直して流川と宮城の描写を少し加えてくれるだけでいいね
田岡の人も福田の部分を削れば使える
みんなガンバレ
リセット敢行したわりに盛り上がりに欠けるな
新作の投下はまだか!?
こんな川藤見たくなかった・・・
まあ見なきゃいいんだけどね
じゃあボルボと真中投下ね
体育館で目覚めた時、ボルボ西郷は他の参加者ほどは動揺しなかった。
歴戦の傭兵である以上、物事を慎重に見極めて行動する必要がある。
そのためには、動揺することはデメリットにしかならないからだ。
『殺し合い』をしろと言われた時も、経験豊富であったが故に、取り乱すことは無かった。
むしろ、多くの参加者がただの学生にしか見えないことに憤りを感じたほどだ。
『殺し合い』とは、それを承知している者同士で行うことであって、強要するものではない。
彼はそう思った。
そして、なんとか殺し合いをやめさせようと、武器を取ろうとして…
そこで初めて、彼は激しく動揺した。
肌身離さず持ち歩いているはずの銃器がひとつも無かったのだ。
そのことに気づくとほぼ同時に、体育館にガスが散布されて彼は眠りに落ちた。
目が覚めた時、彼は真っ先に確認したのは、やはり武器の有無であった。
「…ない!やはり武器がない!」
ボルボ西郷は生まれて此の方武器から離れたことがない。
「銃どころかナイフまでない!手榴弾もない!」
故に、武器が無くなると不安でたまらないのだ。
「なんてこった!パンツの中の銃まで取り上げるなんて!」
前に一度、両津のせいで武器無しの全裸にされた時は、混乱のあまり裸で外へ飛び出してしまったほどだ。
名前は似ているが、決して某ゴ○ゴ13のような完璧人間ではないのである。
「はっ、そうだ!支給品だ!何か役に立つ武器が入っているに違いない!」
ガサゴソとデイパックを探ると、中から出てきたのは…
「……しゅ、手榴弾か!?…いや、これは…」
『stun grenade』と書かれている。それが4個。
いわゆる音響手榴弾…爆音で相手を殺傷することなく行動を封じる手榴弾だ。
「スタングレネードか…ないよりはマシだが…」
そう、無いよりははるかにマシなのだが、殺気を感じるなり手榴弾を放り投げるようなボルボにとっては、
たった4個のスタングレネードではかなり心細い。
「うぅ…何とかしてもっと武器を手に入れなくては…」
スタングレネードを両手に握り締めながら、ボルボはビクビクと歩き始めるのであった。
少し歩くと、神社の鳥居が見えてきた。
確認してみると、菅原神社と書かれているようだ。
「と、いうことは…E-02か。南に村があるな…何でもいいから武器になるものが手に入ればいいが…」
落ち着かない様子でキョロキョロしながら、進路を南に取るボルボ。
その様はまるで迷子になって怯える子供のようで、とても歴戦の傭兵とは思えない。
そんな彼に背後から声をかけた一人の少年の姿が…
「あ、あの……」
ビクン!
「――敵だ!」
投げられるスタングレネード。
傭兵の本能で、自分だけは瞬時に耳をふさいでその場に伏せる。
しかし、グレネードを投げつけられた少年の方は、何のことやら判らず立ち尽くしていて…
爆音が響いた。
「はぁ、はぁ…や、やってしまった」
ボルボが身体を起こすと、神社の鳥居の下に少年が口から泡を吹いて倒れている。
「うーむ、どう見てもただの学生だ。早まったな…」
ボルボは背後に近づかれると、本能で攻撃してしまうという厄介なクセがあった。
それが本当に敵ならば良いのだが、今回のように無害な一般人を巻き込んでしまうことがあるので困る。
しかもこの状況でさらに問題なのは、盛大に爆音を響かせてしまったので人が来るかもしれないということだ。
このままここにいるのは、自分だけでなくこの少年も危険だった。
とりあえずその場を離れるしかないと判断したボルボは、気絶した少年を担いで南へと歩き始めた。
しばらく歩いて。
ボルボは一軒の家を発見すると、中の様子を覗って誰もいないのを確認してから、その中へと入った。
気絶したままの少年を居間のソファーに横たえると、武器になるものはないかと家の中を物色し始める。
「…武器だ…武器になるようなものはないか……!」
台所にも包丁やナイフは無く、ようやく見つけたのは錆びたフォークのみであった。
それでもボルボは、そのフォークをポケットへと滑り込ませる。
素人では扱えなくとも、熟練の戦闘技術を持つボルボにとってはフォークでも武器になりえるからだ。
しばらく家の中を物色したが、他には武器になりそうなものは見つからない。
「あぁ、なんてことだ…武器が、武器が…」
ポケットの中のフォークを握り締め、不安げに周囲を見回すボルボ。
「…そ、そうだ!あの少年は何か武器を持っているかもしれん!」
急いで居間に戻ると、気絶している少年のものであるデイパックをあさり始めた。
「む…なにやら重い物が……これはまさか!?」
中から取り出したのは…リボルバー式の拳銃と弾丸の入った箱
「コ、コルトパイソン357…!やった!ついに銃を見つけたぞ!…いや待て、これはこの少年の物であって…」
その時…
「う、うぅん……」
少年がむくりと起き上がった。
そして、ボルボの方を見て、動きが止まる。
「あ、あれ?俺は一体……」
「や、やぁ。大丈夫か?」
ボルボはとっさに拳銃を背後に隠しながら、少年に声をかけた。
「えっと、あなたは……確か神社のところで…」
「う、うむ。君に声をかけられたのだが、君が地面に足を滑らせて転んでしまったので、
他の人に見つからないようにこの村まで担いできてあげたんだ」
「そうだったんですか。ありがとうございます」
「なに、私も警官だからな。当然のことをしたまでだ」
上手くごまかせたことに安堵するボルボ。
「ところで名前はなんというのかね。私はボルボ西郷だ」
後ろ手に持っている拳銃を自分の荷物の中に隠してしまいたい。
そんな欲求に耐えながら、ボルボはそう尋ねた。
「真中淳平といいます。あの、警察の方なんですか?」
「うむ、そうだ……」
ボルボの喉まで出かかった「この銃を譲ってくれ」という言葉を抑えながら頷く。
「俺…どうしても助けたい娘がいるんです!力を貸してください!」
そう叫びながら頭を下げる真中。
しかしボルボの頭の中は、後ろ手に持った銃のことで一杯だった。
【F-02/平瀬村の民家/1日目・午前1時半ごろ】
【男子31番 ボルボ西郷@こち亀】
状態:健康
装備:スタングレネード×3、錆びたフォーク、
コルトパイソン357(弾数6/予備弾24)@CITY HUNTER
道具:支給品一式
思考:1.コルトパイソン357が欲しい。とにかく欲しい
2.その後のことは武器が手に入ってからでないと考えられない
3.真中と話す
【男子34番 真中淳平@いちご100%】
状態:健康
装備:なし
道具:支給品一式。
思考:1.知り合いの女の子を助けるため、ボルボに協力を頼む
備考:真中は自分の支給品をまだ確認していません
おぉ、修正版ではない純粋な新作が…!
ボルボやばいなw真中も滑って転んだで納得するなよw
ところで装備欄にパイソンあるのに思考にも入ってるのが少しややこしいかな
真中のパイソンを隠し持ってはいるけど、ボルボは無理に奪うつもりは無いって事なんだろうけど
ボルボは基本的に善人だからなー
マヌケだけど
【F-02/平瀬村の民家/1日目・午前1時半ごろ】
【男子31番 ボルボ西郷@こち亀】
状態:健康
装備:スタングレネード×3、錆びたフォーク、
道具:支給品一式
思考:1.コルトパイソン357が欲しい。無理に奪うつもりはないがとにかく欲しい
2.その後のことは武器が手に入ってからでないと考えられない
3.真中と話す
備考:コルトパイソン357(弾数6/予備弾24)@CITY HUNTER(真中の支給品)を隠し持っています
【男子34番 真中淳平@いちご100%】
状態:健康
装備:なし
道具:支給品一式。
思考:1.知り合いの女の子を助けるため、ボルボに協力を頼む
備考:真中は自分の支給品をまだ確認していません
>>124 こんなんでいいかな
「くそっ、一体何が何だっていうんだよ」
猿野天国が、川のほとりで目覚めた時の第一声はこれだった。
大阪選抜との戦いに向け練習をしていたらいつのまにか気を失い、気付いたらこれまた覚えのない体育館にいた。
何事かとキョロキョロしてるうちに三人の男が登場し、自分と同じ高校生くらいと思われる男の死骸まで登場した時は流石の猿野も戦慄した。
「お、おいヒゲェ! これ全部お前のやらせだろ、おっさん軍団なんか引き連れやがって! どこにいやがる!?お前がドッキリカメラやろうなんて十万光年早いわ!」
なんとか正気を戻し、そう強がってみせたものの兵士が銃弾で天井を突き破るとやはり沈黙に戻らずにはいられなかった。
その後、呆然としながらも彼にしては珍しく説明だけは聞き入れていた。死にたくないという本能がそうさせたのだろうか。そして三人がガスマスクをつけた時、あーなんか深夜番組の兵士みてぇだなと思いつつ再び意識が遠のいていった。
それから、現在に至る。
あの時の死の臭いが生々しい。そして、三人の主催者の不気味な雰囲気も。
──マジかよ……夢じゃねぇのか……
一先ずはと状況を確認しようと、地図で適当に位置を確認しそれから名簿も見る。
「あ、凪さんはいないか、良かった……いや別の意味で良くはねーな。……ん、キザトラ先輩に、もみじ様……ぬ!? 御柳のヤローまでいんのか!」
だが、どの人物も進んで殺し合いをするような人物でないことは知っていた。合流するに超したことはないだろう。
それから食料を確認しながら、ふとこの状況について考え始める。
──前これみたいな状況の本見たことがあったな、モミーの強奪して。なんだっけなぁ……確か殺しなんかしねぇ奴も発狂しちまったりビビって引き金引いちまったりして殺人鬼になったヤツがいたような……となると、えーと……
デイバッグを無造作に探りながら深く考え込む。この光景を同じ野球部のメンバーの犬飼が見たら「明日は霙だな」と呟くことだろう。
それでもやはりは猿野。面倒になってすぐ考え込むのをやめてしまった。
「ええい! 要はさっさと他の皆と合流してあのおっさんトリオを潰せばいいんだな! 宇宙最強のスラッガーを敵に回した恐怖を思い知らせてやるぜ!」
そういうことで結論を出した。それから武器を確認する。
ディバッグの中から武器として取り出されたものは…
どう見ても縦笛だった。どこから見ても縦笛だった。スミからスミまで漏れなく縦笛だった。
「あーら、これならどんな豪傑でも肝臓が真っ二つだわ♪……じゃねーよ!!何コレ!?これでどうしろっつーんだよ!?」
やっぱり早めに合流しなくてはならんと深く実感する猿野だった。
ついでにそこそこの武器を持ってて、かつこのゲームとやらに乗ってないやつとも。
「まぁいい!来るな来やがれってとこだ!宇宙最強のスラッガー様がお相手してやるぜ!」
そう意気込み、振り返った猿野の目に突如飛び込んだもの。
赤毛の少年がこちらに向かって走ってくる姿だった。手にモップというのがよくわからなかったが。
「ってマジで来ちゃったヨ──イ!!」
こっちは縦笛、あちらはモップ。戦いとなれば恐らく不利なのはこちらのほうだろう。
さて、宇宙最強のスラッガーは一体どうするのだろうか。
【D-02/川のほとり/1日目・午前1時半ごろ】
【男子16番 猿野天国@Mr.FULLSWING】
状態:健康 (桜木登場にちょっと動転)
装備:縦笛@ピューと吹く!ジャガー
道具:支給品一式
思考:1.走ってくる少年の対応
2.虎鉄、もみじ、御柳と合流する
(自衛できる武器を持っていてゲームに乗ってない奴とも合流したい)
3.主催者を潰す
> 大阪選抜との戦いに向け練習をしていたら
これ、大阪選抜との戦いに向けはいらなかったかも。
埼玉選抜結成前後で結構変わるからな。必要があれば「いつものように」変更して下さいな。
新作乙!
この最後に出てくる赤毛の少年って花道かな?
花道と猿野ってどんなコンビになるんだろwちょっと楽しみ
順調に投下されてて一安心だ
これで俺も書いて手助け出来ればいいんだろうが文才無いしなw
この調子で過疎を巻き返そうぜ
乙!
その縦笛はもしや、ジャガーの如意笛かな?
だとしたら、一応武器にならなくもないがw
ミスフルは全然知らないので間違ってるかもだが、なんか性格的に桜木も猿野天国も単細胞っぽい?
勘違いで衝突しちゃったりしそうw
猿野と桜木は結構共通点あるんだよな
花道は少年には見えねーよバーカ せめて青年だろ 文才ねーんだから止めちまえ
18歳以下は少年と呼ぶんじゃなかったっけ?あれ、花道って18歳なのん?
まーよく考えたらどっちでもいいような気もする。気になったら脳内補完してくれ
無責任作者はいらねーんだよ。さっさと修正するなり破棄するなりしやがれ
>>136 ここは恋愛相談するところじゃないよ!
あと変な鳥つけてる意味が分からない!
マジレスすると花道は高一だから15か16だな
あと名前を言っちゃいけないあの人はリアルで池沼なんで相手しちゃいけない
誰にも構って貰えず荒らす事に生き甲斐を見つけた可愛そうな人だから
>>139 ここは恋愛相談をするところじゃないよ!
あと変な鳥つけてる意味が分からない!
馬鹿に餌を与えないでください
>>臆病な傭兵
ボルボワロスwww
ボルボってロワ向きかと思ってたが、武器が無いと駄目人間なんだよなw
真中とどう絡んでくか見物だな
>>宇宙最強のスラッガー
Mr.FULLSWINGって読んだ事無いが猿野って少年漫画の王道的な主人公?
桜木とは水と油って気がしてハラハラドキドキw
それから蛇足なツッコミをするカスの事は気にしなくていいから
奴はキチガイなんだ
「このキャラわかんね」
そんなあなたにwikipedia
新作来てるなー
でもまだまだ過疎は否めないし、書きたい人は自己リレー上等でどんどん投下してくれ
皆さん、こんにちは。毎度ツッコミ役としてお馴染みの酒留清彦です。
ジャガーさんと出会ったのがきっかけに、ミュージシャン志望の影はもう永遠の二番手のように薄くなってるのが悩みのタネ、でももう悩む必要もなくなってきてるのが怖いです。
それから結構色々ヘンな人と出会いました。ハマーさんとか、ビリーさんとか、高菜さんとか、ハマーさんとか、眠都ちゃんとか、ケミおさんとか、フナムシさんとか。
あとヘンな出来事もたっぷり起きたっけ。ポギーさんの羽化、ハマーさんが毒ヘビに噛まれて死んだ、そふとくりーむっていう悪の組織の襲撃、色々あるけど挙げ切れないや。
ほんでもって、そんな中でも今日の出来事は一際異彩を放ちまくりです。
ガリ寮で寝たはずの僕は、いつのまにか体育館にいたんです。僕の母校ではないと思うんですけど。
それから辺りが明るくなって三人のおじさんが出てきて殺し合いをしろ、言ってました。そういえば、あそこにはジャガーさんに高菜さんとハマーさんの姿もあったっけ。
それだけで硬直もんなんだけど、さらに高校生ぐらいの人の思い出すのもおぞましい死骸が出てきた時にはもう意識が消滅するかと、早い話が気を失いそうになりました。実際その後のガスで意識はまた消えたんだけど。
それから再び目を覚ましたら体の節々が痛いんです。それもそのはず、地面に寝てたんだから当たり前ですね。
最初はあの三人の言うことは信じられなかったんだけど、背後にあるトンネルを見るとなんだか信じずにはいられなくなってきました。少なくとも、ガリ寮の近所にトンネルはないんだし。どこかしらに連れてこられたと考えるのが妥当だと思いますね。
膝が笑って上手く立てません。殺し合いなんて、出来るわけないですよ。そりゃ、日ごろジャガーさんにとんでもないことにつき合わされてるけど……ここまでの悪ノリはジャガーさんだってしない。……まさかってことはないよね、ジャガーさん?
なんとか精神を落ち着かせ、荷物を確認します。食料とか地図とか、あの三人が言った通りのものが入っていました。支給された武器はバット。なんか釘がすごいついてます。紙があって、「これでキミもケツバットだ!」と書いてありました。
いやいや!こんなんでケツバットしたら確実にヤバいことになるから!できねーよんなこと!
……あ、すみません。思わずつっこんでしまいました。よりによって釘バット…。
さて、スプーンやフォークを支給されるよりはマシだけど、流石にこれを進んで使う気にはなりません。これがジャガーさんから支給されていれば、実はコンニャク製だったりするんだろうな。
それから、名簿を確認します。やはり、先ほど体育館でみた三人しか知り合いはいませんでした。
一先ずはこの三人を探すしかないな。このままここに居座るわけにも行かないし、まずは動かないと……
「う、動かないで!う、撃つわよ!」
首筋に冷たい感覚がします。あ、こうなるんだったら先に壁を背にでもするべきだったよチクショウ。近くにトンネルがあるのに何で思いつかなかったんだ僕。
若干声が震えてるから積極的に殺人を行うマーダーではないと思いますが。大体そんなマーダーだったら脅しなんてかけないで即銃殺だろうし。
あ、結構冷静な解説してますけどこれでも動揺してますよ? もう指の先すら動かせないし。相手が殺しの素人だろうが玄人だろうが関係もんですよねぇ。どっちにしろ命の危機なんだから。
相手は女の人みたいだ。話せば分かってくれるかな。っていうがそうじゃないと凄い困ります。
頼むから分かってくれる相手であって下さい、顔も知らない誰かさん。お願いだから。
【E-07/トンネル付近/1日目・午前1時ごろ】
【男子15番 酒留清彦@ピューと吹く!ジャガー】
状態:健康
装備:なし
道具:支給品一式 釘バット@Mr.FULLSWING
思考:1.銃を突きつけている女性との交渉
2.ジャガー、高菜、あといついでにハマーと合流
3.死にたくない
備考:釘バットはその辺に転がっており、勿論銃を突きつけられているので拾えません
>>ツッコミ役はつらいよ
また新作が!これは嬉しいな
けどちょっと思った事が一つ、これって丸投げじゃない?
せっかく盛り上げようと書いてくれてるから本当は言いたくは無いけど、これじゃ尻切れトンボな気がするんだが
宇宙最強のスラッガーもそうなんだけど、最後の方で誰かを出しといて終わりにするやり方はどうなんでしょう?
出来れば出すなら出すでキリの良い所まで書いて欲しいってのが本音かな
なにはともあれ乙でした
新作が頻繁に投下される昨今、まとめが遅れて済まない・・・
スレがそんなに進まないうちになんとかしようと思っている。
勿論まとめサイトは乱立してくれて構わないので、自分を待たずに纏めてくださる方がいらっしゃればお願いします。
書き手の皆さん、書き直してくれている皆さん、本当に乙です。
製作中、心和みます。見捨てないでくれて心から有難う。
>>地図
縮尺が無かったけど、前回と同じで良いのなら一編500mになると思う。
っていうか誰かわかんねーよバーカ っていうかこれ書いたの文盲くさいんだけど… 誰かわからないキャラ出して最後の状態表記でも表記してないし
新作乙!
武器の取説?の「これでキミもケツバットだ!」
それ説明になってねぇぇ!とワロタw
>>149さんの指摘はもっともだろうけど
出会いから戦闘終了まで書くと長文になりがちで
途中で切ると丸投げと言われ
続きも自分で書くと言えば自己リレーと言われ
書き手は大変だなと思うよ。
新人さんみたいだからこれから気を付けてねって大らかに見ておこうよ。
>>147 もし宜しかったら、できる事なら、お暇がございましたら、もしもやる気があるのならば
少しでも良いので、読みやすくして頂けませんか?
ご自分でも、推敲がし難くはありませんでしたか?
読む方としましても、それはそれはとてもとても読みにくいんですね。
ちなみにご健闘も空しく、少なくとも一箇所の誤字脱字を見つけてしまいました。
最初は、他の方の手法を見てそれを真似るだけでも結構ですので、
もし宜しかったら、できる事なら、お暇がございましたら、もしもやる気があるのならば
考えてみてやって下さい、お願いします。
ジャガーみたいなヘタウマやギャグ漫画は、こういうデメリットもあるんですねぇ〜……
>>152 長文になる事には、何か問題でもあるのですか?
>>147>>153 もしかすると、私が大きな勘違いしているかもしれませんので、質問をさせて下さい。
ここは、FFDQロワに対するFFロワDQロワではありませんよね?
クォリティを問わない所でも、1stの練習場でもありませんよね?
>>153-154 慇懃無礼って言葉を知ってるか?いくらなんでもそこまでは言いすぎ
どうせ勉強の仕業なんだろうけど
>>154の
>>153は、
>>152の間違いでした。
>>155 【いくらなんでも】【そこまでは】言いすぎ
遠回りながら多少の同意ありがとう、やっぱりこれは無いよね。
さすがにこれを通したら後で後悔するし、
>>154の下段二行を肯定するようなもんだよね。
それにしても、ジャガーみたいなヘタウマやギャグ漫画は、こういうデメリットもあるんですねぇ〜……
>>153 >長文になる事には、何か問題でもあるのですか?
自分の言い方が悪かったが、長文になることそのものは悪くない。
ただ長文は書くのに時間やそれなりの技量がいるから、
遅筆の書き手や「少し書いてみようかな」って新人には敷居が高くなるかなーと思って。
>>156 書き手を排除するのが目的なのか?勉強男よ
通す通さないの議論なんてしてないし、そんな問題はどこにも無い
試しにお前が書いてみろよ勉強男さんよ
なるほど、書くのが大変って事ですね。
でも、遅筆の書き手さんは予約すれば問題ないですし、
(ここって、人も少ないので特に期限はありませんよね?)
敷居が高いというのなら、自分の身の程にあう程度の話を書けば良いんじゃないですかね?
身の程知らずに長文や難しい話を書こうとして、力量不足で叩かれるのは仕方無いないのでは?
何この偉そうな批評家は
以後スルーでおね
>>158 はい出ましたね、お前が書いてみろ。
小学生みたいな事を言わないで下さいよ。
なんと!?書き手を排除するのが私の目的と仰りますかw
ならば、異常に擁護する人はgdgdで滅茶苦茶な状況にするのが目的なんですかね。
このような作品ならば、通す通さないの議論はしなければならないでしょう。
まさか、貴方はこれが通るなんて思っちゃいませんよね?
少なくとも、この上ない醜さと見にくさの改善は必要ですよね?
>>160 おね?
おkの間違いですか?
それとも、まさか『おねがい』の略などとは申しませんよね。
それは、ご自分のサイトでなら通じる言葉なんですかね。
ますます小学生のようですね。
>>162 もしも答えることができるのなら、
>>159にだけでも答えてくださいな。
気がつくと、白川高菜は山の中にいた。
「こ、ここは…?」
周囲を見渡すが、見えるのは夜の闇ばかり。
月明かりが照らすものは、周囲の木々のみ。
ただ、どうやらここは山の頂上らしく、どの方向を見ても道は下り坂だった。
「…そうだわ、地図で場所を…」
地図を広げてみる。
『神塚山』…名前が記されているのは、島の真ん中に位置するこの山だけだ。
そして、どの方向へ歩いても麓まではかなりの距離である。
「……居場所は特定できたみたいだけど嬉しくない…」 ガビーン
高菜はしばらく地図を握り締めて震えていたが、やおら地図を地面に叩きつけると叫び始めた。
「こんなところに置いてくな、あんの白ブタが!そもそもいきなり殺し合いとか言われてもワケわかんないのよ!
それにブタのクセにバスケなんてやってんじゃないわよ!肉が揺れてんのよ、ブタオヤジがぁ!」
思いっきりキレる高菜。
さり気に安西先生をこき下ろしている。
「はぁ……これからどうしよう」
ひとしきりキレたあと…高菜はようやくこれからどうするかを考え始めた。
とりあえずは知り合いと合流したいところだが…。
ジャガーさん――よく分からない行動をとる時もあるけど、なんだかんだで頼りになる人。
ピヨ彦くん――頼りになるかは分からないけど、一緒にいても害はないし安心できるかも。
ニンニン言う人(※)――いないよりはマシかも…いや、いなくても別に……うん、いない方がいいや、ウザイし。
※…ハマーこと浜渡浩満のこと。実際にはニンニン言いません。
「うん、とりあえずジャガーさんかピヨ彦くんを探そう」
約一名をあっさり切り捨て、行動方針を定める高菜。
このままここにいても仕方がないし、黙って殺されるわけにもいかない。
「私にはアイドルになる夢があるのよ…その為にはなんとしてもこんな殺し合いからは逃げ出さなくちゃ」
とりあえずいちばん近いと思われる、G-06の鷹野神社を目指して歩き始めようとして…
――ガサガサ
「…! だ、誰!?」
足元の石を拾って音がした茂みの方へ投げつける。
もちろんただの牽制のつもりだったのだが…
「い、痛っ!高菜殿、拙者でござるYO!」
…聞き覚えのある声がするなり、さらに石を投げまくる高菜。
茂みの中からは石がぶつかる音と悲鳴とが断続的に聞こえてくる。
「痛っ、ちょ、待って…痛いって高菜殿!せっしゃ…ハマーでござるYO!」
そう言いながら茂みの中から現われたのは、ついさっき(心の中で)切り捨てたばかりのハマーであった。
「や、やぁ高菜殿。拙者が来たからにはもう安心でござるYO」
「……なんでお前ここにいるんだこの黒ブタがぁぁ!」
「ガバス!」
思いっきり殴ってしまってから、高菜はふと思った。
「(…確かにハマーさんはウザイけど、数少ない知り合いだし、それにやっぱ男だし頼りになるかも…。
どうしよう、殴っちゃったこと謝った方がいいわよね…)…あの、ごめn」
…なさい、と続けようとしたところで、高菜は絶句した。
「…(;´Д`)ハァハァ」
「気色悪りぃんだよこのブタ野郎ー!」
「ペッサー!」
【F-05/神塚山山頂/1日目・午前0時半ごろ】
【女子5番 白川高菜@ピューと吹く!ジャガー】
状態:興奮
装備:なし
道具:支給品一式、支給アイテム(未確認)
思考:1.ハマーキモッ!
2.鷹野神社へ向かう
3.殺し合いから脱出したい
【男子27番 浜渡浩満@ピューと吹く!ジャガー】
状態:殴られて小ダメージ(でも快感)
装備:なし
道具:支給品一式、支給アイテム(未確認)
思考:1.高菜に話しかける
>>99で高菜のSSを修正投下されないとのことでしたので、新規に書かせていただきました。
問題あったらごめんなさい。
>>148 ピヨ彦キタw
ハマーはピヨ彦からも高菜からもウザがられてて可哀想w
ひとつだけ気になった点を言うと、最後の女性が誰かを、できれば書いたほうがいいと思います。
じゃないと、このSSの続きが中々書かれなかった場合、当てはまる女性がいなくなる場合があるので。
>>161 ここは恋愛相談するところじゃないよ!
あと、鳥を消してもキチガイっぽさは消えてないから、次は工夫しよう!それとも真性かなwww
なんか大変な騒ぎを起こしちゃったようですね、申し訳ありません。
ひとまずピヨ彦続きを書こうと思います。
皆さん、こんにちは。毎度ツッコミ役としてお馴染みの酒留清彦です。
前回色々ありまして、今現在は銃をつきつけられています。早い話がピンピンチです。
銃口が震えてるような気がしないでもないです。このままだと勢い余って答える前に首がハジけちゃいそうです。むっちゃ怖いです。
「な、ないよ! 僕は乗るつもりはないって!」
情けないですか? そんなことしったこっちゃないですよ。この際誇りより命です。
「ほ、ホントなのね」
首筋の感触が消え去りました。なんとか一命は取り留めたみたいです。
「手荒なことしてごめん……あなた釘バットを見つめてるの見てて、怖くなっちゃって……」
振り向くと、小柄な女の子がいました。やっぱり釘バット、お前の所為かー!!
「いや、僕の方こそこんなもの見つめてるから」
ああ、今すぐにでも捨てたい。でも捨てると自衛策が無くなっちゃうし……マーダーに拾われたらやばそうだし……
とりあえずデイバッグに仕舞います。取り出しに難ありですが、携帯してて怖い人と見られるよりはマシでしょう。
女の子──滝鈴音と名乗りました。高校一年だそうです──とは割とあっさり打ちとけることができ、僕と彼女の知り合いを探すため暫く同行するという形で話か決まりました。
「北西の方に小学校だから、そこに行ってみようか」
小学校ではありますが、学校というキーワードから高校生の鈴音さん(滝さんと呼ぶと、何故か怒られました)の知り合いが来るかもしれないという割かし単純な考えですが、適当にうろつくよりはマシだと思います。
「賛成! それじゃ早速いこ、ピヨさん!」
結構元気な女の子の様です。けれども、やっぱり年下の女性だしいざって時は僕が守らなきゃですね。ちょっとプレッシャー。
あ、ピヨさんってあだ名ですか?気にしてませんよ。慣れてますからチクショウ。
【E-07/トンネル付近/1日目・午前1時ごろ】
【男子15番 酒留清彦@ピューと吹く!ジャガー】
状態:健康
装備:なし
道具:支給品一式 釘バット@Mr.FULLSWING
思考:1.小学校へ向かう
2.ジャガー、高菜、鈴音の知り合い、あといついでにハマーと合流
【E-07/トンネル付近/1日目・午前1時ごろ】
【女子7番 滝鈴音@アイシールド21】
状態:健康
装備:SW M19(弾数6/予備弾24)@CITY HUNTER
道具:支給品一式
思考:1.小学校へ向かう
2.セナ、ヒル魔、ピヨ彦の知り合いと合流
馬太 作
――波の音が聞こえる。
三井寿が目を覚ましたとき、最初に思ったことがそれだった。覚醒したての思考回路へ、次々と情報が飛び込んでくる。
目を開いたにも関わらず、視界は薄暗がりに覆われている。頬に触れる何かは冷たく、平坦ではない。砂のような――外、だろうか。
「……んだ、これ……」
多少なりとも眠りが深かったのだろうか、指一本動かすのにもそれなりの苦労を強いられる。
ようやく身体全体が自由になって立ち上がることが出来た頃には、視力の方も回復し始めていた。
掠れた景色には一面、無骨な岩山が広がっていた。高低差はそれ程でもなく、山の上という訳ではないらしい。
暗闇のせいで遠くまで見渡すことは叶わないが、高所特有の息苦しさも感じない事から、多分そうだろう。
――波の音が聞こえる。
「……?」
そうだった。何よりもまず、山の中で波打つ音など聞こえる筈がない。山を流れる小川のせせらぎなど微々たるものだし、
滝の水が流れ落ちる音だとするには逆にそれは迫力に欠けていた。
ならば、波の音と岩肌を繋ぎ止める状況と言えば――
一つの予感が頭を過ぎり、まだ確認していなかった背後の風景を確かめようとしたその時――足元が、がらりと崩れた。
「――は?」
踵に触れる地面が消失して、後方へとバランスを崩しかけた体を、振り子の要領で前へと動かした上半身の勢いだけで巻き戻す。
ついでに一歩、足を進めておくことも忘れない。
岩と岩がぶつかり合って跳ねる音がして、その音はすぐに波に飲まれ、消えた。
――予感的中だ。
三井が立っていたのは断崖絶壁の、それも本当に端の部分だったのだ。
目を覚ますのがもう少し遅かったら、三井は現状を一切把握出来ないまま、突き出た岩々にその身を打たれ、海の藻屑となっていただろう。
こんな場所に寝かしつけておくなど、主催者の連中は何て趣味の悪い――
――主催者。
その記憶が、決定打となった。堰を切ったように、記憶が蘇る。
見知らぬ人間が大勢集められた体育館、戸惑った顔の知己の少女、照らされた頭上のライト、武装した兵士、
いつもと変わらないのんびりとした調子で現れた白髪の老人、その背後からやってきた髭面の中年、
――「君達には殺し合いをしてもらいます」 ――
「……マジって、ことかよ」
はっきりとした現実を認めた途端、心臓が暴れるように激しく鳴り出した。
この異常な状況は、嘘偽りではない。自分達は、殺し合いをさせられるのだ、間違いなく――
思わずよろめいた足が、柔らかな何かを蹴った。
ゆっくりと下げた視線の先にあるのは、横倒しになっている物体。
――デイパック。
『デイパックの中には数食分の食料・水、それに参加者の名簿・筆記用具・地図・コンパスが入っており、
他にランダムで得物となるものも入っている』
獲物となるものも――
獲物。この場合に獲物という言葉が指すものと言えば、一つしかない。
殺し合うということは、人の命を奪うということだ。命を奪うために、必要になるものとは何か。
――"武器"だ。
三井はデイパックの前に屈み込むと、倒れていたデイパックの底を地面へと置き直し、ジッパーを開いた。
当然だが、こんな殺し合いに乗る気など更々ない。しかし、同じように武器を渡された人間が存在しているだろうということを考えると、
自衛のためにもそれは必要不可欠となる。不良をやっていた割には情けない話だが、自分は腕力の方には然程自信がないので。
だが、金属同士の擦れ合う音が耳へと届いて、明らかになったその中身は、おおよそ"武器"とは程遠い代物だった。
三井が取り上げたものは、手にしたばかりにも関わらず、余りにも馴染みすぎるオレンジ色の球体。
言うまでもなくそれは、バスケをする者にとって相棒にも等しい親近感を持った、バスケットボール以外の何物でもなかった。
「……くそったれ」
大した冗談だ、そう思った。生き残ればまたバスケが出来るとでも言いたいのだろうか? 皮肉としても質が悪過ぎる。
まず、生き残るための唯一の"武器"というのがバスケットボールでは話にならない。顔面にでも投げつけてやるか? 馬鹿な。
武器というのは普通、拳銃だの刃物だの、最低でも"そういう用途"を持っているもののことを言うのだろう。
ボールを投げて人が殺せるのなら、ボールなど必要はない。
それだけの腕力を持っているなら、普通に殴りかかる。でなければ、石でも使った方がずっと合理的だ。
何よりボールは、バスケをするための物だ。
バスケをするための――
「……」
――バスケ、か。
自嘲気味な笑いが漏れるのを、抑えられなかった。
生きるか死ぬかの瀬戸際で考えることが、バスケットボール。暢気にも程があるのではないか。
しかし、暢気にでもならなければどうにもならない事も確かだった。
はっきり言って、これで自分が生き残れる可能性は0だ。多少の自棄は許して欲しい、そう思う。
――そうだな。とことん暢気に行くって言うんなら――
「――してみるか、バスケ」
実際に声に出してみると、何故か身体が軽くなった気がした。
屈んでいた身体を上げて、天を仰いだ。その手には、当たり前のように収まっている、バスケットボール。
視線の先にある青白い円をゴールに見立てて、三井はシュートの体制に入った。
膝を軽く落とし、ボールを眼前へと掲げる。左手は添え、右手は月の――ゴールの正面。
静寂の中で瞳を閉じてみると、慣れ親しんだ光景が、今も変わらず目の前に広がっているような感覚に陥る。
熱気に包まれた体育館。敵味方入り乱れて駆け回るコートの中には、無数の騒々しい足音が広がっている。
三井のいる場所は、他の連中が凌ぎを削り合っているゴール下から、少し離れたラインの外。
それでも対戦相手は、三井に対して必死に食い下がってくる。
――どんな奴も、オレの恐ろしさを知ってるからな。
自然と笑みが毀れる。ボールが渡ってしまえば、後はこちらの思うがままだ。
どれだけ執拗なディフェンスを受けても、自分は常にその上からシュートを放ち、ネットを揺らしてきた。今度も同じことだ。
観客席から、力強い声で自分の渾名を呼ぶ声がする。
視線を向ける余裕まではないが、今日も変わらずこっ恥ずかしいあの応援旗を振り乱しているのだろう。律儀な奴。
――ま、軽く決めてやるからよ。
ボールが手から離れる寸前、視界の端に違和感があった。
ゴール下での激しいポジション争い――おいおい、そんなマジにならなくたってオレは外さねえよ、桜木は特にはりきり過ぎだ――の中。
一人外れて、立ち尽くしている背中があった。
赤いユニフォームに刻まれた、背番号は、4。
――は?
