【読むのが】ストーリーを教えてもらうスレ Part7【面倒】
アドルフに告ぐ
漂流教室
大雑把でいいので最後まで頼んます。
漂流教室なら間に合ってますが
しかも超大作。まとめサイトに行こう
漂流教室超面白かった。
梅図作品は絵が怖くてちゃんと読んだことなかったけど
ストーリーだけ見ると凄く面白い。書いた人乙でした。
次に一と都は春菜の家に行く。そこで立石と遭遇。三人は春菜の遺書を見せてほしいと
春菜の母に頼む。以前に魚住にも同じ事を言われたと母は言う。
『今井龍矢様』と遺書の封筒に書かれていた。今井龍矢とは、春菜の父の名だ。
春菜は母に隠れて父と手紙のやり取りをしていた。遺書は父に出すつもりでそのままにしていたようだ。
父を慕って書いた文というよりは、まるで怒っているような、つっけんどんな文体だと一は思う。
葬式の名簿をこっそり見ると、中には今井龍矢の名があった。
しかし、一が今井龍矢は葬式に出たのかと訊ねると、来ていないと春菜の母は答えた。
雪影村の者たちは大きな港のある岬町へと次々に去っていく。都達が通う雪影高校も時期に廃校になる。
島津の義父の会社は港と関係なく羽振りが良いと魚住は言う。
去年の桜雪祭の頃、 魚住はふらりと一ヶ月ばかり村から消えた。
戻ってきた魚住はギターをやめると言い出し、 父の仕事を手伝うようになった。その理由は誰も知らない。
五年の間に皆変わったと驚く一に、 自分が野球を止めたのは肩を痛めてしまったからだと島津は言う。肩より上に腕が上がらないのだ。
冬美の葬式に行くと、名簿に『今井龍矢』の名があった。しかしそれらしき人物は見当たらない。
冬美の母は、春菜の葬式の次の日に、縁側に干してあった冬美の靴が盗まれたと言う。
春菜の葬式に今井龍矢は来たのではないかと訊ねる一に、春菜の母は同姓同名の別人だと答える。
この地方には今井姓の者が多いのだ。翌日、綾花が死んだという知らせが届く。冬美と同じく矢を刺されていた。
現場は中学のテニス部の部室で、綾花は電球を替えようと来ていた。何かを探したような形跡があったが、
電球は替えられておらず、懐中電灯を使ったようだった。綾花の葬式の日、皆の揃いの数珠が何者かに盗まれていた。
一は海岸に雪が積もっていない事を不思議に思い、釣りをしている男性に訊ねる。
「そんなの中学生の理科の問題だぞ」一はその言葉で冬美が殺害された時のトリックに気づく。
男性の釣り箱には『今井龍矢』と書かれていた。春菜の父かと訊ねると、違うと男性は答える。
男性は以前に春菜の近所に住んでいた事があった。話を聞いていくうち、一は事件の真相に気づく。
続く
>「そんなの中学生の理科の問題だぞ」
大学生だけど、わかりませんorz
犯 人 は 魚 住
ギター野郎の魚住は女にモテモテ。
春名・冬美・綾蚊と三股。
しかしそれが全員にばれそうになり、あえなく殺害。
春名は自殺ではなく他殺だった
新スレは475KB?
二十面相の娘をお願いします。できるだけ詳しく知りたいです。
いよいよグリフィス救出作戦開始。主要メンバーの中ではリッケルトだけが
怪我のため残留する組に入る。健康な者達は救出部隊として、ウインダムへ。
3日後ウインダムへ到着すると、夜更けにガッツ、キャスカ、ピピン、ジュドーの精鋭4人で
墓場から城の霊廟へと続く抜け道を通り、潜入する。こんな抜け道を見つけることができたのは
他でもない、シャルロットと内通していたためだった。
グリフィスが幽閉されているのは再生の塔、ミッドランド建国当時あるいはそれ以前から
あるという、城内でも最も古い塔の地下牢だった。
塔の前まで来たところでキャスカはシャルロットには帰ってもらおうとするが、
ジュドーは人質になるよう連れて行くことを提案する。そして、シャルロット自身も
それに賛成、志願するのだった。今のままならグリフィスはただの一罪人だが、
姫様を連れ出したとなれば国家規模の問題、加えて婦女子を人質にとったりしたら
グリフィスの消えない汚名になる、と説得するキャスカ。しかしシャルロットが駄々をこねて
騒ぎかけ、「グリフィスが駄目だと言ったらあきらめる」約束で同行することになる。
そう言いつつ自分は内心シャルロットに嫉妬している、と気に病むキャスカだが、
ガッツにたしなめられる。
ジュドーの投げナイフで衛兵を射殺し、塔に潜入する一行。
その頃傷病兵達の部隊にいたリッケルトは、水を汲みに行った時、大きな妖精のようなものが
飛んでいくのを見る。その直後、仲間のところから聞こえる悲鳴。
急いで戻った時には皆の姿は消えていた。そして、闇の中から現れたのは、
瀕死の仲間を加えた、(後にガッツと戦う)巨大なナメクジのような伯爵だった。
更によく見ると背後には、仲間の死体が積み上げられ、虫のような怪物が群がっていた。
さっきの妖精のような少女がそれを見下ろしており、やがてリッケルトに虫達を向かわせる。
その時、後方からガッツの前にも現れた髑髏の騎士が出現する。彼が剣を向け、
「貴様らとてこんな暇はないはず」と言うと、怪物達は去っていった。
髑髏の騎士も姿を消し、仲間の全滅した中にリッケルト1人が残された。
再生の塔の地下は、深い縦穴の壁に螺旋状に階段が造られ、その途中に牢の部屋が並んでいる。
シャルロット曰く、この地下牢は塔の高さとほぼ同じ深さまでだが、穴自体は
ミッヂランド中のどの山よりも深いという。そして、これにまつわるある話がある。
約千年前も、今と同じような戦乱の続く時代だった。そこに現れたのが覇王ガイゼリック、
国々を平定し、大陸全土に渡る大帝国を一代で打ち立てた皇帝である。
彼が歴史の表舞台に出現する以前の記録は一切残されていない。そして、彼は戦いの際、
髑髏を模した兜を愛用していたという。(ガッツは当然、あの髑髏の騎士を思い出す)
これに関しては、ジュドー達もおとぎ話として聞いたことがあるという。
やがて王の暴政を見かねた神様が天から5人の天使を遣わし、一夜にして都を
消し去ってしまったというのだ。(キャスカは天使が「4人じゃなかった?」という)
シャルロットは言う。実在したその都の名はミッドランド、“国の中央の地”
天変地異によって地中に没したその都は、この縦穴の奥深くに眠っているという。
皇帝の死後、国々は徐々に今のように分かれていった。皇帝は子を成さなかったので
直系ではないが、ガイゼリックの血縁を持つのはミッドランド王家だけだとも言う。
また、この穴の地下に何度か調査団が下りたが、一人として無事に戻った者はおらず、
再生の塔はその不浄の過去を封印するために築かれたという。
