古畑「え〜…色々な犯人と対面していると、色々な思い出が出来て来るものです。
美しい方、これは視覚で憶えるタイプ。騒々しい方、これは聴覚です。
普通はこの2タイプなのですが…しかーし、中には変わった犯人もいます。
味覚?触覚?そして……(鼻を抑え、顔をしかめて)『嗅覚』」
(和風、というのも憚られる様な田舎のボロ屋。古畑と今泉が入ると、今時
珍しい囲炉裏で火を焚いていた、ボロ布に身をつつんだ男が振り返った)
ねずみ男「なんだ・・・またあんたかよ。もう知ってる事は全部話したぜ」
古畑「どうもすみません…眼鏡出っ歯の山田さんが殺された事で二三お伺い
したい事が出来てしまいまして…」
ねずみ男「殺された?あいつは勝手に一人で死んでたんじゃねえのか?第一、
あの部屋は密室だったろうが?そいつは刑事さん、あんたも知ってるだろう。
・・・ははあん、おれ様が妖怪だからだな。だが残念だったな、おれは隙間
から入る様な器用な真似は出来ねえよ。目々連でもあたってくれ」
古畑「いえー、んっふっふ。別に犯人が入らなくてもよかったんです」
ギョッ、という擬音と共に古畑の顔を見るねずみ男。
古畑「すみませーん。あの戸口にいるはげた男。そう、貴方の親類みたいな
男の方に、すーっと息を吹きかけてやっていただけませんか」
(ねずみ男、気の進まないそぶりで少し息を出す)
今泉「うげっ?ぎょべひょほぉっつ!!?」
古畑「はーい、この通り。『2m先の蝿を落す』貴方の息は、4m先の今泉
にも絶大なる効果を発揮した訳です」
ねずみ男「・・・・・・・」
古畑「山田さんの死因は、ショックによる突然死でした。変色した消臭器の
中身が変化していた原因として考えられるのはただ一つ…そう、貴方の口臭
です。貴方、隙間から目一杯息を吹き込んだ!山田さんは当然倒れる!何が
何だか理解出来ないくらいの早さでです……。
………貴方、山田さんに借金がおありだったそうですね?」
ねずみ男「ふ、ふははは。大したもんだぜ、刑事さん。いや、古畑さん。だ
がな、おれっちは天下のねずみ男さまよ。妖怪だ。人間の警察の指図を受け
るいわれはねえ!」
古畑「貴方、原作で過去に幼児誘拐、詐欺、死体損壊で追われてますね?」
ねずみ男「・・・・ぎくっ」
古畑「『おまえは半妖怪だ。半分は人間の警察の世話になるんだ』。違いま
すか、ねずみ男、本名ペケペケさん」
ねずみ男「ちきしょう、だが刑期も半分だぞっ?」
古畑「……結構です。もう半分は、既にお任せしてありますから」
カラン、コロン。カラン、コロン。
ねずみ男「ま、ま、まさか・・・・・・」
古畑「手紙じゃ遅いので、地獄少女という方に電子メールを。そこから直接
知らせて頂きました。ん〜〜〜便利な時代ですねえ…」
鬼太郎「ねずみ男、刑期のもう半分は、こちらで請け負う事になった」
砂かけ婆「ム所はわしのアパートの空室じゃ。家賃はちゃんともらうぞい」
猫娘「こらしめてあげるわ、フシューッ」
ねずみ男「キャーッ。・・・バタッ」
気絶したねずみ男を見て言う鬼太郎。
「なんだ、こいつ。弱いくせに悪いことをするからだ」
古畑「ん〜〜〜……ふっふっふ。では、行きましょうか。今泉君、起きなさい」
♪ジャッジャン ジャジャン ジャッジャジャン
まさかゲゲゲの鬼太郎がネタになるとは思わなかったw。GJ!
地獄少女まで入ってくるとは
古畑「え〜〜…。世界というものは、何かと何かの関係で成り立っています。
人と人との関係で成り立っているのが社会です。関係は結ばれ、そしていつ
かは断ち切られてしまいます。そう、例えば…」
『こころ』
(部屋に入る事が出来る人の数より、部屋に常駐しているゴキブリの方が多
そうな部屋。古畑が入ると、万年床の中から顔が・・・)
両津「なんだ。また古畑さんかよ・・・。勘弁して欲しいなあ」
古畑「ふふ…申し訳ありませ〜ん。刑事というのは、警察官の中でも一番し
つこくて、因果な商売でして…」
両津「そりゃ、無理もないさ。中川を殺す動機があったのはワシだからな。
ワシには累計100億以上の借金があった。最近になって、中川が急に返
済を迫って来たのも確かさ。
・・・・だがな、だからってワシが120巻以上もつきあいのあったあいつ
を殺すのか?