何やってんだお前、試合中にボーッと突っ立ってやる気あんのかよ? 桜木が同じことやりゃあ速攻バカタレがっつって殴る癖によ。
おい、しっかりしろよ。オレ今からシュート撃つぞ。リバウンド入れよ、いつもみてえに他の奴らと身体張り合ってよ、どしっと構えてろよ、なあ――
長身の背中が、こちらを向いた。
その顔面は、彼が着ているユニフォームと同様赤く染まりきっていて、もはや顔面と呼べる形を止めておらず、
それを意識が認識した途端、彼の身体はユニフォームに覆われていない肌色の部分も含めて、何もかも"赤"に侵されていき、
上半身が、下半身が、腕が足が首が何もかもがブチ切れてバラバラになって床へと落ちていって――
「――赤――」
一直線にゴールを向いていたはずの手首が、その時、ブレた。
弧を描いて宙へと羽ばたいたボールは、僅かに軌道を変えて、リングに何の抵抗もなく弾かれた。
その音は、呆然とした三井の耳へと空しく響いて、本当にとても、救いようのない、音が――
「……うああああああああああああああっ!!」
跳ね返ったボールの行方を知ることもなく、その景色は、途切れた。
「――」
目を開いたとき、三井の掌には何の感触もなかった。
フォロースルー――シュートを放った直後の体勢のまま固まっていた腕を下ろして、ぼんやりと、荒れ果てた地面を見渡す。
ボールは視線の遥か先、一際天へと突き出している岩肌の前で転がっていた。
尖った地面を何度か跳ねたせいだろうか、ボールの表面は薄く削れている部分が見受けられて、打ち捨てられたような姿になっていた。
実際、三井が拾おうとしない限り、このボールは捨てられたようなものだ。
ここはバスケットのコートではない。殺し合いをする場所なのだ。持ち主のいなくなったボールを躍起になって追いかける者など、誰もいない。
そして、それを認めようとしなかった一人のバスケットマンは、もう二度と、リバウンドもダンクもブロックも出来ない身体にされてしまった――
「……」
気が付いたら、足を前へと動かしていた。
必要のない、傷付いたボールを手にするために、三井は一歩ずつ、それに近付いていく。
そして、拾い上げた。
滑らかな球体は完全ではなくなってしまったけれど、やはりそれは、いつも三井の手の中に存在したバスケットボールそのものだった。
――やっぱ、忘れらんねえよな、こればっかりは。
置いていたデイパックの下へと戻って、ボールを仕舞い直す。
何かの役に立つことなど、期待はしていない。実際、このゲームが続いている間に、このボールをもう一度取り出すことなどないだろうと思う。
それでも三井は、手放すことが出来なかった。
赤木は死んだ。湘北のレギュラー5人がコートに揃うことは、永久にない。桜木とも、出会えないかもしれない。
だから今は、このボールだけが、自分とあの日々を繋ぐ唯一の存在だ。
仲間がいて、競い合う相手がいて、熱意があって、声援があって、コートがあって、リングがあって、ネットがあった。
もう一度、あの音が聞きたかった。腕を振り上げる力を、底を尽いた気力でさえも奮い立たせる、放ったシュートが鳴らす響きを。
このボールは、言わば、そこへと帰るための切符代わりだ。
ジッパーを閉じ、デイパックをひょいと右肩に担ぎ上げると、三井は歩き出した。
まずは、アイツらとハルコちゃんを探そう。
宮城は、まあ大丈夫だろ、キレるのは早えが、こういう状況でイカれるようなタマじゃねえ。飛び蹴り得意だし。チビのくせに。関係ねえけど。
流川。想像つかねえ。夢だと思って二度寝でもしてんじゃねえのか? 本気でありえるから怖えな、アイツの場合は。
桜木。……なんか、嫌な予感がするな。あのバカを放っといたら、ゲームに乗った連中でも無闇やたらに突っ込みかねねえ。
アイツがケンカ強えのは充分に分かってるが、それでも相手が銃とか持ってたら話は別だ。
腕っぷしだけでどうにかなるほど、このゲームは甘くねえ。
もっとヤバいのは、ハルコちゃんだ。
赤木のやつが死んだのを、本当に間近で見ちまった。おまけに今度は、目が覚めたら真っ暗ん中に一人ぼっちだ。
名簿の中にある名前は、知らねえ奴のがほとんどだった。
もしその中に乗り気のやつが混ざってて、ハルコちゃんがそいつと出会っちまったら――
頭の中で浮かび上がった最悪の事態を、三井は首を振って掻き消した。
――兄妹揃って、そんな悲惨な終わり方にしてたまるかよ。
――オレが、やらなきゃ。
頼れる相手は何処にもいない。尊敬の念を抱いていた恩師は、今や自分達を死へと追いやる悪意の塊と化した。
引き摺られる訳には、いかない。
――諦めたら、そこで試合終了ですよ、か。本当その通りですよ、安西先生。
言葉の主が狂気に取り込まれた今も、その言葉だけは三井の中で揺れ動くことはなかった。
かつて、三井を立ち上がらせた言葉。
今も、三井を立ち上がらせる言葉。
――だからオレは、生きることを諦めねえ。オレであることを、3Pシューター・三井寿であることを諦めねえ。
人生最後のシュートがリングに弾かれて終わりなんざ、認めてたまるかよ。
乾ききった岩場を行き、足元に最低限の気を払いつつ、鈍い輝きを放つ満月に視線を送る。
――今度は、外さねえぞ。
月を眺めているうちに感傷的な気分になってきて、三井は声には出さず、願った。いつかと似たような言葉を、別の相手へと向けて。
――神様……ってやつが仮にいるとしてだ。
ホトケ様でも、この際構いやしねえ。俺なんかの言うことなんか、知ったこっちゃないかもしれねえけどよ。
有り得ない話を、一つ聞いてくれ。もしもこの世に、奇跡でも救いの手でも何でもいい。こんな俺を哀れに思って、何かしてくれるんなら――
いつか何処かで、また、皆一緒に。
――バスケが、したいです。
【A-2/崖周辺/一日目・午前2時前後】
【男子12番 三井寿@SLAM DUNK】
[状態]:健康
[装備]:バスケットボール@SLAM DUNK
[道具]:支給品一式
[思考]:1、湘北メンバーと晴子を探す
2、生き残って、バスケのある日常へと帰る
以上です。修正っつってもほとんど変わっていませんが…。
サブカル板と違って行数規制がキツいのね、少年漫画板。
ってか、投下した後に重大なミスに気付いた。
>>176 >桜木とも、出会えないかもしれない。→桜木『たち』に修正お願いします…orz
>>ピヨ彦SS、高菜SSの書き手さん
投下有難う御座います。
上手いなぁ。ジャガー陣、動かし方難しいですから助かります。
奴等あんまり団結力があるように思えないから尚更・・・
>>リング書き手さん
途中、三井が得物を獲物と聞き違えている部分がありますが、誤字ではないですよね?
180 :
作者の都合により名無しです:2006/06/17(土) 19:45:47 ID:f3OyBwFD0
確かにジャガー陣は難しいですね。
特にジャガーはとても書けませんw
あと、高菜とハマーを書いたわけですが、今頃気づいた問題点。
旧の方でハマーと晴矢の話がありました。
で、その作品を書いた方が、こちらに移植されるかもしれないわけです。
ということは、ハマーと高菜は別れさせといた方がいいですよね。
あとで修正版を投下します。
以下を
>>165の後ろにつけたしお願いします
「(もうヤダ!なんでよりによってこんなのと最初に会うのよ!?こんなウザくてキモイのと一緒にいたら、
私の方がいろんな意味で危ないじゃない!ひとりの方がマシよ…そうよ、逃げるしかないわ!)」
高菜は立ち上がりかけているハマーをもう一度どつくと、一目散にその場から走り去った。
殺し合いという異常状態に放り込まれたことで、高菜の精神状態はやや不安定となっていた。
必死に走りながら、高菜はブツブツと呟いている。
「はぁ、はぁ…そうよ、早く逃げないと…アイツ、チムリー(※)の撮影会の時も私にハァハァしてたっけ…
……あの頃から私を狙ってたのね…!そう、殺し合いなんて状況ならどんなことをしても許されるからって、
私を油断させてあんなことやこんなことを…サイテーだわ!」
(※…ネットアイドル「チムリー」、正体は高菜。ちなみにハマーは高菜=チムリーとは気づいていない)
既に妄想があらぬ方向に進んでいるが、それを止めるものは誰もいない。
ハマーへの悪意に満ちた妄想を脳内で膨らませながら走り続けた高菜。
既に膝がガクガクしているが、足を止めたら追いつかれるという強迫観念から走り続けている。
しかし、それもそろそろ限界のようだ。
「…あっ!」
バランスを崩し、高菜は思いっきりヘッドスライディングをしてしまった。
「うぅ……いった〜…もうダメ、歩けない…このままあの塩ブタに殺されちゃうんだ……
あぁ…殺される前にせめてPCの中の自作花ことばとポエムを消去したかったな…」
観念する高菜。
…が、いつまで経っても殺される様子はない。
恐る恐る顔を上げてみると、周囲にはだれもいなかった。
「…あ、逃げきれたんだ…よかった〜〜……」
高菜は大きくひとつ息を吐くと、その場に仰向けになった。
走り続けて喉が渇いたので、デイパックから水を取り出して一口飲む。
「ところでメチャクチャに走ってきちゃったけど、ここどこだろう…」
コンパスで方位を確認すると、北の方が登り坂になっている。
「ってことは、このまま南に行けば麓に降りられるのね…早く逃げないと」
まだガクガクする膝を押さえながら立ち上がると、高菜はよたよたと歩き始める。
「ジャガーさんでもピヨ彦くんでも…ううん、まともな人なら誰でもいいから、早く誰かに会いたい…」
【G-05/神塚山/1日目・午前1時ごろ】
【女子5番 白川高菜@ピューと吹く!ジャガー】
状態:疲労
装備:なし
道具:支給品一式、支給アイテム(未確認)
思考:1.とりあえず南へ
2.ジャガー、ピヨ彦、またはまともな人と会いたい
3.ハマーとは絶対会いたくない。死んでも会いたくない
4.殺し合いから脱出したい
【F-05/神塚山山頂/1日目・午前0時半ごろ】
【男子27番 浜渡浩満@ピューと吹く!ジャガー】
状態:殴られて小ダメージ(でも快感)
装備:なし
道具:支給品一式、支給アイテム(未確認)
思考:1.不明
修正というか大幅に加筆。
一応、これなら旧ロワのハマーの話にもつなげられるのではないかということで。
>>178 乙です。
「諦めたら試合終了ですよ」や「バスケがしたいです」のセリフが重いですね。
しかし三井にバスケットボールとは、皮肉としか言い様がないw
>>171 あれ?ちょっと思ったんですけど、D-06の小学校ってスタート地点じゃないんですか?
だとしたらそのエリアは禁止エリアになってるんだと思うんですけど…
なんか勘違いしてたらスンマセン。
集められたのが体育館を小学校と勘違いしてるんか?
OPの最後に全員ガスで眠らされてランダムに配置されたからスタート地点はないはずだが
集められたのが体育館を小学校と勘違いしてるんか?
↓
集められた体育館を小学校と勘違いしてるんか?
>>181 ハマー&晴矢は旧にあったけど、作者はもう来ないでしょ
本意か不本意かは別としてあれだけイタさ爆発させて粘着してたんじゃ
気にせず修正前のでいいとおもうんだけど
ガラス玉みたいに輝きを失った瞳からは、もう涙が溢れることはなかった。
涙も心もすっかりカラッポになってしまったようだった。
大きな喪失感と虚無感――。
その二つだけが赤木晴子の胸を占めている。
抜け殻となった晴子が今できることは、16年間のうちに経験してきた兄との思い出に浸るだけ。
小さい頃から遅くまでバスケをしていたお兄ちゃん――カッコ良かったな。
私にレイアップを教えてくれたお兄ちゃん――優しかったな。
桜木君のことを伝えると筋トレをしながら全国の夢を語ったお兄ちゃん――熱かったな。
そのどれもが昨日のことのように鮮明に思い起こされる。
赤木剛憲は、晴子のどの思い出でも逞しくて頼りになる存在だった。
しかし、その楽しかった昨日は二度と戻らない。
遅くまで練習に取り込む姿も、桜木に熱く指導する姿も、全国の夢を涙ながらに語る姿も、もう見ることができないのだ。
大好きだったお兄ちゃんは死んでしまったのだから。
晴子は膝を抱えてその間に顔を埋めた。
疲れていた。何も考えられないほどに疲れていた。
空気の抜けてしまった風船のように、晴子もまた萎んでしまっていた。
晴子の望むのはただ一つ、もう一度昨日に帰りたいということだけだった。
【E-05/神塚山山中/一日目・午前0時30分ごろ】
【赤木晴子@SLAM DUNK】
[状態]:精神的に不安定
[装備]:なし
[道具]:支給品一式(※ランダムアイテムは未確認)
[思考]:1、何も考えられない
>>新ハマーSS
気が付かなかったよ自分orz そういえばそうだ。
だから、その、旧書き手の方、早めに修正中のタイトルを名乗って頂けると有り難いんですが・・・
>>旧ハマーSSとか、旧SS
あときっちり1週間だけ、旧作品の修正宣言を待とうと思う。
リスタート自体、急に決まった感が否めないから、もう少し旧書き手さんに配慮をしたいんだ。
ここスレ立ってから8日たつけど、「今何を修正している」って宣言、誰もしてないし。
・・・長いかな・・・?
「――――ハッ…ハッ…ハッ…ハッ……」
明かりも無い暗い夜道を、田岡茂一はひたすら駆けていた。
41歳――けして若くはない。まだいくらも走っていないが早くも息が上がりはじめ、足がもつれそうになるのを懸命に堪えている。
今の田岡に高校時代『神奈川に田岡あり』といわれた頃の面影を忍ぶことはできなかった。
年齢と共に衰えた肉体には、高校時代の遺産は残っていないようだ。
しかし、けして止まれない。止まることのできない理由が田岡にはある。
田岡の脳裏には、目の当たりにした赤木剛憲の変わり果てた姿が焼きついていた。
(一刻も早く警察に通報しなければ!)
田岡は必死に走りながら、公衆電話か、或いは民家で電話を借りることを考えていた。
そこから通報し、すぐにでもあのイカれてしまった安西達のことを捕まえてもらわなければなるまい。
でなければ更に犠牲者が増えてしまう……。考えるだけで恐ろしかった。赤木のような将来のある若者をこれ以上死なせたくはない。
(赤木剛憲…素晴らしい選手だった)
生前の赤木のプレーが思い起こされる。
大胆かつ豪快なスタイル、チームを引っ張る牽引力、ゴール下での圧倒的なまでの存在感。
文句無く全国トップクラスの選手だといえた。これほどの逸材はそう居るものではないのだ。
それを…その赤木を、最近は温厚で知られていた安西先生が殺してしまった。
いや――温厚だったとか、もはやそんなレベルの話ではないだろう。人が一人殺されているのだ。これ以上に無いほど残忍なやり口で。
その事実を、田岡は今なお信じることができない。何がどうなってしまったのか、田岡には全くわからない。
昨日練習を指導し終わった後も、自分の周りに特別変わったことは無かったし、当たり前のように次の日が無事にやってくるもんだと思っていた。
翌日の練習メニューだってちゃんと考えていたのだ。
それがどうだろう。気付いたら真っ暗な体育館にいて、殺しを強要されていた。ましてや尊敬していた安西先生に、だ。
とても現実とは思えなかった。
(――これは夢だ。悪い夢なんだ)
田岡は何度そう思ったことか……。
だが赤木の死体と、人が変わってしまった安西を確かに目撃している。とても信じられることではないが、さっきの出来事は夢ではないのだ。
だとすると、本当に今は殺し合いが行われている真っ最中なのであろうか?……わからない。
何がなんなのか、どうしてこんなことが起こっているのか、何の目的があってのことなのか、いくら考えてみても田岡にはわからなかった。
情けない話だが、自分には何もできることは無いだろうと思っていた。唯一できることがあるとすれば、それは通報を入れることだけであろう。
だがもしかしたら――。嫌な予感がしないでもない。
田岡の眼が前方の電話ボックスを捉えたのは、それから数分と掛からなかった。
飛び込むようにして扉を押し開くと、喘ぐ息を整えることもせずに受話器を上げ、緊急用のボタンを押した。短い呼び出し音のあとに応答があった。
「も、もしもし!?警察に――――」
「やあ。田岡君」
ドキリとした。電話の向こうの相手を、田岡はよく知っている。やはりそうかと内心で舌打ちした。
ごくりと唾を飲み込んでから、一応相手を確認した。
「安西先生……ですな?」
「はい」
田岡の予想通り、通話先に出たのは今一番聞きたくない声の主だった。
安西が電話に出たということは、文字通りの孤立無援を意味する。この島に助けは来ないと考えるべきであった。
田岡はもしかしたらこういうこともあるのではないかと考えていたが、それが見事に当たってしまったことになる。
「先生が電話に出られたということは――」
「ええ、外界との連絡は一切できません」
言い切った安西の言葉に、田岡は計画の大きさを知らされたようだった。
島一つを用意し、連絡手段さえ断っている。安西達の用意周到さが窺えた。
「…安西先生……訊かせて頂きたい。貴方は何の為にこんなことをなさるのです?」
「ほっほっ。田岡君、君達は言われたとおりにしていればいいんです」
口調は穏やかだが、言外に余計な詮索はするなという威圧のようなものが感じられた。
しかし黙っているわけにはいかない。言うべきことは言わねばならぬ。
「……何故赤木を殺したのです?彼は素晴らしい選手だった。貴方も彼を高く評価していたんじゃなかったんですか?」
「ほっほっほ」
「それもあんなひどい殺し方で……理解できませんな」
「君に理解してもらおうとは思ってないよ、田岡君。君達は誰かを殺していけばそれでいい」
「しかし安西先生、貴方は間違っている!私は決して貴方を許しはしない」
「死合はとっくに始まっているよ。君も断固たる決意で頑張りなさい」
そこで電話は一方的に切られた。
まだまだ言いたいこと、訊きたいことが山ほどあったのだが、それも叶わなかった。田岡は受話器を荒々しく置いた。
(安西先生はどうかしている……)
体育館でのことでわかってはいたがこうして実際に言葉を交わしてみて、安西が発狂しているとのだと確信した。
これからどうするのか、田岡は電話ボックスの中で立ち尽くした。もう助けを呼ぶ手立ては無い。孤島では逃げ場も無い。
田岡はデイパックを下ろすと、名簿を引っ張り出した。
4番 魚住純
知っている名が田岡の眼に飛び込んでくる。魚住の顔が体育館で見た赤木と重なった。
「冗談じゃない!選手をなんだと思っているんだ!!」
あまりの腹立たしさに、田岡は思わず声を荒げて叫んでいた。しかし、それが田岡の本心でもある。
辛い練習に耐え、それでもついて来てくれる選手を簡単に殺してしまう安西に、嫌悪感を覚えていたのだ。
田岡はもう一度名簿に視線を戻し、教え子の名を指でなぞった。それから名簿の名を順番に辿っていく。
14番 桜木花道 37番 三井寿 38番 宮城リョータ 42番 流川楓
湘北の選手だ。みんなあの安西の教え子だ。
彼らがどんな気持ちでキャプテンの死を見届け、恩師をどんな風に見ていたのかを考えると、田岡は辛くなった。
桜木は天敵ともいえる嫌な奴だったが、今はそんなことも言っていられない。桜木だって気持ちは一緒だろう。
名簿を男子から女子に移す。
1番 赤木晴子
「赤木の妹か……」
肉親をあんな形で亡くした少女の気持ちまでは、さすがに田岡は察せられなかった。
だがこの少女はきっと今も何処かで兄の死に打ちひしがれているはずだった。そう考えるとでゾッとした。
「こいつら全員、守ってやれねばならんな」
誰かが助けてくれないのなら、自分がやるしかない。田岡は口に出して決意を固めた。
「この田岡茂一、お前達だけでも必ず……必ず守ってみせるぞ!」
狭い電話ボックスの中――田岡は大きな使命感に燃え始めていた。
【F-03/路上の電話ボックス/一日目・午前1時ごろ】
【男子21番 田岡茂一@SLAM DUNK】
[状態]:健康
[装備]:なし
[道具]:支給品一式
[思考]:1、魚住・湘北勢と合流し、彼らを守る
晴子、田岡を投下。
田岡は旧スレでタイトルが被ったとあったため、内容とともに変更。
晴子の方はほとんど手をつけてません。
自分の書いたものでは、一貴・冴子、中島を修正予定。
他は登場してなかったりなので全て破棄します。
>>195 田岡修正版乙です。
安西先生と同じ監督の立場だけど、ロワでは参加者と主催者という立場の違い。
魚住だけでなく湘北の選手も守ろうとする田岡がカッコイイ!
>>186 あれ、マップだと小学校が赤くなってるんで、このロワでもそこが最初に集められた場所なのかと勘違いした。
じゃあ小学校に入れても問題ないんだ。騒がせてスマソ。
>>190 了解。1週間くらい時間があった方がいいと思う。
ハマーSSについては、その間に修正宣言が来れば加筆した方で。
来なかったら加筆なしってことで…
管理人さんは面倒でしょうけど、できればそんな感じでお願いします。
学校が赤くなってるのは元ネタのロワの画像を流用してるからかと。
>>198 もう仮管ではなく、立派な管理人だな。禿乙。
つーわけでリョウと春香の修正版を移植するよ。
っていっても場所と時間しか変えてないけど。
200 :
報酬は白衣の天使の微笑み:2006/06/18(日) 23:19:29 ID:L+8QvhRH0
おれは冴馬リョウ、またの名をシティーハンター。その筋じゃあ、ちったあ名の知れたプロのスイーパーだ。
美女のボディーガードから殺しまで手広く請け負う。つまり、街のゴミどもを始末する清掃人。
てな訳で、常に危険と背中合わせの毎日だ。
それにしても、今回はやっかいな事に巻き込まれちまった。
おれとしたことが目が覚めたら殺しを強要された挙句、再び目が覚めた時には見知らぬ島に放置されていた。
香の姿も見えないし、冴子も海坊主もミックも見当たらない。
まったく何がなんだか訳が分からんぜ。一体、これからどうなっちまうんだか…。
リョウは徐にその“白衣を着た女性”のスカートを捲り上げた。パンツの薄い布地に包まれた白くて形の良い臀部が丸出しになる。
「きゃ!」
白衣の女性は自分の意思に反して捲くり上がったスカートに驚き、短い悲鳴を漏らすと、スカートを必死に抑えた。
いくら抑えようともスカートは捲くり上がったままだ。何故ならリョウの大きな手が女性の努力を阻むようにスカートを抑えたままだった。
「わぁお!もっこりヒップちゃん!」
柔らかそうな双丘に眼を釘付けにして、リョウは歓声を上げる。香が見たら間違い無くハンマーでお仕置きされている場面だ。
「や……やめてください!」
なんとかリョウの手から逃れると、白衣の女性はリョウをきつく睨んだ。
「なんなんですか、貴方は…………!?」
見ず知らずの女性のスカートを捲り上げ、観察するなど、セクハラの域を超えている。白衣の女性が憤慨するのも無理はなかった。
ただ、相手は新宿の種馬の異名を持つ冴馬リョウだ。馬の耳に念仏というやつだった。
「あっれー?怒っちゃったー?そんな怖い顔してないでさーリョウちゃんと遊ぼうよー」
「やめてください!大声出しますよ?」
「いいじゃんいいじゃん、ねー?遊ぼうよー」
いつまでもしつこく食い下がるリョウに白衣の女性も呆れ顔。その顔は明らかにリョウを軽蔑していた。
201 :
報酬は白衣の天使の微笑み:2006/06/18(日) 23:20:26 ID:L+8QvhRH0
「私はこんな事してる暇無いんです。早くあの子達を探さなくちゃ…………!」
白衣の女性は大真面目に言った。
さすがのリョウもふざけてられないほど、白衣の女性は真剣だった。
「訳ありかい?」
さっきまでの変態ストーカーが一変、リョウはシリアスモードに切り替わっている。
こうしていれば、リョウはかなり格好良い。中にはこのギャップの大きさが好きだという女もいるとかいないとか。
とにかくリョウも悪ふざけを止め真剣になったので、白衣の女性の方も重い口を開いた。
「日々野君達を…………うちの学校の生徒達を探さなくては…………。ごめんなさい、貴方の相手をしてられないんです」
白衣の女性は丁寧な辞儀をして、生徒達を探しに行こうとした。
「待ってくれ、話を聞こう。おれに話してみてくれないか?」
「貴方に…………ですか…………?」
疑いの目。まだリョウを信用していなさそうだ。
「なぁに、こう見えてもおれはプロのスイーパーさ。こんな物騒な島を一人でうろつくより、おれのような腕利きと一緒に探した方がずっと安全だと思うがね」
とか何とか言いながら、リョウの腕はちゃっかり白衣の女性の肩をしっかり抱いている。
白衣の女性は半信半疑でリョウの横顔を見上げていた。
202 :
報酬は白衣の天使の微笑み:2006/06/18(日) 23:21:57 ID:L+8QvhRH0
「ほう…………要するに、春香ちゃんの所の生徒さんは何を仕出かすか分からない問題児って事か。面倒に巻き込まれないうちに、手綱をつけちまおうって訳だな」
「問題児なんて…………!あの子はとても良い子です。ただ少し元気があると言うかお調子者と言うか…………とにかく悪い子ではありません」
生徒を庇う春香の姿は、リョウに好感を抱かせた。
春香が心根の優しい娘だという事はそれだけで伝わって来ていた。
「まあ何にしても生徒の身が心配だって事だろ?だったら早いとこ出発しようぜ。もう面倒な事に巻き込まれているかもしれない」
「でも…………いいんですか、冴馬さんも誰か探さなくちゃいけない人がいるんじゃ…………?」
「なぁに心配はいらん。どいつも簡単に死んじまうような奴らじゃないからね。そのうち何処かで会えるさ」
リョウの言葉は素っ気無い。春香に要らぬ気遣いをさせない配慮だった。
この純真無垢で優しい心の山ノ上春香を、これ以上不安にさせてしまうのは男が廃るというものだ。
「ありがとう冴馬さん」
春香が笑いかけてくれた。
「フッ……報酬は前払いで貰っておくよ」
「え?」
春香は知らなかった。春香の微笑が最高の報酬になった事を――――――
203 :
報酬は白衣の天使の微笑み:2006/06/18(日) 23:23:04 ID:L+8QvhRH0
【G-08/平野/一日目・午前1時ごろ】
【男子10番 冴馬リョウ@CITY HUNTER】
[状態]:健康
[装備]:特に無し
[道具]:支給品一式
[思考]:1、あわよくば春香ともっこり
2、春香を守る
3、香、冴子、海坊主、ミックを探す
【女子12番 山ノ上春香 @BOY】
[状態]:健康
[装備]:特に無し
[道具]:支給品一式
[思考]:1、日々野や一条を探す
2、リョウについて行く
二人の支給品は次に作者に任せます
冴馬リョウ と 冴羽の関係は?
揚げ足取りはいらないよ
新作マダー?
早くルーキーズ勢の活躍や月やL頭脳戦見たい
>>203 修正乙
もっこりは相変わらずヤバイっつーか、シリアスとギャップがw
鼓動が早鐘のように鳴っており、瀬戸一貴は自分の胸に手を当ててみた。
心臓が胸に当てた手を振り払おうと激しく叩いているのを感じ、一貴は自分がどれほど脅えているのかを知る。
深呼吸をすることで緊張をほぐそうと試みるが、バクバクとうるさいほどに脈打つ心臓はまったく一貴の言うことを聞き入れようとはしない。
背後の樹に背を預け、それでも一貴は気持ちが落ち着くのをじっと待った。
(伊織ちゃん、大丈夫かな…)
大好きな葦月伊織の顔が目の前をチラつく。
その顔が不安に慄いているように見え、一貴の心配は倍加した。
(なんでこんなことに……)
いくら考えたところで理由などわかるはずもなく、余計、歯がゆさと腹立たしさが増すばかりだった。
(そうだ…伊織ちゃんだけじゃないんだよな)
慌てて名簿を引っ張り出すと、それを月光に透かし、その中に知っている名は無いものかとたどっていく。
(泉ちゃん…それに寺谷もか……)
自分と伊織を入れて4人――。
知っている人間の多さに深い絶望を覚える反面、根拠の無い心強さも感じ、一貴の気持ちはようやく落ち着きを取り戻しつつあった。
とりあえず気心の知れた者同士固まっていればひとまず安心、そんな構図が一貴の脳裏に描かれる。早く伊織に逢いたかった。
さしあたっての問題は、如何に早く安全にみんなと合流できるか、この一点に絞られる。
(できればこんなモノ使いたくないけど)
ポケットに手を入れ、中にあったものを掴み出した。嫌悪するようにそれを見る。
――1本のナイフ。
ブレードが月の明かりを反射して鋭く光っていた。
(もしも誰かが危険な目に遭っていたら……)
使わざるを得ないかもしれないと、一貴は覚悟を決めた。
「あら、随分と物騒なものを持ってるのね」
突然の呼び掛けに、せっかく規則正しいリズムを刻みだしていた一貴の心臓が、また異様な速さで暴れはじめる。
全身の筋肉が瞬時にこわばり、思わず握っていたナイフに力が入った。
「気をつけなさい、素人が扱っていい武器ではないわ」
見る方が恥ずかしくなってしまうほどボディーラインを強調した紺色のスーツに身を包んだ女性が、音も無く一貴の前に現れた。ほんの数メートルほどの距離だ。
一貴は驚くよりも先に妖艶な魅力を振りまく女の身体に目を奪われ、それから思い出したように震える手でナイフを突き出した。
自衛のためとはいえ、覚悟を決めたそばからナイフが必要な事態になるとは考えてもみなかった。
「だ、誰…ですか…?」
ナイフを向けたまま、あからさまな疑いの眼をして女に問いかける。
そうしながらも一貴は、
(綺麗な人だ)
と、女の大人の色気に少しだけ惹かれていることに自分で気付いていなかった。
「そんな恐い顔しないで。別に怪しい者じゃないわ」
芸術的な造りをした形の良い唇を歪め、女は知的な笑みを一貴に投げた。
さっきまでとは違った理由で胸が高鳴るのを、一貴は抑えきれなかった。
「こんな状況ですし、いきなり現れれば十分怪しいと思いますけど……」
女の笑顔に顔を赤くしながら、ようやくそれだけのことを言う。
「それもそうね…。――私は野上冴子、警視庁特捜科の刑事よ」
「刑事……?」
騙されては堪らないと思いつつも、悲しいかな男の性でざっくりと開いた冴子の胸元やスラリと伸びた太腿に眼が行く。一貴の小鼻が好色そうにヒクヒクと動いた。
冴子はそれに気付いているのかいないのか、挑発的な笑みを浮かべた顔で真っ直ぐ一貴を見ていた。何かを推し測っているようにも取れる顔だった。
「……何か証拠になるものはありますか?」
眼に入ってくる冴子の身体を無理やり視界の外に追いやって、一貴は真剣な表情を作って訊ねてみた。
本物の刑事なら助けてもらえるかもしれないと思ったのだった。
「ごめんなさいね、どうやら警察手帳なんかは取り上げられてしまったらしいの。残念だけど、身分を証明できるようなものは持ってないのよ。
――ねえ、それより、いい加減その危ないのしまってくれる?そんなの突きつけられてたら落ち着いて話もできないわ」
「…………」
冴子の言葉をまるっきり信じたわけではなかった。
しかし、やはりどうしても人を傷つけることは躊躇われたし、心理的にも、心細い中で最初に出会った人間を冷たくあしらうことはできなかった。
美貌も手伝ってか冴子がどうしても悪い人間には見えなかったので、一貴は言われた通り、両手で包みこむように握っていたナイフをズボンのポケットにねじ込んだ。
「よかった。これで落ち着いて話せるわね」
「……別に信用したわけじゃないですから」
猜疑とテレが相俟って、ぶっきらぼうな口調になる。素直になれない性格は一貴の悪いところだ。
「いいのよ、それで。いきなり信じろという方が無理があるわ。――とにかく何処かでゆっくり話さない?誰かに見つかったら厄介よ」
一貴の返事を聞かずに、冴子が先に立って促す。
別に話したい気分でもなかったけれど、冴子がどんどん行ってしまうので仕方なく一貴もそのあとに続いた。
少し移動すると神社があった。『菅原神社』と書いてある。
注意深く周囲を警戒しながら、二人は境内に足を踏み入れた。
夜中の神社は閑散としていた。もっとも、他に誰かが居たりでもしたらそれはそれで厄介なのだが。
安全を確認し終えると、冴子は境内のお堂の階段に腰を下ろした。
ちょうどお堂を覆うように木の枝が伸びており、日中はちょっとした屋根代わりになって陽射しを防いでくれそうだ。
一貴はさすがにまだ冴子が信用できず、仲良く隣に座ることは憚られた。冴子と向き合う形で立っていることにした。
「座ったら?」
気を利かせた冴子が横にずれて、一貴が十分座れる場所を開けてくれた。
「いえ、結構です」
それをきっぱり断る。
「そう……」
冴子はちょっと気を悪くしたのか、長いまつげを伏せた。
微妙な間が空き、気まずい雰囲気となる。一貴は何か喋らなくてはと思い、とりあえず口を開いた。
「オレ、瀬戸一貴っていいます」
「そう、瀬戸君っていうのね」
長いまつげを持ち上げて冴子が優しく微笑む。
クラクラするほどに冴子が綺麗で、一貴はいつものように頭の中で淫らな妄想に耽った。
だがすぐに邪念を振り払う。今がそういうことを考えている場合ではないのは十分承知していた。
「話って、何ですか?」
また妄想しないよう、本題を切り出した。
「――あなた、本当に殺し合いが行われていると思う?」
唐突な問いだった。しかし、これは一貴も感じていた疑問だ。
こんなことに巻き込まれなければならない覚えもないし、なにより殺し合いとは非現実的過ぎる。
今このときも誰かが何処かで殺し合ってるとは考え難いものがあった。
「わかりません、オレには……。でも、あの体育館で見た死体は本物のように見えた……」
いつきが習っていた造形のような作り物には見えなかった。素人目にも、あれが本物の死体であることくらいわかる。
だが、一貴の希望の如きものがそれを否定していた。
だから警察の人間である冴子の口から「あれは死体ではない」と言われれば、きっと一貴は狂喜したに違いない。
しかし――。
「そうね、あれはきっと本物でしょう」
冴子の答えは一貴が望んだものではなかった。
冴子は一体どれくらいの事件を担当してきたのだろう?どれくらいの死体を見てきたのだろう?冴子の言葉には、キャリアが裏打ちする自信さえ覗いていた。
急に実感が湧いてきた。背筋に寒気が走った。殺し合いというのもが現実味を帯びてくる。
「――野上さんは刑事なんでしょ?なんとかならないんですか?」
縋るように言った。
「……残念だけど、無理ね。こんなテロまがいのことをしでかす連中だから、応援を呼ぼうにも外界との接触手段は断たれているだろうし……。
連中と戦おうにも、肝心の居場所がわからないもの。今のところはお手上げ状態だわ」
「でも……!!」
冴子の後ろ向きな発言に腹が立った。
警察なら何とかするのが当然だろという無責任な感情が鎌首をもたげ、反抗的に冴子を睨みつける。
「落ち着きなさい。今は何もできないと言っただけで、何も手を打たないとは言ってないわ」
「え……?」
「いい、瀬戸君、さっき受けた説明を思い出して。私達はこの首輪で動きを制限されているらしいの。だからまず、この首輪を外すのが先決ね」
「首輪ですか……」
自分の首に手を伸ばそうとして、一貴はその手を止めた。体育館で説明されたことをしっかり思い出したのだ。
『爆弾入り』
たしか、あのヒゲのオッサンがそう言っていたはずだった。
「これを外さない限り、迂闊に動けないわ」
冴子はコツコツと爪で首輪を弾いてみせる。
「うわ!?」
衝撃で爆発するのではないかと思って一貴は頭を抱えてしゃがみ込む。
「ふふふ。あなた、何してるの?」
「へ……?」
頭を覆った腕の隙間から冴子を見上げた。
「大丈夫よ、これくらいなら。この程度で爆発されたら、それこそ何もできないでしょ?」
冴子の言う通りだ。こんなことで爆発していたら殺し合いだって難しくなる。
大袈裟にビビッた自分が恥ずかしかった。
「なんにしろ、この首輪が邪魔であることに違いは無いわ。まずはこれをなんとかしなくちゃ」
「……要するに、その手伝いをオレにしろってことですか?」
立ち上がりながら言った。
「あら、意外と察しが良いのね」
「わかりますよ、そのくらい。……でも、爆弾なんて外せませんよ、オレ」
「あなたにそんなことしてもらおうとは思ってないわ。外せるかもしれない人を一緒に捜して欲しいのよ」
「人を捜す…ですか?心当たりあるんですか?」
「ええ。彼ならこういうことは得意だろうから。できないのなら、彼にテログループの殲滅を手伝ってもらう」
「…………」
一貴は迷う。人を捜すくらいなら自分にも手伝えそうではあった。一緒に捜してるうちに伊織達を見つけることもできるかもしれない。
だが一緒に行くということは、当然、危険もつきものということだ。
大人しく隠れていれば助けが来る可能性だってあるのに、わざわざ危険を犯すことになる。
仮に冴子が信用できる人物だとして、果たして自分がついて行くべきなのか――。手伝う価値はあるのか――。
しかし、一貴には恐怖に震える伊織の姿が見えていた。
刑事である冴子を手伝うことは、延いては伊織を助けることに繋がるかもしれないと思った。
なんとか冴子が首輪を処理し、その捜している人とテロの首謀者を倒してくれれば全てにケリがつくはずだった。
(伊織ちゃんだけは泣かせたくない。守らなければならない。そのためなら何だって……!)
