3 :
マロン名無しさん:2006/03/14(火) 20:35:56 ID:+24PHc7M
第二百五十三幕 「小春日和」 1/2
蒼紫が言う。京都に帰る。そろそろ頃合だ。
まだ遊び足りないと文句を言う操。
無視して続ける蒼紫。恵の出立に合わせると見送りが一度に済んで良かろう。
薫にも蒼紫の言動はよくわからない。
その日の夜。薫が操と蒼紫に土産を渡しに部屋に来る。しかし、蒼紫はいない。
剣心と茶をしていると答える操。茶の湯をいつかつきあおうという昔の約束を思い出す薫。
一室。剣心と蒼紫が茶の湯をしている。
話しかける剣心に素っ気ない蒼紫。だが、意志は通じているようだ。
剣心が最後に一言言う。外法の者でもあまり殺すな。
蒼紫が応じる。お見通しか。一応承知したと言っておこう。
薫が茶菓子を届けようとすると蒼紫が出てくる。もう済んだようだ。礼を言おうとする薫だが、それすら止められる。
よくわからない薫。
操に、残るかと問う剣心と薫。喜ぶ操。答える蒼紫。
「山の季節は平地より一足早い。これ以上遅くなると土が凍って春まで待つことになる。そうなる前にあいつらをもっと陽の当たる所に葬ってやらねば」
それを聞き、考えを改める操。みんなと一緒に帰るという。僅かに笑う蒼紫。剣心も喜ぶ。
薫は気づく。蒼紫も苛烈な過去を生きたきた人。その難儀な正確も他人には理解されずもちゃんと手にしている。
安息の場と愛でるべき本当の華を−…。
4 :
マロン名無しさん:2006/03/14(火) 20:36:14 ID:mg5/6wsJ
第二百五十三幕 「小春日和」 2/2
翌日。操と蒼紫は新橋駅から帰路についた。そして恵の出立。
剣心に連絡先を渡す恵。何かあったら駆けつけると。
礼を言う剣心。だが、そのときはこちらからで向く。そして激励の言葉をかける。
薫に薬と処方箋を渡す恵。薫は沈んでいる。こう別れが続くからつらい、と。
左之助が言う。これが今生の別れじゃない。会おうと思えばいつだって会える。
最後に薫を励まし、そして馬車へと向かう恵。
そして帰る途中。警官二人が一同へ向かって声を荒げつつ、走ってくる。
逆刃刀のためか、と思う一同だが、警官の言葉を聞くと左之助らしい。
隣の立て札に気づく薫。左之助の手配書だ。信州での一件か、と一人納得する左之助。驚く剣薫彦。
警官二人を殴り倒すがすごい数の警官が続く。
左之助が言う。こんなところで捕まるわけにはいかない。
俺の方は今生の別れになりそうだ、そういいつつ左之助は走り去った。
蒼紫が笑ったか。
操、8巻でいってたコトをさりげなくやったんだな。
二人の退場に相応しい描写だった。
恵もちょっと柔らかくなった。
あと数年経てば、優しい女医さんになれそう。
終わるのは寂しいが、こういう所をしっかりやった和月に乾杯。
斉藤って、剣心と戦うのが怖くて逃げ出しただけじゃんwwwwww
7 :
マロン名無しさん:2006/03/15(水) 00:01:05 ID:XxxgsrYb
るろうに剣心は何だかんだいって爽やかだよな
爽やか君がどうしたって?
第二百五十四幕 「星霜」 1/2
左之助の意外な手配と突然の逃亡。
容疑の詳しい内容をその日の浦村署長に聞いた一同。当然驚く。
そして一週間後。弥彦が猛る。左之助がいないと動くにしても始まらない。
そもそもどちらが悪いかちゃんと調べろという弥彦。
薫も言う。署長もそう思っていろいろ動いてくれているが、侠客はともかく維新志士相手に重傷を負わせたのはどうしようもないらしい。
剣心は言う。左之助が知らせなかったのは、知らせれば当然剣心らが動く。剣心が人切り抜刀斎の名前を使えば、一発で片付くが、
それは左之助が嫌った谷と同じやり口。そのようななれ合いを嫌うから左之助は知らせなかったのだ。
そう話しているところに、左之助の舎弟が連絡に来る。左之助が待っているからついてこい、と。
しかし、警官が一人見張っている。ばれているようだ。
その夜、何処かの川に浮かぶ小舟の上に左之助がいる。船出の準備らしい。良い機会だから、日本を離れ、世界を見に行くのだ。
その小舟では無理だととめる薫と弥彦。沖に船がいる、とそこまで馬鹿ではないらしい左之助。
そこに笛の音が響く。警官隊に見つかったらしい。止めようとする弥彦、剣心。
しかし警官隊は別の方向へ行く。署長がこちらに合図をする。どうやら署長が別の方向へ誘導してくれたようだ。
署長の”勘違い”に感謝する一同。
薫が問う。本当に行くのか。左之助が答える。今生の別れにならないようにするから、次に会うときは子供でも作ってろ、と。
照れる薫。無視して弥彦が問う。これでは権力暴力に屈したことにならないのか、悪一文字が納得するのかと。
左之助は答える。そう思うなら悪一文字を背負ってみろ。左之助も弥彦に期待しているようだ。
そして剣心。なにもいわず左之助と手を打ち合う。左之助が言う。剣心が答える
「行くぜ」「ああ」
弥彦は思う。それだけですべて済む二人はすごい。剣心とは違うが、左之助もいつか絶対に追いついてやる。
薫という。いつか剣心が言ったとおりになった、と。
恵も左之助も、”いずれはそれぞれの道を歩み、それぞれの人生を生きていく””それは別れではなく旅立ち、終わりではなく始まり”
寂しいけど、我慢しなくてはならない。剣心も同意する。寂しいが、我慢しなくては
第二百五十四幕 「星霜」 2/2
そして−月日は流れ−明治十五年
最後の一人の旅立ちの日
女性が一人ごろつきたちに絡まれている。赤べこの名の入った服を着ている。5年たち成長した燕だ。
そのごろつきに後ろから声をかける者がいる。話なら俺が聞く。
振り向きざまに剣を抜き、斬りつけるごろつき。
その振り下ろされた剣を、指で挟んで止めた。驚く一同。燕が叫ぶ”弥彦君!”と。
弥彦の名を聞き驚くごろつき。わざわざ説明してくれる。
まさかあの神谷活心流道場師範代 白刃取り千本制覇の明神弥彦!!?
5年たち成長した姿の弥彦だ。でも竹刀背負ってる…
弥彦の名前と一にらみで退散するごろつき。燕が東日本で腰に入る腕前、と噂を口にする。
それを訂正する弥彦。今や日本二だ。(日本一は剣心)
それよりもと、燕の服装を指摘する弥彦。赤べこの制服が少しやばい方向へ行っているようだ…
仲の良い二人。燕が食事に誘うが、断る弥彦。
「今日は剣心からの呼び出しなんだ」
弥彦主役で第二部開始か?
しかし日本二って……剣心は勿論、瀬田、斎藤、縁、不二辺りを考えると東日本で五指すら怪しいぞ。
西日本には蒼紫や比古なんかも居るし。
日本ニはあくまで自称
そもそも縁や不二、蒼紫、比古は表舞台の人間ではない
15歳が調子に乗っちゃってる感じで微笑ましくていいんじゃね?
これで実際蒼紫より強くなってたりしたらかなり萎えるが・・・
弥彦かっこいいと思うけどな〜
ツバメのあの服は…
弥彦かっこよくなったなー。
なんか、やっと年齢と性格・言動が合致するようになった。
ヘンヤさんも乙和さんも禿その4も、こいつになら倒されてもそう不自然じゃないよな
ちなみにこれは褒めてるわけじゃない
弥彦は、開始当初14歳ぐらいってんなら、違和感もなかったんじゃね。
大きさで対比したいんなら、同年代に比べてチビってことにしたりしてさ。
しかし、ツバメの服はなー。作品終了前の作者のちょっとした欲望の顕現ってとこか。
作者のキモヲタ趣味全開って感じ
女性経験ない人は女性キャラ(の性格)描くのも下手だよね
なくても上手い人は上手いし下手な人は下手
女性経験あるかどうかは知らんけど和月は女キャラ描くのが下手
あー、でも由美姐さんと恵はいいキャラだったなあ
よくわからんが燕タンは萌えるし俺のもの
リアルないい女も欲しきゃリアルでいい女探せ
少なくとも俺はそうしてる
由美は本当にイイ女だったなあ・・・
今更ながら冥福をお祈りいたします
よく見ると悪一文字背負ってるんだな弥彦
神谷活心流の師範代が悪とか背負ってていいのかよw
ま、弥彦も、剣心に恐れをなして逃げ出した斉藤には勝てると思うよw
ここで、新人誅(逆恨み)編スタートです。
長岡「うはwww腰に入っちゃう腕前のコゾーテラヤラシスwww」
玄武「この思慮深さで見極めた。それは五指の誤りであろう」
乙和「ふん。今のあいつにならこの新式暗器、螺旋蚯蚓千匹を試してみる価値がありそうね(がばぁ!」
蝙也「……。そうか、とうとう男を捨てたか」
だが日本じゃあ2番目だ。
って思い出した俺は何歳だ〜?
明治時代に脚をあんなに出してる女は、変態か水商売だけどと思う。
悪一文字ちっけーーー
屁理屈こねて、剣心から逃げ出す斉藤ワロスwww
>>27 1、燕は変態になった。あれもプレイの一環だったが空気読めない弥彦が邪魔をした。
2、赤べこが業態を変えて風俗産業に参入。あれは客引きだったが空気の読めな(ry
つまりどっちだと言いたい。
明治時代にメイド喫茶は時代を先取りしすぎだぜ。
>まさかあの神谷活心流道場師範代 白刃取り千本制覇の明神弥彦!!?