ここでキャスカが岩に頭をぶつけ、たいまつを落としてしまう。その穴の底には、
深すぎてガッツ達の目にも止まらなかったが、巨大な遺跡と、無数のミイラ化した
死体があった。その死体全ての額には、後にガッツに刻まれるものと同じ烙印が。
一番下の地下牢を、塔の衛兵から奪った鍵で開けて入る。中は静まり返っていたが、
その奥に一人の人物が倒れていた。傷だらけの裸身で(背中など皮膚をはがされている)
頭部にはグリフィスの愛用していた兜と似た、鷹の鉄仮面をかぶせられている。
ガッツは真っ先に駆け寄って抱き起こす。体中のあちこちに皮膚をはがされたりした
拷問の跡があり、手足の腱も、舌も切られていた。更に仮面の下の顔は・・・
(その様を間近で見たのは、ガッツとジュドーだけ)「これがあのグリフィスのはずがねえ」
と言うガッツだが、気が付いたグリフィスはガッツの名を呼ぼうとし、
力なく手をガッツの身体に伸ばす。
その時拷問官が現れ、扉に鍵をかけて一同を閉じ込めてしまう。勝ち誇り、興奮した様子で
グリフィスへの拷問のことを語る拷問官。しかしガッツの怒りの剣がハンマーでも
敗れないという扉ごと拷問官を貫き、その死体は遥か穴の底へと投げ落とされた。
牢を出ると既に、拷問官の呼んだ兵士達が駆けつけていたが、ガッツが凄まじい勢いで
戦い、斬り捨てていく。とにかくグリフィスを連れて塔から脱出する一同。
城内を逃げる一同を狙撃しようとした兵は、王に止められる。シャルロットに当たる
危険があるためだ。この1年で見る影もなく老いていたが、その目はグリフィスへの執念に
燃えている王は、暗殺者の一族“バーキラカ”を呼ぶ。
(呼ばれたバーキラカは5名、褐色の肌でインド風の風体)
グリフィスをピピンが担ぎ、シャルロットとその侍女アンナを連れて元来た地下水路を
逃げるガッツ達に、バーキラカが襲い掛かる。
手足の長い男が両手に爪をはめ頭上から来たかと思うと、銛を持ったカエルのような男が
水中から襲う。更に、小さな男が壁の穴から現れ、吹き矢でグリフィスを狙った。
それにいち早く気付いたシャルロットがグリフィスをかばい、小さな男はガッツが
斬り捨てたが、吹き矢に塗られた毒にシャルロットは倒れる。
手足の長い男は「解毒剤はこちらの手にある。こちらも姫に死なれては困る」と姫を
渡すようもちかけ、取引は成立。だが姫とアンナの身柄を渡したところで、バーキラカは
再び攻撃を始めるのだった。しかも手足の長い男と水中男に加え、巨躯の男が
離れたところから、大砲のような威力で槍を投げてくるのだ。灯りを消せば槍の狙い撃ちは
避けられるが、手足の長い男と水中男に襲われる。だがそこでジュドーの発案が。
まず灯りを消すと槍の飛んできた辺りにナイフを投げるジュドー。それが壁に当たった火花で
一瞬相手の姿が見えると、次のナイフは槍投げ男の頚動脈をとらえていた。
更にピピンが戦槌で壁を叩き、その火花で残る2人の男を見極めて、見事仕留めるのだった。
しかしすぐにバーキラカの最後の1人の女の、水路に粉を撒き、粉塵爆発を起こす攻撃が。
元鉱夫のピピンがいち早く気付き、走って逃げることに。爆発に追いつかれそうになるが、
ピピンが天井を崩して爆発を逃がし、どうにか助かるのだった。
そのバーキラカの女も、戻ったところで姫を傷つけた責任として、王に処刑される。
更に王はグリフィスへの追っ手として、「黒犬騎士団」を差し向けるのだった。
(続く)
一は校庭に犯人を呼び出し、自首してくれと訴えかける。
しらを切る犯人に、一は数珠玉を見せる。
綾花が殺されたテニス部の部室の床の割れ目にあった物だ。
犯人は綾花殺害時にもみあいになって持っていた数珠をばらまいてしまったのだ。
もしこれを警察に発見されたら、一人だけ数珠を持っていない者が真っ先に疑われる。
そこで犯人は考えた。自分の物だけでなく、皆の数珠もなくなればいいと。そのために数珠は盗まれたのだ。
だからといってその数珠玉が自分の物だという証拠はないと犯人は言う。
しかし一にはもう全てがわかっていた。
数珠玉を拾う時、犯人は懐中電灯を使った形跡がある。
電球を替えて電気をつけて探した方がよっぽど見つけやすいのに。 犯人は電球を替える事ができなかった。
何故ならば、犯人には利き腕を使う事が出来なかったからだ。
「天井に直接つけられた電灯の傘を外す作業は、 両手を使わなければとても出来ない。
まして利き腕でもない左手一本では。そうだろ?島津!」
利き腕を肩から上に上げられない島津こそが犯人だ。
辺りにはいつのまにか雪が降り始めていた。
皆と一緒にいたのにあの足跡をつけられる筈がないと、島津は言う。
「島津、後ろを見てみろ」一の言葉に振り向くと、
積もったばかりの雪にいつのまにか足跡が浮かび上がっていた。
海岸に雪が積もらないのは、海岸の砂に塩分が含まれるからだ。
雪国では庭先に雪が積もらないよう塩をまく習慣がある。
この東北の村に生まれ育った島津はそれをよく知っていた。
島津は冬美の靴を盗むと、箱にその形の穴をあけた。
その穴に網を張り箱の中に塩を入れ、冬美を殺害する前に、
あたかも冬美が校庭に向かい歩いたかのように塩を降る。
後は、皆がくる時間よりも早く冬美を校庭に呼び出し殺害すればいいだけだ。
雪は警察がくる前には溶けて水になり、 塩も溶けて流れていく。証拠は残らない。一は言う。
「お前がガキの頃に離別した親父さんに会ったよ。春菜の父親と同姓同名の…」
肩を壊して絶望していた島津を、恋仲にあった春菜は励ました。
春菜の貸してくれた本の影響で、島津は推理小説を書き始めた。
足跡のトリックは、島津が書いた小説に出てきたものだった。
冬美と綾花も島津に恋をしていた。二人は島津と春菜の仲に気づき、嫉妬し、
父親が同姓同名である事を利用し『近親相姦の許されない仲だ』と嘘をついた。
「『うれしい事』が『許されない事』に変わる――あの言い回しで気づいたよ。春菜はお前の子供を身篭ってたんだろう?」
島津はそうだと認め、涙を流して地面にうずくまった。
春菜の葬式の帰り、島津は冬美と綾花の会話で、春菜の自殺の理由を知った。
「冬美、あたし見ちゃったんだ。あの子が変な物買ってる所…薬局で妊娠検査薬買ってたの」
綾花の言葉に島津は驚愕した。その時まで、春菜が子供を身ごもっている事すら知らなかった。
妊娠検査薬は、妊娠しているとリトマス試験紙のように色が変わる。
『うれしい色、許されない色』それは妊娠検査薬を指していた。
春菜は死ぬ前日島津の家へやって来て、アルバムを見せてほしいと頼んだ。
島津は深く考えずに見せた。 トイレにいって帰ってきた頃には、春菜は消えていた。