「……いいよ、オレ、手伝いますよ」
「先に言っておくけど、危ないこともあるかもしれないわよ?」
「承知の上です。それでもオレは……」
力強く言った。
冴子は頷いてそれに応えた。
「ありがとう。助かるわ」
「ただ…条件があります」
「何かしら?」
冴子が細い首を傾げてみせる。
「オレも捜したい人達が居ます。その人たちを捜すのを手伝ってください」
「友達?」
「はい。それと……オレの大事な人です」
「へぇ…。まぁいいわ、それで」
一貴の『大事な人』発言に興味を示したようだったが、冴子は深く突っ込んでくることはなかった。
これでお互いの利害が一致したことになる。お互い、探し出さねばならない人間が居るのだ。
これからどうなるかはわからないが、一貴はひとまずは冴子と行動を共にすることに決めた。
「じゃあ、そろそろ行きましょう。のんびりしている暇は無いわ。急いでリョウを見つけなきゃ」
それぞれ荷物を抱えると、二人は夜の神社をあとにした。
【E-02/菅原神社/一日目・午前1時ごろ】
【女子10番 野上冴子@CITY HUNTER】
[状態]:正常
[装備]:メリケンサック@ろくでなしBLUES
[道具]:支給品一式
[思考]:1、冴羽リョウ、及び知り合いとの合流
2、首輪の解除
3、首謀者達の逮捕、或いは殲滅
【男子20番 瀬戸一貴@I''s(アイズ)】
[状態]:正常
[装備]:スペツナズナイフ
[道具]:支給品一式
[思考]:1、葦月伊織、及び知り合いとの合流
2、冴子に協力
3、伊織達に何かあれば……
「ヘル…ビジョン……?」
夜空に浮かぶ青白い月の明かりを頼りに、中島淳一はデイパックに入っていた支給品の説明書に目を通していた。
寄せては引いていく波の音がする以外は静かなもので、辺りに人がいる気配は無い。
しかしそれでも不安で仕方がない中島は、何十秒か置きにキョロキョロと周りを見回して危険の有無を確かめるものだから、
簡単な説明書を読むだけなのにけっこうな時間が掛かっていた。
「ひ、ひぃぃぃ!…な、なんてアブないものが入ってるんだ……」
やっとのことで説明書を読み終えて『ヘル・ビジョン』の効能を知った中島は、そのあまりに危険な内容に驚き、
恐ろしさに任せてヘル・ビジョンの入った小さなポリエチレンの袋を放り投げていた。
ふわりと飛んだポリエチレンの袋は波打ち際に落ちて、押し寄せてくる波に乗って砂浜の上を行ったり来たりと繰り返している。
――ヘル・ビジョン。3粒までは精神興奮剤だが、4粒以上は痛みを取り払い強力な肉体を与えてくれる植物の種。
飲めば飲むほど肉体に驚異的な力をもたらしてくれるが、反面、身体への負担は大きくなり、場合によっては心身ともに破綻をきたす恐れもある代物。
説明書に書かれていることを要約すると、こんなところだった。
それは植物の種ではあるが、ありていに言ってしまえばドラッグとか薬物といわれるもので、中島のような目立たず地味で根暗な高校生にとって
決して手にしてはならない禁忌と教えられてきたものなのだ。
「ううぅぅ……。僕は…僕にはプロのカメラマンになるという夢があるというのに……何故、こんなことに巻き込まれなければならないんだ……」
状況が状況だ。この非常事態に、中島の頭はひどく混乱している。
その上ドラッグなどという危険なものを手にしてしまい、中島の思考回路はメチャクチャになっていた。
中島は誰に憚ることなく泣いた。泣いてどうなるものでもないが、とにかく泣いた。
そして泣いて泣いて一頻り泣き終わったあと、急に何かを思い出したようにガバッと顔を上げた。表情に微かな希望が見てとれた。
中島は急いでデイパックを漁り始める。欠かすことのできない、自分の持ち物が入っているのではないかと信じて。
「無い!無い!無い!僕のカメラが何処にも無い!!」
中島の希望に反して、デイパックをひっくり返してみても求めるモノは入っていなかった。
ポケットも確かめるが、無論、探し物はそんなところに入る大きさではない。
中島はガックリと肩を落とした。中島が探していた物は大切なカメラだった。
愛用のα7700iやα8800iなら言うことは無いが、この際、贅沢は言ってられない。とにかく、なんでもいいからカメラが欲しかった。
あったところで意味のないことぐらいわかっていたが、せめて大事なカメラさえあれば気持ちの一つも紛れると思った中島に、現実は厳しかった。
「そ、そんな……」
なかば放心状態で呟いた。
「僕はこれからどうしたら……」
唯一の心の拠り所さえ奪われてしまった。一瞬、目の前が真っ暗になったのは、何も夜の闇の所為ばかりではないだろう。
ふと、中島の虚ろに彷徨う眼が、なんとはなしに波打ち際にたゆたうヘル・ビジョンを捉えた。
膝をついて悲観に暮れていた中島は、吸い寄せられるようにゆっくりと立ち上がると、海水に浸されていた小袋を拾い上げた。
大丈夫、中身は濡れていない、無事だ。
「……い、いざとなったら…これを――」
中島は、震える手でヘル・ビジョンを制服のポケットにねじ込んだ。
【J-07/浜辺/一日目・午前1時ごろ】
【男子25番 中島淳一@ろくでなしBLUES】
[状態]:精神的に不安定
[装備]:なし
[道具]:支給品一式・ヘルビジョン(10粒)@BOY
[思考]:1、死にたくない
2、太尊や千秋を探す
修正版を投下。
元の一貴SSは公園が舞台だったけど、新マップでは公園が無くなったので神社で代用。
中島SSはタイトル変えました。
乙。
ただ、菅原神社はほぼ同じ時間にボルボ・真中組がいるんだよね…
しかもスタングレネードを爆発させてる。
まぁ、ニアミスならそれでいいんだけど、別な神社か寺にした方が無難かも。
時間をずらしてもいいかもな
2時くらいなら問題ない
頼む、誰かデスノを動かしてくれ!
デスノの活躍を見せてくれ!
ちょっと書いてみてるんだけど、デスノ組みの時代はいつだろう?
魅上がいるってことは、L死亡後の状態?
>>221 それで良いと思う。
>>一貴SS・中島SS
一貴SSのマップをどうするか、まだ判らない為、先に中島SSを上げようかと思うんだが大丈夫かな?
本田速人は警察官である。
しかし、(バイクに乗っている時以外は)きわめて優しい性格をしているため、
目の前で死体を見せつけられ、殺し合いを強要されるという異常事態に陥っても、
その犯人たちを逮捕しようとするよりも先に、恐怖心が表に出てきてしまっていた。
何もできないまま『主催者』たちの話に聞き入り、気づいた時には道端で倒れていた。
「…そうだ、とにかく先輩を探さなそう。先輩ならきっと何とかしてくれる!」
本田が信頼している先輩…両津勘吉ならば、こんな馬鹿げたゲームに乗ることなく、持ち前のバイタリティで
どうにかしてくれるに違いない、本田はそんな気がしていた。
両津はお金に汚かったり不真面目な性格をしているが、人を不幸にしたりはしない…とは言えないけど、
とにかく人殺しに手を染めたりはしない人だったから。
「早く先輩に会えますように、それまで危ない人に出会ったりしませんように…」
道なりにしばらく歩いていくと、前方に灯台らしき建物が見えてきた。
灯りがついていないのではっきりとは判らないが、たぶん見間違いではないだろう。
地図を見てみると、灯台は島の外れにひとつだけある。
と言うことは、あの灯台のあるエリアはI-10で間違いないことになる。
「灯台か…今いる場所も判ったし、ちょっと休んでいこうかな。あ、でも先に誰かが来てるかも知れない…」
もし、相手が殺し合いに乗ってる人だったりしたら…
武器になるものを何も持っていない本田は、灯台に行くのをためらった。
しかし、逆に両津が灯台にいるとしたら…これほど心強いことはない。
「そ、そうだ。先輩がいるかもしれないんだ…静かに近づいてこっそり様子を探れば…」
頭をブンブンと振って迷いを振り切ると、本田はゆっくりと灯台に向かって歩き始めた。
両津が中にいることを、そして殺し合いに乗った人が中にいないことを願って。
本田は灯台に入ると、1階の各部屋の中を順番に調べていく。
今のところ、誰かがいる様子も、いた様子もない。
誰もいなかったのかと胸をなでおろす本田。
その時。
「…動くな」
「ひっ!」
何者かに背後から銃のようなものを突きつけられる。
本田は小さく悲鳴を上げると、ゆっくりと両手を上げた。
しばしの間を置いて、背後の何者かが戸惑ったような声を上げる。
「……その服装…警察の方ですか?」
「え……そ、そうです!交通課の白バイ隊所属、本田速人といいます!」
「……すみません、脅かしたりして。手を下ろしてください」
突きつけられていた銃のようなものが離され、本田は言われるままに手を下ろした。
そしてゆっくりと振り返ると、そこにいたのは育ちの良さそうな青年だった。
その手には、短い金属のパイプが握られている。
どうやらこれを銃に見せかけていたらしい。
「え、えっと……」
「あぁ、すみません。僕は夜神月と言います。月と書いてライトです。…その、脅したりしてすいませんでした。
てっきり殺し合いに乗った人なのかと思ってしまって…」
「そんな、僕の方こそ警察なのに情けないとこを見せちゃって」
どうやらこの月と言う青年はいい人のようだ。
そう感じた本田は、ようやく警察としての自覚が働き始め、この青年を守らなければいけないと思い始めていた。
・
・
・
「(思ったとおり、この本田と言う人はお人よしで、殺し合いに乗ったりはしない人のようだな。
いい人ぶって見せてちょっと言葉を交わしただけで、僕に気を許してしまっている…)」
灯台の最上階で、月と本田は互いのことを話していた。
互いの知り合いのことなどのとりとめのない話が中心だが、そのおかげで本田は月をすっかり信用していた。
やがて、本田は自分に支給されたアイテムについて話し始めた。
「僕の荷物に入ってたんだけど…これの使い道はあるのかなぁ?」
本田は自分に支給されたアイテム…ガソリンを取り出した。
小さなタンクに入った2リットルほどのそれは、このままではもちろん使うのは難しい。
だが月は、ニコリと笑って答えた。
「大丈夫ですよ。火をつける時とかに使えるじゃないですか」
「…あ、そうか。この灯台とか家の中ならともかく、夜は冷えるから火を燃した方がいいよね」
「えぇ、そうです」
月は笑顔のまま頷いた。
…どうやらこの本田という青年は心底ひとの良い性格らしい。
火炎瓶を作ったり、放火したりという方向には考えが向かないようだ。
「(警察だと言うから少しは頼りになりそうかと思ったが…あまり期待できそうもないな。
まぁガソリンが手に入っただけでも、声をかけた価値はあるというものだ。だがそれよりも…)」
月は参加者のリストに目を落とす。
『L』……確かに死んだはずの男の名前だ。
このゲームで最も重要なのは生きのこること。
だが、月にとってそれと同じくらいに重要なのは、このLという男ヘの対処だった。
Lは月=キラであることに気づいている。
そんな男が生き返ってこのゲームに参加している…極めて危険だ。
デスノートさえあれば殺すのは容易だが、それが手に入らない場合はどうするか…
月は本田の雑談を受け流しながら、Lにどう対処するかということに頭をフル回転させていた。
【I-10/琴ヶ崎灯台/1日目・午前2時ごろ】
【男子32番 本田速人@こち亀】
状態:健康
装備:なし
道具:支給品一式、ガソリン(2リットル)
思考:1.夜神月と行動を共にする
2.両津と合流する
【男子40番 夜神月@DEATH NOTE】
状態:健康
装備:短い鉄パイプ
道具:支給品一式、支給アイテム(未確認)
思考:1.Lへの対処を考える
2.ゲームの脱出方法を考える
3.とりあえず本田と行動を共にする
投下する前によく見直したつもりなのに、改めて見てみると粗が目立つなぁ。
もっと気をつけないと。
>>224 >探さなそう
『探さなくっちゃ』? 『探そう』? どっち?
>>229 どっちだよって感じですね。
うーん、『探さなくちゃ』かな。
>>229 誤字脱字があるのは仕方ないこと
いちいちツマラン事を指摘するのは無粋ってもんだ
>>228 月のLに対し方が楽しみだな
本田みたいなお人好しと組ませたのは良いかもしれん
本田がいつ月の腹グロさに気付くかがキーになりそう
Lって死んでるのを生き返らせて参加させたって設定なの?
その辺がハッキリしないんだが
魅上がいるから、月と魅上は2部の状態。
Lは死んでから生き返らせられて参戦したのか、死ぬ寸前で参戦したかは不明。
Lを最初に書く人の書き手しだい。
こんなとこじゃね?
死ぬ寸前で→死ぬ前の状態で
ヨツバキラとかのあたりでも構わないかもしれない。
せっかく一般人にこだわるって言ってるんだから死んだのを生き返らせて参加させたとかはしたくないね
なんでLが生きてるのかとかは本編では出来るだけ言明するの避けてほしい
月が疑問を持っちゃうのはどうしようもないことだけど
ま、曖昧でもいいよな。
L側の視点で書くときが難しいかもしれないけど、気づいたら参加させられてた、みたいな感じでもいいし。
>>235 そんなこと言っちゃうと違う世界のキャラが集められた時点で(ry
>>237 いやだから、そんなことを言い出したらキリ無いしつまらないから言明を避けようと言ってるんだけど?
Lはなんと二代目だった!
クローン!クローン!
それなんてニア?
予約とか何もないけど新作を執筆中の人とかいるの?
なるべく序盤で弾みをつけられたらいいんだけどなあ・・・
>>218 すんません、今確認しました。
確かに同じ時間帯にボルボ・真中が居るね。
>>219の案を採ることにします。
>>216の状態票を、
【J-07/浜辺/一日目・午前1時ごろ】
↓
【J-07/浜辺/一日目・午前2時ごろ】
に変更。
修正が遅くなり申し訳ない。
>>241 新作か……書いてみようかな。
安仁屋でも予約してみる。
じゃあLとマサルを予約します
マサルは出てないんだが・・・
ちまちま更新。
書き手の方、タイムテーブルを用意しました。
補完的に、開いている時間帯のSSを書きたい方にオススメします。
ただし、先に投下された作品と展開の矛盾が発生する場合、当然のごとく修正がない限り通過されませんのでご注意ください。
あと、最新のキャラ状況を参加者一覧から確認できるようにしました。
家に帰ったら投下された奴を更新します。
>>246 管理人さん乙です!
そろそろ人が死ぬ話も書きたいけど、知ってる作品が少ないからなぁ…
書けるキャラを減らすのは躊躇してしまうw
>>246 あの重要ってのいらなくない?
あんま書き手を縛る事しないってのが1stと比べて良い事なのに
「○○までに修正しなさい!」って内容はどうもなあ・・・
>>249 旧作の修正投下についての期限なんだから重要だんべ。
期限を設けないと、新作の投下に差し障るわけで。
まさかいつまでダラダラ待つわけにいくまい。
>>250 もう投下なんて無いだろうし、こういうのは暗黙裡でやれば良いと思うんだわ
重要なのはもちろんだがこのスレでも忠告済みだし、クドクドと書く事じゃないでしょ
いや、こういうことはちゃんと書いといた方がいいんだよ
無理に修正しろなんてどこにも書いてないのだから、別に書き手を縛ってもいないし
クドクドって言うほどしつこく書いてないし
無理やりリセットに持ち込んだ割には新規書き手とかいないよな
リセットと騒いでた奴らは何処に行ったんだろ?
どんどん新作書いていけって感じだが、実際に書いてるのは旧作書き手だけだな
何の為のリセットだったのかよく分からんね
やっぱ地味だし
俺としてはこういうメンツはネギまロワみたいなワンマンじゃないと書きにくいね、どーも
>>253 どうせ進まないんだから考えるだけ無駄さ、古参に任せよう
この際だから、全体の大まかなプロット立てるのとかどうだろう?
知らないキャラでも大体の使い方さえ分かれば雰囲気で書けたりするじゃん?
話の筋道さえあらかた決まってればストーリーにバラつきがなく、より秀逸になると思うんだが
少ない書き手でも続けられるし
年表みたいなのをつくって各書き手が気に入った部分をチョイスして書くのか?
まあそんな感じ
矛盾も少なく、最小限の人数でも書けると思うんだよね
デメリットとしてネタバレってのがあるけど
とりあえず優勝者(あるいは脱出成功者)だけ決めてみるのもそれはそれで面白そうw
それを適用するかは別として、話し合ってみるだけでも
どうする?
俺は結構アリな案だと思うな
まぁまぁ、そう焦らずに。
こういうのは書き手さんを無視しても意味がないだろうし。
実は書き手だったりするけどね
優勝EDか、脱出EDか。
とりあえずそのくらいなら話し合っても面白いかもしれないね。
個人的にゃあ脱出がいいと思う
266 :
256:2006/06/25(日) 11:57:52 ID:g4LNYEgBO
昨日提案した者だけど、トリップつけた書き手がどういう流れにするか決めた方が良いかな
読み手まで「ああしたい」「こうしよう」って言っても書ける人がいないと意味無いし
・・・まあ、こうして提案した俺が読み手だから偉そうには言えないんだけど
脱出EDにするなら首輪をどうにかせにゃならんよね。
原作だと川田がハッキングして首輪のデータを持ってたから分解できたけど…
このロワの場合は機械にやたら詳しい人がいないと難しいと思われ。
だれかいるだろうか。
ついでに魚住予約ー。
そーいや原作元ネタのAA製バトロワって原作とどう違うのーん?
黒幕が直々に、支給品に設計図とか工具類とかをコッソリ入れたとか、ダメか?
単品で支給されているから今の所意味が無いけれど、集まると強力。
「不信感だらけのこのロワで、世界観が違う人間の協力関係が成立するかが見たい」
「キャラ集めた人が参加者には判らないんだから、脱出したところで『主催者』の3人が殺されるだけ」
「勝利者が出たら、元の世界に(『主催者』や死体も含めて)戻せば良い」
主催者≠ロワ計画した人・キャラ集めた人なんだから、こんな考えもありかな、と軽く考えてみる。
新作は?
バトロワならHUNTERからも参戦させりゃいいのに。
キルアとか使い易そう。ジョーカーイルミとかでもいいし。
>>269 ちょっと説得力に欠けるかな
黒幕が直々にコッソリと道具類を入れる理由が弱いし、
主催者≠ロワ計画した人・キャラ集めた人ってのは決めた事ではない
黒幕なんてのがいるとは限らんしな
>>271 >>1から全部読み返して来い池沼
>>272 OPの主催者3名は一般人で、
時空を超えて違う世界からキャラを拉致できる力を持ってる訳じゃないから、
計画はともかく、キャラ集めた人≠主催者3名だと思っていたんだが、確かに断定は厳しいか。
クロスオーバーって事で同じ世界から集めた可能性もあるよね。
それに黒幕とか出すようなロワじゃないと思うんだよな、2ndは。
過疎
クヌギやコナラの原生林を抜けると、そこだけぽっかりと穴を開けたように月明かりが降っていた。
源五郎池は静かに水を湛えている。
湿り気を帯びた空気が池の周りを覆っていて、少し肌寒いくらいだ。
「ちくしょう……わけがわからねえ」
安仁屋恵壹は足元の小石を拾うと、それを苛立たしげに池に向かって放り投げた。
小石はポチャンと音を立てて真っ黒な池に沈んでいく。静かだった池に波紋が広がった。
それはまるで安仁屋の心みたいだった。安仁屋の心も、池に広がる波紋同様に激しく波打っている。
安仁屋があの体育館で見たものは、恩師・川藤幸一の姿だった。
太ったじいさんとおっさんに続いて入ってきた川藤。言われるがままに死体を運び、請われるがままに短い演説もしていた。
あんな状況なら身を呈してでも守ってくれるだろう川藤が、何もしてくれなかった。これらはいったい何を意味しているのだろうか――。
『川藤の裏切り』
安仁屋はさっきからずっとこの疑念にとり憑かれている。
常に前を向くことを教えてくれ、夢を持つことの楽しさを思い出させてくれた熱血教師を信じたいのだが、一度頭にこびりついた疑いは中々消えなかった。
(川藤は本当に俺達を売ったのか、それとも別に理由によるものか――。
川藤のことを考えると、後者のような気もする。けどそんな器用なことができる奴じゃない。だとしたら……。)
結局はこの堂々巡りを繰り返す。
今のままでは何を信じていいかわからなかった。
安仁屋は川藤を信じようとする気持ちと、信じてはいけないという気持ちとの間で揺れていた。
「――ったく、ふざけやがって!」
安仁屋はもう一度小石を拾うと、その場をマウンドに見立て足で軽く地面をならした。それから「ふぅ」と息を吐き、無心になって投球姿勢に入る。
考えているのが馬鹿らしくなってきた。
要するに川藤に裏切られようとなんだろうと、今が命の危険にあるということに変わりはない。
まずは生き残る――それを第一に考えなければならない。
御子柴や新庄、それに塔子と合流して今後の作戦を練る必要があるだろう。平塚はバカだからどうでもいいが。
大きく振りかぶり、池の中央にキャッチャーの若菜が居るつもりでオーバスローから肘をしならせて自慢の速球を投げた。
MAX150km/hを叩き出す安仁屋の肩は、見事に小石を若菜のグローブのど真ん中に叩き込んだ。ストライク!
文句の付けようもない投球のはずだったが、気持ちは釈然としないままだった。
「――誰だ!?」
急に人の気配を感じて、安仁屋は振り返った。背後の森に誰かが居たような気がする。
しかし黒洞々たる闇を孕んだ森は厚い枝葉によって月明かりが入り込むのを阻まれており、そこから人影を探すことなぞできやしなかった。
それでも誰かが闇に潜んでいるのは確実に思えた。殺気――上手く言えないが、敢えて言うならそれだった。殺気を感じたのだ。
安仁屋はできるだけ大きな石を数個拾うと、左手に抱えた。
「誰だって訊いてんだろ?隠れてんじゃねーよパキ野郎。返事しないってんなら石投げるぞ。俺は今腹立ってんだよ」
暗い森に向かって安仁屋は言う。
森から帰ってくる言葉は何もなかった。
「…ナメんなよ……殺すぞコラァ!!」
当たると幸いに、安仁屋は持っていた石を森へ投げた。
抱えていた分を投げきると、また石をかき集めて投げつけた。
それは川藤の裏切りへの八つ当たりであるように、また川藤を信じきれないでいる自分への苛立ちのように、安仁屋は夢中で石を投げ続けたのだった。
「はぁ…はぁ…はぁ……」
投げ疲れると、噴き出した汗を拭って息をついた。
スタミナにはそこそこ自信をつけたつもりだったが、無茶苦茶な投球ですっかり息は上がっていた。
辺りの石は綺麗に無くなっている。
これだけ投げても出て来ないんだから気のせいだったのかもしれないと、安仁屋は思った。
「はぁ…はぁ……ダッセー…。ビビってんのは俺の方じゃねーか」
さもくだらないといった風に放心すると、安仁屋はデイパックを担ぎ上げた。
背負いながら歩き出す。
ガオォン!!
そのとき湿った空気を裂いて、一発の銃声が谺した。
ヒュンっという音を立てて弾丸が安仁屋の真横を掠めていく。
驚いた安仁屋の足が止まった。
動けと頭では命令するのだけれど、固まってしまった身体はどうやっても反応してくれなかった。
今のは一体なんだったんだ――そう考えた刹那、二発目の銃弾が安仁屋を襲う。
どんな強力なピッチャー返しでもこれほど強烈ではないだろうという衝撃を喰らい、安仁屋は数歩前によろめいてガックリと膝を着いた。
腰から腹にかけて焼けるような痛みが突き抜ける。耐え切れず、そのまま仰向けに倒れた。
「……ってぇーな……」
灼熱の痛みに身を捩ると、傷口を強く押さえた。ヌルリとした生暖かい感触が指の間から溢れ出る。
この様子では、腰から入った弾は内臓をズタズタに破って腹へと抜けていることだろう。致命傷かもしれない。
「……くそ……シャレんなんねーぞ……」
ザッ、ザッ、ザッ
誰かが歩いて来る。
翳みだす視界の端に、金髪の女が見えた。
『お前か、撃ったのは!?ふざけんじゃねーぞクソアマぁ!!』
そう怒鳴ったつもりなのに、安仁屋の口は池の鯉のようにパクパクと開いただけだった。
「待っててネ、マコトくん。全部片付けたら、すぐ逢いに行くから」
近づいて来た女は、ウットリと言ってから安仁屋を冷たい醒めた眼で見下ろした。
その手にはやはり拳銃が握られている。
女は静かに、だが躊躇いを感じさせない手つきで銃口を安仁屋に向けた。
――こんなところで降板させられんのかよ……。まだ俺、1回も投げきってねーぞ。
もう痛みはあまり感じなかった。
その代わり、走馬灯というやつなのか、今となっては懐かしい顔が次々と浮かんできた。
塔子…御子柴…若菜…関川…桧山…岡田…新庄…湯船…関川…今岡…赤星……。
一緒に野球をやってきた仲間だった。甲子園を目指したチームだった。
――悪いな……どうやら甲子園、行けないみたいだな。
川藤の顔も浮かんだ。
恩師だった。
自分を含め、ニコガクナインはみんな川藤に救われたようなものだ。
川藤に出逢わなかったらどうなっていたかわからない。その点では感謝してもしきれない。
――何が『夢にときめけ!明日にきらめけ!』だよ。死んじまったら、ときめきようもきらめきようもねーだろうが。
それでもきっと川藤のことだから止むに止まれぬ事情があったのだろう。
川藤は何の事情も無しにこんなひどいことをする人間ではないのだから。
(そうだろ川藤?…俺は……俺はまだお前を信じてるぜ)
薄れ往く意識の下で、安仁屋は川藤に語りかけた。
川藤が何も答えてくれなかったのが、少し寂しかった。
ドォオン!!
三度目の銃声が、森の静けさと一人の野球少年の命をあっけなく奪い去った。
銃口から出た煙が、風に乗って揺れていた。
「なんだよ、ロクなもん入ってないじゃない」
伊部麗子は、たった今殺したばかりの安仁屋のデイパックを漁りながらぼやいた。
それでも食料と水、それから安仁屋の支給品だった『バンテージ』を見つけると、ちゃっかり自分のバッグへ移し入れている。
「まずは一人か。アタシが頑張ればマコトくんも楽できるもんネ」
イブは不適に言った。
一人でも多く殺せばそれだけ一条の安全が確保される――イブは全ての迷いを断ち切っていた。
優勝が目的ではない。ただ愛する人のため、イブは戦おうと思った。
――例えこれが間違った選択だったとしても、マコトくんのためにやらなくちゃね……。
イブの歪んだ愛情は、イブ自身を狂気へと駆り立てた。
「フフ……マコトくん、アタシが行くまで死んじゃ駄目よ」
安仁屋の死体を残して、イブは真っ暗な森へ姿を消した。
【H-06/源五郎池/1日目・午前2時ごろ】
【女子03番 伊部麗子@BOY】
状態:健康
装備:コルト ガバメント(弾数7発/予備弾20発)@こち亀
道具:支給品一式、バンテージ@ろくでなしBLUES
思考:1.一条誠と帰る
2.そのために、一人でも多く殺す
【01番 安仁屋恵壹@ROOKIES 死亡確認】
【残り 58人】
※近くに居た人間は、銃声を聞いた可能性があります。
なんか書いてて安仁屋が可哀想になってしまった…。
読み返してみると、自分の書いた旧作の一つに展開が似てしまったのも悔やまれる。
とにかく、リセット後、初の犠牲者を出してみました。問題無いといいけど。
犠牲者への愛が感じられて良かった
GJ
284 :
作者の都合により名無しです:2006/06/27(火) 08:56:26 ID:1UZjpu94O
期待してたんだけど安仁屋死んだか・・・ とりあえずGJ
ついに人死にキタコレ
同時にマーダーもキタ
今後の活薬に期待
この際、作品の出来は問わないから皆どんどん投下しろよ
一話で5人くらい殺してくれてもいいからさあ
おk
あまり下手糞過ぎる奴に書かれても困るから勉強は遠慮してくれ
バスケットボールの籠に詰め込まれた赤木の死体。
「あ、赤木…」
魚住はライバルだった赤木剛憲の変わり果てた姿を見つめていた。
ライバルとして何度も戦ってきたその姿、その顔…見間違えるはずもなかった。
「……嘘……でしょ……?…おにい……ちゃん……?……いやあああぁぁぁぁ!!!」
悲鳴が上がる。
それに続いて、あちこちで安西たちを非難する声が上がる。
そんな中で魚住は、声を上げることができないでいた。
赤木の死にショックを受けていたせいもあるが、まさかあの安西が赤木を殺すとは信じられなかったから。
『ホッホッ、よろしく魚住君』
湘北と練習試合をした時の、人の良い笑顔。
あの笑顔と、今目の前にいる安西の顔はどこも変わりがないように思えた。
「(安西先生…ヤツは、赤木は…あなたの大事な選手ではなかったのですか!)」
銃撃。
それは天井への威嚇射撃だったが、多くの者がとっさにその場に伏せて身を守ろうとした。
その中で、魚住は微動だにせずに安西を見据えていた。
彼の中の激しい怒りが、安西から目をそらすことを許さなかったのである。
「……赤木君は今回のことに反対してね。仕方ないので殺してしまいました」
何の感情もこもっていないその言葉。
「私も本当は殺したくはなかったんですがね。あんまり五月蝿く反対するものだから……つい……ほっ」
ただのバスケットボールを扱うかのように、かつての教え子の頭部をシュートする姿。
それら全てが魚住にとって許しがたかった。
すぐにでも立ち上がって安西に詰め寄り、問い詰め、怒りをぶつけたかった。
だが、周囲にいる銃を持った男たちの存在がそれを許さない。
魚住がいくら頭に血が上りやすいとは言え、そのくらいのことは理解できた。
そのうちに説明が終わり、気づいた時には激しい眠気が彼を襲っていた。
気がつくと、魚住は観音堂の中に倒れていた。
「酷い夢だったな。……っ!これは…首輪?」
首に手をやると、そこには『首輪』らしきモノの感触がある。
そして、目の前にはデイパックがひとつ転がっていて…
「夢じゃ…なかったのか…?」
赤木の無残な死体が、うつろな表情をした赤木の顔が、目の前に浮かぶ。
「うおおおおおおおおおおおおおおおおっ!!!」
思わず魚住は吠えていた。
吠えながら観音堂の扉を開け放ち、外へ駆け出す。
境内に生えていた大木に駆け寄ると、魚住はそこに何度も頭突きをした。
赤木とのゴール下の争い。
赤木のはえたたき。
赤木の強烈な(ゴリラ)ダンク。
赤木はライバルだった…いや、魚住は赤木が自分よりも格上の存在であると確信していた。
その赤木が、好敵手として尊敬していたと言ってもいい赤木が。
最も信頼していたであろう安西の手で殺され、無残な姿を晒した。
「うがあああああああああああ!!!」
魚住の額からは血が滴り落ち、境内の石畳を赤黒く染める。
「…………はぁ、はぁ、はぁ、はぁ」
しばらく頭突きを続けていた魚住は、やがて大木の前に座り込んでいた。
顔面は血で染まっている。
「赤木…さぞ無念だっただろう……」
仇を討つなどと言うつもりはないが、赤木のために何かしてやらなければならない。
「赤木のため…赤木の……」
しばらく考え込んでいた魚住は、ある考えに至る。
「赤木がもし生きていたなら、キャプテンとして、湘北のメンバーを身体を張ってでも守ろうとしただろうな…
そう、この『殺し合い』とやらに反対したように…」
顔面の血を拭い、魚住は立ち上がった。
「俺が赤木の代わりに湘北の奴らを守るなどと思い上がったことは言わんが…少しでも手助けができれば…」
何もできずに見殺しにしてしまった赤木に対して少しは顔向けができる、魚住はそう思った。
デイパックから取り出した大振りな鉈を手に持って、魚住は街道を西へと歩いていた。
とにかく湘北のメンバーを見つけて、少しでもその手助けをするしかない。
そう硬く決心していた魚住。
…だが、彼は赤木の死でかなり気持ちが高ぶっていたのだろう。
参加者名簿の中に顧問である『田岡茂一』の名前があることに気づいていなかった。
さらに、興奮に気を荒げ、額から血を流しながら大鉈を握り締めて歩いているその姿…。
どこから見ても殺人者にしか見えない自身の姿を、魚住は客観的に見る余裕が無かった。
冷静さを欠いた状態で、彼がどこまで無事でいられるのか…それは誰にも判らない。
【C-05/街道/1日目・午前1時ごろ】
【男子4番 魚住純@SLAM DUNK】
状態:額に怪我 かなりの興奮状態
装備:大きめの鉈
道具:支給品一式
思考:1.赤木に代わって湘北メンバーの手助けをする
花道と似たような展開になってしまいましたが、魚住は花道よりも赤木への思い入れが強そうなので、
もうちょっと暴走気味にしてみました。
それにしても、書けるキャラはあらかた書いてしまった…あとどうしよw
もっと人増えないかねー
293 :
作者の都合により名無しです:2006/06/28(水) 17:52:07 ID:oS7jHPipO
>>292 よかった、今度こそ魚住のフラグが活きるようだ
GJ!