なにこの微妙な肩書きww
白刃取り千本制覇って門下生にいちいち真剣振り下ろさせてんのか?
弥彦にここ5年で1000人もかかってきたのか? 2日に1回は真剣勝負してたことになるが。
薫はともかく、剣心がいるってのにあの町ごろつき多すぎだ。
弥彦が主人公になったらどうしよう
>>25 そいつらも今の弥彦になら倒されても問題なかったのにな。
15になってもなんかウザイな
警察相手に出稽古に出たとかだったら、一日に真剣所持者(サーベルだが)何十人と戦えるぞ。
千本は単に数が多いという意味であって、実際に
その数値ってことじゃないのさ。
白髪三千丈みたいな誇張表現だよ。
漫画の最終的間際になっていきなり○年後の成長した主役級キャラとかでてくると
妙に悲しくなってくる
日本一は斉藤だと声を大にして言いたい。
元々互角のライバル同士だったのに、恵の診断通りなら恐らく飛天御剣流を撃てなくなった
剣心が日本一などあり得ん。
つーか日本二と豪語してるあたり蒼紫の存在まで忘れてないか、弥彦
中途半端な悪一文字だこと
>>42 剣心から決闘の申し出があったのに、屁理屈こねて逃げ出すような腰抜け斉藤が日本一?wwwwww
↑ ちょっとしつこすぎないすか?ww
46 :
マロン名無しさん:2006/03/16(木) 00:02:54 ID:4E/eH7zi
第二百五十五幕(終幕) 「新たなる時代へ」 1/2
弥彦が道場の門をくぐる。そのとき上から変な泣き声が聞こえる。
見ると子供が泣いている。剣路と言うらしい。
木刀を引っかけ、下ろしてやる弥彦。神谷道場の跡取りが…と心配するが、そのとき弥彦に下駄が命中する。
薫と剣心だ。薫は少し大人びている。弥彦が息子をいじめていると思い怒っている。
言い返す弥彦。むしろ助けたんだ、と。あらそう、とだけの薫。
弥彦を無視して剣路をあやす薫。剣心が弥彦に声をかける。
そのまま道場へ向かう三人。道場には多くの門下生の名がある。
師範代には塚山由太郎の名もある。門下生の最初には新市の名も。そして東谷中太の名も。
弥彦に構えることを要求する剣心。一本勝負。
薫が言う。今日は弥彦の十五才の誕生日。昔の武士は15才で一人前の大人として扱われる。
昔左之助の言った元服を思い出す弥彦。剣心は弥彦が一人前になったか試そうとしている、と気づく。
剣心に臆する弥彦。剣気、威圧。飛天御剣流はほとんど撃てないがそれでもかつて伝説とまで言われた最強の剣客
剣心が言う。臆するな。今までの戦いを思い出し、それらすべての戦いの中で感じたすべてを渾身の一撃に込めればそれでいい。
弥彦が気合いを入れる。納得する剣心。
薫の合図と共に、両者がぶつかる。
相打ちか!?薫にはそう見える。しかし、膝をついたのは弥彦だ。
弥彦が言う。かなわないと。剣心は言う。だがいい一撃だった。
薫と剣心が顔を見合わせる。そして弥彦に手を差し出す。
47 :
マロン名無しさん:2006/03/16(木) 00:03:19 ID:ZG+sxs3N
第二百五十五幕(終幕) 「新たなる時代へ」 2/2
「元服の祝いだ。受け取れ」
そういって逆刃刀を差し出す。
それはさすがに受け取れないという弥彦。第一俺は負けた。
剣心は言う。勝ち負けを見るつもりはなかった。渾身の一撃に魂があるかないかそれを見て決めたこと。
「逆刃刀をお主に託す」
受け取る弥彦。逆刃刀の重さを感じる。剣心が言う。しばらくは重く感じるだろうが、使いこなせるようになれ。そしていつか自分を超えろ、と。
納得し、道場を後にする弥彦。それを見送る剣心たち。
これで一区切り、という薫。剣路に弥彦の次に逆刃刀を受け継いでほしい剣心だが、それ以前に剣路が剣心に慣れていない。
ふと剣心の十字傷に障る薫。恵から聞いた話をする。強い思いのこもった刀傷はその思いが張れない限り決して消えることはない。
「十字傷……大分薄くなったね……」
剣心は言う。それでもこれは消えることはないだろう。飛天御剣流は使えず、逆刃刀は手放した。それでも戦えなくなったわけではない。
戦いの人生を完遂していない。これからもずっと不殺の信念の元戦い続ける。
同意する薫。しかし、思う
(でも−…とりあえずお疲れ様)
いい最終回だった
とりあえずあらすじさんお疲れ様
最終回キタ━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━!!!!
和月乙
いい最終かいだったな。ホントの意味で
師匠は最後まで出ずか、残念。
ちっこい剣心テラカワユスwwwwwwww
和月、やっぱ纏め方が上手いな
剣路かわいいよ剣路(*´Д`)
えらく剣心そっくりなのが生まれてきたな
人誅編自体には色々不満もあったが(特に終盤)
人誅編があればこそのこの最終回なワケだからなんかフクザツな気持ちだ
でもいい最終回だった
まさに「大団円」って感じだったな
この作品で一番得をしたのは神谷活心流
多くの門下生を手に入れ神谷の血と伝説の人斬りの血を受け継ぐ後継者が生まれ
天才児の弥彦と将来性のある由太郎も手にいれ
うまくまとまったと思うけど、逆刃刀は託さないでほしかったな・・・。
一生闘い続けるっていうならずっと持っててほしかったよ。
ていうか弥彦は竹刀でも超強いから逆刃刀いらねーべ。
むしろ竹刀の方が強いのかもしれない。
これから剣心は素手で戦うのか
28才の剣心≧15才の剣心(奥義等の微々たる差)
33才剣心<<28才剣心(飛天御剣流の差)
10歳弥彦<15歳弥彦
10歳弥彦>主要キャラの10才当時
15歳弥彦≦33才剣心
結論
10才当時は最強だったが、15才になったら15才最強にはなれなかった。
>>59 いや、これからは剣心が竹刀で闘うんだろう。
おまいらの脳内辞書に「木刀」という文字はないのか
この時代に木刀なんてありませんが
木刀なんてこの世界では発泡スチロールみたいなモンですよ
多分もう剣心の体にガタがきてて逆刃刀振り回すことすらつらくなりはじめてたんだよ
弥彦、排刀令違反は大丈夫か?
まあ、終わるべくして終わったって感じの最終回だった。
何だかんだ言って好きだったよ、るろ剣。
剣心が弥彦を最強と認めたんだよ だから酒場等を託した それだけのこと
>>67 酒場等を託したっていうと何か店の経営権を委ねたみたいだな
飛天御剣流は剣心の代で断絶か
とにかくミニマム剣心に萌えた。ただそれだけだ。
>>70 ていうかそれ剣心が独断でやっていいもんなのか?
せめて清さんにその旨伝えて他の後継者探してもらうなりなんなりって「選択肢」くらいは与えるのが筋ってもんだと思うんだが・・・
さのすけの弟は央太じゃなかったっけ?
終わっちまうと寂しいもんだ
あんま甘やかすな薫
>>72 一応、志々雄のアジトに乗り込む前に飛天御剣流は継ぎませんって伝えてたけどな。
それでも恩知らずな非道い弟子だと思うが。
>>70>>72 最終的には師を殺させて伝承する流派だからな。
殺人行為を否定する剣心としては、自分の弟子に殺人をさせたくは
なかろう。師匠みたいに「これは例外」と言うほど割り切れてない
だろうし。
師匠は「飛天御剣流は俺の代で終わりだ」って言ってるよ。>OVAだけど
ってか背負ってるの木刀だし
これからは、刀のない世になるんだから、飛天御剣流も終わりってことだろ
最終回なのに書き込み少ないな
人誅辺が盛り上がらなかったからだろ。俺はわりと好きだったわけだが…
剣心これから竹刀でたたかうのか
多少弱ったとはいえ、あんだけ鍛えた身体なら
無刀であろうと凶器そのものだから大丈夫だ。
途中まではすごく人気もあって盛り上がってたのに、最後の方は
つまらなくなって、厭きられて、人気も低下して終了。
ありがちというか、ジャンプで一世を風靡したバトル系マンガの
ほとんどは、程度の差はあれ最後はそのパターンじゃね?
例外はダイぐらいしか思い浮かばない。
ダイwwwwwwwwwww
るろ剣はジャンプの暗黒時代を支えていたんだ、立派だと思う。
というか、ほかに読むものと言ったらジョジョくらいしかない。
明治からあまりにもかけはなれてて
萎えた
君はリアル明治を見たことがあるのか
だってあんな昔にスパイダーマンみたいなの出てきたり
するんだよ!?
巨人よりマシだろ
それにしてもパクリの宝庫だったな
はぁ…なんか切ないな
弟子の尾田君は見所あると思う
いい置き土産だ
元ネタ(和月曰く、モチーフ)
剣心=河上彦斎
左之助=原田左之助
刃衛=岡田以蔵
蒼紫=土方歳三
この後くらいからモチーフにゲームとか
アメコミキャラが増えた気がする。
先生は元ネタ誰だっけ。
薫タン(*´Д`*)ハァハァ
必死で言い訳してた
鯨波≠バレット
は実際どうなんだろ?体型もだけど腕の武器取り替えられたりとかモロなんだが。
なーんで前半の世界観で続けられなかったかなあ
エヴァとアメコミにはまったのが大きいな
編集からのテコ入れもあるだろうね
序盤のノリじゃ少年誌としては微妙だったんだろう
刃衛編のときは掲載順もかなりヤバかったし
るろうにというタイトルなのに、けっきょく、京都に旅したのを
除けば、ぜんぜん流浪してないな。
薫と出会う前はしてたんじゃない?