それに無理だ!あの日、中川は当日までワシが住んでいたこの寮の隣の部屋
で・・・一人で死んでいたんだ。密室だぞ?出入りは無理だ!」
古畑「両津さん…貴方、先月寮を破壊されましたね?」
両津「・・・!!あ、ああ。崩壊ネタは珍しいことじゃないさ」
古畑「はい〜。私、こち亀は愛読しておりまして……部長や麗子さんが貴方
を追い掛け回すネタも、何度も拝見しました。
それで、先々週のオチは、『全部お前が建て直せ』でしたね?」
両津「自分で言うのもなんだが、多芸だからな。一週間で完成させたよ」
古畑「んん〜……結構です。すみませんが、隣の事件現場まで来て下さい。
んふふ、お手間はとらせませんから」
古畑「両津さん、この部屋のこの部分の壁紙、おかしくありませんか?」
壁を指先でなでていた古畑、ガスッと拳を入れ、穴を開ける。
そのまま、拳は壁を突き抜け、両津の今の部屋まで入った。そのままビリビ
リと破いていくと、人一人通れるだけの空間が出来る。
両津「・・・・・・・」
古畑「はい、御覧の通りです。……貴方、鉄骨だけは時事的に不味いので入
れておいて、後は全部亀有商店街で調達されましたね?借金返済期限の引き
延ばしと引き換えに色々買っていった、と証言が出てるんです……
お認めになりますか?」
両津「ああ・・・・」
古畑「結構です……。他の部屋も調べさせて頂いたところ、壁はベニヤ板に
安物の壁紙を張ったものだと分かりました。無かったのはここだけ!
他の壁紙は、もう生産が停止されて、在庫の無かったものです……。
そこで貴方、急遽別な壁紙を用意された。作業時に軍手をしていた筈の貴方
の四角い指紋が、壁紙の内側から検出されました…。
密造酒事件の時、鑑識もお手上げの指紋抹消をしていた貴方がミスをした!
おそらく、建設当初からの計画ではなく、突発的なものだったのでしょう。
…流石に長年の友人兼後輩が相手となると、興奮された様ですね?」
両津「・・・何故かは知らん。あいつが、中川が急に借金を返済する方向で
真面目に働け、子供たちと遊ぶお巡りをしろ、これ以上の借金は許さないと
言って来たんだ。告訴も検討すると言い添えてな
・・・・通るか、そんな連載っ!!ワシのネタを無くせという様なもんだ!」
古畑「両津さん…私、中川さんから相談を受けてました」
両津「・・・え?」
古畑「『今のこち亀は、オタクネタや崩壊ネタ、大阪や寿司屋の話ばかりで
す。それが必ずしも悪いわけじゃない。でも、昔からの読者の中には「狂亀
病」と言って、先輩をさげすむ人たちもいるんです。
先輩も、本当は昔みたいなもっと親しまれるキャラに戻りたがってるんです。
でも、主人公からは口に出来ない。だから僕が・・・』
憎まれ役をかって出ないといけない。やり直すために。そう仰ってました」
両津「・・・・!!?な、中川あっっ!!お前ってやつは・・・」
古畑「…来て頂けますね?両津勘吉巡査長」
両津「・・ああ、すまんな。世話をかけるぜ」
♪ジャッジャン ジャジャン ジャッジャジャン
注)しばらく読んでなかったので間違えましたが、単行本は146巻、借金
は145巻時点で3852億5415万9998円だそうです。
訂正
先月⇒先々週
他の壁紙は⇒この壁紙は
事件現場は、内側からチェーンのかかった密室。両津は隣部屋の住人を当日
外に出し、あらかじめ用意しておいた合鍵(しょっちゅう合鍵を作っている
のは原作通り)で隣室に入り、そこから潜入⇒殺害後新しい壁紙で誤魔化し
たという事で。
古畑「警察の捜査というものを何かに例えるとしたら……『狩り』でしょうか。
現場に残された物証や周辺への聞き込み等、様々な角度から犯人を追い詰めていくわけです。
もちろん簡単には尻尾を捕まえさせてくれない犯人もいますが
『犯罪の傾向』と『犯人の習性』を研究している我々のほうがちょっぴり有利というわけでぇ〜んっふっふ。
シートン動物記の著者E・T・シートンもこのように言っています。
『追跡不可能な動物はいない』――」
♪チャッチャン チャチャン チャッチャン チャチャン
『狩りに行こう』
古畑 「あっれぇ〜おかしいねぇ、ここで足跡が消えてるよぉ〜」
今泉 「えっ?あっ!ホントだ!何で足跡が消えちゃったんだろ……?