知らないキャラがあるなら漫喫やブックオフに行けばいいよ
知ってるキャラばかり書いてたら、他の書き手も残り物だけになって大変だろうから
あと増えることより減らすことの方がロワでは重要なのを忘れないで
繋ぎだけでなく、今後はバトルにも期待してます
>あと増えることより減らすことの方がロワでは重要なのを忘れないで
それは・・・スレの人口のことを言ってるんじゃないのか
295 :
作者の都合により名無しです:2006/06/28(水) 18:22:38 ID:oS7jHPipO
失礼、そっちの意味だったか
まぁ、漫画喫茶もブックオフも近くにないんだけどね。
確か家から1時間くらいのとこにブックオフがあった気がするけど…
桜木、田岡、魚住
この辺は同じような行動を取りそうだ
オツカレチャーン
偏った漫画しか登場しないな
SDもいいけど、いちごやテニスやヒカ碁やろくブルも出してくれよ
ムシャ |
ムシャ |
∩___∩ | ぷらぷら
| ノ ヽ (( |
/ ● ● | J ))
. (( | ( _●_) ミ ・
彡、 |∪}=) ,ノ ∴
/ ヽ/^ヽ ヽ 。
| ヽ \ |
| ヽ__ノ
つまんね
301 :
まとめ:2006/06/29(木) 12:05:06 ID:JdVQLuPi0
【晴子】E-05/神塚山山中/一日目・午前0時30分ごろ
【ハマー】F-05/神塚山山頂/1日目・午前0時半ごろ
【田岡】F-03/路上の電話ボックス/一日目・午前1時ごろ
【高菜】G-05/神塚山/1日目・午前1時ごろ
【ピヨ彦・鈴音組】E-07/トンネル付近/1日目・午前1時ごろ
【リョウ・春香組】G-08/平野/一日目・午前1時ごろ
【中島】J-07/浜辺/一日目・午前1時ごろ
【魚住】C-05/街道/1日目・午前1時ごろ
【ボルボ・真中組】F-02/平瀬村の民家/1日目・午前1時半ごろ
【猿野】【桜木】D-02/川のほとり/1日目・午前1時半ごろ
【三井】A-2/崖周辺/一日目・午前2時前後
【冴子・一貴組】E-02/菅原神社/一日目・午前2時ごろ
【月・本田組】I-10/琴ヶ崎灯台/1日目・午前2時ごろ
【イブ】H-06/源五郎池/1日目・午前2時ごろ
>>301 ハマーと高菜は同じ場所にいる
加筆分は、旧ロワの作者の投下宣言がなかったので無効になった
303 :
まとめ:2006/06/29(木) 19:46:54 ID:nreGp11l0
【晴子】E-05/神塚山山中/一日目・午前0時30分ごろ
【ハマー・高菜組】F-05/神塚山山頂/1日目・午前0時半ごろ
【田岡】F-03/路上の電話ボックス/一日目・午前1時ごろ
【ピヨ彦・鈴音組】E-07/トンネル付近/1日目・午前1時ごろ
【リョウ・春香組】G-08/平野/一日目・午前1時ごろ
【中島】J-07/浜辺/一日目・午前1時ごろ
【魚住】C-05/街道/1日目・午前1時ごろ
【ボルボ・真中組】F-02/平瀬村の民家/1日目・午前1時半ごろ
【猿野】【桜木】D-02/川のほとり/1日目・午前1時半ごろ
【三井】A-2/崖周辺/一日目・午前2時前後
【冴子・一貴組】E-02/菅原神社/一日目・午前2時ごろ
【月・本田組】I-10/琴ヶ崎灯台/1日目・午前2時ごろ
【イブ】H-06/源五郎池/1日目・午前2時ごろ
猿野と桜木はどうなってるんだろ
このままじゃ繋ぎかかれないのかな
>>書き手の方
私用で遅れがちな更新を許して欲しい。こんなことしか出来ないが応援している。
>>まとめ
超トン。まとめに載せて欲しい何かあったら、他の人も手伝って貰えると有難い。
つーか、作品紹介欄にリンクを貼って、参加者の最新状態を残しているが、見難いよな・・・
どうしたらいいだろう。
>>304 一応、勝手に桜木の状態表を書いてみた。作品紹介のリンクから飛べるはず。
あれで良かったら、猿野SSの方に状態表を追加してみる。
>>305 乙!
桜木の見たが問題なかったよ
猿野もあれでいいかと
11話から15話がリンク飛べなくなってた
暇なときでいいからコツコツやって行ってくれるとありがたい
ほんとコツコツでいいから
リンク更新。ちくしょー、勝手が判らないとこうなるから嫌だ。
多分平気なはず。
寝る。
今は◆SzP3LHozswと◆jKyibSnggEしか書いてないんだな
この二人しか書き手がいないなら二人で話し合って、誰がどれを書けるとか明らかにしといたほうがいいんじゃないかと思った
二人でこのまま進めて行ってくれればいい
◆SzP3LHozswはきっと最後まで生き残る
あんまりプレッシャーかけるのは良くない
>>309 生き残ったじゃない
書き手ロワで最後まで残ってたよ
312 :
作者の都合により名無しです:2006/07/01(土) 17:57:45 ID:1fQDkbBMO
過疎ってるなー
本当に人がいるのか心配になるぜ
書き手ってほんとに二人しかいないの?
三井作者やリョウ作者まで消えちゃった?
古今東西
こいつには期待しているキャラクター
自分は月
1stじゃネタキャラだったから、今度こそ本領発揮してもらいたい
原作じゃネタキャラだったから、今度こそ本領発揮してもらいたい
ジャガーにいぴょーう
318 :
作者の都合により名無しです:2006/07/03(月) 23:32:42 ID:8ow4l5J2O
桜木にいっぴょ〜
がんばれよ、なんか応援したくなったぜ
応援してくれるなら書いて欲しいな
このままじゃ続けてくれてる二人に申し訳ない
書き手は自己リレー即リレー上等でいいからどんどん投下してよ
もうこうなったら多少のズガンになっても誰も文句は言わないから
つーか、人がいるんだったら書いてくだされ。
期待とか言ってないでさ。
やはり大多数が知らないメンツでの一般人ロワは無理があったな
>>仮管
いつもご苦労様
報告までに、まとめサイトの参加者一覧が飛べなくなってるね
暇な時に調節してはどうか
>>320-321>>323 何でもいいから書こうぜ
俺は書いても感想貰えないと分かったから、これ以上書く気ないけど
面白い作品なら感想もポンポンわくけど、無理して感想言えなかったんだよな。
やっぱ読み手としてはどんな作品でも頑張って感想書くべきか
人が集まるまでの繋ぎ的役割なら構わないけど、「このまま二人で続けてくれればいい」とか言われると萎えるかな。
>>321で書いたのはそういうこと。
>>324 SSとは比べ物にならないが、やってみると感想も結構大変なのよ
被ってるけど良いかなぁとか、これは誤解されないかなぁとかね
まぁ、一番大変なのは
>>325も言ってるように、
面白くないSSの場合なんだけどね。
つーか、上で挙げた理由も面白く無いSSの場合の苦労で
面白ければ
>>325の言うようにポンポン湧くんだけどね。
つーかよ、過疎スレでそんなに感想を期待されても厳しいぜ……
>>326 最初から鳥を出して、
>>326一行目の通りに言って下されば100%伝わりますぜ?
「チ、簡単には外れそうもないか…」
カーブミラーに映した首輪は、鈍い光を放っていた。
海坊主は、太い首に嵌められた首輪を一撫ですると、さも面倒くさいといった風に顔を翳らせた。
一見しただけだが、首輪の出来は『プロ』の目から見ても上出来と言わざるを得ないほどである。
複雑な作りになっているのは確かなようだった。無理に手を出せばドカンといくというのも本当だろう。
せめて工具でも揃っていれば話は別なのだろうが、生憎と手元にそんな気の利いた用意はない。
首を締め付ける息苦しさは忌々しかったが、安易に今すぐ解体というわけにはいかないようだった。
渋々、海坊主はここで首輪を外すのを諦めた。
ガードレールに腰掛けて、海坊主は腕を組んだ。その顔は渋いままだ。
背中へ吹きつける海風も、今は煩わしいだけだった。
海坊主は腹を立てている。
――元々は生粋の傭兵だった。謂わば戦闘のプロである。
盲目となり、喫茶店のマスターに納まった今でも、腕は衰えていないし、プロとしての誇りも捨てたわけじゃない。
裏の世界では未だ現役だし、世界1のスイーパーは俺だという自負もある。
それが、碌な戦闘経験も無さそうな一般人を相手に殺し合えと言われたのだ。海坊主の誇りは踏み躙られたようなものだった。
「フン!くだらねえ」
誰に言うでもなく、呟いた。
優勝しようと思えば、それは可能だろう。それだけの経験も、実績もある。――しかし、だからこそくだらないと思った。
仕事じゃないのだから金にはならない。また、殺し合わねばならない理由とてない。
すべてが無意味なのである。
スイーパーといえど、罪の無い者を無意味に殺生するの気分の良いことではなかった。
誰が何のために画策したことかはわからなかったが、無性に腹が立つ。こんなことに巻き込んだ奴等を、捻り殺したいと思った。
海坊主はやおら立ち上がると、スッと足を上げ、それまで腰掛けていたガードレールを思い切り蹴った。
ガードレールが轟音とともに飴細工のようにひしゃげた。
あとには海坊主の巨大な足の形が、くっきりと型取られていた。
「……まずは首輪を外す道具を手に入れるか。どう動くかはそれからだな」
そう言うと、進路を北西に取った。
【D-08/車道/1日目・午前1時30分ごろ】
【男子02番 伊集院隼人@CITY HUNTER】
状態:健康
装備:なし
道具:支給品一式(※ランダムアイテムは不明)
思考:1.首輪を外す道具を探すため、鎌石村に向かう
2.主催者達を殺す
なんとなく投下しづらい雰囲気だったけど、書けたから投下してみる。
タイトルは『臆病な傭兵』にかけてみた。
自分もとりあえず人が集まるまでは頑張ってみようと思ってる。
読んでも面白くはないかもしれないけど、それでも書ける間は書いてみようかなと。
自己リレー・即リレー・ズガンを問わないとのことだから、多少は気が楽になったし。
ハードボイルド海坊主GJ!! ネタキャラに傾きかけた前回と打って変わってシリアスじゃないか
プロとしてのプライドに基づき脱出派に回るという姿勢がイカす。
シティーハンター勢はロワ内屈指の実力者として、今後の活躍に期待出来そうね。
>>330 >盲目となり、喫茶店のマスターに納まった今でも、腕は衰えていないし、プロとしての誇りも捨てたわけじゃない
ここでは盲目って書いてあるけど、最初に数行だと鏡に首輪を移して確認してるみたいだけど…
盲目なのかそうでないのか、どっち?
>>330 海坊主がどっちに傾くかでロワが変わると思ってたら正当派の脱出組か
こいつなら首輪も解体出来るだろうから一気に脱出フラグが立ったな
GJ!
>>332 そのへんは原作でも曖昧なんだよな
原作読むと分かるが盲目の癖にほとんど障害らしい障害がないんだよ
だからそこまで厳密にしなくても良いとオモ
短いながらも、面白い上に綺麗にまとまってますね、さすがです
誇りの中に傲りが見えなくもない海坊主は、まだ転がりかねない感じも良いですね
>>333 つまり原作でも、鏡を見たりテレビの音だけじゃなく映像を見て反応してるんですね?
もし違うのなら、別に重要でもない部分なんですから
矛盾があるならカットで良いじゃないですか
魅上照を予約します。
>>335 ガンガレ、超ガンガレ!
ちなみに、期限はあって無いようなもんだから気楽に書いておくれ
すいません、確かにややこしい記述でしたね。
>>328の二行目を削除します。
仮管さん、お手数ですが、そういうことなので宜しくどうぞ。
映したじゃなくて、映ったにすれば良んじゃね?
誰かジャガーを書く勇士はおらんのか
ジャガーはその身にまとったふざけた雰囲気が強すぎるから、どうしても書く気がしない。
というか書けないw
紅い髪と上下白の奇妙に破けた服が特徴の男が、街灯の下で何か書いている。
『ハマー、屋根裏で餓死。』
これが、書かれたのは『DEATHNOTE』。
そのノートに名前を書かれた者は必ず死ぬと言う、恐るべきノートである。
この男は、それを知りながら躊躇わずに書いた。
だが、その本心は分からない。
本当に殺したいのか、ふざけているのか。
それに普段ならば、この奇行を止める者がいるのだが…今はいない。
そう、普段ならば――
『ちょっと、ジャガーさん何書いてるんだよ!?』
『いや、ハマーを殺そうと思って…』
『ここ、殺すって!?こんなノート信じられるわけないけど、本当に死んだらどうするの?』
『う〜ん、ハマーもそこまでの男だったと言うわけだ。諦めろ』
『そんな〜、ジャガーさんもハマーさんが死んだら悲しいでしょ?』
『えっ?全然』
――と、こんなやり取りが繰り広げられるのだが……。
ふと、その男がきょろきょろしながら口を開いた。
「ぴよ彦、そこにいるんだろ?ハマーが死ぬぞー!」
誰もいないので、当然反応は返ってくるはずがない。
男は、どこか寂しそうだった。
「フフ……。そうゆうことかよ。だったらそう言えよな…ちくしょー!!!」
なぜか、涙を零している。
しかし、その姿は雄々しくこちらも感動してしまいそうだ。
「さてと、迷子のぴよ彦でも探しにいくか」
何時の間にか、涙は消えケロリとしている。
そして、男は立ち上がり歩き始めた。
危機感はなく、欠伸をしている。
この男なら、何が来ても大丈夫だろう……多分。
※以下ノートのルール(表紙の裏に書いてある)
これは、人を殺すことができるノートです。
使い方
・このノートは、名前を書くと人が死にます。ただし、殺すことができるのは書いた本人が顔を浮かべた人物だけです。
よって、同姓同名の人間がいても、効果が働くのは名前を書くときに思い浮かべた対象だけ。
・名前以外何も書かない場合は約40秒後に心臓麻痺での死亡となる。しかし、名前を書いてから40秒以内に死因を書けばそのとおりになる。
・一度ノートに名前を書かれた者は、死を逃れることはできない。(例外はない)
(以下追記)
・死因を書いても、それが12時間以内に実行できない場合、心臓麻痺となる。
・このゲームの主催者の名前を書いても、死なない。
・一度使用すれば、以降6時間ノートの力は発動しない。
・ノートで人を操っても、第三者を傷つけることはできない。
【B-04/街灯の下/1日目・午前2時00分ごろ】
【男子17番 ジャガージュン市@ピューと吹く!ジャガー】
状態:健康
装備:なし
道具:支給品一式/DEATHNOTE
思考:1.とりあえずぴよ彦を探す
※デスノートにハマーの名前が書かれましたが、あだ名の為死にません。
また、未遂とはいえノートを使用したので6時間後まで使用不可。
悪い点があれば、どうぞ。
特にデスノート関連。
新規の書き手さんキター!!
ジャガーはちゃんと読んでないから冗談でもハマーを殺すような真似するかどうかは知らないが、
>「フフ……。そうゆうことかよ。だったらそう言えよな…ちくしょー!!!」
のところでは、確かにあのうすた絵でのシャウト姿が目に浮かんだよ。
>>339のリクエストに応えてるあたりも、読者に対する配慮が感じられてイイヨイイヨー
ヤベエ、読みながらお茶吹いたwww
難しいとされてるジャガーが、ジャガーそのまんま描かれててスゲーと思った
確かにジャガーならやりそうだwww
デスノは出さない方が良いという意見もあったけど、こうやって制限かけてればありじゃないかな
マーダー少ないからデスノがあった方が後々楽になるかもしれないしね
持ってるのがジャガーなら意味無く使うだけで乱用はしなさそうだし
問題は全く無いと思います
超乙華麗!!
乙!書き手さんが増えた!嬉しいなー
ジャガーの支給品はデスノートか。どうなるのか全く予想がつかない組み合わせだな
>ハマーが死ぬぞー!
なんか爆笑した。
こうやって感想をこまめに書いていったら書き手の人もやる気出してくれるのかもね
今までがちょっといい加減過ぎたのかもしれないと反省してる俺・・・orz
リュークの問題と、死神の目の問題があるんだよな。どちらも出すのか?
名簿を配布されてるから、死神の目の取り引きが成立すると致命傷な気もする。
特殊武器に該当するから、そこらへんは確実にしておいて欲しい。
躊躇い無くハマーと書かれるあたり、ほんとハマーだなぁ。可哀想なほど。
試して確認できた訳でもないから、ジャガーは普通のいたずらノートと思っているのかもしれないけど。
まったくジャガーらしい。読んでいて面白かったです。
来て書いてくれて有難う。
とりあえず、デスノートの人達が参加しているので、リュークはこの世界に存在していてもおかしくないと思います。
でも、確かにリュークがゲームにでたらバランスがくずれますよね。
あなたが、仰る様に死神の眼とか。
ですから、おもしろいものを見せるとか林檎で、主催者側に買収されているというのはいかがです?
「このゲーム、おもしろっ!」てな、感じに。
>>349-350 そういう裏設定はどうだろ?
ただデスノが支給されて、何の制約も無しに使えるってのじゃ駄目なの?
無理に設定付けていくと、主催者とか絡んできてややこしくなると思うが・・・
このまま制限つけて普通に使っていったらいいじゃん
そもそも、この主催でデスノートに制限ってのが無理があるからな
既に決まっている参加者拉致と一緒で、そこらへんは有耶無耶で良いんじゃない?
それに1stみたいにガチガチにやってくと疲れるしさ、
ゆる〜くやってけば良いんでない?
超展開・ルールを書き換えたりしなければ、今のままで細かいとこは気にしないor次の書き手任せ
ってことか? だとしたら把握した。
特殊武器に過剰反応しすぎたかもしれん。スマソ
マロンに移動しちゃった
こういうの、告知とかないのか? いきなりでビビったよ俺は。
なんで移転したんだろ
1stと重複するからかな?
大分前に重複を理由に削除依頼出されてたからそれじゃないの
せめてIDが出る板にした方が良くね?
んなこと言っても俺らじゃなくて削除人が移動させたんだからどうしようもない
次スレで移動するにしても少年漫画板以外ということになるだろうね
当初の移転候補だった少漫が一番だろうけど・・・
ここ放棄して新たに建てる?
ちょっと慌ただしいかもしれんが
少年漫画板から移転させられたのに少年漫画板にまた移動したら
今度は削除されるかも知れんぞ
移転させられたのは週間少年漫画板
少年漫画板とは違うよ
は?
移転したか
あ、逆か
なら週少漫に建てればいいじゃん
連載中のも入ってるんだし
週少漫は以前サンデーが移転させられてるからな
漫キャラ板もジャンプ1stが移転させられてたから依頼が入ればまず通るね
マロンでできないならサブカルに出戻りか?
> 依頼が入れば
→削除依頼が入れば、ね
サブカル出戻ってもいいんじゃね?
少年漫画板に移っても平時の進行にそう差はなかったと思うぞ。
ここはあえて根性でマロン進行というのは
サブカルとマロンの難点が、新規がまったく見込めなくなること
書き手ロワでここが注目されてる今は良いけど、終ったら恐いな
いや、マロンなら新規はくるだろ
マロンの問題点はIDが出ないことだから
IDも問題だが、マロンは回転率良くないぞ?
少年漫画なんかに比べたら閉鎖的な板だ
IDが出ない時点で荒れるは確定
選択肢は留まるか戻るかだけか
どっかに進むという選択肢はないものか
漫画のパロロワが許され、なおかつ新規の望める回転率の高いIDが出る板…
どこかに良いところはないものか?
せっかく今はいい感じだし、リズム壊したくないな
378 :
マロン名無しさん:2006/07/08(土) 18:56:10 ID:3j6a5ZQ9
DAT落ち寸前だ
あげるぞ
ちょっと待て、デスノートはダメだろ。
超能力とかが存在しない一般人を集めてロワをやってるのに。
わざわざデスノートを出す必要性が感じられない。
380 :
379:2006/07/08(土) 20:14:08 ID:???
もっと簡単に言えば、現実世界に存在しないものを支給して欲しくない。
デスノートがありなら魔法の杖とかもありだろってことになりかねない。
そうだね、プロテインだね
>>379 >※「ランダムアイテム」は作者が「エントリー作品中のアイテム」と「現実の日常品」の中から自由に選んでください。
必ずしもデイパックに入るサイズである必要はありません。;
また、イベントのバランスを著しく崩してしまうようなトンデモアイテムはやめましょう。
デスノートが気に入らなければ処分させればいいんじゃね?
つーか、俺がそういう話書くかも
デスノはこのロワに合わない気がするからな
1stでもマトモに使われてない
つまり使い方が難しいんだよな
普通に使用するだけでズガンと同じになるし
>>378 レスついてるのにDAT落ちなんかするわけないだろ
わざわざageるなよ
100時間近くレスがなくなってからその心配をしろよ
ジャガーで良かったな
使えないから捨てた、飽きたから捨てた
リュックに戻すのが面倒だから捨てた
いくらでも理由が作れるな
なんかこの時間は変な自治厨が居るな・・・
>リュックに戻すのが面倒だから捨てた
ありそうでワロスwww
デスノがどうなるかは他書き手が決めればいい
読み手や外野がうるさく言っても書いて進めてくのは書き手だ
読み手は無視、書いたもん勝ち、ってのはカンベンして欲しいけどな。
それに書き手だって普段はトリップつけてずに名無しで意見を言ってるはず。
今回のは通しでいいんじゃないか。
これが例えばルールをちゃんと理解できたキャラに支給されてたりしたら、
結果的にズガンと同じ死に方になってたわけで、もっと問題があったかもしれないけどさ。
ジャガーだしな。持ってるのは
ジャガーがデスノ奪われたり捨てたりしない限り無問題
デスノートを正しく使おうとすると、どう頑張ってもズガンになるのが難点。
参加者にとっては美味しいアイテムだから、それを巡っての対立とかは描けるけどさ。
っていうか、むしろ後者の方がメインになる感じ?
今回のは通して少し様子見ればいい
駄目そうなら燃やしちまえばいいさ
アンニュイな男の作者です。
自分の意図は説明したくないんですけど……。
とりあえず、ルールを見てください。
396 :
マロン名無しさん:2006/07/08(土) 23:30:55 ID:zSMAdR5R
つまり、簡単にズガンできないように制限は出来るだけ掛けてあるってこと?
それならそれでいいじゃん
はい、問題解決だね
投下していい?
398 :
マロン名無しさん:2006/07/09(日) 00:08:21 ID:/9VUDHPq
どうぞ!
399 :
マロン名無しさん:2006/07/09(日) 00:28:31 ID:/9VUDHPq
釣り?
そんな釣りに・・・くやしいっ・・・!
スイマセン。
素でタイトル考えるのに時間かかってます。
402 :
マロン名無しさん:2006/07/09(日) 00:31:15 ID:/9VUDHPq
ならいいんだけどw
どこかおどおどした制服姿の少年が、暗闇の道を歩いている。
『光速のランニングバック』小早川瀬那である。
――どうして、こんなことになっちゃったんだろ……。
自分は、ただ足が早い高校生。
こんな事に巻き込まれる謂れはなかった。
因みに、彼はまだ支給品を確認していない。
なぜなら、怖かったから。人を、傷つけてしまう武器が入っているのが。
それでも、中身を確認しなくてはいけないと思い、決心した。
瀬那は、周辺を警戒すると道路の端の方に座り込み、デイバックに手を掛けた。
その時、後ろから銃のような物が頭に当たった。
――え!?そんな……。誰も、居なかったのに!?
木の葉が、いくつか舞っている。
恐らく、木の上にでもいたのだろう。
しかし、降りてくる気配はなかった。
それは、この者の強さを表す。
瀬那は、自慢の足で直ぐに逃げようとした。
だが、殺し合いの恐怖と突きつけられた銃口が、それをさせてはくれない。
全身が震え、呼吸するのも難しい。
逃げる算段も思いつかない。
体中から、汗が噴出す。
――ゴメン、まもり姉ちゃん。
蛭魔さん、栗田さん、もん太くん、みんなゴメン。
クリスマスボウルには、いけそうもない!!
そして――
「よお!糞チビ!」
――掛けられた声は、聞き覚えのあるものだった。
それは、瀬那が最も頼りにしている人物であり、また恐れている存在。
蛭魔妖一の声だった。
瀬那は、ただ単純に嬉しかった。
殺し合いを強要された場で知り合いにめぐり合えたことが。
体の硬直が解け、少しずつ思考が回復していく。
そして、縋る様な気持ちで、親愛込め、振り返り、その名を呼んだ。
「蛭魔さん!」
人影を見つけ、4〜5m程離れた茂みから様子を伺っていた男がいた。
警官の服装に、下駄。
そして、特徴的な繋がり眉毛。
浅草では知らぬ者はいない、警察官両津勘吉、その人である。
両津が瀬那を見つけたのは、挙動不審に辺りを見回していた時。
とりあえず、警戒ばかりしてては始まらん、と思い声をかけようとした刹那。
木の上から、スッと現れた男が少年に銃を突きつけた。
この殺し合いの場で、その行動をする目的は一つ。
相 手 を 殺 す
両津の脳裏に、凶悪犯罪者や追い詰められた者の行動が浮かび上がった。
そして、その被害者たち。
――あの少年を殺させては、いかん!!
そう思うと、体はもう茂みから飛び出していた。
その瞬間に、聞えてきた言葉。
「よお!糞チビ!」
「蛭魔さん!」
これは、お互いが知り合いと言う事を表す。
――しまった!
二人が顔見知りだと言うことが分かったが、勢いで飛び出した体は止まらない。
銃を撃たせまいとして、飛び出したのが完全に裏目に出てしまった。
――もうすこし、様子を見るべきだったか!?
冷静に考えれば、木の上に潜んでいた男が何故姿を現したか?
それは少年が知り合いだからである。
この男が少年を殺す気なら、姿を現すのはおかしい。
隠れた状態で撃てばいい話だからだ。
また、何か目的があったとしたら?
相手を殺すこと以外に。
一方、蛭魔は虚を突かれ焦っていた。
こんな近くの茂みに人がいるとは思わなかったのだ。
――ちっ!糞チビに気を獲られたか。
いや、通常の彼ならば気が緩んでいようが、両津が茂みに潜んでいた時点で気付いていただろう。
それは、この環境のせい。
首輪を嵌められて、殺し合いをしろと言われ、放り込まれたこの環境。
暗闇も相成って、判断力、洞察力は普段とくらべ半減していた。
慌てて、銃の照準を両津に合わせる。
しかし、誤解とはいえ、両津も撃たれる訳にはいかない。
弁解は後回しと考え、銃を封じ込めにかかった。
小早川瀬那、彼の目に写るのはスローモーションの映像。
厳つい男が、蛭魔さんに掴みかかった。
蛭魔さんの手に握られた銃口が、自分を向いている。
目が、銃口に釘付けになった。
そして、凄い音が聞える前に何かが自分に当たった。
最初に思ったのが、痛い。
次に思ったのが、紅い。
その次は…………。
銃声に驚く二人に、鮮血が降り注いだ。
最初に硝煙、直ぐに強い血の臭いがした。
彼の持っていたのは、44マグナム。
エンジン部分に当たれば、トラックでさえ行動不能する、かつて最強と謳われた拳銃。
人一人の頭くらい、簡単に消し飛ばすだけの力をもつ。
そう、今首から上が吹き飛んだ小早川瀬那がいい例だろう。
「瀬那っ!!」
「坊主っ!!」
この時、蛭魔は糞チビとは言わなかった。
そして、名前が叫ばれたことで両津は確信した。
この者は、少年を殺そうとしていたわけではないと。
両津はその場にへたり込んだ。
蛭魔は両津の頭に銃の照準を合わせた。
お互いに、その目は影がかかっているように見える。
「すまない。……それで、気が晴れるなら撃ってくれ」
「ああ、死ね!糞ポリス」
――はっ!?何、へたり込んでやがる?こいつは、俺を殺しに来たんじゃないのか!
そういや、俺は瀬那に何をしてた?銃を突きつけていたのか……。そうか。
何勘違いしてやがる。てめぇを、誤解させたのは俺じゃねぇか。
「本当にすまない!すまん……すま…ん……」
両津が涙を流す。
それには、謝罪と覚悟が込められていた。
突きつけられていた銃が降りる。
両津は涙で濡れた顔を上げた。
「ちっ!消えろ、糞マユゲ」
――テメェがいると、罪悪感に押しつぶされそうになる。一人にしてくれ。
「しかし、埋葬ぐらいは……」
――何、言ってやがる。俺の責任だ!
「…………………」
今度は、黙って銃を突きつけた。
目は、合わせない。
両津は後ろを向くと、黙ってその場を去った。
それは、お互いが同じ気持ちだと分かっていたから。
俺が、銃を突きつけなければ…。
わしが、飛び出さなければ…。
蛭魔は、銃を空に向けて撃った。
弾が切れても、何度も激鉄を叩いた。
それでも、後悔の念は拭えない。
気休めにもならない。
銃声を聞いても両津は振り返らなかった。
否、振り返れなかった。
もう、自分はあの少年を直視できないから。
あわよくば、その銃弾で自分を撃ち抜いて欲しかった……。
【H-04/車道/1日目・午前2時00分頃】
【男子30番 蛭魔妖一@アイシールド21】
状態:憔悴
装備:44マグナム(残段0)@こち亀
道具:支給品一式/弾丸6発
思考:1.茫然自失
【男子41番 両津勘吉@こち亀】
状態:情緒不安定
装備:なし
道具:支給品一式(所持品不明)
思考:1.激しい後悔
2.本田、ボルボを探す
【12番 小早川瀬那@アイシールド21 死亡確認】
【残り 57人】
※H-04に銃声が響き渡りました。
瀬那の支給品はその場にあります。
投下終了です。
名前が長すぎます、とかで規制くらったの初めてだ。
とりあえず、おかしい点があれば。
特に、思考がおかしいだとか。
1stと出会いが同じだが、結果はこっちっぽくなって良かった
スーパー乙
411 :
マロン名無しさん:2006/07/09(日) 00:46:41 ID:/9VUDHPq
うわぁセナが死んで両津が鬱展開か・・・両さんカワイソス
蛭魔もセナが死んだのは自分の所為だと思ってるだろうしどう転ぶかはまだ読めないな
人死にも出たし面白かった!
>>409 GJ!
思考におかしなところは特に見られなかったです。
欲を言えば蛭魔と瀬那の邂逅をもう少し長く見たかった気もするけど、
それとて話の流れから違和感などは感じませんでした。
展開がスピーディーで、両津の咄嗟の判断がリアルに伝わってきました。
これからも期待しています。
これは……どっちかがマーダー化の予感!!
元のタイトルがどんなだったか気になるな
お前ら最近調子乗りすぎ
よく言えたもんだ
>>409 元のタイトルを晒しておけば、まとめさんがそっちにしてくれると思いますよ
じゃあ、タイトルは“砕けた夢、崩れ行く職務”でお願いします。
更新
備考欄・ジャガー最新状況にデスノートに関しての項目を入れて暫定処理
問題があったら宜しく
420 :
マロン名無しさん:2006/07/10(月) 01:34:31 ID:voUmG6zo
乙!