まぁ、タイトルは『居候剣心』の方が相応しかったな
>>95 アメコミで知っているのは、
刃衛 ガンビット
赤末 オメガレッド
鯨波 アポカリプス
オトワ ミスターシニスター(?)
八目 ヴェノム
くらいだな。
あとは
不二 エヴァ
巴 綾波
はわかるが
巴は綾波のモチーフっていってるけど
モチーフどころかまんまパクってるようにしか見えない
104が言いたいのは
綾波のモデルは巴
でおk?
う〜ん。
なんかバトルバトルしてた京都編を変に引きずっちゃったんかね、人厨編は。
無意味に見せ場とか派手さとか求めるから
余計なキャラ(鯨・外印以外の同士、黒星、四星)出まくるし
弥彦に肩入れしすぎてるから、どんどん安っぽくなるし…
連載初期の頃の方がストーリーを構成する力とか
魅せる力とかあったんじゃないか?和月・・
実は「悪・即・斬」もパクリだった
>>107 弥彦に関しては単にアンチが騒いだだけ。
無敵さんは良かったジャン
弥彦も鯨相手には良かったジャン
サムスピの話もよく出ていたなそういえば
確かにもっと縁のキャラを濃く描いたらよかったんじゃない?
斉藤もサノも京都編でかっこいい見せ場があったから出さなくてもいいのに。
でもそうすると人気が下がるわけか。長期連載難しい。
るろうに剣心番外編 「弥彦の逆刃刀」 1/3
状況を報告せよ!怒声がとどろく。
どうやら、大逆犯・武藤が他2名と共に脱獄したらしい。刀を強奪し、警官にも怪我を負わせたまま逃げているようだ。
そして、人質を取ったまま、剣術道場に立てこもっている。人質は、道場主の娘、門下生三名、素性不明の青年一名。
司令官が歯噛みする。人質となっている道場の娘はなにやら大切な人物で、強行突入などできない。
他の人質は全員死んでもいいが、娘にはかすり傷一つ負わせてはならないという徹底ぶりだ。
その大声は道場内の人質にも届く。人質の一人、素性不明の成年は弥彦だ。
弥彦がため息をつきつつ振り返る。何故こうなったのか。
神谷活心流の庭。弥彦と心路と剣心と薫がいる。薫が弥彦に出稽古を頼む。
その道場の主が、薫の父の元同門で、幕末には藩の剣術指南をつとめていた人であり、その人がこの度一ヶ月道場を開けることになったらしい。
道場を閉めればいいと言う弥彦の指摘に対し、そこの娘が体が弱くて、と要領を得ない薫。
剣心が察する。
娘は興行につきあえず留守番、しかし、若い男の出入りする道場に一人おくわけにはいかず信用のおけるものを送ってほしいらしい。
自分も若い男だという弥彦に、燕一筋だから大丈夫という薫。押し問答するも結局引き受けた弥彦。
出稽古先の道場に着き、弥彦が扉を開けると、扉の脇から刀が飛んできた。
壊れた手かせをした男が、弥彦の首筋に刀を突きつける。
中にはもうふたり刀を持った男がいて、中央に道場生と娘らしい一群がある。
中には入れと男がいう。しばしにらみ合った末、人質のため素直に従う弥彦。
犯人のひとりが武藤に問う。なぜ弥彦の刀を取り上げなかったか、と。
武藤が答える。隙がなかった。しかし、人質がいるから大丈夫だろう。
もしもの場合を恐れる犯人。武藤が答える。そのときは五百の兵の先頭に立ち、五千の警官と戦った自分が戦うと。
るろうに剣心番外編 「弥彦の逆刃刀」 2/3
人質の門下生が弥彦に話しかける。強いのなら、この場をなんとかしてくれ。
弥彦が答える。剣士なら自分でやれ。弥彦は腰の刀を使う気はない。それを見て、本当は弱いのではと言い合う門下生。
今度は弥彦が娘に話しかける。さすが動じていないな。娘は答える。これでも動じている。弥彦は思う。天然か。
そこに外から怒声がとどろく。降伏しろと言っている。
武藤も言い返す。盟主が既になく、十の精鋭と五百の同士が砕けようと諦めない。
他のふたりは、不利な状況に焦るが、武藤は動じない。
道場の娘がいる限り、大丈夫と言い張る。
弥彦は娘に尋ねる。警官や武藤がなぜそんなに重要視するのか、心当たりはないか、と。
娘は答える。道場主は実父ではなく、私は今の父が仕えていた主君の私生児だ、と。
弥彦は思う。実は元大名の娘で今は華族。
娘が気づく。人質としては自分だけで十分、犯人に他の人を解放するよう交渉するという。
それにど同意する門下生だが、弥彦がその言葉を止める。
それは剣士として、男として一生恥ずべき言葉だ、と。
弥彦が不意に竹刀を手にし、犯人に向かう。ふたりを一瞬にして倒した。
武藤は刀を構える。心の自由と平等の世を作るまで諦めない。
弥彦が言い返す。お前の盟主は自由と平等のために戦っていたのではない。だまされている。
お前が戦ったのは京都、盟主は志々雄真実、精鋭は十本刀。自分の一応戦った身だから知っている。
それでも信念を曲げない武藤。戦う気だ。
それを見て弥彦は竹刀を捨てる。刀を抜くのか!?
武藤の刀が振り下ろされた。弥彦は刀を抜いていない。素手で刀を握り、へし折っている。
神谷活心流 奥義の極 刃断
そして言う。自由と平等と言いながら、刀を振りかざし、人質を取り、華族の家柄を利用する、このどこに自由と平等がある!
諦める武藤。
115 :
マロン名無しさん:2006/03/18(土) 00:36:44 ID:669mfg5T
るろうに剣心番外編 「弥彦の逆刃刀」 3/3
人質たちが道場から出てくる。武藤の戦意はもうない。
それをみて、警官が突入する。
娘が、刀を抜かなかったことを指摘する。弥彦は答える。どんな刀でも鞘の中にあるのが一番いい。
そう言った矢先後ろで銃声がとどろく。みると、警官が武藤を撃っている。
それを止めに行く弥彦。自分に向けられた銃口を、柄で反らし、そのまま抜刀の一撃を加える。
周囲のものが気づく。逆刃の刀…あたりがざわめく。
結局重症二名。自分が未熟、と言う弥彦に娘は言う。誰も死ななかった十分立派だ。
門下生も続く。本当は強かったんだ。稽古をしてください、と。
冷ややかな目で弥彦が返す。お前らがもっとしっかりしていたら、こんなことにはならなかった。みっちり鍛える、と。
それから一ヶ月道場から悲鳴が途絶えることがなく−そして−
弥彦は神谷活心流に戻ってきた。修行になったかと問う剣心に素っ気ない返事の弥彦。
弥彦は赤べこに向かった。道場の件を褒める薫と剣心。
亜かべこの制服を着た燕がいる。相変わらずすごい服装だ…。
弥彦がそこにくる。
薫が言う。最初に赤べこに行くとは結局燕一筋だ、と
はだちってあんた
嗚呼ヘンヤさん‥
蒼紫も朱雀相手にやってたな。>刃断
志々雄一派とはまた懐かしい。
でも十の精鋭のうち砕けたのは宇水さんと方治と
夷腕坊(の中の人)ぐらいで、あとは普通に明治政府で働いてる罠。
武藤カワイソス。ちなみにもう二人の仲間は橋本と蝶野かね?
よく考えたら張と宗次郎と安慈は働いてねぇ……orz
安慈は労役に処されてるんじゃないの?
志々雄の精鋭部隊十本刀
って聞くと凄く強そうに見えるけどさ
半分は雑魚だよね。
宗次郎、安慈、宇水、不二くらいだよね。
外印も本気出せば強いけどさ。
お前ら弥彦にたいする感想はないのかよw
あー、なんか良い意味でも悪い意味でもほっといていい奴になったから
特に語るべきこともないし
>奥義の極
これ、後付くさいなw 真なんたらとか裏なんとかみたいな。
てかこんな便利な技があるなら薫も頑張って習得すりゃ良かったんだ。
そうすりゃ比留間にも負けんだのに。
ん? 弥彦? ごめん。何も浮かばん。
説教臭いのが癇に障る
俺の地域ジャンプが発売されるの遅くて分からないんだけど、この話って「週刊少年ジャンプ」に載ってるんだよね?
確認だが連載終わったからここは楽屋裏だよな?
弥彦、活躍させたかったんだねぇ。。という感じ。
128 :
マロン名無しさん:2006/03/18(土) 18:18:46 ID:CP4qxsED
ツマンネ
別に番外編として悪くはない。
が。
15歳の剣心といったら人斬りを始めて苦悩し巴に出会った頃。
で、物語がこれまで色んなものを乗り越えてきた28歳の剣心をベースにやってるんだから
15になった弥彦が一人前で大活躍しましたよって言われても
ふ━━( ´_ゝ`)━━ん以上のものではない。
一番カタルシス感じてるのは間違いなく作者なんだろうなと。
左之とかの方が精神面で成長してそうな感じがするんだけどなー
環境が違うんだから弥彦と剣心同列に比べちゃダメでしょ
剣心が苦悩しなくちゃいけなかった年頃を弥彦はまっすぐ健やかに成長してますよってことなんじゃない?