開き放したアルバムの中には、近所づきあいで幼い島津を抱いた春菜の父の写真があった。
自分と島津が血のつながった兄妹だと言われ、混乱していた春菜を追い詰めたのは島津だった。
島津はポケットの中から最後の上送りの矢を取り出す。自らを罰するため島津は死のうとする。
そこへ野球のボールが飛んできて、上送りの矢は地面に落ちた。ボールが飛んできた方向には、立石達がいた。
立石は春菜と島津が付き合っている事を知っていた。そして、島津が冬美達を殺した犯人だと悟っていた。
「生きててもしょうがないなんて考えないでくれ!! 俺も立石も魚住も都も…
お前がどんな奴だって、生きてて欲しいってそう思ってるんだからさ…」
今年最後の名残雪はいつの間にか雨に変わり、薄く積もった淡雪が溶けていくその様に、
一は五年前の同じ日の思い出を重ねていた。あの日この儚い淡雪の中で無邪気にはしゃいでいた皆。
それは大人になる痛みを知る前の、ほんの短い幻だったのかもしれない。
島津はその日のうちに自首した。
終わりです。思っていたよりも長くなってしまいました。
お疲れ様です
高校生だったら妊娠してもうれしいというよりヤバイという思いの方が強そうだ。いや、童貞の俺には関係のない話だが。
554 :
マロン名無しさん:04/08/10 09:08 ID:mOudY70v
>553
カレカノとか?
んぁ?なんで塩があると雪が積もらないんだぁ?
そろそろ次スレかな
塩を加えると水の融点(凝固点)が下がるため
雪が塩に触れると融解して水になる
リク主さんへ
日出処の天子は詳しく書けばいいでしょうか?三行くらいでいいでしょうか?
三行だとホモでサドでマザコンで人殺しの超能力者の厩戸王子が最後には
炉になっちゃうって話だね・・・。
二行で済んでるがな
ワロタ
もう完全に忘れられてるかも知れませんが_| ̄|○
実家に戻って回収した残り2巻分、書き上げたので投下します。
第6話『湖北省 白蛇伝(後編)』
夜が明けた。川で水浴びをする小琴。そこに険しい表情の光太郎がやってきた。
一方のサムとケイトは昨夜の許仙の話を全く覚えていなかった。そんな2人を許仙は
再び昏倒させる。
小琴に変身して見せろと言う光太郎だが、彼女は変身した姿を見たら嫌いになると拒否。
昨日は変身を肯定的に言っていた事を光太郎に指摘されると、仕方なく小琴は変身する。
真っ白なヘビ怪人(というかただの白い大蛇)になった小琴は、あなたは私達の王と
なるべく選ばれたと光太郎に告げ、元に戻った。そして光太郎が好きだと言い、再び
口付けを交わした。
ゴルゴムの改造人間プラントの1つ「進化殿」へと光太郎を案内する小琴。すると中から
許仙が出て来た。ゴルゴムに戻れという許仙の言葉を拒む光太郎だが、許仙はサムと
ケイトを人質に取っていた。
さらに部下達を集め、力づくでもゴルゴムに戻すと宣言する許仙。
仲間は何十人もいる、勝ち目はないと言われるが、光太郎の答えはノー。(人質は無視)
やむなく光太郎を殺す事を決意し、変身する許仙。(やっぱり人質は無視)
他の部下達も後を追って変身し始める。許仙は巨大な竜怪人となった。光太郎は怪人達に囲まれた。
オレは多分死ぬだろう、しかしオレの住める世界はもうどこにもないと言い、小琴の
必死の説得も聞かず変身する光太郎。こんな腐った卑小な世界のどこがいいと許仙に
問われるが、ゴルゴムに利用される位なら死んだ方がマシと一喝。
小琴も光太郎に加勢し戦闘を開始するが、竜怪人の炎に焼かれあっさりリタイア。
ひるんだ所にカメ、セイウチ、トカゲ等の怪人に羽交い締めにされた光太郎に、竜怪人が迫る。
しかしその時、光太郎の額のシグナルから閃光が走り(キングストーンフラッシュ?)、
全てが白く染まった。そして光太郎の意識は遠くなっていった。
サムとケイトの声で光太郎が目を覚ますと、辺りには大量の怪人の死骸が転がっていた。
2人を解放してくれた小琴によると、光太郎は"賢者の石"の奇跡で勝てたのだという。
サムとケイトに支えられてその場を離れる光太郎を、顔の半分が焼け落ちて骨まで
剥き出しになった小琴が物陰から見送っていた。
「…さよなら、光太郎…」
第7話『東京 狂風の街』
夜の新宿公園。カップルに襲いかかるネコ怪人が暗躍していた。
所変わって葛飾柴又。バイクショップ・大門モータースを経営する大学時代の先輩、
大門五郎の所に光太郎はいた。面倒見がよく、辺りの不良少年の相談役になったり、
行き場のない女性を住まわせていたりする大門。
幼少時のTV番組『仮面ライダー』に憧れて作成中のコンピュータ内蔵、排気量2000ccの
スーパーバイク(どう見てもバトルホッパーだが、名前や意思はない)を光太郎に見せ、
これに乗るのはお前以外にないと言う。
柴又の開発計画を進める大企業・横押興産。暴力的だが高2の娘・桃子には甘い社長の横押は、
計画に邪魔なアパート「ときわ荘」の買収がうまくいかない事に苛立っていた。
大門モータースを訪ねる桃子と彼氏のケンジ。彼と結婚すると桃子は軽い気分で言う。
ケンジは身分が違うと言ってためらうが、桃子は子供ができれば何とかなるとあくまで能天気。
あまりに調子のいい桃子に声もない大門。
その時、ガレージのシャッターが開いてあのスーパーバイクが飛び出してきた。光太郎が
作りかけのバイクを完成させたのだった。そのままメーターもナンバーもないバイクで
試運転に行ってしまう光太郎。
光太郎は走りながら大門の言葉を思い出していた。
「――オマエは仮面ライダーになれ…――そしてゴルゴムと、徹底的に戦うんだ…
――それがたぶんオマエの宿命だ!」
「…しかし先輩、ことはそう単純じゃないんです!」
順調にバイクを飛ばしていると、京都にいるはずのあゆみと遭遇。信彦から手紙と電話が
きたのだと言う。信彦曰く、光太郎が戻ってくれないと自分は殺されてしまう。
自分を救えるのは光太郎だけなのだという話だが、ゴルゴムを恐れる光太郎はこれを拒否。
するとあゆみは目は不気味な光を放ち、光太郎を惑わし始めた。
「戻るのよ……ゴルゴムに! ――戻って信彦さんと一緒になって…!!」
と、その時。通りがかったトラックのクラクションで我に返る光太郎。
とりあえず明日もう一度相談する約束をして、帰路についた。
ケンジが家に帰りつくと、クレーン車がアパートに突っ込んで半壊させていた。横押興産の
仕業だという。ケンジの実家はアパート「ときわ荘」の大家だった。
大門の家に戻った光太郎。あゆみの目は催眠術でもかけようとしているようだった。まさか彼女も……?
