るろうに剣心連載中 巻ノ九

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456マロン名無しさん
第百四十幕 「命運未だ尽きず」

進み出る蒼紫。事実は事実、負け犬と言われれば否定はしない。だがその負け犬との闘いを避けずに
応じたため、抜刀斎は本来不要のはずだった傷を負い体力を消耗した。その事も又否定できない事実だ。
剣心の消耗の分を補うと言う蒼紫。志々雄は予備の手甲を装着し、蒼紫は流水の動きに転じる。
同盟決裂、蒼紫に突進し攻め立てる志々雄。志々雄の猛攻に、反撃も出来ず防戦一方の蒼紫。
蒼紫は志々雄の攻撃を跳んで避け、塀を蹴って志々雄の背後を取る。
背後を取ったまま何もしようとしない蒼紫。背後を取らせたまま志々雄は揺さぶりを掛ける。
攻撃出来ないのか?それとも攻撃したくないのか?その言葉に回天剣舞六連を放つ蒼紫。
だが背後から襲いかかる蒼紫の手首に肘打ちを入れ、蒼紫の攻撃を容易く防ぐ志々雄。
思った通り天翔龍閃で今のお前の攻撃力は殆ど皆無。今お前に出来る事といえば
最初から一つ、只の時間稼ぎだ!蒼紫に焔霊の直撃を入れる志々雄。
だがいくら時間を稼いだ所で、抜刀斎が二度と立ち上がらないとあっちゃ意味ねえよ。
お前は他人のために剣を振るうという点に於いては緋村と同類、白か黒かで問われれば最後は必ず白を取る。
迷い無く黒を取る俺に巡り会った時点で、既にお前の命運は尽きていたんだよ。
「…俺と抜刀斎が同類かどうかなどわからん
だがただ一つ――… 奴がお前より弱いとは 俺にはどうしても思えん」
蒼紫の背後で突如として剣心は立ち上がる。剣心がまだ意識を取り戻していない事に気付き、
止めを刺すように言う方治。その直後剣心に眼光が戻り、方治は恐れ戦く。

「闘うべき時は今… この場に集まった者達の誰一人 まだ命運は尽きてはいない!!」

意識を取り戻す斎藤、左之助。志々雄は不敵に笑い、最終戦第二局目の開始を告げる。