それもすべて、剣心が悩み苦しんで明るく希望に満ちた時代を勝ち取ってくれたから
剣心の戦いの歳月が意味あるものであったことを弥彦の成長というモチーフを使って間接的に説明しているのだな
つまり結論としては、剣心がいてよかったな弥彦ってことで
弥彦ってなんか調子こきすぎてる希ガス
薫きもすぎ
>>130 張
こいつ程実力が半端なやつもそうはいない何かそこそこ強いような弱いような。
斉藤と一緒にいたから半仲間状態で戦線に出るかと思ったら出ないで終わったし。
15歳じゃない方の弥彦よりは明らかに強いと思うけど。
逆刃刀のない剣心をかなり痛めつけてたからちょっと強く見えるけど、
逆刃刀手にした剣心にはまったく相手にならなかったんだよな。
あの時は抜刀斎化してたから
逆刃刀ありの剣心に勝てないにしても傷くらい負わせただろう
由太郎ww遊んでそうだなw
張って警察では何してたの?斎藤のパシリ?
斉藤って、剣心に決闘申し込まれたのに屁理屈言って逃げ出したあのヘタレのこと?
>>140 せいぜい全国の腐女子から逃げ回ってください
番外編 弥彦の逆刃刀の反響に気を良くした集英社。
和月伸宏その人に、またるろうにで何か描けないかと持ちかけた。
だが彼は、オモチャ屋めぐりや次回作の構想で忙しい。(噂では西部劇の話で左之も出るとか)
さりとて和月伸宏のネームバリューはまだ惜しい。誌面に名があるだけで売上が伸びる。
そうだ。新しい短編は描かせられなくても、昔のが幾つかあるじゃないか。
というコトで特別編スタートだ。
連載前もしくは連載中に描かれた短編
戦国の三日月
るろうに -明治剣客浪漫譚- 第壱幕
るろうに -明治剣客浪漫譚- 第弐幕
メテオストライク
以上四篇、ジャンプ誌上に再掲載されるコトと相成った。
とまぁここまではすんなりコトが運んだが、一つ問題が起こった。
和月信宏、連載中の激務にかまけ、ろくに部屋の掃除をしていなかった。
ゆえに、戦国の三日月以外の原稿をなくしたという。あと、ライジングザンのCDもだ。
編集は怒鳴る。おいコラ、トゥーハートやってる場合じゃねぇだろ、作務衣剥ぎ取るぞと。
慌てて和月は部屋を引っかき回して原稿を探しているが、さてどうなるコトか。
部屋は散らかり放題。
原稿の発掘に手間がかかり、短編の掲載は二日に一話ぐらいになるかも知れない。
もし和月が頑張れば一日に一話になる可能性もあるが。
おや。和月伸宏、全部の原稿を見つけたら侘び代わりに新作を描くと宣言したぞ。タイトルは
春の桜
で、舞台は本編ラストの5年後を想定しているらしい。
とりあえず、まずはすんなり見つかった和月伸宏のデビュー作から。
少年ジャンプ 平成4年スプリングスペシャル掲載分より。
特別編その1 戦国の三日月
時は戦国。乱世の時代。北方の国と南雲の国が争う戦場は、命知らずの猛者どもでひしめきあっていた。
屍山血河の中で、黒髪長身、はでな鎧のいかにもって感じの美形が叫ぶ!
「腕に覚えのある者はもうおらんか。誰か俺を斬り殺せる者はおらんのか───」
…別の場所では、胴長短足、普通の鎧のいかにもって感じの少年が叫ぶ!
「もう嫌だ──! おいら絶対死にたくねえ。生きて村に帰るだ──っ!」
少年が何をしているかというと…敵から逃げ惑っている。無様な姿に味方の兵も怒っている。
少年は涙と鼻水でくしゃくしゃの顔で、森の中へと姿を消した。
「なつ〜〜〜 一心太は、今帰るだー!」
その年の初冬。小国、北方の国は大国、南雲の国に戦を仕掛けられ和議を申し込んだ。
南雲の領主、岩崎宏先の要求は、美しさで名高い夏津(なつ)姫。
彼女を嫁がせ、一時成立したかに見えた和議ではあるが、北方側の安心した隙に破られる。
北方は南雲に蹂躙され、城は落ち、領主一族も討ち取られた。
今では散り散りになった忠臣たちが、一人の剣豪にわずかな希望を寄せながら必死の抵抗を試みている。
新月のせいで真っ暗な山道を歩く一心太。敵兵の一団に出くわす。
更に冒頭の剣士が現われ、敵兵が聞く。何者。
敵に決まってるだろ。一振りで三人が斬り倒された。
その剣筋に一心太は気付き、感激する。剣士が北方を救える唯一の剣豪 比古清十郎だと。
長話をする間もなく敵兵が襲来し、怯える一心太は比古にしがみつく。
情けねえと愚痴りながらも、比古は一心太を連れて逃亡した。
南雲の国本陣では、比古出現の報が領主岩野に伝えられていた。
比古は北方の国の剣術指南役。忠義心の厚さゆえに残党たちに慕われている。
いわば北方最後の心の拠り所。岩野は自らの出陣を宣言する。
部下は諌める。比古の振るう「飛天三剣流」は、秘刃を使えば三人といわず百人斬るとの噂。
だが所詮は剣。”あれ”を使えばかなうまい。岩野は出陣した。
今宵は新月。闇世の中では自由に逃げれまい。南雲兵たちは口々に呟き、比古を探す。
元は百姓の一心太。昔は安心して暮らせていたのに、どうしてこういう目にと愚痴る。
帰らぬ日を思うよりまずは逃げろ。狙われている自分といれば死ぬぞ。比古は冷たく突き放す。
死にたくない、村でなつが待っている。叫ぶ一心太に比古は何故か驚いた。
なつというのは一心太の恋人で、村で帰りをずっと待っているらしい。
彼女から貰ったお守りを握り締め、絶対に村へ帰ると泣きじゃくる一心太。
比古はその姿を貶すわけでもなく、一人の女性の名を思い浮かべる。
ふと空を仰いでみるが月は出ていない。闇が広がるばかりだ。
敵が言った様に、今宵は新月。無明の夜だ。
下手に動くより、夜明けまで静かに寝てるのが安全だろう。比古はそう判断した。
比古の屋敷の一室に、気品のある女性が座っていた。
『清十郎様は私の事をどのようにお思いですか… ほかの御侍と同じ、”仕える国の姫”…ですか』
短い沈黙の後、比古は答える。
『例えるなら月……… この戦国の闇夜に柔らかな光を照らすかけがえのない………』
許されるなら一生そばにいて欲しい。それは女性も同じ。だから自分を連れて逃げるよう求める。
しかしそれでは…… 比古がためらった瞬間、女性は煙に巻かれ離れていった。
比古は追おうとしたが足は動かない。ただ、ただ必死に手を伸ばし女性の名を連呼する。
「夏津様」「夏津様」「夏津様」
「夏津───っ!」
大声に一心太は飛び起き、同じ名前の恋人を探す。
その横には、直立不動で腕を突き出す比古がいた。
夢…… 夢か…… 彼の顔色は青く、息も荒い。
一心太は気付く。夏津とは比古の恋人。それも北方の国の、夏津姫様。
しかし一介の剣豪と姫君では身分が違う。許される仲ではない。
一心太は忍愛かと理解するが、それも終わった事らしい。
夏津姫様は岩野に嫁ぐ前夜、連れて逃げてと涙を流し比古に頼んだ。
だが比古は忠義心のせいでそれを叶えてやれず、結果見捨てた。
最初で最後のわがままを聞いてやれなかった。
自責に沈む比古を一心太は慰める。悪いのは奪った岩野。
強い比古なら、岩野を倒し、平和を取り戻せる。
それから夏津姫様を迎えにいってくれ。
土下座する一心太。だが比古は罪悪感に囚われ動こうとしない。
一心太は大粒の涙を流して訴える。
「だどもそれじゃあ… 夏津姫様は…夏津姫様はどうなるだよ」
「…お前…」
「いたぞ─── こっちだ───!!」
二人は敵兵に捕捉された。
呼子笛の音が新月の闇に響き渡る。ときの声が迫りくる。
震える一心太に比古は言う。敵兵はここで足留めする。だから一人で逃げろ。
更に飛天三剣流に代々伝わる宝刀「冬月」を手渡し、逃げ延びたら路銀にしろと命じる。
その頃にはもう、切り立った崖の上に敵兵が充満している。
死ぬ気かという一心太に、元々戦場には死に場所を求めにきただけと、比古は話す。
夏津様を失い抜け殻のままで生きるのは御免だ。が、一心太には、帰る所もある。待つ人もいる。
だから生きてなつの元へ帰れ! 叱咤に感涙を浮かべ、逃げ出す一心太。
後ろ姿を横目で見送り、比古は思った。
『この世の最期(おわり)に、他人(ひと)のために泣ける者に逢えて、
不覚にも嬉しく思ったぞ一心太…………』
比古は背後に斬りかかる敵兵を脇差で防ぐと、最期の飛天三剣流を舞い始めた。
山道。
走り疲れた一心太は、比古の戦いを脳裏に浮かべ、なつから貰ったお守りを握り締める。
限界に達しつつある疲労の中で、比古が次の相手を求めていると”一騎うち”を求める声が響いた。
聞き覚えがある声。比古がそちらを仰ぐと。肩を狙撃された。
やったのは南雲領主、岩野宏先。火縄銃を持って、一騎撃ちじゃ一騎撃ちじゃと喚き立てる。
物凄い形相で殺到する比古。
だが、飛天三剣といえど鉄砲の前では無力。この時代では無力なのだ。
岩野は比古の胸板を撃ち貫き、言う。
お前が死ねば北方は取ったも同然だ。
夏津姫も、岩野の妻にしてから泣くばかりで面白くないが、比古の首を渡せば諦める。
あの女も北方の国も、すべて自分のものだと岩野は叫び、三度比古を撃つ。
吐血し、片膝をつく比古。無念。怨敵を前にしてこれまでか……
その眼に一条の光が差し込む。
『月か…… 雲が晴れていつの間にか月が出ている』
見上げた崖の上には、三日月が出ていた。
闇夜に柔らかな光を、照らしていた。
『一心太の奴、これで少しは逃げやすく……』
………
比古の眼が驚愕に見開く。
違う!