問題は無いと思う
メゾン・ド・ペンギンのキャラが出たら読んでやってもいい。
422 :
マロン名無しさん:2006/07/10(月) 08:42:11 ID:nLxQsxRc
消えろ
739 名前: ◆PXPnBj6tAM [sage] 投稿日: 2006/07/01(土) 00:44:58 ID:BTwG2jKb0
>>736 文章力に関しては同感だけど、あんま言い過ぎるな。
書いたこと自体に意味がある。 よくがんばったよ。
等とえらそうなことを言う俺の文章が一番駄目だったりするw
それと、フリーザと両津が出会ったのは、偽最終回での話。
こち亀の偽最終回で両津が部長にこの漫画にはいらんとか言われてDB世界に飛ばされる。
そこにはフリーザとザーボンがいた。 確か60巻台だったと思うが……
山中を一人の男がふらふらと歩いている。
その目は虚ろで、放心しているようにも見える。
肌寒い風を身に受け、木の葉を踏み潰し、時折小石に躓いたり、木に肩をぶつけてよろめいたりしている。
ぶつぶつと小声で何かを呟きながら、月が映える闇夜を眺め、また小石に躓く。
泥で汚れた顔をスーツの袖で拭い、外れた眼鏡を掛けなおそうとするが、眼鏡は壊れていた。
眼鏡を放り捨てると、再びふらふらと歩きだした。
彼は魅上照。
現役の検事であり、キラ――世界を揺るがす大量殺人犯にして一つの宗教の神祖である存在に認められ、力を分け与えられた男だ。
だが先の見えない夜の山をひたすら歩き続けるその姿はどこか空虚だ。佇まいに覇気がない。
舗装された道に出た。辺りを見回すと、質素な建築物が目に留まる。鳥居があるところをみると、どうやら神社のようだ。
照は中に人がいないか確認するために石を神社に投げつけ、自分はすぐに物陰に隠れる。
ほどなくガラスが割れる音が響き、それから数分待つが人の気配はしない。
照は慎重に神社に近づき、自分が割った窓から中を覗く。
人がいないことを確認した照は神社の中に入って床に座り込んで一息つき、御堂に佇む仏像を見遣った。
「これは………」
マリア観音像。
禁教の時代において潜伏したキリスト信徒達が観音像を聖母マリアに見立てて造った物だ。
断っておくが照はキリスト教徒ではない。彼にとっての神はイエスでもアラーでもない。自分をずっと見てきてくれていたキラだ。
それでも、照はマリア観音像から目を離さず、物思いに耽る。
(キラ………あなたは私を見捨てたのか?)
脳裏に浮かぶは、過去から現在に至る全ての『不必要』と断じた者たちに下った削除。
そして神の御声。
高田を通じてやっとその存在に触れられた悦びは自分にしか、神に選ばれたものにしか感じられないと信じ、誇っていた。
そして神は自分を必要としてくれた。
だが。
これはなんだ?
この状況は。目を覚ませば銃を持った兵士に囲まれ。
男の死体。
異常に正常な態度の初老の男の言葉。バスケットゴールに入る男の首。殺し合いの強制。響く銃声。
そして、拡がるガス。急激な眠気。
照はその間ずっと男達に神の裁きが下ると信じていた。今にあの愚か者共は胸を押さえて倒れ伏し、神が自分を救ってくれると。
だが。
何も起こらなかった。自分の首には従属の証である首輪が巻かれていて、何時の間にか山の中に倒れていた。
何故だ?何故自分がこんな目に会う?
これではまるで犯罪者のようではないか。狭い島に押し込められ、殺し合いをさせられる。人権など存在しない。
こんなことを一般人が、まして神の手足となって動く自分が強制させられる理由がない。こんな暴挙を神が許すはずはない。
(キラ………あなたは私を見捨てたのか?)
再度同じ疑問が浮かぶ。自分はもう神にとって必要がなくなったのか?
何故救ってくれない?
(………いや、今は神にとって一番大事な時、私をゴミのように捨てるはずがない)
自分に都合のいい、だが確かな事実を心の拠りどころにする。
(ならば―――何故?)
考える。
自分はどうすれば良い?
如何しろと―――言うのだ、キラよ。
キラに心の中で問い、そこで気付く。
「私は―――キラの法として選ばれた人間」
ならば?
「キラの期待に応えるため、キラの胸中を察せねばならない」
そうだ。キラの胸中―――悪人のいない世界を。心正しい人々こそがその正義に相応しく平穏に生きていける新世界を創世する。
―――こんなことを一般人が、まして神の手足となって動く自分が強制させられる理由がない。
「そうか」
照の瞳に燈が燈る。表情は安らかで。その身は歓喜に震える。
「神―――あなたの期待に応えて見せます」
デイパックを漁くる。そして、白い布に巻かれた物体を取り出し、口元を緩める。
乱暴に布を引きちぎる。
姿を現したのは、片手持ちの斧。
柄を握り締め、立ち上がる。照は斧を振りかぶる。
「神は絶対だ。神は正義だ。正しい人々を、このような目に合わせるはずがない」
よって。
「この島にいる者―――私以外は全て、悪だ」
照は斧を振り下ろす。
照は斧を振りかぶる。
照は斧を振り下ろす。
照は斧を振りかぶる。
照は斧を振り回す。
照は斧を振りかぶる。
照は斧を―――....。
十数分後。
神社はみる影もなく破壊されていた。
壁はところどころ砕け、床は陥没し貫通され、柱の一つが倒れたことで天井の一部が崩れている。
何の傷もないのは、マリア観音像のみ。その像も今、顔面を砕かれた。飛んできた斧によって。
照は笑っていた。
「デスノートが無いという事は………神は、神の力なしで私が悪を裁けることを確かめようとしている」
ならば甘んじて受けよう。この現象は正当化される。
参加している悪も、企てた悪も。
裁いてやろう、自分は正義だ。この現象は、神の試練だ。
「私は裁く者全てに名前を聞こう」
どうせこんなことに巻き込まれる悪人共だ、放っておいても勝手に殺しあうだろう。それでは、神に自分が裁いた悪の名を伝えられない。
マリア観音像から斧を引き抜き、廃墟と化した神社を立ち去るその姿は、神社に入るまでとは全く違う。
使命感に燃え、意気揚々と歩いている。
不意に『ガラッ』と何かが崩れる音がした。
振り向くと、マリア観音像が倒れている。照は大したことではなかった、と言わんばかりに再び前を向こうとして、夜空に目を留める。
月。鈍く輝く満月がそこにはあった。
照は目を閉じて自己の神に祷りを奉げ、眼光も新たに、悪への裁きを求めてゆっくりと歩き出した。
【男子35番 魅上照@DEATH NOTE】
状態:軽い興奮状態
装備:斧
道具:支給品一式
思考:1. キラを崇拝
2. 全参加者への裁き(殺害)
3. 主催者への裁き(殺害)
【備考】
・参加者全てを悪だと信じている
・40番 夜神月をキラだとは知らないが、声は聞いている。
題名は『正義は常に正しい』で。
名前の制限が厳しい・・・。
斧もって裁きってw照こえーw
乙乙!
やっぱり凄いなー。
魅上の悲壮感とか、キラを崇拝する気持ちとか、場の緊張感とか、
全部が文章から容易に伝わってきた。
神社を斧で破壊する狂気とかも恐かったw
えーと、それで一つ気になったのは、神社はG-06鷹野神社でいいのかな?
時間と一緒に表記していただけると助かるんだが…。
乙GJ!魅上らしさが出ててよかった。
>装備:斧 で何故か吹いたw
ところで、移転の件どうなった?
・・・素でw(ry
【G-06/鷹野神社/1日目・午前1時頃】
【男子35番 魅上照@DEATH NOTE】
状態:軽い興奮状態
装備:斧
道具:支給品一式
思考:1. キラを崇拝
2. 全参加者への裁き(殺害)
3. 主催者への裁き(殺害)
【備考】
・参加者全てを悪だと信じている
・40番 夜神月をキラだとは知らないが、声は聞いている。
に修正御願いします。
どうなんだろ?
タイトルの制限があるようだから、ここで進めていくのは
多少なりとも障害があるんだろうな。
>>433 おk。乙彼でした。
書き手不足の否めないスレなんで、気が向いたらまた書いてくださいな。
誰もまだ動いていないんじゃないか?
>>魅上SS
乙! 強いて言えば時間帯と位置だけお願いしたい。
凄くポジティブにマーダーになったな。さすが。なんかオラわくわくしてk(ry
>>433 失礼、ミスったorz
次回を楽しみにしてます!
魅上キター!
そんな一人で十分足らずの内に神社を破壊出来るかは疑問だが、そいつを差し引いても面白かった
やっぱりこういう内面を書かせると上手いなと再確認させられたぜ
グッジョ!
斧振り回して神社破壊して疲労なしですか?
>>439 >状態:軽い興奮状態
ってこと。狂信者って怖いんだよ、サッカー狂見ててそう思った
サッカー狂は良い例えだな
興奮状態だと疲れ知らずだったりもするか
疲れを自覚してなくても肉体には無理が出てるでしょ
それに興奮状態を長時間維持するなんて薬品の力でも借りない限り無理
>>442 で、どうしろと?
状態票に疲れたって記述があればいいのか?
それとも某ロワでのように破棄するまで粘着するのか?
意図を明確にしろ
長時間もなにもサッカー狂は4日間ぶっ通しで応援(発狂)するぜ。
宗教ならもっといけそう
>>444 それで死ぬ奴もいるらしいな。
まあ細かいことはいいよどうでも。
現在地マップ追加
>>446 ん?仮管だよな?
現在位置だが表示されないんだが
ウチのPCが悪いんだろか
名前が悪かったらしい。多分大丈夫だろう。多分
見難いのは今さらだがすまん
見れた見れた
これはかなり親切なマップだ
超乙!!!
>>442 どっかでガクッと疲れの出る描写が出ればいいと思う
こうやって色々な書き手が参加してくれるのは嬉しいね
これからどんどん作品が投下されないか楽しみだ
>>433 魅上キタコレw
斧を振り回して社を破壊って…逝っちゃってますな
狂信者は怖いw
>>448 オツ!
現在地マップは非常に分かりやすくて助かります。
ついでに宮城リョータ投下
「安西先生……一体どうしちまったんだ…」
安西の教え子の1人である宮城リョータは、安西を知る他の面々と同様、その変貌がすぐには信じられずにいた。
「何が目的で、俺たちにこんなことさせるんだよ」
それでも、目の前で赤木の死体を見せつけられてしまっては、受け入れざるをえなかった。
「くそ…殺し合いか…ケンカならまだしも、マジで殺し合うなんて…」
リョータは夜道を歩きながら名簿に目を通す。
桜木花道、三井寿、流川楓…親しいメンバーが多数。
さらに、赤木の妹である晴子の名前までもが記されていた。
「…アヤちゃんがいないのが唯一の救いかと思ってたけどよ…素直に喜べねぇよ。
なんでハルコちゃんが…実の兄の死を見せつけられて、しかもこんな殺し合いに参加だなんて…」
それでもリョータは、冷静に自分にできることを考えようとした。
自分はチームの要のPGだ。焦ってはいけない。
赤木がいない今、自分が司令塔として冷静に状況を見極めなければならないのだ。
まず、支給されたのは首輪探知機。
約半径250メートル以内の首輪の位置が表示される。
つまり、エリアの中心に立てば、エリア内の首輪の位置がほぼ判るということだ。
これを使えば、相手に気づかれないようにしながら効率よく人を探せるだろう。
そして、目覚めた時に居た診療所からくすねてきた、痛み止め(飲み薬)と傷薬(軟膏)が少し。
「戦闘向きじゃないが…探知機で相手の場所が分かるのは有利か」
こんな殺し合いからはどうにかして逃げ出そうとする奴が必ずいるはずだ。
そういう奴を探知機で見つけて、さらに殺し合いに乗ってない奴も集めて大勢で逃げ出す。
そして安西先生の真意を確かめる。
そのためには探知機は大いに役に立つはずだ。
だが問題はその途中…探知機で見つけた相手をどう見極めるのか。
知り合いならば当然合流するが、そうでなかった場合は?
明らかにヤバそうな奴はスルーするとしても、ハルコちゃんのような少女だったら?
「…」
興奮しているためか、上手く考えがまとまらない。
「……ちっ…俺は神奈川No.1のガードだろ。もっと冷静になれ!」
頭をブンブンと振って気持ちを切り替えようとした時…
――…ォオン!
遠雷のように響いた何かの音。
「…なんだ?」
リョータが耳を澄ましていると、それは再び、そして三度、周囲に響き渡った。
「……じゅ、銃声…か?」
慌てて探知機に目を落とすと、北西の端に首輪の反応があった。
よく分からないが、二つ重なっているようにも見える。
「…誰かが始めちまったってことかよ!」
リョータが走りながら探知機のチェックをしていると、ひとつの反応がもうひとつの反応から離れて行く。
もうひとつの反応の方は…動かない。
…そこは池だった。(後で地図でチェックしたところ、『源五郎池』という池だと判った)
池の側にひとりの男が倒れている。
リョータは急いでその男に駆け寄って抱き起こすが、男は動かない。
「おい!しっかりしろ!おい!」
抱き起こした腕にべっとりと血がつく。
素人目に見ても、既に男が事切れていることは明白だった。
「くそっ…!」
探知機の反応を見ると、男を殺害したと思われる人物の反応は、森の中を離れて行っている。
追いかけるのは簡単だろうが、男の傷を見るに、相手は銃を持っているようだ。
武器らしい武器を持っていないリョータが追いかけて行っても何もできないだろう。
リョータは殺人者の追跡をあきらめると、男の遺体をゆっくりと地面に降ろした。
「…すまねぇな、アンタの仇を取れなくてよ。それに穴を掘るモンがないから埋葬してやることもできない」
それでもせめてこのくらいはと、リョータは周囲の草をむしって男の身体の上に被せて遺体を隠してやると、
しばらく男の遺体に手を合わせて冥福を祈った。
「…薄情なようだがよ、俺はもう行かなきゃならない。アンタみたいな犠牲者をこれ以上増やさないためにも、
俺は人を集めて、この殺し合いから脱出しなきゃならないんでな。しかも、始まったばかりなのにもう犠牲者が
いるってことは、こっちもかなり急がなきゃならねぇってことだ。悪いな、名も知らない誰かさんよ…じゃあな」
リョータは最後に一度だけ男の遺体の方を振り返ると、すぐにその場を走り去った。
【H-06/源五郎池/1日目・午前2時半ごろ】
【男子38番 宮城リョータ@SLAM DUNK】
状態:健康
装備:首輪探知機
道具:支給品一式 傷薬(軟膏)と痛み止め(飲み薬)共に数回分ずつ
思考:1.探知機を使ってゲームに乗ってない人物(主に知り合い)を集める
2.ゲームから脱出したい
備考:安仁屋恵壹の死体は草で隠しました
※首輪探知機…約半径250メートル以内にある首輪の位置を探知できる
チョットずつ人が増えてきて嬉しい!
俺ももう少し頑張ってみようと思う。
宮城乙
乙!
宮城良い奴だな。・・・仲間を集めて脱出したい、か・・・
脱出寄りの奴は首輪の解除とか考えることも出来ずに、ひたすら仲間を探すあたり悲惨だ。
ここで一つ疑問。
首輪は生存・死亡に関らず探知機に反応する、ってことか?
宮城に探知機か。PGらしく状況を見て、上手く立ち回ってくれそうだ。
>>458 阿仁屋が死んだ後も反応が出てるみたいだから、両方に反応するんだろう
バトロワ原作で探知機を支給されたキャラはそのせいで大量の死者を見る羽目になったが、
宮城も同じようなポジションになるのだろうか…
宮城いいな
スラダンで好きなキャラだから頑張ってもらえれば幸い
しかしテニプリ、ヒカ碁、いちご、アイズ、ろくブルは誰も手を着けようとしないなw
難しいのかね?
ヒカ碁が楽しみ。
碁打ちがどうやってこの世界観に応じるのか。
前の分にヒカルとアキラはあったな。あれわりと好きでした。
このスレ面白い
1stより面白い(好み)かも。
原作に近いから?
安西先生にマジ泣きした
照怖っ まさにキ…に刃物
他のもみんな面白い
これからずっと読みますのでがんばってください
ところで、主催者たちがどこに居るのか決めといた方がいいのではないでしょうか。
EDがどうなるにせよ、脱出を目指す奴らにとっての目標がはっきりしてないとイカンと思うので。
超能力がない一般人キャラばかりなので、亜空間とかにするわけにいきませんし。
D-06の小学校は(ピヨ彦組の)フラグが立ってるのでやめとくとして、G-03の分校跡あたりにしてはどうかと。
最初の放送で禁止エリアにするってことで。
放送予定時間は午前6時だっけ、正午だっけ?
>>464 島にいるっていう設定にする?
でなければ船から監視してるなんて手もあるかなとか思ってみたり
>>465 6時間毎の放送だから、第1回放送が午前6時だね
まだまだ未登場キャラや繋ぎが必要なキャラがいるから先の話になるけど
今のところは禁止エリアもない。
兵士が居るとはいえ、6時間以上無防備な地域に主催者が残るとは思えないから、島には居ないんじゃないか?
禁止エリアが成立した後でそこに(理由はわからんが)着陸すればよくね?
>>467 その場合、主催側のSSが必要になってくるな
例えば遠くから監視してたが、電波状況が悪く、仕方無しに現地に降り立ったとかで補うか
2ndだけWikiの項目が更新されていかないな
>>468 いや、特に凝った裏設定は必要ないでしょ。
最初から本部にする目的で、分校なりホテル跡なりを禁止エリアにした、ってことでいいと思う。
個人的には、地図で赤くなってる小学校を最初の禁止エリアに指定して、そのまま本部にしちゃうのが分かりやすいと思うが。
むしろ今の内に分校跡を禁止エリアだったことにして、主催者がそこにいるってことにしちゃえば?
OPにちょっと追記するだけでいいし、分校なら体育館もあるだろうし
今のところ分校に向かってるキャラもいないし
>>469 特に滅茶苦茶荒れたこともないし、特記しなきゃならないこともそんなには無い。別にいいんじゃね?
漫画サロン板に移転した時は、どうなったのかすら解らなかったから真っ先にwikiに行った。
そういう重要なことは、結構素早く更新されてくれるので助かる。
>>471 OP書き手がそこらへんを追記してくれれば確かに通るな。逆に言うと追記しない場合
>>470か、
>>464案になる。
今はっきり言えるのは、次からの書き手は小学校・分校跡にキャラを配置させない方が良いかなー、くらいのものだ。
すでに一度OPを手直しさせてるのに又書かせるの?
俺はあんまり気が進まない
どうせどこかを修正しなければならないならOPだけでなくてピヨ彦組も修正すれば綺麗に納まると思うんだが
それでD-06小学校を禁止エリアにすればいい
両作の書き手次第だが
お前ら勝手言いすぎ
もうちょっと書き手に敬意を払えよ
修正して当たり前みたいな態度は取らないでくれ
話は変わるが、疑問点を見つけた
>>242で中島の状態表を修正しちゃってるけど、本当に修正しなくちゃいけなかったのは一貴SSの筈だよね?
菅原神社に人がいるから別の神社にしようって事だったかと思うんだが
たぶん2作連続投下してるからごっちゃになったんだろうが、ここははっきりさせとかないと後々困ってしまうだろう
正しくは
>>214の修正で
>>216は元のままで良いと思うんだが、どうだろう?
亀だが検討してみてはくれんだろうか?
俺が適当に書いてみようか?
鎌石小中学校を禁止エリアにする形で。
>>476 オープニングを改変するって事?
それとも新たなSS内で禁止エリアを指定するのかな?
後者ならとりあえず見てみたい
後者ね。
ピヨ彦組を動かして学校を禁止エリアにします。
書きあがったら投下してみます。
がんばれ
ピヨ彦と鈴音がしばらく山裾の道を歩いていくと、やがて前方に学校らしい建物が見えてきた。
地図によると、あれが鎌石小中学校のはずである。
「あれ?明かりがついてるね。だれかいるのかな?」
鈴音が指摘したとおり、学校の一部の教室から光が漏れている。
「誰かいるのかな…セナ君とか……もしかして怖い人だったり…」
「だだ、大丈夫だよ、たぶん。……ほら、武器もあるし」
ピヨ彦は釘バットをブンブン振ってみせる。
もちろんただの虚勢なのが悲しかったが。
「と、とりあえず行ってみようよ。明かりがついてる教室を外から覗いてみて、危なそうなら逃げればいいし」
「そ、そうね」
ピヨ彦と鈴音は、おっかなびっくり学校の方へと歩いていった。
――DANGER 禁止エリア――
「なんだろこれ?」
二人が学校の校門にたどり着くと、そんな張り紙がべたべたと貼ってある。
いや、門だけではなく、学校の敷地をぐるりと囲むフェンスのあちこちに貼ってあるようだ。
「禁止エリアって…最初に説明されたよね。入ると首輪が爆発しちゃうって…」
「うん、この学校がそうなのかな?…でも、あそこの教室からは光が漏れてるのに…」
ピヨ彦が光の漏れた教室の窓を指差すとほぼ同時に、学校の敷地内から誰かの声が聞こえてきた。
「ほっほっ、ここは禁止エリアですよ。皆さんは入れません」
現われたのは恰幅のいい…というか太った男の人。
ピヨ彦の記憶が正しければ、確か安西先生とか呼ばれていた人だ。
その安西先生が、武装した兵士二人を連れて校門の側に立っていた。
「あ、あなたは…」
「ほっほっ、ここに来たのは君たちが初めてですよ。もっとも、君たちで最後かもしれませんがね。
朝の放送で恐らくこのエリアも禁止エリアになるでしょうから」
「そうよ…禁止エリア!禁止エリアって放送の時に増えるんじゃないの?なんでこの学校だけ?」
「そう、確かにそう言いました。ですが、このスタート地点だけは別でして。私たちスタッフがいる、
この学校を禁止エリアにしておかないと、いくら首輪があるとは言え安心できないでしょう?」
「……」
ピヨ彦たちが何と言っていいか迷っていると、安西先生はニコリと笑って先を続ける。
「それにしても君たちは運がいい」
「う、運がいいって…」
「私たちがいる本部の場所をこうして見つけることができたのだから」
「…え?」
「…ここを落とせば、もしかしたら逃げられるかもしれませんね…ほっほっほっ」
笑いながら去っていく安西先生。
その時、鈴音が持っていた銃を安西先生に向ける。
「この!」
と同時に、安西先生の両脇にいた兵士が、僕たちに銃を向けた。
「ダメだ!」
ピヨ彦は慌てて鈴音の腕を掴むと、銃を取り上げた。
「ムチャだよ!あの兵士たちに撃たれたらどうするのさ!」
「……ご、ごめん…」
銃を向けたままこちらの様子を覗っていた兵士二人も、やがて安西先生の後に続いて去っていった。
ピヨ彦たちは学校から少し離れた林の中で、今後の行動について話し合っていた。
「とりあえず、お互いの仲間を見つけないとね」
「それと、ここがあいつらの本拠地だってこともどんどん教えちゃおうよ!」
「そうだね!人を集めて、ここを襲撃する!決まり!」
とりあえずの目標ができたふたりは、なるべく大勢に主催者の居場所を伝えるべく、急いで出発した。
【D-06/学校近く/1日目・午前2時ごろ】
【男子15番 酒留清彦@ピューと吹く!ジャガー】
状態:健康
装備:なし
道具:支給品一式 釘バット@Mr.FULLSWING
思考:1.主催者の居場所を皆に知らせる
2.ジャガー、高菜、鈴音の知り合い、あといついでにハマーと合流
3.可能なら主催者を襲撃
【女子7番 滝鈴音@アイシールド21】
状態:健康
装備:SW M19(弾数6/予備弾24)@CITY HUNTER
道具:支給品一式
思考:1.主催者の居場所を皆に知らせる
2.セナ、ヒル魔、ピヨ彦の知り合いと合流
3.可能なら主催者を襲撃
一応完成。タイトルは「最初の禁止エリア」でお願いします。
問題点などありますかね。
あ、D-06が最初に禁止エリア指定されるようなこと言わせちゃったけど、
別にあれが安西先生の嘘でも構わないので、気にしないでください。
いきなり主催者の居場所がバレちゃうのもアレかと思ったけど、
原作だと最初から判ってるわけだし問題ない…よね。
冴羽リョウとかに遠くから撃たれない様に、今後は部屋の中に引きこもってもらわないと困るけどw
二人にいい感じにフラグを持たせてていいと思った、GJ
ほう、こういう形にしたのね
問題も特に無いようだし良いんじゃないかな
オツカレ
3/3【アイシールド21】●小早川瀬那 /◎蛭魔妖一 /◎滝鈴音
4/4【I''s (アイズ)】◎瀬戸一貴 /○葦月伊織 /○磯崎泉 /○寺谷靖雅
4/4【いちご100%】◎真中淳平 /○西野つかさ /○外村美鈴 /○南戸唯
3/3【こちら葛飾区亀有公園前派出所】◎両津勘吉 /◎本田速人 /◎ボルボ西郷
4/4【CITY HUNTER】◎冴羽リョウ /○槇村香 /◎伊集院隼人 /◎野上冴子
7/7【SLAM DUNK】◎桜木花道 /○流川楓 /◎三井寿 /◎宮城リョータ /◎赤木晴子 /◎田岡茂一 /◎魚住純
3/3【DEATH NOTE】◎夜神月 /○L /◎魅上照
4/4【テニスの王子様】○越前リョーマ /○竜崎桜乃 /○手塚国光 /○菊丸英二
3/3【ヒカルの碁】○進藤ヒカル /○塔矢アキラ /○藤崎あかり
4/4【ピューと吹く!ジャガー】◎ジャガージュン市 /◎酒留清彦 /◎浜渡浩満 /◎白川高菜
5/5【BOY】○日々野晴矢 /○一条誠 /◎伊部麗子 /○神崎狂 /◎山ノ上春香
4/4【Mr.FULLSWING】◎猿野天国 /○虎鉄大河 /○清熊もみじ /○御柳芭唐
5/5【ルーキーズ】●安仁屋恵壹 /○御子柴徹 /○新庄慶 /○平塚平 /○八木塔子
6/6【ろくでなしBLUES】○前田太尊 /○七瀬千秋 /○中田小平次 /◎中島淳一 /○大場浩人 /○川島清志郎
57/59 (○生存/●死亡/◎登場済み)
ついでに貼っておく
抜けとかあったら補完して
予約は必須ですか?
銃声が鳴ったり、爆弾が爆発したマップとか誰かまとめてくれないかな…
>>483 フラグ立て乙、纏めの方としても今ちょっと備考欄をどうするか考えていたんだ。
上手く処理してくれて助かった・・・
で、提案なんだが、禁止エリア決める放送まで、タイトルの後ろに「?」を入れちゃ拙いか?
>別にあれが安西先生の嘘でも構わない
となると、タイトルだけ見て禁止エリア確定と誤解が発生しそうだから。
>>475 更新してみた。暑すぎて脳みそがヤヴァイので直っているかはよくわからん
今晩他のSSも更新するんで、悪いところは言ってくれ。
>>487 d。おかげで死亡者の名前の色、全然変えていないことに気がついたorz
>>490 よく考えたら照は死神の眼を持ってたので
>>428の
>「私は裁く者全てに名前を聞こう」
>どうせこんなことに巻き込まれる悪人共だ、放っておいても勝手に殺しあうだろう。それでは、神に自分が裁いた悪の名を伝えられない。
を
> 「私は裁いた者全ての名を憶えてみせよう」
>どうせこんなことに巻き込まれる悪人共だ、放っておいても勝手に殺しあうだろう。裁いた悪の自分の目に映る名を全て、神に伝えたい。
に修正御願いします。申し訳在りません。
死神の眼って特殊能力にならない?
特殊能力があったら不味いのか?
そもそも、特殊能力の定義とは!?
ジャガーによるデスノートの破棄が決まっているような状況で、
死神の眼程度の特殊能力に、何か問題があるとは思えないがなぁ…
>>488 特に不要だけど、被るのが嫌なら予約した方がいいですよ
>>490 うぃす。「?」入れてもらっちゃったほうが分かりやすいですね。
お願いします。
>>491-492 自分も死神の目は特殊能力になると思う。
だから使えなくなってた方が良いかと。
あと、ジャガーの変なスタンドみたいな能力wも同じく。
特殊能力は絶対に不味い
けど、デスノが出てる以上、死神の眼の事は厳密にしなくていいよ
ややこしくなるし、ややこしくするとつまらなくなるから
死神の眼は、確か名前が見えるだけじゃね?
寿命は人間には解読できないんだよな?
>>493 ここは一般人によるロワってことなので、人知を超えた能力はなくすべきだと思われ。
テニスの王子様の氷河期アタックも禁止だな
魅上がデスノを手にした時点で、遭遇した相手を全てズガンできるようになっちゃうわけだよな
遭遇する=名前と顔が判別=デスノ発動
でも使えるのは6時間に1回…だっけ?
死神について
デスノートを使う人間に憑いてまわる死神は、その使用者、及びノートに触れた者にしか知覚・認識されない。
また、この死神は所有者の味方というわけではなく、デスノートの使用法について教えたり手助けする義務はない(基本的には傍観者)。
また、デスノートの効果の範囲・ルールなどはこの死神でもわからない部分もあり、それは各々が見つけていくしかない。
ちなみに、この死神は人間の寿命と名前が見える「死神の眼」を持っており、所有者の人間は残りの寿命の半分を支払うことによってこの眼球を手に入れることもできる。
あっても、制限かかって「・・・ガ・・・ち?(ジャガー)」位しか解らないとかね。
そうしないと、不信感から偽名を名乗る奴が照にだけ軒並みバレてしまうんだよ。
接触しないでこっそり隠れて確認→デスノート、って流れも起きそうだし。
>>464 ギャグ描写だからさじ加減が難しいけど、無敵じゃなければ問題ない気もする。
死神は無しで、いない理由についても細かい事は無しだったろ
ていうかなんで普通にアイテムのデスノートがでてんだ?
処分決定扱いになるのわかりきってるだろ。
デスノがある理由は不明
死神がどうとかもロワ内では一切不明
でも6時間に1回は使える
これじゃ駄目なの?
今からデスノ破棄しようなんて事になったら面倒なんだが
眼がなくなってるとして魅上がいつそのことに気付くのか
体育館の時点でなかったのか?
>>499 ジャガーさんと魅上がニアミスすることがあったら
かなりはらはらするね
眼はなくてもルールを熟知しているから
デスノートが照に渡る前提で話してる馬鹿や、
今更、デスノートが出ている事自体に文句を言っている馬鹿がいるが、
これは、既に解決された問題だろうが
このロワでデスノートは不味いって事で、ジャガーの性格を利用して破棄する方向になったのを忘れたか?
>>506 >このロワでデスノートは不味いって事で、ジャガーの性格を利用して破棄する方向になったのを忘れたか?
これは決定してないよ
そういう事もありうるから、って意味だろうに
デスノートが出ているのは不味いので、作品の破棄かデスノートの破棄
ノリでハマーの名前を書くようなジャガーさんが持っているから、
使えなかったorいつのまにか無くしたorリュックにしまうのが面倒だから捨てた
っていう感じに、捨ててサヨナラする事にならなかったか?
ジャガーをズガンしてノートを置き去りにし、そこを禁止エリアにすればいい
なんか微妙に盛り上がってるなぁ・・・
さすがに、一般人でロワをしようというコンセプトの
2ndでデスノートが有りって人はいないよね?
>>508 それは今後の展開と書き手次第でしょ
デスノを破棄にするなら、ジャガーが上手い事やってくれるってだけで決定じゃないって
そうやって今後の展開を左右する事を決定するわけがない
どうしてもジャガーに破棄させたければ、自分で書いちゃうのが一番いいよ
>このロワでデスノートは不味いって事で、ジャガーの性格を利用して破棄する方向になったのを忘れたか?
そういう流れになっても仕方ない。
むしろそうなる可能性が高いってだけで、別に決定はしてない。
デスノが使われるのがイヤなら、破棄する話を書けばいいだけの話。
もちろん、不自然にならないように。
って事は、ここもズガンノート肯定なのかw
>>514 なんでそうやって極論になるんだ?
もうちょっと柔らかく物を考えてみよう
>>513 嫌とか嫌じゃないとかの話じゃなくて、
ここって一般人のロワでそういうぶっ飛んだのは無しじゃないの?
1stは書き手も癌か、2ndを返せクズが
>>516 なんでそうやって落ち着いていられるんだ?
ここってなんで1stがあるうちからあるんだ?
1stとは別に、一般人でやりたいって事で始まったんじゃないのか?
>>517 だから、ノートでズガンが来たらいつもお前が1stでやってるように難癖付けて潰せばいい(ないとはおもうが)
仮定の話で熱くなるなうっとおしい
521 :
マロン名無しさん:2006/07/13(木) 23:32:05 ID:ERMJnOkh
はいはい勉強勉強
デスノート登場話が投下されたのが、
>>343つまり7月7日。今日は13日。
文句があるならもっと早くNG要請しないと。
>>343のあたりから少し読み進めていくと、ちょっとした議論になってる。
結果、NGには至っていない。
次の書き手がデスノートを使ったズガンは極力書かないようにしよう、って流れでユルく収束したんじゃないの?
ジャガーSS通ったときは。
纏めの備考欄見た? あれだけじゃ何か足りないか? 説明。
>>519 君にはここは合わないみたいだね
マターリここまでやってきてるんだから邪魔する気なら消えていなくなれ
527 :
492:2006/07/13(木) 23:33:56 ID:???
うわ、自分のせいか、すまんかった
単なる素朴な疑問だったんだよ
>>522-523 にある通りで、今更蒸し返さなくても、一応決着の着いた話
以後、デスノ関連の議論は不毛だからやめてくれ
>>527 いや、デスノートが有りか無しかいまさら議論してるだけで、死神の目の有無とは関係ない。
個人的には、目はなくした方がいいと思う。
デスノートキャラを何のために参戦させたか、って話になんねーかな。
死神の目で本名が見える、デスノート入手すればもしかしたら強殺人者になれるかも!で別によくない?
実際そうなるかは今後次第なんだし
失望した、なんでこんな事になったんだ?
最初のコンセプトはどこへ行ったんだよ…orz
なんでデスノでズガンされるの前提で話してる奴がいるんだろ
・デスノはジャガーが持っている
・死神の眼(照画持ってるとしても)だけでは意味が無い
なわけだが
照がデスノを入手したわけでもないのに騒ぎ過ぎ
死神の眼はなにか、見ただけで他人が殺せでもするのかw
偽名を名乗る意味なんてロワにはないし、名前がなんであろうと照は殺すか返り討ちにされるかだから関係ないだろ
>>531 死神はもちろんいない(ジャガーの話で登場してないし、首輪が無い部外者を出すべきでない)
問題は、魅上が既に死神の眼を持ってるかどうか
特殊能力は極力無しの方がいいので、眼は要らないと思う
眼が無くても十分強いアイテムだし
まぁ、魅上SSを次に書く人が他のキャラと遭遇させたときに、名前が見えたか、どの程度見えたか、決めれば良いかな・・・
6時間に1人だと、全くミスをせず使っても3日で12人。全員デスはまず無理だろうし。
オープニング→照SS(修正前)を読むと、主催者や参加者の名前が見えた描写はどこにも無いんだけどね。
デスノ勢が加わったのは、月がネタキャラだからだっけ?
一人くらい遭遇者の名前が全て把握できるくらいの能力があっても差し支えないと思うんだけどな
それが照の個性の一つにもなるかもだし、超人的な戦闘能力でバランスブレイカーするわけでもないし
>>536 >眼が無くても十分強いアイテムだし
だから何で照がデスノ手に入れる前提で話してるんだ?
