<< 32 ネズミ >>
辺りは完全に暗くなった。
龍宮真名と長瀬楓は、焚き火を囲んで食事をしていた。
「ふふ、たまにはこうやって食事をするのもいいな、楓よ。」
「………野外食ならキャンプの実習で十分でござる。」
「ん?…あ、そうか。お前はいつも山の中で修行してるからな。」
…ガサッ。
突然、茂みが音を立てた。
……パアン!
反射的に真名は茂みに向かってデザートイーグルを撃ち込んだ。
「……!?龍宮、あまり無闇に銃を撃つのは良くないでござる。」
普段らしからぬ不用意な行動をした真名を、楓は睨みつけた。
「まあまあ、そう怒るなって。これも戦場で培った、反射的なものさ。」
そう言って真名は茂みの方へ目をやったが、闇の中のため何がいたのか分からない。
「…一応、私が様子を見てくるよ。」
真名は茂みの中へ入っていった。
ほどなく、真名が帰ってきた。
「…どうでござったか?」
楓が様子を尋ねる。
「…どうって…ただネズミが一匹いただけだよ。」
真名は平然とそう答えた。
「………そうか…」
楓は心の中に何か釈然としないものを感じながらも、それ以上の追及をしなかった。
【残り23人】
<< 33 突然の別れ >>
突然、茂みの外から銃弾が飛んできた。
「…え……っ……」
茂みの中を注意深く進んでいた鳴滝風香は、銃弾をわき腹に受けて倒れた。
あまりに突然だったので、風香はなすすべが無かったのだ。
茂みをかき分けて龍宮真名がやってきた。
(こいつか…出血からしてもう長くないな…)
真名は一瞥し、戻ってこう言った。
「…どうって…ただネズミが一匹いただけだよ。」
真名は誰か他の人と話しているようだったが、風香にはそれが誰か分からなかった。
「ふ……史伽……」
風香は最後の力を振り絞って、這いながらもと来た道を戻っていった。
最後にもう一度、史伽に会うために。
すると、向こうから誰かがやってきた。
暗かったが、風香はすぐに妹の史伽だと悟った。
史伽は突然胸騒ぎがして、洞窟から駆け出してきたのだ。
「ふ…史伽…ごめん…龍宮サンにやられちゃったよ…」
「お姉ちゃん…」
「史伽…ボクはもう長くないけど…ボクが死んでも絶対に…叫んじゃ駄目だよ…敵に気付かれるからね…」
「…そんなこと言わないで!死んじゃだめだよ…」
史伽の目は涙で溢れていた。
「…史伽…ボクは…最後に…お前と…会えてよかったよ…」
こう言って風香は息を引き取った。
【出席番号22番 鳴滝風香 死亡 残り22人】
<< 34 麻痺 >>
『あと二日…いっしょに頑張りましょう!まき絵さん。』
『う、うん…ネギくん。』
『アスナ…』
『…ん?』
『ネギくんって、かわいいだけじゃなくて…………ちょっとカッコイイかも。』
『え゛………』
「ど…どうしてなの…ネギくん…」
佐々木まき絵はずっとこの言葉を取り憑かれたようにつぶやきながら歩いていた。
まき絵もまた、ネギに好意を寄せる者の一人だった。
だから、ネギの変貌ぶりは、まき絵にとっても非常に大きなショックだった。
何せ、まき絵は身をもってそれを体験していたのだから。
「……!?」
そのとき、まき絵の頭に、ある考えが浮かんだ。
あの男がまき絵に向けて撃った銃は本物だった。しかしネギが悪いことをするとは絶対に思わない。
それなら、ネギは純粋に私たちに『殺し合い』を楽しんでもらいたいのではないだろうか?まき絵はそう考えた。
「…そっか。ネギくん。そうだよね。ネギくんは何事も私達に経験してもらおうと思って、こんなゲームを計画したんだよね。」
そう言ったまき絵は前方に誰かがいるのに気がついた。
背丈は…自分よりすこし小さい。暗くてよく分からないが、どうやら自分に背を向けて誰かと話しているようだ。
しかも自分には武器のポケットピストルがある。…これで人を殺せる。
「…今日は、ゲームなんだし、ちょっとくらい人を殺しちゃっても、全然構わないよね。」
まき絵の感覚は完全に麻痺していた。
【残り22人】
<< 35 試練 >>