今宵は新月。月の照る事のない闇夜のはず!
ではあの三日月は…!? あれは!?
あれは───
冬月。
「おあああああああああ!!!!」
冬月を掲げて、一心太が崖の上で叫んでいる!
ガタガタ震え、涙と鼻水でくしゃくしゃになりながら、彼は比古目がけて走り出した。
一心太はめたらやったらに冬月を振りかざし、敵兵たちを圧倒しながら叫ぶ!
「比古様も生きて夏津姫様のもとへ帰るだよ──!」
そんな事を言いに戻ってきたのか!?
比古は絶句するが、夏津姫を見捨てた自分に帰る資格は無いと、改めて答える。
だからお前は逃げろ。お前にまで最愛の者を泣かす真似はさせたくない。
一心太は更に泣く。泣きながら、必死に叫ぶ。
なつは泣かせたくない。けれど、夏津姫様も泣いたままにはしておけない。
「死に逃げるな比古様!! 比古様が死んだら夏津姫様の涙、一生止まらないだよ───!!」
うるせぇ。敵兵が一心太の手首を斬り上げ、冬月が宙を舞う。
比古は決然と涙を浮かべ、跳んだ。思うのはただ一人の女性の姿。
冬月を掴み取ると、着地がてら敵兵を両断! 更に一心太へ問う。
もし、村に帰ってもなつが待っていなかったら?
なつが好きだから絶対に諦めない。
泣きながら明るく笑う一心太に、比古も柔らかに微笑み……叫ぶ。
夏津様を返してもらうぜ岩野!!!
岩野は火縄銃を構えるも、銃口に何かが刺さる。比古の脇差だ。
唖然とする岩野めがけて大きく跳びすさる比古。渾身の一撃を叩き込む!
「とくと味わえ! 飛天三剣流秘刃!! 飛天無限斬!!!」
着地の衝撃で砕け舞い散る岩の中、比古は呟く。亡き主に地獄で詫びろと。
比古の気迫と岩野の無残な末路に、一心太は失禁して眼をまわす。
南雲の国 岩野宏先の居城に比古は乗り込み、夏津姫様を救出した。
嬉し涙を浮かべる夏津姫様に、比古は遅くなった事を詫びる。
遅れて到着した一心太は、抱き合う二人を見た。
そして月日は流れ、一心太は比古と夏津姫様に送られ帰郷した。
比古たちを女と誤解したなつと揉めはしたが、仲良くやっていけそうだ。
再興した北方の国の政があると立ち去る比古を、一心太は元気よく見送る。
比古は女に間違われた事を恥じ、夏津姫様は「思い切って髪、切ります?」と微笑する。
一心太から、比古は北方の領主になったと聞き及んだなつは、なんて粗相をと慌てた。
戦国の傷は遠く癒え、待ち望んだ泰平の世。
かかる月も何処か優しげな時代が始まる。 (完)
なんか久しぶりに見たガンダム(初代)のOPで
「正義の〜怒りを〜ぶつけろ〜」とか言ってるの見たような気分だな
比古って魅力的なキャラだな。作者としては一心太の成長の方見て貰いたいんだろうけど。
比古の他の話も読んでみたい
うん一心太に「お前にまで最愛の者を泣かす真似はさせたくない」って
呼びかけてる顔が良かった。人間的な弱さがある。
一心太もいい奴だ。この話で連載しても結構いけるんじゃ。
読み切りとして綺麗に完結してるから
連載難しそうだ
女がもうちょっとかわいかったらな
少年ジャンプ 平成4年ウィンタースペシャル掲載分より。
特別編その2 るろうに -明治剣客浪漫譚- 第壱幕
昔、幕末の動乱期。京都に「人斬り抜刀斎」と呼ばれる志士が居た。
修羅さながらに人を斬ったその男は、やがて動乱の終焉と共に姿を消した──
そして今、明治十余年。東京。
老警官に胸倉をつかまれる優男が一人。左頬には十字傷。あと下駄履きだ。
どうやら廃刀令(一般の帯刀を禁ずる法律)に引っ掛かっているらしい。
捕まる訳にはいかないと逃げる優男。探し回る老警官から身を隠していると、
神谷弥彦と名乗る童が現われ、優男の刀を貸すよう要求した。どうしても斬りたいヤツがいるようだ。
優男は、持っている刀は人を斬る事ができない刀だと答え、けど困り事があるなら力になると笑う。
自分で斬らなきゃ意味がないと弥彦が怒鳴ると──さっきの老警官に見つかった。
優男はひとまず弥彦を抱え神谷家へ逃げた。
到着したのはボロボロの長屋前。だがそこは本来の神谷家ではないらしい。
弥彦は嘆く。以前の神谷家は、剣術道場の主。日本で二番目に強かった父が死なねば今だって。
と、扉が開き、現われたのは快活そうな少女。弥彦の姉だろうか。優男はにこやかに挨拶する。
だが、また性懲りもなくとホウキで叩かれた。何か勘違いをされたらしい。
更に家の奥から気の弱そうな女性が現われる。
「西脇の手下よ恵姉!」「ちょ、ちょっと薫よしなさい」
恵の制止を振り切り、薫は優男をいたぶる。弥彦は「弱ぇ」と呆れていた。
やがて誤解が解けたらしく、優男は食事にありついていた。
謝る恵だが、優男は薫の剣腕を褒め、父から習ったものかと尋ねる。
「何でも日本で二番目に強い御仁だったとか」
否定しかける恵に、弥彦は声を荒げ主張する。一番強い「人斬り抜刀斎」の次に強かったと。
恵は説明する。父は弥彦に剣術を教える前に西南の役で亡くなった。
その事と子どもなりの憧憬が重なって、弥彦は父が強いと信じている。
「人斬り抜刀斎」とは、幕末に攘夷志士だった父の同士。
父は彼を一番強いと称えていた。だから父は二番目に強い。
薫も言う。人斬り抜刀斎は、一振りで三人斬るという「飛天三剣流」の使い手らしい。
しかしその剣術は昔話に出てくるだけだから胡散臭い、と。
優男は話を変え、「西脇」について質問するが、薫は怒鳴る。
あんた何様。只の流浪人。やんわりかわされ、薫の怒りが頂点に達した瞬間。
神谷家に卑劣そうな青年と、取り巻きたちが来訪した。
恵は言う。「西脇さん……」
話題の人物の登場に薫は穏やかではない。竹刀を構え西脇に怒鳴る。
元は神谷道場の師範代でありながら、弥彦たちの父が死んだのを契機に道場を奪い取った。違う?
西脇は涼しい顔だ。恵が自分の妻になればすべて丸く収まるとうそぶく。
弥彦は西脇に立ち向かう。斬りたかったのは西脇らしい。
だがとりまきのゴロツキに殴り飛ばされる。下がれ。薫と流浪人が言う。だが聞かない。
薫の叱責が飛ぶ。下がりなさい。足手まといになる。なおも立ち向かう弥彦。
そこへ騒ぎを聞きつけた大家が登場し、西脇達は立ち去った。恵に身の振り方を考えるよう言い残し。
流浪人は気付く。弥彦が見当たらない。
星空の元、弥彦を探す流浪人と薫。薫の怒りは全く冷めてない様だ。
西脇の入門を許した父を詰る。黒い噂のある西脇の入門を許したせいで今の薫達は…
怒る薫を流浪人は優しく諭す。
人の良いあの人の事、誰彼の区別なく剣を通して人の正道を望んだだけ。そう責めるな。
まるで生前の父を知っているような口ぶりに、薫は疑問を浮かべる。
流浪人が、屋根の上に居る弥彦を見つけた。
「男同士の話」だと薫を残し、一人で屋根に登ると弥彦の心情を代弁する。
嫌いなのは足手まといした薫ではなく、大好きな姉たちを守れない非力な自分。
西脇を斬ろうと思ったのも、薫達を守りたいから。
小さくても日本で二番目に強かった父ちゃんの息子だから、神谷弥彦は強くありたいでござるよな…
弥彦はただ静かに泣いている。
背中合わせで、流浪人はのんびりと諭す。
でもやっぱり人斬りは良くない。父も人斬りになれと呼びかけていない。
人斬りの強さなどまがい物。後悔しか残らない寂しい剣だ。
という流浪人に弥彦は蹴りを入れる。弱いくせに一丁前の事をいうのが気に入らないらしい。
それはそれ。弥彦は今に強くなる。嬉しくない保証に怒る弥彦。声を聞きつつ、うつむく薫。
神谷家に戻ると、弥彦の気持ちについて恵に嘆く。
姉の自分でなく、どうして流浪人が分かるのか。いや、どうして分かろうとしなかったのかと。
恵は二人の苦しみを理解し、西脇の元へ行く事を決意する。自分が諦めれば全てうまくいく……
翌朝。恵の書置きを読んだ薫は激怒し、西脇のところへ乗り込む事を決意する。
不幸を恵一人に押し付けるのは真っ平。弥彦は同意しつつも、非力をわきまえ悔しそうに俯いた。
そんな彼へ薫は、恵姉を守れと力強く竹刀を差し出す。緊張の面持ちで受け取り、頷く弥彦。
神谷道場に行った恵は唖然としていた。道場には賭場の下準備がされている。
そこに登場した西脇が説明する。世間から隔離されたここは賭場にもってこいだ。
警察に嗅ぎつけられる寸前に土地を売れば、一財産を楽に築けるとも。
ぞろぞろと、賭場に入ってくる博徒達。一人は服に「禿」という文字をあしらってる。オシャレだ。
西脇は恵の顎に手をあて、剣術など時代遅れとまで言い放つ。
恵は涙目で西脇を最低と罵る。なんとでも。西脇はチロリと舌を出す。
道場に飛び込んでくる薫と弥彦。あわや一触即発かと思いきや、流浪人が二人を止めた。
「内輪もめに来たのか」と呆れる西脇に、流浪人は提案する。
道場ともども家伝の「神谷括心流」の後継者は、神谷家長男たる弥彦がふさわしい。
弥彦が成人するまでは、男の気性の薫が代理を務めれば良い。一言多い。殴る薫。
確かにスジは通っているが…と鼻白む西脇。手を引くと思うか?