翌日。横押の雇ったヤクザがときわ荘に現れ、大量の札束を突き出した。それでも首を縦に振らない
ケンジの母と祖母に掴み掛かるヤクザ。ケンジが応戦するが、ヤクザの大男のパンチであっさりKO。
明日また来ると言ってヤクザは去った。ケンジを手当する母は、もう少しねばれば倍の
値段で売れる。アパートに固執していた祖母はボケててもう何も分かるまいと冷たく言い放つ。
そんな母を見てケンジはある決心を固めた。
その頃、新宿公園で半怪人化したあゆみが人々を襲っていた。
翌朝、大門モータースをケンジと桃子が訪れ、家出してきたのでしばらく泊めて欲しいと言ってきた。
さすがに困惑する大門。するとそこにあのヤクザ連中が現れる。桃子を連れ戻しに来たと
言ってナイフを取り出し、止めに入った大門に襲いかかるヤクザ。
その時、黒いライダースーツにヘルメットをかぶった光太郎が出現。力強く名乗った。
「オレは――仮面ライダーBLACK!」(注:変身してません)
ナイフを持った小男のヤクザが光太郎に襲いかかるが、何が起こったのかわからないうちに
吹っ飛ばされてKO。次は大男のヤクザが相手になったが、一瞬で顔を蹴り潰され気絶。
ヤクザ達は捨て台詞を残して逃げて行った。それを見送り、ヘルメットを脱ぐ光太郎。
「……大門先輩、オレ…決心したんです!」
「――仮面ライダーに、……なることを、だな!?」
頷く光太郎。
「……いつまでも悩んでいてもしかたがありませんからね…… 今――オレにできることはなんだろうと、……できることをやってみようと……」
「――悪と戦うことだ!!
正義という言葉がパロディとしてしか通用しなくなり、悪が――職業としてのさばっている、狂った世の中なんだ…!!
“正義の味方”を職業とする者がいてもおかしくはない……
いや!――現代だからこそ必要なんだ!!」
満身創痍で事務所に戻って来たヤクザ達。そこへ現れる光太郎……と同じヘルメットと
ライダースーツを纏ったあゆみ。彼女はヤクザ達を皆殺しにすると、バイクでその場を去った。
その夜、光太郎はあゆみの泊まるホテルを訪れた。やはり向こうには戻れないと言う光太郎
だったが、その時テレビでニュースが流れた。光太郎のヘルメット・ライダースーツを
纏った男がヤクザの事務所を襲撃したというニュースにうろたえる光太郎にあゆみは囁いた。
「……アナタはもう――日本にはいられないわね…」
翌朝。大門モータースには警察が来ていた。店の前で光太郎がヤクザ達と戦っていたという
通報を受けてきたのだった。事件担当の刑事・多々羅によると新宿公園で頻発している
殺人事件とヤクザ達の事務所での大量殺人の手口がよく似ているという。
大門はとっさに嘘のアリバイを言って取り繕ったが、警察は店の前を張り込んでいた。
一方、桃子とケンジは新宿公園にいた。自分達で真犯人の証拠を掴もうとする2人の前に
ライダースーツのあゆみが現れる。ネコ怪人となって2人に襲いかかるあゆみだが、
そこに現れる光太郎。あゆみはとっさに薮の中に隠れた。彼女は光太郎を呼び戻すため
だけに改造されたのだが、その改造は不完全で、突発的な吸血衝動に襲われるのだという。
私を殺してと言い、光太郎に掴み掛かるあゆみ。変身した光太郎は空高く飛び上がり、
彼女の体を地上へと叩き付けた。その後警察が駆けつけ、真犯人があゆみだと確認。
あゆみを犠牲にしてしまった事を悔やむ光太郎だが、それでも彼は戦い続ける事を誓うのだった。
『……文明が、自然と人間を歪めている狂風の街、東京。』
第8話『那覇 大獅子(シーサー)伝説』
何かに引かれるように沖縄・東風平村を訪れた光太郎。その後を未だ光太郎を疑う
多々羅刑事が追っていた。
寺院の前で大柄な外国人の男と遭い、写真を撮って別れる。男は光太郎を見送りながら
いよいよ“決行”だとつぶやいた。
その夜、民宿の女からある「伝説」を耳にする光太郎。昔々、この村に降ってきた火の玉を
鎮めるべく占い師の助言に従って彫った魔除け像がシーサーの発祥だというものだが、
最近になってそのシーサー像が動きだし、人を襲っているという。実際はハブに噛まれて
死んだのだと笑い飛ばす女主人だが、光太郎は疑っていた。ゴルゴムならやりかねないと。
それを確認しようと外に出る光太郎。多々羅刑事も追いかけてきたが、頭を打って気絶し見失う。
一人になった光太郎に、先程の男が変身したシーサー怪人が襲ってきた。光太郎に噛み付き、
毒を送り込むシーサー怪人。動けなくなった光太郎に怪人は、明日にも東京に水爆ミサイルを投下すると宣言した。ゴルゴムはぐずぐずし過ぎているので自分が独断で東京を燃やし、
清めるのだと言って去って行くシーサー怪人。光太郎は彼を止めようともがくが、体が動かない。
米軍基地・地下戦略指令室ではあの男が司令官として東京への爆撃命令を出していた。
パイロット達は不審に思いながらも核ミサイルを積んだ爆撃機を東京に向かわせる。
場面は村に戻る。先程気絶した多田羅刑事が目を覚まし辺りを探っていると、地中から
バッタ怪人となった光太郎が出現。それを目の当たりにして多々羅は再び昏倒してしまう
。
土に毒を吸収させるため地中に潜っていた光太郎だったが、それも完全にとはいかず緑色の
第一段階のまま。それでも光太郎はミサイル投下を阻止すべく走り出した。
米軍基地では臨戦体制を取るよう命令された米兵達が見張りを固めていたが、光太郎は難なく侵入。
光太郎の気配を感じ取り、シーサー怪人へと変身する司令官。そこへ完全に変身した光太郎が
飛び込んでくるが、もう手遅れだと余裕顔のシーサー怪人。