>>538 理由はいくつかある
リスターと前が地味だから人気作って意味の客寄せだったり、
一般人ということで頭脳戦を期待してだったり
>>540 デスノを入手できないなら、死神の眼なんてなおさら意味ないけどな
デスノと併せ持って始めて意味がある能力だからこそ、こうして議論してる
もう一人で騒いでる池沼はほっとこうぜ
これじゃジャガー書いた人や照書いた人にまで迷惑掛かるし、
これから先、デスノキャラやデスノを持ってるキャラを書く書き手が書きづらくなる
もうやめようよ
>>542 テニスのラケットがなければテニスの技能は意味ないのか?
>>541 地味って言っても、それが売りみたいなもんだからなw
頭脳戦も他に候補は、無いか……
最初にデスノートと死神の眼について決めておかなかったのが失敗だったっぽいね
特殊能力無しの一般人でのバトロワなんだから、死神の眼なんて出したくないなぁ。
…って思ってたけど、
>>537を見たら別にどうでもよくなった。
3日で12人かw
やっぱりID出るとこに即刻移住しようぜ
厨のやりたいほうだいじゃん
>>547 だな
週間少年漫画にでも行く?
あそこID出たよね?
正直本名が見えるだけの目を持つパンピーなんて、拳銃の扱いになれててるタフガイ警察官とか、
サバイバル技術を多く持つ軍人を擁するこち亀メンバーと比べると些細なものだと感じるわけだが
>>548 出るよ
あそこにしようか?
>>549 幽霊が見えて話せる奴もいるんだよな
これくらい一般人だろう
仮に一般人じゃないにしても、ちょっと頭のおかしい奴等で許容範囲だ
そもそも、どう考えても【ジャガーとハマーのネタがやりたい】
これだけの理由でデスノートを出したってのが微妙だよな
デスノートってさ、参加者としてじゃなくてもかなり使いにくいよな
週間少年漫画にスレ建てしてくるけど、問題ある?
他の板が良いとか
以前やってたサブカル板は?
あそこもID出た気が
週刊少年漫画ってこういうネタスレ立てて良いんだっけ?
いや、イイなら別に構わないんだけどさ。
ジャンプとサンデーと被ってなければどこでも良いと思う
サブカルも出るけど、人が来ないよ?
>>557 連載中の漫画も入ってるって事で駄目なのかねえ
手塚国光、L予約します。
>>561 がんばれ、超がんばれ
デスノ問題が渦巻いているが、プレッシャー感じないでね
>>561 期待
人は来そうだけど、立てちゃ不味そうな雰囲気の週間少年漫画
人は来ないけど、立てたって問題ないサブカル
さて、どっちにしよう
移住後にすぐ移転させられるのとかは避けたい
週刊少年漫画に立ててまた移動させられるのもアレだしなぁ…
ここを投下スレにして、サブカルに議論感想スレを立てるのは?
投下オンリーのスレならトリップで区別ができるから、ID出なくても問題ない
まずはIDの出るサブカルに立ててから、週漫にお伺いを立てるってのは?
サブカルに議論スレ建てておいて週間少年漫画に投下スレがいいな
じゃ、とりあえずサブカルに議論スレだけ建ててくる
SS投下スレはここになるか週漫になるか、サブカルで決めよ
スレ立てヨロ
こうしーん
魅上あたりは備考欄。まだ眼だけは確定しないので。
ボルボを予約します
>>572 ボルボは前にSS書かれてて真中と一緒に居るはずだけど…?
ボルボと真中ってことです
すまんが、あまりこっちは使わないでくれ
雑談や感想、それに予約も向こうのスレでお願いします
ジャンプ1st
332 :上戸彩のファン :2006/07/14(金) 12:24:16 ID:CnEfRozvO
ナルト、けんしん、ぬえの、こうしゅ、いぬいを予約します
スパロボ
104 :上戸彩のファン :2006/07/14(金) 12:25:15 ID:ml31ZSHo
シンジとアスカを予約します
サンデー
880 :上戸彩のファン :2006/07/14(金) 12:26:29 ID:CnEfRozvO
くれいを予約します
ジャンプ2ndの旧スレ
572 :上戸彩のファン :2006/07/14(金) 12:27:45 ID:???
ボルボを予約します
詳しくは、
http://sports2.2ch.net/test/read.cgi/entrance2/1151596503/602-605
スマン、予約解除します。ジャンプ1すとのほうでかきますわ。
潜入は半分成功、半分失敗という所でしょうか。
やはり、少しぐらい荷物を持ってきたほうが良かったかも知れませんね。
怪しまれずに潜入するためには手ぶらが一番と思い、何も持っていない時にわざと誘拐されたわけですが、
正直な話、今は護身のために銃の1つぐらい隠し持っておくべきだったと後悔しています。
申し遅れました。わたしはLと言います。訳あって本名は言えません。
職業は探偵をしています。業界では割と有名でして、自分で言うのもなんですが凄腕の名探偵です。
今わたしは犯罪捜査のために孤島に来ています。来ている、と言うより連れて来られたと言った方が正解でしょうか。
犯罪組織の連中を油断させるため、わざと捕まってここに来たんです。
ここで行われている犯罪についてはご承知のことと思いますので説明は省きますがハッキリ言って悪趣味ですね。
なんというか美しくない。わたしが捜査している別の事件(キラ事件)では犯罪者のプライドや美学を感じることが出来ましたが、この事件ではそういったものが皆無です。
さっさと捕まえて、元の生活に戻りたいですね。ま、そのために潜入捜査をしているんですが……
おや、そんな事を話しているうちに一人の青年を見つけましたよ。
人生を悟りきったような眼鏡顔と微妙な老け具合から見て、20代後半といったところでしょうか。
テニスウェアを着て、ラケットを持ち素振りをしてますね。こんな島まで来て練習熱心なことです。
職業はプロテニスプレーヤーかインストラクターと言った所でしょうか。松田もあれぐらい仕事熱心なら良いんですが……あ、なんか微妙な殺意が沸いてきました。
おっと話が逸れてしまいましたね、今は松田の事より彼のことが気にかかります。彼はこの犯罪においてどのような立場をとっているのでしょうか。
被害者なのか、加害者なのか、犯罪とは全く無関係の人間なのか、と言った事を明確にする必要があります。
しばらく様子を見ることにしましょう。
「大会の途中だと言うのに、とんでもない事件に巻き込まれてしまったな。
俺や越前、菊丸が巻き込まれてしまえば青学の戦力は半減と言っていい、どうしたものか……」
青春学園テニス部部長、手塚国光は一人黙々と素振りをしながらそんな事を考えている。
彼にとって支給品がテニスラケットだったことは幸運といって良いだろう。
こうして、素振りだけでも練習をすることが出来る。青春学園の全国制覇という彼の夢に向かって確実に努力を重ねることが出来る。
彼はたとえどのような事態に陥っても、そう、たとえ殺人ゲームに巻き込まれたとしても、決して自分の夢を捨てる事はない。
手塚は自分の夢に向かって出来ることを確実に遂行する。そして、彼に出来る事はただ1つテニスの練習しかない。
だから素振りをする。誰よりも懸命に、誰よりも真摯に、テニスに対する自分の思いを裏切らぬために。
手塚国光はラケット片手に素振りを続ける。彼は右足を軸に一歩も動かずに素振りをしている。
いつからだろうか、彼の周りを風が旋回している。風は手塚国光を包み込むように周り、徐々に強さを増していく。
その光景を見ていて、驚いたのはLである。
「竜巻人間……」
言葉どおりの竜巻人間、手塚国光の周りを旋回していた風は既に単なる風ではなく竜巻になっている。手塚はその竜巻の中心部に立っているのだ。
「そんな物の存在を認めろとでも言うのか……」
Lは手塚の竜巻に腰を抜かし、尻餅をついた。Lとてテニスに関してはイギリスでJrチャンピオンになったほどの天才だ。並大抵のテニスでは驚かなかったであろう。
けれど、手塚の技は天才Lの想像をはるかに超えていた。
そして、驚くLをしり目に手塚の技はさらにレベルアップする。
竜巻中心部の手塚国光が光る。彼の体が、左手を中心として発光している。
これはオーラか、それとも気か。どちらにせよ非科学的だが、発光している手塚はそうとしか表現できない。
「発光人間、そんな物の存在を認めろとでも言うのか……」
今の手塚は光り輝く蛍人間、ルシフェリン(蛍の発光物質)でも体内に持っているのだろうか。
有史以来そのような人間が記録されたためしは無い。けれど、現実にLの目の前で手塚国光は発光している。
Lは完全に腰を抜かし、独特の座り方で鍛えた股関節は全く役に立たなくなっている。
Lにとって潜入操作中に初めて出会った青年。その人物は竜巻を発生させ、自らの体を発光させる能力を持つ異能者。
数ヶ月前までのLならば、あるいはこの現実を夢と考えて受け入れなかったかもしれない。
だが、今の彼はデスノートの存在を知っている。人知の及ばない世界があることを知っている。
だとすれば、目の前にいる青年もデスノートと同じ人知の及ばぬ能力を持った人間であると推測できる。
「この犯罪には、人知を超えた力が関わっている」
天才探偵Lは結論する。そして恐怖する。デスノートの存在を知ったときも震えなかったLがたった一人の青年に恐怖する。
この殺し合いの孤島にいる竜巻発光人間、彼は危険だ。この犯罪の被害者であれ、加害者であれ、どうであれ異能者は警戒すべきである。
出来ることなら、この場から逃げ出したい。けれど下半身が全く言うことを聞かない。
その場に座り込んだまま、Lは全く動けない。
手塚国光を取り巻く、竜巻が徐々に弱くなる。竜巻の中から、汗をかいた青年の姿があらわになる。
「素振り終わり、次はランニングだ」
手塚がそう言ったとき、竜巻は完全に消え、発光も終わっていた。
そして、その時木陰に隠れていたLと手塚の目が合った。
超人テニスプレーヤー手塚国光と名探偵Lが出会った瞬間である。
【F-07/神塚山/1日目・午前0時半ごろ】
【男子6番 L@Death Note】
状態:健康、腰が抜けている
装備:なし
道具:支給品一式、支給アイテム(未確認)
思考:1.目の前の人外(手塚)から逃げ出したい。
2.犯罪組織撲滅
3.この犯罪による被害者を最小限に抑える。
【F-07/神塚山/1日目・午前0時半ごろ】
【男子21番 手塚国光@テニスの王子様】
状態:健康、若干疲労
装備:テニスラケット
道具:支給品一式、テニスラケット
思考:1.目の前の人物(L)と話す。
2.テニスの練習をする。
3.青学全国制覇
ふいんきはなんだかシリアスなのに
テラワロスwwwwwwwwwwwwww
全く、とんでもない事件に巻き込まれてしまいました。
数十人もの人間を集めて殺し合いをさせるなんて趣味が悪すぎですよ。スナッフビデオでも作るのが目的なんですかね。
皆さんはどう思います、わたしには犯罪者達の心理が理解できませんよ。
っと、すいません。申し遅れました。わたしはLと言います。
訳あって本名は言えません。職業は探偵をしています。業界では割と有名でして、自分で言うのもなんですが凄腕の名探偵です。
今わたしは奇妙な犯罪に巻き込まれて、小さな孤島にいます。そしてここは島の中心にある山の麓です。
それにしても、この犯罪はとんでもないですね。キラ事件に匹敵する悪です。
いや、犯罪者達から美意識が感じられない分、キラ事件の方がマシかも知れません。
さっさと彼らを捕まえて、元の生活に戻りたいですよ……
おや、そんな事を話しているうちに一人の青年を見つけましたよ。
人生を悟りきったような眼鏡顔と微妙な老け具合から見て、20代後半といったところでしょうか。
テニスの素振りをしてますね。こんな島まで来て練習熱心なことです。
職業はプロテニスプレーヤーかインストラクターと言った所でしょうか。
松田もあれぐらい仕事熱心なら良いんですが……あ、なんか微妙な殺意が沸いてきました。
……ごめんなさい、少し話が逸れてしまいましたね、今は松田の馬鹿より彼のことが気にかかります。
彼はこの犯罪においてどのような立場をとっているのでしょうか。
被害者なのか、加害者なのか、犯罪とは全く無関係の人間なのか、それを明確にする必要があります。
しばらく様子を見ましょう。
「大会の途中だと言うのに、とんでもない事件に巻き込まれてしまったな。
俺や越前、菊丸が巻き込まれてしまえば青学の戦力は半減と言っていい、どうしたものか」
青春学園テニス部部長、手塚国光は黙々と素振りをしながらテニスの事だけを考えている。
この場が殺人ゲームの会場だという事は彼にとって関係ない。青春学園の全国制覇こそが彼の夢であり、彼の全てだ。
だからこんな事件に巻き込まれても考えることはテニスの事だけなのである。
「不二や大石たちだけで闘えるか……」
無理だ、全国大会の強豪を相手に彼らの力だけでは心許ない。大会を勝ち抜くには自分や越前、菊丸の力が必要になってくる。
ならばここから逃げ出すか。それも無理だろう、手塚は老け顔でも中学生なのだ。暗闇に包まれた山の麓、周りを海に囲まれた小さな孤島。
彼が逃げ出せる要素はどこを探しても見当たらない。
逃げ出せない、その現実を認めたとき手塚は驚くほど冷静になっていた。
彼はただ純粋にテニスの練習をしようと誓った。孤島から逃げ出す事も、青学優勝には欠かせない。
けれど、それが出来ないのであれば自分にはテニスの練習しか残されていない。
殺人ゲームの場で、彼には幸運にもテニスラケットが与えられた。ならば成すべき事は決まっている。
テニスラケットを振り、素振りを続け己のテニス魂を更なる高みへと昇華させる事だ。
黙々とテニスを続ける手塚国光をLは木陰から見つめている。
今のところ、この青年に不審な点は見当たらない。いや、一点だけ不審な点がある。
それは暗闇の中で素振りを続けるという行為そのもの。
彼はなぜこんな暗闇の中でテニスの練習をしているのか、青年のスウィングから彼がテニスの上級者である事はすぐに分かる。
ならば、彼はサヴァン症候群か。
(注:サヴァン症候群とは知能障害のため、繰り返し意味の無い行動をしてしまう症状である。そのために常人よりある能力が突出する傾向がある)
いや、結論を出すのは早計だ。
暗闇の中の素振りは確かに異常な行動だが。それだけで、知能障害があると決め付けるのは早すぎる。
もう少し様子を見たい、Lは息を潜めて青年を見つめ続ける。
素振りを続ける手塚の周囲に異変が起こる。
ゆっくりと、だが確実に白い煙のようなものが手塚の周りを旋回しはじめる。
白い煙……いや、それとも別の何かか。正体は分からないが、何かが手塚の周りを周回している。
それは最初、ほとんど目視出来ないほどの大きさで、ゆっくり手塚の周りを回っているだけだった。
けれど、手塚が素振りをするたびに徐々に大きく、徐々に速く、確実にそれは変化していく。
気がつけば、手塚の周りを旋回するモノは大きな渦となって彼を包んでいた。その姿はまさに竜巻人間。
「竜巻人間、そんな物の存在を認めろとでも言うのか……」
Lは生まれてはじめて見る異様な光景に驚きが隠せない。
テニスのスウィングが煙の渦を発生させ、竜巻人間を作る。そんな話が一体どこにあると言うのか。
馬鹿げている。けれど、目の前に起こっている事は紛れも無い現実だ。
Lとてテニスに関してはイギリスでJrチャンピオンになったほどの天才だから、並大抵のテニスでは驚かなかったであろう。
しかし、手塚の技は天才Lの想像をはるかに超えている。
そして、驚くLをしり目に手塚の技はさらにレベルアップする。
竜巻中心部の手塚国光が光る。彼の体が、左手を中心として発光している。
これはオーラか、それとも気か。どちらにせよ非科学的だが、発光している手塚はそうとしか表現できない。
「発光人間、そんな物の存在を認めろとでも言うのか……」
今の手塚は光り輝く蛍人間、ルシフェリン(注:蛍の発光物質)でも体内に持っているのだろうか。
有史以来そのような人間が記録されたためしは無い。けれど、現実にLの目の前で手塚国光は発光している。
Lは完全に腰を抜かし、独特の座り方で鍛えた股関節は全く役に立たなくなった。
暗闇の中、白い旋風を身にまとい光り輝くテニスの青年。その光は豆電球ほどの小さなものだったが、闇夜の中では異様なまでに目立っている。
数ヶ月前までのLならば、あるいはこの現実を夢と考えて受け入れなかったかもしれない。
だが、今の彼はデスノートの存在を知っている。人知の及ばない世界があることを知っている。
だとすれば、目の前にいる青年もデスノートと同じ人知の及ばぬ能力を持った人間と考えられるではないか。
正直な話、怖い。放り投げられた殺し合いの世界で、初めてであった人外の異能者。Lは生まれて初めてと言っていい程の恐怖を感じている。
「逃げ出したい」
けれど、彼の下半身がその願いを叶える事は無い。
Lは恐れて、逃げ出したいと思う自分の気持ちを何とか落ち着かせようとする。
腰を抜かし、あわや小便までちびろうかと言うほどビビリまくっているが、Lは天才的頭脳の持ち主である。
体は動かなくても、頭では冷静に一つの疑問を考え始めていた。
(なぜ、何の目的で光っている)
青年が人外の異能者である事を認めたとしても、殺し合いの世界の中で光り輝く行為は愚行でしかない。
手塚は単純にテニスの練習のために光っているだけであり、彼を取り巻く煙の旋風も実際は煙でなく、彼のオーラが具現化したものなのだが、
そんな事はLの知るところではない。
Lは自分に与えられた情報だけで推理するしかない。
彼に与えられた情報、それはこの島で殺し合いが行われている事と青年が異能者である事の二つだけだ。
天才探偵Lは、この二つから一つの結論を出す。
「この青年は犯罪者側の人間だ」
Lは更なる恐怖に駆られ、一刻も早く逃げ出したい心情に駆られる。けれど、残念ながら全く動けない。
手塚国光を取り巻く白いオーラ旋風が徐々に弱くなる。オーラ旋風の中から、汗をかいた青年の姿があらわになる。
「素振り終わり、次はランニングだ」
手塚がそう言ったとき、旋風は完全に消え、発光も終わっていた。
そして、その時木陰に隠れていたLと手塚の目が合った。
超人テニスプレーヤー手塚国光と名探偵Lが出会った瞬間である。
【F-07/神塚山/1日目・午前0時半ごろ】
【男子6番 L@Death Note】
状態:健康、腰が抜けている
装備:なし
道具:支給品一式、支給アイテム(未確認)
思考:1.目の前の人外(手塚)から逃げ出したい。
2.この犯罪による被害者を最小限に抑える。
3.出来る限り早く日常生活に帰還する。
【F-07/神塚山/1日目・午前0時半ごろ】
【男子21番 手塚国光@テニスの王子様】
状態:健康、若干疲労
装備:テニスラケット
道具:支給品一式、テニスラケット
思考:1.目の前の人物(L)と話す。
2.テニスの練習をする。
3.青春学園を率いて全国大会を制覇する。
手塚がクレイジー翼化してる件
テニヌが他の漫画とクロスオーバーなんてしたらこうなるに決まってるw
うえっうえwっwww
wの間に っ が入る事なんて無いのにね
>596は腐女子なので発言が無効です
なんでだよwwwww
崖の方へ、危ない足取りで歩いていく女性。
ロングヘアーに、容姿端麗な姿。
夜にもかかわらず、よく映えている。
しかし、その目は恐怖と絶望に染まっていた。
誰かを殺すのはイヤ。
それに、誰かに殺されるのもイヤ。
ならば、死んでしまおう。
自分から……。
彼女の名は、葦月伊織。
芸能人だが、大好きな彼の為に芸能界を辞める決意をした。
それ以外は平凡で、殺し合いに巻き込まれる理由はない。
それなのに、目の前で見せられた人間の死体。
明らかに特殊メイクとは違う。
叫ぶ少女、血の臭い、乱射される鉄砲、降り注ぐガラス片。
それは、リアルな現実。
殺し合い、と言う名の。
彼女は、崖の端まで来た。立ち止まることなく。
躊躇いもせずに。
辺りは、ごつごつしていて足場が悪い。足を滑らせれば、落ちてしまうくらいに。
でも、そんなのは関係ない。
殺し合いをするぐらいなら、死を選ぶのだから……。
そして、下を見た。
風が吹き上げ、潮の臭いがきつい。
更に、暗闇でうねる波が不気味だ。
怖い…でも、ここから飛び降りれば楽になれそうだ。
後一歩で、解放される。
この、苦しみから。
だが、最後の一歩を踏み出そうとしたとき、その声が聞こえた。
『伊織ちゃんは、一生オレが守る!!!』
愛しい声だった。不器用で、スケベで、無鉄砲な彼。
――瀬戸くん!?
幻聴だと思いつつも、後ろを振り向く。
やっぱり、居ない。
でも、それは確かに瀬戸くんの声。
そうだ、忘れていた。大切な人を。
目に、希望が宿り光が戻る。
普通じゃない状況で、冷静な考えができない頭を振る。
そして、良く考えた。
あの体育館に、寺谷くんが居た気がする。
自分も居る。
もしかしたら、瀬戸くんもここに…。
ここに来る前に、置いて来たデイパックに目をやる。
――確か、名簿があったはず…。
自分は、大変なことをしてしまう所だった。
ここで死んだら、悲しむ人がいるじゃないか。
彼なんか、ショックで自殺してしまうかもしれない。
そこまで考えると、自分の居る所の恐ろしさが冷静に分かってきた。
そう、ここは崖の端。
普通の精神で、居られる場所ではない。
手を振りながら、慌てて踵を返し崖に背を向けた。
少し、安心した。
まだ直ぐ後ろは崖だが、背後なので見えないから。
一息ついた時だった。妙な胸騒ぎがする風切り音がした。
――ここに、居ちゃいけない!
咄嗟にそう思い、慌てて右足を前に出す。
しかし、岩に足が引っかかってしまった。
――まずい……。
彼女は、完全にバランスを失った。
そして、体が下から吹き上げる突風に押し上げられる。
「えっ?」
彼女の足場は消え、体は虚空へと投げ出された。
「きゃああぁぁぁぁぁぁっ!!!」
――瀬戸くん。ゴメンね……。私が死んでも、変わらないで。
絶叫と共に涙が湧き出て、空中へと散っていく。
同時に、落ちる恐怖が彼女の意識を刈り取った。
そして、高い水しぶきを上げ、彼女は海へと叩きつけられた。
それでも波は、何事もなかったように彼女を抱きこむ。
彼女が、生きるか死ぬまで……。
【I-09/海中/1日目・午前1時00分頃】
【男子30番 葦月伊織@I'S 】
状態:気絶 全身強打
装備:なし
道具:なし
思考:なし
※支給品一式・所持品は崖の上
――まずい……。
彼女は、完全にバランスを失った。
そして、体が下から吹き上げる突風に押し上げられる。
「えっ?」
彼女の足場は消え、体は虚空へと投げ出された。
「きゃああぁぁぁぁぁぁっ!!!」
――瀬戸くん。ゴメンね……。私が死んでも、変わらないで。
絶叫と共に涙が湧き出て、空中へと散っていく。
同時に、落ちる恐怖が彼女の意識を刈り取った。
高い水しぶきを上げ、彼女は海へと叩きつけられた。
波が、彼女――葦月伊織を抱きこみ、海の中で電子音が鳴り響く。
ピ ピ ピ ピ ピ ピ……。
彼女は、少しずつ海の底へと沈んでいく。意識を失ったまま。
だんだん、電子音が短くなる。
ピピピピピ…。
彼女には、聞こえていない。聞いているとすれば、魚と死神くらいか…。
そして……………海面は、紅く染まった。
【I-09/海中/1日目・午前1時00分頃】
【女子16番 葦月伊織@I'S 死亡確認】
【残り 56人】
※支給品一式・所持品は崖の上
これは酷いwww
海の近くには小さな星屑の合唱団がいます。真っ黒なシャワーを浴びて、合唱団は口々に歌いだします。
ときどき、お魚が飛び跳ねて「しゃぽん」と合唱のお手伝い。
合唱団には鈴虫音楽隊も加わって、演奏はより華やかになっていきます。
お空を見上げると、大きな宝石箱があります。
青いサファイア、赤いルビー、白いダイヤモンド、みんなお空一杯にキラキラ輝いています。
海に浮かぶ小さな島は、とても幻想的で素敵。
こんな島に恋人と二人で来たいですよね。
ほら、砂浜を見てください。若い二人がいますよ。
見つめ合ってますね、恋人でしょうか。
一人は華奢な体がセクシーですね。首筋まで伸びた真直ぐな黒髪が艶々して色っぽいです。
顔立ちも整っていて、間違いなく美形だと思います。こんな恋人がいたら嬉しいですよね。
もう一人は筋肉質な体がたくましいスポーツマンですね。角刈りがよく似合った男前です。
腕も太く、とても力強く見えて頼りがいがあります。こんな恋人がいたら嬉しいですよね。
二人は見つめあい、寄り添いあって、そのまま
ウホッと
376 :勉強男 ◆drwetRDQqY :2006/01/08(日) 23:59:18
高校生の恋愛スレですが、中学生の僕は相談したらダメでしょうか?
以前別スレで相談していたのですがなくなってしまったので…
377 :恋する名無しさん:2006/01/09(月) 00:13:41
いちいち中学生って名乗る意味がわからない。
変なコテ付けてる意味がわからない。
突然ですが、番組の途中に不適切な表現があった事をお詫びいたします。
本番組は、青少年の皆様方に明るく読んでいただける健全な物語構成を目指して作られております。
従いまして、ホモ描写や18禁描写は(多分)ありませんのでご安心ください。
また、保護者の方々には、児童発育のため非常に不適切な表現があった事を深くお詫びいたしますと共に、
今後もこの番組を支持していただきますよう、よろしくお願いいたします。
また、番組の描写の中に誤りがあった事も重ねてお詫び申し上げます。
本番組、1行目から23行目までの映像は全て誤りです。
正しい映像を、以下にお送りいたしますのでご了承ください。
では、引き続き『JUMP BATTLE ROYALE 2nd』をお楽しみください。
夜空覆おう真っ暗なカーテンには、星々の小さな穴だけが開き、僅かな光を漏らしている。
寄せ帰る波の音と、風に揺れる木々の音だけが聞こえる世界では、人気のなさが感じられ、そこにいる人間達の孤独感を強く引き立たせる。
肌に当たる潮風は、骨にまで染みようかと言う程につらく彼らを追い詰める。
ここは殺し合いのために用意された絶海の孤島。
信じられる者は己だけ、生存を許された者はただ一人という極限の状況。
ここに放り出された彼らの精神は苛立ち、今までに無いほどささくれ立っている。
「君がいずれプロになり、苦もなくタイトルの一つや二つを取るというのなら、僕ごときに負けていては話になるまい」
オカッパ頭の少年、塔矢アキラは端正な目を釣り上げ、明らかな怒気を孕んでいた。
「今すぐ打とう、逃げるなよ」
目の前の相手を闘いに誘う。髭面の不細工男、平塚平は面倒くさそうに、それを承諾した。
事の発端を説明する。
ゲーム開始直後、塔矢と平塚は共に海岸線にいた。
二人は起きてすぐに互いの存在を確認しあった。
最初に話しかけたのは平塚である。他愛も無い自慢話を聞いてもらいたかったのだ。
簡単な自己紹介が終わったあと、平塚の自慢話が始まった。
「俺はな、ニコガクの四番・ピッチャーとして、チームを率いていたんだ」
嘘である。けれど、平塚という男は平気で嘘をつき続ける事が出来る。
投げる球は150kmを超え、走っては50m5秒台の俊足をたたき出す。
球を打てば全てホームラン級の打球であり、高校生にして既に大リーグ入りを目指す球界きっての天才時。
普通の人間なら信じない話だが、塔矢アキラは微笑を浮かべながら楽しそうに聞いている。
この虚言を信じているとでも言うのだろうか。
いや、きっと塔矢なら信じている。
彼は小学生の頃、自分より格下の子ども名人磯部秀樹に対して、
「子ども名人戦優勝って、すごいね」
等と嫌味たっぷりのお世辞を言っているからだ。
これは塔矢アキラという人間が天然の嫌味人間であり、場の空気を読まずに、人の言う事を信じきるという才能を持っていることを示す。
だから、今回もその才能全開で平塚の自慢話を信じているのだろう。
この二人は虚言癖のある髭面のブ男と、天然嫌味のイケメン野郎。
ハッキリ言ってどちらも友達は少なそうなんだが、不思議な事に二人とも妙に気があっている。
「そっか、平塚くんはそんなにすごい野球選手なんだ」
「まーな、平塚平と言えば、甲子園でも一番の注目を浴びたものだぜ。松坂を越える大器だってみんな言ってた」
「ホント? すごい!」
平塚は得意満面。塔矢アキラの笑顔は囲碁サロンの受付嬢市川さんを落としたほど強力であり、平塚ごときが抗えるモノではない。
自然、平塚の自慢話はヒートアップしていく。
「小学生の頃には既にMax140kmを超える剛速球を投げていてな、プロ級の腕前だった」
「すごいね」
「サミー・ソーサが来日したときにもな、偶然勝負する機会に恵まれて、俺は勝負したんだよ。ま、流石に打たれたがな」
「相手は世界一だから仕方ないよ」
「そうだ。だが、ソーサは俺の速球を受けたとき、余りの凄さにこう言ったんだぜ『ミラクル』と」
「凄いじゃないか」
「まーな、あのときに思ったよ。将来世界の野球界を背負って立つ男は俺だと。イェーイ、俺イェーイ」
「はは、本当に平塚くんは凄いね」
塔矢は少しだけ笑って、すぐに深刻そうな表情を見せる。
「野球界を背負ってたつ、か。僕もね、囲碁界を背負っていくって将来を期待された事があるんだ」
「囲碁?」
結構地味だな、と平塚は思う。
「日本囲碁界の皆を引っ張っていって、盛り上げる。アジアトップクラスの韓国や中国と闘っても遜色の無い力を手に入れる。
僕には、それが期待されていた」
「大変なんだな、何なら俺がやってやろうか」
「はは、君が囲碁を打てるならね」
「打てるぞ。俺は何をやらせても一流だからな」
「なんだと……」
塔矢の表情が一瞬だけ曇る。
「囲碁にもプロがあるんだろ。俺の腕前なら、すぐにでもなれるな。っていうか、スカウトされるかも
ちょっとプロになって、タイトルの2、3個もらうのも悪くないな」
「ふざけるな!」
塔矢アキラの言葉は明らか怒りが篭っている。
「ちょっとプロになる? 棋士の高みを知っているのか
忍耐、努力、辛酸、苦渋……果ては絶望まで乗り越えて、なおその高みに届かなかったものさえいるんだぞ。
父の傍らで、そんな棋士達を見てきた。それを君は……」
怒り、囲碁を馬鹿にするもの全てに対する怒り。塔矢アキラという人間は、囲碁に対して狂おしいほど素直で真摯で、実直な人間なのだ。
その一方で、平塚は
(冗談だぜ、ジョーダン。通じるだろ普通)
と思っている。そんな平塚に塔矢は怒りを抑え切れないといった表情で言った。
「今から一局打たないか」
こういう経緯で二人は対局をする事になった。
そして今、島で唯一の集落と考えられる平瀬村へ向かっている。
「村に向かったところで囲碁なんてできるのか」
平塚の疑問は当然のものである。
「囲碁ってマイナーだし」
とも付け加えた。
「なんだと……」
塔矢アキラは再び、怒鳴りそうになる。
が、
何とかこらえた。そして落ち着きながら、囲碁の偉大さについて語る。
「囲碁とは、古く大陸から伝えられた遊びで日本人が世界に広めたものだ。
十九路の碁盤の上で、複雑な戦略を練り、多角的に物事を考える能力を要求されるため、最も知性が必要とされる遊びといえる。
囲碁が考案されて、何年経っているのか分からないが、未だに神の一手を極めたものはいない。
それ程に碁の道は深く、そして険しい」
「そうか……」
馬鹿にして悪かったな、とは言わない。こうなってしまった以上、男らしく勝負するのが筋というものだ。
『大陸から伝わり、日本人が世界に広めたもの』
平塚は、このフレーズに聞き覚えがあった。そして、自分の持つデイパックから一枚のメモ用紙を取り出す。
それには、平塚が持つランダムアイテムの説明書きが記されていた。
『このアイテムは古い時代に大陸から日本へ伝来してきたものです。
その後、日本人が独自の改良を加えて世界に広めていきました。』
間違いなく、塔矢の説明と一致している。
村に向かう道中で平塚は塔矢を止め、先程の説明書を塔矢に見せる。
「成る程、大陸渡来の道具が日本で進化した。碁盤と碁石に間違いなさそうだな。
恐らく、日本人が加えた独自の改良とは碁石の形だろう。日本の碁石は中国のそれに比べ、形が整っていて非常に美しい」
塔矢アキラはそう呟きながら、碁石を打つ動作をする。
心はもう碁盤の前に立っているようだ。
「平塚、君に渡された道具を見せてくれ」
平塚は無言で、1m程の細長い物体を渡す。それは布で包まれており、中身は分からない。
「これが碁盤なのか……」
太さは自分の握りこぶし程もない。こんな細長い碁石や碁盤ははじめて見た。
けれど、最近はマグネット式の碁石もあるぐらいだ。こんな碁盤があっても不思議は無いだろう。
そう思って、塔矢は布を解き中身を確認する。中から現れたのは日本刀だった。
「囲碁ってまるで日本刀だな」
塔矢アキラがぶち切れる。
「囲碁を馬鹿にするな!」
【H-03/平瀬村に向かう途中/1日目・午前1時ごろ】
【男子24番 塔矢アキラ@ヒカルの碁】
状態:健康、怒り
装備:日本刀
道具:支給品一式、支給アイテム(未確認)
思考:1.平塚と囲碁で勝負する。
2.平瀬村へ向かう。
【H-03/平瀬村に向かう途中/1日目・午前1時ごろ】
【男子29番 平塚平@ルーキーズ】
状態:健康
装備:なし
道具:支給品一式
思考:1.面倒な事(囲碁)はやりたくない。
2.平瀬村へ向かう。
タイトルは「大陸伝来のアイテム」です。
もう何がなにやら
人の手の入っていない荒れた道を進む男が一人。
海坊主こと伊集院隼人(男子2番)は一歩足を進めるごとに怒りを募らせていた。
素人――――中には明らかに10代とわかる女の子までいた――――を殺せ、と言われるのも気分はよくないが、殺し合えと言われるのは気分が良くないどころの話ではない。
それはプロである自分が、万が一にも素人に殺される可能性があると思われているということだ。
視力を失ったとは言え裏の世界では1、2を争う腕を持つこの自分が。
(ふざけやがって!)