あっわかった!土の中ですよ土の中!こう穴を掘……痛っ!」
古畑 「うるさいよぉ〜今泉君……ん〜これは……よっ……ほっ……
こうやって進んできた足跡を同じように踏んでぇ〜戻っていったんだろうねぇ」
西園寺「所謂バックトラックというやつですね」
今泉 「えっ?えっ?バックト……何それ?」
西園寺「ヒグマやイタチ、ウサギなどの野生動物が追跡から逃れるために行う特殊技能です。
ネズミがバックトラックをしたという話は聞いた事がありませんが」
今泉 「ホントにそんなことするの?信じられないなぁ……」
古畑 「そうなるとん〜、ここに来るまでのどこかの草むらにすでに逃げ込まれてるってことになるねぇ」
西園寺「古畑さん、つまり『我々はネズミに一杯食わされた』と?」
古畑 「西園寺君、どうやらまずい事になってきたみたいだよ……ん〜ふふふふ」
ネズミっていったい誰だろう。
ひょっとしてやばいキャラですか?
291 :
マロン名無しさん:2006/02/20(月) 23:52:35 ID:HqjOCIbL
・・・もしかして、例の黒鼠のせいで中断に追い込まれたんですか?
しかし、シートンとは懐かしい。名台詞ですね。
>>289 ジョジョのねずみちゃんですね。
最後には、丈助に負けちゃったけど・・
あのねずみのスタンドは、グロかったなぁ
保守
保守
295 :
◆r0p/Rg8RZU :2006/02/25(土) 15:16:21 ID:E317813N
45万部のベストセラー『嫌韓流』の第2弾
『嫌韓流2』発売中
駄作か傑作かは、買って自分で確かめよう
保守
保守
299 :
マロン名無しさん:2006/03/01(水) 23:30:25 ID:H0MQ8iFt
古畑ヲタがいるんだな。俺も大ファンなんだよ。
300 :
二・人気古畑:2006/03/03(金) 16:20:11 ID:uW9uvwdU
>>300最近本スレ覗いてないけどどうせマルチ氏ね
ネウロVS古畑は?
古畑vs某夢の国のネズミ
「やぁ、僕ミッキーだよ!」(甲高い声で)
古畑VSキバヤシ が見たいな……
キバヤシ相手なら古畑も負けるだろw
古畑vs海原雄山
…は意外とつまらなくなりそうだな
至高の殺人(メニュー)VS究極の推理(メニュー)
「えー、私は今までにも料理人と推理で対決してきました。
中には覚せい剤入りコンソメスープを自分に打った方もいらっしゃいました・・・ンフフー
そして、今回の犯人はその中で最も権威のある方です。
他の誰よりもストイックかつ繊細な態度で食、そして殺人に挑みになった・・・゜。
>>308 覚せい剤入りコンソメスープの話が非常に気になるんだが。
というか至高の料理を出すシェフって誰?
貧弱な俺の脳みそじゃトニオくらいしか思いつかないんだが
志村、ネウロネウロー!
vs雄山はvs山城しんごの時と似たような感じになりそうなんだよなあ
>>309 至高の料理出す奴って海原雄山以外に誰がいるんだ…?
考える必要も無い質問で戸惑うのだが…
味王
315 :
308:2006/03/11(土) 11:14:18 ID:???