戦いは光太郎が優勢に進む。相手の首を掴み、指令を取り消せと迫る光太郎だが、シーサー
怪人は自らの毛で光太郎を締め上げて逆転する。この毛に締められると体中の水分が
吸い取られるのだという。勝利を確信するシーサー怪人だったが、光太郎は全身から
熱を発して毛を燃やし脱出。毛の無くなったシーサー怪人に再び迫った。
「……いっておくがこんなことをしても、ゴルゴムの歴史にオマエの名は残らないんだぞ!」
「ナ・二!?」
「そしてオレは、ゴルゴムからの指令でここへきたのだ! オマエの愚行をとめるためにな!!」
シーサー怪人に嘘をついて何とか思い留まらせようとする光太郎。半信半疑のシーサー怪人だが、
光太郎が栄えある別の指令を持ってきていると言うと、しぶしぶ言う事を聞き、作戦中止
暗号「Z・Y・X」を爆撃機に発信した。安心するパイロット達。
別の指令とは何だと問うシーサー怪人に。光太郎は告げた。
「――オマエはゴルゴムの危険な反乱分子だから、殺せ! ――というものだ!!」
それはあゆみが死ぬ間際に光太郎にかけた後催眠だった。光太郎の一撃を受けて崩れ落ちる司令官。
こうして東京は守られた。
第9話『雅典(アテネ) 神々の迷宮』
光太郎が抜け、新しいカメラマン・シャンを入れたケイトとサムはギリシャのアテネにいた。
この地で起こった大富豪トムソンの娘を含むアメリカ人15人の集団行方不明事件を取材に来たのだ。
2人はこの事件を、アメリカ人達の乗ったバスが次元の裂け目に吸い込まれたためと考え、
バスが雷と共に消えるのを目撃したという少年・ゴメスと共に事件現場へと向かう。
彼らが事件現場に到着すると、雷鳴と共にミノタウロス怪人が出現。角から放つ電撃で
攻撃してきた。
するとそこに銃を持った黒服の2人組が現れ、怪人と戦い始める。ミノタウロス怪人は
2人組を始末すると消えてしまった。とりあえず逃げ遂せたケイト達は光太郎に連絡。
ケイトによるとどうやらあの2人組はトムソンの私設調査隊員らしい。
一行は光太郎を連れて再度事件現場へ。今度は雷鳴と共に下着姿の女性の石像が現れた。
さらに岡の上にケンタウロス怪人が出現。光太郎は変身するが、攻撃を仕掛けた瞬間ケンタウロスと
共に消滅。余波を食らってケイト達4人と後を付けていた黒服2人も消えてしまう。
ケイト達と黒服2人が飛ばされた場所はアテナ像が安置されたパルテノン神殿。
そこへミノタウロス怪人がやってくる。黒服の1人が殺され、もう駄目かという所に
ケンタウロス怪人も姿を現し、ミノタウロス怪人と戦い始める。訳が分からないまま戦いを見守る
5人に光太郎が影から声をかける。とりあえず場所を移すと、怪人達はまた消えてしまった。
光太郎が案内した場所には行方不明者の一部とバスが。光太郎によるとこのバスはゴルゴムの
テレポート実験に巻き込まれたのだという。ゴルゴムの科学者達はアテネとエレフシスの
2つの場所でテレポート実験を行っていたが、2つのグループは仲が悪く、新しく発見された
時間移動をめぐる功名争いになって対立。そのためお互いのボディーガード怪人である
ミノタウロスとケンタウロス怪人が争っているらしい。以上の事をゴルゴムの使者と名乗って
ケンタウロス怪人から訊いたのだという光太郎。
そこにまた2体の怪人がテレポートしてきた。勝負を征したミノタウロス怪人がバスに迫る。
光太郎が変身して戦闘開始。物陰に身を隠しながらの攻撃で一方の角を折る。
光太郎を追いかけるミノタウロス怪人があのアテナ像の部屋に入ると、アテナ像の胸部の
メデューサの像からビームが発射され、当たったミノタウロス怪人は石化してしまう。
すると今度はアテナ像が動きだし、目からのビームで神殿ごと光太郎を攻撃してきた。
これには敵わず光太郎がバスに戻ると、アテナビームがバスにも直撃。バスは何故か破壊されず、
事件現場にテレポートされた。また巻き込まれる前に急いで現場を離れる一行。
後日、光太郎はアテネ、エレフシスの研究所を爆破。トムとケイトもトムソンからのスポンサー
の申し入れを受諾。とりあえずめでたしめでたし。
第10話『後楽園 ビッグエッグ』
日本に戻った光太郎は、新しい能力に目覚めていた。相手の生体オーラをコントロールして気絶・殺害する技。
それを訓練していると、速達が届く。中身は5月18日、東京ドームを破壊するという
犯行予告テープだった。とりあえず自分を尾行している多々羅刑事にも教えるが一笑に付され、
1人でドームを守る事に。
光太郎がドームを調べている頃、多々羅刑事はドーム近くの地下鉄構内で惨殺死体が発見され、
さらに野球博物館でも事件が起きている事を知る。ようやく腰を上げ、同僚にもテープの
事を話すが全く相手にされない。光太郎に対する自分の態度を重ねて嫌な気分になりつつも
光太郎を追って東京ドームへ向かった。
予告の5月18日。光太郎は屋根の周囲に出て外を見張る。ついでに追って来た多々羅刑事を
オーラ攻撃で気絶させ、野球の試合のクライマックスを待った。
そして試合が8回裏まで進んだ時、強力な超音波を発しながらプテラノドン怪人が姿を現す。
飛び回りながら超音波で攻撃するプテラノドン怪人に、光太郎はオーラ攻撃で対抗。
敗れた怪人は炎上しながら東京湾に落ちて行き、事件は未然に防がれた。
第11話『兵庫 死霊の黄金』(前編)
場所は戻って京都の秋月邸。秋月杏子は枕元にドクロを置かれる、宅配便でヘビを送られる、
ウサギの皮剥ぎ死体を窓の外に吊るされるといった嫌がらせに悩んでいた。
時を同じくして秋月総一朗の腹違いの兄と名乗る片目の老人・塚原豪三とゴリラ顔の