意を通したくば、その腰の刀で「神谷括心流」師範代の自分と、博徒九人全員をねじ伏せろ。
あくまで攻撃的な西脇に呆れつつ、流浪人は、「それでいいなら」と鯉口をくつろげる。
制止する薫。だがその手を流浪人はそっと剥ぎ取り──
「もしかしたら、死してなお我が子を案じる越路郎殿の魂が
拙者を此処へ流れ寄せたのかもと思ったでござるよ」
ぽつりと呟いて西脇達に向かっていく。
恵は驚く。なぜ、一言も言っていない『父の名前』を。
薫も思う。流浪人はやはり父の事を知っている。一体……
「弥彦!! お前の父ちゃんが一番と称えた剣。しかと見とけ!!」
流浪人は抜き打ち一振りで三人の博徒を倒し、返す刀の一振りで更に三人、叩き伏せる。
その周りを囲む残り三名。だが結果は同じ。やはり一振りの元になぎ倒された。
薫はこれが飛天三剣流かと息を呑み、恵と弥彦は流浪人の正体に気付く。
「この人が… この流浪人さんが」「父ちゃんが一番強いと称えた」
人斬り抜刀斎。
薫は顔面蒼白で固唾を飲んだ。たった三振りで九人皆殺しなんて。
人聞きが悪い。えもいわれぬ顔で呟く抜刀斎は。手にしているのは、峰と刃が逆の逆刃刀だ。
普通に振るっても人を殺さずに済む刀だが、なぜ人斬り抜刀斎が。
疑問を抱く薫に抜刀斎は「それでいい」とだけ答え、西脇に凄む。
この姉弟から手を引け。
西脇は逆上し、手にした刀を抜きつれ──ようとしたが、間髪居れず砕かれた。
今度は西脇、拳銃を構える。抜刀斎に姉弟から手を引くよう再び忠告されるが、構わず発泡する。
だがなんと銃弾は、あえなく避けられた。
焦る西脇は銃を乱射する。だがいずれも当たらない。
目線と銃口の角度さえ見れば弾道ぐらい読める。抜刀斎は叫び、柄で西脇の右頬を殴り飛ばす。
ベグ! ぶげ! 倒れた西脇の両足の間に刀が突き立てられ──
この姉弟に二度と手を出すな。
抜刀斎が最後の警告をすると、西脇は息も絶え絶えに了解し、気絶した。
一息つき、恵と薫に今後を頼む抜刀斎。そんな彼に、弥彦は飛天三剣流を教えるよう頼むが断られる。
昨晩言ったように、人斬りの強さは所詮まがい物。
神谷括心流で強くなり、そして父の名に恥じない立派な剣術家になれ。
弥彦の頭を撫でると、抜刀斎は道場の扉へ歩いていった。
何処へ行くかと問う薫に、抜刀斎は寂しそうに微笑んだ。
「拙者は”流浪人” また…流れるでござる」
カランコロンと下駄を鳴らして立ち去る彼の後ろ姿に、薫は呟く。
「…人斬り抜刀斎… いや… 名無しの… 流浪人……」
昔、幕末の動乱期。京都に「人斬り抜刀斎」と呼ばれる志士が居た。
修羅さながら人を斬ったその男は、やがて動乱の終焉と共に姿を消した──
今日こそ逮捕だ! 橋の上で昨日の老警官に追われる流浪人。いい加減しつこいと辟易している。
そして、今。明治十余年。東京に。
「流浪人」と名乗る剣客が一人、時代の中を飄々と流れていた──
「でも、流浪人さん、父の同士だったってことは、今お何歳(いくつ)なのかしら…」
恵の呟きを弥彦は理解してないようだが、薫はハッとした。
「そー言えば………若くても三十前後…」
(完)
恵って、香、弥彦の姉だったのか 知らんかった
>>153 >>143 何コレ?
ホントにジャンプに掲載されたの?
設定がだいぶ違うみたいだけど・・
一心太って剣心のこと?
恵と薫と弥彦は兄弟って設定なの?
これは和月が書いたのか?
剣心、読み切りでは下駄を履いてたのか。
こっちの終わり方のほうがヨカタ
>西脇
どう見ても武田観柳斎です。本当にありがとうございました。
週刊少年ジャンプ 平成5年 21・22合併号掲載分より。
特別編その3 るろうに -明治剣客浪漫譚- 第弐幕
昔、幕末の動乱期。京都に「人斬り抜刀斎」と呼ばれる志士が居た。
修羅さながらに人を斬ったその男は、やがて動乱の終焉と共に姿を消した──
そして時代は流れ、明治十年。東京──
「おろ?」
河原にて、左頬に十字傷のある小柄な優男が振り向いた。
その背中に一人の少女が隠れて、「助けなさい」と怒鳴りつける。
優男の前で、来迎寺の娘を渡せとがなるチンピラたち。少女は追われているらしい。
致し方ないと優男、悠然と少女を抱えて逃げ出した。
そのまま街中まで走りチンピラたちを撒くと、少女が「いつまで抱いてるのか」と優男を殴る。
人の良い顔で謝る優男へ、少女は言う。剣術家のようなのにらしくない。腰の刀が錆びちゃうわよ。
もともと、この刀斬れる代物ではござらんからね
優男は困ったような顔で答え、自分はただの流浪人(るろうに)だと自己紹介をする。
踵を返し、助けてくれたお礼だと流浪人を家に招待する少女。遠慮も一喝で押し込めた。
やがて豪勢な洋館につくと、少女は勝手口に回ろうとした。貿易商の祖父に見つかれば厄介らしい。
「千鶴、なんだその男は?」
背後に現われた祖父に、千鶴はうろたえる。この流浪人は痴漢から助けてくれた剣客──
刀を帯びている輩に碌な者などおらん。帰れ。祖父は毒づき立ち去った。
千鶴は話す。
祖父は侍や刀を帯びた者は誰であろうと嫌悪している。
幕末、祖父の息子とその妻(千鶴の両親)は、維新志士と幕臣の争いに巻き込まれ、斬り殺されたから。
それを十年後の明治でもまだ引きずっている。
やや寂しそうな千鶴を抱きしめ、胸の中で泣けという流浪人。また殴られる。
薄情なようだが、実は両親の死に対して悲しみはない。
何故なら赤子の頃の話で、両親の顔すら覚えていない。だから悲しくない。悲しみようがない。
千鶴は複雑な顔で告白し、途中少し興奮したが、最後には祖父の無礼な態度を詫びた。
もともと逃げただけだから謝られる方が心苦しいと、流浪人はバツが悪そうに笑う。
ホントに刀が似合わないと呆れたように千鶴も笑い、今度は宿に夕食を差し入れると言い出した。
またも遠慮する流浪人に、千鶴は「人の好意は素直に受け取りなさい」と押し付けがましく言う。
人の話も少しは聞くべきである。
さて夕暮れ。橋の下で流浪人は、千鶴の両親の死因を反芻していた。
維新志士という単語に何か思うところがあるらしく、ため息をつく。
そこへ「るろうに〜」と聞き覚えのある声が流れてきた。
声の主は千鶴。弁当包みを抱えて河原べりをパタパタ歩いている。
流浪人から「橋下に寝泊りしている」と聞いたはいいが、橋が多くて所在が分からないようだ。
その背後に人影が一つ近づいた。流浪人かと思って振り向いた千鶴のレバーに強烈な一撃ッッ!
弁当箱は地面に転がり、レバーへの打撃が髪に回ってリボンもズリ落ちた。
先ほどのチンピラの仕業だ。気絶した千鶴をどこかに連れ去った。
少し遅れてその場に来た流浪人は、異常に気付き、落ちているリボンをただ強く握り締めた……
来迎寺邸の一室には十名近い警官が駆けつけており、警部が脅迫状を読み上げていた。
内容はごちゃごちゃして書くのがめんどいので要約する。
千鶴誘拐した。身代金よこせ。
宗巌(むねいわ。千鶴の祖父の名前らしい)一人で悠久山丘陵の廃神社まで持って来い。
さもなくば千鶴を殺す。
差出人は神州近衛武士団回天党。政府に不満を持つ不逞士族の集まりだろう。
警部の推測に、宗巌は机を激しく叩き、侍への不平をブチ撒ける。
彼は一人で廃神社に向かおうとし、警官と押し問答の末言い放つ。千鶴が無事なら死んでもいいと。
いつの間にやら居た流浪人が、そんな事を言うもんでないと諭す。机の上で脅迫状を読みつつ。
赤子だったゆえに両親の死に悲しみを覚えていない千鶴。だが宗巌が今、不遇の死を遂げれば?