エヴァンジェリン・A・K・マクダウェルは、こんなゲームに参加させられた自分にあきれ果てていた。
「ふふ…私も落ちたものだな。やはり、少し長く生きすぎたか…」
そう言ったエヴァは、人の気配を感じて立ち止まった。
「…そこにいるのは分かっている。出て来い………刹那。」
エヴァは、横の大木に向かって、こう言い放った。
「…エヴァンジェリンさん……やはり分かっていましたか…」
そう言いながら木の蔭から桜咲刹那が現れた。
その顔からは、完全に精気が抜けてしまっていた。
「…どうした刹那。本当にダメになってしまったのか?」
エヴァは刹那を睨みつけた。
「…エヴァンジェリンさん……私はどうすればいいのか分かりません…
木乃香お嬢様は死んでしまったし…私にはもう生きる希望が残されてないんです…」
刹那は消え入りそうな声で、そう答えた。
「…どうやら完全にフ抜けてしまったようだな、刹那。
よし、それなら今から私がお前を殺してやる。行くぞ!刹那!」
エヴァはそう言って、刹那に飛びかかった。
【残り22人】
<< 36 乱入者 >>
「…くっ……」
エヴァの突然の攻撃に、刹那は反応することができず、簡単に合気技で投げられてしまった。
「……がっかりだよ。刹那。お前が私に宣言した、剣と幸せのどちらも諦めない、というのはどうなったんだ。
お前は最愛のお嬢様が死んだだけでここまでダメになるような奴だったのか?」
エヴァはこう言って再び攻撃の構えを取った。
(マズい…エヴァンジェリンさん…完全に本気だ…)
そう思った刹那は、リュックから支給武器の小刀を取り出した。
もちろん、刹那はみね打ちの構えを取った。
刹那は気が制限されていたが、短い距離の瞬動なら行うことができた。
刹那はエヴァとの間合いを詰め、小刀を(みね打ちで)振り下ろした。
しかし、普段の刹那らしからぬあまりにも単純な動きだったため、エヴァに簡単によけられ、また投げられてしまった。
「どうした刹那、こないだの試合の方がずっとましだったぞ!これじゃあただの素人だ!」
刹那はやはり木乃香を失ったショックから立ち直っていないのだった。
「…くっ……」
刹那は体勢を持ち直し、再びエヴァに向かっていった。
しかし何度やっても、結果は同じだったのだ。
エヴァと刹那の攻防は二十分にわたって続いた。
刹那は完全に息が上がり、地面に仰向けに倒れていた。
おまけに刹那の手足はエヴァの支給武器の糸で完全に拘束され、身動きが取れなくなっていた。
エヴァの方はまだまだ余裕で、地面に倒れている刹那を睨みつけていた。
「…刹那、これは殺し合いのゲームなんだ。今のお前はただの甘えの塊だ。
もっと非情になれ!クラスメイトが一人死んだくらいでめそめそしていたらきりが無いぞ。
…今のお前にはクラスメイト全員殺してやる、というくらいの気持ちが必要だ!」
「…しかしエヴァンジェリンさん、私にはクラスメイトを殺すなんて……」
そう言いかけた刹那は、エヴァの後ろに誰かがいるのに気付いた。
(あれは…まき絵さん!しかも銃を持っている!?)
エヴァの後ろには佐々木まき絵が今にも銃を撃ちそうな様子で立っていた。
「…危ない!エヴァンジェリンさん!」
刹那は咄嗟にそう叫んだ。
「…ん?」
エヴァが振り向くが、その時にはもう遅かった。
パン、パン。
まき絵のポケットピストルが火を吹いた。
「……な……何…?」
エヴァは体の真ん中に銃弾を受けて倒れた。
まき絵は初めて人を撃ったことに興奮し、思わずこう呟いた。
「………わーい。私にも、人が殺せちゃった…」
この瞬間、刹那の目つきが変わった。
「…き、貴様あああああ!」
刹那は一気にまき絵との間隔を詰め、小刀で喉元を掻き切った。
【出席番号16番 佐々木まき絵 死亡 残り21人】
<< 37 真祖の最期 >>
まき絵は、ほとんど即死だった。
我に返った刹那は、怒りに任せて殺人をしてしまったことを自覚し、思わず嘔吐した。
「…う……おぇ……」
(私は…私はクラスメイトを殺してしまった!)