しばらく覗くの忘れてた。
えぇ、海原雄山です。
>>307のを見て思いつきで作りました。今は反省してます。
本編は自分の頭では思いつきません。
雄山は初期と今でキャラ全然違うからなあ
美味しんぼとかそんなに詳しく読んでるわけじゃないのでツッコミはいやん
・初期
海原「(ガラッ!)この鯖味噌を作ったのは誰だぁっ!」
古畑「え〜申し訳ありません、私です。素人の手習いと言う奴でして、
板前さんに無理を言って厨房を使わせて頂きました…んふふ」
海原「貴様が…?」
古畑「はい〜ですが海原先生ぃ…やはりご自身の舌にだけはウソはつけなかったようですね〜。
ん〜味に厳しい先生ならば、こんな味噌の入っていない鯖味噌を食べさせられれば
怒鳴り込んでいらっしゃることは判ってましたしかし先生、先生はぁ、この厨房に味噌が無いことは
判ってらっしゃったはずです、先日そう言って怒ってらっしゃいました私覚えてます。
…なのに、どぉ〜して文句をつけにいらしたんですか〜?先生、あなた知ってらっしゃったんです、
本当は味噌を切らしてなんかいない事を。そしてそれを知っているのは…犯人だけです」
海原「何だと…?ふっふっふ…ぐわあっはっはっは!」
・今
古畑「海原先生…もう一つだけよろしいでしょうか〜?」
海原「何だ」
古畑「え〜東西新聞との今回の対決で急遽メニューが変更になったのは、味噌を切らしてしまったから…
先生そうおっしゃいました間違いありませんか?」
海原「提出する用の至高のメニューは対決のテーマを出されてからすぐに考案に取り掛かり、
長い熟慮を経て慎重に決定される。当日になってそれを変更するなど余程のこと。
食材の管理を怠らせていたのはこの雄山の手落ちだが、おかげで此度は士郎如きに
遅れを取る結果となった。私の被った痛手としては充分だし、今後への反省材料ともなる」
古畑「はい〜しかし私どうしても一つだけ判らないんです。味噌を切らしたことに気付いてメニューを変更する
くらいなら、普通は買いに行けばいいと思いませんか?美食倶楽部ですよ?あれだけ人が大勢
いらっしゃるなら一人くらいは手の空いてる方が居たでしょう。よしんば空いて無かったとしても先生自ら
買いに出かければいい話です。確かに先生ほどの方が自ら味噌を買いにスーパーマーケットに赴く姿など
あまり想像したくはありませんが、あれほど息子さんとの勝負に拘っていた先生ならば、究極のメニューに
負けるくらいなら恥を忍んででも…」
海原「古畑とやら。お前は二つほど勘違いをしている」
古畑「…はい?」
続き
海原「一つには味噌と言ってもそこらのスーパーマーケットで売っているような代物では無いということだ。
北海道の清浄な大気の下育った大豆をベースに、(薀蓄省略)、
この私が海原雄山の名を出しても入手するのに三日はかかる代物。
切らしたと言ってすぐ補充できるものでもない」
古畑「……」
海原「もう一つは、私にとって士郎との対決など何の拘りでもないという事だ。あのような未熟者との勝負など、
勝って当然、負ければ恥。私の拘りはあくまでも食、至高のメニューの完成であって、究極のメニューとの
比較などはあちらが勝手にやっていればよい。以上だ」
古畑「えー大変失礼致しました…ありがとうございます。では…」
古畑「えー、流石に貫禄のある方です、しかし飲まれるわけにはいきません、彼が犯人なのは間違いありません。
海原先生はああおっしゃってましたが、やはり息子さんとの勝負には相当拘ってらっしゃるようです。
その証拠に、今回の会話の中で彼は一つ重大なミスを犯してしまいました。
ヒントは、『食』『味噌』そして『対決』……古畑任三郎でした」
無意味に長くなっちった
320 :
マロン名無しさん:2006/03/12(日) 02:44:54 ID:yTQInAXp
保守
古畑はプー白の躯に「私は自分の犯した罪を罪と思わないあなたが最も憎いです」と是非にも言っていただきたい
いみわかんね
324 :
マロン名無しさん:2006/03/18(土) 20:56:33 ID:B6jnl3Xc
>>322むくろ(漢字がみつからない)は虐待が原因だ
釣りに乗って悪いけどムクロとなら大人な会話で交戦しそう。
イメージはアリ先生みたいな
327 :
マロン名無しさん:2006/03/22(水) 19:54:45 ID:Nq2oo6iV
ここでネタあったけど古畑のひぐらし少し構想考えてみようかな。
さすがにあんなネタを全部まとめて解決ってのは無理でも綿流し編くらいは。