悲しみの中で今度こそ一人ぼっちだ。あの子にそんな想いは絶対にさせてはならない。
その逆も然り。家族を奪われる悲しみは二度も味あわせない。流浪人は軽やかに机から飛び立ち、部屋を出た。
だが宗巌は焦る。無謀な真似をすれば千鶴の身が危ない。流浪人を止めろ。
詰め寄られた警部は──震えていた。
流浪人の声と赤い髪。左頬の十字傷。それらに見覚えがあるらしい。
廃神社。流浪人の来訪に回天党はざわめく。党長を除いて。
千鶴は猿ぐつわを噛まされ、両手を緊縛されているが、まだ無事のようだ。
流浪人を勧誘する党長。が、答える流浪人の眼光はまるで別人のように冷たく、千鶴は驚いた。
流浪人は回天党を痛罵し、トドメとばかり言い放つ。回天党? 偉そうに。名乗るなら悪党と名乗りな。
回天党一味は逆上し、まとめて流浪人へ襲い掛かった。目を背ける千鶴。だが。
流浪人はたった一薙ぎで四人の回天党員を吹き飛ばし、裂帛の叫びを上げると跳躍した。
鳥居よりも高く跳ぶ流浪人を見上げ、回天党員たちは異口同音に叫ぶ。
な、なんだこいつは!!!!
「緋村抜刀斎」
来迎寺邸では警部が、流浪人の素性について話していた。
元は維新志士の一人。その名の由来は、幕末の京都においてあまりに強く、あまりに殺したため。
警部が語る間にも、抜刀斎の剣は回天党員に降り注ぐ。
そして服を見る限り、作者はこのページを書いてる時に眠かったようだ。
ともかく今は幕末ではなく明治。法を無視した殺人を防ぐべく、現場に急行する警部たち。
回天党は党長以外は倒されていた。
「だがてめぇに俺は倒せねェ!」 党長の体には、最硬を誇る黒南蛮鉄の甲冑が装着されている。
如何なる名刀もこれは絶対に斬れん!
言葉も終わらぬうちに、マントを抜刀斎に投げつけ、視界を遮り、最後に突きを入れる党長。
だが、千鶴の目線の先では──…後ろ髪のほどけた抜刀斎が、党長の背後を取っていた。
党長はなおも斬りかかろうとしたが、痛烈な一撃をわき腹に受ける。
苦鳴をあげる党長へ、抜刀斎は呟く。相手の得物をよく見なと。
甲冑にめり込みひび割れを作っていた刀は……刃と峰の部分が逆だった。
力なく倒れる党長。駆けつけた警部は逆刃刀かと目を見張る。
千鶴は抜刀斎…いや、流浪人の言葉を思い出していた。
もともと、この刀斬れる代物ではござらんからね───
回天党一味は全員生きていた。
何故……と尋ねる警部に、流浪人は答える。「好きで人を斬り殺した訳ではない」
背中を意味深に見つめる宗巌に気付かず、千鶴の束縛を解く流浪人。
きょとんとする千鶴を抱きしめ、恐かったろうと宥める流浪人にまたも拳が炸裂した。
流浪人は、その明るさが明治の聖代には一番だと笑い、リボンを渡して去ろうとする。
ちょっと待って。千鶴は駆け寄るとリボンで流浪人の後ろ髪を結んだ。
「人の好意は素直に受け取れっていったでしょう! バカ…」
千鶴は少し頬を赤らめながら、流浪人の頭を叩いた。
この街に来た時は必ず来迎寺邸に。千鶴の申し出を流浪人は遠慮するが、重ねて宗巌がお願いする。
今度は心から歓迎できる──と。千鶴は驚きつつも喜び、流浪人も少し潤んだ瞳で喜色を浮かべ、礼を述べる。
昔、幕末の動乱期。京都に「人斬り抜刀斎」と呼ばれる志士が居た。
修羅さながらに人を斬ったその男は、やがて動乱の終焉と共に姿を消した──
階段を歩く流浪人の後ろ姿を見て、道行く女性がクスクス笑う。
リボンが女性の装飾とはつゆ知らない流浪人であった。←バカ。でもちょっと似合う。
そして時代は流れ明治十年。東京──
「流浪人」を名乗る剣客が一人、時代の中を飄々と流れていた──
宗巌が呟く。
「しかしあの男、幕末の志士だったのなら、今一体何歳なんじゃ?
若くても三十路越えてんじゃないか?」
そーいえば…
衝撃の事実。千鶴は嫌な汗を垂らして、青ざめた。
(完)
こ・・・これは・・・、やってもいいよな・・これは仕方ないよな・・・・・・・・
ツンデレキタ━━━(゚∀゚)━( ゚∀)━( ゚)━( )━( )━(゚ )━(∀゚ )━(゚∀゚)━( ゚∀)━( ゚)━( )━( )━(゚ )━(∀゚ )━(゚∀゚)━━━!!!!!
薫より好みかも知れんな
本編よりこっちの方が好きだなあ
終わり方が○
構成力があるんだな
和月、週間向いてないんじゃないか
確かに本編より面白かったかも。千鶴が本編で薫ポジションだったら別だけど
薫が中途半端に戦えるキャラだったのがいまいちだったしな。本編だと
回天党の中に安慈と宗次郎っぽいのが…
「秋風」の回で、
恵が「もう剣心の体はボロボロであと4、5年・・」
みたいな事剣心に言ったみたいだけど、
コレって剣を使えるのがあと4、5年ってこと?
それとも命があと4、5年なの?
最終回って結局縁との戦いから何年経ってるの?
>>177 身体が戦闘に耐えられなくなる、みたいな意味合いで言ったんだろ。
全身の骨に微細なヒビが入ったせいで戦えなくなったヒュンケルみたいなもんだ。
週刊少年ジャンプ 平成9年 32号掲載分より。
特別編その4 メテオ・ストライク
「隕 石」
宇宙から降り注ぐそれは時として、恐竜絶滅や月の誕生の原因ともなったと言われる程の力を秘める。
そして又、それは時として「流れ星」と名を変えて、人の願いを叶える奇跡を起こす─────
信矢の頭に隕石が直撃した!
幼なじみの智歩は大慌てで救急車を呼んだ。
薄れゆく意識の中で信矢は走馬灯を見ていた。
智歩に虫を採ってもらったり、智歩に何かから守ってもらったり、智歩に頬へついたご飯を取ってもらったり。
あと、不良たちに襲われている所を助けてもらったり。
不良が一年生からカツアゲしようとしてたので止めたと言う信矢に、智歩は呆れる。
幼稚園の年少組から一緒なので知っている。
信矢は後先考えずにもめ事に飛び込んで、損ばかりをかぶる性格だと。
現に信矢が助けようとしてた一年生も、信矢が殴られている間に礼も言わず逃げたのだ。
もう中学生なんだから、いい加減もめ事に首を突っ込むのはやめたら?と智歩は言う。
「正しいと思うコトをするのに、立ち止まっていちいち考えるコトなんてないよ」
無邪気に笑う信矢に、智歩は一瞬自分の意見を引っ込めそうになったが、心を鬼にして忠告する。
「いい、信矢。『力なき正義に意味は無し』 ハイ。復唱」
「『力なき正義に意味は無し』?」
「よし!」
信矢は生まれつき小柄なタイプで、体力だって学年ビリだ。
正しいと思うコトをするのはちゃんと力がついてから。
そんな智歩の忠告を、信矢も自ずと分かっているが納得できない部分もあるようだ。
ベッドの上で智歩が一喝すると、信矢は3日ぶりに目覚めた。
状況がつかめてない彼に智歩は、これの直撃を食らったのだとニュースを見せる。
大隕石群飛来
世紀の大天体ショーだ。NASAの発表では1ヶ月程続くらしい。
信矢がびっくり仰天しつつ何気なく頭へ手を伸ばすと、ゴ ツ と硬い音がした。
鏡で異常の原因を認めた信矢は超ビックリ。
なんと頭に隕石が刺さっていた!
それは信矢の頭蓋骨をブチ破り脳まで達している。ので手術で取る事は不可能らしい。
1ヵ月後。
久しぶりに二人が教室に入ると、刺さった隕石を目当てに生徒たちが寄ってきた。
お祭り騒ぎになったが、走馬灯の中で信矢を殴っていた不良たちの登場で一気に静まり返った。
一人はリーダー格っぽい番長ルックのリーゼント。
二人目はスネオヘアーのかっぱ口。三人目に至っては上半身裸。
智歩が信矢をかばい(?)がてら、あまりに時代錯誤なファッションをネタに精神攻撃を仕掛けた。
今は男女平等の時代じゃあ!とリーゼントが殴りかかった。最低だ。
弾かれるように割って入る信矢。その頭のてっぺんで隕石がまばゆい光を放つ!!
「隕 石」
それは時として「流れ星」と名を変えて、人の願いを叶える奇跡を起こす
信矢に拳を止められたリーゼント、黒板まで吹き飛び……突き破り、なんと隣の教室の黒板まで飛んでった。
周りの生徒も智歩も驚いているが、当の信矢も訳が分からないようだ。
その頭を上半身裸が鉄パイプで殴ったが、隕石に当たってストローのように曲がった。
信矢は平然と鉄パイプを伸ばしなおし、周りいっそうが驚く中で、いわゆる一つのメガネ君が推測を述べた。
人間の脳は、いまだ全容が定かではないブラックボックス的な物だ。
そこに宇宙線を大量に含む隕石が一つのパーツとして組み込まれ、何らかの特別な作用を引き起こしたとすれば───
『力なき正義に意味は無し』
しかし今ここに偶然突発的ながらも奇跡の”力”が誕生した!!