息子・塚原強が秋月邸を訪れる。自分には家の財産を管理する義務があると言うが……
使用人のタキに説得され、光太郎は秋月邸に戻って来る。しかし秋月邸は危険だと主張する
豪三により、一足早く杏子は連れ出されていた。豪三の住む兵庫県地獄谷村に向かう光太郎。
兵庫県の竜王山の麓にある絵に描いたような山村・地獄谷村。豪三は静養になると言うが、
杏子は落ち着かない様子。
夜になり眠りについていると外から物音が。外を見ると鎧姿のゾンビが大量にうろついていた。
豪三によるとあれは豊臣家の埋蔵金を埋めた後に口封じで殺された下級武士の怨霊だという。
翌日、光太郎も地獄谷村に到着した。地獄谷村は廃村で誰も住んでいなかったが、
途中で遇った忍者衣装の男の導きで村から離れた所に豪三の家を見つける。
光太郎が家に近づいたその時、塚原強が襲いかかってくるが、改造人間の力で軽くいなした
所に豪三が割って入る。杏子を連れ戻しに来たという光太郎の話を豪三は頑として断る。
杏子は怨霊を見て錯乱したため薬を飲んで眠っているというので、光太郎も一晩泊まる事に。
夜。光太郎が豪三に連れられて外に出ると、またゾンビがうろついていた。オーラの感知で
確かに死んでいると分かる。ゾンビ達は黄金を探しているというが、豪三も同じように黄金を
探っており誰にも渡すものかと言う。ゾンビは朝になるとどこかに消えるらしい。
光太郎が戻ると、目を覚ました杏子が目前にいた強のゴリラ顔に驚いて悲鳴を上げていた。
杏子に何をしたと強をしこたま殴る光太郎。
光太郎と杏子は東京(京都の間違いか?)に戻る決心を豪三に伝えるが、豪三と強は銃を
持ち出して脅す。
あの嫌がらせは案の定豪三の仕業だった。杏子が精神に異常をきたし、財産の管理能力を
失うのが狙いだったらしい。黄金を掘り出すのにどうしても金が要るのだという豪三。
光太郎にとって2人を倒すのは簡単だが、杏子が危険に遭うし何より変身を見せたくない。
攻めあぐねる光太郎の目の前に、あの忍者男が天井から登場。豪三の持つ埋蔵金について
書かれた古文書を奪い、逃げてしまう。弾を撃ち尽くした豪三に別れを告げて光太郎と
杏子も逃げ去る。追手を振り切ろうとする2人の前に、あのゾンビがまた姿を現した。
第11話『兵庫 死霊の黄金』(後編)
ゾンビに囲まれた光太郎と杏子の前にまた忍者男が姿を見せた。やはり黒幕はコイツだった。
豪三は忍者男を追い、強は2人の前に現れて光太郎に加勢。忍者男を探しまわる豪三だが、
突如現れた巨大なモモンガのような影に首をかっ切られて絶命。ゾンビと戦う光太郎と強に
忍者男は豪三の首を投げてよこした。悲しみに暮れる強。
杏子を強に任せ、光太郎は忍者男を追う。光太郎が変身を開始した所に忍者男が変身した
モモンガ怪人が姿を現す。怪人も黄金を探しており、ゾンビはゴルゴム科学陣が開発した
死体兵士だった。
ゾンビに組み付かせて光太郎を襲うモモンガ怪人。光太郎は地面に潜ってやりすごすが、
モモンガ怪人の素早い動きと毒粉や木の葉を併用した攻撃に苦戦。さらに怪人を見失った所に
背後から締め上げを食らうが、竜怪人の時のように「賢者の石」の攻撃で撃破。
急いで杏子と強の所に戻るが、強はゾンビの刀に背中から刺されて絶命。
強の亡骸を埋葬し、光太郎と杏子は京都に戻った。
第12話『京都 孤独の家』
京都に戻った光太郎は、杏子に起こして貰う、杏子の手料理を食べる、一緒にプールで泳ぐ、
といった新婚夫婦のような生活を満喫。しかし光太郎は自分の置かれた状況を考え、
言い知れぬ孤独に包まれていた。
「…信彦、今どこにいるんだ!? 助けてくれ!! オレは――いったいどうしたらいい!?」
第13話『豪州(オーストラリア) 異次元大陸 序章』
光太郎は夢を見ていた。巨大なカラスに襲われる夢。それを三晩続けて見ていた。
夜が明けても光太郎はボンヤリしたままで、何事もなく再び夜を向かえる。
4度目の夢ではカラスに襲われた光太郎はハトに変身。飛んで逃げるが雷に打たれて墜落――
したと思ったその時、光太郎は人間の姿に戻り、どこかの洞窟の中にいた。これも夢かと
疑っていると、背後から老人と女性が姿を現す。老人はアボリジニのグム、女性はホワイト(白人)
のフィーチとテレパシーで名乗った。
超能力で光太郎をテレポートさせてきたというこの場所は
30年後のオーストラリア・エアーズロック。どうやら世界は滅ぼされてしまったらしい。
その元凶である魔王がいるという巨石群・デビルスロックを指すグム。
光太郎を呼んだのは大昔の伝説にある魔王を殺す黒い魔物だからなのだという。
その時、魔王が姿を現した。光太郎と同じ黒いバッタ怪人。
次の瞬間、光太郎は秋月邸の自室にいた。やはり夢か?と思うと今度は不気味な白い樹が
立ち並ぶ森の中に移動。グムとフィーチと再会するが、2本足で飛び跳ねる竜のような
怪物に襲われたので変身して叩き潰す。
グムは世界の破滅について語り出す。1999年7月、アリススプリングスの米軍レーダー基地に
核ミサイルが投下されたのをきっかけに世界は核戦争に突入。人類のほとんどが死に至った。
オーストラリアにはまだ人類が残っているが、魔王に追いつめられ絶滅寸前らしい。
話を聞く光太郎。その背後の怪物の死体の腹から、怪物の子供が出て来て光太郎に噛み付く。
怪物はなんと変わり果てたカンガルー。不気味な樹はユーカリの樹だった。
夜空に魔王の幻影が現れ、無駄な抵抗はやめろと忠告する。幻影が消えた後には南十字星が
輝いていた。フィーチから南十字星状に輝くオパールの首飾りを受け取り、光太郎はようやく