刹那は、後悔の念でいっぱいだった。
すると、エヴァンジェリンがむっくりと起き上がった。
「さ…さすがだな…刹那…」
エヴァは刹那の思いに反し、とても満足そうだった。
「…う………ゲホッ!」
しかしエヴァの傷は深く、エヴァはすぐに血を吐いた。
「エヴァンジェリンさん!」
刹那はエヴァに駆け寄った。
「…せ…刹那か…ふふ…この島では…どうやら…再生もできないようだな…」
そう言うとエヴァは再び倒れた。
「せ…刹那…今の動き…見せてもらったぞ…
やっぱりお前は大丈夫だ…お前は強い…」
(ま…まさかエヴァンジェリンさん…私を立ち直らせるために…わざと銃弾を…)
刹那はエヴァの手を握り締めた。
「わ…私は…長く生き過ぎた…多くの人を殺しすぎた…
だが…刹那…お前には幸せになる権利が…ある……例え私と同じ…人外であっても…
そしておまえは…木乃香がいなくても…きっと…幸せになることができるはずだ…
だから私は…お前が幸せになってくれれば…それだけで…満足…だ…」
そう言ってエヴァは息を引き取った。
刹那はエヴァを埋葬したあと、その墓に向かって一礼した。
「エヴァンジェリンさん…私は人を殺してしまいました…それでも私は幸せになれるのでしょうか…」
しかし、悩んでいても仕方が無い、自分がいち早く立ち直ることがエヴァへの弔いになると考えた刹那は、とりあえずその場を後にした。
「エヴァンジェリンさんの死は無駄にしません…このゲームは絶対に私が止めて見せます!」
刹那の顔には以前の精気が戻っていた。
【出席番号26番 エヴァンジェリン・A・K・マクダウェル 死亡 残り20人】
<< 38 油断 >>
龍宮真名と長瀬楓は、一晩を明かす為に、洞窟に入った。
そこは、鳴滝姉妹がいた洞窟と同じ洞窟だったが、もうそこに二人の姿は無かった。
「よし、楓、今から交代で睡眠をとろう。私が入り口で見張ってるから、お前は奥で休んでてくれ。」
「…分かったでござる。」
楓はそう言って、洞窟の奥に入っていった。
「ふー、明日も頑張って狩りまくらないとな…」
真名は人を殺すことに、完全に喜びを感じていた…
『……マナ…俺はどうやら、もうだめみたいだ……』
『…そんなこと言わないで……ください。』
『……マナ…よく聞いてくれ…俺は…お前に…俺の果たせなかった夢を…果たして欲しいんだ…
…約束してくれ……この世界を…紛争の無い、平和な世界にしてくれると……』
真名が考え事をしていると、不意にどこからかナイフが飛んできた。
辺りは暗かったが、真名は魔眼のおかげですぐに気付き、片手で受け止めた。
「…誰だ。出てこい。」
真名はそう言って立ち上がり、歩き出した。
「ふふ…私に勝負を仕掛けてくるとは…いい度胸だ…」
再び真名の血がうずき始めた。
真名が歩いていると、どこからともなくナイフが飛んできた。
しかし、真名は確実に一本づつ、手で受け止めながら歩いていた。
その時、真名は前方の茂みが揺れたのに気付いた。
「…そこか!」
真名はデザートイーグルを発砲した。
…手応えがあった。…ふふ。手強かったが所詮私の敵ではない。真名はそう思った。
その時、真名の頭上から何かが降ってきた。
「…何!?上か!」
真名は反射的に上に向けて発砲した。
しかし真名の、戦場で培ったその反射神経が、仇となった。
……ドォォォォォン……
辺りに爆音が響いた。
【出席番号18番 龍宮真名 死亡 残り19人】
…それでは失礼します。
ちょwいきなり切れるなぁw
最初の頃と比べると大分良くなったと思うが、壊れ方に無理がある気がする。それとなんだか皆死に方があっさりしてるような。もうちょっと一人一人のドラマを書いた方がよろしかと。何はともあれ乙です。
いくらなんでも千鶴のあれはネーヨ
パソで見るより携帯で見たほうがうまく見える。
なぜ?