ち、と心の中で舌打ちをし、海坊主はぐんぐんと歩みを進める。
怒りをぶつける先はもう決まっている。
自分をこんなふざけたゲームに巻き込んだあのジジイ共だ。
だがそれを果たすにはこの首輪をどうにかしなければならない。
常日頃と同じように辺りへの警戒を張り巡らせながら、海坊主は考える。
最初に気がついた地点からここまでの間には、盗聴機や監視カメラの類は見つけられなかった。
見つけられなかったというよりはそういった機械音は聞こえなかった。
視力を失った分聴覚には自信があるから、それは確かだ。
こういった悪趣味なゲームをさせることを好む奴らは大体の場合、リアルタイムでゲームの進行状況を知りたがる傾向が強いが、あのジジイ共は違うのだろうか。
(いや…それはないな)
歩みを少し緩め、首に巻かれた忌々しい機械を指で辿る。
(外に盗聴器などの仕掛けがないとなると……後はこの首輪か。この中に組み込まれているとすれば…盗聴機と、それに発信機か)
後は爆発物か、と鼻先で自嘲する。
せめて工具があれば…と何度となく思ったことをもう一度心中で呟いた海坊主は、肌に感じたわずかな気配に足を止めた。
左手側。恐らく前方にあるだろうトンネルの手前。
木々が茂るあたりに誰かがいる気配がする。
(殺気は感じないが…)
状況が状況だ。
恐怖に負けてゲームに乗ったバカがいるかもしれない。
無視すべきか否か。
少しの間迷った海坊主は、眉をひそめた苦い表情でため息をついた。
警戒することも迷ったこともばかばかしくなるような、なじみのある音が聞こえてくる。
息を潜めているらしい呼吸音に混じって、横隔膜が痙攣する音……、つまりしゃっくりの音。
「…………隠れるのならもう少しうまくやることだな」
「ひっく…ご、ごごごごごめんなさひっく…」
「………」
木陰からでてきたのは、声の感じからすると10代前半くらいの少女だろうか。
かなり小柄なようだ。
木にスカートを引っかけて転びそうになりながら、その少女はおずおずと海坊主の前に進み出てくる。
「あ、あのっ…ひゃっく…ここどこですひっく?」
少女の声は震えていてひどく小さなものだった。
だが獲物を持っている気配はしない。
「…………」
答えを返さない海坊主を、懸命にしゃっくりを抑えながら少女は見上げている。
ここはどこか、と聞かれても海坊主には答えようがない。
支給品とやらの中には地図があるらしいが、自分にそれを見ることはできないからだ。
せいぜい、あのジジイ共の言葉から――――信じられるかどうかは別にして――――ここが島だということくらいしかわかることがない。
黙したままの海坊主が心配になったのか、少女は「あの……」ともう一度小さな声を発した。
「……これって……ひっく、現実なんでしょうか……ひっく」
予想外の少女の質問に、海坊主は今度は驚きで答えることができなかった。
あの、最初に気が付いた大きな部屋で嗅いだ血の匂い、硝煙の匂いは間違いなく本物だった。
そしてこの精巧な首輪。
この二点からも恐らく、あのジジイ共はこの状況を本気で作り上げている。
それに……今までの自分の経験からくる勘とでも言うべきモノが、自分が今やっかいな状況に置かれていると言うことを告げている。
それはつまり、今この瞬間が間違いなく現実だと言うことで。
傭兵として戦場で過ごし、今も尚スイーパーとして活動している自分はこういった事態でも現実だと受け止めることはできる。
だが目前の少女は、そんなこと考えられもしないほど平和な日常を過ごしてきたのだろう。
驚きを呑み込んだ海坊主の心に湧いてきたのは、怒りの火をさらに燃え立たせる油だった。
こんな質問をしてくるような何も知らない少女と同じ舞台で殺し合いをやらされるという怒り。
そして、こんな少女をこのような場に巻き込んだことへの怒り。
ガードレールを破壊した時に燻っていた怒りの炎は、今や完全に燃え上がり始めていた。
「あ、あの……」
怒りに燃え上がる海坊主の心中を知るよしもない少女が、三度震える声を発する。
「ご、ごめんなさい……!私、もう……ひっく……行きます……」
「……待て」
「え?」
黙したままだった海坊主が突然声を出したことに驚いたのか、少女が息を止める気配がした。
だが、一方の声を出した海坊主も自分の言葉に驚く。
二言三言言葉を交わしただけの少女など、自分には関係ない。放っておけばいい。
だが。
ほぼ確実に、この少女は一人では生き残れないだろう。
隠れているときにしゃっくりをし出す間の悪さといい、身のこなしのトロさといい、集められた人間の中でも恐らく最弱だと思われる。
この様子では恐らくゲームに乗った馬鹿な人間にあった時が彼女の最期になるはずだ。
そんな少女を連れて行くなど足手まとい以外の何者でもない。
(……俺も甘くなったもんだ!)
心の中に浮かんだ案に舌打ちをし、海坊主は驚いて固まったままの少女に話しかける。
「……よく聞け。これは現実だ。夢でもなんでもねぇ」
「…………」
少女が息をのむ気配がする。恐らく顔は恐怖に引きつっているんだろう。
「名前は?」
「は、はいっ!……竜崎……桜乃です……」
なぜか直立不動の体勢を取ったらしい少女が、弾かれたように返答する。
驚きすぎたのだろうか、いつのまにか少女のしゃっくりは止まっていた。
「……死にたくねぇなら、付いてくるか?」
「え、あ、あの」
「死にたいんだったら構わん。俺のことは忘れろ。死にたくねぇんだったら……」
「あのっ、私、よくわからなくて……でも、家に帰りたいです。それに……」
俯いたらしい少女が、今までよりも更に小さな声でポツリと呟く。
「……リョーマ君に、会いたい……」
その、あまりに普通の少女らしい呟きを聞き逃さなかった海坊主は、じっと少女を見下ろす。
逡巡していた少女はしばらくし、やっと決心を固めたのか、逡巡していた少女が顔を上げる気配がした。
「……あの、お名前、教えてもらえますか?」
「……ファルコンだ」
思わず「海坊主」と言うあまり楽しくないあだ名を答えそうになり慌てて言い直す。
そういえばあのヤロウはここに来ているんだろうか。
名簿が見えないので確認もできやしない。
「ファルコン……さん?……雀さんですか……?」
「すっ雀?!…………――――隼だ!!」
「ごっごごごごごめんなさい!!」
少しトロそうな少女・桜乃と出会ったおかげで、海坊主は、この状況とは別の意味でいたくプライドを傷つけられる羽目になった。
【E-08/車道(東崎トンネルの手前)/1日目・午前2時ごろ】
【男子02番 伊集院隼人@CITY HUNTER】
状態:健康
装備:なし
道具:支給品一式(※ランダムアイテムは不明)
思考:1.桜乃を連れて行く
2.首輪を外す道具を探すため、鎌石村に向かう
3.主催者達への怒り
【女子17番 竜崎桜乃@テニスの王子様】
状態:健康
装備:なし
道具:支給品一式(※ランダムアイテムは不明)
思考:1.ファルコン(隼)についていく
2.越前、手塚、菊丸と合流したい
ごめんなさい。
>>625、コピペミス発見
>逡巡していた少女はしばらくし、やっと決心を固めたのか、逡巡していた少女が顔を上げる気配がした。
じゃなくて
逡巡していた少女はしばらくし、やっと決心を固めたのか顔を上げたようだった。
に修正です。ごめんなさい。
【H-03/平瀬村に向かう途中の車道/1日目・午前1時ごろ】
【男子24番 塔矢アキラ@ヒカルの碁】
状態:健康、怒り
装備:日本刀
道具:支給品一式、支給アイテム(未確認)
思考:1.平塚と囲碁で勝負する。
2.平瀬村へ向かう。
【男子29番 平塚平@ルーキーズ】
状態:健康
装備:なし
道具:支給品一式
思考:1.面倒な事(囲碁)はやりたくない。
2.平瀬村へ向かう。
えーと…… ◆tsQRBnY96Mは荒らしじゃないのか?
荒らしじゃないなら投下スレの
>>607とか
>>610はいったい何なんだ。
もし ◆tsQRBnY96Mが荒らしじゃないとしたら、2つ忠告しておく。
1.ふざけるのはほどほどにした方がいい。投下スレでふざけても荒らしにしか見えない。
2..SSのそこかしこに、キャラに対する悪意が感じられる文がある。
特に投下スレ
>>612のあたり。
塔矢が嫌味で平塚が嘘つきなのが事実だとしても、「友達は少なそう」などの
あなたの私見、というか悪口が混じった文章はいらない。
これもあなたが荒らしに見える理由のひとつ。
好きでもないキャラをベタ褒めする必要はないけど、悪意に満ちた文章は美しくないし
SS全体の印象と読み手のあなたへの印象が非常に悪くなり、
あなたにとってマイナスにしかならないよ。
>>265 新作乙です。
雀さんカワイスww
>>607-610はNGです。
>>612は下記に修正します。
「俺はな、ニコガクの四番・ピッチャーとして、チームを率いていたんだ」
嘘である。けれど、平塚という男は平気で嘘をつき続ける事が出来る。
投げる球は150kmを超え、走っては50m5秒台の俊足をたたき出す。
球を打てば全てホームラン級の打球であり、高校生にして既に大リーグ入りを目指す球界きっての天才時。
普通の人間なら信じない話だが、塔矢アキラは微笑を浮かべながら楽しそうに聞いている。
この虚言を信じているとでも言うのだろうか。
いや、きっと塔矢なら信じている。
彼は小学生の頃、自分より格下の子ども名人磯部秀樹に対して、
「子ども名人戦優勝って、すごいね」
等と嫌味たっぷりのお世辞を言っているからだ。
これは塔矢アキラという人間が天然の嫌味人間であり、場の空気を読まずに、人の言う事を信じきるという才能を持っていることを示す。
だから、今回もその才能全開で平塚の自慢話を信じているのだろう。
>601-602>605
を、無効にします。
別物になってしまった……。
崖の近く、葦月伊織は岩に腰掛けていた。
その姿は、暗闇のなかでも月明かりに照らされ、良く映えている。
目覚めたばかりの彼女は、記憶を遡りながら膝を縮めた。
『えー、君達には殺し合いをしてもらいます』
体育館で目覚めたばかりに、こんなことを言われ、最初は夢かと思った。
でも、違った。
運ばれてきた人間の無残な姿。
その有様を見て、靄がかかっていた頭が、一瞬で覚醒した。
特殊メイクとは、明らかに違う。
一瞬ドッキリかと思ったが、それも違う。
生臭い血の臭い、絶叫する少女、鉄砲を撃つ兵隊。
こんな、悪質なドッキリはない。
――そういえば、あの場に寺谷くんが居た気がする……。
彼女は、デイパックから思い出したように名簿を取り出した。
光源は月明かりだけだが、なんとか見えた。
『瀬戸一貴 』『磯崎泉』『寺谷靖雅』
そこに書いてあった名前は、親しき友人が二人。そして、愛する人が一人。
残りの人達のことは、知らなかったが、それは安堵には繋がらない。
彼女は、片手に名簿を持ちながら、目に浮かんだ涙をこすった。
自分だけならともかく、知り合い達の名前が名簿には刻まれていたのだ。
ショックだった。
なぜ、私たちがこんなことをしなければならないの?
彼らと、殺し合いなんてできる訳ないじゃない!
もう、半ばパニックなっている頭を振る。
そして、膝の上に置いといたデイパックを地面に払い落とした。
その衝撃で、小瓶がデイパックから飛び出した。
気になって、それを拾い上げてみる。
小瓶には、こう書かれていた。
『青酸カリ』
これが、どんな物か私は知っている。
サスペンスドラマとかで使われる、毒薬だ。
紛れもなく、人を殺すための物。
――なんで、こんな物が入ってるの?
こんな物は、持っていてはいけない。
彼女は小瓶を握り締めると、崖の方へ向かって投げ捨てた。
小瓶は、音もなく落下すると、暗闇でうねる波へ簡単に飲み込まれた。
その時――
パァァァァン!!
――何かが破裂するような音が聞えてきた。そして、もう一度。
更に、連続して銃声のようなものが響いてきた。
彼女は、耳を塞いだ。
殺し合いの場で聞えるこの音、意味は必然的に伝わってきたから。
「もう、もう………やめて!」
恐怖で零れた涙が、一筋の線をつくり始める。
――助けて、瀬戸くん。
愛しい彼のことを思い浮かべながら、膝を丸めて彼女は小さく泣きはじめた。
【I-05/崖の上/1日目・午前2時00分頃】
【女子16番 葦月伊織@I'S 】
状態:軽い混乱
装備:なし
道具:支給品一式
思考:1.助けて、瀬戸くん
2.もう、逃げ出したい
※青酸カリが、海へ投げ捨てられました。
聞えてきた銃声は、蛭魔と麗子のものです。
崖の近く、葦月伊織は岩に腰掛けていた。
その姿は、暗闇のなかでも月明かりに照らされ、良く映えている。
目覚めたばかりの彼女は、記憶を遡りながら膝を縮めた。
『えー、君達には殺し合いをしてもらいます』
体育館で目覚めたばかりに、こんなことを言われ、最初は夢かと思った。
でも、違った。
運ばれてきた人間の無残な姿。
その有様を見て、靄がかかっていた頭が、一瞬で覚醒した。
特殊メイクとは、明らかに違う。
一瞬ドッキリかと思ったが、それも違う。
生臭い血の臭い、絶叫する少女、鉄砲を撃つ兵隊。
こんな、悪質なドッキリはない。
――そういえば、あの場に寺谷くんが居た気がする……。
彼女は、デイパックから思い出したように名簿を取り出した。
光源は月明かりだけだが、なんとか見えた。
『瀬戸一貴 』『磯崎泉』『寺谷靖雅』
そこに書いてあった名前は、親しき友人が二人。そして、愛する人が一人。
残りの人達のことは、知らなかったが、それは安堵には繋がらない。
彼女は、片手に名簿を持ちながら、目に浮かんだ涙をこすった。
自分だけならともかく、知り合い達の名前が名簿には刻まれていたのだ。
ショックだった。
なぜ、私たちがこんなことをしなければならないの?
彼らと、殺し合いなんてできる訳ないじゃない!
もう、半ばパニックなっている頭を振る。
その時――
パァァァァン!!
――何かが破裂するような音が聞えてきた。そして、もう一度。
更に、連続して銃声のようなものが響いてきた。
彼女は、耳を塞いだ。
殺し合いの場で聞えるこの音、意味は必然的に伝わってきたから。
「もう、もう………やめて!」
恐怖で零れた涙が、一筋の線をつくり始める。
――助けて、瀬戸くん。
愛しい彼のことを思い浮かべながら、膝を丸めて彼女は小さく泣きはじめた。
【I-05/崖の上/1日目・午前2時00分頃】
【女子16番 葦月伊織@I'S 】
状態:軽い混乱
装備:なし
道具:支給品一式 、支給アイテム(未確認)
思考:1.助けて、瀬戸くん
2.もう、逃げ出したい
【I-05/崖の上/1日目・午前2時00分頃】
【女子16番 葦月伊織@I'S 】
状態:軽い混乱
装備:なし
道具:支給品一式 、支給アイテム(未確認)
思考:1.助けて、瀬戸くん
2.もう、逃げ出したい
※聞えてきた銃声は、蛭魔と麗子のものです。
◆BCh5gXvzSs の醜い本性が現れたので、◆CRIUZyjmw6 ◆BCh5gXvzSsのSSは全てNGです
438 : ◆CRIUZyjmw6 :2006/07/24(月) 19:42:48 ID:kqaBlMXH
投下スレに、浅墓な修正版が投下されてますね〜。
言っておきますけど、あれは自分じゃないですよ。
修正版を書くのはいいんですけど、せめて私以上の力量は見せて欲しいところですね。
削っただけだなんて……。
とりあえず、問題点が解消されるように修正します。
>>432 崖から、落ちて生きてる人間がここに居ますが?
439 : ◆BCh5gXvzSs :2006/07/24(月) 19:44:12 ID:kqaBlMXH
トリを間違えた……。
もうわけわかんないね
冷静に見ていけば分かる
ってかこっちに書くな
訳のわからない連中と一緒に居たマサさんのことや、名簿に名前のあるヒロトのこと、それに小平次や中島も気懸かりだったが、それらはみんな後回しにした。
今は何よりもまず千秋を見つけなければならない。そして、何に変えても千秋だけは守り通さねばならない。
それが、前田太尊が最も優先すべきだと考えたこれからの基本行動方針だった。
千秋を腕の中に抱きしめるまで気が気ではないというのが、実のところの太尊の本音である。
(千秋……すぐ行くからな!)
自然と足が速くなった。
一刻も早く、千秋に逢いたかった。
様々に交錯する想いを胸に、太尊の足は鎌石村の土を踏んでいた。
村は怖いくらい静かだった。太尊の住む吉祥寺はとは雲泥の差の静けさである。
尤も、住人が居ないのだからそれは当然であろう。
主の居なくなった人家達はただぽつねんと佇み、闇に巨大な陰影を晒しているに過ぎない。
その所為か、この村には陰気さが生み出す独特の物悲しさが渦巻いているような気がした。
本当にここに人が住んでいたのだろうか――そんな疑問まで湧いてくる始末だ。
なんだか長居はしたくなかったが、千秋がこの村に居るかもと考えるとそうも言ってはいられなかった。
千秋を見つけるためだと気を入れ直した途端、太尊は立ち止まった。
前方に、大きな人影がヌゥっと現れたからだった。
影も太尊の存在に気付いているらしく、迷いのない足取りで真っ直ぐに歩いてくる。
逃げ出す暇も充分にあったのだが、太尊は逃げなかった。
背を見せて逃げ出すなどできる男ではないのだ。影が近づいてくるのをじっと待った。
「おい」
と言われ、ギョッとした。
近くで見ると、遠くから感じた以上に大きいのである。
(輪島や石松よりデケーんぢゃねえか……?)
2メートルはあろうか。思わず見上げるほどの巨体だった。
プロレス好きの太尊が『アンドレ・ザ・ジャイアント』を思い浮かべたのは言うまでもない。心なしか、顔も似ている気がする。
しかもたった今『ハルク・ホーガン』との試合を終えてきたとばかりに、アンドレは額から流血していた。顔面はすっかり朱に染まっている。
失血のせいか、それとも興奮でもしているのか、息もかなり荒い。
そして更に太尊が驚いたのは、アンドレの手に大振りの鉈が握られていることだった。
さすがにこればかりはいけない。プロレスで使う凶器にだって鉈など絶対にありえないのだ。
身体がデカイのは生まれつき、額の傷は何かの事故によるものと考えられても、抜き身の鉈には説明がつかなかった。
これは明らかに戦闘を意識した装備である。
今のこの状況で戦闘を意識している人間とはどんな奴か――。答えは明白だ。
ひょっとすると、額の傷もそれが原因なのかもしれない。もう早くも誰かを殺してきたのではないだろうか……。
太尊はアンドレ――こと魚住純と少し距離を取り、いつでも動ける体勢を作っておいた。いきなり鉈を振り下ろされては堪ったものではない。
「なんだテメーわ」
「ちょっと訊きたいことがあるんだが…」
「物の訊ね方を知らねーんだな。んな物騒なもんをチラつかせてればビビって教えてくれるとでも思ってんのか?」
できる限り虚勢を張った。
本当は大鉈にビビっていたのだが、そんなことはおくびにも出さない。相手につけ入る隙を与えたくなかった。
「物騒……?あぁ、すまん。これはそういう意味じゃない」
太尊に言われて初めて気付いたといった様子で、魚住は意外にも素直に鉈を後ろ手に隠した。
『脅しのつもりではない』という意思表示のようである。
しかし、まだ気は許せないと太尊は魚住を睨むように見据えていた。
油断したのが原因で頭をカチ割られては、笑いだってできなくなる。
「……体育館でのことは見たか?殺されたのは俺の知り合いだ」
「…………」
太尊は二の句を継げなかった。
目の前で知り合いが無残な姿で殺されていれば、そりゃ鉈も持ち歩きたくなるだろう。そう思った。
思ったが、そんな男になんて声を掛けていいものか、太尊には皆目わからなかった。
「……訊きたいことって何だ?」
それだけが辛うじて喉から出た。
死んだ知り合いとやらには極力触れるべきではないと感じていた。
「人を捜している。……死んだ赤木の妹や、後輩達だ。みんな背が高いから目立つはずなんだが…」
「悪ぃな。俺も人を捜している最中だが、逢ったのはお前が初めてだ。他の奴はまだ見てねーよ」
「そうか……。急に呼び止めたりしてすまなかったな」
そう言うと、魚住は太尊の横を通り過ぎた。
「おい、ちょっと待てよ」
自分の用事を済ませとっとと去ろうとする魚住の背を、今度は太尊の方が呼び止めた。
「俺も人を捜してるって言ったろ。女を見なかったか?ブレザー着てて、髪はちょうどこれくらいの…」
千秋は今どれくらいの長さだったかと一瞬考えて、手を水平にして肩を指した。
もう髪を伸ばさなくていいと言ってから、千秋は健気にもこの長さをキープしている。
「すまんな。俺も逢ったのはお前が初めてだ」
「そうか……。チッ、くそ!千秋は何処に居るんだ!?」
「急いでるんだ…。もう行かせてくれ」
表情を曇らせる太尊には眼もくれず、魚住は足早に去っていった。
よほど切羽詰っているのだと、その行動からも読み取れた。
実際に自分も魚住と同じように知り合いをあんな形で殺されていたとしたら、やはりもどかしさと歯痒さで一杯一杯になることだろう。
他の奴なんてかまっていられなくなる。現に、自分だって千秋のことで頭が一杯になっているのだ。
「……そうだ、こんなとこで油売ってる暇はねー」
感傷に浸ってる暇も、同情をしている余裕も、太尊にはなかった。
今このときにも千秋は助けを待っているのだから。
「待ってろよ千秋、すぐ行くからな!」
自分に活を入れる意味で、敢えて口に出して言った。
それから魚住が消えていった道の逆方向に、太尊は歩き出した。
「前田くん……?」
自分を呼ぶ太尊の声が聞こえた気がして、七瀬千秋は周囲を見回した。
が、太尊の姿どころか猫一匹すら見当たらない。辛うじて見えるのは、灯台らしき建物の黒い影だけだ。
千秋はがっかりした様子で顔を伏せた。
視線の先には口を開けたデイパック――。テッシュ箱二つ分ほどの大きさの木箱が、こっそり口から覗いている。
千秋はその木箱を手に取った。ずしりとかなり重い。
蓋を開けると、更にいくつかの箱が詰まっていた。
9mm弾やらマグナム弾やら散弾やら、他にもたくさんの弾丸が詰め合わされている。
千秋は泣きそうになった。――いや、もう泣いていた。
こんな物を身体に撃ち込んだら、本当に死んでしまう。どうしてそんなことをしなければならないのか……。
人一倍争いごとが嫌いな千秋にわかるはずもなく、頭がひどく混乱していた。
「前田くん……怖いよ、前田くん……」
消え入りそうな声で、千秋は太尊の名を呼んだ。
【C-03/鎌石村役場前/1日目・午前2時ごろ】
【男子4番 魚住純@SLAM DUNK】
状態:額に怪我 かなりの興奮状態
装備:大きめの鉈
道具:支給品一式
思考:1.赤木に代わって湘北メンバーの手助けをする
【男子33番 前田太尊@ろくでなしBLUES】
状態:健康
装備:なし
道具:支給品一式(※ランダムアイテムは不明)
思考:1.千秋を見つけ、守り抜く
2.ヒロト、小平次、中島と合流
【H-08/平地/1日目・午前2時ごろ】
【女子08番 七瀬千秋@ろくでなしBLUES】
状態:精神的に不安定
装備:なし
道具:支給品一式 弾丸詰め合わせ(※数や種類は不明)
思考:1.太尊との合流
崖の近く、葦月伊織は岩に腰掛けていた。
その姿は、暗闇のなかでも月明かりに照らされ、良く映えている。
目覚めたばかりの彼女は、記憶を遡りながら膝を縮めた。
『えー、君達には殺し合いをしてもらいます』
体育館で目覚めたばかりに、こんなことを言われ、最初は夢かと思った。
でも、違った。
運ばれてきた人間の無残な姿。
その有様を見て、靄がかかっていた頭が、一瞬で覚醒した。
特殊メイクとは、明らかに違う。
一瞬ドッキリかと思ったが、それも違う。
生臭い血の臭い、絶叫する少女、鉄砲を撃つ兵隊。
こんな、悪質なドッキリはない。
――そういえば、あの場に寺谷くんが居た気がする……。
彼女は、デイパックから思い出したように名簿を取り出した。
光源は月明かりだけだが、なんとか見えた。
『瀬戸一貴 』『磯崎泉』『寺谷靖雅』
そこに書いてあった名前は、親しき友人が二人。そして、愛する人が一人。
残りの人達のことは、知らなかったが、それは安堵には繋がらない。
彼女は、片手に名簿を持ちながら、目に浮かんだ涙をこすった。
自分だけならともかく、知り合い達の名前が名簿には刻まれていたのだ。
ショックだった。
なぜ、私たちがこんなことをしなければならないの?
彼らと、殺し合いなんてできる訳ないじゃない!
もう、半ばパニックなっている頭を振る。
その時――
パンパンジャパァァァァン!!
――何かが破裂するような音が聞えてきた。そして、もう一度。
更に、連続して銃声のようなものが響いてきた。
彼女は、耳を塞いだ。
殺し合いの場で聞えるこの音、意味は必然的に伝わってきたから。
「もう、もう………やめて!」
恐怖で零れた涙が、一筋の線をつくり始める。
――助けて、瀬戸くん。
愛しい彼のことを思い浮かべながら、膝を丸めて彼女は小さく泣きはじめた。
【I-05/崖の上/1日目・午前2時00分頃】
【女子16番 葦月伊織@I'S 】
状態:軽い混乱
装備:なし
道具:支給品一式 、支給アイテム(未確認)
思考:1.助けて、瀬戸くん
2.もう、逃げ出したい
※パンパンジャァァァァン!! では無く、パンパンここジャァァァァン!! でした。
聞えてきた銃声は、蛭魔と麗子のものです。
※パンパンジャパァァァァン!! では無く、パンパンここジャパァァァァン!! でした。
崖の近く、葦月伊織は岩に腰掛けていた。
その姿は、暗闇のなかでも月明かりに照らされ、良く映えている。
目覚めたばかりの彼女は、記憶を遡りながら膝を縮めた。
『えー、君達には殺し合いをしてもらいます』
体育館で目覚めたばかりに、こんなことを言われ、最初は夢かと思った。
でも、違った。
運ばれてきた人間の無残な姿。
その有様を見て、靄がかかっていた頭が、一瞬で覚醒した。
特殊メイクとは、明らかに違う。
一瞬ドッキリかと思ったが、それも違う。
生臭い血の臭い、絶叫する少女、鉄砲を撃つ兵隊。
こんな、悪質なドッキリはない。
保守
――そういえば、あの場に寺谷くんが居た気がする……。
彼女は、デイパックから思い出したように名簿を取り出した。
光源は月明かりだけだが、なんとか見えた。
『瀬戸一貴 』『磯崎泉』『寺谷靖雅』
そこに書いてあった名前は、親しき友人が二人。そして、愛する人が一人。
残りの人達のことは、知らなかったが、それは安堵には繋がらない。
彼女は、片手に名簿を持ちながら、目に浮かんだ涙をこすった。
自分だけならともかく、知り合い達の名前が名簿には刻まれていたのだ。
ショックだった。
なぜ、私たちがこんなことをしなければならないの?
彼らと、殺し合いなんてできる訳ないじゃない!
もう、半ばパニックなっている頭を振る。
その時――
パンパンジャパァァァァン!!
――何かが破裂するような音が聞えてきた。そして、もう一度。
更に、連続して銃声のようなものが響いてきた。
彼女は、耳を塞いだ。
殺し合いの場で聞えるこの音、意味は必然的に伝わってきたから。
「もう、もう………やめて!」
恐怖で零れた涙が、一筋の線をつくり始める。
――助けて、瀬戸くん。
愛しい彼のことを思い浮かべながら、膝を丸めて彼女は小さく泣きはじめた。
【I-05/崖の上/1日目・午前2時00分頃】
【女子16番 葦月伊織@I'S 】
状態:軽い混乱
装備:なし
道具:支給品一式 、支給アイテム(未確認)
思考:1.助けて、瀬戸くん
2.もう、逃げ出したい
※パンパンジャパァァァァン!! では無く、パンパンここジャパァァァァン!! でした。
聞えてきた銃声は、蛭魔と麗子のものです。
【◆SzP3LHozsw】
ミート=【B】
パワー=【B】
守力=【A】
走力=【B+】
スタミナ=【A】
球速=【B】
変化球=【?】
特殊技能=【アベレージヒッター・広角打法・サヨナラ男】
備考
2nd一の立役者。OPを含め、最多の投下数を誇る。
作品も安定し、フラグを上手く埋め込むなど、今後を大きく期待させる書き手。
【彷徨い人 ◆SzP3LHozsw 】
ミート=【B】
パワー=【B】
守力=【A】
走力=【B+】
スタミナ=【A】
球速=【B】
変化球=【?】
特殊技能=【アベレージヒッター・広角打法・サヨナラ男】
備考
2nd一の立役者。OPを含め、最多の投下数を誇る。
作品も安定し、フラグを上手く埋め込むなど、今後を大きく期待させる書き手。
>633の
『青酸カリ』を『シアン化カリウム』に修正。
これはもしかしてトリバレか?
至急品が無駄になるのがもったいないって話なのに、ビンの中身だけ変えるって…
煽ってるのか?
