るろうに剣心連載中 巻ノ十一

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121マロン名無しさん
第百六十四幕 「幻と現実」

宣戦布告の事を外印に伝え、あと十日で"それ"が出来るか確認する縁。
芸術にも匹敵する一品を仕上げると豪語する外印。何しろそれこそが『人誅』の要になるのだから…。

左之助は恵を連れて神谷道場を訪れ、剣心がまだ帰ってきてないことを知る。
戦利品として夷腕坊を持ってきた左之助。今回の闘い、敵は志々雄一派に関わっていた。
剣心が帰ってきたら話す事にする左之助。直後、燕が剣心の帰宅を知らせる。
目を伏せ、力無く歩く剣心。薫のかけた言葉に上の空で生返事する。
何が起きたのか聞けなかった薫。あんな辛そうな剣心、初めて見た…。

いつの間にか髑髏の山の中に立っていた剣心。まるで地獄、志々雄に似合いそうな情景…。
いや、地獄が似合うのは拙者も同じ。新しい時代のため、虐げられた人々のためにと剣を振るったものの、
殺された者やその親しい人からすればただの人斬り。余りに多くの不幸を作ってしまった…。
髑髏の山に薫を見付け、慌てて駆け寄る剣心。振り返った顔は巴へと変わる。

夢から飛び起きる剣心。気が狂う…。どうすればいいのか答えが見つからない。
このまま、幻に取り殺されるか…。苦悩する剣心。稽古の音を聞きつけ、道場へと向かう。
122マロン名無しさん:2005/12/10(土) 00:04:14 ID:???
道場に来た剣心を見、燕に竹刀を託す薫。弥彦に柄のかちあげ百本を指示する。
剣心の側に行き、奥義の伝授をしていると教える薫。まだ早いと言う剣心。薫もそう思った。
最初は「何でもいいから強くなりたい」なんて言ったから。でも前の晩剣心が一人で飛び出して行った後、
「もう自分だけ弱いのは嫌だ」って。弥彦は弥彦なりに今何かが起きてるのを感じ、
必死に強くなろうと、成長しようと頑張っている。剣心と、みんなと、自分自身のために!
弥彦が異変に感づいていた事を知り、何があったのか話そうとする剣心。
辛そうな表情の剣心を見て、傷を恵さんに看てもらってと微笑む薫。
ありがとう、薫殿。薫の手を握る剣心。闘おう、答えを出すのはその後でいい。
「皆に話したいことがある… 今度の闘いと…その始まり――」

皆を縁側に集め、話を始める剣心。今朝、家路の途中今回の闘いの首謀者が宣戦布告してきた…。
十日後神谷道場は総攻撃を仕掛けられる。首謀者の名は雪代縁、拙者の義理の弟…。

「拙者がこの手で斬殺した妻 緋村巴の弟でござる」

始まりは幕末…。この十字傷に込められた恨みの話―――。