ボウヤだからさ
龍宮、魔眼使えるんだ…。
ちょwww突っ込みどころ満載wwwww
風香の支給武器期待してたけど手榴弾か?
大砲とか
今さっきまとめサイト行ってきたけど
第九部の作者が「作者1 ◆0Z3l12M4xM」になってたぞ
すみません。修正しました
ご指摘ありがとうございます
28話がないようなので更新のほうはちょっと保留中です
ksk
作者が29話から投下したから。多分作者のミスだとおもわれ
すみません。28話飛ばしてましたorz
それでは投下を始めます。
<< 28 定時放送その2 >>
「…さて。そろそろ食事にする?のどか。」
あたりが薄暗くなってくる。円は暗くなってしまう前に食事をとろうとして、のどかに提案した。
この時円は、のどかがリュックを持っていないのに気がついた。
「…!?あれ?のどか。リュックはどうしたの?」
「…あっ!ハルナと会う前に地面に置いて…そのまま置きっぱなしにして来ちゃいました!」
「……ええ!?」
急いで二人はハルナに遭遇した場所まで戻った。
しかしそこにはもう、のどかのリュックは無かった。
「仕方ない。私の食料を一緒に食べよう、のどか。」
「ありがとうございますー…釘宮さん…」
二人は円の食料を分け合い、食事を始めた。
「…そうだ。のどか、武器は何が入ってたの?」
「それが、あのリュックはまだ一度も中身を見てなかったんです…」
「……そっか…ハルナに奪われたかもしれないし、あまり強力なものが入っていなければいいけど…」
そんなことを話しながら食事をとっていると、例の放送が聞こえてきた。
「皆さん、午後6時になりました。只今より第二回定時放送を始めます。
まずは恒例の、死亡者の発表です。」
円は嫌な予感がした。急に円の頭に、桜子の姿がよぎった。
「出席番号7番、柿崎美砂さん。出席番号12番、古菲さん。
出席番号28番、村上夏美さん。出席番号17番、椎名桜子さん。
出席番号29番、雪広あやかさん。以上五人です。」
「……そんな!」
円の不安は当たった。死亡者の中に桜子の名前があったのだ。
しかも、桜子だけでなく、そこには美砂の名前まであったのである。
【残り23人】
<< 39 発狂 >>
「い、今の爆発は、何でござるか!?」
楓は爆音で目を覚まし、外へ飛び出した。
楓はこの時、何か胸騒ぎのようなものを感じていた。
そして楓は、目の前の光景を見て、言葉を失った。
そこには、龍宮真名の黒コゲになった死体があったのである。
「お…お姉ちゃん…仇はとったよ…」
鳴滝史伽は、満足そうに地面に横たわっていた。
史伽は、まず風香のリュックに、風香の支給武器であった手榴弾をありったけ詰めておいた。
そして、ナイフを束ねていたロープを使って、そのリュックを木の上につるし、ロープのもう一端を地面に固定しておいた。
そして史伽は、真名を見つけるとすぐに、迷わずナイフの一本を投げたのである。
その後、史伽は、ナイフを一本づつ投げながら、真名をリュックの下へ誘導した。
しかし、真名がリュックの下に来た瞬間に、真名に気付かれてわき腹を撃たれてしまった。
それでも史伽は最後の力を振り絞り、地面に固定してあったロープの一端を切った。
そしてリュックが落ちてきて、真名の銃弾がリュックに当たり、大爆発したのである。
「…史伽!」
楓は史伽を見つけ、史伽に駆け寄った。
見ると史伽はわき腹を撃たれていた。出血がひどくこれではもうあまりもたないだろう。
「かえで姉…私…お姉ちゃんの仇をとったんだ…
お姉ちゃん、龍宮さんに殺されたから…」
史伽はとても満足そうだった。
「…何だって!?」
楓は思わず耳を疑った。
「かえで姉…今までありがとう…最後に会えて…よかった…」