それからの信矢は八面六臂の大活躍。
引越しの手伝いをしたり、幼稚園児のために緑のおばさんみたいなコトをしたり
釘バット持って襲ってきた上半身裸たちを期せずして吹き飛ばしたりと。
町中の便利屋───もとい人気者となっていた。
少し寂し気に夕暮れの土手を歩く智歩、河掃除をしている信矢を見つけた。
鞄のそばに置いたラジオからは和月伸宏サンのリクエスト曲、筋肉少女帯で、再殺部…
もとい、タチムカウがかかっている。
「おーらふざけんじゃねーよタチムカウ 屍 累累タチムカウ……」
えらくハードな曲を聴きながら、智歩は河べりに体育座りをした。
ちなみにスカートの前に鞄を置いてしっかりガードしている。
話題は、とうとう地方紙の一面に載った信矢のコトから、NASAが発表したどでかい隕石の
落下地点へと移り、信矢自身の近況への質問に落ち着いた。
最近どう? 不良に絡まれて困ったりしてない? 全然。すこぶる快調だよ。
朗らかに空き缶を拾う信矢。彼の最近の変化が、智歩には面白くないようだ。
今までは信矢の先走りを智歩がフォローしていて、実の姉弟みたいだったのに──
隕石の力なんて信矢には似合わない。
でもボクは智歩ちゃんのルーズソックスの方が似合わないと思うよ。
鈍感ぶりに怒った智歩、鞄を思いっきり信矢の顔にぶつけた。
と、タチムカウが中断され、臨時ニュースが流れた。
なんと! 先ほどの「NASAが発表したどでかい隕石」は信矢たちが住んでるK町に落ちるらしい!
最初は「すごいな算出できたんだ」とか「近くのK市に原発あるからヤバイんじゃ」と
のん気に話していた二人だが、コトの深刻さに気付き、焦った。
(;゚ヮ゚) メ (゚ヮ゚;)
メテオストライク
大隕石直撃!!
同刻。指示に従い避難する市民たち。その中で、一人の女児が呟いた。
「信矢ちゃんに頼もうよ。信矢ちゃんならきっとなんとかしてくれるよ。ね」
いわゆる一つのメガネ君も叫ぶ! そうだ彼の力も元々隕石がもたらした力!
クラスメイトたちも期待を寄せ、上半身裸たちも渋々ではあるが”ひょっとしたら”と思い始めた。
風が強くなってきた道路の真ん中で、工事用ヘルメットを頭につけた智歩は怒鳴っていた。
だが信矢はのん気すぎる。智歩はヘルメットを投げつけ、信矢の胸倉を掴んでまくし立てる。
街は吹き飛んでも建て直せる。原発だって放射能漏らすほどヤワじゃない。
「今までみんなにいーとこ見せてた手前、もう引っ込みがつかないってのなら大丈夫だから。
あたしがちゃんと守ってあげるから」
信矢を連れて逃げようとする智歩。だが信矢は言う。
街は壊れても直せる。でも防げるなら防ぎたい。それを可能にするのが、…奇跡じみた隕石の力だけ。
「智歩ちゃんは『力なき正義に意味は無し』って言ったけど、
力があっても及ばないかもって思って、何もしなければ結局は同じ。
正しいと思うコトをするのに、立ち止まっていちいち考えるコトなんてないんだ」
智歩は走り去っていく幼なじみの背中を、驚いた表情で見ていた。
信矢の立った位置はドンピシャリ。隕石落下地点そのものだ。
手を上げて構えた瞬間、隕石が信矢の手に激突し、凄まじい衝撃をもたらした。
やはりビックリ人間に毛が生えた程度の力では無理だったのか。諦めがわずかに頭をよぎる。
そこに駆け寄ってきた智歩は思う。
変わらないいつもの信矢。自分が正しいと思ったらどんな相手にだって立ち向かう信矢──!
「頑張れェ───!! 負けるな信矢ァ!!」
智歩の声援に、信矢の頭に刺さった隕石が光を放つ。
お願いだボクの隕石。今一度だけ、もう一度だけ。このボクに奇跡の力を────!!!
信矢の願いに呼応するかのように、頭の隕石が大隕石にぶつかり。
みるみるうちに大隕石が粉塵と化していった……
新聞は、大隕石の消滅を『奇跡』とだけ掲載している。結局、信矢の活躍はうやむやだ。
だが信矢は気にしていない。
奇跡の隕石も消滅したが、大隕石を食い止めるために降ったのだと前向きに捉えている。
で、信矢ならその役をこなせると思って直撃した? それじゃファンタジーだ。
智歩は一笑に付したが、内心では──
でも、あの隕石は私の本当の気持ちを気づかせるためにも降って来たと思うのは、それこそファンタジーだね。
人の願いを叶える隕石の物語、メテオ・ストライクはこれにてお終い。
だが、しかし。
一人の医師が信矢のレントゲン写真を見ていた。
あの隕石の外に出ていた部分はなくなったが、中の部分は一層食い込んでしまっている。
医師はそばのナースに言う。これはもう、死ぬまで絶対に取れんな、と。
そんな事は露知らず、信矢と智歩は仲良くゲームボーイをしていた。
奇跡はまだまだ、終わらない───!?
(完)
和月、現代ものでも結構いけるんじゃないの?
なにこれ?
和月のこういう青臭さ全開なノリ大好きだ
モルダーもびっくり
これは剣心とどう関係があるの?
同じ作者が書いた<関係
るろ剣コミックスの最終巻に載ってた
192 :
マロン名無しさん:2006/03/29(水) 17:50:27 ID:dD7yN1LT
うんこ漫画
いつもモルダーよりもスカリーの方が先に驚いていると思うのだが
剣心華伝 巻末収録分より
特別編その4
るろうに剣心 -明治剣客浪漫譚- 番外
「春に桜」
明治十六年 春──
春に桜を肴の酒を、美味いと感じる穏やかな日々になつかしい顔が…
「あ! 恵さん。こっちこっち!」
満開の桜の下で、薫が声をあげた。
その胸の中には剣路がいて、傍らでは剣心がにこやかに微笑んでいる。
呼ばれた恵は、何というか雰囲気が柔らかくなっている。
口紅はしていない。あと、髪にはわずかにウェーブがかかっている。
「お久し振りね。あれ? 他の人は?」
操たちはまだのようだ。弥彦は稽古が終わってから来るらしい。
それを聞いた恵は、剣心に体調を伺った。
「おかげ様で良好でござるよ」
剣心の十字傷がだいぶ薄くなっているのを見て、恵も頷いた。
「その様ですね」
険がすっかり取れた笑顔は、本当に5年前とは別人のようだ。
「チィースッ 来たよぉ───!!」
元気な声でやってきたのは操だ。
袴を履いて女学生のいでたちだ。三つ編みはもうやめて、背中の中ほどまで髪を下ろしている。
その横にいるのはもちろん蒼紫。黒のスーツ姿で、御頭時代のコートを脱ぎ掛けだ。
顔はあまり変わっていないが、伸ばした後ろ髪を括り、襟元から胸にかけてちょろりと垂らしている。
薫の歓待に操は屈託なく笑う。
「みんなで集まって上野で花見! 天気も晴れでいいねェ!!」
相変わらず元気でござるな、剣心がいうと操は「おー!元気っスッ!」と指を立てて能天気なご様子。
一方、ようやく口を開いた蒼紫の言葉に、剣心の表情が変わった。
「頼まれた件。ようやく調べがついた。
斎藤一。あの男は今は、北海道にいるらしい…
今度は何の任務までかはつかめなかったが、変わらず健在なのは確かだ」
北海道。
吹雪の中で斎藤は、森を眺めながら相変わらず煙草をふかしていた。
その表情は分からない──
剣心が斎藤の事を調べさせたのは、決着をつけるためではなく、単に気がかりなせいらしい。
「今となってはあの男が一番、危険の中にその身をおいているからな」
「……そうだな」
蒼紫が一拍おいて首肯すると、弥彦が燕と共にやってきた。
赤べこから酒とさかなを持って来るついでだというが……本当についでだろうか。
からかわれて怒る弥彦は剣道着姿。燕は赤べこ制服と称したメイド服だ。
これで全員……いや、もう一人だ。しかし所在が分からないから、仕方ない。
「っとそうだ。そのトリ頭から手紙届いていたぜ。さっき道場出る時見つけた」
意外な展開に一座はビックリ。とりあえず剣心が手紙を読む事になった。
『よう久し振り。みんな元気か? 一人ぐらい死んでねェか?
こっちは今、蒙古(モンゴル)で元気にやっている』
蒙古。
すっかり髪が伸びた左之助が、馬を駆っている。
上下衛門そっくりの無精ヒゲを生やして、口くわえているのはやっぱり魚の骨。
馬にかけた布には悪一文字もある。
『あれから、米国(アメリカ)→欧州(ヨーロッパ)→亜刺比亜(アラビア)と渡って、まぁ色々楽しんで来た。
もう少しここで遊んでから一度日本に帰るんで、その時はうまい白飯とみそ汁頼むぜ。じゃあな』
なかなかぶっ飛んだ手紙の内容に、驚きの声をあげる薫たち。
その中で剣心は、笑顔のまま「やれやれ」という風に息をついた。
明治十六年 春──
そしてかくも平穏な日々──
おわり
>「今となってはあの男が〜」
斎藤より左之の方が危険の中に身を置いてるだろうに……忘れ去られててカワイソス
197 :
剣抜:2006/03/31(金) 14:28:11 ID:CiF3EJEZ
左之は永久に拙者の友でござるよ〜
剣心との決闘から屁理屈こねて逃げ出したヘタレ斉藤は北海道まで逃げてたのかwwwwww
操と恵がイイ女だ
蒼紫…変な服きてなきゃかっこいいんだなw
あのバナナ色のコートがなぁ
バナナ色のコートがちょっとねぇ
( @д@)バ…バナナッ!