>632-634をNGにします。
悩みましたけど、スレを荒らしてしまった原因です。
すいません。
>659は、苦し紛れです。忘れてください。
ただ、青酸カリのビンにはそう書かれていたので。
662 :
マロン名無しさん:2006/07/29(土) 21:01:47 ID:a8J7Dysk
663 :
マロン名無しさん:2006/08/03(木) 18:34:40 ID:AcVLxvf4
「ワタリへの連絡経路は断たれてしまったか」
困った事になった。いつも持ち歩いている道具は全て犯罪者に奪われている。
正義は勝つという信念の元、今まで生きてきたが、今回の件は正直言って辛いかもしれない。
だが、やはり何があっても犯罪者たちに自分が負けるわけにはいかない。
自分は世界一の名探偵Lなのだ。
「さて、このような状況で一番優先されるのは何より情報集めになるわけですが……」
一体、どういった情報がこの閉鎖空間で集まるだろうか。
主催者たちが意識的な閉鎖空間を作り出したという事は、
あのケンタッキーのような老教師にはここから我々を逃がさないだけの準備ができているという事だ。
その準備の周到さは、集められた体育館だけで容易に察する事ができた。
第一に、数十名の人間を一度に一所に集めたという事から、この犯罪の規模を察する事ができる。
小規模の組織が、同じ事を実行する場合、一度に連れてこられる人間には限界があるため、どうしても
島に来た人間たちの間に時間のバラつきが生じる事になる。
だが、島にいる人間たちを見て、そのようなバラつきがあったとは考えにくい。
それは、体育館で口々に聞こえてきた「今気づいたばかり」という旨の言葉からも推測できる。
この事から、犯罪者側の人間は間違いなく大多数の部下を抱えている事になる。
それは、島内でみた武装集団よりもさらに多くの部下という事である。
第二に、上記の事と体育館にいた多数の兵士から、彼らが大量の資本をもった人間であると察する事ができる。
いや、厳密に言えば彼らのバックにいる人間が、だが。
日本の常識で考えれば、大人一人を一日に扱おうと思うと10万円前後はかかる。体育館にいた兵士だけでも最低30人。
彼らを離島で使用するため、最低5日間は雇う必要があるだろう。つまり、この計画のために最低でも1500万円の金が動いた事になる。
もちろん、これは体育館での監視にかかる人件費である。その他の費用も考えれば億単位の金が必要であった事も想像に難くない。
ケンタッキーが学校の中でどのような地位にいるのか知らないが、たとえ校長であっても、このような金額は動かせまい。
とすれば、この事件には彼らの裏に黒幕がいて、この事件を指示しているのだろう。
とにかく、用意だけは万全に整えているようだ。
分かる事は、体育館から得られる情報だけではない。
島の地図を見ても分かる。沖木島という島名をLは知らないが、現在は誰も住んでいないことから見て無人島であり、
民間の船舶は滅多に近づかない事が推測される島だ。
だが、海上保安庁や海上自衛隊の船ならばどうだ。彼らはむしろ、このような島にこそ姿を現すはずだ。
にもかかわらず、犯罪者組織がこんな所で暢気に殺人ゲームなどをやっていたら、すぐに捕まってしまうはずではないか。
だが、彼らには大規模な黒幕がいるのだから、捕まらない自信があるのだろう。
捕まらない自信の根拠は二つしかない。
一つは、島にいる武装兵団だけで海上自衛隊・海上保安庁と闘う自信があるという事だ。
これは、自惚れのようだが中々計算されている。この事件には黒幕がいることが間違いなく、
黒幕にさえ被害が及ばなければ、この島の人間がどうなっても構わない。
だからこそ、島の武装兵団だけで闘う自信があるのだ。なにせ、負けても構わないのだから。
もう一つは(我々被害者には最悪のケースだが)、彼らが海上保安庁・自衛隊の動きを把握しているという事だ。
この場合は事件の黒幕と、海上自衛隊・保安庁が繋がっている可能性がある。
極秘任務を旨とする海上自衛隊の動きは、部隊が違えば同じ海上自衛隊でも知りえる事ができない。
それを把握しているという事は、海上自衛隊の上層部と繋がらない限りは不可能だ。それも、海将クラスの上層という事になる。
この場合、L達には自分を守ってくれる心強い味方が島外にいないという事になる。
こうなってしまった場合は最悪としか言いようがない。
ともかく、考えていてもできる事は限られている。
Lは自ら行動する事こそ、自分の信念だと思っている。だから、考えるのは止めだ。
島での情報、犯罪解決に役立つ情報の入手に全力を注ぐ必要がある。
「となると、最初はコンパスと分度器を手に入れるところから始めますか」
天測計算により、島の位置を確認するためだ。
名探偵Lは今、動き出した。
【I-05/崖の上/1日目・午前0時10分頃】
【男子6番 L@Death Note】
状態:健康
装備:なし
道具:支給品一式 、支給アイテム(未確認)
思考:1.情報を集める。
2.犯罪を停止させる。
3.生還する。
668 :
マロン名無しさん:2006/08/07(月) 03:03:56 ID:mbLNrdUG
保守上げ
その男――神崎狂は、誰も居ないホテルの屋上で一人佇んでいた。
腰まで垂らした長い金髪に、夜中だというのにかけた濃い色のサングラス。
トレードマークのガイコツのアバラ骨をあしらったジャケットを着た姿は、見るものを畏怖させる迫力に満ちている。
眼下に広がる島の風景を眺める神崎の胸中は、けして穏やかなものではなかった。
『日々野晴矢』
その名前が心の底で澱となって神崎を蝕んでいた。
過去に二度、神崎は日々野と拳を交えている。
そのどちらも神崎は日々野の圧倒的なパワーの前に倒れていた。
ドラッグの力を借りても、ドラッグに頼らず本気でぶつかっていっても、どうしても日々野にだけは勝てなかった。
警察に出頭したあとも、日々野のことだけは忘れたことがなかった。いつか必ず復讐してやると決めていた。
そして今、思いも寄らぬ形でそのチャンスが巡ってきている。
あの日々野晴矢と決着をつけられるときがすぐそこまで迫っている。
待ちに待ったのだ。この瞬間を――。
「これで終わりだ…日々野――。お前との因縁…これで全て断ち切ってやる」
神崎は吐き出すように呟いた。
【E-04/ホテル跡屋上/1日目・午前1時30分ごろ】
【男子09番 神崎狂@BOY】
状態:健康
装備:なし
道具:支給品一式(※ランダムアイテムは不明)
思考:1.日々野と決着をつける
タイトルは『闇に抱かれて…』でお願いします。
落ち着いて状況を思い返してみよう。
メガネを月明かりに反射させながら、手塚国光(男子22番)はベンチに腰掛けていた。
自分は確かに全国大会の真っ最中だったはずだ。
全国大会2回戦目。
一度関東大会の初戦で当たった氷帝学園との再戦。
シングルス3。桃城は善戦したが忍足に敗れた。
ダブルス2。乾と海堂は自分達の個性を生かし、向日・日吉ペアに勝利した。
そしてシングルス2。
越前の成長を期待しシングルス2となった俺は、氷帝学園2年の樺地と対戦し、全力を持って彼を倒した。
その試合中に降ってきた雨で残りのダブルス1とシングルス1は翌日に延期になった。
降りしきる雨の中、一人で壁打ちを繰り返す大石を見、竜崎先生に大石のダブルス復帰をお願いして……。
それで、気が付いたらあの体育館にいた。
趣旨のよくわからない説明。
現実感の伴わない状況。
(だが……)
あの死体は。あの血の色は。あの匂いは。
「……どうやら……現実なのだと認識せざるをえないな……」
いつも以上に眉間の皺を濃くし、手塚は小さく呟く。
望もうと望むまいと、すでに自分は“殺し合い”の場に巻き込まれてしまっているらしい。
ならば、問題はこれからどうするか、だ。
体育館にいた頃からどのくらいの時間が過ぎたのかはっきりとはわからないが、手元にある支給された時計は午前0時30分頃を指している。
そして手塚のすぐ目の前にあるのは、人気のない薄汚れた小学校らしき物だ。
先程中を確認してみたが、埃のつもり具合といい汚れ具合といい、随分と長いこと使われていなかったらしい。
ということはここは恐らくG−3にある平瀬村分校跡、という所だろう。
眉間に皺を寄せ、手塚は自分が手にしている物をじっと見つめる。
月の光を小さく反射する、銃器。
『コルトパイソン357マグナム』。
説明書にはそう記載されていた。
これがこの銃の名前なのだろうか。
いくら老けて見えようと、手塚はただの中学生だ。
もちろん銃など見るのも触るのは今が初めてだ。
左手に収まっている銃はかなりの重量があり、手塚にその存在を訴えかけている。
(……人を殺すための道具を手にすると言うのは、あまり気持ちのいいモノではないな……。だが)
眉間の皺をさらに増やし、手塚は小さく唇を噛む。
越前。菊丸。竜崎桜乃。
確認した名簿にあったチームメイト二人と知り合い一人の名。
“青学の柱”を自分から奪い取ると宣言した生意気な後輩。
不真面目でお調子者だが、テニスに賭ける情熱は本物の同級生。
あまり会話を交わしたことはないが、恩も義理もある顧問の孫。
彼らはなんとしても守らなければならない。
自分は青学テニス部の部長なのだ。
部員を守るのは、自分の仕事だ。
悲願であった青学の全国制覇を果たすためにも、何としてでも越前と菊丸、竜崎を探し出さなくては。
彼ら3人と再会し、無事にここを脱出できるまでこれを手放すわけにはいかない。
必要とあらば――――――――使うこともあるだろう。
自分と彼らを守るために。
「……何としてでも……」
彼らと共に帰ってみせる。
たとえこの手を血で汚すことになろうとも。
【G−03/平瀬村分校跡/1日目・午前1時半ごろ】
【男子22番 手塚国光@テニスの王子様】
状態:健康
装備:コルトパイソン357マグナム@CITY HUNTER
道具:支給品一式
思考:1.越前、菊丸、竜崎を捜し出し脱出する
2.1の目的達成のためには殺人も厭わない
落ち着いて状況を思い返してみよう。
メガネを月明かりに反射させながら、手塚国光(男子22番)はベンチに腰掛けていた。
自分は確かに全国大会の真っ最中だったはずだ。
全国大会2回戦目。
一度関東大会の初戦で当たった氷帝学園との再戦。
シングルス3。桃城は善戦したが忍足に敗れた。
ダブルス2。乾と海堂は自分達の個性を生かし、向日・日吉ペアに勝利した。
そしてシングルス2。
越前の成長を期待しシングルス2となった俺は、氷帝学園2年の樺地と対戦し、全力を持って彼を倒した。
その試合中に降ってきた雨で残りのダブルス1とシングルス1は翌日に延期になった。
降りしきる雨の中、一人で壁打ちを繰り返す大石を見、竜崎先生に大石のダブルス復帰をお願いして……。
それで、気が付いたらあの体育館にいた。
趣旨のよくわからない説明。
現実感の伴わない状況。
(だが……)
あの死体は。あの血の色は。あの匂いは。
「……どうやら……現実なのだと認識せざるをえないな……」
いつも以上に眉間の皺を濃くし、手塚は小さく呟く。
望もうと望むまいと、すでに自分は“殺し合い”の場に巻き込まれてしまっているらしい。
ならば、問題はこれからどうするか、だ。
体育館にいた頃からどのくらいの時間が過ぎたのかはっきりとはわからないが、手元にある支給された時計は午前0時30分頃を指している。
そして手塚のすぐ目の前にあるのは、人気のない薄汚れた小学校らしき物だ。
先程中を確認してみたが、埃のつもり具合といい汚れ具合といい、随分と長いこと使われていなかったらしい。
ということはここは恐らくG−3にある平瀬村分校跡、という所だろう。
眉間に皺を寄せ、手塚は自分が手にしている物をじっと見つめる。
月の光を小さく反射する、銃器。
『コルト・アナコンダ』。
説明書にはそう記載されていた。
これがこの銃の名前なのだろうか。
いくら老けて見えようと、手塚はただの中学生だ。
もちろん銃など見るのも触るのは今が初めてだ。
左手に収まっている銃はかなりの重量があり、手塚にその存在を訴えかけている。
(……人を殺すための道具を手にすると言うのは、あまり気持ちのいいモノではないな……。だが)
眉間の皺をさらに増やし、手塚は小さく唇を噛む。
越前。菊丸。竜崎桜乃。
確認した名簿にあったチームメイト二人と知り合い一人の名。
“青学の柱”を自分から奪い取ると宣言した生意気な後輩。
不真面目でお調子者だが、テニスに賭ける情熱は本物の同級生。
あまり会話を交わしたことはないが、恩も義理もある顧問の孫。
彼らはなんとしても守らなければならない。
自分は青学テニス部の部長なのだ。
部員を守るのは、自分の仕事だ。
悲願であった青学の全国制覇を果たすためにも、何としてでも越前と菊丸、竜崎を探し出さなくては。
彼ら3人と再会し、無事にここを脱出できるまでこれを手放すわけにはいかない。
必要とあらば――――――――使うこともあるだろう。
自分と彼らを守るために。
「……何としてでも……」
彼らと共に帰ってみせる。
たとえこの手を血で汚すことになろうとも。
【G−03/平瀬村分校跡/1日目・午前1時半ごろ】
【男子22番 手塚国光@テニスの王子様】
状態:健康
装備:コルトアナコンダ@CITY HUNTER
道具:支給品一式
思考:1.越前、菊丸、竜崎を捜し出し脱出する
2.1の目的達成のためには殺人も厭わない
なんでもいいから
981 : ◆FbEZN5Q1S2 :2006/08/14(月) 14:13:59 ID:LM2fE9lA
そんな事言うなら、SS書いたほうが良いんじゃ……
御子柴、ヒカル
リベンジさせてください。
ヒカルはいいんだけど、御子柴が書きにくい。。
982 :名無しさん@お腹いっぱい。:2006/08/14(月) 14:14:40 ID:LM2fE9lA
あと、一条は捨てます……こいつも書けねぇ!
994 :名無しさん@お腹いっぱい。:2006/08/14(月) 14:43:04 ID:LM2fE9lA
>>991 ID:F/3eO1wmさんは障害者ですので……健常人はそれなりの対応をする必要があるのでは?
678 :
マロン名無しさん:2006/08/14(月) 17:01:53 ID:B/7JTFhr
あーあ
正直な話、向こうから誰かが歩いてくるのがわかった時、とりあえず隠れたかった。
だってこんな状況じゃそうしたくもなるだろう?
なんせ、わけわかんないヤツらから突然『殺し合え』とか言われたんだぜ。
警戒したくもなるって。
でもこの崖の上じゃそんな都合のいい場所は全くなくって、少しの間どうしようか迷った挙げ句に、俺は足を止めて近付いてくる人影を待つことにした。
走るでもなく、かと言って怯えた感じもさせないで淡々と歩いてくるその人は、遠目にも小柄なことがわかる。
緩やかな風に雲が流され、その人がくっきりと認識できる。
男の子だ。
俺よりも小さい――――恐らく中学生くらいの、帽子を被った男の子。
ジャージを着ているところを見ると運動系の部活をしているのかもしれない。
「…………」
「…………ッス」
向かい合った俺に、その子は小さく頭を下げた。
とりあえず敵意はないみたいだ。
(そりゃそうだよな……)
無意識に力が入っていた肩をどっと落とす。
(いきなり誘拐されて見知らぬ人達と殺しあえなんて言われても実行するヤツなんていないよな……)
冷静に考えればわかることなのに、と自分を笑い、俺は訝しげに見つめてくるその子に「とりあえず座ろう」と促す。
もちろん崖からはちょっと離れた場所だ。
だってさっき下見てみたけど、アレはやばいって。
落ちたら死ぬね。絶対。
「俺は進藤ヒカル。オマエは?」
「……越前リョーマ」
俺も人のことは言えないけど、この越前って子もあんまり愛想は良くないみたいだ。
まぁどうでもいいけどさ。
ちょっと肩をすくめ、俺たちはぽつりぽつりとお互いのことを喋り始めた。
同じようにこの島にいるらしい知り合いのこと。
こんなことになるような憶えはないこと。
あのジイさん達に心当たりは全くないこと。
アメリカから帰国したという越前は、囲碁の存在そのものを知らなかった。
俺もテニスなんかやったことないからお互い様と言えばお互い様だけど、正直、ちょっとムッとしてしまった。
ちぇ、と心の内で思ったけど、俺の方が年上なんだし我慢我慢。
気持ちを切り替えて越前の方を向くと、なにやら自分のバッグを漁っている。
「……あった」
そう言って越前が引っ張り出したのは黒い物体だった。
「それ何?……あぁ。それがオマエの支給品?」
「そう。……フライパンでどうしろって言うだろうね……」
右手で掲げたフライパンを見つめ、越前が肩をすくめる。
確かにフライパンが武器ってのはちょっと心細いよな。
俺のも手錠一組とかいうわけわかんない物だったし、俺たちこれからどうなるんだろうな。
あーあ、と大きくため息をついた俺を少し見つめ、越前が不意に口を開いた。
「Which?」
「……は?」
よく聞き取れなくて聞き返すと、越前はもう一度同じ言葉を発する。
右手の指でフライパンの鍋の部分の頂上を抑え、柄の部分を地面に立たせた越前が小さく笑う。
「smooth or rough?…………表か裏か、どっち?」
帰国子女らしい英語の発音にカチンとしてしまい、意図のよくわからない越前の行為を鼻で笑う。
「おまえなぁ……こんな時に何やってんだよ」
「いいじゃん、別に。ねぇ、どっちに賭ける?」
「ったく。ガキは呑気でいいよなあ。……じゃあ、表」
「そ。じゃあ俺はroughね」
器用な指先に回されたフライパンが、くるりと回転してすぐにぱたんと倒れる。
「……roughだね。俺の勝ち」
「だから何だよ」
たいしたことじゃないとわかっているのに、何となく面白くない。
明らかに不機嫌になっているだろう俺の態度を完全に無視した越前が突然立ち上がった。
そしてスタスタと崖へ向かってしまう。
「越前?どうしたんだ?」
「……ねぇ。アレ、なんだと思う?」
「アレ?」
越前の指さす方には暗い海が広がっているだけだ。
不思議に思い、越前のすぐ隣に立って再度その方向を見つめる。
「あそこ。何か光ってない?」
「光ってる?どれ……」
え、と思ったときには俺の体宙に浮いていた。
無意識に伸ばした右手が崖の縁を掴み、指と掌と腕と肩に物凄い衝撃が走る。
ガラガラ……という石が断崖を転がる音に下を見ると、さっきまであった地面がない。
(……な……んだよ……これ……!)
掌に岩が食い込む。
なんか濡れてる感じがするのは、どこからか血が出てるせいなんだろうか。
背中にはっきりと残る“押された感触”に、俺は自分の身に何が起きたのかを悟った。
「……越前……!オマエ……!」
睨み見上げるけど、逆光のせいなのか暗いせいなのか、越前の表情は見えない。
「てめぇ…………!!」
「……じゃあね」
あくまで淡々とした越前の言葉と共に、ヒュン、という音がした。
続いて命綱だった右手に何か固い物が振り下ろされ――――俺の右手が、宙を掴む。
(死にたくない……!こんな所で死んでる場合じゃないんだ!俺は神の一手を…………!!塔矢……あかり…………佐為…………!!)
夜風を切って落下するヒカルの体を止める物は何もなく――――――――衝撃と共に、ヒカルの思考は永遠の暗闇に落ちていった。
崖の上に一人残った越前は、少しの間、暗い海をじっと見つめていた。
「……どってことないじゃん」
そう小さく呟き、荷物を置いていた場所に歩み戻る。
罪悪感、というのだろうか。
自分でも説明しがたい気持ちはもちろんある。
けれど。
「……テニスが出来なくなるよりはマシ」
部長に勝ちたい。
親父に勝ちたい。
テニスで誰にも負けたくない。
テニスが出来なくなるくらいなら、死んだ方がマシだ。
テニスが出来なくなるくらいなら――――――――人を殺して、自分一人だけ生き残った罪悪感に苛まれた方がマシだ。
俺にとっての一番の恐怖は、テニスが出来なくなることだから。
「……進藤さん、だっけ?あんたが賭けに勝ったらまだ決めるのはやめとこうと思ってたんだけどね……」
越前と言えども、このゲームに乗る迷いはあったのだ。
だけど、自分は賭けに勝った。
だから決めた。
「……俺は誰にも負けない」
帽子を深くかぶり直し、二人分の荷物を拾い上げる。
「狙うは優勝、だけどその前に……」
部長と試合がしたい。
だって、これが最後のチャンスかもしれないじゃん。
「……ラケットとボール、捜さなきゃ」
小さく呟き、越前は歩み出す。
彼の行く先に何が待っているのかは――――――――まだ、誰も知らない。
【C-06/崖周辺/午前0時半頃】
【男子05番 越前リョーマ@テニスの王子様】
状態:健康
装備:フライパン@BOY
道具:支給品一式×2、手錠@DEATH NOTE
思考:1.手塚と試合がしたい
2.1のためにテニスラケットとテニスボールを捜す
3.優勝して生き残る
【進藤ヒカル@ヒカルの碁 死亡確認】
【残り56人】
タイトルは『smooth or rough?』でお願いします。
「俺って、なんでこんな所にいるんだよ。甲子園目指してたんじゃなかったのかよ」
御子柴は涙を流して、自分の状況を嘆いている。
「先生が、俺たちを見捨てるわけない。そう思ってたのにさ、なんだよこの仕打ちは。
先生、殺し合いで勝てても甲子園には行けないよ。俺、もう夢見れないじゃん」
御子柴の手には拳銃が握られている。9mm拳銃、海上自衛隊の幹部が用いる拳銃だ。
整備がきちんとされていた場合、素人でも10数メートル先の標的に命中させる事が出来る中々優れた銃である。
そして、この銃はご丁寧に整備が済んでおり10発の弾が装弾されている。
御子柴は知らない事だが、Lの推理では海上自衛隊がこの事件に関与している可能性があるとの事である。
むろん、可能性の域は出ないが素人では入手も整備も難しい銃をきちんと整備して弾薬までも用意するとなると、Lの推理が的中していたのではないかと思われてくる。
そんな銃を片手に、御子柴は思い出す。
ニコガクで練習していた日々を。
「みんな元気にしてるかなぁ。おれさぁ殺し合いに巻き込まれちゃったよ。
ゴメン、甲子園目指せなくなった」
思い出の日々から、掛け声が聞こえてくる。
『イェーーイ、ニコガク。イェイ!』
「この掛け声を、甲子園で叫びたかったな」
ふぅ、っと溜息をつく。
「この銃、本物だよな」
そう呟きながら、御子柴は銃口をこめかみに押し付ける。
「バイバイ、ニコガクの皆。
バイバイ、川藤先生……」
御子柴はそのまま拳銃の引き金を引こうとした。けれど、御子柴の指に突然軽い抵抗が感じられ、そこで御子柴は止まってしまう。
9mm拳銃はダブルアクションが基本である。一回引き金を引くと途中に強い抵抗を感じる場所がある。
御子柴の指は、その抵抗を感じる場所で止まっている。
そして、そこから少しでも力を入れると自殺が成立する。
(手が震えてるのか?)
「そりゃ、そうだ怖いよ。俺、死にたくないよ」
ハハハッ、と笑いながら御子柴は拳銃を下ろした。僅かな抵抗が、自殺を躊躇わせたのである。
するとどうだろう。御子柴の耳に聞きなれた男の声が聞こえてくる。
「御子柴、お前は野球部員だろ。ちょっと弱気な高校球児だ。
お前には拳銃がある。十分だ、頑張って殺る気出して行こうじゃないか」
それは川藤の声だった。
先生、どこにいるの? 周りを見ても川藤の姿は見えない。
けれど、御子柴の耳にはハッキリと恩師の声が聞こえてくる。
「俺は、お前がどんな障害にも負けずに甲子園にいける人間だと信じているぞ」
聞こえた。
御子柴の耳に、川藤の声がもう一回。
「先生、俺に殺し合いをやれってのか」
「あぁ、そうだ。燕雀いずくんぞ鴻鵠の志を知らんや。お前には鴻鵠の志がある。ここにいる燕雀たちを倒して、自分の志を果たすべきだろ」
「でも、先生。俺に殺し合いはできないよ」
「そんな事ない!」
「なんで、言い切れるのさ」
「証拠ならあるぞ。さっき、お前は自殺をやめたろ。生きたいと思ったからだ」
「当たり前だよ」
「だろ」
川藤の声は、得意げに聞こえた。
「お前は、この島で生きていこうと思ったから自殺しなかったんだ。
この島でも夢を貫ける意思がお前にはあるんだよ」
「夢を貫ける意志……」
「夢にトキメケ、明日にキラメケ。by川藤幸一」
川藤の幻聴はそれ以降聞こえなくなった。
御子柴の右手には、見た目の割りにズシリと思い拳銃が圧し掛かる。
「先生、俺に殺れってことなんだね……」
【F-06/神塚山頂上付近/午前1時頃】
【男子36番 御子柴徹@ルーキーズ】
状態:健康
装備:9mm拳銃(10発)
道具:支給品一式
思考:1.何としても生き延びて甲子園にいく。
2.そのためには殺しも躊躇わない。
タイトルは『決意』でお願いします。
「俺って、なんでこんな所にいるんだよ。甲子園目指してたんじゃなかったのかよ」
御子柴は涙を流して、自分の状況を嘆いている。
「先生が、俺たちを見捨てるわけない。そう思ってたのにさ、なんだよこの仕打ちは」
涙する御子柴の手には拳銃が握られている。9mm拳銃、海上自衛隊の幹部が用いる拳銃だ。
整備がきちんとされていた場合、素人でも10数メートル先の標的に命中させる事が出来る中々優れた銃である。
そして、この銃はご丁寧に整備が済んでおり10発の弾が装弾されている。
御子柴は知らない事だが、Lの推理では海上自衛隊がこの事件に関与している可能性があるとの事である。
むろん、可能性の域は出ないが素人では入手も整備も難しい銃をきちんと整備して弾薬までも用意するとなると、
Lの推理が的中していたのではないかと思われてくる。
そんな銃を片手に、御子柴は思い出す。
ニコガクで練習していた日々を。
「みんな元気にしてるかなぁ。おれさぁ殺し合いに巻き込まれちゃったよ。ゴメン、甲子園目指せなくなった」
思い出の日々から、掛け声が聞こえてくる。
『ゴー、ニコガク。ゴー!』
「この掛け声を、甲子園で叫びたかったな」
ふぅ、っと溜息をつく。
「この銃、本物だよな」
そう呟きながら、御子柴は銃口をこめかみに押し付ける。
「バイバイ、ニコガクの皆。 バイバイ、川藤先生……」
御子柴はそのまま拳銃の引き金を引こうとした。けれど、御子柴の指に突然軽い抵抗が感じられ、そこで御子柴は止まってしまう。
9mm拳銃はダブルアクションが基本である。一回引き金を引くと途中に強い抵抗を感じる場所がある。
御子柴の指は、その抵抗を感じる場所で止まっている。
そして、そこから少しでも力を入れると自殺が成立する。
「死ぬのか、俺?」
手渡された拳銃。放り投げられた殺し合いの空間。
拳銃の持つ意味は明らかである、『殺せ』と。そう言われているのだ、恩師の川藤から。
「できるわけねーじゃん」
当たり前だ、気の弱い御子柴に殺し合いなどできる訳ない。
でも、だからと言って自殺する事も……
どうしたらいいんだ?
殺し合いか、自殺か。その二択しかないという状況に置かれてしまった御子柴。
結論など出せるはずもない、彼はどちらも選択できる性格ではないのだ。
「なんで、先生こんなことすんだよ」
涙を流しながら、現況を嘆く御子柴。死ぬべきなのか、殺すべきなのか。正解はどっちなんだ。
そんな事を考えてみて、ふと思う。何か重要な事を忘れてないか?
御子柴は唐突に何かを思い出し、リュックの中から名簿を取り出す。
そこには、ニコガクメンバーの名前が数人記載されていた。
「安仁屋、新庄、平塚、なんでだよ。ニコガクのメンバーこんなにいんじゃん。
それにマネージャーの塔子ちゃんまで、どうして俺、こんな事に今頃気づくんだよ」
ニコガクメンバー、総勢15名。そのうち、記載されているのは4名。
「なんで、気づかなかった。キャプテンじゃん俺」
予選での目黒川戦。ネクストサークルに入ってからトイレに行ってしまった自分。
あの日の過ちで、キャプテンとしての覚悟が足りない事に気づかされた。
「なんだよ、俺変わってねーじゃん」
拳銃を見たときに自殺、殺し合い? ちげーだろ。
キャプテンとして、何をなすべきかを考えるべきだろ。
自殺も、殺し合いもキャプテンとして相応しい行為ではない。
「俺がやるべき事……」
きっと、川藤はそれを考えろと言っているのだ。一体正解は何だ?考えろ。
御子柴が手に握るのは、9mm拳銃。
海上自衛隊の三等海尉以上が持つ拳銃。そして、自衛隊の理念は
専守防衛。
【F-06/神塚山頂上付近/午前1時頃】
【男子36番 御子柴徹@ルーキーズ】
状態:健康
装備:9mm拳銃(10発)
道具:支給品一式
思考:1.キャプテンとして相応しい行動を考える。
2.自殺はしない。
タイトルは『キャプテン』でお願いします。
保守上げ
694 :
マロン名無しさん:2006/08/29(火) 16:52:38 ID:+eMW9ACB
hoshu
「銃声ですか……」
氷川村の民家の一軒に、Lの姿があった。
Lは民家の北側に面した部屋の窓辺に例の独特の座り方でしゃがみ込むと、カーテンの隙間から頭だけをそっと覗かせて外の様子を窺った。
隈に縁取られた眼が、闇を射抜くように見透かしている。
銃声が上がった場所は比較的近い場所のようだったが、さすがに確認できるほどの至近距離ではなかったらしく、窓の向こうは暗闇に覆われていた。
この民家にLが忍び込んだのは、時計が午前1時30分を指そうかという頃のこと。
それまで用心しながら1時間以上も掛けて村へやって来たLは、庭に子供用のMTBが止めてあったのを一目見て、迷わずこの家を選んだのだった。
理由は簡単である。
コンパスや分度器を手に入れるならば、子供の持ち物から探すのが確実だからだ。
小学生くらいの子供なら、ちょうど算数の授業でコンパスも分度器も使い始める時期に当たる。大体の子が持っているはずだと見当をつけた。
逆に、大人はこういう文房具の類はあまり使わないだろうとも思った。
例えば老夫婦の二人住まいの家庭でそんなものがあるかといえば、これは疑わしい。まず持っていないと考えるのが妥当だろう。
建築関係の仕事をしている人や航海士なら必須アイテムではあるが、一般的に日常で使われるものかと言うとそうでもない。
そんな理由から、Lはこの家に忍び込んだのだ。
そして、それは結果から言えば正解だった。
Lの思ったとおり、子供部屋の勉強机に放り出されていた筆箱の中から、コンパスも分度器も案外簡単に見つけることができた。
Lは玄関に備え付けられていた懐中電灯を先に拝借していたので、それで手元を照らすと、
コンパスの針の先は若干曲がっていて、分度器にはキャラクターもののシールがベタベタ貼ってあったが、それでも使用に差し支えるほどのこともなかった。
そのまま勉強机を借りて天測計算を始めたのだが、しかしものの10分もしないうちに表で銃声が上がり、それが2発…3発…と続いたのだった。
それで今、Lは窓から様子を窺っているというわけだ。
「不味いですね」
窓の外を見やったまま呟いた。
さすがのLも、開始からたったの2時間で銃声が上がったことに驚かされていた。
いずれそういう事態がやってくるだろうことは予測していた。
この緊張感の中では、ちょっとしたことが引鉄となり、人々を凶行へ走らせることになりかねない。
それはわかっていたのだ。
だが、それにしても早過ぎた。
もっと精神的な疲れが出始めた頃こそが危険だと思っていたが、その推測も虚しく、2時間という短い時間で早くも理性の箍が外れた人間が現れてしまった。
この際、あの銃声が戦闘によるものか、それとも別の意図によるものか、それは大した問題ではない。
問題なのは、銃声が上がってしまったという事実なのだ。
この意味は限りなく大きい。
銃声が上がってしまった以上、それを聞いた者は否応無く『ゲーム』が本当の意味でスタートしたことを思い知らされることになる。
ある者は「殺されると」恐怖し、ある者は「誰がやったと」と混乱し、またある者は「自分も早く誰かを……」と思うかもしれない。
――疑心暗鬼。
――人間不信。
呼び方は何だっていい。とにかく、これこそがこのゲームで一番恐いところだ。
互いを信じられなくなれば、そこには『疑念』という最も醜い感情が生まれる。或いは『憎悪』だとか『敵意』なんてものが生まれる。
この状況では、それらが『殺意』へと変わるのは火を見るより明らかなことだ。
これから先、このままではまだまだ犠牲者は増え、また新しい犯罪者が生まれていくことになる。それは間違いのないことだった。
まるで負の連鎖だ。
(人間の深層心理を正確についている……)
殺し合うだけという一見単純そうなこのゲームが、実は巧妙なカラクリによって作られているのだと、Lは改めて認識せざるを得なかった。
Lは窓辺から離れた。
もう銃声が続く様子は無かった。しかし、気分は暗澹としていた。
どうしても、あの犯罪者グループのことを考えてしまう。
彼等は何の目的があってこんな真似をするのか――。
身代金目的?怨恨?政治絡み?思想団体による犯行?それとも愉快犯?
……どれも説得力に欠けていた。
やはり今のところ海上自衛隊などが一枚噛んでいるとの線が濃厚だったが、それとて何の証拠も無い。
それに、海上自衛隊が孤軍でこんな大それた犯行を行ってるというのもイマイチしっくりこなかった。或いは更なる黒幕が控えているのかもしれない。
――しかし、Lは次から次に湧いてきてしまう疑問を一旦封印することにした。
今は手元にある情報が少ない。……というより、何も無い。
わかっているのは目の前で最も劣悪な犯罪が行われているということだけなのだ。
これ以上考えたところで、思考の堂々巡りを繰り返すばかりで、先には進めないだろう。答えなど出やしない。
ならば当座、Lがしなければならないのは、やはり情報を集めることである。
その手始めが、やりかけた天測計算だった。
まずはこれで島の位置を割り出すほか、今できることは無い。それを足がかりに、一つ一つ情報を集め、そして整理していく。
外では大変な事態になっているかもしれなかったが、こういう積み重ねが大事なのだ。
「では、とっとと片付けますか」
Lは再び勉強机に向かうのだった。
【I-06/民家/1日目・午前2時30分ごろ】
【男子6番 L@DEATH NOTE】
状態:健康
装備:なし
道具:支給品一式(※ランダムアイテムは不明)コンパス、分度器、懐中電灯
思考:1.情報を集める。
2.犯罪を停止させる。
3.生還する。
※聞こえたのはH-6の銃声で、H-04の銃声までは室内に居たということもあり聞こえていません。
保守
「無敵すぎるのも辛いのォ」
晴矢の頭の中には自分を拉致した悪党どもの姿が浮かんでいる。
同時に、彼らをぶちのめす晴矢自身の姿も。
彼にしてみれば、今回の事件はいつもの事件より凶悪性凶暴性共に増しているものの、
事件の性格そのものは、今までと大差ない。
無論、正義感の強い彼なので、決してこの事件を看過する事はないのだが、今はそれよりも、
犯罪者集団をぶちのめす(予定)無敵の自分に酔っているようだ。
「これでまた一歩、世界征服に近づいてしまうな。やはり俺様は無敵じゃ」
既に、彼の中では安西ら犯罪組織の撲滅が決定している。
「そのためには、ヘナチョコどもを守ってやらんとな」
『無敵』とか『世界征服』とか言っていても、彼自身はやはり正義漢。
事件に巻き込まれた無力な一般人を守るのは自分しかいない。
『ヘナチョコ』という言葉を口にした瞬間、晴矢の顔は引き締まり、今までとは違う真面目な表情になった。
確実に一人の犠牲者も出さない。犯罪組織は撲滅させる。
世界征服を企み、自分が無敵だと思う晴矢にとってそれは当たり前の事だった。
そんな晴矢から離れたある民家の中に、彼を見つめる一人の女性がいる。
「似てる、似てるわ」
自分に対する絶対的な自信。犯罪組織に負ける事など微塵も頭に過ぎらないその思考。
それでいて、一度『守る』と決めたときの真剣そうな表情。さらには彼自身が醸し出す雰囲気。
無敵というのが本当かどうかは知らないが、紛れもなく彼は強い、槇村香はそう感じた。
そして、そんな彼に対して香が一番思った事は───
「あのモッコリスケベにそっくりね」
───である。
やる時はやるタイプの男。香は晴矢に対してそう評価を下した。
この男なら、一緒に行って犯罪組織と闘うのに役立ちそうだ。
自分や冴子だけでなく、プロのリョウや海坊主までも捕らえてしまうという愚行を犯したケンタッキーども
に制裁を加えるにはうってつけの人材である。
家の中に隠れ、カーテン越しに少年を見つめていた香は、彼にコンタクトを取ろうと考えた。
「さて、世界征服の前に………」
そう言って晴矢は香のいる家に視線を向ける。
香は念のために、気配を殺し少年を窺ったまま。
接触を取るタイミングを計っているのだ。
「そこに隠れているヘナチョコ君、俺様が守ってやるから出てきなさい」
(え、嘘?)
香は家の中に隠れている。距離は10メートル以上、さらにカーテンに身を隠して晴矢の位置からは
ほとんど見えないはずである。にも拘らず、晴矢は香の居場所を感じ取った。
(本物の力を持っているという事ね。でも、信じ難い能力だわ)
パートナーのリョウも、人間の殺気や気配を感じ取り、敵の居場所を知る事ができる。
でも、それはプロとして様々な経験を積んだ彼だからこそできる能力だと思っていた。
だから、自分の気配をリョウのようなプロでなく、高校生ぐらいの少年が気づくなど香にはとても信じられなかった。
もちろん、戦闘力という面で言えばリョウの方が上であろうとも思っていたが、それでも驚くべき力である。
槇村香は隠れていた民家から姿を現す。
そんな彼女に、晴矢が声をかける。
「そんな所で脅えているより俺様の近くのほうが安全じゃ」
言葉の端々に滲み出る自信。香は目の前で少年を見て再度確信した。
やはり、こいつは負ける事も、犯罪者に屈する事も微塵も考えていない。
「ずいぶん自信たっぷりね。でも、私はあなたに守られようと思ってるわけじゃないわ」
「ほう? まさか、俺様に挑むつもりかな」
「違うわよ、手を組んで欲しいの。あのカーネル・サンダースもどきをやっつけるためにね」
「見上げた根性じゃな」
「当たり前よ、私の名前は槇村香。シティー・ハンターの一人よ」
シティーハンターって何? 晴矢は露骨にそんな顔をする。
「俺様の足を引っ張るなよ。奴らは世界征服の踏み台にするんだからな」
「協力してくれるって訳ね?」
晴矢は別に、自分の名前を名乗ったわけでも、協力するといったわけでもない。
彼は目の前にいる人間を守ろうと思っているだけだ。
「俺様のそばを離れるなよ、ヘナチョコ」
「分かった、協力してくれるのね。せめて名前を教えて頂戴」
「フッ、無敵の男日々野晴矢様とは俺様のことだ。覚えておきなさい」
ここに無敵を名乗る男と、同じく無敵な男のパートナーを勤めた女のコンビが誕生した。
動機は異なれど、2人の目的は同じ。ゲームの破壊である。
【I-7 民家の近く/1日目・午前1時ごろ】
【男子28番 日々野晴矢@BOY】
状態:健康
装備:なし
道具:支給品一式(※ランダムアイテムは不明)
思考:1.ゲームを破壊する。
2.ヘナチョコ(他の参加者)は守る。
3.全員で生き残る。
【女子12番 槇村香@CHTY HUNTER】
状態:健康
装備:なし
道具:支給品一式(※ランダムアイテムは不明)
思考:1.ゲームを破壊する。
2.リョウと合流する。
3.全員で生き残る。
保守
保守
保守
ほしゅ