史伽は静かに息を引き取った。
風香が龍宮に殺された!?そんな馬鹿な。龍宮は拙者とずっと行動していたはず…
そう思った瞬間、楓はあることを思い出した。
「…どうって…ただネズミが一匹いただけだよ。」
あの時だ。あの時に違いない。風香が殺されたのは。
楓の頭に再び悪魔が語りかけた。
『ケケケ。馬鹿ナ奴ダ。俺様ノ誘イニ簡単ニ乗ッチマウカラコンナコトニナルンダ。
アノ時冷静ニナッテイレバ、二人ハ死ナズニ済ンダンダ!』
「あ…ああ……拙者は…拙者は間違えていた…間違えていたのだ……」
『ケケ。モウドウセ元ニハ戻レナインダ。コノ際、狂ッチマエヨ。』
「…あ……ああ………」
楓は苦しみにのた打ち回った。
その顔には、もうすでに以前のような面影は全く見られなかった。
【出席番号23番 鳴滝史伽 死亡 残り18人】
<< 40 病魔の影 >>
「…はぁ…はぁ……私…どうしたんだろ……」
明石裕奈は、今にも倒れそうだった。
目まいはますますひどくなり、さっきから頭がガンガンする。
裕奈は木にもたれかかって座り、少し休むことにした。
自分はもしかしたら何か恐ろしい病気に感染しているのかもしれない。裕奈は直感でそう感じていた。
なんたってここは亜熱帯の島のだ。どんな病気があるか分からない。
裕奈は初めて死の恐怖と直面した。
その時裕奈には向こうから誰かがやってくるのが見えた。
「あれは…パル?」
早乙女ハルナは、裕奈が普通じゃないのに気付き、いそいで裕奈に駆け寄った。
「ゆーな!どうしたの?顔色、悪いわよ…?」
ハルナは心配そうに裕奈に尋ねた。
「はは…ハルナ……私、目まいがして…さっきから頭がガンガンしてるんだ…」
裕奈はありのままをハルナに話した。
「……そう。それは、お気の毒ねー!」
急にハルナが銃を向けてきた。
「…ハルナ……何のつもり…?」
裕奈はハルナの行動が理解できなかった。
「ふふ。裕奈、調子が悪いのなら、いっそのこと、私が楽にしてあげる。
だから、私に、存分に感謝してね♪」
ハルナは笑顔でそう言った。
(…まき絵…亜子…アキラ……どうやら私もう…ダメみたい…)
この時裕奈にベレッタを構える余裕は無かった。
【残り18人】
<< 41 虎口を脱す >>
突然、辺りが煙に包まれた。
「…ゴホッ。ゴホッ。何?この煙?」
ハルナは全く周りが見えなくなった。
しばらくして煙が切れたが、もうそこに裕奈の姿は無かった。
「…ちぇーっ。また邪魔が入っちゃったか…」
ハルナは残念そうにその場を去った。
大河内アキラの武器は、いわゆる忍者などが用いる『煙玉』だった。
説明書には、『これで強敵に突然遭遇しても安全だよ!』と書かれていた。
しかし、リュックには煙玉はたったの一発しか入っていなかった。
アキラは、その貴重な一発を、親友の為に使ったのである。
裕奈は、アキラに手を引かれながら森の中を走っていた。
「た…助けてくれてありがとう…アキラ………うっ!」
突然、裕奈がその場に倒れた。
「………ゆーな!」
アキラは裕奈の額に手を当ててみた。
「……まずいな…相当熱がある……」
アキラはすぐに裕奈が危険な状態にあることを悟った。
裕奈は完全に気を失っていて、呼吸も荒かった。
(頑張れゆーな…私が…何とかしてやるから…)
そう思ったアキラは、必死に安全な場所を探した。
【残り18人】
そろそろ500KBなのでこのあたりで失礼します…
じゃあちょっとスレ立て行ってきますね
ペース遅い
863 :
マロン名無しさん:2006/03/14(火) 23:16:44 ID:uO+C+LUO
864 :
プーチン:2006/03/14(火) 23:17:29 ID:???