現代の自室に戻ってきた。
第15話『東京 クワガタの夏』
久しぶりに大門の所を訪れた光太郎。大門は近所の子供達とクワガタ獲りに興じていた。
バイク店に帰った大門の所に電話がかかってくる。大門を慕っていた克明という少年が
自分の両親を殺したと言う。克明は家出を繰り返す問題児だった。
家に着くと確かに両親の死体があったが克明はいない。光太郎が付近を探しまわっていると、
突如クワガタ怪人の襲撃を受ける。動きの鈍いクワガタ怪人の腕をもぎ取り、光太郎は
難なく勝利するが、変身が解けたクワガタ怪人は探していた克明少年だった。
ゴルゴムを許せない、叩き潰してくれと乞う大門。光太郎は決意新たに京都へ戻った。
第16話『京都 プールのJAWS』
ゴルゴムから人類を救う決意を光太郎は信彦に話す。しかし信彦は相手は強大すぎる、
絶望的だと反対。せめて信彦も改造人間であったらと光太郎はこぼす。
未来で聞いた魔王の声は信彦に似ていた。本当に改造されていないのだろうかと光太郎は
疑いの目を向ける。改造されているのに気付いていないのかも知れない。
信彦と話しているとプールから杏子の悲鳴が。プールにいたのは2mほどのサメ(一応怪人)。
光太郎はゴルゴムの仕業と断定し、やむなく変身して戦い始める。そこに人の足がついた
エイ怪人と、空飛ぶカジキマグロ(これも一応怪人)が参戦。信彦もビーチパラソルで応戦する。
光太郎はサメ怪人とエイ怪人をプールの中で打倒。信彦もパラソルでカジキマグロ怪人を刺し殺して勝利。
光太郎は信彦も改造されている事を確信。2人を残してオーストラリアに旅立つ事を告げた。
第17話『豪州(オーストラリア) 異次元大陸 第一章』
アキヅキのシドニー支社を訪れた光太郎。支社長のクック・ズゥ(サイボーグ007似)の案内で
早速エアーズロックに向かう事に。まずはエアーズロックに近いアリススプリングスの町に到着。
アボリジニの人々やユーカリの木などを見ながらホテルに向かう。
夜。南十字星を見ながらホテルのハウスキーパーと話す光太郎だが、ハウスキーパーは
光太郎の部屋を出ると別な部屋のバスルームに入り、正体――クックの姿になる。
一人で高笑いするクック。どうやら変身能力のある怪人のようだが……
夜も更け、眠りにつく光太郎の部屋の窓から昼間に見たアボリジニの少年が侵入。
カモノハシ怪人となって光太郎に襲いかかるが、すでに察知していた光太郎は変身して反撃。
しかしとどめは刺さずに逃がしてやった。自分でも理由が分からない光太郎。ゴルゴムの
被害者だと感じていたせいか、あるいは……
翌朝。小型飛行機と車を乗りついでエアーズロックに到着し、辺りを散策する光太郎。
あの未来で居たデビルスロックが見える洞穴を見つける。
さらにクックの車でデビルスロックに向かう。まだゴルゴムの根城はなかった。
では現在ではどこにあるのかと光太郎が考えていると、突如落石に遭い、さらにカメレオン
怪人の奇襲を受ける。長い舌で首と口を押さえられ苦戦する光太郎。
カメレオン怪人は告げる。光太郎こそゴルゴムの未来を担う魔王なのだと。さらにそこへ
未来からフィーチの「貴方こそ光の王」というテレパシーが届く。光太郎はそのまま気絶し、
しばらくたって傍らにいたクックに起こされる。まさか自分が魔王なのか、と恐れつつも
光太郎は日本に戻った。
第18話『奈良 開眼の儀式』
光太郎が秋月邸に帰り着くと、「杏子の命がおしければ奈良興福寺までこい ゴルゴム」
という手紙が届いていた事を知らされる。一足早く出発した信彦を追って奈良へ。
興福寺の庭園を歩いていると、鹿の角に手紙が掛かっているのを見つける。
中には「信彦 光太郎 東大寺大仏殿 深夜 ゴルゴム」というメッセージが。
メッセージ通り深夜の東大寺大仏殿で待っていると、ASHURAの一、ASHURAの二、
TAMON、JIKOKU、ZOUCHOU、KOUMOKUと名乗る6人の仏神怪人が姿を現す。
彼らは「開眼の儀式」の介添役として遣わされたと言い、光太郎と信彦にお互いの体内の
「賢者の石」を戦って奪い取り王となれと命令。すると信彦は拒みながら変身してしまう。
正気に戻ってくれと光太郎は訴えるが、変身した信彦はうって変わって戦う気満々。
戦闘を避けようとする光太郎は大仏殿に設置されていた火災報知器のセンサーをオーラで加熱。
怪人達に隙ができた所を突いて、捕まっていた杏子も取り返し逃亡成功。
外の山中で足を休めていると信彦がやってくる。変身が解けた信彦は変身中の事を何も
覚えていないと言う。
光太郎は信彦に疑念を抱きつつも共にゴルゴムと戦おうとするのだった。
第19話『捏巴爾(ネパール) 邪命外道』
ケイトの友人・オルガを訪ねてネパールにやってきたケイト、サム、そして光太郎の一行。
学者であるオルガの父は、とある「滅亡による再生」を唱える宗教を信仰する村を調査しに
向かったが、一向に戻ってこないのだという。「滅亡による再生」という言葉にゴルゴムの
影を見る光太郎達。
とりあえず光太郎が一人で偵察に向かうが、村には人一人おらず、殺気に似た気配だけが存在した。
光太郎が村内を探索している頃、帰りを待つオルガ達は象怪人(ガネーシャ?)とコンドル
怪人に捕らえられてしまう。
光太郎は村の中心にある五重塔の中に入った。薄暗い塔の奥に待っていたのはシヴァ怪人。
光太郎は戦いを仕掛けるが、終始ふざけた調子のシヴァ怪人にペースを狂わされ、
さらに内外に500体の怪人が控えている事を聞かされ、ここでの戦いは諦める。
さらにシヴァ怪人は告げる。信彦が以前失敗した開眼の儀式のためにここへやってくると。