あ
う
/ヽ、 /ヽ /| /ヽ
〈 ヽ/ 〉 /|___/| / |/ |
\ / / ヽ| /
`丁´ / へ へ ヽ__/
ヽ/ / ̄〉 ノ <過疎ってんじゃねえよ、童貞どもめ。バラバラにするぞ
ヽ ノ /
\______/
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'/`´ ,、 `ヽ v '´へ`ヽv
//,/((ノ ))))〉 ハミ((ノハ))ハ ザクトハチガウノダヨザクトハ
|,ハリ(l ゚ ヮ゚ノl ノノノ 从i| ゚ ヮ゚ノjj ノノノ
/ つ∪___ ザックザック / つ∪___ ザックザック
し'⌒∪  ̄M ザックザック し'⌒∪  ̄M ザックザック
'""''"~~ '""'''"~~
, ─ 、 _
! '´ ̄ヽ , '´ `ヽ
! l〈ノノリノハ l((リハ从ハ)
! l(l! ゚ヮ゚ノヾ ノノノ 从(l ゚ ヮ゚从 ノノノ
ノ/ つ∪___ ザックザック / つ∪___ ザックザック
`し'⌒∪  ̄M ザックザック し'⌒∪  ̄M ザックザック
γ´ ̄ソζ⌒ヽ ..'´ ヽ
l ノリ√ヽヾ)リ| |_llノリリ」〉 ザクトハチガウノダヨザクトハ
(d| ゚ -゚ノl ノノノ |ノ||. ゚ーノ| ノノノ
/ つ∪___ ザックザック ノ/ つ∪___ ザックザック
し'⌒∪  ̄M ザックザック し'⌒∪  ̄M ザックザック
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⌒●__●⌒ ,' ノノノ)))〉
( ・∀・) ノノノ くノ(!|‐ヮ‐ノゝ ノノノ
/ つ∪___ ザックザック / つ∪___ ザックザック
し'⌒∪  ̄M ザックザック し'⌒∪  ̄M ザックザック
/ ./ ./ ヽ ヽ ヽ ヽ、 .ヽ .l、 .| ヽ
/ /| / 丶 ヽ、ヾ 、 \ ヽ、 ヽ | .| ヽ
.| /i| .i 丶 ヽ'、ヽヽ、 ヽ 、 ヽ、 .ヽ | i ト、 ヽ
| ./.i| .l ヽ い ヽ,ヽ、 \\. ヽ ',.| i ト、 ヽ
| .| |.| l ヽ ヽ \ヽ. ヽ、 ヽ, \、 ヽ、'| .i .|丶. ヽ
| | .|.| .ト─--- ..,,_ヽ, ヽ ヾ; _,,.>ヤ,''''''''ヽ‐--.| i .「ヾ. ヽ
|. | .|.ト. |ヽ __,,,,,,,;;-\ヽヽ "_>‐;;____\ \|. .i | .|ヽ \
|.| |.ト, .| .ト. ヾ ゚ii|||iヽ ヽ'.、 -''~~ii;ii||||l~ゞ ト i .|ノ ヽ .\ このスレは
.|| .| iヽ | .iヽ ~~~ \ ~~~~ | i ト ヽ
.| .| i ヽ |. i .ヽ / | .i .|ヽ ヽ 彗 星
|. i. ヽ|,.i. ヽ. / /| .i .| \ ヽ
| i ヾ|.i ヽ. ヽ / .| i .ヒヽ、\ \ の提供でお送りしました
| .i '|、 i\. '‐-i‐-‐ ,''' / | .i | );;;;\\. \
| i ト i、 丶、 '="┐ / .| i |/;;;;;;;;;;;;;;ト、_
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| .i i / ̄ ̄ ~~ヾ、::/ ./レヘ;;;;;;;;;;ハ/|.i .|:::::::::::::::::::|::::::::::::
ネギまバトルロワイヤル7 〜NBRZ〜
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