ケイト達を人質に取られた光太郎はとりあえず大人しくする事にした。
ケイト達と共に地下牢に捕われた光太郎だが、言う事を聞けば自分だけは出してくれる
というシヴァ怪人の誘いに乗り、地下牢から出る。
この基地では人工地震の研究をしていると告げ、巨大な地震発生装置装置を見せるシヴァ怪人。
間もなくこれでヒマラヤを潰し、世界の気候を変動させると言う。
そのまま怪人の部屋に招かれるが、光太郎はここでシヴァ怪人に奇襲を仕掛ける。
脇腹についた4本の脚を使ってシヴァ怪人の4本腕を押さえ、残った腕で首を絞め勝利するが、
シヴァ怪人が死んだ途端天井や床から牙が生え、胃酸が湧き出てくる。五重塔自体が巨大な
改造人間だったのだ。逃げ回るうちに光太郎は五重塔怪人の頭脳を発見。叩き潰すと静かに
なるが、今度は配下の多数の怪人達が襲撃してくる。光太郎がそれらを蹴散らしていると、
それに呼応するように周囲から無数のバッタが五重塔目がけて集まってきた。
光太郎は一旦地下牢に戻ってケイト達を救出。そのまま地震発生装置の部屋を抜けるが、
眼前に象怪人が立ち塞がる。鼻からの火炎放射を身に受けるものの大したダメージは無く、
そのまま顔面を蹴り潰して逃走する光太郎。象怪人は死ぬ間際に牙のマシンガンを乱射するが、
このマシンガンと集まって来たバッタ達のせいで地震発生装置は大爆発。五重塔も吹き飛ばして
ゴルゴム基地は壊滅した。
脱出した光太郎の前に信彦が到着する。光太郎名義の電報で呼ばれたと言うが……
光太郎は一分の疑いを持ちつつもサムの情報によりルーマニアに向かう。信彦も付いて行く
事になった。
第20話『豪州(オーストラリア) 異次元大陸 第二章』
荒廃した未来のオーストラリア。幼い兄妹は森で食料を採取していたが、奇怪な植物に
襲われてしまう。同じ集落の男により助けられるが、帰り道で今度は巨大なイモムシに
襲われる。やむなく男を見捨てて兄妹はグムとフィーチの治める集落に逃げ帰った。
所変わって現代のルーマニア。4人がやってきたトランシルヴァニア・ドラキュラ城は
コウモリ怪人が棲み着いているもののゴルゴムの基地ではなかった。コウモリ怪人を
軒並み倒した光太郎と信彦の前に数十mはある巨大コウモリ怪人が出現。城は破壊され、
4人は散り散りになってしまう。
光太郎が目を覚ますとそこは謎の光が飛び交い死体が転がっている廃墟だった。
そこにトカゲのような怪人が姿を現し、光太郎を「猊下」と呼んだ。どうやらここは未来の
オーストラリア。光太郎は魔王と勘違いされているらしい。得意そうに死体を見せびらかす
トカゲ怪人に憤りを感じる光太郎。そこにグムとフィーチの率いる人間達が現れ、
怪人達を撃退する。グムとフィーチは光太郎を救世主として彼らに紹介した。
魔王さえいなくなれば人類は互角に戦っていけるとグムに告げられ、光太郎は魔王のいる
デビルスロックへ向かう。
デビルスロックの怪人達は光太郎を魔王として易々と通してくれる。光太郎が最深部の
部屋に入ると、同じ姿の魔王が現れた。魔王は自分は未来の光太郎だと言い、自分を殺せば
お前も死ぬ(←未来なのに?)と言う。さらに岩を飛ばし炎を操り怪物を召喚して襲わせるが、
光太郎は全て幻覚だと看破。さらに魔王の方こそ自分を殺せば死ぬと脅す。
魔王はこの世界を共に理想郷にしようと持ちかけるが、光太郎は断固拒否。すると今度は
火山噴火と雷撃で攻撃してくる(今度は本物)。
「ワシは確かにお前だが、お前を殺してもワシは死なんぞ。なぜならワシはこの世の
あらゆるエネルギー……あらゆる力を身につけた魔王だからだ!!」
さらに魔王は言う。自分の力は世界の隅々にまで及んでおり、殺せば世界も共に死ぬと。
だが光太郎は、この新世界は地獄だ。共に死ぬ方が幸せだと言ってオーラ攻撃をぶつける。
光太郎と魔王の戦いはオーラ攻撃のぶつけ合いに移行。その末に光太郎は過去の秋月邸に
まで飛ばされてしまった。
最終話『東京 1999』
現代(1988年)に戻ってきたと思った光太郎だが、そこにいた杏子はすっかりやつれ果て、
歩く事もできなくなっていた。ここは1995年で、光太郎はルーマニアで行方不明になって
いたという。ゴルゴムにより世界中で異常気象や大規模な事故、戦争などが起こっていた。
そこに信彦が帰ってきた。信彦は光太郎を倒して吸収し、新世界の支配者になると言い
オーラで雷を直撃させる。攻撃を受けた光太郎はどこかに消えてしまった。
光太郎が辿り着いたのは1999年のお台場。グムとフィーチの力でテレポートしてきたのだ。
ここにまだ力を完成させていない魔王――信彦がいると言う。しばらく歩くとピラミッド型の
基地があり、そこから信彦が姿を現した。もう一度和解を持ちかける光太郎だが、信彦は一笑。
杏子はすでに死に、東京は人工地震で廃墟となり、世界中がゴルゴムの仕掛けた戦争、病気、
異常気象で死にかけている。もう遅いのだと言う信彦。それでも諦めない光太郎。
そして2人の最後の戦いが始まった。互いのオーラがぶつかり合い、お台場が爆発を起こす。
戦いを征したのは光太郎だった。敗れ、首だけになった信彦は最期の言葉を残す。
「お前が死ねば、オレが世界の王となる!! オレが死ねば、お前が世界の王となる!!」
信彦の首は海の底へと消えて行った。
「これで……本当に未来はかわるのだろうか? それとも……あの未来世界を支配していた
魔王とは? あの魔王とはいったい……」
暗い空に向かい、光太郎は叫ぶ。
「教えてくれ〜!! オレはだれだ!?」
仮面ライダーBlack―完―